(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025029010
(43)【公開日】2025-03-05
(54)【発明の名称】光線角化症を治療および/または予防する方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/5377 20060101AFI20250226BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20250226BHJP
A61P 17/12 20060101ALI20250226BHJP
【FI】
A61K31/5377
A61P17/00
A61P17/12
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024207319
(22)【出願日】2024-11-28
(62)【分割の表示】P 2022180723の分割
【原出願日】2018-03-12
(31)【優先権主張番号】62/469,889
(32)【優先日】2017-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523152097
【氏名又は名称】エイティーエヌエックス エスピーブイ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】クワン ミン-ファン ルドルフ
(72)【発明者】
【氏名】ラウ ジョンソン ユ-ナム
(72)【発明者】
【氏名】クレイマー イー. ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】カトラー デビッド ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】ファン ジェーン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】光線角化症の治療法を提供する。
【解決手段】その必要がある対象にKX-01:
の治療有効量を投与する工程を含む、光線角化症を治療および/または予防する方法である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
日光角化症を処置および/または予防するための、KX-01:
【化1】
を含む医薬であって、該KX-01を0.1mg~10mgの用量で対象の患部に投与する、医薬。
【請求項2】
患部が0.01cm2~300cm2である、請求項1の医薬。
【請求項3】
患部が10cm2~200cm2である、請求項1または2の医薬。
【請求項4】
患部が皮膚である、請求項1~3の何れかの医薬。
【請求項5】
患部が25cm2である、請求項1~4の何れかの医薬。
【請求項6】
患部が100cm2である、請求項1~4の何れかの医薬。
【請求項7】
対象が1つの患部を有する、請求項1~6の何れかの医薬。
【請求項8】
対象が1つより多い患部を有する、請求項1~6の何れかの医薬。
【請求項9】
週1回、3日毎に1回、2日毎に1回、1日1回、1日2回、1日3回または1日4回投与される、請求項1~8の何れかの医薬。
【請求項10】
1日、2日、3日、4日または5日間投与される、請求項1~9の何れかの医薬。
【請求項11】
週に1日、2日、3日、4日、5日または6日間投与される、請求項1~9の何れかの医薬。
【請求項12】
連続的に週に2日間以上、1日1回または2回投与された後、週の残りの期間は投与が中断される、請求項1~11の何れかの医薬。
【請求項13】
局所投与される、請求項1~12の何れかの医薬。
【請求項14】
処置が光線角化症の他の治療と比較して対象における局所皮膚反応または他の有害な副作用の数および/または重症度を低減する、請求項1~13の何れかの医薬。
【請求項15】
対象の患部に0.2mg~5mgの用量で投与される、請求項1~14の何れかの医薬。
【請求項16】
対象の患部に0.5mg~2.5mgの用量で投与される、請求項1~15の何れかの医薬。
【請求項17】
対象の患部に0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1mg、1.1mg、1.2mg、1.3mg、1.4mg、1.5mg、1.6mg、1.7mg、1.8mg、1.9mg、2.0mg、2.1mg、2.2mg、2.3mg、2.4mg、2.5mg、2.6mg、2.7mg、2.8mg、2.9mg、3mg、4mgまたは5mgの用量で投与される、請求項15の医薬。
【請求項18】
対象の患部に0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1mg、1.1mg、1.2mg、1.3mg、1.4mg、1.5mg、1.6mg、1.7mg、1.8mg、1.9mg、2.0mg、2.1mg、2.2mg、2.3mg、2.4mgまたは2.5mgの用量で投与される、請求項16の医薬。
【請求項19】
1日1回投与される、請求項1~18の何れかの医薬。
【請求項20】
3日間投与される、請求項1~19の何れかの医薬。
【請求項21】
5日間投与される、請求項1~19の何れかの医薬。
【請求項22】
0.5mgの用量で1日1回3日間投与される、請求項1~20の何れかの医薬。
【請求項23】
0.5mgの用量で1日1回5日間投与される、請求項1~19および21の何れかの医薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は2017年3月10日に出願の米国仮出願第62/469,889号の優先権および恩典を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
背景
光線角化症すなわち日光角化症は太陽の紫外線による損傷に起因する鱗状の痂皮増殖(病変)である。これらは典型的には顔、禿げた頭皮、唇、手の甲などの太陽に晒される部位に見られ、隆起し、肌触りがザラザラし、いぼに似ていることが多い。ほとんどは赤くなるが一部は黄褐色、ピンク色、および/または肌色になる。治療せずに放置された場合、光線角化症の最大10パーセントが、皮膚癌で2番目に多い形態である扁平上皮癌(SCC)を発症する。より稀な例では、光線角化症は、皮膚癌で最も多い形態である基底細胞癌に変化することもある。5800万人を超えるアメリカ人が光線角化症を患っていると推測されている。光線角化症の治療は凍結療法、外科的除去、ケミカルピーリング、光線力学療法、レーザー皮膚再生法、ならびに/または薬物を含有したゲルおよびクリームを含む。光線角化症の有病率、および適切に治療されない場合にそれが皮膚癌へと変化する能力のため、さらなる治療法の開発が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
概要
1つの局面では、本願は、その必要がある対象にKX-01:
【化1】
の治療有効量を投与する工程を含む、光線角化症を治療および/または予防する方法に少なくとも部分的に関する。
【0004】
1つの局面では、KX-01は約0.1mg~約10mgの用量で対象の患部に投与される。
【0005】
1つの局面では、KX-01は約0.2mg~約5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0006】
1つの局面では、KX-01は約0.5mg~約2.5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0007】
1つの局面では、KX-01は約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約1.1mg、約1.2mg、約1.3mg、約1.4mg、約1.5mg、約1.6mg、約1.7mg、約1.8mg、約1.9mg、約2.0mg、約2.1mg、約2.2mg、約2.3mg、約2.4mg、約2.5mg、約2.6mg、約2.7mg、約2.8mg、約2.9mg、約3mg、約4mg、または約5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0008】
1つの局面では、KX-01は約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約1.1mg、約1.2mg、約1.3mg、約1.4mg、約1.5mg、約1.6mg、約1.7mg、約1.8mg、約1.9mg、約2.0mg、約2.1mg、約2.2mg、約2.3mg、約2.4mg、または約2.5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0009】
1つの局面では、KX-01は約0.0003mg/cm2~約10mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0010】
1つの局面では、KX-01は約0.001mg/cm2~約0.4mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0011】
1つの局面では、KX-01は約0.005mg/cm2~約0.1mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0012】
1つの局面では、KX-01は約0.005mg/cm2~約0.02mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0013】
1つの局面では、KX-01は約0.025mg/cm2~約0.1mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0014】
1つの局面では、KX-01は約0.001mg/cm2、約0.002mg/cm2、約0.003mg/cm2、約0.004mg/cm2、約0.005mg/cm2、約0.006mg/cm2、約0.007mg/cm2、約0.008mg/cm2、約0.009mg/cm2、約0.01mg/cm2、約0.02mg/cm2、約0.03mg/cm2、約0.04mg/cm2、約0.05mg/cm2、約0.06mg/cm2、約0.07mg/cm2、約0.08mg/cm2、約0.09mg/cm2、約0.1mg/cm2、約0.15mg/cm2、約0.2mg/cm2、約0.25mg/cm2、約0.3mg/cm2、約0.35mg/cm2、または約0.4mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0015】
1つの局面では、KX-01は約0.005mg/cm2、約0.006mg/cm2、約0.007mg/cm2、約0.008mg/cm2、約0.009mg/cm2、約0.01mg/cm2、約0.015mg/cm2、約0.02mg/cm2、約0.025mg/cm2、約0.03mg/cm2、約0.035mg/cm2、約0.04mg/cm2、約0.045mg/cm2、約0.05mg/cm2、約0.055mg/cm2、約0.06mg/cm2、約0.065mg/cm2、約0.07mg/cm2、約0.075mg/cm2、約0.08mg/cm2、約0.085mg/cm2、約0.09mg/cm2、約0.095mg/cm2、または約0.1mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0016】
1つの局面では、対象の患部は約0.01cm2~約300cm2である。
【0017】
1つの局面では、対象の患部は約1cm2~約200cm2、約1cm2~約100cm2、約1cm2~約75cm2、約1cm2~約50cm2、または約1cm2~約25cm2である。
【0018】
1つの局面では、対象の患部は約10cm2~約200cm2、約10cm2~約100cm2、約10cm2~約75cm2、約10cm2~約50cm2、または約10cm2~約25cm2である。
【0019】
1つの局面では、対象の患部は約25cm2~約200cm2、約25cm2~約100cm2、約25cm2~約75cm2、または約25cm2~約50cm2である。
【0020】
1つの局面では、対象の患部は約25cm2~約100cm2、約25cm2~約90cm2、約25cm2~約80cm2、または約25cm2~約70cm2、約25cm2~約60cm2、約25cm2~約50cm2、約25cm2~約40cm2、または約25cm2~約30cm2である。
【0021】
1つの局面では、対象の患部は約25cm2、約30cm2、約35cm2、約40cm2、約45cm2、約50cm2、約55cm2、約60cm2、約65cm2、約70cm2、約75cm2、約80cm2、約85cm2、約90cm2、約95cm2、または約100cm2である。
【0022】
1つの局面では、対象の患部は皮膚である。
【0023】
1つの局面では、対象の患部は頭皮、額、前腕、顔、鼻、耳、眼瞼、唇、首、腕、手、躯幹、脚、および足より独立して選択される1つまたは複数の場所に位置する。
【0024】
1つの局面では、対象は1つより多い患部を有する。
【0025】
1つの局面では、KX-01は週1回、3日毎に1回、2日毎に1回、1日1回、1日2回、1日3回、または1日4回投与される。
【0026】
1つの局面では、KX-01は1日1回または1日2回投与される。
【0027】
1つの局面では、KX-01は1日1回投与される。
【0028】
1つの局面では、KX-01は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20または21日間投与される。
【0029】
1つの局面では、KX-01は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14日間投与される。
【0030】
1つの局面では、KX-01は1、2、3、4、5、6、または7日間投与される。
【0031】
1つの局面では、KX-01は1、2、3、4、または5日間投与される。
【0032】
1つの局面では、KX-01は週に1、2、3、4、5、または6日間投与される。
【0033】
1つの局面では、KX-01は週に2、3、4、5、または6日間投与される。
【0034】
1つの局面では、KX-01は、連続的に週に2日間以上、1日1回または2回投与された後、週の残りの期間は投与が中断される。
【0035】
1つの局面では、KX-01は隔日で1日1回または2回投与される。
【0036】
1つの局面では、KX-01は3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に1日1回または2回投与される。
【0037】
1つの局面では、KX-01は3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に2日続けて1日1回または2回投与される。
【0038】
1つの局面では、KX-01は4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に3日続けて1日1回または2回投与される。
【0039】
1つの局面では、KX-01は5日毎、6日毎、または7日毎に4日続けて1日1回または2回投与される。
【0040】
1つの局面では、KX-01は光線角化症が完全に治療されるまで投与される。
【0041】
1つの局面では、KX-01は局所投与される。
【0042】
1つの局面では、KX-01の投与は光線角化症の他の治療と比較して対象における局所皮膚反応または他の有害な副作用の数および/または重症度を低減する。
【0043】
1つの局面では、KX-01の投与は光線角化症の他の治療と比較して局所皮膚反応または他の有害な副作用を有する対象の数を低減する。
【0044】
1つの局面では、局所皮膚反応は小水疱形成、膿疱形成、びらん、潰瘍形成、発赤、腫脹、剥離、落屑、硬いしこり、乾燥、膿、および水疱形成からなる群より選択される。
【0045】
1つの局面では、他の副作用は適用部位疼痛、適用部位掻痒、適用部位刺激、適用部位腫脹、適用部位灼熱感、適用部位感染、眼窩周囲浮腫、鼻咽頭炎、悪寒、咽喉痛、垂れ下がった目、腫れた目、色素沈着減少、色素沈着過剰、および頭痛からなる群より選択される。
【0046】
1つの局面では、本願は少なくとも部分的には、光線角化症の治療および/または予防における使用(例えば、局所使用)のためのKX-01に関する。特定の局面では、KX-01は、本明細書において記載される用量、投薬スケジュール、および/または1つもしくは複数の患部でのそれを必要とする対象における使用のためのものである。
【0047】
1つの局面では、本願は少なくとも部分的には、光線角化症の治療および/または予防におけるKX-01の使用(例えば、局所使用)に関する。特定の局面では、KX-01は、本明細書において記載される用量、投薬スケジュール、および/または1つもしくは複数の患部でそれを必要とする対象において使用される。
【0048】
1つの局面では、本願は少なくとも部分的には、光線角化症の治療および/または予防のための薬剤の製造におけるKX-01の使用に関する。特定の局面では、KX-01は、本明細書において記載される用量、投薬スケジュール、および/または1つもしくは複数の患部でそれを必要とする対象において使用される。
[本発明1001]
その必要がある対象にKX-01:
【化2】
の治療有効量を投与する工程を含む、光線角化症を治療および/または予防する方法。
[本発明1002]
KX-01が約0.1mg~約10mgの用量で対象の患部に投与される、本発明1001の方法。
[本発明1003]
KX-01が約0.2mg~約5mgの用量で対象の患部に投与される、本発明1001~1002のいずれかの方法。
[本発明1004]
KX-01が約0.5mg~約2.5mgの用量で対象の患部に投与される、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1005]
KX-01が約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約1.1mg、約1.2mg、約1.3mg、約1.4mg、約1.5mg、約1.6mg、約1.7mg、約1.8mg、約1.9mg、約2.0mg、約2.1mg、約2.2mg、約2.3mg、約2.4mg、約2.5mg、約2.6mg、約2.7mg、約2.8mg、約2.9mg、約3mg、約4mg、または約5mgの用量で対象の患部に投与される、本発明1001~1003のいずれかの方法。
[本発明1006]
KX-01が約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約1.1mg、約1.2mg、約1.3mg、約1.4mg、約1.5mg、約1.6mg、約1.7mg、約1.8mg、約1.9mg、約2.0mg、約2.1mg、約2.2mg、約2.3mg、約2.4mg、または約2.5mgの用量で対象の患部に投与される、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1007]
KX-01が約0.0003mg/cm
2~約10mg/cm
2の用量で対象の患部に投与される、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1008]
KX-01が約0.001mg/cm
2~約0.4mg/cm
2の用量で対象の患部に投与される、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1009]
KX-01が約0.005mg/cm
2~約0.1mg/cm
2の用量で対象の患部に投与される、本発明1001~1008のいずれかの方法。
[本発明1010]
KX-01が約0.005mg/cm
2~約0.02mg/cm
2の用量で対象の患部に投与される、本発明1001~1008のいずれかの方法。
[本発明1011]
KX-01が約0.025mg/cm
2~約0.1mg/cm
2の用量で対象の患部に投与される、本発明1001~1008のいずれかの方法。
[本発明1012]
KX-01が約0.001mg/cm
2、約0.002mg/cm
2、約0.003mg/cm
2、約0.004mg/cm
2、約0.005mg/cm
2、約0.006mg/cm
2、約0.007mg/cm
2、約0.008mg/cm
2、約0.009mg/cm
2、約0.01mg/cm
2、約0.02mg/cm
2、約0.03mg/cm
2、約0.04mg/cm
2、約0.05mg/cm
2、約0.06mg/cm
2、約0.07mg/cm
2、約0.08mg/cm
2、約0.09mg/cm
2、約0.1mg/cm
2、約0.15mg/cm
2、約0.2mg/cm
2、約0.25mg/cm
2、約0.3mg/cm
2、約0.35mg/cm
2、または約0.4mg/cm
2の用量で対象の患部に投与される、本発明1001~1008のいずれかの方法。
[本発明1013]
KX-01が約0.005mg/cm
2、約0.006mg/cm
2、約0.007mg/cm
2、約0.008mg/cm
2、約0.009mg/cm
2、約0.01mg/cm
2、約0.015mg/cm
2、約0.02mg/cm
2、約0.025mg/cm
2、約0.03mg/cm
2、約0.035mg/cm
2、約0.04mg/cm
2、約0.045mg/cm
2、約0.05mg/cm
2、約0.055mg/cm
2、約0.06mg/cm
2、約0.065mg/cm
2、約0.07mg/cm
2、約0.075mg/cm
2、約0.08mg/cm
2、約0.085mg/cm
2、約0.09mg/cm
2、約0.095mg/cm
2、または約0.1mg/cm
2の用量で対象の患部に投与される、本発明1001~1008のいずれかの方法。
[本発明1014]
患部が約0.01cm
2~約300cm
2である、本発明1002~1013のいずれかの方法。
[本発明1015]
患部が約1cm
2~約200cm
2、約1cm
2~約100cm
2、約1cm
2~約75cm
2、約1cm
2~約50cm
2、または約1cm
2~約25cm
2である、本発明1002~1013のいずれかの方法。
[本発明1016]
患部が約10cm
2~約200cm
2、約10cm
2~約100cm
2、約10cm
2~約75cm
2、約10cm
2~約50cm
2、または約10cm
2~約25cm
2である、本発明1002~1013のいずれかの方法。
[本発明1017]
患部が約25cm
2~約200cm
2、約25cm
2~約100cm
2、約25cm
2~約75cm
2、または約25cm
2~約50cm
2である、本発明1002~1013のいずれかの方法。
[本発明1018]
患部が約25cm
2~約100cm
2、約25cm
2~約90cm
2、約25cm
2~約80cm
2、または約25cm
2~約70cm
2、約25cm
2~約60cm
2、約25cm
2~約50cm
2、約25cm
2~約40cm
2、または約25cm
2~約30cm
2である、本発明1002~1013のいずれかの方法。
[本発明1019]
患部が約25cm
2、約30cm
2、約35cm
2、約40cm
2、約45cm
2、約50cm
2、約55cm
2、約60cm
2、約65cm
2、約70cm
2、約75cm
2、約80cm
2、約85cm
2、約90cm
2、約95cm
2、または約100cm
2である、本発明1002~1013のいずれかの方法。
[本発明1020]
患部が皮膚である、本発明1002~1019のいずれかの方法。
[本発明1021]
患部が頭皮、額、前腕、顔、鼻、耳、眼瞼、唇、首、腕、手、躯幹、脚、および足より独立して選択される1つまたは複数の場所に位置する、本発明1002~1020のいずれかの方法。
[本発明1022]
対象が1つより多い患部を有する、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1023]
KX-01が週1回、3日毎に1回、2日毎に1回、1日1回、1日2回、1日3回、または1日4回投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1024]
KX-01が1日1回または1日2回投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1025]
KX-01が1日1回投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1026]
KX-01が1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、または21日間投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1027]
KX-01が1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14日間投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1028]
KX-01が1、2、3、4、5、6、または7日間投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1029]
KX-01が1、2、3、4、または5日間投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1030]
KX-01が週に1、2、3、4、5、または6日間投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1031]
KX-01が週に2、3、4、5、または6日間投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1032]
KX-01が、連続的に週に2日間以上、1日1回または2回投与された後、週の残りの期間は投与が中断される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1033]
KX-01が隔日で1日1回または2回投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1034]
KX-01が3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に1日1回または2回投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1035]
KX-01が3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に2日続けて1日1回または2回投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1036]
KX-01が4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に3日続けて1日1回または2回投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1037]
KX-01が5日毎、6日毎、または7日毎に4日続けて1日1回または2回投与される、本発明1001~1021のいずれかの方法。
[本発明1038]
光線角化症が完全に治療されるまでKX-01が投与される、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1039]
KX-01が局所投与される、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1040]
KX-01の投与が光線角化症の他の治療と比較して対象における局所皮膚反応または他の有害な副作用の数および/または重症度を低減する、本発明1001~1039のいずれかの方法。
[本発明1041]
KX-01の投与が光線角化症の他の治療と比較して局所皮膚反応または他の有害な副作用を有する対象の数を低減する、本発明1001~1039のいずれかの方法。
[本発明1042]
局所皮膚反応が小水疱形成、膿疱形成、びらん、潰瘍形成、発赤、腫脹、剥離、落屑、硬いしこり、乾燥、膿、および水疱形成から選択される群より選択される、本発明1040または1041の方法。
[本発明1043]
他の副作用が適用部位疼痛、適用部位掻痒、適用部位刺激、適用部位腫脹、適用部位灼熱感、適用部位感染、眼窩周囲浮腫、鼻咽頭炎、悪寒、咽喉痛、垂れ下がった目、腫れた目、色素沈着減少、色素沈着過剰、および頭痛からなる群より選択される、本発明1042の方法。
[本発明1044]
その必要がある対象において光線角化症を治療および/または予防するためのKX-01:
【化3】
の使用。
[本発明1045]
KX-01が約0.1mg~約10mgの用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044の使用。
[本発明1046]
KX-01が約0.2mg~約5mgの用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1045のいずれかの使用。
[本発明1047]
KX-01が約0.5mg~約2.5mgの用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1046のいずれかの使用。
[本発明1048]
KX-01が約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約1.1mg、約1.2mg、約1.3mg、約1.4mg、約1.5mg、約1.6mg、約1.7mg、約1.8mg、約1.9mg、約2.0mg、約2.1mg、約2.2mg、約2.3mg、約2.4mg、約2.5mg、約2.6mg、約2.7mg、約2.8mg、約2.9mg、約3mg、約4mg、または約5mgの用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1046のいずれかの使用。
[本発明1049]
KX-01が約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約1.1mg、約1.2mg、約1.3mg、約1.4mg、約1.5mg、約1.6mg、約1.7mg、約1.8mg、約1.9mg、約2.0mg、約2.1mg、約2.2mg、約2.3mg、約2.4mg、または約2.5mgの用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1048のいずれかの使用。
[本発明1050]
KX-01が約0.0003mg/cm
2~約10mg/cm
2の用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1049のいずれかの使用。
[本発明1051]
KX-01が約0.001mg/cm
2~約0.4mg/cm
2の用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1050のいずれかの使用。
[本発明1052]
KX-01が約0.005mg/cm
2~約0.1mg/cm
2の用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1051のいずれかの使用。
[本発明1053]
KX-01が約0.005mg/cm
2~約0.02mg/cm
2の用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1051のいずれかの使用。
[本発明1054]
KX-01が約0.025mg/cm
2~約0.1mg/cm
2の用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1051のいずれかの使用。
[本発明1055]
KX-01が約0.001mg/cm
2、約0.002mg/cm
2、約0.003mg/cm
2、約0.004mg/cm
2、約0.005mg/cm
2、約0.006mg/cm
2、約0.007mg/cm
2、約0.008mg/cm
2、約0.009mg/cm
2、約0.01mg/cm
2、約0.02mg/cm
2、約0.03mg/cm
2、約0.04mg/cm
2、約0.05mg/cm
2、約0.06mg/cm
2、約0.07mg/cm
2、約0.08mg/cm
2、約0.09mg/cm
2、約0.1mg/cm
2、約0.15mg/cm
2、約0.2mg/cm
2、約0.25mg/cm
2、約0.3mg/cm
2、約0.35mg/cm
2、または約0.4mg/cm
2の用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1051のいずれかの使用。
[本発明1056]
KX-01が約0.005mg/cm
2、約0.006mg/cm
2、約0.007mg/cm
2、約0.008mg/cm
2、約0.009mg/cm
2、約0.01mg/cm
2、約0.015mg/cm
2、約0.02mg/cm
2、約0.025mg/cm
2、約0.03mg/cm
2、約0.035mg/cm
2、約0.04mg/cm
2、約0.045mg/cm
2、約0.05mg/cm
2、約0.055mg/cm
2、約0.06mg/cm
2、約0.065mg/cm
2、約0.07mg/cm
2、約0.075mg/cm
2、約0.08mg/cm
2、約0.085mg/cm
2、約0.09mg/cm
2、約0.095mg/cm
2、または約0.1mg/cm
2の用量での対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1051のいずれかの使用。
[本発明1057]
患部が約0.01cm
2~約300cm
2である、本発明1045~1056のいずれかの使用。
[本発明1058]
患部が約1cm
2~約200cm
2、約1cm
2~約100cm
2、約1cm
2~約75cm
2、約1cm
2~約50cm
2、または約1cm
2~約25cm
2である、本発明1045~1056のいずれかの使用。
[本発明1059]
患部が約10cm
2~約200cm
2、約10cm
2~約100cm
2、約10cm
2~約75cm
2、約10cm
2~約50cm
2、または約10cm
2~約25cm
2である、本発明1045~1056のいずれかの使用。
[本発明1060]
患部が約25cm
2~約200cm
2、約25cm
2~約100cm
2、約25cm
2~約75cm
2、または約25cm
2~約50cm
2である、本発明1045~1056のいずれかの使用。
[本発明1061]
患部が約25cm
2~約100cm
2、約25cm
2~約90cm
2、約25cm
2~約80cm
2、または約25cm
2~約70cm
2、約25cm
2~約60cm
2、約25cm
2~約50cm
2、約25cm
2~約40cm
2、または約25cm
2~約30cm
2である、本発明1045~1056のいずれかの使用。
[本発明1062]
患部が約25cm
2、約30cm
2、約35cm
2、約40cm
2、約45cm
2、約50cm
2、約55cm
2、約60cm
2、約65cm
2、約70cm
2、約75cm
2、約80cm
2、約85cm
2、約90cm
2、約95cm
2、または約100cm
2である、本発明1045~1056のいずれかの使用。
[本発明1063]
患部が皮膚である、本発明1045~1062のいずれかの使用。
[本発明1064]
患部が頭皮、額、前腕、顔、鼻、耳、眼瞼、唇、首、腕、手、躯幹、脚、および足より独立して選択される1つまたは複数の場所に位置する、本発明1045~1063のいずれかの使用。
[本発明1065]
対象が1つより多い患部を有する、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1066]
KX-01が週1回、3日毎に1回、2日毎に1回、1日1回、1日2回、1日3回、または1日4回の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1067]
KX-01が1日1回または1日2回の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1068]
KX-01が1日1回の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1069]
KX-01が1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、または21日間の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1070]
KX-01が1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14日間の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1071]
KX-01が1、2、3、4、5、6、または7日間の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1072]
KX-01が1、2、3、4、または5日間の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1073]
KX-01が週に1、2、3、4、5、または6日間の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1074]
KX-01が週に2、3、4、5、または6日間の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1075]
KX-01が、連続的に週に2日間以上の1日1回または2回の適用の後に、週の残りの期間の投与の中断が続く、対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1076]
KX-01が隔日で1日1回または2回の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1077]
KX-01が3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に1日1回または2回の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1078]
KX-01が3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に2日続けて1日1回または2回の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1079]
KX-01が4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に3日続けて1日1回または2回の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1080]
KX-01が5日毎、6日毎、または7日毎に4日続けて1日1回または2回の対象の患部への適用のためのものである、本発明1044~1064のいずれかの使用。
[本発明1081]
KX-01が、光線角化症が完全に治療されるまでの対象の患部への適用のためのものである、本発明1043~1080のいずれかの使用。
[本発明1082]
KX-01が対象の患部への局所適用のためのものである、本発明1043~1080のいずれかの使用。
[本発明1083]
KX-01が光線角化症の他の治療と比較して対象における局所皮膚反応または他の有害な副作用の数および/または重症度を低減する、本発明1043~1082のいずれかの使用。
[本発明1084]
KX-01が光線角化症の他の治療と比較して局所皮膚反応または他の有害な副作用を有する対象の数を低減する、本発明1043~1082のいずれかの使用。
[本発明1085]
局所皮膚反応が小水疱形成、膿疱形成、びらん、潰瘍形成、発赤、腫脹、剥離、落屑、硬いしこり、乾燥、膿、および水疱形成から選択される群より選択される、本発明1083または1084の使用。
[本発明1086]
他の副作用が適用部位疼痛、適用部位掻痒、適用部位刺激、適用部位腫脹、適用部位灼熱感、適用部位感染、眼窩周囲浮腫、鼻咽頭炎、悪寒、咽喉痛、垂れ下がった目、腫れた目、色素沈着減少、色素沈着過剰、および頭痛からなる群より選択される、本発明1085の使用。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】LSR複合スコアの平均値対時間-背側前腕に局所投与したKX-01の第1相試験。○コホート1(N=4):典型的なAK病変が4~8個ある25cm
2部位に3日間連続で毎日局所投与した0.5mgのKX-01。☆コホート2(N=10):典型的なAK病変が8~16個ある100cm
2部位に3日間連続で毎日局所投与した2.0mgのKX-01。△コホート3(N=8):典型的なAK病変が4~8個ある25cm
2部位に5日間連続で毎日局所投与した0.5mgのKX-01。□コホート4(N=8):典型的なAK病変が8~16個ある100cm
2部位に5日間連続で毎日局所投与した2.0mgのKX-01。
【
図2】LSR複合スコアの平均値対時間-局所投与したKX-01の第2a相試験。典型的なAK病変が4~8個ある25cm
2の連続治療部位に3日間連続または5日間連続で局所投与した0.5mgのKX-01。
【
図3】Picato(インゲノールメブテート)(登録商標)(
図3A)により治療した患者における前腕の皮膚反応とKX-01(
図3B)により治療した患者における前腕の皮膚反応の比較。
【
図4】Picato(インゲノールメブテート)(登録商標)(
図4A)により治療した患者における額の皮膚反応とKX-01(
図4B)により治療した患者における額の皮膚反応の比較。
【
図5】経時的なAK病変数の中央値を表す棒グラフ(棒の各対の左側の棒は5日間の治療の結果を示し、右側の棒は3日間の治療の結果を示す)。
【発明を実施するための形態】
【0050】
詳細な説明
本願は、その必要がある対象にKX-01:
【化4】
の治療有効量を投与する工程を含む、光線角化症を治療および/または予防する方法に少なくとも部分的に関する。
【0051】
本願は、その必要がある対象にKX-01:
【化5】
の治療有効量を投与する工程を含む、光線角化症を治療する方法に少なくとも部分的に関する。
【0052】
本願は、その必要がある対象にKX-01:
【化6】
の治療有効量を投与する工程を含む、光線角化症を予防する方法に少なくとも部分的に関する。
【0053】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約10mgの用量で対象の患部に投与される。
【0054】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0055】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.5mg~約2.5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0056】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約9mg、約0.1mg~約8mg、約0.1mg~約7mg、約0.1mg~約6mg、約0.1mg~約5mg、約0.1mg~約4mg、約0.1mg~約3mg、約0.1mg~約2mg、約0.1mg~約1mg、約0.1mg~約0.9mg、約0.1mg~約0.8mg、約0.1mg~約0.7mg、約0.1mg~約0.6mg、約0.1mg~約0.5mg、約0.1mg~約0.4mg、約0.1mg~約0.3mg、または約0.1mg~約0.2mgの用量で対象の患部に投与される。
【0057】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約10mg、約0.2mg~約9mg、約0.2mg~約8mg、約0.2mg~約7mg、約0.2mg~約6mg、約0.2mg~約5mg、約0.2mg~約4mg、約0.2mg~約3mg、約0.2mg~約2mg、約0.2mg~約1mg、約0.2mg~約0.9mg、約0.2mg~約0.8mg、約0.2mg~約0.7mg、約0.2mg~約0.6mg、約0.2mg~約0.5mg、約0.2mg~約0.4mg、または約0.2mg~約0.3mgの用量で対象の患部に投与される。
【0058】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.3mg~約10mg、約0.3mg~約9mg、約0.3mg~約8mg、約0.3mg~約7mg、約0.3mg~約6mg、約0.3mg~約5mg、約0.3mg~約4mg、約0.3mg~約3mg、約0.3mg~約2mg、約0.3mg~約1mg、約0.3mg~約0.9mg、約0.3mg~約0.8mg、約0.3mg~約0.7mg、約0.3mg~約0.6mg、約0.3mg~約0.5mg、または約0.3mg~約0.4mgの用量で対象の患部に投与される。
【0059】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.4mg~約10mg、約0.4mg~約9mg、約0.4mg~約8mg、約0.4mg~約7mg、約0.4mg~約6mg、約0.4mg~約5mg、約0.4mg~約4mg、約0.4mg~約3mg、約0.4mg~約2mg、約0.4mg~約1mg、約0.4mg~約0.9mg、約0.4mg~約0.8mg、約0.4mg~約0.7mg、約0.4mg~約0.6mg、または約0.4mg~約0.5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0060】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.5mg~約10mg、約0.5mg~約9mg、約0.5mg~約8mg、約0.5mg~約7mg、約0.5mg~約6mg、約0.5mg~約5mg、約0.5mg~約4mg、約0.5mg~約3mg、約0.5mg~約2mg、約0.5mg~約1mg、約0.5mg~約0.9mg、約0.5mg~約0.8mg、約0.5mg~約0.7mg、または約0.5mg~約0.6mgの用量で対象の患部に投与される。
【0061】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.6mg~約10mg、約0.6mg~約9mg、約0.6mg~約8mg、約0.6mg~約7mg、約0.6mg~約6mg、約0.6mg~約5mg、約0.6mg~約4mg、約0.6mg~約3mg、約0.6mg~約2mg、約0.6mg~約1mg、約0.6mg~約0.9mg、約0.6mg~約0.8mg、または約0.6mg~約0.7mgの用量で対象の患部に投与される。
【0062】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.7mg~約10mg、約0.7mg~約9mg、約0.7mg~約8mg、約0.7mg~約7mg、約0.7mg~約6mg、約0.7mg~約5mg、約0.7mg~約4mg、約0.7mg~約3mg、約0.7mg~約2mg、約0.7mg~約1mg、約0.7mg~約0.9mg、または約0.7mg~約0.8mgの用量で対象の患部に投与される。
【0063】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.8mg~約10mg、約0.8mg~約9mg、約0.8mg~約8mg、約0.8mg~約7mg、約0.8mg~約6mg、約0.8mg~約5mg、約0.8mg~約4mg、約0.8mg~約3mg、約0.8mg~約2mg、約0.8mg~約1mg、または約0.8mg~約0.9mgの用量で対象の患部に投与される。
【0064】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.9mg~約10mg、約0.9mg~約9mg、約0.9mg~約8mg、約0.9mg~約7mg、約0.9mg~約6mg、約0.9mg~約5mg、約0.9mg~約4mg、約0.9mg~約3mg、約0.9mg~約2mg、または約0.9mg~約1mgの用量で対象の患部に投与される。
【0065】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約1mg~約10mg、約1mg~約9mg、約1mg~約8mg、約1mg~約7mg、約1mg~約6mg、約1mg~約5mg、約1mg~約4mg、約1mg~約3mg、または約1mg~約2mgの用量で対象の患部に投与される。
【0066】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約2mg~約10mg、約2mg~約9mg、約2mg~約8mg、約2mg~約7mg、約2mg~約6mg、約2mg~約5mg、約2mg~約4mg、または約2mg~約3mgの用量で対象の患部に投与される。
【0067】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約10mg、約0.3mg~約10mg、約0.4mg~約10mg、約0.5mg~約10mg、約0.6mg~約10mg、約0.7mg~約10mg、約0.8mg~約10mg、約0.9mg~約10mg、約1mg~約10mg、約2mg~約10mg、約3mg~約10mg、約4mg~約10mg、約5mg~約10mg、約6mg~約10mg、約7mg~約10mg、約8mg~約10mg、または約9mg~約10mgの用量で対象の患部に投与される。
【0068】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約9mg、約0.2mg~約9mg、約0.3mg~約9mg、約0.4mg~約9mg、約0.5mg~約9mg、約0.6mg~約9mg、約0.7mg~約9mg、約0.8mg~約9mg、約0.9mg~約9mg、約1mg~約9mg、約2mg~約9mg、約3mg~約9mg、約4mg~約9mg、約5mg~約9mg、約6mg~約9mg、約7mg~約9mg、または約8mg~約9mgの用量で対象の患部に投与される。
【0069】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約8mg、約0.2mg~約8mg、約0.3mg~約8mg、約0.4mg~約8mg、約0.5mg~約8mg、約0.6mg~約8mg、約0.7mg~約8mg、約0.8mg~約8mg、約0.9mg~約8mg、約1mg~約8mg、約2mg~約8mg、約3mg~約8mg、約4mg~約8mg、約5mg~約8mg、約6mg~約8mg、または約7mg~約8mgの用量で対象の患部に投与される。
【0070】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約7mg、約0.2mg~約7mg、約0.3mg~約7mg、約0.4mg~約7mg、約0.5mg~約7mg、約0.6mg~約7mg、約0.7mg~約7mg、約0.8mg~約7mg、約0.9mg~約7mg、約1mg~約7mg、約2mg~約7mg、約3mg~約7mg、約4mg~約7mg、約5mg~約7mg、または約6mg~約7mgの用量で対象の患部に投与される。
【0071】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約6mg、約0.2mg~約6mg、約0.3mg~約6mg、約0.4mg~約6mg、約0.5mg~約6mg、約0.6mg~約6mg、約0.7mg~約6mg、約0.8mg~約6mg、約0.9mg~約6mg、約1mg~約6mg、約2mg~約6mg、約3mg~約6mg、約4mg~約6mg、または約5mg~約6mgの用量で対象の患部に投与される。
【0072】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約5mg、約0.2mg~約5mg、約0.3mg~約5mg、約0.4mg~約5mg、約0.5mg~約5mg、約0.6mg~約5mg、約0.7mg~約5mg、約0.8mg~約5mg、約0.9mg~約5mg、約1mg~約5mg、約2mg~約5mg、約3mg~約5mg、または約4mg~約5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0073】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約4mg、約0.2mg~約4mg、約0.3mg~約4mg、約0.4mg~約4mg、約0.5mg~約4mg、約0.6mg~約4mg、約0.7mg~約4mg、約0.8mg~約4mg、約0.9mg~約4mg、約1mg~約4mg、約2mg~約4mg、または約3mg~約4mgの用量で対象の患部に投与される。
【0074】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約3mg、約0.2mg~約3mg、約0.3mg~約3mg、約0.4mg~約3mg、約0.5mg~約3mg、約0.6mg~約3mg、約0.7mg~約3mg、約0.8mg~約3mg、約0.9mg~約3mg、約1mg~約3mg、または約2mg~約3mgの用量で対象の患部に投与される。
【0075】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約2mg、約0.2mg~約2mg、約0.3mg~約2mg、約0.4mg~約2mg、約0.5mg~約2mg、約0.6mg~約2mg、約0.7mg~約2mg、約0.8mg~約2mg、約0.9mg~約2mg、または約1mg~約2mgの用量で対象の患部に投与される。
【0076】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1mg~約1mg、約0.2mg~約1mg、約0.3mg~約1mg、約0.4mg~約1mg、約0.5mg~約1mg、約0.6mg~約1mg、約0.7mg~約1mg、約0.8mg~約1mg、または約0.9mg~約1mgの用量で対象の患部に投与される。
【0077】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約3mg、約0.2mg~約2.9mg、約0.2mg~約2.8mg、約0.2mg~約2.7mg、約0.2mg~約2.6mg、約0.2mg~約2.5mg、約0.2mg~約2.4mg、約0.2mg~約2.3mg、約0.2mg~約2.2mg、約0.2mg~約2.1mg、または約0.2mg~約2.0mgの用量で対象の患部に投与される。
【0078】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.3mg~約3mg、約0.3mg~約2.9mg、約0.3mg~約2.8mg、約0.3mg~約2.7mg、約0.3mg~約2.6mg、約0.3mg~約2.5mg、約0.3mg~約2.4mg、約0.3mg~約2.3mg、約0.3mg~約2.2mg、約0.3mg~約2.1mg、または約0.3mg~約2.0mgの用量で対象の患部に投与される。
【0079】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.4mg~約3mg、約0.4mg~約2.9mg、約0.4mg~約2.8mg、約0.4mg~約2.7mg、約0.4mg~約2.6mg、約0.4mg~約2.5mg、約0.4mg~約2.4mg、約0.4mg~約2.3mg、約0.4mg~約2.2mg、約0.4mg~約2.1mg、または約0.4mg~約2.0mgの用量で対象の患部に投与される。
【0080】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.5mg~約3mg、約0.5mg~約2.9mg、約0.5mg~約2.8mg、約0.5mg~約2.7mg、約0.5mg~約2.6mg、約0.5mg~約2.5mg、約0.5mg~約2.4mg、約0.5mg~約2.3mg、約0.5mg~約2.2mg、約0.5mg~約2.1mg、または約0.5mg~約2.0mgの用量で対象の患部に投与される。
【0081】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約3mg、約0.3mg~約3mg、約0.4mg~約3mg、約0.5mg~約3mg、約0.6mg~約3mg、約0.7mg~約3mg、約0.8mg~約3mg、約0.9mg~約3mg、または約1mg~約3mgの用量で対象の患部に投与される。
【0082】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2.9mg、約0.3mg~約2.9mg、約0.4mg~約2.9mg、約0.5mg~約2.9mg、約0.6mg~約2.9mg、約0.7mg~約2.9mg、約0.8mg~約2.9mg、約0.9mg~約2.9mg、または約1mg~約2.9mgの用量で対象の患部に投与される。
【0083】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2.8mg、約0.3mg~約2.8mg、約0.4mg~約2.8mg、約0.5mg~約2.8mg、約0.6mg~約2.8mg、約0.7mg~約2.8mg、約0.8mg~約2.8mg、約0.9mg~約2.8mg、または約1mg~約2.8mgの用量で対象の患部に投与される。
【0084】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2.7mg、約0.3mg~約2.7mg、約0.4mg~約2.7mg、約0.5mg~約2.7mg、約0.6mg~約2.7mg、約0.7mg~約2.7mg、約0.8mg~約2.7mg、約0.9mg~約2.7mg、または約1mg~約2.7mgの用量で対象の患部に投与される。
【0085】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2.6mg、約0.3mg~約2.6mg、約0.4mg~約2.6mg、約0.5mg~約2.6mg、約0.6mg~約2.6mg、約0.7mg~約2.6mg、約0.8mg~約2.6mg、約0.9mg~約2.6mg、または約1mg~約2.6mgの用量で対象の患部に投与される。
【0086】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2.5mg、約0.3mg~約2.5mg、約0.4mg~約2.5mg、約0.5mg~約2.5mg、約0.6mg~約2.5mg、約0.7mg~約2.5mg、約0.8mg~約2.5mg、約0.9mg~約2.5mg、または約1mg~約2.5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0087】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2.4mg、約0.3mg~約2.4mg、約0.4mg~約2.4mg、約0.5mg~約2.4mg、約0.6mg~約2.4mg、約0.7mg~約2.4mg、約0.8mg~約2.4mg、約0.9mg~約2.4mg、または約1mg~約2.4mgの用量で対象の患部に投与される。
【0088】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2.3mg、約0.3mg~約2.3mg、約0.4mg~約2.3mg、約0.5mg~約2.3mg、約0.6mg~約2.3mg、約0.7mg~約2.3mg、約0.8mg~約2.3mg、約0.9mg~約2.3mg、または約1mg~約2.3mgの用量で対象の患部に投与される。
【0089】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2.2mg、約0.3mg~約2.2mg、約0.4mg~約2.2mg、約0.5mg~約2.2mg、約0.6mg~約2.2mg、約0.7mg~約2.2mg、約0.8mg~約2.2mg、約0.9mg~約2.2mg、または約1mg~約2.2mgの用量で対象の患部に投与される。
【0090】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2.1mg、約0.3mg~約2.1mg、約0.4mg~約2.1mg、約0.5mg~約2.1mg、約0.6mg~約2.1mg、約0.7mg~約2.1mg、約0.8mg~約2.1mg、約0.9mg~約2.1mg、または約1mg~約2.1mgの用量で対象の患部に投与される。
【0091】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg~約2mg、約0.3mg~約2mg、約0.4mg~約2mg、約0.5mg~約2mg、約0.6mg~約2mg、約0.7mg~約2mg、約0.8mg~約2mg、約0.9mg~約2mg、または約1mg~約2mgの用量で対象の患部に投与される。
【0092】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約1.1mg、約1.2mg、約1.3mg、約1.4mg、約1.5mg、約1.6mg、約1.7mg、約1.8mg、約1.9mg、約2.0mg、約2.1mg、約2.2mg、約2.3mg、約2.4mg、約2.5mg、約2.6mg、約2.7mg、約2.8mg、約2.9mg、約3mg、約4mg、または約5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0093】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約1.1mg、約1.2mg、約1.3mg、約1.4mg、約1.5mg、約1.6mg、約1.7mg、約1.8mg、約1.9mg、約2.0mg、約2.1mg、約2.2mg、約2.3mg、約2.4mg、または約2.5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0094】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.5mg、約0.6mg、約0.7mg、約0.8mg、約0.9mg、約1mg、約1.1mg、約1.2mg、約1.3mg、約1.4mg、約1.5mg、約1.6mg、約1.7mg、約1.8mg、約1.9mg、約2.0mg、約2.1mg、約2.2mg、約2.3mg、約2.4mg、または約2.5mgの用量で対象の患部に投与される。
【0095】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.0003mg/cm2~約10mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0096】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.001mg/cm2~約0.4mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0097】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.005mg/cm2~約0.1mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0098】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.005mg/cm2~約0.02mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0099】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.025mg/cm2~約0.1mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0100】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.001mg/cm2、約0.002mg/cm2、約0.003mg/cm2、約0.004mg/cm2、約0.005mg/cm2、約0.006mg/cm2、約0.007mg/cm2、約0.008mg/cm2、約0.009mg/cm2、約0.01mg/cm2、約0.02mg/cm2、約0.03mg/cm2、約0.04mg/cm2、約0.05mg/cm2、約0.06mg/cm2、約0.07mg/cm2、約0.08mg/cm2、約0.09mg/cm2、約0.1mg/cm2、約0.15mg/cm2、約0.2mg/cm2、約0.25mg/cm2、約0.3mg/cm2、約0.35mg/cm2、または約0.4mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0101】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.005mg/cm2、約0.006mg/cm2、約0.007mg/cm2、約0.008mg/cm2、約0.009mg/cm2、約0.01mg/cm2、約0.015mg/cm2、約0.02mg/cm2、約0.025mg/cm2、約0.03mg/cm2、約0.035mg/cm2、約0.04mg/cm2、約0.045mg/cm2、約0.05mg/cm2、約0.055mg/cm2、約0.06mg/cm2、約0.065mg/cm2、約0.07mg/cm2、約0.075mg/cm2、約0.08mg/cm2、約0.085mg/cm2、約0.09mg/cm2、約0.095mg/cm2、または約0.1mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0102】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.025mg/cm2、約0.02mg/cm2、約0.015mg/cm2、約0.01mg/cm2、約0.005mg/cm2、約0.002mg/cm2、約0.001mg/cm2、約0.0005mg/cm2、約0.0002 mg/cm2、または約0.0001mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0103】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.025mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0104】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.02mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0105】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.015mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0106】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.01mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0107】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.005mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0108】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.002mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0109】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.001mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0110】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.0005mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0111】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.0002mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0112】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.0001mg/cm2の用量で対象の患部に投与される。
【0113】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.01cm2~約300cm2である対象の患部に投与される。
【0114】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.01cm2~約200cm2、約0.01cm2~約100cm2、約0.01cm2~約75cm2、約0.01cm2~約50cm2、または約0.01cm2~約25cm2である対象の患部に投与される。
【0115】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.1cm2~約300cm2、約0.1cm2~約200cm2、約0.1cm2~約100cm2、約0.1cm2~約75cm2、約0.1cm2~約50cm2、または約0.1cm2~約25cm2である対象の患部に投与される。
【0116】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約1cm2~約300cm2、約1cm2~約200cm2、約1cm2~約100cm2、約1cm2~約75cm2、約1cm2~約50cm2、または約1cm2~約25cm2である対象の患部に投与される。
【0117】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約10cm2~約300cm2、約10cm2~約200cm2、約10cm2~約100cm2、約10cm2~約75cm2、約10cm2~約50cm2、または約10cm2~約25cm2である対象の患部に投与される。
【0118】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約25cm2~約300cm2、約25cm2~約200cm2、約25cm2~約100cm2、約25cm2~約75cm2、または約25cm2~約50cm2である対象の患部に投与される。
【0119】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約25cm2~約100cm2、約25cm2~約90cm2、約25cm2~約80cm2、または約25cm2~約70cm2、約25cm2~約60cm2、約25cm2~約50cm2、約25cm2~約40cm2、または約25cm2~約30cm2である対象の患部に投与される。
【0120】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約0.01cm2、0.1cm2、1cm2、2cm2、3cm2、4cm2、5cm2、6cm2、7cm2、8cm2、9cm2、10cm2、15cm2、20cm2、25cm2、30cm2、35cm2、40cm2、45cm2、50cm2、55cm2、60cm2、65cm2、70cm2、75cm2、80cm2、85cm2、90cm2、95cm2、または100cm2である対象の患部に投与される。
【0121】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は約25cm2、約30cm2、約35cm2、約40cm2、約45cm2、約50cm2、約55cm2、約60cm2、約65cm2、約70cm2、約75cm2、約80cm2、約85cm2、約90cm2、約95cm2、または約100cm2である対象の患部に投与される。
【0122】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は対象の患部に投与され、対象の患部は皮膚である。
【0123】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は対象の患部に投与され、皮膚の患部は頭皮、額、前腕、顔、鼻、耳、眼瞼、唇、首、腕、手、躯幹、脚、および足より独立して選択される1つまたは複数の場所に位置する。
【0124】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、対象は1つより多い患部を有する。
【0125】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、対象は頭皮、額、前腕、顔、鼻、耳、眼瞼、唇、首、腕、手、躯幹、脚、および足より独立して選択される1つまたは複数の場所に位置する1つより多い患部を有する。
【0126】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は週1回、3日毎に1回、2日毎に1回、1日1回、1日2回、1日3回、または1日4回投与される。
【0127】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は1日1回または1日2回投与される。
【0128】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は1日1回投与される。
【0129】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59または60日間投与される。
【0130】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20または21日間投与される。
【0131】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14日間投与される。
【0132】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は1、2、3、4、5、6、または7日間投与される。
【0133】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は1、2、3、4または5日間投与される。
【0134】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は1日間投与される。
【0135】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は2日間投与される。
【0136】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は3日間投与される。
【0137】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は4日間投与される。
【0138】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は5日間投与される。
【0139】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は週に1、2、3、4、5、または6日間投与される。
【0140】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は週に2、3、4、5、または6日間投与される。
【0141】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は、連続的に週に2日間以上、1日1回または2回投与された後、週の残りの期間は投与が中断される。
【0142】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は隔日で1日に1回または2回投与される。
【0143】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に1日1回または2回投与される。
【0144】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に2日続けて1日1回または2回投与される。
【0145】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎に3日続けて1日1回または2回投与される。
【0146】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は5日毎、6日毎、または7日毎に4日続けて1日1回または2回投与される。
【0147】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は光線角化症が完全に治療されるまで投与される。
【0148】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は光線角化症が完全に治療される、すなわち光線角化症が対象の患部から消えるまで投与される。
【0149】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01は局所投与される。
【0150】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01の投与は光線角化症の他の治療と比較して対象における局所皮膚反応または他の有害な副作用の数および/または重症度を低減する。1つの態様では、光線角化症の他の治療はインゲノールメブテートの局所投与を含む。
【0151】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、KX-01の投与は光線角化症の他の治療と比較して局所皮膚反応または他の有害な副作用を有する対象の数を低減する。
【0152】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、局所皮膚反応は小水疱形成、膿疱形成、びらん、潰瘍形成、発赤、腫脹、剥離、落屑、硬いしこり、乾燥、膿、および水疱形成からなる群より選択される。
【0153】
1つの態様では、本願に開示するどの方法についても、他の副作用は適用部位疼痛、適用部位掻痒、適用部位刺激、適用部位腫脹、適用部位灼熱感、適用部位感染、眼窩周囲浮腫、鼻咽頭炎、悪寒、咽喉痛、垂れ下がった目、腫れた目、色素沈着減少、色素沈着過剰、および頭痛からなる群より選択される。
【0154】
1つの態様では、本願は光線角化症の治療および/または予防における使用(例えば、局所使用)のためのKX-01に少なくとも部分的に関する。特定の局面では、KX-01は本明細書において記載される用量、投薬スケジュール、および/または1つもしくは複数の患部でのそれを必要とする対象における使用のためのものである。
【0155】
1つの局面では、本願は光線角化症の治療および/または予防におけるKX-01の使用(例えば、局所使用)に少なくとも部分的に関する。特定の局面では、KX-01は本明細書において記載される用量、投薬スケジュール、および/または1つもしくは複数の患部でそれを必要とする対象において用いられる。
【0156】
1つの態様では、本願は光線角化症の治療および/または予防のための薬剤の製造におけるKX-01の使用に少なくとも部分的に関する。特定の局面では、KX-01は本明細書において記載される用量、投薬スケジュール、および/または1つもしくは複数の患部でそれを必要とする対象において用いられる。
【0157】
特に明記しない限り、「KX-01」および「KX2-391」という用語は、次の構造を有する化合物の塩基性形態、すなわち「遊離塩基」を指す。
【化7】
【0158】
「KX-01 MSA」という用語はKX-01のメシレート塩、すなわちKX-01をメタンスルホン酸と反応させて生じる塩化合物を指す。
【0159】
本明細書において用いる「KX-01」は「KX01」、「KX2-391」、または「KX-2-391」と呼ばれることもある。
【0160】
KX-01およびその塩、例えばKX-01 MSA、ならびにそれらの調製はPCT出願公開番号第WO2008/082637号、第WO2008/144045号、および第WO2010/135429号に開示されている。これら刊行物は全体として参照により本明細書に組み入れられる。
【0161】
光線角化症すなわち「AK」は紫外光に対する過度の曝露を原因とするよく見られる皮膚の前癌状態である。AKは顔、喉、首、鼻、額、耳、または唇を含む頭部の構成部分に現れることが多いザラザラし、乾燥した、黄褐色、ピンク色、または赤色の傷(病変)である。AKは長時間強い日光を浴びる他の身体部分、例えば、手、背中、ならびに躯幹および脚のその他の部位にも現れる場合がある。
【0162】
本明細書において用いるように、「躯幹」という用語は腕、脚、または頭ではない対象の部分を指す。
【0163】
AKは色白の中年または高齢者で最もよく見られる。AKを患う対象は単一の病変または複数の病変を有する場合がある。AKは扁平上皮癌を引き起こすことがある。
【0164】
AKの臨床的異型は、古典的(一般的)、肥厚性(または角質増殖性)、萎縮性、皮角を伴うAK、色素性AK、日射性口唇炎、およびボーエン病様(Bowenoid)AKを含む。特に明記しない限り、本明細書において記載する方法は本明細書において列挙するものを含むすべての臨床的異型に適用可能である。
【0165】
AKの治療は凍結手術、患部の外科的切除および/または擦過、光線力学療法、ならびにステロイド、フルオロウラシル、ジクロフェナク、イミキモド、5-アミノレブリン酸(Ameluz(登録商標))を含む局所製剤(例えば、クリーム、ゲル、パッチなど)を含む。
【0166】
AKの承認された治療剤は、インゲノールメブテートを含有するゲル(0.015%または0.05%)であるPicato(インゲノールメブテート)(登録商標)である。ゲルは、3日間連続して1日1回顔もしくは頭皮の患部に(0.015%)、または2日間連続して1日1回躯幹もしくは四肢の患部に(0.05%)適用される。
【0167】
例えばPicato(インゲノールメブテート)(登録商標)などの他のAK治療剤の使用に伴う皮膚毒性は、望ましくない副作用または有害反応、すなわち小水疱形成、膿疱形成、びらん、潰瘍形成、発赤、腫脹、剥離、落屑、硬いしこり、乾燥、膿、および水疱形成を含む局所皮膚反応(LSR)をもたらすことが公知である。他の副作用は、適用部位疼痛、適用部位掻痒、適用部位刺激、適用部位腫脹、適用部位灼熱感、適用部位感染、眼窩周囲浮腫、鼻咽頭炎、悪寒、咽喉痛、垂れ下がった目、腫れた目、色素沈着減少、色素沈着過剰、および頭痛を含む。
【0168】
「光線角化症が消えるまで」という表現は、本明細書において用いるように、AKを患う対象の病変が対象の治療部位から実質的または完全に消失した事例を指す。1つの態様では、「実質的に」とはこの文脈ではAK病変の50%超が対象の治療部位から消失したことを指す。別の態様では、「実質的に」とはAK病変の60%超が対象の治療部位から消失したことを指す。別の態様では、「実質的に」とはAK病変の70%超が対象の治療部位から消失したことを指す。別の態様では、「実質的に」とはAK病変の80%超が対象の治療部位から消失したことを指す。別の態様では、「実質的に」とはAK病変の90%超が対象の治療部位から消失したことを指す。別の態様では、「実質的に」とはAK病変の95%超が対象の治療部位から消失したことを指す。別の態様では、「実質的に」とはAK病変の99%超が対象の治療部位から消失したことを指す。
【0169】
開示全体にわたって用いるように、単数形「a」、「and」、および「the」は文脈上明らかに別の意味である場合を除き複数の指示対象を含む。よって、例えば、「方法」に対する言及は複数のそのような方法を含み、「用量」に対する言及は1つまたは複数の用量および当業者には公知であるその均等物に対する言及を含む。
【0170】
「含む」という用語は、方法が記載の要素を含むが、他の要素を除外しないことを意味するよう意図される。方法を規定するために用いられる場合の「~から本質的になる」とは、意図する目的に用いられた場合に組み合わせに対して何らかの本質的な重要性がある他の要素を除外することを意味する。よって、本明細書において規定される要素から本質的になる方法は実質的な方法工程を除外しない。「~からなる」とは実質的な方法工程の範疇を超えるものを除外することを意味する。これら移行語のそれぞれによって規定される態様は本願の範囲に含まれる。
【0171】
特に明記しない限り、「およそ」および「約」という用語は同義である。1つの態様では、「およそ」および「約」は記載の量、値、または継続時間±5%、±4.5%、±4%、±3.5%、±3%、±2.5%、±2%、±1.75%、±1.5%、±1.25%、±1%、±0.9%、±0.8%、±0.7%、±0.6%、±0.5% ±0.4%、±0.3%、±0.2%、±0.1%、±0.09%、±0.08%、±0.07%、±0.06%、±0.05%、±0.04%、±0.03%、±0.02%、または±0.01%を指す。別の態様では、「およそ」および「約」は列挙した量、値、または継続時間±2.5%、±2%、±1.75%、±1.5%、±1.25%、±1%、±0.9%、±0.8%、±0.7%、±0.6%、±0.5%を指す。さらに別の態様では、「およそ」および「約」は列挙した量、値、または継続時間±1%を指す。さらに別の態様では、「およそ」および「約」は列挙した量、値、または継続時間±0.5%を指す。さらに別の態様では、「およそ」および「約」は列挙した量、値、または継続時間±0.1%を指す。
【0172】
「対象」という用語は光線角化症を有するかまたは光線角化症を発症する危険性のあるあらゆる生物を含む。1つの態様では、「対象」という用語は光線角化症を有するかまたは光線角化症を発症する危険性のある哺乳類を指す。1つの態様では、対象という用語は光線角化症を有するかまたは光線角化症を発症する危険性のあるヒトを指す。「患者」という用語は特に明記しない限り「対象」と同義であることを意味する。
【0173】
「治療有効量」という用語は、本明細書において用いるように、同定された疾患または状態、例えばAKを治療する、改善する、もしくは予防するための、または検出可能な治療効果もしくは抑制効果を発揮するための、製剤、例えばKX-01の量を指す。効果は当分野で公知の任意の分析方法によって検出できる。対象毎の正確な有効量は対象の体重、大きさ、健康状態;症状の性質および程度;ならびに投与のために選択される治療薬または治療薬の組み合わせに応じて異なる。所与の状況毎の治療有効量は臨床医の技能および判断の範囲内である通常の実験によって決定することができる。
【0174】
どのような化合物についても、治療有効量は動物モデル、通常はラット、マウス、ウサギ、イヌ、またはブタにおいて推定することができる。また動物モデルを用いて適切な濃度範囲および投与経路を決定してもよい。次いでそのような情報を用いてヒトにおける有用な用量および投与経路を決定することができる。治療/予防の有効性および毒性は、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手法、例えば、ED50(集団の50%における治療的に有効な用量)およびLD50(集団の50%に対して致死的な用量)によって決定してもよい。毒性効果と治療効果との用量比が治療指数であり、LD50/ED50という比で表すことができる。投薬量は採用される剤形および対象の感受性に応じてこの範囲内で変動してもよい。
【0175】
十分なレベルの活性成分を提供するためまたは所望の効果を維持するために投薬量および投与法が調整される。考慮され得る要素は病状の重症度、対象の疾患の場所、対象の全般的な健康状態、対象の年齢、体重、および性別、食餌、投与の時間および頻度、薬物の組み合わせ、反応感受性、ならびに治療に対する耐性/応答を含む。KX-01は半減期およびクリアランス率に応じて毎日投与するか、隔日で投与するか、3日毎に投与するか、4日毎に投与するか、5日毎に投与するか、6日毎に投与するか、毎週投与するか、隔週で投与するか、または2週間毎に1回投与してもよい。
【0176】
本明細書において記載するどの方法についても、KX-01は局所的に、皮内に、表皮間に、歯肉内に、眼球内に、鼻腔内に、眼部に、経皮的に、歯周部に、結膜下に、舌下に、経粘膜的に、または耳に投与してもよい。1つの態様では、KX-01は局所投与してもよい。
【0177】
本明細書において用いられるすべてのパーセントおよび比は特に明記しない限り重量基準である。
【0178】
任意の相互参照するかまたは関連する特許または出願を含む本明細書において引用するすべての文書は明示的に除外するかまたは限定しない限りその全体が参照により本明細書に組み入れられる。任意の文書の引用は本明細書において開示するかもしくは特許請求する任意の主題に関してそれが先行技術であること、またはそれが単独でまたは任意の他の参考文献と組み合わせてそのような主題を教示しているか、示唆しているかもしくは開示していることを認めるものではない。さらに、本明細書における用語の意味または定義が参照により組み込まれた文書内の同一の用語の意味または定義と矛盾する場合は本明細書においてその用語に当てられた意味または定義が優先する。
【0179】
本開示の特定の態様を説明しかつ記載してきたが、本開示の精神および範囲から逸脱することなく様々な別の変更および改変を行うことができる。添付の特許請求の範囲は本開示の範囲内のすべてのそのような変更および改変を含む。
【0180】
本願の他の特徴および利点は種々の実施例から明らかである。提供される実施例は本願を実施するのに有用な種々の要素および方法を説明している。
【0181】
実施例は特許請求した出願を限定しない。本開示に基づけば、当業者であれば本願を実施するのに有用な他の要素および方法論を同定しかつ採用することができる。
【実施例0182】
2つの臨床試験(実施例1および2で詳述する)を実施して光線角化症を有する対象における局所投与したKX-01の活性および安全性を評価した。これらの試験からの予備的なデータは、KX-01が顔および頭皮の光線角化症ならびに前腕の光線角化症の治療において臨床的に関連性のある活性を示すことを示唆した。KX-01は、5日間投与された場合には全身曝露が限定的な非常に良好な安全性プロファイルを有する。局所的な忍容性は、主に軽度から中程度の紅斑および落屑からなる局所皮膚反応(LSR)を伴い、非常に良好なようである。KX-01は安全であることが分かった。
【0183】
実施例1-前腕に3日間または5日間局所投与するKX-01の第1相試験
KX-01の第1相、単一施設、安全性、忍容性および薬物動態試験を背側前腕にAKを有する対象に実施した。これは米国において単一の治験施設で実施した非盲検、非対照、非無作為化、逐次群臨床試験であった。試験の第1の目的はAKを有する対象におけるKX-01の安全性、忍容性、薬物動態を評価することであった。第2の目的はAKを有する対象の背側前腕に局所投与したKX-01の活性を評価することであった。
【0184】
すべての選定基準に適合しかつ除外基準には適合しない、背側前腕に臨床的に典型的なAK病変を有する18歳以上の成人対象を逐次コホートに登録した。
コホート1、N=4、背側前腕に臨床的に典型的なAK病変が4~8個ある25cm2部位に3日間連続で毎日局所投与した0.5mgのKX-01。
コホート2、N=10、背側前腕に臨床的に典型的なAK病変が8~16個ある100cm2部位に3日間連続で毎日局所投与した2.0mgのKX-01。
コホート3、N=8、背側前腕に臨床的に典型的なAK病変が4~8個ある25cm2部位に5日間連続で毎日局所投与した0.5mgのKX-01。
コホート4、N=8、背側前腕に臨床的に典型的なAK病変が8~16個ある100cm2部位に5日間連続で毎日局所投与した2.0mgのKX-01。
【0185】
KX-01は治療日に局所投与した。ベースラインでの、ならびに1、2、3、4、5、8、10、17、31および45日目の事前に規定した治療および追跡調査時でのLSR、AE、バイタルサイン、臨床検査、ECG、および身体検査を含む安全性および忍容性についてのモニタリングを対象全員に行った。AK病変の数は4、10、17、31、および45日目のベースラインで記録した。治療部位の規格写真を撮影した。薬物動態用の血漿サンプルは1~8日目の事前に規定した時点で採取した。
【0186】
LSR(紅斑、剥離/落屑、痂皮、腫脹、小水疱形成/膿疱形成、びらん/潰瘍形成)は研究者または訓練を受けた指名者によってプロトコルに従って4段階で評価した。治療部位の刺激に関連した症状(刺痛/灼熱感、掻痒)の対象による評価は4段階(0=なし、1=軽度、2=中程度、3=重度)で評価された。対象は各試験来院時にLSRの評価前に自発的に報告したAEについて質問を受けた。LSRおよびAEは別々に報告された。LSRはすべて消散または安定化まで追跡調査された。
【0187】
合計30人の対象が登録され、29人の対象が試験を完了した。対象の集団は19人の男性および11人の女性対象で構成された。全体の平均年齢は63.1歳で、平均体重は194.9ポンドであった。対象1人を除いて全員が白人であった。全員がヒスパニック系でもラテン系の人種でもなかった。コホート別の人口統計学およびベースライン特性を表1にまとめる。
【0188】
(表1)対象の人口統計学およびベースライン特性
【表1】
M=男性;F=女性
【0189】
局所忍容性は許容範囲であった。対象30人全員がLSRを有すると研究者によって評価された。概して、LSRは2日目に現れ、3日間治療コホート(コホート1および2)では5日目前後、5日間治療コホート(コホート3および4)では10日目前後にピークに達した後ベースライン付近まで戻る傾向があった。どのカテゴリでもLSRスコアが4である対象はなかった。小水疱や膿疱を有する対象はなかった。対象15人が45日目ではスコア1または2の紅斑および/または剥離/落屑を有し、これらは消散または安定化まで追跡調査された。最大のLSRを表2ではカテゴリおよびコホート別に示す。
【0190】
対象は来院時毎に適用部位での刺痛、灼熱感、掻痒について特に質問を受けた。各症状についての最大スコアを表2にまとめる。概して、症状は早くも2日目に出現し、8日目、10日目に重症度および発生率がピークに達し、45日目までに消散した。軽度から中程度の症状を有する対象2人(コホート2に1人、コホート4に1人)が消散または安定化まで追跡調査されている。コホート3の対象1人は17日目では重度の掻痒を有し、これは併用薬を必要とすることなく31日目の次の来院時では重症度が軽度まで低減した。
【0191】
(表2)LSRカテゴリ別およびコホート別の最大LSRスコアの対象数(%)
【表2】
LSR=局所皮膚反応;Max=最大。
研究者のLSRの評価、5段階LSRスコア:0=無し、1=最小、2=軽度、3=中程度、4=重度。
対象のLSRの評価、4段階LSRスコア:0=無し、1=軽度、2=中程度、3=重度。
【0192】
LSRの事後分析として、各評価来院時に研究者が決定した各対象毎の6つのLSRカテゴリのスコアを合計することによって複合スコアを算出した。可能な複合スコアの範囲は0~24である。
図1はコホート別の経時的な複合スコアの平均値を示す。
【0193】
対象30人のうち4人が10例の治療中発生有害事象(TEAE)を報告した。TEAEはすべて軽度から中等度であり、処置した際には処置に応答した。コホート1ではTEAEは報告されなかった。コホート2の対象1人は38~44日目に治験薬とは無関係の軽度の上気道感染があった。コホート3の対象1人は2日目に頭痛があり、4~5日目に背部の痛みがあり、6~14日目に尿路感染があったが、これらのAEは重症度が軽度であり恐らくは治験薬に関連すると考えられた。同じ対象には16~49日目に軽度の関節痛、16~49日目に中程度の変形性関節症、43~44日目に治験薬とは無関連と考えられる変形性関節症の治療のための多血小板血漿の注射による中程度の疼痛があった。コホート4では、対象1人は3~25日目に治験薬とは無関連と考えられる重症度が中程度の基底細胞癌が治療部位外にあり、これは外科的に除去された。別の対象は、治験薬とは無関連であったが高脂血症向けに服用されていたフェノフィブラートと関連する中程度の筋力低下および筋肉炎を報告した。フェノフィブラートは中止した。追跡調査では筋力低下は回復し、筋肉炎は改善したがなお継続した。
【0194】
この試験では重篤有害事象(SAE)または死亡はなかった。有害事象のために治療または追跡調査を中止した人はいなかった。コホート2では対象1人が1日目の治験薬適用後に個人的な理由で同意を取り消した。
【0195】
臨床活性:
4つのコホートすべてがベースラインAK病変数の平均値の経時的な低下を示し、一部の患者は45日目では完全クリアランスを示した(表3)。
【0196】
(表3)KX01-AK-01-USにおける、コホート別の完全/部分的クリアランスならびに来院日およびコホート別のAK病変の数の中央値(範囲)のまとめ
【表3】
a 完全クリアランス-ベースラインと比較した45日目でのAK病変の100%減少。
b 部分的クリアランス-ベースラインと比較した45日目でのAK病変の≧75%減少。
【0197】
この試験はAK治療のための局所投与したKX-01の臨床活性の予備的エビデンスを提供した。データは、5日間治療した対象のAKの完全および部分的クリアランスの割合が高いことで示されるように、5日間レジメンは3日間レジメンよりも優れた活性を提供し得ることも示唆した。局所皮膚反応は性状が主に軽度なようであった。この試験からの安全性および活性の知見はより大規模な多施設試験を開始する推進力となった。
【0198】
実施例2a-顔または頭皮に局所投与するKX-01の第2a相試験
顔または頭皮にAKを有する対象において局所投与したKX-01の継続中の第2a相、非盲検、多施設の活性および安全性試験を本明細書において記載する。第1の目的は、57日目での100%クリアランスを完全寛解率として規定して、AKを有する対象における顔または頭皮に局所投与したKX-01の活性を評価することである。第2の目的は、ベースラインからのAK病変数の減少に基づいて1~57日目の間の局所投与されたKX-01の活性を評価すること、安全性および忍容性および薬物動態を評価すること、ならびに顔または頭皮にAKを有する対象における活性および安全性の点から投与レジメン(5日間治療と3日間治療)を比較することである。この非対照、非無作為化試験は米国において16の研究施設で行われている。2つのコホート毎にそれぞれ対象およそ80人を逐次登録する。コホート1の登録は終了しており、コホート2の登録は継続中である。2つの治療コホートを以下にまとめる。
コホート1:臨床的に典型的なAK病変が4~8個ある25cm2の連続治療部位に5日間連続で局所投与した0.5mgのKX-01
コホート2:臨床的に典型的なAK病変が4~8個ある25cm2の連続治療部位に3日間連続で局所投与した0.5mgのKX-01
【0199】
0.5mgのKX-01は治療日に施設のスタッフによって顔または頭皮の25cm2の部位に局所投与される。ベースラインでの、1、2、3、4、5、8、15、29、および57日目の事前に規定した治療および追跡調査中の時点でのLSR、色素沈着過剰、色素沈着減少、瘢痕、AE、バイタルサイン、臨床検査、ECG、および身体検査を含む安全性および忍容性についてのモニタリングを対象全員に行う。AK病変の数はベースライン、8、15、29、および57日目で記録される。57日目でAKの完全なクリアランスを達成している対象は再発追跡調査期間中は57日目後3、6、9、および12ヶ月でAK病変の数、LSRおよびAEを追跡調査する。治療部位の標準写真をベースライン、8日目および57日目で撮影する。血漿サンプルはコホート1では1日目および5日目ならびにコホート2では1日目および3日目の事前に予定した時点で採取する。
【0200】
LSR(紅斑、剥離/落屑、痂皮、腫脹、小水疱形成/膿疱形成、びらん/潰瘍形成)はプロトコルに規定されたLSR評価基準に基づいて0(存在せず)から4(最も悪い)までの評価段階を用いて研究者または訓練を受けた指名者によって評価される。色素沈着過剰、色素沈着低下および瘢痕の有無も評価する。LSRとして分類されない適用部位反応はAEとして報告される。対象は各試験来院時にLSRの評価前に自発的に報告したAEについて質問を受ける。LSRおよびAEは別々に報告される。治療部位におけるすべてのLSR、色素沈着、および瘢痕は消散または安定化まで追跡調査される。
【0201】
適格な対象82人がコホート1に登録された。対象の人口統計学およびベースライン特性を表4に示す。57日目より前の中止はなかった。この試験は継続中であるため、提示するデータは予備的なものとみなされる。コホート2(3日間投薬)からのデータはまだ利用可能ではない。
【0202】
(表4)コホート1における対象の人口統計学およびベースライン特性
【表4】
【0203】
57日目に来院した67人の対象のうち7人は試験全体を通じて治療部位にLSRがなかった。対象の大部分は紅斑(60/67、90%)および剥離/落屑(47/67、70%)を有することが分かった。これらのLSRのほとんどはスコアが1および2であった。痂皮は対象の26/67(39%)で観察され、ほとんどはスコアが1であった。対象の14/67(21%)で腫脹が報告された。対象2人を除き腫脹はすべてスコアが1であり、1人はスコアが2であり、もう1人は3であった。対象3人に小水疱形成/膿疱形成があり、対象9人にびらん/潰瘍形成があった。LSRは概して3日目から観察可能であり、5日目および8日目までに最大スコアに達した後、29日目および57日目までにベースラインまで低下するかまたはそれに近づいた。LSRを有する対象60人のうち、対象8人を除いて全員が57日目ではLSRがベースラインまで戻っていた。これらの対象8人はスコアが1または2の紅斑、スコアが1の剥離/落屑、および/または痂皮を有し、研究者によって消散または安定化まで追跡調査された。
【0204】
このKX01-AK-002試験からの局所皮膚反応(LSR)を詳細にまとめたものを下の表5に提供する。
【0205】
(表5)コホート1における来院評価可能セット別の局所皮膚反応のまとめ
【表5-1】
【表5-2】
注1:コホート1=25cm
2治療部位/5日間連続治療/0.5mg KX-01局所投与。
2:データは特定の所見がある対象の数/各来院時に評価された対象の数として示す。算出したパーセンテージは括弧内に示す。
【0206】
表6は、顔および頭皮のAKの治療のための複合Picato(インゲノールメブテート)(登録商標)第3相登録試験において経験される最大(maximum)の投薬後LSRスコアおよび最大(maximal)のLSRスコアを示す。データは、局所投与したKX-01による5日間の治療がPicato(インゲノールメブテート)について報告されたものと比較してより穏やかな局所安全性プロファイルを有し得ることを示唆している。
【0207】
(表6)Picato(インゲノールメブテート)(登録商標)についてのベースライン確定後の最大局所皮膚反応を併記したまとめ
【表6】
a ソース:NDA202833:統計的レビューおよび評価Pep005(インゲノールメブテート)ゲル、0.015%;表9。
b 値はベースライン確定後の最大LSRグレード毎に分類された評価可能セットにおける対象の数である。パーセントは対象の数に基づく。
【0208】
LSRの事後分析として、各評価来院時での各対象についての6つのLSRカテゴリのスコアを合計することによって複合スコアを算出した。可能な複合スコアの範囲は0~24である。
図2はコホート1における経時的な複合スコアの平均値を示す。
【0209】
コホート1に入った対象82人全員がAE分析に含まれた。コホート1における対象82人のうち26人が合計で54例のTEAEを報告した。SAEとして報告された小腸閉塞の重篤な症例1例を除いてTEAEはすべて軽度から中等度であった(下に検討する)。対象7人がKX-01に関係すると考えられる12例のTEAEを報告した。軽度の圧痛1例、軽度の刺痛2例、軽度の掻痒3例を含む6例の適用部位反応があった。他の治療関連AEは軽度のめまいが2例、治療部位付近の毛髪の軽度の暗色化が1例、および軽度の頭痛が1例であった。22日目では58IU/mLのベースラインから61IU/mLへの「アラニンアミノ基転移酵素上昇の悪化」という症例があった。治療部位付近の軽度の結膜炎の症例が4日目に報告され5日目まで続いた。対象はコンタクトレンズの使用による目からの粘液分泌のみがあることを明らかにした。関連する赤み、痒み、疼痛または腫張はなく、KX-01は目に入らなかった。
【0210】
対象2人に3例のSAEが発生したが、いずれも治験薬とは無関係であると考えられた。すべてのSAEは入院を必要とした。対象1人は84歳の男性対象で、56日目に小腸閉塞、67日目に良性前立腺肥大(BPH)のために経尿道的前立腺切除(TURP)、および72日目に術後心虚血があった。彼はその後回復した。別の対象は67歳の白人男性であり、17日目にBPHのためにTURPで入院した。彼は無事に回復した。
【0211】
3日目に治療部位外に後に切除された扁平上皮癌を有すると診断された61歳男性という治験薬とは無関係の癌の症例が1例あった。このAEは重篤とは考えられなかった。
【0212】
登録された対象のうち67人が57日目の来院に到達した。対象67人のうち24人(36%、95%CI(信頼区間):24%~47%)が57日目では治療部位におけるAK病変の100%クリアランスとして規定される主要エンドポイントに到達した。顔に治療を受けた対象35人のうち15人(43%、95%CI:26%~59%)が100%クリアランスに到達した一方で、頭皮に治療を受けた対象32人のうちの9人(28%、95%CI:13%~44%)が100%クリアランスに到達した。
【0213】
対象67人のうちの34人(51%、95%CI:39%~63%)つまり顔に治療を受けた21/35(60%、95%CI:44%~76%)および頭皮に治療を受けた13/32(41%、95%CI:24%~58%)がベースラインと比較して57日目にAK病変が少なくとも75%減少した。これらのデータを表7にまとめる。
【0214】
(表7)57日目でのクリアランス率の分析-コホート1における評価可能セット
【表7】
注1:データ締切日は2016年10月12日である。
2:コホート1=25cm
2治療部位/5日間連続治療/0.5mg KX-01局所投与。
(a)クリアランスは一日目の来院時の評価と比べて算出する。
【0215】
AK病変数の減少の点からのKX-01の活性を表8にまとめる。57日間の観察期間にわたり病変数の中央値が6.0から2.0に徐々に低下した。
【0216】
(表8)コホート1、KX01-AK-002における来院日別のAK病変数のまとめ
【表8】
【0217】
1日1回5日間局所投与されたKX-01は安全で忍容性が高いようである。治療に関連した有害事象はほとんどなく、治療に関連した重度または重篤な有害事象はなかった。
【0218】
KX-01の5日間投薬レジメンは主に紅斑および剥離/落屑からなる軽度かつ可逆的なLSRと関連性があった。この試験では、KX-01による5日間治療後ではグレード4のLSRは観察されなかった。
【0219】
予備的結果(実施例1、実施例2a、および実施例2b)は、最長で5日間まで1日1回局所投与したKX-01が背側前腕のAKならびに顔および頭皮の両方のAKの治療において臨床的に関連する活性を発揮することを示している。データはKX-01の5日間レジメンが3日間レジメンよりも高い活性を有することを示唆している。
【0220】
Picato(インゲノールメブテート)(登録商標)について公開された結果との試験間集計は、局所投与されたKX-01の5日間治療レジメンの活性がPicato(インゲノールメブテート)(登録商標)の第3相試験で観察されるものと同等であり得ることを示唆している(表9)。
【0221】
(表9)完全クリアランス率の試験間集計-KX-01およびPicato(インゲノールメブテート)(登録商標)
【表9】
a KX01-AK-01-USおよびKX01-AK-002試験、データ締切日は2016年10月12日である。
b Picato(インゲノールメブテート)(登録商標)処方情報、2016年9月
【0222】
KX-01による最長で連続5日間の治療後の薬物動態結果は大部分の対象において全身曝露が低く(<1ng/mL)かつ薬物蓄積が限定的であることを示した。データはKX-01による5日間の局所治療が至適な活性および安全性を有することを示唆している。
【0223】
実施例2b-顔または頭皮に局所投与するKX-01の第2a相試験
実施例2aに記載した第2a相試験は、2つのコホートのそれぞれに登録された適格な対象84人により完了し、一方のコホートは5日間連続で治療に供され、他方のコホートは3日間連続で治療に供された。結果を下および
図5に記載する。
【0224】
(表10)治療後57日目での2つのコホートにおけるAKクリアランス
【表10】
【0225】
(表11)Picato(インゲノールメブテート)(登録商標)についてのベースライン確定後の最大局所皮膚反応を併記したまとめ
【表11】
a.ソース:NDA202833:統計的レビューおよび評価Pep005(インゲノールメブテート)ゲル、0.015%;表9。
b.値はベースライン確定後の最大LSRグレード毎に分類された評価可能セットにおける対象の数である。パーセントは対象の数に基づく。
【0226】
実施例3-実施例1および2における試験からのPK結果のまとめ
背側前腕の光線角化症(実施例1)および顔または頭皮の光線角化症(実施例2aおよび2b)を有する成人対象でKX-01を試験した。実施例1では、3日間レジメンの1日目および3日目ならびに5日間レジメンの1日目および5日目に血漿を採取することによって局所投与後のKX-01の血漿薬物動態(PK)を評価した(表12)。実施例2aおよび2bではコホート1の1日目および5日目に血漿サンプルを採取した(表13)。同様の時点での血漿サンプルをコホート2の1日目および3日目に採取した。KX-01は、定量範囲の下限値(LLOQ)が0.1ng/mLである有効性が検証されたLC-MS/MSアッセイを用いてヒト血漿において測定した。
【0227】
(表12)実施例1-治療レジメンおよびPK収集時間
【表12】
【0228】
(表13)実施例2aおよび2b-治療レジメンおよびPK収集時間
【表13】
【0229】
これらの試験全体にわたるPKデータの検討は血漿濃度データの一部が偽性であり得ることを示唆している。両方の試験における濃度の75%が定量化レベル未満(BLQ)であった。
【0230】
KX01-AK-002試験では、顔または頭皮の投薬部位25cm2にわたって0.5mgのKX-01により1日1回5日間治療したコホート1の対象84人および1日1回3日間治療したコホート2の対象84人についてPKデータが利用可能である。1日の治療後にこれら対象84人から分析された合計336の血漿サンプルのうち15のサンプル(約4%)が定量限界を超えていた。5日目の投与前では対象84人のうち8人(約9%)が定量可能なKX-01濃度を有していた。投薬の5日目では、投薬後4時間に対象84人のうち42人で測定可能な血漿濃度が検出された。3つの異常なサンプルを除き、すべての測定可能血漿濃度は0.7ng/mL未満であった。
【0231】
3つの異常なPKサンプルのうち2つでは、5日目の2人の異なる対象における投薬後1時間および0.5時間に生じた44および23ng/mLの血漿濃度が観察された。これらの一次PKサンプルは再び分析され同等の結果であった。バックアップPKサンプルの分析ではそれぞれ0.351ng/mLおよびBLQの濃度になった。これらの結果は、別の対象82人からのKX-01血漿濃度およびこれらの対象から得られた別のサンプルとより一貫性がある。対象からの1つのPKサンプルの見かけの血漿濃度は12,500ng/mLを超えていたが、バックアップサンプルの血漿濃度は30ng/mLであった。これらの異常な結果の最も可能性の高い原因は交差汚染であり、結果は実際のKX-01血漿濃度を示していない。KX01-AK-002試験におけるすべての施設はPKサンプルの適切な採取、取り扱いおよび保管に関して再訓練された。
【0232】
まとめると、これらの試験のPK結果は、KX-01による連続5日間の局所治療後では、観察される全身曝露は低く(1ng/mL未満)、薬物蓄積は限定的であることを示した。
【0233】
実施例4-KX-01の第3相試験
顔または頭皮にAKを有する成人対象におけるKX2-391の第3相、二重盲検、ベヒクル対照、無作為化、並行群、多施設の有効性および安全性試験は以下を試験するために米国のおよそ25の施設で行われる。
・顔または頭皮の25cm2の連続部位に適用した場合の光線角化症(AK)を有する成人の治療における57日目での100%クリアランスという点でベヒクル対照と比較した連続5日間毎日局所投与したKX-01の有効性
・局所皮膚反応(LSR)および他の安全性評価、例えば、有害事象(AE)および実験室評価の点での連続5日間毎日局所投与したKX-01の安全性
・KX-01治療群とベヒクル治療群との間の57日目での顔または頭皮の治療部位におけるAK病変の少なくとも75%クリアランスとして規定される部分的レスポンダーの割合
【0234】
顔または頭皮に光線角化症を有する成人においては、連続5日間毎日投与したKXによる局所治療は連続5日間毎日投与したベヒクルよりも多くの完全クリアランス(57日目での臨床的に典型的および可視的なAK病変の100%クリアランスとして規定される)を示す。
【0235】
登録された対象のおよそ3分の2が顔を治療され、登録された対象のおよそ3分の1が頭皮を治療されるように登録が管理される。適格な対象は各治療部位サブグループでは1:1(KX-01または媒体)の比で中央無作為に治療へ振り分けられる。つまり、顔または頭皮のいずれかが治療される対象のサブグループでは、対象の半数が無作為に実薬治療を受け、残りの半数が無作為にベヒクル対照を受ける。
【0236】
治療部位は、研究施設にて1日目に、消せないマーカーでマーキングされる。対象には連続5日間自宅で投与する毎日の単回投与単位が提供される。両グループの対象はKX-01を適用する前に手と治療部位を洗い、次いで治療部位を乾かすよう指示される。少量のKX-01を指先に適用し、25cm2の治療部位全体を軽くこする。対象はKX-01を適用した後に手を洗い、少なくとも8時間は治療部位を洗うことを避け、KX-01が目に入らないように指導される。対象は57日目までの事前に指定された時点で安全性、LSR、および活性(AK病変の数)評価のための追跡調査に戻ってくる。57日目でLSR、色素沈着低下もしくは色素沈着過剰、瘢痕、または治療関連AEが消散していない対象は全員、消散または研究者によって安定化したと見なされるまで7~28日毎に試験後追跡調査のために戻ってくる。57日目で治療部位におけるAK病変の100%クリアランスに到達していた対象は再発率および安全性を判断するための最長で12ヶ月の延長プロトコルに登録するよう促される。
【0237】
およそ300人の対象を無作為抽出するために十分な数の対象をスクリーニングする。各施設では最低10人の対象および最大20人の対象を無作為抽出する。
【0238】
各対象は最長で85日間試験を受ける、つまり最大で1日目の28日前までのスクリーニング、連続5日間の治療、および57日目までの追跡調査である。治療部位のAK病変に対するあらゆる非治験薬治療の使用は57日目まで禁止される。
【0239】
選択基準
1.男性および女性≧18歳
2.以下の顔または頭皮の治療部位:
・大きさが25cm2の連続部位
・臨床的に典型的で可視的かつ独立したAK病変を4~8個含む
3.以下に基づいて研究者の判断で健康状態が良好な対象:
・病歴
・身体検査(PE)の所見
・心電図(ECG)、臨床化学、血液学、および尿検査結果
4.女性は閉経後(45歳より高齢であり少なくとも12ヶ月間無月経)であるか、不妊手術(子宮摘出、両側卵巣摘出、または卵管結紮による)を受けていなければならない;あるいは、妊娠が可能である場合はKX-01による治療前に少なくとも30日間または1月経周期のいずれか長い方の期間有効性の高い避妊法を用いていなければならず、KX-01の最終投薬後の少なくとも30日間は有効性の高い避妊法を継続して用いることに同意しなければならない。有効性の高い避妊法は経口ホルモン避妊薬、ホルモン性避妊用インプラント、注射またはパッチ、子宮内器具または投与前の2週間および試験期間全体にわたる完全な禁欲を含む。
5.精管切除を受けていない男性はスクリーニングから最後のKX-01投薬後90日までバリア避妊法を用いることに同意しなければならない。
6.対象は全員スクリーニングから最後のKX-01投薬後90日まで精子もしくは卵子を提供しないことまたは受胎しないことに同意しなければならない。
7.妊娠が可能な女性はスクリーニング時に血清妊娠検査が陰性でありかつ1日目の試験治療薬の投与前に尿妊娠検査が陰性でなければならない。
8.顔または頭皮への直接的な太陽または紫外(UV)光曝露を進んで回避する
9.インフォームドコンセント文書(ICF)を理解できかつ進んでそれに署名する
【0240】
除外基準
1.治療部位の臨床的に非定型および/または急速に変化するAK病変、例えば、肥大性、角質増殖性、難治性疾患(過去に2度凍結手術を受けた)および/または皮角
2.治療部位の場所:
・顔または頭皮以外のあらゆる場所
・5cm以内の不完全に治癒した創傷
・5cm以内の基底細胞癌(BCC)または扁平上皮癌(SCC)の疑い
3.過去にKX-01で治療を受けたことがある
4.入院または入院手術の必要性が予想されている
5.スクリーニング来院前の8週間以内に5-フルオロウラシル(5-FU)、イミキモド、インゲノールメブテート、ジクロフェナク、光線力学療法による治療、または治療部位から2cm以内のAK向けの他の治療剤による治療
6.スクリーニング来院前の2週間以内での以下の治療法および/または薬剤の使用:
・選択した治療部位の2cm以内の美容または治療手術(例えば、液体窒素の使用、外科的切除、掻爬、皮膚擦傷、中程度以上の深さ(medium or greater depth)のケミカルピーリング、レーザー皮膚再生法)
・酸含有治療薬(例えば、サリチル酸またはフルーツ酸、例えば、アルファおよびベータヒドロキシル酸ならびにグリコール酸)、局所レチノイド、または選択した治療部位から2cm以内の軽度のケミカルピーリング
・選択した治療部位から2cm以内の局所用軟膏(非薬用/非刺激性のローションおよびクリームは許容可能である)または局所用ステロイド;選択した治療部位から5cm以内の人工日焼け剤
7.スクリーニング来院前の4週間以内での以下の治療法および/または薬剤の使用:
・免疫調節剤(例えば、アザチオプリン)、細胞毒性薬(例えば、シクロホスファミド、ビンブラスチン、クロラムブシル、メトトレキサート)またはインターフェロン/インターフェロン誘導物質による治療
・免疫系を抑制する全身薬(例えば、シクロスポリン、プレドニゾン、メトトレキサート、アレファセプト、インフリキシマブ)による治療
・UVAまたはUVBによる治療/療法
8.スクリーニング来院前の6か月以内での全身用レチノイド(例えば、イソトレチノイン、アシトレチン、ベキサロテン)の使用
9.治験薬における成分のいずれかに対する過敏症および/またはアレルギーの既往歴
10.研究者の見解では試験の実施または評価を妨げる可能性があるかまたは試験の参加によって対象が許容できないリスクに晒される皮膚疾患(例えば、アトピー性皮膚炎、乾癬、湿疹)または状態(例えば、瘢痕、傷口)
11.研究者の見解では試験の参加によって対象が許容できないリスクに晒されるであろう他の重大な無制御または不安定な医学的疾患または状態
12.妊娠しているかまたは授乳中の女性
13.投薬前の30日または治験薬の半減期の5倍の時間のいずれか長い方の期間内に、治験薬が投与された治験薬実験への参加
【0241】
活性の評価
研究者または指名者がスクリーニング時および1日目(ベースライン)、8、15、29、および57日目に対象全員の治療部位におけるAK病変を計数する。
【0242】
安全性の評価
安全性はLSR、AE、および重篤有害事象(SAE)を記録することによって1日目(ベースライン)、6、8、15、29、および57日目に評価される。
【0243】
血液学、生化学、および尿検査値の実験室評価、体重、身長、およびバイタルサインの測定、ECGの評価、ならびにPEは事前に規定した時点で実施される。
【0244】
対象はLSRの評価前に各試験来院時に自発的に報告したAEについて質問される。AEはLSRとは別に報告される。
【0245】
他の評価
LSRの評価は治療部位の紅斑、剥離/落屑、痂皮、腫脹、小水疱形成/膿疱形成、びらん/潰瘍形成の徴候についての研究者(または訓練を受けた指名者)の評価である。これらの徴候は0=なし、1=軽度(わずか、ほとんど知覚できない)、2=中程度(明確に存在)、3=重度(著しい、強い)の範囲の尺度を用いて評価される。
【0246】
LSRに加えて、治療部位の色素沈着低下および色素沈着過剰ならびに瘢痕が存在するかどうか評価される。LSRに分類されない適用部位反応(例えば、掻痒、疼痛、感染)は有害事象として報告される。研究者は代表的な写真を用いたこのLSR尺度の使用において訓練されている。標準写真の撮影は1日目の投薬前、ならびに6、8、15、29、および57日目に実施される。
【0247】
第1の有効性エンドポイントは、57日目に治療部位における臨床的に可視的なAK病変のない対象の割合として規定されるAK病変の完全クリアランス率である。第2の有効性エンドポイントは、57日目に治療部位において1日目(ベースライン)に同定されるAK病変数が75%以上減少した対象の割合として規定されるAK病変の部分的クリアランス率である。1~57日目でのAK病変数の減少も調べる。
【0248】
安全性エンドポイントはLSR、色素沈着および瘢痕、AE、SAE、特に関心のある事象、ならびに臨床検査データの評価を含み;他の安全性の評価(バイタルサイン、PE、ECG)の結果も評価される。
【0249】
患者集団は(1)インテンション・トゥ・トリート(ITT)/安全性解析集団:少なくとも1日の治療を受け、追跡調査来院のために戻ってきた無作為化した対象全員と、(2)パー・プロトコル(PP)/評価可能集団:5回の投薬のうちの少なくとも4回を受け、参加基準に関するプロトコルに従う、有効性に影響し得る併用薬が投与されない、57日目での最終来院のために戻ってきた無作為化された対象全員とを含む。これが第1の有効性解析集団である。
【0250】
第1の有効性エンドポイントである完全クリアランス率は治療群間の治療部位(顔または頭皮)を調整するコクラン・マンテル・ヘンツェル(CMH)法に基づいて比較される。加えて、治療群間の完全クリアランス率の比較は顔および頭皮治療サブグループで独立して実施される。部分的クリアランス率は第1の有効性エンドポイント(完全クリアランス率)と同じ方法で分析される。
【0251】
結果全体との一致を示すために、性別、年齢(<65または≧65歳)、研究施設、ベースライン病変数(4、5、6または7、8)、皮膚タイプ(Fitzpatrick I/IIまたはIII/IV/V/VI)などのサブグループでも完全クリアランス率を表形式で示す。異常値は治験総括報告書において臨床的に説明される。
【0252】
ベースライン、57日目、および他の来院時のAK病変数、ならびに各来院時のAK病変数のベースラインからの変化は記述的統計(すなわち、平均値、標準偏差、中央値、最小値および最大値)を用いてまとめられ、次いで各治療群別に対比される。
【0253】
安全性解析は安全性解析集団で行われる。
【0254】
治療により発現したAE(TEAE)は投薬後に発症するAEまたは投薬後に悪化する既存のAEとして規定される。AEに関して、症例報告書/電子症例報告書(CRF/eCRF)の用語(verbatim term)は国際医薬用語集(MedDRA;v 16.0以降)を用いた基本語(PT)および器官別大分類(SOC)に合わせている。AEの対象発生率はSOC別に示される。TEAEの発生率は治療群別にまとめられる。TEAEは重症度、試験治療との関連性、および治療群別にまとめられる。SAEの対象発生率も治療群別に示される。臨床検査値は記述的統計を用いて治療群別にベースラインおよびその後の各時点でまとめられる。ベースラインからの変化も治療別にまとめられる。加えて、各治療群におけるベースラインから追跡調査までの検査値の変化を評価するためにシフトテーブル(すなわち、3×3分割表におけるベースラインでの低値・正常値・高値対追跡調査での低値・正常値・高値)が提供される。研究者によって報告される局所皮膚反応、色素沈着、および瘢痕は対象全員について来院日および治療群別に示されかつまとめられる。特に関心のある事象がまとめられる。
【0255】
実施例5-KX-01第3相拡張試験プロトコルの概要(再発追跡調査プロトコル)
KX-01の第3相試験において57日目で完全クリアランスを有していた対象の治療部位での光線角化症(AK)の再発を判定しかつ治療部位での有害事象(AE)を調査するために、顔または頭皮にAKを有する成人対象において局所投与されたKX-01の2つの第3相試験からの完全レスポンダーの12か月間の前向き長期追跡調査試験が米国のおよそ25箇所で実施される。
【0256】
適格基準
1.2つの第3相試験からの対象における57日目での治療部位におけるAK病変の100%クリアランスとして規定される完全クリアランス
2.顔または頭皮への直接的な太陽または紫外(UV)光曝露を進んで回避する
3.試験手順を理解できかつそれを進んで順守し、インフォームドコンセント文書(ICF)に進んで署名する
【0257】
対象は治験薬で再度治療されることはない。対象は、試験期間中は常に治療部位内またはその2cm以内に照射野治療またはAK病変再発の発生を隠蔽する恐れのある治療(例えば、局所インゲノールメブテート、5-フルオロウラシル[5-FU]、ジクロフェナク、イミキモド)を受けることが禁止される。選択した治療部位に現れるAK病変の治療には凍結療法または生検などの孤立性の病変の治療は許容される。医療機関の来院はフィーダー第3相試験の57日目の来院の3、6、9、および12か月後に行われる。治療部位におけるAK病変の数は来院時に計数される。対象が治療部位において見られる病変のための病変特異的治療(すなわち、凍結療法または生検)を受ける場合、治療された病変は再発とみなされる。併発性疾患、免疫抑制をもたらし得る治療法、およびAKを変化させることが公知である薬剤による治療に関する情報が収集される。治療部位または治療部位の境界から5cm以内の皮膚癌(基底細胞癌[BCC]/扁平上皮癌[SCC]/メラノーマ)を含む有害事象および重篤有害事象(SAE)が報告される。他のAEおよびSAEは研究者が試験治療に関連するとみなす場合に報告される。すべての来院時に標準写真の撮影が行われる。
【0258】
有効性については、以前に受けた治療に関係なく、第3相試験の57日目の来院時に完全クリアランスを達成していた対象の12か月間の追跡調査期間中に、選択された治療部位におけるあらゆる同定されたAK病変として規定されるAK病変の再発が評価される。対象が治療領域において見られる病変のために病変特異的治療(すなわち、凍結療法または生検)を受ける場合、治療された病変は再発とみなされる。
【0259】
安全性については、選択された治療部位におけるAEは12か月間の追跡調査期間中に評価される。治療に関連するとして研究者によって報告される他のAEも評価される。
【0260】
解析集団は、以前に受けた治療に関係なく、フィーダー第3相試験の57日目の来院時では完全クリアランスを達成していた対象全員を含む。有効性解析および安全性解析の両方がこの集団に基づいて実施される。
【0261】
過去の治療群による解析結果(活性治療対ベヒクル対照)は主に表およびグラフで対比される。95%信頼区間(CI)でカプラン・マイヤー法に基づく再発率は予定されたベースライン確定後の来院(3、6、9、および12か月)時に過去の治療別に推定される。病変が観察された時期は対応する目標試験日(例えば、3か月の来院では91日)に割り当てられる。95%信頼区間(CI)でカプラン・マイヤー法に基づく再発率は予定されたベースライン確定後の来院(3、6、9、および12か月)時に過去の治療別に推定される。病変が観察された時期は対応する目標試験日(例えば、3か月の来院では91日)に割り当てられる。
【0262】
加えて、カプラン・マイヤー法に基づいた再発までの期間の中央値(すなわち、治療部位における新規なまたは再発性の病変の出現)は過去の治療別に表に示される。治療部位におけるAK病変のカウント数は予定されたベースライン確定後の各来院時に過去の治療別にまとめられる。さらに、第3相試験からの対応するベースライン病変数でノーマライズした治療部位における病変の数(パーセンテージとして表される)は予定されたベースライン確定後の各来院時に過去の治療別にまとめられる。
【0263】
治療部位において収集されるAEに関して、症例報告書/電子症例報告書(CRF/eCRF)の用語は国際医薬用語集(MedDRA;v 16.0以降)を用いた基本語(PT)および器官別大分類(SOC)に合わせている。AEの対象発生率はSOCおよびPT別に示される。AEの発生率は過去の治療別にまとめられる。SAEの対象発生率は過去の治療別に示される。治療に関連するとして研究者によって報告される有害事象は同じ様式であるが個別に評価される。
【0264】
実施例6-AKの標準治療であるPicato(インゲノールメブテート)(登録商標)とのKX-01による皮膚反応の比較
本明細書において記載される試験(例えば、実施例1ならびに実施例2aおよび2b)における患者からの初期データは、AK病変を取り除くためのKX-01の有効性がAKの承認された治療法であるPicato(インゲノールメブテート)(登録商標)と類似し得ることを示している。加えて、KX-01による治療はPicato(インゲノールメブテート)(登録商標)と比較して対象における皮膚反応が少なくかつ重症度が低い、つまり皮膚毒性が弱い。
【0265】
これを
図3Aおよび3Bに示し、これらはPicato(インゲノールメブテート)(登録商標)による治療の3日目および5日目の対象の前腕の皮膚反応を示し、これは重度の皮膚反応を示す(
図3A)。これに比べて、KX-01の局所治療に対して100%応答があった対象におけるKX-01による治療の3日目および5日目での対象の前腕は有害な皮膚反応が最小限であるかまたはなかった(
図3B)。
【0266】
同様に、
図4Aおよび4BはPicato(インゲノールメブテート)(登録商標)による治療の4日目と15日目の対象の額における有害な皮膚反応を示し、これは重度の皮膚反応を示す(
図4A)。対して、KX-01の局所治療に対して100%応答があった対象におけるKX-01による治療の8日目および57日目での対象の額は、同じく有害な皮膚反応が最小限であるかまたは無かった(
図4B)。
【0267】
図3A、3B、4A、および4Bにおける比較は、AKの承認された治療法と比較して、局所投与されたKX-01によるAKの治療では皮膚毒性が観察されないことを示している。これは臨床医および患者の重要な考慮事項になる可能性が高く、皮膚毒性がAKを患う対象のための現在の治療選択肢の市場を制限してきたという点では、KX-01は皮膚毒性がより低いため市場を大幅に拡大し得る。
【0268】
均等物
本願の開示はその精神または必須の特徴から逸脱することなく別の特定の形態で実施することができる。したがって前述の態様は本明細書において記載する出願の開示に対する限定というよりもむしろすべての点で例示であると見なされる。よって本願の開示の範囲は前述の説明によってというよりもむしろ添付の特許請求の範囲によって示されており、特許請求の範囲の均等物の意味および範囲に含まれるすべての変更が本明細書に包含されることが意図される。