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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025002720
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20241226BHJP
   H04N 23/45 20230101ALI20241226BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20241226BHJP
   G03B 7/091 20210101ALI20241226BHJP
【FI】
H04N23/60 500
H04N23/45
G03B15/00 Q
G03B7/091
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023103056
(22)【出願日】2023-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】森口 喜代
(72)【発明者】
【氏名】和田 祐司
(72)【発明者】
【氏名】楊 学雍
【テーマコード(参考)】
2H002
5C122
【Fターム(参考)】
2H002DB21
2H002GA16
2H002GA26
2H002GA35
5C122DA16
5C122EA42
5C122FC05
5C122FH11
5C122FH14
5C122HA75
5C122HA86
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】周囲の明るさによらず人物の接近や離脱の検出を行うこと。
【解決手段】情報処理装置は、可視光を用いて撮像する第1撮像部と、赤外光を用いて撮像する第2撮像部と、第1撮像部または第2撮像部を用いて撮像された撮像データを取得して一時的に記憶するメモリと、第1撮像部を用いて撮像された撮像データに基づいて人物の存在を検出するプロセッサと、を備え、プロセッサは、周囲の明るさの検出結果に基づいて、周囲の明るさが第1閾値以下の場合には、第2撮像部を用いて撮像された撮像データに基づいて人物の存在を検出する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光を用いて撮像する第1撮像部と、
赤外光を用いて撮像する第2撮像部と、
前記第1撮像部または前記第2撮像部を用いて撮像された撮像データを取得して一時的に記憶するメモリと、
前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
周囲の明るさの検出結果に基づいて、周囲の明るさが第1閾値以下の場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出する、
情報処理装置。
【請求項2】
画面輝度の設定値に基づいて画像を表示する表示部を備え、
前記プロセッサは、
周囲の明るさが前記第1閾値以下の場合であっても前記画面輝度の設定値が第2閾値より高い場合には、前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出し、前記画面輝度の設定値が第2閾値以下の場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
周囲の明るさが前記第1閾値以下であって且つ前記画面輝度の設定値が第2閾値より高いときに前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在が検出されなかった場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
周囲の明るさが前記第1閾値以下であって且つ前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在が検出されなかった場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
周囲光センサを備え、
前記プロセッサは、
前記周囲光センサを用いて周囲の明るさを検出する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記第1撮像部を用いて周囲の明るさを検出する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記人物の存在の検出結果をシステムの動作状態を制御するための情報として出力する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
可視光を用いて撮像する第1撮像部と、赤外光を用いて撮像する第2撮像部と、前記第1撮像部または前記第2撮像部を用いて撮像された撮像データを取得して一時的に記憶するメモリと、前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するプロセッサと、を備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、
周囲の明るさを検出するステップと、
検出した周囲の明るさが第1閾値以下の場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するステップと、
を含む制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人物が近づくと使用可能な動作状態に遷移し、人物が離れると待機状態に遷移する機器がある。例えば、特許文献1には、赤外線センサを用いて赤外線の強弱を検知することにより、人物が近づいてきたか否か、或いは人物が離れたか否かを検出して機器の動作状態を制御する技術が開示されている。
【0003】
近年、コンピュータビジョンなどの発展により画像から顔を検出する技術が一般的となり、例えばパーソナルコンピュータなどの情報処理装置では、カメラで正面を撮像した撮像画像から顔が検出されるか否かによって人物の接近や離脱を検出してシステムの起動や待機状態(例えば、システムのロック、スタンバイなど)への遷移を制御することが行われている。赤外線センサを用いる場合には人物であっても人物以外の物体であっても赤外線が反射して戻ってきてしまうが、顔検出を利用することで、より人物の検出を精度よく行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-148895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したパーソナルコンピュータなどの情報処理装置では、一般的に可視光により撮像されるRGBカメラを用いて人物の接近や離脱の検出が行われている。しかしながら、通常のオフィスなどの環境光ではRGBカメラを用いて人物の接近や離脱の検出が可能であるが、周囲が暗い環境ではRGBカメラでは撮像画像が暗くなり正しく検出できないことがある。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、周囲の明るさによらず人物の接近や離脱の検出を行うことができる情報処理装置、及び制御方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1態様に係る情報処理装置は、可視光を用いて撮像する第1撮像部と、赤外光を用いて撮像する第2撮像部と、前記第1撮像部または前記第2撮像部を用いて撮像された撮像データを取得して一時的に記憶するメモリと、前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、周囲の明るさの検出結果に基づいて、周囲の明るさが第1閾値以下の場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出する。
【0008】
上記情報処理装置において、画面輝度の設定値に基づいて画像を表示する表示部を備え、前記プロセッサは、周囲の明るさが前記第1閾値以下の場合であっても前記画面輝度の設定値が第2閾値より高い場合には、前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出し、前記画面輝度の設定値が第2閾値以下の場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出してもよい。
【0009】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、周囲の明るさが前記第1閾値以下であって且つ前記画面輝度の設定値が第2閾値より高いときに前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在が検出されなかった場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出してもよい。
【0010】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、周囲の明るさが前記第1閾値以下であって且つ前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在が検出されなかった場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出してもよい。
【0011】
上記情報処理装置において、周囲光センサを備え、前記プロセッサは、前記周囲光センサを用いて周囲の明るさを検出してもよい。
【0012】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記第1撮像部を用いて周囲の明るさを検出してもよい。
【0013】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記人物の存在の検出結果をシステムの動作状態を制御するための情報として出力してもよい。
【0014】
また、本発明の第2態様に係る、可視光を用いて撮像する第1撮像部と、赤外光を用いて撮像する第2撮像部と、前記第1撮像部または前記第2撮像部を用いて撮像された撮像データを取得して一時的に記憶するメモリと、前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するプロセッサと、を備える情報処理装置における制御方法は、前記プロセッサが、周囲の明るさを検出するステップと、検出した周囲の明るさが第1閾値以下の場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明の上記態様によれば、周囲の明るさによらず人物の接近や離脱の検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1の実施形態に係る情報処理装置の外観の構成例を示す斜視図。
図2】第1の実施形態に係る情報処理装置の人物の検出範囲の一例を示す図。
図3】第1の実施形態に係る情報処理装置のHPD処理の概要を説明する図。
図4】第1の実施形態に係るRGBカメラとIRカメラを用いたHPD処理の説明図。
図5】第1の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す概略ブロック図。
図6】第1の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示す概略ブロック図。
図7】第1の実施形態に係るHPD処理の一例を示すフローチャート。
図8】第2の実施形態に係るHPD処理の一例を示すフローチャート。
図9】第3の実施形態に係るHPD処理の一例を示すフローチャート。
図10】第4の実施形態に係るHPD処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
[概要]
まず、本実施形態に係る情報処理装置の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
【0018】
情報処理装置1は、例えば、ノート型(クラムシェル型)のPC(Personal Computer)である。情報処理装置1は、第1筐体10、第2筐体20、及びヒンジ機構15を備える。第1筐体10と第2筐体20は、ヒンジ機構15を用いて結合されている。第1筐体10は、第2筐体20に対して、ヒンジ機構15がなす回転軸の周りに相対的に回動可能である。第1筐体10と第2筐体20との回動による開き角を「θ」として図示している。
【0019】
第1筐体10は、Aカバー、ディスプレイ筐体とも呼ばれる。第2筐体20は、Cカバー、システム筐体とも呼ばれる。以下の説明では、第1筐体10と第2筐体20の側面のうち、ヒンジ機構15が備わる面を、それぞれ側面10c、20cと呼ぶ。第1筐体10と第2筐体20の側面のうち、側面10c、20cとは反対側の面を、それぞれ側面10a、20aと呼ぶ。図示において、側面20aから側面20cに向かう方向を「後」と呼び、側面20cから側面20aに向かう方向を「前」と呼ぶ。後方に対して右方、左方を、それぞれ「右」、「左」と呼ぶ。第1筐体10、第2筐体20の左側面をそれぞれ側面10b、20bと呼び、右側面をそれぞれ側面10d、20dと呼ぶ。また、第1筐体10と第2筐体20とが重なり合って完全に閉じた状態(開き角θ=0°の状態)を「閉状態」と呼ぶ。閉状態において第1筐体10と第2筐体20との互いに対面する側の面を、それぞれの「内面」と呼び、内面に対して反対側の面を「外面」と呼ぶ。また、閉状態に対して第1筐体10と第2筐体20とが開いた状態のことを「開状態」と呼ぶ。
【0020】
図1に示す情報処理装置1の外観は開状態の例を示している。開状態は、第1筐体10の側面10aと第2筐体20の側面20aとが離れた状態である。開状態では、第1筐体10と第2筐体20とのそれぞれの内面が表れる。開状態はユーザが情報処理装置1を使用する際の状態の一つであり、典型的には開き角θ=100~130°程度の状態で使用されることが多い。なお、開状態となる開き角θの範囲は、ヒンジ機構15よって回動可能な角度の範囲等に応じて任意に定めることができる。
【0021】
第1筐体10の内面には、表示部110が設けられている。表示部110は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどを含んで構成されている。また、第1筐体10の内面のうち表示部110の周縁の領域に、撮像部120と周囲光センサ130とが設けられている。なお、図示する撮像部120の位置は一例であって、表示部110の表示画面に対面する方向を向くことが可能であれば他の位置であってもよい。また、図示する周囲光センサ130の位置は一例であって、情報処理装置1の周囲の明るさを検出可能な位置であれば他の場所であってもよく、例えば、第1筐体10の内面及び第2筐体20の内面のうちのいずれの位置であってもよい。
【0022】
撮像部120は、開状態において、表示部110の表示画面に対面する方向(即ち、情報処理装置1の前方)の所定の撮像範囲を撮像する。所定の撮像範囲とは、撮像部120が有する撮像素子と撮像素子の撮像面の前方に設けられた光学レンズとによって定まる画角の範囲である。例えば、撮像部120は、情報処理装置1の前方(正面側)に存在する人物(ユーザ)を含む画像を撮像することができる。
【0023】
ここで、撮像部120は、RGBカメラとIR(InfraRed)カメラとを含んで構成されている。RGBカメラは、可視光を用いて撮像するカメラであり、RGBイメージセンサを備えている、RGBイメージセンサは、R(赤)の波長帯を透過するカラーフィルタが設けられたR画素、G(緑)の波長帯を透過するカラーフィルタが設けられたG画素、およびB(青)の波長帯を透過するカラーフィルタが設けられたB画素が配列されている撮像素子である。一方、IRカメラは、赤外光を用いて撮像するカメラであり、赤外光を発光する発光部と、IRイメージセンサとを備えている。IRイメージセンサは、発光部から発光された赤外光の反射光の入射が可能なIR(InfraRed)画素が配列されている撮像素子である。
【0024】
周囲光センサ130(ALS:Ambient Light Sensor)は、情報処理装置1の周囲の明るさ(例えば、照度)を検出するためセンサである。周囲光センサ130は、周囲の光量を検知して光電変換した値を出力値として出力する。例えば、周囲光センサ130は、フォトトランジスタを含んで構成されている。周囲光センサ130は、周囲の光量に応じて変化するフォトトランジスタに流れる電流を、抵抗を用いて電圧に変換して電圧値として出力する。
【0025】
また、第2筐体20の側面20bには、電源ボタン140が設けられている。電源ボタン140は、電源のオンまたはオフ、待機状態から通常動作状態への遷移、通常動作状態から待機状態への遷移などをユーザが指示するための操作子である。通常動作状態とは、特に制限なく処理の実行が可能なシステムの動作状態であり、例えば、ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)で規定されているS0状態に相当する。
【0026】
待機状態とは、システム処理の少なくとも一部が制限されている状態である。例えば、待機状態は、システムがロックした状態である。システムがロックした状態では、処理中の内容が視認できないように予め設定された画像(例えば、ロック用の画像)が表示部に表示される。ロックを解除するためには、ユーザによるログイン認証が必要である。また、待機状態は、スタンバイ状態、スリープ状態等であってもよく、Windows(登録商標)におけるモダンスタンバイや、ACPIで規定されているS3状態(スリープ状態)等に相当する状態であってもよい。例えば、待機状態は、通常動作状態よりも消費電力が低い状態である。
【0027】
また、第2筐体20の内面には、ユーザの操作入力を受け付ける入力デバイスとして、キーボード151及びタッチパッド153が設けられている。なお、入力デバイスとして、キーボード151及びタッチパッド153に代えて、または加えて、タッチセンサが設けられてもよいし、マウスや外付けのキーボードが接続されてもよい。タッチセンサが設けられた構成の場合、表示部110の表示画面に対応する領域が操作を受け付けるタッチパネルとして構成されてもよい。また、入力デバイスには、音声が入力されるマイクが含まれてもよい。
【0028】
なお、第1筐体10と第2筐体20とが閉じた閉状態では、第1筐体10の内面に設けられている表示部110、及び撮像部120と、第2筐体20の内面に設けられているキーボード151及びタッチパッド153は、互いに他方の筐体面で覆われ、機能を発揮できない状態となる。
【0029】
情報処理装置1は、撮像部120により撮像された撮像画像に基づいて、情報処理装置1の前方に存在する人物を検出するHPD(Human Presence Detection)処理を実行する。
【0030】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置1の人物の検出範囲の一例を示す図である。図示する例において、情報処理装置1の前方の検出範囲FoV(Field of View:検出視野角)が、人物の検出可能な範囲である。
【0031】
例えば、情報処理装置1は、撮像部120により撮像された撮像画像から顔が撮像されている顔領域を検出することにより、情報処理装置1の前方に人物(ユーザ)が存在するか否かを判定する。検出範囲FoVは、情報処理装置1が撮像する撮像画角に相当する。情報処理装置1は、撮像画像から顔領域が検出された場合、人物が存在すると判定する。一方、情報処理装置1は、撮像画像から顔領域が検出されなかった場合、人物が存在しないと判定する。
【0032】
情報処理装置1は、HPD処理により人物の存在の有無に応じて情報処理装置1のシステムの動作状態を制御する。例えば、情報処理装置1は、情報処理装置1の前方に人物が存在する場合には通常動作状態に制御し、情報処理装置1の前方に人物が存在しない場合には待機状態に制御する。
【0033】
図3は、本実施形態に係る情報処理装置1のHPD処理の概要を説明する図である。情報処理装置1は、HPD処理により情報処理装置1の前方に存在する人物を検出し、人物の存在の有無に基づいて情報処理装置1のシステムの動作状態を制御する。例えば図3の(A)に示すように、情報処理装置1は、待機状態において、情報処理装置1の前方に人物が存在しない状態(Absence)から存在する状態(Presence)への変化、即ち情報処理装置1へ人物が接近したこと(Approach)を検出した場合、自動でシステムを起動して通常動作状態へ遷移させる。また図3の(B)に示すように、情報処理装置1は、通常動作状態において、情報処理装置1の前に人物が存在している状態(Presence)では、通常動作状態を継続させる。また図3の(C)に示すように、情報処理装置1は、情報処理装置1の前方に人物が存在している状態(Presence)から存在しない状態(Absence)への変化、即ち情報処理装置1から人物が離脱したこと(Leave)を検出した場合には、システムを待機状態へ遷移させる。
【0034】
ここで、情報処理装置1は、通常は撮像部120のRGBカメラを用いて人物の存在を検出するHPD処理を行う。また、情報処理装置1は、周囲が暗い環境ではIRカメラを用いてHPD処理を行う。
【0035】
図4は、本実施形態に係るRGBカメラとIRカメラを用いたHPD処理の説明図である。図4の(A)は、通常のオフィスの環境(周囲が明るい環境)でRGBカメラを用いて撮像して撮像画像の一例を示しており、情報処理装置1の前方に人物が存在する場合には、撮像画像に人物の顔が映っており、顔検出により人物の存在を検出することが可能である。よって、RGBカメラを用いたHPD処理により人物の接近(Approach)および人物の離脱(Leave)の検出が可能である。
【0036】
一方、図4の(B)は、周囲が暗い環境でRGBカメラを用いて撮像して撮像画像の一例を示しており、情報処理装置1の前方に人物が存在していても撮像画像が暗く顔検出により人物の存在を検出することが不可能である。よって、周囲が暗い環境では、RGBカメラを用いたHPD処理により人物の接近(Approach)および人物の離脱(Leave)の検出ができないことがある。そこで、情報処理装置1は、通常(周囲が明るい環境)は撮像部120のRGBカメラを用いてHPD処理を行い、周囲が暗い環境では、撮像部120のIRカメラを用いてHPD処理を行う。なお、IRカメラを用いる場合には赤外光を発光させるため、RGBカメラを用いるときよりも消費電力が高くなるが、周囲が暗い環境でのみIRカメラを用いることで、通常の消費電力を上げることなく、周囲の明るさによらずHPD処理を行うことができる。
【0037】
以下、本実施形態に係る情報処理装置1の構成について詳しく説明する。
[情報処理装置のハードウェア構成]
図5は、本実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す概略ブロック図である。この図4において、図1の各部に対応する構成には同一の符号を付している。情報処理装置1は、表示部110、撮像部120、周囲光センサ130、電源ボタン140、入力デバイス150、通信部160、記憶部170、EC(Embedded Controller)200、顔検出部210、メイン処理部300、及び電源部400を含んで構成される。
【0038】
表示部110は、メイン処理部300により実行されるシステム処理及びシステム処理上で動作するアプリケーションプログラムの処理等に基づいて生成された表示データ(画像)を表示する。
【0039】
撮像部120は、第1筐体10の内面に対面する方向(前方)の所定の撮像範囲(画角)内の物体の像を撮像し、撮像した画像をメイン処理部300及び顔検出部210へ出力する。例えば、撮像部120は、RGBカメラ121と赤外光を用いて撮像するIRカメラ122とを備えている。
【0040】
RGBカメラ121は、可視光を用いて撮像する可視光カメラであり、前述したように、R(赤)の波長帯を透過するカラーフィルタが設けられたR画素、G(緑)の波長帯を透過するカラーフィルタが設けられたG画素、およびB(青)の波長帯を透過するカラーフィルタが設けられたB画素が配列されているRGBイメージセンサを含んで構成されている。RGBカメラ121は、RGBのカラーフィルタを介して入射される可視光を光電変換したRGB画像(可視光画像)のデータを、撮像画像のデータ(撮像データ)として出力する。
【0041】
IRカメラ122は、赤外光を用いて撮像する赤外線カメラであり、前述したように、赤外光の入射が可能なIR画素が配列されているIRイメージセンサを含んで構成されている。IR画素には、カラーフィルタが設けられていないため、赤外光を含む光が入射される。IRカメラ122は、赤外光を発光する発光部を備え、発光部から出力された赤外光の反射光を含む光が入射され、入射された光を光電変換したIR画像(赤外線画像)のデータを、撮像画像のデータ(撮像データ)として出力する。
【0042】
なお、以下では、RGB画像(可視光画像)データおよびIR画像のデータのことを単位「撮像画像」と称する。
【0043】
周囲光センサ130は、情報処理装置1の周囲の明るさ(光量)を検知し、検知した明るさに応じた電圧値を検出結果として出力する。
【0044】
電源ボタン140は、ユーザの操作に応じて操作信号をEC200へ出力する。入力デバイス150は、ユーザの入力を受け付ける入力部であり、例えばキーボード151及びタッチパッド153を含んで構成されている。入力デバイス150は、キーボード151及びタッチパッド153に対する操作を受け付けることに応じて、操作内容を示す操作信号をEC200へ出力する。
【0045】
通信部160は、無線または有線による通信ネットワークを介して他の機器と通信可能に接続し、各種のデータの送信および受信を行う。例えば、通信部160は、イーサネット(登録商標)等の有線LANインターフェースやWi-Fi(登録商標)等の無線LANインターフェース等を含んで構成されている。
【0046】
記憶部170は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュROMなどの記憶媒体を含んで構成される。記憶部170は、OS、デバイスドライバ、アプリケーションなどの各種のプログラム、その他、プログラムの動作により取得した各種のデータを記憶する。
【0047】
電源部400は、情報処理装置1の各部の動作状態に応じて各部へ電力を供給する。電源部400は、DC(Direct Current)/DCコンバータを備える。DC/DCコンバータは、AC(Alternate Current)/DCアダプタもしくはバッテリー(電池パック)から供給される直流電力の電圧を、各部で要求される電圧に変換する。DC/DCコンバータで電圧が変換された電力が各電源系統を介して各部へ供給される。例えば、電源部400は、EC200から入力される制御信号に基づいて各電源系統を介して各部に電力を供給する。
【0048】
EC200は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびI/O(Input/Output)ロジック回路などを含んで構成されたマイクロコンピュータである。EC200のCPUは、自部のROMに予め記憶した制御プログラム(ファームウェア)を読み出し、読み出した制御プログラムを実行して、その機能を発揮する。EC200は、メイン処理部300とは独立に動作し、メイン処理部300の動作を制御し、その動作状態を管理する。また、EC200は、電源ボタン140、入力デバイス150、及び電源部400等と接続されている。
【0049】
例えば、EC200は、電源部400と通信を行うことにより、バッテリーの状態(残容量など)の情報を電源部400から取得するとともに、情報処理装置1の各部の動作状態に応じた電力の供給を制御するための制御信号などを電源部400へ出力する。また、EC200は、電源ボタン140や入力デバイス150から操作信号を取得し、取得した操作信号のうちメイン処理部300の処理に関連する操作信号についてはメイン処理部300へ出力する。
【0050】
顔検出部210は、撮像部120により撮像された撮像画像に基づいて顔検出によるHPD処理を実行するプロセッサを含んで構成されている。顔検出部210は、撮像部120により撮像された撮像画像を取得し、取得した撮像画像(撮像データ)をメモリに一時的に保存する。撮像画像(撮像データ)を保存するメモリは、システムメモリ304であってもよいし、顔検出部210内の不図示のメモリであってもよい。
【0051】
例えば、顔検出部210は、撮像部120から取得した撮像画像(撮像データ)を処理することにより、撮像画像から顔が撮像されている顔領域を検出することにより人物の存在を検出する。顔領域の検出方法としては、顔の特徴情報を基に顔を検出する顔検出アルゴリズムや、顔の特徴情報を基に機械学習された学習データ(学習済みモデル)や顔検出ライブラリなどを用いた顔検出など、任意の検出方法を適用することができる。
【0052】
また、顔検出部210は、周囲の明るさに基づいて、撮像部120のうちRGBカメラ121を用いてHPD処理を行うか或いはIRカメラ122を用いてHPD処理を行うかを制御する。このRGBカメラ121またはIRカメラ122を用いるHPD処理について詳しくは、後述する。
【0053】
メイン処理部300は、CPU(Central Processing Unit)301、GPU(Graphic Processing Unit)302、チップセット303、及びシステムメモリ304を含んで構成され、OS(Operating System)に基づくシステム処理によって、OS上で各種のアプリケーションプログラムの処理が実行可能である。
【0054】
CPU301は、BIOSのプログラムに基づく処理、OSのプログラムに基づく処理、OS上で動作するアプリケーションプログラムに基づく処理などを実行するプロセッサである。例えば、CPU301は、システムを待機状態から起動させて通常動作状態に遷移させる起動処理、通常動作状態から待機状態へ遷移させるスリープ処理などを実行する。
【0055】
GPU302は、表示部110に接続されている。GPU302は、CPU301の制御に基づいて画像処理を実行して表示データを生成する。GPU302は、生成した表示データを表示部110に出力する。
【0056】
チップセット303は、メモリコントローラとしての機能及びI/Oコントローラとしての機能などを有する。例えば、チップセット303は、CPU301及びGPU302によるシステムメモリ304、記憶部170などからのデータの読出し、書込みを制御する。また、チップセット303は、通信部160、表示部110およびEC200からのデータの入出力を制御する。また、チップセット303は、センサハブとしての機能を有する。
【0057】
例えば、チップセット303は、周囲光センサ130による周囲の明るさの検出結果および顔検出部210によるHPD処理の検出結果を取得し、CPU301へ送信する。また、チップセット303は、周囲光センサ130による周囲の明るさの検出結果に基づいて、顔検出部210がRGBカメラ121を用いてHPD処理を行なうか或いはIRカメラ122を用いてHPD処理を行なうかを制御する。
【0058】
システムメモリ304は、CPU301で実行されるプログラムの読み込み領域ならびに処理データを書き込む作業領域などとして用いられる。また、システムメモリ304は、撮像部120で撮像された撮像画像(撮像データ)を一時的に記憶する。
【0059】
なお、CPU301、GPU302、及びチップセット303は、一体化された一つのプロセッサとして構成されてもよいし、一部またはそれぞれが個々のプロセッサとして構成されてもよい。例えば、通常動作状態では、CPU301、GPU302、及びチップセット303のいずれも動作している状態となるが、待機状態では、例えばチップセット303の少なくとも一部のみが動作している状態となる。
【0060】
[情報処理装置の機能構成]
次に、RGBカメラ121またはIRカメラ122を用いるHPD処理を行う情報処理装置1の機能構成について詳しく説明する。
【0061】
図6は、本実施形態に係る情報処理装置1の機能構成の一例を示す概略ブロック図である。情報処理装置1は、RGBカメラ121およびIRカメラ122を備える撮像部120と、周囲光センサ130と、顔検出部210と、制御部310とを備えている。撮像部120と、周囲光センサ130と、顔検出部210とのそれぞれは、図5に示す撮像部120と、周囲光センサ130と、顔検出部210に対応する。
【0062】
顔検出部210は、撮像部120を用いて情報処理装置1の前方(検出範囲FoV内)に存在する人物を検出するHPD処理を実行する。具体的には、顔検出部210は、撮像部120から取得した撮像画像から顔が撮像されている顔領域を検出する。顔検出部210は、撮像画像から顔領域を検出した場合、情報処理装置1の前方に人物が存在している(Presence)とは判断して、HPD処理の検出結果として「True」を出力する。一方、顔検出部210は、撮像画像から顔領域を検出しなかった場合、情報処理装置1の前方に人物が存在しない(Absence)と判断して、HPD処理の検出結果として「False」を出力する。例えば、顔検出部210は、このHPD処理の検出結果をシステムの動作状態を制御するための情報として制御部310へ出力する。
【0063】
制御部310は、例えばCPU301またはチップセット303(例えば、センサハブ)が実行する機能構成として、HPD情報取得部311と、動作制御部312と、検出モード制御部313とを備えている。
【0064】
HPD情報取得部311は、顔検出部210からHPD処理の検出結果を示す情報を取得する。例えば、HPD情報取得部311は、HPD処理の検出結果として「True」または「False」を取得する。
【0065】
動作制御部312は、HPD情報取得部311が取得したHPD処理の検出結果に基づいてシステム動作状態を制御する。例えば、動作制御部312は、HPD情報取得部311が待機状態において顔検出部210からHPD処理の検出結果として「True」を取得した場合、システムを起動させる。また、動作制御部312は、HPD情報取得部311が通常動作状態において顔検出部210からHPD処理の検出結果として「False」を取得した場合、システムを待機状態へ遷移させる。
【0066】
検出モード制御部313は、周囲光センサ130の検出結果に基づいて、顔検出部210がRGBカメラ121を用いてHPD処理を行なうか或いはIRカメラ122を用いてHPD処理を行なうかを制御する。以下では、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行なうモードを「RGB検出モード」、IRカメラ122を用いてHPD処理を行なうモードを「IR検出モード」と称する。
【0067】
例えば、検出モード制御部313は、初期状態(デフォルト)ではRGB検出モードに制御し、周囲の明るさが予め設定された「閾値TH1」以下の場合には、IR検出モードに制御する。閾値TH1は、RGBカメラ121を用いて撮像したときに、人物の存在を検出することが不可能な明るさの閾値として予め設定されている。検出モード制御部313は、周囲光センサ130の検出結果に基づいて、RGB検出モードまたはIR検出モードのいずれかに制御するモード制御信号を顔検出部210へ出力する。
【0068】
顔検出部210は、検出モード制御部313からRGB検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行なう。また、顔検出部210は、検出モード制御部313からIR検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、IRカメラ122を用いてHPD処理を行なう。
【0069】
即ち、顔検出部210は、初期状態(デフォルト)ではRGBカメラ121を用いて撮像された撮像画像に基づいて人物の存在を検出し、周囲の明るさが閾値TH1以下(周囲が暗い環境)の場合には、IRカメラ122を用いて撮像された撮像画像に基づいて人物の存在を検出する。
【0070】
[処理の動作]
次に、周囲の明るさに応じてRGBカメラ121またはIRカメラ122を用いるHPD処理の動作について、図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態に係るHPD処理の一例を示すフローチャートである。
【0071】
(ステップS101)制御部310は、周囲光センサ130の検出結果に基づいて、周囲の明るさが閾値TH1より高いか否か(周囲光>TH1?)を判定する。制御部310は、周囲の明るさが閾値TH1より高いと判定した場合(YES)、RGB検出モードに制御するモード制御信号を顔検出部210へ出力する。そして、ステップS103の処理へ進む。一方、制御部310は、周囲の明るさが閾値TH1以下であると判定した場合(NO)、IR検出モードに制御するモード制御信号を顔検出部210へ出力する。そして、ステップS105の処理へ進む。
【0072】
(ステップS103)顔検出部210は、RGB検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS101の処理へ戻る。
【0073】
(ステップS105)顔検出部210は、IR検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、IRカメラ122を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS101の処理へ戻る。
【0074】
[第1の実施形態のまとめ]
以上説明してきたように、本実施形態に係る情報処理装置1は、可視光を用いて撮像するRGBカメラ121(第1撮像部の一例)と、赤外光を用いて撮像するIRカメラ122(第2撮像部の一例)と、RGBカメラ121またはIRカメラ122を用いて撮像された撮像画像(撮像データ)を取得して一時的に記憶するメモリ(例えば、システムメモリ304)と、RGBカメラ121を用いて撮像された撮像画像に基づいて人物の存在を検出する顔検出部210(プロセッサの一例)と、を備えている。そして、顔検出部210は、周囲の明るさの検出結果に基づいて、周囲の明るさが閾値TH1(第1閾値の一例)以下の場合には、IRカメラ122を用いて撮像された撮像画像に基づいて人物の存在を検出する。
【0075】
これにより、情報処理装置1は、周囲の明るさに応じてRGBカメラ121とIRカメラ122を用いることで、周囲の明るさによらず人物の接近や離脱の検出を行うことができる。また、情報処理装置1は、周囲が暗いときのみIRカメラ122を用いるため、消費電力の増加を抑制することができる。
【0076】
情報処理装置1は、周囲光センサ130を備えており、周囲光センサ130を用いて周囲の明るさを検出する。
【0077】
これにより、情報処理装置1は、周囲の明るさを精度よく検出することができる。例えば、撮像部120(例えば、RGBカメラ121)を用いて周囲の明るさを検出する場合には、カメラシャッターが閉じているときも暗いと判断されてしまうが、周囲光センサ130を用いることで、周囲が暗い環境であることをカメラシャッターが閉じている状態と区別して検出することができる。
【0078】
なお、情報処理装置1は、RGBカメラ121を用いて周囲の明るさを検出してもよい。
【0079】
この場合には、情報処理装置1は、周囲光センサ130を別途設ける必要がなく、コスト面での利点がある。
【0080】
また、顔検出部210は、人物の存在の検出結果をシステムの動作状態を制御するための情報として出力する。
【0081】
これにより、情報処理装置1は、周囲の明るさによらず、人物の接近に応じてシステムを起動させたり、人物の離脱に応じてシステムを待機状態に遷移させたりすることができる。
【0082】
また、本実施形態に係る、可視光を用いて撮像する第1撮像部と、赤外光を用いて撮像する第2撮像部と、前記第1撮像部または前記第2撮像部を用いて撮像された撮像データを取得して一時的に記憶するメモリと、前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するプロセッサと、を備える情報処理装置1における制御方法は、制御部310(プロセッサの一例)が、周囲の明るさを検出するステップと、顔検出部210(プロセッサの一例)が、検出した周囲の明るさが第1閾値以下の場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するステップと、を含む。
【0083】
これにより、情報処理装置1は、周囲の明るさに応じてRGBカメラ121とIRカメラ122を用いることで、周囲の明るさによらず人物の接近や離脱の検出を行うことができる。また、情報処理装置1は、周囲が暗いときのみIRカメラ122を用いるため、消費電力の増加を抑制することができる。
【0084】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態において周囲が暗い環境のときにはRGBカメラ121に代えてIRカメラ122を用いることでHPD処理を可能とする構成を説明したが、周囲が暗い環境であっても表示部110の明るさによって顔が照らされるとRGBカメラ121でもHPD処理が可能な場合がある。そこで、本実施形態では、情報処理装置1は、周囲が暗い環境であっても表示部110の画面輝度の設定値が高いときには、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行う。
【0085】
例えば、表示部110の画面輝度は、OSのディスプレイ設定などで設定されている。画面輝度の設定値は、例えば最大輝度を100%として、0%~100%の間でユーザが任意に変更することができる。顔検出部210は、周囲の明るさが閾値TH1以下の場合であっても画面輝度の設定値が予め設定された「閾値TH2」より高い場合には、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行う。閾値TH2は、情報処理装置1の正面に存在するユーザの顔に表示部110から照射される光量が、撮像画像から顔検出が可能となる光量に基づいて予め設定されている。
【0086】
図8は、本実施形態に係るHPD処理の一例を示すフローチャートである。
【0087】
(ステップS201)制御部310は、周囲光センサ130の検出結果に基づいて、周囲の明るさが閾値TH1より高いか否か(周囲光>TH1?)を判定する。制御部310は、周囲の明るさが閾値TH1より高いと判定した場合(YES)、RGB検出モードに制御するモード制御信号を顔検出部210へ出力する。そして、ステップS205の処理へ進む。一方、制御部310は、周囲の明るさが閾値TH1以下であると判定した場合(NO)、ステップS203の処理へ進む。
【0088】
(ステップS203)制御部310は、画面輝度の設定値が閾値TH2より高いか否か(画面輝度>TH2?)を判定する。制御部310は、画面輝度の設定値が閾値TH2より高いと判定した場合(YES)、RGB検出モードに制御するモード制御信号を顔検出部210へ出力する。そして、ステップS205の処理へ進む。一方、制御部310は、画面輝度の設定値が閾値TH2以下であると判定した場合(NO)、ステップS207の処理へ進む。
【0089】
(ステップS205)顔検出部210は、RGB検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS201の処理へ戻る。
【0090】
(ステップS207)顔検出部210は、IR検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、IRカメラ122を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS201の処理へ戻る。
【0091】
[第2の実施形態のまとめ]
以上説明したように、表示部110は、画面輝度の設定値に基づいて画像を表示する。そして、情報処理装置1は、周囲の明るさが閾値TH1(第1閾値の一例)以下の場合であっても画面輝度の設定値が閾値TH2(第2閾値の一例)より高い場合には、RGBカメラ121(第1撮像部の一例)を用いて撮像された撮像画像(撮像データ)に基づいて人物の存在を検出する。なお、情報処理装置1は、画面輝度の設定値が閾値TH2以下の場合には、IRカメラ122(第2撮像部の一例)を用いて撮像された撮像画像に基づいて人物の存在を検出する。
【0092】
これにより、情報処理装置1は、周囲の明るさに応じてRGBカメラ121とIRカメラ122を用いることで、周囲の明るさによらず人物の接近や離脱の検出を行うことができる。また、情報処理装置1は、周囲が暗く且つ表示部110の画面輝度が暗いときのみIRカメラ122を用いるため、消費電力の増加を抑制することができる。
【0093】
<第3の実施形態>
第2の実施形態において周囲が暗い環境であっても表示部110の画面輝度の設定値が高いときには、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行う構成について説明したが、表示部110に表示されている表示画像が暗い画像であったり、ユーザの顔が離れたりしたときには、RGBカメラ121では正しくHPD処理を行うことができないことがある。そこで、本実施形態では、情報処理装置1は、周囲が暗い環境であって且つ画面輝度の設定値が高いときにRGBカメラ121を用いて人物の存在が検出されなかった場合には、その検出結果が本当に正しいかを確認するために、IRカメラ122を用いてHPD処理を行う。
【0094】
例えば、顔検出部210は、周囲の明るさが閾値TH1以下であって且つ表示部110の画面輝度の設定値が閾値TH2より高いときにRGBカメラ121を用いて撮像された撮像画像に基づいて人物の存在が検出されなかった場合には、IRカメラ122を用いて撮像された撮像画像に基づいて人物の存在を検出する。
【0095】
図9は、本実施形態に係るHPD処理の一例を示すフローチャートである。
【0096】
(ステップS301)制御部310は、周囲光センサ130の検出結果に基づいて、周囲の明るさが閾値TH1より高いか否か(周囲光>TH1?)を判定する。制御部310は、周囲の明るさが閾値TH1より高いと判定した場合(YES)、RGB検出モードに制御するモード制御信号を顔検出部210へ出力する。そして、ステップS303の処理へ進む。一方、制御部310は、周囲の明るさが閾値TH1以下であると判定した場合(NO)、ステップS305の処理へ進む。
【0097】
(ステップS303)顔検出部210は、RGB検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS301の処理へ戻る。
【0098】
(ステップS305)制御部310は、画面輝度の設定値が閾値TH2より高いか否か(画面輝度>TH2?)を判定する。制御部310は、画面輝度の設定値が閾値TH2より高いと判定した場合(YES)、RGB検出モードに制御するモード制御信号を顔検出部210へ出力する。そして、ステップS307の処理へ進む。一方、制御部310は、画面輝度の設定値が閾値TH2以下であると判定した場合(NO)、ステップS311の処理へ進む。
【0099】
(ステップS307)顔検出部210は、RGB検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS309の処理へ進む。
【0100】
(ステップS309)顔検出部210は、ステップS307のHPD処理の検出結果が「True」であるか否か(HPD=True?)を判定する。顔検出部210は、HPD処理の検出結果が「True」であると判定した場合(YES)、ステップS301の処理へ戻る。一方、顔検出部210は、HPD処理の検出結果が「False」であると判定した場合(NO)、ステップS311の処理へ進む。
【0101】
(ステップS311)顔検出部210は、IR検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、IRカメラ122を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS301の処理へ戻る。
【0102】
[第3の実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1は、周囲の明るさが閾値TH1(第1閾値の一例)以下であって且つ表示部110の画面輝度の設定値が閾値TH2(第2閾値の一例)より高いときにRGBカメラ121(第1撮像部の一例)を用いて撮像された撮像画像(撮像データ)に基づいて人物の存在が検出されなかった場合には、IRカメラ122(第2撮像部の一例)を用いて撮像された撮像画像(撮像データ)に基づいて人物の存在を検出する。
【0103】
これにより、情報処理装置1は、周囲の明るさに応じてRGBカメラ121とIRカメラ122を用いることで、周囲の明るさによらず人物の接近や離脱の検出を行うことができる。また、情報処理装置1は、周囲が暗く且つ表示部110の画面輝度が暗いとき或いは画面輝度が明るくても人物が検出されなかったときのみIRカメラ122を用いるため、消費電力の増加を抑制することができる。
【0104】
<第4の実施形態>
第3の実施形態では、周囲が暗い環境のときには表示部110の画面輝度の設定値を確認した上で、画面輝度の設定値が高いときにRGBカメラ121を用いて人物の存在が検出されなかった場合には、IRカメラ122を用いてHPD処理を行ったが、画面輝度の設定値を確認する処理を除いてもよい。本実施形態では、情報処理装置1は、周囲が暗い環境であっても、一旦はRGBカメラ121を用いてHPD処理を行い、RGBカメラ121を用いて人物の存在が検出されなかった場合のみIRカメラ122を用いてHPD処理を行う。
【0105】
例えば、顔検出部210は、周囲の明るさが閾値TH1以下である場合もRGBカメラ121を用いてHPD処理を行い、RGBカメラ121を用いて撮像された撮像画像に基づいて人物の存在が検出されなかった場合には、IRカメラ122を用いて撮像された撮像画像に基づいて人物の存在を検出する。
【0106】
図10は、本実施形態に係るHPD処理の一例を示すフローチャートである。
【0107】
(ステップS401)制御部310は、周囲光センサ130の検出結果に基づいて、周囲の明るさが閾値TH1より高いか否か(周囲光>TH1?)を判定する。制御部310は、周囲の明るさが閾値TH1より高いと判定した場合(YES)、RGB検出モードに制御するモード制御信号を顔検出部210へ出力する。そして、ステップS403の処理へ進む。一方、制御部310は、周囲の明るさが閾値TH1以下であると判定した場合(NO)もRGB検出モードに制御するモード制御信号を顔検出部210へ出力するが、ステップS405の処理へ進む。
【0108】
(ステップS403)顔検出部210は、RGB検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS401の処理へ戻る。
【0109】
(ステップS405)顔検出部210は、RGB検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、RGBカメラ121を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS407の処理へ進む。
【0110】
(ステップS407)顔検出部210は、ステップS405のHPD処理の検出結果が「True」であるか否か(HPD=True?)を判定する。顔検出部210は、HPD処理の検出結果が「True」であると判定した場合(YES)、ステップS401の処理へ戻る。一方、顔検出部210は、HPD処理の検出結果が「False」であると判定した場合(NO)、ステップS409の処理へ進む。
【0111】
(ステップS409)顔検出部210は、IR検出モードに制御するモード制御信号を取得した場合、IRカメラ122を用いてHPD処理を行なう。そして、ステップS401の処理へ戻る。
【0112】
[第4の実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1は、周囲の明るさが閾値TH1(第1閾値の一例)以下であって且つRGBカメラ121(第1撮像部の一例)を用いて撮像された撮像画像(撮像データ)に基づいて人物の存在が検出されなかった場合には、IRカメラ122(第2撮像部の一例)を用いて撮像された撮像画像(撮像データ)に基づいて人物の存在を検出する。
【0113】
これにより、情報処理装置1は、周囲の明るさに応じてRGBカメラ121とIRカメラ122を用いることで、周囲の明るさによらず人物の接近や離脱の検出を行うことができる。また、情報処理装置1は、周囲が暗く且つ人物が検出されなかったときのみIRカメラ122を用いるため、消費電力の増加を抑制することができる。
【0114】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0115】
なお、上記実施形態では、HPD処理を行う際に、RGBカメラ121とIRカメラ122とを切り替える例を説明したが、IRカメラ122を用いてHPD処理を行う際にはRGBカメラ121を併用してもよい。
【0116】
また、情報処理装置1に撮像部120が内蔵されている構成例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、撮像部120は、情報処理装置1に内蔵されていなくてもよく、情報処理装置1の外部アクセサリとして情報処理装置1(例えば、側面10a、10b、10c等のいずれか)に取り付け可能に構成され、無線または有線で情報処理装置1と通信接続されるものであってもよい。
【0117】
また、上記実施形態では、顔検出部210がCPU301およびチップセット303とは別に備えられている例を示したが、顔検出部210の一部または全部は、チップセット303に備えられてもよいし、CPU301またはチップセット303と一体化されたプロセッサに備えられてもよい。例えば、CPU301とチップセット303と顔検出部210とは個別のプロセッサとして構成されてもよいし、1つのプロセッサとして一体化して構成されてもよい。また、顔検出部210の一部または全部は、EC200に備えられてもよい。
【0118】
また、上述した待機状態には、ハイバネーション状態やパワーオフ状態等が含まれてもよい。ハイバネーション状態は、例えば、ACPIで規定されているS4状態に相当する。パワーオフ状態は、例えば、ACPIで規定されているS5状態(シャットダウンした状態)に相当する。なお、待機状態のうちスタンバイ状態、スリープ状態、ハイバネーション状態、パワーオフ状態などは、通常動作状態よりも電力の消費量が低い状態(電力の消費を抑えた状態)である。
【0119】
なお、上述した情報処理装置1は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した情報処理装置1が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した情報処理装置1が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0120】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に情報処理装置1が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0121】
また、上述した実施形態における情報処理装置1が備える各機能の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0122】
また、上記実施形態の情報処理装置1は、ノート型のPCに限られるものではなく、例えば、デスクトップ型PCなどであってもよい。
【符号の説明】
【0123】
1 情報処理装置、10 第1筐体、20 第2筐体、15 ヒンジ機構、110 表示部、120 撮像部、121 RGBカメラ、122 IRカメラ、130 周囲光センサ、140 電源ボタン、150 入力デバイス、151 キーボード、153 タッチパッド、160 通信部、170 記憶部、200 EC、210 顔検出部、300 メイン処理部、301 CPU、302 GPU、303 チップセット、304 システムメモリ、310 制御部、311 HPD情報取得部、312 動作制御部、313 検出モード制御部、400 電源部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-11-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光を用いて撮像する第1撮像部と、
赤外光を用いて撮像する第2撮像部と、
前記第1撮像部または前記第2撮像部を用いて撮像された撮像データを取得して一時的に記憶するメモリと、
前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するプロセッサと、
ユーザによって変更可能な画面輝度の設定値に基づいて画像を表示する表示部と、
を備え、
前記プロセッサは、
周囲の明るさの検出結果に基づいて、周囲の明るさが第1閾値以下の場合、前記画面輝度の設定値が第2閾値より高い場合には前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出し、前記画面輝度の設定値が第2閾値以下の場合には前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
周囲の明るさが前記第1閾値以下であって且つ前記画面輝度の設定値が第2閾値より高いときに前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在が検出されなかった場合には、前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
周囲光センサを備え、
前記プロセッサは、
前記周囲光センサを用いて周囲の明るさを検出する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記第1撮像部を用いて周囲の明るさを検出する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記人物の存在の検出結果をシステムの動作状態を制御するための情報として出力する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
可視光を用いて撮像する第1撮像部と、赤外光を用いて撮像する第2撮像部と、前記第1撮像部または前記第2撮像部を用いて撮像された撮像データを取得して一時的に記憶するメモリと、前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するプロセッサと、ユーザによって変更可能な画面輝度の設定値に基づいて画像を表示する表示部と、を備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、
周囲の明るさを検出するステップと、
検出した周囲の明るさが第1閾値以下の場合、前記画面輝度の設定値が第2閾値より高い場合には前記第1撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出し、前記画面輝度の設定値が第2閾値以下の場合には前記第2撮像部を用いて撮像された前記撮像データに基づいて人物の存在を検出するステップと、
を含む制御方法。