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特開2025-27720充放電装置、充放電システムおよび充放電方法
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  • 特開-充放電装置、充放電システムおよび充放電方法 図1
  • 特開-充放電装置、充放電システムおよび充放電方法 図2
  • 特開-充放電装置、充放電システムおよび充放電方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025027720
(43)【公開日】2025-02-28
(54)【発明の名称】充放電装置、充放電システムおよび充放電方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20250220BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20250220BHJP
   H02J 7/04 20060101ALI20250220BHJP
【FI】
H02J7/02 J
H02J7/00 302C
H02J7/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023132783
(22)【出願日】2023-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129067
【弁理士】
【氏名又は名称】町田 能章
(74)【代理人】
【識別番号】100183162
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 義文
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】西川 雅之
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 友博
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA07
5G503BA02
5G503BB01
5G503BB03
5G503BB04
5G503BB05
5G503CA02
5G503DA04
5G503DA18
(57)【要約】
【課題】効率良く充電する。
【解決手段】自然エネルギー発電の発電電力を二次電池60とキャパシタ70に充電する充放電装置100であって、発電電力を二次電池60に固有の最小充電電流値以上の電流で二次電池60に充電する高電流電源部21と、発電電力を最小充電電流値未満の電流でキャパシタ70に充電する低電流電源部22と、二次電池60とキャパシタ70との何れか一方を電源部110に接続する放電スイッチSW2とを備え、高電流電源部21および低電流電源部22の最大出力電圧は、電源部110の電源電圧最大値と略等しい

【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受給電力を第1二次電池と、キャパシタおよび前記第1二次電池と異なる第2二次電池の何れか一方または双方の蓄電装置とに充電する充放電装置であって、
前記受給電力を設定値以上の電流で前記第1二次電池に充電する大電流充電器と、
前記受給電力を前記設定値未満の電流で前記蓄電装置に充電する小電流充電器と、
を備えることを特徴とする充放電装置。
【請求項2】
前記設定値は、前記第1二次電池に固有の第1最小充電電流値である
ことを特徴とする請求項1に記載の充放電装置。
【請求項3】
前記蓄電装置は、キャパシタである
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の充放電装置。
【請求項4】
前記蓄電装置は、前記第1二次電池よりも容量の小さい前記第2二次電池であり、
前記小電流充電器は、前記第2二次電池に固有の第2最小充電電流値以上の電流で前記第2二次電池に充電する
ことを特徴とする請求項2に記載の充放電装置。
【請求項5】
前記第1二次電池と前記蓄電装置との何れか一方または双方を負荷に接続する放電スイッチをさらに備え、
前記受給電力は、前記負荷の平均負荷電力以上であり、
前記第2二次電池は、前記第2最小充電電流値未満の平均電流で前記負荷に放電する
ことを特徴とする請求項4に記載の充放電装置。
【請求項6】
前記第1二次電池と前記蓄電装置との何れか一方または双方を負荷に接続する放電スイッチをさらに備え、
前記大電流充電器および前記小電流充電器の最大出力電圧は、前記負荷の電源電圧最大値と略等しい
ことを特徴とする請求項1に記載の充放電装置。
【請求項7】
受給電力を第1二次電池と、キャパシタおよび第2二次電池の何れか一方または双方の蓄電装置とに充電する充放電装置であって、
前記受給電力を前記第1二次電池に充電する大電流充電器と、
前記受給電力を前記蓄電装置に充電する小電流充電器と、
前記受給電力を前記大電流充電器および前記小電流充電器の何れか一方に供給する入力スイッチと、
前記入力スイッチを制御して、前記第1二次電池に充電する充電電流が設定値以上であるとき、前記受給電力を前記大電流充電器に供給し、前記第1二次電池に充電する充電電流が設定値未満であるとき、前記受給電力を前記小電流充電器に供給する制御部と、
を備えることを特徴とする充放電装置。
【請求項8】
自然エネルギー発電装置と、自然エネルギー発電装置が発電した発電電力を第1二次電池とキャパシタおよび前記第1二次電池と異なる第2二次電池の何れか一方または双方の蓄電装置とに充電する充放電装置と、該蓄電装置に蓄電された電荷を放電する負荷とを備えた充放電システムであって、
前記充放電装置は、前記発電電力を設定値以上の電流で前記第1二次電池に充電する大電流充電器と、
前記発電電力を前記設定値未満の電流で前記蓄電装置に充電する小電流充電器と、
前記第1二次電池と前記蓄電装置との何れか一方を前記負荷に接続する放電スイッチとを備え、
前記大電流充電器および前記小電流充電器の最大出力電圧は、前記負荷の電源電圧最大値と略等しい
ことを特徴とする充放電システム。
【請求項9】
受給電力を第1二次電池と、キャパシタおよび第2二次電池の何れか一方または双方の蓄電装置とに充電する充放電装置が実行する充放電方法であって、
前記充放電装置は、前記第1二次電池に充電する大電流充電器と、前記受給電力を前記蓄電装置に充電する小電流充電器とを備え、
前記第1二次電池に充電する充電電流が設定値以上であるとき、前記受給電力を前記大電流充電器に供給し、前記第1二次電池に充電する充電電流が設定値未満であるとき、前記受給電力を前記小電流充電器に供給する
ことを特徴とする充放電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充放電装置、充放電システムおよび充放電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電や風力発電等による自然エネルギーを用いて、温度や振動等のセンサ情報を収集し、遠隔地にセンサ情報を無線送信することが行われている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の充放電装置では、太陽光発電の発電電力を二次電池に充電したり、キャパシタに充電したりしている。具体的には、二次電池に固有の最小充電電流を超えた大電流を該二次電池に充電し、前記最小充電電流以下の小電流をキャパシタに充電している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6786999号公報(請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自然エネルギー発電は、太陽光発電や風力発電だけでなく、配管の温度差等を利用した熱発電が適用されることがある。熱発電の発電電力は、一般的に太陽光発電や風力発電よりも極めて少ない。そのため、キャパシタに小電流を充電する充電器やスイッチの電力効率が問題になる。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、電力効率良く充電することができる充放電装置、充放電システムおよび充放電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は、受給電力を第1二次電池(二次電池60)と、キャパシタ(70)および前記第1二次電池と異なる第2二次電池(二次電池61)の何れか一方または双方の蓄電装置とに充電する充放電装置であって、前記受給電力を設定値(例えば、前記第1二次電池に固有の第1最小充電電流値)以上の電流で前記第1二次電池に充電する大電流充電器(高電流電源部21)と、前記受給電力を前記設定値未満の電流で前記蓄電装置に充電する小電流充電器(低電流電源部22)と、を備えることを特徴とする。なお、括弧内の符号や文字は、実施形態において付した符号等であって、本発明を限定するものではない。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電力効率良く充電することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態である充放電システムの構成図である。
図2】本発明の充放電装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図3】本発明の第2実施形態である充放電システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態につき詳細に説明する。なお、各図は、実施形態を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるにすぎない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である充放電システムの構成図である。
充放電システム1000は、自然エネルギー発電装置10と、充放電装置100と、無線センサ装置200とを備えて構成される。
【0011】
自然エネルギー発電装置10には、太陽光発電装置、風力発電装置、水流発電装置や熱発電装置等がある。太陽光発電装置は、太陽電池パネルであり、風力発電装置は、風車やプロペラに発電機を連結したものである。水流発電装置は、例えば、暗渠(あんきょ)での発電に好適である。また、熱発電装置は、例えば、ボイラ室等において、熱湯が通流する配管と周囲温度(外気温度)との温度差で発電するものである。このような熱発電装置は、24時間運転可能である一方、太陽光発電装置や風力発電装置と比較して、発電電力が少ない。
【0012】
充放電装置100は、2つのスイッチSW1,SW2と、大電流充電器としての高電流電源部21と、小電流充電器としての低電流電源部22と、電流モニタ部31,32と、電圧モニタ部40と、制御部50と、第1二次電池としての二次電池60と、蓄電装置としてのキャパシタ70と、一次電池75とを備えて構成される。
スイッチSW1は、2接点スイッチであり、c端子が自然エネルギー発電装置10に接続されており、a端子が高電流電源部21に接続され、b端子が低電流電源部22に接続されている。これにより、スイッチSW1は、自然エネルギー発電装置10の発電電力を受給し、その受給電力を高電流電源部21と低電流電源部22との何れかに供給する入力スイッチとして機能する。
【0013】
高電流電源部21は、自然エネルギー発電装置10の発電電力を用いて、二次電池60に充電する定電流充電回路である。低電流電源部22は、自然エネルギー発電装置10の発電電力を用いて、キャパシタ70に充電する定電流充電回路である。なお、高電流電源部21および低電流電源部22は、自然エネルギー発電装置10を最も効率よく発電する電圧に維持する最大電力点追従(HPPT:Maximum Power PointTracking)機能を有する。なお、熱発電装置の場合、一般的に、発電電力が少ないので、キャパシタ70や二次電池60等の蓄電装置に充電する充電電流も少ない。
【0014】
二次電池60は、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池、ニカド電池、鉛蓄電池である。二次電池60は、少ない電流では、充電が行われず、二次電池固有の最小充電電流値以上で充電が開始される特性を有する。つまり、二次電池60は、二次電池60に固有の第1最小充電電流値以上の充電電流Iで充電が行われる。二次電池60に固有の第1最小充電電流値[A]は、種類や構造等によって、予め決まるものであり、例えば、二次電池60の容量[Ah]の数値の0.01倍~0.02倍である。具体的には、二次電池60の容量が、例えば、3100[mAh]であるとき、第1最小充電電流値は、31[mA]~62[mA]となる。
【0015】
つまり、高電流電源部21は、二次電池60に固有の第1最小充電電流値以上の充電電流Iを流すことができる。また、低電流電源部22は、二次電池60に固有の第1最小充電電流値未満または以下の充電電流Iを流すことができる。また、高電流電源部21の最大出力電圧(二次電池60の最大充電電圧)と低電流電源部22の最大出力電圧(キャパシタ70の最大充電電圧)とは、電源部110の電源電圧最大値に略等しいものとする。したがって、低電流電源部22は、高電流電源部21よりも電力損失が少ない。ちなみに、コイルが使用される昇圧型電源部や変圧器型電源部では、励磁電流が流れるので、負荷電流が同一であれば、低電流電源部22の方が高電流電源部21よりも電力損失が少ない。
【0016】
キャパシタ70は、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタである。キャパシタ70は、二次電池60と異なり、微少電流でも充電することができる。
【0017】
スイッチSW2は、3接点のスイッチであり、a端子が二次電池60の正極に接続され、b端子がキャパシタ70の正極に接続され、c端子がオープン(OFF)であり、d端子が無線センサ装置200の電源部110に接続される。これにより、スイッチSW2は、二次電池60に蓄えられた電荷とキャパシタ70に蓄えられた電荷との何れか一方を無線センサ装置200の電源部110に放電する放電スイッチとして機能する。なお、オープンのc端子に接続されたときには、電源部110は、一次電池75に充電された充電電圧で駆動する。
【0018】
電流モニタ部31は、二次電池60に充電される充電電流Iをモニタする。電流モニタ部32は、キャパシタ70に充電される充電電流Iをモニタする。電圧モニタ部40は、二次電池60の充電電圧Vと、キャパシタ70の充電電圧Vとをモニタする。
【0019】
制御部50は、CPU(Central Processing Unit)であり、制御プログラムを実行することにより、電流モニタ部31,32および電圧モニタ部40のモニタ結果(測定値)に応じて、スイッチSW1,SW2を制御する。つまり、制御部50は、スイッチSW1を制御して、充電電流Iが設定値(例えば、二次電池60に固有の最小充電電流値)以上であるとき、発電電力(受給電力)を高電流電源部21に供給し、充電電流Iが設定値未満であるとき、発電電力を低電流電源部22に供給する。なお、制御部50は、無線センサ装置200の無線装置12をも制御する。
【0020】
無線センサ装置200は、一次電池75と、負荷としての電源部110と、センサ装置120と、無線装置130とを備えて構成される。電源部110は、スイッチSW2の状態に応じて、二次電池60とキャパシタ70との何れか一方に充電された充電電圧V,Vで駆動する。一次電池75は、電源部110の前段に配設されており、スイッチSW2がc端子(オープン)に接続されているとき、電源部110は、一次電池75の充電電圧で駆動する。なお、電源部110の最大消費電流は1A程度であるが、平均消費電流は、数mAである。この平均消費電流(数mA)は、熱発電による、キャパシタ70の充電電流よりも少ない。電源部110の電源電圧とキャパシタ70の充電電圧とは近似している。つまり、熱発電による発電電力は、負荷である電源部110の平均負荷電力以上である。
【0021】
センサ装置120は、温度や振動等を検出するセンサである。無線装置130は、センサ装置120が検出したセンサ情報を他の充放電システムの無線装置130や基地局に送信する。これにより、センサ情報は、複数の充放電システムを経由するマルチホップ通信で伝送される。
【0022】
図2は、本発明の充放電装置の動作を説明するためのフローチャートである。
このフローは、電源投入時やリセット時後に、スイッチSW1が接点a又は接点bに設定されてから、常時起動する。
制御部50(図1)は、電流モニタ部31,32がモニタした充電電流I,Iが二次電池60の最小充電電流値を超えているか否か判定する(S1)。つまり、制御部50は、二次電池60に充電しているときには、電流モニタ部31が検出した充電電流Iが最小充電電流値を超えているか否か判定する。一方、制御部50は、キャパシタ70に充電しているときには、電流モニタ部32が検出した充電電流Iが最小充電電流値を超えているか否か判定する。
【0023】
電流モニタ部31,32がモニタした充電電流I,Iが二次電池60に固有の第1最小充電電流値を超えているときには(S1で最小充電電流値超)、制御部50は、スイッチSW1をa接点にし、二次電池60に対して高電流充電を行う(S2)。一方、電流モニタ部31,32がモニタした充電電流I,Iが二次電池60に固有の第1最小充電電流値以下であるときには(S1で最小充電電流値以下)、制御部50は、スイッチSW1をb接点にし、キャパシタ70に対して低電流充電を行う(S3)。
【0024】
S3の処理後、制御部50は、キャパシタ70の充電電圧Vが閾値(しきいち)を超えているか否かを判定する(S4)。キャパシタ70の充電電圧Vが閾値を超えているとき(S4で閾値超)、制御部50は、スイッチSW2をb端子にし、キャパシタ70から電源部110に放電させる(S5)。S5の処理後、制御部50は、処理をS1に戻し、充電電流I,Iの判定を行う。
【0025】
キャパシタ70の充電電圧Vが閾値以下であるとき(S4で閾値以下)や、S2の処理後には、制御部50は、二次電池60の充電電圧Vが閾値を超えているか否か判定する(S6)。二次電池60の充電電圧Vが閾値を超えているとき(S6で閾値超)、制御部50は、スイッチSW2をa端子にし、二次電池60から電源部110に電荷を放電させる(S5)。一方、二次電池60の充電電圧Vが閾値以下であるとき(S6で閾値以下)、制御部50は、スイッチSW2をOFF(c端子)にする(S8)。これにより、電源部110は、電解コンデンサ75の充電電圧によって駆動する。S8の処理後、制御部50は、処理をS1に戻し、充電電流I,Iの判定を行う。
【0026】
以上説明したように、本実施形態の充放電装置100によれば、自然エネルギー発電装置10が発電した発電電力が二次電池60またはキャパシタ70に蓄電される。このとき、二次電池60またはキャパシタ70に充電される充電電流I,Iが二次電池60に固有の第1最小充電電流値よりも少なければ、低電流電源部22がキャパシタ70に充電する。また、二次電池60の充電電圧Vとキャパシタ70の充電電圧Vとは等しい。そのため、低電流電源部22が蓄電装置としてのキャパシタ70に充電することにより、高電流電源部21が単独で二次電池60に固有の第1最小充電電流値よりも少ない充電電流でキャパシタ70に充電するよりも、電力効率が良くなる。
【0027】
(第2実施形態)
前記第1実施形態では、二次電池60およびキャパシタ70(図1)を用いたが、容量が異なる2つの二次電池60,61(図3)を用いてもかまわない。
【0028】
図3は、本発明の第2実施形態である充放電システムの構成図である。
充放電システム1001は、前記第1実施形態の充放電システム1000(図1)と同様に、自然エネルギー発電装置10と、無線センサ装置200とを備えて構成される。充放電システム1001は、充放電装置100(図1)の代わりに充放電装置101を設けている点で、前記第1実施形態の充放電装置100と相違する。
【0029】
充放電装置101は、前記第1実施形態の充放電装置100と同様に、2つのスイッチSW1,SW2と、高電流電源部21と、低電流電源部22と、電流モニタ部31,32と、制御部50と、第1二次電池としての二次電池60と、一次電池75とを備える。しかしながら、充放電装置101は、キャパシタ70(図1)の代わりに、蓄電装置および第2二次電池としての二次電池61を設けている点で、前記第1実施形態の充放電装置100と相違する。
【0030】
二次電池61は、容量が二次電池60よりも少なく、二次電池60よりも小さな最小充電電流値(第2最小充電電流値)を有する。そのため、低電流電源部22は、二次電池60の第1最小充電電流値よりも小さく、且つ二次電池61の第2最小充電電流値を超える充電電流Iで二次電池61を充電することができる。低電流電源部22が二次電池61を充電することにより、高電流電源部21が単独で二次電池60に固有の第1最小充電電流値よりも少なく、二次電池61に固有の第2最小充電電流値よりも多い充電電流で、蓄電装置としての二次電池61に充電するよりも、電力効率が良くなる。なお、二次電池61は、第2最小充電電流値未満の平均電流で負荷としての電源部110に放電する。
【0031】
(変形例)
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)低電流電源部22は、前記第1実施形態では、キャパシタ70を充電し、前記第2実施形態では、二次電池61を充電していた。この点、低電流電源部22は、二次電池61およびキャパシタ70を充電してもかまわない。言い換えれば、低電流電源部22が充電する蓄電装置は、第1二次電池(二次電池60)とキャパシタ70(図3)および第2二次電池(二次電池61(図3))の何れか一方または双方である。
【0032】
(2)前記各実施形態では、電源部110に接続されているものは、センサ装置120と、無線装置130のみであったが、図示しないカメラや照明装置を接続することもできる。電源部110にセンサ装置120および無線装置130のみが接続されており、熱発電の発電電力が電源部等の平均消費電力を上回るような場合であっても、カメラや照明装置等を接続したときには、太陽光発電や風力発電が必要になる。
【符号の説明】
【0033】
10 自然エネルギー発電装置
21 高電流電源部(大電流充電器)
22 低電流電源部(小電流充電器)
31,32 電流モニタ部
40 電圧モニタ部
50 制御部
60 二次電池(第1二次電池)
61 二次電池(第2二次電池、蓄電装置)
70 キャパシタ(蓄電装置)
100,101 充放電装置
110 電源部(負荷)
200 無線センサ装置
1000,1001 充放電システム
SW1 スイッチ(入力スイッチ)
SW2 スイッチ(放電スイッチ)
図1
図2
図3