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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025028743
(43)【公開日】2025-03-03
(54)【発明の名称】キャパシタおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/33 20060101AFI20250221BHJP
   H01G 4/38 20060101ALI20250221BHJP
   H01G 4/30 20060101ALI20250221BHJP
   H10D 1/68 20250101ALI20250221BHJP
【FI】
H01G4/33 102
H01G4/38
H01G4/30 541
H01G4/30 547
H01L27/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024036953
(22)【出願日】2024-03-11
(31)【優先権主張番号】10-2023-0108384
(32)【優先日】2023-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】朴 知勳
(72)【発明者】
【氏名】崔 正燮
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲クァン▼默
(72)【発明者】
【氏名】元 俊九
(72)【発明者】
【氏名】崔 我榮
(72)【発明者】
【氏名】朴 洸杓
(72)【発明者】
【氏名】全 賢求
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
5F038
【Fターム(参考)】
5E001AH03
5E082CC02
5E082EE37
5E082FG03
5F038AC05
5F038AC10
5F038AC15
5F038AC16
5F038EZ20
(57)【要約】
【課題】高容量を有するキャパシタおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】一側面によるキャパシタは、基板;前記基板上に位置する第1キャパシタ部;および前記第1キャパシタ部上に位置する第2キャパシタ部を含み、前記第1キャパシタ部は、複数のトレンチを有する第1絶縁層;前記第1絶縁層上に位置する第1電極;前記第1電極上に位置する誘電層;および前記誘電層上に位置する第2電極を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板;
前記基板上に位置する第1キャパシタ部;および
前記第1キャパシタ部上に位置する第2キャパシタ部を含み、
前記第1キャパシタ部は、
複数のトレンチを有する第1絶縁層;
前記第1絶縁層上に位置する第1電極;
前記第1電極上に位置する誘電層;および
前記誘電層上に位置する第2電極を含む、キャパシタ。
【請求項2】
前記第2キャパシタ部は、
前記第1キャパシタ部上に位置する第2絶縁層;
前記第2絶縁層の内側に位置し、板状構造を有する第1板状電極;
前記第2絶縁層の内側に位置し、板状構造を有する第2板状電極;および
前記第1板状電極と前記第2板状電極との間に位置する板状誘電層を含む、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項3】
前記第1板状電極と前記第2電極を接続する層間接続部をさらに含む、請求項2に記載のキャパシタ。
【請求項4】
前記第1板状電極は2つが提供され、互いに離隔して位置し、
前記層間接続部は、2つの前記第1板状電極のうち前記基板と隣接して位置するものと前記第2電極との間に位置する、請求項3に記載のキャパシタ。
【請求項5】
前記第2板状電極は、2つの前記第1板状電極の間に位置する、請求項3に記載のキャパシタ。
【請求項6】
前記第2板状電極は2つが提供され、互いに離隔して位置する、請求項5に記載のキャパシタ。
【請求項7】
2つの前記第2板状電極は、電極接続部によって接続される、請求項6に記載のキャパシタ。
【請求項8】
前記第1板状電極および前記第2板状電極は、複数で提供され、前記板状誘電層を間において積層される、請求項2に記載のキャパシタ。
【請求項9】
前記第2絶縁層上に位置し、前記第1電極および前記第2板状電極に接続する第1外部電極;および
前記第2絶縁層上に位置し、前記第2電極および前記第1板状電極に接続する第2外部電極をさらに含む、請求項2に記載のキャパシタ。
【請求項10】
前記第1外部電極と前記第2板状電極を接続する第1外部接続部;および
前記第2外部電極と前記第1板状電極を接続する第2外部接続部をさらに含む、請求項9に記載のキャパシタ。
【請求項11】
前記第1絶縁層内に位置し、前記第1電極に接続する導電層をさらに含む、請求項10に記載のキャパシタ。
【請求項12】
前記第1外部接続部は、前記導電層に接続される、請求項11に記載のキャパシタ。
【請求項13】
前記第1キャパシタ部は、領域を異ならせて基板上に複数が位置し、
前記第2キャパシタ部は、それぞれの前記第1キャパシタ部上に少なくとも一つ以上位置する、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項14】
前記第1絶縁層内に位置し、複数の前記第1キャパシタ部に含まれている前記第1電極全てに接続される導電層をさらに含む、請求項13に記載のキャパシタ。
【請求項15】
前記第2キャパシタ部上に位置する複数の第1外部電極;
前記第2キャパシタ部上に位置する複数の第2外部電極;および
前記導電層と複数の前記第1外部電極のそれぞれに直接接触して接続される複数の第1外部接続部をさらに含む、請求項14に記載キャパシタ。
【請求項16】
複数の前記第2キャパシタ部のそれぞれは、複数の前記第2外部電極のうち少なくとも一つと接続される、請求項15に記載キャパシタ。
【請求項17】
基板上に第1絶縁層を形成し;
前記第1絶縁層にトレンチを形成し;
前記トレンチに第1電極、誘電層、第2電極を形成し、第1キャパシタ部を形成し;そして
第2絶縁層の内側に第1板状電極、第2板状電極を有する第2キャパシタ部を前記第1キャパシタ部上に形成する、キャパシタの製造方法。
【請求項18】
前記第1板状電極、前記第2板状電極は、蒸着工程を通して形成される、請求項17に記載キャパシタ製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、キャパシタおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器に使用される電子部品として、キャパシタ、インダクタ、圧電素子、バリスタまたはサーミスターなどがある。このようなセラミック電子部品のうち積層型キャパシタは、小型であり高容量が保証され、実装が容易であるという長所により、様々な電子装置に使用することができる。
【0003】
例えば、積層型キャパシタは、液晶表示装置(liquid crystal displayay、LCD)、プラズマ表示装置パネル(plasma display panel、PDP)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)などの映像機器、コンピュータ、個人携帯用端末器およびスマートフォンなどの様々な電子製品の基板に装着され、電気を充電させたり放電させる役割を果たすチップ状のコンデンサに使用することができる。
【0004】
近年、電子製品の小型化および薄膜化傾向により、従来の積層型キャパシタより高容量のキャパシタに対する需要が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施例のうち少なくとも一つの実施例は、高容量を有するキャパシタおよびその製造方法を提供するためのものである。
【0006】
しかし、本発明の実施例が解決しようとする課題は、上述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で様々に拡張されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一側面によるキャパシタは、基板;前記基板上に位置する第1キャパシタ部;および前記第1キャパシタ部上に位置する第2キャパシタ部を含み、前記第1キャパシタ部は、複数のトレンチを有する第1絶縁層;前記第1絶縁層上に位置する第1電極;前記第1電極上に位置する誘電層;および前記誘電層上に位置する第2電極を含むことができる。
【0008】
前記第2キャパシタ部は、前記第1キャパシタ部上に位置する第2絶縁層;前記第2絶縁層の内側に位置し、板状構造を有する第1板状電極;前記第2絶縁層の内側に位置し、板状構造を有する第2板状電極;および前記第1板状電極と前記第2板状電極との間に位置する板状誘電層を含むことができる。
【0009】
前記第1板状電極と前記第2電極を接続する層間接続部をさらに含むことができる。
【0010】
前記第1板状電極は、2つが提供され、互いに離隔して位置し、前記層間接続部は、2つの前記第1板状電極のうち、前記基板と隣接して位置するものと前記第2電極との間に位置することができる。
【0011】
前記第2板状電極は、2つの前記第1板状電極の間に位置することができる。
【0012】
前記第2板状電極は、2つが提供され、互いに離隔して位置することができる。
【0013】
2つの前記第2板状電極は、電極接続部によって接続されることができる。
【0014】
前記第1板状電極および前記第2板状電極は、複数で提供され、前記板状誘電層を間において積層されることができる。
【0015】
前記第2絶縁層上に位置し、前記第1電極および前記第2板状電極に接続する第1外部電極;および前記第2絶縁層上に位置し、前記第2電極および前記第1板状電極に接続する第2外部電極をさらに含むことができる。
【0016】
前記第1外部電極と前記第2板状電極を接続する第1外部接続部;および前記第2外部電極と前記第1板状電極を接続する第2外部接続部をさらに含むことができる。
【0017】
前記第1絶縁層内に位置し、前記第1電極に接続する導電層をさらに含むことができる。
【0018】
前記第1外部接続部は、前記導電層に接続されることができる。
【0019】
前記第1キャパシタ部は、領域を異ならせて基板上に複数が位置し、前記第2キャパシタ部は、それぞれの前記第1キャパシタ部上に少なくとも一つ以上位置することができる。
【0020】
前記第1絶縁層内に位置し、複数の前記第1キャパシタ部に含まれている前記第1電極全てに接続する導電層をさらに含むことができる。
【0021】
前記第2キャパシタ部上に位置する複数の第1外部電極;前記第2キャパシタ部上に位置する複数の第2外部電極;および前記導電層と複数の前記第1外部電極のそれぞれに直接接触して接続される複数の第1外部接続部をさらに含むことができる。
【0022】
複数の前記第2キャパシタ部のそれぞれは、複数の前記第2外部電極のうち少なくとも一つと接続することができる。
【0023】
他側面によるキャパシタ製造方法は、基板上に第1絶縁層を形成し;前記第1絶縁層にトレンチを形成し;前記トレンチに第1電極、誘電層、第2電極を形成し、第1キャパシタ部を形成し、そして、第2絶縁層の内側に第1板状電極、第2板状電極を有する第2キャパシタ部を前記第1キャパシタ部上に形成することができる。
【0024】
前記第1板状電極、前記第2板状電極は、蒸着工程を通して形成することができる。
【発明の効果】
【0025】
実施例のうち少なくとも一つの実施例によれば、高容量を有するキャパシタおよびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】一実施例によるキャパシタを示す図面である。
図2】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
図3】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
図4】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
図5】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
図6】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
図7】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
図8】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
図9】一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
図10】他の実施例によるキャパシタを示す図面である。
図11】他の実施例によるキャパシタを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施例を詳細に説明する。図面において、本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略し、明細書全体を通じて同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。また、添付図面において、一部の構成要素は誇張されたり、省略されたり、または概略的に示されており、各構成要素の大きさは実際の大きさを完全に反映するものではない。
【0028】
添付図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解できるようにするためのものであり、添付図面によって本明細書に開示された技術思想が限定されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物又は代替物を含むものと理解されるべきである。
【0029】
第1、第2などのように序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するために使用することができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0030】
また、層、膜、領域、プレートなどの部分が他の部分の「上に」または「の上に」ある場合、これは他の部分の「直上に」ある場合だけでなく、その間に別の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上に」にあると言うときは、それらの間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上に」または「の上に」あるというのは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向に向かって「上に」または「の上に」位置することを意味するものではない。
【0031】
明細書全体において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数値、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数値、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。したがって、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0032】
また、明細書全体において、「平面上」とは、対象部分を上から見たときのことを意味し、「断面上」とは、対象部分を垂直に切った断面を横から見たときのことを意味する。
【0033】
また、明細書全体において、「接続される」とは、2つ以上の構成要素が直接的に接続されることだけを意味するのではなく、2つ以上の構成要素が他の構成要素を通じて間接的に接続されること、物理的に接続されるだけでなく、電気的に接続されること、または位置や機能に応じて異なる名称で呼ばれているが一体であることを意味することができる。
【0034】
明細書全体において、基板100は、平面的に広く、断面的に薄い構造を持ち、「基板100の平面方向」は、基板100の広くて平らな面に平行な方向であり、「基板100の厚さ方向」は、基板100の広くて平らな面に垂直な方向を意味することができる。
【0035】
図1は、一実施例によるキャパシタを示す図面である。
【0036】
図1を参照すると、一実施例によるキャパシタ10は、基板100、第1キャパシタ部(CA1)および第2キャパシタ部(CA2)、第1外部電極180および第2外部電極190を含むことができる。
【0037】
基板100は、予め設定された面積を有する。基板100は、絶縁性素材で提供することができる。一例に、基板100は、シリコン基板であってもよい。
【0038】
第1キャパシタ部(CA1)は、基板100上に位置する。第1キャパシタ部(CA1)は、第1絶縁層110、第1電極131、誘電層132、第2電極133を含むことができる。
【0039】
第1絶縁層110は、基板100上に位置する。第1絶縁層110は、予め設定された厚さを有する。第1絶縁層110の厚さは、1.8um~2.2umであってもよい。第1絶縁層110は、酸化シリコン(SiO)層であってもよい。第1絶縁層110内には、導電層111が位置する。導電層111は、板状構造を有することができる。導電層111は、金属性素材で提供することができる。
【0040】
第1絶縁層110には、複数のトレンチ120が形成される。トレンチ120の下端は、導電層111と接続することができる。即ち、トレンチ120が満たされる前には、導電層111がトレンチ120を介して外部に露出されることができる。
【0041】
第1電極131は、トレンチ120が形成された領域の第1絶縁層110上に位置する。即ち、第1電極131は、トレンチ120上に位置することができる。また、第1電極131は、互いに隣接して位置するトレンチ120の間の第1絶縁層110上に位置することができる。第1電極131は、金属性素材であってもよい。第1電極131は、導電層111と接続される。第1電極131は、導電層111と直接接触する構造であり、導電層111に接続することができる。
【0042】
誘電層132は、第1電極131上に位置する。即ち、誘電層132は、トレンチ120の第1電極131上に位置することができる。また、誘電層132は、互いに隣接するトレンチ120の間の第1電極131上に位置することができる。誘電層132は、ZrO-Al-ZrO複合層のZAZで形成することができる。また、誘電層132は、AlZrO、HfOなどの酸化金属のうちいずれか一つで形成することができる。また、誘電層132は、AlZrO、HfOなどの酸化金属の組み合わせで形成することができる。
【0043】
第2電極133は、誘電層132上に位置する。即ち、第2電極133は、トレンチ120の誘電層132上に位置することができる。また、第2電極133は、互いに隣接するトレンチ120の間の誘電層132上に位置することができる。第2電極133は、トレンチ120の内部を満たす形態で形成され、トレンチ120の内部に空隙が発生することを防止することができる。第2電極133は、金属性素材であってもよい。第2電極133は、誘電層132を間において第1電極131と対向する。
【0044】
第2キャパシタ部(CA2)は、第1キャパシタ部(CA1)上に位置する。第2キャパシタ部(CA2)は、第2絶縁層140、第1板状電極150、第2板状電極160および板状誘電層170を含む。
【0045】
第2絶縁層140は、第1キャパシタ部(CA1)上に位置する。第2絶縁層140は、第2電極133を覆うことができる。また、第2絶縁層140は、第2電極133が位置した領域以外の領域で第1絶縁層110を覆うことができる。第2絶縁層140は、酸化シリコン(SiO)層であってもよい。
【0046】
第1板状電極150は、第2絶縁層140の内側に位置する。第1板状電極150は、予め設定された面積を有する板状構造を有することができる。第1板状電極150は、2つが上下方向に離隔して位置することができる。2つの第1板状電極150のうち、基板100と隣接して位置する第1板状電極150は、上下方向に第2電極133と対向するように位置し、層間接続部151を介して第2電極133と接続することができる。層間接続部151は、第1板状電極150と第2電極133との間に位置することができる。層間接続部151は、第1板状電極150と第2電極133との間に第2絶縁層140を貫通するように位置し、両端がそれぞれ第1板状電極150と第2電極133に直接接触して接続されることができる。層間接続部151は、第1板状電極150と第2電極133との間に複数が位置することができる。層間接続部151は、ビア構造で提供することができる。
【0047】
第2板状電極160は、第2絶縁層140の内側に位置する。第2板状電極160は、予め設定された面積を有する板状構造を有することができる。第2板状電極160は、2つの第1板状電極150の間に位置することができる。第2板状電極160は、2つが上下方向に離隔して位置することができる。2つの第2板状電極160は、電極接続部161を介して接続することができる。電極接続部161は、第2板状電極160の間に位置することができる。即ち、電極接続部161は、2つの第2板状電極160の間に第2絶縁層140を貫通するように位置し、両端が互いに離隔して位置した2つの第2板状電極160にそれぞれ接続されることができる。電極接続部161は、2つの第2板状電極160の間に複数が位置することができる。電極接続部161は、ビア構造で提供することができる。
【0048】
板状誘電層170は、第1板状電極150と第2板状電極160との間に位置する。板状誘電層170は、ZrO-Al-ZrO複合層のZAZで形成することができる。また、板状誘電層170は、AlZrO、HfOなどの酸化金属のうちいずれか一つで形成することができる。また、板状誘電層170は、AlZrO、HfOなどの酸化金属の組み合わせで形成することができる。板状誘電層170は、誘電層132と同じ素材で提供することができる。
【0049】
第1外部電極180は、第1電極131および第2板状電極160に接続される。第1外部電極180は、第2キャパシタ部(CA2)上に位置することができる。第1外部電極180は、第2絶縁層140上に位置し、少なくとも一部領域が外部に露出される。第1外部電極180は、第1外部接続部181を介して第1電極131および第2板状電極160に接続することができる。第1外部接続部181は、第1外部電極180と導電層111との間に第1絶縁層110および第2絶縁層140を貫通するように位置し、両端がそれぞれ導電層111および第1外部電極180に接続することができる。第2板状電極160は、一側が第1外部接続部181と直接接触して接続されることができる。第2板状電極160は、板状誘電層170を間において、第1板状電極150と対向する領域の外側で第1外部接続部181と接続することができる。第1電極131は、導電層111を介して第1外部接続部181に接続される。第1外部接続部181は、第1絶縁層110および第2絶縁層140にわたってビア構造で提供することができる。
【0050】
第2外部電極190は、第2電極133および第1板状電極150に接続される。第2外部電極190は、第2キャパシタ部(CA2)上に位置することができる。第2外部電極190は、第2絶縁層140上に位置し、少なくとも一部領域が外部に露出される。第2外部電極190は、第2外部接続部191を介して第1板状電極150に接続することができる。第2外部接続部191は、第2絶縁層140の一部区間を貫通するように位置し、第2外部電極190、そしてそれぞれの第1板状電極150に直接接触して接続されることができる。この時、第1板状電極150は、板状誘電層170を間において、第2板状電極160が対向する領域の外側で第2外部接続部191に接続されることができる。第2電極133は、第1板状電極150を通じて第2外部電極190に接続される。第2外部接続部191は、ビア構造で提供することができる。
【0051】
一実施例によるキャパシタ10は、第1キャパシタ部(CA1)および第2キャパシタ部(CA2)を含む。これにより、キャパシタ10は高容量を有する。
【0052】
図2図9は、一実施例によるキャパシタの製造方法を示す図面である。
【0053】
以下、図2図8を参照して、一実施例によるキャパシタ10の製造方法を説明する。
【0054】
図2を参照すると、基板100上に第1キャパシタ部(CA1)を形成する。具体的に、基板100上に第1絶縁層110、導電層111、第1絶縁層110を交互に形成する。第1絶縁層110、導電層111は、蒸着工程を通して形成することができる。第1絶縁層110の形成には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。導電層111の形成には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。
【0055】
この後、第1絶縁層110にトレンチ120が形成される。トレンチ120は、エッチング工程を通して形成することができる。エッチング工程は、マスクを利用して行うことができる。マスクはフォトレジスト(PR)を通じて形成することができる。
【0056】
その後、第1絶縁層110上に第1電極131が形成される。第1電極131は、蒸着工程を通して形成することができる。第1電極131の蒸着には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。
【0057】
その後、第1電極131上に誘電層132が形成される。誘電層132は、蒸着工程を通して形成することができる。誘電層132の蒸着には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。
【0058】
その後、誘電層132上に第2電極133が形成される。第2電極133は、蒸着工程を通して形成することができる。第2電極133の蒸着には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。
【0059】
図3を参照すると、第1キャパシタ部(CA1)上に第2絶縁層140の一部(IM)が形成される。そして、第2絶縁層140の一部(IM)に層間接続部151、第1板状電極150、そして第1外部接続部181の一部(VA1)が形成される。第2絶縁層140は、蒸着工程を通して形成することができる。第2絶縁層140の形成には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。
【0060】
層間接続部151、第1板状電極150、そして第1外部接続部181の一部(VA1)は、第2絶縁層140のエッチング後の蒸着工程を通して形成することができる。エッチング工程は、マスクを利用して行うことができる。層間接続部151、第1板状電極150、そして第1外部接続部181の一部(VA1)は、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などにより形成することができる。
【0061】
図4を参照すると、第1板状電極150上に板状誘電層170が形成される。板状誘電層170は、蒸着工程を通して形成することができる。板状誘電層170の蒸着工程は、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などにより行うことができる。第1板状電極150の一部領域には、板状誘電層170が蒸着されない。第1板状電極150で板状誘電層170が蒸着されない領域は、外側端部に位置することができる。
【0062】
図5を参照すると、板状誘電層170上に第2板状電極160が形成される。そして第1外部接続部181の一部(VA1)をさらに形成することができる。第2板状電極160、第1外部接続部181は、蒸着工程を通して形成することができる。第2板状電極160、第1外部接続部181の蒸着工程は、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などにより行うことができる。第2板状電極160の形成は、第1外部接続部181の一部(VA1)と接触するように行われる。
【0063】
図6を参照すると、第2絶縁層140の一部(VA)がさらに形成される。そして、さらに形成された第2絶縁層140に電極接続部161、第2板状電極160、第1外部接続部181の一部(VA1)が形成される。また、第2外部接続部191の一部(VA2)がさらに形成される。第2絶縁層140は、蒸着工程を通して形成することができる。第2絶縁層140の形成には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。
【0064】
電極接続部161、第2板状電極160、第1外部接続部181の一部(VA1)、そして第2外部接続部191の一部(VA2)は、第2絶縁層140のエッチング後の蒸着工程を通して形成することができる。エッチング工程は、マスクを利用して行うことができる。電極接続部161、第2板状電極160、第1外部接続部181、そして第2外部接続部191の蒸着工程は、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などにより行うことができる。第2板状電極160は、一側が第1外部接続部181の一部(VA1)と接続するように形成される。第2外部接続部191の一部(VA2)は、第1板状電極150と接続するように形成される。
【0065】
図7を参照すると、第2板状電極160上に板状誘電層170が形成される。板状誘電層170は、蒸着工程を通して形成することができる。板状誘電層170の蒸着工程は、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などにより行うことができる。第2板状電極160の一部領域には、板状誘電層170が蒸着されない。第2板状電極160で板状誘電層170が蒸着されない領域は、第1外部接続部181の一部(VA1)と接続された外側端部に位置することができる。
【0066】
図8を参照すると、板状誘電層170上に第1板状電極150が形成される。そして、第1外部接続部181の一部(VA1)がさらに形成されることができる。第1板状電極150、第1外部接続部181の一部(VA1)は、蒸着工程を通して形成することができる。第1板状電極150、第1外部接続部181の一部(VA1)の蒸着工程は、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などにより行うことができる。第1板状電極150の形成は、第2外部接続部181の一部(VA2)と接触するように行われる。
【0067】
図9を参照すると、第2絶縁層140がさらに形成される。そして、第2絶縁層140上に第1外部電極180、第2外部電極190が形成される。第2絶縁層140は、蒸着工程を通して形成することができる。第2絶縁層140の形成には、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)などが使用できる。その後、第1外部電極180が第1外部接続部181に接続するように形成され、第2外部電極190が第2外部接続部191に接続するように形成される。第1外部電極180、第2外部電極190の形成に先立ち、第1外部接続部181、第2外部接続部191の露出のために第2絶縁層140がエッチングされることができる。また、第1外部電極180、第2外部電極190の形成に先立ち、第1外部接続部181の一部、第2外部接続部191の一部がさらに形成されることができる。第1外部電極180、第2外部電極190は、蒸着工程によって形成されることができる。第1外部電極180、第2外部電極190の蒸着は、化学気相蒸着(CVD、chemical vapor deposition)、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition、ALD)、メッキなどにより行うことができる。
【0068】
図10は、他の実施例によるキャパシタを示す図面である。
【0069】
図10を参照すると、他の実施例によるキャパシタ20は、基板200、第1キャパシタ部(CA1)、第2キャパシタ部(CA2)、第1外部電極280および第2外部電極290を含むことができる。
【0070】
基板200は、予め設定された面積を有する。基板200は、絶縁性素材で提供される。一例に、基板200は、シリコン基板であってもよい。
【0071】
第1キャパシタ部(CA1)は、基板200上に位置する。第1キャパシタ部(CA1)は、第1絶縁層210、第1電極231、誘電層232、第2電極233を含むことができる。
【0072】
第1電極231、誘電層232、第2電極233は、第1絶縁層210で形成されたトレンチ220上に位置する。また、第1絶縁層210内には導電層211が位置する。
【0073】
第1キャパシタ部(CA1)の構造は、図1で上述したキャパシタ10の第1キャパシタ部(CA1)と同一または類似するので反復された説明は省略する。
【0074】
第2キャパシタ部(CA2)は、第1キャパシタ部(CA1)上に位置する。第2キャパシタ部(CA2)は、第2絶縁層240、第1板状電極250、第2板状電極260および板状誘電層270を含む。
【0075】
第2絶縁層240は、第1キャパシタ部(CA1)上に位置する。第2絶縁層240は、第2電極233を覆うことができる。また、第2絶縁層240は、第2電極233が位置した領域以外の領域で第1絶縁層210を覆うことができる。第2絶縁層240は、酸化シリコン(SiO)層であってもよい。
【0076】
第1板状電極250、第2板状電極260、板状誘電層270は、第2絶縁層240の内側に位置する。
【0077】
第1板状電極250は、予め設定された面積を有する板状構造を有することができる。第1板状電極250は、複数が上下方向に離隔して位置することができる。複数の第1板状電極250のうち、基板200と最も隣接して位置する第1板状電極250は、上下方向に第2電極233と対向するように位置し、層間接続部251を介して第2電極233と接続されることができる。層間接続部251は、第1板状電極250と第2電極233との間に位置することができる。即ち、層間接続部251は、第1板状電極250と第2電極233との間で第2絶縁層240を貫通するように位置し、両端がそれぞれ第1板状電極250と第2電極233に接続することができる。層間接続部251は、第1板状電極250と第2電極233との間に複数が位置することができる。層間接続部251は、ビア構造で提供することができる。
【0078】
第2板状電極260は、第2絶縁層240の内側に位置する。第2板状電極260は、予め設定された面積を有する板状構造を有することができる。第2板状電極260は、複数が上下方向に離隔して位置することができる。第1板状電極250と第2板状電極260は、板状誘電層270を間において積層される。一例に、第2板状電極260は、板状誘電層270を間において第1板状電極250と交互に積層できる。板状誘電層270は、ZrO-Al-ZrO複合層のZAZで形成することができる。また、板状誘電層270は、AlZrO、HfOなどの酸化金属のうちいずれか一つで形成することができる。また、板状誘電層270は、AlZrO、HfOなどの酸化金属の組み合わせで形成することができる。板状誘電層270は、誘電層232と同じ素材で提供することができる。
【0079】
第1外部電極280は、第1電極231および第2板状電極260に接続される。第1外部電極280は、第2絶縁層240上に位置し、少なくとも一部領域が外部に露出される。第1外部電極280は、第1外部接続部281を介して第1電極231および第2板状電極260に接続することができる。第1外部接続部281は、第1外部電極280と導電層211との間で第1絶縁層210および第2絶縁層240を貫通するように位置し、両端がそれぞれ導電層211および第1外部電極280に接続することができる。第2板状電極260は、一側が第1外部接続部281と直接接触して接続されることができる。第2板状電極260は、板状誘電層270を間において第1板状電極250と対向する領域の外側で第1外部接続部281に接続することができる。第1電極231は、導電層211を介して第1外部接続部281に接続することができる。第1外部接続部281は、第1絶縁層210および第2絶縁層240にわたってビア構造で提供することができる。
【0080】
第2外部電極290は、第2電極233および第1板状電極250に接続される。第2外部電極290は、第2絶縁層240上に位置し、少なくとも一部領域が外部に露出される。第2外部電極290は、第2外部接続部291を通じて第1板状電極250に接続することができる。第2外部接続部291は、第2絶縁層240の一部区間を貫通するように位置し、第2外部電極290、そしてそれぞれの第1板状電極250に直接接触して接続されることができる。第1板状電極250は、板状誘電層270を間において第2板状電極260が対向する領域の外側で第2外部接続部291に接続することができる。第2電極233は、第1板状電極250を介して第2外部電極290に接続される。第2外部接続部291は、ビア構造で提供することができる。
【0081】
他の実施例によるキャパシタ20は、第1キャパシタ部(CA1)および第2キャパシタ部(CA2)を含む。これにより、キャパシタ20は高容量を有する。
【0082】
また、第2キャパシタ部(CA2)は、複数の第1板状電極250、複数の第2板状電極260が多層で積層され、高容量を有する。
【0083】
図11は、また他の実施例によるキャパシタを示す図面である。
【0084】
図11を参照すると、また他の実施例によるキャパシタ30は、第1キャパシタ部(CA1)、第2キャパシタ部(CA2)を含む。第1キャパシタ部(CA1)は、図1のキャパシタ10に含まれている第1キャパシタ部(CA1)と同一または類似しているので反復された説明は省略する。また、第2キャパシタ部(CA2)は、図1のキャパシタ10に含まれている第2キャパシタ部(CA2)、または図10のキャパシタ20に含まれている第2キャパシタ部(CA2)と同一または類似しているので反復された説明は省略する。
【0085】
以下、図1のキャパシタ10、または図10のキャパシタ20と差異点について説明する。
【0086】
また他の実施例によるキャパシタ30は、複数の第1外部電極380および複数の第2外部電極390を含むことができる。
【0087】
第1キャパシタ部(CA1)は、領域を異ならせて基板上に複数が位置することができる。そして、導電層311は、複数の第1キャパシタ部(CA1)に含まれている第1電極111、211全てに対して接続するように形成することができる。導電層311には、領域を異ならせて複数の第1外部接続部381が接続される。そして、複数の第1外部接続部381のそれぞれには、第1外部電極380が接続される。この時、1つの第1キャパシタ部(CA1)には、少なくとも一つ以上の第1外部接続部381および第1外部電極380が接続されることができる。また、複数の第1外部接続部381のそれぞれは、隣接して位置する第2キャパシタ部(CA2)の第2板状電極160、260に接続される。複数の第1外部電極380は、導電層311を介して接続される。
【0088】
それぞれの第1キャパシタ部(CA1)上には少なくとも一つ以上の第2キャパシタ部(CA2)が位置することができる。それぞれの第2キャパシタ部(CA2)は、少なくとも一つ以上の第2外部接続部391と接続することができる。そして、それぞれの第2外部接続部391は、第2外部電極390と接続される。これにより、互いに相異なる第2キャパシタ部(CA2)は、並列構造を有する。
【0089】
また他の実施例によるキャパシタ30は、複数の第1外部電極380および複数の第2外部電極390を有する。これにより、外部回路との接続を様々に調節することができる。
【0090】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、請求範囲と発明の説明および添付した図面の範囲内で様々に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属することは当然である。
【符号の説明】
【0091】
100 基板
110 第1絶縁層
111 導電層
120 トレンチ
131 第1電極
132 誘電層
133 第2電極
140 第2絶縁層
150 第1板状電極
160 第2板状電極
170 板状誘電層
180 第1外部電極
190 第2外部電極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11