(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025025486
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】車両制御方法、及び、表示装置
(51)【国際特許分類】
B60R 11/02 20060101AFI20250214BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20250214BHJP
G09G 5/37 20060101ALI20250214BHJP
G09G 5/373 20060101ALI20250214BHJP
G09G 5/38 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
B60R11/02 C
G09G5/00 510A
G09G5/00 550C
G09G5/37 320
G09G5/373 100
G09G5/373 200
G09G5/38 100
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023130287
(22)【出願日】2023-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138771
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 将明
(72)【発明者】
【氏名】西尾 剛
(72)【発明者】
【氏名】宮道 敏広
【テーマコード(参考)】
3D020
5C182
【Fターム(参考)】
3D020BA04
3D020BB01
3D020BC01
3D020BD05
3D020BE03
5C182AA02
5C182AA22
5C182AB01
5C182AB08
5C182AB15
5C182AB25
5C182AC35
5C182AC43
5C182BA03
5C182BA29
5C182BA54
5C182BA75
5C182BB15
5C182BC22
5C182BC25
5C182BC26
5C182CA01
5C182CA02
5C182CA32
5C182CB13
5C182CB14
5C182CB15
5C182CB23
5C182CB42
5C182CB44
5C182CB47
5C182CB55
5C182DA65
(57)【要約】
【課題】乗員が車内に設置されたディスプレイで映像を視聴でき、かつ、乗員の車酔いを抑制する。
【解決手段】車両は、後席と前席の間に配置されたディスプレイを備え、第1の条件を満たす場合、ディスプレイは、映像を、映像中心が第1の位置に、第1の大きさで表示し、第1の条件と異なる第2の条件を満たす場合、ディスプレイは、映像を、映像中心が第2の位置に、第1の大きさより小さい第2の大きさで表示する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に連結された第1車輪と、
前記車体に連結された第2車輪と、
前記車体に連結された第3車輪と、
前記車体に連結された第4車輪と、を少なくとも備え、
前記第1車輪、前記第2車輪、前記第3車輪、及び前記第4車輪を使って、所定の向きに走行可能な車両であって、
前記車体は、
前記所定の向きに沿って配置された床面部と天井面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ前記所定の向きに沿って左側面に配置された左側面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ前記所定の向きに沿って右側面に配置された右側面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ、前記所定の向きについて前部に配置された前面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ、前記所定の向きについて後部に配置された後面部と、
前記床面部において、前記後面部より前記前面部側に配置された少なくとも一つの前席と、
前記床面部において、前記前面部より前記後面部側に配置された少なくとも一つの後席と、
前記後席と前記前席の間に配置されたディスプレイと、を備える、
前記車両における車両制御方法であって、
第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、映像を、映像中心が第1の位置に、第1の大きさで表示し、
前記第1の条件と異なる第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示する、
車両制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載の車両制御方法であって、
前記第2の位置は、前記第1の位置より左側である、又は
前記第2の位置は、前記第1の位置より右側である、
車両制御方法。
【請求項3】
請求項1に記載の車両制御方法であって、
前記第1の条件は、前記車両において所定の方向に係る加速度が第1の大きさであり、
前記第2の条件は、前記車両において前記所定の方向に係る加速度が、前記第1の大きさより大きい第2の大きさである、
車両制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の車両制御方法であって、
前記所定の方向に係る加速度の前記第1の大きさは、所定時間の時間平均の大きさであり、
前記所定の方向に係る加速度の前記第2の大きさは、前記所定時間の時間平均の大きさである、
車両制御方法。
【請求項5】
請求項3に記載の車両制御方法であって、
前記所定の方向は、前記車両の左右方向、又は、前記車両の上下方向、又は、前記車両の前後方向の中で少なくとも一つである、
車両制御方法。
【請求項6】
請求項1に記載の車両制御方法であって、
前記第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が前記第1の位置に、前記第1の大きさで表示し、
次に、前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第2の大きさで表示し、
次に、前記第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が前記第1の位置に、前記第1の大きさで表示する、
車両制御方法。
【請求項7】
請求項1に記載の車両制御方法であって、
前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示するとともに、前記映像を、映像中心が第3の位置に、前記第1の大きさより小さい第3の大きさで表示し、
前記第2の位置は、前記第1の位置より左側であって、前記第3の位置は、前記第1の位置より右側である、
車両制御方法。
【請求項8】
請求項1に記載の車両制御方法であって、
前記車両は、前記後席における乗員の着座位置を検出する着座位置検出回路を備え、
前記第2の位置は、前記乗員の前記着座位置に対応する、
車両制御方法。
【請求項9】
請求項1に記載の車両制御方法であって、
前記第2の位置は、前記第1の位置より下である、
車両制御方法。
【請求項10】
請求項1に記載の車両制御方法であって、
前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第2の大きさで表示するとともに、前記映像が意図的に縮小されたことを示す情報を表示する、
車両制御方法。
【請求項11】
車体に連結された第1車輪と、
前記車体に連結された第2車輪と、
前記車体に連結された第3車輪と、
前記車体に連結された第4車輪と、を少なくとも備え、
前記第1車輪、前記第2車輪、前記第3車輪、及び前記第4車輪を使って、所定の向きに走行可能な車両に搭載されるように設定された表示装置であって、
前記車体は、
前記所定の向きに沿って配置された床面部と天井面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ前記所定の向きに沿って左側面に配置された左側面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ前記所定の向きに沿って右側面に配置された右側面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ、前記所定の向きについて前部に配置された前面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ、前記所定の向きについて後部に配置された後面部と、
前記床面部において、前記後面部より前記前面部側に配置された少なくとも一つの前席と、
前記床面部において、前記前面部より前記後面部側に配置された少なくとも一つの後席と、
前記後席と前記前席の間に配置されたディスプレイと、を備え、
第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、映像を、映像中心が第1の位置に、第1の大きさで表示し、
前記第1の条件と異なる第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示する、
表示装置。
【請求項12】
請求項11に記載の表示装置であって、
前記第2の位置は、前記第1の位置より左側である、又は
前記第2の位置は、前記第1の位置より右側である、
表示装置。
【請求項13】
請求項11に記載の表示装置であって、
前記第1の条件は、前記車両において所定の方向に係る加速度が第1の大きさであり、
前記第2の条件は、前記車両において前記所定の方向に係る加速度が、前記第1の大きさより大きい第2の大きさである、
表示装置。
【請求項14】
請求項13に記載の表示装置であって、
前記所定の方向に係る加速度の前記第1の大きさは、所定時間の時間平均の大きさであり、
前記所定の方向に係る加速度の前記第2の大きさは、前記所定時間の時間平均の大きさである、
表示装置。
【請求項15】
請求項13に記載の表示装置であって、
前記所定の方向は、前記車両の左右方向、又は、前記車両の上下方向、又は、前記車両の前後方向の中で少なくとも一つである、
表示装置。
【請求項16】
請求項11に記載の表示装置であって、
前記第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が前記第1の位置に、前記第1の大きさで表示し、
次に、前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第2の大きさで表示し、
次に、前記第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が前記第1の位置に、前記第1の大きさで表示する、
表示装置。
【請求項17】
請求項11に記載の表示装置であって、
前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示するとともに、前記映像を、映像中心が第3の位置に、前記第1の大きさより小さい第3の大きさで表示し、
前記第2の位置は、前記第1の位置より左側であって、前記第3の位置は、前記第1の位置より右側である、
表示装置。
【請求項18】
請求項11に記載の表示装置であって、
前記車両は、前記後席における乗員の着座位置を検出する着座位置検出回路を備え、
前記第2の位置は、前記乗員の前記着座位置に対応する、
表示装置。
【請求項19】
請求項11に記載の表示装置であって、
前記第2の位置は、前記第1の位置より下である、
表示装置。
【請求項20】
請求項11に記載の表示装置であって、
前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第2の大きさで表示するとともに、前記映像が意図的に縮小されたことを示す情報を表示する、
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両制御方法、及び、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車内で映像等を鑑賞すると、車酔いが生じやすいことが知られている。特許文献1には、車両の速度制御または操舵制御のうち少なくとも一方を自動的に制御する自動運転を実行する自動運転制御部と、コンテンツを表示する表示部と、自動運転制御部により自動運転が実行されているときに、自動運転中に表示可能となるコンテンツを車両の挙動に応じて変化させ、表示部に表示させる表示制御部と、を備える車両制御システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-76027号公報
【特許文献2】特開2015-141099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車内に設置された大きなディスプレイに表示された映像を視聴すると、より車酔いが生じやすい。一方で、車内のディスプレイで映像を視聴したいというニーズがある。
【0005】
本開示の目的は、乗員が車内に設置されたディスプレイで映像を視聴でき、かつ、乗員の車酔いを抑制する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、
車体に連結された第1車輪と、
前記車体に連結された第2車輪と、
前記車体に連結された第3車輪と、
前記車体に連結された第4車輪と、を少なくとも備え、
前記第1車輪、前記第2車輪、前記第3車輪、及び前記第4車輪を使って、所定の向きに走行可能な車両であって、
前記車体は、
前記所定の向きに沿って配置された床面部と天井面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ前記所定の向きに沿って左側面に配置された左側面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ前記所定の向きに沿って右側面に配置された右側面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ、前記所定の向きについて前部に配置された前面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ、前記所定の向きについて後部に配置された後面部と、
前記床面部において、前記後面部より前記前面部側に配置された少なくとも一つの前席と、
前記床面部において、前記前面部より前記後面部側に配置された少なくとも一つの後席と、
前記後席と前記前席の間に配置されたディスプレイと、を備える、
前記車両における車両制御方法であって、
第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、映像を、映像中心が第1の位置に、第1の大きさで表示し、
前記第1の条件と異なる第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示する、
車両制御方法を提供する。
【0007】
本開示の一態様は、
車体に連結された第1車輪と、
前記車体に連結された第2車輪と、
前記車体に連結された第3車輪と、
前記車体に連結された第4車輪と、を少なくとも備え、
前記第1車輪、前記第2車輪、前記第3車輪、及び前記第4車輪を使って、所定の向きに走行可能な車両に搭載されるように設定された表示装置であって、
前記車体は、
前記所定の向きに沿って配置された床面部と天井面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ前記所定の向きに沿って左側面に配置された左側面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ前記所定の向きに沿って右側面に配置された右側面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ、前記所定の向きについて前部に配置された前面部と、
前記床面部と前記天井面部を繋ぎ、前記所定の向きについて後部に配置された後面部と、
前記床面部において、前記後面部より前記前面部側に配置された少なくとも一つの前席と、
前記床面部において、前記前面部より前記後面部側に配置された少なくとも一つの後席と、
前記後席と前記前席の間に配置されたディスプレイと、を備え、
第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、映像を、映像中心が第1の位置に、第1の大きさで表示し、
前記第1の条件と異なる第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイは、前記映像を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示する、
表示装置を提供する。
【0008】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、乗員が車内に設置されたディスプレイで映像を視聴でき、かつ、乗員の車酔いを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る車両の構成例を示し、上から車内を透視した平面図
【
図2】実施の形態1に係る車両の構成例を示し、横から車内を透視した側面図
【
図3】実施の形態1に係る車両の構成例を示し、車内の後席から前方を見た図
【
図4】実施の形態1に係る車両が備える装置の一例を示すブロック図
【
図5】実施の形態1に係るディスプレイに第1の表示態様で映像を表示する例を示す図
【
図6】実施の形態1に係るディスプレイに第2の表示態様で映像を表示する例を示す図
【
図7】実施の形態1に係るディスプレイに第3の表示態様で映像を表示する例を示す図
【
図8】実施の形態1に係る乗員が映像の表示態様の変更を指示する場合を説明するための図
【
図9】実施の形態1に係る表示処理の一例を示すフローチャート
【
図10】
図9に示す表示処理の続きを示すフローチャート
【
図11】実施の形態1に係る車両の加速度の変化とディスプレイの表示態様の変化との一例を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施の形態について、詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、すでによく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の記載の主題を限定することは意図されていない。
【0012】
(実施の形態1)
<車両の構成>
図1は、実施の形態1に係る車両1の構成例を示し、上から車内を透視した平面図である。
図2は、実施の形態1に係る車両1の構成例を示し、横から車内を透視した側面図である。
図3は、実施の形態1に係る車両1の構成例を示し、車内の後席22から前方を見た図である。次に、
図1、
図2及び
図3を参照して、車両1の構成について説明する。
【0013】
なお、説明の便宜上、
図1及び
図2に示すように、車両1の全長方向をY軸とし、車両1の幅方向をX軸とし、車両1の高さ方向をZ軸とする。また、説明の便宜上、Z軸の正方向を「上」、Z軸の負方向を「下」、Y軸の正方向を「前」、Y軸の負方向を「後」、X軸の正方向を「右」、X軸の負方向を「左」と称する場合がある。なお、これらの方向に係る表現は、説明の便宜上用いられるものであって、当該構造の実使用時における姿勢を限定する意図ではない。
【0014】
車両1は、車体2と、車体2に連結された第1車輪3A、第2車輪3B、第3車輪3C及び第4車輪3Dとを少なくとも備え、第1車輪3A、第2車輪3B、第3車輪3C及び第4車輪3Dを使って、所定の向き(例えばY軸の向き)に走行可能である。ただし、車両1は、4つの車輪を備える構成に限らず、2つ又は3つの車輪、あるいは、5つ以上の車輪を備える構成であってもよい。また、車両1は、自家用車、商用車、タクシー、トラック、又は、バス等であってもよい。
【0015】
車体2は、所定の向きに沿って配置された床面部11と天井面部12とを備える。
【0016】
車体2は、床面部11と天井面部12を繋ぎ、所定の向きに沿って左側面に配置された左側面部13と、床面部11と天井面部12とを繋ぎ、所定の向きに沿って右側面に配置された右側面部14とを備える。
【0017】
車体2は、床面部11と天井面部12を繋ぎ、所定の向きについて前部15に配置された前面部16と、床面部11と天井面部12を繋ぎ、所定の向きについて後部17に配置された後面部18とを備える。
【0018】
車体2は、床面部11において、後面部18より前面部16側に配置された少なくとも1つの前席21と、床面部11において、前面部16より後面部18側に配置された少なくとも1つの後席22とを備える。
【0019】
前面部16は、前席21より所定の向きに車外を視認できる、ガラスのフロントウィンドウ4を備える。
【0020】
車体2は、さらに、後席22と前席21の間に、長方形のディスプレイ100を備える。ディスプレイ100は、光の透過率を変化させることができる。ディスプレイ100の例として、有機ELディスプレイ又はLEDディスプレイ等が挙げられる。例えば、ディスプレイ100は、透光性を有する自発光型の表示パネル(例えば有機ELパネル)に、光透過率を制御可能な液晶シャッターを重ねて配置する構成を有する。そして、ディスプレイ100は、透明に近づけたい領域に対応する液晶シャッターの光透過率を100%に近づけ、遮光に近づけたい領域に対応する液晶シャッターの光透過率を0%に近づける。これにより、ディスプレイ100は、任意の領域を透明に近づけたり、遮光に近づけたりすることができる。
【0021】
後席22に座った乗員は、ディスプレイ100が透明状態の場合、ディスプレイ100及びフロントウィンドウ4越しに、車外を視認可能である。
【0022】
ディスプレイ100は、所定の映像を再生するように設定されている。本実施の形態では映像を動画像として説明するが、映像は静止画像であってもよい。
【0023】
車両1は、車内の後室にスピーカ101を備える。スピーカ101は、
図3に示すように、ディスプレイ100の下部に設置されてよい。ただし、スピーカ101は、何れの位置に設置されてもよい。
【0024】
車両1は、車内の後席22付近に、操作部102を備える。操作部102は、車内に設置されたタブレット端末であってよい。あるいは、操作部102は、乗員が所持するスマートフォンを車両1に有線又は無線で接続したものであってよい。あるいは、操作部102は、IVI装置114(
図4参照)を操作するためのリモコンであってもよい。なお、乗員が操作部109を通じて行うことができる操作の詳細については後述する。
【0025】
図3に示すように、後席22の乗員は、ディスプレイ100に表示された映像を視聴することができる。しかし、ディスプレイ100の全面に表示された映像を視聴する後席22の乗員は、映像によって車外の前方視野が遮られるため、車両1の挙動が大きい場合(例えば車両1の加減速又は旋回による加速度が大きい場合)、車酔いし易い傾向にある。そこで、本実施の形態では、ディスプレイ100の映像の表示態様を適切に制御することにより、後席22の乗員の車酔いを抑制する技術について説明する。
【0026】
<装置の構成>
図4は、実施の形態1に係る車両1が備える装置の一例を示すブロック図である。
【0027】
図4に示すように、車両1は、通信装置111、車両制御装置112、着座検知装置113、IVI装置114、映像制御装置115、音響制御装置116、ディスプレイ100、及び、スピーカ101を備える。
【0028】
通信装置111、車両制御装置112、着座検知装置113、IVI装置114、映像制御装置115、及び、音響制御装置116は、車載ネットワーク110を介して、互いに情報を送受信できる。車載ネットワーク110の例として、Controller Area Network(CAN)、Local Interconnect Network(LIN)、及び、FlexRay等が挙げられる。
【0029】
通信装置111は、所定の通信ネットワークを通じて、外部の装置(例えばサーバ)と無線通信を行う装置である。通信ネットワークの例として、移動体通信網(例えばLTE、4G,5G,6G等)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が挙げられる。
【0030】
車両制御装置112は、車両1の挙動を制御する装置である。例えば、車両制御装置112は、車両1の発進及び停止、加速及び減速、旋回等を制御する。また、車両制御装置112は、発進及び停止、加速及び減速、旋回等の状況を示す情報を提供する。
【0031】
着座検知装置113は、各座席に乗員が着座しているか否かを検知するための装置である。例えば、着座検知装置113は、座席に備えられた重量センサによって当該座席に乗員が着座しているか否かを検知してよい。あるいは、着座検知装置113は、座席のシートベルトが締結されたか否かによって当該座席に乗員が着座しているか否かを検知してもよい。あるいは、着座検知装置113は、車内に設置されたカメラの撮像画像から座席の位置における人物検出処理を行うことによって、当該座席に乗員が着座しているか否かを検知してもよい。
【0032】
IVI装置114は、車両1に関する情報の提供と、娯楽の提供とを実現する装置である。IVIは、In-Vehicle Infotainmentの略である。例えば、IVI装置114は、カーオーディオ、車載DVD、TVチューナ、ラジオ、VOD等の音楽及び映像の出力を行う。IVI装置114は、制御部、又は、Electronic Control Unit(ECU)と読み替えられてもよい。また、IVI装置114は、プロセッサ及びメモリ等を備えてもよい。
【0033】
IVI装置114は、目的地までの経路を探索して出力する。IVI装置114は、目的地までの経路を内蔵の地図データを用いて探索してもよいし、通信装置111を介して外部の装置に目的地までの経路を探索させ、その探索結果を取得及び出力してもよい。また、目的地までの経路は、運転者向けにナビゲーションとして表示されてもよいし、車両1の自動運転計画として使用されてもよい。
【0034】
IVI装置114は、映像制御装置115と連携して、ディスプレイ100の映像表示を制御する。当該映像表示の制御方法の詳細については後述する。IVI装置114は、音響制御装置116と連携して、スピーカ101の音響出力を制御する。当該音響出力の制御方法の詳細については後述する。
【0035】
映像制御装置115は、ディスプレイ100の映像表示を制御する。映像は、静止画像又は動画像の何れであってもよい。また、映像制御装置115は、ディスプレイ100の任意の領域の光の透過率を制御できる。映像制御装置115は、IVI装置114からの制御によって、ディスプレイ100における映像の表示の制御及び任意の領域の透過率の制御を行ってよい。なお、映像制御装置115とディスプレイ100とを含めて、表示装置としてもよい。あるいは、IVI装置114と映像制御装置115とディスプレイ100とを含めて、表示装置としてもよい。
【0036】
音響制御装置116は、スピーカ101の音響出力を制御する。音響制御装置116は、IVI装置114からの制御によって、スピーカ101に対する音響出力の制御を行ってよい。
【0037】
<第1の表示態様>
図5は、実施の形態1に係るディスプレイ100に第1の表示態様で映像を表示する例を示す図である。
【0038】
図5に示すように、ディスプレイ100は、第1の表示態様として、映像200の中心が第1の位置に配置され、映像200の大きさが第1の大きさとなるように、映像200を表示する。第1の位置は、ディスプレイ100の中心Cであってよい。第1の表示態様は、第1の条件が満たされる場合に選択されてよい。
【0039】
第1の条件は、車両1において所定の方向に係る加速度が第1の大きさであることであってよい。所定の方向に係る加速度の第1の大きさは、所定時間の時間平均の大きさであってよい。所定の方向は、車両1の左右方向(X軸方向)、又は、車両1の上下方向(Z軸方向)、又は、車両1の前後方向(Y軸方向)の中で少なくとも一つであってよい。
【0040】
例えば、車両1の左右方向、上下方向、又は、前後方向の何れかの方向にかかる加速度の所定時間の時間平均が第1の大きさ(例えば閾値β以下の大きさ)である場合、第1の条件が満たされるとして、ディスプレイ100は、映像200の中心が第1の位置かつ映像200の大きさが第1の大きさとなるように映像200を表示する。第1の位置はディスプレイ100の中心Cの位置であってよく、映像200の第1の大きさは、ディスプレイ100が映像を表示可能な最大サイズであってよい。ただし、映像200の第1の位置及び第1の大きさは、これらに限られない。
【0041】
また、ディスプレイ100は、第1の表示態様として、映像200の表示領域の光透過率を、所定の閾値未満(例えば非透過)としてよい。
【0042】
これにより、車両1のいずれかの方向にかかる加速度が十分に小さいために、後席22の乗員が車酔いする可能性が低い場合、後席22の乗員は、ディスプレイ100に大きく表示された映像200を視聴することができる。
【0043】
<第2の表示態様>
図6は、実施の形態1に係るディスプレイ100に第2の表示態様で映像を表示する例を示す図である。
【0044】
図6に示すように、ディスプレイ100は、第2の表示態様として、映像200の中心が第2の位置に配置され、映像200の大きさが第1の大きさより小さい第2の大きさとなるように、映像200を表示する。例えば、映像200の第2の大きさのときの面積は、映像200の第1の大きさのときの面積の、1/4~1/16倍であってよい。第2の位置は、第1の位置より左側又は右側であってよい。ただし、第2の表示態様において、第2の位置は第1の位置と同じであってもよい。第2の表示態様は、第1の条件と異なる第2の条件が満たされる場合に選択されてよい。
【0045】
加えて、ディスプレイ100は、第2の表示態様として、映像200の中心が第3の位置に配置され、映像200の大きさが第1の大きさより小さい第3の大きさとなるように、映像を表示してよい。例えば、映像200の第3の大きさのときの面積は、映像200の面積の、1/4~1/16倍であってよい。第2の位置が第1の位置より左側の場合、第3の位置は第1の位置より右側であってよい。第2の位置が第1の位置より右側の場合、第3の位置は第1の位置より左側であってよい。なお、第2の位置及び/又は第3の位置は、第1の位置より下であってよい。
【0046】
第2の位置(又は第3の位置)は、後席22における乗員の着座位置に対応して決定されてよい。乗員の着座位置は、着座検知装置113によって検知される。なお、着座検知装置113は、着座位置検出回路と読み替えられてもよい。
【0047】
第2の条件は、車両1において所定の方向に係る加速度が、第1の大きさより大きい第2の大きさであることであってよい。所定の方向に係る加速度の第2の大きさは、所定時間の時間平均の大きさであってよい。所定の方向は、車両1の左右方向(X軸方向)、又は、車両の上下方向(Z軸方向)、又は、車両の前後方向(Y軸方向)の中で少なくとも一つであってよい。また、第2の条件は、車両1が走行する予定の経路が特定の条件を満たす場合であってよい。
【0048】
例えば、車両1の左右方向、上下方向、又は、前後方向の何れかの方向にかかる加速度の所定時間の時間平均が、第1の大きさより大きい第2の大きさである場合、第2の条件が満たされるとして、ディスプレイ100は、映像200の中心が第2の位置かつ映像200の大きさが第2の大きさとなるような映像200、及び/又は、映像200の中心が第3の位置かつ映像200の大きさが第3の大きさとなるような映像200を表示する。第2の位置はディスプレイ100の左下の位置であってよく、第3の位置はディスプレイ100の右下の位置であってよい。あるいは、第2の位置はディスプレイ100の右下の位置であってよく、第3の位置はディスプレイ100の左下の位置であってよい。また、第2の大きさの映像200、及び、第3の大きさの映像200は、第1の大きさの映像200よりも小さいので、本実施形態では、縮小映像と称することがある。
【0049】
左側の後席22Aに乗員が着座していることが検出された場合、ディスプレイ100は、左下の位置に縮小映像201Aを表示してよい。例えば、ディスプレイ100は、左側の後席22Aの横幅(X軸方向の幅)の中心軸210A(一点鎖線)が、縮小映像201Aの横幅の中心軸となるように、縮小映像201Aを表示してよい。
【0050】
右側の後席22Bに乗員が着座していることが検出された場合、ディスプレイ100は、右下の位置に縮小映像201Bを表示する。例えば、ディスプレイ100は、右側の後席22Bの横幅(X軸方向の幅)の中心軸210B(一点鎖線)が、縮小映像201Bの横幅の中心軸となるように、縮小映像201Bを表示してよい。
【0051】
また、ディスプレイ100は、第2の表示態様として、縮小映像201A及び/又は201Bが表示されない領域の光透過率は、縮小映像201A及び/又は201Bが表示される領域の光透過率よりも、高くして(例えば透明として)よい。
【0052】
これにより、車両1の何れかの方向にかかる加速度がかなり大きいために、後席22の乗員が車酔いする可能性が高い場合、後席22の乗員は、ディスプレイ100に表示された縮小映像201A及び/又は201Bを、正面を向いて視聴できるので、第1の表示態様と比較して、車酔いしにくくなる。また、ディスプレイ100の縮小映像201A及び/又は201Bが表示されていない領域が透明となるので、後席22の乗員は、車外の前方視野が遮られず(つまりフロントウィンドウ4越しに前方の風景を見ることができるので)、第1の表示態様と比較して、より車酔いしにくくなる。
【0053】
また、ディスプレイ100の左下の位置に表示される縮小映像201Aは、左側の前席21Aと重畳するように縮小されてよい。同様に、ディスプレイ100の右下の位置に表示される縮小映像201Bは、右側の前席21Bと重畳するように縮小されてよい。これにより、後席22の乗員は、ディスプレイ100の前席21と重畳しない透明領域と、フロントウィンドウ4とを透視して前方の風景を見ることができるので、より車酔いしにくくなる。
【0054】
なお、第2の条件が満たされる場合、ディスプレイ100は、第2の表示態様に切り替える際、映像が意図的に縮小されたことを示す情報を表示してよい。これにより、後席22の乗員は、映像200が縮小された理由を知ることができる。
【0055】
<第3の表示態様>
図7は、実施の形態1に係るディスプレイ100に第3の表示態様で映像を表示する例を示す図である。
【0056】
図7に示すように、ディスプレイ100は、第3の表示態様として、上述した第2の表示態様と同様に映像200を表示すると共に、映像200が表示されていない領域を、透明とせずに、所定の色調及び/又は輝度の画像(以下、背景画像202と称する)とする。所定の色調は、映像200の全画素の平均の色調であってよい。所定の輝度は、映像200の全画素の平均の輝度であってよい。
【0057】
第3の表示態様は、第1の条件又は第2の条件と異なる、第3の条件が満たされる場合に選択されてよい。第3の条件は、車両1において所定の方向に係る加速度が、第1の大きさと第2の大きさとの間の第3の大きさであることであってよい。所定の方向に係る加速度の第3の大きさは、所定時間の時間平均の大きさであってよい。所定の方向は、車両1の左右方向、又は、車両1の上下方向、又は、車両1の前後方向の中で少なくとも一つであってよい。
【0058】
例えば、車両1にかかる加速度の時間平均が、第1の大きさと第2の大きさとの間である第3の大きさである場合、第3の条件が満たされるとして、ディスプレイ100は、映像200の中心が第2の位置かつ映像200の大きさが第2の大きさとなるような映像200、及び/又は、映像200の中心が第3の位置かつ映像200の大きさが第3の大きさとなるような映像200を表示する。さらに、ディスプレイ100は、映像200が表示されていない領域に、映像200に合った色調及び/又は輝度の背景画像202を表示する。
【0059】
これにより、車両1の何れかの方向にかかる加速度がある程度大きいために、後席22の乗員が車酔いする可能性が中程度である場合、後席22の乗員は、ディスプレイ100に表示された縮小映像201A及び/又は201Bを、正面を向いて視聴できるので、第1の表示態様と比較して、車酔いしにくくなる。また、ディスプレイ100の縮小映像201A及び/又は201Bが表示されていない領域には、映像200に合った色調及び/又は輝度の背景画像202が表示されるので、第2の表示態様と比較して、後席22の乗員の映像200への没入感を高めることができる。
【0060】
なお、車両1は、第1の表示態様、第2の表示態様、及び、第3の表示態様のすべてを必ずしも実装する必要はなく、第1の表示態様、第2の表示態様、及び、第3の表示態様の少なくとも1つを実装すればよい。
【0061】
<映像の大きさ等の変更>
図8は、実施の形態1に係る乗員が映像200の表示態様の変更を指示する場合を説明するための図である。
【0062】
乗員は、操作部109を通じて、映像200の表示と非表示の切り替え、映像200の上下左右の表示位置の変更、又は、映像200の表示サイズの変更等を行うことができる。
【0063】
例えば、第2の表示態様又は第3の表示態様が選択されている場合、左側の後席22Aの乗員は、左下の位置に表示されている縮小映像201Aを、縦横比を維持しつつ、ディスプレイ100の半分の幅まで拡大させることができる。
【0064】
例えば、第2の表示態様又は第3の表示態様が選択されている場合、右側の後席22Bの乗員は、右下の位置に表示されている縮小映像201Bを、縦横比を維持しつつ、ディスプレイ100の半分の幅まで拡大させることができる。
【0065】
<処理フロー>
次に、上述した第1の表示態様、第2の表示態様、及び、第3の表示態様を切り替える方法について説明する。
【0066】
図9は、実施の形態1に係る表示処理の一例を示すフローチャートである。
【0067】
IVI装置114は、目的地までの経路が設定されているか否かを判定する(S101)。
【0068】
目的地までの経路が設定されている場合(S101:YES)、IVI装置114は、現在の車両1の位置及び速度を取得する(S102)。なお、現在の車両1の位置は、Global Navigation Satellite Systems(GNSS)によって測定されてよい。現在の車両1の速度は、車両制御装置112から提供されてよい。IVI装置114は、ステップS101で取得した位置及び速度と、今後の経路とから、今後の一定期間において車両1にかかると予測される加速度を算出する(S103)。そして、処理はステップS105に進む。
【0069】
目的地までの経路が設定されていない場合(S101:NO)、IVI装置114は、過去の一定期間における車両1の速度及び/又は加速度(つまり過去の履歴)を取得する(S104)。そして、処理はステップS105に進む。
【0070】
IVI装置114は、ディスプレイ100に映像200が表示中であるか否かを判定する(S105)。
【0071】
ディスプレイ100に映像200が表示中でない場合(S105:NO)、処理はステップS101に戻る。
【0072】
ディスプレイ100に映像200が表示中である場合(S105:YES)、処理は、後述する
図10に示すステップBに進む。
【0073】
図10は、
図9に示す表示処理の続きを示すフローチャートである。
【0074】
IVI装置114は、
図9のステップS103で算出した今後の一定期間における平均の加速度、又は、
図9のステップS104で取得した過去の一定期間における平均の加速度が、閾値αよりも大きい(つまり平均の加速度が第1の大きさであるか)か否かを判定する(S111)。すなわち、今後の経路から、今後の一定期間において、車両1にかなり大きな加速度がかかると予測されるか否かを判定する。
【0075】
次に、加速度が閾値αよりも大きいと判定された場合(S111:YES)について説明する。この場合、IVI装置114は、上述した第2の表示態様を選択し、例えば次の処理を行う。
【0076】
IVI装置114は、映像を縮小して個別に表示する旨のテロップをディスプレイ100に表示する(S112)。なお、IVI装置114は、当該テロップによる表示に代えて又は当該テロップによる表示と共に、その旨をスピーカ101から音声出力してもよい。
【0077】
IVI装置114は、着座検知装置113を通じて、後席22の着座状態を取得する(S113)。つまり、IVI装置114は、乗員が着座している後席22を検知する。
【0078】
IVI装置114は、映像制御装置115を通じて、映像200が表示されている領域以外が透明(つまり所定の透過率以上)となるようにディスプレイ100を制御する(S114)。
【0079】
IVI装置114は、映像制御装置115を通じて、ディスプレイ100における、乗員が着座している後席22の正面の位置に、縮小映像201A及び/又は201Bを表示する(S115)。例えば、IVI装置114は、左側の後席22Aに乗員が着座している場合、ディスプレイ100の左下の位置に縮小映像201Aを表示し、右側の後席22Bに乗員が着座している場合、ディスプレイ100の右下の位置に縮小映像201Bを表示する。
【0080】
これにより、ディスプレイ100には、上述した第2の表示態様で映像200が表示されるので、今後の経路にて車両1にかなり大きな加速度がかかった場合における、後席22の乗員の車酔いを抑制することができる。
【0081】
IVI装置114は、乗員による操作部102の操作が行われた場合、その操作内容に基づいて縮小映像201A及び/又は201Bの表示を変更する(S140)。例えば、縮小映像201A及び/又は201Bの拡大及び縮小、縮小映像201A及び/又は201Bの表示位置の変更、あるいは、縮小映像201A及び/又は201Bの表示又は非表示等の変更が行われる。そして、処理は
図9に示すステップAに戻る。
【0082】
次に、加速度が閾値α以下である場合(S111:NO)について説明する。
【0083】
IVI装置114は、
図9のステップS103で算出した今後の一定期間における平均の加速度、又は、
図9のステップS104で取得した過去の一定期間における平均の加速度が、閾値β(ただしβ<α)よりも大きい(つまり加速度が第3の大きさであるか)か否かを判定する(S121)。すなわち、今後の経路から、今後の一定期間において、車両1に中程度の加速度がかかると予測されるか否かを判定する。
【0084】
次に、加速度が閾値βよりも大きいと判定された場合(S121:YES)について説明する。この場合、IVI装置114は、上述した第3の表示態様を選択し、例えば次の処理を行う。
【0085】
IVI装置114は、映像を縮小して個別に表示する旨のテロップをディスプレイ100に表示する(S122)。なお、IVI装置114は、当該テロップによる表示に代えて又は当該テロップによる表示と共に、その旨をスピーカ101から音声出力してもよい。
【0086】
IVI装置114は、着座検知装置113を通じて、後席22の着座状態を取得する(S123)。
【0087】
IVI装置114は、映像制御装置115を通じて、全面が遮光(つまり所定の透過率未満)となるようにディスプレイ100を制御する(S124)。
【0088】
IVI装置114は、映像制御装置115を通じて、ディスプレイ100における、乗員が着座している後席22の正面の位置に、縮小映像201A及び/又は201Bを表示する。加えて、IVI装置114は、映像制御装置115を通じて、映像200に合った色調及び/又は輝度の背景画像202をディスプレイ100に表示する(S125)。そして、処理は上記したステップS115に進む。
【0089】
これにより、ディスプレイ100には、上述した第3の表示態様で映像200が表示されるので、今後の経路にて車両1に中程度の加速度がかかった場合における、後席22の乗員の車酔いの抑制と映像200への没入感とを両立することができる。
【0090】
次に、平均の加速度が閾値β以下と判定された場合(S121:NO)について説明する。この場合、IVI装置114は、上述した第1の表示態様を選択し、例えば次の処理を行う。
【0091】
IVI装置114は、映像を元の大きさ(例えば最大サイズ)に戻す旨のテロップをディスプレイ100に表示する(S131)。なお、IVI装置114は、当該テロップによる表示に代えて又は当該テロップによる表示と共に、その旨をスピーカ101から音声出力してもよい。
【0092】
IVI装置114は、映像制御装置115を通じて、全面が遮光(つまり所定の透過率未満)となるようにディスプレイ100を制御する(S132)。
【0093】
IVI装置114は、映像制御装置115を通じて、映像200を元の大きさ(例えば最大サイズ)に戻してディスプレイ100に表示する(S133)。そして、処理は
図9に示すステップAに戻る。
【0094】
これにより、ディスプレイ100には、上述した第1の表示態様で映像200が表示されるので、今後の経路にて車両1にかかった加速度が十分小さい場合における、後席22の乗員の映像200への没入感を高めることができる。
【0095】
なお、
図9及び
図10に示す処理は、一部が省略されてもよい。例えば、ステップS121~S125は省略されてもよい。この場合、ステップS111の判定結果がNOの場合、処理はステップS131に進んでよい。
【0096】
<加速度の変化と表示態様の変化の例>
図11は、実施の形態1に係る車両1の加速度の変化とディスプレイ100の表示態様の変化との一例を説明するための図である。
【0097】
例えば、車両1には、
図11に示すような経路が設定されているとする。
【0098】
IVI装置114は、今後、車両1が経路R1を進むと予測し、この経路R1を進む一定期間T1の平均の加速度が0.2G(加速度0.2G<閾値β)であると推測した場合、第1の表示態様を選択する。これにより、後席22の乗員は、加速度が比較的小さいために、車酔いの可能性が比較的低い一定期間T1において、ディスプレイ100に大きく表示された映像200を視聴することができる。すなわち、ディスプレイ100は、没入感の高い映像200を提供することができる。
【0099】
車両1がさらに進み、IVI装置114は、今後、車両1が経路R2を進むと予測し、この経路R2を進む一定期間T2において平均の加速度が0.3G(閾値β≦加速度0.3G<閾値α)であると推測した場合、第3の表示態様を選択する。これにより、後席22の乗員は、加速度が中程度であるために、車酔いの可能性が中程度である一定期間T2において、映像200に合った色調及び/又は輝度の背景画像202を感じつつ、正面を向いて縮小映像201A及び/又は201Bを視聴することができる。すなわち、ディスプレイ100は、車酔いの抑制と、映像視聴における没入感とを両立させることができる。
【0100】
車両1がさらに進み、IVI装置114は、今後、車両1が経路R3を進むと予測し、この経路R3を進む一定期間T3において平均の加速度が0.4G(加速度0.4G≧閾値α)であると推測した場合、第2の表示態様を選択する。これにより、後席22の乗員は、加速度が比較的大きいために、車酔いの可能性が比較的高い一定期間T3において、ディスプレイ100の透明領域から車外の風景を感じつつ、正面を向いて縮小映像201A及び/又は201Bを視聴することができる。すなわち、ディスプレイ100は、車酔いの抑制と、映像視聴の提供とを両立させることができる。
【0101】
なお、IVI装置114は、経路上に設置されている信号機及び一時停止線、経路のカーブの曲率半径、経路における法定速度、及び/又は、車両1の走行特性などに基づいて、経路の各区間における平均の加速度の予測値を算出してよい。また、平均の加速度を採用することにより、加速度の細かな変化に応じて条件が頻繁に変わってしまうことを抑制している。
【0102】
(実施の形態1のまとめ)
以上の実施の形態1の記載により、下記の技術が開示される。
【0103】
<技術1>
車両1は、車体2に連結された第1車輪3Aと、前記車体2に連結された第2車輪3Bと、前記車体2に連結された第3車輪3Cと、前記車体2に連結された第4車輪3Dと、を少なくとも備え、前記第1車輪3A、前記第2車輪3B、前記第3車輪3C、及び前記第4車輪3Dを使って、所定の向きに走行可能である。
前記車体2は、前記所定の向きに沿って配置された床面部11と天井面部12と、前記床面部11と前記天井面部12を繋ぎ前記所定の向きに沿って左側面に配置された左側面部13と、前記床面部11と前記天井面部12を繋ぎ前記所定の向きに沿って右側面に配置された右側面部14と、前記床面部11と前記天井面部12を繋ぎ、前記所定の向きについて前部15に配置された前面部16と、前記床面部11と前記天井面部12を繋ぎ、前記所定の向きについて後部17に配置された後面部18と、前記床面部11において、前記後面部18側より前記前面部16側に配置された少なくとも一つの前席21と、前記床面部11において、前記前面部16より前記後面部18側に配置された少なくとも一つの後席22と、前記後席22と前記前席21の間に配置されたディスプレイ100と、を備える。
前記車両1における車両制御方法として、第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、映像200を、映像中心が第1の位置に、第1の大きさで表示し、前記第1の条件と異なる第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200(例えば縮小映像201A及び/又は201B)を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示する。
これにより、ディスプレイ100は、条件に応じた適切な態様で映像を表示することができ、後席22の乗員の映像の視聴と車酔いの抑制とを実現できる。
【0104】
<技術2>
技術1に記載の車両制御方法において、前記第2の位置は、前記第1の位置より左側である、又は、前記第2の位置は、前記第1の位置より右側である。
これにより、第2の条件を満たす場合、第1の位置より左側又は右側の位置に映像が表示されるので、後席22の乗員は、より正面を向いて映像を視聴することができる。よって、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0105】
<技術3>
技術1又は2に記載の車両制御方法において、前記第1の条件は、前記車両1において所定の方向に係る加速度が第1の大きさであり、前記第2の条件は、前記車両1において前記所定の方向に係る加速度が、前記第1の大きさより大きい第2の大きさである。
これにより、より車酔いし易い第2の条件が満たされる場合、ディスプレイ100には、第1の条件が満たされる場合よりも小さい映像が表示されるので、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0106】
<技術4>
技術3に記載の車両制御方法において、前記所定の方向に係る加速度の前記第1の大きさは、所定時間の時間平均の大きさであり、前記所定の方向に係る加速度の前記第2の大きさは、前記所定時間の時間平均の大きさである。
このように所定時間の時間平均の加速度を採用することにより、加速度の細かな変化に応じて条件が頻繁に変わってしまうことを抑制できる。
【0107】
<技術5>
技術3又は4に記載の車両制御方法において、前記所定の方向は、前記車両1の左右方向、又は、前記車両1の上下方向、又は、前記車両1の前後方向の中で少なくとも一つである。
これにより、車両1の様々な方向の加速度の変化に応じて、適切に条件が切り替わるようになる。
【0108】
<技術6>
技術1から5のいずれか1つに記載の車両制御方法において、前記第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が前記第1の位置に、前記第1の大きさで表示し、次に、前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が第2の位置に、前記第2の大きさで表示し、次に、前記第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が前記第1の位置に、前記第1の大きさで表示する。
これにより、ディスプレイ100は、条件に応じた適切な態様で映像200を表示することができ、後席22の乗員の映像の視聴と車酔いの抑制とを実現できる。
【0109】
<技術7>
技術1から6のいずれか1つに記載の車両制御方法において、前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示するとともに、前記映像200を、映像中心が第3の位置に、前記第1の大きさより小さい第3の大きさで表示し、前記第2の位置は、前記第1の位置より左側であって、前記第3の位置は、前記第1の位置より右側である。
これにより、車酔いし易い第2の条件が満たされる場合、ディスプレイ100には、第1の条件が満たされる場合よりも小さい映像が表示されるので、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0110】
<技術8>
技術1から7のいずれか1つに記載の車両制御方法において、前記車両1は、前記後席22における乗員の着座位置を検出する着座位置検出回路(例えば着座検知装置113)を備え、前記第2の位置は、前記乗員の前記着座位置に対応する。
これにより、後席22に着座している乗員に対応する第2の位置に映像が表示されるので、後席22の乗員は、より正面を向いて映像を視聴することができる。よって、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0111】
<技術9>
技術1から8のいずれか1つに記載の車両制御方法において、前記第2の位置は、前記第1の位置より下である。
これにより、後席22の乗員は、より正面を向いて映像を視聴することができる。よって、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0112】
<技術10>
技術1から10のいずれか1つに記載の車両制御方法において、前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が第2の位置に、前記第2の大きさで表示するとともに、前記映像が意図的に縮小されたことを示す情報を表示する。
これにより、後席22の乗員は、映像が縮小された理由を知ることができる。
【0113】
<技術11>
車両1は、車体2に連結された第1車輪3Aと、前記車体2に連結された第2車輪2Bと、前記車体2に連結された第3車輪3Cと、前記車体2に連結された第4車輪3Dと、を少なくとも備え、前記第1車輪3A、前記第2車輪3B、前記第3車輪3C、及び前記第4車輪3Dを使って、所定の向きに走行可能である。表示装置は、当該車両1に搭載されるように設定されている。
前記車体2は、前記所定の向きに沿って配置された床面部11と天井面部12と、前記床面部11と前記天井面部12を繋ぎ前記所定の向きに沿って左側面に配置された左側面部13と、前記床面部11と前記天井面部12を繋ぎ前記所定の向きに沿って右側面に配置された右側面部14と、前記床面部11と前記天井面部12を繋ぎ、前記所定の向きについて前部15に配置された前面部16と、前記床面部11と前記天井面部12を繋ぎ、前記所定の向きについて後部17に配置された後面部18と、前記床面部11において、前記後面部18より前記前面部16側に配置された少なくとも一つの前席21と、前記床面部11において、前記前面部16より前記後面部18側に配置された少なくとも一つの後席22と、前記後席22と前記前席21の間に配置されたディスプレイ100と、を備える。
表示装置として、第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、映像200を、映像中心が第1の位置に、第1の大きさで表示し、前記第1の条件と異なる第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200(例えば縮小映像201A及び/又は201B)を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示する。
これにより、ディスプレイ100は、条件に応じた適切な態様で映像を表示することができ、後席22の乗員の映像の視聴と車酔いの抑制とを実現できる。
【0114】
<技術12>
技術11に記載の表示装置において、前記第2の位置は、前記第1の位置より左側である、又は、前記第2の位置は、前記第1の位置より右側である。
これにより、第2の条件を満たす場合、第1の位置より左側又は右側の位置に映像が表示されるので、後席22の乗員は、より正面を向いて映像を視聴することができる。よって、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0115】
<技術13>
技術11又は12に記載の表示装置において、前記第1の条件は、前記車両において所定の方向に係る加速度が第1の大きさであり、前記第2の条件は、前記車両において前記所定の方向に係る加速度が、前記第1の大きさより大きい第2の大きさである。
これにより、より車酔いし易い第2の条件が満たされる場合、ディスプレイ100には、第1の条件が満たされる場合よりも小さい映像が表示されるので、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0116】
<技術14>
技術13に記載の表示装置において、前記所定の方向に係る加速度の前記第1の大きさは、所定時間の時間平均の大きさであり、前記所定の方向に係る加速度の前記第2の大きさは、前記所定時間の時間平均の大きさである。
このように所定時間の時間平均の加速度を採用することにより、加速度の細かな変化に応じて条件が頻繁に変わってしまうことを抑制できる。
【0117】
<技術15>
技術13又は14に記載の表示装置において、前記所定の方向は、前記車両1の左右方向、又は、前記車両1の上下方向、又は、前記車両1の前後方向の中で少なくとも一つである。
これにより、車両1の様々な方向の加速度の変化に応じて、適切に条件が切り替わるようになる。
【0118】
<技術16>
技術11から15のいずれか1つに記載の表示装置において、前記第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が前記第1の位置に、前記第1の大きさで表示し、次に、前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が第2の位置に、前記第2の大きさで表示し、次に、前記第1の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が前記第1の位置に、前記第1の大きさで表示する。
これにより、ディスプレイ100は、条件に応じた適切な態様で映像200を表示することができ、後席22の乗員の映像の視聴と車酔いの抑制とを実現できる。
【0119】
<技術17>
技術11から16に記載の表示装置において、前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が第2の位置に、前記第1の大きさより小さい第2の大きさで表示するとともに、前記映像200を、映像中心が第3の位置に、前記第1の大きさより小さい第3の大きさで表示し、前記第2の位置は、前記第1の位置より左側であって、前記第3の位置は、前記第1の位置より右側である。
これにより、車酔いし易い第2の条件が満たされる場合、ディスプレイ100には、第1の条件が満たされる場合よりも小さい映像が表示されるので、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0120】
<技術18>
技術11から17に記載の表示装置において、前記車両1は、前記後席22における乗員の着座位置を検出する着座位置検出回路(例えば着座検知装置113)を備え、前記第2の位置は、前記乗員の前記着座位置に対応する。
これにより、後席22に着座している乗員に対応する第2の位置に映像が表示されるので、後席22の乗員は、より正面を向いて映像を視聴することができる。よって、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0121】
<技術19>
技術11から18のいずれか1つに記載の表示装置において、前記第2の位置は、前記第1の位置より下である。
これにより、後席22の乗員は、より正面を向いて映像を視聴することができる。よって、後席22の乗員の車酔いをより抑制することができる。
【0122】
<技術20>
技術11から20のいずれか1つに記載の表示装置において、前記第2の条件を満たす場合、前記ディスプレイ100は、前記映像200を、映像中心が第2の位置に、前記第2の大きさで表示するとともに、前記映像が意図的に縮小されたことを示す情報を表示する。
これにより、後席22の乗員は、映像が縮小された理由を知ることができる。
【0123】
以上、添付図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本開示の技術は、車内にディスプレイを備える車両に有用である。
【符号の説明】
【0125】
1 車両
2 車体
3A 第1車輪
3B 第2車輪
3C 第3車輪
3D 第4車輪
4 フロントウィンドウ
11 床面部
12 天井面部
13 左側面部
14 右側面部
15 前部
16 前面部
17 後部
18 後面部
21、21A、21B 前席
22、22A、22B 後席
100 ディスプレイ
101 スピーカ
102 操作部
110 車載ネットワーク
111 通信装置
112 車両制御装置
113 着座検知装置
114 IVI装置
115 映像制御装置
116 音響制御装置
200 映像
201A、201B 縮小映像
202 背景画像
210A、210B 中心軸