(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025031487
(43)【公開日】2025-03-07
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
H05K 3/46 20060101AFI20250228BHJP
【FI】
H05K3/46 T
H05K3/46 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024028411
(22)【出願日】2024-02-28
(31)【優先権主張番号】10-2023-0112008
(32)【優先日】2023-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】金 仁建
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA33
5E316AA38
5E316AA43
5E316BB02
5E316BB03
5E316BB04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC18
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316DD17
5E316DD23
5E316DD24
5E316FF07
5E316FF08
5E316FF09
5E316FF10
5E316GG15
5E316HH11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ガラス層を含み、反り特性が向上し、信頼性を向上させることができるプリント回路基板を提供する。
【解決手段】プリント回路基板は、第1面及110-1及び第1面に対向する第2面110-2を含むガラス層110と、ガラス層を貫通する貫通ビア140と、第1面に接するように第1面上に配置される第1配線層121と、第1面上に配置されて第1配線層を覆う第1絶縁層111と、第2面上に配置され、ガラス層の側面を覆う第2絶縁層112と、上記第2絶縁層上に配置される第2配線層122と、第2配線層と貫通ビア140を互いに連結するように第2絶縁層を貫通して貫通ビアと接する連結ビア141と、を有し、第1絶縁層は、第2絶縁層の絶縁材料とは異なる材料を含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面及び前記第1面に対向する第2面を含むガラス層と、
前記ガラス層を貫通する貫通ビアと、
前記第1面に接するように前記第1面上に配置される第1配線層と、
前記第1面上に配置されて前記第1配線層を覆う第1絶縁層と、
前記第2面上に配置されて前記ガラス層の側面を覆う第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置される第2配線層と、
前記第2配線層と前記貫通ビアを互いに連結するように前記第2絶縁層を貫通し、前記貫通ビアと接する連結ビアと、を含み、
前記第1絶縁層は、前記第2絶縁層の絶縁材料とは異なる絶縁材料を含む、プリント回路基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層はそれぞれフィラーを含み、
前記第2絶縁層は、前記第1絶縁層に含まれたフィラーより微細なフィラーを含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第2絶縁層上に配置され、前記第2配線層の少なくとも一部を覆う1層以上の第3絶縁層と、
前記第3絶縁層上にまたは前記第3絶縁層内にそれぞれ配置される1層以上の第3配線層と、をさらに含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第1絶縁層上に配置され、前記第1配線層の少なくとも一部を覆う1層以上の第4絶縁層と、
前記第4絶縁層上にまたは前記第4絶縁層内にそれぞれ配置された1層以上の第4配線層と、をさらに含む、請求項3に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第3配線層及び第4配線層は、互いに異なる層数を有する、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記第3配線層は、前記第4配線層の層数よりも多い層数を有する、請求項5に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記第3絶縁層及び前記第4絶縁層は、互いに異なる層数を有する、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記第3絶縁層は、前記第4絶縁層の層数よりも多い層数を有する、請求項7に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記第3配線層の配線密度は、前記第1配線層の配線密度よりも大きい、請求項3に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記第1絶縁層上に配置され、前記第1配線層の少なくとも一部を覆う1層以上の第4絶縁層と、
前記第4絶縁層上にまたは前記第4絶縁層内にそれぞれ配置された1層以上の第4配線層と、をさらに含む、請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記第2絶縁層上に配置され、前記第2配線層の少なくとも一部を覆う1層以上の第3絶縁層と、
前記第3絶縁層上にまたは前記第3絶縁層内にそれぞれ配置された1層以上の第3配線層と、
前記第1絶縁層上に配置され、前記第1配線層の少なくとも一部を覆う1層以上の第4絶縁層と、
前記第4絶縁層上にまたは前記第4絶縁層内にそれぞれ配置された1層以上の第4配線層と、をさらに含み、
前記第3絶縁層は、前記第2絶縁層の絶縁材料と実質的に同じ材料を含み、
前記第4絶縁層は、前記第1絶縁層の絶縁材料と実質的に同じ材料を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
貫通孔を含むコア、をさらに含み、
前記ガラス層は前記貫通孔内に配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記第1配線層は、第1金属層及び前記第1金属層上に配置される第2金属層を含み、
前記第1金属層の少なくとも一部は前記貫通ビアの下面を覆う、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
第1面及び前記第1面に対向する第2面を含むガラス層と、
前記ガラス層を貫通する貫通ビアと、
前記第1面上に配置されて前記貫通ビアと境界面を有し、第1金属層及び前記第1金属層上に配置される第2金属層を含む第1配線層と、
前記第1面上に配置されて前記第1配線層を覆う第1絶縁層と、
前記第2面上に配置され、前記ガラス層の側面を覆い、前記第1絶縁層の一部と接する第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置される第2配線層と、
前記第2配線層と前記貫通ビアを互いに連結するように前記第2絶縁層を貫通する連結ビアと、を含み、
前記第1金属層の少なくとも一部は前記貫通ビアと接し、前記第1面上に延びる、プリント回路基板。
【請求項15】
前記連結ビアは、第3金属層及び前記第3金属層上に形成される第4金属層を含み、
前記第3金属層は前記貫通ビアの少なくとも一部を覆う、請求項14に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
前記第1絶縁層は、前記第2絶縁層の絶縁材料とは異なる絶縁材料を含む、請求項14に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プリント回路基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、人工知能(Artificial Intelligence、AI)技術などの発達により、幾何級数的に増加したデータ処理のためのHBM(High Bandwidth Memory)などのメモリチップ及びCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのプロセッサチップなどを含むマルチチップパッケージが用いられている。そこで、大面積を有する基板に対する需要が増加している。ガラス(glass)材料を用いる場合には、大面積の基板を製造しながらも反り(warpage)に対する問題を克服することができるため、ガラス材料を使用する試みが続いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示のいくつかの目的の1つは、ガラス層を含むプリント回路基板を提供することである。
【0004】
本開示のいくつかの目的の他の1つは、反り特性が向上したプリント回路基板を提供することである。
【0005】
本開示のいくつかの目的の他の1つは、信頼性を向上させることができるプリント回路基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示を介して提案するいくつかの解決手段の1つは、第1面及び第1面に対向する第2面を含むガラス層、ガラス層を貫通する貫通ビア、第1面に接するように第1面上に配置される第1配線層、第1面上に配置されて第1配線層を覆う第1絶縁層、第2面上に配置され、ガラス層の側面を覆う第2絶縁層、第2絶縁層上に配置される第2配線層、及び第2配線層と貫通ビアを互いに連結するように第2絶縁層を貫通して貫通ビアと接する連結ビアを含み、第1絶縁層は、第2絶縁層の絶縁物質とは異なる材料を含むプリント回路基板を提供することである。
【0007】
本開示を介して提案するいくつかの解決手段のうちもう1つは、第1面及び第1面に対向する第2面を含むガラス層、ガラス層を貫通する貫通ビア、上記第1面上に配置されて上記貫通ビアと境界面を有し、第1金属層及び第1金属層上に配置される第2金属層を含む第1配線層、第1面上に配置されて第1配線層を覆う第1絶縁層、第2面上に配置され、ガラス層の側面を覆い、第1絶縁層の一部と接する第2絶縁層、第2絶縁層上に配置される第2配線層、及び第2配線層と貫通ビアを互いに連結するように第2絶縁層を貫通する連結ビアを含み、第1金属層の少なくとも一部は、貫通ビアと接し、第1面上に延びる、プリント回路基板を提供することである。
【発明の効果】
【0008】
本開示の様々な効果のうち一効果として、ガラス層を含むプリント回路基板を提供することができる。
【0009】
本開示の様々な効果のうち他の一効果として、反り特性が向上したプリント回路基板を提供することができる。
【0010】
本開示の様々な効果のうち他の一効果として、信頼性を向上させることができるプリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】電子機器システムの一例を概略的に示すブロック図である。
【
図2】電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示した断面図である。
【
図4】プリント回路基板の他の一例を概略的に示した断面図である。
【
図5】プリント回路基板のまた他の一例を概略的に示した断面図である。
【
図6】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図7】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図8】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図9】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図10】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図11】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図12】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図13】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図14】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図15】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【
図16】プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付の図面を参照して本開示について説明する。図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために拡大縮小表示(または強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0013】
〔電子機器〕
図1は、電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0014】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは、後述する他の電子部品とも結合されて、様々な信号ライン1090を形成する。
【0015】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップと、アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これ以外にもその他の形態のチップ関連の電子部品が含まれることもできる。さらに、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせることもできる。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージ形態であることもできる。
【0016】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されず、これ以外にもその他の多数の無線または有線標準やプロトコルのいずれかが含まれ得る。また、ネットワーク関連部品1030がチップ関連部品1020とともに互いに組み合わされることもできる。
【0017】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これ以外にもその他の様々な用途のために用いられるチップ部品の形態の受動素子などが含まれ得る。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせることもできる。
【0018】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されるか、または連結されない他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例を挙げると、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリー1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカー、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)なども挙げられる。これ以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために用いられるその他の電子部品などが含まれることもできる。
【0019】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであることができる。但し、これらに限定されず、これ以外にもデータを処理する任意の他の電子機器であることもできる。
【0020】
図2は、電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【0021】
図面を参照すると、電子機器は例えば、スマートフォン1100であることができる。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。さらに、カメラモジュール1130及び/又はスピーカー1140のように、マザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されるか、または連結されない他の部品が内部に収容されている。部品1120の一部は、上述したチップ関連部品であることができ、例えば、部品パッケージ1121であることができるが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面に実装配置されたプリント回路基板の形態であることができる。または、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であることもできる。一方、電子機器は必ずスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であることもできる。
【0022】
〔プリント回路基板〕
図3は、プリント回路基板の一例を概略的に示した断面図である。
【0023】
図3を参照すると、一例によるプリント回路基板は、第1面110-1、第1面に対向する第2面110-2を含むガラス層110、ガラス層110を貫通する貫通ビア140、ガラス層110の第1面110-1に接するように第1面110-1上に配置される第1配線層121、ガラス層110の第1面110-1上に配置されて第1配線層121を覆う第1絶縁層111、ガラス層110の第2面110-2上に配置され、ガラス層110の側面を覆う第2絶縁層112、第2絶縁層112上に配置される第2配線層122、及び第2配線層122と貫通ビア140とを互いに連結するように第2絶縁層112を貫通し、貫通ビア140と接する連結ビア141を含むことができる。
【0024】
一例によるプリント回路基板は、ガラス層110を含むが、基本的に優れた平坦度を有することができ、また、低い熱膨張係数(CTE)などを介して反り(warpage)制御に有利であり得る。特に、一例に係るプリント回路基板は、ガラス層110をコアとして有することができるため、他の絶縁層を積層する段階でも反り制御に有利であり得る。また、ガラス層110の第1面110-1上に第1絶縁層111が形成されることができ、ガラス110の第2面110-2上に第2絶縁層112がそれぞれ積層されるため、平坦度をより高めることができ、これによって微細ピッチを有する高密度の微細回路形成により有利であり得る。また、ガラス層110の誘電特性、例えばDk2.5~11の可変性質を有するガラス(Glass)の特徴を介してプリント回路基板の層数を減少させることができ、デザイン自由度をより増加させることができる。
【0025】
一例に係るプリント回路基板は、ガラス層110の第1面110-1上に積層される第1絶縁層111と第2面110-2上に積層される第2絶縁層112が互いに異なる材料を含むことができる。第1絶縁層111と第2絶縁層112がそれぞれ異なる絶縁材料を含むようにプリント回路基板の絶縁層を積層しても、ガラス層110を介して剛性(stiffness)を確保することができるため、プリント回路基板は反りから保護されることができる。これに限定されず、第1絶縁層111上と第2絶縁層112上にそれぞれ積層される絶縁層の材料が互いに異なるか、積層される絶縁層の数が互いに異なってもプリント回路基板が反りから保護されることができる。
【0026】
ガラス層110は、非結晶質固体であるガラス(glass)を含むことができる。ガラスは、例えば、純粋二酸化ケイ素(約100%SiO2)、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス(alumino-silicate glass)などを含むことができる。但し、これに限定されるものではなく、代案的なガラス材料である、例えば、フルオロガラス、リン酸ガラス、カルコゲンガラスなどもガラス層110の材料として用いられることができる。さらに、特定の物理的特性を有するガラスを形成するために他の添加剤をさらに含むこともできる。これらの添加剤は、炭酸カルシウム(例えば、石灰)及び炭酸ナトリウム(例えば、ソーダ)のみならず、マグネシウム、カルシウム、マンガン、アルミニウム、鉛、ホウ素、鉄、クロム、カリウム、硫黄及びアンチモンと、このような元素及び他の元素の炭酸塩及び/または酸化物を含むことができる。ガラス層110は、ガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などを含む材料、例えばCCL(Copper Clad Laminate)、PPG(Prepreg)などとは区別される層であり、例えば板ガラスなどとして理解されることができる。
【0027】
ガラス層110は、第1面110-1及び第2面110-2を含むことができる。第2面110-2は、第1面に対向する面であり、第1面と向かい合う面に該当することができる。第1面110-1及び第2面110-2は、プリント回路基板の積層方向を基準として互いに向かい合うように位置することができる。
図3では、便宜上、第1面110-1をガラス層110の下側で表現し、これに対向する第2面110-2をガラス層110の上側で表現したが、これは便宜上表現したものであって制限されるものではなく、上下関係は異なる場合がある。
【0028】
図3を参照すると、一例に係るプリント回路基板は、第1配線層121がガラス110の第1面110-1と接するように第1面110-1上に配置されることができ、第1配線層121は、貫通ビア140と接するように連結されることができる。第2配線層122は、第2絶縁層112上に配置されて連結ビア141を介して貫通ビア140と連結されることができる。連結ビア141は、第2絶縁層112を貫通して貫通ビア140と接するように連結されることができる。すなわち、ガラス110の貫通ビア140は、第1面110-1側で第1配線層121と接することができ、第2面110-2側では連結ビア141と接することができる。すなわち、一例に係るプリント回路基板は、ガラス110の第1面110-1と第2面110-2に接する構成が互いに異なる非対称基板を実現することができる。
【0029】
第1絶縁層111及び第2絶縁層112は、それぞれ有機絶縁物質を含むことができる。有機絶縁物質は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、または樹脂と共に無機フィラー、有機フィラー及び/またはガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁物質はABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であることができるが、これに限定されるものではなく、その他にも他の高分子素材が用いられることができる。また、絶縁物質は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であることもできる。また、絶縁物質は、BS(Bonding Sheet)などの接着シートを含むこともできる。
【0030】
第1絶縁層111と第2絶縁層112は互いに異なる絶縁材料を含むことができる。互いに異なる絶縁材料を含むことができるということは、上述した絶縁物質の材料群において互いに異なる種類の絶縁物質を含むことはもちろん、互いに同じ種類の絶縁物質に該当しても、それぞれの絶縁物質が含んでいる組成物の種類が一部異なるものを含むこともできる。例えば、第1絶縁層111及び第2絶縁層112は、それぞれABF(Ajinomoto Build-up Film)を含むことができるが、第1絶縁層111に含有される組成物と第2絶縁層112に含有される組成物が一部異なるものを含むこともできる。
【0031】
すなわち、第1絶縁層111と第2絶縁層112がそれぞれフィラー(filler)を含むが、それぞれのフィラーが異なることができ、第1絶縁層111と第2絶縁層112が互いに異なる絶縁材料を含むものであることができる。第2絶縁層112に含まれたフィラーが第1絶縁層111に含まれたフィラーよりもさらに微細な構造を有することができる。このとき、フィラーは無機フィラーであることができるが、これに必ずしも限定されるものではない。第2絶縁層112に含まれるフィラーが第1絶縁層111に含まれるフィラーよりもさらに微細であるということは、第2絶縁層112に含まれるフィラーの直径または体積等の大きさが第1絶縁層111に含まれるフィラーの直径または体積などの大きさよりも小さいことを意味することができる。
【0032】
第1絶縁層111と第2絶縁層112に含まれるフィラーが互いに異なるということは、プリント回路基板の垂直断面図を分析して確認することができる。プリント回路基板の研磨または切断断面を基準として走査顕微鏡または光学顕微鏡を介して各フィラーを比較することができ、必要の場合、垂直断面を染色してフィラーをより容易に確認することもできる。フィラーの直径は、上述のようにプリント回路基板の研磨または切断断面を基準として走査顕微鏡または光学顕微鏡を用いて測定することができ、平均数値は任意の5つの地点で測定した値の平均値で比較することができる。
【0033】
一例によるプリント回路基板はコア200を含むことができる。コア200は、第1絶縁層111及び第2絶縁層112とは異なる材料を含むことができる。例えば、コア200は、第1絶縁層111及び第2絶縁層112よりも剛性がさらに大きい材料を含むことができ、CCL(Copper Clad Laminate)の絶縁材等を含むことができる。コア200は、ガラス層110を支持する治具として用いてガラス層110の埋め込み工程を行うことができる。したがって、プリント回路基板の製造工程の過程でガラス層110が破損することを防止することができ、プリント回路基板の最外側に配置されてプリント回路基板を保護することもできる。
【0034】
ガラス層110は、コア200に形成された貫通孔内に配置されることができ、第2絶縁層112によって埋め込まれることができる。すなわち、第2絶縁層112は、ガラス層110の第2面110-2上に配置され、ガラス層110の側面を覆うように配置されることができる。このとき、第2絶縁層112は、コア200上にも配置されることができ、コア200に形成された貫通孔を満たすように配置されることができる。また、コア200の下面はガラス層110の第1面110-1と実質的に共面であることができる。これは、コア200の貫通孔内にガラス層110を固定させた後に第2絶縁層112を埋め込むため生じることがある。コア200とガラス層110、第1絶縁層111及び第2絶縁層112の配置関係については、プリント回路基板の製造方法で具体的に後述する。
【0035】
第1配線層121及び第2配線層122はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1配線層121及び第2配線層122は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれライン、プレーン、パッドなど様々な形態を有することができる。第1配線層121及び第2配線層122は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。または、金属箔(または銅箔)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。または、金属箔(または銅箔)、無電解めっき層(または化学銅)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(または化学銅)の代わりにスパッタリング層を含むこともでき、必要に応じて両方の全てを含むこともできる。
【0036】
第1配線層121及び第2配線層122のそれぞれは、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、TT(Tenting)、又はサブトラクティブ工法のいずれか一つで形成されることもできるが、これに限定されるものではなく、プリント回路基板で回路を構成することができる工法であれば制限なく利用可能である。また、第1配線層121及び第2配線層122は、用途及び設計等に応じて互いに異なる工法で形成されることもできる。
【0037】
第1配線層121は、第1金属層131及び第2金属層132を含むことができ、第2配線層122も第1金属層131及び第2金属層132を含むことができる。第1金属層131及び第2金属層132のそれぞれは、第1配線層121と第2配線層122を構成することができ、第1金属層131と第2金属層132は同じ金属を含むことができる。第1金属層131は、第2金属層132が形成されるためのシードとして機能することができる。第1金属層131は無電解めっき(または化学銅)を含むことができ、スパッタリング層を含むこともできる。または、金属箔(または銅箔)を含むこともできる。第2絶縁層112上に配置される第2配線層122の第1金属層131は、無電解めっき層を含むことが好ましいが、これに限定されるものではない。ガラス層110上に配置される第1配線層121の第1金属層131は、スパッタリング層を含むことが好ましい。第1配線層121の第1金属層131がスパッタリング層を含む場合には、ガラス層110と第1金属層131との間の密着力を確保するのに有利であり得る。一方、これに必ずしも限定されるものではなく、第1配線層121の第1金属層131が無電解めっき層を含むこともでき、ガラス層110と第1配線層121との間に密着力を確保するために他の構成がさらに含まれることもできる。第2金属層132は、第1金属層131をシードとして形成された電解めっき層を含むことができる。
【0038】
貫通ビア140は金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。貫通ビア140は、ガラス層110の第1面110-1及び第2面110-2を貫通することができる。貫通ビア140の上面及び下面は、ガラス層110の第1面110-1及び第2面110-2と実質的に共面であることができる。貫通ビア140は、1つの金属層で充填されたものであって、いわゆる、フィルドビア(filled via)であることができるが、これに限定されるものではなく、ビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal via)であることもできるなど、貫通ビア140の形成方法は多様であることができる。貫通ビア140は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。貫通ビア140は、平面上で略円または楕円形状、多角形状を有することができるが、これに限定されるものではなく、例えば比表面積の増加を介した密着確保の観点から、平面上で様々な形状が一つに合わされた複合的な形状を有することもできる。貫通ビア140の側面は、貫通ビア140の上面及び下面に対して実質的に垂直であることができるが、これに限定されるものではなく、必要に応じて断面上で砂時計形状等を有するようにテーパとすることもできる。
【0039】
連結ビア141は金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。連結ビア141のそれぞれビアホールを充填するフィルドビア(filled via)を含むことができるが、ビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal via)を含むこともできる。連結ビア141は、設計デザインに応じて様々な機能を実行することができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。連結ビア141は、第2配線層122と同様に第1金属層131及び第2金属層132を含むことができる。
【0040】
連結ビア141は、第2配線層122と貫通ビア140を互いに連結するように第2絶縁層112を貫通することができる。連結ビア141は貫通ビア140の上面と直接連結されることができる。すなわち、ガラス層110の第2面110-2側で連結ビア141の下面と貫通ビア140の上面が連結されることができる。ガラス層110は金属材料と密着力確保が容易でないため、ガラス層110の第2面110-2上には第2絶縁層112が形成された後、第2絶縁層112を貫通するビアホールを形成し、ビアホールを満たす連結ビア141を形成することで、貫通ビア140と第2配線層122の連結を行うことができる。このとき、連結ビア141は、第2絶縁層112のビアホールを充填するように形成されることができ、第2配線層122と同時に形成されることができる。すなわち、連結ビア141のシード層である第1金属層131は、貫通ビア140上に配置されて貫通ビア140の少なくとも一部を覆うことができる。連結ビア141のためのビアホールの底面が貫通ビア140の上面よりも広い場合には、連結ビア141が貫通ビア140を全て覆うように形成されることができ、ビアホールの底面が貫通ビア140の上面よりも狭い場合には、連結ビア141が貫通ビア140の一部を覆うように形成されることができる。
【0041】
一方、一例に係るプリント回路基板は、第2絶縁層112上に配置され、第2配線層122の少なくとも一部を覆う1層以上の第3絶縁層113、第3絶縁層113上にまたは第3絶縁層113内にそれぞれ配置される1層以上の第3配線層123を含むことができ、第3配線層123と第2配線層122を互いに連結するように第3絶縁層113の少なくとも一部を貫通する1層以上の第1ビア層142を含むことができる。また、一例に係るプリント回路基板は、第1絶縁層111上に配置され、第1配線層121の少なくとも一部を覆う1層以上の第4絶縁層114、第4絶縁層114上にまたは第4絶縁層114内にそれぞれ配置される1層以上の第4配線層124を含むことができ、第4配線層124と第1配線層121を互いに連結するように第4絶縁層114の少なくとも一部を貫通する1層以上の第2ビア層143を含むことができる。
【0042】
1層以上の第3絶縁層113は、それぞれ有機絶縁物質を含むことができる。有機絶縁物質は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、またはこれらの樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/またはガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁材は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であることができるが、これに限定されるものではなく、それ以外にも他の高分子素材が用いられることができる。また、絶縁物質は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であることもできる。また、絶縁物質は、BS(Bonding Sheet)などの接着シートを含むこともできる。第3絶縁層113は、第2絶縁層112と互いに実質的に同一の絶縁物質を含むことができるが、これに限定されるものではなく、互いに異なる絶縁材料を含むことができる。第3絶縁層113が第2絶縁層112と実質的に同じ絶縁物質を含む場合、第3絶縁層113は第1絶縁層111とは互いに異なる絶縁物質を含むこともできる。ガラス層110によって剛性が確保され得ることによって、第2絶縁層112及び第3絶縁層113が第1絶縁層111と異なる絶縁物質を含んでも、プリント回路基板の反り防止が可能である。
【0043】
1層以上の第3配線層123はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第3配線層123は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれライン、プレーン、パッドなどの様々な形態を有することができる。第3配線層123は、無電解めっき層(または化学銅)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。または、金属箔(または銅箔)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。または、金属箔(または銅箔)、無電解めっき層(または化学銅)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(または化学銅)の代わりにスパッタリング層を含むこともでき、必要に応じて両方の全てを含むこともできる。
【0044】
1層以上の第1ビア層142は金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1ビア層142は、ビアホールを充填するフィルドビア(filled via)を含むことができるが、ビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal via)を含むこともできる。第1ビア層142は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。第1ビア層142は、それぞれ無電解めっき層(または化学銅)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(または化学銅)の代わりにスパッタリング層を含むこともでき、必要に応じて両方の全てを含むこともできる。
【0045】
第3配線層123及び第1ビア層142のそれぞれは、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、TT(Tenting)、又はサブトラクティブ工法のいずれか一つで形成されることもできるが、これに限定されるものではなく、プリント回路基板で回路を構成することができる工法であれば制限なく利用可能である。
【0046】
1層以上の第4絶縁層114は、それぞれ有機絶縁物質を含むことができる。有機絶縁物質は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂、またはこれらの樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/またはガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁材はABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であることができるが、これに限定されるものではなく、それ以外にも他の高分子素材が用いられることができる。また、絶縁物質は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であることもできる。また、絶縁物質は、BS(Bonding Sheet)などの接着シートを含むこともできる。第4絶縁層114は、第1絶縁層111と互いに実質的に同一の絶縁物質を含むことができるが、これに限定されるものではなく、互いに異なる絶縁材料を含むことができる。第4絶縁層114が第1絶縁層111と実質的に同じ絶縁物質を含む場合、第4絶縁層114は第2絶縁層112とは互いに異なる絶縁物質を含むこともできる。ガラス層110によって剛性が確保され得ることによって、第1絶縁層111及び第4絶縁層114が第2絶縁層112と異なる絶縁物質を含んでも、プリント回路基板の反り防止が可能である。
【0047】
1層以上の第4配線層124はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第4配線層124は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれライン、プレーン、パッドなどの様々な形態を有することができる。第4配線層124は、無電解めっき層(または化学銅)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。または、金属箔(または銅箔)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。または、金属箔(または銅箔)、無電解めっき層(または化学銅)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(または化学銅)の代わりにスパッタリング層を含むこともでき、必要に応じて両方の全てを含むこともできる。
【0048】
1層以上の第2ビア層143は金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第2ビア層143は、ビアホールを充填するフィルドビア(filled via)を含むことができるが、ビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal via)を含むこともできる。第2ビア層143は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。第2ビア層143は、それぞれ無電解めっき層(または化学銅)及び電解めっき層(または電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(または化学銅)の代わりにスパッタリング層を含むこともでき、必要に応じて両方の全てを含むこともできる。
【0049】
第4配線層124及び第2ビア層143のそれぞれは、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、TT(Tenting)、又はサブトラクティブ工法のいずれか一つで形成されることもできるが、これに限定されるものではなく、プリント回路基板で回路を構成することができる工法であれば制限なく利用可能である。
【0050】
上述したように、第3絶縁層113は第2絶縁層112と実質的に同一の絶縁材料を含むことができ、第4絶縁層114は第1絶縁層111と実質的に同じ絶縁材料を含むことができる。実質的に同じ絶縁材料を含むということは、完全に同じ絶縁材料を含むだけでなく、同じタイプの絶縁材料を含むことを意味することができる。したがって、第3絶縁層113及び第4絶縁層114はそれぞれフィラーを含むことができるものであり、これらのフィラーのサイズがそれぞれ第2絶縁層112及び第1絶縁層111に含まれたフィラーのサイズと実質的に同じであることができる。
【0051】
ガラス層110の第2面110-2上には第2絶縁層112及び第3絶縁層113が配置され、ガラス層110の第1面110-1上には第1絶縁層111及び第4絶縁層114が配置されるものであり、第2面110-2上に配置される絶縁層と第1面110-1上に配置される絶縁層が互いに異なる絶縁材料を含むことができることを意味する。ガラス層110の第2面110-2上に配置される絶縁層は、第1面110-1上に配置される絶縁層に含まれるフィラーよりもさらに微細なフィラーを含むことができる。フィラーの直径を比較する方法は、第1絶縁層111及び第2絶縁層112のフィラー直径を比較する方法と同様の方法で行うことができる。さらに微細なフィラーを含む絶縁層がさらに微細な配線を加工する上で有利であり得るため、第2絶縁層112及び第3絶縁層113上に微細な配線を加工することが第1絶縁層111及び第4絶縁層114上に微細な配線を加工することより有利であり得る。
【0052】
一方、第3絶縁層113の層数と第4絶縁層114の層数は互いに異なることができる。
図3で示したように、第3絶縁層113の層数が第4絶縁層114の層数よりも多いことができるが、これに必ずしも限定されるものではない。すなわち、第3絶縁層113の層数と第4絶縁層114の層数が互いに異なる場合があるため、一例に係るプリント回路基板は非対称構造を有することができる。一般的に非対称構造を有する基板は、積層及び加工の数が異なって、反りに弱い特徴を有するが、一例に係るプリント回路基板は剛性が高いガラス層110を含むため、反りを防止することができる。一方、
図3では、第3絶縁層113は3つの絶縁層で構成されたものと表現し、第4絶縁層114は1つの絶縁層で構成されたものと表現したが、層の個数はこれに限定されない。半導体チップなどの他の部品と連結される部分である第3配線層123の層数が反対側に配置される第4配線層124の層数よりも多いことができる。半導体チップなどの他の部品と連結される部分の配線層がさらに多く要求されるが、反り防止のために対称になるように配線層を実現することが一般的であった。一方、一例に係るプリント回路基板は、ガラス層110を介して反り防止を行うことができるため、第3配線層123及び第3絶縁層113の層数が第4配線層124及び第4絶縁層114の層数よりも多いことができる。
【0053】
一例によるプリント回路基板は、上述したようにガラス層110を基準として互いに異なる層構成を有することができる。すなわち、ガラス層110の第1面110-1及び第2面110-2上に積層される絶縁層は、互いに異なる材料を含むこともでき、互いに異なる層数を有することができる。また、ガラス層110の第1面110-1上には直接第1配線層121が形成され、ガラス層110の第2面上には第2絶縁層112が形成された後、第2配線層122が配置されることができる。貫通ビア140は、第1面110-1の方向において第1配線層121と接することができ、第2面110-2の方向では第2配線層122ではなく連結ビア141と接することができる。
【0054】
すなわち、一例に係るプリント回路基板がガラス層110を基準として非対称構造を有することができるものであり、非対称構造を有しても反りの発生を防止することができる。一方、ガラス層110の第1面及び第2面110-2は、
図3の表現に必ずしも限定されるものではなく、上下関係は互いに反転されることができる。例えば、
図3に示されたものと反対にガラス層110上に直接形成された配線層を覆う絶縁層がさらに微細なフィラーを含むこともできる。
【0055】
一方、一例に係るプリント回路基板は、第3絶縁層113及び/又は第4絶縁層114上にソルダーレジスト層150をさらに含むことができる。ソルダーレジスト層150は、プリント回路基板の最外側に配置されて外部からプリント回路基板を保護することができる。ソルダーレジスト層150は公知のソルダーレジストを用いることができ、ソルダーレジスト層150は液状またはフィルムタイプのソルダーレジスト(Solder Resist)を含むことができるが、これに限定されるものではなく、他の種類の絶縁材が用いられることもでき、熱硬化性樹脂と熱硬化性樹脂に分散した無機フィラーを含むが、ガラス繊維は含まないことがある。絶縁樹脂は感光性絶縁樹脂であることができ、フィラーは無機フィラー及び/または有機フィラーであることができるが、これに限定されず、必要に応じてそれ以外に他の高分子素材が用いられることもできる。ソルダーレジスト層150は開口を有することができ、開口を介して第3配線層123及び第4配線層124の少なくとも一部が露出することができる。開口を介して露出した第3配線層123及び第4配線層124は、半導体チップなどの素子と連結されることもでき、メインボードまたは他のプリント回路基板とも連結されることができる。開口を介して露出する配線層はパッドとして機能するものであり、パッド上には、必要に応じて表面処理層がさらに形成されることができる。または、パッド上には金属バンプまたはポストがさらに形成されることもでき、必要に応じてパッドはフィラー形態で突出する構造を有することもできる。
【0056】
一方、一例に係るプリント回路基板は、
図3に示した構成に限定されるものではなく、これ以外にもプリント回路基板の一般的な構成をさらに含むことができる。すなわち、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば利用できる構成をさらに含むことができる。
【0057】
図4は、プリント回路基板の他の一例を概略的に示した断面図である。
【0058】
図4を参照すると、他の一例によるプリント回路基板はコア200を含まないことができる。これは、他の一例に係るプリント回路基板の製造段階において、プリント回路基板の構成を形成した後、一定の境界に沿って切断することによりプリント回路基板を完成した結果に該当することができる。すなわち、コア200は、治具(jig)またはフレーム(frame)としてガラス層110を収容する一時的な構成に該当することができ、各プリント回路基板をストリップ(strip)単位で形成した後、個片化(singulation)工程を経てプリント回路基板を製造した結果物であることができる。これにより、他の一例に係るプリント回路基板は、ガラス層110の側面を覆う第2絶縁層112が外側に露出する構造を有することができる。
【0059】
なお、
図4の他の一例に係るプリント回路基板においてコア200の有無に関する内容以外の説明は、一例に係るプリント回路基板の説明と同様に適用されることができるため、重複する説明は省略する。
【0060】
図5は、プリント回路基板のまた他の一例を概略的に示した断面図である。
【0061】
図5を参照すると、また他の一例によるプリント回路基板は、第3配線層123の配線密度が第1配線層121及び/又は第4配線層124の配線密度よりも大きいものであることができ、第3絶縁層113の厚さが第1絶縁層111及び/または第4絶縁層114の厚さよりも薄いものであることができる。
【0062】
さらに他の一例によるプリント回路基板の第3絶縁層113は、第1絶縁層111及び/または第4絶縁層114の無機フィラーよりもさらに微細なフィラーを含むことができることによって、第3絶縁層113は、第1絶縁層111及び/または第4絶縁層114よりも微細パターン加工により有利であることができるため、第3絶縁層113上にまたは第3絶縁層113内に配置される第3配線層が第1配線層121及び/または第4配線層124よりも微細な配線を含むことができる。
【0063】
配線密度がさらに高いということは相対的な概念であり、例えば、第3配線層123に含まれる配線の平均ピッチは、第1配線層121に含まれる配線の平均ピッチよりもさらに小さいものであることができることを意味することができる。ピッチは、プリント回路基板の切断断面を走査顕微鏡で撮影して測定することができ、平均ピッチは任意の5つの地点で測定した配線間のピッチの平均値であることができる。また、第3配線層123間の層間平均絶縁距離は、第1配線層121と第4配線層124との間の層間平均絶縁距離または複数の第4配線層124の間の層間平均絶縁距離よりも小さいものであることができる。層間絶縁距離もプリント回路基板の切断断面を走査顕微鏡で撮影して測定することができ、層間平均絶縁距離は任意の5つの地点で測定した隣接した配線層間の絶縁距離の平均値であることができる。すなわち、第3配線層123に含まれた配線は、第1配線層121及び/または第4配線層124に含まれた配線よりもL/S(Line/Space)がさらに小さい高密度の微細配線であることができる。制限されない一例として、第3配線層123に含まれた配線は、ライン/スペースが約2/2μm程度であることができるが、これに限定されるものではない。第3配線層220の配線密度が高いことによって、半導体チップなどの電子部品を相互連結する際に効果的であることができる。すなわち、第3配線層123は、半導体チップの再配線層(Redistribution layer)として活用されることもできる。
【0064】
第1配線層121と第4配線層124は実質的に同じ配線密度を有することができる。これは、第1配線層121と第4配線層124が必ずしも同じ配線密度で設計される必要があるということを意味するものではなく、第1配線層121と第4配線層124は第3配線層123に比べて配線密度が低いことを意味するものであり、第1配線層121と第4配線層124の設計は自由に変更できるものである。
【0065】
一般的に微細な配線を含むプリント回路基板は、基板の非対称による反りが発生する場合が多い。しかしながら、また他の一例に係るプリント回路基板は剛性に優れたガラス層110を含むため、微細配線を基板の一側のみに実現しても非対称による反りの発生を予防することができる。
【0066】
一方、
図5では、第3配線層123が第2配線層122よりも微細なものと示したが、これに限定されるものではなく、第2配線層122と第3配線層123は互いに実質的に同じ配線密度を有することができる。すなわち、図面の表現に限定されず、第2配線層122も第1配線層121及び/または第4配線層124よりも微細な配線を含むことができる。このような場合、ガラス層110上に直接微細な配線を有する配線層が配置されることができる。すなわち、ガラス層110上に直接再配線層などの微細な配線が配置されることができることを意味する。
【0067】
なお、
図5に示したものに限定されず、また他の一例に係るプリント回路基板は、他の一例に係るプリント回路基板のようにコア200を含まず、ストリップ(strip)単位で製造されて個片化(singulation)工程を経た構造を有することもできる。
【0068】
図5のまた他の一例に係るプリント回路基板において配線密度及び絶縁距離等に関する内容以外の説明は、一例に係るプリント回路基板及び他の一例に係るプリント回路基板の説明と同様に適用されることができるため、重複する説明は省略する。
【0069】
〔プリント回路基板の製造方法〕
図6~
図16は、プリント回路基板の製造方法の一例を概略的に示した断面図である。
【0070】
図6を参照すると、コア200の貫通孔内にガラス層110を配置し、接着部材300を用いてガラス層110を固定することができる。このとき、接着部材300に結合されるガラス層110の面を第1面110-1で表現することができ、これに対向する面を第2面110-2で表すことができる。
【0071】
コア200は、プリント回路基板で上述した通りであり、これに限定されず、他の一例によるプリント回路基板のように、フレームまたは治具として一時構成に該当することもできる。接着部材300としては、当該技術分野の通常の技術者が用いることができる接着手段を制限なく利用することができ、例えば、公知のテープ等を用いることもできる。接着部材300を介してコア200の貫通孔内にガラス層110を付着するため、ガラス層110の第1面110-1とコア200の下面は実質的に共面であることができる。
【0072】
一方、ガラス層110には貫通ビア140が形成されていることができる。ガラス層110に貫通ビア140を形成する段階も当該技術分野の通常の技術者が用いることができる工法であれば制限なく用いることができる。ガラス層110に貫通孔を形成した後、シード層を形成し、めっき層を形成する方法で貫通ビア140を形成することができる。貫通孔を形成する方法は、レーザ加工、機械的加工、化学的加工など様々な方法で行うことができ、シード層は無電解めっき(または化学銅めっき)やスパッタリングなどを用いることができる。めっき層は電解めっき(または電気銅めっき)を行うことができる。この後、必要に応じて、ガラス層110の第1面110-1及び第2面110-2が平坦な面を有するように平坦化過程を経ることができる。
【0073】
図7を参照すると、ガラス層110を埋め込むように第2絶縁層112が配置されることができる。第2絶縁層112は、ガラス層110の第2面110-2上に配置されることができ、半硬化状態の絶縁層を積層した後に硬化させて形成することができる。第2絶縁層112は、コア200の貫通孔の内部を満たすようにガラス層110の側面を覆うことができる。
【0074】
図8を参照すると、接着部材300を除去することができる。接着部材300を除去してもガラス層110は第2絶縁層112を介して固定されていることができる。
【0075】
図9~
図10を参照すると、連結ビア141と第2配線層122を形成することができ、第1配線層121を形成することができる。
【0076】
第2絶縁層112を貫通するビアホールを形成した後、第1金属層131及び第2金属層132を形成することで連結ビア141及び第2配線層122を形成することができる。第1配線層121を形成する段階も、第1金属層131及び第2金属層132を形成することで行われることができる。このとき、連結ビア141の第1金属層131は貫通ビア140の上面と接することができ、貫通ビア140の上面を覆うことができる。
【0077】
第1配線層121は、ガラス層110の第1面110-1上に直接形成されることができるため、第1配線層121の第1金属層131は貫通ビア140の下面を覆うように配置されることができる。すなわち、ガラス層110の第1面110-1が平坦化された後に第1配線層121が形成されるため、第1配線層121は貫通ビア140と区別でき、第1配線層121のシード層である第1金属層131は、貫通ビア140を覆うように配置されることができる。すなわち、第1配線層121は、接着部材300が除去された後、接着部材300が除去された面に形成されることができる。
【0078】
一方、
図9及び
図10を参照すると、第2配線層122を形成した後に第1配線層121を形成するものと表現したが、これに限定されるものではなく、第1配線層121と第2配線層122は、一つの工程で同時に形成されることもでき、第1配線層121を形成した後に第2配線層122を形成することで行われることもできる。すなわち、第2配線層122と第1配線層121の形成順序は制限がないことができる。
【0079】
一例に係るプリント回路基板は、貫通ビア140が形成されたガラス層110を第2絶縁層112で埋め込んだ後に第1配線層121を形成するため、第1配線層121の第1金属層131は、貫通ビア140と区別されるように形成されることができる。すなわち、第1配線層121の第1金属層131は貫通ビア140と接するように配置されることができ、ガラス層110の第1面上に配置されることができる。同じ趣旨で、連結ビア141の第1金属層131も貫通ビア140と区別できるものであり、類似した配置構造を有することができる。
【0080】
図11~
図15を参照すると、第1絶縁層111、第3絶縁層113、及び第4絶縁層114を形成し、第3配線層123及び第4配線層124を形成することができる。まず、第2絶縁層112上に第3絶縁層113及び第3配線層123を形成することができる。この後、ガラス層110の第1面110-1上に第1絶縁層111を形成することができ、第1絶縁層111上に第4配線層124を形成することができる。この後、第3絶縁層113及び第3配線層と第4絶縁層114及び第4配線層を繰り返し積層することができる。絶縁層を形成する方法とビア層及び配線層を形成する方法は、プリント回路基板の製造方法における公知の方法を用いることができる。
【0081】
一方、図面では、第3絶縁層113を先に形成した後、第1絶縁層111を形成するものと表現したが、これに限定されるものではなく、絶縁層の積層順序は異なることができる。また、図面では、一側で絶縁層と配線層が形成された後、反対側で絶縁層と配線層が形成される段階が繰り返されるものと表現したが、これに限定されるものではなく、一側と反対側にそれぞれ絶縁層が形成された後、各絶縁層上に配線層が形成されることで工程が行われることもできる。すなわち、両方向に同時にビルドアップが行われることもできる。また、図面では一側と反対側がそれぞれ一層ずつビルドアップされるものと表現したが、これに限定されるものではなく、一側にビルドアップを完了した後、反対側にビルドアップを行うことも可能である。一例によるプリント回路基板はガラス層110を含むため、反りから保護されることができ、ビルドアップ順序やビルドアップ形態が制限されないものであることができる。
【0082】
図16を参照すると、第3絶縁層113及び/又は第4絶縁層114上にソルダーレジスト層150を形成することができる。ソルダーレジスト層150を形成する方法は、ラミネーション、コーティングなど公知の方法を用いることができる。
【0083】
なお、図面に示した内容に限定されず、プリント回路基板のコア200を除去する方法で他の一例に係るプリント回路基板を製造することもでき、ビルドアップ過程で配線密度及びビルドアップ手順を変更してまた他の一例によるプリント回路基板を製造することもできる。また、図面に表現された内容に限定されず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば利用することができる構成を形成する方法をさらに含むこともできる。
【0084】
本開示において、覆うという表現及びカバーするという表現は、全体的に覆う場合だけでなく、少なくとも一部を覆う場合を含むことができ、また直接覆う場合だけでなく間接的に覆う場合も含むことができる。また、充填するという表現は、完全に充填する場合だけでなく、大略的に充填する場合を含むことができ、例えば、一部空隙やボイドなどが存在する場合を含むことができる。
【0085】
本開示において、実質的には製造工程上で発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含んで判断することができる。例えば、実質的に垂直であるということは、完全に垂直な場合だけでなく、大略的に垂直な場合も含むことができる。また、実質的に共面であるということは、全く同一平面に存在する場合だけでなく、大略的に同一平面に存在する場合も含むことができる。
【0086】
本開示において、同じ絶縁材料は、完全に同じ絶縁材料である場合だけでなく、同じタイプの絶縁材料を含むことを意味することができる。したがって、絶縁材料の組成は実質的に同じであるが、これらの具体的な組成比は少しずつ異なることができる。
【0087】
本開示において、断面上での意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、または対象物を垂直に切断したときの断面形状、または対象物をサイドビューで見たときの断面形状を意味することができる。また、平面上での意味は、対象物を水平に切断したときの形状、または対象物をトップビューまたはボトムビューで見たときの平面形状であることを意味することができる。
【0088】
本開示において、下側、下部、下面などは、便宜上図面の断面を基準に下方方向を意味するものとして用い、上側、上部、上面などはその逆方向を意味するものとして用いた。但し、これは説明の便宜上の方向を定義したものであって、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されるものではないことはもちろんであり、上/下の概念はいつでも変わることができる。
【0089】
本開示において、連結されるという意味は、直接連結された場合だけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結された場合を含む概念である。また、電気的に連結されるという意味は、物理的に連結された場合と、連結されていない場合をともに含む概念である。さらに、第1、第2などの表現は、ある構成要素と他の構成要素を区分するために用いられるものであって、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲から逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名されることもでき、同様に第2構成要素は第1構成要素と命名されることもできる。
【0090】
本開示で用いられた一例という表現は、互いに同一の実施例を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかしながら、上記提示された一例は、他の一例の特徴と組み合わせて実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が他の一例で説明されていなくても、他の一例でその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の一例に関連した説明であると理解することができる。
【0091】
本開示で用いられた用語は、単に一例を説明するために用いられたものであり、本開示を限定する意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0092】
110 ガラス層
110-1 第1面
110-2 第2面
111 第1絶縁層
112 第2絶縁層
113 第3絶縁層
114 第4絶縁層
121 第1配線層
122 第2配線層
123 第3配線層
124 第4配線層
131 第1金属層
132 第2金属層
140 貫通ビア
141 連結ビア
142 第1ビア層
143 第2ビア層
150 ソルダーレジスト層
200 コア
300 接着部材
1000 電子機器
1010 メインボード
1020 チップ関連部品
1030 ネットワーク関連部品
1040 その他の部品
1050 カメラ
1060 アンテナ
1070 ディスプレイ
1080 バッテリー
1090 信号ライン
1100 スマートフォン
1110 マザーボード
1120 部品
1121 部品パッケージ
1130 カメラモジュール
1140 スピーカー