(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025028568
(43)【公開日】2025-03-03
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20250221BHJP
【FI】
G06Q30/0207
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023133469
(22)【出願日】2023-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】523314514
【氏名又は名称】佐藤 裕之
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 裕之
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】ユーザおよび事業者の双方にとって利便性を向上させる。
【解決手段】本実施形態に係る情報処理装置は、取得部と、管理部と、表示制御部と、通知部とを含む。取得部は、店舗または施設で発行されるカードに関するカード情報を取得する。管理部は、前記カード情報を一元管理する。表示制御部は、前記管理部で管理される前記カード情報を検索および区別可能に表示させる。通知部は、前記カードを発行した発行元の前記店舗または前記施設からの告知を、ユーザが保持する端末にプッシュ通知する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗または施設で発行されるカードに関するカード情報を取得する取得部と、
前記カード情報を一元管理する管理部と、
前記管理部で管理される前記カード情報を検索および区別可能に表示させる表示制御部と、
前記カードを発行した発行元の前記店舗または前記施設からの告知を、ユーザが保持する端末にプッシュ通知する通知部と、
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記端末の位置情報を取得し、
前記表示制御部は、前記位置情報に基づき、前記カードの発行元である前記店舗内または前記施設内に前記端末を保持する前記ユーザが入った場合に、当該カード情報を前記端末の画面に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通知部は、前記カードの利用状況を前記カードの発行元に送信する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記カードの発行元からの指示により、利用金額または来店回数に比例したポイント種別、特定の日時におけるポイントアップ、およびキャンペーン期間の少なくとも1つを前記カード情報として設定する設定部をさらに具備する、請求項1に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カード形式またはスマートフォンのアプリなどのデジタル形式を問わず、各店舗または施設などでポイントカードが配布されることが多い。ポイントカードは、ポイントの獲得状況に応じて顧客に利益を還元させる一方、リピーター獲得などの集客に寄与しているといえる。また、ポイントカードに限らず、医療機関の診察券や、図書館などの公共機関の利用カードなども各施設から発行されるため、個人単位で見れば、多種多様なカードを所有することになる。そのため、ユーザは、多くのカードを持ち歩かねばならず、さらにその中から使用したいカードを見つける必要があり、煩わしい。よって、各種カードを一元管理することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-24758号公報
【特許文献2】特開2013-228766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ユーザおよび事業者の双方にとって利便性を向上させる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る情報処理装置は、取得部と、管理部と、表示制御部と、通知部とを含む。取得部は、店舗または施設で発行されるカードに関するカード情報を取得する。管理部は、前記カード情報を一元管理する。表示制御部は、前記管理部で管理される前記カード情報を検索および区別可能に表示させる。通知部は、前記カードを発行した発行元の前記店舗または前記施設からの告知を、ユーザが保持する端末にプッシュ通知する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザおよび事業者の双方にとって利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る情報処理システムを示す概念図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る記憶部に記憶されるカード情報の具体例である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係る情報処理装置の画面表示処理の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係る情報処理装置の処理例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る情報処理装置に関する具体的な利用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら実施形態に係る情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムについて説明する。なお、以降、説明済みの要素と同一又は類似の要素には同一又は類似の符号を付し、重複する説明については基本的に省略する。例えば、複数の同一又は類似の要素が存在する場合に、各要素を区別せずに説明するために共通の符号を用いることがあるし、各要素を区別して説明するために当該共通の符号に加えて枝番号を用いることもある。
【0009】
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の機能構成の例を示すブロック図である。
図1に示される情報処理システム1は、情報処理装置10を含むサーバ2と、事業者施設3と、端末4とを含む。
【0010】
事業者施設3は、スーパーマーケット、美容室などの各種店舗や、図書館、市役所などの公共施設、病院、薬局などの医療施設といった各種施設である。事業者施設3はそれぞれ、ポイントカード(スタンプカードも含む)、利用カード、診察券を電子形式で発行することを想定する。なお、以下では、具体的な例を挙げて説明する場合を除き、事業者施設3が発行するスタンプカード、利用カード、診察カードなど、ユーザの利用に供される媒体を単に「カード」と呼ぶ。事業者施設3は、実店舗でもよいし、実店舗を持たないオンラインショップでもよい。
【0011】
サーバ2は、情報処理装置10を介して、事業者施設3から発行されるカードに関するカード情報を取得して管理する。またサーバ2は、端末4からのアクセスに応じてカード情報を端末4に送信する。また、サーバ2は、事業者施設3に、ユーザによるカードに利用状況についてフィードバックを送信可能とする。
【0012】
端末4は、例えばスマートフォン、タブレット端末である。端末4には、情報処理装置10と連携するアプリケーションがインストールされ、ユーザが当該アプリケーションを起動し実行することで、カード情報の管理、表示、変更などの制御を実行できるものとする。なお、端末4にアプリケーションをインストールする形態に限らず、ウェブブラウザなどによりサーバ2の情報処理装置10にアクセスするような、Webアプリの形式でもよい。
【0013】
次に、情報処理装置10の機能構成について
図2のブロック図を参照して説明する。
図2に示される情報処理装置10は、プロセッサ11と、記憶部12と、通信インタフェース13とを含む。
【0014】
プロセッサ11は、例えば、CPUである。プロセッサ11は、取得部111と、管理部112と、表示制御部113と、通知部114と、設定部115と、判定部116とを含む。
【0015】
取得部111は、事業者施設3からカード情報を取得する。管理部112は、記憶部12に記憶されるカード情報を一元管理する。表示制御部113は、管理部112で管理されるカード情報を検索および区別可能に、例えば端末4のディスプレイに表示させる。通知部114は、カードを発行した発行元の店舗または施設からの告知を、ユーザが保持する端末にプッシュ通知する。設定部115は、カードの発行元からの指示により、利用金額または来店回数に比例したポイント種別、特定の日時におけるポイントアップ、およびキャンペーン期間の少なくとも1つをカード情報として設定する。判定部116は、端末4の位置を判定する。
【0016】
記憶部12は、種々の情報を記憶するHDDおよびSSDなどの不揮発性の記憶回路を備える、いわゆる補助記憶装置である。なお、記憶部12は、CD-ROM、DVD、及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であってもよい。記憶部12は、本実施形態に係るアプリケーションプログラムを記憶している。記憶部12は、各事業者施設3で発行されるカードのカード情報を記憶する。
通信インタフェース13は、ネットワークと接続する回路である。通信インタフェース13は、ネットワークを介し、事業者施設3または端末4との間でデータを送受信する。
【0017】
なお、
図2に示されるプロセッサ11は、複数のCPUが組み合わされることで形成されても構わない。すなわち、
図2に示される取得部111と、管理部112と、表示制御部113と、通知部114と、設定部115と、判定部116とは、例えば、各CPUがアプリケーションプログラムを実行することで実現されても構わない。
また、サーバ2に情報処理装置10が含まれることに限らず、情報処理装置10の各構成が情報処理システム1において分散して配置されてもよい。例えば、情報処理装置10のうち記憶部12がサーバ2または事業者施設3に含まれ、取得部111と、管理部112と、表示制御部113と、通知部114と、設定部115と、判定部116とが端末4に含まれてもよい。
【0018】
次に、記憶部12に記憶されるカード情報の具体例について
図3を参照して説明する。
図3に示すテーブル30には、識別情報31と、利用履歴32と、設定情報33と、提携情報34とがそれぞれ対応付けられたカードごとのカード情報が格納される。テーブル30は、ユーザごとに用意される。識別情報31は、例えば店舗名または施設名、ポイントカードや利用カードなどのカードの名称、カード固有の識別番号を含む。なお、識別情報31は、カードを特定できる情報であればどのような情報でもよい。利用履歴32は、ユーザによるカードの使用日時、ポイントを獲得したのか利用したのかを示す利用状況を含む。設定情報33は、カードを発行する事業者が設定する値引き情報、ポイントアップ情報またはキャンペーン情報など、ユーザに通知したい情報または対応する設定を含む。
【0019】
設定情報33は、事業者側から適宜情報を入力可能とする。また、各種条件を設定して、該当するユーザにピンポイントで情報がプッシュ通知されるように設定してもよい。事業者側の立場にとっては、設定情報33に、キャンペーン情報を設定することで、カードを所有しているユーザ(消費者)に、プッシュ通知により、タイムリーかつピンポイントにセールスや告知を実行できる。
提携情報34は、本店・支店の関係、店舗または施設で同じ系列グループであるなど、共通してカードが利用できる店舗または施設があるかどうかの情報である。例えば、提携情報34が「〇」であれば、他店でも利用できるカード情報であることを示す。なお、
図3では図示しないが、提携情報34として、本店・支店および系列店と紐づける、他店の位置情報、店舗情報およびカード情報のリンクなどがさらに追加されてもよい。
【0020】
具体的には、例えば、識別情報31「Aマート」、利用履歴32「2023/3/3 15:14 10pt獲得」、設定情報33「来店ポイント/利用金額ポイント3倍(金曜)、キャンペーン20%(3/20~3/25)」がそれぞれ対応付けられて格納される。これにより、各店舗または各施設のカード情報を一元管理できる。
【0021】
また、大規模事業者により既に発行され、一般に認知されているポイントカードおよびポイントカードと同等の情報(以下、大手カードと呼ぶ)については、当該大規模事業者が独自にスマートフォン用のアプリ、Webアプリなどを開発してユーザに利用可能となっていると想定される。
よって、記憶部12は、大手カードに関するアプリを起動するためのリンクまたはアプリ情報を格納してもよい。
図3の例では、識別情報31「Wカード」という大手カードが存在する場合、設定情報33として「Wカード」のWebアプリを利用するためのURLである「リンク(http://...)」が対応付けられる。これにより、大手カードの情報を集約し、必要に応じて大手カードのアプリを起動できる。もちろん、URLなどのリンクに限らず、端末4にインストール済みの大手カードのアプリを起動するためのショートカットが格納されてもよい。
【0022】
カード情報の収集は、例えば店舗または施設において、カードをユーザに配布可能なバーコードまたはQRコード(登録商標)が設置されればよい。ユーザは、端末4のカメラなどのスキャン部を操作し、バーコードまたは2次元コードを読み取る。これにより、コードに埋め込まれたカード情報を取得し、記憶部12に当該カード情報を格納すればよい。
【0023】
次に、本実施形態に係る情報処理装置10の画面表示処理の一例について
図4を参照して説明する。
図4は、端末4の画面に表示されるポイントカードの選択例である。ここでは、端末4において情報処理装置10の各機能を実行するためのアプリケーションが起動された状態を想定する。表示制御部113が、カードリスト41を画面に表示させる。なお、
図4に示すように、カードリスト41には、ポイントカードに限らず、例えば図書館などの利用カードまたは医療機関の診察券をカテゴリごとに区別してリスト表示してもよいし、タブなどで切り替え可能に表示してもよい。ユーザは、画面に表示したい所望のカードを選択すると、取得部111が、選択されたカードである指定カード42のユーザ指示として取得する。表示制御部113が、指定カード42を画面全体に表示させる。ここでは、「Aマート」のポイントカードが指定カード42として選択されると、Aマートのポイントカードに関するカード情報43が画面全体に表示される。具体的には、カード情報43として、来店ポイント、利用可能ポイント、会員証となるバーコードまたはQRコード(登録商標)が表示される。
【0024】
上述した情報処理装置10を利用した情報処理システム1におけるサービスの提供方法として、例えば以下のような提供方法がある。
はじめに、本実施形態に係る情報処理装置10を利用可能なカード情報の管理アプリ(以下、ウォレットアプリ)を端末4に配布する。当該アプリは、無償配布を想定するが、有償配布でもよい。一方、事業者には、情報処理装置10を利用する事業者施設3向けのアプリ(以下、事業者アプリ)を配布する。ウォレットアプリの配布は、事業者がQRコードにより、自社のカードとともにウォレットアプリをダウンロード可能としてもよい。または、ウォレットアプリの初回配布自において、ポイントカードおよびポイントサービスを利用可能な事業者施設がすでにリストアップされ、ユーザがポイントカードまたはサービスを利用したい施設をアクティブにするような処理でもよい。
【0025】
事業者は、事業者アプリを介して、設定情報33として、来店ポイント、利用金額ポイント、これらの併用ポイント、その他の独自ポイントの値と、その付与条件などを設定する。事業者はタブレット端末などに事業者アプリを導入する。ユーザのウォレットアプリと事業者アプリとの連携により、ポイントの付与、利用および交換が実行され、それぞれに反映される。また、設定情報33として、期間限定割引、期間限定でポイントアップ、または特定の日、曜日、ポイントなどでポイントアップするといった条件の設定があれば、ユーザのウォレットアプリがインストールされた端末4に、告知としてプッシュ通知される。さらに、例えば、来店ポイントがあと1ポイントで10ポイントとなり、何らかの特典がユーザに付与される設定である場合に、ユーザに「来店ポイントがあと1ポイントで特典が付与されます。ご来店お待ちしております。」といった、来店を促すプッシュ通知が行われてもよい。
また、A店とB店との両方で同日に物品を購入した場合に、それぞれの店舗のポイントを2倍にするといった連携を条件として設定情報33を設定してもよい。これにより、A店で物品が購入されたときに、「B店で本日○○円以上お買い上げになると、Aポイント及びBポイントがそれぞれ2倍です」といった、B店での物品の購入を促すようなプッシュ通知が行われてもよい。
【0026】
事業者側では、自身が提供したカードサービスについて、ユーザのウォレットアプリによるポイントカードの利用履歴32を閲覧可能とする。または、情報処理装置10の通知部114が、ユーザによるカード利用の都度または所定間隔で、利用履歴32を当該事業者に送信してもよい。
なお、ウォレットアプリは、不正利用が困難なSIM-Sign(登録商標)技術を用いて、アプリケーションの改ざん、通信の改ざんを防止してもよい。
【0027】
次に、本実施形態に係る情報処理装置10の処理例について
図5のフローチャートを参照して説明する。
ステップSA1では、取得部111が、端末4の位置を示す端末位置情報を取得する。端末位置情報は、例えば、端末4に搭載されるGPSセンサで取得されたGPS情報を想定するが、店舗内または施設内に設置されるWi-Fi(登録商標)のSSIDでもよく、端末4の位置を取得可能な情報(端末4の位置を把握可能な情報)であればどのような情報でもよい。
【0028】
ステップSA2では、判定部116が、端末位置情報に基づき、端末4を所持するユーザが店舗内または施設内に入ったか否かを判定する。例えば、端末4から送信されるGPS情報と、店舗または施設の所在に対応したGPS情報と比較して、地図座標上の特定のエリア内であると判定される場合、ユーザが店舗内または施設内に入ったと判定すればよい。ユーザが店舗内または施設内に入った場合、ステップSA3に進み、店舗内または施設内に入っていない場合、ステップSA1に戻り同様の処理を繰り返す。
【0029】
ステップSA3では、表示制御部113が、ユーザが入った店舗または施設のカード情報を端末4の画面に表示させる。例えば、プッシュ通知によりユーザに当該店舗または当該施設のカード情報を表示するか否かを問い合わせ、ユーザの確認応答を取得後に、
図4の右図に示すような、会員証を含むカード情報43を画面全体に表示させればよい。
【0030】
次に、
図5に示した情報処理装置10に関する具体的な利用例について
図6を参照して説明する。
図6左図は、ユーザPが事業者施設3を利用する、ここでは「Aマート」に入店する場合を想定する。ユーザPが「Aマート」に入店すると、情報処理装置10の取得部111は、端末4の端末位置情報を取得する。情報処理装置10の判定部116は、端末位置情報に基づいて、端末4がAマートの店舗内に存在するか否かを判定する。ここでは、端末4がAマート内に存在していると判定されたとする。
【0031】
図6中央図では、ユーザPが会計時にポイントカードを表示する場面を想定する。ここで、情報処理装置10により、端末4が店舗内に存在すると判定されているため、情報処理装置10の通知部114が、端末4の画面にカード情報を表示させるか否かの確認を通知する。通知部114は、例えば「Aマートのポイントカードを表示しますか?」といった情報をプッシュ通知すればよい。ユーザPは、カード情報を表示したい場合に、当該プッシュ通知をタップする。
【0032】
図6右図では、ユーザPが、会員証を含むカード情報43が表示された画面を店員に提示して、会員証を読み取ってもらう場面を示す。このように、ユーザはプッシュ通知をタップするだけで、所望のカード情報を表示させることができ、利便性が向上する。
【0033】
なお、プッシュ通知を省略してもよく、端末4が店舗内に存在すると判定された場合、表示制御部113により、自動的にカード情報を端末4の画面に表示させるようにしてもよい。これにより、ユーザはカード情報の提示において、端末4に対して特段の操作をすることなく、端末4を必要に応じて提示するだけでよい。
【0034】
さらに、情報処理装置10の判定部116は、ユーザがAマートのポイントカードを保有していない場合であっても、提携情報として紐づく、Aマートで利用可能なカード情報があるか否かを判定してもよい。これにより、提携情報として紐づくAマートで利用可能なカード情報が存在すれば、当該利用可能なカード情報を提示することで、ポイント付与の特典を受けることができる。
また、店舗内に端末4が存在するか否かにかかわらず、ユーザが端末位置情報を取得するボタンを押下すると、情報処理装置10の表示制御部113は、当該端末位置情報に近い順に、利用可能なカード情報が例えば
図4に示すカードリスト41のような形式で端末4の画面に表示させてもよい。
【0035】
以上に示した本実施形態に係る情報処理装置によれば、店舗または施設独自のポイントカードまたは利用カードを一元管理し、ユーザの所持する端末にリスト表示する。また、ユーザ指示に応じて、ユーザが所望するカード情報を端末に表示する。
従前は、ポイントサービスを提供する多くの事業者から発行されるポイントカードを持ち歩く必要があり、たとえアプリ化されていたとしても、端末に複数インストールされた独自アプリの中から所望の会員証を含むアプリを検索し、アプリを起動して会員証を表示させる必要があった。一方、本実施形態に係る情報処理装置によれば、アプリの検索および起動といったユーザの手間を大幅に低減できる。さらには、ポイントカード以外の診察券などの施設の利用に供するカードも一元管理できるため、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
【0036】
また、端末が店舗内または施設内に存在するか否かを判定し、端末が店舗内または施設内に存在する場合に、当該店舗または施設のカード情報を表示するためのプッシュ通知を表示する、または自動的に当該店舗または施設のカード情報を表示させる。これにより、店舗内においてリストからカード情報を選択することなく、自動的にカード情報を表示できるため、例えばレジにて会員証を提示するなどの作業を容易にすることができる。
【0037】
また、事業者側の立場では、大手企業または大手ポイントサービス会社以外の、中小小売業者および中小サービス業者、例えば地域の商工会などにおいては、単なる実質的な値引きとしかならないポイントサービスを各商店が個別に提供しても、集客への寄与度が小さいことも想定される。
しかし、本実施形態に係る情報処理装置によれば、ポイントカード、ポイントサービスを端末1つで一元管理でき、事業者からの情報を適宜プッシュ通知できるため、例えば商工会一帯で集客を望むことができる。よって、ユーザおよび事業者の双方にとって利便性を向上させることができる。
【0038】
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
【符号の説明】
【0039】
1…情報処理システム、2…サーバ、3…事業者施設、4…端末、10…情報処理装置,11…プロセッサ、12…記憶部、13…通信インタフェース、30…テーブル、31…識別情報、32…利用履歴、33…設定情報、41…カードリスト、42…指定カード、43…カード情報、111…取得部、112…管理部、113…表示制御部、114…通知部、115…設定部、116…判定部。