(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025027949
(43)【公開日】2025-02-28
(54)【発明の名称】OCTシステム用のカテーテル回転装置
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20250220BHJP
【FI】
A61B1/00 526
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024048824
(22)【出願日】2024-03-25
(31)【優先権主張番号】10-2023-0107893
(32)【優先日】2023-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524114593
【氏名又は名称】株式会社レイワット
(71)【出願人】
【識別番号】524116623
【氏名又は名称】世宗大学校産学協力団
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ジン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ウ,サン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,スン ウォン
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA22
4C161BB08
4C161MM10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カテーテルのワブリングから発生する過度の振動による心血管の内壁の損傷を防止し、心血管内部の撮影の正確度を向上させることができる回転接合モジュールを提供する。
【解決手段】カテーテル回転装置は、一端にサンプルアーム側光ファイバーが通過し、他端にカテーテル側光ファイバーが通過する貫通部を形成するボディー部と、ボディー部のOCTシステムのサンプルアーム側の一端に配置され、サンプルアーム側光ファイバーとカテーテル側光ファイバーとを連結するための光ファイバーロータリージョイントと、ボディー部の内部に配置され、カテーテル側光ファイバーを回転させ、カテーテル側光ファイバーとカテーテルとを連結するための雄型光学コネクタを備えるモータ部とを含む回転接合モジュール10と、雄型光学コネクタと連結される雌型光学コネクタ210と、ボディー部と締結されるキャップ部とを含むカテーテルを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
OCTシステム用のカテーテル回転装置において、
一端にOCTシステムのサンプルアーム側光ファイバーが通過し、他端にカテーテル側光ファイバーが通過することのできるように貫通部を形成するボディー部と、
前記ボディー部の前記OCTシステムのサンプルアーム側の一端に配置され、前記OCTシステムのサンプルアーム側光ファイバーと前記カテーテル側光ファイバーとを連結するための光ファイバーロータリージョイント(Fiber Optic Rotary Joint)と、
前記ボディー部の内部に配置され、前記カテーテル側光ファイバーを回転させ、前記カテーテル側光ファイバーとカテーテルとを連結するための雄型光学コネクタを備えるモータ部と
を含む回転接合モジュールと、
前記雄型光学コネクタと連結される雌型光学コネクタと、
前記ボディー部と締結されるキャップ部と
を含むカテーテルと、
を含み、
前記キャップ部は、
前記ボディー部に形成される貫通部に結合される外部キャップと、
前記外部キャップ内に挿入される内部キャップと、
前記雌型光学コネクタと結合され、前記雌型光学コネクタが回転する際に共に回転する固定キャップとを含む、カテーテル回転装置。
【請求項2】
前記回転接合モジュールは、
一端は前記貫通部に挿入され、他端は前記モータ部と向き合うように配置される締結部をさらに含み、
前記内部キャップは、前記締結部と結合される、請求項1に記載のカテーテル回転装置。
【請求項3】
前記回転接合モジュールは、
前記ボディー部に結合され、前記モータ部及び前記締結部を一方向に移動させる駆動部をさらに含む、請求項2に記載のカテーテル回転装置。
【請求項4】
前記締結部は、
前記貫通部の内周面に連接するように挿入され、一端が前記内部キャップと結合される内部キャップ結合部と、
前記内部キャップ結合部の他端と結合され、前記駆動部と連結される駆動部結合部とを含む、請求項3に記載のカテーテル回転装置。
【請求項5】
前記駆動部は、
前記モータ部と連結されて前記モータ部を一方向に移動させる第1の駆動ユニットと、
前記締結部と連結されて前記締結部を一方向に移動させる第2の駆動ユニットとを含む、請求項3に記載のカテーテル回転装置。
【請求項6】
前記第1の駆動ユニットにより前記モータ部が一方向に後進すると同時に、前記第2の駆動ユニットにより前記締結部が一方向に後進することで、前記カテーテルがプルバックされる、請求項5に記載のカテーテル回転装置。
【請求項7】
前記第2の駆動ユニットにより前記締結部が前記ボディー部と挿入された状態で、前記第1の駆動ユニットにより前記モータ部のみが一方向に後進することで、前記雌型光学コネクタと前記雄型光学コネクタとの結合が解除される、請求項5に記載のカテーテル回転装置。
【請求項8】
前記モータ部は、
内部に前記カテーテル側光ファイバーが挿入され、前記雄型光学コネクタと連結されるよう中空状に構成されるモータと、
前記モータの外部に結合され、前記モータの直径よりも大きい直径を有する固定リングと、
前記固定リングの外周面を包むように形成されるハウジングとを含む、請求項1に記載のカテーテル回転装置。
【請求項9】
前記固定リングの外周面には、内部に陥入して形成される複数個の溝が形成される、請求項8に記載のカテーテル回転装置。
【請求項10】
前記モータ部は、前記光ファイバーロータリージョイントの回転子(Rotator)と結合されて前記回転子を回転させるユニバーサルカプラ(Universial Coupler)をさらに含む、請求項1に記載のカテーテル回転装置。
【請求項11】
前記モータ部は、
前記モータの一側に結合され、前記モータの回転速度を制御するためのエンコードをさらに含む、請求項8に記載のカテーテル回転装置。
【請求項12】
前記カテーテルは、
前記雌型光学コネクタと連結され、内部に前記カテーテル側光ファイバーが挿入されて光を放出するトルクコイルと、
前記トルクコイルの近位部(proximal side)の外部に配置される第1の保護シース(sheath)と、
前記トルクコイル全体及び前記近位部の外部に配置される第2の保護シースと
をさらに含む、請求項1に記載のカテーテル回転装置。
【請求項13】
前記第1の保護シース及び前記第2の保護シースは、軟性の材質である、請求項12に記載のカテーテル回転装置。
【請求項14】
前記外部キャップは、前記貫通部に回転結合される、請求項1に記載のカテーテル回転装置。
【請求項15】
前記外部キャップの外周面には複数の係止突起が形成され、前記貫通部の内周面に複数の係止溝が形成されて、前記外部キャップは前記複数の係止突起及び前記複数の係止溝によって前記貫通部に結合される、請求項1に記載のカテーテル回転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OCTシステム用のカテーテル回転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、光干渉断層撮影(optical coherence tomography;OCT)は、目、皮膚、心血管疾患などに使用されており、人体の組織内部の構造を形象化するために入射される光方向へ10μmの垂直解像度(axial resolution)と20~40μmの水平解像度(lateral resolution)を提供する。
【0003】
このような光干渉断層撮影法は、赤外線光を作り出すために半導体レーザ光源を使用することができ、レーザの光(光エネルギー)を人体に挿入したカテーテル(catheter、導管)を介して照射し、目標とする身体器官の表面から入射されるようにする。カテーテルは、トルクコイル(torque coil)とカテーテルの近位部(proximal side)にトルクコイルを包んでいるニチノール(nitinol)とにより構成され、カテーテルの回転時にトルクコイルとニチノールは共に回転する。
【0004】
そして、身体器官の表面から反射した光がカテーテルに沿って戻り、このとき、戻ってくる光と別途のリファレンスアーム(reference arm)の光を干渉させる。ここで、2つの光の光干渉(optical interference)の相互作用を通じて、光子の位置と、どのようにして反射が行われたかについての各種光学情報を得ることができる。
【0005】
一般的に、心血管のOCT断面映像を得るためには、カテーテルを大腿動脈と大動脈を介して診断すべき心血管(3~5mm直径)内に位置させた後、1秒当たり180回の回転と18mm/sの速度でプルバック(pullback)することで、長さ方向に54mmの心血管内部を撮影する(即ち、血管断面映像を1秒当たり0.1mmの間隔で180フレーム(frame)再生)。
【0006】
このとき、直流モータによる回転とプルバックの際、カテーテルの近位部は、トルクコイルとニチノールが一体に形成されており、左右が上下に揺動するワブリング(Wobbling)が発生する。このようなワブリングは、高速回転時にさらに激しくなり、光学映像レンズのある遠位部(distal side)側に伝達されて映像の歪曲を生じさせたり、また、激しくなった場合、カテーテルは心血管の内壁と接触し、これにより血管の内壁に損傷を生じさせることがあり、全体的に心血管内部の撮影の正確度が低下する問題点があった。
【0007】
また、カテーテルを高速で回転する際にモータから発生する振動によって騒音が発生する問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-2316478号(2021年10月15日付にて登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記した問題点を解決するためのものであり、ボディー部の内部に配置される中空モータによってカテーテルを回転させ、ボディー部と締結されるキャップ部は、外部キャップと、内部キャップと、固定キャップとを含み、固定キャップは、内部キャップの内側面と離れて形成され、回転部と締結されて、カテーテルが回転する際に共に回転するカテーテル回転装置を提供することにその目的がある。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、上記したような課題に限定されるものではなく、言及されていない他の課題は、以下の記載から通常の技術者にとって明確に理解できるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置は、一端にOCTシステムのサンプルアーム側光ファイバーが通過し、他端にカテーテル側光ファイバーが通過することのできるように貫通部を形成するボディー部と、前記ボディー部の前記OCTシステムのサンプルアーム側の一端に配置され、前記OCTシステムのサンプルアーム側光ファイバーと前記カテーテル側光ファイバーとを連結するための光ファイバーロータリージョイント(Fiber Optic Rotary Joint)と、前記ボディー部の内部に配置され、前記カテーテル側光ファイバーを回転させ、前記カテーテル側光ファイバーとカテーテルとを連結するための雄型光学コネクタを備えるモータ部とを含む回転接合モジュールと、前記雄型光学コネクタと連結される雌型光学コネクタと、前記ボディー部と締結されるキャップ部とを含むカテーテルと、を含んでいても良い。前記キャップ部は、前記ボディー部に形成される貫通部に結合される外部キャップと、前記外部キャップ内に挿入される内部キャップと、前記雌型光学コネクタと結合され、前記雌型光学コネクタが回転する際に共に回転する固定キャップとを含んでいても良い。
【0012】
一実施形態において、前記回転接合モジュールは、一端は前記貫通部に挿入され、他端は前記モータ部と向き合うように配置される締結部をさらに含み、前記内部キャップは、前記締結部と結合されても良い。
【0013】
一実施形態において、前記回転接合モジュールは、前記ボディー部に結合され、前記モータ部及び前記締結部を一方向に移動させる駆動部をさらに含んでいても良い。
【0014】
一実施形態において、前記締結部は、前記貫通部の内周面に連接するように挿入され、一端が前記内部キャップと結合される内部キャップ結合部と、前記内部キャップ結合部の他端と結合され、前記駆動部と連結される駆動部結合部とを含んでいても良い。
【0015】
一実施形態において、前記駆動部は、前記モータ部と連結されて前記モータ部を一方向に移動させる第1の駆動ユニットと、前記締結部と連結されて前記締結部を一方向に移動させる第2の駆動ユニットとを含んでいても良い。
【0016】
一実施形態において、前記第1の駆動ユニットにより前記モータ部が一方向に後進すると同時に、前記第2の駆動ユニットにより前記締結部が一方向に後進することで、前記カテーテルがプルバックされても良い。
【0017】
一実施形態において、前記第2の駆動ユニットにより前記締結部が前記ボディー部に挿入された状態で、前記第1の駆動ユニットにより前記モータ部のみが一方向に後進することで、前記雌型光学コネクタと前記雄型光学コネクタとの結合が解除されても良い。
【0018】
一実施形態において、前記モータ部は、内部に前記カテーテル側光ファイバーが挿入され、前記雄型光学コネクタと連結されるよう中空状に構成されるモータと、前記モータの外部に結合され、前記モータの直径よりも大きい直径を有する固定リングと、前記固定リングの外周面を包むように形成されるハウジングとを含んでいても良い。
【0019】
一実施形態において、前記固定リングの外周面には、内部に陥入して形成される複数個の溝が形成されても良い。
【0020】
一実施形態において、前記モータ部は、前記光ファイバーロータリージョイントの回転子(Rotator)と結合されて前記回転子を回転させるユニバーサルカプラ(Universial Coupler)をさらに含んでいても良い。
【0021】
一実施形態において、前記カテーテルは、前記雌型光学コネクタと連結され、内部に前記カテーテル側光ファイバーが挿入されて光を放出するトルクコイルと、前記トルクコイルの近位部(proximal side)の外部に配置される第1の保護シース(sheath)と、前記トルクコイル全体及び前記近位部の外部に配置される第2の保護シースとをさらに含んでいても良い。
【0022】
一実施形態において、前記第1の保護シース及び前記第2の保護シースは、軟性の材質であっても良い。
【0023】
一実施形態において、前記外部キャップは、前記貫通部に回転結合されても良い。
【0024】
一実施形態において、前記外部キャップの外周面には複数の係止突起が形成され、前記貫通部の内周面に複数の係止溝が形成されて、前記外部キャップは前記複数の係止突起及び前記複数の係止溝によって前記貫通部に結合されても良い。
【発明の効果】
【0025】
本発明の一実施形態に係る回転接合モジュールにおいて、キャップ部は、外部キャップと、内部キャップと、固定キャップとを含み、固定キャップは、雌型光学コネクタと締結され、雌型光学コネクタが回転する際に共に回転することによって、カテーテルのワブリングから発生する過度の振動による心血管の内壁の損傷を防止し、心血管内部の撮影の正確度を向上させることができる。
【0026】
本発明の効果は、上記した効果に限定されるものではなく、言及されていない他の効果は、以下の記載から通常の技術者にとって明確に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置を示す斜視図である。
【
図2a】本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、駆動部によりモータ部又は締結部が一方向に移動される状態を示す断面図である。
【
図2b】本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、駆動部によりモータ部又は締結部が一方向に移動される状態を示す断面図である。
【
図2c】本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、駆動部によりモータ部又は締結部が一方向に移動される状態を示す断面図である。
【
図3a】本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、駆動部によりモータ部又は締結部が一方向に移動される状態を示す底面図である。
【
図3b】本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、駆動部によりモータ部又は締結部が一方向に移動される状態を示す底面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、キャップ部を示す斜視図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、キャップ部を示す断面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、モータ部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、添付した図面を参照しながら、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例を詳しく説明する。ところが、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されるものではない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明とは関係ない部分は省略しており、明細書全体に亘って類似した部分に対しては類似した図面符号を付けている。
【0029】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという場合、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の部材を介して連結されている場合と、その中間に他の素子を挟んで電気的に連結されている場合も含む。
【0030】
さらに、本願の明細書全体において、ある部材が他の部材の「上に」位置しているという場合、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、両部材の間にまた他の部材が存在する場合も含む。
【0031】
また、本明細書において使用された「第1」、「第2」などの表現は、様々な構成要素を順番及び/又は重要度に関係なく修飾しても良く、一つの構成要素を他の構成要素と区分するために使用されているだけで、当該構成要素を限定するものではなく、必ずしも異なる構成要素を意味するのではない。例えば、「第1の方向」と「第2の方向」は、同じ方向を意味しても良く、別の方向を意味しても良い。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置を示す斜視図であり、
図2aは、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、雌型(female type)光学コネクタ210とカテーテル600が結合する前の状態を示す断面図であり、
図2bは、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、駆動部400によりモータ部200が一方向に前進した状態を示す断面図であり、
図2cは、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、駆動部400によりモータ部200及び締結部300が一方向に後進してカテーテル600がプルバックされた状態を示す断面図であり、
図3aは、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、駆動部400によりモータ部200及び締結部300が一方向に後進してカテーテル600がプルバックされた状態を示す底面図であり、
図3bは、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、駆動部400によりモータ部200が一方向に前進した状態を示す底面図である。
【0033】
図1乃至
図3bを参照すると、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置は、回転接合モジュール10と、カテーテル600とを含んでいても良い。
【0034】
回転接合モジュール10は、ボディー部100と、光ファイバーロータリージョイント700と、モータ部200と、締結部300と、駆動部400とを含んでいても良く、カテーテル600は、雄型(male type)光学コネクタ610と、キャップ部500とを含んでいても良い。
【0035】
ボディー部100は、一端にOCTシステムのサンプルアーム側光ファイバーが通過し、他端にカテーテル側光ファイバーが通過することのできるように貫通部110が形成されても良い。
【0036】
貫通部110は、ボディー部100の内部に配置されたモータ部200の中心軸に対応する位置に形成されても良く、ボディー部100の一端に形成された貫通部110にはOCTシステムのサンプルアーム側光ファイバーが通過し、ボディー部100の他端にはカテーテル側光ファイバーが通過しても良い。ボディー部100の前端部にはキャップ部500が締結されても良く、キャップ部500を介して雄型光学コネクタ610の一部が挿入されても良い。
【0037】
ボディー部100の内部には、モータ部200が一方向に往復移動できるようにガイドレール(不図示)が形成されても良い。
【0038】
光ファイバーロータリージョイント700は、ボディー部100のOCTシステムのサンプルアーム側の一端に配置され、OCTシステムのサンプルアーム側光ファイバーとカテーテル側光ファイバーとを連結しても良い。
【0039】
具体的に、光ファイバーロータリージョイント700は、OCTシステムのサンプルアーム側光ファイバーと連結された固定子710と、モータ部200のシャフト内部を貫通するカテーテル側光ファイバーと連結された回転子720とを含んでいても良い。
【0040】
光ファイバーロータリージョイント700は、モータ部200を通じてカテーテル側光ファイバーが回転される際、サンプルアーム側光ファイバーは、光ファイバーロータリージョイント700を通じて回転されずに固定され、光ファイバーの光信号を回転子720と固定子710の間で両方向に伝達しても良い。
【0041】
サンプルアーム側光ファイバーとカテーテル側光ファイバーは、ポリイミド(polyimide)コーティングされても良く、単一モード(single mode)で構成されても良いが、これに限定されるものではなく、多重モードで構成されても良い。
【0042】
カテーテル側光ファイバーは、光を放出するための光学レンズと結合された光学プローブ(optical probe)を含んでいても良い。
【0043】
図6は、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用の光学回転接合モジュール10において、モータ部200を示す図である。
【0044】
図6を参照すると、モータ部200は、ボディー部100の内部に配置され、カテーテル側光ファイバーを回転させ、カテーテル側光ファイバーと雄型光学コネクタ610とを連結するための雌型光学コネクタ210を備えても良い。
【0045】
例えば、モータ部200は、モータ部200の一側に備えられた雌型光学コネクタ210を回転させることによって、雌型光学コネクタ210と連結されたカテーテル側光ファイバーを回転させても良い。
【0046】
モータ部200は、モータ220と、固定リング230と、ハウジング240とを含んでいても良い。
図6には、モータ部200の内部構造を説明するためにハウジング240が示されていない。
【0047】
モータ220は、内部にカテーテル側光ファイバーが挿入され、雌型光学コネクタ210と連結されることのできるよう、中空状に構成されても良い。
【0048】
モータ220の両端部には固定リング230が結合され、固定リング230の直径はモータ220の直径よりも大きく形成されても良い。
【0049】
固定リング230は、モータ220の振動及び騒音を吸収することのできるシリコーン、ゴム、パッキングなどのような弾性力の高い材質により構成されても良いが、これに限定されるものではない。
【0050】
固定リング230の外周面には、
図6に示すように、内部に陥入して形成される複数個の溝231が形成されても良い。
【0051】
複数個の溝231は、予め設定された間隔で形成され、固定リング230に沿って伝達されたモータ220の振動及び騒音がハウジング240に伝達されることを最小化することができる。
【0052】
ハウジング240は、固定リング230の外周面を包むように形成され、防塵壁及び遮音壁の役割を果たしても良い。
【0053】
一方、ハウジング240の内部には、モータ220の回転速度をモニタリングするエンコード(221)をさらに含んでいても良い。
【0054】
ハウジング240の内部にモータ220をモニタリングするエンコード(221)をさらに含むことによって、モータ220は、エンコード(221)を通じてフィードバックを受け、モータ220の回転速度を精密に制御することができる。
【0055】
このように、モータ部200は、モータ220と、固定リング230と、ハウジング240とを含むことによって、外部にモータ220の振動及び騒音が伝達されることを最小化することができ、固定リング230の外周面に複数個の溝231が形成されることで、固定リング230に沿って伝達されたモータ220の振動及び騒音がハウジング240に伝達されることをさらに最小化することができる。
【0056】
一方、モータ部200は、光ファイバーロータリージョイント700の回転子720と結合されて回転子720を回転させるユニバーサルカプラ211をさらに含んでいても良い。
【0057】
従来技術の場合、モータ部の末端に光学回転接合モジュールを延ばしている。この場合、光学回転接合モジュールによって回転するモータ部の軸の長さが延びる効果が生じ、モータ部の中心から軸方向へ遠くなるほど遠心力によってワブリングが激しくなるという問題点があった。
【0058】
本発明においては、モータ部200の末端に光学回転接合モジュールの代りにユニバーサルカプラ211を延ばすことで、モータ部200の回転軸120の回転方向がモータの回転軸120方向に沿って柔軟に動くようにし、モータ部200を通じて光ファイバーロータリージョイント700の回転子720を容易に回転させると同時に、ワブリングを減少させることができる。
【0059】
例えば、ユニバーサルカプラ211は、1.1g/cm3~1.5g/cm3の比重のエンジニアリングプラスチック素材を有しても良い。ユニバーサルカプラ211の比重が1.1g/cm3未満の場合、耐久性が悪く、1.5g/cm3よりも高い場合、ワブリングが発生し、騒音が増加し得る。
【0060】
また、ユニバーサルカプラ211は、高速で回転する際、ユニバーサルカプラ211のパーツの摩耗を予防するために摩擦係数の低いワッシャを含んでいても良い。例えば、ユニバーサルカプラ211のワッシャの摩擦係数は、0.05μ~0.13μであっても良い。
【0061】
モータ部200及び後述する締結部300は、駆動部400により一方向に往復移動することによって、キャップ部500とボディー部100との締結、雄型光学コネクタ610と雌型光学コネクタ210との着脱が行われても良い。
【0062】
駆動部400は、モータ部200を一方向に移動させる第1の駆動ユニット410と、締結部300を一方向に移動させる第2の駆動ユニット420とを含んでいても良い。
【0063】
第1の駆動ユニット410は、
図1乃至
図3bに示すように、ボディー部100の下部に備えられ、第1の駆動ユニット410に含まれた第1の回転軸120にモータ部200が連結されることによって、第1の駆動ユニット410が作動する場合にモータ部200が一方向へ前進又は後進しても良い。
【0064】
第2の駆動ユニット420は、
図1乃至
図3bに示すように、ボディー部100の下部に備えられ、第2の駆動ユニット420に含まれた第2の回転軸120に締結部300が連結されることによって、第2の駆動ユニット420が作動する場合に締結部300が一方向へ前進又は後進しても良い。
【0065】
このとき、第1の駆動ユニット410及び第2の駆動ユニット420は、
図1乃至
図3bに示すように、駆動ユニット410、420の大きさによる空間的制約を避けるために、ボディー部100の下部両側にそれぞれ備えられても良い。
【0066】
駆動部400は、
図1乃至
図3bに示すように、ボディー部100の下部に備えられ、ボディー部100の内部に形成されたガイドレール(不図示)に沿ってモータ部200が往復移動できるように駆動されても良い。
【0067】
締結部300は、
図1乃至
図3bに示すように、貫通部110に挿入され、他端がモータ部200と向き合うように配置されても良い。
【0068】
締結部300は、ガイドレール(不図示)に沿って駆動部400により一方向に移動されても良い。
【0069】
締結部300は、内部キャップ結合部310と、駆動部結合部320とを含んでいても良い。
【0070】
内部キャップ結合部310は、
図2a乃至
図3bに示すように、貫通部110の内周面に連接するように挿入され、一端が後述する内部キャップ520と結合することで、雄型光学コネクタ610が外部に離脱することを防止することができる。
【0071】
駆動部結合部320は、一端が内部キャップ結合部310の他端と結合され、他端は駆動部400と連結されても良い。
【0072】
例えば、駆動部結合部320は、駆動部400に含まれた回転軸120と連結され、駆動部400が作動する場合に締結部300が一方向へ前進又は後進しても良い。
【0073】
駆動部400は、ボディー部100の上部に結合され、締結部300を一方向に移動させても良い。
【0074】
図4は、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、キャップ部500を示す斜視図であり、
図5は、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置において、キャップ部500を示す断面図である。
【0075】
キャップ部500には、カテーテル600に含まれた雄型光学コネクタ610が挿入され、キャップ部500はボディー部100と締結されても良い。
【0076】
キャップ部500は、雄型光学コネクタ610及び後述するトルクコイル620が挿入された状態でボディー部100と締結されても良い。
【0077】
具体的に、キャップ部500は、
図4乃至
図5に示すように、外部キャップ510と、内部キャップ520と、固定キャップ530とを含んでいても良い。
【0078】
外部キャップ510は、ボディー部100に形成される貫通部110に回転結合されても良い。
【0079】
例えば、外部キャップ510は、
図1乃至
図5に示すように、外部キャップ510の一端部は一方向に集められるように延長形成され、外部キャップ510の一端部の直径は、カテーテル600のトルクコイル620の直径に対応して形成され、外部キャップ510の他端部は、ボディー部100の貫通部110に挿入された内部キャップ結合部310が挿入されることのできる程度の直径を有しても良い。
【0080】
外部キャップ510内には、内部キャップ520が挿入されることのできるように空間が形成されていても良い。例えば、内部キャップ520が外部キャップ510内に挿入された際、内部キャップ520と外部キャップ510とは互いに離れるように形成されても良い。
【0081】
外部キャップ510は、ボディー部100に形成される貫通部110に回転結合されることによって、モータ部200が駆動部400により一方向に前進して雄型光学コネクタ610がキャップ部500と接触した際、外部キャップ510が貫通部110から離脱することを防止することができる。
【0082】
それとは異なり、外部キャップ510は、貫通部110と係止突起511と係止溝によって結合されても良い。
【0083】
例えば、外部キャップ510の外周面には複数の係止突起511が形成され、貫通部110の内周面に複数の係止溝(不図示)が形成されることによって、外部キャップ510の一部が内部キャップ520と共に貫通部110の内部に挿入された際、外部キャップ510の複数の係止突起511が貫通部110の複数の係止溝(不図示)に結合されて固定されても良い。
【0084】
一方、外部キャップ510を締結する際、内部キャップ520を同時に締結するか、或いは内部キャップ520を締結してから外部キャップ510を締結しても良い。
【0085】
内部キャップ520は、外部キャップ510内に挿入され、締結部300と結合されても良い。
【0086】
例えば、内部キャップ520には、締結部300の内部に内部キャップ520が挿入された際、内部キャップ520の一部のみが挿入されるように外周縁に沿って外部に突出して形成される係止部521が形成されても良い。
【0087】
例えば、内部キャップ520の中端面には、外周縁に沿って外側に突出して形成される係止部521が形成され、モータ部200が駆動部400により一方向に前進してキャップ部500と接触し、締結部300の内部に内部キャップ520が挿入される際、係止部521によって内部キャップ520の一部のみが挿入されても良い。
【0088】
また、内部キャップ520の一部が外部キャップ510の内部に挿入された際、挿入された内部キャップ520の外周面には複数個の係止突起523が形成され、外部キャップ510の係止突起511に内側に陥入して形成される係止溝(不図示)に結合されて固定されても良い。これにより、内部キャップ520は、モータ部200が駆動部400により一方向に後進(pullback)する際に共に移動することになる。
【0089】
一方、内部キャップ520は、後述する固定キャップ530とは異なり、モータ部200を通じて雄型光学コネクタ610が回転する際に雄型光学コネクタ610と共に回転しない。
【0090】
ここで、雌型光学コネクタ210、固定キャップ530、雄型光学コネクタ610及びトルクコイル620は回転部を構成し、回転部はモータ部200を通じて回転されても良い。一方、内部キャップ520及び外部キャップ510は固定部を構成し、固定部は回転部が回転する際に共に回転しない。
【0091】
このように、内部キャップ520は、締結部300と結合されることで、回転部が外部に離脱することを防止し、固定キャップ530の一端部と接触して回転部のワブリングをさらに減少させることができる。
【0092】
固定キャップ530は、内部キャップ520の内側面と離れて形成され、雄型光学コネクタ610と締結されて、雄型光学コネクタ610が回転する際に共に回転されても良い。
【0093】
例えば、
図4乃至
図5に示すように、固定キャップ530の一端部と内部キャップ520の内部は接触し、固定キャップ530の外側面と内部キャップ520の内側面とはトレランスが形成されるよう離れて形成されても良い。
【0094】
固定キャップ530の内部には、雄型光学コネクタ610と連結されたトルクコイル620が挿入貫通され、雄型光学コネクタ610が固定キャップ530の内周面と締結されて固定されても良い。
【0095】
雌型光学コネクタ210は、
図2a及び
図2bに示すように、第1の駆動ユニット410によりモータ部200が一方向に前進する際に結合されても良く、このときの結合は、フック結合、ボルト結合など様々な結合により構成されても良い。
【0096】
このように、固定キャップ530は、内部キャップ520の内側面と離れて形成され、雄型光学コネクタ610と結合されて、回転部が回転する際に共に回転することによって、回転部のトルクコイル620で発生するワブリングを減少させることができる。
【0097】
一方、カテーテル600は、人体の血管内部、食道、大腸などの円筒状臓器に挿入され、光を放出する使い捨て部品であっても良い。このようなカテーテル600は、人体の血管内部に挿入され、血管内部に関する情報をイメージングするのに使用されても良い。
【0098】
カテーテル600は、光を放出する機能のみを実行するだけであり、自ら光を生成することはできない。よって、カテーテル600は、OCTシステムと連結された光ファイバーと雌型光学コネクタ210を介して締結されて光の提供を受けても良い。
【0099】
従来のカテーテルは、モータにより回転することによって、カテーテルの左右が上下に揺動するワブリングが発生することを減少させるために、雌型光学コネクタとトルクコイルの間にニチノールチューブ(Nitinol Tube)が使用されていたが、ワブリングの減少効率が悪く、ニチノールチューブのためカテーテルの単価が高いという問題があった。
【0100】
本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置で使用されるカテーテル600は、従来のカテーテルに使用されていたニチノールチューブを除去することによって、カテーテル600の単価を低減することができる。
【0101】
カテーテル600は、トルクコイル620と、第1の保護シース630と、第2の保護シース640とをさらに含んでいても良い。
【0102】
トルクコイル620は、雄型光学コネクタ610と連結され、内部にカテーテル側光ファイバーが挿入されて光を放出しても良い。
【0103】
トルクコイル620は、血管内の原位置で高速の回転と精密な回転制御が可能な多重コイルの多くの層で構成されることにより、柔軟性とトーク伝達特性が向上されることができる。第1の保護シース630は、トルクコイル620の近位部の外部に配置され、固定キャップ530により固定されても良い。モータ部200が回転する際、回転部を構成するトルクコイル620のみが回転し、第1の保護シース630は共に回転されない。
【0104】
例えば、第1の保護シース630の厚さは、第1の保護シース630の内部にトルクコイル620が挿入されてモータ部200を通じてトルクコイル620が回転する際に摩擦が生じないように形成されても良いが、これに限定されるものではなく、従来のカテーテルに使用されていたニチノールチューブの厚さと同一又は類似した程度であっても良い。また、第1の保護シース630の長さは、カテーテル600のプルバック時に移動される距離よりも長く形成されても良い。例えば、プルバック距離が100mmである際、第1の保護シース630の長さは110mm~150mmであっても良く、好ましくは110mm~120mmであっても良い。
【0105】
第1の保護シース630がトルクコイル620の近位部の外部に配置され、内部キャップ520により固定される(上述したように回転しない)ことによって、モータ部200を通じて回転部が回転する際に、回転部に含まれたトルクコイル620のワブリング及び震えが発生することを最小化することができる。
【0106】
第1の保護シース630は、軟性材質により構成されても良く、例えば、ナイロン(Nylon)とポリイミド(polyimide)のような材質により構成されても良い。
【0107】
第2の保護シース640は、トルクコイル620全体の外部(第1の保護シース630の外部を含む)に配置されても良い。
【0108】
例えば、第2の保護シース640は、
図5に示すように、外部キャップ510と連結され、第2の保護シース640の内部に第1の保護シース630が挿入されても良い。
【0109】
このとき、第2の保護シース640の内周面と第1の保護シース630の外周面との間隔は離れて形成されても良いが、これに限定されるものではなく、第2の保護シース640の内周面と第1の保護シース630の外周面とは連接しても良い。
【0110】
第2の保護シース640が外部キャップ510の一端部に連結され、トルクコイル620全体及び近位部の外部に配置されることによって、モータ部200を通じて回転部が回転する際に、回転部に含まれたトルクコイル620のワブリング及び震えが発生することをさらに最小化することができる。
【0111】
第2の保護シース640は、第1の保護シース630と同様に、軟性材質により構成されても良く、例えば、ナイロン材質により構成されても良い。
【0112】
このように、本発明の一実施形態に係るカテーテル回転装置において、カテーテル600は、第1の保護シース630及び第2の保護シース640をさらに含むことによって、モータ部200を通じて回転部が回転する際に、回転部に含まれたトルクコイル620のワブリング及び震えが発生することを最小化することができる。
【0113】
つまり、本発明の一実施形態に係るカテーテル回転装置は、内部キャップ520、第1の保護シース630及び第2の保護シース640を使用することによって、血管撮影の際に従来のニチノールチューブの揺れ及び振動の問題を解決することができる。
【0114】
一方、回転接合モジュール10は、第1の駆動ユニット410によりモータ部200が一方向に後進すると同時に、第2の駆動ユニット420により締結部300が一方向に後進することで、回転部がプルバック(pullback)されても良い。
【0115】
ここで、プルバック(pullback)は、トルクコイル620を血管内に位置させた後、一方向に引くことで血管内部を撮影するものであり、駆動部400によりモータ部200及び締結部300を一方向に後進させることによって、回転部に含まれた雌型光学コネクタ210、固定キャップ530、雄型光学コネクタ610及びトルクコイル620は一方向に後進されることができ、締結部300に結合された内部キャップ520も一方向に後進されることができる。
【0116】
例えば、
図2b及び
図2cに示すように、第1の駆動ユニット410によりモータ部200が一方向に前進し、雄型光学コネクタ610と雌型光学コネクタ210とが結合された際、モータ部200及び締結部300を一方向に後進させて回転部をプルバックさせても良い。
【0117】
このとき、外部キャップ510は、貫通部110と結合してボディー部100に固定されており、内部キャップ520及び固定キャップ530は、締結部300の内部キャップ結合部310と結合されることによって、回転部がプルバックする際に内部キャップ520)が共に後進しても良い。
【0118】
雄型光学コネクタ610と雌型光学コネクタ210との結合を解除する際は、
図2a乃至
図2bに示すように、第2の駆動ユニット420により締結部300がボディー部100に挿入された状態で、第1の駆動ユニット410によりモータ部200のみが一方向に後進しても良い。
【0119】
このとき、締結部300は、ボディー部100に挿入された状態で固定させることで、内部キャップ520及び固定キャップ530が雌型光学コネクタ210に沿ってボディー部100の内部に共に移動することを防止し、モータ部200のみを一方向に後進させることで、雄型光学コネクタ610と雌型光学コネクタ210との結合を解除しても良い。
【0120】
上述したように、本発明の一実施形態に係るOCTシステム用のカテーテル回転装置によれば、キャップ部500は、外部キャップ510と、内部キャップ520と、固定キャップ530とを含み、固定キャップ530は、内部キャップ520の内側面と離れて形成され、雄型光学コネクタ610と締結されて、雄型光学コネクタ610が回転する際に共に回転することによって、カテーテル600で発生するワブリングを減少させて心血管の内壁と接触することを防止し、心血管内部の撮影の正確度を向上させることができる。
【0121】
また、モータ部200は、モータ220と、固定リング230と、ハウジング240とを含み、モータ220の直径よりも大きい直径を有する固定リング230はモータ220の外部に結合され、固定リング230の外周面を包むようにハウジング240が形成されることによって、モータ220から発生する振動による騒音を減少させることができる。
【0122】
また、OCTシステム用のカテーテル回転装置において使用されるカテーテル600は、雄型光学コネクタ610及びトルクコイル620で構成されることによって、カテーテル600の単価を低減することができる。
【0123】
また、カテーテル600は、第1の保護シース630と、第2の保護シース640とをさらに含むことによって、モータ部200を通じて回転部が回転する際に、回転部に含まれたトルクコイル620のワブリング及び震えが発生することを最小化することができる。
【0124】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能であるということを理解できるはずである。それゆえ、上記した実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されても良く、同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されても良い。
【0125】
また、本発明の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する請求の範囲によって示され、請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0126】
10:回転接合モジュール
100:ボディー部
110:貫通部
120:回転軸
200:モータ部
210:雌型光学コネクタ
211:ユニバーサルカプラ
220:モータ
230:固定リング
231:溝
240:ハウジング
300:締結部
310:内部キャップ結合部
320:駆動部結合部
400:駆動部
410:第1の駆動ユニット
420:第2の駆動ユニット
500:キャップ部
510:外部キャップ
520:内部キャップ
521:係止部
523:係止突起
530:固定キャップ
600:カテーテル
610:雄型光学コネクタ
620:トルクコイル
630:第1の保護シース
640:第2の保護シース
700:光ファイバーロータリージョイント
710:固定子
720:回転子