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特開2025-25870マッピング装置およびロードポート装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025025870
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】マッピング装置およびロードポート装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/67 20060101AFI20250214BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
H01L21/68 L
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023131076
(22)【出願日】2023-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小番 達裕
(72)【発明者】
【氏名】菅原 城
(72)【発明者】
【氏名】阿部 知史
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131CA22
5F131CA24
5F131CA55
5F131GA03
5F131GA14
5F131GA15
5F131GA19
5F131HA02
5F131HA29
5F131KA15
5F131KA43
5F131KA47
5F131KA52
5F131KA72
5F131KB06
5F131KB12
5F131KB32
5F131KB33
5F131KB52
(57)【要約】
【課題】検出センサを配置する突起の間隔が狭くても飛び出したウエアへの突起の衝突を防止できるマッピング装置。
【解決手段】対象物を第1方向に沿って所定間隔で収容可能な容器内における対象物の収容状態を検出するマッピング装置であって、前記第1方向および第2方向に移動するマッピングフレームと、前記マッピングフレームから前記第2方向に関して第1の長さ突出しており第3方向に関して第1の間隔を空けて配置される一対の第1凸部と、前記一対の第1凸部の各先端近傍に設けられる第1センサ部と、を有する第1検出部と、前記マッピングフレームから前記第1の長さより長い第2の長さ突出しており前記第3方向に関して前記第1凸部と同じ位置に配置される一対の第2凸部と、前記一対の第2凸部の各先端近傍に設けられる第2センサ部と、を有し、前記第1検出部に対して所定距離異なる位置に配置される第2検出部と、を有するマッピング装置。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の対象物を第1方向に沿って所定間隔で収容可能な容器内における前記対象物の収容状態を検出するマッピング装置であって、
前記第1方向および前記第1方向に略垂直である第2方向に移動するマッピングフレームと、
前記マッピングフレームから前記第2方向に関して第1の長さ突出しており前記第1方向および前記第2方向とは略垂直である第3方向に関して第1の間隔を空けて配置される一対の第1凸部と、前記一対の第1凸部の各先端近傍に設けられる第1センサ部と、を有する第1検出部と、
前記マッピングフレームから前記第2方向に関して前記第1の長さより長い第2の長さ突出しており前記第3方向に関して前記第1凸部と同じ位置に配置される一対の第2凸部と、前記一対の第2凸部の各先端近傍に設けられる第2センサ部と、を有し、前記第1方向に関して前記第1検出部に対して所定距離異なる位置に配置される第2検出部と、を有するマッピング装置。
【請求項2】
複数の対象物を第1方向に沿って所定間隔で収容可能な容器内における前記対象物の収容状態を検出するマッピング装置であって、
前記第1方向および前記第1方向に略垂直である第2方向に移動可能なマッピングフレームと、
前記マッピングフレームから前記第2方向に関して第1の長さ突出しており前記第1方向および前記第2方向とは略垂直な第3方向に関して第1の間隔を空けて配置される一対の第1凸部と、前記一対の第1凸部の各先端近傍に設けられる第1センサ部と、を有する第1検出部と、
前記マッピングフレームから前記第2方向に関して前記第1の長さより長い第2の長さ突出しており前記第3方向に関して第1の間隔より狭い第2の間隔を空けて配置される一対の第2凸部と、前記一対の第2凸部の各先端近傍に設けられる第2センサ部と、を有し、前記第1方向に関して前記第1検出部に対して所定距離異なる位置に配置される第2検出部と、を有するマッピング装置。
【請求項3】
前記第1方向は下方向であり、前記第1検出部は、前記第2検出部より前記所定距離下方に配置されているか、または、
前記第1方向は上方向であり、前記第1検出部は、前記第2検出部より前記所定距離上方に配置されている請求項1または請求項2に記載のマッピング装置。
【請求項4】
前記第2検出部による前記対象物の検出結果である第2検出結果を記憶する記憶部を有する請求項1または請求項2に記載のマッピング装置。
【請求項5】
前記対象物の前記第1検出部による検出結果である第1検出結果が入力され、前記第1検出結果が前記第1センサ部による前記対象物の検出を示すものである場合、前記第1センサ部による前記対象物の検出時から起算して前記マッピングフレームが前記所定距離移動する前に、前記マッピングフレームの移動を停止させる移動制御部を有する請求項1または請求項2に記載のマッピング装置。
【請求項6】
前記容器の前記第1方向に平行な容器中心軸から検出位置までの最短距離が、第1検出部および第2検出部より長い第3検出部を有する請求項1または請求項2に記載のマッピング装置。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載のマッピング装置と、
前記容器を載置する載置部と、
前記容器の蓋を開閉するドアと、を有するロードポート装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、マッピング装置およびロードポート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロードポート装置のように基板などの板状対象物を受け渡しする装置には、容器に収容される対象物の収容状態を検出するマッピング装置が備えられる。マッピング装置は、容器内に収容される対象物の数、位置を検出するとともに、対象物が容器内に正常に収容されているかを検出する(特許文献1参照)。マッピング装置によって検出する対象物は、シリコン基板やこれに処理を施したものの他、ガラス基板などの薄板状の材料が含まれる。
【0003】
一方、半導体処理工場において搬送される対象物の大型化や薄型化が進むとともに、容器および容器の収容される対象物の多様化が進んでいる。たとえば、200mm(8インチ)のシリコンウエハを収容する容器と、300mm(12インチ)のシリコンウエハを収容する容器が、同時に半導体処理工場において流され、2種類の容器が入れ替わり立ち代わり、所定のロードポート装置に送り届けられる場合がある。その場合、ロードポートに備えられるマッピング装置としては、200mmのシリコンウエハと300mmのシリコンウエハの両方に対応するものが求められる。
【0004】
しかしながら、200mmのシリコンウエハを収容する容器に対応する従来のマッピング装置を、300mmのシリコンウエハを収容する容器に適用しようとすると、若干容器から飛び出している300mmのシリコンウエハが存在した場合に、たとえその飛び出し量が仮に200mmのシリコンウエハであれば許容範囲内であったとしても、マッピング装置の検出部とシリコンウエハとが衝突してしまう問題が生じ得る。これは、200mmのシリコンウエハを収容する容器に対応する従来のマッピング装置では、300mmのシリコンウエハに適用した場合において、シリコンウエハの飛び出しを許容できる許容範囲が狭くなるためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-35384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、大きさの異なる複数の対象物に適用した場合にも、対象物とセンサとの衝突を防止できるマッピング装置およびロードポート装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の第1の観点に係るマッピング装置は、
複数の対象物を第1方向に沿って所定間隔で収容可能な容器内における前記対象物の収容状態を検出するマッピング装置であって、
前記第1方向および前記第1方向に略垂直である第2方向に移動するマッピングフレームと、
前記マッピングフレームから前記第2方向に関して第1の長さ突出しており前記第1方向および前記第2方向とは略垂直である第3方向に関して第1の間隔を空けて配置される一対の第1凸部と、前記一対の第1凸部の各先端近傍に設けられる第1センサ部と、を有する第1検出部と、
前記マッピングフレームから前記第2方向に関して前記第1の長さより長い第2の長さ突出しており前記第3方向に関して前記第1凸部と同じ位置に配置される一対の第2凸部と、前記一対の第2凸部の各先端近傍に設けられる第2センサ部と、を有し、前記第1方向に関して前記第1検出部に対して所定距離異なる位置に配置される第2検出部と、を有する。
【0008】
本開示の第1の観点に係るマッピング装置は、対象物の重なり方向である第1方向に対して所定距離異なる位置に配置される第1検出部と第2検出部とを有しており、第2凸部の突出長さ(第2の長さ)は、第1凸部の突出長さ(第1の長さ)より長い。第1検出部は突出長さが短いので、容器から飛び出した対象物との接触を避けつつ、突出長さの長い第2検出部と衝突する可能性のある対象物を検出し、マッピングフレーム等の適切な動作により、対象物と第2検出部との衝突を防止することができる。また、第1凸部と第2凸部の第3方向に関する位置を同じとすることにより、第2凸部の間隔を、サイズの小さい対象物の容器の開口幅を最大限活用して広くすることが可能であり、対象物の飛び出し許容範囲を広くすることができる。
【0009】
また、たとえば、本開示の第2の観点に係るマッピング装置は、
複数の対象物を第1方向に沿って所定間隔で収容可能な容器内における前記対象物の収容状態を検出するマッピング装置であって、
前記第1方向および前記第1方向に略垂直である第2方向に移動可能なマッピングフレームと、
前記マッピングフレームから前記第2方向に関して第1の長さ突出しており前記第1方向および前記第2方向とは略垂直な第3方向に関して第1の間隔を空けて配置される一対の第1凸部と、前記一対の第1凸部の各先端近傍に設けられる第1センサ部と、を有する第1検出部と、
前記マッピングフレームから前記第2方向に関して前記第1の長さより長い第2の長さ突出しており前記第3方向に関して第1の間隔より狭い第2の間隔を空けて配置される一対の第2凸部と、前記一対の第2凸部の各先端近傍に設けられる第2センサ部と、を有し、前記第1方向に関して前記第1検出部に対して所定距離異なる位置に配置される第2検出部と、を有する。
【0010】
本開示の第2の観点に係るマッピング装置は、第1の観点に係るマッピング装置と同様に、対象物の重なり方向である第1方向に対して所定距離異なる位置に配置される第1検出部と第2検出部とを有しており、第2凸部の突出長さ(第2の長さ)は、第1凸部の突出長さ(第1の長さ)より長い。第1検出部は突出長さが短いので、容器から飛び出した対象物との接触を避けつつ、突出長さの長い第2検出部と衝突する可能性のある対象物を検出し、マッピングフレーム等の適切な動作により、対象物と第2検出部との衝突を防止することができる。また、第2凸部の第2の間隔を第1凸部の第1の間隔より狭くすることにより、サイズの小さい対象物を収容する容器の第1方向上面と第1凸部との上方から見た場合の重複を避け、第2凸部が容器の上面を上下方向に通過可能とし、マッピングフレームの動きを単純化することができる。
【0011】
また、たとえば、前記第1方向は下方向であり、前記第1検出部は、前記第2検出部より前記所定距離下方に配置されていてもよく
前記第1方向は上方向であり、前記第1検出部は、前記第2検出部より前記所定距離上方に配置されていてもよい。
【0012】
本開示に係るマッピング装置において、第1方向は任意の方向とすることができるが、たとえば、検出時におけるマップピングフレームの移動方向である第1方向が下方向または上方向であるマッピング装置に対して好適に適用できる。
【0013】
また、たとえば、本開示に係るマッピング装置は、前記第2検出部による前記対象物の検出結果を記憶する記憶部を有してもよい。
【0014】
第2検出部は、容器内に収容される対象物の数、位置などを検出するとともに、対象物が容器内に正常に収容されているかを検出することができるため、その検出結果を記憶する記憶部を有することにより、ロードポート装置などの装置が、検出後において第2検出部の検出結果を容易に利用することができる。
【0015】
また、たとえば、本開示に係るマッピング装置は、前記対象物の前記第1検出部による検出結果である第1検出結果が入力され、前記第1検出結果が前記第1センサ部による前記対象物の検出を示すものである場合、前記第1センサ部による前記対象物の検出時から起算して前記マッピングフレームが前記所定距離移動する前に、前記マッピングフレームの移動を停止させる移動制御部を有してもよい。
【0016】
このような移動制御部の働きにより、収容する対象物が大きい容器において飛び出し量が大きい対象物が存在した場合であっても、第2検出部が対象物に衝突する前に、マッピングフレームの移動を止めることができる。なお、マッピングフレームの移動を止める移動制御部以外にも、マッピングフレームの移動を低速化したり、移動方法方向を変化させたりする移動制御部も考えられる。
【0017】
また、たとえば、本開示に係るマッピング装置は、前記容器の前記第1方向に平行な容器中心軸から検出位置までの最短距離が、第1検出部および第2検出部より長い第3検出部を有してもよい。
【0018】
このようなマッピング装置は、仮に第1検出部にすら衝突する可能性がある程度まで大きく飛び出した対象物が存在するような場合には、第3検出部がその対象物を検出し、マッピングフレームの動きを制御することにより対象物と第1および第2検出部との衝突を防止することができる。
【0019】
本開示に係るロードポート装置は、上記いずれかのマッピング装置と、
前記容器を載置する載置部と、
前記容器の蓋を開閉するドアと、を有する。
【0020】
本開示に係るマッピング装置は、どのような装置に用いられてもよいが、たとえば、半導体処理装置などに備えられるロードポート装置など、半導体工場内において、容器を用いて基板などを受け渡すインターフェース部の一部として、好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本開示の第1実施形態に係るマッピング装置を有するロードポート装置の概略図である。
図2図2は、図1に示すロードポート装置が有するマッピング装置の主要部分を示す拡大斜視図である。
図3図3は、マッピング装置の主要部分を第2方向の逆方向に沿ってみた正面図である。
図4図4は、マッピング装置の主要部分を第1方向に沿ってみた平面図である。
図5図5は、マッピング装置の第1凸部および第2凸部の形状を説明するための概念図である。
図6図6は、マッピング装置が大きさの異なる対象物を検出する状態を説明した概念図である。
図7図7は、図1に示すマッピング装置による検出動作における第1の段階を示す説明図(部分断面図)である。
図8図8は、図1に示すマッピング装置による検出動作における第2の段階を示す説明図(部分断面図)である。
図9図9は、図1に示すマッピング装置による検出動作における第3の段階を示す説明図(部分断面図)である。
図10図10は、比較例と第1実施形態に係るマッピング装置とを比較した概念図である。
図11図11は、第1実施形態に係るマッピング装置と第2実施形態に係るマッピング装置を比較した概念図である。
図12図12は、本開示の第2実施形態に係るマッピング装置の主要部分を斜め上方から見た概略斜視図である。
図13図13は、本開示の第2実施形態に係るマッピング装置の主要部分を斜め下方から見た概略斜視図である。
図14図14は、第2実施形態に係るマッピング装置における各検出部の検出軸を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。図1は、本開示の第1実施形態に係るマッピング装置20を有するロードポート装置10の概略斜視図である。本実施形態に係るマッピング装置20は、ロードポート装置10のドア15の周辺に設けられている。マッピング装置20は、ロードポート装置10に載置される容器としての第1容器70(図7参照)および第2容器90(図6参照)内に収容される対象物としての基板やシリコウエハ(たとえば第1対象物81a(図7参照)および第2対象物82a(図6参照)など)の収容状態を検知する。
【0023】
ロードポート装置10は、半導体工場において、EFEM(不図示)などに取り付けられて使用される。ロードポート装置10は、第1容器70および第2容器90などに収容されて半導体工場内を搬送されるシリコンウエハ等の対象物を、第1容器70および第2容器90から所定の半導体処理装置に受け渡すためのインターフェース部として機能する。なお、第1対象物81aおよび第2対象物82aを収容する第1容器70および第2容器90としては、FOUP、FOSB、SMIF、オープンカセットなどが挙げられる。
【0024】
なお、第1実施形態に係るロードポート装置10およびマッピング装置20では、第1容器70として300mm(12インチ)のシリコンウエハである複数の第1対象物81aを収容可能なFOUPを例示し、第2容器90として200mm(8インチ)のシリコンウエハである第2対象物82aを収容可能であるオープンカセットを例示して説明を行う。ただし、マッピング装置20が収容状態を検出する対象物およびその容器としては第1対象物81a、第2対象物82a、第1容器70および第2容器90として例示されるもののみには限定されず、大きさや形状の異なる他の対象物および容器の組み合わせであってもかまわない。
【0025】
図7は、図1に示すマッピング装置20による検出動作における第1の段階を示す説明図(部分断面図)である。図7に示すように、第1容器70は、複数の第1対象物80aを第1方向であるZ軸負方向に沿って所定間隔で収容可能になっている。また、第1容器70は、第1容器70の側方に、第1対象物80aを取り出す主開口70aが形成されている。
【0026】
図1に示すように、ロードポート装置10は、マッピング装置20の他に、対象物を収容する第1容器および第2容器90を載置する載置部19、EFEMの開口を塞ぐように取り付けられるフレーム部16、第1容器70の蓋74(図8および図9参照)とフレーム部16のフレーム開口とを開閉するドア15などを有する。なお、マッピング装置20は、ロードポート装置10に備えられるものに限定されず、第1容器70および第2容器90その他の第1および第2対象物81a、82aを収容する容器や棚などに対して、第1および第2対象物81a、82aの収容状態を検知するのに用いることができる。
【0027】
図2は、図1に示すマッピング装置20の主要部分を示す拡大斜視図である。図2に示すように、マッピング装置20は、水平部28aを含むマッピングフレーム28と、第1検出部30と、第2検出部40とを有する。また、マッピング装置20は、図1に示す第3検出部50や、図7図9に示す記憶部25、移動制御部26、演算部27等を有するマッピング制御部29や、第1移動手段22や、第2移動手段24などを、含めるか含めないかを任意に選択できる要素として有する。
【0028】
なお、図1および図7図9に示すように、ロードポート装置10およびマッピング装置20の説明では、上下方向をZ軸方向、Z軸に垂直であって載置部19がフレーム部16に対して接近・離間する方向をY軸方向、Z軸およびY軸に垂直な方向をX軸方向とする。また、第1実施形態に係るマッピング装置20では、第1方向はZ軸負方向に一致し、第2方向はY軸負方向に一致し、第3方向はX軸負方向に一致する。ただし、他の実施形態に係るマッピング装置では、第1~第3方向は、図1等に示すマッピング装置20とは異なる方向になり得る。
【0029】
図2に示すように、マッピング装置20の第1検出部30および第2検出部40は、マッピングフレーム28において略水平方向である第3方向に延びる水平部28aに取り付けられている。図1に示すように、マッピングフレーム28、ロードポート装置10において、ドア15またはドア15が閉止・開放できるフレーム部16の開口付近に配置されている。
【0030】
図1および図7に示すように、ドア15がフレーム部16の開口を閉じている状態では、マッピングフレーム28は、フレーム部16の開口に対してY軸正方向側に所定距離離間した位置に配置されている。これに対して、図7から図9に示すように、第1容器70内における第1対象物81aの収容状態を検出する際には、マッピングフレーム28は、図1および図7に示す状態から、第1方向に略垂直である第2方向(Y軸負方向)に移動し、さらに、第1方向(Z軸負方向)に移動する(図8および図9参照)。
【0031】
図2に示すように、第1検出部30は、第2検出部40の下方(Z軸負方向側)に配置されている。第1検出部30は、マッピングフレーム28の水平部28aから第2方向(Y軸負方向側)に関して第1の長さL1突出する一対の第1凸部33a、33bと、一対の第1凸部33a、33bの各先端近傍に設けられる第1センサ部34a、34bを有する。
【0032】
第1検出部30が有する一対の第1凸部33a、33bは、第1方向および第2方向とは垂直である第3方向(X軸負方向)に関して第1の間隔W1を空けて配置される。第1センサ部34a、34bの一方は発光素子、他方は受光素子を有する。第1検出部30は、一対の第1センサ部34a、34bを結ぶ第1検出軸32を遮る対象物81a、82aを検出することで、所定長さを超えて第1および第2容器70、90の収容位置から飛び出した対象物81a、82aを検出する。
【0033】
図3は、マッピング装置20の主要部分を第2方向の逆方向に沿って(Y軸負方向側から正方向側に向かって)みた正面図である。図2および図3に示すように、第2検出部40は、第1検出部30の上方(Z軸正方向側)に配置されている。図2に示すように、第2検出部40は、マッピングフレーム28の水平部28aから第2方向(Y軸負方向側)に関して第1の長さL1より長い第2の長さL2突出する一対の第2凸部43a、43bと、一対の第2凸部43a、43bの各先端近傍に設けられる第2センサ部44a、44bを有する。
【0034】
第2検出部40が有する一対の第2凸部43a、43bは、第1方向および第2方向とは垂直である第3方向(X軸負方向)に関して一対の第1凸部33a、33bと同じ位置に配置される。第2センサ部44a、44bの一方は発光素子、他方は受光素子を有する。第2検出部40は、対象物81a、82aが一対の第2センサ部44a、44bを結ぶ第2検出軸42を遮る位置や時間を検出することで、対象物81a、82aの収容状態を検出する。
【0035】
図3に示すように、第2検出部40は、第1方向(Z軸負方向)に関して第1検出部30に対して所定距離L11異なる位置に配置される。より具体的には、図3に示すように、第2検出部40の第2検出軸42は、第1方向(Z軸負方向)に関して第1検出部30の第1検出軸32から所定距離L11上方(第1方向の逆方向)に配置されている。
【0036】
図4は、マッピング装置20の主要部分を第1方向に沿って(Z軸正方向側から負方向側に向かって)みた平面図である。図4に示すように、第1検出部30の第1検出軸32は、第2方向(Y軸負方向)に関して、マッピングフレーム28の水平部28aから長さL12離間しており、第2検出部40の第2検出軸42は、第2方向(Y軸負方向)に関して、マッピングフレーム28の水平部28aから長さL22離間している。なお、図4に示す長さL12、長さL22および長さL12と長さL22との差分は、図2に示す第1の長さL1、第2の長さL2および第1の長さL1と第2の長さL2との差分に対して若干異なっていてもよく、同じであってもよい。
【0037】
図5は、マッピング装置20の第1凸部33bおよび第2凸部43bの形状を説明するための概念図である。図5に示すように、第1凸部33bおよび第2凸部43bは、いずれもセンサ取付け部60の一部であり、第1凸部33bおよび第2凸部43bは一体の部材で構成される。センサ取付け部60は、ボルト等によってマッピングフレーム28の水平部28aに固定される。ただし、マッピング装置20の第1凸部33bおよび第2凸部43bの形状としては、図5に示すような形状のみには限定されず、第1凸部33bと第2凸部43bが別体の部材で構成されていてもかまわない。
【0038】
図6は、マッピング装置20が大きさの異なる第1対象物81aと第2対象物82aとを検出する状態を説明した概念図である。図6に示すように、大きさの小さい第2対象物82aを収容する第2容器90は、第3方向(X軸負方向)の開口幅W12が、大きさの大きい第1対象物81aを収容する第1容器70の開口幅より狭い。したがって、大きさの異なる第1対象物81aと第2対象物82aとの兼用であるマッピング装置20では、第2凸部43a、43bが開口幅の狭い第2容器90に侵入できるようにするために、第2凸部43a、43bの第3方向に関する間隔である第1の間隔W1を、第2容器90の開口幅W12より大きくすることができないという制約が生じる。
【0039】
図10は、第2検出部40のみを有する比較例に係るマッピング装置920と、実施形態に係るマッピング装置20とを比較した概念図である。図10(a)~図10(c)では、第1検出部30、第2検出部40および第3検出部50と、第1対象物81a、81ab、81acおよび第2対象物82abとの、検出動作時における位置関係を表している。図10(a)に示すように、第1検出部を有しておらず第2検出部40のみを有するマッピング装置920であっても、大きさの小さい第2対象物82aのみを検出するのであれば、対象物の飛び出し量(Y軸正方向位置ずれ量)の許容範囲が広い。すなわち、第2対象物82aのみを検出するのであれば、比較例に係るマッピング装置920でも、フレーム部16(図1参照)等に配置される第3検出部50の第3検出軸52によって検出されない飛び出し量(二点鎖線で示す第2対象物82abより実線で示す正規位置の第2対象物82aに近い位置にある場合)であれば、第2凸部43a、43bと第2対象物82aとの接触は発生しない。
【0040】
しかしながら、図10(b)に示すように、マッピング装置920によって大きさの大きい第1対象物81aを検出する場合、大きさの小さい第2対象物82aの場合に比べて、対象物の飛び出し量の許容範囲が狭い。すなわち、第1対象物81aを検出する場合、比較例に係るマッピング装置920では、フレーム部16(図1参照)等に配置される第3検出部50の第3検出軸52によって検出されない飛び出し量であっても、二点鎖線で示す第1対象物81abについて矢印99で示すように、第2凸部43a、43bと第1対象物81abとの接触が生じ得る。また、仮にマッピング装置が、大きさの大きい第1対象物81a専用であれば、第2凸部43a、43b第3方向に関する間隔を広げて対応することが可能であるが、兼用であるマッピング装置では、第2凸部43a、43bの間隔を広げることは困難である。
【0041】
そこで、図3に示すように、第1実施形態に係るマッピング装置20は、第2検出部40より第2方向(Y軸負方向側)に関する突出長さ(第1の長さL1)が短い第1凸部33a、33bを有する第1検出部30(斜線ハッチング)を有する。図10(c)に示すように、第1検出部30は、第2検出部40より第2方向に関する突出長さが短いため、第3検出部50の第3検出軸52によって検出されない飛び出し量であれば(二点鎖線で示す第1対象物81abより実線で示す正規位置の第1対象物81aに近い位置にある場合)、第1凸部33a、33bと第1対象物81aとの接触は発生しない。
【0042】
図10(c)に示すように、第1検出部30の第1検出軸32は、第2方向に関して第2検出部40の第2検出軸42と第3検出部50の第3検出軸52との間に位置する。これにより、第1検出部30は、大きさの大きい第1対象物81aに関して、第3検出部50(第3検出軸52)によっては検出されないが、第2凸部43a、43bに接触する可能性のある飛び出し量のもの(図10(c)における第1対象物81abと第1対象物81acとの中間位置にある第1対象物)を検出できる。マッピング装置20は、第1検出部30によってそのような第1対象物81ab、81acを検出した場合は、マッピングフレーム28の移動(下降)を停止等することにより、第2凸部43a、43bと第1対象物81aとの接触を防止できる。
【0043】
なお、第3検出部50は、第1容器70の第1方向に平行な容器中心軸76(図1参照)から検出位置となる第3検出軸52(図10参照)までの最短距離が、容器中心軸76から第1検出部30の検出位置となる第1検出軸32および第2検出部40の検出位置となる第2検出軸42までの最短距離より長い。第3検出部50は、たとえば、図1に示すように、フレーム部16の開口中央付近を通りZ軸方向に延びる第3検出軸52を有する。
【0044】
以下、図7から図9を用いて、マッピング装置20による第1対象物81aの収容状態の検出動作の一例を説明する。図7は、マッピング装置20における第1対象物81aの検出動作における第1の段階を示している。図7に示す第1の段階では、ロードポート装置10の載置部19に、複数の第1対象物81aを収容する第1容器70が載置されているが、第1容器70の蓋74は閉じられており、第1容器70はロードポート装置10のフレーム部16に対して接続されていない。また、図7に示す状態では、マッピング装置20自体は、検出動作を開始していない。
【0045】
図8は、マッピング装置20における基板80の検出動作における第2の段階を示している。図8に示す第2の段階では、載置部19に載置された第1容器70がフレーム部16に対して接続されており、ドア15によって第1容器70の蓋74が開放されている。ドア15は、図7に示すようにフレーム部16に係合している状態で第1容器70の蓋74と係合した後、図8に示すように第3移動手段23がドア15をY軸正方向側に引き込むことにより、第1容器70の蓋74が開放される。
【0046】
さらに、マッピング装置20の第2移動手段24が、マッピングフレーム28の水平部28aを第2方向(Y軸負方向)に移動させ、マッピングフレーム28の水平部28aに固定されている第1検出部30および第2検出部40の少なくとも一部を、第1容器70の内部に挿入する。これにより、第2検出部40の第2検出軸42は、図6に示すように、第1容器70に収容される第1対象物81aの上方に配置される。
【0047】
なお、第2移動手段24は、マッピングフレーム28を旋回させるか、もしくはマッピングフレーム28をY軸方向に平行移動させることにより、マッピングフレーム28の水平部28aをY軸方向に移動させる。なお、第2移動手段24は、第3移動手段23によるドア15の開放動作とは独立して、マッピングフレーム28の水平部28aを第2方向(Y軸負方向側)に移動させることができる。
【0048】
図9は、マッピング装置20による第1対象物81aの検出動作における第3の段階を示している。図9に示す第3の段階では、第1移動手段22がマッピングフレーム28を第1方向(Z軸負方向)に移動させることにより、図8において最上段の棚に収容される第1対象物81aより高い位置に配置されていた第1および第2検出部30、40を、図9に示すように最下段の棚に収容される第1対象物81aより低い位置まで移動させる。
【0049】
すなわち、第1移動手段22は、第1検出部30および第2検出部40を、第2検出軸42が検出対象である第1対象物81aの1つ1つに順次交差するように、配列方向である第1方向に沿って移動させる。この際、第2検出部40の第2センサ部44a、44bは、第1対象物81aによる遮蔽に伴い変化する検出信号を、図7図9に示すマッピング装置20の演算部27に出力する。また、マッピング装置20は、センサ位置検出部21を有しており、センサ位置検出部21は、第2検出部40のZ軸方向の位置を検出し、演算部27に出力する。
【0050】
演算部27は、第2検出部40からの検出信号と、センサ位置検出部21からの位置情報などを用いて、第1容器70に収容される第1対象物81aの収容状態を検出する。図7図9に示すように、マッピング装置20は、演算部27、記憶部25、移動制御部26などを有するマッピング制御部29を有する。マッピング制御部29は、たとえばマイクロコントローラやメモリ等で構成される。
【0051】
記憶部25は、第2検出部40による第1対象物81aの検出結果である第2検出結果を記憶する。移動制御部26には、第1容器70に収容される第1対象物81aの第1検出部30による検出結果である第1検出結果が入力される。さらに、移動制御部26は、第1検出結果が第1センサ部34a、34bによる第1対象物81aの検出を示すものである場合、第1センサ部34a、34bによる第1対象物81aの検出時から起算してマッピングフレーム28が下方に所定距離L11(図3参照)移動する前に、マッピングフレーム28の移動を停止させることができる。なお、移動制御部26によるマッピングフレーム28の移動および停止動作は、マッピング制御部29から直接行われてもよく、マッピング制御部29からロードポート装置10の全体を制御するロードポート制御部18を介して行われてもよい。
【0052】
なお、マッピング装置20による第2対象物82a(図6参照)の収容状態の検出も、上述した第2対象物82aと同様に行うことができる。ただし、図10(a)に示すように、第2凸部43a、43bに対して衝突する可能性のある第2対象物82aを、第3検出部50によってすべて検出可能な場合は、第1検出部30を動作させずに検出をおこなってもよい。また、たとえば、第2対象物82aを収容する第2容器90がオープンカセットである場合には、載置部19上において第2容器90を90度回転させ、第2対象物82aの配列方向をY軸方向からZ軸方向に変化させる動作を、マッピング装置20またはロードポート装置10が行うことができてもよい。
【0053】
本実施形態に係るマッピング装置20は、対象物の重なり方向である第1方向(Z軸負方向)に対して所定距離L11異なる位置に配置される第1検出部30と第2検出部40とを有しており、第2凸部43a、43bの突出長さ(第2の長さL2)は、第1凸部33a、33bの突出長さ(第1の長さL1)より長い。第1検出部30は突出長さが短いので、容器の収容位置から飛び出した対象物81a、82aとの接触を避けつつ、突出長さの長い第2検出部40と衝突する可能性のある対象物81a、82aを検出し、マッピングフレーム28等の適切な動作により、対象物81a、82aと第2検出部40との衝突を防止することができる。また、第1凸部33a、33bと第2凸部43a、43bの第3方向(X軸負方向)に関する位置を同じとすることにより、第2凸部43a、43bの第3方向の間隔(W1)を、サイズの小さい第2対象物82aの第2容器90の開口幅W12(図6参照)を最大限活用して広くすることが可能であり、第1対象物81aの飛び出し量(Y軸正方向位置ずれ量)の許容範囲を、第2対象物82aとの兼用であるわりには、広くすることができる。
【0054】
第2実施形態
図11は、第1実施形態に係るマッピング装置20と、第2実施形態に係るマッピング装置120とを比較した概念図である。図11(a)は、第1実施形態に係るマッピング装置20の第1凸部33a、33bおよび第2凸部43a、43bと第2容器90の第1方向上面92の形状とを重ねて表示したものである。図11(a)に示すように、第1マッピング装置20は、第2凸部43a、43bの第3方向の間隔は、第1凸部33a、33bの第3方向の第1の間隔W1と略一致する。この場合、第2凸部43a、43bの第3方向の間隔を長くすることは可能であるが、Z軸方向から見た場合、第2凸部43a、43bの先端と第2容器90の第1方向上面92とが一部重複する。
【0055】
そのため、図11(b)において矢印97で示すように、マッピング装置20では、第1検出部30および第2検出部40を第2容器90に挿入する際、第1検出部30および第2検出部40の高さを第2容器90の第1方向上面92に合わせてから行う必要がある。一方、図11(c)は、第2実施形態に係るマッピング装置120の第1凸部133a、133bおよび第2凸部143a、143bと第2容器90の第1方向上面92の形状とを重ねて表示したものである。
【0056】
図11(c)に示すように、第2実施形態に係るマッピング装置120は、第2検出部140の一対の第2凸部143a、143bが、第3方向に関して第1の間隔W1より狭い第2の間隔W2を空けて配置される。マッピング装置120では、Z軸方向から見た場合、図11(a)とは異なり、第2凸部143a、143bの先端が、第2容器90の第1方向上面92に対して重ならない。
【0057】
そのため、図11(d)において矢印98で示すように、マッピング装置120では、第1検出部30および第2検出部40を第2容器90に挿入する際、第1検出部30および第2検出部40の高さを第2容器90の第1方向上面92に合わせなくても、Z軸方向に沿って下降させて行うことができる。このようなマッピング装置120では、たとえば、検出時におけるマッピングフレーム28の動きを、第1容器70に収容される第1対象物81aに対して行う場合と、第2容器90に収容される第2対象物82aに対して行う場合とで共通化することが可能である。
【0058】
図12は、第2実施形態に係るマッピング装置120の主要部分を示す概略斜視図であり、図13は、マッピング装置120における第1凸部133bおよび第1センサ部134bと第2凸部143bおよび第2センサ部144bとを拡大した部分拡大図である。図12および図13に示すように、マッピング装置120も、図2に示すマッピング装置20と同様に第1検出部130と第2検出部140とを有する。
【0059】
図12に示すように第1検出部130は、マッピングフレーム28の水平部28aから第2方向(Y軸負方向側)に関して第1の長さL1突出する一対の第1凸部133a、133bと、一対の第1凸部133a、133bの各先端近傍に設けられる第1センサ部134a、134bを有する。第1検出部130が有する一対の第1凸部133a、133bは、第1方向および第2方向とは垂直である第3方向(X軸負方向)に関して第1の間隔W1を空けて配置される(図11(c)参照)。
【0060】
第1センサ部134a、134bの一方は発光素子、他方は受光素子を有する。第1検出部130は、一対の第1センサ部134a、134bを結ぶ第1検出軸132を遮る対象物81a、82aを検出することで、所定長さを超えて第1および第2容器70、90の収容位置から飛び出した対象物81a、82aを検出する。
【0061】
また、図12に示すように、第2検出部140は、第1検出部130の上方(Z軸正方向側)に配置されている。図12および図13に示すように、第2検出部140は、マッピングフレーム28の水平部28aから第2方向(Y軸負方向側)に関して第1の長さL1より長い第2の長さL2突出する一対の第2凸部143a、143bと、一対の第2凸部143a、143bの各先端近傍に設けられる第2センサ部144a、144bを有する。第2検出部140の一対の第2凸部143a、143bは、第3方向に関して第1の間隔W1より狭い第2の間隔W2を空けて配置される(図11(c)参照)。また、図3に示すマッピング装置20と同様に、第2検出部140は、第1方向(Z軸負方向)に関して第1検出部30に対して所定距離異なる位置に配置される。第2検出部140は、対象物81a、82aが一対の第2センサ部144a、144bを結ぶ第2検出軸142を遮る位置や時間を検出することで、対象物81a、82aの収容状態を検出する。
【0062】
図14は、第1検出部130および第2検出部140と、第1対象物81a、81ab、81acとの、検出動作時における位置関係を表したものである。図14に示す第1検出部130も、図10に示す第1検出部30と同様に、大きさの大きい第1対象物81aに関して、第3検出部の第3検出軸52によっては検出されないが、第2凸部143a、143bに接触する可能性のある飛び出し量のもの(図14における第1対象物81abと第1対象物81acとの中間位置にある第1対象物)を検出できる。
【0063】
ただし、図14に示すマッピング装置120では、第2検出部140の第3方向に関する第2の間隔W2が、図10(c)に示すマッピング装置20における第2検出部40の第3方向に関する間隔(第1の間隔W1)より狭い。したがって、マッピング装置120は、第2検出部140の第2凸部143a、143bに接触しない第1対象物の飛び出し量の許容範囲がマッピング装置20より狭く、第1検出軸132と第2検出軸142との間のY軸方向の間隔を、狭くする必要がある。
【0064】
第2実施形態に係るマッピング装置120は、第2検出部140の一対の第2凸部143a、143bが第1の間隔W1より狭い第2の間隔W2を空けて配置されることを除きマッピング装置20と同様であり、マッピング装置20との共通点については、マッピング装置20と同様の効果を奏する。
【0065】
以上、実施形態を示しつつ、本発明を説明してきたが、本発明は、上述した実施形態にのみに限定されるものではなく、他の実施形態や変形例を含むことは言うまでもない。たとえば、マッピング装置20、120では、第1方向は下方向であり、第1検出部30、130は第2検出部40、140より所定距離L11下方に配置されているが、これとは逆に、第1方向は上方であり、第1検出部は第2検出部より所定距離上方に配置されていてもよい。第1方向が下方である場合には、マッピング装置20、120のマッピングフレーム28が下方に移動しながら対象物81a、82aの検出を行う。一方、第1方向が上方である場合には、マッピング装置のマッピングフレームが上方に移動しながら対象物の検出を行う。
【0066】
また、マッピング装置20、120のセンサ取付け部60や、マッピングフレーム28の形状は、図5図13に示すもののみには限定されず、第1および第2センサ部33a、33b、133a、133b、34a、34b、134a、134bの形状等に応じて適宜変更可能である。また、第1検出部30、130および第2検出部40、140の第1検出軸32、132および第2検出軸42、142は、第3方向に対して平行であってもよいが、第3方向または水平方向に対して傾いていてもよい。
【0067】
第1センサ部33a、33b、133a、133bおよび第2センサ部43a、43b、143a、143bは、発光素子と受光素子の組み合わせのみには限定されず、発光素子および受光素子と反射素子との組み合わせや、光以外の電磁波の発生部と検知部との組み合わせなどであってもよい。
【符号の説明】
【0068】
10…ロードポート装置
15…ドア
16…フレーム部
18…ロードポート制御部
19…載置部
20、120…マッピング装置
21…センサ位置検出部
22…第1移動手段
23…第3移動手段
24…第2移動手段
25…記憶部
26…移動制御部
27…演算部
28…マッピングフレーム
28a…水平部
29…マッピング制御部
30、130…第1検出部
32、132…第1検出軸
33a、33b、133a、133b…第1凸部
34a、34b、134a、134b…第1センサ部
L1…第1の長さ
W1…第1の間隔
L12、L11、L22…長さ
40、140…第2検出部
42、142…第2検出軸
43a、43b、143a、143b…第2凸部
44a、44b、144a、144b…第2センサ部
L2…第2の長さ
R2…第2検出結果
50…第3検出部
52…第3検出軸
70…第1容器
70a…主開口
74…蓋
76…容器中心軸
81a…第1対象物
82a…第2対象物
90…第2容器
92…第1方向上面
W12…開口幅
97、98、99…矢印
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14