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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025025722
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】遮熱積層体および着色部材
(51)【国際特許分類】
   B32B 15/08 20060101AFI20250214BHJP
   B32B 15/20 20060101ALI20250214BHJP
   F16L 59/02 20060101ALI20250214BHJP
   E04B 1/80 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
B32B15/08 G
B32B15/20
F16L59/02
E04B1/80 100P
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023130788
(22)【出願日】2023-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101203
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100104499
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 達人
(72)【発明者】
【氏名】門脇 将
【テーマコード(参考)】
2E001
3H036
4F100
【Fターム(参考)】
2E001DD01
2E001GA42
2E001HB03
2E001HB04
2E001HD01
3H036AA09
3H036AB02
3H036AB18
3H036AC01
3H036AE01
3H036AE13
4F100AA21B
4F100AA21H
4F100AB10A
4F100AB33A
4F100AJ04B
4F100AJ06B
4F100AK01B
4F100AK01C
4F100AK42D
4F100AR00B
4F100AT00
4F100BA02
4F100BA03
4F100CA13B
4F100CA13H
4F100CC102
4F100CC10B
4F100EH662
4F100EH66A
4F100GB07
4F100JB12C
4F100JJ02
4F100JN06
4F100JN06A
4F100YY00A
4F100YY00B
(57)【要約】      (修正有)
【課題】金属層および着色層を有し、輻射熱による温度上昇を抑制可能な遮熱積層体を提供する。
【解決手段】金属層と、該金属層の一方の面側に配置された着色層とを有する遮熱積層体であって、遮熱積層体の着色層側の面は、200℃60分加熱処理後の反射率の変化率が、0%より大きく、20%以下である、遮熱積層体とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属層と、前記金属層の一方の面側に配置された着色層と、を有する遮熱積層体であって、
前記遮熱積層体の前記着色層側の面は、200℃60分加熱処理後の反射率の変化率が、0%より大きく、20%以下である、遮熱積層体。
【請求項2】
前記金属層は、アルミニウム箔若しくはアルミニウム合金箔、または、アルミニウム若しくはアルミニウム合金を含む蒸着膜である、請求項1に記載の遮熱積層体。
【請求項3】
前記着色層の厚さが、0.3μm以上、2.0μm以下である、請求項1に記載の遮熱積層体。
【請求項4】
前記着色層は、炭素成分を含み、前記炭素成分の含有量が、5%以上、60%以下である、請求項1に記載の遮熱積層体。
【請求項5】
前記遮熱積層体は、前記着色層の前記金属層側の面とは反対の面側に、透明保護膜を有する、請求項1に記載の遮熱積層体。
【請求項6】
前記遮熱積層体は、前記金属層の前記着色層側の面とは反対の面側に、密着層を有する、請求項1に記載の遮熱積層体。
【請求項7】
金属層と、前記金属層の一方の面側に配置された着色層と、を有する遮熱積層体であって、
前記遮熱積層体の前記着色層側の面は、反射率が75%以上であって、300℃60分加熱処理後の反射率の変化率が20%以下である、遮熱積層体。
【請求項8】
前記金属層は、アルミニウム箔若しくはアルミニウム合金箔、または、アルミニウム若しくはアルミニウム合金を含む蒸着膜である、請求項7に記載の遮熱積層体。
【請求項9】
前記着色層の厚さが、0.3μm以上、2.0μm以下である、請求項7に記載の遮熱積層体。
【請求項10】
前記着色層は、炭素成分を含み、前記炭素成分の含有量が、5%以上、60%以下である、請求項7に記載の遮熱積層体。
【請求項11】
前記遮熱積層体は、前記着色層の前記金属層側の面とは反対の面側に、透明保護膜を有する、請求項7に記載の遮熱積層体。
【請求項12】
前記遮熱積層体は、前記金属層の前記着色層側の面とは反対の面側に、密着層を有する、請求項7に記載の遮熱積層体。
【請求項13】
基体と、
前記基体の少なくとも一方の面に配置された、請求項1から請求項12までのいずれかの請求項に記載の遮熱積層体と、を備え、
前記遮熱積層体は、前記金属層が前記基体側となるように配置されている、着色部材。
【請求項14】
前記基体は、断熱材である、請求項13に記載の着色部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、遮熱積層体およびそれを用いた着色部材に関する。
【背景技術】
【0002】
建造物等の省エネルギー化を目的として、断熱材が用いられている。断熱材としては、例えば、硬質ウレタンフォーム等の発泡断熱材が広く使用されている。そこで、発泡断熱材を含む発泡断熱ボードに関する技術が多く提案されている。
【0003】
従来、断熱材の表面には、アルミニウム箔等の金属箔や、金属蒸着膜を備えた蒸着フィルムが貼付されている場合がある。このように金属箔や蒸着フィルムを用いる目的としては、金属箔や金属蒸着膜の遮熱効果によって断熱材の燃焼を抑制することが挙げられる。
【0004】
一方、断熱材の表面に遮熱を目的として金属箔、金属蒸着膜を備えたフィルムを張り合わせた場合、表面が金属色となる。そのため、使用場所によっては反射光的、色彩的に適さない場合があった。近年、地震等に対する安全性を確保するために、天井や壁等の内装材に、軽量な不燃断熱ボードが使用される場合がある。このような不燃断熱ボードは、生活環境に露出して使用されるため、意匠性が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-154694号公報
【特許文献2】特開2021-160144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記背景から、金属層と、着色層と、を有する遮熱積層体を、断熱ボードの表面材として使用することが考えられる。しかしながら、このような遮熱積層体は、火災等が生じた際に、着色層が黒色化し輻射熱の反射効果が低減し、遮熱積層体が有する遮熱効果が阻害される場合がある。遮熱積層体の遮熱効果が低減すると、輻射熱により遮熱積層体の温度が上昇し、断熱ボードの燃焼性が高くなる。
【0007】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、金属層および着色層を有する遮熱積層体において、輻射熱による温度上昇を抑制可能な遮熱積層体を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態は、金属層と、上記金属層の一方の面側に配置された着色層と、を有する遮熱積層体であって、上記遮熱積層体の前記着色層側の面は、200℃60分加熱処理後の反射率の変化率が、0%より大きく、20%以下である、遮熱積層体である。
【0009】
本開示の一実施形態は、金属層と、上記金属層の一方の面側に配置された着色層と、を有する遮熱積層体であって、上記遮熱積層体の前記着色層側の面は、反射率が75%以上であって、300℃60分加熱処理後の反射率の変化率が20%以下である、遮熱積層体である。
【0010】
本開示の一実施形態は、基体と、上記基体の少なくとも一方の面に配置された、上述の遮熱積層体と、を備え、上記遮熱積層体は、上記金属層が上記基体側となるように配置されている、着色部材である。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、金属層および着色層を有する遮熱積層体であり、火災等の高温状態における輻射熱による温度上昇が抑制可能な遮熱積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の遮熱積層体を例示する概略断面図である。
図2】本開示の遮熱積層体を例示する概略断面図である。
図3】本開示の遮熱積層体を例示する概略断面図である。
図4】本開示の遮熱積層体を例示する概略断面図である。
図5】本開示の着色部材を例示する概略断面図である。
図6】従来の遮熱積層体を発泡断熱ボード用表面材として使用した発泡断熱ボードに対してコーンカロリーメータによる発熱性試験を行った際の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
下記に、図面等を参照しながら本開示の実施の形態を説明する。ただし、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、下記に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表わされる場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0014】
本明細書において、ある部材の上に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」、あるいは「下に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上、あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方、あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。また、本明細書において、ある部材の面に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「面側に」または「面に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上、あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方、あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。
【0015】
上述したように、金属層と、着色層と、を有する従来の遮熱積層体は、高温時に着色層が黒色化して、遮熱積層体表面が有する遮熱効果が低くなる場合がある。遮熱積層体の遮熱効果が低減すると、輻射熱により遮熱積層体の温度が上昇し、例えば断熱ボード等の内装材が燃焼する可能性が高くなる。具体的には、ISO5660-1:2015に準拠するコーンカロリーメータによる発熱性試験時に、断熱ボードに蓄熱され、総発熱量が国土交通省の定める不燃材料認定における不燃性能の規定を越える(不燃性能に合格しない)場合がある。
【0016】
また、コーンカロリーメータによる発熱性試験時に、遮熱積層体が試験装置の点火プラグに接触し、判定が不能になる問題がある。図6(a)および図6(b)は、従来の着色層を有する遮熱積層体を、表面材として使用した発泡断熱ボードに対し、コーンカロリーメータによる発熱性試験を行った際の概略断面図である。図6(a)および図6(b)に示す発泡断熱ボード200は、発泡断熱材20と、発泡断熱材20の少なくとも一方の面に配置され、金属層22および着色層23を有する遮熱積層体21とを有する。図6(a)に示すように、着色層23を有する遮熱積層体21を表面材として使用した発泡断熱ボード200を用いて発熱性試験を行った場合、コーン型のヒータ61からの輻射熱によって遮熱積層体21の温度が上昇する。遮熱積層体21の温度が上昇すると、遮熱積層体21中の着色層23の成分が酸化変色により黒化し、反射率が低下する。反射率が下がった分、遮熱積層体21の温度が更に上昇する。そして、図6(b)に示すように、発泡断熱材20が所定の温度を超えると、ガスが発生し、遮熱積層体21との界面に滞留し、遮熱積層体21が滞留ガスで外側へ膨む、または、発泡断熱材20自体が内部ガスの膨張によって膨らむことにより、試験装置の点火プラグ62に接触し、判定が不能になる問題がある。
【0017】
このような問題に対し、特許文献1には、アルミニウム層の表面に着色塗膜層を有する面材と、発泡体とを有し、発泡体の表面が排気通路部である着色断熱ボードが記載されている。また、特許文献2には、アルミニウム層の表面に着色塗膜層を有する面材と、発泡体とを有し、表面材の裏面と発泡体との境界部分に加熱連通層を有する着色断熱ボードが記載されている。一方で、根本的な解決策として、輻射熱による温度上昇を抑制可能な遮熱積層体が求められている。
【0018】
上述した課題に直面した発明者等は、鋭意検討した結果、以下に示す遮熱積層体を見出した。以下、本開示における遮熱積層体について、第1実施形態および第2実施形態に分けて詳細に説明する。
【0019】
A-1.遮熱積層体(第1実施形態)
図1は、本実施形態の遮熱積層体の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、本実施形態の遮熱積層体1は、金属層2と、金属層2の一方の面側に配置された着色層3と、を有する。本実施形態の遮熱積層体1は、着色層3側の表面1Aにおける、200℃60分加熱処理後の反射率の変化率が、0%より大きく、20%以下であることを特徴とする。
【0020】
図5は、本実施形態の遮熱積層体を用いた着色部材の一例を示す概略断面図である。図5に示すように、着色部材100は、基体11と、基体11の少なくとも一方の面側に配置された、上述の遮熱積層体1と、を備え、遮熱積層体1は、金属層2が基体11側となるように配置されている。
【0021】
本実施形態の遮熱積層体であれば、着色層によって意匠性が向上しつつ、200℃60分加熱処理後の着色層側の面の反射率変化率を所定の低い範囲とすることにより、輻射熱による温度上昇を抑制することができる。従って、本実施形態の遮熱積層体を備える着色部材(例えば、断熱ボード)は、難燃性が向上する。具体的には、コーンカロリーメータによる発熱性試験時における温度上昇が抑制可能であり、例えば、不燃性能以上に合格可能となる。また、本実施形態の遮熱積層体を発泡断熱ボードの表面材として用いた場合、発熱性試験時における発泡体の熱分解ガスの発生を抑制でき、遮熱積層体が外側へ膨らむことを抑制することができる。従って、発熱性試験で判定不能となる恐れがない。
【0022】
1.反射率変化率
本実施形態の遮熱積層体における着色層側の面は、200℃60分加熱処理後の反射率の変化率(以下、200℃60分加熱処理後の反射率変化率と称する)が、20%以下であり、15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。なお、本明細書において、「遮熱積層体の着色層側の面」とは、金属層を基準として、着色層側に位置する、遮熱積層体の面をいう。
【0023】
上記遮熱積層体の着色層側の面は、200℃60分加熱処理後の反射率変化率が変化するものの、反射率変化率が上記範囲のように低いため、輻射熱の反射効果が低減することがなく、これにより遮熱性能が低下することを抑制できる。一方、着色層側の面は、200℃60分加熱処理後に反射率が少なくとも変化する。即ち、200℃60分加熱処理後の反射率変化率が、0%より大きく、5%以上であることが好ましい。なお、200℃60分加熱処理後の反射率変化率は、通常、後述する300℃60分加熱処理後の反射率変化率よりも小さくなる。
【0024】
200℃60分加熱処理後の反射率変化率は、マッフル炉を用いた200℃60分の加熱処理の前後の反射率を測定し、以下の式で求められる値である。
反射率変化率(%)={(加熱処理前反射率R-加熱処理後反射率R200)/(加熱処理前反射率R)}×100(%)
【0025】
本実施形態において、反射率は、以下の測定方法により測定した値である。紫外可視赤外分光光度計及び積分球ユニットを用い、遮熱積層体のサンプル片の着色層側の面の任意の測定部位に対し、波長300nm~2500nmの光を入射角5°で照射し、1nmおきの各波長(nm)での反射率を分光光度計により測定し、全波長における測定値の平均値を計算する。5箇所の測定部位に対して同様に測定および平均値を計算し、5箇所の平均値を着色層の反射率とする。
【0026】
上記200℃60分加熱処理後の反射率変化率は、後述する着色層の厚さおよび炭素成分含有量を調整することにより、調整することができる。
【0027】
上記200℃60分加熱処理前の着色層側の面の反射率Rは、75%以上であることが好ましく、77%以上であることがより好ましい。一方、上記反射率Rは、例えば、85%以下であり、80%以下であることが好ましい。
【0028】
上記200℃60分加熱処理後の着色層側の面の反射率R200は、63%以上であることが好ましく、65%以上であることがより好ましい。一方、上記反射率R200は、例えば、75%以下であり、73%以下であることが好ましい。
【0029】
また、本実施形態における遮熱積層体の着色層側の面は、300℃60分加熱処理後の反射率変化率が20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることが特に好ましい。また、400℃60分加熱処理後の反射率の変化率が20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることが特に好ましい。
【0030】
2.着色層
本実施形態における遮熱積層体は、金属層の一方の面側に配置された着色層を有する。着色層により、遮熱積層体の意匠性が向上する。着色層は、遮熱積層体の一方の最表面を構成してもよい。
【0031】
(1)組成
本実施形態における着色層は、例えば、着色剤および樹脂成分を含む。着色剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。着色剤としては、着色層側の面の反射率変化率が上記範囲となるものであれば特に限定されず、白色顔料、黄色顔料、青色顔料、赤色顔料、茶色顔料、黒色顔料等が挙げられる。白色顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、二酸化チタン被覆雲母、亜鉛華(酸化亜鉛)、鉛白(塩基性炭酸鉛)、アンチモン白(三酸化アンチモン)、硫化亜鉛、硫酸バリウム及び炭酸カルシウムあるいは体質顔料としてシリカ等の無機粒子を挙げることができる。また、白色顔料に限定されず、鉛丹、酸化鉄赤、カドミウム赤、キナクリドンレッド等の赤色顔料、黄鉛、亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)、チタン黄、イソインドリノンイエロー等の黄色顔料、ウルトラマリン青、プロシア青(フェロシアン化鉄カリ)、フタロシアニンブルー等の青色顔料等を使用することもできる。黒色顔料としては、遮熱黒顔料であることが好ましい。一方、本実施形態における着色層は、着色剤として、カーボンブラックを含まないことが好ましい。反射率が低いためである。着色剤の添加量は、所望の色合い等に応じて適宜設定され得る。
【0032】
樹脂成分としては、例えば、エポキシ系樹脂、メラニン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、エステルウレタン系樹脂、アクリルアミド系樹脂、エチレンオキシド系樹脂、N-ビニルピロリドン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ウレタン(メタ)アクリル系樹脂、天然ゴム、合成ゴム、セルロース誘導体等が挙げられる。中でも、セルロース誘導体が好ましい。セルロース誘導体としては、ニトロセルロース(硝化綿)等が挙げられる。樹脂成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0033】
本実施形態における着色層は、例えば、炭素成分を含有する。炭素成分は、上述した樹脂成分に相当する。着色層における炭素成分の含有量は、例えば、60%以下であり、35%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましい。炭素成分の含有量が上記範囲であることにより、遮熱積層体の着色層側の面の反射率変化率を上述の範囲に調整しやすい。一方、炭素成分の含有量は、例えば、3%以上であり、5%以上であってもよい。炭素成分の含有量が上記範囲であることにより、ヒビ等を抑制することができ、着色層の成膜性が向上する。
【0034】
着色層における炭素成分の含有量は、XRF分析装置を用い、下記の条件で試料(着色層)の部分的組成分析を行い、以下の式により算出した値である。
(前処理)
・遮熱積層体を、4cm×4cmに切り出して、サンプルフォルダーに固定する
(測定条件)
・X線:Rh管球・3.8kW(40kV・95mA)
・測定径:30mmφ
・測定雰囲気:真空
・測定範囲:3B~92U
・炭素成分の含有量(%)=(炭素元素(C)の重量%)/全検出元素の重量%)×100(%)
【0035】
着色層は、難燃剤を有していてもよい。難燃剤としては、三酸化アンチモン等のアンチモン系難燃剤、三酸化モリブデン等のモリブデン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物系難燃剤、塩素化パラフィン、ヘキサブロモシクロドデカン等のハロゲン系難燃剤等が挙げられる。
【0036】
(2)厚さ
本実施形態における着色層は、厚さが、0.3μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましく、1.0μm以上であることがより好ましい。厚さが上記範囲であることにより、塗布ムラ等を抑制することができ、良好な成膜性が得られる。一方、厚さは、例えば、2.0μm以下であり、1.5μm以下であることが好ましい。厚さが上記範囲であることにより、遮熱積層体の着色層側の面の反射率変化率を上述の範囲に調整しやすい。
【0037】
着色層の厚さは、遮熱積層体の試料を樹脂内に包埋した後ミクロトーム等で厚さ方向の断面を削り出して観察用断面を形成し、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した、任意の3箇所の着色層の厚みの平均値である。なお、遮熱積層体及び遮熱積層体に含まれる他の層の厚みの測定方法についても同様とすることができる。
【0038】
(3)その他
着色層は、例えば、ベタ層である。本開示において、ベタ層とは、金属層の一方の面の全面に形成された層である。一方、着色層は、例えば、絵柄層であってもよい。本開示において、絵柄層とは、基材層の一方の面に部分的(特にパターン状)に形成された層を意味する。絵柄層における絵柄(模様)としては、例えば、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、木目模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形(ドット、ストライプ等)、文字、記号、抽象模様、草花模様が挙げられる。
【0039】
また、着色層は、ベタ層および絵柄層の両方を有していてもよい。この場合、絵柄層より金属層側に、ベタ層を有していてもよい。また、着色層が絵柄層のみを有する場合、遮熱積層体は、金属層が露出している露出領域を有する。遮熱積層体の平面視における面積に対して、露出領域の面積は、例えば、10%以上であり、20%以上であってもよく、30%以上であってもよい。露出領域の面積が大きいほど、遮熱積層体の着色層側の面の反射率は高くなる。一方、露出領域の面積は、例えば、90%以下であり、80%以下であってもよく、70%以下であってもよい。露出領域の面積が大きすぎると、着色層の模様によっても異なるが、例えば、白い木目模様の場合等、意匠性に劣る場合がある。
【0040】
着色層が、製品名、メーカー名等のロゴやマークなどの、模様以外の比較的大きな印刷部を有している場合、反射率は、印刷部を避けて測定する。
【0041】
3.金属層
本開示における遮熱積層体は、金属層を含む。金属層は、着色部材(例えば、断熱ボード)を構成した際に、着色部材に熱線反射機能を付与する層である。
【0042】
金属層の厚みは、例えば、20μm以上とすることができ、40μm以上とすることが好ましい。金属層の厚みが上記値以上であることがより、ピンホールの影響を抑制することができ、遮熱効果の低下を抑制することができる。一方、金属層の厚みは、100μm以下とすることができ、60μm以下とすることが好ましい。金属層の厚さが上記値以下であることにより、軽量化を図ることができ、コスト面でも好ましい。
【0043】
金属層は、金属または金属合金から構成される。金属または金属合金としては、近赤外線又は赤外線を反射する熱線反射性を有することが好ましく、例えば、アルミニウム、マグネシウム、銀、銅、チタンおよびこれらの合金、又はステンレスが好ましい。中でも、耐食性が良好であることから、アルミニウム、アルミニウム合金又はステンレスを用いることが好ましい。特に、熱線反射性、防湿性及びガスバリア性が高く、加工適性が良好で、コストが安く、軽量であることから、アルミニウムを用いることが好ましい。
【0044】
金属層としては、例えば、上述した金属および金属合金から選択される少なくとも1種を含む金属箔を用いることができる。金属箔は、一般に、金属または金属合金を、例えばたたくことによって、薄く伸ばしたものである。中でも、金属層は、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔又はステンレス箔であることが好ましく、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔であることがより好ましい。金属層としてアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔を用いる場合、金属箔の艶消し面が着色層側とすることが好ましい。艶消し面は、他の面(艶出し面)よりも反射率が高いからである。すなわち、金属箔の表裏で反射率が異なる場合は、反射率が高い面を着色層側とすることが好ましい。
【0045】
金属層としては、例えば、上述した金属および金属合金から選択される少なくとも1種を含む金属蒸着膜を用いることもできる。中でも、アルミニウムまたはアルミニウム合金を含む蒸着膜がより好ましい。金属蒸着膜を形成する方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの物理的蒸着法や化学気相蒸着法(CVD:Chemical Vappor Deposition)法等を適宜選択して用いることができる。金属蒸着膜は、例えば、樹脂基材上に成膜される。この場合、遮熱積層体は、金属蒸着膜の着色層側の面とは反対側の面に、樹脂基材が配置される。即ち、この場合、遮熱積層体は、積層方向において、樹脂基材、金属蒸着層および着色層を、この順に有する。金属蒸着膜の厚みは通常5nm以上、500nm以下程度である。
【0046】
上記樹脂基材としては、後述する基体に接合可能な熱可塑性樹脂を用いることができる。樹脂フィルムは、未延伸であってもよく、一軸または二軸延伸されたものであってもよい。また、樹脂基材は透明性を有していてもよく、有さなくてもよい。樹脂基材に用いられる樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)やエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)等のポリビニルアルコール系樹脂、エチレン-ビニルエステル共重合体およびそのケン化物、各種のナイロン等のポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、アセタール樹脂、セルロース樹脂が挙げられる。
【0047】
4.他の層
本実施形態における遮熱積層体は、上述した金属層および着色層以外の他の層を有していてもよい。図2図3及び図4は、本実施形態における遮熱積層体の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、遮熱積層体1は、着色層3の金属層2側の面とは反対の面側に、透明保護膜4を有していてもよい。図3に示すように、遮熱積層体1は、金属層2の着色層3側の面とは反対の面側に、密着層5を有していてもよい。図4に示すように、遮熱積層体1は、着色層3の金属層2側の面とは反対の面側に、透明保護膜4を有し、かつ、金属層2の着色層3側の面とは反対の面側に、密着層5を有していてもよい。
【0048】
(1)透明保護膜
本実施形態における遮熱積層体は、耐久性、耐傷性、および耐薬品性等を付与するために、透明保護膜を有していてもよい。
【0049】
透明保護膜は、例えば、樹脂成分により形成された透明樹脂層である。樹脂成分は、例えば、硬化性樹脂の硬化物(架橋構造体)である。一方、樹脂成分は、熱可塑性樹脂であってもよい。中でも、透明保護膜は、硬化性樹脂の硬化物を含有することが好ましい。硬化性樹脂としては、例えば、熱硬化樹脂、二液硬化樹脂及び電離放射線硬化樹脂から選ばれる少なくとも1種でもよい。
【0050】
透明樹脂層の形成方法については特に限定されず、透明樹脂層を形成する樹脂の種類により適宜選択が可能である。例えば、透明樹脂層の形成に、熱硬化性樹脂を含むバリア層用組成物を用いる場合であれば、着色層上に硬化性樹脂を含む透明樹脂層用組成物を塗布し、加熱により硬化する方法等が挙げられる。熱可塑性樹脂を含む組成物を用いる場合であれば、着色層上に透明樹脂層用組成物を押出してラミネートする方法、透明樹脂層用組成物を塗布する方法等が挙げられる。
【0051】
透明樹脂層の膜厚は、例えば、3μm以下であり、2μm以下であることが好ましい。透明樹脂層の膜厚が上記値以下であることにより、炭素成分を低減することができるため、耐熱性が向上する。一方、透明樹脂層の膜厚は、例えば、0.3μm以上であり、0.5μm以上であることが好ましい。透明樹脂層の膜厚が上記値以上であることにより、保護膜としての機能を担保することができる。
【0052】
また、透明保護膜は、無機化合物を主体とする透明無機化合物層であってもよい。無機化合物としては、例えば、Si、Al、Ti等の無機酸化物、無機窒化物、無機炭化物、無機酸化炭化物、無機窒化炭化物、無機酸化窒化物、無機酸化窒化炭化物等が挙げられる。
【0053】
透明無機化合物層の厚さとしては、例えば、3μm以下であり、2μm以下であることが好ましい。透明無機化合物層の膜厚が上記値以下であることにより、無機成分を低減でき、可撓性が向上するため好ましい。一方、透明無機化合物層の厚さは、例えば、0.3μm以上であり、0.5μm以上であることが好ましい。透明無機化合物層の膜厚が上記値以上であることにより、保護膜としての機能を担保することができる。
【0054】
透明無機化合物層の形成方法については特に限定されず、例えば、化学気相蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法等を用いて透明無機化合物を蒸着させて形成する方法が挙げられる。
【0055】
(2)密着層
本実施形態における遮熱積層体は、基体との密着性を向上させるために、密着層を有していてもよい。遮熱積層体が密着層を有する場合、密着層は、遮熱積層体の一方の最表面を構成してもよい。密着層は、例えば、樹脂を含有する。上記樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。安価で溶融温度が260℃~270℃と比較的高く、耐熱性に優れるためである。また、コロナ処理を行った場合には、表面の濡れ性が良好であり、インキ、接着剤、断熱材材料におけるイソシアヌレート樹脂との密着性が長時間良好となるためである。
【0056】
密着層の形成方法としては、樹脂フィルム(例えば、PETフィルム)を金属層にドライラミネートにより積層する方法が挙げられる。金属層が金属箔である場合、金属箔の艶面側に、樹脂フィルムを貼り合わせることにより密着層を形成することができる。密着層が樹脂フィルムである場合、密着層の厚さは、5μm以上、20μm以下であることが好ましい。また、密着層の形成方法としては、密着層用組成物を塗布および乾燥する方法が挙げられる。この場合における密着層の厚さは、0.5μm以上、3.0μm以下であることが好ましい。密着層用組成物を金属層上に塗布する方法としては特に限定されず、例えば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、ダイコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ピードコーター法等の公知の方法が挙げられる。密着層は、基体との密着性を向上させるため、表面にコロナ処理等の表面処理が施されていても良い。
【0057】
本実施形態における遮熱積層体は、金属層と着色層との間、密着層と金属層との間、着色層と透明保護層との間のいずれか1以上に易接着層が配置されていてもよい。易接着層しては、従来公知の材料を使用することができる。易接着層は、例えば、ウレタン樹脂を含む。
【0058】
5.厚さ
本実施形態における遮熱積層体の厚さは、例えば、40μm以上であり、50μm以上であってもよい。厚さが薄すぎると、基体との一体化加工時に外観不良を発生しやすい。さらに、高温時に、発泡断熱材内の断熱ガスの膨張や発泡断熱材自体の熱膨張によって表面材に応力がかかった場合に、亀裂が生じやすくなる。一方、遮熱積層体の厚さは、例えば、100μm以下であり、80μm以下であってもよい。厚さが厚すぎると、コスト面で不利である。本開示において、「遮熱積層体の厚さ」とは、遮熱積層体を構成する層の総厚さである。
【0059】
6.遮熱性
本実施形態における遮熱積層体は、ISO5660-1:2015に規定のコーンカロリーメータ試験条件に準拠した発熱性試験を行った場合における20分後の遮熱積層体の温度が、300℃以下であることが好ましく、280℃以下であることがより好ましく、250℃以下であることがより好ましい。遮熱積層体の温度が上記値以下であれば、例えば、発泡断熱材からの熱分解ガスの発生を抑制することができる。なお、上記遮熱積層体の温度とは、遮熱積層体の裏面側(金属層側)から、熱電対を用いて測定した測定値である。
【0060】
7.用途
本実施形態における遮熱積層体は、例えば、発泡断熱材、木材単板や合板、パーティクルボードなどの木質系板、FRP(繊維強化プラスチック)などの断熱材と一体化して用いることが好ましい。すなわち、本実施形態における遮熱積層体は、断熱ボードの表面材として使用することが好ましい。中でも、発泡断熱ボードの表面材として用いることが好ましい。すなわち、本実施形態における遮熱積層体は、発泡断熱材の少なくとも一方の面側に配置され、発泡断熱ボードを作製するために用いられることが好ましい。
【0061】
A-2.遮熱積層体(第2実施形態)
図1は、本実施形態の遮熱積層体の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、本実施形態の遮熱積層体1は、金属層2と、金属層2の一方の面側に配置された着色層3と、を有する。本実施形態の遮熱積層体1は、着色層3側の表面1Aにおける、反射率が75%以上であって、300℃60分加熱処理後の反射率の変化率が20%以下であることを特徴とする。
【0062】
図5は、本実施形態の遮熱積層体を用いた着色部材の一例を示す概略断面図である。図5に示すように着色部材100は、基体11と、基体11の少なくとも一方の面側に配置された、上述の遮熱積層体1と、を備え、遮熱積層体1は、金属層2が基体11側となるように配置されている。
【0063】
本実施形態の遮熱積層体であれば、着色層によって意匠性が向上しつつ、300℃60分加熱処理後の着色層側の面の反射率変化率が所定の低い範囲であることにより、輻射熱による温度上昇を抑制することができる。従って、本実施形態の遮熱積層体を備える着色部材(例えば、断熱ボード)は、難燃性が向上する。具体的には、コーンカロリーメータによる発熱性試験時における温度上昇が抑制可能であり、例えば、不燃性能以上に合格可能となる。また、本実施形態の遮熱積層体を発泡断熱ボードの表面材として用いた場合、発熱性試験時における発泡体の熱分解ガスの発生を抑制でき、遮熱積層体が外側へ膨らむことを抑制することができる。従って、発熱性試験で判定不能となる恐れがない。
【0064】
1.反射率および反射率変化率
本実施形態において、遮熱積層体の着色層側の面は、300℃60分加熱処理後の反射率の変化率(以下、300℃60分加熱処理後の反射率変化率と称する)が、20%以下であり、15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。300℃60分加熱処理後の反射率変化率が上記範囲のように低いことにより、遮熱性能が低下することを抑制できる。一方、本実施形態における着色層側の面は、300℃60分加熱処理後の反射率変化率が、例えば、0%より大きく、5%以上であることが好ましい。
【0065】
本明細書において、300℃60分加熱処理後の反射率変化率は、マッフル炉を用いた300℃60分の加熱処理の前後の反射率を測定し、以下の式で求められる値である。
反射率変化率(%)={(加熱処理前反射率R-加熱処理後反射率R300)/(加熱処理前反射率R)}×100(%)
【0066】
反射率の測定方法は、上述した第1実施形態で記載した方法と同様である。上記300℃60分加熱処理後の反射率変化率は、着色層の厚さおよび炭素成分含有量を調整することにより、調整することができる。
【0067】
本実施形態における遮熱積層体の着色層3側の表面における反射率(上記300℃60分加熱処理前の着色層側の面の反射率R)は、75%以上であり、77%以上であることが好ましい。一方、上記反射率Rは、例えば、85%以下であり、80%以下であることが好ましい。
【0068】
上記300℃60分加熱処理後の着色層側の面の反射率R300は、60%以上であることが好ましく、63%以上であることがより好ましい。一方、上記反射率R300は、例えば、73%以下であり、70%以下であることが好ましい。
【0069】
また、本実施形態における遮熱積層体の着色層側の面における、400℃60分加熱処理後の反射率の変化率が20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることが特に好ましい。
【0070】
2.着色層
本開示における遮熱積層体は、着色層を含む。着色層の詳細としては、上述した第1実施形態で記載した内容と同様である。
【0071】
3.金属層
本開示における遮熱積層体は、金属層を含む。金属層の詳細については、上述した第1実施形態で記載した内容と同様である。
【0072】
4.他の層
本実施形態における遮熱積層体は、上述した金属層および着色層以外の他の層を有していてもよい。図2図3及び図4は、本実施形態における遮熱積層体の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、遮熱積層体1は、着色層3の金属層2側の面とは反対の面側に、透明保護膜4を有していてもよい。図3に示すように、遮熱積層体1は、金属層2の着色層3側の面とは反対の面側に、密着層5を有していてもよい。図4に示すように、遮熱積層体1は、着色層3の金属層2側の面とは反対の面側に、透明保護膜4を有し、かつ、金属層2の着色層3側の面とは反対の面側に、密着層5を有していてもよい。また、特に図示しないが、金属層と着色層との間、密着層と金属層との間、着色層と透明保護層との間のいずれか1以上に易接着層が配置されていてもよい。
【0073】
透明保護膜、密着層および易接着層の詳細については、上述した第1実施形態で記載した内容と同様である。
【0074】
5.その他
本実施形態における遮熱積層体の厚さ、遮熱性および用途としては、上述した第1実施形態で記載した内容と同様である。
【0075】
B.着色部材
本開示の着色部材は、基体と、上記基体の少なくとも一方の面に配置された、上述の遮熱積層体と、を備え、上記遮熱積層体は、金属層が基体側となるように配置されている。図5は、本開示の着色部材の一例を示す概略断面図である。なお、図5については、上述の「A-1.遮熱積層体(第1実施形態)」の項で既に説明したので、ここでの説明は省略する。
【0076】
本開示の着色部材は、上述の第1実施形態または第2実施形態の遮熱積層体を有することにより、輻射熱による温度上昇が抑制される。着色部材への蓄熱を低減することができ、燃焼性が低減する。
【0077】
建築基準法の不燃材料等の評価のために、断熱ボードは、ISO5660-1:2015に準拠するコーンカロリーメータによる発熱性試験が行われる。コーンカロリーメータは、試料をコーン型のヒータで加熱し、スパーク点火器により着火、燃焼させ、発生ガス中の酸素濃度を測定する装置である。コーンカロリーメータによれば、燃焼性の評価として、総発熱量、最高発熱速度、着火から消炎までの燃焼時間、重量保持率(試験前の重量を基準とした試験終了後の重量割合%)等を測定することができる。
【0078】
上述したように、本実施形態の遮熱積層体は、コーンカロリーメータによる発熱性試験時における温度上昇が抑制される。従って、本実施形態の遮熱積層体を備える着色部材(例えば、断熱ボード)は、難燃性が向上する。具体的には、発熱性試験において不燃認定取得可能要件を満たすことができる。また、発泡断熱ボードの表面材として用いた場合に、コーンカロリーメータによる発熱性試験時において、熱分解ガス発生量を低減することができ、ガスが発泡断熱材と発泡断熱ボード用表面材との間に滞留することによる膨張を抑制可能なものとなる。従って、発熱性試験で判定不能となる恐れがない。以下、本開示における着色部材の各構成について説明する。
【0079】
1.遮熱積層体
本開示において、遮熱積層体は、基体の一方の主面に配置されていてもよい。また、基体の両方の主面に配置されていてもよい。
【0080】
遮熱積層体については、上述の「A-1.遮熱積層体(第1実施形態)」および「A-2.遮熱積層体(第2実施形態)」の項で詳しく説明したので、ここでの説明は省略する。
【0081】
2.基体
本開示における基体は、例えば、断熱材である。基体は、例えば、板状である。板状とは、薄く平たい形状を言い、対向する2つの面及びこれら2つの面を接続する側周面を有する。
【0082】
断熱材としては、例えば、発泡断熱材が挙げられる。発泡断熱材は、断熱性を有する剛性材料から構成されるものである。発泡断熱材としては、一般的に断熱ボードに用いられる発泡断熱材を使用することができ、例えば、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム等が挙げられる。内部気泡内に封入されている断熱ガスとしては、CFC(クロロフルオロカーボン)、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)、HFC(ハイドロフルオロカーボン)等のフルオロカーボン系ガスが挙げられる。
【0083】
硬質ウレタンフォームは、水酸基(OH基)とイソシアネート基との反応を主として形成され、一般的に硬質ウレタンフォームの定義に含められるイソシアヌレートフォームも含む。硬質ウレタンフォームは、例えば、水酸基(OH基)を有するポリオール化合物、イソシアネート基を有するイソシアネート化合物、および発泡剤等を用いて形成することができる。ポリオール化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール等を用いることができる。ポリオール化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。イソシアネート化合物としては、例えば、イソシアネート基を2つ以上有する脂肪族系または芳香族系ポリイソシアネート、それらの混合物、及びそれらを変性して得られる変性ポリイソシアネート等を用いることができる。
【0084】
フェノールフォームは、例えば、フェノール樹脂、発泡剤、および硬化剤等を用いて形成することができる。
【0085】
発泡剤としては、例えばフッ素系発泡剤を使用することができる。具体的には、熱伝導率が低いフルオロカーボン材料、特にハイドロフルオロカーボン(HFC)類の材料を使用することができる。発泡断熱材の原料は、例えば、触媒、添加剤、難燃剤等を含有していてもよい。
【0086】
断熱材としては、木材単板や合板、パーティクルボードなどの木質系板、FRP(繊維強化プラスチック)などの発泡断熱材以外の断熱材を使用することもできる。
【0087】
基体の平面視形状としては、特に限定されず、例えば、矩形状、多角形状、円形状等、任意の形状に切って使用することができる。
【0088】
3.着色部材
本開示の着色部材においては、基体の少なくとも一方の面に上述の遮熱積層体が配置されていればよい。例えば、(i)基体の両方の面に上述した遮熱積層体が配置されていてもよく、(ii)基体の一方の面に上述した遮熱積層体が配置され、基体の他方の面は露出していてもよく、あるいは、(iii)基体の一方の面に上述の遮熱積層体が配置され、基体の他方の面には他の表面材が配置されていてもよい。
【0089】
上記の他の表面材としては、一般的に断熱ボードの表面材に用いられる表面材を使用することができ、例えば、ガラスペーパー、プラスチックシート、防湿紙、炭酸カルシウム紙、樹脂含浸紙、コート紙、不織布等を挙げることができる。
【0090】
4.その他
着色部材が発泡断熱ボードの場合、一般的な発泡断熱ボードの製造方法を用いることができる。例えば、下型と上型からなり、目的の厚さの発泡断熱材のキャビティが形成されたモールド(発泡成形型)を用い、下型のキャビティの底面に本開示の遮熱積層体を金属層を上向きにして配置し、例えば120℃に温調した状態で、キャビティ内に発泡断熱材組成物を注入する。そして、他の本開示の遮熱積層体を金属層が下向きとなるようにセットしたモールドの上型を、モールドの下型に被せて閉型し、発泡断熱材組成物をキャビティ内で発泡させた後、成形品を脱型する。独泡率は10~40%が好ましい。なお、本発明における独泡率は、ASTM D 2856に準じて測定される値である。発泡断熱体に使用される硬質ウレタンフォームには自己接着性があり、上記の一体化発泡方法によって表面材と接着する。また、密着性を向上させる目的で、表面材の発泡断熱材と接する面に一般的接着剤を用いてもよい。
【0091】
本実施形態における着色部材は、遮熱性、不燃性および意匠性を必要とする建材として使用することができる。建材としては、内装材であってもよく、外部材であってもよいが、内装材であることが好ましい。内装材としては、例えば、住宅、体育館、屋内プール、店舗、病院等の建築物の天井、壁、床等が挙げられる。
特に、本実施形態における遮熱積層体を有する発泡断熱ボードは、軽量であるため、建築物の天井に使用することが好ましい。天井落下の危険性を低減することができるためである。
【0092】
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示の技術的範囲に包含される。
【実施例0093】
以下に実施例および比較例を示し、本開示をさらに詳細に説明する。
【0094】
[実施例1]
金属層として、厚さ35μmのアルミニウム箔1(東洋アルミニウム社製、アルミ箔1N30)を準備した。加工前のアルミニウム箔の艶消し面の反射率は80%以上であった。アルミニウム箔の艶消し面を上向きになるよう配置し、アルミニウム箔上に、白色インキ1(硝化綿を主成分とする大阪印刷インキ社製オピコートNCA白)を、表1に示す厚さになるようにミヤバーを選択し、全面に塗布、乾燥した。これにより、金属層および着色層を有する遮熱積層体を製造した。
【0095】
[実施例2]
金属層として、実施例1と同様の厚さ35μmのアルミニウム箔1を準備した。アルミニウム箔1の艶消し面を上向きになるよう配置し、アルミニウム箔1上に、上記白色インキ1を、表1に示す厚さになるようにミヤバーを選択し、全面に塗布、乾燥した。これにより、金属層および着色層を有する遮熱積層体を製造した。
【0096】
[実施例3]
金属層として、実施例1と同様の厚さ35μmのアルミニウム箔1を準備した。実施例1で用いた白色インキ1に酸化チタンを添加し、炭素成分含有量を調整し、白色インキ2を得た。アルミニウム箔1の艶消し面を上向きになるよう配置し、アルミニウム箔1上に、上記白色インキ2を、表1に示す厚さになるようにミヤバーを選択し、全面に塗布、乾燥した。これにより、金属層および着色層を有する遮熱積層体を製造した。
【0097】
[実施例4]
金属層として、実施例1と同様の厚さ35μmのアルミニウム箔1を準備した。実施例1で用いた白色インキ1に透明メジウムを添加し、炭素成分含有量を調整し、白色インキ3を得た。アルミニウム箔1の艶消し面を上向きになるよう配置し、アルミニウム箔1上に、上記白色インキ3を、表1に示す厚さになるようにミヤバーを選択し、全面に塗布、乾燥した。これにより、金属層および着色層を有する遮熱積層体を製造した。
【0098】
[実施例5]
金属層として、実施例1と同様の厚さ35μmのアルミニウム箔1を準備した。アルミニウム箔1の艶消し面を上向きになるよう配置し、アルミニウム箔1上に、上記白色インキ1を、表1に示す厚さになるようにミヤバーを選択し、全面に塗布、乾燥した。これにより、金属層および着色層を有する遮熱積層体を製造した。
【0099】
[実施例6]
金属層として、実施例1と同様の厚さ35μmのアルミニウム箔1を準備した。実施例1で用いた白色インキ1に酸化チタンを添加し、炭素成分含有量を調整し、白色インキ4を得た。アルミニウム箔1の艶消し面を上向きになるよう配置し、アルミニウム箔1上に、上記白色インキ4を、表1に示す厚さになるようにミヤバーを選択し、全面に塗布、乾燥した。これにより、金属層および着色層を有する遮熱積層体を製造した。
【0100】
[比較例1]
金属層として、実施例1と同様の厚さ35μmのアルミニウム箔1を準備した。アルミニウム箔1の艶消し面を上向きになるよう配置し、アルミニウム箔1上に、上記白色インキ1を、表1に示す厚さになるようにミヤバーを選択し、全面に塗布、乾燥した。これにより、金属層および着色層を有する遮熱積層体を製造した。
【0101】
[比較例2]
金属層として、実施例1と同様の厚さ35μmのアルミニウム箔1を準備した。実施例1で用いた白色インキ1に透明メジウムを添加し、炭素成分含有量を調整し、白色インキ5を得た。アルミニウム箔1の艶消し面を上向きになるよう配置し、アルミニウム箔1上に、上記白色インキ5を、表1に示す厚さになるようにミヤバーを選択し、全面に塗布、乾燥した。これにより、金属層および着色層を有する遮熱積層体を製造した。
【0102】
(反射率の測定)
実施例1~実施例6、比較例1、および比較例2で得られた遮熱積層体の着色層の反射率を測定した。
<反射率測定(加熱処理前)>
紫外可視赤外分光光度計(日本分光株式会社製V-670)及び積分球ユニットを用い、遮熱積層体のサンプル片の着色層の表面の測定部位に対し、波長300nm~2500nmの光を入射角5°で照射し、1nmおきの各波長(nm)での反射率を分光光度計により測定し、全波長における測定値の平均値を計算した。5箇所の測定部位に対して同様に測定および平均値を計算し、5箇所の平均値を着色層の反射率とする。結果を表1に示す。
【0103】
<反射率測定(加熱処理前)>
マッフル炉を用い、300℃60分の加熱処理を行った後の遮熱積層体に対し、上記と同様に反射率を求めた。結果を表1に示す。
<反射率変化率の算出>
以下に示す式により、反射率変化率を算出した。結果を表1に示す。
反射率変化率(%)={(加熱処理前反射率R-加熱処理後反射率R300)/(加熱処理前反射率R)}×100(%)
【0104】
(炭素成分含有量の測定)
実施例1~実施例6、比較例1および比較例2で得られた遮熱積層体に対し、下記組成分析装置(蛍光X線分析装置:XRF)を用い、着色層の部分的組成分析を行った。
・使用装置: Rigaku製 波長分散型XRF装置 ZSX PrimusIV
・前処理として、遮熱積層体を4cm×4cmに切り出し、サンプルフォルダーに固定した。
・X線: Rh管球・3.8kW(40kV・95mA)
・測定径: 30mmφ
・測定雰囲気: 真空
・測定の範囲: 3B~92U
・炭素成分の含有量(%)=(炭素元素(C)の重量%)/全検出元素の重量%)×100(%)
【0105】
(遮熱性評価)
実施例1~実施例6、比較例1、および比較例2で得られた遮熱積層体について、ISO5660-1:2015に規定のコーンカロリーメータ試験条件に準拠し、遮熱積層体の裏面側(金属層)から熱電対を用い、裏面側の温度を測定した。装置には、東洋精機製作所製のコーンカロリーメータC-3を用いた(輻射熱量 50kW/m)。遮熱性を、下記評価基準に基づいて評価した。結果を表1に示す。
【0106】
・評価基準
A:20分加熱後の温度を300℃以下に抑えることができた。
B:20分加熱後の温度が300℃を超えた。
【0107】
(成膜性評価)
着色層の成膜性を目視にて観察し、下記の評価基準に基づいて評価した。
A:ムラや乾燥後のヒビがなく、均一な着色層が得られた。
B:ムラや乾燥後にヒビが生じていた。
【0108】
【表1】
【0109】
表1に示されるように、300℃60分加熱処理後の反射率変化率が所定の値以下である実施例1~実施例6の遮熱積層体は、輻射熱による温度上昇が抑制された。一方で、反射率変化率が所定の値よりも大きい比較例1および比較例2の遮熱積層体は、遮熱性に劣ることが確認された。なお、比較例1は着色層の厚さが厚く、比較例2は炭素成分含有量が多かった。また、着色層の厚さが薄すぎると、塗布ムラが生じることが確認された(実施例5)。着色層における炭素成分の含有量が少なすぎると、乾燥後にヒビが生じることが確認された(実施例6)。
【0110】
すなわち、本開示においては、以下の発明を提供できる。
【0111】
[1]
金属層と、前記金属層の一方の面側に配置された着色層と、を有する遮熱積層体であって、
前記遮熱積層体の前記着色層側の面は、200℃60分加熱処理後の反射率の変化率が、0%より大きく、20%以下である、遮熱積層体。
【0112】
[2]
前記金属層は、アルミニウム箔若しくはアルミニウム合金箔、または、アルミニウム若しくはアルミニウム合金を含む蒸着膜である、[1]に記載の遮熱積層体。
【0113】
[3]
前記着色層の厚さが、0.3μm以上、2.0μm以下である、[1]または[2]に記載の遮熱積層体。
【0114】
[4]
前記着色層は、炭素成分を含み、前記炭素成分の含有量が、5%以上、60%以下である、[1]から[3]までのいずれかに記載の遮熱積層体。
【0115】
[5]
前記遮熱積層体は、前記着色層の前記金属層側の面とは反対の面側に、透明保護膜を有する、[1]から[4]までのいずれかに記載の遮熱積層体。
【0116】
[6]
前記遮熱積層体は、前記金属層の前記着色層側の面とは反対の面側に、密着層を有する、[1]から[5]までのいずれかに記載の遮熱積層体。
【0117】
[7]
金属層と、前記金属層の一方の面側に配置された着色層と、を有する遮熱積層体であって、
前記遮熱積層体の前記着色層側の面は、反射率が75%以上であって、300℃60分加熱処理後の反射率の変化率が20%以下である、遮熱積層体。
【0118】
[8]
前記金属層は、アルミニウム箔若しくはアルミニウム合金箔、または、アルミニウム若しくはアルミニウム合金を含む蒸着膜である、[7]に記載の遮熱積層体。
【0119】
[9]
前記着色層の厚さが、0.3μm以上、2.0μm以下である、[7]または[8]に記載の遮熱積層体。
【0120】
[10]
前記着色層は、炭素成分を含み、前記炭素成分の含有量が、5%以上、60%以下である、[7]から[9]までのいずれかに記載の遮熱積層体。
【0121】
[11]
前記遮熱積層体は、前記着色層の前記金属層側の面とは反対の面側に、透明保護膜を有する、[7]から[10]までのいずれかに記載の遮熱積層体。
【0122】
[12]
前記遮熱積層体は、前記金属層の前記着色層側の面とは反対の面側に、密着層を有する、[7]から[11]までのいずれかに記載の遮熱積層体。
【0123】
[13]
基体と、
前記基体の少なくとも一方の面に配置された、[1]から[12]までのいずれかの請求項に記載の遮熱積層体と、を備え、
前記遮熱積層体は、前記金属層が前記基体側となるように配置されている、着色部材。
【0124】
[14]
前記基体は、断熱材である、[13]に記載の着色部材。
【符号の説明】
【0125】
1 … 遮熱積層体
2 … 金属層
3 … 着色層
4 … 透明保護膜
5 … 密着層
11 … 基体(断熱材)
100… 着色部材(断熱ボード)
図1
図2
図3
図4
図5
図6