(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003027
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】車両用コンソール
(51)【国際特許分類】
B60R 7/04 20060101AFI20241226BHJP
B60N 2/75 20180101ALI20241226BHJP
【FI】
B60R7/04 C
B60N2/75
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023103468
(22)【出願日】2023-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】野本 直希
(72)【発明者】
【氏名】水野 雅規
(72)【発明者】
【氏名】井澤 和哉
【テーマコード(参考)】
3B087
3D022
【Fターム(参考)】
3B087DC01
3D022CA07
3D022CB01
3D022CC19
3D022CC25
3D022CD12
3D022CD19
3D022CD21
3D022CD22
(57)【要約】
【課題】テーブルの利便性を向上できる車両用コンソールを提供する。
【解決手段】車両用シート12,13の幅方向において車両用シート12,13と隣り合って設けられる車両用コンソール20は、コンソール本体21と、コンソール本体21に対してスライド可能に設けられたアームレスト40と、アームレスト40の内部に収容されるテーブル50とを備えている。アームレスト40は、テーブル50を収容する第1位置と、車両用シート12,13の前後方向において第1位置よりも後方であって、テーブル50を露出させる位置である第2位置との間をテーブル50とは独立してスライド可能に構成されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用シートの幅方向において前記車両用シートと隣り合って設けられる車両用コンソールであって、
コンソール本体と、
前記コンソール本体に対してスライド可能に設けられたアームレストと、
前記アームレストの内部に収容されるテーブルと、を備え、
前記アームレストは、前記テーブルを収容する第1位置と、前記車両用シートの前後方向において前記第1位置よりも後方であって、前記テーブルを露出させる位置である第2位置との間を前記テーブルとは独立してスライド可能に構成されている、
車両用コンソール。
【請求項2】
前記アームレスト及び前記テーブルを含むリッドを備え、
前記コンソール本体には、前記コンソール本体の上面に開口部を有するとともに、前記開口部を介して物品を出し入れ可能にされた凹部が設けられており、
前記リッドは、前記開口部を閉塞する閉位置と前記開口部を開放する開位置との間で回転可能に設けられている、
請求項1に記載の車両用コンソール。
【請求項3】
前記リッドは、前記アームレストが前記第1位置と前記第2位置との間のいずれの位置にあるときでも、前記閉位置と前記開位置との間を回転可能に構成されている、
請求項2に記載の車両用コンソール。
【請求項4】
前記リッドは、前記幅方向に延びる軸線を中心に前記コンソール本体に回転可能に支持されるとともに、前記軸線を中心に回転することで前記リッドを前記閉位置と前記開位置との間で回転可能にするヒンジ部材を備えており、
前記アームレストは、前記ヒンジ部材により前記前後方向にスライド可能に支持されている、
請求項2または請求項3に記載の車両用コンソール。
【請求項5】
前記テーブルは、前記ヒンジ部材に支持されている、
請求項4に記載の車両用コンソール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用コンソールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、アームレストが開示されている。このアームレストは、収納凹部と、収納凹部の上部の開口を開閉可能とするリッドとを備えている。リッドには、テーブルが組付けられている。テーブルは、リッド内に収容された収容位置と、収容位置の前方にスライド移動することでリッドから露出される使用位置とに切り替え可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、車両用コンソールには、アームレストよりも前方に、物品を載置する小物入れやカップホルダー等の機能部品が搭載されている。こうしたコンソールに対して上述した従来のアームレストを適用すると、例えば以下の問題が生じる。すなわち、テーブルを収容位置から使用位置に切り替えることが、テーブルの前方へのスライド移動によって実現されるため、テーブルが物品に干渉する場合は使用位置への切り替えが困難となる。したがって、テーブルの利便性が低下するおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、テーブルの利便性を向上できる車両用コンソールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための車両用コンソールの各態様を記載する。
[態様1]車両用シートの幅方向において前記車両用シートと隣り合って設けられる車両用コンソールであって、コンソール本体と、前記コンソール本体に対してスライド可能に設けられたアームレストと、前記アームレストの内部に収容されるテーブルと、を備え、前記アームレストは、前記テーブルを収容する第1位置と、前記車両用シートの前後方向において前記第1位置よりも後方であって、前記テーブルを露出させる位置である第2位置との間を前記テーブルとは独立してスライド可能に構成されている、車両用コンソール。
【0007】
上記構成によれば、アームレストが第1位置から第2位置までテーブルとは独立してスライドされることで、テーブルがアームレストから露出される。このため、第1位置にあるアームレストよりも前方に物品などが存在する場合であっても、テーブルをアームレストの内部に収容された収容状態から、アームレストから露出された使用状態に容易に切り替えることができる。したがって、テーブルの利便性を向上できる。
【0008】
[態様2]前記アームレスト及び前記テーブルを含むリッドを備え、前記コンソール本体には、前記コンソール本体の上面に開口部を有するとともに、前記開口部を介して物品を出し入れ可能にされた凹部が設けられており、前記リッドは、前記開口部を閉塞する閉位置と前記開口部を開放する開位置との間で回転可能に設けられている、[態様1]に記載の車両用コンソール。
【0009】
上記構成によれば、リッドが開位置にあるときには、凹部の開口部を介して物品を出し入れ可能となる。また、リッドが閉位置にあるときには、物品が凹部内に収納された状態で保持される。したがって、コンソール本体に物品を収納するといった機能を持たせることができる。
【0010】
[態様3]前記リッドは、前記アームレストが前記第1位置と前記第2位置との間のいずれの位置にあるときでも、前記閉位置と前記開位置との間を回転可能に構成されている、[態様2]に記載の車両用コンソール。
【0011】
上記構成によれば、アームレストの位置によらずにリッドを閉位置と開位置との間で回転させることができる。そのため、例えば、アームレストが第1位置と第2位置との間の所定の位置にあるときにのみ、リッドを閉位置と開位置との間で回転させることができる場合に比べて、車両用コンソールの利便性を向上できる。
【0012】
[態様4]前記リッドは、前記幅方向に延びる軸線を中心に前記コンソール本体に回転可能に支持されるとともに、前記軸線を中心に回転することで前記リッドを前記閉位置と前記開位置との間で回転可能にするヒンジ部材を備えており、前記アームレストは、前記ヒンジ部材により前記前後方向にスライド可能に支持されている、[態様2]または[態様3]に記載の車両用コンソール。
【0013】
上記構成によれば、リッドを閉位置と開位置との間で回転させることが、幅方向に延びる軸線を中心にコンソール本体に回転可能に支持されるヒンジ部材により実現される。
また、上記構成によれば、ヒンジ部材が、アームレストを前後方向にスライド可能に支持している。したがって、アームレストをスライド可能に支持する部材をリッドに別途設ける場合に比べて、リッドの部品点数を減らすことができる。
【0014】
[態様5]
前記テーブルは、前記ヒンジ部材に支持されている、[態様4]に記載の車両用コンソール。
【0015】
上記構成によれば、アームレスト及びテーブルは、それぞれヒンジ部材に支持される。そのため、アームレスト及びテーブルを支持する部材を各別にリッドに設ける場合に比べて、リッドの部品点数を一層減らすことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、テーブルの利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、車両用コンソールの一実施形態を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、
図1の車両用コンソールについて、テーブルが露出された状態を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、
図4の状態からリッドを開位置まで回転させた状態を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、
図3の状態からテーブルが前方に引き出された状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、
図1~
図7を参照して、車両用コンソールの一実施形態について説明する。
なお、以下の記載においては、車両10の前進方向を前方とし、後進方向を後方として説明する。また、上下方向は車両10の上下方向を意味し、左右方向は車幅方向であって車両10の前進時の左右方向と一致するものとする。
【0019】
<車両用コンソール20>
図1に示すように、車両10の車室11内には、前部座席として一対の車両用シート12,13が、左右方向に離間した状態で配置されている。右方の車両用シート12は運転席として機能するものであり、ここに乗員(運転者)が着座する。左方の車両用シート13は助手席として機能するものであり、ここに乗員(助手席乗員)が着座する。
【0020】
車両用シート12,13は、シートバックが前方を向く姿勢で配置されている。このように配置された車両用シート12,13の前後方向は、車両10の前後方向と合致する。また、車両用シート12,13の幅方向は、左右方向と合致する。
【0021】
車両用シート12,13の間には、箱状の収納部分として機能する車両用コンソール(センターコンソール、フロアコンソール等とも呼ばれる)20が設置されている。すなわち、車両用コンソール20は、車両用シート12,13の各々と左右方向において隣り合って設けられている。
【0022】
なお、以降では、車両用コンソール20の各部の説明に際し、左右方向(車両用シート12,13の幅方向)における中央部を基準とする。そして、左右方向のうち、中央部に近づく方向を「内」、「内方」、「内側」等といい、中央部から遠ざかる方向を「外」、「外方」、「外側」等という場合がある。
【0023】
車両用コンソール20は、コンソール本体21と、リッド30とを有している。
以下、各構成について詳細に説明する。
<コンソール本体21>
図1~
図3に示すように、コンソール本体21は、車両用コンソール20の骨格部分を構成する部分であり、例えば、樹脂材料によって、左右方向よりも前後方向に細長い形状に形成されている。
【0024】
コンソール本体21の左右の両側部は、外側壁部22によって構成されている。
各外側壁部22の内側に離間した箇所には、内側壁部23が形成されている。
図2及び
図3に示すように、両内側壁部23の間には、コンソール本体21の上面21aに開口部25aを有する凹部25が設けられている。凹部25は、開口部25aを介して物品を出し入れ可能にされている。
【0025】
図1及び
図3に示すように、両内側壁部23の間において凹部25に対し前方に隣接する箇所には、上面21aに開口部26aを有する凹部26が設けられている。凹部26は、開口部26aを介して小物等の物品を出し入れ可能にされている。なお、開口部26aの面積は、開口部25aの面積よりも小さくされている。また、凹部26の容積は、凹部25の容積よりも小さくされている。
【0026】
図1及び
図2に示すように、隣り合う外側壁部22及び内側壁部23の上端部間であって、前後方向の多くの部分には、上壁部24が形成されている。
<リッド30>
図1~
図3に示すように、リッド30は、コンソール本体21に取り付けられて開口部25aを開閉するものであり、ヒンジ部材31と、アームレスト40と、テーブル50とを有している。なお、以降では、リッド30が、開口部25aを閉塞する位置を閉位置とする(
図1参照)。また、リッド30が開口部25aを開放する位置を開位置とする(
図6参照)。
【0027】
<ヒンジ部材31>
図2及び
図3に示すように、ヒンジ部材31は、基部32と、支持部37とを備えている。基部32は、平面視が長方形状をなす底板部33を底部に有している。底板部33は、リッド30の底面を構成している。
【0028】
基部32は、左右方向における両側部に一対の側板部34を有している(
図2参照)。
各側板部34の内側面の上部には、前後方向に延びる内横ガイド溝35aを有する内横レール35が形成されている。各内横ガイド溝35aは、内方に向けて開放されている。
【0029】
各側板部34の外側面の下部であって、前後方向における複数箇所、例えば2箇所には、それぞれ外方へ突出する突部36が形成されている。
図3に示すように、支持部37は、底板部33の後端に連結されている。支持部37は、左右方向に延びる軸線38を中心にコンソール本体21に回転可能に支持されている。詳しくは、支持部37は、コンソール本体21の両内側壁部23の間に支持されている。
【0030】
ヒンジ部材31は、支持部37を介して軸線38を中心に回転することで、リッド30を閉位置と開位置との間で回転可能にしている。
基部32の前部の下方にはラッチ機構39が設けられている。ラッチ機構39は、リッド30が閉位置に位置するときには、コンソール本体21に係止(ロック)して、軸線38を中心とするリッド30の回転を規制するように構成されている。また、ラッチ機構39は、上記係止(ロック)を解除する操作が行なわれると、軸線38を中心とするリッド30の回転が可能となるように構成されている。
【0031】
<アームレスト40>
図2及び
図3に示すように、アームレスト40の骨格部分は、アームレストインナ41と、アームレストインナ41に被せられたアームレストアウタ44とを備えている。アームレストアウタ44の上にはパッド45が載置されている。さらに、アームレストアウタ44及びパッド45には表皮材46が被せられている。
【0032】
アームレストインナ41は、左右方向における両側部に一対の側板部42を有している(
図2参照)。各側板部42の内側面の下部には、前後方向に延びる外横ガイド溝43aを有する外横レール43が形成されている。各外横ガイド溝43aは、内方に向けて開放されている。各外横ガイド溝43aに対し、上記ヒンジ部材31の突部36が挿入されている。これにより、アームレスト40がヒンジ部材31により前後方向にスライド可能に支持された状態となる。
【0033】
図1~
図5に示すように、アームレスト40は、アームレストインナ41における外横ガイド溝43aに対して突部36の位置を相対的に変化させることで、第1位置と、前後方向において第1位置よりも後方の第2位置(
図4参照)との間でスライド可能に構成されている。
【0034】
第1位置では、アームレスト40の略全体がヒンジ部材31の基部32の上方に位置している(
図3参照)。第2位置では、アームレスト40の前部が基部32の後部の上方に位置している(
図5参照)。
【0035】
ここで、
図6及び
図7には、アームレスト40が第2位置にあるときに、リッド30を閉位置から開位置に回転させた状態を示している。アームレスト40及びコンソール本体21は、アームレスト40が第1位置から第2位置の間のいずれの位置にあるときでも、軸線38を中心としてリッド30が回転する際に、互いに干渉しないように構成されている(
図7参照)。これにより、アームレスト40が第1位置と第2位置との間のいずれの位置にあるときでも、リッド30は、閉位置と開位置との間を回転可能となる。
【0036】
<テーブル50>
図2及び
図3に示すように、テーブル50は、互いに上下方向に配置されたアッパテーブル51及びロアテーブル52を備えており、両者を結合することによって形成されている。
【0037】
テーブル50は、平面視で、左右方向よりも前後方向に寸法の大きな長方形状をなしている。
テーブル50の左右の両側部には、外側へ突出する突部53が形成されている。
【0038】
突部53は、内横レール35の内横ガイド溝35aに挿入されている。これにより、テーブル50がヒンジ部材31により支持された状態となる。
図3に示すように、テーブル50の略全体は、基部32の上方に位置している。
【0039】
図1~
図5に示すように、テーブル50は、アームレスト40の内部に収容された収容状態と、アームレスト40から露出された上面をテーブル面として使用可能にされた使用状態(
図4参照)との間で切り替え可能に構成されている。
【0040】
テーブル50が収容状態のとき、テーブル50は、アームレスト40とヒンジ部材31の基部32との間に収容されている。また、テーブル50の全体が第1位置にあるアームレスト40に上方から覆われている(
図3参照)。テーブル50が使用状態のとき、テーブル50の後部が第2位置にあるアームレスト40に覆われるとともに、テーブル50の前部が露出されている(
図5参照)。なお、上述したように、本実施形態では、テーブル50の収容状態と使用状態との切り替えは、アームレスト40が第1位置と第2位置との間をテーブル50とは独立してスライドすることにより行われる。
【0041】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
(1)車両用コンソール20は、コンソール本体21に対してスライド可能に設けられたアームレスト40を備えている。
【0042】
こうした構成によれば、乗員は、アームレスト40の上に肘部を載せることで、腕部を支える肩部にかかる負担を軽減することができる。
(2)アームレスト40は、テーブル50を収容する第1位置と、前後方向において第1位置よりも後方であって、テーブル50を露出させる位置である第2位置との間をテーブル50とは独立してスライド可能に構成されている。
【0043】
こうした構成によれば、
図4及び
図5に示すように、アームレスト40が第1位置から第2位置までテーブル50とは独立してスライドされることで、テーブル50がアームレスト40から露出される。このため、第1位置にあるアームレスト40よりも前方に物品などが存在する場合であっても、テーブル50をアームレスト40の内部に収容された収容状態から、アームレスト40から露出された使用状態に容易に切り替えることができる。したがって、テーブル50の利便性を向上できる。
【0044】
(3)コンソール本体21には、コンソール本体21の上面21aに開口部25aを有するとともに、開口部25aを介して物品を出し入れ可能にされた凹部25が設けられている。リッド30は、開口部25aを閉塞する閉位置と開口部25aを開放する開位置との間で回転可能に設けられている。
【0045】
こうした構成によれば、リッド30が開位置にあるときには、凹部25の開口部25aを介して物品を出し入れ可能となる。また、リッド30が閉位置にあるときには、物品が凹部25内に収納された状態で保持される。したがって、コンソール本体21に物品を収納するといった機能を持たせることができる。
【0046】
(4)リッド30は、アームレスト40が第1位置と第2位置との間のいずれの位置にあるときでも、閉位置と開位置との間を回転可能に構成されている。
こうした構成によれば、
図6及び
図7に示すように、アームレスト40の位置によらずにリッド30を閉位置と開位置との間で回転させることができる。そのため、例えば、アームレスト40が第1位置と第2位置との間の所定の位置にあるときにのみ、リッド30を閉位置と開位置との間で回転させることができる場合に比べて、車両用コンソール20の利便性を向上できる。
【0047】
(5)リッド30は、左右方向に延びる軸線38を中心にコンソール本体21に回転可能に支持されるとともに、軸線38を中心に回転することでリッド30を閉位置と開位置との間で回転可能にするヒンジ部材31を備えている。アームレスト40は、ヒンジ部材31により前後方向にスライド可能に支持されている。
【0048】
こうした構成によれば、リッド30を閉位置と開位置との間で回転させることが、左右方向に延びる軸線38を中心にコンソール本体21に回転可能に支持されるヒンジ部材31により実現される。また、上記構成によれば、ヒンジ部材31が、アームレスト40を前後方向にスライド可能に支持している。したがって、アームレスト40をスライド可能に支持する部材をリッド30に別途設ける場合に比べて、リッド30の部品点数を減らすことができる。
【0049】
(6)テーブル50は、ヒンジ部材31に支持されている。
こうした構成によれば、アームレスト40及びテーブル50は、それぞれヒンジ部材31に支持される。そのため、アームレスト40及びテーブル50を支持する部材を各別にリッド30に設ける場合に比べて、リッド30の部品点数を一層減らすことができる。
【0050】
(7)凹部25に対し前方に隣接する箇所には、上面21aに開口部26aを有する凹部26が設けられている。
こうした構成によれば、開口部26aを通じて凹部26内に小物等の物品を入れることができる。表現を変えると、凹部26を例えば小物入れとして利用することができる。
【0051】
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0052】
・テーブル50は、内横ガイド溝35aに対して突部53の位置を変化させることで、
図1に示す収納位置と、前後方向において収納位置よりも前方の使用位置(
図8参照)との間でスライド可能に構成されるものであってもよい。
【0053】
こうした構成によれば、
図8に示すように、収納位置にあるテーブル50の前端を把持して前方へ引き出すことで、テーブル50の前部が、第1位置に位置するアームレスト40から露出される。したがって、テーブル50の前部の上面をテーブル面として使用可能にすることができる。また、上記構成によれば、テーブル50を拡張位置まで引き出すことで、凹部26の開口部26aがテーブル50の前部によって閉塞される。したがって、凹部26に小物を収納する機能を持たせることができる。
【0054】
・テーブル50は、ヒンジ部材31に固定されるものであってもよい。
・テーブル50は、ヒンジ部材31に支持されるものに限定されない。リッド30に対してテーブル50を支持する部材を別途設けるようにしてもよい。
【0055】
・アームレスト40は、ヒンジ部材31により前後方向にスライド可能に支持されるものに限定されない。リッド30に対してアームレスト40を支持する部材を別途設けるようにしてもよい。この場合であっても、アームレスト40は、第1位置と第2位置との間をテーブル50とは独立してスライド可能に構成されるものであればよい。
【0056】
・リッド30は、アームレスト40が第1位置と第2位置との間の所定の位置にあるときにのみ、閉位置から開位置に回転させることができるように構成されるものであってもよい。
【0057】
・コンソール本体21から凹部25を省略してもよい。この場合、リッド30は、本実施形態で例示したように、ヒンジ部材31により閉位置と開位置との間で回転可能にされるものに限定されない。例えば、リッド30は、ヒンジ部材31が省略されるとともにコンソール本体21に対して回転不能に取り付けられるものであってもよい。この場合であっても、アームレスト40が、第1位置と第2位置との間で前後方向にスライド可能に構成されていればよい。
【0058】
・コンソール本体21から凹部26を省略してもよい。
【符号の説明】
【0059】
10…車両
11…車室
12,13…車両用シート
20…車両用コンソール
21…コンソール本体
21a…上面
22…外側壁部
23…内側壁部
24…上壁部
25…凹部
25a…開口部
26…凹部
26a…開口部
30…リッド
31…ヒンジ部材
32…基部
33…底板部
34…側板部
35…内横レール
35a…内横ガイド溝
36…突部
37…支持部
38…軸線
39…ラッチ機構
40…アームレスト
41…アームレストインナ
42…側板部
43…外横レール
43a…外横ガイド溝
44…アームレストアウタ
45…パッド
46…表皮材
50…テーブル
51…アッパーテーブル
52…ロアテーブル
53…突部