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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025026226
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】不同沈下修正機
(51)【国際特許分類】
   E02D 35/00 20060101AFI20250214BHJP
   E02D 37/00 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
E02D35/00
E02D37/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023138440
(22)【出願日】2023-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】504196492
【氏名又は名称】株式会社高橋監理
(72)【発明者】
【氏名】高橋 龍夫
(57)【要約】      (修正有)
【課題】地震や地盤沈下で建物が傾いたような場合でも、基礎コンクリートの下に基礎つかみ器具を取り付け、油圧ジャッキを使用することにより、簡単に建物の傾斜を元の状態に戻す工法を提供する。
【解決手段】基礎コンクリートの下側に配置し、基礎コンクリートを持ち上げるため概ねL形状に形成した基礎つかみ器具、油圧ジャッキ設置用部材と、コの字形油圧ジャッキ用鋼板を土圧分散用H型鋼に組み付けるための外れ防止用部材と、前記土圧分散用H型鋼が前記補強用H型鋼から離れないように、土圧分散用H型鋼の上側フランジと補強用H型鋼のフランジを概ねL形状に形成した離反防止用部材で固定した不同沈下修正機を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不同沈下した建物の基礎に取り付け、持ち上げるための沈下修正機において、
基礎コンクリートの下側に配置し、基礎コンクリートを持ち上げるため概ねL形状に形成した基礎つかみ器具と、
前記基礎つかみ器具を持ち上げるため、垂直に配置した2本の補強用H型鋼の一方のフランジに複数個の穴を開けると共に、前記補強用H型鋼の複数個の穴にボルト、ナットで上下移設できるように取り付けた油圧ジャッキ設置用部材と、
地表面に油圧ジャッキを設置するため、フランジが上下になるように配置した土圧分散用H型鋼の上側フランジに、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形油圧ジャッキ用鋼板を配置し、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板の上面に油圧ジャッキを配置し、さらに前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板を土圧分散用H型鋼に組み付けるため、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板の左右の折り曲げ部と土圧分散用H型鋼の下側フランジを概ねコの字形に挟み込むように形成した外れ防止用部材と、
前記土圧分散用H型鋼が前記補強用H型鋼から離れないように、土圧分散用H型鋼の上側フランジと補強用H型鋼のフランジを概ねL形状に形成した離反防止用部材で固定したことを特徴とする不同沈下修正機。
【請求項2】
前記基礎つかみ器具は、平板台座鋼板の上面に粗やすり状鋼板を取り付けた基礎受止め台座を、概ね台形状に成形した2枚の台座支え鋼板で直角に受け止めると共に、前記台座支え鋼板を溝形鋼で成形したアンカーボルト取付部材の左右フランジに溶接接合し、前記アンカーボルト取付部材の左右フランジの先端部に平板鋼板で四角形に成形した荷重受け鋼板を溶接接合したことを特徴とする請求項1に記載の不同沈下修正機。
【請求項3】
前記油圧ジャッキ設置用部材は、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形補強用取付鋼板のウェブ面の左右に、前記2本の補強用H型鋼のフランジに開けた複数個の穴と相対する位置に穴を開け、さらに前記ウェブ面に概ね台形状に成形した複数枚の補強用台形鋼板の下底を溶接接合し、前記補強用台形鋼板の中央部に配置した2枚の間に地表面と平行に平板鋼板で成形した油圧ジャッキ用天板を溶接接合したことを特徴とする請求項1又は2に記載の不同沈下修正機。
【請求項4】
前記離反防止用部材は、前記補強用H型鋼にボルト、ナットで取り付けるため複数個の穴を開けた当て板と、前記当て板に直角に溶接接合した概ね台形状の支え板と、前記支え板の先端部に直角に溶接接合した平板状の外れ防止板で形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の不同沈下修正機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤沈下等により傾斜した建物を水平に戻すための不同沈下修正機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、地盤沈下等により建物が傾斜した場合、建物を元の水平状態に戻すための工法としては、アンダーピニング工法がある。
【0003】
前記アンダーピニング工法は、建物の基礎下側に穴を掘り、複数本の短鋼管を硬い支持層に到達するまで圧入と接続とを繰返して打ち込み、鋼管杭が支持層に到達したあと鋼管杭の頭部分に油圧ジャッキを取り付け油圧ジャッキで基礎を持ち上げ建物を元の水平状態に戻し、鋼管杭の頭部分にスペーサー等を設置して埋め戻しを行う工法であるが、基礎を持ち上げるためには基礎の真下に複数本の鋼管杭を設置し、前記鋼管杭を地盤の支持層まで圧入しなければならず、一般的な木造2階建ての住宅の場合でも約1ヵ月の工期が必要であり、加えてコストと安全面の上でも多くの問題があった。
【0004】
さらに、このようにして建物を元の水平状態に戻した場合でも、時間の経過と共に、再び建物が不同沈下する、といった問題もあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、作業を行う人の安全性に配慮し、安価な費用と短い工期で不同沈下した建物を元の状態に戻すと共に、さらに地震や地盤沈下で再び建物が傾いた場合でも、基礎コンクリートの下に取り付けた基礎つかみ器具を再度活用して油圧ジャッキで建物を持ち上げ、建物の傾斜を修復することが可能な不同沈下修正機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、不同沈下した建物の基礎に取り付け、持ち上げるための沈下修正機において、基礎コンクリートの下側に配置し、基礎コンクリートを持ち上げるため概ねL形状に形成した基礎つかみ器具と、前記基礎つかみ器具を持ち上げるため、垂直に配置した2本の補強用H型鋼の一方のフランジに複数個の穴を開けると共に、前記補強用H型鋼の複数個の穴にボルト、ナットで上下移設できるように取り付けた油圧ジャッキ設置用部材と、地表面に油圧ジャッキを設置するため、フランジが上下になるように配置した土圧分散用H型鋼の上側フランジに、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形油圧ジャッキ用鋼板を配置し、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板の上面に油圧ジャッキを配置し、さらに前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板を土圧分散用H型鋼に組み付けるため、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板の左右の折り曲げ部と土圧分散用H型鋼の下側フランジを概ねコの字形に挟み込むように形成した外れ防止用部材と、 前記土圧分散用H型鋼が前記補強用H型鋼から離れないように、土圧分散用H型鋼の上側フランジと補強用H型鋼のフランジを概ねL形状に形成した離反防止用部材で固定したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、前記基礎つかみ器具は、平板台座鋼板の上面に粗やすり状鋼板を取り付けた基礎受止め台座を、概ね台形状に成形した2枚の台座支え鋼板で直角に受け止めると共に、前記台座支え鋼板を溝形鋼で成形したアンカーボルト取付部材の左右フランジに溶接接合し、前記アンカーボルト取付部材の左右フランジの先端部に平板鋼板で四角形に成形した荷重受け鋼板を溶接接合したことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構造に加え、前記油圧ジャッキ設置用部材は、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形補強用取付鋼板のウェブ面の左右に、前記2本の補強用H型鋼のフランジに開けた複数個の穴と相対する位置に穴を開け、さらに前記ウェブ面に概ね台形状に成形した複数枚の補強用台形鋼板の下底を溶接接合し、前記補強用台形鋼板の中央部に配置した2枚の間に地表面と平行に平板鋼板で成形した油圧ジャッキ用天板を溶接接合したことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の構造に加え、前記離反防止用部材は、前記補強用H型鋼にボルト、ナットで取り付けるため複数個の穴を開けた当て板と、前記当て板に直角に溶接接合した概ね台形状の支え板と、前記支え板の先端部に直角に溶接接合した平板状の外れ防止板で形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、不同沈下した建物の基礎に取り付け、持ち上げるための沈下修正機において、基礎コンクリートの下側に配置し、基礎コンクリートを持ち上げるため概ねL形状に形成した基礎つかみ器具と、前記基礎つかみ器具を持ち上げるため、垂直に配置した2本の補強用H型鋼の一方のフランジに複数個の穴を開けると共に、前記補強用H型鋼の複数個の穴にボルト、ナットで上下移設できるように取り付けた油圧ジャッキ設置用部材と、地表面に油圧ジャッキを設置するため、フランジが上下になるように配置した土圧分散用H型鋼の上側フランジに、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形油圧ジャッキ用鋼板を配置し、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板の上面に油圧ジャッキを配置し、さらに前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板を土圧分散用H型鋼に組み付けるため、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板の左右の折り曲げ部と土圧分散用H型鋼の下側フランジを概ねコの字形に挟み込むように形成した外れ防止用部材と、前記土圧分散用H型鋼が前記補強用H型鋼から離れないように、土圧分散用H型鋼の上側フランジと補強用H型鋼のフランジを概ねL形状に形成した離反防止用部材で固定したことにより、安価な費用と短い期間で不同沈下した建物を安全に水平状態に戻すことが可能になった。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、前記基礎つかみ器具は、平板台座鋼板の上面に粗やすり状鋼板を取り付けた基礎受止め台座を、概ね台形状に成形した2枚の台座支え鋼板で直角に受け止めると共に、前記台座支え鋼板を溝形鋼で成形したアンカーボルト取付部材の左右フランジに溶接接合し、前記アンカーボルト取付部材の左右フランジの先端部に平板鋼板で四角形に成形した荷重受け鋼板を溶接接合したことにより、簡単な構造で、容易に基礎コンクリートの下部に装着することが可能になった。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、前記油圧ジャッキ設置用部材は、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形補強用取付鋼板のウェブ面の左右に、前記2本の補強用H型鋼のフランジに開けた複数個の穴と相対する位置に穴を開け、さらに前記ウェブ面に概ね台形状に成形した複数枚の補強用台形鋼板の下底を溶接接合し、前記補強用台形鋼板の中央部に配置した2枚の間に地表面と平行に平板鋼板で成形した油圧ジャッキ用天板を溶接接合したことにより、簡単な構造で、油圧ジャッキの力を受け止めることが可能になった。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、前記離反防止用部材は、前記補強用H型鋼にボルト、ナットで取り付けるため複数個の穴を開けた当て板と、前記当て板に直角に溶接接合した概ね台形状の支え板と、前記支え板の先端部に直角に溶接接合した平板状の外れ防止板で形成したことにより、簡単な構造で補強用H型鋼と土圧分散用H型鋼を固定することが可能になった。
【実施例0014】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1乃至図12には、この発明の実施の形態を示す。
【0016】
図1図1aでは、本発明の不同沈下修正機1を建物2の基礎コンクリート3の下部に固定した状態を示す。不同沈下修正機1を基礎コンクリート3の下部に固定するため、基礎コンクリート3の周辺の土を掘削し、基礎コンクリート3の下部に基礎つかみ器具7を差し込むと共に、図2で示す複数本のアンカーボルト21で基礎つかみ器具7を基礎コンクリート3に固定し、このように基礎コンクリート3に固定した基礎つかみ器具7に、図4で示す補強用H型鋼(A)46、補強用H型鋼(B)47と油圧ジャッキ設置用部材48で構成した基礎つかみ器具持ち上げ用部材45を取り付けると共に、基礎つかみ器具持ち上げ用部材45に油圧ジャッキ6を取り付けるため、図8で示す油圧ジャッキ据え付け部材99を地表面4に設置した状態を正面図で示す。
【0017】
図1bは、図1aで説明した油圧ジャッキ6を動作させ、基礎つかみ器具7に取り付けた基礎つかみ器具持ち上げ用部材45(図4で示す)を上昇させることにより基礎コンクリート3に固定した基礎つかみ器具7が上昇し、建物2を水平の状態に戻した状態を示す。
【0018】
図2は、図1で説明した基礎つかみ器具7を斜視図で示すと共に、図3では、図2で示した基礎つかみ器具7を分解図で示す。基礎つかみ器具7は、厚さ6mm、ウェブの幅125mm、フランジの幅65mm、長さ約500mmの溝形鋼で成形したアンカーボルト取付部材12の左右のフランジ(A)29、フランジ(B)20の上部に、厚さ12mm、横約80mm、縦約100mmの長方形をした2枚の支え鋼板(A)15、支え鋼板(B)17を溶接接合すると共に、さらに2枚の支え鋼板(A)15、支え鋼板(B)17の縦方向の先端部に、厚さ12mm、縦約50mm、横約225mmの長方形で成形した倒れ防止鋼板18を溶接接合し、さらにアンカーボルト取付部材12の下部のフランジ先端部22に厚さ12mm、縦約270mm、横約125mmの長方形をした荷重受け鋼板25を溶接接合し、さらにアンカーボルト取付部材12の下部の左右のフランジ(A)29、フランジ(B)20に、厚さ12mmの平板鋼板で概ね台形状に成形した2枚の台座支え鋼板(A)26、台座支え鋼板(B)23を溶接接合し、このように構成した2枚の台座支え鋼板(A)26、台座支え鋼板(B)23の上端部40(図3で示す)に厚さ12mm、縦約150mm、横約225mmの長方形をした平板台座鋼板30を溶接接合し、さらに平板台座鋼板30の上面に、油圧ジャッキ6を動作させる際に図1で説明した基礎コンクリート3と平板台座鋼板30が滑り動くのを防止するため、粗やすり状の鋼板で成形した粗やすり状鋼板13を溶接接合させると共に、基礎つかみ器具7を基礎コンクリート3に頑強に固定するためアンカーボルト取付部材12のウェブ16に複数個のアンカーボルト用穴28を開け複数本のアンカーボルト21をアンカーボルト用穴28に差し込み基礎コンクリート3にアンカーボルト21を打ち込むことにより基礎つかみ器具7を基礎コンクリート3に固定させる。なお、使用するアンカーボルト21は強度を増すためケミカルアンカーボルトが望ましく、本発明においては、M16サイズで長さ170mmの寸切りボルトと、ケミカルアンカー(樹脂カプセル)と、M16ナットを使用した。
【0019】
図4は、図1図2で説明した基礎つかみ器具7に装着して基礎コンクリート3を持ち上げるための基礎つかみ器具持ち上げ用部材45を示す。基礎つかみ器具持ち上げ用部材45は、縦100mm、横100mm、ウェブ厚さ6mm、フランジ厚さ8mm、長さ1100mmのH型鋼で構成した平行する2本の補強用H型鋼(A)46、補強用H型鋼(B)47の一方のフランジ(A)54、フランジ(B)57に複数個の穴49、穴50と、穴55、穴56を成形し、さらに前記2本の補強用H型鋼(A)46と補強用H型鋼(B)47のフランジ(C)64とフランジ(D)65を平行に固定するため、厚さ12mm、縦約150mm、横約340mmの平板鋼板で成形した2枚の補強鋼板(A)60、補強鋼板(B)63の両端を、フランジ(C)64とフランジ(D)65と面一になるようにフランジ(C)64、フランジ(D)65の下端と概ね上下中央の2箇所に溶接接合し、このようにフランジ(C)64、フランジ(D)65に溶接接合した2枚の補強鋼板(A)60、補強鋼板(B)63とフランジ(C)64、フランジ(D)65に厚さ12mm、高さ約50mm、長さ約540mmの2枚の受け止め部材(A)52、受け止め部材(B)53を溶接接合し、さらに受け止め部材(A)52、受け止め部材(B)53の左右中央部に、図6で示す外れ防止金具(A)59、外れ防止金具(B)62を溶接接合し、さらに補強用H型鋼(A)46、補強用H型鋼(B)47の一方のフランジ(A)54、フランジ(B)57に開けた複数個の穴49、穴50と、穴55、穴56に、油圧ジャッキ設置用部材48をボルト、ナットで固定した状態を示す。
【0020】
図5は、図4で説明した2本の補強用H型鋼(A)46、補強用H型鋼(B)47と油圧ジャッキ設置用部材48を分離した状態を斜視図で示す。なお2本の補強用H型鋼(A)46、補強用H型鋼(B)47に対して油圧ジャッキ設置用部材48を複数本のボルト69、ボルト68と、ナット51、ナット(図示せず)で上下移動可能に構成した理由は、傾斜地等による土地の高低差により、同一敷地に建築した建物であっても、基礎コンクリートの位置に対して地表面が水平ではなく傾斜している場合があるからである。
【0021】
図6は、図4で説明した2本の補強用H型鋼(A)46、補強用H型鋼(B)47と、油圧ジャッキ設置用部材48を反対側から見た状態を斜視図で示す。補強用H型鋼(A)46のフランジ(C)64と補強用H型鋼(B)47のフランジ(D)65の下部の端部に、厚さ12mm、縦約50mm、横約540mmの受け止め部材(B)53を、フランジ(C)64とフランジ(D)65の下端と受け止め部材(B)53の下端が面一になるように溶接接合すると共に、前記補強用H型鋼(A)46のフランジ(C)64と補強用H型鋼(B)47のフランジ(D)65の下端から約500mmの位置に、厚さ12mm、縦約50mm、横約540mmの受け止め部材(A)52の下端を溶接接合し、このように溶接接合した受け止め部材(A)52、受け止め部材(B)53の左右中央部に、厚さ6mm、縦約100mm、横約100mmの平板鋼板の上半分の約50mmを台形状に概ね30度の角度で折り曲げた外れ防止金具(A)59、外れ防止金具(B)62の下半部約50mmを溶接接合した状態を斜視図で示す。
【0022】
さらに図6では、図1で説明した基礎コンクリート3の下部に設置した基礎つかみ器具7を持ち上げるため、図2で説明した基礎つかみ器具7の荷重受け鋼板25と倒れ防止鋼板18が基礎つかみ器具持ち上げ用部材45の受け止め部材(A)52、受け止め部材(B)53と、外れ防止金具(A)59、外れ防止金具(B)62に、どのように結合されるか明確に説明するため、図2図3で説明した荷重受け鋼板25(点線で示す)と倒れ防止鋼板18(点線で示す)を受け止め部材(A)52の上部(A)76と、受け止め部材(B)53の上部(B)77に結合した状態を示す。なお外れ防止金具(A)59、外れ防止金具(B)62の上半分の部分は、荷重受け鋼板25と倒れ防止鋼板18に対して容易に結合することが出来るように、図1で説明した基礎つかみ器具7の方向に約30度折り曲げ成形される。
【0023】
図7図7aは、図5で説明した油圧ジャッキ設置用部材48を斜視図で示す。図7bでは図7aで説明した油圧ジャッキ設置用部材48を分解図で示す。油圧ジャッキ設置用部材48は、厚さ6mm、縦約310mm、横約540mmの平板鋼板の縦方向の両側を同一方向に直角に約30mmコの字形に折り曲げコの字形補強用取付鋼板80を成形し、前記コの字形補強用取付鋼板80のウェブ81の左側と右側に、図4図5で説明したフランジ(A)54、フランジ(B)57に成形した複数個の穴49、穴50と、穴55、穴56と相対する位置に、複数個の穴71、穴82と、穴83、穴84を成形し、さらにウェブ81の概ね左右に溶接接合するため、厚さ12mm、下底約250mm、上底約40mm、高さ約125の寸法で概ね台形状に成形した2枚の補強用台形鋼板(A)72、補強用台形鋼板(D)75と、さらに補強用台形鋼板(A)72、補強用台形鋼板(D)75の間に溶接接合するため厚さ12mm、下底約250mm、上底約80mm、高さ約155mmで概ね台形状に成形した2枚の補強用台形鋼板(B)73、補強用台形鋼板(C)74と、さらに補強用台形鋼板(A)72と補強用台形鋼板(B)73の間に挟み込みウェブ81の折り曲げた両側の根元に溶接接合するため厚さ6mm、幅約140mm、長さ330mmの平板鋼板をへの字形に折り曲げた補強用三角鋼板(A)89と、同様に補強用台形鋼板(C)74と補強用台形鋼板(D)75の間に挟み込みウェブ81の折り曲げた両側の根元に溶接接合するため、厚さ6mm、幅約140mm、長さ330mmの平板鋼板をへの字形に折り曲げた補強用三角鋼板(B)91と、さらに補強用台形鋼板(B)73と補強用台形鋼板(C)74の間に地表面と平行になるように溶接接合するため、厚さ12mm、縦約155mm、横約130mmの平板鋼板で成形した油圧ジャッキ用天板88と、さらに油圧ジャッキ用天板88の上面に補強のため溶接接合する、厚さ12mm、高さ約136mm、横約142mmの平板鋼板で概ね直角三角形状に成形した2枚の三角形補強板(A)86、三角形補強板(B)87と、さらに2枚の三角形補強板(A)86、三角形補強板(B)87の斜辺に補強のため溶接接合する、厚さ12mm、横約130mm、縦約170mmの平板鋼板で成形した天板補強用鋼板90を斜視図で示す。
【0024】
図8図9は、図1で説明した油圧ジャッキ6を支えるための土圧分散用H型鋼5について説明する。図1で説明した油圧ジャッキ6は持ち上げ能力30トンの製品であり、油圧ジャッキ6を動作させた際に、油圧ジャッキ6が地面に沈み込むのを減少させ安定した状態で動作させるため、油圧ジャッキ6の下部に厚さ6mm、縦約260mm、横約300mmの平板鋼板の縦方向の両側をコの字形に約30mm直角に折り曲げて折り曲げ部(A)137、折り曲げ部(B)143を成形したコの字形油圧ジャッキ用鋼板102を配置し、さらにコの字形油圧ジャッキ用鋼板102の下に縦200mm、横200mm、ウェブ厚さ8mm、フランジ厚さ12mmのH型鋼で成形した土圧分散用H型鋼5のフランジを上下になるように配置し、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板102の折り曲げ部(A)137、折り曲げ部(B)143に複数個の穴を成形し、このように成形したコの字形油圧ジャッキ用鋼板102を土圧分散用H型鋼5に組み付けるため、図10の分解図で示すように、コの字形油圧ジャッキ用鋼板102の折り曲げ部(A)137に複数個の穴135を成形すると共に、さらに折り曲げ部(B)143にも複数個の穴136を成形し、さらに図10で示す底板(A)132と補強板(A)130と斜め補強板(A)127を溶接接合して概ねL形に構成した外れ防止用部材(A)131の底板(A)132を土圧分散用H型鋼5の下側フランジ105の下側に差し込み、複数本のボルト134、ナット128で折り曲げ部(A)137と外れ防止用部材(A)131を固定すると共に、同様に、コの字形油圧ジャッキ用鋼板102の折り曲げ部(B)143と外れ防止用部材(B)103を複数本のボルト133とナット141で固定することにより、コの字形油圧ジャッキ用鋼板102と外れ防止用部材(B)103と外れ防止用部材(A)131で土圧分散用H型鋼5をサンドイッチ状に挟み込み固定した状態を斜視図で示す。なお、このように土圧分散用H型鋼5をコの字形油圧ジャッキ用鋼板102と外れ防止用部材(B)103と外れ防止用部材(A)131で挟み込む理由は、地表面への設置面を増すことにより土圧分散用H型鋼5の上側フランジ104の上面に置いたコの字形油圧ジャッキ用鋼板102を安定させると共に、外れ防止用部材(A)131と外れ防止用部材(B)103を構成する底板(A)132と底板(B)138の縦横寸法を土圧分散用H型鋼5のフランジの幅(200mm)より広く構成することにより、土圧分散用H型鋼5にかかる油圧ジャッキ6の力を広く地表面全体で分散して受け止めるためである。
【0025】
図9は、図8で説明した油圧ジャッキ据え付け部材99の下側に配置し、図1で説明した地表面4に対して油圧ジャッキ6の押え付ける力を分散させ、油圧ジャッキ据え付け部材99が地面に沈み込むのを防止するため、厚さ6mm、縦約300mm、横約600mmの平板鋼板の、横方向の一方の先端部を約50mm直角に折り曲げた複数枚の土圧分散用L形鋼板110を、土圧分散用H型鋼5の下部に敷き詰めた状態を示す。このように土圧分散用H型鋼5の下部に複数枚の土圧分散用L形鋼板110の端部を重ね合わせて連続して敷き詰めることにより、地面に対して油圧ジャッキ6の力を分散させることにより油圧ジャッキ6が地面に沈み込むのを防止することが可能になった。
【0026】
図10は、図8で説明した油圧ジャッキ据え付け部材99を分解した状態を分解図で示す。図4で説明した基礎つかみ器具持ち上げ用部材45が、図8で説明した土圧分散用H型鋼5と一定の間隔を保ち離れないようにするための離反防止用部材(A)100は、厚さ12mm、縦約140mm、横約100mmの平板鋼板で、図4で説明した補強用H型鋼(A)46のフランジ(A)54に成形した複数個の穴49、穴50と相対する位置に、複数個の穴114、穴117を成形した当て板(A)113と、前記当て板(A)113の縦方向の左右中央部に、厚さ12mm、縦約120mm、横約210mmの平板鋼板を概ね直角三角形状に成形した支え板(A)118の対辺を溶接接合すると共に、支え板(A)118の先端部には厚さ6mm、縦約50mm、横約50mmの平板鋼板の上下中央部を、への字形に約10度折り曲げ成形した外れ防止板(A)119が溶接接合される。このように構成した離反防止用部材(A)100の外れ防止板(A)119を土圧防止用H型鋼5の上側フランジ104の端部に引っ掛け、支え部(A)118の隣辺を上側フランジ104に押し付け、当て板(A)113に成形した複数個の穴114、穴117を図4で説明したフランジ(A)54に成形した穴49、穴50と相対する位置に合わせて当接し、複数本のボルト78、ボルト(図示せず)とナット115、ナット116で離反防止用部材(A)100を図4で説明した補強用H型鋼(A)46のフランジ(A)54に固定させると共に、同様に、離反防止用部材101を図4で説明した補強用H型鋼(B)47に複数本のボルト79、ナット122で固定することにより、油圧ジャッキ6を動作させ、図4で説明した基礎つかみ器具持ち上げ用部材45を持ち上げた際にも、土圧防止用H型鋼5が、補強用H型鋼(A)46、補強用H型鋼(B)47から離れないように固定される。
【0027】
図11は、図2で説明した基礎つかみ器具7と、図4で説明した基礎つかみ器具持ち上げ用部材45と、図8で説明した油圧ジャッキ据え付け部材99の位置関係を分かりやすく示すため斜視図で示す。
【0028】
図12は、図11で示した基礎つかみ器具7に基礎つかみ器具持ち上げ用部材45と油圧ジャッキ据え付け部材99を取り付けた状態を斜視図で示す。
【0029】
以上、実施の形態に基づいて、本発明に係る不同沈下修正機について詳細に説明してきたが、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において各種の改変をなしても、本発明の技術的範囲に属するのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の実施の形態に係る、建物に不同沈下修正機を設置した状態を示す。
図2】同実施の形態に係る、基礎つかみ器具を斜視図で示す。
図3】同実施の形態に係る、図2で示した基礎つかみ器具を分解図で示す。
図4】同実施の形態に係る、2本の補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材を斜視図で示す。
図5】同実施の形態に係る、図4で示した2本の補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材を分離した状態を斜視図で示す。
図6】同実施の形態に係る、図4で示した2本の補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材を反対側から見た状態を斜視図で示す。
図7】同実施の形態に係る、図5で示した油圧ジャッキ設置用部材を分解した状態を分解図で示す。
図8】同実施の形態に係る、土圧分散用H型鋼に油圧ジャッキを配置するためのコの字形油圧ジャッキ鋼板を載置した状態を斜視図で示す。
図9】同実施の形態に係る、図8で示した土圧分散用H型鋼の下側に敷くための土圧分散用L形鋼板を斜視図で示す。
図10】同実施の形態に係る、図8で示した土圧分散用H型鋼に取り付けた、離反防止用部材と外れ防止用部材を離反させた状態を分解図で示す。
図11】同実施の形態に係る、基礎つかみ器具と補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材と、土圧分散用H型鋼に取り付けた油圧ジャッキと離反防止用部材と外れ防止用部材の相互の位置関係を明確に示すため斜視図で示す。
図12】同実施の形態に係る、図11で示した基礎つかみ器具と補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材と、土圧分散用H型鋼に取り付けた油圧ジャッキと離反防止用部材と外れ防止用部材を組み立てた状態を示す。
【符号の説明】
【0031】
1 不同沈下修正機
2 建物
3 基礎コンクリート
4 地表面
5 土圧分散用H型鋼
6 油圧ジャッキ
7 基礎つかみ器具
8 ラムシリンダ
12 アンカーボルト取付部材
13 粗やすり状鋼板
14 カバー鋼板
15 支え鋼板(A)
16 ウェブ
17 支え鋼板(B)
18 倒れ防止鋼板
19 下部(A)
20 フランジ(B)
21 アンカーボルト
22 フランジ先端部
23 台座支え鋼板(B)
24 下部(B)
25 荷重受け鋼板
26 台座支え鋼板(A)
27 基礎受止め台座
28 アンカーボルト用穴
29 フランジ(A)
30 平板台座鋼板
40 上端部
41 コンクリート打込用穴
43 ウェブ(A)
44 ウェブ(B)
45 基礎つかみ器具持ち上げ用部材
46 補強用H型鋼(A)
47 補強用H型鋼(B)
48 油圧ジャッキ設置用部材
49 穴
50 穴
51 ナット
52 受け止め部材(A)
53 受け止め部材(B)
54 フランジ(A)
55 穴
56 穴
57 フランジ(B)
58 上部外れ防止部(A)
59 外れ防止金具(A)
60 補強鋼板(A)
61 上部外れ防止部(B)
62 外れ防止金具(B)
63 補強鋼板(B)
64 フランジ(C)
65 フランジ(D)
68 ボルト
69 ボルト
71 穴
72 補強用台形鋼板(A)
73 補強用台形鋼板(B)
74 補強用台形鋼板(C)
75 補強用台形鋼板(D)
76 上部(A)
77 上部(B)
78 ボルト
79 ボルト
80 コの字形補強用取付鋼板
81 ウェブ
82 穴
83 穴
84 穴
85 ナット(B)
86 三角形補強板(A)
87 三角形補強板(B)
88 油圧ジャッキ用天板
89 補強用三角鋼板(A)
90 天板補強用鋼板
91 補強用三角鋼板(B)
92 ナット(A)
99 油圧ジャッキ据え付け部材
100 離反防止用部材(A)
101 離反防止用部材(B)
102 コの字形油圧ジャッキ用鋼板
103 外れ防止用部材(B)
104 上側フランジ
105 下側フランジ
109 折り曲げ部
110 土圧分散用L形鋼板
113 当て板(A)
114 穴
115 ナット
116 ナット
117 穴
118 支え板(A)
119 外れ防止板(A)
120 当て板(B)
121 穴
122 ナット
123 ナット
124 穴
125 支え板(B)
126 外れ防止板(B)
127 斜め補強板(A)
128 ナット
129 穴
130 補強板(A)
131 外れ防止用部材(A)
132 底板(A)
133 ボルト
134 ボルト
135 穴
136 穴
137 折り曲げ部(A)
138 底板(B)
139 穴
140 斜め補強板(B)
141 ナット
142 補強板(B)
143 折り曲げ部(B)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-11-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不同沈下した建物の基礎に取り付け、持ち上げるための沈下修正機において、
基礎コンクリート(3)の下側に配置し、基礎コンクリート(3)を持ち上げるため、平板台座鋼板(30)の上面に粗やすり状鋼板(13)を取り付けた基礎受止め台座(27)を、概ね台形状に成形した2枚の台座支え鋼板(A)(26)、台座支え鋼板(B)(23)で直角に受け止めると共に、前記台座支え鋼板(A)(26)、台座支え鋼板(B)(23)を溝形鋼で成形したアンカーボルト取付部材(12)の左右フランジに溶接接合し、前記アンカーボルト取付部材(12)の左右フランジの先端部に平板鋼板で四角形に成形した荷重受け鋼板(25)を溶接接合し、概ねL形状に形成した基礎つかみ器具(7)と、
前記基礎つかみ器具(7)を持ち上げるため、縦100mm、横100mm、ウェブ厚さ6mm、フランジ厚さ8mm、長さ1100mmのH型鋼で構成した平行する2本の補 強用H型鋼(A)(46)、補強用H型鋼(B)(47)の一方のフランジ(A)(54)、フランジ(B)(57)に複数個の穴(49)、穴(50)と、穴(55)、穴(56)を成形し、さらに前記2本の補強用H型鋼(A)(46)と補強用H型鋼(B)(47)のフランジ(C)(64)とフランジ(D)(65)を平行に固定するため、厚さ12mm、縦150mm、横340mmの平板鋼板で成形した2枚の補強鋼板(A)(60)、補強鋼板(B)(63)の両端を、フランジ(C)(64)とフランジ(D)(65)と面一になるようにフランジ(C)(64)、フランジ(D)(65)の下端と概ね上下中央の2箇所に溶接接合すると共に、前記補強用H型鋼(A)(46)、補強用H型鋼(B)(47)の複数個の穴(49)、穴(50)と、穴(55)、穴(56)にボルト、ナットで上下移設できるように、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形補強用取付鋼板(80)のウェブ(81)の左右に、前記2本の補強用H型鋼(A)(46)、補強用H型鋼(B)(47)のフランジに開けた複数個の穴(49)、穴(50)と、穴(55)、穴(56)と相対する位置に穴を開け、さらに前記ウェブ(81)に概ね台形状に成形した4枚の補強用台形鋼板(A)(72)、補強用台形鋼板(B)(73)、補強用台形鋼板(C)(74)、補強用台形鋼板(D)(75)の下底を溶接接合し、前記補強用台形鋼板(A)(72)、補強用台形鋼板(B)(73)、補強用台形鋼板(C)(74)、補強用台形鋼板(D)(75)の中央部に配置した2枚の間に地表面と平行に厚さ12mm、縦155mm、横130mmの平板鋼板で成形した油圧ジャッキ用天板(88)を溶接接合した油圧ジャッキ設置用部材(48)と、
地表面に油圧ジャッキ(6)を設置するため、フランジが上下になるように配置した縦200mm、横200mm、ウェブ厚さ8mm、フランジ厚さ12mmのH型鋼で成形した土圧分散用H型鋼(5)の上側フランジに、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)を配置し、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)の上面に油圧ジャッキ(6)を配置し、さらに前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)を土圧分散用H型鋼(5)に組み付けるため、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)の左右の折り曲げ部(A)(137)、折り曲げ部(B)(143)と土圧分散用H型鋼(5)の下側フランジを概ねコの字形に挟み込むように形成した外れ防止用部材(A)(131)、外れ防止用部材(B)(103)で固定し油圧ジャッキ(6)を動作させ、基礎つかみ器具(7)に取り付けた基礎つかみ器具持ち上げ用部材(45)を上昇させることにより基礎コンクリート(3)に固定した基礎つかみ器具(7)を上昇させ、建物(2)を水平の状態に戻したことを特徴とする不同沈下修正機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
かかる課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、不同沈下した建物の基礎に取り付け、持ち上げるための沈下修正機において、基礎コンクリート(3)の下側に配置し、基礎コンクリート(3)を持ち上げるため、平板台座鋼板(30)の上面に粗やすり状鋼板(13)を取り付けた基礎受止め台座(27)を、概ね台形状に成形した2枚の台座支え鋼板(A)(26)、台座支え鋼板(B)(23)で直角に受け止めると共に、前記台座支え鋼板(A)(26)、台座支え鋼板(B)(23)を溝形鋼で成形したアンカーボルト取付部材(12)の左右フランジに溶接接合し、前記アンカーボルト取付部材(12)の左右フランジの先端部に平板鋼板で四角形に成形した荷重受け鋼板(25)を溶接接合し、概ねL形状に形成した基礎つかみ器具(7)と、前記基礎つかみ器具(7)を持ち上げるため、縦100mm、横100mm、ウェブ厚さ6mm、フランジ厚さ8mm、長さ1100mmのH型鋼で構成した平行する2本の補強用H型鋼(A)(46)、補強用H型鋼(B)(47)の一方のフランジ(A)(54)、フランジ(B)(57)に複数個の穴(49)、穴(50)と、穴(55)、穴(56)を成形し、さらに前記2本の補強用H型鋼(A)(46)と補強用H型鋼(B)(47)のフランジ(C)(64)とフランジ(D)(65)を平行に固定するため、厚さ12mm、縦150mm、横340mmの平板鋼板で成形した2枚の補強鋼板(A)(60)、補強鋼板(B)(63)の両端を、フランジ(C)(64)とフランジ(D)(65)と面一になるようにフランジ(C)(64)、フランジ(D)(65)の下端と概ね上下中央の2箇所に溶接接合すると共に、前記補強用H型鋼(A)(46)、補強用H型鋼(B)(47)の複数個の穴(49)、穴(50)と、穴(55)、穴(56)にボルト、ナットで上下移設できるように、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形補強用取付鋼板(80)のウェブ(81)の左右に、前記2本の補強用H型鋼(A)(46)、補強用H型鋼(B)(47)のフランジに開けた複数個の穴(49)、穴(50)と、穴(55)、穴(56)と相対する位置に穴を開け、さらに前記ウェブ(81)に概ね台形状に成形した4枚の補強用台形鋼板(A)(72)、補強用台形鋼板(B)(73)、補強用台形鋼板(C)(74)、補強用台形鋼板(D)(75)の下底を溶接接合し、前記補強用台形鋼板(A)(72)、補強用台形鋼板(B)(73)、補強用台形鋼板(C)(74)、補強用台形鋼板(D)(75)の中央部に配置した2枚の間に地表面と平行に厚さ12mm、縦155mm、横130mmの平板鋼板で成形した油圧ジャッキ用天板(88)を溶接接合した油圧ジャッキ設置用部材(48)と、地表面に油圧ジャッキ(6)を設置するため、フランジが上下になるように配置した縦200mm、横200mm、ウェブ厚さ8mm、フランジ厚さ12mmのH型鋼で成形した土圧分散用H型鋼(5)の上側フランジに、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)を配置し、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)の上面に油圧ジャッキ(6)を配置し、さらに前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)を土圧分散用H型鋼(5)に組み付けるため、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)の左右の折り曲げ部(A)(137)、折り曲げ部(B)(143)と土圧分散用H型鋼(5)の下側フランジを概ねコの字形に挟み込むように形成した外れ防止用部材(A)(131)、外れ防止用部材(B)(103)で固定し油圧ジャッキ(6)を動作させ、基礎つかみ器具(7)に取り付けた基礎つかみ器具持ち上げ用部材(45)を上昇させることにより基礎コンクリート(3)に固定した基礎つかみ器具(7)を上昇させ、建物(2)を水平の状態に戻したことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、不同沈下した建物の基礎に取り付け、持ち上げるための沈下修正機において、基礎コンクリート(3)の下側に配置し、基礎コンクリート(3)を持ち上げるため、平板台座鋼板(30)の上面に粗やすり状鋼板(13)を取り付けた基礎受止め台座(27)を、概ね台形状に成形した2枚の台座支え鋼板(A)(26)、台座支え鋼板(B)(23)で直角に受け止めると共に、前記台座支え鋼板(A)(26)、台座支え鋼板(B)(23)を溝形鋼で成形したアンカーボルト取付部材(12)の左右フランジに溶接接合し、前記アンカーボルト取付部材(12)の左右フランジの先端部に平板鋼板で四角形に成形した荷重受け鋼板(25)を溶接接合し、概ねL形状に形成した基礎つかみ器具(7)と、前記基礎つかみ器具(7)を持ち上げるため、縦100mm、横100mm、ウェブ厚さ6mm、フランジ厚さ8mm、長さ1100mmのH型鋼で構成した平行する2本の補強用H型鋼(A)(46)、補強用H型鋼(B)(47)の一方のフランジ(A)(54)、フランジ(B)(57)に複数個の穴(49)、穴(50)と、穴(55)、穴(56)を成形し、さらに前記2本の補強用H型鋼(A)(46)と補強用H型鋼(B)(47)のフランジ(C)(64)とフランジ(D)(65)を平行に固定するため、厚さ 12mm、縦150mm、横340mmの平板鋼板で成形した2枚の補強鋼板(A)(60)、補強鋼板(B)(63)の両端を、フランジ(C)(64)とフランジ(D)(65)と面一になるようにフランジ(C)(64)、フランジ(D)(65)の下端と概ね上下中央の2箇所に溶接接合すると共に、前記補強用H型鋼(A)(46)、補強用H型鋼(B)(47)の複数個の穴(49)、穴(50)と、穴(55)、穴(56)にボルト、ナットで上下移設できるように、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形補強用取付鋼板(80)のウェブ(81)の左右に、前記2本の補強用H型鋼(A)(46)、補強用H型鋼(B)(47)のフランジに開けた複数個の穴(49)、穴(50)と、穴(55)、穴(56)と相対する位置に穴を開け、さらに前記ウェブ(81)に概ね台形状に成形した4枚の補強用台形鋼板(A)(72)、補強用台形鋼板(B)(73)、補強用台形鋼板(C)(74)、補強用台形鋼板(D)(75)の下底を溶接接合し、前記補強用台形鋼板(A)(72)、補強用台形鋼板(B)(73)、補強用台形鋼板(C)(74)、補強用台形鋼板(D)(75)の中央部に配置した2枚の間に地表面と平行に厚さ12mm、縦155mm、横130mmの平板鋼板で成形した油圧ジャッキ用天板(88)を溶接接合した油圧ジャッキ設置用部材(48)と、地表面に油圧ジャッキ(6)を設置するため、フランジが上下になるように配置した縦200mm、横200mm、ウェブ厚さ8mm、フランジ厚さ12mmのH型鋼で成形した土圧分散用H型鋼(5)の上側フランジに、平板鋼板をコの字形に成形したコの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)を配置し、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)の上面に油圧ジャッキ(6)を配置し、さらに前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)を土圧分散用H型鋼(5)に組み付けるため、前記コの字形油圧ジャッキ用鋼板(102)の左右の折り曲げ部(A)(137)、折り曲げ部(B)(143)と土圧分散用H型鋼(5)の下側フランジを概ねコの字形に挟み込むように形成した外れ防止用部材(A)(131)、外れ防止用部材(B)(103)で固定し油圧ジャッキ(6)を動作させ、基礎つかみ器具(7)に取り付けた基礎つかみ器具持ち上げ用部材(45)を上昇させることにより基礎コンクリート(3)に固定した基礎つかみ器具(7)を上昇させ、建物(2)を水平の状態に戻したことにより、安価な費用と短い期間で不同沈下した建物を安全に水平状態に戻すことが可能になった。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
図10は、図8で説明した油圧ジャッキ据え付け部材99を分解した状態を分解図で示す。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
図1】本発明の実施の形態に係る、建物に不同沈下修正機を設置した状態を示す。
図2】同実施の形態に係る、基礎つかみ器具を斜視図で示す。
図3】同実施の形態に係る、図2で示した基礎つかみ器具を分解図で示す。
図4】同実施の形態に係る、2本の補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材を斜視図で示す。
図5】同実施の形態に係る、図4で示した2本の補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材を分離した状態を斜視図で示す。
図6】同実施の形態に係る、図4で示した2本の補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材を反対側から見た状態を斜視図で示す。
図7】同実施の形態に係る、図5で示した油圧ジャッキ設置用部材を分解した状態を分解図で示す。
図8】同実施の形態に係る、土圧分散用H型鋼に油圧ジャッキを配置するためのコの字形油圧ジャッキ鋼板を載置した状態を斜視図で示す。
図9】同実施の形態に係る、図8で示した土圧分散用H型鋼の下側に敷くための土圧分散用L形鋼板を斜視図で示す。
図10】同実施の形態に係る、図8で示した土圧分散用H型鋼に取り付けた、外れ防止用部材を離反させた状態を分解図で示す。
図11】同実施の形態に係る、基礎つかみ器具と補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材と、土圧分散用H型鋼に取り付けた油圧ジャッキと外れ防止用部材の相互の位置関係を明確に示すため斜視図で示す。
図12】同実施の形態に係る、図11で示した基礎つかみ器具と補強用H型鋼と油圧ジャッキ設置用部材と、土圧分散用H型鋼に取り付けた油圧ジャッキと外れ防止用部材を組み立てた状態を示す。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
1 不同沈下修正機
2 建物
3 基礎コンクリート
4 地表面
5 土圧分散用H型鋼
6 油圧ジャッキ
7 基礎つかみ器具
8 ラムシリンダ
12 アンカーボルト取付部材
13 粗やすり状鋼板
14 カバー鋼板
15 支え鋼板(A)
16 ウェブ
17 支え鋼板(B)
18 倒れ防止鋼板
19 下部(A)
20 フランジ(B)
21 アンカーボルト
22 フランジ先端部
23 台座支え鋼板(B)
24 下部(B)
25 荷重受け鋼板
26 台座支え鋼板(A)
27 基礎受止め台座
28 アンカーボルト用穴
29 フランジ(A)
30 平板台座鋼板
40 上端部
41 コンクリート打込用穴
43 ウェブ(A)
44 ウェブ(B)
45 基礎つかみ器具持ち上げ用部材
46 補強用H型鋼(A)
47 補強用H型鋼(B)
48 油圧ジャッキ設置用部材
49 穴
50 穴
51 ナット
52 受け止め部材(A)
53 受け止め部材(B)
54 フランジ(A)
55 穴
56 穴
57 フランジ(B)
58 上部外れ防止部(A)
59 外れ防止金具(A)
60 補強鋼板(A)
61 上部外れ防止部(B)
62 外れ防止金具(B)
63 補強鋼板(B)
64 フランジ(C)
65 フランジ(D)
68 ボルト
69 ボルト
71 穴
72 補強用台形鋼板(A)
73 補強用台形鋼板(B)
74 補強用台形鋼板(C)
75 補強用台形鋼板(D)
76 上部(A)
77 上部(B)
80 コの字形補強用取付鋼板
81 ウェブ
82 穴
83 穴
84 穴
85 ナット(B)
86 三角形補強板(A)
87 三角形補強板(B)
88 油圧ジャッキ用天板
89 補強用三角鋼板(A)
90 天板補強用鋼板
91 補強用三角鋼板(B)
92 ナット(A)
99 油圧ジャッキ据え付け部材
102 コの字形油圧ジャッキ用鋼板
103 外れ防止用部材(B)
104 上側フランジ
105 下側フランジ
109 折り曲げ部
110 土圧分散用L形鋼板
127 斜め補強板(A)
128 ナット
129 穴
130 補強板(A)
131 外れ防止用部材(A)
132 底板(A)
133 ボルト
134 ボルト
135 穴
136 穴
137 折り曲げ部(A)
138 底板(B)
139 穴
140 斜め補強板(B)
141 ナット
142 補強板(B)
143 折り曲げ部(B)
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正の内容】
図10
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正の内容】
図11
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正の内容】
図12