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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025027550
(43)【公開日】2025-02-28
(54)【発明の名称】情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/383 20190101AFI20250220BHJP
   G06Q 50/18 20120101ALI20250220BHJP
【FI】
G06F16/383
G06Q50/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023132375
(22)【出願日】2023-08-15
(71)【出願人】
【識別番号】717005132
【氏名又は名称】株式会社LegalOn Technologies
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】軸丸 厳
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B175FB01
5L049CC32
5L050CC32
(57)【要約】

【課題】文書に関して適切な情報を提供可能な技術を提供することである。
【解決手段】実施形態に係る情報処理方法は、支援対象文書の内容に対する第1のレビュー情報を有する第1のデータベースから、支援対象文書に基づいて、少なくとも一つの第1のレビュー情報を抽出し、文書の種類に対する第2のレビュー情報が登録された第2のデータベースから、支援対象文書の文書の種類に基づいて、少なくとも一つの第1のレビュー情報を抽出し、第2のレビュー情報を含むレビュー情報を生成すること、を備える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支援対象文書の内容に対する第1のレビュー情報を有する第1のデータベースから、前記支援対象文書に基づいて、少なくとも一つの前記第1のレビュー情報を抽出し、
文書の種類に対する第2のレビュー情報が登録された第2のデータベースから、前記支援対象文書の文書の種類に基づいて、少なくとも一つの前記第1のレビュー情報を抽出し、
前記第2のレビュー情報を含むレビュー情報を生成すること、
を備えた情報処理方法。
【請求項2】
前記支援対象文書が契約書であり、前記文書の種類は契約の類型である、請求項1に記載の情報処理方法。










【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、契約書に代表される文書のレビューを支援するシステムがある。
【0003】
係るレビュー支援において、様々な形態でのレビュー支援が実行できれば有益である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-212315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示が解決しようとする課題は、ユーザに文書に関して適切な情報を提供可能な情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る情報処理方法は、支援対象文書の内容に対する第1のレビュー情報を有する第1のデータベースから、前記支援対象文書に基づいて、少なくとも一つの前記第1のレビュー情報を抽出し、文書の種類に対する第2のレビュー情報が登録された第2のデータベースから、前記支援対象文書の文書の種類に基づいて、少なくとも一つの前記第1のレビュー情報を抽出し、前記第2のレビュー情報を含むレビュー情報を生成すること、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る文書閲覧支援システムの概要を説明するための概略図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、本実施形態の情報処理装置のプロセッサにおける機能ブロックの一例を示す図である。
図4図4は、第2のレビュー処理によって作成されたアラート情報として、支援対象文書(定期建物賃貸借契約書)の契約類型に関する法令の情報及びガイドラインを含む情報を示した図である。
図5A図5Aは、第2のレビュー処理によって作成されたアラート情報として、支援対象文書(労働者派遣基本契約書)の契約類型に関する法令の情報及びガイドラインを含む情報を示した図である。
図5B図5Bは、第2のレビュー処理によって作成されたアラート情報として、支援対象文書(秘密保持契約書)の契約類型に関する法令の情報及びガイドラインを含む情報を示した図である。
図6図6は、第2のデータベースに登録される第2のレビュー情報の一例を示した図である。
図7図7は、端末装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図8図8は、端末装置のプロセッサにおける機能ブロックの一例を示す図である。
図9図9は、第2のレビュー情報登録処理の流れの一例を示したフローチャートである。
図10図10は、第1の例に係る第2のレビュー処理を含む文書閲覧支援処理の流れを示したフローチャートである。
図11図11は、第1の例に係る第2のレビュー処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、説明は必要な場合に行う。また、実施形態は、他の実施形態、変形例、従来技術との組み合わせが可能である。
【0009】
図1は、本実施形態に係る文書閲覧支援システムSの概要を説明するための概略図である。図1に示した様に、本実施形態の文書閲覧支援システムSは、ユーザが文書を閲覧する際の支援システムとして機能するものであり、例えば、実施形態に係る情報処理装置10、情報処理装置10とネットワークNを介して通信可能である少なくとも一つの端末装置T1~TNを備える。端末装置T1~TNは、例えば、それぞれユーザP1~PNによって操作される。なお、端末装置T1~TNについては、端末装置T1の構成を例として説明する。なお、本明細書において、ユーザまたは端末装置は単独のユーザまたは端末装置を指す場合もあれば、複数または端末装置のユーザを指す場合もある。例えば、同じ組織に属するユーザまたは端末装置が同じ支援対象文書やデータベースに関して異なるステップを実行してもよい。また、同じ支援対象文書やデータベースに関して、異なる端末装置(又はユーザ)が同一の処理をすることも可能である。異なる端末装置(又はユーザ)によって同一の処理が実行された場合、例えば最新の処理によってデータは上書きされることになる。
【0010】
ここで、本実施形態に係る文書閲覧支援システムSは、例えば、ブラウザ上で文書の閲覧(表示)を支援するシステムである。本明細書において、文書とは、例えば、ある規則、法律、慣習、など一定のルールまたは基準に沿うように作成されるあらゆる言語の文書を意味する。文書データは、データ形式は問わないが、文書のデータである。文書データは、典型的にはテキストデータであるが、画像データ、表形式のデータ等のデータを含むこともできる。また、文書又は文書データは、文書作成ソフトによって作成されるメタ情報(バージョン、作成日、更新日、作成者、更新者等)、書式情報(下線やマーカ等の装飾、フォント、インデント等)、変更履歴情報、コメント情報等を含むことができる。
【0011】
以下においては説明を具体的にするため、文書閲覧支援システムSが取り扱う文書が日本語による法的文書(例えば契約書)である場合を例とする。しかしながら、文書閲覧支援システムSが取り扱う文書は、契約書に限定されず、例えば組織内の規定等であってもよく、例えば、英語の社内規程であってもよい。また、文書閲覧支援システムSが取り扱う法的文書は、どのような言語で記述されていてもよい。
【0012】
また、本実施形態に係る文書閲覧支援システムSは、文書閲覧支援機能に加えて、文書作成支援機能を備えることができる。ここで、文書作成支援機能とは、支援対象文書の内容を編集(修正、追記、削除等)する機能、及び編集を支援する情報を提供するものである。以下においては、説明を具体的にするため、文書閲覧支援システムSが文書作成支援機能を備える場合を例とする。しかしながら、文書閲覧支援システムSが文書作成支援機能を備えることは必須の構成ではない。
【0013】
本実施形態に係る文書閲覧支援システムSによって提供されるサービス(文書閲覧支援サービス)は、例えば、ウェブブラウザ上において、支援対象文書に対し文書レビュー処理を実行しその結果をユーザに提供すること、ユーザからの指示に応答して文書編集を実行すること、編集後の文書を保存すること又はユーザに提供すること、支援対象文書に関連付けされた付加情報(例えば、メタ情報、コメント情報、チャット情報、書式情報等)を編集すること、新たな文書(複製も含む)を作成すること、複数の文書を比較すること(例えば差分情報を明示すること)、支援対象文書を自動校正すること、翻訳表示機能を用いて各種処理を実行すること、の少なくともいずれかを含むことができる。
【0014】
また、本明細書において、文書レビュー処理とは、例えば、ある基準に基づいて支援対象文書に含まれる情報を解析ないし評価しその結果を出力する処理である。例えば、文書レビュー処理は、ある基準に基づいて支援対象文書に含まれる情報が適切か否かをチェック、審査することを含む処理である。具体的には、例えば、文書中の文言と予め準備されたチェックリストとの突合せと、突合せの結果またはチェックリストに含まれる指摘を出力することが含まれる。また、編集とは、例えば、編集対象に含まれる情報を追加、削除、変更することを意味する。
【0015】
特に、本実施形態に係る文書閲覧支援システムSは、文書レビュー処理として、第1のレビュー処理と第2のレビュー処理とを実行することができる。第1のレビュー処理、第2のレビュー処理については、後で詳しく説明する。
【0016】
支援対象文書に関連付けされたメタ情報とは、例えば、文書ID、文書の類型(例えば取引基本契約、秘密保持契約、業務委託契約等の類型)、バージョン、作成日時、更新日時、アップロード日時、作成者、更新者、期限、関連文書の文書IDのうちの少なくとも一つを含む。
【0017】
本実施形態の支援対象文書に関連付けされたコメント情報は、当該文書の作成に関わる少なくとも一人のユーザによって作成される付加情報であり、例えば支援対象文書のバージョン毎に関連付けされ管理される。支援対象文書に関連付けされたコメント情報は、文書作成ソフトによって作成されるコメントであってもよい。
【0018】
本実施形態のチャット情報とは、例えば、支援対象文書の作成に関わる複数のユーザ間において、当該支援対象文書についてチャット機能を利用して生成される付加情報であり、例えば支援対象文書の複数のバージョンに関連付けして管理される。これらの付加情報は、典型的にはテキストデータであるが、画像、音声等の他のデータ形式を含むこともできる。
【0019】
本実施形態の支援対象文書は、端末装置からアップロードされた文書ファイルであってもよく、オンラインエディタを利用するなど情報処理装置において新規に作成されたファイルであってもよく、またはすでにアップロードされて保存または・及び編集されたファイルであってもよい。
【0020】
本実施形態の端末装置T1は、文書閲覧支援サービスを利用するユーザP1によって管理されるクライアント装置である。端末装置T1は、例えば、情報処理装置10からの情報に基づいて、ディスプレイ装置の画面上において、文書を表示する。本実施形態において、ユーザは、端末装置T1のディスプレイ装置の画面に表示された文書レビュー結果、編集画面等を利用して、支援対象文書に対するインデント置換処理、文書レビュー参照、コメント入力、コメント参照、チャット情報入力、チャット情報参照、文書編集処理、支援対象文書の翻訳表示、文書レビュー情報の表示、差分情報の表示、サジェストされる文案の表示、指摘事項の表示、文書保存等の操作を行うことができる。
【0021】
次に、本実施形態の情報処理装置10及び端末装置T1の具体的な構成について説明する。
【0022】
(情報処理装置10)
本実施形態の情報処理装置10は、クライアント装置と通信で接続され、クライアント装置からの要求に応じて各種の処理を行う装置である。例えば、文書閲覧支援サービスを提供する業者側によって管理されるサーバ装置である。情報処理装置10は、例えば、クライアント装置としての端末装置T1からネットワークNを介して受け取る文書閲覧支援依頼に応答して、端末装置T1に対して文書閲覧支援サービスを提供する。特に、本実施形態の情報処理装置10は、文書閲覧支援サービスにおいて、第1のレビュー処理、第2のレビュー処理、文書編集処理等を実行する。
【0023】
図2は、実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2に示した様に、本実施形態の情報処理装置10は、コンピュータであり、一例として、プロセッサ11、主記憶装置(メモリ)13、補助記憶装置(メモリ)15、ネットワークインタフェース17、デバイスインタフェース18、各構成要素を接続するバス19を備える。
【0024】
図2に示した本実施形態の情報処理装置10は、各構成要素を一つ備えているが、同じ構成要素を複数備えていてもよい。また、図2では、1台の情報処理装置10が示されているが、ソフトウェアが複数台のコンピュータにインストールされて、当該複数台のコンピュータそれぞれがソフトウェアの同一の又は異なる一部の処理を実行してもよい。この場合、コンピュータそれぞれがネットワークインタフェース17等を介して通信して処理を実行する分散コンピューティングの形態であってもよい。つまり、本実施形態における情報処理装置10は、1又は複数の記憶装置に記憶された命令を1台又は複数台のコンピュータが実行することで後述の各種機能を実現するシステムとして構成されてもよい。
【0025】
本実施形態の情報処理装置10の各種演算は、1又は複数のプロセッサを用いて、又は、ネットワークを介した複数台のコンピュータを用いて、並列処理で実行されてもよい。また、各種演算が、プロセッサ内に複数ある演算コアに振り分けられて、並列処理で実行されてもよい。また、本開示の処理、手段等の一部又は全部は、ネットワークを介して情報処理装置10と通信可能なクラウド上に設けられたプロセッサ及び記憶装置の少なくとも一方により実行されてもよい。このように、本実施形態における文書閲覧支援システムSの処理は、1台又は複数台のコンピュータによる並列コンピューティングの形態であってもよい。
【0026】
プロセッサ11は、情報処理装置10の制御装置及び演算装置を含む電子回路(処理回路、Processing circuit、Processing circuitry、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等)であってもよい。また、プロセッサ11は、専用の処理回路を含む半導体装置等であってもよい。プロセッサ11は、電子論理素子を用いた電子回路に限定されるものではなく、光論理素子を用いた光回路により実現されてもよい。また、プロセッサ11は、量子コンピューティングに基づく演算機能を含むものであってもよい。
【0027】
プロセッサ11は、情報処理装置10の内部構成の各装置等から入力されたデータやソフトウェア(プログラム)に基づいて演算処理を行い、演算結果や制御信号を各装置等に出力することができる。プロセッサ11は、情報処理装置10のOS(Operating System)や、アプリケーション等を実行することにより、情報処理装置10を構成する各構成要素を制御してもよい。
【0028】
本実施形態における情報処理装置10は、1又は複数のプロセッサ11により実現されてもよい。ここで、プロセッサ11は、1チップ上に配置された1又は複数の電子回路を指してもよいし、2つ以上のチップあるいは2つ以上のデバイス上に配置された1又は複数の電子回路を指してもよい。複数の電子回路を用いる場合、各電子回路は有線又は無線により通信してもよい。
【0029】
本実施形態の主記憶装置13は、プロセッサ11が実行する命令及び各種データ等を記憶する記憶装置であり、主記憶装置13に記憶された情報がプロセッサ11により読み出される。補助記憶装置15は、主記憶装置13以外の記憶装置である。なお、これらの記憶装置は、電子情報を格納可能な任意の電子部品を意味するものとし、半導体のメモリでもよい。半導体のメモリは、揮発性メモリ、不揮発性メモリのいずれでもよい。本実施形態に係る情報処理装置10において用いられる各種データを保存するための記憶装置は、主記憶装置13又は補助記憶装置15により実現されてもよく、プロセッサ11に内蔵される内蔵メモリにより実現されてもよい。例えば、本実施形態における記憶部は、主記憶装置13又は補助記憶装置15により実現されてもよい。
【0030】
記憶装置(メモリ)1つに対して、複数のプロセッサが接続(結合)されてもよいし、単数のプロセッサ11が接続されてもよい。プロセッサ1つに対して、複数の記憶装置(メモリ)が接続(結合)されてもよい。本実施形態における情報処理装置10が、少なくとも1つの記憶装置(メモリ)とこの少なくとも1つの記憶装置(メモリ)に接続(結合)される複数のプロセッサで構成される場合、複数のプロセッサのうち少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つの記憶装置(メモリ)に接続(結合)される構成を含んでもよい。また、複数台のコンピュータに含まれる記憶装置(メモリ)とプロセッサ11とによって、この構成が実現されてもよい。さらに、記憶装置(メモリ)がプロセッサ11と一体になっている構成(例えば、L1キャッシュ、L2キャッシュを含むキャッシュメモリ)を含んでもよい。
【0031】
本実施形態のネットワークインタフェース17は、無線又は有線により、ネットワークNに接続するためのインタフェースである。ネットワークインタフェース17は、既存の通信規格に適合したもの等、適切なインタフェースを用いればよい。ネットワークインタフェース17により、ネットワークNを介して接続された外部装置と情報のやり取りが行われてもよい。なお、ネットワークNは、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、PAN(Personal Area Network)等の何れか、又は、それらの組み合わせであってよく、情報処理装置10と外部装置との間で情報のやり取りが行われるものであればよい。WANの一例としてインターネット等があり、LANの一例としてIEEE802.11やイーサネット(登録商標)等があり、PANの一例としてBluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等がある。
【0032】
本実施形態のデバイスインタフェース18は、表示装置等の出力装置、入力装置、および外部装置と直接接続するUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースである。また、外部装置は、記憶装置(メモリ)、ネットワークストレージ、HDD等のストレージであってもよい。また、外部装置は、本実施形態における情報処理装置10の構成要素の一部の機能を有する装置でもよい。つまり、情報処理装置10は、外部装置の処理結果の一部又は全部を、送信又は受信してもよい。
【0033】
図3は、プロセッサ11における本実施形態の機能ブロックの一例を示す図である。プロセッサ11は、当該プロセッサ11により実現される機能として、例えば、取得部111、解析部113、登録部114、編集処理部115、第1制御部117、第1記憶部119を備える。取得部111、解析部113、登録部114、編集処理部115、第1制御部117、第1記憶部119により実現される機能は、それぞれプログラムとして、例えば、主記憶装置13または補助記憶装置15などに格納される。プロセッサ11は、主記憶装置13または補助記憶装置15などに格納されたプログラムを読み出し、実行することで、解析部113、登録部114、編集処理部115、第1制御部117、第1記憶部119に関する機能を実現することができる。
【0034】
本実施形態の取得部111は、例えば、ネットワークNを介して、DOCX形式の文書データを支援対象文書として取得する。また、取得部111は、例えば、第1記憶部119に記憶されたDOCX形式の文書データを支援対象文書として取得する。また、取得部111は、例えば、ネットワークNを介して、他の装置の記憶部に記憶されたDOCX形式の文書データを支援対象文書として取得する。
【0035】
本実施形態の解析部113は、例えば、取得部111から受け取った支援対象文書の文書データを用いて文書レビュー処理を実行する。すなわち、本実施形態の解析部113は、第1のレビュー処理及び第2のレビュー処理を実行し、文書データに関する文書レビュー情報を生成する。なお、文書レビュー情報は解析情報の一例である。
【0036】
本実施形態の解析部113が実行する第1のレビュー処理によって生成されるレビュー情報は、例えば、文書に適用されるルールまたは基準に基づいて(例えば、ある規則、法律、慣習)、文書を解析して得られた情報に基づく。例えば、本実施形態の様な契約書のレビュー情報としては、(1)文書(本実施形態では契約書)に含まれている条項が、ユーザ(当事者)にとって有利なものであるか、不利なものであるかの指摘、(2)契約書に含まれている条項に対する修正、削除に関する助言(3)その契約書に通常含まれるべき項目が欠落していることの指摘、及び追加すべき項目の提案、(4)各レビュー結果の項目の重要度や推奨される度合の情報等を挙げることができる。上記(1)~(4)等に例示される(文書)レビュー情報は、支援対象文書が契約書である場合、契約レビュー情報と呼ぶことがある。上記の情報を用いることで、ユーザは契約書に含まれる法的リスクの把握や修正提案を含む契約レビューを容易に行うことが可能となる。また、文章の体裁が基準に合致しているか等の書式情報、定められた用語が使用されているかも含まれてもよい。
【0037】
また、解析部113が実行する第1のレビュー処理には、支援対象文書に含まれるリスクを抽出する処理(リスクチェック処理)が含まれてもよい。ここで、リスクチェック処理とは、例えば、複数の契約当事者(本実施形態の場合、企業Aと企業B)の間で契約の合意に至った支援対象である契約文書(以下「リスク管理対象文書」とも言う)、契約当事者の一つ(本実施形態の場合、企業A)において契約について基準とされる文書(以下「基準文書」とも言う)のデータと、を用いて、リスク管理対象文書に残存する契約当事者の一つにとってのリスク(残存リスク)を判定し、その結果をユーザに提示するものである。なお、リスクチェックの結果を含むリスク情報データは、文書レビュー情報の一例である。
【0038】
リスクチェック処理が対象とするリスクは、例えば、基準文書には含まれるがリスク管理対象文書には含まれていない条項、表現、文言から想定されるリスク、基準文書には含まれていないがリスク管理対象文書には含まれている条項、表現、文言から想定されるリスク(以下「未確認リスク」とも言う)、基準文書及びリスク管理対象文書のいずれにも含まれる条項、表現、文言から想定されるリスク、基準文書及びリスク管理対象文書において含まれていない条項、表現、文言が存在するために想定されるリスク、を含むものとなり得る。
【0039】
解析部113は、例えば、文書(文書データ)に含まれ、レビュー情報の生成に必要な情報を抽出する。文書データから情報を抽出する方法は、種々の技術を採用することができる。例えば、文書データのキーワード検索を行い、キーワード付近に含まれる文字数字等を抽出するものであっても良い。また、形態素解析、構文解析、意味解析、文脈解析により情報を抽出することもできる。さらに、機械学習を用いた自然言語処理により情報を抽出するものであっても良い。また、これらの処理に先立って、受信した文書データからテキストデータ等の文書レビューに必要な情報を抽出してもよく、OCR等の処理で画像データからテキストデータを抽出する処理を行ってもよい。なお、受信した文書に対し、上述のような文書レビュー情報の生成に必要な情報の抽出等を行わずに、文書レビュー処理を行ってもよい。
【0040】
なお、解析部113が実行する文書レビュー情報の生成は、種々の技術を採用することができる。例えば、抽出した情報を用いてルールベースにより文書レビュー情報を生成してもよい。また、抽出した情報を入力とし、対応する文書レビュー情報を出力する学習済モデルを用いることもできる。さらに、ルールベースによる手法と学習済モデルとを組み合わせを採用することもできる。また、文書レビュー情報の生成の前に、文書を条・項・号等(本明細書において文書ユニットということがある)に単位で分割してもよい。
【0041】
また、解析部113は、支援対象文書に関連付けされたメタ情報を利用することで、ユーザ(当事者)の立場に応じた文書レビュー情報を生成することも可能である。さらに、解析部113は、他の文書(当該支援対象文書の他のバージョン、当該支援対象文書と関連性のある他の契約書等)の内容も参照して、文書レビュー情報を生成することもできる。メタ情報は、文書の作成者などの文書のファイル自体に付与されているものもファイルとは別途入力されるなどしてユーザ等により付与されたものも含む。
【0042】
解析部113によって生成されたレビュー情報は、例えば、アラート表示という表示形態で、例えば端末装置T1の表示部に表示される。
【0043】
ここで、解析部113によって実行される第1のレビュー処理と第2のレビュー処理とについて説明する。第1のレビュー処理とは、支援対象文書の内容に対して行われるレビュー処理である。
【0044】
本明細書において、第2のレビュー処理とは、例えば支援対象文書の種類に基づいてレビュー処理を実行するものである。支援対象文書の種類(文書の種類)は、例えば、契約書、社内規程、プライバシーポリシー等の文書の種類や、契約書の類型(契約類型とも言うことがある)等を含む。機械学習モデル等を用いて文書の種類を判定ないしユーザに提案する場合には、文書の種類は文書閲覧支援システムを提供するベンダーによって予め設定されることが好ましい。これにより適切に文書の種類を判定することができ、適切な第2のレビュー情報を提供することができる。また、ユーザは規定の文書の種類から第2のレビュー情報を付したい文書の種類を選択することができる。
【0045】
本実施形態の第2のレビュー処理の基準となる文書の種類の情報は、例えば、支援対象文書のファイル名、支援対象文書内に記載された文書のタイトル、支援対象文書の内容を機械学習モデル等で解析(例えば、支援対象文書の主題が秘密保持契約に関するか、労働契約に関するか等)ないし分類して得られた情報、ユーザの指定等に基づく。
【0046】
第2のレビュー処理で出力される第2のレビュー情報は、例えば、その文書の種類の支援対象文書の取り扱いに関して有用と考えられる情報である。具体的には、当該種類の文書をレビューする際の注意点、レビューにあたって参考とするべきひな形、当該種類の文書に含めるべき内容、関連する法令やガイドライン、文書の取り扱いの注意点等があげられる。第2のレビュー情報は、例えば、ユーザへの注意を喚起するためのアラート情報という形態で表示することができる。第2のレビュー情報は、支援対象文書の内容やレビューに関するものであってもよく、稟議の回覧先の情報等、内容に直接関連しないものであってもよい。なお、第2のレビュー情報は、同じ第2のレビュー情報が複数の文書の種類に関連付けられていてもよい。例えば、裁判管轄等の一般条項に関する注意を含む第2のレビュー情報については、複数の契約類型の契約書のいずれにも表示されるよう設定されてもよい。
【0047】
第2のレビュー情報が、法令やガイドライン、改正や施行予定の情報、当該契約類型が強行規定を含むかどうか等の、一般的な情報であったり、改正等で情報が更新される可能性があるものである場合には、第2のレビュー情報は文書閲覧支援システムを提供するベンダーによって設定されることが好ましい。これにより、知識が少ないユーザであっても適切に支援対象文書の審査を行うことができる。また、情報の更新が必要な場合にも適切に行うことができる。一方、ユーザやユーザが属する組織が作成し、最も有利な条件が記載されていることから審査にあたって参考にするべきひな形や、含めるべき内容等のユーザやユーザが属する組織に関する第2のレビュー情報は、ユーザまたはユーザの指示で登録されることが好ましい。これにより、ユーザは柔軟に支援対象文書のレビュー情報を表示させることができる。この登録は例えば後述する登録部等を介して行うことができる。
なお、第2のレビュー情報の表示は、情報が含まれるページへのリンクであってもよい。
【0048】
登録部114は、例えば、第1記憶部119の第2のデータベースに第2のレビュー情報を登録する。具体的には、登録部114は、ユーザから入力された或いは学習済モデルにより分類された第2のレビュー情報を、文書の種類に関連付けし、第1記憶部119の第2のデータベースに登録し、第2のデータベースを編集する。なお、この時、第2のレビュー情報は異なる複数の文書の種類に関連付けられてもよい。
【0049】
図4は、第2のレビュー処理によって作成されたアラート情報として、支援対象文書(定期建物賃貸借契約書)の契約類型に関する法令の情報及びガイドラインを含む情報を示した図である。すなわち、図4においては、第1のレビュー処理によって作成された第1のレビュー情報としてのアラート情報401gと、第2のレビュー処理によって作成された第2のレビュー情報としてのアラート情報401hとが表示された画面の一例を示した図である。また、図4の例の支援対象文書の文書の種類として、文書タイトル401fに「定期建物賃貸借契約書」と記載されている。
図4に示した様に、本実施形態の第1のレビュー処理によって作成されたアラート情報401gは、対象とする条文と対応付けて表示される。また、第2のレビュー処理によって作成されたアラート情報401hは、第1のレビュー処理によって作成されたアラート情報401gよりも上に、つまりレビュー情報の先頭に表示されている。すなわち、図4の例では、「連帯保証人」という一つの項目400iに対して、第1のレビュー処理によって作成された、「貸借人が、保証人に必要な情報を提供したこと」を保証する旨が、定められていますか?」という当該項目に関するアラート情報401gと、第2のレビュー処理によって作成された、「賃貸借契約における実務上の注意点・関連するひな形はこちらです」という、支援対象文書の種類(契約書の類型)である賃貸借契約書に関するアラート情報401hとが表示されている。
【0050】
第2のレビュー情報に関するアラート情報401hは、契約をレビュー、編集、締結するにあたって注意すべき実務上の注意点に関する文言、具体的には遵守すべき法令と審査にあたって参考にすべきガイドラインの情報、契約に関連する情報処理システムに保存されたひな型のファイルへのリンク、関連省庁等が発行している外部のガイドラインへのリンクに関する情報を含んでいる。
また、支援対象文書の条文にはその条文に対して第1のレビュー情報が表示されていることを示すアイコンが表示されている。
【0051】
なお、本例の定期建物賃貸借契約書は、契約書の類型として支援対象文書の契約類型を包含する契約類型の賃貸借契約書に分類され、賃貸借契約書に関する第2のレビュー処理が行われ、表示されている。
【0052】
また、本実施形態では、アラート情報401hには第2のレビュー処理によって作成されたことを示す情報である「注意点」が付加されている。ユーザは、第1のレビュー処理と第2のレビュー処理とで表示されるアラート情報に表示されるラベルを変更することで、どのアラート情報が第1のレビュー処理によって作成されたものであるのか或いは第2のレビュー処理によって作成されたものであるのかを、迅速に把握することができる。
【0053】
図4の例では、第1のレビュー処理によって作成されたアラート情報401gと、第2のレビュー処理によって作成されたアラート情報401hとの双方を表示する場合を示した。これに対し、ユーザの設定等により、第1のレビュー処理によって作成されたアラート情報401gのみ、又は第2のレビュー処理によって作成されたアラート情報401hのみを表示することも可能である。
【0054】
図5Aは、第2のレビュー処理によって作成されたアラート情報として、支援対象文書(労働者派遣基本契約書)の契約類型に関する法令の情報及びガイドラインを含む情報を示した図である。すなわち、図5Aに示した様に、第2のレビュー処理に基づくアラート情報401eとして、支援対象文書(労働者派遣基本契約書)の契約類型401jに関する法令の情報及びガイドラインを含む情報が表示されている。具体的には、第2のレビュー処理によって作成された、「労働者派遣契約における実務上の注意点はこちらです」という、支援対象文書の文書の種類(契約書の類型)である労働者派遣契約に関するアラート情報401eが表示されている。具体的には、注意点として、「労働者派遣契約法を遵守すること」というレビューにあたって参考にされるべき情報と、関連情報として、「労働者派遣事業関係業務取扱要領(厚生労働省)」という省庁が発行しているガイドラインのファイルへのリンクが表示されている。
【0055】
図5Bは、第2のレビュー処理によって作成されたアラート情報として、支援対象文書(秘密保持契約書)の契約類型に関する法令の情報及びガイドラインを含む情報を示した図である。すなわち、図5Bに示した様に、第2のレビュー処理に基づくアラート情報401dとして、支援対象文書(秘密保持契約書)の契約類型401kに関するひな型に関する情報が表示されている。具体的には、第2のレビュー処理によって作成された、「秘密保持契約に関連するひな形はこちらです」という文言とともに、支援対象文書の文書の種類(契約書の類型)である秘密保持契約に関するアラート情報401dが表示されている。具体的には、関連する文書のひな形のファイルへのリンクが表示されている。具体的には、支援対象文書が属する文書の種類である秘密保持契約を締結した場合に適宜必要となると考えられる秘密情報変換・破棄証明書と秘密情報開示に関する承諾書の説明と各ひな形のファイルへのリンクの情報が表示されている。
【0056】
ユーザは、文書閲覧支援システムに係る検索用画面に少なくとも一つの項目を入力することで、所望の第2のレビュー情報を検索することができる。
【0057】
登録部114は、例えば、文書閲覧支援システムに係るGUIを介して入力された情報に基づき、第1記憶部119の第2のデータベースに第2のレビュー情報を登録する。
【0058】
図6は、第1記憶部119の第2のデータベースに登録される第2のレビュー情報の一例を示した図である。図6において、項目「文書の種類ID」は「文書の種類であり、例えば、契約書の類型の一つである「秘密保持契約」に対応するIDである。
【0059】
本実施形態の項目「第2のレビュー情報ID」は、各第2の文書レビュー情報を識別するためのユニークIDである。
【0060】
本実施形態の項目「第2のレビュー情報」には、第2のレビュー情報の内容として、第2のレビュー情報として表示される情報が登録される。
【0061】
本実施形態の項目「立場」には、例えばユーザの立場(Your position)405において選択された情報が登録される。なお、立場はメタ情報の一例である。
【0062】
本実施形態の項目「重要度」には、例えば、当該第2のレビュー情報の重要度が登録される。なお、重要度はメタ情報の一例である。
【0063】
本実施形態の解析部113は、図6に示した第2のデータベースを参照し、第2のレビュー処理を実行する。すなわち、例えば第2のレビュー情報ID「1」(すなわち文書の種類)を「秘密保持契約」である場合、解析部113は、図6に示した第2のデータベースに従って、条文ID「1」に関連付けされた第2のレビュー情報を生成し、表示する。
【0064】
本実施形態の情報処理システムは、編集処理部115を備えていてもよい。本実施形態の編集処理部115は、第1制御部117を介して受け取った支援対象文書(文書データ)のデータ形式を変換し編集用データを生成する。例えば、編集処理部115は、取得部111を介して受け取った支援対象文書である「DOCX」形式ファイルの文書データを、XML形式から「JSON」形式に変換し編集用データを生成する。
【0065】
また、本実施形態の編集処理部115は、取得部111を介して端末装置T1から受け取る編集指示に応答して、編集用データに対し編集処理を実行する。ここで、編集処理部115が実行する編集処理には、編集用データに含まれる情報を追加、削除、変更することが含まれる。より具体的には、編集用データに対する単語、文章、文字装飾(例えば、フォント、文字の色、文字の大きさ、文字の太さ、下線、取り消し線等)の追加、修正、削除を含む。
【0066】
また、編集処理部115が実行する編集処理は、書式編集処理、単語入力補助処理、文案サジェスト処理、指摘事項抽出処理、差分情報抽出処理を含むことができる。
【0067】
ここで、書式編集処理とは、例えば、編集用データの文書としての書式を修正する処理である。例えば、書式編集処理により、インデント、箇条書きの行先頭、右寄せ・左寄せ、条項番号のずれ等が、システムにより、好ましくは自動的に修正される。編集処理部115は、例えば、編集用データに対応する支援対象文書の書式情報を参照し、これに基づいて編集用データに対する書式編集処理を実行する。
【0068】
文書としての書式の設定は、契約書など支援対象文書の類型に基づいてあらかじめ、情報処理装置10または端末等に保存されていることが好ましい。例えば、契約書や社内規程等の法的文書の場合には、条、項、号の順で、条項の番号が小さい順に並び、条、項、号の順にインデントが大きくなるよう設定されてもよい。また、編集処理部115は、支援対象文書のメタ情報に基づいて類型に応じた書式編集処理を実行してもよい。なお、この書式設定は、ユーザにより作成されてもよく、文書閲覧支援サービスの一部として提供されてもよく、また提供された設定がユーザによりカスタマイズして作成されてもよい。また、支援対象文書の書式設定を解釈し、それに基づいて作成されてもよい。
【0069】
本実施形態の単語入力補助処理とは、例えば、文書データの編集時に、次に入力する候補の単語や文節を提示するなどして、入力を補助する処理である。これにより、ユーザの編集時における入力操作を支援し作業負担を軽減することができる。例えば、支援対象文書の類型に応じて頻出する単語等を入力候補として提示することができる。また、ユーザやユーザの所属する団体が保管する支援対象文書を解析し、よく用いられている単語等を提示してもよい。また、ユーザが単語や文節を設定してもよい。編集処理部115は、支援対象文書のメタ情報に基づいて類型に応じた入力候補単語を決定することができる。この入力補助処理で提示される単語等は、例えば、画面の所定のウインドウ(文書編集窓内)に表示される。
【0070】
本実施形態の文案サジェスト処理とは、例えば、編集時において、入力候補の文案を表示する処理である。例えば、文書が契約書である場合には、条文案文例を蓄積したデータベースから、契約書の少なくとも一部の修正内容に基づく修正文例を読み出して文案候補として提示することがあげられる。これにより、ユーザの編集時における入力操作を支援し作業負担を軽減することができる。
【0071】
編集処理部115は、文案サジェスト処理として、所定の文案候補を提示してもよく、ユーザまたは文書閲覧支援サービスの提供者により定められた文案候補を提示してもよく、大規模言語モデル(LLM:Large Language Models)等を用いた本システム内またはシステム外部の文章生成サービスが生成した文案候補を提示してもよく、支援対象文書の類型に応じて頻出する文案候補を提示してもよい。また、ユーザやユーザの所属する団体が保管する文書に含まれる文案のうち、他の文案よりもよく用いられているものやユーザまたはユーザを含む利用者等の評価が高いものを文案候補として提示してもよい。複数の文例候補が存在する場合には、さらに過去の文書閲覧支援サービスにおける条文の採択率(提案された条文がユーザに選択された割合)や採択頻度に基づき文案候補を少なくとも一つ選択し、採択率の高い候補から優先的にユーザに提示することができる。なお、提示される文案候補は、例えば文書レビュー情報として、或いは他の情報として提示することもできる。
【0072】
編集処理部115は、提示された文案候補に基づいた前記編集指示、例えばドラッグアンドドロップ操作による指示に応答して、編集用データを編集することもできる。この提案される文案は、文書の対応部分と相互に位置対応付けして表示されてもよい。例えば、文案候補は、文書の対応部分に近接して表示される。この様な表示により、文案候補と文書の対応部分とを少ない視線移動によって見比べることができ、ユーザの負担を軽減することができる。
【0073】
本実施形態の指摘事項表示処理とは、例えば、支援対象文書に関する指摘事項(例えば、文書レビュー情報、コメント情報、チャット情報、当該編集用データに対する修正履歴、文書作成ソフトの機能により作成された文書データのコメント等)をユーザに提示するものである。本実施形態の編集処理部115は、例えば、抽出した指摘事項を、所定の表示形態にてユーザに提示する。指摘事項は、指摘事項が指摘する文書の部分と重ならない領域、例えば編集領域と並んで表示される文書レビュー領域、ポップアップウインドウ等の独立した(個別の)ウインドウに一覧で表示されることが好ましい。
【0074】
また、指摘事項表示処理と文案サジェスト処理との組み合わせにより、指摘事項と当該指摘事項を解消可能な文案候補の提案が行われてもよい。この時、指摘事項、文案候補は、文書の指摘部分と相互に位置対応付けして表示されることが好ましい。例えば、指摘事項、文案候補は、対応する指摘事項に近接して表示されることが好ましい。この様な表示により、指摘事項、文案候補と文書の対応部分とを少ない視線移動によって見比べることができ、ユーザの負担を軽減することができる。
【0075】
また、指摘事項や文案候補が表示される文書レビュー領域やポップアップウインドウ等に対しては、折り畳み表示、最小化表示、表示サイズの変更等を実行することができる。これにより、ユーザは、大きさが限られた文書表示画面を自身が見やすいように、例えば文書の指摘する部分と相互に位置合わせをして配置することができる。また、指摘事項又は文案候補の高さに基づいて、編集領域において各条文の間隔を広げて表示してもよい。この様な表示により、指摘事項、文案候補と文書の指摘部分との対応関係をより明示的に分かり易く示すことができる。
【0076】
本実施形態の差分情報抽出処理とは、二つの文書データ、例えば、修正前の支援対象文書データと修正後の文書データとの差分情報をユーザに提示するものである。本実施形態の編集処理部115は、例えば、修正前の支援対象文書データと修正後の文書データとから差分情報を抽出し、例えば、差分とそれ以外の部分(つまり同じ部分)とを異なる表示とする、例えば強調表示やハイライトをする等、所定の表示形態にてユーザに提示してもよい。
【0077】
本実施形態の編集処理部115は、端末装置T1から受け取った編集指示に応答して、上述した各種編集処理を実行する。また、本実施形態の編集処理部115は、端末装置T1から受け取った保存指示に応答して支援対象文書データまたは翻訳データのデータ形式を変換し、支援対象文書の次のバージョンとなる文書データを生成してもよい。例えば、編集処理部115は、端末装置T1から受け取ったダウンロード指示又は保存指示に応答して、「JSON」形式の支援対象文書データを用いて支援対象文書の次のバージョンとなる「DOCX」形式の文書データを生成することができる。
【0078】
本実施形態の第1制御部117は、ネットワークを介して端末装置T1と情報通信を行う。具体的には、例えば、第1制御部117は、端末装置T1から送信される文書データ、文書レビュー指示、編集指示、翻訳指示、保存指示、出力指示(例えばダウンロード指示)等の各種指示を受信する。また、第1制御部117は、端末装置T1へ編集画面情報(端末装置T1側において編集処理を実行するための情報を含む)を送信する。第1制御部117は、端末装置T1から編集処理後の文書データを含む情報を受信する。
【0079】
本実施形態の第1制御部117は、文書編集処理においてレイアウト情報を生成する。文書編集処理におけるレイアウト情報とは、例えば、端末装置T1のブラウザ画面上において、編集用データを所定の形態で表示するための情報である。また、本実施形態の第1制御部117は、文書レビュー処理におけるレイアウト情報を生成してもよい。文書レビュー処理におけるレイアウト情報とは、例えば、端末装置T1のブラウザ画面上において、文書レビュー処理によって生成された文書レビュー情報と支援対象文書とを対応付けて所定の形態で表示するための情報である。
【0080】
レイアウト情報は、文書レビュー処理によって生成された文書レビュー情報(翻訳された情報も含む)と支援対象文書とを相互に位置対応付けしてもよい。なお、相互に位置対応付けとは、例えば、ユーザの閲覧に資するよう、表示される位置を対応付けることを指し、具体的には、画面上において、例えば条項単位、段落単位、文単位で、位置を対応付けることを意味する。位置を対応付けるとは、例えば、画面上において、対応する部分が他の部分よりも高さまたは幅方向に近接して表示される、より好ましくは横並びに表示されることを含む。また、付加情報を併せて表示する場合には、レイアウト情報は、付加情報と文書レビュー情報及び編集用データとを、相互に位置対応付けするための情報を含んでもよい。
【0081】
レイアウト情報は、第2のレビュー情報が、例えば図4に示すように、文書レビュー情報の一番上ないし支援対象文書の閲覧画面に遷移後最初の画面で(つまりスクロール等を行わずに)表示されるよう指示する情報であることが好ましい。これにより第2のレビュー情報の見落としのおそれを低減することができる。
【0082】
レイアウト情報の生成は、どの様な手法であってもよい。例えば、文書レビュー情報に含まれる単語、文節について、検索機能により編集用データにおける位置毎(例えば、条項単位の位置又は段落単位の位置毎)に合致度をスコアリングし、最も高いスコアの位置に対応して文書レビュー情報が表示されるように、レイアウト情報を生成してもよい。また、例えば、編集用データの条項単位又は段落単位で座標を割り当て、当該座標を該当する文書レビュー情報に関連付けすることで、条項、段落と文書レビュー情報との表示位置の対応付けを行うこともできる。
【0083】
本実施形態の第1制御部117は、例えば、解析部113において生成される文書レビュー情報、編集処理部115において生成される編集用データ、翻訳処理部116によって生成された翻訳データ、第1制御部117において生成されるレイアウト情報等の各種情報を、端末装置T1からの要求に応答して送信する。
【0084】
第1記憶部119は、例えば、端末装置T1からアップロードされた文書データ、文書編集処理によって編集用データから生成された新たなバージョンの文書データ、DOCX形式の支援対象文書、各文書データに関連付けされた付加情報等を記憶する。
【0085】
また、第1記憶部119は、第1のデータベース、第2のデータベースを記憶する。
【0086】
(端末装置T1)
本実施形態の端末装置T1は、文書閲覧支援サービスにおいて、例えば、U文書の表示および文書編集に関する情報を、情報処理装置10と送受信する。
【0087】
図7は、実施形態に係る端末装置T1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図7に示した様に、端末装置T1は、コンピュータであり、一例として、プロセッサ21、主記憶装置(メモリ)23、補助記憶装置(メモリ)25、ネットワークインタフェース27、デバイスインタフェース28、各構成要素を接続するバス29、デバイスインタフェース28に接続されたディスプレイ装置30、デバイスインタフェース28に接続された入力装置31を備える。なお、プロセッサ21、主記憶装置23、補助記憶装置25、ネットワークインタフェース27、デバイスインタフェース28、バス29の具体的なハードウェア構成は、それぞれプロセッサ11、主記憶装置13、補助記憶装置15、ネットワークインタフェース17、デバイスインタフェース18、バス19と同様であるため、その説明は省略する。
【0088】
ディスプレイ装置30は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、PDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Electro Luminescence)パネル等の表示装置である。ディスプレイ装置30は、プロセッサ21からの指示に基づいて、例えば後述する文書レビュー画面、文書編集画面を表示する。
【0089】
入力装置31は、キーボード、マウス、タッチパネル等のデバイスである。ユーザは、入力装置31を用いて、例えば文書編集処理において種々の編集指示を入力することができる。入力装置31は、から入力された指示はプロセッサ21へ送り出される。
【0090】
なお、端末装置T1は、文書データの操作や編集を行うため、デバイスインタフェース18を介して接続された他の外部装置(例えば、カメラ、マイクロフォン、モーションキャプチャ、各種センサ等)を備えてもよい。
【0091】
図8は、プロセッサ21における機能ブロックの一例を示す図である。プロセッサ21は、当該プロセッサ21により実現される機能として、例えば、第2制御部40、ブラウザ部42、第2記憶部44を備える。第2制御部40、ブラウザ部42、第2記憶部44により実現される機能は、それぞれプログラムとして、例えば、主記憶装置23または補助記憶装置25などに格納される。プロセッサ21は、主記憶装置23または補助記憶装置25などに格納されたプログラムを読み出し、実行することで、第2制御部40、ブラウザ部42に関する機能を実現することができる。
【0092】
第2制御部40は、例えば、ユーザからの指示に応答してブラウザ部42を起動する。
【0093】
ブラウザ部42は、例えば、一般的なWebブラウザであり、HTML(Hyper Text Markup Language)データやスクリプト(例えば、JavaScript(登録商標))等に従った処理を実行する。ブラウザ部42は、起動すると、情報処理装置10に初期アクセスURLを送信しアクセスする。
【0094】
本実施形態のブラウザ部42は、情報処理装置10から受け取ったテキストデータ、画像データを含むデータを所定の形態で端末装置T1のディスプレイ装置30に表示する。より具体的には、ブラウザ部42は、文書レビュー処理において、情報処理装置10から受け取った文書レビュー情報、文書データ、付加情報等をレイアウト情報に基づいて所定の形態で端末装置T1のディスプレイ装置30に表示する。また、本実施形態のブラウザ部42は、文書編集処理において、例えば情報処理装置10から受け取った文書レビュー情報、編集用データ、付加情報等をレイアウト情報に基づいて所定の形態で端末装置T1のディスプレイ装置30に表示する。
【0095】
また、ブラウザ部42は、例えば、ユーザからの翻訳開始指示を情報処理装置10へ送信する。例えば、ブラウザ部42は、情報処理装置10の第1制御部117から第2のレビュー情報登録画面情報(登録処理を実行するための情報を含む)を受信し、登録処理等を実行する。ブラウザ部42は、例えば、登録処理が実行された支援対象文書を受信し、第2記憶部44に記憶する。
【0096】
第2記憶部44は、例えば、編集処理前の支援対象文書データ、ブラウザ部42が取得したDOCX形式の編集処理後の支援対象文書データを記憶する。
【0097】
[第2のレビュー情報登録処理]
次に、文書閲覧支援システムSによって実現される第2のレビュー情報登録処理について説明する。
【0098】
図9は、第2のレビュー情報登録処理の流れの一例を示したフローチャートである。図9に示した様に、まず、本実施形態の端末装置T1の第2制御部40は、例えば、ユーザからの指示に応答してブラウザ部42を起動する。端末装置T1のブラウザ部42は、例えば、初期アクセスURL、登録ID等のログイン情報を情報処理装置10に送信する(ステップS1)。
【0099】
本実施形態の情報処理装置10の第1制御部117は、例えば、端末装置T1からのログイン情報に応答して認証処理を実行する。また、第1制御部117は、例えば、第1制御部117において生成された文書閲覧支援画面情報を送信する(ステップS2)。
【0100】
本実施形態の端末装置T1のブラウザ部42は、例えば、情報処理装置10から受け取った文書閲覧支援画面情報に基づいて、ディスプレイ装置30に文書閲覧支援画面を表示させる(ステップS3)。
【0101】
本実施形態の端末装置T1のブラウザ部42は、ユーザからの指示に応答して、ディスプレイ装置30にアラート一覧表示画面を表示させる(ステップS4)。
【0102】
本実施形態の端末装置T1のブラウザ部42は、例えば、アラート一覧表示画面において、ユーザから第2のレビュー情報追加先の文書の種類の選択を受け付ける(ステップS5)。例えば、第2のレビュー情報一覧表示画面の一例において、文書の種類「秘密保持契約」に対応して表示される「追加ボタン」の操作に応答して、ユーザからの第2のレビュー情報を追加する文書の種類の選択を受け付ける。本ステップにより、第2のレビュー情報を用いた新たなアラート情報として、例えば、契約の類型、文書開示側等の文書に関わるユーザの立場(Your position)、第2のレビュー情報追加ボタン、重要度設定領域、第1情報領域、第2情報領域のそれぞれの領域について入力・編集することができる。なお、文書の種類の選択にあたって、文書の種類はシステムから提案されてもよい。
【0103】
本実施形態の端末装置T1のブラウザ部42は、ユーザからの指示に応答して、第2のレビュー情報、メタ情報の追加(すなわち、第1情報領域等への書き込み)を受け付ける(ステップS6)。本実施形態の端末装置T1のブラウザ部42は、追加された第2のレビュー情報、メタ情報を情報処理装置10へ送信する。
【0104】
本実施形態の情報処理装置10の第1制御部117は、端末装置T1から送信された第2のレビュー情報、メタ情報を受信する(ステップS7)。
【0105】
本実施形態の情報処理装置10の登録部114は、受信した第2のレビュー情報、メタ情報を第1記憶部119の第2のデータベースへ登録する(ステップS8)。
【0106】
本実施形態によれば、ユーザは、第2のレビュー情報一覧表示画面において、所望の文書の種類に対応する第2のレビュー情報を、メタ情報と共に、レビュー処理の際に利用されるデータベースへ追加することができる。従って、ユーザは、データベースを簡便にカスタマイズすることができる。
【0107】
[第2のレビュー処理の第1の例]
次に、文書閲覧支援システムSによって実現される第2のレビュー処理の第1の例について説明する。第1の例に係る第2のレビュー処理は、文書の種類に関連付けされた第2のレビュー情報が存在する場合には、当該関連付けされた第2のレビュー情報を用いたレビュー処理を実行するものである。
【0108】
図10は、第1の例に係る第2のレビュー処理を含む文書閲覧支援処理の流れを示したフローチャートである。図10に示した様に、まず、端末装置T1の第2制御部40は、例えば、ユーザからの指示に応答してブラウザ部42を起動する。端末装置T1のブラウザ部42は、例えば、初期アクセスURL、登録ID等のログイン情報を情報処理装置10に送信する(ステップS11)。
【0109】
情報処理装置10の第1制御部117は、例えば、端末装置T1からのログイン情報に応答して認証処理を実行する。また、第1制御部117は、例えば、第1制御部117において生成された文書閲覧支援画面情報を送信する(ステップS12)。
【0110】
端末装置T1のブラウザ部42は、例えば、情報処理装置10から受け取った文書閲覧支援画面情報に基づいて、ディスプレイ装置30に文書閲覧支援画面を表示する(ステップS13)。
【0111】
端末装置T1のブラウザ部42は、例えば、ユーザからの文書アップロード指示に応答して、支援対象文書データを情報処理装置10へ送信する(ステップS14)。なお、このアップロード指示は、レビュー指示を行うユーザによって行われてもよく、異なるユーザまたは/および端末によって行われてもよい。例えば、契約書の審査を法務部門に依頼する別部門のユーザの端末によって行われてもよい。
【0112】
情報処理装置10の取得部111は、例えば、端末装置T1から取得(受信)した文書データを第1記憶部119に保存する。情報処理装置10の解析部113は、例えば、支援対象文書データを解析し、支援対象文書の文書の種類を取得し、第1記憶部119に保存する(ステップS15A)。
【0113】
情報処理装置10の第1制御部117は、例えば、取得部111が取得した文書データに基づいて文書プレビュー画面情報を生成する。情報処理装置10の第1制御部117は、例えば、生成した文書プレビュー画面情報を端末装置T1へ送信する(ステップS15B)。なお、文書アップロード指示及び文書データの第1記憶部119への保存は、例えば、編集処理の事前に、例えば、契約書の審査を法務部門に依頼する別部門の別のユーザまたは/および別の端末によって行われてもよい。
【0114】
端末装置T1のブラウザ部42は、例えば、情報処理装置10から受け取った文書プレビュー画面情報に基づいて、文書プレビュー画面を表示する(ステップS16)。なお、この段階では、文書レビュー処理前であるため、文書プレビュー画面においては例えば支援対象文書のみが表示されている。本実施形態の文書閲覧支援システムSは、このステップS6を実行することにより、文書のレビューや編集のみならず、文書の閲覧にも利用することができる。なお、文書プレビュー画面を表示する前に後述の文書レビュー指示の受付または文書レビュー処理を実施することで文書プレビュー画面の表示を省略することができる。
【0115】
端末装置T1のブラウザ部42は、例えば、ユーザから入力された文書レビュー指示を情報処理装置10へ送信する(ステップS17)。このとき、例えばユーザの支援対象文書に関わる立場(例えば「情報開示側」等の立場)に関する情報も文書レビュー指示に含めて送信される。
【0116】
情報処理装置10の解析部103は、端末装置T1からの文書レビュー指示に応答して第2のレビュー処理を実行し、第2のレビュー情報を生成する(ステップS18)。本実施形態においては、第2のレビュー情報は、第1のレビュー情報を含まない。
【0117】
図11は、第1の例に係る第2のレビュー処理の流れを示したフローチャートである。図11に示した様に、情報処理装置10の解析部103は、第2のデータベースを参照し、支援対象文書の文書の種類に関連付いた第2のレビュー情報が存在するか否かを判定する(ステップS180a)。
【0118】
次に、例えば第2のデータベースを用いて、第2のレビュー処理を実行し、支援対象文書についての第2のレビュー情報を抽出する(ステップS181a)。第2のレビュー処理は、例えば、支援対象文書の文書の種類及び/またはその他の支援対象文書に含まれる情報(例えば文言)に基づいて行われる。
【0119】
情報処理装置10の解析部103は、次の条文が存在するか否かを判定する(ステップS182a)。次の条文が存在すると判定した場合には(ステップS182aのYes)、情報処理装置10の解析部103は、ステップS180a、S181aの処理を繰り返し実行し拡張レビュー第2のレビュー情報を更新する。一方、次の条文が存在しないと判定した場合には(ステップS182aのNo)、処理は次のステップへと進む。
【0120】
情報処理装置10の解析部103は、例えば第1のデータベースを用いて、第1のレビュー処理を実行し(ステップS183a)、支援対象文書についての標準レビュー情報を生成する(ステップS184a)。
【0121】
情報処理装置10の解析部103は、拡張レビュー第2のレビュー情報の内容を決定する(ステップS185a)。
【0122】
図10に戻り、情報処理装置10の第1制御部107は、第1のレビュー情報及び第2のレビュー情報を支援対象文書と対応付けて表示するためのレイアウト情報を生成する。情報処理装置10の第1制御部107は、支援対象文書データ、第1のレビュー情報、第2のレビュー情報、第1制御部107において生成されたレイアウト情報を端末装置T1に送信する(ステップS19)。
【0123】
端末装置T1のブラウザ部42は、情報処理装置10から受け取った支援対象文書データ、第2のレビュー情報、レイアウト情報に基づいて、文書レビュー画面を表示する(ステップS20)。
【0124】
第2のレビュー情報の表示順序は、例えばメタ情報に含まれる重要度、更新日時等に基づいて制御されてもよい。また、第2のレビュー情報は、支援対象文書のタイプ、条文の重要度、ユーザの立場の少なくとも一つに基づいて、表示するか非表示とするかを切り替えることも可能である。
【0125】
本実施形態に係る情報処理装置10は、支援対象文書の内容に対する第1のレビュー情報を有する第1のデータベースから、支援対象文書に基づいて、少なくとも一つの第1のレビュー情報を抽出し、文書の種類に対する第2のレビュー情報が登録された第2のデータベースから、支援対象文書の文書の種類(例えば契約の類型)に基づいて、少なくとも一つの第2のレビュー情報を抽出し、第2のレビュー情報を含むレビュー情報を生成する。生成されたレビュー情報は端末装置T1のディスプレイ装置30に表示される。
【0126】
従って、情報処理装置10は、支援対象文書の内容に基づくレビュー情報のみならず、支援対象文書の文書の種類(類型)に応じたレビュー情報を生成しユーザに提供することができる。その結果、文書に対し、支援対象文書の文書の種類を用いて自動的なレビュー処理を実現する支援技術を提供することができる。
【0127】
実施形態に係る情報処理方法は、支援対象文書の内容に対する第1のレビュー情報を有する第1のデータベースから、支援対象文書に基づいて、少なくとも一つの第1のレビュー情報を抽出し、文書の種類に対する第2のレビュー情報が登録された第2のデータベースから、支援対象文書の文書の種類(例えば契約の類型)に基づいて、少なくとも一つの第1のレビュー情報を抽出し、第2のレビュー情報を含むレビュー情報を生成することを備える。
【0128】
実施形態に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、支援対象文書の内容に対する第1のレビュー情報を有する第1のデータベースから、支援対象文書に基づいて、少なくとも一つの第1のレビュー情報を抽出し、文書の種類に対する第2のレビュー情報が登録された第2のデータベースから、支援対象文書の文書の種類(例えば契約の類型)に基づいて、少なくとも一つの第1のレビュー情報を抽出し、第2のレビュー情報を含むレビュー情報を生成する機能を実現させる。
【0129】
以上、本開示の実施形態について詳述したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、個々の実施形態に限定することは意図していない。各実施形態は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において種々の追加、変更、置き換え、部分的削除、組み合わせ等による変形が可能である。これら実施形態やその変形は、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0130】
10 情報処理装置
11、21 プロセッサ
13、23 主記憶装置(メモリ)
15、25 補助記憶装置(メモリ)
17、27 ネットワークインタフェース
18、28 デバイスインタフェース
19、29 バス
30 ディスプレイ装置
31 入力装置
40 第2制御部
42 ブラウザ部
44 第2記憶部
111 取得部
113 解析部
114 登録部
115 編集処理部
117 第1制御部
119 第1記憶部
S 文書閲覧支援システム
T1~TN 端末装置
P1~PN ユーザ
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11