(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025002796
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】高圧ガス貯留装置
(51)【国際特許分類】
F17C 1/10 20060101AFI20241226BHJP
F17C 13/02 20060101ALI20241226BHJP
B65D 90/02 20190101ALI20241226BHJP
【FI】
F17C1/10
F17C13/02 301Z
F17C13/02 301A
B65D90/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023103152
(22)【出願日】2023-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】308039414
【氏名又は名称】株式会社FTS
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 吉則
(72)【発明者】
【氏名】酒井 孝典
(72)【発明者】
【氏名】大前 和広
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 彰倫
【テーマコード(参考)】
3E170
3E172
【Fターム(参考)】
3E170AA03
3E170AA08
3E170AA14
3E170AB01
3E170BA01
3E170CA01
3E170CA10
3E170CB05
3E170CB10
3E170CC01
3E170CC05
3E170DA01
3E170VA20
3E172AA02
3E172AA05
3E172AA06
3E172AB20
3E172BA04
3E172BB05
3E172BB12
3E172BB17
3E172BC05
3E172BD03
3E172CA10
3E172DA43
3E172DA47
3E172DA90
3E172EA02
3E172EA03
3E172EA12
3E172EA13
3E172EA22
3E172EA23
3E172EA30
3E172EA35
3E172EB02
3E172EB03
(57)【要約】
【課題】アンモニアとの接触に起因する芯線の腐食を防止する。
【解決手段】高圧ガス貯留装置Aは、アンモニアガスを貯留するタンク10と、気密空間29を空けてタンク10を包囲する外殻体15と、タンク10又は外殻体15に設けられた複数の電気機器22~28と、銅製の芯線42を樹脂製の絶縁被覆44で包囲した形態であり、電気機器22~28に接続されて気密空間29内に配索された電線41と、アンモニアガスに対して非透過性を有し、芯線42を気密状に包囲する保護部材45と、を備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニアガスを貯留するタンクと、
気密空間を空けて前記タンクを包囲する外殻体と、
前記タンク又は前記外殻体に設けられた複数の電気機器と、
銅製の芯線を樹脂製の絶縁被覆で包囲した形態であり、前記電気機器に接続されて前記気密空間内に配索された電線と、
アンモニアガスに対して非透過性を有し、前記芯線を気密状に包囲する保護部材と、を備えている高圧ガス貯留装置。
【請求項2】
前記保護部材は、アルミニウム製のパイプと、前記パイプの表面に形成されたアルマイト層とを備えて構成されている請求項1に記載の高圧ガス貯留装置。
【請求項3】
前記保護部材が、パイプと、前記パイプの表面に形成された皮膜とを備えて構成されている請求項1に記載の高圧ガス貯留装置。
【請求項4】
前記保護部材が、前記芯線の外周面に直接的に形成された皮膜によって構成されている請求項1に記載の高圧ガス貯留装置。
【請求項5】
前記皮膜が無電解ニッケルメッキ層によって構成されている請求項3又は請求項4に記載の高圧ガス貯留装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧ガス貯留装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液化ガスを貯留する内槽を、外槽によって包囲した二重殻タンクが開示されている。内槽と外槽との間の空間は、真空空間となっている。この種の装置においては、内槽に、液化ガスの液面高さ、温度、圧力等を電気的に検知するためのセンサが設けられる。また、外槽には、真空空間内の温度や圧力等を電気的に検知するためのセンサが設けられている。これらの電気的な装置に接続されたハーネスは、内槽と外槽との間の空間に配索され、外槽を貫通して外槽の外部へ導出されている。一般的に、ハーネスは、銅製の芯線を絶縁被覆で包囲した被覆電線を束ねて構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の二重殻タンクに貯留される液化ガスの一例として、アンモニアがある。内槽に貯留されているアンモニアが気化ガスとなって漏れた場合、漏れたアンモニアガスは、内槽と外槽との間の空間に保留される。内槽と外槽との間の空間内では、アンモニアガスが被覆電線の絶縁被覆の材料である樹脂を透過して芯線に触れる。芯線の材料である銅は、アンモニアとの接触によって腐食する虞があるため、対策が必要である。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、アンモニアとの接触に起因する芯線の腐食を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、
アンモニアを貯留するタンクと、
気密空間を空けて前記タンクを包囲する外殻体と、
前記タンク又は前記外殻体に設けられた複数の電気機器と、
銅製の芯線を樹脂製の絶縁被覆で包囲した形態であり、前記電気機器に接続されて前記気密空間内に配索された電線と、
アンモニアに対して非透過性を有し、前記芯線を気密状に包囲する保護部材と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、アンモニアとの接触に起因する芯線の腐食を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。下記の複数の実施形態を、矛盾を生じない範囲で任意に組み合わせたものも、発明を実施するための形態に含まれる。
本開示の高圧ガス貯留装置は、
(1)アンモニアガスを貯留するタンクと、気密空間を空けて前記タンクを包囲する外殻体と、前記タンク又は前記外殻体に設けられた複数の電気機器と、銅製の芯線を樹脂製の絶縁被覆で包囲した形態であり、前記電気機器に接続されて前記気密空間内に配索された電線と、アンモニアガスに対して非透過性を有し、前記芯線を気密状に包囲する保護部材と、を備えている。この構成によれば、銅製の芯線を保護部材によって気密状に包囲することによって、アンモニアガスとの接触に起因する芯線の腐食を防止することができる。
【0010】
(2)(1)において、前記保護部材は、アルミニウム製のパイプと、前記パイプの表面に形成されたアルマイト層とを備えて構成されていることが好ましい。この構成によれば、電線の配索経路に応じて保護部材の形状を自在に変更することができる。
【0011】
(3)(1)において、前記保護部材が、パイプと、前記パイプの表面に形成された皮膜とを備えて構成されていることが好ましい。
【0012】
(4)(1)において、前記保護部材が、前記芯線の外周面に直接的に形成された皮膜によって構成されていることが好ましい。この構成によれば、電線を別体の保護部材に挿通させる作業が不要である。
【0013】
(5)(3)又は(4)において、前記皮膜が無電解ニッケルメッキ層によって構成されていることが好ましい。この構成によれば、耐熱性が高く、膜厚が均一な皮膜を形成することができる。
【0014】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を
図1~
図2を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、
図1におけるF方向を前方と定義する。上下の方向については、
図1におけるH方向を上方と定義する。
【0015】
本実施例1の高圧ガス貯留装置Aは、車両(図示省略)に搭載して使用される。具体的には、高圧ガス貯留装置Aは、車内(例えば、荷物室)又は車外(ボディの床下)に配置される。高圧ガス貯留装置Aは、タンク10と、タンク10を包囲する外殻体15とを備えて構成されている。タンク10は、アンモニアを高圧の液化ガスの状態又は高圧の気化ガスの状態で貯留するための気密性を有する貯留槽である。液化ガスは、常温・大気圧下において気相であるアンモニアを、加圧と冷却によって液相へ相転移したものである。気化ガスは、液化ガスの蒸発によって生成された気体である。
【0016】
高圧ガス貯留装置Aに貯留するアンモニア(液化ガスと気化ガス)は、車両のエンジン(図示省略)に供給されるガス燃料として使用される。アンモニアは有害性の物質であるため、本実施例1では、万一、タンク10内のアンモニアガスがタンク10外へ漏出した場合の対策として、外殻体15を設けている。外殻体15は、タンク10の全体を間隔を空けて包囲するように配置されている。タンク10の外面と外殻体15の内面との間の空間は、タンク10から漏出した高圧ガスを一時的に貯留しておくための気密空間29として機能する。タンク10の外面の全領域と外殻体15の内面の全領域は、気密空間29に臨んでいる。
【0017】
図1に示すように、タンク10は、1つの筒部11と一対のドーム部12とを有し、全体としてカプセル状をなす。筒部11は、軸線を水平方向(前後方向)に向けた円筒形の部位である。一対のドーム部12は、略半球状をなす部位であり、筒部11の両端の開口を閉塞するように配置されている。筒部11と一対のドーム部12は、互いに別体部品として製造された金属製の部材からなり、溶接によって気密状に接合されて一体化されている。筒部11の下端部の第1取付孔13の開口縁部には、筒形固定部材14が溶接によって気密状に固着されている。
【0018】
外殻体15は、金属製のロアケース16と金属製のアッパケース17とを気密状に合体して構成されている。ロアケース16とアッパケース17は、ボルト18とナット19とによって合体状態に保持されている。ロアケース16とアッパケース17を合体した状態の外殻体15は、カプセル状をなす。ロアケース16の下端部には、第1取付孔13と同心状をなす第2取付孔20が形成されている。第2取付孔20には、閉塞部材21が取り付けられている。
【0019】
外殻体15には、燃料ポンプ22が取り付けられている。燃料ポンプ22は、タンク10内のアンモニアをエンジン(図示省略)へ供給するための装置である。燃料ポンプ22は、全体として軸線を上下方向に向けた円柱形をなす。燃料ポンプ22は、筒形固定部材14を貫通するように配置されており、筒形固定部材14にボルト締めすることによってタンク10に固定されている。
【0020】
高圧ガス貯留装置Aは、複数の電気機器22~28と、複数本の導電路40と、1つのシール部材31と、1つのコネクタ32とを備えている。電気機器として、燃料ポンプ22、濃度センサ23、第1圧力センサ24、第2圧力センサ25、第1温度センサ26、第2温度センサ27、レベルセンサ28が設けられている。
【0021】
濃度センサ23は、気密空間29内におけるアンモニアの存在の有無と、アンモニアの濃度とを検出する。第1圧力センサ24は、気密空間29内の圧力を検出する。第2圧力センサ25は、タンク10内の圧力を検出する。第1温度センサ26は、気密空間29内の温度を検出する。第2温度センサ27は、タンク10内の温度を検出する。レベルセンサ28は、タンク10内における液化ガスの液面高さを検出する。
【0022】
複数本の導電路40は、気密空間29内において、上記複数の電気機器22~28に個別に接続されており、電気機器22~28への電力供給や、電気機器22~28に対する電気信号の送受を行う。複数本の導電路40は、外殻体15を気密を保った状態で貫通することによって、気密空間29から外殻体15の外部へ導出されている。導電路40を気密に貫通させる手段として、外殻体15の上端部には貫通孔30が形成され、貫通孔30にシール部材31が取り付けられている。複数本の導電路40の端部は、外殻体15の外部においてコネクタ32に接続されている。コネクタ32には、電源や制御装置等の図示しない機能機器に接続されたケーブル(図示省略)の端末部が接続されるようになっている。
【0023】
図2に示すように、各導電路40は、1本の電線41と、1本の保護部材45とを備えて構成されている。電線41は、銅製の芯線42と、合成樹脂製の絶縁被覆44とを有する。芯線42は、複数本の素線43を寄り合わせて構成されている。絶縁被覆44は、芯線42を全周に亘って包囲している。保護部材45は、アルミニウム製のパイプ46と、パイプ46の外周面に形成したアルマイト層47とを備えて構成されている。アルマイト層47は、パイプ46の外周面の全周に亘って形成されている。パイプ46の一方の端部は、電気機器22~28に対して気密状に取り付けられている。パイプ46の他方の端部は、シール部材31を気密状に貫通してコネクタ32に接続されている。パイプ46内には、電線41が挿通されている。
【0024】
次に、本実施例1の高圧ガス貯留装置Aの作用を説明する。アンモニアガスを貯留するタンク10は、その全体が気密性を有する外殻体15によって包囲され、タンク10と外殻体15との間には、タンク10から漏れたアンモニアガスを一時的に貯留するための気密空間29が確保されている。したがって、万一、タンク10内のアンモニアガスがタンク10外へ漏れたとしても、漏れたアンモニアガスは、気密空間29内に留まる。したがって、タンク10から漏れたアンモニアガスが、車両のキャビン内に侵入したり、車両の周辺に拡散したりする虞はない。
【0025】
タンク10内のアンモニアガスが気密空間29へ漏れた場合は、第1濃度センサ23によるアンモニアガスの検出が行われるとともに、アンモニアガスの漏れに起因する気密空間29内の圧力上昇が第1圧力センサ24によって検出される。第1濃度センサ23又は第1圧力センサ24による検出が行われると、車両のインストルメントパネルに警告ランプが表示される、あるいは車両のキャビン内に警報音が発せられる等によって異常の発生が報知される。
【0026】
気密空間29内には、銅製の芯線42を合成樹脂製の絶縁被覆44で包囲した電線41が配索されている。アンモニアガスは、合成樹脂製の絶縁被覆44を透過する特性を有するため、芯線42に接触する虞がある。銅は、アンモニアとの接触によって腐食することが懸念される。この点に鑑み、本実施例1では、電線41を保護部材45内に収容している。保護部材45は、アンモニアを透過させないアルマイト層47を有し、このアルマイト層47によって芯線42を包囲している。したがって、芯線42にアンモニアガスが接触する虞はない。
【0027】
本実施例1の高圧ガス貯留装置Aは、アンモニアガスを貯留するタンク10と、気密空間29を空けてタンク10を包囲する外殻体15と、タンク10又は外殻体15に設けられた複数の電気機器22~28とを有する。高圧ガス貯留装置Aは、電線41と、保護部材45とを有する。電線41は、銅製の芯線42を樹脂製の絶縁被覆44で包囲した形態である。電線41は、電気機器22~28に接続されており、気密空間29内に配索されている。保護部材45は、アンモニアガスに対して非透過性を有しており、芯線42を気密状に包囲している。本実施例1の高圧ガス貯留装置Aによれば、銅製の芯線42を保護部材45によって気密状に包囲しているので、アンモニアガスとの接触に起因する芯線42の腐食を防止することができる。
【0028】
保護部材45は、アルミニウム製のパイプ46と、パイプ46の表面に形成されたアルマイト層47とを備えて構成されている。アルミニウム製のパイプ46は可撓性を有しているので、電線41の配索経路に応じて保護部材45(導電路40)の形状を自在に変更することができる。
【0029】
<実施例2>
次に、本発明を具体化した実施例2を
図3を参照して説明する。本実施例2は、導電路50を構成する保護部材51を上記実施例1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0030】
図3に示すように、導電路50は、1本の電線41と、1本の保護部材51とを備えて構成されている。電線41は、実施例1の電線41と同じ部材である。保護部材51は、アルミニウム製のパイプ52と、パイプ52の外周面に形成した皮膜53とを備えて構成されている。皮膜53は、パイプ52の外周面の全周に亘って形成されている。皮膜53は、無電解ニッケルメッキ層によって構成されている。無電解ニッケルメッキ層は、無電解Ni-Pメッキからなる。Pの含有率は、比較的高く例えば、13wt%である。皮膜53の厚さは、例えば、10μm~12μmである。無電解Ni-Pメッキは、耐熱性と耐アルカリ性が高い。
【0031】
本実施例2の導電路50は、電線41を保護部材51内に収容して構成されている。保護部材51は、アンモニアガスを透過させない無電解ニッケルメッキ層からなる皮膜53を有している。この無電解ニッケルメッキ層によって芯線42を包囲している。したがって、芯線42にアンモニアガスが接触する虞がなく、アンモニアガスとの接触に起因する銅製の芯線42の腐食を防止することができる。皮膜53は、無電解ニッケルメッキ層によって構成されているので、膜厚が均一な皮膜53を形成することができる。
【0032】
<実施例3>
次に、本発明を具体化した実施例3を
図4を参照して説明する。本実施例3は、導電路60を上記実施例1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0033】
図4に示すように、導電路60は、1本の電線61と、1本の保護部材65とを備えて構成されている。電線61は、銅製の芯線62と、合成樹脂製の絶縁被覆64とを有する。芯線62は、複数本の素線63を寄り合わせて構成されている。保護部材65は、芯線62の外周面に形成した皮膜66によって構成されている。皮膜66は、芯線62の外周面の全周に亘って形成されている。
【0034】
皮膜66は、無電解ニッケルメッキ層によって構成されている。無電解ニッケルメッキ層は、無電解Ni-Pメッキからなる。Pの含有率は、比較的高く例えば、13wt%である。皮膜66の厚さは、例えば、10μm~12μmである。無電解Ni-Pメッキは、耐熱性と耐アルカリ性が高い。絶縁被覆64は、保護部材65(皮膜66)の外周面に対して、全周に亘って包囲するように密着している。
【0035】
本実施例3の導電路60は、電線61を構成する芯線62と絶縁被覆64との間に、保護部材65としての皮膜66を介在させている。皮膜66は、アンモニアガスを透過させない無電解ニッケルメッキ層からなり、芯線62を包囲している。したがって、芯線62にアンモニアガスが接触する虞がなく、アンモニアガスとの接触に起因する銅製の芯線62の腐食を防止することができる。皮膜66は、無電解ニッケルメッキ層によって構成されているので、膜厚が均一な皮膜66を形成することができる。保護部材65は、芯線62の外周面に直接的に形成された皮膜66によって構成されているので、電線61を管状をなす別体の保護部材に挿通させる作業が不要である。皮膜66は無電解ニッケルメッキ層によって構成されているので、膜厚が均一な皮膜66を形成することができる。
【0036】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1~3において、芯線は、撚り線に限らず、単芯線でもよい。
実施例1において、1本のパイプに複数本の電線を挿通してもよい。
実施例2において、パイプの材料は、アルミニウム以外の金属や、合成樹脂や、エラストマー等でもよい。
実施例2,3において、被膜は、無電解ニッケルメッキ層に限らず、電気メッキ層や陽極酸化被膜であってもよい。
【符号の説明】
【0037】
A…高圧ガス貯留装置
10…タンク
15…外殻体
22…燃料ポンプ(電気機器)
23…濃度センサ(電気機器)
24…第1圧力センサ(電気機器)
25…第2圧力センサ(電気機器)
26…第1温度センサ(電気機器)
27…第2温度センサ(電気機器)
28…レベルセンサ(電気機器)
29…気密空間
41…電線
42…芯線
44…絶縁被覆
45…保護部材
46…パイプ
47…アルマイト層
51…保護部材
52…パイプ
53…皮膜
61…電線
62…芯線
64…絶縁被覆
65…保護部材
66…被膜