(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025027925
(43)【公開日】2025-02-28
(54)【発明の名称】7の倍数の判別用具
(51)【国際特許分類】
G09B 19/02 20060101AFI20250220BHJP
【FI】
G09B19/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023143272
(22)【出願日】2023-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】592234425
【氏名又は名称】中元 恒
(71)【出願人】
【識別番号】593142204
【氏名又は名称】中元 保子
(72)【発明者】
【氏名】中元 恒
(72)【発明者】
【氏名】中元 保子
(57)【要約】
【課題】 ある自然数(10a+b)が7の倍数か否かを判別するには、計算に手間がかかることが多かった。本発明は、2桁以上の自然数(10a+b)について、7の倍数を判別するに際し、比較的簡単に判別できるようになった。そこで、事務処理・情報処理や計数処理に役立てたり、素数の7の倍数の判別に利用・応用できるほか、因数分解にも役立てることが可能となった。
【解決手段】 ある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1桁以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、(a+5b)=7(5N-7a)となる。
そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に7あるいは49(7の倍数)になるので、もとの自然数が7の倍数であることが判明する。
もとの自然数について、上記の操作の繰り返しを利用することによって7の倍数を判別する用具を提供できるようになった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1桁以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、(a+5b)=7(5N-7a)となる。
そのため、操作(a+5b)で得られる数字に対して、順にこのような操作(a+5b)を繰り返すと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁ずつ少なくなり、最終的に7あるいは49(7の倍数)になるので、もとの自然数が7の倍数であることが判明する。
そこで、もとの自然数について、(a+5b)の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別する用具。
【請求項2】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1桁以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、(a+5b)=7(5N-7a)となる。
そのため、操作(a+5b)で得られる数字に対して、順にこのような操作(a+5b)を繰り返すと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁ずつ少なくなり、最終的に7あるいは49(7の倍数)になるので、もとの自然数が7の倍数であることが判明する。
そこで、もとの自然数について、(a+5b)の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別するカード、書類、書籍、メール、パソコン、スマートフォン、携帯電話、磁気媒体、記録媒体、電子媒体、電子情報、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、計算機、電子機器、電気機器、映像又は画像などの用具。
【請求項3】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、7の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=7N(aは1桁以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、(a+5b)=7(5N-7a)となる。
そのため、操作(a+5b)で得られる数字に対して、順にこのような操作(a+5b)を繰り返すと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁ずつ少なくなり、最終的に7あるいは49(7の倍数)になるので、もとの自然数が7の倍数であることが判明する。
そこで、もとの自然数について、(a+5b)の操作の繰り返しを利用することによる7の倍数を判別する講演、講義、情報、放送又は放映などの用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複雑な数字や桁数の多い数字(ある自然数)を因数分解したり、その約数を見つけたり、素数の判別や計数処理に役立ち、7の倍数か否かを判別することや、更に計数処理・情報処理に利用・応用できるカード、書類、書籍、メール、パソコン、スマートフォン、携帯電話、電子媒体、磁気媒体、記録媒体、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、計算機、電子機器、電気機器、映像、画像、講演、講義、情報、電子情報、放送又は放映などの用具に関する。
【背景技術】
【0002】
大きい数字(ある自然数)を因数分解したり、約したりすることはよく行われることであり、従来より、2、3、4、5、6、8、9、11等の素数やその数倍の数字の倍数を判別することはよく知られている。
【0003】
また、7の倍数を判別することは、以下の特許文献に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06-149149号公報
【特許文献2】特開平07-005802号公報
【特許文献3】特開平07-005803号公報
【特許文献4】特開平07-013481号公報
【特許文献5】特開2023-026269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の先行技術文献よりも、2桁以上の7の倍数を簡単に判別することができるものであり、特に、桁数の多い自然数について、7の倍数か否かを判別するのに役立てたり、事務処理、情報処理や計数処理に利用したり、また応用したり、素数の判別や因数分解などに役立てるものである。
従来の先行技術文献でも7の倍数を判別することができたが、さらに簡単に判別できるようにすることが課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、7N(Nは1以上の自然数、以下同じ)で表される7の倍数の自然数を
(10a+b)(aは1桁以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、以下同じ)で表すとすると、次の操作、(a+5b)=7(5N-7a)となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は7の倍数であることが判明する。
そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+5b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作を繰り返すと、最終的に7あるいは49(7の倍数)になる。
【0007】
本発明は上記の方法を利用・応用した2桁以上の7の倍数を判別するカード、書類、書籍、メール、パソコン、携帯電話、スマートフォン、磁気媒体、記録媒体、電子媒体、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、計算機、電子機器、電気機器、映像、画像、講演、講義、情報、電子情報、放送又は放映などの用具として利用・応用するものであり、その材料は特に制限はなく、公知のものが使用でき、その大きさも利用目的によって自由に設定することができる。
【0008】
ある自然数(10a+b)の桁数が大きくなると、上記の操作(a+5b)は桁数が大きくなるにつれて操作回数が増えるが、操作を繰り返すことで調べようとする自然数の桁数が基本的に1桁ずつ少なくなるので、最終的には7あるいは49になる。
なお、49に対して、(a+5b)の操作を行っても49のままであり、数字は変化しない。
他の2桁の7の倍数は、操作回数が増えることもあるが、最終的には7になる。
3桁以上の自然数は桁数に応じて操作回数を増やすことで最終的に7の倍数の2桁の数になり、最後には7あるいは49になる。
さらに、もとの自然数が7の倍数でない場合には、本発明の操作(a+5b)を繰り返し行っても、最終的には7の倍数にならない。
【0009】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は2桁以上の自然数(10a+b)(桁数に拘わらず、上限は特に制限なし)を扱う用具に利用できるものであり、本発明では、例示として、2~10桁の数字で行った。
【実施例0010】
7の倍数のうち、2桁の数の例
1)14について
10位以上のaは1、1位のbは4であるので、
操作(a+5b)=1+5×4=21 となる。
ここで得られた21について 10位以上のaは2、1位のbは1であるので、
a+5b=2+5×1=7 となる。
2)21について
10位以上のaは2、1位のbは1であるので、
a+5b=2+5×1=7 となる。
3)28について
10位以上のaは2、1位のbは8であるので、
a+5b=2+5×8=42 となる。
ここで得られた42について 10位以上のaは4、1位のbは2であるので、
a+5b=4+5×2=14 となる。
この14については 1)に記述しているので、参照。
4)35について
10位以上のaは3、1位のbは5であるので、
a+5b=3+5×5=28 となる。
この28については 3)に示しているので、参照。
5)42について 3)に示しているので、参照。
6)49について
10位以上のaは4、1位のbは9であるので、
a+5b=4+5×9=49 となり、
a+5bの操作では 49の数字はそのままで変化しない。
7)56について
10位以上のaは5、1位のbは6であるので、
a+5b=5+5×6=35 となる。
この35については、4)に示しているので、参照。
8)63について
10位以上のaは6、1位のbは3であるので、
a+5b=6+5×3=21となる。
ここで得られた21について 10位以上のaは2、1位のbは1であるので、
a+5b=2+5×1=7 となる。
7)70について
10位以上のaは7、1位のbは0であるので、
a+5b=7+5×0=7 となる。
8)77について
10位以上のaは7、1位のbは7であるので、
a+5b=7+5×7=42 となる。
ここで得られた42について 3)に示しているので、参照。
9)84について
10位以上のaは8、1位のbは4であるので、
a+5b=8+5×4=28
ここで得られた28について 3)に示しているので、参照。
10)91について
10位以上のaは9、1位のbは1であるので、
a+5b=9+5×1=14
ここで得られた14については 1)に示しているので、参照。
11)98について
10位以上のaは9、1位のbは1であるので、
a+5b=9+5×8=49 となる。