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2025-26014商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025026014
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/01 20060101AFI20250214BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20250214BHJP
   G06Q 20/18 20120101ALI20250214BHJP
【FI】
G07G1/01 301E
G07G1/12 331A
G06Q20/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023131334
(22)【出願日】2023-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】角田 真結子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 真紀
(72)【発明者】
【氏名】大熊 裕美子
【テーマコード(参考)】
3E142
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
3E142BA07
3E142DA09
3E142EA04
3E142EA21
3E142GA41
3E142KA01
5L020AA38
5L055AA38
(57)【要約】
【課題】客に応じた表示形態の画面を表示することができる商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラムを提供する。
【解決手段】セルフPOS端末(商品販売データ処理装置)は、客に係る情報に基づいて、当該客の属性を推定する属性推定部と、客に対して表示された画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態の中の、客の属性に応じた表示形態に変更させる表示形態変更部とを備える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
客に係る情報に基づいて、当該客の属性を推定する属性推定部と、
客に対して表示された画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態の中の、前記客の属性に応じた表示形態に変更させる表示形態変更部と、を備える
商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記属性推定部は、
前記客が所持する携帯端末の画面表示に係る設定情報や会員カードの登録情報、または、前記客の顔を含む画像に基づいて、前記客の属性を推定する、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
客に対して表示された画面の状態を、客と対面する店員に監視させる監視部と、
前記表示形態変更部が客に対して表示された前記画面の表示形態を変更させた後で、前記店員から、前記画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態のいずれかに再変更させる指示を受け付ける再変更指示受付部と、
前記再変更指示受付部が受け付けた指示に基づいて、客に対して表示された前記画面の表示形態を再変更させる表示形態再変更部と、を備える
請求項1または請求項2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
客に係る情報に基づいて、当該客の属性を推定する属性推定部と、
商品販売に係る画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態の中の、前記属性に応じた表示形態に変更させる表示形態変更部と、
サーバ装置からの再変更指示に応じて、前記画面の表示形態を再変更させる表示形態再変更部と、を有する商品販売データ処理装置と、
前記表示形態変更部による変更後の画面を特定する識別情報を取得する表示画面取得部と、
前記表示形態変更部が前記画面の表示形態を変更させた後で、前記客の挙動に基づいて、前記商品販売データ処理装置に対して、前記画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態のいずれかに再変更させる指示を出力する再変更指示出力部と、を有するサーバ装置と、を備える
商品販売データ処理システム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、前記表示形態変更部が前記画面の表示形態を変更した後で、表示形態を変更した後の前記画面の表示形態が、客にとって好ましいものでないかを判定する判定部を更に備えて、
前記再変更指示出力部は、表示形態を変更した後の前記画面の表示形態が、客にとって好ましいものでないと判定されたことを条件として、前記商品販売データ処理装置に対して、前記画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態のいずれかに再変更させる指示を出力する、
請求項4に記載の商品販売データ処理システム。
【請求項6】
商品販売データ処理装置を制御するコンピュータを、
客に係る情報に基づいて、当該客の属性を推定する属性推定部と、
商品販売に係る画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態の中の、前記客の属性に応じた表示形態に変更させる表示形態変更部と、して機能させることが可能な
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、客の携帯端末から読み取った、当該客の国籍等の情報に基づいて、客が外国人であるかを判定して、客が外国人である場合に、客への情報提供に用いる言語を設定する商品販売データ処理装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
店舗で買い物を行う客の属性は、日本人か外国人かだけでなく、老若男女、背の高さ、視力等の様々な属性に応じたバリエーションを有している。したがって、商品販売データ処理装置には、日本人か外国人かだけでなく、客の属性に応じた情報提供を行えること、例えば画面の表示形態を客に合った形態に変更できることが望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、客に応じた表示形態の画面を表示することができる商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システムおよびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の商品販売データ処理装置は、属性推定部と、表示形態変更部とを備える。属性推定部は、客に係る情報に基づいて、当該客の属性を推定する。表示形態変更部は、客に対して表示された画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態の中の、客の属性に応じた表示形態に変更させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1の実施形態のセルフPOS端末の一例を示す外観斜視図である。
図2図2は、第1の実施形態のセルフPOS端末のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図3図3は、商品マスタのデータ構造の一例を示す図である。
図4図4は、画面マスタのデータ構造の一例を示す図である。
図5図5は、第1の実施形態のセルフPOS端末が客の属性を推定するために取得する情報と、推定する属性と、推定された属性に応じて変更する画面の表示形態の一例を示す図である。
図6図6は、セルフPOS端末が表示する既定画面の一例を示す図である。
図7図7は、セルフPOS端末が表示する画面の変更例を示す第1の図である。
図8図8は、セルフPOS端末が表示する画面の変更例を示す第2の図である。
図9図9は、セルフPOS端末が表示する画面の変更例を示す第3の図である。
図10図10は、第1の実施形態のセルフPOS端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図11図11は、第1の実施形態のセルフPOS端末が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12図12は、客の属性を推定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13図13は、第2の実施形態の対面式POS端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図14図14は、第2の実施形態の対面式POS端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図15図15は、第2の実施形態の対面式POS端末が行う処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。
図16図16は、第2の実施形態の対面式POS端末が行う処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。
図17図17は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図18図18は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムが備える店舗サーバのハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図19図19は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図20図20は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムが備えるセルフPOS端末が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図21図21は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムが備える店舗サーバが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0008】
(第1の実施形態)
図1を用いて、本開示の第1の実施形態であるセルフPOS端末10について説明する。
【0009】
セルフPOS端末10は、店舗において、客が購入する商品を登録する登録処理と、登録処理によって登録された商品に係る決済処理とを、客自身の操作によって実行する。なお、セルフPOS端末10は、本開示における商品販売データ処理装置の一例である。
【0010】
(セルフPOS端末の概略構成)
図1を用いて、実施形態に係るセルフPOS端末10の概略構成を説明する。図1は、第1の実施形態のセルフPOS端末の一例を示す外観斜視図である。
【0011】
セルフPOS端末10は、本体部15と、本体部15の側面に設置された第1の載置台16と、本体部15の、第1の載置台16が設置された側面とは反対側の側面に置かれた第2の載置台17とを備える。本体部15には、セルフPOS端末10に対して各種情報の入出力を行う入出力機器が設置されている。
【0012】
具体的には、本体部15は、表示デバイス21と、操作デバイス22と、スピーカ23と、カメラ24と、スキャナ25と、カードリーダライタ26と、釣銭機27と、レシートプリンタ28と、警告灯29とを備える。
【0013】
表示デバイス21は、例えば液晶パネルや有機ELパネルであり、制御部11(図2参照)の指示に従って各種画面を表示する。
【0014】
操作デバイス22は、例えば、表示デバイス21の表示面に積層して設けられたタッチパネルである。操作デバイス22は、客が触れた位置を示す情報を制御部11に出力する。
【0015】
スピーカ23は、制御部11からの指示に応じて、客に対して音声や音で情報を伝達する。
【0016】
カメラ24は、セルフPOS端末10を操作する客に向けて設置されて、客の顔を含む画像や映像を撮影する。撮影された画像や映像は、制御部11に出力される。
【0017】
スキャナ25は、撮像窓と、当該撮像窓の奥に設けられた撮像部(不図示)とを有する、いわゆる固定スキャナである。撮像部は、客が購入する商品を登録する際に、撮像窓に翳した、例えばバーコード等のコードシンボルを撮像する。なお、コードシンボルには、商品を一意に特定する識別情報である商品コードが登録されている。撮像部は、撮像したコードシンボルに登録されている情報をデコードして商品コードを得る。セルフPOS端末10は、デコードされた商品コードを商品マスタ122(図2参照)と照合することによって、スキャナ25に翳された商品の商品情報を取得して、当該商品を登録する。
【0018】
セルフPOS端末10は、スキャナ25の他に、不図示の手持ち型のハンディスキャナを備えてもよい。ハンディスキャナは、商品が重量物である場合や商品が大型である場合等、商品に付されたコードシンボルをスキャナ25に翳すのが困難である場合に、当該商品に付されたコードシンボルを読み取る。
【0019】
カードリーダライタ26は、ポイントカードや電子マネーカード、クレジットカード等のカード媒体から、登録処理によって登録された商品に係る支払いを行う決済処理に必要な情報、例えば、クレジット決済を行う際に引き落とす銀行口座や、電子マネーカードのチャージ金額等を読み出す。また、カードリーダライタ26は、クレジットカードや、プリペイド方式又はポストペイ方式の電子マネーカード等のカード媒体に対して情報の読み書きを行う。例えば、カードリーダライタ26は、クレジット決済や電子決済に用いる情報を読み出し、制御部11に出力する。また、カードリーダライタ26は、制御部11から指示を受けて、ポイントカードに記録されているポイントに、購入金額に応じたポイントを加算する。
【0020】
釣銭機27は、客が現金決済を選択した際に、商品の購入金額として客が投入した紙幣または硬貨を受け付ける。釣銭機27は、商品の合計金額から、投入された紙幣または硬貨の合計金額を差し引いた釣銭を、紙幣または硬貨として払い出す。釣銭機27は、紙幣を投入する紙幣投入口271と、釣銭としての紙幣を排出する紙幣排出口272と、硬貨を投入する硬貨投入口273と、釣銭としての硬貨を排出する硬貨排出口274とを備える。
【0021】
レシートプリンタ28は、決済処理の結果をレシートに印字して、レシート発行口281から発行する。
【0022】
警告灯29は、例えば赤色LEDで構成されて、セルフPOS端末10に異常が発生した場合や店員を呼び出す場合等に点灯又は点滅する。
【0023】
第1の載置台16は、登録前の商品を載置するための台である。
【0024】
第2の載置台17は、スキャナ25で識別情報が読み取られた商品を載せるための台である。第1の載置台の上方には、識別情報が読み取られた商品を収容する、店舗備え付けの買い物カゴやマイバッグ等の収容部を掛けるためのフック19が設けられている。
【0025】
(セルフPOS端末のハードウェア構成)
図2を用いて、実施形態に係るセルフPOS端末10のハードウェア構成を説明する。図2は、第1の実施形態のセルフPOS端末のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
【0026】
セルフPOS端末10は、制御部11と、記憶部12と、周辺機器コントローラ13と、通信インタフェース14とを、互いに内部バスで接続した構成を有する。
【0027】
制御部11は、セルフPOS端末10の全体の動作を制御する。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)111と、ROM(Read Only Memory)112と、RAM(Random Access Memory)113とを備える。CPU111は、アドレスバス、データバス等の内部バスを介して、ROM112と、RAM113と接続する。CPU111は、ROM112や記憶部12に記憶された各種プログラムを、RAM113に展開する。CPU111は、RAM113に展開された各種プログラムに従って動作することでセルフPOS端末10の動作を制御する。即ち、制御部11は、一般的なコンピュータの構成を有する。
【0028】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。また、記憶部12は、電源を切っても記憶情報が保持されるフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってもよい。記憶部12は、制御プログラム121と、商品マスタ122と、会員マスタ123と、画面マスタ124と、商品登録ファイル125とを記憶する。
【0029】
制御プログラム121は、セルフPOS端末10の全体の動作を制御するプログラムである。制御プログラム121は、記憶部12に格納された状態で提供してもよいし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、制御プログラム121は、ネットワークに接続したコンピュータ上に格納して、ネットワーク経由でダウンロードすることによって提供してもよい。さらに、制御プログラム121は、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布してもよい。
【0030】
商品マスタ122は、販売対象の商品の商品名や価格等の商品情報を記憶したマスタファイルである。商品マスタ122には、商品コードと関連付けて、商品名、単価、付加情報等が記憶される。なお、商品マスタ122の内容は随時更新されるため、セルフPOS端末10は、最新の商品マスタ122を、例えば店舗サーバから、通信インタフェース14を介して取得する。なお、商品マスタ122のデータ構造について、詳しくは後述する(図3参照)。
【0031】
会員マスタ123は、客の会員IDと関連付けて、客の氏名、生年月日、性別、国籍、携帯端末のメールアドレス等を記憶したマスタファイルである。
【0032】
画面マスタ124は、セルフPOS端末10が表示デバイス21に表示させる各種画面のマスタデータを記憶したファイルである。画面マスタ124には、画面を一意に特定する画面IDと関連付けて、当該画面の表示対象となる客の属性情報と、画面の設計データである画面情報と、画面に表示されるボタン情報とが記憶される。なお、画面マスタ124のデータ構造について、詳しくは後述する(図4参照)。
【0033】
商品登録ファイル125は、セルフPOS端末10が読み取った商品コードに対応する商品情報を記憶したファイルである。商品登録ファイル125に格納された情報は、決済処理を行う際に決済の対象となる。
【0034】
制御部11は、周辺機器コントローラ13を介して、各種情報の入出力を行う、表示デバイス21と、操作デバイス22と、スピーカ23と、カメラ24と、スキャナ25と、カードリーダライタ26と、釣銭機27と、レシートプリンタ28と、警告灯29と接続される。各入出力機器の概要は、前述した通りである。
【0035】
また、制御部11は、通信インタフェース14を介して、店舗サーバと通信を行う。店舗サーバは、セルフPOS端末10に対して、例えば商品マスタ122の更新等を行う。
【0036】
(商品マスタのデータ構造)
図3を用いて、商品マスタ122のデータ構造を説明する。図3は、商品マスタのデータ構造の一例を示す図である。
【0037】
商品マスタ122は、店舗で取り扱っている商品の商品コードに関連付けて、当該商品の商品情報を記憶している。商品情報とは、例えば、商品名、商品名のひらがな表記、単価、付加情報等である。商品名の項目には、商品コードに対応する商品の名称が格納される。商品名のひらがな表記の項目には、商品名のひらがな表記が格納される。商品名のひらがな表記は、後述するように、セルフPOS端末10の表示画面に利用される。単価の項目には、商品コードに対応する商品の単価が格納される。付加情報の項目には、商品コードに対応する商品に関する付加的な情報が格納される。付加情報の項目には、例えば、商品の種別等が格納される。また、商品が衣料の場合、付加情報の項目には、サイズや色、デザイン、材質、ブランド等が格納される。また、付加情報の項目に、商品コードに対応する商品を表す画像データが格納されてもよい。なお、商品マスタ122は、図3に示す情報以外の情報を記憶してもよい。
【0038】
(画面マスタのデータ構造)
図4を用いて、画面マスタ124のデータ構造を説明する。図4は、画面マスタのデータ構造の一例を示す図である。
【0039】
画面マスタ124は、セルフPOS端末10が表示デバイス21に表示させる画面を一意に特定する画面IDに関連付けて、客の属性情報と、画面情報と、ボタン情報とを記憶する。
【0040】
客の属性情報は、例えば、子供、背が低い、年配者、外国人、弱視、色覚異常等の客の特徴に固有の数値を当てはめた属性IDで表される。属性IDは単一属性を表す場合と、複数の属性を併せ持つ場合(例えば、背が低くて弱視である等)とがある。
【0041】
画面情報は、画面IDに関連付けて、背景パターンと、画面タイトルと、画面内文字とを記憶する。
【0042】
背景パターンは、セルフPOS端末10が表示デバイス21に表示させる画面の背景パターンである。背景パターンは、例えば、背景色や背景に引かれる罫線情報等を含む。
【0043】
画面タイトルは、セルフPOS端末10が表示デバイス21に表示させる画面のタイトル情報である。画面タイトルは、例えば、タイトル名、タイトルの表示位置、タイトルの表示サイズ、タイトルのフォント、タイトルの表示色等を含む。
【0044】
画面内文字は、セルフPOS端末10が表示デバイス21に表示させる画面に含まれる文字に係る情報である。画面内文字は、表示される文字、文字の表示位置、文字の表示サイズ、文字のフォント、文字の表示色等を含む。
【0045】
ボタン情報は、画面に配置される各種ボタン(スイッチ)に係る情報である。ボタン情報は、画面IDとボタンを一意に特定可能なボタンIDとに関連付けて、ボタン位置、ボタン形状、ボタンサイズ、ボタン名称、名称表示サイズ、名称表示フォント、名称表示色等を記憶する。
【0046】
(客の属性に応じた画面表示の切り替え)
図5を用いて、本開示のセルフPOS端末10が有する、客の属性に応じて表示画面の表示形態を変更する機能について説明する。図5は、第1の実施形態のセルフPOS端末が客の属性を推定するために取得する情報と、推定する属性と、推定された属性に応じて変更する画面の表示形態の一例を示す図である。
【0047】
セルフPOS端末10は、客の属性を推定するために必要な情報を、カメラ24で撮像した客の顔を含む画像や動画から取得する。また、セルフPOS端末10は、客の属性を推定するために必要な情報を、スキャナ25で読み取った、客が所持する携帯端末の設定情報から取得する。より具体的には、客は、自身の携帯端末の画面に、会員情報を含むコード情報を表示させて、スキャナ25に読み取らせる。なお、コード情報は、客を一意に特性する会員コードと、客が携帯端末に表示させている文字サイズや文字色、コントラスト等の設定情報とを含むものとする。また、セルフPOS端末10は、客の属性を推定するために必要な情報を、カードリーダライタ26で読み取った、客が所持する会員カードから取得する。
【0048】
セルフPOS端末10は、カメラ24で撮像した客の顔を含む画像や動画を分析することによって、客の年齢層、外国人らしさ、目の位置等を推定する。推定方法は問わないが、例えば、撮像された画像や動画を、機械学習等によって蓄積したデータベースと照合すればよい。
【0049】
客の画像や動画から、客が子供であると推定された場合、または、客が外国人であると推定された場合、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に表示させる画面の文字をひらがな表記に変更する。これによって、画面の視認性を向上させることができる。
【0050】
客の画像や動画から、客の目の位置が低いと推定された場合、セルフPOS端末10は、客が車いす利用者や客の背が低いと推定して、表示デバイス21に表示させるボタンを、画面の下部に配置するように変更する。これによって、ボタンの押しやすさを向上させることができる。
【0051】
客の画像や動画から、客が年配者であると推定された場合、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に表示させる画面の文字サイズを拡大する。これによって、画面の視認性を向上させることができる。
【0052】
また、客の画像や動画から、客の属性が上記のいずれでもない場合、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に、既定の表示形態の画面を表示する。既定の表示形態とは、文字種や文字サイズ、色などを変更する前の標準の位置づけとなる表示形態である。既定の表示形態は適宜店員等によって設定するとしてもよい。
【0053】
セルフPOS端末10は、スキャナ25で読み取った、客が所持する携帯端末の設定情報において、携帯端末に表示する文字サイズを大きく設定していた場合、客が弱視であると推定する。客が弱視であると推定されると、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に表示させる画面の文字サイズを拡大する。これによって、画面の視認性を向上させることができる。
【0054】
また、客が所持する携帯端末の設定情報において、携帯端末に表示する文字色やコントラストを既定の上方から変更していた場合、客が色覚異常を有していると推定する。客が色覚異常を有していると推定されると、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に表示させる画面の文字色やコントラストを、携帯端末の設定情報に沿うように変更する。これによって、画面の視認性を向上させることができる。
【0055】
セルフPOS端末10は、カードリーダライタ26で読み取った、客が所持する会員カードから、客が日本人であるかと、客の年齢等を推定する。
【0056】
客が所持する会員カードから、客が外国人であると推定されると、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に表示させる画面の文字をひらがな表記に変更する。これによって、画面の視認性を向上させることができる。
【0057】
客が所持する会員カードから、客が年配者であると推定されると、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に表示させる画面の文字サイズを拡大する。これによって、画面の視認性を向上させることができる。
【0058】
セルフPOS端末10は、客の同じ属性を、異なる情報源から推定することができる。例えば、客が年配者であるかは、客の画像や動画からも推定できるし、客の会員カードからも推定できる。セルフPOS端末10は、異なる情報源から同じ属性が推定された場合に、推定の確からしさを高めてもよい。そして、推定の確からしさが所定値を超えた場合に限り、画面の表示形態を変更するようにしてもよい。また、携帯端末の設定情報や会員カードの登録情報から推定された属性と、客の画像や動画から推定された属性とが、相反する属性であった場合、客自身の手で登録された、携帯端末の設定情報や会員カードの登録情報から推定された属性の方が、客の画像や動画から推定された属性よりも信頼度が高いと判断してもよい。
【0059】
また、セルフPOS端末10は、客が異なる2つ以上の属性を有すると推定された場合に、2つ以上の表示形態の変更を同時に行ってもよい。例えば、客が背の低い年配者であると推定された場合、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に表示させる画面の文字サイズを拡大するとともに、画面の下部にボタンを配置してもよい。
【0060】
なお、図5に示したのは客の属性の一例であって、セルフPOS端末10が推定可能な属性は、図5に示す例に限定されるものではない。また、客の属性と、当該属性に対応する画面の表示形態との関係は、図5の例に限定されない。例えば、客の属性が外国人であると推定された際に、画面には英語表示や、英語とひらがなが混在した表示を行ってもよい。更に、客の1つの属性に対して、異なる複数の表示形態を組み合わせてもよい。例えば、客の属性が子供であった場合に、画面の表示形態をひらがな表記にして、なおかつボタンを画面下部に配置してもよい。
【0061】
(表示形態の変更例)
図6から図9を用いて、セルフPOS端末10が表示デバイス21に表示する画面の表示形態の変更例を説明する。図6は、セルフPOS端末が表示する既定画面の一例を示す図である。図7は、セルフPOS端末が表示する画面の変更例を示す第1の図である。図8は、セルフPOS端末が表示する画面の変更例を示す第2の図である。図9は、セルフPOS端末が表示する画面の変更例を示す第3の図である。
【0062】
図6は、表示デバイス21に表示される支払方法選択画面の一例である。特に、図6は、表示形態の変更がなされていない既定画面30を示す。
【0063】
図6に示す既定画面30は、セルフPOS端末10、いわゆるセルフレジにおいて、客が支払方法を選択する際に表示される支払方法選択画面の一例を示す。
【0064】
既定画面30は、画面名称41と、操作ガイダンス42と、操作ボタンである現金決済ボタン43と、クレジット決済ボタン44と、電子マネー決済ボタン45と、コード決済ボタン46と、ポイント決済ボタン47と、商品券利用決済ボタン48と、スクロールボタン49とを含む。
【0065】
画面名称41は、既定画面30が表す画面が実現する機能の名称等を表す。図6に示す画面は、セルフレジ機能を実現する画面であるため、画面名称41には「セルフレジ」と表示される。
【0066】
操作ガイダンス42は、既定画面30において客に行わせる操作の内容を示す文言である。
【0067】
現金決済ボタン43は、客が現金決済を行う場合に押下する操作子である。
【0068】
クレジット決済ボタン44は、客がクレジット決済を行う場合に押下する操作子である。クレジット決済とは、客が所持するクレジットカードを用いて行う決済方式である。
【0069】
電子マネー決済ボタン45は、客が電子マネー決済を行う場合に押下する操作子である。電子マネー決済とは、例えばICカードにチャージされた電子マネーによって支払いを行う決済方式である。
【0070】
コード決済ボタン46は、客がコード決済を行う場合に押下する操作子である。コード決済とは、例えば客が所持する携帯端末に予め実装された決済アプリによって支払いを行う決済方式である。
【0071】
ポイント決済ボタン47は、客がポイント決済を行う場合に押下する操作子である。ポイント決済とは、例えば店舗での購入金額に応じて付与されるポイントを、商品の支払いに充当する決済方式である。
【0072】
商品券利用決済ボタン48は、客が商品券を利用した決済を行う場合に押下する操作子である。
【0073】
スクロールボタン49は、操作ボタンを表示する領域に全ての操作ボタンが表示しきれない場合に、操作ボタンを上下にスクロールさせるための操作子である。図6の例では、全ての操作ボタンが画面に表示されているため、スクロールボタン49は無効になっている。スクロールボタン49が有効になった例は後述する(図9参照)。
【0074】
また、既定画面30は、商品点数50と、合計金額51と、店員呼出ボタン52と、戻るボタン53とを含む。
【0075】
商品点数50は、客が購入する商品の合計点数を示す。
【0076】
合計金額51は、客が購入する商品の合計金額を示す。
【0077】
店員呼出ボタン52は、店員のサポートが必要な場合に押下する操作子である。店員呼出ボタン52が押下されると、セルフPOS端末10は、警告灯29を点灯または点滅させる。警告灯29を点灯または点滅に気付いた店員は、客に接触して事情を聞き、必要な対応をとる。
【0078】
戻るボタン53は、現在の表示画面に遷移する前に表示されていた画面に戻す操作子である。戻るボタン53が押下されると、セルフPOS端末10は、現在の表示画面に遷移する前の画面を表示する。
【0079】
客の属性が、「目の位置が低い」と推定されると、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に、図7に示すボタン下部配置画面31を表示する。ボタン下部配置画面31に表示される情報は、既定画面30に表示される情報と同じである。
【0080】
ボタン下部配置画面31は、既定画面30に表示された操作子を画面下部に配置した画面である。そして、ボタン下部配置画面31において、商品点数50と、合計金額51とは、操作子の配置の変更に伴って、画面の上部に移動される。
【0081】
目の位置が低い客、例えば、背の低い客や車いすを利用している客は、操作子が画面の下部に配置されるため、ボタン操作を容易に行うことができるようになる。
【0082】
客の属性が、「子供」または「外国人」であると推定されると、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に、図8に示すひらがな表記画面32を表示する。ひらがな表記画面32に表示される情報は、既定画面30に表示される情報と同じである。
【0083】
ひらがな表記画面32は、既定画面30に表示されていた文字を、全てひらがな表記に変更した画面である。ひらがな表記画面32の画面のレイアウトは、既定画面30と変わらない。
【0084】
子供や外国人は、画面表記がひらがなでなされているため、画面の内容を理解しやすくなる。
【0085】
客の属性が、「年配者」または「弱視」であると推定されると、セルフPOS端末10は、表示デバイス21に、図9に示す拡大表示画面33を表示する。拡大表示画面33には、既定画面30に表示されていた情報がより大きく表示される。
【0086】
拡大表示画面33にあっては、情報が拡大表示されるため、既定画面30に表示されていた全ての情報を1画面に表示することができなくなる場合には複数の画面にまたがって表示するとしてもよい。例えば、図9に示す拡大表示画面33では、1画面に表示する支払方法を選択する操作子の数を3つに減らしている。そして、1画面に表示しきれない操作子は、スクロールボタン49を操作させることによって表示可能とする。図9の例では、操作子を下方向にスクロールするスクロールボタン49が有効になる。そして、スクロールボタン49が押下されると、現在表示されている現金決済ボタン43と、クレジット決済ボタン44と、電子マネー決済ボタン45とに代わって、コード決済ボタン46と、ポイント決済ボタン47と、商品券利用決済ボタン48とが表示される。また、スクロールボタン49が押下された際に、クレジット決済ボタン44と、電子マネー決済ボタン45とが1つずつ左に移動して、空いたスペースにコード決済ボタン46が表示されてもよい。勿論、拡大表示画面33では、画面を複数にせずに、1画面で可能な限りの拡大表示を行ってもよい。
【0087】
なお、拡大表示画面33において、店員呼出ボタン52と戻るボタン53は拡大表示されていないが、これは、画面の面積が限られているため、当該画面における主要な操作子のみを拡大したためである。すなわち、画面に表示される情報に関し、全ての情報を拡大してもよいし、一部を拡大するとしてもよい。一部を拡大する場合、例えば、支払方法選択画面において、客の操作頻度が高い操作子のみを拡大表示してもよい。また、主要な操作子と操作ガイダンス42のみを拡大表示してもよい。
【0088】
セルフPOS端末10が用意する表示形態の変更パターンは、ボタン下部配置画面31と、ひらがな表記画面32と、拡大表示画面33に限定されるものではない。客の属性が「色弱」であると推定された場合、セルフPOS端末10は、既定画面30を、文字色やコントラストが変更された画面に変更してもよい。また、「目の位置が低い子供」のように複数の属性が推定された場合、セルフPOS端末10は、ボタン下部配置画面31とひらがな表記画面32の特徴を併せ持った画面形態に変更してもよい。
【0089】
なお、ここでは、支払方法選択画面を例にあげて、画面の表示形態を変更することを説明したが、支払方法選択画面以外の画面、例えば商品登録の結果を示す登録明細画面等に対しても、同様に表示形態の変更を行ってもよい。これによって、登録された商品の商品情報が、客の属性に応じた表示形態で表示されるため、客は登録内容を容易に確認することができる。
【0090】
(セルフPOS端末の機能構成)
図10を用いて、第1の実施形態のセルフPOS端末10の機能構成を説明する。図10は、第1の実施形態のセルフPOS端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0091】
セルフPOS端末10の制御部11は、制御プログラム121をRAM113に展開して動作させることによって、図10に示す属性推定部61と、表示形態変更部62と、商品登録部63と、決済処理部64と、レシート発行部65と、表示制御部66と、操作制御部67とを機能部として実現する。なお、これらの機能部の一部または全ては、専用ハードウェアによって実現されてもよい。
【0092】
属性推定部61は、客に係る情報に基づいて、当該客の属性を推定する。より具体的には、属性推定部61は、客の顔を含む画像や動画、客の携帯端末の設定情報、客の会員カード等から取得した情報に基づいて、客の属性を推定する。
【0093】
表示形態変更部62は、客に対して表示された画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態の中の、客の属性に応じた表示形態に変更させる。
【0094】
商品登録部63は、客が購入する商品に係る商品情報を登録した商品登録ファイル125を生成する商品登録処理を行う。
【0095】
決済処理部64は、客が選択した支払い方法で、商品登録部63が生成した商品登録ファイル125に係る代金を支払う決済処理を行う。
【0096】
レシート発行部65は、決済処理の結果をレシートに印字して発行する。
【0097】
表示制御部66は、制御部11の指示によって、表示デバイス21に表示させる画面を制御する。
【0098】
操作制御部67は、操作デバイス22が取得した操作情報を制御部11に出力する。
【0099】
(セルフPOS端末が行う処理の流れ)
図11を用いて、セルフPOS端末10が行う処理の流れを説明する。図11は、第1の実施形態のセルフPOS端末が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0100】
属性推定部61は、客の携帯端末に表示された、客の会員情報と携帯端末の設定情報とを含むコード情報を読み取る。あるいは、属性推定部61は、客の会員カードに記録された会員情報を読み取る(ステップS11)。
【0101】
また、属性推定部61は、カメラ24によって、客の顔を含む画像や動画を撮像する(ステップS12)。
【0102】
属性推定部61は、ステップS11とステップS12で取得した情報に基づいて、客の属性を推定する。そして、属性推定部61は、表示デバイス21に表示させる画面の表示形態をどのように変更すべきかを決定する(ステップS13)。なお、属性推定部61がステップS13で行う処理の流れについて、詳しくは図12で説明する。
【0103】
表示形態変更部62は、表示デバイス21に表示させる画面の表示形態を、ステップS13で決定した表示形態に変更する(ステップS14)。
【0104】
商品登録部63は、スキャナ25によって、商品がスキャンされたかを判定する(ステップS15)。商品がスキャンされたと判定される(ステップS15:Yes)とステップS16に進む。一方、商品がスキャンされたと判定されない(ステップS15:No)とステップS15を繰り返す。
【0105】
ステップS15において、商品がスキャンされたと判定されると、商品登録部63は、スキャンされた商品を登録する商品登録処理を行う(ステップS16)。
【0106】
続いて、商品登録部63は、表示制御部66に対して、登録した商品の商品情報を表示デバイス21に表示させる(ステップS17)。
【0107】
操作制御部67は、表示デバイス21に表示された図示しない会計ボタンが押下されたかを判定する(ステップS18)。会計ボタンが押下されたと判定される(ステップS18:Yes)とステップS19に進む。一方、会計ボタンが押下されたと判定されない(ステップS18:No)とステップS15に戻る。なお、会計ボタンは、客が全ての商品のスキャンを完了した後で、決済の開始を指示するために押下するボタンである。
【0108】
ステップS18において、会計ボタンが押下されたと判定されると、決済処理部64は、表示デバイス21に、支払方法選択画面を表示させる(ステップS19)。支払方法選択画面は、例えば、図6から図9に例示した画面である。
【0109】
操作制御部67は、支払方法選択画面において、支払方法が選択されたかを判定する(ステップS20)。支払方法が選択されたと判定される(ステップS20:Yes)とステップS21に進む。一方、支払方法が選択されたと判定されない(ステップS20:No)とステップS20を繰り返す。
【0110】
ステップS20において、支払方法が選択されたと判定されると、決済処理部64は、選択された支払方法に応じた決済処理を行う(ステップS21)。
【0111】
決済処理部64は、決済処理が完了したかを判定する(ステップS22)。決済処理が完了したと判定される(ステップS22:Yes)とステップS23に進む。一方、決済処理が完了したと判定されない(ステップS22:No)とステップS22を繰り返す。
【0112】
ステップS22において、決済処理が完了したと判定されると、レシート発行部65は、決済の内容をレシートプリンタ28に印字させて、レシートを発行させる(ステップS23)。その後、セルフPOS端末10は、図11の処理を終了する。
【0113】
(属性推定処理の流れ)
図12を用いて、セルフPOS端末10が、客の属性を推定する処理、すなわち、図11のステップS13で行われる処理の流れを説明する。図12は、客の属性を推定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0114】
表示形態変更部62は、表示デバイス21に表示させる画面の表示形態を既定の表示形態に設定する(ステップS31)。なお、既定の表示形態とは、例えば、図6に示した表示形態である。
【0115】
属性推定部61は、客の会員カードを読み取ったかを判定する(ステップS32)。客の会員カードを読み取ったと判定される(ステップS32:Yes)とステップS33に進む。一方、客の会員カードを読み取ったと判定されない(ステップS32:No)とステップS35に進む。
【0116】
ステップS32において、客の会員カードを読み取ったと判定されると、属性推定部61は、客の国籍が日本であるかを判定する(ステップS33)。客の国籍が日本であると判定される(ステップS33:Yes)とステップS34に進む。一方、客の国籍が日本であると判定されない(ステップS33:No)とステップS35に進む。
【0117】
ステップS33において、客の国籍が日本であると判定されると、表示形態変更部62は、表示デバイス21に表示する画面の形態をひらがな表記画面32に設定する(ステップS34)。その後、ステップS35に進む。
【0118】
ステップS32において、客の会員カードを読み取ったと判定されない場合、ステップS33において、客の国籍が日本であると判定されない場合、またはステップS34に続いて、属性推定部61は、客の携帯端末の設定情報を読み取ったかを判定する(ステップS35)。客の携帯端末の設定情報を読み取ったと判定される(ステップS35:Yes)とステップS36に進む。一方、客の携帯端末の設定情報を読み取ったと判定されない(ステップS35:No)とステップS40に進む。
【0119】
ステップS35において、客の携帯端末の設定情報を読み取ったと判定されると、属性推定部61は、客の携帯端末で文字サイズが大きく設定されているかを判定する(ステップS36)。客の携帯端末で文字サイズが大きく設定されていると判定される(ステップS36:Yes)とステップS37に進む。一方、客の携帯端末で文字サイズが大きく設定されていると判定されない(ステップS36:No)とステップS38に進む。
【0120】
ステップS36において、客の携帯端末で文字サイズが大きく設定されていると判定されると、表示形態変更部62は、表示デバイス21に表示する画面の形態を拡大表示画面33に設定する(ステップS37)。その後、ステップS40に進む。
【0121】
一方、ステップS36において、客の携帯端末で文字サイズが大きく設定されていると判定されないと、属性推定部61は、客の携帯端末の設定情報から、客に色弱異常があると推定されるかを判定する(ステップS38)。客に色弱異常があると推定される(ステップS38:Yes)とステップS39に進む。一方、客に色弱異常があると推定されない(ステップS38:No)とステップS40に進む。
【0122】
ステップS38において、客に色弱異常があると推定されると、表示形態変更部62は、表示デバイス21に表示する画面の形態を、図示しない、文字色・コントラスト変更画面に設定する(ステップS39)。その後、ステップS40に進む。
【0123】
ステップS37またはステップS39に続いて、属性推定部61は、カメラ24で撮像した客の顔を含む画像や動画の中から、客の眼球位置を検出する(ステップS40)。
【0124】
属性推定部61は、ステップS40で検出した客の眼球位置が低いか、すなわち、撮像された画面の所定位置よりも低い位置にあるかを判定する(ステップS41)。客の眼球位置が低いと判定される(ステップS41:Yes)とステップS42に進む。一方、客の眼球位置が低いと判定されない(ステップS41:No)とステップS43に進む。
【0125】
ステップS41において、客の眼球位置が低いと判定されると、表示形態変更部62は、表示デバイス21に表示する画面の形態をボタン下部配置画面31に設定する(ステップS42)。その後、ステップS43に進む。
【0126】
ステップS41において、客の眼球位置が低いと判定されない場合、またはステップS42に続いて、属性推定部61は、客の顔を含む画像や動画から、客が外国人または子供であるかを判定する(ステップS43)。客が外国人または子供であると判定される(ステップS43:Yes)とステップS44に進む。一方、客が外国人または子供であると判定されない(ステップS43:No)とステップS45に進む。
【0127】
ステップS43において、客が外国人または子供であると判定されると、表示形態変更部62は、表示デバイス21に表示する画面の形態をひらがな表記画面32に設定する(ステップS44)。その後、ステップS45に進む。
【0128】
ステップS43において、客が外国人または子供であると判定されない場合、またはステップS44に続いて、属性推定部61は、客の顔を含む画像や動画から、客が年配者であるかを判定する(ステップS45)。客が年配者であると判定される(ステップS45:Yes)とステップS46に進む。一方、客が年配者であると判定されない(ステップS45:No)と、セルフPOS端末10は、図12の処理を終了して、図11のステップS14に進む。
【0129】
ステップS45において、客が年配者であると判定されると、表示形態変更部62は、表示デバイス21に表示する画面の形態を拡大表示画面33に設定する(ステップS46)。その後、セルフPOS端末10は、図12の処理を終了して、図11のステップS14に進む。
【0130】
図12において、セルフPOS端末10は、種々の情報を用いて客の属性を推定するが、推定の順序は、図12の例に限定されるものではない。
【0131】
(第1の実施形態の作用効果)
以上説明したように、第1の実施形態のセルフPOS端末10(商品販売データ処理装置)は、客に係る情報に基づいて、当該客の属性を推定する属性推定部61と、客に対して表示された画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態の中の、客の属性に応じた表示形態に変更させる表示形態変更部62とを備える。したがって、客に応じた表示形態の画面を表示することができる。これによって、セルフPOS端末10の操作性を高めることができるため、店舗において、客がセルフPOS端末10の順番を待つ時間を短縮することができる。
【0132】
また、第1の実施形態のセルフPOS端末10(商品販売データ処理装置)において、属性推定部61は、客が所持する携帯端末の画面表示に係る設定情報や会員カードの登録情報、または、客の顔を含む画像に基づいて、客の属性を推定する。したがって、画面の表示形態に係る客の属性を簡単かつ確実に取得することができる。
【0133】
(第2の実施形態)
次に、図面を参照して、本開示の第2の実施形態である対面式POS端末70について説明する。
【0134】
対面式POS端末70は、第1の実施形態で説明したセルフPOS端末10とは異なり、店員と客が対面した状態で、店員と客が協働しながら、客が購入する商品の登録処理および決済処理を行う。なお、対面式POS端末70は、本開示における商品販売データ処理装置の一例である。である。
【0135】
(対面式POS端末のハードウェア構成)
図13を用いて、実施形態に係る対面式POS端末70のハードウェア構成を説明する。図13は、第2の実施形態の対面式POS端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0136】
対面式POS端末70は、制御部71と、記憶部72と、周辺機器コントローラ73と、通信インタフェース74とを、互いに内部バスで接続した構成を有する。
【0137】
制御部71は、対面式POS端末70の全体の動作を制御する。制御部71は、CPU711と、ROM712と、RAM713とを備える。CPU711は、アドレスバス、データバス等の内部バスを介して、ROM712と、RAM713と接続する。CPU711は、ROM712や記憶部72に記憶された各種プログラムを、RAM713に展開する。CPU711は、RAM713に展開された各種プログラムに従って動作することで対面式POS端末70の動作を制御する。即ち、制御部71は、一般的なコンピュータの構成を有する。
【0138】
記憶部72は、HDDやSSD等の記憶装置である。また、記憶部72は、電源を切っても記憶情報が保持されるフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってもよい。記憶部72は、制御プログラム721と、商品マスタ722と、会員マスタ723と、画面マスタ724と、商品登録ファイル725とを記憶する。
【0139】
制御プログラム721は、対面式POS端末70の全体の動作を制御するプログラムである。制御プログラム721は、記憶部12に格納された状態で提供してもよいし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、制御プログラム721は、ネットワークに接続したコンピュータ上に格納して、ネットワーク経由でダウンロードすることによって提供してもよい。さらに、制御プログラム721は、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布してもよい。
【0140】
商品マスタ722は、第1の実施形態で説明した商品マスタ122と同じものである。
【0141】
会員マスタ723は、第1の実施形態で説明した会員マスタ123と同じものである。
【0142】
画面マスタ724は、第1の実施形態で説明した画面マスタ124と同じものである。
【0143】
商品登録ファイル725は、第1の実施形態で説明した商品登録ファイル125と同じである。
【0144】
制御部71は、周辺機器コントローラ73を介して、各種情報の入出力を行う、店員側表示デバイス81と、店員側操作デバイス82と、店員側スピーカ83と、客側表示デバイス84と、客側操作デバイス85と、客側スピーカ86と、カメラ87と、スキャナ88と、カードリーダライタ89と、釣銭機90と、レシートプリンタ91と接続される。
【0145】
店員側表示デバイス81は、例えば液晶パネルや有機ELパネルであり、制御部71の指示に従って、店員に対して各種画面を表示する。
【0146】
店員側操作デバイス82は、例えば、店員側表示デバイス81の表示面に積層して設けられたタッチパネルである。店員側操作デバイス82は、店員が触れた位置を示す情報を制御部71に出力する。
【0147】
店員側スピーカ83は、制御部71からの指示に応じて、店員に対して音声や音で情報を伝達する。
【0148】
客側表示デバイス84は、例えば液晶パネルや有機ELパネルであり、制御部71の指示に従って、客に対して各種画面を表示する。
【0149】
客側操作デバイス85は、例えば、客側表示デバイス84の表示面に積層して設けられたタッチパネルである。客側表示デバイス84は、客が触れた位置を示す情報を制御部71に出力する。客は、客側操作デバイス85を介して、年齢制限商品を購入する際の年齢確認情報を入力する。また、客は、客側操作デバイス85を介して、支払方法を選択してもよい。
【0150】
客側スピーカ86は、制御部71からの指示に応じて、客に対して音声や音で情報を伝達する。
【0151】
カメラ87は、客に向けて設置されて、客の顔を含む画像や映像を撮影する。撮影された画像や映像は、制御部71に出力される。
【0152】
スキャナ88は、第1の実施形態で説明したスキャナ25と同じ固定スキャナである。店員は、客が購入する商品をスキャナ88に翳して、商品に付されたコードシンボルに登録されている情報を読み取らせる。対面式POS端末70は、スキャナ88が読み取った情報をデコードして商品コードを取得する。そして、対面式POS端末70は、取得した商品コードを商品マスタ722と照合することによって、スキャナ88に翳された商品の商品情報を取得して、当該商品を登録する。
【0153】
対面式POS端末70は、スキャナ88の他に、不図示の手持ち型のハンディスキャナを備えてもよい。ハンディスキャナは、商品が重量物である場合や商品が大型である場合等、商品に付されたコードシンボルをスキャナ88に翳すのが困難である場合に、当該商品に付されたコードシンボルを読み取る。
【0154】
カードリーダライタ89は、第1の実施形態で説明したカードリーダライタ26と同じである。
【0155】
釣銭機90は、第1の実施形態で説明した釣銭機27と同じである。
【0156】
レシートプリンタ91は、第1の実施形態で説明したレシートプリンタ28と同じである。
【0157】
また、制御部71は、通信インタフェース74を介して、店舗サーバと通信を行う。店舗サーバは、対面式POS端末70に対して、例えば商品マスタ722の更新等を行う。なお、対面式POS端末70の構成は、例えば、客側には表示デバイスのみがあって、基本操作は全て店員が行う構成であってもよい。また、商品登録は店員が行うが、精算は客が行う、いわゆる対面式セルフPOS端末であってもよい。この場合、釣銭機やレシートプリンタは客側に置かれる。
【0158】
(対面式POS端末の機能構成)
図14を用いて、実施形態に係る対面式POS端末70の機能構成を説明する。図14は、第2の実施形態の対面式POS端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0159】
対面式POS端末70の制御部71は、制御プログラム721をRAM713に展開して動作させることによって、図14に示す属性推定部61と、表示形態変更部62と、客側表示画面監視部37と、表示形態再変更指示受付部38と、表示形態再変更部39と、商品登録部63と、決済処理部64と、レシート発行部65と、表示制御部66と、操作制御部67とを機能部として実現する。なお、これらの機能部の一部または全ては、専用ハードウェアによって実現されてもよい。
【0160】
属性推定部61と、表示形態変更部62と、商品登録部63と、決済処理部64と、レシート発行部65と、表示制御部66と、操作制御部67の機能は、第1の実施形態で説明した通りであるため、再度の説明は省略する。
【0161】
客側表示画面監視部37は、客側表示デバイス84に表示された画面の状態を店員に監視させる。具体的には、客側表示画面監視部37は、店員側表示デバイス81の一部に、客側表示デバイス84に表示された画面を表示させる。このとき店員側表示デバイス81の一部に表示させる画面は、客側表示デバイス84に表示された画面の複製画面を縮小したものであってもよいし、客側表示デバイス84に表示された画面の表示形態が分かる程度に簡素化されたものであってもよい。あるいは、客側表示画面監視部37は、店員側表示デバイス81の一部に、客側表示デバイス84に表示された画面の表示形態をテキスト情報で表示してもよい。店員は、この画面と、当該画面を見ている客の状態とを監視する。そして、店員は、表示形態変更部62が画面の表示形態を変更させた後で、客が不自然な動作が観測された場合に、表示形態変更部62が行った画面の表示形態の変更が、適切なものではないと判断して、制御部71に対して、画面の表示形態の再変更を指示する。なお、客の不自然な動作とは、例えば、客の操作が必要な場面で操作遅れが発生する、首をかしげる挙動が見られる等である。客の不自然な動作とは表示形態が変更することで客に戸惑いが生じていると推察される動作ということもできる。客側表示画面監視部37は、本開示における監視部の一例である。
【0162】
表示形態再変更指示受付部38は、表示形態変更部62が客側表示デバイス84に表示された画面の表示形態を変更させた後で、店員から、画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態のいずれかに再変更させる指示を受け付ける。表示形態再変更指示受付部38は、本開示における再変更指示受付部の一例である。なお、表示形態再変更指示受付部38は、客と対面している店員が、店員側表示デバイス81に表示された、図示しない表示形態再変更ボタンを押下した場合に、表示形態の再変更指示を受け付ける。
【0163】
表示形態再変更部39は、表示形態再変更指示受付部38が受け付けた指示に基づいて、客側表示デバイス84に表示された画面の表示形態を再変更させる。なお、表示形態再変更部39は、店員側表示デバイス81に表示された画面形態を、表示形態変更部62が変更する前の表示形態に戻してもよいし、店員が、表示形態再変更ボタンを押下した後で、店員側表示デバイス81に表示された、表示形態を選択するボタン(例えば、既定画面30、ボタン下部配置画面31、ひらがな表記画面32、拡大表示画面33等を選択するボタン)を押下することによって、再変更後の画面形態を指示してもよい。
【0164】
(対面式POS端末が行う処理の流れ)
図15図16を用いて、対面式POS端末70が行う処理の流れを説明する。図15は、第2の実施形態の商品販売データ処理装置が行う処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。図16は、第2の実施形態の対面式POS端末が行う処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。
【0165】
属性推定部61は、客の携帯端末に表示された、客の会員情報と携帯端末の設定情報とを含むコード情報を読み取る。あるいは、属性推定部61は、客の会員カードに記録された会員情報を読み取る(ステップS51)。
【0166】
また、属性推定部61は、カメラ24によって、客の顔を含む画像や動画を撮像する(ステップS52)。
【0167】
属性推定部61は、ステップS51とステップS52で取得した情報に基づいて、客の属性を推定する。そして、属性推定部61は、客側表示デバイス84に表示させる画面の表示形態をどのように変更すべきかを決定する(ステップS53)。なお、属性推定部61がステップS53で行う処理の流れは、図12に示した通りである。
【0168】
表示形態変更部62は、客側表示デバイス84に表示させる画面の表示形態を、ステップS53で決定した表示形態に変更する(ステップS54)。
【0169】
商品登録部63は、スキャナ88によって、商品がスキャンされたかを判定する(ステップS55)。商品がスキャンされたと判定される(ステップS55:Yes)とステップS56に進む。一方、商品がスキャンされたと判定されない(ステップS55:No)とステップS55を繰り返す。
【0170】
ステップS55において、商品がスキャンされたと判定されると、商品登録部63は、スキャンされた商品を登録する商品登録処理を行う(ステップS56)。
【0171】
続いて、商品登録部63は、表示制御部66に対して、登録した商品の商品情報を、店員側表示デバイス81と客側表示デバイス84とに表示させる(ステップS57)。
【0172】
操作制御部67は、店員側表示デバイス81に表示された図示しない会計ボタンが押下されたかを判定する(ステップS58)。会計ボタンが押下されたと判定される(ステップS58:Yes)とステップS59に進む。一方、会計ボタンが押下されたと判定されない(ステップS58:No)とステップS55に戻る。なお、会計ボタンは、店員が、客が持ち込んだ全ての商品のスキャンを完了した後で、決済の開始を指示するために押下するボタンである。
【0173】
ステップS58において、会計ボタンが押下されたと判定されると、決済処理部64は、客側表示デバイス84に、支払方法選択画面を表示させる(ステップS59)。支払方法選択画面は、例えば、図6から図9に例示した画面である。
【0174】
操作制御部67は、客が、支払方法選択画面において、支払方法を選択したかを判定する(ステップS60)。客が支払方法を選択したと判定される(ステップS60:Yes)とステップS61に進む。一方、客が支払方法を選択したと判定されない(ステップS60:No)とステップS60を繰り返す。
【0175】
ステップS60において、客が支払方法を選択したと判定されると、決済処理部64は、選択された支払方法に応じた決済処理を行う(ステップS61)。
【0176】
決済処理部64は、決済処理が完了したかを判定する(ステップS62)。決済処理が完了したと判定される(ステップS62:Yes)とステップS63に進む。一方、決済処理が完了したと判定されない(ステップS62:No)とステップS62を繰り返す。
【0177】
ステップS62において、決済処理が完了したと判定されると、レシート発行部65は、決済の内容をレシートプリンタ28に印字させて、レシートを発行させる(ステップS63)。その後、対面式POS端末70は、図15の処理を終了する。
【0178】
図16は、対面式POS端末70が、図15の処理を行っている最中に、所定の条件が成立した際に、図15の処理に割り込んで実行される、いわゆる割り込み処理の流れの一例を示すフローチャートである。客側表示画面監視部37は、所定の条件、例えば、客側表示デバイス84の表示形態が変更されたタイミングで、図16の処理を行う。すなわち、店員側表示デバイス81の一部に、客側表示デバイス84に表示された画面を表示して、店員からの表示形態の再変更指示があった場合に、客側表示デバイス84の表示形態を再変更する。以下、図16の処理の流れを説明する。
【0179】
客側表示画面監視部37は、客側表示デバイス84に表示された画面の状態を店員側表示デバイス81の一部に表示させる(ステップS71)。
【0180】
表示形態再変更指示受付部38は、店員から、客側表示デバイス84の表示形態を再変更する指示があるかを判定する(ステップS72)。客側表示デバイス84の表示形態を再変更する指示があると判定される(ステップS72:Yes)とステップS73に進む。一方、客側表示デバイス84の表示形態を再変更する指示があると判定されない(ステップS72:No)と、対面式POS端末70は、図16の割り込み処理を終了して、図15のフローチャートの処理を継続する。なお、表示形態再変更指示受付部38は、店員が、店員側表示デバイス81に表示された、図示しない表示形態再変更ボタンを押下したことを条件として、客側表示デバイス84の表示形態を再変更する指示があると判定する。
【0181】
ステップS72において、客側表示デバイス84の表示形態を再変更する指示があると判定されると、表示形態再変更部39は、店員が選択した、再変更後の表示形態を取得する(ステップS73)。
【0182】
表示形態再変更部39は、客側表示デバイス84の表示形態を再変更する(ステップS74)。その後、対面式POS端末70は、図16の割り込み処理を終了して、図15のフローチャートの処理を継続する。なお、ここでは、客側表示デバイス84の表示形態が変更されたタイミングで、図16の処理を行うものとして説明したが、例えば、所定の時間が経過する毎に、図15の処理に割り込んで図16の処理を行ってもよい。この場合、店員は、客側表示デバイス84の表示形態が変更されない場合であっても、客の不自然な挙動に気付いた際に、客側表示デバイス84の表示形態を変更することができる。
【0183】
なお、ここでは、客側表示デバイス84の表示形態を変更する例を説明したが、同様に店員側表示デバイス81の表示形態を店員の属性に応じて変更してもよい。その場合、属性推定部61は、例えば、業務開始時に、店員のネームプレートに表示された、店員の属性を含むコード情報を読み取って、読み取った属性に応じて、店員側表示デバイス81の表示形態を変更するようにしてもよい。
【0184】
(第2の実施形態の作用効果)
以上説明したように、第2の実施形態の対面式POS端末70(商品販売データ処理装置)は、客に対して表示された画面の状態を、客と対面する店員に監視させる客側表示画面監視部37(監視部)と、表示形態変更部62が客に対して表示された画面の表示形態を変更させた後で、店員から、画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態のいずれかに再変更させる指示を受け付ける表示形態再変更指示受付部38(再変更指示受付部)と、表示形態再変更指示受付部38が受け付けた指示に基づいて、客に対して表示された画面の表示形態を再変更させる表示形態再変更部39と、を備える。したがって、客に応じた表示形態の画面を表示することができる。また、画面の表示形態が客の好みに合わない場合に、店員の指示で表示形態を再変更することができるため、客の属性により適した表示形態の画面を表示することができる。なお、ここでは、客側表示デバイス84の表示形態が変更された際に、店員が客の不自然な挙動に気付いた際に、店員の指示によって表示形態の再変更を行う例を説明したが、店員は、客側表示デバイス84の表示形態が変更されない場合であっても、客の不自然な挙動に気付いた際に、客側表示デバイス84の表示形態を変更してもよい。
【0185】
(第2の実施形態の変形例)
第2の実施形態では、画面の表示形態が客の好みに合わない場合に、店員の指示で表示形態を再変更する例を説明したが、再変更の指示が店員の操作を介さずに行われてもよい。以下に説明する第2の実施形態の変形例は、店舗サーバ75が、画面を見ている客の挙動を分析して、表示形態の再変更を行わせる例である。
【0186】
(商品販売データ処理システムの概略構成)
図17を用いて、第2の実施形態の変形例である商品販売データ処理システム80を説明する。図17は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
【0187】
商品販売データ処理システム80は、セルフPOS端末10と、店舗サーバ75とを備える。商品販売データ処理システム80は、店舗において、客が購入する商品を登録する登録処理と、登録処理によって登録された商品に係る決済処理とを、客自身の操作によって実行する。
【0188】
セルフPOS端末10は、第1の実施形態で説明した通りである。セルフPOS端末10は、図2に示したのと同じハードウェア構成を備える。
【0189】
店舗サーバ75は、セルフPOS端末10と通信可能に接続されて、セルフPOS端末10の動作を補助する。セルフPOS端末10は、外部から取得した最新の商品マスタをセルフPOS端末10に受け渡す。また、店舗サーバ75は、セルフPOS端末10が客の属性に応じて変更した、表示デバイス21に表示される画面の表示形態が客に合っているかを判定する。そして、店舗サーバ75は、表示デバイス21に表示される画面の表示形態が客に合っていないと判定した場合に、表示デバイス21に表示される画面の表示形態を再変更させる。
【0190】
(セルフPOS端末のハードウェア概略)
セルフPOS端末10のハードウェア構成は、図2に示した通りであるため、再度の説明は省略する。
【0191】
(店舗サーバのハードウェア概略)
図18を用いて、商品販売データ処理システム80が備える店舗サーバ75のハードウェア構成を説明する。図18は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムが備える店舗サーバのハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
【0192】
店舗サーバ75は、制御部76と、記憶部77と、通信インタフェース78とを、互いに内部バスで接続した構成を有する。
【0193】
制御部76は、店舗サーバ75の全体の動作を制御する。制御部76は、CPU761と、ROM762と、RAM763とを備える。CPU761は、アドレスバス、データバス等の内部バスを介して、ROM762と、RAM763と接続する。CPU761は、ROM762や記憶部77に記憶された各種プログラムを、RAM763に展開する。CPU761は、RAM763に展開された各種プログラムに従って動作することで店舗サーバ75の動作を制御する。即ち、制御部76は、一般的なコンピュータの構成を有する。
【0194】
記憶部77は、HDDやSSD等の記憶装置である。また、記憶部77は、電源を切っても記憶情報が保持されるフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであってもよい。記憶部77は、制御プログラム771と、会員マスタ772と、画面マスタ773とを記憶する。
【0195】
制御プログラム771は、店舗サーバ75の全体の動作を制御するプログラムである。制御プログラム771は、記憶部77に格納された状態で提供してもよいし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、制御プログラム771は、ネットワークに接続したコンピュータ上に格納して、ネットワーク経由でダウンロードすることによって提供してもよい。さらに、制御プログラム771は、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布してもよい。
【0196】
会員マスタ772は、第1の実施形態で説明した会員マスタ123と同じものである
【0197】
画面マスタ773は、第1の実施形態で説明した画面マスタ124と同じものである。
【0198】
また、制御部76は、通信インタフェース78を介して、セルフPOS端末10と通信を行う。
【0199】
(商品販売データ処理システムの機能構成)
図19を用いて、商品販売データ処理システム80の機能構成を説明する。図19は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0200】
セルフPOS端末10の制御部11は、図2に示した制御プログラム121をRAM113に展開して動作させることによって、図19に示す属性推定部61と、表示形態変更部62と、商品登録部63と、決済処理部64と、会員情報出力部92と、表示画面出力部93と、客画像出力部94と、表示形態再変更指示受付部95と、表示形態再変更部39と、レシート発行部65と、表示制御部66と、操作制御部67とを機能部として実現する。なお、これらの機能部の一部または全ては、専用ハードウェアによって実現されてもよい。
【0201】
属性推定部61と、表示形態変更部62と、商品登録部63と、決済処理部64と、レシート発行部65と、表示制御部66と、操作制御部67の機能は、第1の実施形態で説明した通りであるため、再度の説明は省略する。また、表示形態再変更部39の機能は、第2の実施形態で説明した通りであるため、再度の説明は省略する。
【0202】
会員情報出力部92は、セルフPOS端末10が、客の携帯端末や会員カードから取得した会員情報を、店舗サーバ75に出力する。
【0203】
表示画面出力部93は、表示デバイス21に表示されている画面と、当該画面の画面ID(図4参照)とを店舗サーバ75に出力する。
【0204】
客画像出力部94は、セルフPOS端末10がカメラ24で撮像した客の顔を含む画像や動画を、店舗サーバ75に出力する。
【0205】
表示形態再変更指示受付部95は、店舗サーバ75から、画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態のいずれかに再変更させる指示を受け付ける。
【0206】
また、店舗サーバ75の制御部76は、図18に示した制御プログラム771をRAM113に展開して動作させることによって、図19に示す会員情報取得部101と、表示画面取得部102と、客画像取得部103と、客状態分析部104と、表示形態再変更指示部105と、決済完了情報取得部106とを機能部として実現する。なお、これらの機能部の一部または全ては、専用ハードウェアによって実現されてもよい。
【0207】
会員情報取得部101は、セルフPOS端末10から、客の携帯端末や会員カードから取得した会員情報を取得する。
【0208】
表示画面取得部102は、セルフPOS端末10から、表示デバイス21に表示されている画面の画面ID(図4参照)を取得する。
【0209】
客画像取得部103は、セルフPOS端末10から、カメラ24が撮像した客の顔を含む画像や動画を取得する。
【0210】
客状態分析部104は、表示形態変更部62が、表示デバイス21に表示している画面の表示形態を変更した後で、表示形態を変更した後の画面が、客にとって好ましい画面でないかを判定する。具体的には、客状態分析部104は、客の顔を含む画像や動画を処理することによって、好ましい表示形態でないかを判定する。すなわち、客状態分析部104は、客の顔を含む画像や動画を処理することによって客の不自然な動作を判定する。客状態分析部104は、例えば、客が驚いた表情や不安な表情をした場合、または、操作が必要な場面で所定時間に亘って操作がなされなかった場合等に、表示形態を変更した後の画面は、客にとって好ましい画面ではないと判定する。客状態分析部104は、客の顔を含む画像や動画に対して、公知の表情認識や行動認識を行うことによって、画面の表示形態が変更されたことに対する客の反応を分析する。なお、客状態分析部104は、本開示における判定部の一例である。
【0211】
表示形態再変更指示部105は、表示形態変更部62が表示デバイス21に表示されている画面の表示形態を変更させた後で、客の挙動に基づいて、セルフPOS端末10に対して、画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態のいずれかに再変更させる指示を出力する。なお、決済完了情報取得部106は、本開示における再変更指示出力部の一例である。
【0212】
決済完了情報取得部106は、セルフPOS端末10から、決済処理が完了したことを示す決済完了情報を取得する。
【0213】
(商品販売データ処理システムが行う処理の流れ)
図20図21を用いて、商品販売データ処理システム80が行う処理の流れを説明する。図20は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムが備えるセルフPOS端末が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。図21は、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システムが備える店舗サーバが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0214】
まず、図20を用いて、商品販売データ処理システム80が備えるセルフPOS端末10が行う処理の流れを説明する。
【0215】
属性推定部61は、客の携帯端末に表示された、客の会員情報と携帯端末の設定情報とを含むコード情報を読み取る。あるいは、属性推定部61は、客の会員カードに記録された会員情報を読み取る(ステップS81)。
【0216】
会員情報出力部92は、ステップS81で取得した客の会員情報を、店舗サーバ75に出力する(ステップS82)。
【0217】
また、属性推定部61は、カメラ24によって、客の顔を含む画像や動画を撮像する(ステップS83)。
【0218】
属性推定部61は、ステップS81とステップS83で取得した情報に基づいて、客の属性を推定する。そして、属性推定部61は、表示デバイス21に表示させる画面の表示形態をどのように変更すべきかを決定する(ステップS84)。なお、属性推定部61がステップS84で行う処理の流れは、図12に示したフローチャートと同じである。
【0219】
表示形態変更部62は、表示デバイス21に表示させる画面の表示形態を、ステップS84で決定した表示形態に変更して、店舗サーバ75に変更後の画面ID(図4参照)を出力する(ステップS85)。
【0220】
客画像出力部94は、カメラ24で撮像した客の顔を含む画像や動画を、店舗サーバ75に出力する(ステップS86)。
【0221】
表示形態再変更指示受付部95は、店舗サーバ75から、表示デバイス21に表示させる画面の再変更後の画面IDを取得したかを判定する(ステップS87)。再変更後の画面IDを取得したと判定される(ステップS87:Yes)とステップS88に進む。一方、再変更後の画面IDを取得したと判定されない(ステップS87:No)とステップS89に進む。
【0222】
ステップS87において、画面の表示形態の再変更指示があると判定されると、表示形態再変更部39は、表示デバイス21に表示させる画面の表示形態を、店舗サーバ75から指示された表示形態に再変更して、再変更後の画面IDを店舗サーバ75に出力する(ステップS88)。
【0223】
商品登録部63は、スキャナ25によって、商品がスキャンされたかを判定する(ステップS89)。商品がスキャンされたと判定される(ステップS89:Yes)とステップS90に進む。一方、商品がスキャンされたと判定されない(ステップS89:No)とステップS86に戻る。
【0224】
ステップS89において、商品がスキャンされたと判定されると、商品登録部63は、スキャンされた商品を登録する商品登録処理を行う(ステップS90)。
【0225】
続いて、商品登録部63は、表示制御部66に対して、登録した商品の商品情報を表示デバイス21に表示させる(ステップS91)。
【0226】
操作制御部67は、表示デバイス21に表示された図示しない会計ボタンが押下されたかを判定する(ステップS92)。会計ボタンが押下されたと判定される(ステップS92:Yes)とステップS93に進む。一方、会計ボタンが押下されたと判定されない(ステップS92:No)とステップS86に戻る。なお、会計ボタンは、客が全ての商品のスキャンを完了した後で、決済の開始を指示するために押下するボタンである。
【0227】
ステップS92において、会計ボタンが押下されたと判定されると、決済処理部64は、表示デバイス21に、支払方法選択画面を表示させる(ステップS93)。支払方法選択画面は、例えば、図6から図9に例示した画面である。
【0228】
操作制御部67は、支払方法選択画面において、支払方法が選択されたかを判定する(ステップS94)。支払方法が選択されたと判定される(ステップS94:Yes)とステップS95に進む。一方、支払方法が選択されたと判定されない(ステップS94:No)とステップS94を繰り返す。
【0229】
ステップS94において、支払方法が選択されたと判定されると、決済処理部64は、選択された支払方法に応じた決済処理を行う(ステップS95)。
【0230】
決済処理部64は、決済処理が完了したかを判定する(ステップS96)。決済処理が完了したと判定される(ステップS96:Yes)とステップS97に進む。一方、決済処理が完了したと判定されない(ステップS96:No)とステップS96を繰り返す。
【0231】
ステップS96において、決済処理が完了したと判定されると、レシート発行部65は、決済の内容をレシートプリンタ28に印字させて、レシートを発行させる(ステップS98)。その後、セルフPOS端末10は、図20の処理を終了する。
【0232】
次に、図21を用いて、商品販売データ処理システム80が備える店舗サーバ75が行う処理の流れを説明する。
【0233】
会員情報取得部101は、セルフPOS端末10から、客の携帯端末や会員カードから取得した会員情報を取得する(ステップS101)。
【0234】
表示画面取得部102は、セルフPOS端末10から、表示デバイス21に表示している画面の画面ID(図4参照)を取得する(ステップS102)。
【0235】
客画像取得部103は、セルフPOS端末10から、カメラ24が撮像した客の顔を含む画像や動画を取得する(ステップS103)。
【0236】
客状態分析部104は、カメラ24が撮像した客の顔を含む画像や動画を分析することによって、表示形態を変更した後の表示デバイス21の画面が、客にとって好ましいものでないかを判定する(ステップS104)。
【0237】
客状態分析部104は、表示形態を変更した後の表示デバイス21の画面が、客にとって好ましい画面でないと推定したかを判定する(ステップS105)。客にとって好ましい画面でないと推定したと判定される(ステップS105:Yes)とステップS106に進む。一方、客にとって好ましい画面でないと推定したと判定されない(ステップS105:No)とステップS107に進む。
【0238】
ステップS105において、客にとって好ましい画面でないと推定したと判定されると、表示形態再変更指示部105は、再変更する画面IDを決定して、セルフPOS端末10に出力する(ステップS106)。
【0239】
ステップS105において、客にとって好ましい画面でないと推定したと判定されない場合、またはステップS106に続いて、決済完了情報取得部106は、セルフPOS端末10から、決済処理が完了したことを示す決済完了情報を取得したかを判定する(ステップS107)。決済完了情報を取得したと判定される(ステップS107:Yes)と、店舗サーバ75は、図21の処理を終了する。一方、決済完了情報を取得したと判定されない(ステップS107:No)とステップS102に戻る。
【0240】
(第2の実施形態の変形例の作用効果)
以上説明したように、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システム80は、客に係る情報に基づいて、当該客の属性を推定する属性推定部61と、商品販売に係る画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態の中の、前記属性に応じた表示形態に変更させる表示形態変更部62と、店舗サーバ75(サーバ装置)からの再変更指示に応じて、画面の表示形態を再変更させる表示形態再変更部39と、を有するセルフPOS端末10(商品販売データ処理装置)と、表示形態変更部62による変更後の画面を特定する識別情報(画面ID)を取得する表示画面取得部102と、表示形態変更部62が画面の表示形態を変更させた後で、客の挙動に基づいて、セルフPOS端末10に対して、画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態のいずれかに再変更させる指示を出力する表示形態再変更指示部105(再変更指示出力部)と、を有する店舗サーバ75と、を備える。したがって、客に応じた表示形態の画面を表示することができる。また、画面の表示形態が客の好みに合わない場合に、表示形態を再変更することができるため、客の属性により適した表示形態の画面を表示することができる。
【0241】
また、第2の実施形態の変形例の商品販売データ処理システム80において、店舗サーバ75(サーバ装置)は、表示形態変更部62が画面の表示形態を変更させた後で、客の挙動を判定する客状態分析部104(判定部)を更に備えて、表示形態再変更指示部105(再変更指示出力部)は、表示形態を変更した後の画面の表示形態が、客にとって好ましいものでないと判定されたことを条件として、セルフPOS端末10(商品販売データ処理装置)に対して、画面の表示形態を、予め決められた複数の表示形態のいずれかに再変更させる指示を出力する。したがって、画面の表示形態が変更された際の客の挙動を的確に認識して、客の好みに合わない場合に、画面の表示形態を再変更することができる。
【0242】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0243】
10 セルフPOS端末(商品販売データ処理装置)
21 表示デバイス
22 操作デバイス
23 スピーカ
24 カメラ
25 スキャナ
26 カードリーダライタ
27 釣銭機
28 レシートプリンタ
29 警告灯
30 既定画面
31 ボタン下部配置画面
32 ひらがな表記画面
33 拡大表示画面
37 客側表示画面監視部(監視部)
38 表示形態再変更指示受付部
39 表示形態再変更部
61 属性推定部
62 表示形態変更部
63 商品登録部
64 決済処理部
65 レシート発行部
66 表示制御部
67 操作制御部
70 対面式POS端末(商品販売データ処理装置)
75 店舗サーバ
80 商品販売データ処理システム
92 会員情報出力部
93 表示画面出力部
94 客画像出力部
95 表示形態再変更指示受付部
101 会員情報取得部
102 表示画面取得部
103 客画像取得部
104 客状態分析部(判定部)
105 表示形態再変更指示部(再変更指示出力部)
106 決済完了情報取得部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0244】
【特許文献1】特開2020-201975号公報
図1
図2
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