(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025002652
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】ロボット装置
(51)【国際特許分類】
B25J 13/08 20060101AFI20241226BHJP
B25J 15/00 20060101ALI20241226BHJP
B24B 27/00 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
B25J13/08 Z
B25J15/00 Z
B24B27/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023102966
(22)【出願日】2023-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】390020477
【氏名又は名称】トライエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003373
【氏名又は名称】弁理士法人石黒国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】東 和也
【テーマコード(参考)】
3C158
3C707
【Fターム(参考)】
3C158AA04
3C158AA14
3C158AA16
3C158AC02
3C158BA05
3C158BB02
3C158BC02
3C158CB01
3C707AS12
3C707EU04
3C707HS27
3C707KS33
3C707LU08
(57)【要約】
【課題】ロボット装置において、大曲率部位を含む表面を連続的に処理する場合に、処理部による表面の傷つけを防止する。
【解決手段】ロボット装置の駆動部5によれば、モータ7は、処理部をロボットに対して相対移動させるための駆動力を発生し、駆動力伝達部8は、モータ7が発生する駆動力を処理部に伝達する。また、駆動力伝達部8は、モータ7の出力軸に組み付けられたピニオン13、および、ピニオン13と噛み合うラック14を有し、ピニオン13の回転によりラック14が動く方向に処理部を直線的に駆動することで、処理部をロボットに対して相対移動させる。これにより、ロボット装置において、大曲率部位を含む表面を連続的に処理する場合に、処理部による表面の傷つけを防止することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットの効果器として、
ワークに対し力を及ぼしながら所定の処理を施す処理部と、
この処理部を前記ロボットに対して相対移動するように駆動することで、前記処理部が前記ワークに及ぼす力を増減する駆動部とを備えるロボット装置において、
前記駆動部は、
前記処理部を前記ロボットに対して相対移動させるための駆動力を発生する電動モータと、
この電動モータが発生する駆動力を前記処理部に伝達する駆動力伝達部とを有し、
この駆動力伝達部は、
前記電動モータの出力軸に組み付けられたピニオン、および、このピニオンと噛み合うラックを有し、
前記ピニオンの回転により前記ラックが動く方向に前記処理部を直線的に駆動することで、前記処理部を前記ロボットに対して相対移動させることを特徴とするロボット装置。
【請求項2】
請求項1に記載のロボット装置において、
前記処理部が前記ワークに前記所定の処理を施しているときに、前記処理部が前記ワークに及ぼす力に感応し、この力に応じた信号を出力する感応部と、
前記感応部が出力する信号に応じて前記電動モータを制御する制御部とを備え、
前記感応部は、前記処理部と前記ラックとの間に組み付けられ、前記電動モータが発生する駆動力により、前記処理部および前記ラックと同じ方向に、直線的に駆動されることを特徴とするロボット装置。
【請求項3】
請求項1に記載のロボット装置において、
前記処理部は、前記ラックが移動する方向の内、一方側へ移動するときに前記ワークに及ぼす力が強くなる第1処理部、および、他方側へ移動するときに前記ワークに及ぼす力が強くなる第2処理部を有することを特徴とするロボット装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、所定の処理をワークに施すロボット装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、上記のロボット装置では、処理後のワークの品質向上を目的として、以下のような処理部、駆動部、感応部および制御部を備える構成が公知である(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、処理部とは、ワークに力を及ぼしながら所定の処理を施すものであり、駆動部とは、処理部をロボットに対して相対移動するように駆動することで、処理部がワークに及ぼす力を増減するものである。
【0003】
また、駆動部は、より具体的には、電動モータとボールねじとを含んで構成されており、電動モータが発生するトルクをボールねじにより直線的な力に変換し、この直線的な力により処理部を駆動してワークに力を及ぼす。さらに、駆動部では、制御部により電動モータが制御されてトルクが増減することで、処理部を経てワークに及ぼす力が増減される。
【0004】
また、感応部は、処理部がワークに処理を施しているときに、処理部がワークに及ぼす力に感応してこの力に応じた信号を出力し、制御部は、感応部が出力する信号に応じて電動モータを制御する。
これにより、ロボット装置は、処理部がワークに及ぼす力を制御しつつ、処理部による加工を進めることができるので、処理後のワークの品質を高めることができる(以下、処理部がワークに及ぼす力を制御することを「加圧力制御」と呼ぶことがある。)。
【0005】
近年、例えば、ワークの表面を研磨する場合に、次のような表面を研磨する要請が生じている。すなわち、急激に盛り上がる凸部が存在する平面のように、曲率が大きい部位を含む表面を連続的に研磨する要請が生じている。
ところで、このような表面を連続的に研磨する場合、次のような問題がある(以下、処理部によって処理すべき表面において、曲率が大きい部位を「大曲率部位」と呼ぶことがある。)。
【0006】
すなわち、処理部としての研磨ツールが大曲率部位を通過するときに、表面から受ける反力が、加圧力制御に基づき表面に及ぼしている力よりも一時的に強くなってしまう。この結果、研磨ツールが表面に及ぼす力も強くなってしまい、表面を傷つけてしまう可能性がある。
【0007】
このような表面の傷つけに対しては、加圧力制御の応答性を高めて、例えば、より早期に、電動モータを逆回転させて研磨ツールが表面に及ぼす力を弱めることが理想的である。しかし、加圧力制御の応答性を更に高めることは困難であり、別途、対策をとる必要があると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ロボット装置において、大曲率部位を含む表面を連続的に処理する場合に、処理部による表面の傷つけを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示のロボット装置は、ロボットの効果器として、次の処理部および駆動部を備える。すなわち、処理部は、ワークに対し力を及ぼしながら所定の処理を施し、駆動部は、処理部をロボットに対して相対移動するように駆動することで、処理部がワークに及ぼす力を増減する。また、駆動部は、以下の電動モータおよび駆動力伝達部を有する。つまり、電動モータは、処理部をロボットに対して相対移動させるための駆動力を発生し、駆動力伝達部は、電動モータが発生する駆動力を処理部に伝達する。
【0011】
そして、駆動力伝達部は、電動モータの出力軸に組み付けられたピニオン、および、ピニオンと噛み合うラックを有し、ピニオンの回転によりラックが動く方向に処理部を直線的に駆動することで、処理部をロボットに対して相対移動させる。
これにより、本開示によれば、潜在的に、ロボット装置において、大曲率部位を含む表面を連続的に処理する場合に、処理部による表面の傷つけを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】ピニオンとラックとの噛合いを見えるようにしたロボット装置の要部の斜視図である。
【
図3】ピニオンとラックとの噛合いを見えるようにしたロボット装置の要部の側面図である。
【
図4】ピニオンとラックとの噛合いを見えるようにしたロボット装置の要部の正面図である。
【
図5】ピニオンとラックとの噛合いの様子を拡大して示す要部拡大図である。
【
図6】処理部が大曲率部位に接近した様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施形態のロボット装置を、以下の実施例に基づき説明する。
【実施例0014】
〔実施例の構成〕
実施例のロボット装置1の構成を、
図1~
図6を用いて説明する。
ロボット装置1は、例えば、急激に盛り上がる凸部が存在する平面のように、大曲率部位2を含む表面を連続的に研磨するときに、好適に利用することができるものである(
図6参照。)。
以下、ロボット装置1について詳述する。
【0015】
ロボット装置1は、ロボット3の効果器として、次の処理部4および駆動部5を備える。すなわち、処理部4は、ワーク6に対し力を及ぼしながら所定の処理を施し、駆動部5は、処理部4をロボット3に対して相対移動するように駆動することで、処理部4がワーク6に及ぼす力を増減する。なお、ロボット3は、周知の6軸垂直多関節型であり、ロボット3の先端に、処理部4および駆動部5が装着されている(
図2参照。)。
【0016】
また、駆動部5は、以下の電動モータ7および駆動力伝達部8を有する。つまり、電動モータ7は、処理部4をロボット3に対して相対移動させるための駆動力を発生し、駆動力伝達部8は、電動モータ7が発生する駆動力を処理部4に伝達する。
以下、電動モータ7をモータ7と略して呼ぶことがある。なお、モータ7は、例えば、周知の位置センサを有する周知構成の同期モータである。
【0017】
ここで、処理部4は、例えば、ワーク6の表面6aを研磨する研磨ツール10、および、研磨ツール10を回転駆動するアクチュエータ等を有する周知の構成である。また、ロボット装置1は、ロボット3、処理部4および駆動部5等の動作を制御する制御部11として制御盤を備える。そして、制御部11は、ロボット3、処理部4および駆動部5等のアクチュエータに指令して、研磨ツール10を回転駆動しつつ三次元的に移動させながら、表面6aを研磨していく。
【0018】
また、駆動力伝達部8は、モータ7の出力軸に組み付けられたピニオン13、および、ピニオン13と噛み合うラック14を有し、ピニオン13の回転によりラック14が動く方向に処理部4を直線的に駆動することで、処理部4をロボット3に対して相対移動させる。
【0019】
さらに、ロボット装置1は、以下の感応部15を備える。すなわち、感応部15は、処理部4がワーク6に所定の処理を施しているときに、処理部4がワーク6に及ぼす力に感応し、この力に応じた信号を出力する。そして、制御部11は、感応部15が出力する信号に応じてモータ7を制御することで、加圧力制御を実行する。
【0020】
そして、感応部15は、処理部4とラック14との間に組み付けられ、モータ7が発生する駆動力により、処理部4およびラック14と同じ方向に、直線的に駆動される。
さらに、処理部4は、次の第1、第2処理部4A、4Bを有する。すなわち、第1処理部4Aは、ラック14が移動する方向の内、一方側へ移動するときにワーク6に及ぼす力が強くなるものであり、第2処理部4Bは、他方側へ移動するときにワーク6に及ぼす力が強くなるものである。そして、第1、第2処理部4A、4Bは、両方とも、上記の研磨ツール10等を有する周知の構成である。
【0021】
また、感応部15は、次の第1、第2感応部15A、15Bを有する。
すなわち、第1感応部15Aは、第1処理部4Aとラック14との間に組み付けられ、第1処理部4Aがワーク6に処理を施しているときに、第1処理部4Aがワーク6に及ぼす力に感応し、この力に応じた信号を出力する。そして、制御部11は、第1感応部15Aが出力する信号に応じてモータ7を制御することで、第1処理部4Aに対する加圧力制御を実行する。
【0022】
第2感応部15Bは、第2処理部4Bとラック14との間に組み付けられ、第2処理部4Bがワーク6に処理を施しているときに、第2処理部4Bがワーク6に及ぼす力に感応し、この力に応じた信号を出力する。そして、制御部11は、第2感応部15Bが出力する信号に応じてモータ7を制御することで、第2処理部4Bに対する加圧力制御を実行する。なお、第1、第2感応部15A、15Bは、両方とも、例えば、周知の力センサである。
以下、処理部4、駆動部5、感応部15等を含む、ロボット3の先端における各種の構成の取付構造を説明する。
【0023】
まず、ロボット3の先端には、上記の処理部4、ならびに、駆動部5をなすモータ7および駆動力伝達部8とともに、次の保護構造17およびスライド構造18等が設けられている。
なお、以下の説明では、ラック14が移動する方向をX方向、モータ7の出力軸の方向をY方向、X、Y方向の両方に垂直な方向をZ方向として、ロボット3の先端における直交座標系を定義する。
【0024】
まず、保護構造17は、ピニオン13およびラック14を囲うことで、例えば、異物が嚙みこまれることを防止するものである。
より具体的には、保護構造17は、次の囲い体17A、覆い板17Bにより構成されている。
囲い体17Aは、X方向に関して一方側、他方側、Y方向に関してモータ7が存在する側とは反対側、および、Z方向に関して一方側、他方側から、ピニオン13およびラック14を囲う。
【0025】
また、囲い体17Aの内、ピニオン13およびラック14をZ方向に関して一方側から覆う壁部の内側にラック14が固定されている。さらに、囲い体17Aの内、ピニオン13およびラック14をY方向に関してモータ7が存在する側とは反対側から覆う壁部に、後記するスライダ18Cが固定されている。これにより、ラック14および囲い体17Aは、ロボット3の先端およびモータ7に対して相対移動することができる。
【0026】
また、覆い板17Bは、モータ7の出力軸を回転自在に保持しつつ、Y方向に関してモータ7が存在する側から、ピニオン13およびラック14を覆う。
さらに、覆い板17Bは、連結部20A、20Bに固定されている。ここで、連結部20A、20Bは、それぞれ、Z方向の一方側、他方側で、後記する取付板21とモータ7とを連結するものである。これにより、覆い板17Bは、ロボット3の先端やモータ7に対して3次元的に位置を変えない。
【0027】
次に、スライド構造18は、第1、第2処理部4A、4Bやピニオン13等のロボット3に対する相対移動を安定させるものである。
より具体的には、スライド構造18は、次のレール18Rおよび3つのスライダ18A、18B、18C等により構成されている。まず、レール18Rは、直線状に設けられて取付板21に、X方向を指向するように固定されている。また、取付板21は、ロボット3の先端に固定されている。このため、レール18Rは、ロボット3に対して相対移動しない。また、スライダ18A~18Cは、それぞれ、レール18Rが嵌まる凹部を有しており、レール18Rが嵌まった状態で、X方向に直線的に移動することができる。
【0028】
ここで、スライダ18A~18Cは、スライダ18A、18C、18Bの順で並んでおり、中央のスライダ18Cには、上記の囲い体17Aが固定されている。また、X方向に関してスライダ18Cの一方側に存在するスライダ18Aには、架橋体22Aを介して第1処理部4Aが締結されており、スライダ18Cの他方側に存在するスライダ18Bには、架橋体22Bを介して第2処理部4Bが締結されている。
【0029】
また、囲い体17AのX方向の一方側の壁部と架橋体22Aとの間に、第1感応部15Aが挟まって、囲い体17Aと架橋体22Aとを連結している。同様に、囲い体17Aの他方側の壁部と架橋体22Bとの間に、第2感応部15Bが挟まって、囲い体17Aと架橋体22Bとを連結している。
これにより、第1、第2感応部15A、15Bは、それぞれ第1、第2処理部4A、4Bがワーク6に及ぼす力に感応し、この力に応じた信号を出力することができる。
【0030】
以上の構成により、ロボット装置1によれば、モータ7のトルクがピニオン13とラック14との噛合いにより直線的な力に変換されて処理部4をX方向に駆動する。
例えば、第1処理部4Aによってワーク6の表面を研磨するときに、モータ7を制御してピニオン13の回転を操作することで、ラック14をX方向に移動させて第1処理部4Aに対する加圧力制御を行う。このとき、ロボット装置1は、第1感応部15Aが出力する信号に応じてモータ7を制御する。
【0031】
同様に、第2処理部4Bによってワーク6の表面を研磨するときに、モータ7を制御してピニオン13の回転を操作することで、ラック14をX方向に移動させて第2処理部4Bに対する加圧力制御を行う。このとき、ロボット装置1は、第2感応部15Bが出力する信号に応じてモータ7を制御する。
【0032】
なお、ラック14、第1、第2感応部15A、15B、囲い体17A、スライダ18A~18C、および、架橋体22A、22Bは、モータ7からピニオン13を経由して伝わった直線的な力により、第1、第2処理部4A、4Bとともに、ロボット3の先端やモータ7等に対してX方向に相対移動する。
【0033】
〔実施例の効果〕
実施例のロボット装置1は、ロボット3の効果器として、次の処理部4および駆動部5を備える。すなわち、処理部4は、ワーク6に対し力を及ぼしながら所定の処理を施し、駆動部5は、処理部4をロボット3に対して相対移動するように駆動することで、処理部4がワーク6に及ぼす力を増減する。また、駆動部5は、以下のモータ7および駆動力伝達部8を有する。つまり、モータ7は、処理部4をロボット3に対して相対移動させるための駆動力を発生し、駆動力伝達部8は、モータ7が発生する駆動力を処理部4に伝達する。
【0034】
そして、駆動力伝達部8は、モータ7の出力軸に組み付けられたピニオン13、および、ピニオン13と噛み合うラック14を有し、ピニオン13の回転によりラック14が動く方向に処理部4を直線的に駆動することで、処理部4をロボット3に対して相対移動させる。
これにより、ロボット装置1において、大曲率部位2を含む表面6aを連続的に処理する場合に、処理部4による表面6aの傷つけを防止することができる。
【0035】
すなわち、ピニオン13とラック14との嚙み合い構造によれば、ボールネジにおけるねじ同士の螺合構造よりも、表面6aから処理部4に作用する反力をモータ7の出力軸の方に、大幅に逃しやすくなる。このため、処理部4が大曲率部位2を通過するときに、反力をモータ7の出力軸の方に大きく逃すことで、処理部4が表面6aに及ぼす力を大幅に低減することができるので、処理部4が表面6aを傷つけにくくなくなる。
以上により、ロボット装置1において、大曲率部位2を含む表面6aを連続的に処理する場合に、処理部4による表面の傷つけを防止することができる。
【0036】
また、実施例のロボット装置1は、以下の制御部11および感応部15を備える。すなわち、感応部15は、処理部4がワーク6に所定の処理を施しているときに、処理部4がワーク6に及ぼす力に感応し、この力に応じた信号を出力する。また、制御部11は、感応部15が出力する信号に応じてモータ7を制御する。
【0037】
そして、感応部15は、処理部4とラック14との間に組み付けられ、モータ7が発生する駆動力により、処理部4およびラック14と同じ方向に、直線的に駆動される。
これにより、感応部15の信号を利用した加圧力制御を併せて行うことで、処理部4が大曲率部位2を通過するときに、例えば、モータ7を逆回転させて反力をモータ7の出力軸の方に逃しやすくすることができる。このため、処理部4が表面を傷つける可能性を、より一層、低減することができる。
【0038】
さらに、実施例のロボット装置1によれば、処理部4は、ラック14が移動するX方向の内、一方側へ移動するときにワーク6に及ぼす力が強くなる第1処理部4A、および、他方側へ移動するときにワーク6に及ぼす力が強くなる第2処理部4Bを有する。
これにより、処理部4による処理を効率的に行うことができる。
【0039】
〔変形例〕
実施例は具体的な一例を開示するものであり、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
例えば、実施例のロボット装置1によれば、処理部4は、第1、第2処理部4A、4Bを有していたが、一方のみを有するように処理部4を構成してもよい。
また、実施例のロボット装置1は感応部15を備えていたが、感応部15を省いて、感応部15の信号を利用した加圧力制御を実行しないようにしてもよい。
1 ロボット装置 3 ロボット 4 処理部 5 駆動部 6 ワーク 7モータ(電動モータ) 8 駆動力伝達部 13 ピニオン 14 ラック