(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025026533
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】電動弁および弁装置
(51)【国際特許分類】
F16K 31/04 20060101AFI20250214BHJP
【FI】
F16K31/04 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024211959
(22)【出願日】2024-12-05
(62)【分割の表示】P 2023098626の分割
【原出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】391002166
【氏名又は名称】株式会社不二工機
(74)【代理人】
【識別番号】110002608
【氏名又は名称】弁理士法人オーパス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 竜也
(72)【発明者】
【氏名】間野 日出男
(57)【要約】
【課題】小さな空間に配置できる電動弁および弁装置を提供する。
【解決手段】電動弁1は、弁本体アセンブリ5と、弁本体アセンブリ5に固定されるステーターユニット8と、を有する。弁本体アセンブリ5は、弁室12および弁口13を有する弁本体10と、弁本体10に取り付けられる円筒形状のローターケース30と、ローターケース30の内側に配置される円筒形状のローター40と、ローター40の回転に応じて移動する弁体20と、を有する。ステーターユニット8は、ローター40の内側に配置され、ローター40とともにステッピングモーター98を構成するステーター90と、筒形状のコネクタ部87を有する合成樹脂製のハウジング80と、を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒形状のローターケースと、
前記ローターケースの内側に配置される円筒形状のマグネットローターと、
前記マグネットローターの回転に応じて移動する弁体と、
前記マグネットローターの内側に配置され、前記マグネットローターとともにモーターを構成するステーターと、
円筒形状の周壁部と、前記周壁部の第1端に接続された円板形状の底壁部と、前記周壁部の第2端に内周縁が接続された環状部と、を一体的に有する内ケースと、を有し、
前記環状部の外周縁が、前記ローターケースの一端に接合され、
前記周壁部および前記底壁部が、前記マグネットローターの内側に配置され、
前記周壁部の内側に、前記ステーターが配置される、電動弁。
【請求項2】
前記電動弁が、合成樹脂製のハウジングをさらに有し、
前記ハウジングが、前記ステーターが埋め込まれる円柱形状の支持部を有し、
前記支持部が、前記内ケースに嵌合されている、請求項1に記載の電動弁。
【請求項3】
前記ハウジングが、筒形状のコネクタ部をさらに有し、
前記コネクタ部が、前記マグネットローターの軸方向に延びている、請求項2に記載の電動弁。
【請求項4】
前記ステーターが、前記マグネットローターと同軸に配置され、径方向に延びる複数の極部を有する積層コアと、前記極部に配置された複数のコイルと、を有する、請求項3に記載の電動弁。
【請求項5】
前記電動弁が、前記マグネットローターの磁気を検出する磁気センサーをさらに有し、
前記磁気センサーが、前記支持部における前記極部と前記極部との間の箇所に配置される、請求項4に記載の電動弁。
【請求項6】
前記電動弁が、前記マグネットローターとともに回転する駆動軸をさらに有し、
前記弁体が雌ねじを有しかつ前記駆動軸が前記雌ねじに螺合される雄ねじを有し、または、前記駆動軸が雌ねじを有しかつ前記弁体が前記雌ねじに螺合される雄ねじを有し、
前記雌ねじおよび前記雄ねじが、前記弁体を移動させる送りねじ機構を構成する、請求項1に記載の電動弁。
【請求項7】
少なくとも1つの電動弁と、前記電動弁が配置される取付面を有する流路ブロックと、を有する弁装置であって、
前記電動弁が、
筒形状のローターケースと、
前記ローターケースの内側に配置される円筒形状のマグネットローターと、
前記マグネットローターの回転に応じて移動する弁体と、
前記マグネットローターの内側に配置され、前記マグネットローターとともにモーターを構成するステーターと、
円筒形状の周壁部と、前記周壁部の第1端に接続された円板形状の底壁部と、前記周壁部の第2端に内周縁が接続された環状部と、を一体的に有する内ケースと、を有し、
前記環状部の外周縁が、前記ローターケースの一端に接合され、
前記周壁部および前記底壁部が、前記マグネットローターの内側に配置され、
前記周壁部の内側に、前記ステーターが配置される、弁装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動弁および弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、従来の電動弁の一例を開示している。電動弁は、弁本体と、ケースと、ローターと、ステーターと、ハウジングと、を有する。ケースは、円筒形状を有しており、弁本体に接合される。ローターはケースの内側に配置される。ステーターは、円筒形状を有しており、ケースの外側に同軸に配置される。ローターとステーターとは、モーターを構成する。ハウジングはケースを収容する。ハウジングはコネクタ部を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の電動弁は、例えば、
図20に示す弁装置に用いられる。弁装置803は、複数の電動弁801と、流路ブロック950と、を有する。流路ブロック950は、直方体形状を有しており、複数の電動弁801が配置される取付面951を有する。電動弁801はステーターがケースの外側に配置されているので電動弁801の外径が大きく、電動弁801を配置するための大きな空間が必要である。そのため、流路ブロック950において、比較的大きな取付面951が必要となる。また、電動弁801のコネクタ部887が前方および後方を向いている。そのため、弁装置803が組み込まれるシステムにおいて、複数の電動弁801の周囲にコネクタ部887に接続されるケーブルを配置するための空間が必要である。
【0005】
そこで、本発明は、小さな空間に配置できる電動弁および弁装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電動弁は、筒形状のローターケースと、前記ローターケースの内側に配置される円筒形状のマグネットローターと、前記マグネットローターの回転に応じて移動する弁体と、前記マグネットローターの内側に配置され、前記マグネットローターとともにモーターを構成するステーターと、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明において、前記電動弁が、円筒形状の周壁部と、前記周壁部の第1端に接続された円板形状の底壁部と、前記周壁部の第2端に内周縁が接続された環状部と、を一体的に有する内ケースをさらに有し、前記環状部の外周縁が、前記ローターケースの一端に接合され、前記周壁部および前記底壁部が、前記マグネットローターの内側に配置され、前記周壁部の内側に、前記ステーターが配置される、ことが好ましい。
【0008】
本発明において、前記電動弁が、合成樹脂製のハウジングをさらに有し、前記ハウジングが、前記ステーターが埋め込まれる円柱形状の支持部を有し、前記支持部が、前記内ケースに嵌合されている、ことが好ましい。
【0009】
本発明において、前記ハウジングが、筒形状のコネクタ部をさらに有し、前記コネクタ部が、前記マグネットローターの軸方向に延びている、ことが好ましい。
【0010】
本発明において、前記ステーターが、前記マグネットローターと同軸に配置され、径方向に延びる複数の極部を有する積層コアと、前記極部に配置された複数のコイルと、を有する、ことが好ましい。
【0011】
本発明において、前記電動弁が、前記マグネットローターの磁気を検出する磁気センサーをさらに有し、前記磁気センサーが、前記支持部における前記極部と前記極部との間の箇所に配置される、ことが好ましい。
【0012】
本発明において、前記電動弁が、前記マグネットローターとともに回転する駆動軸をさらに有し、前記弁体が雌ねじを有しかつ前記駆動軸が前記雌ねじに螺合される雄ねじを有し、または、前記駆動軸が雌ねじを有しかつ前記弁体が前記雌ねじに螺合される雄ねじを有し、前記雌ねじおよび前記雄ねじが、前記弁体を移動させる送りねじ機構を構成する、ことが好ましい。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係る弁装置は、少なくとも1つの電動弁と、前記電動弁が配置される取付面を有する流路ブロックと、を有する弁装置であって、前記電動弁が、筒形状のローターケースと、前記ローターケースの内側に配置される円筒形状のマグネットローターと、前記マグネットローターの回転に応じて移動する弁体と、前記マグネットローターの内側に配置され、前記マグネットローターとともにモーターを構成するステーターと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、マグネットローターが円筒形状を有し、マグネットローターとともにモーターを構成するステーターがマグネットローターの内側に配置されている。このようにしたことから、マグネットローターの外側にステーターが配置される構成に比べて、電動弁の外径が小さい。そのため、電動弁を比較的小さな空間に配置できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施例に係る電動弁の正面図である。
【
図7】電動弁のステーターユニットの正面図である。
【
図12】ステーターユニットのステーターの背面図である。
【
図18】本発明の第2実施例に係る弁装置の断面図である。
【
図19】本発明の第3実施例に係る弁装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の第1実施例に係る電動弁について、
図1~
図17を参照して説明する。本実施例に係る電動弁は、例えば、自動車用エアコンにおいて冷媒流量を制御するために使用される。
【0017】
図1、
図2および
図3は、本発明の第1実施例に係る電動弁の正面図、平面図および底面図である。
図4は、
図1のIV-IV線に沿う断面図である。
図5は、
図4のV-V線に沿う断面図である。
図6は、電動弁の弁本体アセンブリの断面図である。
図7、
図8および
図9は、電動弁のステーターユニットの正面図、背面図および底面図である。
図10は、
図7のX-X線に沿う断面図である。
図11は、
図10のXI-XI線に沿う断面図である。
図12、
図13および
図14は、ステーターユニットのステーターの背面図、平面図および底面図である。
図15は、
図12のXV-XV線に沿う断面図である。
図16は、
図15のXVI-XVI線に沿う断面図である。
図17は、
図15のXVII-XVII線に沿う断面図である。各図において、矢印Xで示すX方向が左右方向であり、矢印Yで示すY方向が前後方向であり、矢印Zで示すZ方向が上下方向(軸線L方向)である。矢印Xにおいて「X」の文字がある方が右方向であり、矢印Yにおいて「Y」の文字がある方が前方向であり、矢印Zにおいて「Z」の文字がある方が上方向である。
【0018】
図1~
図5に示すように、第1実施例に係る電動弁1は、弁本体アセンブリ5と、ステーターユニット8と、を有している。
【0019】
図6に示すように、弁本体アセンブリ5は、弁本体10と、弁体20と、ローターケース30と、軸受35と、ローター40と、駆動軸50と、内ケース60と、を有している。
【0020】
弁本体10は、本体部材11と、スリーブ18と、弁体支持板19と、を有している。
【0021】
本体部材11は、例えば、アルミニウム合金などの金属製である。本体部材11の上部11aの横断面の外形は、六角形状である。「横断面」は、軸線Lと直交する断面である。本体部材11は、弁室12と、弁口13と、弁座14と、第1接続通路15と、第2接続通路16と、取付孔17と、を有している。
【0022】
弁口13は、弁室12に接続されている。弁口13は、弁室12において弁座14に囲まれている。第1接続通路15は、弁室12から左右方向および前後方向に延びる十字形状を有している。第2接続通路16は、弁口13から下方に延びている。
【0023】
取付孔17は、本体部材11の上面11cに配置されている。取付孔17は、弁室12と接続されている。本体部材11は、上方を向く環状平面である保持面17aを有している。保持面17aは、取付孔17と弁室12との接続箇所に配置されている。本体部材11は、雄ねじ11sおよび雌ねじ11tを有している。雄ねじ11sは、本体部材11の下部11bの外周面に配置されている。雌ねじ11tは、取付孔17の内周面に配置されている。また、本体部材11は、環状溝11d、11eを有している。環状溝11dは、本体部材11の下部11bの外周面における雄ねじ11sより上方の箇所に配置されている。環状溝11eは、本体部材11の下部11bの外周面における第1接続通路15より下方の箇所に配置されている。環状溝11d、11eには、Oリングが配置される。
【0024】
スリーブ18は、合成樹脂製または金属製である。スリーブ18は、全体的に円筒形状を有している。スリーブ18は、小径部18aと、大径部18bと、フランジ部18cと、を一体的に有している。
【0025】
小径部18aおよび大径部18bは、円筒形状を有している。大径部18bの内径は、小径部18aの外径より大きい。大径部18bの下端は、小径部18aの上端に同軸に接続されている。フランジ部18cは、円環板形状を有している。フランジ部18cの内周縁が、大径部18bの上端に接続されている。小径部18aおよび大径部18bは、弁室12に配置されている。フランジ部18cは、本体部材11の保持面17aに接している。
【0026】
弁体支持板19は、合成樹脂製または金属製である。弁体支持板19は、円環板形状を有している。弁体支持板19の外周縁が円形状でかつ内周縁が正方形状である。弁体支持板19は取付孔17に配置され、弁体支持板19の下面がスリーブ18のフランジ部18cに接している。
【0027】
弁体20は、合成樹脂製または金属製である。弁体20は、軸部21と、弁部22と、を一体的に有している。
【0028】
軸部21は、全体的に柱形状を有している。軸部21の上部21aは四角柱形状を有している。上部21aの横断面の外形は、弁体支持板19の内周縁と同じ正方形状である。軸部21の下部21bは円柱形状を有している。下部21bの外径は、スリーブ18の小径部18aの内径と同じである。軸部21は、ねじ穴21cおよび雌ねじ21tを有している。ねじ穴21cは、軸部21の上端面に配置されている。雌ねじ21tは、ねじ穴21cの内周面に配置されている。
【0029】
軸部21の上部21aは、弁体支持板19の内側に配置されている。軸部21の下部21bは、スリーブ18の小径部18aの内側に配置されている。弁体20は、スリーブ18および弁体支持板19によって上下方向(軸線L方向)に移動可能に支持される。弁体20は、弁体支持板19によって軸線L周りの回転が規制される。なお、軸部21の上部21aの形状および弁体支持板19の内周縁の形状は、弁体20の軸線L周りの回転を規制するものであればよい。
【0030】
弁部22は、上方から下方に向かって径が小さくなる円錐台形状を有している。弁部22は、軸部21の下端に同軸に接続されている。弁部22は、弁室12および弁口13に配置される。弁部22は、弁口13および弁座14と上下方向に向かい合う。弁部22が弁座14に接すると弁口13が閉じる。弁部22が弁座14から離れると弁口13が開き、弁部22と弁口13との間に絞り流路が形成される。
【0031】
ローターケース30は、例えば、非磁性のステンレスなどの金属製である。本明細書において、「非磁性」とは、磁場に置いても磁化しない性質(実質的に磁化しない性質を含む)のことである。ローターケース30は、合成樹脂製でもよい。ローターケース30は、全体的に円筒形状を有している。ローターケース30は、第1部分31と、第2部分32と、接続部分33と、を一体的に有している。
【0032】
第1部分31は、円筒形状を有している。第1部分31は雄ねじ31sを有している。雄ねじ31sは、第1部分31の外周面の下部に配置されている。第1部分31は本体部材11の取付孔17に配置され、第1部分31の雄ねじ31sが本体部材11の雌ねじ11tに螺合される。第1部分31(すなわちローターケース30)は、本体部材11にねじ構造で取り付けられている。取付孔17において、本体部材11と第1部分31との間がOリング39で封止されている。第1部分31の下端と本体部材11の保持面17aとの間に、スリーブ18のフランジ部18cおよび弁体支持板19が保持される。第1部分31は、上方を向く環状平面である軸受設置面31aを有している。軸受設置面31aは、第1部分31の内周面に配置されている。
【0033】
第2部分32は、円筒形状を有している。第2部分32の内径は、第1部分31の外径より大きい。接続部分33は、円環平板形状を有している。接続部分33の内周縁が第1部分31の上端に接続され、接続部分33の外周縁が第2部分32の下端に接続されている。
【0034】
軸受35は、例えば、ラジアル玉軸受である。軸受35は、第1部分31の内側に配置されている。軸受35の外輪の下端が、軸受設置面31aに接している。軸受35は、スラスト玉軸受でもよい。
【0035】
ローター40は、全体的に円筒形状を有している。ローター40は、ローターケース30の第2部分32の内側に配置されている。ローター40は、円筒部41と、円板部42と、連結部43と、を一体的に有している。
【0036】
円筒部41は、複数のN極および複数のS極を有している。複数のN極と複数のS極とは、円筒部41の内周面に周方向に等角度間隔で交互に配置されている。複数のN極と複数のS極とは、上下方向に延在している。円筒部41は、例えば、5個のN極と5個のS極とを有している。円板部42は、円筒部41の下端に接続されている。連結部43は、円筒形状を有している。連結部43は、円板部42の中央に同軸に配置されている。ローター40は、マグネットローターである。
【0037】
駆動軸50は、合成樹脂製または金属製である。駆動軸50は、全体的に円柱形状を有している。駆動軸50は、雄ねじ51sを有している。雄ねじ51sは、駆動軸50の下部の外周面に配置されている。雄ねじ51sは、弁体20の雌ねじ21tに螺合される。なお、駆動軸50が雌ねじを有し、弁体20が雄ねじを有していてもよい。雌ねじ21tおよび雄ねじ51sは、弁体20を上下方向に移動させる送りねじ機構である。駆動軸50の中央部は、軸受35に回転可能に支持されている。駆動軸50は、下方を向く環状平面である支持面50aを有している。軸受35の内輪の上端が、支持面50aに接している。駆動軸50の上部は、連結部43に嵌合されている。駆動軸50は、ローター40とともに回転する。
【0038】
内ケース60は、例えば、非磁性のステンレスなどの金属製である。内ケース60は、合成樹脂製でもよい。内ケース60は、周壁部61と、底壁部62と、環状部63と、を一体的に有している。
【0039】
周壁部61は、円筒形状を有している。周壁部61は複数の凸部61aを有している。複数の凸部61aは、周壁部61の内周面の上部に配置されている。底壁部62は、円板形状を有している。底壁部62の外周縁は、周壁部61の下端(第1端)に接続されている。環状部63は、円環板形状を有している。環状部63の内周縁は、周壁部61の上端(第2端)に接続されている。環状部63の外周縁が、全周にわたってローターケース30の第2部分32の上端(一端)に接合されている。周壁部61および底壁部62は、ローター40の内側に配置されている。ローターケース30の第2部分32および内ケース60は、ローター空間65を形成する。ローター空間65には、ローター40が配置される。ローター空間65は、電動弁1の外部に対して密閉されている。ローター空間65は、隙間を通じて弁室12と接続されている。ローター空間65には弁室12の冷媒が導入される。
【0040】
図7~
図11に示すように、ステーターユニット8は、ハウジング80と、ステーター90と、制御装置100と、磁気センサー110と、を有している。
【0041】
ハウジング80は、合成樹脂製である。ハウジング80は、ハウジング本体81と、蓋体85と、を有している。
【0042】
ハウジング本体81は、周壁部82と、底壁部83と、支持部84と、を一体的に有している。周壁部82は、円筒形状を有している。底壁部83は、円板形状を有している。底壁部83は、周壁部82の下端に接続されている。支持部84は、円柱形状を有している。支持部84は、底壁部83の下面に同軸に接続されている。支持部84の外径は、内ケース60の周壁部61の内径と同じである。支持部84は複数の凹部84aを有している。複数の凹部84aは、支持部84の外周面の上部に配置されている。支持部84は内ケース60に配置されており、複数の凹部84aに内ケース60の複数の凸部61aが嵌まっている。支持部84は、内ケース60に嵌合される。底壁部83と内ケース60の環状部63との間がOリング89で封止される。
【0043】
蓋体85は、蓋部86と、コネクタ部87と、を一体的に有している。蓋部86は、円板形状を有している。蓋部86の外周縁は、周壁部82の上端に接合されている。コネクタ部87は、長円筒形状を有している。コネクタ部87は、蓋部86の上面の中央から上方に延びている。周壁部82と底壁部83と蓋部86とは、制御装置空間88を形成する。
【0044】
図12~
図17に示すように、ステーター90は、積層コア91と、ボビン92と、複数のコイル93と、複数のコイル端子94と、を有している。
【0045】
積層コア91は、中央部91aと、複数の極部91bと、を一体的に有している。中央部91aは、円柱形状を有している。中央部91aは、ローター40と同軸に配置される。複数の極部91bは、中央部91aから径方向(軸線Lと直交する方向)に延びている。複数の極部91bは、中央部91aの外周面に周方向に等角度間隔で配置されている。積層コア91は、例えば、3個の極部91bを有している。積層コア91は、複数の薄い電磁鋼板を積み重ねて形成されている。電磁鋼板の表面には絶縁膜が形成されている。電磁鋼板は、複数の極部91bの延在方向に沿って配置されている。
【0046】
ボビン92は、合成樹脂製である。ボビン92は、複数の極部91bを覆う複数の袖部92aを有している。袖部92aの内側には、極部91bが配置される。極部91bは、袖部92aを貫通している。複数のコイル93は、ボビン92の複数の袖部92aに巻回された線材である。複数のコイル93は、複数の極部91bに配置される。複数のコイル端子94は、ボビン92から上方に延びている。複数のコイル端子94は、複数のコイル93に電気的に接続されている。
【0047】
ステーター90は、ハウジング80の支持部84に埋め込まれている。ステーター90は、ハウジング80の支持部84とともに内ケース60の周壁部61の内側に配置される。ローター40は、周壁部61の外側に配置される。ローター40とステーター90とは、ステッピングモーター98を構成する。なお、電動弁1は、ブラシレスDCモーターなどの他の種類のモーターを有していてもよい。
【0048】
制御装置100は、制御装置空間88に配置される。制御装置100は、基板101と、端子部品102と、図示しないコンピュータと、を有している。基板101は、プリント基板であり、コンピュータを含む電子部品が実装されている。基板101には、ステーター90の複数のコイル端子94が接続されている。端子部品102は、複数のコネクタ端子103を有している。複数のコネクタ端子103の一端は基板101に接続され、他端はコネクタ部87の内側に配置されている。コンピュータは、電動弁1の制御を司る。
【0049】
磁気センサー110は、磁場の向きに応じた信号(デジタル信号)を出力するホール素子を有するセンサーである。磁気センサー110は、ハウジング80の支持部84の下部に配置されている。磁気センサー110は、支持部84における互いに隣接する極部91bの間に配置されている。磁気センサー110は、内ケース60の周壁部61を介してローター40の磁極(N極およびS極)と径方向に向かい合う。磁気センサー110は、ローター40の磁気を検出する。磁気センサー110は基板101に電気的に接続されており、コンピュータが磁気センサー110の信号に基づいてローター40の回転位置を検出する。
【0050】
電動弁1において、本体部材11(弁室12、弁口13、弁座14、取付孔17)、スリーブ18、弁体支持板19、弁体20、ローターケース30、軸受35、ローター40、駆動軸50、内ケース60、ハウジング本体81、蓋体85(蓋部86、コネクタ部87)、ステーター90は、それぞれの中心軸が軸線Lと一致する。
【0051】
次に、電動弁1の動作について説明する。
【0052】
電動弁1において、ステーター90の複数のコイル93に電流を供給して、ローター40を第1方向に回転させる。駆動軸50がローター40とともに回転する。駆動軸50の雄ねじ51sと弁体20の雌ねじ21tとの送りねじ作用により、弁体20が下方に移動し、弁口13(絞り流路)の開口面積が小さくなる。弁体20が弁座14に接して弁口13が閉じると、電動弁1は全閉状態になる。
【0053】
電動弁1において、ステーター90の複数のコイル93に電流を供給して、ローター40を第2方向に回転させる。駆動軸50がローター40とともに回転する。駆動軸50の雄ねじ51sと弁体20の雌ねじ21tとの送りねじ作用により、弁体20が上方に移動し、弁口13の開口面積が大きくなる。弁体20が弁口13から最も離れると、電動弁1は全開状態になる。電動弁1が全開状態になると、弁口13の開口面積が最大になる。
【0054】
次に、電動弁1の製造方法について説明する。
【0055】
本体部材11の取付孔17にスリーブ18および弁体支持板19を配置する。ローターケース30(第1部分31)を回転させながら本体部材11の取付孔17に挿入し、ローターケース30を本体部材11に取り付ける。本体部材11とローターケース30とによってスリーブ18および弁体支持板19を保持する。弁体20を弁体支持板19およびスリーブ18に挿入する。軸受35をローターケース30の第1部分31に嵌め込む。駆動軸50の上部をローター40の連結部43に嵌合させる。駆動軸50を軸受35に挿入し、駆動軸50の雄ねじ51sを弁体20の雌ねじ21tに螺合させる。駆動軸50の中央部を軸受35に嵌め込む。内ケース60の周壁部61および底壁部62をローター40に挿入し、内ケース60の環状部63をローターケース30(第2部分32)の上端に溶接する。これにより、弁本体アセンブリ5が作製される。
【0056】
ステーター用の成型金型に積層コア91を設置し、積層コア91と一体的にボビン92を射出成形する。そして、ボビン92の複数の袖部92aに線材を巻き付け、複数のコイル93を積層コア91の極部91bに形成する。これにより、ステーター90が作製される。
【0057】
ハウジング本体用の成型金型にステーター90を設置し、ステーター90と一体的にハウジング本体81を射出成形する。ハウジング本体81の支持部84に磁気センサー110を取り付ける。ハウジング本体81には、磁気センサー110と基板101とを電気的に接続する図示しない配線が埋め込まれている。蓋体用の成型金型を用いて、蓋体85を射出成形する。制御装置100をハウジング本体81の周壁部82の内側に設置し、蓋体85の蓋部86の外周縁を周壁部82の上端に超音波溶着(または赤外線溶着)する。これにより、ステーターユニット8が作製される。
【0058】
弁本体アセンブリ5の内ケース60にステーターユニット8の支持部84を挿入し、内ケース60に支持部84を嵌合させる。内ケース60の複数の凸部61aが支持部84の複数の凹部84aに嵌まり、ステーターユニット8が弁本体アセンブリ5に固定される。これにより、電動弁1が完成する。
【0059】
以上説明したように、電動弁1が、円筒形状のローターケース30と、ローターケース30の内側に配置される円筒形状のローター40と、ローター40の回転に応じて移動する弁体20と、ローター40の内側に配置され、ローター40とともにステッピングモーター98を構成するステーター90と、を有する。このようにしたことから、ローターの外側にステーターが配置される構成に比べて、電動弁1の外径が小さい。そのため、電動弁1を比較的小さな空間に配置できる。
【0060】
また、電動弁1が、内ケース60を有している。内ケース60は、円筒形状の周壁部61と、周壁部61の下端に接続された円板形状の底壁部62と、周壁部61の上端に内周縁が接続された環状部63と、を一体的に有する。環状部63の外周縁が、ローターケース30の上端に接合される。周壁部61および底壁部62が、ローター40の内側に配置される。周壁部61の内側に、ステーター90が配置される。このようにすることで、ローターケース30および内ケース60が、ローター40が配置されるローター空間65を形成する。ローター空間65には冷媒が導入される。ローター空間65は、ステーター90が配置される周壁部61の内側の空間に対して密閉されている。そのため、ステーター90が配置される空間をローター空間65と区画できる。
【0061】
また、電動弁1が、合成樹脂製のハウジング80を有している。ハウジング80が、ステーター90が埋め込まれる円柱形状の支持部84を有している。支持部84が、内ケース60に嵌合されている。このようにすることで、支持部84によってステーター90を保護できる。また、支持部84を内ケース60に嵌合することで、ステーター90を内ケース60の内側に適切に配置できる。
【0062】
また、ハウジング80が、長円筒形状のコネクタ部87を有している。コネクタ部87が、ローター40の軸方向(軸線L方向)に延びている。このようにすることで、電動弁1の設置面積(軸線L方向から見たときの面積)を小さくできる。
【0063】
また、ステーター90が、ローター40と同軸に配置され、径方向に延びる複数の極部91bを有する積層コア91と、複数の極部91bに配置された複数のコイル93と、を有する。積層コア91の電磁鋼板は複数の極部91bの延在方向(軸線Lと直交する方向)に沿って配置されている。積層コア91において、複数の極部91bの延在方向に磁束が通るとともに、電磁鋼板間を流れる電流が制限される。そのため、積層コア91における鉄損を低減できる。
【0064】
また、電動弁1が、ローター40の磁気を検出する磁気センサー110を有している。磁気センサー110が、支持部84における極部91bと極部91bとの間の箇所に配置される(
図7)。このようにすることで、磁気センサー110が、ローター40の近くに配置され、ローター40と径方向に向かい合う。
【0065】
また、電動弁1が、ローター40とともに回転する駆動軸50を有している。弁体20が、雌ねじ21tを有している。駆動軸50が、雌ねじ21tに螺合される雄ねじ51sを有している。雌ねじ21tおよび雄ねじ51sが、弁体20を移動させる送りねじ機構を構成する。このようにすることで、比較的簡易な構成で弁体20を移動させることができる。
【0066】
次に、本発明の第2実施例に係る弁装置について、
図18を参照して説明する。
【0067】
図18に示すように、第2実施例に係る弁装置2は、第1実施例に係る電動弁1と、流路ブロック150と、を有している。
【0068】
流路ブロック150は、直方体形状を有している。流路ブロック150は、例えば、アルミニウム合金などの金属製である。流路ブロック150の上面は、電動弁1が配置される取付面151である。
【0069】
流路ブロック150は、第1通路155と、第2通路156と、取付孔157と、を有している。取付孔157は、取付面151に配置されている。第1通路155は、取付孔157から前方に延びている。第2通路156は、取付孔157から下方に延びている。
【0070】
流路ブロック150は、雌ねじ150tを有している。雌ねじ150tは、取付孔157の内周面に配置されている。電動弁1の本体部材11の下部11bが取付孔157に配置され、本体部材11の雄ねじ11sが流路ブロック150の雌ねじ150tに螺合される。電動弁1は、本体部材11の六角形状の上部11aに治具が取り付けられ、軸線L周りに回転されることで、流路ブロック150にねじ構造で取り付けられる。取付孔157において、本体部材11と流路ブロック150との間が環状溝11d、11eに配置されたOリング158、159で封止される。電動弁1のコネクタ部87は、上方を向いている。第1通路155は、取付孔157および第1接続通路15を介して電動弁1の弁室12と接続される。第2通路156は、第2接続通路16を介して電動弁1の弁口13と接続される。
【0071】
なお、弁装置2は、電動弁1の本体部材11を省略し、ローターケース30が流路ブロック150に直接的に取り付けられた構成を有していてもよい。この構成において、流路ブロック150は、電動弁1のものと同じ(実質的に同じを含む)弁室、弁口、弁座および取付孔を有する。
【0072】
次に、本発明の第3実施例に係る弁装置について、
図19を参照して説明する。
【0073】
図19に示すように、第2実施例に係る弁装置3は、第1実施例に係る複数の電動弁1と、流路ブロック250と、を有している。
【0074】
流路ブロック250は、直方体形状を有している。流路ブロック250は、例えば、アルミニウム合金などの金属製である。流路ブロック250の上面は、複数の電動弁1が配置される取付面251である。
【0075】
流路ブロック250は、図示しない複数の取付孔を有している。複数の取付孔は、取付面251に配置されている。複数の取付孔の内周面には複数の雌ねじが配置されている。複数の電動弁1の本体部材11の下部11bが複数の取付孔に配置され、本体部材11の雄ねじ11sが流路ブロック250の雌ねじに螺合される。複数の電動弁1のコネクタ部87は、上方を向いている。
【0076】
弁装置2、3においても、電動弁1と同じ効果を奏する。
【0077】
また、弁装置3において、複数の電動弁1のそれぞれの設置面積が小さいので、流路ブロック250を小さくすることができる。また、弁装置3において、複数の電動弁1のそれぞれのコネクタ部87が同一方向(上方)を向いている。そのため、弁装置3が組み込まれるシステムにおいて、複数の電動弁1のコネクタ部87に接続されるケーブルを配置するための空間を弁装置3の上方のみに設ければよく、弁装置3を比較的小さな空間に配置できる。
【0078】
本明細書において、「円筒」や「円柱」、「直方体」等の形状を示す各用語は、実質的にその用語の形状を有する部材や部材の部分にも用いられている。例えば、「円筒形状の部材」は、円筒形状の部材と実質的に円筒形状の部材とを含む。
【0079】
上記に本発明の実施例を説明したが、本発明は実施例の構成に限定されるものではない。前述の実施例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の趣旨に反しない限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0080】
1…電動弁、2…弁装置、3…弁装置、5…弁本体アセンブリ、8…ステーターユニット、10…弁本体、11…本体部材、11a…上部、11b…下部、11c…上面、11d…環状溝、11e…環状溝、11s…雄ねじ、11t…雌ねじ、12…弁室、13…弁口、14…弁座、15…第1接続通路、16…第2接続通路、17…取付孔、17a…保持面、18…スリーブ、18a…小径部、18b…大径部、18c…フランジ部、19…弁体支持板、20…弁体、21…軸部、21a…上部、21b…下部、21c…ねじ穴、21t…雌ねじ、22…弁部、30…ローターケース、31…第1部分、31a…軸受設置面、31s…雄ねじ、32…第2部分、33…接続部分、35…軸受、39…Oリング、40…ローター、41…円筒部、42…円板部、43…連結部、50…駆動軸、50a…支持面、51s…雄ねじ、60…内ケース、61…周壁部、61a…凸部、62…底壁部、63…環状部、65…ローター空間、80…ハウジング、81…ハウジング本体、82…周壁部、83…底壁部、84…支持部、84a…凹部、85…蓋体、86…蓋部、87…コネクタ部、88…制御装置空間、89…Oリング、90…ステーター、91…積層コア、91a…中央部、91b…極部、92…ボビン、92a…袖部、93…コイル、94…コイル端子、98…ステッピングモーター、100…制御装置、101…基板、102…端子部品、103…コネクタ端子、110…磁気センサー、150…流路ブロック、150t…雌ねじ、151…取付面、155…第1通路、156…第2通路、157…取付孔、158…Oリング、159…Oリング、250…流路ブロック、251…取付面、L…軸線
【手続補正書】
【提出日】2024-12-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁本体アセンブリと、前記弁本体アセンブリに固定されるステーターユニットと、を有する電動弁であって、
前記弁本体アセンブリが、
筒形状のローターケースと、
前記ローターケースの内側に配置される円筒形状のマグネットローターと、
前記マグネットローターの回転に応じて移動する弁体と、を有し、
前記ステーターユニットが、
前記マグネットローターの内側に配置され、前記マグネットローターとともにモーターを構成するステーターと、
筒形状のコネクタ部を有する合成樹脂製のハウジングと、を有する、電動弁。
【請求項2】
前記マグネットローターの軸方向から見たとき、前記ステーターユニットの輪郭が円形状であり、当該輪郭の内側に前記コネクタ部が配置されている、請求項1に記載の電動弁。
【請求項3】
前記コネクタ部が、前記マグネットローターの軸方向に延びている、請求項1に記載の電動弁。
【請求項4】
前記ハウジングが、
前記ステーターと一体的に成形されるハウジング本体と、
前記コネクタ部を有し、前記ハウジング本体に接合される蓋体と、を有する、請求項1に記載の電動弁。
【請求項5】
前記弁本体アセンブリが、円筒形状の周壁部と、前記周壁部の第1端に接続された円板形状の底壁部と、前記周壁部の第2端に内周縁が接続された環状部と、を一体的に有する内ケースをさらに有し、
前記環状部の外周縁が、前記ローターケースの一端に接合され、
前記周壁部および前記底壁部が、前記マグネットローターの内側に配置され、
前記周壁部の内側に、前記ステーターが配置される、請求項1に記載の電動弁。
【請求項6】
前記ハウジングが、前記ステーターが埋め込まれる円柱形状の支持部を有し、
前記支持部が、前記内ケースに嵌合されている、請求項5に記載の電動弁。
【請求項7】
前記ステーターが、前記マグネットローターと同軸に配置され、径方向に延びる複数の極部を有する積層コアと、前記極部に配置された複数のコイルと、を有する、請求項6に記載の電動弁。
【請求項8】
前記電動弁が、前記マグネットローターの磁気を検出する磁気センサーをさらに有し、
前記磁気センサーが、前記支持部における前記極部と前記極部との間の箇所に配置される、請求項7に記載の電動弁。
【請求項9】
前記電動弁が、前記マグネットローターとともに回転する駆動軸をさらに有し、
前記弁体が雌ねじを有しかつ前記駆動軸が前記雌ねじに螺合される雄ねじを有し、または、前記駆動軸が雌ねじを有しかつ前記弁体が前記雌ねじに螺合される雄ねじを有し、
前記雌ねじおよび前記雄ねじが、前記弁体を移動させる送りねじ機構を構成する、請求項1に記載の電動弁。
【請求項10】
少なくとも1つの電動弁と、前記電動弁が配置される取付面を有する流路ブロックと、を有する弁装置であって、
前記電動弁が、弁本体アセンブリと、前記弁本体アセンブリに固定されるステーターユニットと、を有し、
前記弁本体アセンブリが、
筒形状のローターケースと、
前記ローターケースの内側に配置される円筒形状のマグネットローターと、
前記マグネットローターの回転に応じて移動する弁体と、を有し、
前記ステーターユニットが、
前記マグネットローターの内側に配置され、前記マグネットローターとともにモーターを構成するステーターと、
筒形状のコネクタ部を有する合成樹脂製のハウジングと、を有する、弁装置。