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特開2025-31474記憶制御装置、記憶制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025031474
(43)【公開日】2025-03-07
(54)【発明の名称】記憶制御装置、記憶制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20250228BHJP
   H02J 3/00 20060101ALI20250228BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20250228BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20250228BHJP
【FI】
G06Q50/06
H02J3/00 170
H02J3/32
H02J3/38 120
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024015169
(22)【出願日】2024-02-02
(62)【分割の表示】P 2023137267の分割
【原出願日】2023-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100217249
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221279
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健吾
(74)【代理人】
【識別番号】100207686
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 恭宏
(74)【代理人】
【識別番号】100224812
【弁理士】
【氏名又は名称】井口 翔太
(72)【発明者】
【氏名】冨永 威紀
【テーマコード(参考)】
5G066
【Fターム(参考)】
5G066AA03
5G066AE03
5G066AE09
5G066HB06
5G066HB09
5G066JA07
5G066JB03
(57)【要約】
【課題】高いカーボンニュートラル率を予算内で実現することができるよう、再生可能エネルギーによる発電の容量又はコスト及び蓄電池の容量又はコストを選定可能な記憶制御装置、記憶制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電の第1コストと、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部30に記憶させる記憶制御手段10D、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電の第1コストと、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御手段、
を備えることを特徴とする記憶制御装置。
【請求項2】
前記記憶部に記憶される前記第1コストと、当該第1コストと対応付けて前記記憶部に記憶される前記第1カーボンニュートラル率と、を前記記憶部から読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段によって読み出される前記第1コスト及び前記第1カーボンニュートラル率を表示部に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の記憶制御装置。
【請求項3】
前記記憶制御手段は、蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電の第2コストと、対応する第2カーボンニュートラル率と、を対応付けて前記記憶部に記憶させ、
前記読み出し手段は、前記記憶部に記憶される前記第2コストと、当該第2コストと対応付けて前記記憶部に記憶される前記第2カーボンニュートラル率と、を前記記憶部から読み出し、
前記表示制御手段は、前記読み出し手段によって読み出される前記第1コスト及び前記第1カーボンニュートラル率と前記読み出し手段によって読み出される前記第2コスト及び前記第2カーボンニュートラル率とを、当該第1カーボンニュートラル率及び当該第2カーボンニュートラル率の高さに応じた順番で、前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の記憶制御装置。
【請求項4】
蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電それぞれの第1容量と、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御手段、
を備えることを特徴とする記憶制御装置。
【請求項5】
前記記憶部に記憶される前記第1容量と、当該第1容量と対応付けて前記記憶部に記憶される前記第1カーボンニュートラル率と、を前記記憶部から読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段によって読み出される前記第1容量及び前記第1カーボンニュートラル率を表示部に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の記憶制御装置。
【請求項6】
前記記憶制御手段は、蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電それぞれの第2容量と、対応する第2カーボンニュートラル率と、を対応付けて前記記憶部に記憶させ、
前記読み出し手段は、前記記憶部に記憶される前記第2容量と、当該第2容量と対応付けて前記記憶部に記憶される前記第2カーボンニュートラル率と、を前記記憶部から読み出し、
前記表示制御手段は、前記読み出し手段によって読み出される前記第1容量及び前記第1カーボンニュートラル率と前記読み出し手段によって読み出される前記第2容量及び前記第2カーボンニュートラル率とを、当該第1カーボンニュートラル率及び当該第2カーボンニュートラル率の高さに応じた順番で、前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項5に記載の記憶制御装置。
【請求項7】
前記第1カーボンニュートラル率は、施設で想定される消費電力量と、前記蓄電池の容量と、前記発電の容量と、に基づき、算出される、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記憶制御装置。
【請求項8】
蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電の第1コストと、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御ステップ、
を備えることを特徴とする記憶制御方法。
【請求項9】
蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電それぞれの第1容量と、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御ステップ、
を備えることを特徴とする記憶制御方法。
【請求項10】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記憶制御装置としてコンピュータを機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶制御装置、記憶制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
住宅、工場、倉庫等をはじめとする施設において、太陽光電池をはじめとする再生可能エネルギー発電施設や、再生可能エネルギー発電施設によって発電された電気エネルギーを蓄える蓄電池を設置することがある。
例えば、特許文献1は、住宅において想定される消費電力量に対する電力の自給自足率(=カーボンニュートラル率)と、太陽光電池が発電した電気や蓄電池が蓄電した電気の売電率と、蓄電池の稼働率と、に基づいた評価値を求めることを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-54584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係る技術によれば、施設に過剰な性能を有する再生可能エネルギー発電施設や蓄電池を設置することによるコスト増や、必要以上に発電を行うことを避けることができる。
ここで、工場や倉庫等をはじめとする大型の施設に再生可能エネルギー発電施設や蓄電池を設置した場合、過剰に発電した電気を売買することで、設置に要した初期費用を長期的に回収することが可能である。
しかしながら、住宅等、設置に要する予算が限られる施設の場合、より高いカーボンニュートラル率を、予算内で達成することが求められる。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、高いカーボンニュートラル率を予算内で実現することができるよう、再生可能エネルギーによる発電の容量又はコスト及び蓄電池の容量又はコストを選定可能な記憶制御装置、記憶制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る記憶制御装置は、蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電の第1コストと、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御手段、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高いカーボンニュートラル率を予算内で実現することができるよう、再生可能エネルギーによる発電の容量又はコスト及び蓄電池の容量又はコストを選定可能な記憶制御装置、記憶制御方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る制御装置のハードウェアの構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係る制御部の機能構成の一例を示す図である。
図3】表示部に表示されるリストの一例である。
図4】実施形態に係る選定のプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る制御装置を説明する。
本実施形態に係る制御装置は、住宅、工場、倉庫等をはじめとする施設において、再生可能エネルギー発電施設と、再生可能エネルギー発電施設によって発電された電気エネルギーを蓄える蓄電池と、を設置する際、再生可能エネルギーによる発電の容量、及び、蓄電池の容量を選定するために用いられる。再生可能エネルギーとは、例えば、太陽光、風力、水力、潮力、地熱、バイオマスが挙げられる。以下、再生可能エネルギーによる発電の容量を、単に発電の容量という。
【0010】
施設において発電の容量、及び、蓄電池の容量を選定する際は、例えば、カーボンニュートラル率、予算、及び投資回収期間等を考慮して決定する。
カーボンニュートラル率とは、いわゆる電力の自給自足率である。すなわち、カーボンニュートラル率とは、施設における消費電力量のうち、再生可能エネルギーによる発電の容量によって賄うことが可能な割合をいう。施設において使用する電気のうち、再生可能エネルギーによる発電の容量によって賄うことができない分は、施設において発電施設から買電することによって補う。例えば、カーボンニュートラル率が80%である場合、施設において使用する電気の20%を買電する。
本実施形態において、カーボンニュートラル率は、例えば、1年間の総消費電力量を基準に計算する。換言すれば、本実施形態において、カーボンニュートラル率は、1年間の総消費電力量のうち、買電しなかった電力量の割合である。カーボンニュートラル率の計算に用いられる、施設における1年間の総消費電力量は、例えば、施設における過去の実績、又はシミュレーションによって適宜決定される。
本実施形態に係る制御装置は、前述の各事項を考慮した発電の容量及び蓄電池の容量の選定を容易に可能とすることを目的とする。
【0011】
(制御装置)
図1は、実施形態に係る制御装置100のハードウェアの構成の一例を示す図である。 制御装置100は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ10Pとメモリ10Mとを備える制御部10を備え、制御プログラムを実行する。制御プログラムは制御装置100が備える各機能部の動作を制御するプログラムである。制御装置100は、制御プログラムの実行によって制御部10、ユーザインタフェース20及び記憶部30を備える装置として機能する。
【0012】
より具体的には、制御装置100は、プロセッサ10Pが記憶部30に記憶されている制御プログラムを読み出し、読み出した制御プログラムをメモリ10Mに記憶させる。プロセッサ10Pが、メモリ10Mに記憶させた制御プログラムを実行することによって、制御装置100は、ユーザインタフェース20、制御部10及び記憶部30を備える装置として機能する。
【0013】
制御部10は、プロセッサ10Pと、メモリ10Mと、を備える。制御部10は、制御装置100が備える各機能部の動作を制御する。制御部10は、例えば、後述する各手段を備え、各処理を実行する。
【0014】
ユーザインタフェース20は、表示部20Dと入力部20Iとを備える。表示部20Dは、各種情報を表示する。表示部20Dは、例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の出力装置を含んで構成される。表示部20Dは、これらの出力装置を制御装置100に接続するインタフェースとして構成されてもよい。
【0015】
入力部20Iは、マウスやキーボード、タッチパネル等の入力端末を含んで構成される。入力部20Iは、これらの入力端末を制御装置100に接続するインタフェースとして構成されてもよい。入力部20Iは、制御装置100に対する各種情報の入力を受け付ける。各種情報は、例えば、後述する目標コスト、目標カーボンニュートラル率である。
【0016】
なお、表示部20Dと入力部20Iとは一体のタッチパネルとして構成されてもよい。
【0017】
記憶部30は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの非一時的コンピュータ読み出し可能な記憶媒体装置を用いて構成される。記憶部30は制御装置100に関する各種情報を記憶する。記憶部30は、例えば制御プログラムを予め記憶する。また、記憶部30は、後述する記憶制御手段10Dにおける各情報を記憶する。
【0018】
図2は、実施形態に係る制御部10の機能構成の一例を示す図である。
図2に示すように、制御装置100の制御部10は、決定手段10Aと、計算手段10Bと、算出手段10Cと、記憶制御手段10Dと、読み出し手段10Eと、制御手段10Fと、入力手段10Gと、指定手段10Hと、抽出手段10Iと、出力手段10Jと、通知手段10Kと、表示制御手段10Lと、を備える。
制御部10は、前述の各構成のそれぞれによる処理を繰り返して行う。このことで、制御部10は、発電の容量と蓄電池の容量との複数の組み合わせの中から、施設において求められるコスト及びカーボンニュートラル率の観点に基づき最適なものを選定するために用いられる。
【0019】
(決定手段)
決定手段10Aは、決定処理を行う。決定手段10Aによる決定処理とは、再生可能エネルギーによる発電の容量と蓄電池の容量とを新たに決定する処理である。以下、1回の決定処理によって決定される発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせを、単に発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせという。発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせは、例えば、発電の容量及び蓄電池の容量のそれぞれに対して設定された上限値から下限値までの数値を所定値刻みで並べ、それらの数値同士を互いに適宜組み合わせることで生成される。あるいは、発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせは、例えば、最適化アルゴリズムに従って、発電の容量及び蓄電池の容量のそれぞれに対して、設定された上限値から下限値までの数値の間の実数値同士を、適宜組み合わせることで生成されてもよい。発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせは、決定処理が繰り返して行われることで、複数生成される。
このことで、次に述べる計算処理等において使用する発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせを、適宜変更できるようにする。
【0020】
(計算手段)
計算手段10Bは、計算処理を行う。計算手段10Bによる計算処理とは、コストを計算することであり、具体的には、決定手段10Aによって新たに決定される発電の容量と蓄電池の容量とに基づき、再生可能エネルギーによる発電のコスト及び蓄電池のコストを計算する処理である。本実施形態において、発電のコスト及び蓄電池のコストを区別しない場合に、単にコストということがある。
再生可能エネルギーによる発電のコストとは、例えば、再生可能エネルギー発電施設の費用及び設置費用、及び、再生可能エネルギー発電施設の維持費用である。
蓄電池のコストとは、例えば、蓄電池の費用及び設置費用、及び、蓄電池の維持費用である。
計算処理が繰り返して行われることで、複数の発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせに基づく計算が行われる。
なお、計算処理においては、発電の容量と蓄電池の容量と、施設で想定される消費電力量から、年間の電力売買損益を計算してもよい。
【0021】
(算出手段)
算出手段10Cは、算出処理を行う。算出手段10Cによる算出処理とは、施設で想定される消費電力量と、決定手段10Aによって新たに決定される発電の容量及び蓄電池の容量と、に基づき、カーボンニュートラル率を算出する処理である。
算出処理が繰り返して行われることで、複数の発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせに基づく算出が行われる。
【0022】
(記憶制御手段)
記憶制御手段10Dは、記憶制御処理を行う。記憶制御手段10Dによる記憶制御処理とは、複数の情報を互いに対応付けて記憶部30に記憶させる処理である。記憶部30に記憶される複数の情報とは、例えば、決定手段10Aによって新たに決定される発電の容量及び蓄電池の容量と、計算手段10Bによって計算される発電及び蓄電池のコストと、算出手段10Cによって算出されるカーボンニュートラル率と、である。記憶制御手段10Dは、記憶制御処理において、前述の各情報を互いに対応付けて記憶部30に記憶させる。これにより、例えば、前述したそれぞれを用いた表の作成処理などを行いやすくすることができる。
記憶制御処理が繰り返し行われることで、複数の発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせに係る、前述の各情報が記憶部30に記憶される。このことで、発電の容量及び蓄電池の容量の最適な組み合わせを選定しやすくすることができる。
【0023】
(読み出し手段)
読み出し手段10Eは、読み出し処理を行う。読み出し手段10Eによる読み出し処理とは、記憶部30に記憶される、計算手段10Bによって計算されたコストと、コストに対応するカーボンニュートラル率であって記憶部30に記憶されるカーボンニュートラル率と、を記憶部30から読み出す処理である。読み出し手段10Eによって記憶部30から読み出された情報は、後述する表示制御処理において用いられる。
読み出し処理が繰り返し行われることで、記憶制御処理において記憶された複数の発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせに係る前述の各情報が、それぞれ読み出される。
【0024】
(制御手段)
制御手段10Fは、上述の各構成を制御する。すなわち、制御手段10Fは、決定手段10Aによる決定処理と、計算手段10Bによる計算処理と、算出手段10Cによる算出処理と、記憶制御手段10Dによる記憶制御処理と、読み出し手段10Eによる読み出し処理と、を繰り返し実行させる。
特に、決定処理を繰り返し行う際、発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせを複数生成することで、制御装置100によって、制約条件をカーボンニュートラル率、目的関数をコストとした、滑降シンプレックス法などの最適化アルゴリズムを実施可能とする。 また、記憶制御処理及び読み出し処理を繰り返し行うことで、表示制御手段10Lが、表示部20Dに表示させる各種情報を後述する表示制御処理において処理できるようにする。また、複数の発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせによる各処理の結果を比較検討できるようにする。
【0025】
(入力手段)
入力手段10Gは、入力処理を行う。入力手段10Gによる入力処理とは、目標コストを入力する処理である。換言すれば、入力処理とは、入力手段10Gが、目標コストの情報を表示制御手段10Lに送信する処理である。
目標コストは、例えば、制御装置100を使用するユーザが、入力部20Iを介して制御部10に入力することで決定される。入力手段10Gは、このようにユーザが決定した目標コストの情報を適宜変換の上、表示制御手段10Lに送信する。表示制御手段10Lに送信された目標コストの情報は、後述する表示制御処理において用いられる。
【0026】
(指定手段)
指定手段10Hは、指定処理を行う。指定手段10Hによる指定処理とは、目標カーボンニュートラル率を指定する処理である。換言すれば、指定処理とは、指定手段10Hが、目標カーボンニュートラル率の情報を表示制御手段10Lに送信する処理である。
目標カーボンニュートラル率は、例えば、制御装置100を使用するユーザが、入力部20Iを介して制御部10に入力することで決定される。指定手段10Hは、このようにユーザが決定した目標カーボンニュートラル率の情報を適宜変換の上、表示制御手段10Lに送信する。表示制御手段10Lに送信された目標カーボンニュートラル率の情報は、後述する表示制御処理において用いられる。
【0027】
(抽出手段)
抽出手段10Iは、抽出処理を行う。抽出手段10Iによる抽出処理とは、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるカーボンニュートラル率の中から、同じものを抽出する処理である。抽出処理は、後述する表示制御処理の前に行われる。
【0028】
(出力手段)
出力手段10Jは、出力処理を行う。出力手段10Jによる出力処理は、決定手段10Aによって新たに決定される発電の容量及び蓄電池の容量に応じ、次に述べる情報のいずれかを出力する処理である。
すなわち、出力処理においては、例えば、施設で買電する量のピークを出力する。あるいは、出力処理においては、施設で買電する量を出力してもよい。
なお、施設で買電する量のピークとは、施設における1年間の消費電力の30分値の最大値である。施設で買電する量のピークによって、例えば、施設における1年分の買電に係る契約料金が決定される。
また、施設で買電する量とは、施設において、1年間に買電した電力(kwh)の総量をいう。施設で買電する量によって、例えば、1年間の電力価格が決定される。
出力処理は、次に述べる通知手段10Kによる通知処理の前に行われる。
【0029】
(通知手段)
通知手段10Kは、通知処理を行う。通知手段10Kによる通知処理は、計算手段10Bによって計算される蓄電池のコストを回収するために必要な期間を通知する処理である。
前述の出力手段10Jが、出力処理において施設で買電する量のピークを出力する場合、通知処理においては、計算手段10Bによって計算される発電及び蓄電池のコストと、施設で買電するために必要なコストと、出力手段10Jによって出力されるピークに応じたコストと、に基づき、蓄電池のコストを回収するために必要な期間を通知する。
前述の出力手段10Jが、出力処理において施設で買電する量を出力する場合、通知処理においては、計算手段10Bによって計算される発電及び蓄電池のコストと、施設で買電する量と、に基づき、蓄電池のコストを回収するために必要な期間を通知する。
通知処理は、後述する表示制御処理の前に行われる。
【0030】
(表示制御手段)
表示制御手段10Lは、表示制御処理を行う。表示制御手段10Lによる表示制御処理は、表示部20Dに各種情報を表示させる処理である。このことで、制御装置100を使用するユーザに対して、各種情報を目視可能とする。
表示部20Dに表示される情報は、例えば、読み出し処理において記憶部30から読み出される、計算手段10Bによって計算されたコストと、コストに対応するカーボンニュートラル率である。なお、これに加えて、表示制御手段10Lは、例えば、入力処理において入力された目標コスト、指定処理において指定された目標カーボンニュートラル率、出力処理において出力された施設で買電する量のピーク又は施設で買電する量、通知処理において通知された蓄電池のコストを回収するために必要な期間を適宜対応付けて、表示部20Dに表示してもよい。
【0031】
図3は、表示部20Dに表示されるリストの一例である。
表示制御手段10Lは、表示制御処理において、上述の各種情報をリスト化して表示部20Dに表示可能な情報とする。すなわち、例えば、図3に示すように、決定処理の結果に係る発電の容量及び蓄電池の容量、計算処置の結果に係るコスト、年間の維持費用及び年間の電力売買損益、算出処理の結果に係るカーボンニュートラル率、及び通知処理の結果に係る投資回収期間に関する情報を、リスト化して表示部20Dに表示する。
以下、表示制御処理の具体例を数例記載する。
【0032】
(表示制御処理の第1例)
表示制御手段10Lは、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるコスト及び当該コストに対応するカーボンニュートラル率のうち、コストが入力手段10Gによって入力される目標コストを超えるものは、表示部20Dに表示させないようにする。これにより、施設において想定される消費電力量に対し、高いカーボンニュートラル率を実現することができる再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量を、より確実に予算内で選定することができる。
【0033】
(表示制御処理の第2例)
表示制御手段10Lは、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるコスト及び当該コストに対応するカーボンニュートラル率を、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるカーボンニュートラル率が高い順に並べて表示部20Dに表示させる。これにより、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量の選定を、カーボンニュートラル率を重視しつつ行いやすくすることができる。
【0034】
(表示制御処理の第3例)
表示制御手段10Lは、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるコスト及び当該コストに対応するカーボンニュートラル率のうち、カーボンニュートラル率が指定手段10Hによって指定される目標カーボンニュートラル率を下回るものは、表示部20Dに表示させないようにする。これにより、予算内で選定可能な再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量が達成可能なカーボンニュートラル率を、より確実に判断することができる。
【0035】
(表示制御処理の第4例)
表示制御手段10Lは、抽出手段10Iによって抽出されるカーボンニュートラル率に対応付けて記憶部30に記憶される複数のコストのうち、他のものより再生可能エネルギーによる発電及び蓄電池のコストの合算値が低いものを、表示部20Dに表示させる。これにより、施設において想定される消費電力量に対し、高いカーボンニュートラル率をより低コストで実現することができるよう、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量を選定することができる。
【0036】
(表示制御処理の第5例)
表示制御手段10Lは、抽出手段10Iによって抽出されるカーボンニュートラル率に対応付けて記憶部30に記憶される複数のコストを、抽出手段10Iによって抽出されるカーボンニュートラル率に対応付けて記憶部30に記憶されるコストが低い順に並べて表示部20Dに表示させる、これにより、施設において想定される消費電力量に対し、高いカーボンニュートラル率をより低コストで実現することができるよう、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量を選定することができる。
【0037】
(表示制御処理の第6例)
表示制御手段10Lは、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるコスト及び当該コストに対応するカーボンニュートラル率を、所定値刻みで並べて表示部20Dに表示させる。
このとき、例えば、カーボンニュートラル率については、5%刻みで表示部20Dに表示させる。また、例えば、コストについては、3億円刻みで表示部20Dに表示させてもよい。これにより、カーボンニュートラル率を容易に把握しやすくすることができる。
【0038】
(選定のプロセス)
次に、本実施形態に係る制御装置100を用いた、発電の容量及び蓄電池の容量の選定プロセスについて説明する。
図4は、実施形態に係る選定のプロセスのフローチャートである。
まず、決定処理によって、発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせが新たに決定される。
次に、計算処理及び算出処理が行われることで、コスト及びカーボンニュートラル率が計算及び算出される。
コスト及びカーボンニュートラル率は、発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせとともに、記憶制御処理により記憶部30に記憶される。
記憶部30に記憶された情報は、読み出し処理によって読み出され、次に述べる各処理に用いられる。
決定処理から読み出し処理までの各処理は、制御手段10Fにより繰り返し行われる。 読み出し処理によって読み出された情報を用いて、入力処理、指定処理、抽出処理、出力処理、通知処理を行う。このことで、表示制御処理に用いられる各種情報が生成される。
生成された各種情報は、表示制御処理によって表示部20Dに表示される。
ユーザは、表示制御処理によって表示部20Dに表示された情報を用いて、複数の発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせのそれぞれを評価して、最適な組み合わせを選定する。
上記プロセスによって、複数の発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせが選定される。
【0039】
以上説明したように、本実施形態に係る制御装置100によれば、計算手段10Bが、再生可能エネルギーによる発電及び蓄電池のコストを、発電の容量と蓄電池の容量とに基づき計算する。算出手段10Cが、施設で想定される消費電力量と、発電の容量と、蓄電池の容量と、に基づき、カーボンニュートラル率を算出する。そして、決定手段10Aが、前述した計算手段10Bによる計算処理及び算出手段10Cによる算出処理に用いられる、再生可能エネルギーによる発電の容量と蓄電池の容量とを新たに決定する。
これにより、決定手段10Aが決定する発電の容量と蓄電池の容量とを適宜変更しながら上述の各処理を繰り返すことで、施設において想定される消費電力量に対し、高いカーボンニュートラル率を予算内で実現することができるよう、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量を選定することができる。
【0040】
また、記憶制御手段10Dが、計算手段10Bによって計算されるコストと算出手段10Cによって算出されるカーボンニュートラル率とを対応付けた上で記憶部30に記憶させる。そして、制御手段10Fが、決定手段10Aによる決定処理、計算手段10Bによる計算処理、算出手段10Cによる算出処理、及び、記憶制御手段10Dによる記憶制御処理を繰り返し実行させる。これにより、複数の発電の容量と蓄電池の容量との組み合わせによる計算及び算出の結果を、容易に比較しやすくすることができる。よって、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量の選定を、より効率的に行うことができる。
【0041】
また、読み出し手段10Eが、記憶部30に記憶される、計算手段10Bによって計算されるコストと、計算されたコストに対応するカーボンニュートラル率であって記憶部30に記憶されるカーボンニュートラル率と、を記憶部30から読み出す。読み出し手段10Eによる読み出し処理は、決定手段10Aによる決定処理、計算手段10Bによる計算処理、算出手段10Cによる算出処理、及び記憶制御手段10Dによる記憶制御処理とともに、制御手段10Fによって繰り返し実行される。そして、表示制御手段10Lが、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるコスト及び当該コストに対応するカーボンニュートラル率を、カーボンニュートラル率が高い順に並べて表示部20Dに表示させる。これにより、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量の選定を、カーボンニュートラル率を重視しつつ行いやすくすることができる。
【0042】
また、入力手段10Gが、目標コストを入力する。そして、表示制御手段10Lは、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるコスト及び当該コストに対応するカーボンニュートラル率のうち、コストが入力手段10Gによって入力される目標コストを超えるものを、表示部20Dに表示させないようにする。これにより、施設において想定される消費電力量に対し、高いカーボンニュートラル率を実現することができる再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量を、より確実に予算内で選定することができる。
【0043】
また、指定手段10Hが、目標カーボンニュートラル率を指定する。そして、表示制御手段10Lは、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるコスト及び当該コストに対応するカーボンニュートラル率のうち、カーボンニュートラル率が指定手段10Hによって指定される目標カーボンニュートラル率を下回るものを、表示部20Dに表示させないようにする。これにより、予算内で選定可能な再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量が達成可能なカーボンニュートラル率を、より確実に判断することができる。
【0044】
また、抽出手段10Iが、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるカーボンニュートラル率の中から、同じものを抽出する。そして、表示制御手段10Lは、抽出手段10Iによって抽出されるカーボンニュートラル率に対応付けて記憶部30に記憶される複数のコストのうち、他のものより再生可能エネルギーによる発電及び蓄電池のコストの合算値が低いものを、表示部20Dに表示させる。これにより、施設において想定される消費電力量に対し、高いカーボンニュートラル率をより低コストで実現することができるよう、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量を選定することができる。
【0045】
また、抽出手段10Iが、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるカーボンニュートラル率の中から、同じものを抽出する。そして、表示制御手段10Lは、抽出手段10Iによって抽出されるカーボンニュートラル率に対応付けて記憶部30に記憶される複数のコストを、低い順に並べて表示部20Dに表示させる。これにより、施設において想定される消費電力量に対し、高いカーボンニュートラル率をより低コストで実現することができるよう、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量を選定することができる。
【0046】
また、表示制御手段10Lは、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出されるコスト及び当該コストに対応するカーボンニュートラル率を、所定値刻みで並べて表示部20Dに表示させる。これにより、カーボンニュートラル率を容易に把握しやすくすることができる。
【0047】
また、記憶制御手段10Dは、発電の容量と、発電のコストと、蓄電池の容量と、蓄電池のコストと、カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部30に記憶させる。これにより、前述したそれぞれを、互いに対応付けて管理しやすくすることができる。したがって、例えば、表示制御手段10Lによる、前述したそれぞれを用いた表の作成処理などを行いやすくすることができる。
【0048】
また、出力手段10Jが、発電の容量及び蓄電池の容量に応じ、施設で買電する量のピークを出力する。そして、通知手段10Kが、計算手段10Bによって計算される発電及び蓄電池のコストと、施設で買電するために必要なコストと、出力手段10Jによって出力される買電する量のピークに応じたコストと、に基づき、計算手段10Bによって計算される蓄電池のコストを回収するために必要な期間を通知する。これにより、施設において想定される消費電力量に対し、高いカーボンニュートラル率を達成可能な再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量の選定を、予算内で、且つ所定の投資回収期間を重視しつつ行いやすくすることができる。
【0049】
また、出力手段10Jが、発電及び蓄電池の容量に応じ、施設で買電する量を出力する。そして、通知手段10Kが、計算手段10Bによって計算される発電及び蓄電池のコストと、出力手段10Jによって出力される施設で買電する量と、に基づき、計算手段10Bによって計算される蓄電池のコストを回収するために必要な期間を通知する。これにより、選定された再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量に応じた初期費用の投資回収期間を、容易に確認しやすくすることができる。
【0050】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の第2制御装置200を説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
第2制御装置200は、制御プログラムの実行によって制御部10、ユーザインタフェース20及び記憶部30を備える装置として機能する点で、制御装置100と同一である。
第2制御装置200の制御部10は、決定手段10Aと、算出手段10Cと、記憶制御手段10Dと、読み出し手段10Eと、制御手段10Fと、入力手段10Gと、指定手段10Hと、抽出手段10Iと、出力手段10Jと、通知手段10Kと、表示制御手段10Lと、を備える。
換言すれば、第2制御装置200の制御部10は、計算手段10Bを備えない点で制御装置100と相違する。
第2実施形態において、再生可能エネルギーによる発電及び蓄電池のコストについては、例えば、ユーザが別途算出した見積もり額を用いる。すなわち、第2実施形態において、第1実施形態に係る計算処理によって計算されるコストは、ユーザが入力部20Iを介して制御手段10Fに入力される。その他の各処理は、第1実施形態と同様に行われる。 上記の点で、第2制御装置200は制御装置100と相違する。
【0051】
以上説明したように、第2実施形態に係る第2制御装置200によれば、算出手段10Cが、施設で想定される消費電力量と、発電の容量と、蓄電池の容量と、に基づき、カーボンニュートラル率を算出する。そして、決定手段10Aが、前述した算出手段10Cによる算出処理に用いられる、再生可能エネルギーによる発電の容量と蓄電池の容量とを新たに決定する。これにより、施設において想定される消費電力量に対し、高いカーボンニュートラル率を予算内で実現することができるよう、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量を選定することができる。
【0052】
また、記憶制御手段10Dが、決定手段10Aによって新たに決定される発電の容量及び蓄電池の容量と算出手段10Cによって算出されるカーボンニュートラル率とを対応付けて記憶部30に記憶させる。そして、制御手段10Fが、決定手段10Aによる決定処理、算出手段10Cによる算出処理、及び、記憶制御手段10Dによる記憶制御処理を繰り返し実行させる。これにより、複数の発電の容量とカーボンニュートラル率との組み合わせによる算出の結果を、容易に比較しやすくすることができる。よって、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量の選定を、より効率的に行うことができる。
【0053】
また、読み出し手段10Eが、記憶部30に記憶される発電の容量及び蓄電池の容量と、発電の容量及び蓄電池の容量に対応するカーボンニュートラル率であって記憶部30に記憶されるカーボンニュートラル率と、を記憶部30から読み出す。読み出し手段10Eによる読み出し処理は、決定手段10Aによる決定処理、算出手段10Cによる算出処理、及び記憶制御手段10Dによる記憶制御処理とともに、制御手段10Fによって繰り返し実行される。そして、表示制御手段10Lが、読み出し手段10Eによって繰り返し読み出される発電の容量及び前記発電の容量に対応するカーボンニュートラル率を、カーボンニュートラル率が高い順に並べて表示部20Dに表示させる。これにより、再生可能エネルギーによる発電の容量及び蓄電池の容量の選定を、カーボンニュートラル率を重視しつつ行いやすくすることができる。
【0054】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、制御装置100の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0055】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0056】
10 制御部
10A 決定手段
10B 計算手段
10C 算出手段
10D 記憶制御手段
10E 読み出し手段
10F 制御手段
10G 入力手段
10H 指定手段
10I 抽出手段
10J 出力手段
10K 通知手段
10L 表示制御手段
10M メモリ
10P プロセッサ
20 ユーザインタフェース
20D 表示部
20I 入力部
30 記憶部
100 制御装置
200 第2制御装置
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電の第1コストと、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御手段、を備え
前記第1カーボンニュートラル率は、施設で想定される消費電力量と、前記発電の容量と、に基づき、算出される、
ことを特徴とする記憶制御装置。
【請求項2】
前記記憶部に記憶される前記第1コストと、当該第1コストと対応付けて前記記憶部に記憶される前記第1カーボンニュートラル率と、を前記記憶部から読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段によって読み出される前記第1コスト及び前記第1カーボンニュートラル率を表示部に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の記憶制御装置。
【請求項3】
前記記憶制御手段は、蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電の第2コストと、対応する第2カーボンニュートラル率と、を対応付けて前記記憶部に記憶させ、
前記読み出し手段は、前記記憶部に記憶される前記第2コストと、当該第2コストと対応付けて前記記憶部に記憶される前記第2カーボンニュートラル率と、を前記記憶部から読み出し、
前記表示制御手段は、前記読み出し手段によって読み出される前記第1コスト及び前記第1カーボンニュートラル率と前記読み出し手段によって読み出される前記第2コスト及び前記第2カーボンニュートラル率とを、当該第1カーボンニュートラル率及び当該第2カーボンニュートラル率の高さに応じた順番で、前記表示部に表示させる、ことを特徴とする請求項2に記載の記憶制御装置。
【請求項4】
蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電それぞれの第1容量と、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御手段、を備え
前記第1カーボンニュートラル率は、施設で想定される消費電力量と、前記発電の容量と、に基づき、算出される、
ことを特徴とする記憶制御装置。
【請求項5】
前記記憶部に記憶される前記第1容量と、当該第1容量と対応付けて前記記憶部に記憶される前記第1カーボンニュートラル率と、を前記記憶部から読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段によって読み出される前記第1容量及び前記第1カーボンニュートラル率を表示部に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の記憶制御装置。
【請求項6】
前記記憶制御手段は、蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電それぞれの第2容量と、対応する第2カーボンニュートラル率と、を対応付けて前記記憶部に記憶させ、
前記読み出し手段は、前記記憶部に記憶される前記第2容量と、当該第2容量と対応付けて前記記憶部に記憶される前記第2カーボンニュートラル率と、を前記記憶部から読み出し、
前記表示制御手段は、前記読み出し手段によって読み出される前記第1容量及び前記第1カーボンニュートラル率と前記読み出し手段によって読み出される前記第2容量及び前記第2カーボンニュートラル率とを、当該第1カーボンニュートラル率及び当該第2カーボンニュートラル率の高さに応じた順番で、前記表示部に表示させる、ことを特徴とする請求項5に記載の記憶制御装置。
【請求項7】
前記第1カーボンニュートラル率は、施設で想定される消費電力量と、前記蓄電池の容量と、前記発電の容量と、に基づき、算出される、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記憶制御装置。
【請求項8】
コンピュータが、蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電の第1コストと、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御ステップ、を備え
前記第1カーボンニュートラル率は、施設で想定される消費電力量と、前記発電の容量と、に基づき、算出される、
ことを特徴とする記憶制御方法。
【請求項9】
コンピュータが、蓄電池及び再生可能エネルギーによる発電それぞれの第1容量と、対応する第1カーボンニュートラル率と、を対応付けて記憶部に記憶させる記憶制御ステップ、を備え
前記第1カーボンニュートラル率は、施設で想定される消費電力量と、前記発電の容量と、に基づき、算出される、
ことを特徴とする記憶制御方法。
【請求項10】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記憶制御装置としてコンピュータを機能させるプログラム。