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  • 特開-半導体ウエーハの静電気帯電除去方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025028667
(43)【公開日】2025-03-03
(54)【発明の名称】半導体ウエーハの静電気帯電除去方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20250221BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023133618
(22)【出願日】2023-08-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】523316736
【氏名又は名称】エスエイチダブリュウテクノロジーズ(シャンハイ)ユウゲンコウシ
(74)【代理人】
【識別番号】100120226
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 知浩
(72)【発明者】
【氏名】長田厚
(72)【発明者】
【氏名】王笑寒
(57)【要約】
【課題】半導体製造プロセスにおいて半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を低減するための方法を提供する。
【解決手段】半導体製造プロセスに適用される半導体ウエーハW1、W2の静電気帯電除去方法であって、プラズマ処理後の半導体ウエーハW1、W2に対してアルゴンガス30を供給し、半導体ウエーハW1、W2に帯電する静電気の帯電量を削減する。さらにはプラズマ処理後の半導体ウエーハW1、W2に対してアルゴンと水素を含む混合ガスを供給し、続いて酸素ガスを供給することにより、半導体ウエーハW1、W2に対する洗浄処理を省略して、半導体ウエーハW1、W2に帯電する静電気の帯電量を削減する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造プロセスに適用される、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法であって、
プラズマ処理後の前記半導体ウエーハに対してアルゴンガスを供給し、前記半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を削減する、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法。
【請求項2】
半導体製造プロセスに適用される、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法であって、
プラズマ処理後の前記半導体ウエーハに対してアルゴンと水素を含む混合ガスを供給し、続いて酸素ガスを供給することにより、前記半導体ウエーハに対する洗浄処理を省略して、前記半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を削減する、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法。
【請求項3】
前記アルゴンガスは、前記半導体ウエーハの平面中心から径方向外側に向かって供給する、請求項1に記載の半導体ウエーハの静電気帯電除去方法。
【請求項4】
前記混合ガスは、前記半導体ウエーハの平面中心から径方向外側に向かって供給する、請求項2に記載の半導体ウエーハの静電気帯電除去方法。
【請求項5】
前記アルゴンガス又は混合ガスは、揺動可能なノズルを用いて供給する、請求項3又は4に記載の半導体ウエーハの静電気帯電除去方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体製造プロセスにおいて半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を低減するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体製造プロセスの一部であるハイブリッドボンディングは、例えば、プラズマ処理工程と、洗浄工程と、乾燥工程と、接合工程と、を有している。
【0003】
プラズマ処理工程では、半導体ウエーハに対して大気圧プラズマ又は真空プラズマを作用させて半導体ウエーハの表面を活性化させる。洗浄工程では、例えば、半導体ウエーハを中心軸回りに回転させながら、洗浄液(純水又は薬液)を滴下して半導体ウエーハの表面を洗浄する。乾燥工程では、半導体ウエーハを中心軸回りに高速で回転させながら遠心力を利用して半導体ウエーハの表面の水滴を散らす。接合工程では、プラズマ処理工程から乾燥工程を経た上下2枚の半導体ウエーハ同士を対向させて接合する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-181337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、プラズマ処理工程で半導体ウエーハの表面で活性化し、洗浄工程でOH基(水酸基)を半導体ウエーハの表面に付着させた後、乾燥工程において半導体ウエーハを高速回転させるときに、半導体ウエーハが空気との摩擦により静電気が発生し、半導体ウエーハの表面に静電気が帯電する。このため、周囲に浮遊するパーティクルが静電気に引き寄せられて半導体ウエーハの表面に付着する。パーティクルが付着した半導体ウエーハ同士が、接合工程において貼り合わされる。例えば1μ程度のパーティクルが半導体ウエーハの表面に付着すると、2枚の半導体ウエーハが貼り合わされたときに、約1cmの気泡バブルに成長し、半導体ウエーハの品質不良に加え、半導体製造プロセスの歩留まりが低下する原因となる。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、半導体製造プロセスにおいて半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を低減するための方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、半導体製造プロセスに適用される、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法であって、プラズマ処理後の前記半導体ウエーハに対してアルゴンガスを供給し、前記半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を削減する。
【0008】
第の発明は、半導体製造プロセスに適用される、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法であって、プラズマ処理後の前記半導体ウエーハに対してアルゴンと水素を含む混合ガスを供給し、続いて酸素ガスを供給することにより、前記半導体ウエーハに対する洗浄処理を省略して、前記半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を削減する。
【0009】
この場合、アルゴンガス又は混合ガスは、前記半導体ウエーハの平面中心から径方向外側に向かって供給することが好ましい。
【0010】
この場合、アルゴンガス又は混合ガスは、揺動可能なノズルを用いて供給することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、半導体製造プロセスにおいて半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の本発明の一実施形態の半導体製造プロセスの工程図である。
図2】本発明の一実施形態で使用するプラズマチャンバの一例である。
図3】本発明の一実施形態で洗浄機の一例である。
図4】本発明の一実施形態の半導体製造プロセスにおける洗浄処理とアルゴンガス供給処理と乾燥処理を示した図である。
図5】本発明の一実施形態の半導体製造プロセスのフローである。
図6】本発明の一実施形態の半導体製造プロセスの改良プロセスのフローである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係る半導体製造プロセスに適用される、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法について説明する。例えば、ハイブリッドボンディングが採用される半導体製造プロセスに適用した実施形態について説明する。
【0014】
[半導体製造プロセス]
先ず、半導体製造プロセスについて説明する。図1及び図5に示すように、半導体製造プロセスは、例えば、半導体ウエーハW1、W2に対するパーティクル除去工程P100と、プラズマ処理工程P200と、大気開放工程P300と、洗浄工程P400と、乾燥工程P500と、アライメント工程P600と、接合工程P700と、検査工程P800と、アニール工程P900と、を有している。
【0015】
パーティクル除去工程P100では、半導体ウエーハW1、W2に付着したパーティクルが歩率的又は化学的に除去される。
【0016】
プラズマ処理工程P200では、真空プラズマ処理又は大気圧プラズマ処理等により、半導体ウエーハW1、W2の表面が活性化される。
【0017】
真空プラズマ処理は、公知の装置を用いて実施できる。真空プラズマ処理の方式としては、高周波誘導方式、容量結合型電極方式、コロナ放電電極-プラズマジェット方式、平行平板方式、リモートプラズマ方式、ICP型高密度プラズマ方式等が挙げられる。真空プラズマ処理に用いるガスとしては、酸素ガス、窒素ガス、希ガス(アルゴンガス等)、水素ガス、アンモニアガス等が挙げられ、希ガス又は窒素ガスが好ましい。ガスは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。例えば、アルゴンガス100体積%であってもよく、水素ガス/窒素ガスが70/30(体積比)の混合ガスでもよく、水素ガス/窒素ガス/アルゴンガスが35/15/50(体積比)の混合ガスでもよい。
【0018】
真空プラズマ処理の雰囲気としては、希ガス又は窒素ガスの体積分率が50体積%以上の雰囲気が好ましく、70体積%以上の雰囲気がより好ましく、90体積%以上の雰囲気がさらに好ましく、100体積%の雰囲気が特に好ましい。希ガス又は窒素ガスの体積分率が前記範囲の下限値以上であれば、処理対象の表面を充分に粗面化できる。
【0019】
真空プラズマ処理におけるガス流量、真空度、処理時間は、表面処理される無機層の組成や真空プラズマ処理装置の構造により適宜選択される。
【0020】
大気圧プラズマ処理も、公知の装置を用いて実施できる。大気圧プラズマ処理においては、0.8~1.2気圧下において不活性ガス(アルゴンガス、窒素ガス、ヘリウムガス等)下で放電することで、グロー放電を発生させる。不活性ガス中には微量の活性ガス(酸素ガス、水素ガス、炭酸ガス、エチレン、4フッ化エチレン等)を混合する。ガスとしては、処理対象の表面を充分に粗面化できる点から、窒素ガスに水素ガスを混合したガスが好ましい。
【0021】
図2にプラズマチャンバを示す。プラズマチャンバ10のゲートバルブ12を開け、チャンバ14の内部にロボットで半導体ウエーハW1、W2を搬送してステージ16に載せた後、ゲートバルブ12を閉じてチャンバ14の内部を密閉する。その後、チャンバ14の内部の真空引きを行う。半導体ウエーハW1、W2にプラズマ処理を施工して、半導体ウエーハW1、W2の表面を活性化させる。
【0022】
ここで、プラズマ処理工程P200の後に、半導体ウエーハW1、W2を大気環境下に置く大気開放工程P300をさらに備えることが好ましい。
【0023】
大気開放工程P300では、プラズマチャンバ10のゲートバルブ12を開けて、チャンバ10の内部を大気に曝してもよく、プラズマチャンバ10とは別に大気に開放した大気開放チャンバ(図示省略)を設け、半導体ウエーハW1、W2を大気開放チャンバに搬送したうえで大気環境下においてもよい。
【0024】
大気開放工程P300では、半導体ウエーハW1、W2に対して、アルゴンガス30を供給する。アルゴンガス30は所定の揺動ノズル32を用いて、半導体ウエーハW1、W2の平面中心から径方向外側(外周側)に向けて吹き付けて供給することが好ましい。
【0025】
大気開放工程P300でアルゴンガス30を半導体ウエーハW1、W2に供給する理由は、例えば、従来のように大気開放時に窒素(N)パージすると、半導体ウエーハW1、W2とパージガスとの摩擦により半導体ウエーハW1、W2の表面に静電気が帯電し、パージ時の圧力変動によりパーティクルが舞い上がり、パーティクルが静電気に引き付けられて、半導体ウエーハW1、W2の表面にパーティクルが付着しやすくなる。これを防止するために、本実施形態では、窒素(N2)パージではなく、アルゴンガス30を半導体ウエーハW1、W2に吹き付けることにより、半導体ウエーハW1、W2の表面における静電気の帯電量を少なくすることができる。この結果、半導体ウエーハW1、W2の表面に付着するパーティクルを低減することができる。
【0026】
なお、チャンバ14の内部をアルゴンガス30で充満させてアルゴンガス雰囲気を作り、アルゴンガス雰囲気に置かれた半導体ウエーハW1、Wに静電気が帯電しないようにしてもよい。
【0027】
洗浄工程P400では、図4に示すように、例えば、プラズマ処理後の半導体ウエーハW1、W2を回転テーブル20に載せて所定速度で回転させながら、半導体ウエーハW1、W2の表面に洗浄水28を滴下する。洗浄水28として、例えば、純水又は薬液を利用できる。
【0028】
ここで、洗浄水28を半導体ウエーハW1、W2に供給する場合には、回転する半導体ウエーハW1、W2の平面中心に洗浄水28を垂らし、回転する半導体ウエーハW1、W2の遠心力で洗浄水28を径方向外側に誘導させる方法が好ましい。これにより、半導体ウエーハW1、W2の全表面を洗浄することができ、洗浄水28の洗浄ムラを防止できる。
【0029】
図3に洗浄機を示す。洗浄機18は洗浄工程P400で用いられる。洗浄機18は、回転テーブル20と、回転テーブル20を回転駆動させる回転モータ22と、洗浄水28(図4参照)を半導体ウエーハW1、W2に供給する洗浄ノズル24と、を有している。洗浄ノズル24は、洗浄水28を噴出するものであり、揺動モータ26の駆動により揺動可能に構成されている。これにより、半導体ウエーハW1、W2が回転テーブルに載せられて回転モータ22により回転駆動されながら、洗浄ノズル24から洗浄水28が半導体ウエーハW1、W2の平面中心に滴下できる。これにより、半導体ウエーハW1、W2の洗浄が行われ、半導体ウエーハW1、W2の表面にOH基(水酸基)が付着する。
【0030】
ここで、洗浄工程P400の後に、乾燥工程P500を設けることが好ましい。
【0031】
乾燥工程P500では、例えば洗浄機18がそのまま使用される。具体的には、回転テーブル20が洗浄工程時の速度よりも高速で回転させられて、洗浄ノズル24又は別のガス供給ノズル(図示省略)からアルゴンガス30が半導体ウエーハW1、W2に向かって吹き付けられる。この場合、図4に示すように、回転する半導体ウエーハW1、W2の平面中心から径方向外側(外周側)に向かってアルゴンガス30が供給されると、回転する半導体ウエーハW1、W2の遠心力の作用を受けて、アルゴンガス30が洗浄水28を押すようにして広がっていく。換言すれば、アルゴンガス30が回転する半導体ウエーハW1、W2の遠心力で攪拌されながら半導体ウエーハW1、W2の表面に付着した洗浄水28を半導体ウエーハW1、W2の表面から剥離させる。これにより、半導体ウエーハW1、W2の全表面にアルゴンガス30を接触させることができ、アルゴンガス30の接触ムラを防止できる。
【0032】
乾燥工程P500でアルゴンガス30を半導体ウエーハW1、W2に供給する他の理由は、洗浄後の半導体ウエーハW1、W2を高速で回転させて乾燥する場合、半導体ウエーハW1、W2と空気との摩擦により半導体ウエーハW1、W2の表面に静電気が帯電する。このため、乾燥工程P500でアルゴンガス30を半導体ウエーハW1、W2の表面に曝すことにより、半導体ウエーハW1、W2の表面における静電気の帯電量を少なくすることができる。この結果、半導体ウエーハW1、W2の表面に付着するパーティクルを低減することができる。
【0033】
以上のように、乾燥工程P500でアルゴンガス30を半導体ウエーハW1、W2に供給することにより、半導体ウエーハW1、W2の表面から洗浄水28を除去させて乾燥させるとともに、半導体ウエーハW1、W2の表面への静電気の帯電量を低減することができる。
【0034】
なお、大気開放工程P300において、アルゴンガス30に少量の水素と酸素を適宜混合した混合ガスを半導体ウエーハW1、W2に供給してもよい。例えば、アルゴンに3体積%程度の水素を混合した混合ガスを半導体ウエーハW1、W2の表面に吹き付けて静電気及びパーティクルを除去し、その後、酸素ガスを半導体ウエーハW1、W2の表面に吹き付けて半導体ウエーハW1、W2の表面にOH基(水酸基)を付着させてもよい。
【0035】
ここで、半導体ウエーハW1、W2が回転可能になる構成では、混合ガス及び酸素ガスは、回転する半導体ウエーハW1、W2の平面中心から径方向外側に向かって揺動ノズル等により供給することが好ましい。これにより、回転する半導体ウエーハW1、W2に作用する遠心力によって混合ガス及び酸素ガスが攪拌されるため、半導体ウエーハW1、W2の全表面にムラなく混合ガス及び酸素ガスを曝すことができる。
【0036】
この結果、図5及び図6に示すように、洗浄工程P400及び乾燥工程P500を省略することができ、半導体製造プロセスにおけるスループットが向上する。また、アニール工程P900の後において半導体ウエーハW1、W2にマイクロバブルが発生することを防止できる。さらに、プラズマ処理により活性化した半導体ウエーハW1、W2の表面にOH基(水酸基)が付着することにより、フュージョンボンディングが可能になり、ドライプロセスが実現できる。
【0037】
アライメント工程P600では、相互に対向する2枚の半導体ウエーハW1、W2が位置決めされる。
【0038】
接合工程P700では、アライメント工程P600を経た2枚の半導体ウエーハW1、W2同士が接合される。このとき、パーティクルが少ない半導体ウエーハW1、W2同士を接合するため、半導体ウエーハW1、W2間に発生する気泡バブルの大きさが極めて小さくなり、半導体ウエーハW1、W2の品質不良を回避でき、また半導体製造プロセスの歩留まりが低下することを防止できる。
【0039】
検査工程P800では、接合された半導体ウエーハW1、W2に対して形状観察や欠陥検査等が行われる。
【0040】
アニール工程P900では、半導体ウエーハW1、W2の表面を加熱後、冷却して材料表面を改変させるものである。例えば、炉・ランプでの加熱や、レーザーアニールなどの方法がある。
【0041】
以上のように、本実施形態によれば、半導体製造プロセスにおいて半導体ウエーハW1、W2に帯電する静電気の帯電量を低減できる。これにより、静電気で引き寄せられて半導体ウエーハW1、W2の表面に付着するパーティクルを削減できる。
【0042】
しかも半導体ウエーハW1、W2の表面に付着した洗浄水28を除去しながら、半導体ウエーハW1、W2に静電気が帯電し難い性質へと改質することができる。
【0043】
また、半導体ウエーハW1、W2同士のフュージョンボンディングが可能になり、マイクロバブル(気泡)が発生することを防止できる。この結果、半導体ウエーハW1、W2の不良を防止できる。
【0044】
なお、本実施形態及び実施例は、本発明の一態様を示したものであり、本発明がこれに限られるものではない。本実施形態及び実施例に対する設計変更程度の差異は、当然に、本発明の技術的思想の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
10 プラズマチャンバ
12 ゲートバルブ
14 チャンバ
16 ステージ
18 洗浄機
20 回転テーブル
22 回転モータ
24 洗浄ノズル
26 揺動モータ
28 洗浄水
30 アルゴンガス
32 揺動ノズル
W1 半導体ウエーハ
W2 半導体ウエーハ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-01-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造プロセスに適用される、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法であって、
プラズマ処理工程後の大気開放工程において大気に曝された前記半導体ウエーハに対して前記半導体ウエーハの平面中心から径方向外側に向かってアルゴンガスを供給し、前記大気開放工程において前記半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を削減する、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法。
【請求項2】
半導体製造プロセスに適用される、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法であって、
プラズマ処理工程後の大気開放工程において大気に曝された前記半導体ウエーハに対して前記半導体ウエーハの平面中心から径方向外側に向かってアルゴンと水素を含む混合ガスを供給し、続いて酸素ガスを供給することにより、前記半導体ウエーハに対する洗浄処理工程を省略して、前記大気開放工程において前記半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を削減する、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法。
【請求項3】
前記アルゴンガス又は混合ガスは、揺動可能なノズルを用いて供給する、請求項1又は2に記載の半導体ウエーハの静電気帯電除去方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
第1の発明は、半導体製造プロセスに適用される、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法であって、プラズマ処理工程後の大気開放工程において大気に曝された前記半導体ウエーハに対して前記半導体ウエーハの平面中心から径方向外側に向かってアルゴンガスを供給し、前記大気開放工程において前記半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を削減する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
の発明は、半導体製造プロセスに適用される、半導体ウエーハの静電気帯電除去方法であって、プラズマ処理工程後の大気開放工程において大気に曝された前記半導体ウエーハに対して前記半導体ウエーハの平面中心から径方向外側に向かってアルゴンと水素を含む混合ガスを供給し、続いて酸素ガスを供給することにより、前記半導体ウエーハに対する洗浄処理工程を省略して、前記大気開放工程において前記半導体ウエーハに帯電する静電気の帯電量を削減する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】