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特開2025-26364ターボマシンエアフォイルの後縁冷却回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025026364
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】ターボマシンエアフォイルの後縁冷却回路
(51)【国際特許分類】
   F01D 5/18 20060101AFI20250214BHJP
   F02C 7/18 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
F01D5/18
F02C7/18 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024123375
(22)【出願日】2024-07-30
(31)【優先権主張番号】18/446,532
(32)【優先日】2023-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/782,732
(32)【優先日】2024-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コックス、ブランドン リー
(72)【発明者】
【氏名】ウィーバー、デイビッド ダブリュー.
【テーマコード(参考)】
3G202
【Fターム(参考)】
3G202CA07
3G202CB01
3G202JJ04
3G202JJ27
3G202JJ31
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ターボマシンエアフォイルの後縁冷却回路を提供する。
【解決手段】エアフォイルは、前縁と、後縁と、前縁と後縁との間にそれぞれ延びる圧力側壁および吸引側壁とを含む。圧力側壁および吸引側壁は、本体領域および後縁領域を画定する。本体領域は、前縁から後縁領域まで延び、上流プレナムを画定する。後縁領域は、本体領域から後縁まで延びる。後縁領域は、上流プレナムと流体連通する圧力側チャネルおよび吸引側チャネルを画定し、後縁領域の応力を低減するためにトラス構造に配置される。圧力側チャネルは圧力側壁に隣接して配置され、吸引側チャネルは吸引側壁に隣接して配置される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアフォイル(40、1240)であって、
前縁(52、1252)と、
後縁(54、1254)と、
前縁(52、1252)と後縁(54、1254)との間に延びる圧力側壁(44、1244)と、
前縁(52、1252)と後縁(54、1254)との間に延びる吸引側壁(46、1246)と、を含み、
圧力側壁(44、1244)および吸引側壁(46、1246)は、本体領域(101、1201)および後縁領域(102、1202)を画定し、
本体領域(101、1201)は、前縁(52、1252)から後縁領域(102、1202)まで延び、
後縁領域(102、1202)は、本体領域(101、1201)から後縁(54、1254)まで延び、
本体領域(101、1201)は、エアフォイル(40、1240)のスパンに沿って延びる上流プレナム(1205)を画定し、
後縁領域(102、1202)は、上流プレナム(1205)と流体連通し、トラス構造に配置された複数の圧力側チャネル(104)および複数の吸引側チャネル(106)を画定し、
複数の圧力側チャネル(104)は、圧力側壁(44、1244)に隣接して配置され、
複数の吸引側チャネル(106)は、吸引側壁(46、1246)に隣接して配置される、エアフォイル(40、1240)。
【請求項2】
キャンバ軸(94、1294)は、圧力側壁(44、1244)と吸引側壁(46、1246)との中間に画定され、
複数の圧力側チャネル(104)は、キャンバ軸(94、1294)の第1の側に少なくとも部分的に配置され、
複数の吸引側チャネル(106)は、キャンバ軸(94、1294)の第2の側に少なくとも部分的に配置され、
複数の圧力側チャネル(104)および複数の吸引側チャネル(106)はそれぞれ、複数の圧力側チャネル(104)および複数の吸引側チャネル(106)が後縁(54、1254)に向かって延びるにつれて、後縁(54、1254)に向かって収束する、請求項1に記載のエアフォイル(40、1240)。
【請求項3】
複数の圧力側チャネル(104)の各々は、圧力側入口(118)と圧力側出口(120)との間であって、キャンバ軸線(94、1294)の第1の側における圧力側中心線(126)に沿って延び、
複数の吸引側チャネル(106)の各々は、吸引側入口(122)と吸引側出口(124)との間であって、キャンバ軸線(94、1294)の第2の側における吸引側中心線(128)に沿って延びる、請求項2に記載のエアフォイル(40)。
【請求項4】
圧力側中心線(126)は、圧力側入口(118)と圧力側出口(120)との間でキャンバ軸(94、1294)に向かって収束し、吸引側中心線(128)は、吸引側入口(122)と吸引側出口(124)との間でキャンバ軸(94、1294)に向かって収束する、請求項3に記載のエアフォイル(40)。
【請求項5】
複数の圧力側チャネル(104)は、圧力側入口(118)と圧力側出口(120)との間で断面積が収束し、複数の吸引側チャネル(106)は、吸引側入口(122)と吸引側出口(124)との間で断面積が収束する、請求項4に記載のエアフォイル(40)。
【請求項6】
複数の圧力側チャネル(104)及び複数の吸引側チャネル(106)によって形成されるトラス構造が、複数の圧力側チャネル(104)及び複数の吸引側チャネル(106)の共有壁(108)によって少なくとも部分的に画定され、共有壁(108)が、圧力側壁(44)から吸引側壁(46)まで延びる、請求項1に記載のエアフォイル(40)。
【請求項7】
複数の圧力側チャネル(104)および複数の吸引側チャネル(106)の各々は、下流側プレナム(130)まで延び、下流側プレナム(130)は、複数の圧力側チャネル(104)および複数の吸引側チャネル(106)の出口(120、124)と後縁(54、1254)との間に画定される、請求項1に記載のエアフォイル(40)。
【請求項8】
1つ以上の出口チャネル(132)は、下流プレナム(130)から後縁(54、1254)まで延びる、請求項7に記載のエアフォイル(40)。
【請求項9】
複数の圧力側チャネル(104)のうちの少なくとも1つが、圧力側出口チャネル(150)まで延びる、請求項1に記載のエアフォイル(40)。
【請求項10】
圧力側出口チャネル(150)が第1の圧力側出口チャネルであり、複数の吸引側チャネル(106)のうちの少なくとも1つが、第1の圧力側出口チャネル(150)の下流に配置された第2の圧力側出口チャネル(152)を含む、請求項9に記載のエアフォイル(40)。
【請求項11】
複数の圧力側チャネル(104)の各々および複数の吸引側チャネル(106)の各々は、三角形状または楕円形状の断面積(109、209)のうちの1つを画定する、請求項1に記載のエアフォイル(40)。
【請求項12】
複数の吸引側チャネル(106)は、各吸引側チャネル(106)が複数の圧力側チャネル(104)の少なくとも1つの圧力側チャネルと半径方向に重なるように、複数の圧力側チャネル(104)に対して半径方向にずらして配置される、請求項1に記載のエアフォイル(40)。
【請求項13】
エアフォイル(40)は、複数の圧力側チャネル(104)と複数の吸引側チャネル(106)との間に配置されたデッドスペース(324)をさらに画定する、請求項1に記載のエアフォイル(40)。
【請求項14】
複数の圧力側チャネル(104)または複数の吸引側チャネル(106)のうちの一方のチャネルの面積が、複数の圧力側チャネル(104)または複数の吸引側チャネル(106)のうちの他方のチャネルの面積よりも大きい、請求項1に記載のエアフォイル(40)。
【請求項15】
ターボマシン(10)であって、
圧縮機部(12)と、
圧縮機セクション(12)の下流に配置された燃焼セクション(18)と、
燃焼セクション(18)の下流に配置されたタービンセクション(22)と、
を含み、
圧縮機セクション(12)またはタービンセクション(22)の一方にロータブレード(50)が配置され、
ロータブレード(50)は、シャンク部(37)と、シャンク部(37)から延びるエアフォイル(40)とを含み、
エアフォイル(40)は、請求項1乃至14のいずれかに従って定義される、ターボマシン(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、後縁冷却回路を有するターボマシン用エアフォイル(airfoil:翼形)に関する。特に、本開示は、別個の圧力側冷却チャネルおよび吸引側冷却チャネル(separate pressure side and suction side cooling channels)を有する後縁冷却回路に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボマシンは、エネルギー伝達を目的として、さまざまな産業や用途で利用されている。例えば、ガスタービンエンジンは、一般に、圧縮機セクション、燃焼セクション、タービンセクション、および排気セクションを含む。圧縮機セクションは、ガスタービンエンジンに流入する作動流体の圧力を徐々に上昇させ、この圧縮された作動流体を燃焼セクションに供給する。圧縮された作動流体と燃料(天然ガスなど)は燃焼セクション内で混合し、燃焼室内で燃焼して高圧・高温の燃焼ガスを発生させる。燃焼ガスは燃焼セクションからタービンセクションに流れ込み、そこで膨張して仕事を生み出す。例えば、タービンセクションで燃焼ガスが膨張することにより、例えば発電機に接続されたロータシャフトが回転し、電気が発生する。その後、使用済みの燃焼ガスは、排気セクションを経由してタービンセクションから排出される。
【0003】
ターボマシンの運転中、システム内の様々な高温ガス経路部品(hot gas path components)は高温流にさらされ、高温ガス経路部品にストレスを与えて耐用年数を縮める可能性がある。一般に、高温の流れはターボマシンの性能、効率、出力の向上につながるため、高温の流れにさらされる高温ガス経路部品は、ガスタービン・システムが高温の流れで動作できるように冷却する必要がある。
【0004】
高温ガス経路部品の最高局所温度が高温ガス経路部品の溶融温度に近づくと、強制空冷が必要になる。このため、タービンロータブレードや静止ノズルのエアフォイルは、多くの場合、複雑な冷却スキームを必要とする。この冷却スキームでは、空気(通常は圧縮機セクションからのブリード空気)がエアフォイル内の内部冷却通路を強制的に通過し、エアフォイル表面の冷却孔から排出されて、高温ガス経路成分から熱を伝達(transfer heat from the hot gas path component)する。
【0005】
エアフォイルの後縁領域は、一般に、エアフォイルの他の領域よりも高い熱応力を受ける。従来の後縁領域はピンバンク(またはピンアレイ:pin bank (or pin array))を含むことが多く、このピンバンクは、それぞれがエアフォイルの圧力側壁と吸込側壁の間に直接延びる複数のピンを含む。しかし、ピンバンクの使用には問題がある。圧力側壁は吸込側壁よりも高温になることが多く、ピンバンクは圧力側と吸込側との間に直接かつ離散的な接続を提供するため、熱が圧力側から吸込側へ伝導的に伝達(conductively transfer)される。これは、ピンバンクの個々のピン、特にエアフォイルプラットフォームの近傍のピンに望ましくない熱応力を与えるため、不利である。さらに、ピンバンク形状内のピンは、エアフォイルの他の形状と比較すると、比較的弱い構造である。そのため、ピンバンクを使用することなく後縁領域における動作応力を再分配して低減する改良型後縁冷却回路が望まれている。
【発明の概要】
【0006】
本開示に従ったエアフォイルおよびターボマシンの態様および利点は、以下の説明において部分的に記載されるか、または説明から明らかであるか、または技術の実践を通じて学ぶことができる。
【0007】
一実施形態によれば、エアフォイルが提供される。エアフォイルは、前縁と、後縁と、前縁と後縁との間に延びる圧力側壁と、前縁と後縁との間に延びる吸引側壁とを含む。圧力側壁および吸引側壁は、本体領域および後縁領域を画定する。本体領域は前縁から後縁領域まで延び、後縁領域は本体領域から後縁まで延びる。本体領域は、エアフォイルのスパンに沿って延びる上流プレナムを画定する。後縁領域は、上流プレナムと流体連通し、トラス構造に配置された複数の圧力側チャネルおよび複数の吸込側チャネルを画定する。複数の圧力側チャネルは圧力側壁に隣接して配置され、複数の吸込側チャネルは吸込側壁に隣接して配置される。
【0008】
別の実施形態によれば、ターボマシンが提供される。ターボマシンは、圧縮機セクションと、圧縮機セクションの下流に配置された燃焼セクションと、燃焼セクションの下流に配置されたタービンセクションとを含む。ロータブレードは、圧縮機セクションまたはタービンセクションの一方に配置される。ロータブレードは、シャンク部と、シャンク部から延びるエアフォイルとを含む。エアフォイルは、前縁と、後縁と、前縁と後縁との間に延びる圧力側壁と、前縁と後縁との間に延びる吸込側壁とを含む。圧力側壁および吸引側壁は、本体領域および後縁領域を画定する。本体領域は前縁から後縁領域まで延び、後縁領域は本体領域から後縁まで延びる。本体領域は、エアフォイルのスパンに沿って延びる上流プレナムを画定する。後縁領域は、上流プレナムと流体連通し、トラス構造に配置された複数の圧力側チャネルおよび複数の吸込側チャネルを画定する。複数の圧力側チャネルは圧力側壁に隣接して配置され、複数の吸込側チャネルは吸込側壁に隣接して配置される。
【0009】
本発明のエアフォイルおよびターボマシンのこれらおよび他の特徴、態様および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲を参照することにより、よりよく理解されるであろう。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、本技術の実施形態を示し、本明細書と共に本技術の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本システムおよび方法を製造および使用する最良の態様を含む、当業者に向けられた現在のエアフォイルおよびターボマシンの完全かつ有効な開示は、添付の図を参照する本明細書に記載されている。
図1】本開示の実施形態によるターボマシンの概略図である。
図2】本開示の実施形態によるロータブレードの透視図、部分切断図を示す。
図3】本開示の実施形態による、後縁冷却回路を含むエアフォイル後縁領域の一部の断面透視図である。
図4】本開示の実施形態による後縁冷却回路を有するエアフォイル後縁領域の、半径方向-横断面における断面図を示す。
図5】本開示の実施形態による後縁冷却回路を有するエアフォイル後縁領域の、半径方向-横断面における断面図を示す。
図6】本開示の実施形態による、線6-6に沿って見た、図4のエアフォイルの後縁領域の断面図を示す。
図7】本開示の実施形態によるエアフォイルの後縁領域の断面図を示す。
図8】本開示の実施形態によるエアフォイルの後縁領域の断面図である。
図9】本開示の実施形態によるエアフォイルの後縁領域の断面図を示す。
図10】本開示の実施形態による後縁冷却回路を有するエアフォイル後縁領域の、半径方向-横断面における断面図を示す。
図11】本開示の実施形態による、線11-11に沿って見た、図10のエアフォイルの後縁領域の断面図を示す。
図12】本開示の実施形態によるロータブレードの透視図である。
図13図12のロータブレードのエアフォイル後縁部分の上面図である。
図14図12のロータブレードの後縁部分の透視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明のエアフォイルおよびターボマシンの実施形態について詳細に説明する。各実施例は、技術を限定するのではなく、説明のために提供される。実際、当業者には、特許請求される技術の範囲または精神から逸脱することなく、本技術に修正および変形を加えることができることが明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として図示または説明された特徴は、別の実施形態と共に使用することにより、さらに別の実施形態を得ることができる。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内に入るような修正および変形をカバーすることが意図される。
【0012】
本明細書において「例示的:exemplary」という語は、「例、実例、または説明として役立つ:serving as an example, instance, or illustration」という意味で使用される。本明細書において「例示的」として説明される任意の実施態様は、必ずしも、他の実施態様よりも好ましい又は有利であると解釈されるものではない。さらに、特に特定されない限り、本明細書に記載されるすべての実施形態は、例示的であると考えられるべきである。
【0013】
詳細な説明では、図面中の特徴を参照するために数字および文字を使用している。図面および説明における同様または類似の表記は、本発明の同様または類似の部分を指すために使用されている。本明細書において、「第1」、「第2」、および「第3」という用語は、1つの構成要素を別の構成要素から区別するために互換的に使用することができ、個々の構成要素の位置または重要性を意味することを意図していない。
【0014】
「流体」という用語は、気体であっても液体であってもよい。「流体連通」という用語は、チャネルを規定する2つ以上の領域が、流体が規定された領域間で連通する(すなわち、流れる)ことができるように、互いに接合されていることを意味する。
【0015】
本明細書において、「上流」(または「前方」)および「下流」(または「後方」)という用語は、流体経路における流体の流れに関する相対的な方向を指す。例えば、「上流」は流体が流れる方向を指し、「下流」は流体が流れる方向を指す。ただし、本明細書で使用する「上流」および「下流」という用語は、電気の流れを指す場合もある。用語「半径方向」は、特定の構成要素の軸中心線に対して実質的に垂直である相対的な方向を指し、用語「軸方向」は、特定の構成要素の軸中心線に対して実質的に平行および/または同軸に整列している相対的な方向を指し、用語「周方向/円周方向」は、特定の構成要素の軸中心線の周りに延びる相対的な方向を指す。
【0016】
「約:about」、「およそ:approximately」、「一般的に:generally」、「実質的に:substantially」などの近似語は、指定された正確な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例では、近似的な用語は、値を測定するための計器の精度、または構成要素および/またはシステムを構築または製造するための方法または機械の精度に対応する場合がある。例えば、個々の値、値の範囲、および/または値の範囲を定義する端点のいずれかにおいて、1、2、4、5、10、15、または20パーセントのマージン内にあることを指す場合がある。角度または方向の文脈で使用される場合、このような用語には、記載された角度または方向よりも10度大きいまたは小さい範囲が含まれる。例えば、「概ね垂直」は、時計回りまたは反時計回りなど、どの方向においても垂直から10度以内の方向を含む。
【0017】
「結合された」、「固定された」、「に取り付けられた」などの用語は、本明細書で特に規定しない限り、直接的な結合、固定、または取り付け、ならびに1つまたは複数の中間構成要素または特徴を介した間接的な結合、固定、または取り付けの両方を指す。「直接結合」、「直接固定」、「直接取り付け」等の用語は、2つの構成要素が互いに接触して結合され、中間構成要素または特徴が存在しないことを意味する。
【0018】
本明細書で使用される場合、用語「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「包含する(includes)」、「有する(has)」、「有している(having)」、又はそれらの他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、特徴のリストから構成されるプロセス、方法、成形品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されるものではなく、明示的に列挙されていない、又はそのようなプロセス、方法、成形品、又は装置に固有の他の特徴を含んでもよい。さらに、明示的に反対の記載がない限り、「及び/又は」は、以下のいずれか一つによって満たされる条件を指す:Aは真(又は存在)であり、Bは偽(又は存在しない)である、Aは偽(又は存在しない)であり、Bは真(又は存在する)である、及びAとBの両方が真(又は存在する)である。
【0019】
本明細書および特許請求の範囲全体を通じて、範囲の限定が組み合わされ、交換される場合、文脈または文言がそうでないことを示さない限り、そのような範囲は特定され、そこに含まれるすべてのサブ範囲を含む。例えば、本明細書で開示されるすべての範囲は終点を含み、終点は互いに独立して組み合わせ可能である。
【0020】
ここで図面を参照すると、図1は、ターボマシンの一実施形態の概略図であり、図示の実施形態ではガスタービンエンジン10である。本明細書では、産業用または陸上用のガスタービンエンジンが示され、説明されているが、本開示は、特許請求の範囲に別段の規定がない限り、産業用または陸上用のガスタービンエンジンに限定されない。例えば、本明細書で説明する本発明は、蒸気タービン、航空機用ガスタービン、または船舶用ガスタービンを含むがこれらに限定されない任意のタイプのターボマシンに使用することができる。
【0021】
図1に示すように、ガスタービンエンジン10は一般に圧縮機セクション12を含む。圧縮機セクション12は、圧縮機14を含む。圧縮機セクション12は、ガスタービンエンジン10の上流端に配置される入口16を含む。ガスタービンエンジン10は、圧縮機セクション12の下流に配置された1つ以上の燃焼器20を有する燃焼セクション18をさらに含む。ガスタービンエンジン10は、燃焼セクション18の下流にあるタービンセクション22(すなわち、膨張タービン)をさらに含む。シャフト24は、ガスタービンエンジン10内を概ね軸方向に延び、圧縮機セクション12とタービンセクション22とを結合している。
【0022】
圧縮機セクション12は、一般に、複数のロータディスク21と、各ロータディスク21から半径方向外側に延び、各ロータディスク21に連結された複数のロータブレード23とを含むことができる。各ロータディスク21は、順番に、圧縮機セクション12を通って延びるシャフト24の前方部分に結合されるか、又はその前方部分を形成することができる。圧縮機セクション12のロータブレード23は、エアフォイル(例えば、前縁、後縁、および前縁と後縁との間に延びる側壁を有する)を画定するターボマシンエアフォイル(turbomachine airfoils)を含んでもよい。さらに、圧縮機セクション12は、ロータブレード23の間に配置された固定子羽根19を含む。ステータベーン19は、圧縮機ケーシング11から延び、圧縮機ケーシング11に結合することができる。
【0023】
タービンセクション22は、一般に、複数のロータディスク27と、各ロータディスク27から半径方向外向きに延び、各ロータディスク27に相互連結されている複数のロータブレード28とを含むことができる。各ロータディスク27は、順番に、タービンセクション22を通って延びるシャフト24の後端部分に結合されるか、またはその後端部分を形成することができる。タービンセクション22は、シャフト24の後端部分およびロータブレード28を周方向に取り囲む外側ケーシング32をさらに含む。タービンセクション22は、外側ケーシング32から半径方向内方に延びるステータベーン又は静止ノズル26を含むことができる。ロータブレード28およびステータベーン26は、ガスタービンエンジン10の軸方向中心線30に沿って交互に段階的に配置されてもよい。ロータブレード28およびステータベーン26の両方は、エアフォイル(例えば、前縁、後縁、および前縁と後縁との間に延在する側壁を有する)を画定するターボマシンエアフォイルを含むことができる。
【0024】
運転中、周囲空気または他の作動流体が圧縮機14の入口16に吸入され、徐々に圧縮されて圧縮空気35が燃焼セクション18に供給される。圧縮空気35は燃焼セクション18に流入し、燃料と混合されて可燃混合気を形成する。可燃混合気は燃焼器20の燃焼室25内で燃焼され、燃焼室25からタービンセクション22に流入する燃焼ガス41を生成する。エネルギー(運動エネルギーおよび/または熱エネルギー)は、燃焼ガス41からロータブレード28に伝達され、シャフト24を回転させて機械的な仕事を生じさせる。使用済みの燃焼ガス41(「排気ガス:exhaust gases」とも呼ばれる)はタービンセクション22から出て、排気ディフューザ34内を流れ、排気ディフューザ34内に配置された複数の支柱またはメインエアフォイル(struts or main airfoils)43を横切る。
【0025】
ガスタービンエンジン10は、軸中心線30に沿って延びる軸方向A、軸中心線30に垂直な半径方向R、および軸中心線30の周囲に延びる周方向Cを有する円筒座標系を定義することができる。
【0026】
図2は、例示的なロータブレード50の透視部分切断図を提供する。ロータブレード50は、図1を参照して上述した、圧縮機セクション12に配置されたロータブレード23またはタービンセクション22に配置されたロータブレード28であってもよい。図2に示すように、ロータブレード50は、一般に、シャンク部37と、シャンク部37から外側に延びるエアフォイル40とを含む。例えば、シャンク部37は、取り付け部38およびプラットフォーム42を含んでもよく、エアフォイル40は、プラットフォーム42から半径方向Rに沿って延びてもよい。プラットフォーム42は、一般に、ガスタービンエンジン10を流れる気体(例えば、図1に示すように、圧縮機セクション12を流れる空気又はタービンセクション22の高温ガス経路を流れる燃焼ガス41)の半径方向内側の境界として機能する。プラットフォーム42は、先行面(leading face)84から後行面(trailing face)82まで軸方向Aに沿って延びている。図2に示すように、シャンク部37の取り付け部38は、プラットフォーム42から半径方向内側に延在していてもよく、ロータブレード50をロータディスク21、27(図1)に相互接続または固定するように構成されたダブテールなどの根元構造を含んでいてもよい。例示的な実施形態では、ロータブレード50は、タービンロータブレード(図1を参照して上述したロータブレード28など)であってもよく、このタービンロータブレードは、1以上の本冷却回路の恩恵を受ける可能性がある。
【0027】
エアフォイル40は、圧力側壁44および対向する吸引側壁46を含む。圧力側壁44および吸引側壁46は、エアフォイル40とプラットフォーム42との間の交差点に画定され得るエアフォイル40の根元48からエアフォイル40の先端(tip:チップ)51までのスパンで、プラットフォーム42から実質的に半径方向外向きに延びている。圧力側壁44は、エアフォイル40の前縁52および前縁52の下流の後縁54において吸引側壁46に接続され、エアフォイル40は、したがって、前縁52と後縁54との間に延在する。圧力側壁44は、一般に、エアフォイル40の空気力学的な凹状の外面を構成する。同様に、吸引側壁46は、一般に、エアフォイル40の空気力学的に凸の外面を画定することができる。先端51は、根元48の半径方向反対側に配置される。このように、先端51は、概して、ロータブレード50の半径方向最外側部分を画定し、したがって、ガスタービンエンジン10の静止シュラウドまたはシール(図示せず)に隣接して配置されるように構成され得る。先端51は、先端キャビティ66または先端シュラウド(図示せず)を含むことができる。
【0028】
図2に示すように、ロータブレード50は、少なくとも部分的に中空であってもよく、例えば、ロータブレード50は、その中に画定された冷却回路72を含んでもよい。冷却回路72は、複数の冷却通路56(図2において部分的に破線で示されている)を含んでいてもよく、これらは、圧力側壁44と吸引側壁46との間のエアフォイル40を通って冷却剤(coolant)58を通すために、ロータブレード50内に外接されていてもよく、したがって、そこに対流冷却を提供する。冷却通路56は、複数のリブ74によって少なくとも部分的に画定され、複数のリブ74の間に画定されることがある。リブ74は、例えば図2に示されるように、概ね半径方向Rに沿って冷却回路72を部分的に貫通して延びている。リブ74は、圧力側壁44と吸引側壁46との間で冷却回路72を完全に貫通して延びていてもよい。これにより、複数のリブ74は、冷却回路72を仕切り、冷却通路56を少なくとも部分的に形成または画定することができる。例えば、各リブ74は、ルートターン76またはチップターン78のうちの一方の近傍で半径方向に終端していてもよい。ルートターン76は、ルートターン76の最も半径方向内側の境界を画定するフロア77によって部分的に画定される場合がある。
【0029】
冷却剤58は、圧縮機部12(図1)からの圧縮空気の一部、および/または蒸気、あるいはエアフォイル40を冷却するための他の適切な気体または他の流体を含むことができる。1つ以上の冷却通路入口60が、ロータブレード50に沿って配置される。いくつかの実施形態では、1つ以上の冷却通路入口60は、取り付け部38内に、取り付け部38に沿って、または取り付け部38によって形成される。冷却通路入口60は、少なくとも1つの対応する冷却通路56と流体連通している。複数の冷却剤出口64は、先端キャビティ66と流体連通していてもよい。各冷却通路56は、少なくとも1つの冷却剤出口64と流体連通している。いくつかの実施形態では、先端キャビティ66は、圧力側先端レール68および吸引側先端レール70によって少なくとも部分的に取り囲まれていてもよい。
【0030】
図2に見られるように、冷却通路56は、シャンク部37およびエアフォイル40のそれぞれの内側に延びている。例えば、冷却通路56は、シャンク部37とエアフォイル40との間、例えば、シャンク部37からエアフォイル40まで、例えば、シャンク部37内の1つ以上の冷却通路入口60からエアフォイル40の先端51内の少なくとも1つの冷却剤出口64まで延びていてもよい。
【0031】
エアフォイル40は、圧力側壁44と吸込側壁46との中間にキャンバ軸94を定めることができる。キャンバ軸94は、前縁52と後縁54との間に延びて(交差して)いてもよい。すなわち、キャンバ軸94は、前縁52から後縁54まで延びる仮想線であってもよく、キャンバ軸94は、圧力側壁44および吸引側壁46の平均曲率であってもよい。キャンバ軸94は、圧力側壁44および吸引側壁46の曲線に対応するように湾曲および/または輪郭を描くことができる。横方向Tは、キャンバ軸94に対して直交するように定められてもよい。
【0032】
冷却通路56は、前縁通路88、1つまたは複数の中間通路90、および後縁通路92を含むことができる。前縁通路88は、前縁52とリブ74とによって画定される場合がある。前縁通路88は、前縁52に最も近い位置に配置される冷却通路56であってもよい。中間通路90の各々は、2つのリブ74の間に画定されてもよい。中間通路90は、前縁通路88と後縁通路92との間に配置されてもよい。後縁通路92は、リブ74および後縁冷却回路100によって画定されてもよい。
【0033】
多くの実施形態において、エアフォイル40は、本体領域101および後縁領域102を含み得る。本体領域101および後縁領域102は、エアフォイル40の全スパン(例えば、根元48と先端51との間の半径方向)にわたって延びてよい。本体領域101は、前縁52と後縁領域102との間でキャンバ軸94に沿って延びてよく、後縁領域102は、本体領域101から後縁54までキャンバ軸94に沿って延びてよい。さらに、後縁領域102は、後縁54からキャンバ軸94に沿って、キャンバ軸94の全長の約10%と約40%との間、またはキャンバ軸94の全長の約10%と約35%との間、またはキャンバ軸94の全長の約10%と約30%との間、またはキャンバ軸94の全長の約10%と約25%との間、またはキャンバ軸94の全長の約10%と約20%との間などに延びてよい。理解されるように、後縁領域102は、一般に、ガスタービンエンジン10の運転中、より高い熱応力に曝される可能性がある。後縁冷却回路100は、後縁領域102に対流冷却を提供するために、後縁領域102に配置することができ、それによりエアフォイル40のハードウェア寿命を延ばすことができる。
【0034】
ここで図3を参照すると、本開示の実施形態に従って、後縁冷却回路100を有するエアフォイル40の後縁領域102の断面透視図が示されている。図示されるように、後縁冷却回路100は、複数の圧力側チャネル104および複数の吸引側チャネル106を含む。圧力側チャネル104および吸引側チャネル106は、互いに半径方向に離間していてもよい。さらに、複数の圧力側チャネル104および複数の吸引側チャネル106は、流体的に隔離されていてもよい。例えば、複数の共有壁(shared walls)108が、複数の圧力側チャネル104と複数の吸引側チャネル106とを半径方向に隔てていてもよい。特に、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106はそれぞれ、複数の共有壁108のうちの共有壁108によって部分的に画定されてもよい。共有壁108は、共有壁108と後縁領域102とにわたって応力を分散させるトラス構造を形成する。
【0035】
例えば、各共有壁108は、複数の圧力側チャネル104のうちの圧力側チャネル104と、複数の吸引側チャネル106のうちの隣接する吸引側チャネル106とを画定することができる。複数の共有壁108の各共有壁108は、吸引側壁46の内部と圧力側壁44の内部との間で半径方向Rに対して概ね斜めに延びていてもよい。いくつかの実施形態では、各共有壁108は、共有壁108が圧力側壁44または吸引側壁46の一方から圧力側壁44または吸引側壁46の他方までの間を延びるにつれて、半径方向外向きに傾斜してよい。
【0036】
複数の圧力側チャネル104の各圧力側チャネル104は、圧力側入口118から圧力側出口120まで延在することができる。同様に、複数の吸引側チャネル106の各吸引側チャネル106は、吸引側入口122から吸引側出口124まで延びることができる。図3に示すように、圧力側チャネル104は、圧力側チャネル104が圧力側入口118と圧力側出口120との間に延びるにつれて、断面積が収束することがある。さらに、吸引側チャネル106は、吸引側入口122と吸引側出口124との間で断面積が収束する場合がある。特に、チャネル104、106の半径方向の長さおよび横断方向の長さ(例えば、キャンバ軸94に垂直な方向)の両方が、チャネル104、106が後縁54に向かって延びるにつれて収束する(または減少する)場合がある。
【0037】
少なくとも1つの例示的な実施形態では、複数の圧力側チャネル104および複数の吸引側チャネル106が流体的に隔離されているので、圧力側チャネル104の形状および吸引側チャネル106の形状は、他方から独立してカスタマイズされてもよい。例えば、複数の圧力側チャネル104のうちの1つまたは複数の圧力側チャネル104のサイズ、形状、半径方向の長さ、横方向の長さ、および/または断面積は、複数の圧力側チャネル104のうちの別の1つまたは複数の圧力側チャネル104、および/または複数の吸引側チャネル106のうちの1つまたは複数の吸引側チャネル106とは変更されるか、または異なっていてもよい。同様に、複数の吸引側チャネル106のうちの1つ以上のチャネルのサイズ、形状、半径方向の長さ、横断方向の長さ、および/または断面積は、複数の吸引側チャネル106のうちの別の1つ以上のチャネル、および/または複数の圧力側チャネル104のうちの1つ以上のチャネルとは変更され得るか、または異なり得る。形状の違いにかかわらず、一実施形態では、複数の圧力側チャネル104および複数の吸引側チャネル106は、圧力側壁44または吸引側壁46の一方から圧力側壁44または吸引側壁46の他方へ延びる壁を含み、したがって、トラス構造を形成する。前述したように、いくつかの実施形態では、複数の圧力側チャネル104および複数の吸引側チャネル106は、圧力側チャネル104の一方および吸引側チャネル106の隣接する一方に共通する共有壁108によって部分的に画定される。
【0038】
ここで図4を参照すると、本開示の実施形態に従って、半径方向横断面における後縁冷却回路100を有するエアフォイル40の後縁領域102の断面図が図示されている。図示されるように、複数の共有壁108は、複数の第1の共有壁110および複数の第2の共有壁112を含み得る。トラス構造を形成する際、複数の第1の共有壁110はそれぞれ、圧力側壁44から吸引側壁46まで半径方向Rに対して斜めに延びてよく、複数の第2の共有壁112は、吸引側壁46から圧力側壁44まで半径方向Rに対して斜めに延びてよい。第1の共有壁110の各々は、圧力側壁44において第2の共有壁112のうちの1つと(第1の交点114において)交差してもよく、吸引側壁46において第2の共有壁112のうちの異なる1つと(第2の交点116において)交差してもよい。別の言い方をすれば、第2の共有壁112の各々は、圧力側壁44において第1の共有壁110のうちの1つと(第1の交点114において)交差してもよく、吸引側壁46において第1の共有壁110のうちの異なる1つと(第2の交点116において)交差してもよい。圧力側と吸引側の壁44、46の間の壁112、114の延長は、応力を分散し、従来のピンバンクで発生する可能性のある不連続な応力箇所を減少させる。
【0039】
圧力側チャネル104は、複数の第1の共有壁110のうちの第1の共有壁110、複数の第2の共有壁112のうちの第2の共有壁112、および圧力側壁44の内部によって集合的に画定され得る。同様に、吸引側チャネル106は、複数の第1の共有壁110のうちの第1の共有壁110、複数の第2の共有壁112のうちの第2の共有壁112、および吸引側壁46の内部によって集合的に画定され得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、図4に示すように、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106は、三角形状の領域109(例えば、断面積)を画定してもよい。特に、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106は、半径方向-横断面において三角形状の領域109を画定してもよい。図3に戻って簡単に説明すると、圧力側チャネル104は、圧力側入口118と圧力側出口120との間で断面積が収束する場合がある。同様に、吸引側チャネル106は、吸引側入口122と吸引側出口124との間で断面積が収束する場合がある。例えば、三角形状の領域109は、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106がそれぞれの入口118、122からそれぞれの出口120、124まで延びるにつれて収束する(または継続的に減少する)ことがある。
【0041】
ここで図5を参照すると、本開示の別の実施形態に従って、半径方向横断面における後縁冷却回路100を有するエアフォイル40の後縁領域102の断面図が図示されている。図示されるように、後縁冷却回路100は、複数の圧力側チャネル206及び複数の吸引側チャネル208を含むことができ、これらは、導管(conduits、別個に番号は付されていない)によって画定される。特に、圧力側チャネル206および吸引側チャネル208は、放射状の列212、214に配置されてもよい。例えば、複数の圧力側チャネル206は、圧力側放射状列212に配置されてもよく、複数の吸引側チャネル208は、吸引側列214に配置されてもよい。特に、複数の圧力側チャネル206はそれぞれ、圧力側壁44に近接した(例えば、吸引側壁46よりも圧力側壁44に近い)第1の半径方向線216に沿って中央に配置されてもよい。同様に、複数の吸引側チャネル208はそれぞれ、吸引側壁46に近接する(例えば、圧力側壁44よりも吸引側壁46に近い)第2の半径方向線218に沿って中央に配置され得る。
【0042】
さらに、図5に示すように、圧力側チャネル206および吸引側チャネル208の各々は、楕円形状の断面領域(oval-shaped cross-sectional area)209を画定してもよい。特に、楕円形の領域209は、半径方向-横断面において画定されてもよく、楕円形の領域(oval-shaped area)209は、長軸220および短軸222を含んでもよい。長軸220は、楕円形の領域209の最長寸法であってもよく、短軸222は、楕円形の領域209の最短寸法であってもよい。長軸220は半径方向Rに平行であってもよく、短軸222は横方向Tに平行であってもよい。
【0043】
多くの実施形態では、図5に示すように、複数の吸引側チャネル208は、各吸引側チャネル208が複数の圧力側チャネル206のうちの少なくとも1つ(または2つ)の圧力側チャネル206と半径方向に重なるように、複数の圧力側チャネル206に対して半径方向にずらして配置されてもよい。例えば、各吸引側チャネル208は、複数の圧力側チャネル206のうちの2つの圧力側チャネル206の間に半径方向に配置されてもよい。同様に、各圧力側チャネル206は、複数の吸引側チャネル208のうちの2つの吸引側チャネル208の間に半径方向に配置され得る。チャネル(流路)206、208は、(図示のように)圧力側壁44と吸引側壁46とを連結する中実材料を介して画定されてもよく、または各チャネル206、208は、それぞれのチャネル206、208を取り囲み、横方向に隣接するチャネル208、206のチャネル壁に結合されるチャネル壁によって画定されてもよく、それによって応力緩和格子(stress-mitigating lattice)が形成される。
【0044】
ここで図6を参照すると、後縁冷却回路100を含むエアフォイル40の後縁領域102の、図4に示す線6-6に沿ってからの断面図が、本開示の実施形態に従って図示されている。エアフォイル40の後縁領域102は、吸込側壁46の一部と圧力側壁44の一部とを含んでよく、キャンバ軸94は、吸込側壁46と圧力側壁44との間で後縁領域102を通って後縁54まで延びている。軸方向Aは、キャンバ軸94に沿って延びていてもよく、横方向Tは、軸方向AC.に垂直であってもよい。図6に示すように、後縁冷却回路100は、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106(一点鎖線(ファントム)で示す)を含んでもよい。
【0045】
圧力側チャネル104は、キャンバ軸94の第1の側(例えば、第1の横方向側:first transverse side)に少なくとも部分的に配置されてもよく、吸引側チャネル106は、キャンバ軸94の第2の側(例えば、第2の横方向側:second transverse side)に少なくとも部分的に配置されてもよい。第1の側は、キャンバ軸94と圧力側壁44との間の横方向であってもよく、第2の側は、キャンバ軸94と吸引側壁46との間の横方向であってもよい。特に、圧力側チャネル104の大部分(例えば、約50%以上、または約65%以上、または約75%以上、または約90%以上など)は、キャンバ軸94の第1の側に配置されてもよい。同様に、吸引側チャネル106の大部分(例えば、約50%以上、または約65%以上、または約75%以上、または約90%以上)は、キャンバ軸94の第2の側に配置されてもよい。
【0046】
例示的な実施形態では、図6に示すように、圧力側チャネル104は、圧力側入口118と圧力側出口120との間、およびキャンバ軸94の第1の側の圧力側中心線126に沿って延びることができる。同様に、吸引側チャネル106は、吸引側入口122と吸引側出口124との間であって、キャンバ軸94の第2の側の吸引側中心線128に沿って延びている。このような実施形態では、圧力側中心線126は、圧力側入口118と圧力側出口120との間でキャンバ軸94に向かって収束し、吸引側中心線128は、吸引側入口122と吸引側出口124との間でキャンバ軸94に向かって収束することができる。したがって、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106は、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106が後縁54に向かって延びるにつれて、後縁54に向かって収束すると言うことができる。
【0047】
多くの実施形態では、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106はそれぞれ、下流側プレナム130などの共通のプレナムまで延び、それと直接流体連通していてもよい。例えば、圧力側チャネル104は、圧力側入口118から下流プレナム130の圧力側出口120まで延びることができる。同様に、吸引側チャネル106は、吸引側入口122から下流プレナム130の吸引側出口124まで延びることができる。下流側プレナム130は、キャンバ軸94の中心に配置されてもよい(下流側プレナム130の中心線がキャンバ軸94と整列するように)。例示的な実施形態では、図3および図6に示されるように、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106は、それぞれの中心線126、126が異なる半径方向(スパン方向)平面に配置されてもよく、したがって、異なる半径方向平面に配置された出口120、124を介して下流側プレナム130に収束(交差)してもよい。
【0048】
例示的な実施形態では、1つ以上の出口チャネル132は、下流側プレナム130から後縁54の対応する出口134まで延びてよい。つ以上の出口チャネル132は、後縁冷却回路100(および冷却回路72全体)から冷却剤を排出するために、下流側プレナム130から後縁54までキャンバ軸94に沿って直接延びていてもよい。
【0049】
次に図7を参照すると、本開示の別の実施形態に従って、エアフォイル40の後縁領域102の断面図が図示されている。図示されるように、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106は、少なくとも部分的に同じ軸方向横断面内に画定されてもよい。このような実施形態では、仕切り壁(dividing wall:分割壁)136が、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106を分離し、部分的に画定することができる。仕切り壁136は、概して軸方向に延在し、吸引チャネル106と圧力側チャネル104との間に横方向に配置されてもよい。さらに、仕切り壁136は、少なくとも部分的にキャンバ軸94に沿って延びていてもよい。チャネル104、106を画定する他の壁(例えば、様々な半径方向平面において圧力側壁44と吸引側壁46との間にまたがる壁)は図示されていない。
【0050】
様々な実施形態において、圧力側チャネル104は、吸引側チャネル106が圧力側チャネル104を越えて軸方向に延びるように、後縁54の前方(または上流)で終端してよい。例えば、吸引側チャネル106は、吸引側入口122から後縁54の出口チャネル132まで延びることができ、圧力側チャネル104は、圧力側入口118から圧力側出口チャネル138まで延びることができる。圧力側出口チャネル138は、圧力側チャネル104から圧力側壁44上の出口まで延びることができる。圧力側出口チャネル138は、後縁54の上流側で圧力側壁44をフィルム冷却するために、圧力側出口チャネル138が有利に斜めに冷却剤を排出するように、軸-横断面(axial-transverse plane)においてキャンバ軸94(および圧力側壁44)に対して概ね斜めであってもよい。
【0051】
ここで図8および図9を参照すると、本開示の実施形態に従って、エアフォイル40の後縁領域102の断面図が図示されている。図示されるように、仕切り壁136は、軸方向部(axial portion)142および横方向部(transverse portion)144を含み得る。圧力側チャネル104は、吸引側チャネル106が圧力側チャネル104を越えて軸方向に延びるように、仕切壁136の横断部分144において後縁54の前方(または上流)で終端していてもよい。そのような実施形態において、吸引側チャネル106は、第1の部分146および第2の部分148を含むことができる。第1の部分146は、吸引側入口122から仕切り壁136の横方向部分144まで延びてよく、第2の部分148は、仕切り壁136の横方向部分144から出口チャネル132および/または152まで延びてよい。第1の部分146は、第2の部分148よりも小さい横方向の幅を有していてもよい。第1の部分146は、吸引側壁46と仕切り壁136との間に(横方向に)画定されてもよく、第2の部分148は、圧力側壁44と吸引側壁46との間に(横方向に:transversely)画定されてもよい。
【0052】
図8および図9に示されるように、圧力側チャネル104および吸引側チャネル106の両方は、別個の圧力側出口チャネルを含んでもよい。例えば、圧力側チャネル104は、第1の圧力側出口チャネル150まで延びてよく、吸引側チャネル106は、第1の圧力側出口チャネル150の下流に配置された第2の圧力側出口チャネル152を含んでよい。第1の圧力側出口チャネル150は、圧力側チャネル104の末端から圧力側壁44上の出口まで概して斜めに(キャンバ軸94および圧力側壁44に対して)延在することができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、図8に示すように、第2の圧力側出口チャネル152は、吸引側チャネル106の末端から圧力側壁44上の出口まで概して斜めに(キャンバ軸94および圧力側壁44に対して)延びてよい。そのような実施形態では、第2の圧力側出口チャネル152は、吸引側チャネル106への唯一の出口チャネルであってもよい(例えば、後縁冷却回路100は、後縁54に出口チャネルを含まなくてもよい)。他の実施形態では、図9に示すように、吸引側チャネル106は、後縁冷却回路100を通る(左から右への)冷却材の流れに関して、第2の圧力側出口チャネル152の下流に後縁出口チャネル132をさらに含んでよい。
【0054】
次に図10を参照すると、本開示の別の実施形態に従って、半径方向-横断面における後縁冷却回路100を有するエアフォイル40の後縁領域102の断面図が示されている。図示されるように、後縁冷却回路100は、複数の圧力側チャネル306及び複数の吸引側チャネル308を含み得る。特に、圧力側チャネル306および吸引側チャネル308は、放射状の列312、314に配置されてもよい。例えば、複数の圧力側チャネル306は、圧力側放射状列312に配置されてもよく、複数の吸引側チャネル308は、吸引側放射状列314に配置されてもよい。特に、複数の圧力側チャネル306はそれぞれ、圧力側壁44に近接した(例えば、吸引側壁46よりも圧力側壁44に近い)第1の半径方向線316に沿って中央に配置されてもよい。同様に、複数の吸引側チャネル308はそれぞれ、吸引側壁46に近接する(例えば、圧力側壁44よりも吸引側壁46に近い)第2の半径方向線318に沿って中央に配置され得る。
【0055】
さらに、図10に示すように、圧力側チャネル306および吸引側チャネル308の各々は、楕円形の領域309を画定してもよい。特に、楕円形の領域309は、半径方向-横断面(radial-transverse plane)において画定されてもよく、楕円形の領域309は、長軸320および短軸322を含んでもよい。長軸320は、楕円形の領域309の最長寸法であってもよく、短軸322は、楕円形の領域309の最短寸法であってもよい。長軸320は半径方向Rに平行であってもよく、短軸322は横方向Tに平行であってもよい。
【0056】
多くの実施形態では、図10に示すように、複数の吸引側チャネル308は、各吸引側チャネル308が複数の圧力側チャネル306のうちの少なくとも1つ(または2つ)の圧力側チャネル306と半径方向に重なるように、複数の圧力側チャネル306に対して半径方向にずらされていてもよい。さらに、図10に示すように、圧力側チャネル306または吸引側チャネル308の一方の面積(半径方向-横断面における断面積など)が、圧力側チャネル306または吸引側チャネル308の他方の面積(半径方向-横断面における断面積など)よりも大きくてもよい。例えば、圧力側チャネル306または吸引側チャネル308の一方の楕円形状の面積309は、圧力側チャネル306または吸引側チャネル308の他方の楕円形状の面積309よりも大きくてもよい。図示された例示的な実施形態では、吸引側チャネル308の楕円形の領域309の長軸320及び短軸322は、圧力側チャネル306の楕円形の領域309の長軸320及び短軸322よりも長くてもよい。このようにして、圧力側チャネル306及び/又は吸引側チャネル308への冷却空気の流れは、チャネル306、308の大きさを調節することによって、冷却の必要性に基づいて計量され得る。
【0057】
様々な実施形態において、エアフォイル40は、圧力側チャネル306と吸引側チャネル308との間に配置されるデッドスペース324を規定することができる。いくつかの実施形態では、デッドスペース324は、エアフォイル40のスパン全体(例えば、根元48から先端51まで)を半径方向に延びる空洞であってもよい。他の実施形態では、デッドスペース324は、エアフォイル40のスパンの一部のみを延びる空洞であってもよい。特に、第1の仕切り壁326は、エアフォイル40を半径方向に貫通して延び、デッドスペース324および圧力側チャネル306のうちの1つ以上を部分的に画定することができる。第2の仕切り壁328は、エアフォイル40を貫通して半径方向に延び、デッドスペース324および1つまたは複数の吸引側チャネル308を部分的に画定することができる。すなわち、仕切り壁326、328は、デッドスペース324が第1の仕切り壁326と第2の仕切り壁328との間に画定されるように、横方向Tにおいて互いに間隔を空けて配置されてもよい。
【0058】
ここで図11を参照すると、後縁冷却回路100を含むエアフォイル40の後縁領域102の、図10に示す線11-11に沿ってからの断面図が、本開示の実施形態に従って図示されている。図示されるように、圧力側チャネル306は、第1の仕切り壁326によって、および圧力側壁44の内部によって画定されてもよい。吸引側チャネル308は、第2の仕切り壁328および吸引側壁46の内部によって画定され得る。チャネル308はそれぞれ、共通のプレナム330まで延びていてもよく、出口チャネル332は、共通のプレナム330から後縁54まで延びていてもよい。デッドスペース324は、開放端334および閉鎖端336を含むことができ、閉鎖端336は、部分的に共通プレナム330を画定することができる。このようにして、デッドスペース324に流入した空気は、直ちにエアフォイル40から(例えば、デッドスペース324から)出ることはない。むしろ、デッドスペース324に流入する全ての空気は、最終的にデッドスペース324から出て、チャネル306、308のうちの1つに流入しなければならない。
【0059】
本明細書において、「冷却近接:cooling proximity」とは、冷却チャネル(吸引側チャネル106または圧力側チャネル104など)と、冷却チャネルの大部分が沿って位置するそれぞれの表面(例えば、吸引側壁46および圧力側壁44)との間の関係をいい、それぞれの表面の温度が、冷却チャネルを流れる流体によって低下するような関係をいう。例えば、圧力側チャネル104は、圧力側壁44とは冷却近接するが、吸引側壁46とは冷却近接しない場合がある。同様に、吸引側チャネル106は、吸引側壁46とは冷却近接するが、圧力側壁44とは冷却近接しない場合がある。
【0060】
図12は、本開示の実施形態によるロータブレード1250の透視図を示す。ロータブレード1250は、図2図11に関して上述したロータブレード50と同様または類似であってもよい。例えば、ロータブレード1250は、図1を参照して上述した、圧縮機セクション12に配置されたロータブレード23またはタービンセクション22に配置されたロータブレード28の代わりに、ガスタービンエンジン10に組み込まれてもよい。
【0061】
図12に示すように、ロータブレード1250は、一般に、シャンク部1237と、シャンク部1237から外側に延びるエアフォイル1240とを含む。例えば、シャンク部1237は、取り付け部1238およびプラットフォーム1242を含んでもよく、エアフォイル1240は、プラットフォーム1242から半径方向R(図2)に沿って延びてもよい。プラットフォーム1242は、一般に、ガスタービンエンジン10を流れる気体(例えば、図1に示すように、圧縮機セクション12を流れる空気又はタービンセクション22の高温ガス経路を流れる燃焼ガス41)の半径方向内側の境界として機能する。プラットフォーム1242は、軸方向A(図2)に沿って、先行面1284から後行面1282まで延びている。図12に示されるように、シャンク部1237の取り付け部1238は、プラットフォーム1242から半径方向内側に延在してよく、ロータブレード1250をロータディスク21、27(図1)に相互接続または固定するように構成されたルート構造を含んでよい。根元構造は、いくつかの例示的な実施形態ではダブテールであってもよい。さらに、ロータブレード1250は、いくつかの例示的な実施形態では、タービンロータブレード(図1を参照して上述したロータブレード28など)であってもよく、このタービンロータブレードは、1以上の本冷却回路の恩恵を受ける可能性がある。
【0062】
エアフォイル1240は、圧力側壁1244と、圧力側壁1244に対向する吸引側壁1246とを含む。圧力側壁1244および吸引側壁1246は、プラットフォーム1242から実質的に半径方向外向きに延び、エアフォイル40とプラットフォーム42との間の交差点に画定され得るエアフォイル1240の根元1248からエアフォイル1240の先端1251までわたる。圧力側壁1244は、エアフォイル1240の前縁1252および前縁1252の下流の後縁1254において吸引側壁1246に接続されており、エアフォイル1240は、したがって、前縁1252と後縁1254との間に延びている。圧力側壁1244は、一般に、エアフォイル1240の空気力学的な凹状の外面を構成する。同様に、吸引側壁46は、一般に、エアフォイル1240の空気力学的な凸状外面を画定し得る。先端1251は、根元1248の半径方向反対側に配置される。このように、先端1251は、概して、ロータブレード1250の半径方向最外側部分を画定し、したがって、ガスタービンエンジン10の静止シュラウドまたはシール(図示せず)に隣接して配置されるように構成され得る。先端1251は、先端キャビティ66(図2に示す)などの先端キャビティまたは先端シュラウド(図示せず)を含むことができる。
【0063】
エアフォイル1240は、圧力側壁1244と吸込側壁1246との中間にキャンバ軸1294を画定することができる。キャンバ軸1294は、前縁1252と後縁1254との間に延びて(交差して)いてもよい。すなわち、キャンバ軸1294は、前縁1252から後縁1254まで延びる仮想線であってもよく、キャンバ軸1294は、圧力側壁1244および吸引側壁1246の平均曲率であってもよい。キャンバ軸1294は、圧力側壁1244および吸引側壁1246の湾曲に対応するように湾曲および/または輪郭付けされてもよい。
【0064】
少なくとも1つの例示的な実施形態では、エアフォイル1240は、本体領域1201および後縁領域1202を含む。本体領域1201および後縁領域1202は、エアフォイル1240のスパン全体(例えば、根元1248と先端1251との間の半径方向)に延在してよい。本体領域1201は、前縁1252と後縁領域1202との間でキャンバ軸1294に沿って延びてよく、後縁領域1202は、本体領域1201から後縁1254までキャンバ軸1294に沿って延びてよい。さらに、後縁領域1202は、後縁1254からキャンバ軸1294に沿って、キャンバ軸1294の全長の約10%と約40%との間、またはキャンバ軸1294の全長の約10%と約35%との間、またはキャンバ軸1294の全長の約10%と約30%との間、またはキャンバ軸1294の全長の約10%と約25%との間、またはキャンバ軸94の全長の約10%と約20%との間などまで延びてよい。理解されるように、後縁領域1202は、一般に、ガスタービンエンジン10の運転中、より高い熱応力に曝される可能性がある。従って、後縁冷却回路100は、後縁領域1202に対流冷却を提供するために、後縁領域1202に配置されてもよく、それによりエアフォイル1240のハードウェア寿命を増加させる。
【0065】
図13は、図12のロータブレード1250のエアフォイル1240の一部の上面図を示す。図14は、図12のロータブレード1250の一部の透視断面図を示す。
【0066】
図12図14に示されるように、本体領域1201は、エアフォイル1240のスパン(すなわち、半径方向)に沿って延びる上流プレナム1205を画定する。上流プレナム1205は、後縁領域1202と流体連通している。例えば、上流プレナム1205は、冷却剤58を受け取り、冷却剤58を後縁領域1202の後縁冷却回路100に供給するように構成されてもよい。冷却剤58は、圧縮機部12(図1)からの圧縮空気の一部、及び/又は蒸気、又はエアフォイル40を冷却するための他の任意の適切な気体又は他の流体を含んでよい。
【0067】
図14を参照すると、エアフォイル1240の後縁領域1202に配置された冷却回路100は、図3図11に関して上述したエアフォイル40の後縁領域102に配置された冷却回路100と同様または類似している。例えば、冷却回路100は、複数の圧力側チャネル104及び複数の吸引側チャネル106を含む。複数の圧力側チャネル104および複数の吸引側チャネル106は、上流プレナム1205と流体連通しており、チャネル104、106に流入する冷却剤の流れが、チャネル104、106に流入する前に(例えば、リブ74の周りで)旋回され、部分的な半径方向成分を付与されるのではなく、後縁1254に向かって主に軸方向に向けられるようになっている。
【0068】
図14に示すように、上流プレナム1205及び冷却回路100は、エアフォイル1240内に配置される。幾つかの例示的な実施形態では、上流プレナム1205及び/又は冷却回路100は、少なくとも部分的に、ロータブレード1250のシャンク部1237内に延在してもよい。
【0069】
本明細書で説明する後縁冷却回路100は、ピンバンクの単一の個々のピンに応力を集中させるのとは対照的に、より大きく連結された構造(例えば、トラス構造)に応力を分散させることによって、後縁領域102で経験されるピーク熱応力を有利に低減する。共有された壁および/または千鳥配置された冷却チャネルは、構造的に荷重を共有する一方で、熱が後縁領域102を通してより徐々に広がることを可能にし、ピーク応力を低減する。さらに、圧力側冷却チャネル104および吸引側冷却チャネル106は、それぞれ圧力側44および吸引側46に隣接して大きな表面積を有する形状にすることができ、これにより冷却が促進される。従って、圧力側冷却チャネル104及び吸引側冷却チャネル106の設計は、エアフォイル40、1240の熱的要求を満たすなど、所望の必要性を満たすようにカスタマイズすることができ、これにより、熱応力をさらに低減することができる。
【0070】
本明細書では、実施例を用いて、最良の態様を含む本発明を開示するとともに、任意の装置またはシステムの製造および使用、ならびに組み込まれた方法の実行を含め、当業者であれば誰でも本発明を実施できるようにする。本発明の特許可能な範囲は特許請求の範囲によって定義され、当業者に思いつく他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を含む場合、または特許請求の範囲の文言と実質的に異ならない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0071】
本発明のさらなる態様は、以下の条項の主題によって提供される。
[実施形態1]
前縁(a leading edge)と、後縁(a trailing edge)と、前記前縁と前記後縁との間にそれぞれ延びる圧力側壁および吸引側壁であって、キャンバ軸が前記圧力側壁と前記吸引側壁との中間に画定されている、前記圧力側壁および前記吸引側壁(a pressure side wall and a suction side wall each extending between the leading edge and the trailing edge, wherein a camber axis is defined halfway between the pressure side wall and the suction side wall;)と、エアフォイル内に画定された冷却回路であって、圧力側チャネルおよび吸引側チャネルを含む後縁冷却回路を有し、前記圧力側チャネルが前記圧力側壁に冷却可能に近接して配置され、前記吸引側チャネルが前記吸引側壁に冷却可能に近接して配置される、前記冷却回路(a cooling circuit defined in the airfoil, the cooling circuit having a trailing edge cooling circuit comprising a pressure side channel and a suction side channel, the pressure side channel disposed in cooling proximity to the pressure side wall and the suction side channel disposed in cooling proximity to the suction side wall)と、を含むエアフォイル。
[実施形態2]
前記圧力側チャネルは、少なくとも部分的に前記キャンバ軸の第1の側に配置され(the pressure side channel is disposed at least partially on a first side of the camber axis)、前記吸引側チャネルは、少なくとも部分的に前記キャンバ軸の第2の側に配置され(the suction side channel is disposed at least partially on a second side of the camber axis)、前記圧力側チャネルおよび前記吸引側チャネルが前記後縁に向かって延びるにつれて、前記圧力側チャネルおよび前記吸引側チャネルがそれぞれ前記後縁に向かって収束する(the pressure side channel and the suction side channel each converge towards the trailing edge as the pressure side channel and the suction side channel extend towards the trailing edge)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態3]
前記圧力側チャネルおよび前記吸込側チャネルは、前記圧力側壁と前記吸込側壁との間に配置された共有壁によって部分的に画定される(the pressure side channel and the suction side channel are partially defined by a shared wall disposed between the pressure side wall and the suction side wall)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態4]
前記圧力側チャネルが、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間であって、前記キャンバ軸の第1の側の圧力側中心線に沿って延び(the pressure side channel extends between a pressure side inlet and a pressure side outlet and along a pressure side centerline on a first side of the camber axis)、前記吸込側チャネルが、前記吸込側入口と前記吸込側出口との間であって、前記キャンバ軸の第2の側の吸込側中心線に沿って延びる(the suction side channel extends between a suction side inlet and a suction side outlet and along a suction side centerline on a second side of the camber axis)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態5]
前記圧力側中心線が、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間で前記キャンバ軸に向かって収束し(the pressure side centerline converges towards the camber axis between the pressure side inlet and the pressure side outlet)、前記吸込側中心線が、前記吸込側入口と前記吸込側出口との間で前記キャンバ軸に向かって収束する(the suction side centerline converges towards the camber axis between the suction side inlet and the suction side outlet)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態6]
前記圧力側チャネルおよび前記吸引側チャネルが、互いに半径方向に間隔を隔てて配置される(the pressure side channel and the suction side channel are radially spaced apart from one another)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態7]
前記圧力側チャネルは、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間で断面積が収束し(the pressure side channel converges in cross-sectional area between the pressure side inlet and the pressure side outlet)、前記吸引側チャネルは、前記吸引側入口と前記吸引側出口との間で断面積が収束する(the suction side channel converges in cross-sectional area between the suction side inlet and the suction side outlet)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態8]
前記圧力側チャネルおよび前記吸込側チャネルは、それぞれ共通のプレナムまで延びる(the pressure side channel and the suction side channel each extend to a common plenum)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態9]
1つまたは複数の出口チャネルが、共通プレナムから後縁まで延びる(one or more exit channels extend from the common plenum to the trailing edge)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態10]
前記圧力側チャネルが圧力側出口チャネルまで延びる(the pressure side channel extends to a pressure side exit channel)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態11]
前記圧力側出口チャネルが第1の圧力側出口チャネルであり(the pressure side exit channel is a first pressure side exit channel)、前記吸引側チャネルが、前記第1の圧力側出口チャネルの下流に配置された第2の圧力側出口チャネルを含む(the suction side channel includes a second pressure side exit channel disposed downstream of the first pressure side exit channel)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態12]
前記圧力側チャネルおよび前記吸込側チャネルは、三角形状または楕円形状のいずれかの断面積を画定する(the pressure side channel and the suction side channel define one of a triangle-shaped or oval-shaped cross-sectional area)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態13]
前記圧力側チャネルが複数の圧力側チャネルのうちの1つであり(the pressure side channel is one of a plurality of pressure side channels)、前記吸引側チャネルが複数の吸引側チャネルのうちの1つであり(the suction side channel is one of a plurality of suction side channels)、前記複数の吸引側チャネルが、各吸引側チャネルが複数の圧力側チャネルのうちの少なくとも1つの圧力側チャネルと半径方向に重なるように、前記複数の圧力側チャネルに対して半径方向にずらされている(the plurality of suction side channels is radially staggered relative to the plurality of pressure side channels such that each suction side channel radially overlaps with at least one pressure side channel of the plurality of pressure side channels)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態14]
前記エアフォイルは、前記圧力側チャネルと前記吸引側チャネルとの間に配置されたデッドスペースをさらに画定する(the airfoil further defines a dead space disposed between the pressure side channel and the suction side channel)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態15]
前記圧力側チャネルまたは前記吸込側チャネルの一方の面積が、前記圧力側チャネルまたは前記吸込側チャネルの他方の面積よりも大きい(an area of one of the pressure side channel or the suction side channel is larger than an area of the other of the pressure side channel or the suction side channel)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態16]
圧縮機セクション(a compressor section)と、前記圧縮機セクションの下流に配置された燃焼セクション(a combustion section disposed downstream of the compressor section)と、前記燃焼セクションの下流に配置されたタービンセクション(a turbine section disposed downstream of the combustion section)と、を含むターボマシンであって、前記燃焼セクションまたは前記タービンセクションの一方にロータブレードが配置され(a rotor blade is disposed in one of the combustion section or the turbine section)、前記ロータブレードは、前縁(a leading edge)と、後縁(a trailing edge)と、前記前縁と前記後縁との間にそれぞれ延びる圧力側壁および吸込側壁であって、前記圧力側壁と前記吸込側壁との中間にキャンバ軸が画定されている、前記圧力側壁および前記吸込側壁(a pressure side wall and a suction side wall each extending between the leading edge and the trailing edge, wherein a camber axis is defined halfway between the pressure side wall and the suction side wall)と、前記エアフォイル内に画定された冷却回路であって、圧力側チャネルおよび吸込側チャネルを含む後縁冷却回路を有し、前記圧力側チャネルは前記圧力側壁に冷却可能に近接して配置され、前記吸込側チャネルは前記吸込側壁に冷却可能に近接して配置されている、冷却回路(a cooling circuit defined in the airfoil, the cooling circuit having a trailing edge cooling circuit comprising a pressure side channel and a suction side channel, the pressure side channel disposed in cooling proximity to the pressure side wall and the suction side channel disposed in cooling proximity to the suction side wall)と、を含むエアフォイルを有する、ターボマシン。
[実施形態17]
前記圧力側チャネルが前記キャンバ軸の第1の側に少なくとも部分的に配置され(the pressure side channel is disposed at least partially on a first side of the camber axis)、前記吸引側チャネルが前記キャンバ軸の第2の側に少なくとも部分的に配置され(the suction side channel is disposed at least partially on a second side of the camber axis)、前記圧力側チャネルおよび前記吸引側チャネルが前記後縁に向かって延びるにつれて、前記圧力側チャネルおよび前記吸引側チャネルがそれぞれ前記後縁に向かって収束する(the pressure side channel and the suction side channel each converge towards the trailing edge as the pressure side channel and the suction side channel extend towards the trailing edge)、先行するいずれかの実施形態に記載のターボマシン。
[実施形態18]
前記圧力側チャネルおよび前記吸引側チャネルは、前記圧力側壁と前記吸引側壁との間に配置された共有壁によって部分的に画定される(the pressure side channel and the suction side channel are partially defined by a shared wall disposed between the pressure side wall and the suction side wall)、先行するいずれかの実施形態に記載のターボマシン。
[実施形態19]
前記圧力側チャネルが、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間であって、前記キャンバ軸の第1の側の圧力側中心線に沿って延び(the pressure side channel extends between a pressure side inlet and a pressure side outlet and along a pressure side centerline on a first side of the camber axis)、前記吸引側チャネルが、前記吸引側入口と前記吸引側出口との間であって、前記キャンバ軸の第2の側の吸引側中心線に沿って延びる(the suction side channel extends between a suction side inlet and a suction side outlet and along a suction side centerline on a second side of the camber axis)、先行するいずれかの実施形態に記載のターボマシン。
[実施形態20]
前記圧力側中心線は、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間で前記キャンバ軸に向かって収束し(the pressure side centerline converges towards the camber axis between the pressure side inlet and the pressure side outlet)、前記吸引側中心線は、前記吸引側入口と前記吸引側出口との間で前記キャンバ軸に向かって収束する(the suction side centerline converges towards the camber axis between the suction side inlet and the suction side outlet)、先行するいずれかの実施形態に記載のターボマシン。
[実施形態21]
エアフォイルであって、前縁(a leading edge)と、後縁(a trailing edge)と、前記前縁と前記後縁との間に延びる圧力側壁(a pressure side wall extending between the leading edge and the trailing edge)と、前記前縁と前記後縁との間に延びる吸引側壁(a suction side wall extending between the leading edge and the trailing edge)と、を含み、前記圧力側壁および前記吸引側壁が、本体領域および後縁領域を画定し(the pressure side wall and the suction side wall define a main body region and a trailing edge region)、前記本体領域が、前記前縁から前記後縁領域まで延び(the main body region extending from the leading edge to the trailing edge region)、後縁領域が、本体領域から後縁まで延び(the trailing edge region extending from the main body region to the trailing edge)、前記本体領域が、エアフォイルのスパンに沿って延びる上流プレナムを画定し(the main body region defines an upstream plenum extending along a span of the airfoil)、前記後縁領域が、上流プレナムと流体連通し、トラス構造に配置された複数の圧力側チャネルおよび複数の吸引側チャネルを画定し(the trailing edge region defines a plurality of pressure side channels and a plurality of suction side channels in fluid communication with the upstream plenum and arranged in a trussed structure)、前記複数の圧力側チャネルは前記圧力側壁に隣接して配置され(the plurality of pressure side channels is disposed adjacent to the pressure side wall)、前記複数の吸引側チャネルは前記吸引側壁に隣接して配置される(the plurality of suction side channels is disposed adjacent to the suction side wall)、エアフォイル。
[実施形態22]
前記圧力側壁と前記吸引側壁との間の中間にキャンバ軸が画定され(a camber axis is defined halfway between the pressure side wall and the suction side wall)、前記複数の圧力側チャネルが前記キャンバ軸の第1の側に少なくとも部分的に配置され(the plurality of pressure side channels is disposed at least partially on a first side of the camber axis)、前記複数の吸引側チャネルが前記キャンバ軸の第2の側に少なくとも部分的に配置され(the plurality of suction side channels is disposed at least partially on a second side of the camber axis)、前記複数の圧力側チャネルおよび前記複数の吸引側チャネルが前記後縁に向かって延びるにつれて、前記複数の圧力側チャネルおよび前記複数の吸引側チャネルがそれぞれ前記後縁に向かって収束する(the plurality of pressure side channels and the plurality of suction side channels each converge towards the trailing edge as the plurality of pressure side channels and the plurality of suction side channels extend towards the trailing edge)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態23]
前記複数の圧力側チャネルの各々が、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間であって、前記キャンバ軸の第1の側の圧力側中心線に沿って延び(each of the plurality of pressure side channels extends between a pressure side inlet and a pressure side outlet and along a pressure side centerline on a first side of the camber axis)、前記複数の吸引側チャネルの各々が、前記吸引側入口と前記吸引側出口との間であって、前記キャンバ軸の第2の側の吸引側中心線に沿って延びる(each of the plurality of suction side channels extends between a suction side inlet and a suction side outlet and along a suction side centerline on a second side of the camber axis)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態24]
前記圧力側中心線が、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間で前記キャンバ軸に向かって収束し(the pressure side centerline converges towards the camber axis between the pressure side inlet and the pressure side outlet)、前記吸込側中心線が、前記吸込側入口と前記吸込側出口との間で前記キャンバ軸に向かって収束する(the suction side centerline converges towards the camber axis between the suction side inlet and the suction side outlet)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態25]
前記複数の圧力側チャネルは、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間で断面積が収束し(the plurality of pressure side channels converges in cross-sectional area between the pressure side inlet and the pressure side outlet)、前記複数の吸引側チャネルは、前記吸引側入口と前記吸引側出口との間で断面積が収束する(the plurality of suction side channels converges in cross-sectional area between the suction side inlet and the suction side outlet)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態26]
前記複数の圧力側チャネルおよび前記複数の吸引側チャネルによって形成されるトラス構造は、前記複数の圧力側チャネルおよび前記複数の吸引側チャネルの共有壁によって少なくとも部分的に画定され(the trussed structure formed by the plurality of pressure side channels and the plurality of suction side channels is at least partially defined by shared walls of the plurality of pressure side channels and the plurality of suction side channels)、前記共有壁は、前記圧力側壁から前記吸引側壁まで延びる(the shared walls extend from the pressure side wall to the suction side wall.)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態27]
前記複数の圧力側チャネルおよび前記複数の吸引側チャネルは、互いに半径方向に間隔を空けて配置される(the plurality of pressure side channels and the plurality of suction side channels are radially spaced apart from one another)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態28]
前記複数の圧力側チャネルの各々および前記複数の吸引側チャネルの各々は、下流プレナムまで延び(each of the plurality of pressure side channels and each of the plurality of suction side channels extend to a downstream plenum)、前記下流プレナムは、前記複数の圧力側チャネルの出口および前記複数の吸引側チャネルの出口と前記後縁との間に画定される(the downstream plenum being defined between outlets of the plurality of pressure side channels and the plurality of suction side channels and the trailing edge)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態29]
1つまたは複数の出口チャネルが、前記下流プレナムから前記後縁まで延びる(one or more exit channels extends from the downstream plenum to the trailing edge)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態30]
前記複数の圧力側チャネルの少なくとも1つが、圧力側出口チャネルまで延びる(at least one of the plurality of pressure side channels extends to a pressure side exit channel)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態31]
前記圧力側出口チャネルが第1の圧力側出口チャネルであり(the pressure side exit channel is a first pressure side exit channel)、前記複数の吸引側チャネルのうちの少なくとも1つが、前記第1の圧力側出口チャネルの下流に配置された第2の圧力側出口チャネルを含む(at least one of the plurality of suction side channels includes a second pressure side exit channel disposed downstream of the first pressure side exit channel)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態32]
前記複数の圧力側チャネルの各々および前記複数の吸込側チャネルの各々は、三角形状または楕円形状のいずれかの断面積を画定する(each of the plurality of pressure side channels and each of the plurality of suction side channels define one of a triangle-shaped or oval-shaped cross-sectional area.)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態33]
前記複数の吸引側チャネルは、前記複数の圧力側チャネルのうちの少なくとも1つの圧力側チャネルと半径方向に重なるように、前記複数の圧力側チャネルに対して半径方向にずらされている(the plurality of suction side channels is radially staggered relative to the plurality of pressure side channels such that each suction side channel radially overlaps with at least one pressure side channel of the plurality of pressure side channels)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態34]
前記エアフォイルは、前記複数の圧力側チャネルと前記複数の吸引側チャネルとの間に配置されたデッドスペースをさらに画定する(the airfoil further defines a dead space disposed between the plurality of pressure side channels and the plurality of suction side channels)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態35]
前記複数の圧力側チャネルまたは前記複数の吸引側チャネルのうちの一方のチャネルの面積が、前記複数の圧力側チャネルまたは前記複数の吸引側チャネルのうちの他方のチャネルの面積よりも大きい(an area of one of the plurality of pressure side channels or the plurality of suction side channels is larger than an area of the other of the plurality of pressure side channels or the plurality of suction side channels)、先行するいずれかの実施形態に記載のエアフォイル。
[実施形態36]
圧縮機セクションと、前記圧縮機セクションの下流に配置された燃焼セクションと、前記燃焼セクションの下流に配置されたタービンセクションと、を含み、前記圧縮機セクションまたは前記タービンセクションの一方にロータブレードが配置され、前記ロータブレードは、シャンク部と、前記シャンク部から延びるエアフォイルと、を含み、前記エアフォイルは、前縁と、後縁と、前記前縁と前記後縁との間に延びる圧力側壁と、前記前縁と前記後縁との間に延びる吸込側壁と、を含み、前記圧力側壁および前記吸込側壁は、本体領域および後縁領域を画定し、前記本体領域は、前記前縁から前記後縁領域まで延び、前記後縁領域は、前記本体領域から前記後縁まで延び、前記本体領域は、前記エアフォイルのスパンに沿って延びる上流プレナムを画定し、前記後縁領域は、前記上流プレナムと流体連通し、トラス構造に配置された複数の圧力側チャネルおよび複数の吸引側チャネルを画定し、前記複数の圧力側チャネルは、前記圧力側壁に隣接して配置され、前記複数の吸引側チャネルは、前記吸引側壁に隣接して配置される、ターボマシン。
[実施形態37]
前記圧力側壁と前記吸引側壁との間の中間にキャンバ軸が画定され、前記複数の圧力側チャネルが前記キャンバ軸の第1の側に少なくとも部分的に配置され、前記複数の吸引側チャネルが前記キャンバ軸の第2の側に少なくとも部分的に配置され、前記複数の圧力側チャネルおよび前記複数の吸引側チャネルが前記後縁に向かって延びるにつれて、前記複数の圧力側チャネルおよび前記複数の吸引側チャネルがそれぞれ前記後縁に向かって収束する、先行するいずれかの実施形態に記載のターボマシン。
[実施形態38]
前記複数の圧力側チャネルの各々は、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間であって、前記キャンバ軸の第1の側の圧力側中心線に沿って延び、前記複数の吸引側チャネルの各々は、前記吸引側入口と前記吸引側出口との間であって、前記キャンバ軸の第2の側の吸引側中心線に沿って延びる、先行するいずれかの実施形態に記載のターボマシン。
[実施形態39]
前記圧力側中心線は、前記圧力側入口と前記圧力側出口との間で前記キャンバ軸に向かって収束し、前記吸引側中心線は、前記吸引側入口と前記吸引側出口との間で前記キャンバ軸に向かって収束する、先行するいずれかの実施形態に記載のターボマシン。
[実施形態40]
前記複数の圧力側チャネルおよび前記複数の吸引側チャネルによって形成されるトラス構造は、前記複数の圧力側チャネルおよび前記複数の吸引側チャネルの共有壁によって部分的に画定され、前記共有壁は、前記圧力側壁から前記吸引側壁まで延びる、先行するいずれかの実施形態に記載のターボマシン。
【符号の説明】
【0072】
10:ガスタービンエンジン 11:圧縮機ケーシング 12:圧縮機セクション 14:圧縮機 16:入口 18:燃焼セクション 19:ステータベーン 20:燃焼器 21:ロータディスク 22:タービンセクション 23:ロータブレード 24:シャフト 25:燃焼室 26:ステータベーン/静止ノズル 27:ロータディスク 28:ロータブレード 30:軸方向中心線 32:外側ケーシング 34:排気ディフューザ 35:圧縮空気 37、1237:シャンク部 38、1238:取り付け部 40、1240:エアフォイル 41:燃焼ガス 42、1242:プラットフォーム 43:支柱/メインエアフォイル 44、1244:圧力側壁 46、1246:吸込側壁 48、1248:根元 50、1250:ロータブレード 51、1251:先端 52、1252:前縁 54、1254:後縁 56:冷却通路 58:冷却剤 60:冷却通路入口 64:冷却剤出口 66:先端キャビティ 68:圧力側先端レール 70:吸引側先端レール 72:冷却回路 74:リブ 76:ルートターン 77:フロア 78:チップターン 82、1282:後行面 84、1284:先行面 88:前縁通路 90:中間通路 92:後縁通路 94、1294:キャンバ軸 100:後縁冷却回路 101、1201:本体領域 102、1202:後縁領域 104、206、306;圧力側チャネル 106、208、308:吸引側チャネル 108:共有壁 109:三角形形状の領域 110:第1の共有壁 112:第2の共有壁 114:第1の交点 116:第2の交点 118、122:入口 120、124、134:出口 126:圧力側中心線 128:吸込側中心線 130:下流プレナム 132:出口チャネル 136:仕切り壁 138:圧力側出口チャネル 142:軸方向部 144:横方向部 146:第1の部分 148:第2の部分 150:第1の圧力側出口チャネル 152:第2の圧力側出口チャネル 209、309:楕円形の領域 212、214:放射状の列 216、316:第1の半径線 218、318:第2の半径線 220、320:長軸 222、322:短軸 312:圧力側放射状列 314:吸引側放射状列 324:デッドスペース 326:第1の仕切り壁 328:第2の仕切り壁 330:共通のプレナム 332:出口チャネル 334:開放端部 336:閉鎖端部 1205:上流プレナム A、AC:軸方向 C:周方向/円周方向 R:半径方向 T:横方向
図1
図2
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図5
図6
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【外国語明細書】