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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025026588
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】ウェアラブル保護装置
(51)【国際特許分類】
   A62B 35/04 20060101AFI20250214BHJP
   B62J 27/20 20200101ALI20250214BHJP
【FI】
A62B35/04
B62J27/20
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024213845
(22)【出願日】2024-12-06
(62)【分割の表示】P 2022525970の分割
【原出願日】2020-10-30
(31)【優先権主張番号】102019000020298
(32)【優先日】2019-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】502016471
【氏名又は名称】アルパインスターズ リサーチ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョバンニ マッツァローロ
(72)【発明者】
【氏名】ロレンツォ ナルド
(57)【要約】
【課題】衝撃及び/または落下に対する効果的な保護が得られなければならない全ての分野で使用されるのに適した、膨張可能部材を備えたウェアラブル保護装置が求められる。
【解決手段】ウェアラブル保護装置(10)であって、収縮状態にある休止状態と膨張状態にある作動状態との間を移動するように設計された、少なくとも1つの膨張可能部材(12)と、インフレータ装置(14)がトリガされると、前記少なくとも1つの膨張可能部材(12)を膨張させるために、少なくとも1つの膨張可能部材(12)に結合されるように設計されたインフレータ装置(14)とを備えるウェアラブル保護装置(10)に関し、本発明によれば、ウェアラブル保護装置(10)は、インフレータ装置(14)が前記少なくとも1つの膨張可能部材(12)と切り離されるか、または適切に結合されない場合、ウェアラブル保護装置(10)の安全でない状態を信号送達するように設計されている安全装置(40)を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブル保護装置(10)であって、
収縮状態にある休止状態と、膨張状態にある動作状態との間を移動するように設計された、少なくとも1つの膨張可能部材(12)と
インフレータ装置(14)であって、トリガされると、前記少なくとも1つの膨張可能部材(12)を膨張させるために前記少なくとも1つの膨張可能部材(12)に結合されるように設計された、インフレータ装置(14)と、を備え、
前記インフレータ装置(14)が前記少なくとも1つの膨張可能部材(12)から分離されているか、または適切に結合されていない場合に、前記ウェアラブル保護装置(10)の安全でない状態を信号送達するように設計された、安全装置(40)と
をさらに備えることを特徴とする、ウェアラブル保護装置(10)。
【請求項2】
前記ウェアラブル保護装置(10)に作用する力を検出するように設計された、少なくとも1つのセンサ(28)と
衝突状況が識別されたときに、前記少なくとも1つのセンサ(28)によって検出されたデータを処理し、トリガ信号を前記インフレータ装置(14)に送信するように設計された、制御ユニット(30)と、
をさらに備え、
前記安全装置(40)は、安全センサ(42)であって、前記制御ユニット(30)に接続され、前記ウェアラブル保護装置(10)が安全でない状態にある場合、前記制御ユニット(30)を自動的にオフにするか、または前記制御ユニット(30)のスイッチオンを許可しないように設計された、安全センサ(42)を備えた、
ことを特徴とする、請求項1に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項3】
前記安全装置(40)は、前記インフレータ装置(14)上および前記少なくとも1つの膨張可能部材(12)上にそれぞれ設けられた基準マーク間の距離が所定の値を超えた場合に、前記ウェアラブル保護装置(10)の安全でない状態を信号送達するように設計された、安全センサ(42)を備えたことを特徴とする、請求項1に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項4】
前記安全装置(40)は、安全センサ(42)であって、前記制御ユニット(30)に接続され、インフレータ装置(14)が接続される前記膨張可能部材(12)の開口部(18)の近傍に適用される、安全センサ(42)を備え、前記安全センサ(42)は、前記膨張可能装置(14)の存在および/または前記インフレータ装置(14)の対向面(43)との接触を検出できることを特徴とする、請求項2に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項5】
前記インフレータ装置(14)は、前記少なくとも1つの膨張可能部材(12)の開口部(18)に固定された対応するキャップ(22)の内部に挿入されるように設計された接続端部(16)を備え、前記安全センサ(42)は、前記インフレータ装置(14)の前記接続端部(16)または前記膨張可能部材(12)に固定された前記キャップ(22)で適用されることを特徴とする、請求項2に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項6】
前記安全センサ(42)が、電気的もしくは機械的なスイッチまたは近接センサであることを特徴とする、請求項2に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項7】
前記インフレータ装置(14)は、保持シート(46)内に挿入されるように設計され、前記安全装置(40)は、前記インフレータ装置(14)が前記少なくとも1つの膨張可能部材(12)に適切に接続されている場合にのみ、前記インフレータ装置(14)を前記保持シート(46)内に挿入できるように構成されている機械装置を備えたことを特徴とする、請求項1に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項8】
前記インフレータ装置(14)は、前記少なくとも1つの膨張可能部材(14)の開口部(18)に配置された対応するキャップ(22)の内部に挿入されるように設計された接続端部(16)を備え、前記安全装置(40)は、前記接続端部(16)が前記キャップ(22)の内部に適切に挿入されると、前記インフレータ装置(14)と前記キャップ(22)によって形成されるアセンブリに相補的な形状を前記保持シート(46)に画定するように設計された少なくとも一つの当接面(48、50、52)を備えたことを特徴とする、請求項7に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項9】
前記安全装置(40)が前部当接面(50)と後部当接面(48)とを備え、前部当接面(50)と前記後部当接面(48)との間の距離は、前記接続端部(16)が前記キャップ(22)内に適切に挿入されると、前記インフレータ装置(14)と前記キャップ(22)とによって形成されるアセンブリの長さに一致することを特徴とする、請求項8に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項10】
前記安全装置(40)が、前部当接面(50)および後部当接面(48)を備え、前部当接面(50)と前記後部当接面(48)との間の距離は、接続端部(16)が前記キャップ(22)内に適切に挿入され、前記インフレータ装置(14)の後端が前記後部当接面(48)に当接している場合にのみ、前部当接面(50)が前記キャップ(22)または前記インフレータ装置(14)に設けられた対応するノッチ(54)に係合するように設定されていることを特徴とする、請求項8に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項11】
前記安全装置(40)が、電気コネクタ(34)と相補的であるように形成された後部当接面(48)を備え、それにより前記インフレータ装置(14)が前記制御ユニット(30)に接続されることを特徴とする、請求項2または8に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項12】
前記保持シート(46)は、前記インフレータ装置(14)を保護するのに適したカバー(56)を備え、前記カバー(56)は、前記保持シート(46)への前記カバーの締結を可能にするように、前記保持シート(46)の対応する第2の締結手段(60)と結合するように設計された第1の締結手段(58)を備え、前記第1および前記第2の締結手段は、前記安全装置(40)が前記インフレータ装置(14)を前記保持シート(46)の内部に挿入できる場合にのみ一致するよう設計されていることを特徴とする、請求項7に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項13】
前記安全センサ(42)が、前記保持シート(46)の上端または前記カバー(56)の下端に配置されていることを特徴とする、請求項2または12に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項14】
2つの前記保持シート(46)を備え、各前記保持シート(46)は、対応する前記インフレータ装置(14)を収容するのに適していることを特徴とする、請求項13に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項15】
前記保持シート(46)は、前記ウェアラブル保護装置(10)の外面に固定されるように設計された支持板(62)に配置され、前記支持板(62)は、前記保持シート(46)を覆うのに適した単一のカバー(56)を有することを特徴とする、請求項14に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項16】
各前記保持シート(46)は、対応するカバー(56)および対応する安全センサ(42)を備え、前記安全センサ(42)は、対応する前記保持シート(46)上に前記カバー(56)の正しい位置決めを許可しないように前記インフレータ装置(14)の1つが前記保持シート(46)内に適切に挿入されていない場合、前記制御ユニット(30)の自動的にスイッチをオフにするか、または前記制御ユニット(30)のスイッチオンを許可しないように設計されていることを特徴とする、請求項14に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項17】
前記安全センサ(42)が前記保持シート(46)の内面に配置され、前記内面は、前記インフレータ装置(14)が前記保持シート(46)に挿入されるときに前記インフレータ装置(14)と接触するように設計されていることを特徴とする、請求項2または7に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項18】
2つの前記保持シート(46)を備え、各前記保持シート(46)は、対応する前記インフレータ装置(14)を収容するのに適していることを特徴とする、請求項17に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【請求項19】
前記インフレータ装置(14)は、前記インフレータ装置(14)を保護するのに適したカバー(56)を備えた保持シート(46)に挿入されるように設計され、前記安全センサ(42)は、前記カバー(56)が前記保持シート(46)に適切に固定されると前記制御ユニット(30)のスイッチをオンし、前記カバー(56)が前記保持シート(46)から取り外されると前記制御ユニット(30)のスイッチをオフするように設計されることを特徴とする、請求項2に記載のウェアラブル保護装置(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェアラブル保護装置に関する。特に、本発明は、膨張可能部材を備えるウェアラブル保護装置に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、衝撃及び/または落下に対する効果的な保護が得られなければならない全ての分野で使用されるのに適した、膨張可能部材を備えたウェアラブル保護装置に関する。例えば、ウェアラブル保護装置は、モーターサイクリスト、サイクリスト、スキーヤー、または作業活動中に着用するのに適している。
【0003】
明確にするために、本説明では、限定されない方法で、モーターサイクリストによって着用されるのに適したウェアラブル保護装置に言及する。
【0004】
典型的には、ウェアラブル保護装置は、例えば、膨張可能部材を含むジャケット、スーツ、ベスト、ベルトなどの保護服を含んでなり、膨張可能部材は、収縮した状態にある休止状態から膨張した状態にある動作状態に移動するのに適している。
【0005】
膨張可能部材は、例えばガスカートリッジのような膨張装置と流体連通しており、ガスカートリッジは、例えば圧縮ガスのような所定量の膨張流体を膨張可能部材に導入して、膨張可能部材を膨張させ、したがって拡大させるように適合される。
【0006】
膨張流体の放出は、機械的または電気システムによって制御することができる。
【0007】
ガスカートリッジは、通常、膨張可能部材の開口部に接続された第1の端部と、電気的に作動したシステムの場合、特定のコネクタを介してウェアラブル装置の制御ユニットに接続された第2の端部とを有する円筒形ハウジングを含んでなる。
【0008】
ガスカートリッジの膨張可能部材への接続は、膨張可能部材の開口部の内側にカートリッジの端部を直接クランプすることによって行うことができる。代替的に、ガスカートリッジの端部は、膨張可能部材の開口部に配置されたキャップの対応するねじの内側にねじ込まれるのに適した外部ねじを備えることができる。
【0009】
代替的に、ガスカートリッジの端部は、バヨネット(bayonet)マウントによって膨張可能部材に接続することができ、雄要素は、ガスカートリッジの端部に設けられ、雌受容体は、膨張可能部材の開口部に配置されたキャップに設けられる。
【背景技術】
【0010】
既知の装置では、膨張させた後、破れや穿刺などの損傷を受けていない場合、膨張可能部材を再利用することができる。
【0011】
逆に、ガスカートリッジは全ての展開後に新しいものに交換する必要がある。
【0012】
しかし、ガスカートリッジの交換は適切に管理されていないと危険な操作である可能性がある。
【0013】
実際には、ガスカートリッジの寸法を大きくすることなく、圧力と展開時間の観点から高性能を保証するために、後者(latter)は通常、点火(pyrotechnic)チャージを含む。
【0014】
電気的に作動するエアバッグシステムの場合、点火チャージは、制御ユニットからの電気インパルスによって着火される。エアバッグが機械的に作動する場合、点火チャージが機械的な撃針を押し上げる。
【0015】
製造業者がガスカートリッジの安全な操作を保証するための標準的な安全手順に従っていても、カートリッジの電気的または機械的制御が失敗する可能性があるか、または使用者がガスカートリッジの操作および/または交換中に適切な方法でカートリッジを取り扱わなかった可能性がある。
【0016】
最終使用者への安全上の問題を回避するために、現在、ガスカートリッジの交換は、点火部品の取り扱いおよびガスカートリッジと膨張可能部材との間の正しい接続を保証するための特定の訓練を受けた認定されたセンターによって行われる。
【0017】
排気ガスカートリッジを交換するには、電気的に作動するシステムの場合、制御ユニットへの電気コネクタを最初にガスカートリッジから解放し、次いで、膨張可能部材に接続されたガスカートリッジの端部を膨張可能部材から取り外す必要がある。
【0018】
しかし、両方の操作は、オペレータにとって高いリスクを伴う、ガスカートリッジの点火チャージの偶発的なトリガを引き起こし得る。
【0019】
同時に、ガスカートリッジを安全な方法で交換しても、使用者の保護が損なわれる可能性がある。
【0020】
実際には、新しいガスカートリッジが膨張可能部材に正しく固定されていない場合、膨張可能部材の適切な膨張が防止され、最終使用者にとって高いリスクがある。
【0021】
上記の問題の観点から、ウェアラブル保護装置の使用中に膨張可能部材が作動した場合、後者はガスカートリッジの交換を実行するために許可されたセンターに返却する必要がある。
【0022】
しかし、ウェアラブル保護装置の出荷は、衣服がかさばるため、費用がかかる。さらに、使用者は、少なくとも一定の期間、通常は2週間または3週間、膨張可能なウェアラブル保護装置によって提供される追加の保護を剥奪され、他の膨張可能な保護服を持っている場合を除き、関連する費用は過小ではない。
【発明の概要】
【0023】
発明の目的
したがって、本発明の主な目的は、膨張可能部材を備え、および既知のウェアラブルエアバッグ装置に関して上記の欠点を克服するか、または少なくとも軽減するように構成されたたウェアラブル保護装置を提供することである。
【0024】
より具体的には、本発明の主な目的は、膨張可能部材を有し、および膨張可能部材の展開後にウェアラブル保護装置をカスタマーサービスセンターに返却する必要なく、ガスカートリッジの安全かつ適切な交換を可能にするように構成されたウェアラブル保護装置を提供することである。
【0025】
本発明の別の目的は、膨張可能部材を備え、特定の技術的訓練を受けていない者によるガスカートリッジのより安全および適切な交換を可能にするように構成されたウェアラブル保護装置を提供することである。
【0026】
本発明のさらなる目的は、膨張可能部材を備え、ガスカートリッジが膨張可能部材に接続されていない、または適切に接続されていない場合に、膨張可能部材のトリガを許可しないように構成されたウェアラブル保護装置を提供することである。
【0027】
本発明の別の目的は、膨張可能部材を備え、ガスカートリッジと膨張可能部材との間の相互位置決めに関する信頼できるフィードバックを最終使用者に提供するように構成されたウェアラブル保護装置を提供することである。
【0028】
最後に、本発明の目的は、複数回使用されるのに適した膨張可能部材を備えたウェアラブル保護装置を提供し、後続の任意の作動において同じ安全レベルを提供することである。
【0029】
これらの目的、および本説明の以下により現れるであろう他の目的は、請求項1に記載のウェアラブル保護装置によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明の利点および特徴は、添付の図面を参照する着用可能保護装置の好ましいが排他的ではない実施形態の以下の説明からより明確に現れるであろう。
図1図1は、概略的な形で、使用者が着用する、本発明によるウェアラブル保護装置の部分的に断面化された背面図を示す。
図2図2は、概略的な形で、本発明によるウェアラブル保護装置のさらなる実施形態の部分的に分解された斜視図を示す。
図3図3は、概略的な形で、本発明によるウェアラブル保護装置の安全装置の可能な実施形態の斜視図を示す。
図4図4は、図3に類似するが、安全装置の異なる実施形態に関連する図である。
図5図5は、概略的な形で、本発明によるウェアラブル保護装置の安全装置のさらなる実施形態の上面図を示す。
図5A図5Aは、図5に類似した図であり、明確にするために、安全装置が取り外されている。
図6図6は、図5に類似するが、安全装置の異なる実施形態に関連する図である。
図7図7は、概略的な形で、本発明による安全装置が内部に配置されているウェアラブル保護装置のハウジングの分解斜視図を示す。
図8図8は、ハウジングが閉じた構成にある、図7と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1および2を参照すると、本発明によるウェアラブル保護装置の例は、その全体が参照10によって示される。
【0032】
ウェアラブル保護装置10は、例えば、ジャケットまたはスーツのような衣服であってもよく、代替的に、外側保護服と組み合わせて使用するのに適した下着であってもよい。
【0033】
さらなる実施形態では、ウェアラブル保護装置10は、さらなる衣服の上または下に着用されるように設計されたハーネスであり得る。
【0034】
ウェアラブル保護装置10は、好ましくは、オートバイ乗りによって着用されるように設計される。それにもかかわらず、以下の説明からより明確に示されるように、ウェアラブル保護装置10はまた、サイクリストによって、または使用者の身体の効果的な保護を取得しなければならない他の分野において有利に使用することができる。
【0035】
ウェアラブル保護装置10は、少なくとも1つの膨張可能部材12を備える。膨張可能部材12は、収縮状態にある休止状態と、および膨張状態にある動作状態との間で移動するように設計されている。膨張可能部材12は、ウェアラブル保護装置10の着用者を衝撃、落下、またはスライドから保護するために拡張するために、例えば空気またはガスなどの流体で膨張される。
【0036】
図1に示される実施形態では、ウェアラブル保護装置10は、使用者の胸部、背部、および肩を保護するように設計された単一の膨張可能部材12を備える。
【0037】
図2に示される実施形態では、膨張可能部材12は、便宜上透明で示され、膨張可能部材は、使用者の側面も覆うように設計される。
【0038】
しかし、ウェアラブル保護装置10は、使用者の身体の異なる部分を覆うのに適切な単一の膨張可能部材12または複数の膨張可能部材を備えることができる。
【0039】
好ましくは、膨張可能部材12は、バッグのような形状を有する。
【0040】
ウェアラブル保護装置10はまた、インフレータ装置14がトリガされるときに後者を膨張させるために、膨張可能部材12に結合されるように設計された少なくとも1つのインフレータ装置14を備える。
【0041】
好ましくは、インフレータ装置14は、点火インフレータ、圧縮ガスインフレータ、およびハイブリッドインフレータを備える群から選択される。当技術分野で周知のように、点火インフレータでは、ガス発生材料の燃焼を点火して膨張ガスを提供するために、点火チャージが使用される。圧縮ガスインフレータは、次に、密閉されたチャンバを開いて圧縮状態から膨張ガスを放出するために、最小量の点火材料を使用する。
【0042】
ハイブリッドインフレータは、燃焼および圧縮ガス貯蔵の組み合わせを使用して、膨張可能部材12を充填するために必要な膨張ガスを提供する。
【0043】
インフレータ装置14は、膨張可能部材12の膨張が時系列で行われるように、膨張可能部材12を複数回膨張させることができるように、複数の膨張チャージを備えることができる。
【0044】
この場合、インフレータ装置14の交換は、すべてのインフレータチャージがトリガされると実行される。
【0045】
図3-7に示されるように、インフレータ装置14は、好ましくは、膨張可能部材12に接続されるように設計された接続端部16を有する円筒形ガスカートリッジの形態である。詳細には、接続端部16は、好ましくは、膨張可能部材12の開口部18内にガスをしっかりと締めて挿入され、遮断される。
【0046】
当技術分野で知られているように、ガスカートリッジ14の接続端部16は、保持リング20によって開口部18の内部にクランプすることができる(例えば、図5および6を参照)。
【0047】
代替的に、ガスカートリッジ14の接続端部16は、膨張可能部材12の開口部18で固定された対応するキャップ22の内側に挿入することができる(例えば、図3および4を参照されたい)。
【0048】
ガスカートリッジ14の接続端部16は、圧力によってキャップ22に挿入することができる。代替的に、ガスカートリッジ14の接続端部16は、キャップ22の内部に設けられた対応する内側ねじ26にねじ込まれるのに適切な外側ねじ24を備えることができる。
【0049】
インフレータ装置14は、電気的または機械的機構によってトリガされることができる。
【0050】
電気的に作動する場合、ウェアラブル保護装置10は、ウェアラブル保護装置10に作用する力を検出するように設計された少なくとも1つのセンサ28を備える。
【0051】
図1の実施形態では、2つのセンサ28は、例えば、ウェアラブル保護装置10の肩部分に適用される。図2の実施形態では、1つまたは複数のセンサ28が、例えば、ウェアラブル保護装置10の上部背面部分に配置されたハウジング29に適用される。ハウジング29は、図7および8に詳細に示されている。
【0052】
図に示されていないさらなる実施形態では、少なくとも1つのセンサをウェアラブル保護装置に直接適用することができ、少なくとも1つのセンサをウェアラブル保護装置に適用される保護の内部に配置することができる。
【0053】
好ましくは、ウェアラブル保護装置10は、ウェアラブル保護装置に作用する加速度を検出するように設計された少なくとも1つの加速度計、および/またはウェアラブル保護装置の動きおよび向きを検出するように設計された少なくとも1つのジャイロスコープを備える。
【0054】
ウェアラブル保護装置10は、さらに、センサ28によって検出されたデータを処理し、クラッシュ状況が識別されたときにトリガ信号をインフレータ装置14に送信するように設計された制御ユニット30を備えることができる。
【0055】
「クラッシュ状況」として、ウェアラブル保護装置が、急激な加速/減速及び/またはその向きおよび角速度の急激な変化を受ける状況を意図すべきである。
【0056】
特に、ウェアラブル保護装置の装着者が、例えばオートバイのような車両上にいるとき、ウェアラブル保護装置によって受けられる急激な加速度または減速は、オートバイが障害物に当たったこと、または装着者がサドルから投げ出されオートバイの制御を失ったことを識別することができる。
【0057】
制御ユニット30は、好ましくは、例えば、ウェアラブル保護装置に適用されるバックプロテクタ31(例えば、図1を参照)、またはセンサ28およびガスカートリッジ14を収容するためにも使用されるハウジング29のように、ウェアラブル保護装置10の保護ゾーンに収容される。
【0058】
制御ユニット30は、ウェアラブル保護装置10に作用する力に関する情報を取得するように、センサ28から受信したデータを一定の時間間隔(例えば1ms)で処理するように設計される。
【0059】
制御部30は、その中に実装されたアルゴリズムに基づいて、クラッシュ状況が発生していることを検出すると、膨張可能部材12を膨張させることができるように、制御部30からインフレータ装置14にトリガ信号を送信する。
【0060】
インフレータ装置14の機械的作動の場合、後者は、ウェアラブル保護装置をオートバイに接続する作動ケーブルまたはテザーを使用することによってトリガされることができる。
【0061】
作動ケーブルは、オートバイに接続された第1の端部と、インフレータ装置を作動させるように構成された発射ピンをトリガするように設計された、トリガ装置に固定された第2の端部とを有する。
【0062】
着用者とオートバイとの分離が、典型的には落下及び/または衝撃によって引き起こされるように起こる場合、トリガ装置によって作動ケーブルまたはテザーは、インフレータの展開を引き起こす発射ピンをトリガする。
【0063】
膨張可能部材12の電気起動の場合、インフレータ装置14は、制御ユニット30に電気的に接続される。
【0064】
詳細には、インフレータ装置14は、端部に電気コネクタ34を有するケーブル32によって制御ユニット30に接続される(図2、3、5、5A、6を参照)。電気コネクタ34は、インフレータ装置14に設けられた対応するスロット36に結合されるように設計される(図4を参照)。
【0065】
好ましくは、スロット36は、ガスカートリッジ14の接続端部16に対して反対側の端部に配置される。
【0066】
電気コネクタ34がガスカートリッジ14のスロット36から解放された場合、後者をトリガすることができないため、膨張可能部材12の膨張は不可能である。
【0067】
本発明によれば、ウェアラブル保護装置10は、インフレータ装置14が、膨張可能部材12から分離されるか、または適切に結合されない場合に、ウェアラブル保護装置10の安全でない状態を信号伝達するように設計された安全装置40を備える。
【0068】
「安全でない状態」は、膨張可能部材12の適切な膨張を可能にしない、または着用者に潜在的な危険性を表す、ウェアラブル保護装置10の状態を意図されるべきである。
【0069】
以下の説明から明らかになるように、安全装置40は、ウェアラブル保護装置10の機能不全を回避するために、膨張器装置14が膨張可能部材12に適切に接続されていないときに信号送達することができる。
【0070】
例えば、接続がガス密閉でない場合、インフレータ装置14は、膨張可能部材12に適切に接続されない。このような発生は、例えば、インフレータ装置14の接続端部16が、膨張可能部材12に設けられた対応する受容開口部/シート18から離間している場合に起こることができる。
【0071】
同様に、ガスカートリッジ14の接続端部16に外ねじ26が設けられている場合、ガスカートリッジ14が膨張可能部材12のキャップ22に当接するまでキャップ22にねじ込まれていない場合、ガスカートリッジ14は膨張可能部材12のキャップ22に適切に固定されていない。
【0072】
さらに、安全装置40は、インフレータ装置14の安全な取り扱いを可能にするように、一度排気されたインフレータ装置14の交換を実行する者を支援することができ、インフレータ装置14、特に点火チャージが誤って作動するリスクを制限する。
【0073】
第1の実施形態では、膨張可能部材12が制御ユニット30によって電気的に作動されるように設計されている場合、安全装置40は、安全または位置決めセンサ42を備え、制御ユニット30に接続され、ウェアラブル保護装置10が安全でない状態にある場合に、制御ユニット30のスイッチを自動的にオフにするか、または制御ユニット30のスイッチをオンにしないように設計されている。
【0074】
このように、不適切な膨張のリスクを回避するために、制御ユニット30によって膨張装置14がトリガされる可能性はない。
【0075】
安全センサ42は、ウェアラブル保護装置10の信号装置に接続されることができる。このような信号装置は、ウェアラブル保護装置の外面に適用することができる。
【0076】
ウェアラブル保護装置が安全でない状態にある場合、安全装置は、例えば信号装置をスイッチオフにすることによって、着用者に視覚信号を提供することができ、または可聴アラームを提供することができる。
【0077】
第1の実施形態では、安全装置40は、膨張器装置14および膨張可能部材12にそれぞれ提供される基準マーク間の距離が所定の距離値を超えた場合に、ウェアラブル保護装置10の安全でない状態を信号伝達するように設計された位置決めセンサ42を備えることができ、これは、インフレータ装置が膨張可能部材に適切に接続されていると仮定することによって設定される。
【0078】
検出された距離が基準値よりも大きい場合、インフレータ装置が膨張可能部材に適切に接続されていないことを意味する。
【0079】
特に、図3に示されるように、制御ユニット30に接続された位置決めセンサ42は、インフレータ装置14が接続される膨張可能部材12の開口部18に近接して適用されることができる。このようにして、位置決めセンサ42は、インフレータ装置14の存在および/またはインフレータ装置14の対向面43との接触を検出することができる。
【0080】
図3の実施形態によれば、位置決めセンサ42は、好ましくは、ガスカートリッジ14の対向面43の存在および/または接触を検出することができるように、膨張可能部材12に固定されたキャップ22のリムに適用される。このような対向面43は、ガスカートリッジ14が膨張可能部材12に適切に接続されている場合、キャップ22のリムに近接して配置されるか、または隣接するように設計される。ガスカートリッジ14が膨張可能部材12に適切に接続されていない場合、位置決めセンサ42は、ガスカートリッジ14の存在またはリムの対向面とガスカートリッジとの接触を検出しないため、制御部30を自動的にスイッチオフにし、または制御部30をオフの状態にし続ける。
【0081】
代替的に、位置決めセンサ42は、インフレータ装置14の接続端部16に適用されることができる。
【0082】
位置決めセンサは、例えば接触センサのような電気スイッチ、または例えばホール効果センサのような近接センサであることができる。
【0083】
機械的に作動される膨張可能部材の場合、位置決めセンサ42は、ガスカートリッジが膨張可能部材に適切に固定されていないことを装着者に信号を送ることができる信号装置に接続されることができる。
【0084】
代替の実施形態では、位置決めセンサ42は、好ましくはキャップ22のリムに適用される機械的スイッチであることができ、ガスカートリッジ14の対向面43によって押し付けられていないときに、ウェアラブル保護装置の安全でない状態を信号送達するのに適切である。
【0085】
代替の実施形態では、インフレータ装置14は、保持シート46に挿入されるように設計されることができる(図4、6、および7を参照)。保持シート46は、ウェアラブル保護装置10の内面または外面に固定することができる。
【0086】
好ましくは、保持シート46は、背面の上部に配置されたハウジング29に設けられる(図2を参照)。
【0087】
有利には、この実施形態では、安全装置40は、インフレータ装置14が膨張可能部材12に適切に接続されている場合にのみ、保持シート46内へのインフレータ装置14の挿入を可能にするように構成された機械的装置を備える。
【0088】
この場合、ウェアラブル保護装置10が安全でない状態にある場合、すなわち、ガスカートリッジ14が膨張可能部材12に適切に接続されていない場合、着用者は、ガスカートリッジ14が保持シート46から少なくとも部分的に離間しているか、または保持シート46内に挿入されていないことを見るので、安全装置40は、着用者に直接的な視覚情報を提供することができる。
【0089】
そのような安全装置40は、電気的に作動するウェアラブル保護装置10及び機械的に作動するウェアラブル保護装置の両方で使用することができる。
【0090】
図4に示されるように、安全装置40は、インフレータ装置14の接続端部16がキャップ22内に適切に挿入されると、インフレータ装置14および膨張可能部材12のキャップ22によって形成されるアセンブリに相補的な幾何学形状を保持シート46に画定するように設計された少なくとも1つの当接(abutment)面48、50、52を備えることができる。
【0091】
好ましくは、この実施形態では、安全装置40は、前方当接面50および後方当接面48を備える。好ましくは、キャップ22を敷設することができる凹部を有する前面当接面50は、キャップと接続端部との間の接合部の近くに配置されるように設計され、一方、後面当接面48は、前面当接面50と反対側である。
【0092】
有利には、接続端部16がキャップ22内に適切に挿入されると、前面当接面50と後面当接面48との間の距離は、インフレータ装置14およびキャップ22によって形成されるアセンブリの長さと一致するように設定される(図4を参照)。
【0093】
代替的に、前方当接面50と後方当接面48との間の距離は、接続端部16がキャップ22の内側に適切に挿入され、ガスカートリッジ14の後端が後部隣接面48に隣接している場合にのみ、前方当接面50がキャップ22(図5、5Aおよび6を参照)またはガスカートリッジ14に設けられた対応するノッチ54と係合できるように設定される。
【0094】
更なる実施形態では、ガスカートリッジが膨張可能部材に適切に接続されている場合にのみ、ガスカートリッジの後端に設けられた対応するノッチと係合することができるように、後部当接面48を形作ることができる。
【0095】
代替的に、背面当接面48は、ガスカートリッジ14が制御ユニット30に接続されることによって電気コネクタ34に相補的であるように形作ることができる。
【0096】
ガスカートリッジ14の接続端部16がキャップ22の内側に適切に挿入されていない場合、ガスカートリッジ14の後部が後部当接面48に当たるか、または前部当接面48及び後部当接面50が基準ノッチ54と一致することができないため、ガスカートリッジを保持シート46の内側に挿入することはできない。
【0097】
したがって、着用者は、ガスカートリッジ14と膨張可能部材12との間の相互位置決めに関する即時のフィードバックを有し、ガスカートリッジ14を膨張可能部材12に適切に接続するように作用するように誘導される。
【0098】
同時に、機械的安全装置40はまた、ガスカートリッジ14が膨張可能部材12に接続されると、ガスカートリッジ14を膨張可能部材12に対して適切な位置にブロックするのに有用である。実際には、前面及び後面接合面48、50は、好ましくは、前面接合面50から後面接合面48に延びる側面52と組み合わせて、ガスカートリッジ14を保持シート46内にしっかりと保持することを可能にし、これにより、ガスカートリッジ14は、ウェアラブル保護装置の使用中に生じる振動または衝撃を回避し、ガスカートリッジ14は、その適切な位置から移動することができる。
【0099】
有利には、制御ユニット30に接続された安全センサは、保持シート46の内面、すなわち、インフレータ装置が保持シート46に挿入されるときにインフレータ装置14と接触するように設計された表面に適用されることができる。
【0100】
インフレータ装置14が保持シート46から取り外されるとき、そのようなセンサは、インフレータ装置が保持シート46内に適切に配置されるまで、制御ユニットをスイッチオフにするか、または制御ユニットをスイッチオフにしたままにすることができる。
【0101】
例えば、安全センサは、機械式スイッチまたは圧力センサであることができる。
【0102】
さらなる実施形態では、ウェアラブル保護装置は、それぞれが1つのインフレータ装置14を収容するように設計された2つの保持シート46を備えることができ、前記保持シート46は両方とも、それらの内面の制御ユニット30に接続された安全センサを備えている。
【0103】
この場合、制御ユニット30は、インフレータ装置の1つがその保持シート内に適切に挿入されていない場合、オフにされるか、またはオフのままにされる。
【0104】
有利には、保持シート46は、ガスカートリッジ14を保護するのに適切なカバー56を備えることができる(図4、7、及び8を参照)。カバー56は、カバー56を保持シート46に固定することを可能にするように、保持シート46の対応する第2の締結手段60と結合されるように設計された第1の締結手段58を備えることができる。
【0105】
第1の締結手段58および第2の締結手段60は、安全装置40が保持シート46内へのインフレータ装置14の挿入を可能にする場合にのみ、互いに一致するように設計される。
【0106】
実際には、ガスカートリッジ14が保持シート46内に挿入できない場合、ガスカートリッジ14が保持シート46から突出するため、カバー56を保持シート46に正しく固定することができない。
【0107】
この場合の着用者は、カバー56が保持シート46から離間し、ウェアラブル保護装置が安全でない状態にあることを明確に理解する。
【0108】
有利には、この実施形態においても、安全装置40は、ウェアラブル保護装置が安全でない状態にある場合に、制御ユニット30をオフにするか、または制御ユニット30をオフにしたままにするように設計されることができる。
【0109】
安全装置40は、制御ユニット30に接続された安全センサまたは接触センサ42を備えることができ、これは、保持シート46の上縁部、またはカバー56の下縁部に配置することができる(図4を参照)。このようなセンサ42は、カバー56が保持シート46に適切に固定されると、制御ユニット30をスイッチオンにし、カバー56がシートから取り外されたときに、制御ユニットをスイッチオフにするか、またはオフにしたままにするように設計される。
【0110】
カバー56が保持シート46に適切に固定されていないことは、インフレータ装置14が膨張可能部材12に適切に結合されていないため、ウェアラブル保護装置の安全でない状態を信号送達する。
【0111】
したがって、安全装置40は、ガスカートリッジ14を交換しなければならない場合、ガスカートリッジ14がその保持シート46の内側に正しく配置され、および/またはカバー56が保持シート46に適切に固定されている場合にのみ、制御ユニット30を再作動させることができる。
【0112】
有利には、ウェアラブル保護装置10は、2つの保持シート46を備えることができ、各シートは、対応するガスカートリッジ14を収容するのに適している。これらの保持シート46は、ウェアラブル保護装置10の外面に固定されるのに適した支持板62に配置されることができる。
【0113】
両方のシートは、上述の安全装置40および対応するカバー56を備えることができる。
【0114】
有利には、両方の安全装置40がカバー56またはシート46に配置された接触センサ42を備える場合、制御ユニット30は、保持シートの上にカバーの正しい位置決めを可能にしないようにガスカートリッジ14のうちの1つが保持シート46内に適切に挿入されていない場合、スイッチをオフにするか、またはスイッチをオフにしたままにする。
【0115】
代替的に、支持板62は、両方の保持シート46を覆うのに適した単一のカバー56を有することができる。接触センサ42は、カバー56の底部リムに、または支持板62の上面に適用することができる。
【0116】
また、この実施形態では、カバー56は、両方のガスカートリッジがそれらの保持シート46の内側に適切に挿入されている場合にのみ、支持板62に適切に固定され得る。
【0117】
カバーと支持板との間の適切な接続は、制御ユニットに対応する信号を発する接触センサ42の押圧を引き起こす。
【0118】
この時点で、本発明によるウェアラブル保護装置によって、所定の目的がどのように達成され得るかは明らかである。
【0119】
安全装置は、ウェアラブル保護装置をカスタマーサービスに返却する必要なく、ガスカートリッジを安全かつ適切に交換することを可能にする。実際には、安全装置は、ガスカートリッジと膨張可能部材との間の接続に関して信頼できるフィードバックを提供し、特定の訓練を受けていない最終使用者も、消耗したガスカートリッジの交換に使用されるガスカートリッジが膨張可能部材に適切に接続されているかどうかを理解することができるようにする。
【0120】
さらに、安全装置は、ガスカートリッジの点火チャージが不用意に作動することを回避するために、ガスカートリッジが膨張可能部材に接続されていないか、または適切に接続されていないとき、制御ユニットのスイッチをオフにするか、スイッチをオフにした状態を維持できるため、ガスカートリッジの交換中に発生する可能性のある危険に対する保護を提供する。
【0121】
上記のウェアラブル保護装置の実施形態に関して、当業者は、特定の要件を満たすために、付随する請求の範囲から逸脱することなく、記載された要素を同等の要素に変更および/または置き換えることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図5A
図6
図7
図8