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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025029528
(43)【公開日】2025-03-06
(54)【発明の名称】テーピングテープ
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/02 20240101AFI20250227BHJP
【FI】
A61F13/02 380
A61F13/02 310Z
A61F13/02 310M
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023134257
(22)【出願日】2023-08-21
(71)【出願人】
【識別番号】511011919
【氏名又は名称】北川 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100110766
【弁理士】
【氏名又は名称】佐川 慎悟
(74)【代理人】
【識別番号】100165515
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 清子
(74)【代理人】
【識別番号】100169340
【弁理士】
【氏名又は名称】川野 陽輔
(74)【代理人】
【識別番号】100195682
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 陽子
(74)【代理人】
【識別番号】100206623
【弁理士】
【氏名又は名称】大窪 智行
(72)【発明者】
【氏名】北川 寛之
(57)【要約】
【課題】テーピングを貼付した部位の皮膚に中央方向へ引き寄せる張力を作用させることにより、皮膚下にある筋膜や骨膜における血液や体液の循環を促進し、痛みの緩和や自然治癒力を向上させる効果を期待することのできる、テーピングテープを提供する。
【解決手段】伸縮性を有するシート状の基材2と、前記基材2の片面に形成された粘着材層3とを有するテーピングテープ1であって、前記基材2の略中央位置には、前記基材2の伸縮性を利用して周囲の前記基材2を中央方向に引き寄せるための引き寄せ部21が形成されている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮性を有するシート状の基材と、前記基材の片面に形成された粘着材層とを有するテーピングテープであって、
前記基材の略中央位置には、前記基材の伸縮性を利用して周囲の前記基材を中央方向に引き寄せるための引き寄せ部が形成されている、前記テーピングテープ。
【請求項2】
前記引き寄せ部は、前記粘着材層が下面側となるように前記基材を山折りしてつまみ状引き寄せ部として構成されている、請求項1に記載のテーピングテープ。
【請求項3】
前記引き寄せ部は、その伸縮性の強さが周囲の前記基材の伸縮性よりも大きい基材により形成された高伸縮引き寄せ部として構成されている、請求項1に記載のテーピングテープ。
【請求項4】
前記基材には端部から略中央部に向けて複数のスリットが形成されており、複数の帯状の皮膚貼付部を構成している、請求項1に記載のテーピングテープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚に貼られて使用されるテーピングテープであって、血液や体液の循環を促進し、痛みの緩和や自然治癒力を向上させる効果が期待できるテーピングテープに関するものである。
【背景技術】
【0002】
テーピングテープは、一般的に片方の面に粘着材層を有するシート状の基材によって構成されたテープであり、一般にスポーツ選手等の負傷を予防するためや負傷した患部の症状の悪化を防止するために、関節および筋肉などを固定するようにして用いられる。
【0003】
また、患部の固定以外の目的として、マッサージ効果を目的としたテーピングテープが開発されている。例えば、特開2019-13739号公報には、基材及び粘着剤層を貫通する大きい内径の複数の大透孔を配列した大透孔列と、小さい内径の複数の小透孔を配列した小透孔列とを交互に平行に形成したテーピングシートが提案されている(特許文献1)。この特許文献1によれば、前記テーピングシートを肩こりや腰痛、或いは膝痛等の気になる部位に貼付することにより、人体の動きによって、粘着部分と粘着されない大透孔と小透孔が変形し、皮膚を掴むようにフィットすることから、マッサージ効果や皮膚刺激効果を得ることができるとされている。
【0004】
ところで、肩こりは、肩や首の筋肉がこわばることにより感じる不快な症状の状態である。原因の1つが血行不良であり、筋肉に沿って流れる血液などの流れが滞ることで老廃物が蓄積し、血管などを圧迫して痛みや筋緊張感を感じるものとされている。
【0005】
また、肩以外における慢性的な鈍い痛みにおいても、肩こりと同様、血行不良が原因の1つとされている。特に、筋肉を包み込んでいる筋膜や骨の周りの骨膜には多くの痛覚神経が集まっており、血行不良により筋膜などが圧迫されると強い痛みを発症する。
【0006】
従来、肩こりや慢性的な痛みに対しては、患部を直接的にマッサージすることで血行をよくし、痛みや筋緊張感の緩和を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2019-13739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載された発明においては、肩や膝などの稼働する部位に貼らなければマッサージ効果は得られないという問題がある。また、稼働部位に貼ったとしても、患者が動かなければ効果は得られず、デスクワークなどの同じ姿勢でいるような場合にはその効果は限定的である。
【0009】
また、マッサージは、痛みなどの一時的な緩和に効果的ではあるものの、血行不良の治癒を目指すものではなく、その効果は時とともに失われるという問題がある。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、テーピングを貼付した部位の皮膚に中央方向へ引き寄せる張力を作用させることにより、皮膚下にある筋膜や骨膜における血液や体液の循環を促進し、痛みの緩和や自然治癒力を向上させる効果を期待することのできる、テーピングテープを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るテーピングテープは、テーピングを貼付した部位の皮膚に中央方向へ引き寄せるという課題を解決するために、伸縮性を有するシート状の基材と、前記基材の片面に形成された粘着材層とを有するテーピングテープであって、前記基材の略中央位置には、前記基材の伸縮性を利用して周囲の前記基材を中央方向に引き寄せるための引き寄せ部が形成されている。
【0012】
また、本発明の一態様として、つまみ上げて周囲の基材を中央方向に引き寄せるという課題を解決するために、前記引き寄せ部は、前記粘着材層が下面側となるように前記基材を山折りしてつまみ状引き寄せ部として構成されていてもよい。
【0013】
さらに、本発明の一態様として、高い伸縮性の基材によって周囲の基材を中央方向に引き寄せるという課題を解決するために、前記引き寄せ部は、その伸縮性の強さが周囲の前記基材の伸縮性よりも大きい基材により形成された高伸縮引き寄せ部として構成されていてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様として、膝や股関節、腰部などの比較的面積の大きな部位における血液や体液の循環を促進するという課題を解決するために、前記基材には端部から略中央部に向けて複数のスリットが形成されており、複数の帯状の皮膚貼付部を構成していてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、テーピングを貼付した部位の皮膚に中央方向へ引き寄せる張力を作用させることにより、皮膚下にある筋膜や骨膜における血液や体液の循環を促進し、痛みの緩和や自然治癒力を向上させる効果を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係るテーピングテープの第一実施形態を示す側面図である。
図2】本第一実施形態のテーピングテープを示す斜視図である。
図3】本第一実施形態における皮膚貼付部を皮膚に貼り付けた状態を示す側面図である。
図4】本第一実施形態におけるつまみ状引き寄せ部をつまみ上げる状態を示す側面図である。
図5】本第一実施形態におけるつまみ状引き寄せ部の粘着材層同士を接着した状態を示す側面図である。
図6】本第一実施形態におけるつまみ状引き寄せ部により左右の皮膚貼付部を中央方向に引き寄せた状態であって、つまみ状引き寄せ部の余分な部分を切断した状態を示す側面図である。
図7】本発明に係るテーピングテープの第二実施形態を示す斜視図である。
図8】本第二実施形態における皮膚貼付部を皮膚に貼り付ける状態を示す側面図である。
図9】本第二実施形態における高伸縮性引き寄せ部により左右の皮膚貼付部を中央方向に引き寄せた状態を示す側面図である。
図10】本発明に係るテーピングテープの第三実施形態を示す平面図である。
図11】本第三実施形態のテーピングテープを皮膚に貼った状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係るテーピングテープの第一実施形態について図面を用いて説明する。
【0018】
本第一実施形態のテーピングテープ1は、皮膚10に貼られるテープであって、図1に示すように、伸縮性を有するシート状の基材2と、この基材2の片面に形成された粘着材層3と、この粘着材層3を保護する剥離紙(セパレーター)4とによって構成されている。以下、各構成について詳細に説明する。
【0019】
基材2は、伸縮性を有するシート状の素材からなり、本第一実施形態では、図1および図2に示すように、左右方向に長い帯状に形成されている。本第一実施形態における基材2は、縦糸に二重構造糸を使用し中心のポリウレタンによって伸縮性を備えた布材からなる。
【0020】
基材2の伸縮性は、編み込み方や編み込む密度、選択する素材によって任意に調整することができ、ニット生地や天竺生地、フライス生地でもよく、素材としてコットンやポリエステなどを用いてもよい。
【0021】
粘着材層3は、基材2を皮膚10に貼り付けるためのものであり、基材2の片面に形成されている。粘着材層3の成分は、ゴム系粘着材、アクリル系粘着材およびシリコーン系粘着材から適宜選択されるものであるが、水分に強く刺激(かぶれ等)の少ない成分が好ましい。
【0022】
剥離紙4は、セパレーターやはく離フィルムとも呼ばれるものであり、乾燥などの粘着材層3を粘着性能の低下から保護するとともに、意図しないところに付着してしまうのを防ぐための紙材またはフィルム材である。本第一実施形態における剥離紙4は、ポリエチレンをラミネート加工した紙材からなる。
【0023】
また、本第一実施形態における基材2は、図1および図2に示すように、略中央位置に形成された引き寄せ部21と、この引き寄せ部21の周囲(本第一実施形態では左右両側)に形成された皮膚貼付部22とを有する。
【0024】
引き寄せ部21は、周囲の基材2を中央方向に引き寄せるための部分であり、本第一実施形態では、図1および図2に示すように、粘着材層3が下面側となるように基材を山折りにして形成されたつまみ状引き寄せ部21Aとして構成されている。
【0025】
つまり、つまみ状引き寄せ部21Aは、粘着材層3が形成されていない面側が上方に向けて突出されており、後述するように、ユーザーが指でつまむようにして左右の皮膚貼付部22を中央方向に引き寄せ、つまみ状引き寄せ部21Aの下面の粘着材層3同士を重ね合わせて接着することにより、各皮膚貼付部22を中央方向に引き寄せた状態を保持するようになっている。
【0026】
皮膚貼付部22は、ユーザーの皮膚10に直接貼り付けるための部分であり、本第一実施形態では、つまみ状引き寄せ部21Aの周囲に形成されている。皮膚貼付部22の端部の外径は、角部ができないように凸湾曲状に形成されており、皮膚10に貼った際に剥がれ難く形成されている。
【0027】
次に、本第一実施形態のテーピングテープ1における各構成の作用について、使用方法とともに説明する。
【0028】
テーピングテープ1は、粘着材層3からはく離紙4を剥がし取った後、図3に示すように、左右の皮膚貼付部22を所定の間隔を隔てた状態で皮膚10に貼り付ける。本第一実施形態のテーピングテープ1は、引き寄せ部21が山折りに形成されたつまみ状引き寄せ部21Aとして構成されており、この山折りの形を保つように左右の皮膚貼付部22を貼り付けることで所定の間隔を隔てて貼り付けられるようになっている。このときつまみ状引き寄せ部21Aは、皮膚10との間に隙間が形成される。
【0029】
テーピングテープ1を貼り付ける位置は任意であるが、引き寄せ部21が血液や体液の流れが溜まって固くなっているところに配置されるように貼り付けるのが好ましい。
【0030】
次に、図4に示すように、つまみ状引き寄せ部21Aをつまみ上げるようにして、左右の皮膚貼付部22を中央方向に引き寄せる。これによりつまみ状引き寄せ部21Aの下方の皮膚10は、中央方向に引き寄せられて盛り上がり、皮膚10の下の筋膜や骨膜を引っ張る。
【0031】
つまみ上げられたつまみ状引き寄せ部21Aは、図5に示すように、下面の左右の粘着材層3同士を接着させる。これにより、つまみ状引き寄せ部21Aは左右の皮膚貼付部22を中央方向に引き寄せた状態に保つことができる。中央方向に引き寄せた状態に保たれたつまみ状引き寄せ部21Aは、図6に示すように、余分な部分を切断してもよい。
【0032】
つまみ状引き寄せ部21Aにより中央方向に引き寄せられた皮膚下では、筋肉と筋膜との間や骨と骨膜との間に血液や体液が流れる隙間(空間)ができる。よって、前記隙間に、溜まっていた血液や体液の循環が促進され、自然治癒力が向上する効果が期待される。また、溜まっていた血液等により圧迫さていた神経との間にも空間的な余裕が生まれ、痛覚神経の分散にもなるため、痛みが緩和されることも期待される。
【0033】
つまり、本第一実施形態のテーピングテープ1は、筋肉を一方向に引っ張ったり伸縮を妨げて固定したりするものではなく、周囲から中央方向に向かう求心性の力を発揮させ、筋膜や骨膜を引っ張ることで、筋肉と筋膜との間や骨と骨膜との間には、血液や体液が流れる隙間を形成するものである。
【0034】
以上の本第一実施形態のテーピングテープ1によれば、以下の効果を奏することができる。
1.つまみ状引き寄せ部21Aにより周囲の皮膚10に貼り付けられた皮膚貼付部22を中央方向に引き寄せ、その状態を保持することができる。
2.つまみ状引き寄せ部21Aの下面側の皮膚10は、中央方向に引き寄せられて盛り上がり皮膚10の下の筋肉と筋膜との間や骨と骨膜との間に血液や体液が流れる隙間を作り出すことができる。
3.筋肉と筋膜との間や骨と骨膜との間に作り出した隙間により、血液や体液の循環を促進し、自然治癒力を向上させるとともに、溜まっていた血液等により圧迫されていた痛覚神経を分散させて痛みを緩和させる効果が期待できる。
4.テーピングテープ1は、貼るだけでその箇所の血液や体液の循環を促進することができるため、貼り付ける位置は稼働部位などに限定されず、任意の位置に貼り付けることができる。
5.テーピングテープ1は、貼っている間、効果が持続するため、慢性的な痛みやこりを持続的に緩和する効果が期待できる。
【0035】
次に、本発明に係るテーピングテープの第二実施形態について説明する。なお、本第二実施形態の構成のうち、上述した第一実施形態の構成と同等または相当する構成については同一の符号を付し、再度の説明を省略する。
【0036】
本第二実施形態のテーピングテープ1は、第一実施形態のつまみ状引き寄せ部21Aを高伸縮性引き寄せ部21Bとして構成したものである。つまり、略中央位置に設けられた引き寄せ部21(高伸縮性引き寄せ部21B)が周囲の前記基材2の伸縮性より大きい伸縮性の基材2で形成されており、この伸縮性の差によって周囲の基材2を中央方向に引き寄せるものである。
【0037】
本第二実施形態における高伸縮性引き寄せ部21Bは、図7に示すように、基材2の略中央位置に形成されている。そして、この高伸縮性引き寄せ部21Bの伸縮性は、皮膚10に貼り付けた状態で周囲の皮膚貼付部22を中央方向に引き寄せ可能であって、皮膚貼付部22の伸縮性より大きい伸縮性を有する。伸縮性の差は、高伸縮性引き寄せ部21Bと皮膚貼付部22の編み込み方や編み込む密度、選択する素材などを適宜変えることにより作り出している。
【0038】
なお、高伸縮性引き寄せ部21Bの下面側には粘着材層3が形成されているが、当該箇所に粘着材層3を形成しなくてもよい。
【0039】
次に、本第二実施形態のテーピングテープ1における各構成の作用および使用方法について説明する。
【0040】
本第二実施形態のテーピングテープ1は、図8に示すように、高伸縮性引き寄せ部21Bを押し下げる(またはつまみ上げる)などして引き延ばし、左右の皮膚貼付部22を所定の間隔を隔てた状態で貼り付ける。
【0041】
本第二実施形態における高伸縮性引き寄せ部21Bは、図9に示すように、左右の皮膚貼付部22より伸縮性が大きいため、各皮膚貼付部22を中央方向に引き寄せる。引き寄せた高伸縮性引き寄せ部21Bの下面側の皮膚10は、第一実施形態と同様、盛り上がり筋膜や骨膜を引っ張る。これにより筋肉と筋膜との間や骨と骨膜との間に血液や体液が流れる隙間ができ、血液や体液の循環を促進され自然治癒力の向上や痛みを緩和といった、第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0042】
つぎに、本発明に係るテーピングテープの第三実施形態について説明する。なお、本第三実施形態の構成のうち、上述した第一実施形態および第二実施形態の構成と同等または相当する構成については同一の符号を付し、再度の説明を省略する。
【0043】
本第三実施形態のテーピングテープ1は、引き寄せ部21の周囲にある皮膚貼付部22が複数の帯状の皮膚貼付部22aとして構成されているものである。具体的には、左右それぞれの皮膚貼付部22には、図10に示すように、端部から略中央部に向けて形成された2本のスリット23が形成されており、これにより左右に各3本ずつの帯状の皮膚貼付部22aが形成されている。
【0044】
なお、本第三実施形態において、スリット23の本数や帯状の皮膚貼付部22aの本数は、特に限定されるものではなく、適宜選択されるものである。また、本第三実施形態における引き寄せ部21は、第一実施形態と同様に基材を山折りにしたつまみ状引き寄せ部21Aにより構成されているが、これに限定されるものではなく、第二実施形態と同様、高伸縮性引き寄せ部21Bにより構成されていてもよい。
【0045】
つぎに、本第三実施形態のテーピングテープ1における各構成の作用および使用方法について説明する。
【0046】
本第三実施形態のテーピングテープ1は、左右の皮膚貼付部22を所定の間隔を隔てた状態で任意の箇所に貼り付ける。このとき帯状の各皮膚貼付部22aは、図11に示すように、スリット23によって分割されているため、テーピングテープ1の略中央部から外側に向けて広がるように放射状に貼り付けることができる。
【0047】
次に、第一実施形態と同様に、つまみ状引き寄せ部21Aをつまみ上げるようにして、皮膚貼付部22を中央方向に引き寄せる。本第三実施形態では、帯状の各皮膚貼付部22aが放射状に貼り付けられているため、左右方向のみならず放射方向から略中央部に向けて筋膜や骨膜を引っ張ることができる。
【0048】
よって、本第三実施形態のテーピングテープ1は、第一実施形態と同様の効果を奏することができるとともに、放射方向から略中心部に向けた広範囲の筋膜や骨膜を引っ張ることができるため、膝や股関節、腰部などの比較的面積の大きな部位に用いることができる。
【0049】
なお、本発明に係るテーピングテープは、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、各実施形態における皮膚貼付部22は、引き寄せ部21の左右に配置されているが、引き寄せ部21を囲むように配置してもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 テーピングテープ
2 基材
3 粘着材層
4 剥離紙
10 皮膚
21 引き寄せ部
21A つまみ状引き寄せ部
21B 高伸縮性引き寄せ部
22 皮膚貼付部
22a 帯状の皮膚貼付部
23 スリット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11