(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025026712
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】メラニン産生抑制装置及びメラニン産生抑制方法
(51)【国際特許分類】
A61N 5/06 20060101AFI20250214BHJP
【FI】
A61N5/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024217666
(22)【出願日】2024-12-12
(62)【分割の表示】P 2024508020の分割
【原出願日】2023-11-06
(31)【優先権主張番号】P 2022178354
(32)【優先日】2022-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023011024
(32)【優先日】2023-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023104208
(32)【優先日】2023-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小杉 知司
(72)【発明者】
【氏名】山中 一範
(72)【発明者】
【氏名】東平 正志
(57)【要約】
【課題】本開示の肌処理装置及び肌処理方法は、照射された人の肌部位におけるメラニン産生を効果的に抑制するのに好適である。
【解決手段】本開示の肌処理装置及び肌処理方法は、490nmよりも長くかつ525nm以下の波長範囲に中心波長を有する所定光を発生する光源を備え、光源からの所定光を肌に照射可能である。所定光は、好ましくは、略505nmの中心波長を有する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
490nmよりも長くかつ525nm未満の波長範囲に中心波長を有する所定光を発生する光源を備え、
前記光源からの前記所定光を肌に照射可能である、メラニン産生抑制装置。
【請求項2】
前記所定光は、505nmの中心波長を有する、請求項1に記載のメラニン産生抑制装置。
【請求項3】
前記所定光を、0.5mW/cm2以上かつ62mW/cm2以下の放射強度で照射する、請求項1又は2に記載のメラニン産生抑制装置。
【請求項4】
前記所定光を、0.09J/cm2以上かつ45J/cm2以下の範囲の照射エネルギで照射する、請求項1又は2に記載のメラニン産生抑制装置。
【請求項5】
前記光源は、LEDを含む、請求項1又は2に記載のメラニン産生抑制装置。
【請求項6】
1つ以上の動作モードで光の照射を制御する制御部を更に含み、
前記1つ以上の動作モードは、メラニン産生抑制効果に対応付けられている所定動作モード、又は、メラニン産生抑制効果に関連する効果に対応付けられている所定動作モードを有し、
前記制御部は、前記所定動作モードにおいて、前記所定光を出力させる、請求項1又は2に記載のメラニン産生抑制装置。
【請求項7】
ユーザの身体の一部に対向させることが可能な照射部を有し、
前記制御部は、前記所定動作モードにおいて、前記照射部から前記所定光を単独で出力する、請求項6に記載のメラニン産生抑制装置。
【請求項8】
前記所定光の照射時間の占める割合が1/2以上となる1分以上の連続的な光照射が可能である、請求項1又は2に記載のメラニン産生抑制装置。
【請求項9】
490nmよりも長くかつ525nm未満の波長範囲に中心波長を有する所定光を、人の肌に照射することを含む、メラニン産生抑制方法。
【請求項10】
前記所定光は、略505nmの中心波長を有する、請求項9に記載のメラニン産生抑制方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、メラニン産生抑制装置及びメラニン産生抑制方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ピーク波長域が500nm~540nmで、半値幅10nm以下の超狭帯域の緑色光を発生させる超狭帯域光照射手段を備える皮膚創傷治癒装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2011/067941号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来技術では、照射された人の肌部位におけるメラニン産生を効果的に抑制することが難しい。
【0005】
そこで、本開示は、照射された人の肌部位におけるメラニン産生を効果的に抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの側面では、490nmよりも長くかつ525nm以下の波長範囲に中心波長を有する所定光を発生する光源を備え、
前記光源からの前記所定光を肌に照射可能である、肌処理装置が開示される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、照射された人の肌部位におけるメラニン産生を効果的に抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態の光照射装置の外観を示す斜視図である。
【
図2】LEDから発生される光(所定光)の特性の説明図である。
【
図3】光照射装置に係る制御系の概略を示す図である。
【
図3A】制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4A】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その1)を示す図である。
【
図4B】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その2)を示す図である。
【
図5A】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その3)を示す図である。
【
図5B】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その4)を示す図である。
【
図5C】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その5)を示す図である。
【
図5D】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その6)を示す図である。
【
図6A】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その7)を示す図である。
【
図6B】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その8)を示す図である。
【
図7A】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その9)を示す図である。
【
図7B】緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果に係る試験結果(その10)を示す図である。
【
図8】緑色LED光の放射強度と効果(メラニンの産生を抑制効果)の関係を表す表である。
【
図9】緑色LED光の放射強度と効果の関係を表すグラフ(その1)である。
【
図10】緑色LED光の放射強度と効果の関係を表すグラフ(その2)である。
【
図11】緑色LED光の放射強度と効果の関係を表すグラフ(その3)である。
【
図11A】緑色LED光の放射強度と効果の関係に関する別の試験結果を示すグラフである。
【
図12】波長の相違に起因したメラニン産出抑制効果の相違に係る試験結果(その1)を示す図である。
【
図13】波長の相違に起因したメラニン産出抑制効果の相違に係る試験結果(その2)を示す図である。
【
図14】波長の相違に起因したメラニン産出抑制効果の相違に係る試験結果(その3)を示す図である。
【
図15】ケラチン10の発現量に関する試験結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
【0010】
図1は、本実施例による光照射装置1を示す斜視図である。
【0011】
光照射装置1は、人の肌に照射可能な光を発生する。光は、美容関連効果を有してもよい。この場合、美容関連効果は、任意であり、脱毛、美肌、たるみの解消や、引き締め、脂肪燃焼、リフトアップ、小顔化、肌のハリやツヤ、潤いの向上又はその類の1つ以上の任意の組み合わせを含んでよい。また、美容関連効果は、数値化可能な効果であってもよいし、数値化可能でない効果であってもよい。
【0012】
光照射装置1の機能は、光照射装置1内のコンピュータ単独、又は、光照射装置1内のコンピュータと、外部サーバ及び/又はユーザ端末の組み合わせで実現可能である。また、この場合、光照射装置1の機能を実現するコンピュータ読み取りプログラムは、光照射装置1内のコンピュータにより実行されてもよいし、光照射装置1内のコンピュータと、外部サーバ及び/又はユーザ端末の組み合わせにより実行されてもよい。
【0013】
なお、
図1に示す光照射装置1は、ユーザの手により把持可能な携帯型であるが、固定機器にアーム等を介して可動に支持される可動式に適用されてもよい。
【0014】
光照射装置1は、把持部2と、ヘッド部3とを含む。この場合、ユーザは、把持部2を把持して、自身の顔部や体における所望の部位にヘッド部3の肌対向部3a(後述)を向けることで、所望の部位に対して光照射装置1からの光を局所的に照射できる。
【0015】
把持部2は、ユーザの手で把持されやすい形態を有する。把持部2には、電源のオン/オフボタンやモード切替ボタン、強さ調整ボタン等のような各種ボタンを含む入力部(図示せず)を含んでよい。なお、各種ボタンは、機械式のボタンであってもよいし、タッチスイッチであってもよい。また、把持部2には、光照射装置1の状態等を表示する表示部(図示せず)が設けられてもよい。
【0016】
ヘッド部3は、把持部2の端部に設けられる。なお、ヘッド部3は、把持部2に対して固定されてもよいし、取り外し可能であってもよいし、把持部2に対して可動であってもよい。また、着脱可能なアタッチメントを複数備えてもよい。
【0017】
ヘッド部3は、略平面状や曲面状(比較的大きい曲率半径の曲面状)の肌対向部3aを有してよい。正面視での肌対向部3aの形態(肌対向部3aに対して垂直な方向に視たときの形態)は、矩形や円形、楕円形、多角形等のような任意である。肌対向部3aは、ガラスなど、光が透過可能な任意の材料により形成されてよい。本実施例では、肌対向部3aは、光出射面により形成される。なお、肌対向部3aは、光出射面が露出した形態であるが、レンズ等により覆われてもよい。肌対向部3aは、好ましくは、上下方向で肌に対して凹む凹状の形態である。この場合、凹状の部分に肌への浸透対象の対象物を含む化粧品等を含めつつ、光照射による肌処理を行うことができ、肌処理効果を高めることができる。
【0018】
ヘッド部3には、光照射部30(
図1には図示されず、
図3参照)が埋設される。光照射部30は、肌対向部3aを介して肌に照射される光を生成する。すなわち、光照射部30は、肌対向部3aを介して肌に光を照射する。なお、光照射部30と肌対向部3aとの間には、光ガイド等のような光学系が配置されてもよいし、光学系が配置されなくてもよい。
【0019】
本実施形態では、光照射部30は、LED(Light Emitting Diode)36を含む。LED36は、1つだけ配置されてもよいが、複数個配置されてもよい。複数個配置される場合、LED36は、例えば、肌対向部3aに対して略平行な面内に複数個が配置されてもよい。
【0020】
なお、本実施形態では、光照射装置1は、携帯型であるが、固定型であってもよいし、形態は任意である。また、光照射装置1は、例えば、顔に装着するマスクの形態や体に巻き付けて使用可能な形態であってもよい。また、光照射装置1の照射範囲も任意であり、広範囲に照射する態様とスポット的に照射する態様など様々な態様で肌への照射が可能とされてもよい。また、光照射装置1は、光照射部30とは別のヘッド部3を有しているが、ヘッド部3と光照射部30とが一体化した構成であってもよい。
【0021】
図2は、LED36から発生される光(所定光)の特性の説明図であり、横軸に波長を取り、縦軸に強度を取り、特性の一例が示されている。
【0022】
LED36は、好ましくは、490nmよりも長くかつ525nm以下の波長範囲に中心波長を有する所定光を発生する光源である。この波長範囲(及びそのうちの略505nmという波長)の優位性の根拠(技術的意義)は、
図4A、
図4B、及び
図12以降を参照して後述する。なお、505nm及びその近傍は、厳密には青緑色の波長であり、525nm及びその近傍は、厳密には緑色の波長であるが、以下では490nmよりも長くかつ525nm以下の波長範囲を、“緑色”と表現する場合がある。
【0023】
所定光は、より好ましくは、
図2に示すように、略505nmの中心波長を有する。このような中心波長であれば、そうでない場合に比べて、後述するように、照射されたユーザの肌部位におけるメラニン産生を抑制できる。例えば、所定光は、照射されたユーザの肌部位において、所定光を照射しない場合に比べて5%以上、より好ましくは、10%以上良好なメラニン産生抑制効果を有する態様で、照射可能である。
【0024】
所定光は、好ましくは、半値半幅(
図2参照)が±20nm以下であり、より好ましくは、±10nm程度である。これにより、照射されたユーザの肌部位におけるメラニン産生の抑制効果の最大化を図ることができる。
【0025】
光照射部30は、所定光を、好ましくは、0.5mW/cm
2以上かつ62mW/cm
2以下の範囲の放射強度で、より好ましくは、11.5mW/cm
2以上かつ30mW/cm
2以下の範囲の放射強度で、照射する。これに関する試験結果は、
図8以降を参照して後述する。
【0026】
また、光照射部30は、所定光を、好ましくは、0.09J/cm2以上かつ30J/cm2以下の範囲の照射エネルギで、より好ましくは、0.09J/cm2以上かつ11J/cm2以下の範囲の照射エネルギで照射する。
【0027】
なお、複数のLED36の素子を1チップに実装することも可能である。あるいは、LED36は、他の中心波長を有する他のLEDと組み合わせて1チップ化されてもよい。例えば、LED36と赤色のLEDを1チップLED化する場合、一のチップにおける緑色LEDと赤色LEDの数の比率は、適切に適合されてよい。
【0028】
図3は、光照射装置1に係る制御系の概略を示す図である。
【0029】
光照射装置1は、制御装置100を含み、制御装置100には、電源90及びLED36が電気的に接続される。制御装置100は、電源90からの電力に基づいて動作し、LED36を制御する。LED36は、制御装置100による制御下で、電源90からの電力に基づいて動作する。電源90は、外部電源及び/又は内部電源を含んでよい。なお、内部電源は、充電可能なバッテリであってよい。
【0030】
制御装置100は、LED36を介して肌に所定光を照射する。この際、制御装置100は、所定光の照射時間の占める割合が1/2以上となる1分以上の連続的な光照射を実現してよい。この場合、所定光の照射時間以外の時間は、他の波長の光が照射されてもよいし、光が照射されなくてもよい(すなわち間欠的な所定光の照射であってもよい)。
【0031】
また、制御装置100は、1つ以上の動作モードでヘッド部3からの光の照射を制御してよい。1つ以上の動作モードは、メラニン産生抑制効果に対応付けられている所定動作モード、又は、メラニン産生抑制効果に関連する効果に対応付けられている所定動作モードを有してよい。この場合、制御装置100は、所定動作モードにおいて、所定光をヘッド部3から出力させる。
【0032】
図3Aは、制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3Aには、制御装置100のハードウェア構成に関連付けて、制御対象60が模式的に図示されている。
【0033】
制御装置100は、バス19で接続されたCPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、補助記憶装置14、ドライブ装置15、及び通信インターフェース17、並びに、通信インターフェース17に接続された有線送受信部25及び無線送受信部26を含む。
【0034】
補助記憶装置14は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
有線送受信部25は、有線ネットワークを利用して通信可能な送受信部を含む。有線送受信部25には、制御対象60が接続される。ただし、制御対象60の一部又は全部は、バス19に接続されてもよいし、無線送受信部26に接続されてもよい。
【0035】
無線送受信部26は、無線ネットワークを利用して通信可能な送受信部である。無線ネットワークは、携帯電話の無線通信網、インターネット、VPN(Virtual Private Network)、WAN(Wide Area Network)等を含んでよい。また、無線送受信部26は、近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)部、ブルートゥース(Bluetooth、登録商標)通信部、Wi-Fi(Wireless-Fidelity)送受信部、赤外線送受信部などを含んでもよい。なお、制御装置100は、無線送受信部26を介してサーバ(図示せず)と通信し、各種情報を取得してもよい。
【0036】
なお、制御装置100は、記録媒体16と接続可能であってもよい。記録媒体16は、所定のプログラムを格納する。この記録媒体16に格納されたプログラムは、ドライブ装置15を介して制御装置100の補助記憶装置14等にインストールされる。インストールされた所定のプログラムは、制御装置100のCPU11により実行可能となる。例えば、記録媒体16は、CD(Compact Disc)-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等であってよい。なお、記録媒体16には、搬送波は含まれない。
【0037】
次に、上述した所定光の効果(メラニン産生の抑制効果)について、試験結果等を参照して、更に説明する。
【0038】
可視光線は生体侵襲性が小さいため、医療分野や美容皮膚分野への応用を目的に生体に対する可視光線の影響についてさまざまな研究がなされてきた(今川ら、日レ医誌、32、444(2012))。例えば、赤色光は皮膚の老化を防止し、緑、黄色光は過剰な細胞活動を抑制する手段として重要な役割を果たすとの報告もある。
【0039】
皮膚における色素沈着の原因となるメラニン色素は、メラノサイト内で生成され有害な紫外線からDNAの損傷を防ぐ重要な役割を果たす反面、シミの原因でもありこれを改善したいニーズは高い。そこで細胞活動を抑制する緑色LED光が、同様にメラノーマの活動に影響を及ぼし、メラニン産生量を低減するかについて効果検証を行った。
【0040】
本願発明者は、緑色LEDによるメラニン産生抑制効果を検証するために、以下に示す試験を、桐蔭横浜大学に依頼した。メラニン産生抑制効果の検証は、同大学にて入手されたマウス由来B164A5細胞(B16メラノーマ細胞、理研BRC)及びヒト由来メラノーマ細胞(HMV-II細胞、(株)ケー・エー・シー)を用いて行われた。また緑色LEDの光源にはウシオ電機製SMT525(波長525nm)、SMT505(波長505nm)を用いた。
【0041】
(B16メラノ―マ細胞による細胞生存数)
B16メラノーマ細胞は6穴のウェルプレートに1×104および2×104Cells/mLで播種し、37℃、5%CO2下で3日間培養後、フェノールレッド不含培地に置換した。緑色LED照射を1日1回、3日間行った後、1日間培養した。その後、Cell Counting Kit-8(同仁化学社製)を添加し、3時間培養した。培養後、培地を分注し、450nmの吸光度を測定し、細胞生存数を算出した。450nmの吸光度が大きいほど、細胞生存数が大きいことを意味する。
【0042】
(B16メラノ―マ細胞によるメラニン産生抑制の評価)
B16メラノーマ細胞は6穴のウェルプレートに1×104および2×104Cells/mLで播種し、37℃、5%CO2下で3日間培養後、100nMのメラニン合成誘導剤α-MSHを含むフェノールレッド不含培地に置換した。緑色LED照射を1日1回、3日間行った後、1日間培養後、細胞をPBS(-)1mLで洗浄、10wt%ジメチルスルホキシド(DMSO)を含む2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で細胞を溶解させ、405nmに対する吸光度からメラニン産生量を測定した。さらに、RC DCTMプロテインアッセイ(BioRad社製)を用いて、細胞由来タンパク量を測定した。測定結果をもとに、細胞由来タンパク量あたりのメラニン量を算出した。
【0043】
(緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果)
波長505nmおよび525nmの緑色LED光を照射するとB16メラノーマ細胞の生存数が低下し、メラニン産生量が減少することが確認された。この傾向は505nmの緑色LED光の方が顕著であった。これは、
図4A及び
図4Bに示す試験結果からわかる。
図4Aは、波長505nmの緑色LED光を照射したときの、B16メラノーマ細胞の生存数を示す図であり、
図4Bは、波長525nmの緑色LED光を照射したときの、B16メラノーマ細胞の生存数を示す図である。本試験では、初期の細胞の濃度が1×10
4(Cells/mL)であるときと、2×10
4(Cells/mL)であるときとで、30分後の濃度と60分後の濃度がそれぞれ測定された。
【0044】
(ヒト由来HMV-IIメラノ―マ細胞HMV-IIによるメラニン産生抑制の評価)
マウス由来B16メラノーマ細胞とヒト由来HMV-IIメラノーマ細胞とでは、美白剤に対する薬剤感受性が異なることが報告をされている。上記B16細胞の評価においてメラニン産出抑制効果は505nmの緑色LED光の方が顕著であっため、HMV-II細胞では波長を505nmに絞りその影響を評価した。
【0045】
B16細胞と異なりHMV-II細胞ではメラニン合成誘導剤α-MSH添加によるメラノーマ細胞の増殖効果が低かった。そのためHMV-II細胞の評価にはMSHの増強剤であるTheophylline(テオフィリン)をメラニン合成誘導剤として用いた。
1×104Cells/mLのHMV-II細胞分散液を66穴のウェルプレートに2mLずつ分注、1×104Cells/mLで播種し、37℃、5%CO2下で3日間培養した後、40mMの培養後、Theophylline25μLを含むフェノールレッド不含培地2mLに置換した。505nmのLED光の照射を1日1回、3日間行った後、1日間培養し、10wt%ジメチルスルホキシド(DMSO)を含む2MのNaOH溶液を300μLにて2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で細胞を溶解させ、405nmに対する吸光度からメラニン産生量を測定した。さらに、RC DCTMプロテインアッセイ(BioRad社製)を用いて、細胞由来タンパク量を測定した。測定結果をもとに、細胞由来タンパク量あたりのメラニン量を算出した。
【0046】
(HMV-II細胞による生存率)
HMV-II細胞を6穴のウェルプレートに1×104Cells/mLで播種し、37℃、5%CO2下で3日間培養後、フェノールレッド不含培地に置換した。505nmのLED照射を1日1回、3日間行った後、1日間培養した。その後、Cell Counting Kit-8(同仁化学社製)を添加し、3時間培養した。培養後、培地を分注し、450nmの吸光度を測定した。測定後、LED光未照射の450nmの吸光度に対する相対値として生存率を算出した。
【0047】
(緑色LED光照射によるメラニン産出抑制効果)
505nmLED光を照射するとHMV-II細胞の生存率が低下し、メラニン産生量が減少することが確認された。
【0048】
B16細胞、HMV-II細胞の双方において、緑色LED光照射はメラニン産出抑制効果に有効であることが検証された。これは、
図5Aから
図5Dに示す他の試験結果からわかる。
図5Aから
図5Dに示す他の試験も、
図4A及び
図4Bを参照して上述した試験と同様に実施された。なお、
図5Eは、
図5Aから
図5Dの試験結果から得られる評価結果の表図である。これらからわかるように、505nmの方が525nmよりもメラニン産生抑制効果が高く、10分よりも20分の方が顕著であった。また、505nmは30分、60分でも抑制が見られたが525nmでは30分では抑制効果が見られなかったが、60分では抑制されていた。
【0049】
本実施例は、緑色LED光、特に波長505nmにおいてシミの原因となるメラニンの産生を抑制する効果が認められた。これは、
図6Aから
図7Bに示す試験結果からわかる。
図6A及び
図6Bは、それぞれ、1回目と2回目の試験結果を示し、
図7A及び
図7Bは、それぞれ、1回目と2回目の試験結果を示す。
図6Aから
図7Bに示す他の試験も、
図4A及び
図4Bを参照して上述した試験と同様に実施された。
【0050】
図8から
図11は、他の試験結果を示す図であり、
図8は、緑色LED光の放射強度と効果(メラニンの産生を抑制効果)の関係を表す表であり、
図9から
図11は、緑色LED光の放射強度と効果の関係を表すグラフである。
図11Aは、緑色LED光の放射強度と効果の関係に関する別の試験結果を示すグラフである。
【0051】
図8から
図11に示す他の試験は、以下の通り行われた。
B16メラノーマ4A5は、理研BRCから提供されたものを用いた。本実験の内容につき、以降に示す細胞という言葉はこれを指すものとする。以下のステップS1からステップS3に記載のとおりの細胞と細胞培養を行い、培地は以下のものを使用した。
10.0%(v/v) Fetal Bovine Serum(FBS,Cat No.SH30071.03,Hyclone(登録商標),UK)および1.0%(v/v)の抗真菌剤(Antibiotic-Antimycotic 100X, Cat No.15240-062,Invitrogen,USA)を含むDulbecco’s Modified Eagle Medium(DMEM,Cat No.10566-016,Gibco,USA)を用いた。100nMのα-Melanocyte stimulating hormone(α-MSH,Cat No. M4135,Sigma-Aldrich,USA)および100μMのテオフィリン(Cat No. T1633,Sigma-Aldrich,USA)を含む10%のFBS含有のDMEMを調製したもの。
ステップS1:細胞培養および継代
60mmのdish(Cat No.353002,Falcon(登録商標),USA)に3.0×105cells/dishの密度で細胞を播種し、CO
2インキュベータ内(CO
2濃度=5%、37℃)で24時間培養した。
ステップS2:緑色LED光照射
培地を除去し、Phosphate buffer saline(PBS(-),Cat No.198601,Nissui,Japan)で洗浄後、8mLのハンクス平衡塩溶液(+)(HBSS(+),Cat No.084-08965,Wako,japan)に交換後、照射条件に従って照射機器を適用した。さらにHBSS(+)を除去し、3mLの試験培地に交換して72時間培養した。なお、照射条件に関して、照射時間は3分とした。
ステップS3:培養後にPBSで洗浄後、alamarBlue(登録商標)(Cat No. DAL1100,Invitrogen(登録商標),USA)を無血清DMEMにて10倍希釈したalamarBlue溶液を細胞に2mL処理し、CO
2インキュベータにて37℃、2時間培養した。alamarBlue溶液を回収して96穴プレート(Cat No.9017,costar,USA)に200μL入れ、マイクロプレートリーダー(SPARK(登録商標)10M,TECAN,Switzerland)を用い570nmおよび600nmの吸光度(OD570,OD600)を測定した。ブランクとしてalamarBlue溶液を用いた。60mmdishからalamarBlue溶液を除去し、PBS(-)で洗浄後にメラニンを可溶化するため、10%DMSOを含有する1Mの水酸化ナトリウム水溶液を1mL加え、85℃下で10分間インキュベートした。メラニン溶解液を96穴プレートに100μL入れ、マイクロプレートリーダーを用い405nmの吸光度(OD405)を測定した。対照のOD570-600を100%として、LED適用群の細胞生存率を算出した。また、対照のOD405を100%として、メラニン生成率を算出した。さらに、対照、LED照射適用群のOD405とalamarBlueにて測定したOD570-600で除した値を細胞あたりのメラニン生成率として算出した。有意差検定は対照とLED適用群を対応のないt検定で有意差検定を実施した。検定はいずれも両側で有意水準を5%未満とした。
【0052】
図8から
図11からわかるように、B16メラノーマ細胞に緑色LED(505nm)を照射した際に、いずれの出力においてもメラニン生成率は対照と比較して有意に低い値を示し、メラニン生成抑制を認めた。0.5mW/cm
2~11.5mW/cm
2のなかでも最も出力の高い11.5mW/cm
2適用においては、細胞あたりのメラニン生成率についても対照と比較して有意に低い値を示し、本条件の中では最も出力の高いものがより生成能の抑制傾向がみられた。これらから、上述したとおり、光照射部30から所定光の放射強度は、好ましくは、0.5mW/cm
2以上の範囲であり、より好ましくは、11.5mW/cm
2以上であると、いうことができる。
また、
図11Aには、波長520nmの緑色LED光を、異なる放射強度で照射した場合の効果の相違が示されている。なお、
図11Aに示す試験についても、
図8等と同様の態様で実施された。
図11Aにおいて、コントロールとは、何も照射しない試験結果を示す。ここでは、コントロールに対して、9mW/cm
2と62W/cm
2の各試験結果が比較されている。グラフA,B,Cは、それぞれ、細胞生存率、メラニン生成率、細胞あたりのメラニン生成率に対応する。
【0053】
図11Aからわかるように、光照射部30から所定光の放射強度がある程度以上高くなると、効果が有意に大きくならない(すなわち飽和する)。これらから、上述したとおり、光照射部30から所定光の放射強度は、好ましくは、0.5mW/cm
2以上かつ62mW/cm
2以下の範囲であり、より好ましくは、11.5mW/cm
2以上かつ62mW/cm
2以下の範囲であると、いうことができる。また、消費電力の観点からは、62mW/cm
2に代えて、30mW/cm
2程度の上限値が望ましいともいえる。
【0054】
また、
図8から
図11Aに示す試験では、光照射部30から所定光の照射エネルギは、0.09J/cm
2以上かつ11J/cm
2以下の範囲であった。なお、本明細書に開示の他の試験結果も合わせると、光照射部30から所定光の照射エネルギは、0.09J/cm
2以上かつ45J/cm
2以下の範囲で試験が行われた。そして、照射エネルギが比較的小さい0.09J/cm
2以上かつ11J/cm
2以下の範囲でも、有効な効果が確認された。
【0055】
なお、光照射装置1は、ユーザの乾燥状態の肌に、上述した光緑色LED光照射してもよいが、肌への浸透対象を含むジェルや液体などを付与した肌に緑色LED光を照射してもよい。この場合、浸透対象の対象物は、任意である。対象物は、人の皮膚に付与可能な物質であり、典型的には、美容効果などの各種効果を期待できる物質であってよい。
【0056】
次に、
図12以降を参照して、肌に照射する光の好ましい波長範囲について更に説明する。
【0057】
前出の
図4A及び
図4Bを参照して上述した試験では、波長505nmおよび525nmの緑色LED光を照射するとB16メラノーマ細胞の生存数が低下し、メラニン産生量が減少することが示された。
【0058】
図12は、他の試験結果を示す図であり、波長450nm、520nm、及び850nm(近赤外の波長)のLED光を照射した場合の試験結果を示す。
図12では、細胞生存率、メラニン生成率、及び細胞あたりのメラニン生成率について、LED36の波長450nm、520nm、及び850nmのそれぞれを照射した場合の試験結果が示されている。なお、
図12において、コントロールとは、何も照射しない試験結果を示す。
【0059】
なお、
図12に示す試験結果は、前出の
図4A及び
図4Bを参照して上述した試験とは異なる機関で実施されたが、試験方法は実質的に同様であった。
【0060】
図12からわかるように、波長520nm及び450nmにて優位的にメラニン生成抑制が確認された。すなわち、B16メラノーマ細胞の生存数が低下し、メラニン産生量が減少することが示された。また、波長450nmよりも520nmの方が、メラニン産生抑制効果が高くなる可能性も示唆されたことがわかる。なお、波長850nmでは多少の抑制傾向は見られたが有意差はなく、一番低い結果となった。
図13は、更なる他の試験結果を示す図であり、3種類の波長の相違に起因したメラニン産出抑制効果の相違に係る試験結果を示す図である。
図13では、細胞あたりのメラニン生成率について、LED36の波長505nm、525nm、及び630nm(赤色の波長)のそれぞれを照射した場合の試験結果が示されている。なお、
図13においても、コントロールとは、何も照射しない試験結果を示す。
【0061】
なお、
図13に示す試験結果は、前出の
図4A及び
図4Bを参照して上述した試験とは異なる機関で実施されたが、試験方法は実質的に同様であった。
【0062】
図13からわかるように、波長525nmや波長630nmでは、波長505nmのような有意なメラニン生成抑制が確認されなかった。
図14は、更なる他の試験結果を示す図であり、4種類の波長の相違に起因したメラニン産出抑制効果の相違に係る試験結果を示す図である。
図14では、細胞生存率について、LED36の波長470nm((青色の波長)、490nm、505nm、及び525nmのそれぞれを照射した場合の試験結果が示されている。なお、
図14においても、コントロールとは、何も照射しない試験結果を示す。
【0063】
なお、
図14に示す試験結果は、前出の
図4A及び
図4Bを参照して上述した試験とは異なる機関で実施されたが、試験方法は実質的に同様であった。
【0064】
図14からわかるように、波長470nm、505nm及び525nmでは、波長490nmに比べて、B16メラノーマ細胞の生存率が低いことが示された。すなわち、波長490nmに対する波長470nm、505nm及び525nmの優位性(メラニン産出抑制効果に係る優位性)が示された。
【0065】
図15は、ケラチン10の発現量に関する試験結果を示す図である。
図15では、ケラチン10の発現量について、LED36の波長470nm、505nm及び590nm(黄色の波長)のそれぞれを照射した場合の試験結果が示されている。
【0066】
試験方法の概要は以下の通りである。
【0067】
(ステップS1)細胞前培養
ヒト表皮角化細胞(NHEK)は培地を用いてT-75フラスコに起眠し、CO2インキュベータ(5%のCO2,37°C,湿潤)内で培養した。約80%コンフルエントに達した時点で細胞をT-225フラスコに継代し、必要細胞数が得られるまで培養後、その後の試験に用いた。細胞の継代方法は以下の通り。細胞をPBS(-/-)で洗浄後、0.05%のTrypsin-EDTAを用いて細胞を剥離し、トリプシン中和液を加えてトリプシンを中和した。次に、細胞懸濁液を遠心管に回収し、遠心(室温,180xg,5min)した。上清を除き、新たに培地を加えて細胞を懸濁し、細胞数をカウントした。培地を用いて、目的の細胞密度に懸濁し、試験で使用する培養器に播種した。
【0068】
(ステップS2)細胞処理
細胞は900,000cells/dish/3mLで60mmディッシュに播種した。播種翌日、培地を5mL添加し、合計8mLとして、30秒間機器処理を行った。24時間±1時間おきに処理を行い、合計3回美顔器処理を行った。塩化カルシウムは初回機器処理時に同様に培地を8mLとし、添加した。その後、72時間処理を行った。
【0069】
(ステップS3)RNA抽出
最終機器処理から24時間後の細胞を用いて、RNeasy Plus Mini KitによるRNA抽出を実施した。方法はキットのプロトコルに従った。RNA抽出後、NanoDrop Eightを用いて濃度を測定し、-80℃で保存した。
【0070】
(ステップS4)定量PCR
FastLane Cell Probe Kit 付属のQuantiTect Probe RT-PCR Kitを使用し、下表の組成でOne Step real-time RT-PCRを行った。RNAサンプルは約100ng/μLとなるように希釈して使用した。RT-PCR反応は、50℃・30min-95℃・15min-(94℃・15sec-60℃・60sec)×40cyclesの条件で行った。内部標準遺伝子としてGAPDH遺伝子を用いた。
【0071】
図15からわかるように、波長505nmでは、波長470nm及び590nmに比べて、ケラチン10の発現量が有意に大きくなることが示された。すなわち、波長470nmや590nmに対する波長505nmの優位性(ケラチン10の発現効果に係る優位性)が示された。
【0072】
ここで、ターンオーバーの機序を説明する。表皮は基底層、有棘層、顆粒層、角質層の4つの層状に配列している。細胞レベルでのターンオーバーは、基底層での細胞増殖、有棘層でのケラチン(K10)合成、顆粒層での細胞死(アポトーシスとネクローシス)、角質層での蛋白分解酵素(KLK8)による切断の4段階によって行われている。人体の皮膚では、基底層で表皮細胞が生成し、上層へ向かって移動しながら成熟し、角質層で剥離することによって形成される過程をターンオーバーという。
【0073】
ケラチンの合成が減少すれば、表皮の構造が維持できずにしわやたるみが生じる。早いターンオーバーでは、未熟な表皮細胞が角質にならないうちに外界にさらされることになる。また、過剰なターンオーバーはアトピー性皮膚炎の病態を引き起こす。遅いターンオーバーでは、垢となって剥がれるべき角質が残留して肥厚する。さらに異常な遅延は乾癬や角化症などを引き起こす。そのため、細胞増殖以外の指標も、正常なターンオーバーを考える上で必要不可欠な因子である。
【0074】
このように、ターンオーバーの機序より、ケラチン10は有棘層で発現され、ターンオーバーの過程の中で有用なものである。ケラチン10が発現しているということは正常なターンオーバーが進んでいると示唆される。
【0075】
また、青色光照射によって、TGF-β質なる伝達経路を阻害することにより、ヒト皮膚線維芽細胞における細胞増殖とコラーゲン発現を阻害することを報告する論文も知られている(Ge Ge等による論文「Induced skin aging by blue-light irradiation in human skin fibroblasts via TGF-β, JNK and EGFR pathways」、Journal of Dermatological Science)。この点からも、波長505nmが波長470nmに比べて有利であることが強く推認される。
【0076】
以上の
図4A、
図4B及び
図12から
図15に示す試験結果から、490nmよりも長くかつ525nm以下の波長範囲に中心波長を有する光を肌に照射することは、他の波長範囲の中心波長を有する光を肌に照射する場合に比べて、メラニン産出抑制効果やケラチン10の発現効果の観点から有利であることがわかる。
【0077】
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0078】
1 光照射装置(肌処理装置)
2 把持部
3 ヘッド部
3a 肌対向部
30 光照射部
36 LED(Light Emitting Diode)
100 制御装置(制御部)