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特開2025-30226肌状態の推定方法、肌状態推定装置、肌状態推定システム、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025030226
(43)【公開日】2025-03-07
(54)【発明の名称】肌状態の推定方法、肌状態推定装置、肌状態推定システム、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20250228BHJP
   G16H 20/00 20180101ALI20250228BHJP
   G01N 33/493 20060101ALI20250228BHJP
【FI】
A61B5/00 M
G16H20/00
A61B5/00 N
G01N33/493 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023135336
(22)【出願日】2023-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(71)【出願人】
【識別番号】515029156
【氏名又は名称】株式会社ユカシカド
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】深田 楓子
(72)【発明者】
【氏名】辻 竜海
(72)【発明者】
【氏名】脇 綾汰
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 良治
(72)【発明者】
【氏名】美濃部 慎也
【テーマコード(参考)】
2G045
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
2G045AA16
2G045CB03
2G045DA57
2G045DB08
2G045DB10
2G045DB30
2G045JA01
4C117XE04
4C117XE71
5L099AA04
(57)【要約】
【課題】肌状態の推定の精度を向上させる。
【解決手段】肌状態の推定方法は、被験者の尿中の成分を計測するステップを備え、前記成分の計測結果に基づいて、前記被験者の将来の肌状態を推定するステップを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の尿中の成分を計測するステップを備え、
前記成分の計測結果に基づいて、前記被験者の将来の肌状態を推定するステップを備える、
肌状態の推定方法。
【請求項2】
前記推定するステップは、前記計測結果と、前記被験者の生活習慣と、に基づいて、前記肌状態を推定する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記成分は、ミネラルである、
請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ミネラルは、カリウムであり、
前記肌状態は、肌の水分に関する肌状態である、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ミネラルは、リンであり、
前記肌状態は、肌のバリア機能である、
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ミネラルは、マグネシウムであり、
前記肌状態は、肌の粘弾性である、
請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記ミネラルは、亜鉛であり、
前記肌状態は、肌のヘモグロビン量、肌のメラニン量、及び、肌のターンオーバの周期の少なくとも1つである、
請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記成分は、ビタミンDであり、
前記肌状態は、肌のバリア機能、肌の色味、及び、肌のヘモグロビン量の少なくとも1つである、
請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記成分の計測結果に基づいて、前記被験者の計測の時点の肌状態を推定するステップを備える、
請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記肌状態の推定結果に基づいて、前記被験者に対するレコメンドを生成するステップを備える、
請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記レコメンドを生成するステップは、過去の計測結果と、最新の計測結果と、の比較の結果に基づいて、前記レコメンドを生成する、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記推定するステップは、前記被験者の尿外情報、及び、前記計測結果に基づいて、前記肌状態を推定する、
請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記尿外情報は、前記被験者の生活習慣、前記被験者の尿の栄養状態に関する問診の結果、及び、前記被験者の血液検査の結果の少なくとも1つを含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記推定するステップは、複数の尿中の成分の計測結果に基づいて、前記肌状態を推定する、
請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項15】
被験者の尿中の成分の計測結果を取得する手段を備え、
前記成分の計測結果に基づいて、前記被験者の将来の肌状態を推定する手段を備え、
肌状態推定装置。
【請求項16】
被験者が使用するクライアント装置と、前記クライアント装置と接続された肌状態推定装置と、を含む肌状態推定システムであって、
前記肌状態推定装置は、
前記被験者の尿中の成分の計測結果を取得する手段を備え、
前記成分の計測結果に基づいて、前記被験者の将来の肌状態を推定する手段を備え、
前記クライアント装置に、前記推定の結果を送信する手段を備え、
前記クライアント装置は、前記推定の結果を提示する手段を備える、
肌状態推定システム。
【請求項17】
コンピュータを、
被験者の尿中の成分を計測する手段として機能させ、
前記成分の計測結果に基づいて、前記被験者の将来の肌状態を推定する手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肌状態の推定方法、肌状態推定装置、肌状態推定システム、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
肌のケア用品の消費者にとって、自身の肌状態を知ることは、肌のケアの成否を把握する上で重要である。
肌状態を推定する様々な技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、肌状態評価方法が開示されている。この肌状態評価方法は、被験者の顔面皮膚の血流情報を取得する取得工程(S11)と、取得された血流情報に基づいて当該被験者の顔の肌状態を評価する評価工程(S13)を含む。血流情報は、血流指標値を含み、血流指標値は、皮膚にレーザ光を照射し散乱光を撮像して得られる光強度画像から得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-025071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の技術は、光学的な手法で肌状態を推定するものである。
光学的な手法の場合、生体そのものが検体でないこと、及び、計測環境(例えば、環境光)の影響を受けることから、肌状態の推定の精度に制限がある。
【0006】
本発明の目的は、肌状態の推定の精度を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
被験者の尿中の成分を計測するステップを備え、
前記成分の計測結果に基づいて、前記被験者の将来の肌状態を推定するステップを備える、
肌状態の推定方法である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の肌状態推定装置の構成を示す機能ブロック図である。
図2】本実施形態の概要の説明図である。
図3】本実施形態の被験者データベースのデータ構造を示す図である。
図4】本実施形態の計測データベースのデータ構造を示す図である。
図5】本実施形態の肌状態推定処理のフローチャートである。
図6図5の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図7】変形例1の概要の説明図である。
図8】本実施形態の肌状態推定処理のフローチャートである。
図9図8の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図10】変形例2の概要の説明図である。
図11】変形例2の肌状態推定処理のフローチャートである。
図12】変形例3の概要の説明図である。
図13】変形例3の肌状態推定システムの機能ブロック図である。
図14】変形例3の肌状態推定処理のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】
本実施形態の各用語は、以下のとおり定義する。
「ユーザ」とは、肌状態推定装置の利用者(例えば、被験者、又は、検査担当者)である。
【0011】
(1)肌状態推定装置の構成
肌状態推定装置の構成を説明する。図1は、本実施形態の肌状態推定装置の構成を示す機能ブロック図である。
【0012】
図1の肌状態推定装置10は、肌状態の推定処理を実行するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。肌状態推定装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
図1に示すように、肌状態推定装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0013】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0014】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理において用いられるパラメータ、関数、及び、モデル
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、肌状態推定処理)のプログラム
【0015】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0016】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、肌状態推定装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせである。
【0017】
入出力インタフェース13は、肌状態推定装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、肌状態推定装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0018】
通信インタフェース14は、肌状態推定装置10と外部装置(例えば、サーバ)との間の通信を制御するように構成される。
【0019】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要を説明する。図2は、本実施形態の概要の説明図である。
【0020】
図2に示すように、被験者は、自身の採尿検体をユーザに渡す。
【0021】
ユーザは、採尿検体の検査を実施し、且つ、被験者の尿中の成分を計測する。
ユーザは、肌状態推定装置10に対して、被験者の尿中の成分の計測結果を入力する。
【0022】
肌状態推定装置10は、入力された計測結果に基づいて、被験者の将来の肌状態を推定する。
【0023】
(3)データベース
本実施形態のデータベースを説明する。以下のデータベースは、記憶装置11に記憶される。
【0024】
(3-1)被験者データベース
本実施形態の被験者データベースを説明する。図3は、本実施形態の被験者データベースのデータ構造を示す図である。
【0025】
図3の被験者データベースには、被験者情報が格納されている。被験者情報は、被験者に関する情報である。
被験者情報データベースは、「被験者ID」フィールドと、「被験者名」フィールドと、「被験者属性」フィールドと、「尿外」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0026】
「被験者ID」フィールドには、被験者識別情報が格納される。被験者識別情報は、被験者を識別する情報である。
【0027】
「被験者名」フィールドには、被験者名情報が格納される。被験者名情報は、被験者の氏名に関する情報である。
【0028】
「被験者属性」フィールドには、被験者属性情報が格納される。被験者属性情報は、被験者の属性に関する情報である。「被験者属性」フィールドは、「性別」フィールドと、「年齢」フィールドと、を含む。
【0029】
「性別」フィールドには、性別情報が格納される。性別情報は、被験者の性別に関する情報である。
【0030】
「年齢」フィールドには、年齢情報が格納される。年齢情報は、被験者の年齢に関する情報である。
【0031】
「尿外」フィールドには、尿外情報が格納される。尿外情報は、尿中の成分の計測結果情報以外の情報であって、且つ、肌状態の推定に参照される情報である。「尿外」フィールドは、「生活習慣」フィールドと、「問診」フィールドと、「血液」フィールドと、を含む。
【0032】
「生活習慣」フィールドには、生活習慣情報が格納される。生活習慣情報は、被験者の生活習慣に関する情報(例えば、被験者に対するアンケート結果から得られる情報、及び、被験者が装着したウェアラブルデバイスによって計測された情報の少なくとも1つ)である。生活習慣は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・睡眠の習慣
・食生活の習慣
・運動の習慣
・労働の習慣
【0033】
「問診」フィールドには、問診情報が格納される。問診情報は、被験者に対して実施された尿の栄養状態に関する問診の結果に関する情報である。問診情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・疲労感(一例として、疲れやすさ)
・心理的状態(一例として、ストレス又は不安感)
・体調(一例として、頭痛及び集中力の少なくとも1つ)
・喫煙の状態(一例として、有無又は頻度)
・妊娠の有無
・生理の状態(一例として、生理周期)
・アレルギーの有無
・食事の嗜好性(一例として、魚の接種頻度)
【0034】
「血液」フィールドには、血液情報が格納される。血液情報は、血液に関する情報である。血液情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・ビタミン(一例として、ビタミンD)
・ミネラル
【0035】
(3-2)計測データベース
本実施形態の計測データベースを説明する。図4は、本実施形態の計測データベースのデータ構造を示す図である。
【0036】
図4の計測結果データベースには、計測結果情報が格納されている。計測結果情報は、被験者に対して実施された計測の結果に関する情報である。
計測結果情報データベースは、「計測結果ID」フィールドと、「タイムスタンプ」フィールドと、「尿中ミネラル」フィールドと、「尿中ビタミン」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
計測データベースは、被験者識別情報に関連付けられている。
【0037】
「計測結果ID」フィールドには、計測結果識別情報が格納される。計測結果識別情報は、計測結果を識別する情報である。
【0038】
「タイムスタンプ」フィールドには、タイムスタンプ情報が格納される。タイムスタンプ情報は、計測が実施された日時に関する情報である。
【0039】
「尿中ミネラル」フィールドには、尿中ミネラル情報が格納される。尿中ミネラル情報は、被験者に対して実施された尿検査から得られる尿中のミネラル成分に関する情報である。計測結果情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・カリウムの含有量
・マグネシウムの含有量
・リンの含有量
・亜鉛
【0040】
「尿中ビタミン」フィールドには、尿中ビタミン情報が格納される。尿中ビタミン情報は、被験者に対して実施された尿検査から得られる尿中のビタミン成分に関する情報である。計測結果情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・ビタミンD
【0041】
(4)肌モデル
本実施形態の肌モデルを説明する。
【0042】
本実施形態では、肌モデルを用いて、肌状態を推定する。
肌モデルは、将来肌モデルと、現在肌モデルと、を含む。
【0043】
(4-1)将来肌モデル
本実施形態の将来肌モデルを説明する。
【0044】
将来肌モデルには、尿中の成分と将来の肌状態との相関関係が記述される。
将来の肌状態とは、尿中の成分の計測時点より先の時点の肌状態を意味する。
将来肌モデルの説明変数は、尿中の成分である。
将来肌モデルの目的変数は、将来の肌状態である。
【0045】
将来肌モデルは、将来の肌状態の指標毎に異なる。
将来の肌状態の指標は、例えば、以下の少なくとも1つの指標を含む。
・肌の水分(一例として、真皮の水分の量又はレベル)
・肌のバリア機能
・肌のハリ(つまり、粘弾性)
・肌の色味(一例として、透過度、黄ぐすみ、又は、肌の黄み)
・肌のヘモグロビン量
・肌のメラニン量
・肌のターンオーバの周期
【0046】
肌の水分を目的変数とする将来肌モデルでは、例えば、説明変数のうち尿中カリウムの重みが大きい。
一例として、将来肌モデルによれば、尿中カリウムが多いほど、肌の水分が多いと推定される。
【0047】
肌のバリア機能を目的変数とする将来肌モデルでは、例えば、説明変数のうち尿中リン及び尿中ビタミンDの少なくとも1つの重みが大きい。
一例として、将来肌モデルによれば、尿中リンが多いほど、肌のバリア機能が悪いと推定される。
一例として、将来肌モデルによれば、尿中ビタミンDが多いほど、肌のバリア機能が良いと推定される。
【0048】
肌のハリを目的変数とする将来肌モデルでは、例えば、説明変数のうち尿中マグネシウムの重みが大きい。
一例として、将来肌モデルによれば、尿中マグネシウムが多いほど、肌のハリが良いと推定される。
【0049】
肌の色味を目的変数とする将来肌モデルでは、例えば、説明変数のうち尿中ビタミンDの重みが大きい。
一例として、将来肌モデルによれば、尿中ビタミンDが多いほど、黄ぐすみが減ると推定される。
【0050】
肌のヘモグロビン量を目的変数とする将来肌モデルでは、例えば、説明変数のうち尿中ビタミンD及び尿中亜鉛の少なくとも1つの重みが大きい。
一例として、将来肌モデルによれば、尿中ビタミンDが多いほど、ヘモグロビン量が多いと推定される。
一例として、将来肌モデルによれば、尿中亜鉛が多いほど、ヘモグロビン量が多いと推定される。
【0051】
肌のメラニン量を目的変数とする将来肌モデルでは、例えば、説明変数のうち尿中亜鉛の重みが大きい。
一例として、将来肌モデルによれば、尿中亜鉛が多いほど、メラニン量が減ると推定される。
【0052】
肌のターンオーバの周期を目的変数とする将来肌モデルでは、例えば、説明変数のうち尿中亜鉛の重みが大きい。
一例として、将来肌モデルによれば、尿中亜鉛が多いほど、ターンオーバの周期が整うと推定される。
【0053】
(4-2)現在肌モデル
本実施形態の現在肌モデルを説明する。
【0054】
現在肌モデルには、尿中の成分と現在の肌状態との相関関係が記述される。
現在の肌状態とは、尿中の成分の計測時点の肌状態を意味する。
現在肌モデルの説明変数は、尿中の成分である。
現在肌モデルの目的変数は、現在の肌状態である。
【0055】
現在肌モデルは、現在の肌状態の指標毎に異なる。
現在の肌状態の指標は、将来の肌状態と同様である。
【0056】
(5)肌状態推定処理
本実施形態の肌状態推定処理を説明する。図5は、本実施形態の肌状態推定処理のフローチャートである。図6は、図5の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0057】
図5のトリガは、以下の何れかである。
・ユーザが肌状態推定装置10の所定のアプリケーション(例えば、肌状態を推定するためのアプリケーション)を起動したこと。
・ユーザが肌状態推定装置10を用いて、所定のウェブサイト(例えば、肌状態を推定するためのサービスを提供するウェブサイト)にアクセスしたこと。
【0058】
図5に示すように、肌状態推定装置10は、計測結果の取得(S1110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P1110(図6)をディスプレイに表示する。
画面P1110は、操作オブジェクトB1110と、フィールドオブジェクトF1110a~F1110bと、を含む。
【0059】
操作オブジェクトB1110は、フィールドオブジェクトF1110a~F1110bに対する入力を確定させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0060】
フィールドオブジェクトF1110aは、被験者識別情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0061】
フィールドオブジェクトF1110bは、被験者の計測結果情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0062】
ユーザが、フィールドオブジェクトF1110aに被験者識別情報を入力し、フィールドオブジェクトF1110bに被験者の計測結果情報を入力し、且つ、操作オブジェクトB1110を操作すると、プロセッサ12は、被験者識別情報及び計測結果情報を記憶装置11に記憶する。
【0063】
ステップS1110の後、肌状態推定装置10は、将来の肌状態の推定(S1111)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、将来肌モデルが記憶されている。
【0064】
プロセッサ12は、ステップS1110でフィールドオブジェクトF1110bに入力された計測結果を将来肌モデルに与えることにより、被験者の尿中の成分に応じた将来の肌状態を推定する。
【0065】
ステップS1111の後、肌状態推定装置10は、現在の肌状態の推定(S1112)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、現在肌モデルが記憶されている。
【0066】
プロセッサ12は、ステップS1110でフィールドオブジェクトF1110bに入力された計測結果を現在肌モデルに与えることにより、被験者の尿中の成分に応じた現在(つまり、ステップS1112の実行時点)の肌状態を推定する。
【0067】
ステップS1112の後、肌状態推定装置10は、データベースの更新(S1113)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS1110で得られた被験者識別情報に関連付けられた計測結果データベース(図4)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「計測結果ID」フィールド:新規の計測結果識別情報
・「タイムスタンプ」フィールド:ステップS1110の実行日時に関する情報
・「尿中ミネラル」フィールド:ステップS1110で得られた計測結果情報
・「尿中ビタミン」フィールド:ステップS1110で得られた計測結果情報
【0068】
ステップS1113の後、肌状態推定装置10は、推定結果の表示(S1114)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P1111(図6)をディスプレイに表示する。
画面P1111は、表示オブジェクトA1111a~A1111bを含む。
【0069】
表示オブジェクトA1111aは、ステップS1111で得られた将来の肌状態の推定結果を表示するオブジェクトである。
【0070】
表示オブジェクトA1111bは、ステップS1112で得られた現在の肌状態の推定結果を表示するオブジェクトである。
【0071】
(6)本実施形態の小括
本実施形態によれば、尿中の成分に基づいて将来の肌状態を推定する。これにより、肌状態の推定の精度を向上させることができる。
【0072】
本実施形態によれば、計測結果に基づいて現在の肌状態を推定してもよい。これにより、肌状態の推定の精度をさらに向上させることができる。
【0073】
(7)変形例
本実施形態の変形例を説明する。
【0074】
(7-1)変形例1
本実施形態の変形例1を説明する。変形例1は、肌状態の推定結果に基づくレコメンドを提供する例である。
【0075】
(7-1-1)変形例1の概要
変形例1の概要を説明する。図7は、変形例1の概要の説明図である。
【0076】
図7に示すように、被験者は、自身の採尿検体をユーザに渡す。
【0077】
ユーザは、採尿検体の検査を実施し、且つ、被験者の尿中の成分を計測する。
ユーザは、肌状態推定装置10に対して、被験者の尿中の成分の計測結果を入力する。
【0078】
肌状態推定装置10は、入力された計測結果に基づいて、被験者の将来の肌状態を推定し、且つ、当該将来の肌状態に応じたレコメンドを決定する。
【0079】
(7-1-2)変形例1の肌状態推定処理
変形例1の肌状態推定処理を説明する。図8は、本実施形態の肌状態推定処理のフローチャートである。図9は、図8の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0080】
図8に示すように、肌状態推定装置10は、図5と同様に、計測結果の取得(S1110)~現在の肌状態の推定(S1112)を実行する。
【0081】
ステップS1112の後、肌状態推定装置10は、レコメンドの生成(S2110)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、レコメンドモデルが記憶されている。
【0082】
レコメンドモデルの第1例には、将来の肌状態とレコメンドとの相関関係が記述されている。
レコメンドモデルの説明変数は、将来の肌状態である。
レコメンドモデルの目的変数は、レコメンドである。
【0083】
プロセッサ12は、ステップS1111で得られた将来の肌状態をレコメンドモデルに与えることにより、当該将来の肌状態に応じたレコメンドを生成する。
【0084】
レコメンドモデルの第2例には、現在の肌状態とレコメンドとの相関関係が記述されている。
レコメンドモデルの説明変数は、現在の肌状態である。
レコメンドモデルの目的変数は、レコメンドである。
【0085】
プロセッサ12は、ステップS1112で得られた現在の肌状態をレコメンドモデルに与えることにより、当該現在の肌状態に応じたレコメンドを生成する。
【0086】
レコメンドモデルの第3例には、将来の肌状態及び現在の肌状態と、レコメンドとの相関関係が記述されている。
レコメンドモデルの説明変数は、将来の肌状態及び現在の肌状態である。
レコメンドモデルの目的変数は、レコメンドである。
【0087】
プロセッサ12は、ステップS1111で得られた将来の肌状態と、ステップS1112で得られた現在の肌状態と、をレコメンドモデルに与えることにより、当該将来の肌状態及び当該現在の肌状態の組合せに応じたレコメンドを生成する。
プロセッサ12は、ステップS1112で得られた現在の肌状態をレコメンドモデルに与えることにより、当該現在の肌状態に応じたレコメンドを生成する。
【0088】
レコメンドモデルの第4例には、尿中の成分の計測結果の変化と、レコメンドとの相関関係が記述されている。
レコメンドモデルの説明変数は、尿中の成分の計測結果の変化である。
レコメンドモデルの目的変数は、レコメンドである。
【0089】
プロセッサ12は、ステップS1110で得られた被験者識別情報に関連付けられた計測結果データベース(図4)の「尿中ミネラル」フィールド及び「尿中ビタミン」フィールドから、計測結果情報(つまり、過去の計測結果情報)を取得する。
プロセッサ12は、当該計測結果情報(つまり、過去の計測結果情報)と、ステップS1110で得られた計測結果情報(つまり、最新の計測結果情報)と、を比較することにより、尿中の成分の差を特定する。
プロセッサ12は、特定された差(つまり、尿中の成分の変化)をレコメンドモデルに与えることにより、当該変化に応じたレコメンドを生成する。
【0090】
ステップS2110の後、肌状態推定装置10は、図5と同様に、データベースの更新(S1113)を実行する。
【0091】
ステップS1113の後、肌状態推定装置10は、推定結果の表示(S2111)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P1111(図6)の次に、画面P2110(図9)をディスプレイに表示する。
画面P2110は、表示オブジェクトA2110を含む。
【0092】
表示オブジェクトA2110は、ステップS2110で得られたレコメンドを表示する。
【0093】
(7-1-3)変形例1の小括
変形例1によれば、肌状態の推定結果に基づいて、レコメンドを生成してもよい。これにより、肌状態に応じた改善を促すことができる。
【0094】
変形例1によれば、過去の計測結果及び最新の計測結果の比較の結果に基づいて、レコメンドを生成してもよい。これにより、被験者の肌状態の変化の傾向を考慮して改善を促すことができる。
【0095】
(7-2)変形例2
本実施形態の変形例2を説明する。変形例2は、尿中の成分の計測結果及び尿中の成分以外の情報(以下「尿外情報」という)の組合せに基づいて、肌状態を推定する例である。
【0096】
(7-2-1)変形例2の概要
変形例2の概要を説明する。図10は、変形例2の概要の説明図である。
【0097】
図10に示すように、被験者は、自身の採尿検体をユーザに渡す。
被験者の尿外情報は、記憶装置11に記憶されている。
尿外情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・生活習慣(一例として、睡眠の質及び疲労感の少なくとも1つ)
・尿の栄養状態に関する問診の結果
・血液検査の結果
【0098】
ユーザは、採尿検体の検査を実施し、且つ、被験者の尿中の成分を計測する。
ユーザは、肌状態推定装置10に対して、被験者の尿中の成分の計測結果を入力する。
【0099】
肌状態推定装置10は、被験者の尿外情報を取得する。
肌状態推定装置10は、入力された計測結果及び当該尿外情報の組合せに基づいて、被験者の将来の肌状態を推定する。
【0100】
(7-2-2)変形例2の肌モデル
変形例2の肌モデルを説明する。
【0101】
(7-2-2-1)将来肌モデル
変形例2の将来肌モデルを説明する。
【0102】
変形例2の将来肌モデルの第1例には、尿中の成分及び生活習慣の組合せと、将来の肌状態との相関関係が記述される。
将来肌モデルの説明変数は、尿中の成分及び生活習慣である。
将来肌モデルの目的変数は、将来の肌状態である。
【0103】
変形例2の将来肌モデルの第3例には、尿中の成分及び尿の栄養状態に関する問診の結果の組合せと、将来の肌状態との相関関係が記述される。
将来肌モデルの説明変数は、尿中の成分及び尿の栄養状態に関する問診の結果である。
将来肌モデルの目的変数は、将来の肌状態である。
例えば、「心理的状態」に関する問診の結果が「ストレスがある」又は「不安感がある」である場合、マグネシウムが不足していることが推定される。
例えば、「食事の嗜好性」に関する問診の結果が「魚をあまり食べない」である場合、ビタミンDが不足していることが推定される。
【0104】
変形例2の将来肌モデルの第4例には、尿中の成分及び血液検査の結果の組合せと、将来の肌状態との相関関係が記述される。
将来肌モデルの説明変数は、尿中の成分及び血液検査の結果である。
将来肌モデルの目的変数は、将来の肌状態である。
【0105】
(7-2-2-2)現在肌モデル
変形例2の現在肌モデルを説明する。
【0106】
変形例2の現在肌モデルの第1例には、尿中の成分及び生活習慣の組合せと、現在の肌状態との相関関係が記述される。
現在肌モデルの説明変数は、尿中の成分及び生活習慣である。
現在肌モデルの目的変数は、現在の肌状態である。
【0107】
変形例2の現在肌モデルの第3例には、尿中の成分及び尿の栄養状態に関する問診の結果の組合せと、現在の肌状態との相関関係が記述される。
現在肌モデルの説明変数は、尿中の成分及び尿の栄養状態に関する問診の結果である。
現在肌モデルの目的変数は、現在の肌状態である。
例えば、「疲労感」に関する問診の結果が「疲れやすい」である場合、ビタミンB が不足していることが推定される。
例えば、「心理的状態」に関する問診の結果が「ストレスがある」又は「不安感がある」である場合、マグネシウムが不足していることが推定される。
例えば、「喫煙の状態」に関する問診の結果が「喫煙している」である場合、ビタミンC が不足していることが推定される。
例えば、「食事の嗜好性」に関する問診の結果が「魚をあまり食べない」である場合、ビタミンDが不足していることが推定される。
【0108】
変形例2の現在肌モデルの第4例には、尿中の成分及び血液検査の結果の組合せと、現在の肌状態との相関関係が記述される。
現在肌モデルの説明変数は、尿中の成分及び血液検査の結果である。
現在肌モデルの目的変数は、現在の肌状態である。
【0109】
(7-2-3)変形例2の肌状態推定処理
変形例2の肌状態推定処理を説明する。図11は、変形例2の肌状態推定処理のフローチャートである。
【0110】
図11に示すように、肌状態推定装置10は、図5と同様に、計測結果の取得(S1110)を実行する。
【0111】
ステップS1110の後、肌状態推定装置10は、尿外情報の取得(S3110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、被験者データベース(図3)を参照して、ステップS1110で得られた被験者識別情報に関連付けられた尿外情報を取得する。
【0112】
ステップS3110の後、肌状態推定装置10は、将来の肌状態の推定(S3111)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、将来肌モデルが記憶されている。
プロセッサ12は、ステップS1110で得られた計測結果情報と、ステップS3110で得られた尿外情報と、を将来肌モデルに与えることにより、当該計測結果情報及び当該尿外情報の組合せに応じた将来の肌状態を推定する。
【0113】
ステップS3111の後、肌状態推定装置10は、現在の肌状態の推定(S3112)を実行する。
ステップS3112の第1例では、記憶装置11には、現在肌モデルが記憶されている。
プロセッサ12は、ステップS1110で得られた計測結果情報と、ステップS3110で得られた尿外情報と、を現在肌モデルに与えることにより、当該計測結果情報及び当該尿外情報の組合せに応じた現在の肌状態を推定する。
【0114】
ステップS3112の後、肌状態推定装置10は、図5と同様に、データベースの更新(S1113)~推定結果の表示(S1114)を実行する。
【0115】
(7-2-4)変形例2の小括
変形例2によれば、尿中の成分及び尿外情報(例えば、生活習慣、及び、尿の栄養状態に関する問診の結果の少なくとも1つ)の組合せに基づいて、被験者の肌状態を推定してもよい。これにより、肌状態の推定の精度をさらに向上させることができる。
【0116】
(7-3)変形例3
変形例3を説明する。変形例3は、肌状態推定装置10を含む肌状態推定システムの例である。
【0117】
(7-3-1)変形例3の概要
変形例3の概要を説明する。図12は、変形例3の概要の説明図である。
【0118】
図12に示すように、被験者は、自身の採尿検体をユーザに渡す。
被験者は、クライアント装置30を介して、肌状態推定装置10に被験者識別情報を送信する。
【0119】
ユーザは、採尿検体の検査を実施し、且つ、被験者の尿中の成分を計測する。
ユーザは、肌状態推定装置10に対して、被験者の尿中の成分の計測結果と、被験者識別情報と、を入力する。
【0120】
肌状態推定装置10は、入力された計測結果及び被験者識別情報を関連付けて記憶する。
肌状態推定装置10は、入力された計測結果に基づいて、被験者の将来の肌状態を推定し、且つ、クライアント装置30を介して、推定結果を被験者に提示する。
【0121】
(7-3-2)変形例3の肌状態推定システムの構成
変形例3の肌状態推定システムの構成を説明する。図13は、変形例3の肌状態推定システムの機能ブロック図である。
【0122】
図13に示すように、変形例3の肌状態推定システム1は、肌状態推定装置10と、クライアント装置30と、を備える。
【0123】
肌状態推定装置10の構成は、図1と同様である。
【0124】
図13のクライアント装置30は、肌状態推定装置10にリクエストを送信し、且つ、肌状態推定装置10からレスポンスを受け付けるコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。クライアント装置30は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
図1に示すように、クライアント装置30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0125】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0126】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理において用いられるパラメータ、関数、及び、モデル
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0127】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0128】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、クライアント装置30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、例えば、CPU、GPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0129】
入出力インタフェース33は、クライアント装置30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、クライアント装置30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0130】
通信インタフェース34は、クライアント装置30と肌状態推定装置10との間の通信を制御するように構成される。
【0131】
(7-3-3)変形例3の肌状態推定処理
変形例3の肌状態推定処理を説明する。図14は、変形例3の肌状態推定処理のシーケンス図である。
【0132】
図14のトリガは、以下の何れかである。
・被験者が肌状態推定装置10の所定のアプリケーション(例えば、肌状態を推定するためのアプリケーション)を起動したこと。
・被験者が肌状態推定装置10を用いて、所定のウェブサイト(例えば、肌状態を推定するためのサービスを提供するウェブサイト)にアクセスしたこと。
【0133】
図14に示すように、クライアント装置30は、図5と同様に、計測結果の取得(S1110)を実行する。
【0134】
ステップS1110の後、クライアント装置30は、推定リクエスト(S5310)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、推定リクエストデータを肌状態推定装置10に送信する。推定リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF1110aに入力された被験者識別情報
・フィールドオブジェクトF1110bに入力された計測結果情報
【0135】
ステップS5310の後、肌状態推定装置10は、図5と同様に、将来の肌状態の推定(S1111)~データベースの更新(S1113)を実行する。
【0136】
ステップS1113の後、肌状態推定装置10は、推定レスポンス(S5110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、推定レスポンスデータをクライアント装置30に送信する。推定レスポンスデータは、例えば、以下の情報を含む。
・ステップS1111で得られた将来の肌状態の推定結果
・ステップS1112で得られた現在の肌状態の推定結果
【0137】
ステップS5110の後、クライアント装置30は、図5と同様に、推定結果の表示(S1114)を実行する。
【0138】
(7-3-4)変形例3の小括
変形例3によれば、被験者が使用するクライアント装置30を介して、肌状態推定装置10に対して、肌状態の推定を要求し、且つ、肌状態の推定結果を取得する。これにより、被験者は、より容易に自身の肌状態を知ることができる。
【0139】
(8)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
【0140】
記憶装置11は、ネットワークを介して、肌状態推定装置10と接続されてもよい。
記憶装置31は、ネットワークを介して、クライアント装置30と接続されてもよい。
【0141】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0142】
1 :肌状態推定システム
10 :肌状態推定装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
30 :クライアント装置
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14