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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025002534
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241226BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
G06Q50/10
G01C21/26 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023102773
(22)【出願日】2023-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】豊田 航太郎
【テーマコード(参考)】
2F129
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129CC20
2F129CC23
2F129DD25
2F129DD36
2F129DD57
2F129EE83
2F129EE84
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF41
2F129FF57
2F129FF67
2F129FF68
2F129HH12
2F129HH18
2F129HH19
2F129HH20
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】交通機関の遅延に起因して、ユーザが待ち合わせに遅れる可能性があることを、待ち合わせ相手に通知する。
【解決手段】ユーザ10に関連付けられた端末であるユーザ端末に情報処理方法を実行させるプログラムであって、情報処理方法は、待ち合わせ場所および待ち合わせ時刻と相手端末200に関する情報の入力を受け付けることと、ユーザ10が利用する第1交通機関に関する情報の入力を受け付けることと、第1交通機関の運行情報を取得することと、運行情報に基づいて、ユーザ10が待ち合わせ場所に向かって移動を開始するべき時刻よりも後の時刻であって、待ち合わせ時刻より前の時刻において、第1交通機関の運行に遅延が発生していることを検知した場合、ユーザ10が待ち合わせ時刻までに待ち合わせ場所に到着できない可能性があることを示す通知である第1通知情報を、相手端末200に送信することと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに関連付けられた端末であるユーザ端末に情報処理方法を実行させるプログラムであって、
前記情報処理方法は、
前記ユーザが待ち合わせを行う場所である待ち合わせ場所および前記ユーザが待ち合わせを行う時刻である待ち合わせ時刻と、前記ユーザが待ち合わせを行う相手に関連付けられた端末である相手端末に関する情報の入力を受け付けることと、
前記ユーザが、前記ユーザの出発地から前記待ち合わせ場所に移動するために利用する1または複数の交通機関である第1交通機関に関する情報の入力を受け付けることと、
前記1または複数の第1交通機関の運行情報を取得することと、
前記運行情報に基づいて、前記ユーザが前記待ち合わせ場所に向かって移動を開始するべき時刻よりも後の時刻であって、前記待ち合わせ時刻より前の時刻において、前記1または複数の第1交通機関の少なくとも1つの運行に遅延が発生していることを検知した場合、前記ユーザが前記待ち合わせ時刻までに前記待ち合わせ場所に到着できない可能性があることを示す通知である第1通知情報を、前記相手端末に送信することと、を含む、
プログラム。
【請求項2】
前記第1通知情報は、前記1または複数の第1交通機関のうちの運行に遅延が発生している前記第1交通機関に関する情報を含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記情報処理方法は、
前記第1通知情報を前記相手端末に送信した時刻よりも後の時刻において、前記運行情報に基づいて、前記第1交通機関の運行の遅延が解消したことを検知した場合、前記第1交通機関の運行の遅延が解消したことを示す通知である第2通知情報を、前記相手端末に送信すること、をさらに含む、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記情報処理方法は、
前記第1通知情報を前記相手端末に送信したことを示す通知を、前記ユーザ端末に出力すること、をさらに含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
ユーザに関連付けられた端末であるユーザ端末で実行される情報処理方法であって、
前記ユーザが待ち合わせを行う場所である待ち合わせ場所および前記ユーザが待ち合わせを行う時刻である待ち合わせ時刻と、前記ユーザが待ち合わせを行う相手に関連付けられた端末である相手端末に関する情報の入力を受け付けることと、
前記ユーザが、前記ユーザの出発地から前記待ち合わせ場所に移動するために利用する1または複数の交通機関である第1交通機関に関する情報の入力を受け付けることと、
前記1または複数の第1交通機関の運行情報を取得することと、
前記運行情報に基づいて、前記ユーザが前記待ち合わせ場所に向かって移動を開始するべき時刻よりも後時刻であって、前記待ち合わせ時刻より前の時刻において、前記1または複数の第1交通機関の少なくとも1つの運行に遅延が発生していることを検知した場合、前記ユーザが前記待ち合わせ時刻までに前記待ち合わせ場所に到着できない可能性があることを示す通知である第1通知情報を、前記相手端末に送信することと、を含む、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザの状況を通知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
移動中のユーザの状況を通知する技術が数多く知られている。これに関して、例えば、特許文献1には、旅行者又は荷物が空港に設けられた移動経路上の通過点を通過する際に、チェック機で通過時刻を特定し、通過時刻または二つの通過点間の通過時間を平均値と比較する移動状況検出システム等が開示されている。また、特許文献1には、移動状況検出システムが、当該比較結果をチェック機または端末機で旅行者、作業者または待ち合わせ人に通知することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2012/093618号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、交通機関の遅延に起因して、ユーザが待ち合わせに遅れる可能性があることを、待ち合わせ相手に通知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態の一態様は、
ユーザに関連付けられた端末であるユーザ端末に情報処理方法を実行させるプログラムであって、
前記情報処理方法は、前記ユーザが待ち合わせを行う場所である待ち合わせ場所および前記ユーザが待ち合わせを行う時刻である待ち合わせ時刻と、前記ユーザが待ち合わせを行う相手に関連付けられた端末である相手端末に関する情報の入力を受け付けることと、前記ユーザが、前記ユーザの出発地から前記待ち合わせ場所に移動するために利用する1または複数の交通機関に関する情報の入力を受け付けることと、前記1または複数の交通機関の運行情報を取得することと、前記運行情報に基づいて、前記ユーザが前記待ち合わせ場所に向かって移動を開始するべき時刻よりも後の時刻であって、前記待ち合わせ時刻より前の時刻において、前記1または複数の交通機関の少なくとも1つの運行に遅延が発生していることを検知した場合、前記ユーザが前記待ち合わせ時刻までに前記待ち合わせ場所に到着できない可能性があることを示す通知である第1通知情報を、前記相手端末に送信することと、を含むプログラムである。
【0006】
本開示の実施形態の一態様は、
ユーザに関連付けられた端末であるユーザ端末で実行される情報処理方法であって、
前記ユーザが待ち合わせを行う場所である待ち合わせ場所および前記ユーザが待ち合わせを行う時刻である待ち合わせ時刻と、前記ユーザが待ち合わせを行う相手に関連付けられた端末である相手端末に関する情報の入力を受け付けることと、前記ユーザが、前記ユーザの出発地から前記待ち合わせ場所に移動するために利用する1または複数の交通機関に関する情報の入力を受け付けることと、前記1または複数の交通機関の運行情報を取得することと、前記運行情報に基づいて、前記ユーザが前記待ち合わせ場所に向かって移動を開始するべき時刻よりも後時刻であって、前記待ち合わせ時刻より前の時刻において、前記1または複数の交通機関の少なくとも1つの運行に遅延が発生していることを検知した場合、前記ユーザが前記待ち合わせ時刻までに前記待ち合わせ場所に到着できない可能
性があることを示す通知である第1通知情報を、前記相手端末に送信することと、を含む、情報処理方法である。
【0007】
また、他の態様として、上記のプログラムを実行する装置、上記のプログラムを実行することにより実現される方法、または、該プログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体が挙げられる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、交通機関の遅延に起因して、ユーザが待ち合わせに遅れる可能性があることを、待ち合わせ相手に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係るプログラムが実現する処理の概念図。
図2】実施形態に係るプログラムを実行する装置を含むシステムが有する構成要素を説明する図。
図3】実施形態に係るプログラムを実行する装置の制御部が実行する処理のフローチャート。
図4】実施形態に係るプログラムが出力する入力画面の一例を示す図。
図5】実施形態に係るプログラムが出力するメッセージの一例を示す図。
図6】実施形態に係るプログラムを実行する装置の制御部が実行する交通機関の運行の遅延の解消を通知する処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
チェックポイントにおいて移動中のユーザを認識することで、ユーザが待ち合わせに遅れる可能性があることを、ユーザの待ち合わせ相手に自動で通知するシステムが知られている。
【0011】
例えば、ユーザが交通機関を利用して、待ち合わせ相手との待ち合わせ場所に向かう場合を考える。この場合、システムが、移動経路上に設けられたチェックポイントにおいて、当該チェックポイントを通過するユーザを認識する。そして、システムは、複数のチェックポイント間の移動時間を算出し、移動時間の平均値等と比較を行うことで、ユーザが待ち合わせ場所に、待ち合わせ時刻より遅れて到着する可能性があるかを判定する。そして、システムは、ユーザが待ち合わせ場所に待ち合わせ時刻より遅れて到着する可能性があると判定した場合に、待ち合わせ相手にユーザが待ち合わせに遅れる旨を通知する。
【0012】
上記のようにユーザが交通機関を利用した移動を行う場合、ユーザが待ち合わせ場所までの移動に利用する交通機関の運行に遅延が発生する場合がある。例えば、ユーザが待ち合わせ場所まで鉄道を利用して移動する場合、ユーザの出発地から待ち合わせ場所の最寄り駅までの区間における鉄道の運行が、定刻から遅延する場合がある。この場合、上記のチェックポイントを用いた遅れの判定システムでは、ユーザが実際にチェックポイントを通過するまで、ユーザが待ち合わせに遅れるか否かが判明しない。しかしながら、判定システムが交通機関の運行情報を利用すれば、ユーザが移動を開始していなくても、待ち合わせに遅れる可能性があることを予測することができる。
【0013】
本開示に係るプログラムは、ユーザから、ユーザが待ち合わせを行う待ち合わせ場所と待ち合わせ時刻と、ユーザが出発地から待ち合わせ場所までの移動に利用する交通機関に関する情報とを取得することをユーザ端末に実行させる。
そして、当該プログラムは、ユーザが利用する交通機関の運行情報を取得することをユーザ端末に実行させる。そして、当該プログラムは、ユーザが利用する交通機関の少なくとも1つの運行に遅延が発生していることを検知した場合、ユーザが待ち合わせに遅れる
可能性があることを示す通知を送信することをユーザ端末に実行させる。当該プログラムは、以上の動作により、上記の課題を解決する。
【0014】
本開示の一態様に係るプログラムは、ユーザに関連付けられた端末であるユーザ端末に情報処理方法を実行させるプログラムであって、前記情報処理方法は、前記ユーザが待ち合わせを行う場所である待ち合わせ場所および前記ユーザが待ち合わせを行う時刻である待ち合わせ時刻と、前記ユーザが待ち合わせを行う相手に関連付けられた端末である相手端末に関する情報の入力を受け付けることと、前記ユーザが、前記ユーザの出発地から前記待ち合わせ場所に移動するために利用する1または複数の交通機関である第1交通機関に関する情報の入力を受け付けることと、前記1または複数の第1交通機関の運行情報を取得することと、前記運行情報に基づいて、前記ユーザが前記待ち合わせ場所に向かって移動を開始するべき時刻よりも後の時刻であって、前記待ち合わせ時刻より前の時刻において、前記1または複数の第1交通機関の少なくとも1つの運行に遅延が発生していることを検知した場合、前記ユーザが前記待ち合わせ時刻までに前記待ち合わせ場所に到着できない可能性があることを示す通知である第1通知情報を、前記相手端末に送信することと、を含む。
【0015】
待ち合わせ場所とは、ユーザが待ち合わせ相手と待ち合わせを行う場所のことである。待ち合わせ場所は、緯度経度情報を用いて表されてもよいし、鉄道またはバス等の公共交通機関の駅または停留所等を基準として設定されてもよい。
【0016】
待ち合わせ時刻とは、ユーザが待ち合わせ相手と待ち合わせ場所で落ち合うべき時刻のことである。
【0017】
相手端末とは、ユーザが待ち合わせを行う相手である待ち合わせ相手に関連付けられた端末のことである。相手端末は、典型的には、待ち合わせ相手が所持する、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末またはパーソナルコンピュータ等である。
【0018】
運行情報とは、ユーザが利用する交通機関の運行の状況をリアルタイムで表す情報である。例えば、運行情報は、ユーザが利用する鉄道の路線における運行の遅延、運行の中止、運行の再開等を示す情報、ユーザが利用する列車の各駅への到着予定時刻を示す情報等を含む。
【0019】
本開示の一態様に係るプログラムは、ユーザが待ち合わせ場所までの移動を開始すべき時刻の後の時刻であって、待ち合わせ時刻より前の時刻において、ユーザが待ち合わせ場所までの移動に利用する交通機関の運行の遅延を検知した場合、待ち合わせ相手に、ユーザが待ち合わせに遅れる可能性があることを相手端末に通知することをユーザ端末に実行させる。
【0020】
これにより、本開示の一態様に係るプログラムは、ユーザが利用する交通機関の運行に遅延が発生した場合に、ユーザが待ち合わせに遅れる可能性があることを、待ち合わせ相手に自動的に通知することができる。
【0021】
また、前記第1通知情報は、前記1または複数の第1交通機関のうちの、運行に遅延が発生している交通機関に関する情報を含んでもよい。
【0022】
これにより、待ち合わせ相手に、ユーザが待ち合わせに遅れることだけでなく、当該ユーザが利用する交通機関の運行状況もあわせて知らせることができる。
【0023】
また、本開示の一態様に係るプログラムが実行する情報処理方法は、前記第1通知情報
を前記相手端末に送信した時刻よりも後の時刻において、前記運行情報に基づいて、前記第1交通機関の運行の遅延が解消したことを検知した場合、前記第1交通機関の運行の遅延が解消したことを示す通知である第2通知情報を、前記相手端末に送信すること、をさらに含んでもよい。
【0024】
これにより、ユーザが利用する交通機関の運行状況が変化したことを、速やかに待ち合わせ相手に知らせることができる。
【0025】
また、本開示の一態様に係るプログラムが実行する情報処理方法は、前記第1通知情報を前記相手端末に送信したことを示す通知を、前記ユーザ端末に出力すること、をさらに含んでもよい。
【0026】
これにより、ユーザは、待ち合わせに遅れる可能性があることを待ち合わせ相手に通知済みであることを認識することができる。
【0027】
本開示の一態様に係る情報処理方法は、ユーザに関連付けられた端末であるユーザ端末で実行される情報処理方法であって、前記ユーザが待ち合わせを行う場所である待ち合わせ場所および前記ユーザが待ち合わせを行う時刻である待ち合わせ時刻と、前記ユーザが待ち合わせを行う相手に関連付けられた端末である相手端末に関する情報の入力を受け付けることと、前記ユーザが、前記ユーザの出発地から前記待ち合わせ場所に移動するために利用する1または複数の交通機関である第1交通機関に関する情報の入力を受け付けることと、前記1または複数の第1交通機関の運行情報を取得することと、前記運行情報に基づいて、前記ユーザが前記待ち合わせ場所に向かって移動を開始するべき時刻よりも後時刻であって、前記待ち合わせ時刻より前の時刻において、前記1または複数の第1交通機関の少なくとも1つの運行に遅延が発生していることを検知した場合、前記ユーザが前記待ち合わせ時刻までに前記待ち合わせ場所に到着できない可能性があることを示す通知である第1通知情報を、前記相手端末に送信することと、を含む。
【0028】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。各実施形態に記載されているハードウェア構成、モジュール構成、機能構成等は、特に記載がない限りは開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0029】
(実施形態)
実施形態に係るプログラムを実行する装置が行う処理の概要について、図1を参照しながら説明する。図1は、実施の形態に係るプログラムが実現する処理の概念図である。本実施形態において、ユーザ端末100は、本開示の一態様に係るプログラムを実行する。なお、ユーザ端末100には、本開示の一態様に係るプログラムを実行するためのアプリケーションがインストールされ、インストールされたアプリケーションを用いて、ユーザ端末100が処理を実行してもよい。その際、アプリケーションが行う演算のうち一部は、ユーザ端末100以外の外部のサーバ装置によって実行されてもよい。
【0030】
ユーザ端末100は、ユーザ10から、ユーザ10が待ち合わせ相手20と待ち合わせを行う場所である待ち合わせ場所と、待ち合わせを行う時刻である待ち合わせ時刻とを取得する。ユーザ端末100は、例えば、表示部に、待ち合わせ場所と待ち合わせ時刻との入力を受け付けるユーザインタフェースを出力し、ユーザ10からの待ち合わせ場所と待ち合わせ時刻との入力を受け付けてもよい。そして、ユーザ端末100は、ユーザ10が、出発地から待ち合わせ場所へ移動するために利用する交通機関に関する情報を取得する。ユーザ端末100は、例えば、表示部に、ユーザ10が利用する交通機関の入力を受け付けるユーザインタフェースを出力し、ユーザ10からの当該交通機関の入力を受け付けてもよい。
【0031】
そして、ユーザ端末100は、取得した当該交通機関に関する情報に基づいて、当該交通機関の運行情報を取得する。ユーザ端末100は、外部のサーバ装置であって、当該交通機関の運行情報を格納する運行情報サーバ300と通信して、当該交通機関の運行情報を取得する。
【0032】
そして、ユーザ端末100は、取得した運行情報に基づいて、ユーザ10が利用する交通機関の運行の遅延を検知した場合、待ち合わせ相手20に関連付けられた端末である相手端末200に、ユーザ10が待ち合わせに遅れる可能性がある旨の通知を送信する。当該通知は、ユーザ10が移動を開始すべき時刻から、待ち合わせ時刻が到来するまでの間のいずれかのタイミングにおいて送信される。
【0033】
このように、ユーザ端末100が実行するプログラムは、ユーザ10が利用する交通機関の運行の遅延を検知した場合に、待ち合わせ相手20に関連付けられた端末である相手端末200に、ユーザ10が待ち合わせに遅れる可能性がある旨の通知を送信する。
これにより、実施の形態に係るプログラムは、ユーザ10が利用する交通機関の運行に遅延が発生した場合に、ユーザ10が待ち合わせに遅れる可能性があることを、待ち合わせ相手に自動的に通知することができる。
【0034】
次に、実施の形態に係るプログラムを実行する装置であるユーザ端末100を含むシステムを構成する各要素について詳しく説明する。図2は、実施形態に係るプログラムを実行する装置を含むシステムが有する構成要素を説明する図である。
【0035】
本実施形態に係るユーザ端末100は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、を備える。ユーザ端末100は、相手端末200と運行情報サーバ300と、通信する。
【0036】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、または、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとメモリとで実現される。制御部110は、機能モジュールとして、入力受付部111、運行情報取得部112、通知送信部113、および、出力部114を備える。これらの機能モジュールは、プログラムを制御部110によって実行することで実現されてもよい。
【0037】
入力受付部111は、ユーザ10が待ち合わせを行う待ち合わせ場所と待ち合わせ時刻とのユーザ10による入力を受け付ける。入力受付部111は、待ち合わせ場所と待ち合わせ時刻とを入力させるためのインタフェースをユーザ端末100の表示部に出力する。そして、入力受付部111は、当該インタフェースを介して、ユーザ10によって入力された、待ち合わせ場所と待ち合わせ時刻とを取得する。
【0038】
また、入力受付部111は、ユーザ10が出発地から待ち合わせ場所に移動するために利用する交通機関である第1交通機関に関する情報を、ユーザ10に入力させる。入力受付部111は、第1交通機関に関する情報の入力を受け付けるためのインタフェースをユーザ端末100の表示部に出力する。そして、当該インタフェースを介して、第1交通機関に関する情報を取得する。ユーザ10が、待ち合わせ場所までの移動に複数の交通機関を利用する場合、入力受付部111は、複数の第1交通機関に関する情報の入力を受け付けてもよい。
【0039】
運行情報取得部112は、入力受付部111が入力を受け付けた、第1交通機関の運行情報を取得する。運行情報取得部112は、運行情報サーバ300と通信し、第1交通機関の運行に関する情報を取得する。例えば、運行情報取得部112は、第1交通機関の運
行の遅延または中止に関する情報、第1交通機関の運行の遅延の解消または再開に関する情報等を取得する。
【0040】
通知送信部113は、ユーザ10が待ち合わせ時刻までに待ち合わせ場所に到着できない可能性があることを示す通知である第1通知情報を、相手端末200に送信する。通知送信部113は、運行情報取得部112が取得した運行情報に基づいて、少なくとも1つの第1交通機関の運行に遅延が発生していることを検知した場合、第1通知情報を、相手端末200に送信する。
通知送信部113は、ユーザ10が待ち合わせ場所に向かって移動を開始すべき時刻から、待ち合わせ時刻までの間の任意のタイミングにおいて、第1交通機関の運行に遅延が発生していることを検知し、第1通知情報の送信を行う。
【0041】
また、通知送信部113は、第1交通機関の運行の遅延が解消したことを示す通知である第2通知情報を、相手端末200に送信する。通知送信部113は、第1通知情報を相手端末200に送信した時刻よりも後の時刻に、運行情報に基づいて、第1交通機関の運行の遅延が解消したことを検知した場合、第2通知情報を相手端末200に送信する。なお、第2通知情報とは、第1交通機関の運行の遅延が解消したことを示す通知である。
【0042】
出力部114は、第1通知情報を相手端末200に送信したことを示す通知である第3通知情報を、ユーザ端末100に出力する。例えば、出力部114は、ユーザ端末100の表示部に、第3通知情報を出力してもよい。また、出力部114は、ユーザ端末100のスピーカから、第3通知情報を示す音声を出力してもよい。
【0043】
記憶部120は、RAMまたはROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、および、リムーバブルメディア等の補助記憶装置である。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを実行することによって、制御部110の各部の所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0044】
記憶部120は、制御部110が行う処理で使用または生成されるデータ等を記憶する。また、記憶部120は、路線図情報、または、地図情報等を記憶してもよい。
【0045】
通信部130は、無線通信を行う通信回路で構成される。通信部130は、例えば、4G(4th Generation)を用いた無線通信を行う通信回路であってもよいし、5G(5th Generation)を用いた無線通信を行う通信回路であってもよい。また、通信部130は、LTE(Long Term Evolution)を用いた無線通信を行う通信回路であってもよいし、LPWA(Low Power Wide
Area)による通信を行う通信回路であってもよい。また、通信部130は、Wi-Fi(登録商標)を用いた、無線通信を行う通信回路でもよい。
【0046】
次に、ユーザ端末100以外の装置について説明する。
相手端末200は、待ち合わせ相手20に関連付けられた端末である。例えば、相手端末200は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、または、パーソナルコンピュータ等であってもよい。相手端末200は、ユーザ端末100と通信し、第1通知情報または第2通知情報を受信する。
【0047】
運行情報サーバ300は、第1交通機関の運行情報を格納するサーバ装置である。運行情報サーバ300は、ユーザ端末100と通信し、ユーザ端末100に第1交通機関の運行情報を送信する。運行情報サーバ300に格納される第1交通機関の運行情報は、所定
の間隔で随時更新されてもよい。なお、ここで、運行情報とは、第1交通機関の運行の遅延または中止、もしくは、第1交通機関の運行の遅延の解消または再開に関する情報、または、第1交通機関の運行スケジュールに関する情報等を含んでもよい。
【0048】
次に、実施の形態のプログラムを実行するユーザ端末100が行う処理の具体的な内容について説明する。図3は、実施形態に係るプログラムを実行する装置の制御部110が実行する処理のフローチャートである。
【0049】
ユーザ端末100には、本明細書で説明する処理を実行する所定のアプリケーションがインストールされているものとする。
ユーザ端末100は、当該アプリケーションを実行する。当該アプリケーションは、ユーザ端末100単体だけではなく、ユーザ端末100を含む複数の装置(例えば、ユーザ端末100以外のサーバ装置)で実行されてもよい。
【0050】
まず、ステップS10で、入力受付部111は、ユーザ10が待ち合わせ相手20と待ち合わせを行う場所(待ち合わせ場所)および時刻(待ち合わせ時刻)の入力を受け付ける。入力受付部111は、待ち合わせ場所と待ち合わせ時刻との入力を受け付けるためのインタフェースをユーザ端末100の表示部に出力する。そして、当該インタフェースを介して、ユーザ10が入力した待ち合わせ場所と待ち合わせ時刻とを取得する。
【0051】
入力受付部111は、例えば、図4に示されるような入力画面を出力する。図4は、実施の形態に係るプログラムが出力する入力画面の一例を示す図である。ユーザ10は、図4に示した入力画面を介して、待ち合わせ時刻を入力欄に入力する。ユーザ10は、待ち合わせ時刻とは別に、待ち合わせ場所を該当する入力欄に入力してもよい。
【0052】
次に、ステップS11で、入力受付部111は、第1交通機関に関する情報と、相手端末200に関する情報との入力を受け付ける。入力受付部111は、ユーザ10が入力した待ち合わせ相手20に関連付けられた端末である相手端末200に関する情報を取得する。入力受付部111は、例えば、図4に示されるような入力画面において、ユーザ10が選択した路線を、第1交通機関として取得してもよい。また、入力受付部111は、第1通知情報を通知する相手として、ユーザ10が選択した待ち合わせ相手20を取得してもよい。
【0053】
次に、ステップS12で、運行情報取得部112は、第1交通機関の運行情報を取得する。運行情報取得部112は、運行情報サーバ300から第1交通機関の運行情報を取得する。
【0054】
次に、ステップS13で、通知送信部113は、ユーザ10が移動を開始すべき時刻よりも後の時刻で、かつ、待ち合わせ時刻よりも前の時刻において、第1交通機関の遅延を検知したか否かを判定する。通知送信部113は、第1交通機関の遅延を検知したと判定した場合、本ステップは肯定判定となる。
【0055】
本ステップで肯定判定となった場合、処理は、ステップS14へ遷移する。
【0056】
本ステップで否定判定となった場合、処理は、終了する。
【0057】
処理がステップS14へ遷移した場合、通知送信部113は、第1通知情報を相手端末200に送信する。
【0058】
図5に示されるように、通知送信部113は、第1通知情報(待ち合わせに遅れる旨の
通知)を、メッセージアプリケーションを介して送信してもよい。当該メッセージアプリケーションは、実施の形態にかかるプログラムを実行するアプリケーションとは別のアプリケーションであってもよい。
【0059】
また、ステップS14のあと、出力部114は、第1通知情報を相手端末200に送信したことを示す通知である第3通知情報を、ユーザ端末100に出力してもよい。出力部114は、第3通知情報を、静止画または動画としてユーザ端末100の表示部に出力してもよいし、ユーザ端末100のスピーカから音声として出力してもよい。
【0060】
このように、実施の形態にかかるプログラムは、ユーザ10が待ち合わせ場所までの移動に利用する交通機関の運行の遅延を検知した場合に、待ち合わせ相手に関連付けられた端末に、ユーザ10が待ち合わせに遅刻する可能性がある旨の通知を送信することを、ユーザ端末100に実施させる。
【0061】
次に、制御部110が、第1交通機関の運行の遅延が解消されたことを検知した場合に行う処理について説明する。図6は、ユーザ端末100が、交通機関の運行の遅延が解消したことを検知し、待ち合わせ相手に通知する処理のフローチャートである。本実施形態では、制御部110は、第1交通機関の運行の遅延が解消されたことを検知した場合に、その旨を通知する情報である第2通知情報を、相手端末200に送信する。
【0062】
図6で説明される処理は、図3で説明された処理が実行された後において、周期的に実行される。
【0063】
まず、ステップS20で、通知送信部113は、現在時刻が、第1通知情報を相手端末200に送信した時刻より後であるか否かを判定する。現在時刻が、第1通知情報を相手端末200に送信した後の時刻であると判定された場合、本ステップは、肯定判定となる。
【0064】
本ステップで肯定判定となった場合、処理は、ステップS21へ遷移する。
【0065】
本ステップで否定判定となった場合、処理は、終了する。
【0066】
処理がステップS21へ遷移した場合、通知送信部113は、運行情報取得部112が第1交通機関の運行の遅延の解消を検知したか否かを判定する。通知送信部113が、運行情報取得部112が第1交通機関の運行の遅延の解消を検知したと判定した場合、本ステップは肯定判定となる。通知送信部113は、運行情報取得部112が第1交通機関の運行の中止の解消を検知したか否かを判定してもよい。運行情報取得部112は、運行情報サーバ300から第1交通機関の最新の運行情報を取得し、第1交通機関の運行が再開されたことを示す情報が含まれていると判定した場合に、第1交通機関の運行の遅延の解消を検知する。
【0067】
本ステップで肯定判定となった場合、処理は、ステップS22へ遷移する。
【0068】
本ステップで否定判定となった場合、処理は、終了する。
【0069】
処理がステップS22へ遷移した場合、通知送信部113は、第1交通機関の運行の遅延が解消した旨の通知である第2通知情報を相手端末200に送信する。または、通知送信部113は、第1交通機関の運行の中止が解消した旨の通知を第2通知情報として送信してもよい。
【0070】
通知送信部113は、第2通知情報(運行の遅延が解消した旨の通知等)を、メッセージアプリケーションを介して送信してもよい。通知送信部113は、第1通知情報を、実施の形態にかかるプログラムを実施するアプリケーションとは別のメッセージアプリケーションを介して、送信してもよい。
【0071】
前述したように、本実施形態では、本開示のプログラムを実行するユーザ端末100は、ユーザ10が待ち合わせ場所までの移動に利用する交通機関の運行の遅延等を検知した場合に、待ち合わせ相手20に関連付けられた端末に、ユーザ10が待ち合わせに遅刻する可能性がある旨の通知を送信する。これにより、本開示のプログラムを実行するユーザ端末100は、ユーザ10が利用する交通機関の運行に遅延が発生した場合に、ユーザ10が待ち合わせに遅れる可能性があることを、待ち合わせ相手に自動的に通知することができる。また、本開示のプログラムを実行するユーザ端末100は、当該交通機関の運行の遅延等が解消した場合に、待ち合わせ相手20に関連付けられた端末に、当該交通機関の運行の遅延等が解消した旨の通知を送信する。これにより、本開示のプログラムを実行するユーザ端末100は、ユーザ10が利用する交通機関の運行状況に即して、ユーザ10がおかれた状況を待ち合わせ相手20に速やかに通知することができる。
【0072】
(変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
【0073】
例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0074】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0075】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0076】
10・・・ユーザ
20・・・待ち合わせ相手
100・・・ユーザ端末
110・・・制御部
111・・・入力受付部
112・・・運行情報取得部
113・・・通知送信部
114・・・出力部
120・・・記憶部
130・・・通信部
200・・・相手端末
300・・・運行情報サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6