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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025026064
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】ブラストガン
(51)【国際特許分類】
   B24C 5/04 20060101AFI20250214BHJP
【FI】
B24C5/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023131413
(22)【出願日】2023-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】高橋 慶貴
(72)【発明者】
【氏名】関口 達也
(72)【発明者】
【氏名】毛利 雅志
(72)【発明者】
【氏名】中村 駿介
(57)【要約】
【課題】ブラストメディア進行方向を切り替える曲管部12を備えたブラストガン1においてブラストメディアBMの流通部分の偏摩耗を抑制し得るブラストガンを提供する。
【解決手段】ブラストガンはブラストメディアを流通させるメディア用流路20と圧縮空気CAを流通させる空気用流路21を含む第1直管部10と、第1直管部から送り出されたブラストメディアを流通させて噴射口へ導く噴射流路22を含む第2直管部11と、第1直管部と第2直管部とを接続する曲がり流路24を含む曲管部を備える。空気用流路は少なくとも曲がり流路からメディア用流路と分離している。第2直管部内に空気用流路の下流側先端およびメディア用流路の下流側先端が噴射流路に連通して圧縮空気によりブラストメディアを吸引して噴射口32にブラストメディアを送り出す吸引領域40が形成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮空気を利用してブラストメディアを噴射させるブラストガンであって、
前記ブラストメディアを流通させるメディア用流路と、前記メディア用流路内に配置され前記圧縮空気を流通させる空気用流路と、を含む第1直管部と、
前記第1直管部から送り出された前記ブラストメディアを流通させて噴射口へ導く噴射流路を含む第2直管部と、
前記第1直管部と前記第2直管部とを接続し、前記第1直管部の延伸方向と前記第2直管部の延伸方向とが異なる方向となるように前記メディア用流路及び前記空気用流路が曲がる領域である曲がり流路を含む曲管部と、を備え、
前記空気用流路は、少なくとも前記曲がり流路から前記メディア用流路の内周面と分離しており、
前記第2直管部内に、前記空気用流路の下流側先端及び前記メディア用流路の下流側先端が前記噴射流路に連通して、前記圧縮空気により前記ブラストメディアを吸引して前記噴射口に前記ブラストメディアを送り出す吸引領域が設けられるブラストガン。
【請求項2】
前記空気用流路の前記下流側先端は、前記第2直管部において前記メディア用流路に対して同軸で配置される、請求項1に記載のブラストガン。
【請求項3】
前記メディア用流路と前記空気用流路とは、前記第1直管部の少なくとも一部において、互いに前記第1直管部の延伸方向に沿って、かつ、並行して延伸する、請求項1又は2に記載のブラストガン。
【請求項4】
前記第1直管部は、
前記空気用流路の上流側に外部から前記圧縮空気を導入する空気導入口と、
前記メディア用流路の上流側に外部から前記ブラストメディアを導入するメディア導入口と、を有し、
前記メディア導入口は、前記第1直管部の側壁に設けられ、
前記空気導入口は、前記第1直管部の前記曲管部と接続する側とは反対側の端部に設けられる、請求項1又は2に記載のブラストガン。
【請求項5】
前記吸引領域には、
前記空気用流路と連続する空気用ノズルと、
前記メディア用流路と連続するメディア流通空間とが配置され、
前記空気用ノズルの先端口が、当該先端口の外周領域が前記メディア流通空間となるように前記曲がり流路に突出し、かつ、前記噴射流路の延伸方向に開口している、請求項1又は2に記載のブラストガン。
【請求項6】
前記第1直管部、前記第2直管部及び前記曲管部は、三次元積層造形により一体成形されている、請求項1又は2に記載のブラストガン。
【請求項7】
前記第1直管部、前記第2直管部及び前記曲管部は、三次元積層造形により一体成形されている、請求項3に記載のブラストガン。
【請求項8】
前記第1直管部、前記第2直管部及び前記曲管部は、三次元積層造形により一体成形されている、請求項4に記載のブラストガン。
【請求項9】
前記第1直管部、前記第2直管部及び前記曲管部は、三次元積層造形により一体成形されている、請求項5に記載のブラストガン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ブラストガンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被加工体に対してブラスト加工を施すブラスト装置がある。ブラスト装置は、圧縮空気を利用して砥粒等のブラストメディアを被加工体に噴射するブラストガンを備える。ブラスト装置に用い得るブラストガンとして、特許文献1は、ブラストメディアを気流に乗せて送給する配管であるブラストメディア風送配管内のブラストメディア進行方向を切り替える曲管部を備えたブラストノズルを記載している。
【0003】
このブラストノズルの構成によれば、曲管部の噴射口側に接続する最速摩耗域へのブラストメディア衝突流速が低下するため、特許文献1に記載されたブラストノズルの噴射口側の部品の寿命を延長し得るとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017―52029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなブラストノズルでは、ノズル部分においてブラストメディア衝突流速を低下させて偏摩耗を軽減しているものの、気流に乗せて送給されるブラストメディアによる偏摩耗の低減については更なる改良の余地があった。
【0006】
そこで、本開示は、ブラストメディア進行方向を切り替える曲管部を備えたブラスト装置のブラストガンにおいて、ブラストメディアの流通部分の偏摩耗をより効果的に抑え得るブラストガンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係るブラストガンは、圧縮空気を利用してブラストメディアを噴射させるブラストガンである。前記ブラストガンは、第1直管部、第2直管部、及び曲管部を備える。前記第1直管部は、前記ブラストメディアを流通させるメディア用流路と、前記メディア用流路内に配置され前記圧縮空気を流通させる空気用流路とを含む。前記第2直管部は、前記第1直管部から送り出された前記ブラストメディアを流通させて噴射口へ導く噴射流路を含む。前記曲管部は、前記第1直管部と前記第2直管部とを接続し、前記第1直管部の延伸方向と前記第2直管部の延伸方向とが異なる方向となるように前記メディア用流路及び前記空気用流路が曲がる領域である曲がり流路を含む。前記空気用流路は、少なくとも前記曲がり流路から前記メディア用流路の内周面と分離している。前記第2直管部内に、前記空気用流路の下流側先端及び前記メディア用流路の下流側先端が前記噴射流路に連通して、前記圧縮空気により前記ブラストメディアを吸引して前記噴射口に前記ブラストメディアを送り出す吸引領域が設けられる。
【0008】
上記のブラストガンでは、前記空気用流路の前記下流側先端は、前記第2直管部において前記メディア用流路に対して同軸で配置されてもよい。メディア用流路と空気用流路とは、第1直管部の少なくとも一部において、互いに第1直管部の延伸方向に沿って、かつ、並行して延伸してもよい。第1直管部は、空気用流路の上流側に外部から圧縮空気を導入する空気導入口と、メディア用流路の上流側に外部からブラストメディアを導入するメディア導入口と、を有し、メディア導入口は、第1直管部の側壁に設けられ、空気導入口は、第1直管部の曲管部と接続する側とは反対側の端部に設けられてもよい。吸引領域に、空気用流路と連続する空気用ノズルと、メディア用流路と連続するメディア流通空間とが配置され、空気用ノズルの先端口が、当該先端口の外周領域がメディア流通空間となるように曲がり流路に突出し、かつ、噴射流路の延伸方向に開口してもよい。また、第1直管部、第2直管部及び曲管部は、三次元積層造形により一体成形されていてもよい。
【発明の効果】
【0009】
上記構成によれば、ブラストメディア進行方向を切り替える曲管部を備えたブラスト装置のブラストガンにおいて、ブラストメディアの流通部分の偏摩耗をより効果的に抑え得るブラストガンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態に係るブラストガンの斜視図である。
図2図2は、一実施形態に係るブラストガンの断面図である。
図3図3は、いくつかの実施形態に係るブラストガンの斜視図である。
図4図4は、いくつかの実施形態に係るブラストガンの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、いくつかの例示的な実施形態について図面を参照して説明する。ここで、各実施形態に示す寸法、材料、その他、具体的な数値等は例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。また、実質的に同一の機能及び構成を有する要素については、同一の符号または類似する符号を付することにより重複説明を省略し、本開示に直接関係のない要素については図示を省略する。
【0012】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るブラストガン1の斜視図である。ブラストガン1は、被加工体に対してブラスト加工を施すブラスト装置に備えられ、圧縮空気CAを利用して砥粒等のブラストメディアBMを被加工体に噴射する。ブラスト加工時には、作業者は、ブラストガン1をいずれかの手に保持し、ブラストガン1の噴射口32を被加工体上にある被加工面に向けつつ、噴射口32からブラストメディアBMを噴射させる。又は、ブラストガン1は、例えば複数の可動アームを備えるロボットに保持され、自動で被加工面近傍に移動してブラストメディアBMを噴射させるものであってもよい。なお、ブラスト装置に含まれる、ブラストガン1以外の各構成要素については、一般的なブラスト装置に含まれる各構成要素と同一であってもよいので、図示及び詳細説明を省略する。
【0013】
ブラストガン1は、本体部として、第1直管部10と、第2直管部11と、これら第1直管部10と第2直管部11とを接続する曲管部12と、を有する。本実施形態では、第1直管部10、第2直管部11及び曲管部12は、互いに一体である。ブラストガン1は、第1直管部10の一端側からブラストメディアBMが供給されるメディア導入部13を備えてもよい。なお、ここで第1直管部10の一端側とは、曲管部12と接続する側とは反対の端部側である。また、ブラストガン1は、第1直管部10に外部から圧縮空気CAを供給する空気供給チューブを接続するための空気用接続管部14を備えてもよい。また、ブラストガン1は、作業者がブラストガン1を保持する際に握るグリップ部を備えてもよい。なお、グリップ部は、第1直管部10等を有する本体部とは別体として製造され、最終的に本体部と接続されてもよいし、又は、予め本体部と一体であってもよい。
【0014】
図2は、ブラストガン1の断面図である。図2における切断面は、本体部の第1直管部10の延伸方向D1と、第2直管部11の延伸方向D2とが含まれる平面で規定される一平面に沿っている。
【0015】
第1直管部10は、図中の延伸方向D1に延伸し、本体部を構成する部位のうちの主要部である。第1直管部10は、内部に、メディア用流路20と、空気用流路21とを含む。メディア用流路20は、外部から導入されたブラストメディアBMを流通させる。空気用流路21は、メディア用流路20内に配置され、外部から導入された圧縮空気CAを流通させる。本実施形態では、メディア用流路20及び空気用流路21は、第1直管部10内で、第1直管部10の延伸方向D1に沿って延伸している。また、メディア用流路20と空気用流路21とは、第1直管部10の少なくとも一部において、互いに並行である。
【0016】
ここで、空気用流路21は、圧縮空気CAを流通させる流路であり、空気用流路21の外周の径は、メディア用流路20の内周の径よりも小さい。また、メディア用流路20及び空気用流路21の各々の横断面形状は、必ずしも円形である必要はなく、楕円形などであってもよい。
【0017】
また、第1直管部10の一端側の側壁10aには、メディア用流路20に外部からブラストメディアBMを導入するメディア導入部13が設けられている。なお、ここで、第1直管部10の一端側とは、曲管部12と接続する側とは反対の端部側である。メディア導入部13は、内部に貫通路25を有する筒状体である。メディア導入部13は、貫通路25の側壁10aと接続する側とは反対側の端部として、メディア導入口30を有する。メディア導入部13は、側壁10aと接続する側からメディア導入口30が形成されている側の端部まで、第1直管部10の延伸方向D1とは交差する方向で延伸している。貫通路25は、メディア導入部13が第1直管部10に接続する位置においてメディア用流路20に連通する。
【0018】
したがって、メディア導入口30に対して外部からブラストメディアBMが導入されれば、ブラストメディアBMは、貫通路25内を流通して、メディア用流路20に導入されることになる。なお、本実施形態において、メディア導入部13は、第1直管部10等を有する本体部と予め一体であるように形成されている。しかし、メディア導入部13は、別体として製造されて最終的に本体部と接続されてもよい。
【0019】
更に、第1直管部10の一端部10bには、空気用流路21に外部から圧縮空気CAを導入する空気用接続管部14が設けられている。なお、ここで第1直管部10の一端部10bとは、曲管部12と接続する側とは反対側の端部のことである。空気用接続管部14は、内部に貫通路26を有する筒状体である。空気用接続管部14は、貫通路26の第1直管部10の一端部10bと接続する側とは反対側の端部として、空気導入口31を有する。貫通路26は、空気用流路21の上流側の端部に連通する。なお、本実施形態において、空気用接続管部14は、貫通路26の中心軸が空気用流路21の中心軸に対して同軸となるように第1直管部10に対して直列に接続される。
【0020】
したがって、空気導入口31に対して外部から圧縮空気CAが導入されれば、圧縮空気CAは、貫通路26内を流通して、空気用流路21に導入されることになる。なお、本実施形態において、空気用接続管部14は、第1直管部10等を有する本体部と予め一体であるように形成されている。しかし、空気用接続管部14は、別体として製造されて最終的に本体部と接続されてもよい。
【0021】
第2直管部11は、図2に示すように、延伸方向D2に延伸し、ブラストガン1の本体部を構成する部位のうちの先端部である。第2直管部11は、内部に、第1直管部10から送り出されたブラストメディアBMを流通させて噴射口32へ導く噴射流路22を含む。噴射流路22の延伸方向は、第2直管部11の延伸方向D2に沿っている。本実施形態では、噴射流路22の径は、メディア用流路20の径よりも小さく設定されている。
【0022】
曲管部12は、第1直管部10と第2直管部11とを接続する。曲管部12は、内部に、第1直管部10の延伸方向D1と第2直管部11の延伸方向D2とが異なる方向となるようにメディア用流路20及び空気用流路21が曲がる領域である曲がり流路24を含む。つまり、メディア用流路20を流通してきたブラストメディアBMは、曲がり流路24を通じて噴射流路22に導かれ、最終的に噴射口32から外部に放出されることになる。本実施形態では、曲がり流路24の径は、メディア用流路20の径と同一に設定されている。第1直管部10と第2直管部11とは、曲管部12を介して接続されることで、第2直管部11及び噴射流路22の延伸方向D2は、第1直管部10及びメディア用流路20の延伸方向D1に対して、第1角度θ1の分、傾斜している。第1角度θ1は、1°以上、90°以下の範囲にある。
【0023】
また、ブラストガン1は、空気用流路21を流通してきた圧縮空気CAにより、メディア用流路20からブラストメディアBMを吸引して混合流体として噴射口32にブラストメディアBMを送り出す吸引領域40を有する。
【0024】
本実施形態では、吸引領域40は、第2直管部11の一部に形成される。吸引領域40には、空気用流路21の下流側先端に設けられた空気用ノズル41と、メディア用流路20の下流側先端に設けられたメディア流通空間42とが配置される。
【0025】
なお、空気用流路21は、少なくとも曲がり流路24からメディア用流路20の内周面と分離している。第2直管部11内に配置される空気用流路21の下流側先端部に設けられた空気用ノズル41の中心軸は、第2直管部11においてメディア用流路20の中心軸に対して同軸で配置されていてもよい。本実施形態において、空気用流路21は、その外周面が、第1直管部10内に配置される流路から空気用流路21の下流側先端部に設けられた空気用ノズル41に至るまでメディア用流路20の内周面と分離した状態になっている。このため、空気用流路21は、その外周面が、曲がり流路24から第2直管部11に至るまでよりも広い範囲でメディア用流路20の内周面と分離した状態になっている。具体的に、空気用流路21は、第1直管部10内に配置される流路から空気用流路21の下流側先端部に設けられた空気用ノズル41まで、メディア用流路20に対して同軸で配置されている。ただし、空気用流路21の下流側先端部に設けられた空気用ノズル41は、必ずしも第2直管部11においてメディア用流路20に対して同軸で配置されていなくてもよい。なお、空気用ノズル41は、吸引領域40で第2直管部11においてメディア用流路20の壁際でブラストメディアBMが引っ張られない位置に配置されていればよい。言い換えると、空気用流路21の下流側先端部の空気用ノズル41は、第2直管部11において、吸引領域40内で吸引されるブラストメディアBMによるメディア用流路20の内周面に対する偏摩耗の発生を抑制可能である位置に配置されていればよい。
【0026】
なお、本実施形態は、メディア用流路20が外管、空気用流路21が内管となる二重管構造を成していると言い換えることもできる。
【0027】
実施形態において、内管である空気用流路21は、外管であるメディア用流路20内で複数の支持リブ50によって支持されている。具体的に、空気用流路21は、空気用接続管部14と接続する上流側から空気用ノズル41まで、複数の支持リブ50によって、メディア用流路20の内側に支持されている。このとき、空気用流路21は、空気用流路21の中心軸とメディア用流路20の中心軸とが同軸となるように支持されている。
【0028】
複数の支持リブ50は、図2に示すように、ブラストガン1の各部位における延伸方向に対して、複数箇所に配置されていてもよい。本実施形態では、空気用流路21の、空気用接続管部14と接続する上流側から、空気用ノズル41側の端部まで合計4か所に支持リブ50が配置されている。
【0029】
そして、支持リブ50が配置される延伸方向の各位置において、支持リブ50は、メディア用流路20と空気用流路21の間の部分に周回りに等間隔で複数個配置されてよい。本実施形態では、例えば、空気用流路21の外周において、周回り90度おきに合計4個の支持リブ50が配置されている。なお、周回りに配置する支持リブ50の本数、支持リブ50が配置されるブラストガン1の本体部の延伸方向における位置は、これに限定されるものではない。
【0030】
また、各支持リブ50の形状は、メディア用流路20内を流れるブラストメディアBMの流れへの影響を低減しつつ空気用流路21を安定的に支持する構造となっている。具体的に、各支持リブ50は、メディア用流路20内で、メディア用流路20の延伸方向に垂直な断面積が、メディア用流路20の上流側で下流側よりも小さくなる構造を有してもよい。
【0031】
なお、支持リブ50がない位置における延伸方向に垂直な断面では、メディア用流路20の断面積に対する空気用流路21の断面積の比が、所望の加工性能を有する混合流体が得られる範囲で任意に設定できる。メディア用流路20の断面積に対する空気用流路21の断面積の比は、例えば0.1~1の範囲であってよい。
【0032】
吸引領域40において、空気用ノズル41及びメディア流通空間42は、噴射流路22に連通している。空気用ノズル41内のノズル流路41aの延伸方向は、噴射流路22の延伸方向D2に沿っている。ノズル流路41aの下流側の端部は、すなわち、空気用ノズル41の先端口41bは、吸引領域40内で、先端口41bの外周領域がメディア流通空間42となるように配置されている。空気用ノズル41の先端口41bは、噴射流路22の延伸方向D2に開口している。なお、吸引領域40には、噴射流路22の少なくとも一部が含まれてもよい。
【0033】
第2直管部11は、吸引領域40において、ブラスト処理の際の所望の加工性能を有する混合流体が得られる範囲で、延伸方向D2の長さを短く設定してもよい。このように延伸方向D2の長さを短く設定することで、被加工面が狭窄部にある場合でも、被加工体と干渉せずに狭窄部に入り込ませてブラスト加工することが可能になる。
【0034】
また、本実施形態では、図2に示すように、空気用ノズル41の径は少なくとも第1直管部10内に配置される空気用流路21の径よりも小さく設定されている。なお、空気用ノズル41の径は、本実施形態のように曲管部12内に配置される空気用流路21の径よりも小さく設定されてもよい。
【0035】
また、図2に示すように、メディア用流路20は、吸引領域40に配置された、噴射流路22に接続する下流側先端に設けられたメディア流通空間42が、縮径しつつ噴射流路22に接続する構造を有してもよい。
【0036】
また、空気用流路21は、メディア用流路20及び支持リブ50と一体的に成形されてよい。また、空気用流路21は、メディア用流路20と別体として形成されてよい。この場合、空気用流路21は、第1直管部10の曲管部12と接続する側とは反対の一端側から挿入されてメディア用流路20内で支持される構造であってもよい。この際、空気用流路21は、空気用ノズル41の先端口41bが第2直管部11内に配置されるようにメディア用流路20に設けられた複数の支持リブ50によってメディア用流路20内で支持される構造であってもよい。
【0037】
次に、ブラストガン1の効果について説明する。
【0038】
ブラストガン1は、圧縮空気CAを利用してブラストメディアBMを噴射させる。ブラストガン1は、ブラストメディアBMを流通させるメディア用流路20と、メディア用流路20内に配置され圧縮空気CAを流通させる空気用流路21とを含む第1直管部10を有する。ブラストガン1は、第1直管部10から送り出されたブラストメディアBMを流通させて噴射口32へ導く噴射流路22を含む第2直管部11を有する。ブラストガン1は、第1直管部10と第2直管部11とを接続し、第1直管部10の延伸方向D1と第2直管部11の延伸方向D2とが異なる方向となるようにメディア用流路20及び空気用流路21が曲がる領域である曲がり流路24を含む曲管部12を有する。また、ブラストガン1の空気用流路21は、少なくとも曲がり流路24からメディア用流路20の内周面と分離している。第2直管部11内には、空気用流路21の下流側先端及びメディア用流路20の下流側先端が噴射流路22に連通して、圧縮空気CAによりブラストメディアBMを吸引して噴射口32にブラストメディアBMを送り出す吸引領域が形成されている。
【0039】
まず、ブラストガン1では、先端側すなわち下流側にある第2直管部11が、曲管部12を介して上流側の第1直管部10に接続されているので、被加工面が被加工体の狭窄部にある場合でも、第2直管部11が被加工体の狭窄部に入り込みやすい。また、ブラストガン1では、メディア用流路20と空気用流路21とが共に第1直管部10に含まれている。そのため、例えば、ブラストメディア用の供給筒と圧縮空気用の供給筒とが互いに別方向から接続している構成と比べて、第2直管部11を被加工体の狭窄部に入り込ませたときに、ブラストガン1が被加工体と干渉しづらい。したがって、ブラストガン1によれば、被加工面が被加工体の狭窄部にある場合でも、第2直管部11を被加工面の近傍にある所望の位置にまで到達させて、被加工面に対してブラスト加工を行いやすくすることができる。
【0040】
このように、本実施形態によれば、狭窄部にある被加工面に対してブラスト加工を行うブラストガン1を提供することができる。
【0041】
また、一般に、圧縮空気を利用してブラストメディアを吸引して送り出すブラストガンでは、吸引領域から噴射口に向かう間の流路に曲がり面が存在すると、曲がり面は、圧縮空気によって勢いづけられたブラストメディアが吹き付けられて摩耗しやすい。これに対して、本実施形態に係るブラストガン1では、吸引領域40が第2直管部11内にある。つまり、吸引領域40から送り出されるブラストメディアBMは、噴射口32に向かう間、直線状に延びる噴射流路22のみを流通し、曲管部12に含まれる曲がり流路24を流通しない。したがって、ブラストガン1によれば、ブラストメディアBMが吹き付けられ続けることによって生じるブラストメディアBMの流通部分の摩耗を抑えることができる。
【0042】
このように、本実施形態によれば、ブラストメディア進行方向を切り替える曲管部12を備えたブラストガン1においても、ブラストメディアBMの流通部分の偏摩耗をより効果的に抑え得るブラストガン1を提供することができる。
【0043】
さらに、第2直管部11内に配置される空気用流路21の下流側先端の空気用ノズル41がメディア用流路20に対して同軸で配置されていてもよい。このため、ブラストガン1では、第2直管部11の延伸方向D2に沿って延びる噴射流路22におけるブラストメディアBMの衝突角度が浅くなる。このことにより、ブラストガン1の吸引領域40から噴射流路22の範囲において、周回りで一部の壁面が摩耗するような噴射流路22の偏摩耗を低減することができる。また、吸引領域40でブラストメディアBMが圧縮空気CAに吸引される際、空気用ノズル41の周回り全方向からブラストメディアBMが吸引される構成となる。このため、ブラストガン1の構成によれば、周回りで均一に圧縮空気CAに吸引されたブラストメディアBMが被加工面に対してより均一な表面加工を施すことができる。
【0044】
また、ブラストガン1に用い得るブラストメディアBMの噴射口32及び噴射流路22では、ブラストメディアBMの流速を低下させることなく曲がり流路24周辺の偏摩耗を低減し得る。こんため、ブラストガン1によれば、ブラスト処理の際の加工性能と曲がり流路24周辺の偏摩耗の低減を高度に両立することができる。
【0045】
また、ブラストガン1では、メディア用流路20と空気用流路21とは、第1直管部10の少なくとも一部において、互いに第1直管部10の延伸方向D1に沿って、かつ、並行して延伸してもよい。
【0046】
このブラストガン1によれば、第1直管部10を延伸方向D1に対して垂直な横断面で見た場合、第1直管部10の横断面形状をコンパクトにすることができる。つまり、被加工面が被加工体の狭窄部にある場合でも、ブラストガン1を被加工体とより干渉しづらくすることができる。
【0047】
また、ブラストガン1では、第1直管部10は、空気用流路21の上流側に外部から圧縮空気CAを導入する空気導入口31と、メディア用流路20の上流側に外部からブラストメディアBMを導入するメディア導入口30とを有してもよい。空気導入口31は、第1直管部10の曲管部12と接続する側とは反対側の一端部10bに設けられてもよい。また、メディア導入口30は、第1直管部10の側壁10aに設けられてもよい。
【0048】
このブラストガン1によれば、まず、メディア導入口30が第1直管部10の側壁10aに設けられるので、メディア用流路20の形状を単純化又は小型化できる。この結果として、ブラストガン1では、空気用流路21の横断面形状を比較的大きく設定させつつ、第1直管部10の形状の複雑化や大型化を避けることができる。一方、空気導入口31が第1直管部10の一端部10bに設けられるので、空気用流路21の形状の複雑化を避け、結果として第1直管部10の形状の複雑化や大型化を避けることができる。また、空気導入口31は、空気用流路21の上流側に圧縮空気CAを導入するように設けられるので、第1直管部10において、メディア用流路20と空気用流路21とが互いに延伸方向D1に沿って、かつ、並行して延伸する領域が、比較的広く担保される。したがって、被加工面が被加工体の狭窄部にある場合でも、ブラストガン1を被加工体とより干渉しづらくすることができる。
【0049】
また、ブラストガン1では、吸引領域40は、空気用流路21と連続する空気用ノズル41と、メディア用流路20と連続するメディア流通空間42とを有してもよい。また、空気用ノズル41の先端口41bは、当該先端口41bの外周領域がメディア流通空間42となるように曲がり流路24に突出し、かつ、噴射流路22の延伸方向D2に開口してもよい。ここで、先端口41bの外周領域とは、先端口41bが設けられている外周部の表面であって、メディア流通空間42の形状の一部を規定する部位である。
【0050】
このブラストガン1によれば、一例として、吸引領域40を、第1直管部10、第2直管部11及び曲管部12で構成される部位の一部に収める構成を実現させることができ、また、吸引領域40が第2直管部11内に生じる構成を実現させることができる。
【0051】
更に、ブラストガン1では、第1直管部10、第2直管部11及び曲管部12は、三次元積層造形により一体成形されてもよい。
【0052】
例えば、ブラストガン1を低コストで量産しようとする場合、ブラストガン1を一体的に製造することが望ましいものの、ブラストガン1の構成又は形状から、従来の切削加工等による製造では困難であることもあり得る。これに対して、このブラストガン1によれば、付加製造(Additive Manufacturing)装置としての三次元積層造形装置を用いて一体成形されるので、低コスト化や量産化などの点で有利となる。
【0053】
なお、本実施形態では、ブラストガン1の本体部を構成する第1直管部10、第2直管部11及び曲管部12が互いに一体であるものとした。しかし、製造上の制約等によっては、第1直管部10、第2直管部11及び曲管部12は、それぞれ別体として製造され、その後、溶接等により互いに接合されてもよい。
【0054】
更に、本実施形態では、メディア用流路20と空気用流路21とが、それぞれ第1直管部10に含まれるものとした。ここで、第1直管部10は、1つの例としては、図1及び図2に示すように一部材であるが、例えば、メディア用流路20を含む第1の部材と、空気用流路21を含む第2の部材との2つの部材の接合体であってもよい。
【0055】
第1直管部10の延伸方向の一端側に複数の支持リブ50に含まれる第1支持リブ51を設ける場合、第1直管部10にブラストメディアBMを導入する際等に生じ得る空気用流路21の振動等を抑制し得る。なお、ここで、第1直管部10の延伸方向の一端側とは、曲管部12と接続する側とは反対の端部側のことである。
【0056】
また、第2直管部11の延伸方向D2の一端側に複数の支持リブ50に含まれる第2支持リブ52を設ける場合、噴射口32に対する空気用ノズル41の向きを安定させることができる。つまり、空気用ノズル41から噴射されるブラストメディアBMの噴射方向を安定させることができる。なお、ここで第2直管部11の延伸方向D2の一端側とは、曲管部12と接続する側である。
【0057】
また、吸引領域40において、メディア用流路20が縮径しつつ噴射流路22に接続してもよい。この構成によれば、吸引領域40においてブラストメディアBMがより効率的に空気用ノズル41から噴射された圧縮空気CAに吸引されるため、ブラスト処理の際の加工性能が向上し得る。
【0058】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係るブラストガン101の斜視図である。ブラストガン101は、第1実施形態に係るブラストガン1と同様に、ブラスト装置に備えられ、圧縮空気CAを利用してブラストメディアBMを被加工体に噴射する。ここでも、ブラスト装置に含まれる、ブラストガン101以外の各構成要素については、一般的なブラスト装置に含まれる各構成要素と同一であってもよいので、図示及び詳細説明を省略する。
【0059】
ブラストガン101は、本体部として、第1直管部110と、第2直管部111と、曲管部112とを有する。本実施形態では、第1直管部110、第2直管部111、及び曲管部112は、互いに一体である。ブラストガン101は、第1直管部110の上流側からブラストメディアBMが供給されるメディア導入部113を備えてもよい。また、ブラストガン101は、第1直管部110に外部から圧縮空気CAを供給する空気供給チューブを接続するための空気用接続管部114を備えてもよい。ブラストガン101では、第1実施形態に係るブラストガン1と同様に、ブラストガン101を保持する際に握るグリップ部を備えてもよい。
【0060】
図4は、ブラストガン101の断面図である。図4における切断面は、第1直管部110の延伸方向D1と、第2直管部111の延伸方向D2とが含まれる平面で規定される一平面に沿っている。
【0061】
第1直管部110は、図中の延伸方向D11に延伸し、本体部を構成する部位のうちの主要部である。第1直管部110は、内部に、メディア用流路120と、空気用流路121とを含む。メディア用流路120は、外部から導入されたブラストメディアBMを流通させる。空気用流路121は、メディア用流路120内に配置され、外部から導入された圧縮空気CAを流通させる。本実施形態では、メディア用流路120及び空気用流路121は、第1直管部110内で、第1直管部110の延伸方向D11に沿って延伸している。また、メディア用流路120と空気用流路121とは、第1直管部110の少なくとも一部において、互いに並行である。
【0062】
ここで、空気用流路121は、圧縮空気CAを流通させる流路であり、空気用流路121の外周の径は、メディア用流路120の内周の径よりも小さい。また、メディア用流路120及び空気用流路121の各々の横断面形状は、必ずしも円形である必要はなく、楕円形などであってもよい。
【0063】
また、第1直管部110の一端側の側壁110aには、メディア用流路120に外部からブラストメディアBMを導入するメディア導入部113が設けられている。なお、ここで第1直管部110の一端側とは、曲管部12と接続する側とは反対の端部側である。メディア導入部113は、内部に貫通路125を有する筒状体である。メディア導入部113は、貫通路125の側壁110aと接続する側とは反対側の端部として、メディア導入口130を有する。メディア導入部113は、側壁110aと接続する側からメディア導入口130が形成されている側の端部まで、第1直管部110の延伸方向D11とは交差する方向で延伸している。貫通路125は、メディア導入部113が第1直管部110に接続する位置においてメディア用流路120に連通する。
【0064】
更に、第1直管部110は、空気用流路121に外部から圧縮空気CAを導入する空気用接続管部114が設けられている。空気用接続管部114は、内部に貫通路126を有する筒状体である。空気用接続管部114は、貫通路126の第1直管部110の一端部110bと接続する側とは反対側の端部として、空気導入口131を有する。貫通路126は、空気用流路121の上流側端部に連通する。なお、本実施形態において、空気用接続管部114は、貫通路126の中心軸が空気用流路121の中心軸に対して例えば同軸となるように第1直管部110に対して直列に接続される。
【0065】
第2直管部111は、図中の延伸方向D12に延伸し、本体部を構成する部位のうちの先端部である。第2直管部111は、内部に、第1直管部110から送り出されたブラストメディアBMを流通させて噴射口132へ導く噴射流路122を含む。噴射流路122の延伸方向は、第2直管部111の延伸方向D12に沿っている。
【0066】
曲管部112は、第1直管部110と第2直管部111とを接続する。曲管部112は、内部に、第1直管部110の延伸方向D11と第2直管部111の延伸方向D12とが異なる方向となるようにメディア用流路120及び空気用流路121が曲がる領域である曲がり流路124を含む。つまり、メディア用流路120を流通してきたブラストメディアBMは、曲がり流路24を通じて噴射流路122に導かれ、最終的に噴射口132から外部に放出されることになる。第1直管部110と第2直管部111とは、曲管部112を介して接続されることで、第2直管部111及び噴射流路122の延伸方向D12は、第1直管部110及びメディア用流路120の延伸方向D11に対して、第2角度θ11の分、傾斜している。第2角度θ11は、本実施形態では90°である。ただし、第2角度θ11は、1°以上、90°以下の範囲にあれば、いずれの角度でもよい。
【0067】
また、ブラストガン101は、空気用流路121を流通してきた圧縮空気CAにより、メディア用流路120からブラストメディアBMを吸引して送り出す吸引領域140を有する。本実施形態では、吸引領域140は、第2直管部111の一部に形成される。
【0068】
なお、空気用流路121は、少なくとも曲がり流路124からメディア用流路120の内周面と分離している。第2直管部111内に配置される空気用流路121の下流側先端部に設けられた空気用ノズル141の中心軸は、第2直管部111においてメディア用流路120の中心軸に対して同軸で配置されていてもよい。本実施形態においては、空気用流路121は、その外周面が、曲がり流路124から、空気用流路121の下流側先端部に設けられた空気用ノズル141まで、即ち、第2直管部11に至るまでのメディア用流路120の内周面と分離した状態になっている。具体的に、空気用流路121は、第1直管部110内において、図4中の下側である、周回りにおける一側がメディア用流路120に密着している。そして、空気用流路121は、曲がり流路124においてメディア用流路120の内周面と分離した状態となる。第2直管部111内に配置される空気用流路121の下流側先端部に設けられた空気用ノズル141が、メディア用流路120に対して同軸で配置されている。ただし、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、空気用流路121の下流側先端部に設けられた空気用ノズル141は、必ずしも第2直管部111においてメディア用流路120に対して同軸で配置されていなくてよい。
【0069】
本実施形態に係るブラストガン101によれば、第1実施形態に係るブラストガン1と同様の効果を奏する。また、ブラストガン101によれば、第1実施形態と異なり、メディア用流路120内に配置される支持リブが省略或いは削減されている。このため、メディア用流路120内でブラストメディアBMの流れがより阻害されにくい構造となっている。このため、ブラストガン101によれば、吸引領域140において、ブラストメディアBMがより安定的に圧縮空気CAに対して供給され得る。
【0070】
また、本実施形態でも、空気用ノズル141の向きをより安定させる構成とするために、空気用ノズル141を支持する第2支持リブを第1実施形態における第2支持リブ52と同様に空気用ノズル141の周回りに設ける構成にしてもよい。なお、設置する支持リブの本数や配置、具体的に、周回りに配置する支持リブの本数、ブラストガン1の本体部の延伸方向における配置等は、第1実施形態の第2支持リブ52の配置に限定されるものではない。
【0071】
いくつかの実施形態を説明したが、上記開示内容に基づいて実施形態の修正又は変形をすることが可能である。上記の実施形態のすべての構成要素、及び請求の範囲に記載されたすべての特徴は、それらが互いに矛盾しない限り、個々に抜き出して組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1,101 ブラストガン
10,110 第1直管部
10a,110a 側壁
10b,110b 一端部
11,111 第2直管部
12,112 曲管部
20,120 メディア用流路
21,121 空気用流路
22,122 噴射流路
24,124 曲がり流路
30,130 メディア導入口
31,131 空気導入口
40,140 吸引領域
41,141 空気用ノズル
41b 先端口
42 メディア流通空間
BM ブラストメディア
CA 圧縮空気
D1,D11 第1直管部の延伸方向
D2,D12 第2直管部の延伸方向
図1
図2
図3
図4