(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025031513
(43)【公開日】2025-03-07
(54)【発明の名称】3次元半導体素子
(51)【国際特許分類】
H10D 84/85 20250101AFI20250228BHJP
H10D 84/83 20250101ALI20250228BHJP
H10D 30/01 20250101ALI20250228BHJP
H10D 86/40 20250101ALI20250228BHJP
【FI】
H01L27/092 G
H01L27/088 E
H01L29/78 627C
H01L29/78 613A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024074355
(22)【出願日】2024-05-01
(31)【優先権主張番号】10-2023-0111715
(32)【優先日】2023-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朴 志 ス
(72)【発明者】
【氏名】姜 秉 柱
(72)【発明者】
【氏名】林 載 炯
(72)【発明者】
【氏名】千 寛 永
(72)【発明者】
【氏名】崔 秀 斌
【テーマコード(参考)】
5F048
5F110
【Fターム(参考)】
5F048AB03
5F048AC03
5F048BA14
5F048BA16
5F048BB20
5F048BD06
5F048BF02
5F048BF07
5F110AA04
5F110BB03
5F110BB11
5F110CC10
5F110DD05
5F110EE02
5F110EE03
5F110EE04
5F110EE32
5F110FF01
5F110FF02
5F110FF03
5F110FF09
5F110GG01
5F110GG02
5F110GG03
5F110GG04
5F110GG30
5F110GG44
5F110HJ01
5F110HJ13
5F110NN03
5F110QQ04
5F110QQ19
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電気的特性が向上した3次元半導体素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】3次元半導体装置は、背面金属層と、背面金属層上の下部チャンネルパターンLCHと、下部チャンネルパターンを介して第1方向に離隔される第1、第2下部ソース/ドレーンパターンLSD1、LSD2と、LCH上の上部チャンネルパターンUCHと、LSD1上の第1上部ソース/ドレーンパターンUSD1と、LSD2上の第2上部ソース/ドレーンパターンUSD2と、USD1とUSD2を電気的に連結するワイドビアWVと、を含み、第1下部ソース/ドレーンパターンは下部チャンネルパターンに連結され、第1上部ソース/ドレーンパターンは上部チャンネルパターンに連結され、ワイドビアは第1上面を有する第1ビア部及び前記第1上面よりも低いレベルに位置する第2上面を有する第2ビア部を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背面金属層と、
前記背面金属層上の下部チャンネルパターンと、
前記下部チャンネルパターンを介して第1方向に離隔された第1下部ソース/ドレーンパターン及び第2下部ソース/ドレーンパターンと、
前記下部チャンネルパターン上の上部チャンネルパターンと、
前記第1下部ソース/ドレーンパターン上の第1上部ソース/ドレーンパターンと、
前記第2下部ソース/ドレーンパターン上の第2上部ソース/ドレーンパターンと、
前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記第2下部ソース/ドレーンパターンを電気的に連結するワイドビアと、を含み、
前記第1下部ソース/ドレーンパターンは、前記下部チャンネルパターンに連結され、
前記第1上部ソース/ドレーンパターンは、前記上部チャンネルパターンに連結され、
前記ワイドビアは、第1上面を有する第1ビア部及び前記第1上面よりも低いレベルに位置する第2上面を有する第2ビア部を含むことを特徴とする3次元半導体素子。
【請求項2】
断面視において、前記ワイドビアは、L字形プロファイルを有することを特徴とする請求項1に記載の3次元半導体素子。
【請求項3】
前記第1ビア部は、第1下面を有し、
前記第2ビア部は、第2下面を有し、
前記第1下面及び前記第2下面は、同一のレベルに位置することを特徴とする請求項1に記載の3次元半導体素子。
【請求項4】
前記第1ビア部は、前記第1方向に向かう第1サブ側面を有し、
前記第2ビア部は、前記第1方向に向かう第2サブ側面を有し、
前記第2サブ側面は、前記第1サブ側面よりも前記第1方向にオフセットされたことを特徴とする請求項1に記載の3次元半導体素子。
【請求項5】
前記第1ビア部及び前記第2ビア部は、前記第1方向に沿って配置されることを特徴とする請求項1に記載の3次元半導体素子。
【請求項6】
垂直方向に対して、前記第2ビア部の高さは、前記第1ビア部の高さの20%以上、80%以下であることを特徴とする請求項1に記載の3次元半導体素子。
【請求項7】
前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記ワイドビアを電気的に連結する第1上部活性コンタクトと、
前記第2上部ソース/ドレーンパターンに電気的に連結され、前記ワイドビアと電気的に絶縁された第2上部活性コンタクトと、をさらに含み、
前記第2上面は、前記第2上部活性コンタクトの上面よりも低いレベルに位置することを特徴とする請求項1に記載の3次元半導体素子。
【請求項8】
前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記第2上部ソース/ドレーンパターンの間のゲート電極をさらに含み、
前記ワイドビアは、前記ゲート電極から前記第1方向に交差する第2方向に離隔されたことを特徴とする請求項1に記載の3次元半導体素子。
【請求項9】
前記第1方向に対して、前記ワイドビアの幅は、前記ゲート電極の幅よりも大きいことを特徴とする請求項8に記載の3次元半導体素子。
【請求項10】
前記ゲート電極は、前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記第2上部ソース/ドレーンパターンの間で前記第1方向に互いに離隔された複数のゲート電極を含むことを特徴とする請求項8に記載の3次元半導体素子。
【請求項11】
前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記第2上部ソース/ドレーンパターンの間の第4上部ソース/ドレーンパターンをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の3次元半導体素子。
【請求項12】
前記ワイドビアを囲むカッティングパターンをさらに含み、
前記カッティングパターンは、前記第2ビア部の前記第2上面を覆うことを特徴とする請求項1に記載の3次元半導体素子。
【請求項13】
背面金属層と、
前記背面金属層上の下部チャンネルパターンと、
前記下部チャンネルパターンを介して第1方向に離隔された第1下部ソース/ドレーンパターン及び第2下部ソース/ドレーンパターンと、
前記下部チャンネルパターン上の上部チャンネルパターンと、
前記第1下部ソース/ドレーンパターン上の第1上部ソース/ドレーンパターンと、
前記第2下部ソース/ドレーンパターン上の第2上部ソース/ドレーンパターンと、
前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記第2下部ソース/ドレーンパターンを電気的に連結するワイドビアと、を含み、
前記第1下部ソース/ドレーンパターンは、前記下部チャンネルパターンに連結され、
前記第1上部ソース/ドレーンパターンは、前記上部チャンネルパターンに連結され、
前記ワイドビアの下部は、上部よりも前記第1方向に突出していることを特徴とする3次元半導体素子。
【請求項14】
前記ワイドビアの一側面は、垂直方向に対して不連続的に延長され、他側面は、垂直方向に対して連続的に延長されたことを特徴とする請求項13に記載の3次元半導体素子。
【請求項15】
前記ワイドビアの前記上部は、第1方向に向かう第1サブ側面を有し、
前記ワイドビアの前記下部は、第1方向に向かう第2サブ側面を有し、
前記第2サブ側面は、前記第1サブ側面よりも前記第1方向にオフセットされたことを特徴とする請求項13に記載の3次元半導体素子。
【請求項16】
前記第1方向に対して、前記ワイドビアの前記下部の幅は、前記上部の幅よりも大きいことを特徴とする請求項13に記載の3次元半導体素子。
【請求項17】
前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記ワイドビアを電気的に連結する第1上部活性コンタクトと、
前記第2上部ソース/ドレーンパターンに電気的に連結され、前記ワイドビアから電気的に絶縁された第2上部活性コンタクトと、をさらに含み、
前記ワイドビアの前記下部の上面は、前記第2上部活性コンタクトの上面よりも低いレベルに位置することを特徴とする請求項13に記載の3次元半導体素子。
【請求項18】
前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記第2上部ソース/ドレーンパターンの間の1つ以上のゲート電極をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の3次元半導体素子。
【請求項19】
前記ワイドビアを囲むカッティングパターンをさらに含み、
前記カッティングパターンは、前記ワイドビアの前記下部と垂直に重畳することを特徴とする請求項13に記載の3次元半導体素子。
【請求項20】
背面金属層と、
前記背面金属層上に順に位置する下部チャンネルパターン及び上部チャンネルパターンと、
前記下部及び上部チャンネルパターンを横切るゲート電極と、
第1方向に前記下部チャンネルパターンに連結された第1下部ソース/ドレーンパターンと、
前記第1下部ソース/ドレーンパターン上で前記第1方向に前記上部チャンネルパターンに連結された第1上部ソース/ドレーンパターンと、
前記第1方向と交差する第2方向に前記ゲート電極と隣接するカッティングパターンと、
前記カッティングパターン内に位置し、前記第1上部ソース/ドレーンパターンに電気的に連結されたワイドビアと、を含み、
前記カッティングパターンは、前記ワイドビアの上面の一部を覆うことを特徴とする3次元半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元半導体素子に関し、より詳細には電界効果トランジスタを含む3次元半導体素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子は、MOS電界効果トランジスタ(MOS(Metal Oxide Semiconductor) FET)で構成された集積回路を含む。半導体素子のサイズ及びデザインルール(Design rule)がだんだん縮小されるのにつれて、MOS電界効果トランジスタのサイズ縮小(scaleDown)もますます加速化している。MOS電界効果トランジスタのサイズ縮小に応じて半導体素子の動作特性が低下する。したがって、半導体素子の高集積化による限界を克服しながら、より優れた性能の半導体素子を形成するための様々な方法が研究されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、電気的特性が向上した3次元半導体素子を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は以上で言及された課題に限定されず、言及されないその他の課題は以下の記載から当該技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による3次元半導体素子は、背面金属層と、前記背面金属層上の下部チャンネルパターンと、前記下部チャンネルパターンを介して第1方向に離隔された第1下部ソース/ドレーンパターン及び第2下部ソース/ドレーンパターンと、前記下部チャンネルパターン上の上部チャンネルパターンと、前記第1下部ソース/ドレーンパターン上の第1上部ソース/ドレーンパターンと、前記第2下部ソース/ドレーンパターン上の第2上部ソース/ドレーンパターンと、前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記第2下部ソース/ドレーンパターンを電気的に連結するワイドビアと、を含み、前記第1下部ソース/ドレーンパターンは前記下部チャンネルパターンに連結され、前記第1上部ソース/ドレーンパターンは前記上部チャンネルパターンに連結され、前記ワイドビアは第1上面を有する第1ビア部及び前記第1上面よりも低いレベルに位置する第2上面を有する第2ビア部を含むことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様による3次元半導体素子は、背面金属層と、前記背面金属層上の下部チャンネルパターンと、前記下部チャンネルパターンを介して第1方向に離隔された第1下部ソース/ドレーンパターン及び第2下部ソース/ドレーンパターンと、前記下部チャンネルパターン上の上部チャンネルパターンと、前記第1下部ソース/ドレーンパターン上の第1上部ソース/ドレーンパターンと、前記第2下部ソース/ドレーンパターン上の第2上部ソース/ドレーンパターンと、前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記第2下部ソース/ドレーンパターンを電気的に連結するワイドビアと、を含み、前記第1下部ソース/ドレーンパターンは前記下部チャンネルパターンに連結され、前記第1上部ソース/ドレーンパターンは上部チャンネルパターンに連結され、前記ワイドビアの下部は上部よりも前記第1方向に突出することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明のさらに他の態様による3次元半導体素子は、背面金属層と、前記背面金属層上に順に位置する下部チャンネルパターン及び上部チャンネルパターンと、前記下部及び上部チャンネルパターンを横切るゲート電極と、第1方向に前記下部チャンネルパターンに連結された第1下部ソース/ドレーンパターンと、前記第1下部ソース/ドレーンパターン上で前記第1方向に前記上部チャンネルパターンに連結された第1上部ソース/ドレーンパターンと、前記第1方向と交差する第2方向に前記ゲート電極と隣接するカッティングパターンと、前記カッティングパターン内に位置し、前記第1上部ソース/ドレーンパターンに電気的に連結されたワイドビアと、を含むみ、前記カッティングパターンは前記ワイドビアの上面の一部を覆うことを特徴とする。
【0009】
本発明のその他の態様による3次元半導体素子は、背面金属層と、前記背面金属層上の下部チャンネルパターンと、前記下部チャンネルパターンを介して第1方向に離隔された第1下部ソース/ドレーンパターン及び第2下部ソース/ドレーンパターンと、前記下部チャンネルパターン上の上部チャンネルパターンと、前記第1下部ソース/ドレーンパターン上の第1上部ソース/ドレーンパターンと、前記第2下部ソース/ドレーンパターン上の第2上部ソース/ドレーンパターンと、前記第1上部ソース/ドレーンパターンに電気的に連結された第1上部活性コンタクトと、前記第2上部ソース/ドレーンパターンに電気的に連結された第2上部活性コンタクトと、前記第1下部ソース/ドレーンパターンに電気的に連結された第1下部コンタクトと、前記第2下部ソース/ドレーンパターンに電気的に連結された第2下部コンタクトと、前記第1上部ソース/ドレーンパターンと前記第2上部ソース/ドレーンパターンの間のゲート電極と、前記第1方向と交差する第2方向に前記ゲート電極と隣接するカッティングパターンと、前記カッティングパターン内に位置し、前記第1上部活性コンタクト及び前記第2下部コンタクトを電気的に連結するワイドビアと、を含み、前記第1下部ソース/ドレーンパターンは前記下部チャンネルパターンに連結され、前記第1上部ソース/ドレーンパターンは前記上部チャンネルパターンに連結され、前記ワイドビアは第1上面を有する第1ビア部及び前記第1上面よりも低いレベルに位置する第2上面を有する第2ビア部を含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ワイドビアの上面の中の一部がリセスされることによって、ワイドビア及びこれと連結されない上部活性コンタクト間の離隔距離を確保することができる。したがって、ワイドビアと上部活性コンタクトの間のショート(short)現象が防止され、その結果、3次元半導体素子の電気的特性及び信頼性を向上させることができる。
【0011】
また、ワイドビアが水平に互いに離隔された下部及び上部ソース/ドレーンパターンを電気的に連結することによって、3次元半導体素子の設計自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の比較例による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【
図2】本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【
図3】本発明の実施形態による3次元半導体素子を説明するための平面図である。
【
図8】本発明の実施形態による3次元半導体素子を説明するための平面図である。
【
図10A】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図10B】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図10C】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図11A】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図11B】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図11C】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図11D】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図12A】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図12B】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図12C】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図12D】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図13A】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図13B】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図13C】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図13D】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図14A】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図14B】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図14C】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図15A】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図15B】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図15C】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【
図15D】本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明をより具体的に説明するために本発明による実施形態を、図面を参照しながら、より詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の比較例による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【0015】
図1を参照すれば、シングルハイトセル(Single Height Cell、SHC’)が提供される。具体的に、基板100上に第1パワー配線POR1及び第2パワー配線POR2が提供される。第1パワー配線POR1と第2パワー配線POR2の中のいずれか1つにドレーン電圧VDD、即ちパワー電圧が印加される。第1パワー配線POR1と第2パワー配線POR2の中の他の1つにソース電圧VSS、即ち接地電圧が印加される。一例として、第1パワー配線POR1にはソース電圧VSSが印加され、第2パワー配線POR2にはドレーン電圧VDDが印加される。一例として、第1パワー配線POR1及び第2パワー配線POR2の各々は、基板100の下面に平行な第1方向D1に延長され、基板100の下面に平行であり、第1方向D1と交差する第2方向D2に互いに離隔される。
【0016】
第1パワー配線POR1及び第2パワー配線POR2の間にシングルハイトセルSHC’が定義される。シングルハイトセルSHC’は、第1活性領域AR1及び第2活性領域AR2を含む。第1活性領域AR1及び第2活性領域AR2の中のいずれか1つはPMOSFET領域であり、第1活性領域AR1及び第2活性領域AR2の中の残りの1つはNMOSFET領域である。一例として、第1活性領域AR1はNMOSFET領域であり、第2活性領域AR2はPMOSFET領域である。再び言えば、シングルハイトセルSHC’は、第1パワー配線POR1と第2パワー配線POR2との間に提供されたCMOS構造を有する。
【0017】
本比較例による半導体素子は2次元素子として、FEOL(front end of Line)層のトランジスタが2次元的に配列される。例えば、第1活性領域AR1のNMOSFETと第2活性領域AR2のPMOSFETが第2方向D2に互いに離隔して配置される。
【0018】
第1活性領域AR1及び第2活性領域AR2の各々は第2方向D2に第1幅AW1を有する。本比較例によるシングルハイトセルSHC’の第2方向D2への長さは第1高さCHT1で定義される。第1高さCHT1は、第1パワー配線POR1と第2パワー配線POR2との間の距離(例えば、ピッチ)と実質的に同一である。
【0019】
シングルハイトセルSHC’は1つのロジックセルを構成する。本明細書で、ロジックセルは特定機能を遂行する論理素子(例えば、AND、OR、XOR、XNOR、inverter等)を意味する。即ち、ロジックセルは、論理素子を構成するためのトランジスタ及びトランジスタを互いに連結する配線を含む。
【0020】
本比較例によるシングルハイトセルSHC’は2次元素子を含むので、第1活性領域AR1と第2活性領域AR2が互いに重畳されず、第2方向D2に互いに離隔して配置される。したがって、シングルハイトセルSHC’の第1高さCHT1は、第2方向D2に互いに離隔された第1及び第2活性領域AR1、AR2を全て含むように定義されなければならない。したがって、シングルハイトセルSHC’の第1高さCHT1は少なくとも2つの第1幅AW1を含む程度のサイズを有する。結果的に、本比較例によるシングルハイトセルSHC’の第1高さCHT1は後述するシングルハイトセルSHCの第2高さCHT2に比べて相対的に大きくなる。再び言えば、本比較例によるシングルハイトセルSHC’の面積は相対的に大きい。
【0021】
図2は、本発明の実施形態による半導体素子のロジックセルを説明するための概念図である。
【0022】
図2を参照すれば、3次元素子(例えば、積層トランジスタ)を含むシングルハイトセル(Single Height Cell、SHC)が提供される。具体的に、基板100上に第1パワー配線POR1及び第2パワー配線POR2が提供される。第1パワー配線POR1及び第2パワー配線POR2の間にシングルハイトセルSHCが定義される。
【0023】
シングルハイトセルSHCは下部活性領域LAR及び上部活性領域UARを含む。下部活性領域LAR及び上部活性領域UARの中のいずれか1つはPMOSFET領域であり、下部活性領域LAR及び上部活性領域UARの中の残りの1つはNMOSFET領域である。
【0024】
本実施形態による半導体素子は3次元素子として、FEOL層のトランジスタが垂直に積層される。基板100上に下位ティア(bottom tier)として下部活性領域LARが提供され、下部活性領域LAR上に上部活性領域UARが上位ティア(top tier)として積層される。例えば、基板100上に下部活性領域LARのPMOSFETが提供され、PMOSFET上に上部活性領域UARのNMOSFETが積層される。下部活性領域LARと上部活性領域UARは垂直方向、即ち基板100の下面に垂直な第3方向D3に互いに離隔される。
【0025】
下部活性領域LAR及び上部活性領域UARの各々は第2方向D2に第2幅AW2を有する。本実施形態によるシングルハイトセルSHCの第2方向D2への長さは第2高さCHT2で定義される。
【0026】
本実施形態によるシングルハイトセルSHCは3次元素子、即ち積層されたトランジスタを含むので、下部活性領域LARと上部活性領域UARが互いに重畳される。したがって、シングルハイトセルSHCの第2高さCHT2は上述した1つの第2幅AW2を含む程度のサイズを有する。結果的に、本実施形態によるシングルハイトセルSHCの第2高さCHT2は、先に説明した
図1のシングルハイトセルSHC’の第1高さCHT1よりも小さい。再び言えば、本実施形態によるシングルハイトセルSHCの面積は相対的に小さい。本実施形態による3次元半導体素子はロジックセルの面積を減らすことによって、素子の高集積度を向上させることができる。
【0027】
図3は、本発明の実施形態による3次元半導体素子を説明するための平面図である。
図4は、
図3のP1に対応する拡大図である。
図5A~
図5Eは、各々
図3のA-A’、B-B’、C-C’、D-D’、及びE-E’線に沿った断面図である。
【0028】
図3~
図5Eを参照すれば、基板100上にシングルハイトセルSHCが提供される。本発明の一実施形態として、基板100はシリコン系(silicon-based)の絶縁物質(例えば、シリコン酸化物及び/又はシリコン窒化物)を含む絶縁基板である。本発明の他の実施形態として、基板100はシリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム等を含む半導体基板である。
【0029】
一例として、基板100は第1下部絶縁膜LIL1及び第2下部絶縁膜LIL2を含む。第1下部絶縁膜LIL1は第2下部絶縁膜LIL2上に提供される。第1下部絶縁膜LIL1はシリコン系の絶縁物質(例えば、シリコン酸化物)及び/又は半導体物質(Si又はSiGe)を含む。第2下部絶縁膜LIL2はシリコン系の絶縁物質(例えば、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、又はシリコン窒化物)を含む。
【0030】
素子分離膜STが基板100内に提供される。素子分離膜STはシングルハイトセルSHCを定義する。素子分離膜STは後述する背面金属層BSMと後述する第1層間絶縁膜110との間に介在する。一例として、素子分離膜STはシリコン系の絶縁物質(例えば、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、又はシリコン窒化物)を含む。
【0031】
本発明の一実施形態として、シングルハイトセルSHCの各々はロジック回路を構成するロジックセルである。シングルハイトセルSHCの各々は先に
図2を参照して説明した3次元素子を含むロジックセルである。シングルハイトセルSHCは第2方向D2に沿って配列される。
【0032】
各々のシングルハイトセルSHCは、基板100上に順次的に積層された下部活性領域LAR及び上部活性領域UARを含む。下部及び上部活性領域LAR、UARの中のいずれか1つはPMOSFET領域であり、下部及び上部活性領域LAR、UARの中の他の1つはNMOSFET領域である。下部活性領域LARはFEOL層の下位ティア(bottom tier)として提供され、上部活性領域UARはFEOL層の上位ティア(top tier)として提供される。下部及び上部活性領域LAR、UARのNMOSFET及びPMOSFETは垂直に積層されて、3次元積層トランジスタを構成する。一実施形態として、下部活性領域LARはPMOSFET領域であり、上部活性領域UARはNMOSFET領域である。下部及び上部活性領域LAR、UARの各々は第1方向D1に延長されるバー(bar)形状又はライン形状を有する。
【0033】
下部活性領域LARは下部チャンネルパターンLCH及び下部ソース/ドレーンパターンLSDを含む。下部チャンネルパターンLCHは、一対の下部ソース/ドレーンパターンLSDの間に介在する。下部チャンネルパターンLCHは、一対の下部ソース/ドレーンパターンLSDを互いに連結する。
【0034】
下部チャンネルパターンLCHは、互いに離隔して積層された第1半導体パターンSP1及び第2半導体パターンSP2を含む。第1及び第2半導体パターンSP1、SP2の各々はシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む。好ましくは、第1及び第2半導体パターンSP1、SP2の各々は結晶質シリコン(crystalline Silicon)を含む。第1及び第2半導体パターンSP1、SP2の各々はナノシート(Nano sheet)である。一例として、下部チャンネルパターンLCHは第2半導体パターンSP2から離隔して積層された1つ以上の半導体パターンをさらに含む。
【0035】
下部ソース/ドレーンパターンLSDは基板100上に提供される。各々の下部ソース/ドレーンパターンLSDは選択的エピタキシャル成長(SEG)工程で形成されたエピタキシャルパターンである。一例として、下部ソース/ドレーンパターンLSDの上面は、下部チャンネルパターンLCHの第2半導体パターンSP2の上面よりも高い。
【0036】
下部ソース/ドレーンパターンLSDは不純物でドーピングされて第1導電形を有する。第1導電形はN形又はP形である。本実施形態で、第1導電形はP形である。下部ソース/ドレーンパターンLSDはシリコン(Si)及び/又はシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む。
【0037】
下部ソース/ドレーンパターンLSD上に第1層間絶縁膜110が提供される。第1層間絶縁膜110は下部ソース/ドレーンパターンLSDを覆う。
【0038】
下部ソース/ドレーンパターンLSDの下に下部活性コンタクトLACが提供される。下部活性コンタクトLACは下部ソース/ドレーンパターンLSDと電気的に連結される。下部活性コンタクトLACは基板100内に埋め込まれる。下部活性コンタクトLACは基板100の上面から下面まで垂直に延長される。下部活性コンタクトLACは銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)から成る群から選択された金属を含む。
【0039】
第1層間絶縁膜110上に上部活性領域UARが提供される。上部活性領域UARは上部チャンネルパターンUCH及び上部ソース/ドレーンパターンUSDを含む。上部チャンネルパターンUCHは下部チャンネルパターンLCHと各々垂直に重畳される。上部ソース/ドレーンパターンUSDは下部ソース/ドレーンパターンLSDと各々垂直に重畳される。上部チャンネルパターンUCHは、一対の上部ソース/ドレーンパターンUSDの間に介在する。上部チャンネルパターンUCHは、一対の上部ソース/ドレーンパターンUSDを互いに連結する。
【0040】
上部チャンネルパターンUCHは、互いに離隔して積層された第3半導体パターンSP3及び第4半導体パターンSP4を含む。上部チャンネルパターンUCHの第3及び第4半導体パターンSP3、SP4は、上述した下部チャンネルパターンLCHの第1及び第2半導体パターンSP1、SP2と同一の半導体物質を含む。第3及び第4半導体パターンSP3、SP4の各々はナノシート(Nano sheet)である。一例として、上部チャンネルパターンUCHは第4半導体パターンSP4から離隔して積層された1つ以上の半導体パターンをさらに含む。
【0041】
下部チャンネルパターンLCHとその上の上部チャンネルパターンUCHとの間に少なくとも1つのダミーチャンネルパターンDSPが介在する。ダミーチャンネルパターンDSPと上部チャンネルパターンUCHとの間にシード層SDLが介在する。
【0042】
ダミーチャンネルパターンDSPは下部及び上部ソース/ドレーンパターンLSD、USDから離隔される。即ち、ダミーチャンネルパターンDSPはいかなるソース/ドレーンパターンとも連結されない。ダミーチャンネルパターンDSPはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はシリコンゲルマニウム(SiGe)のような半導体物質を含むか、或いはシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜のようなシリコン系の絶縁材料を含む。本発明の一実施形態で、ダミーチャンネルパターンDSPはシリコン系の絶縁材料を含む。
【0043】
上部ソース/ドレーンパターンUSDは第1層間絶縁膜110の上面上に提供される。各々の上部ソース/ドレーンパターンUSDは選択的エピタキシャル成長(SEG)工程で形成されたエピタキシャルパターンである。一例として、上部ソース/ドレーンパターンUSDの上面は、上部チャンネルパターンUCHの第4半導体パターンSP4の上面よりも高い。
【0044】
上部ソース/ドレーンパターンUSDは不純物でドーピングされて第2導電形を有する。第2導電形は、下部ソース/ドレーンパターンLSDの第1導電形とは異なる。第2導電形はN形である。上部ソース/ドレーンパターンUSDはシリコンゲルマニウム(SiGe)及び/又はシリコン(Si)を含む。
【0045】
シングルハイトセルSHC上に複数のゲート電極GEが提供される。具体的に、積層された下部及び上部チャンネルパターンLCH、UCH上にゲート電極GEが提供される。平面視において、ゲート電極GEは第2方向D2に延長されるバー(bar)形状を有する。ゲート電極GEは、積層された下部及び上部チャンネルパターンLCH、UCHと垂直に重畳され、これらを横切る。
【0046】
ゲート電極GEは第1方向D1及び第2方向D2に互いに離隔される。一例として、1つのシングルハイトセルSHC上で、ゲート電極GEは第1方向D1に互いに離隔される。一例として、第2方向D2に沿って配列される複数のゲート電極GEがゲートグループとして定義され、複数のゲートグループが第1方向D1に離隔して配置される。
【0047】
ゲート電極GEは基板100の上面から後述するゲートキャッピングパターンGPまで垂直な方向(即ち、第3方向D3)に延長される。ゲート電極GEは下部活性領域LARの下部チャンネルパターンLCHから上部活性領域UARの上部チャンネルパターンUCHまで第3方向D3に延長される。ゲート電極GEは最下部の第1半導体パターンSP1から最上部の第4半導体パターンSP4まで第3方向D3に延長される。
【0048】
ゲート電極GEは第1~第4半導体パターンSP1-SP4の各々の上面、底面、及び両側壁上に提供される。再び言えば、本実施形態によるトランジスタは、ゲート電極GEがチャンネルを3次元的に囲む3次元電界効果トランジスタ(例えば、MBCFET又はGAAFET)を含む。
【0049】
ゲート電極GEはFEOL層の下位ティア、即ち下部活性領域LAR内に提供された下部ゲート電極LGEと、FEOL層の上位ティア、即ち上部活性領域UAR内に提供された上部ゲート電極UGEを含む。下部ゲート電極LGEと上部ゲート電極UGEは互いに垂直に重畳される。本発明の一実施形態として、下部ゲート電極LGEと上部ゲート電極UGEは互いに連結される。再び言えば、本実施形態によるゲート電極GEは下部チャンネルパターンLCH上の下部ゲート電極LGEと上部チャンネルパターンUCH上の上部ゲート電極UGEが互いに連結された共通ゲート電極である。
【0050】
下部ゲート電極LGEは、第1下部絶縁膜LIL1と第1半導体パターンSP1との間に介在する第1内側電極PO1、第1半導体パターンSP1と第2半導体パターンSP2との間に介在する第2内側電極PO2、第2半導体パターンSP2とダミーチャンネルパターンDSPとの間に介在する第3内側電極PO3を含む。
【0051】
上部ゲート電極UGEは、ダミーチャンネルパターンDSP(又はシード層SDL)と第3半導体パターンSP3との間に介在する第4内側電極PO4、第3半導体パターンSP3と第4半導体パターンSP4との間に介在する第5内側電極PO5、及び第4半導体パターンSP4上の外側電極PO6を含む。
【0052】
ゲート電極GEの両側壁上に一対のゲートスペーサーGSが各々配置される。外側電極PO6の両側壁上に一対のゲートスペーサーGSが各々配置される。ゲートスペーサーGSはゲート電極GEに沿って第2方向D2に延長される。ゲートスペーサーGSの上面はゲート電極GEの上面よりも高い。ゲートスペーサーGSの上面は第2層間絶縁膜120の上面と共面をなす。ゲートスペーサーGSはSiCN、SiCON、及びSiNの中の少なくとも1つを含む。他の例として、ゲートスペーサーGSはSiCN、SiCON、及びSiNの中の少なくとも2つから成る多重膜(multi-layer)を含む。
【0053】
ゲート電極GEの上面上にゲートキャッピングパターンGPが提供される。ゲートキャッピングパターンGPはゲート電極GEに沿って第2方向D2に延長される。例えば、ゲートキャッピングパターンGPはSiON、SiCN、SiCON、及びSiNの中の少なくとも1つを含む。
【0054】
ゲート電極GEと第1~第4半導体パターンSP1~SP4との間にゲート絶縁膜GIが介在する。ゲート絶縁膜GIはシリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、及び/又は高誘電膜を含む。本発明の一実施形態として、ゲート絶縁膜GIは半導体パターンSP1~SP4の表面を直接覆うシリコン酸化膜及びシリコン酸化膜上の高誘電膜を含む。再び言えば、ゲート絶縁膜GIはシリコン酸化膜と高誘電膜の多重膜(multi-layer)を含む。
【0055】
高誘電膜は、シリコン酸化膜よりも誘電定数が高い高誘電率物質を含む。一例として、高誘電率物質はハフニウム酸化物、ハフニウムシリコン酸化物、ハフニウムジルコニウム酸化物、ハフニウムタンタル酸化物、ランタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ジルコニウムシリコン酸化物、タンタル酸化物、チタニウム酸化物、バリウムストロンチウムチタニウム酸化物、バリウムチタニウム酸化物、ストロンチウムチタニウム酸化物、リチウム酸化物、アルミニウム酸化物、鉛スカンジウムタンタル酸化物、及び鉛亜鉛ニオブ酸塩の中の少なくとも1つを含む。
【0056】
上部ソース/ドレーンパターンUSD及びゲート電極GE上に第2層間絶縁膜120が提供される。第2層間絶縁膜120は上部ソース/ドレーンパターンUSDを覆う。第3層間絶縁膜130が第2層間絶縁膜120を覆う。
【0057】
第2及び第3層間絶縁膜120、130を貫通して上部ソース/ドレーンパターンUSDと各々電気的に連結される上部活性コンタクトUACが提供される。一例として、上部活性コンタクトUACの上面は第3層間絶縁膜130の上面と共面をなす。
【0058】
第3層間絶縁膜130及びゲートキャッピングパターンGPを貫通して上部ゲート電極UGEと電気的に連結される上部ゲートコンタクトUGCが提供される。上部活性コンタクトUAC及び上部ゲートコンタクトUGCの各々は銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)から成る群から選択された金属を含む。
【0059】
カッティングパターンCTが、第1方向D1に沿って配列されたゲートグループを横切る。カッティングパターンCTは第1方向D1に延長される。カッティングパターンCTはゲートグループ内で互いに第2方向D2に隣接するゲート電極GEを分離させる。隣接するゲート電極GEはカッティングパターンCTによって第2方向D2に離隔される。カッティングパターンCTはシリコン酸化物及びシリコン窒化物のような絶縁材料を含む。
【0060】
第3層間絶縁膜130上に第4層間絶縁膜140が提供される。第4層間絶縁膜140内に第1金属層M1が提供される。第1金属層M1は上部配線UMIを含む。第1金属層M1は上部ビアUVIをさらに含む。上部ビアUVIは上部配線UMIを上部活性コンタクトUAC又は上部ゲートコンタクトUGCと電気的に連結する。上部配線UMI及び上部ビアUVIの各々は銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)から成る群から選択された金属を含む。
【0061】
第1金属層M1上に追加的な金属層(例えば、M2、M3、M4等)が積層される。第1金属層M1及び第1金属層M1上の金属層(例えば、M2、M3、M4等)は半導体素子のBEOL(back end of Line)層を構成する。第1金属層M1上の金属層(例えば、M2、M3、M4等)はロジックセルを互いに連結するためのルーティング配線を含む。
【0062】
基板100の下面下に下部層間絶縁膜210が提供される。下部層間絶縁膜210と下部ゲート電極LGEとの間に、下部ゲート電極LGEと電気的に連結される下部ゲートコンタクトLGCが提供される。下部層間絶縁膜210内に背面金属層BSMが提供される。背面金属層BSMは下部コンタクトLC、下部配線LMI、及び下部ビアLVIを含む。下部コンタクトLCは下部活性コンタクトLACを通じて下部ソース/ドレーンパターンLSDに電気的に連結される。下部ビアLVIは下部配線LMIを下部活性コンタクトLAC、下部コンタクトLC、又は下部ゲートコンタクトLGCと電気的に連結する。
【0063】
下部ゲートコンタクトLGC、下部コンタクトLC、下部配線LMI、及び下部ビアLVIの各々は銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)から成る群から選択された金属を含む。
【0064】
背面金属層BSM下に追加的な下部金属層が積層される。本発明の一実施形態として、下部金属層はパワー伝送ネットワークを含む。パワー伝送ネットワークは背面金属層BSMにソース電圧VSS及びドレーン電圧VDDを印加するための配線ネットワークを含む。
【0065】
貫通ビアTHVがカッティングパターンCT内に提供される。貫通ビアTHVは垂直に積層された下部ソース/ドレーンパターンLSD及び上部ソース/ドレーンパターンUSDを電気的に連結する。具体的に、貫通ビアTHVは上部活性コンタクトUACを通じて上部ソース/ドレーンパターンUSDに電気的に連結され、下部コンタクトLC及び下部活性コンタクトLACを通じて下部ソース/ドレーンパターンLSDに電気的に連結される。貫通ビアTHVは銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)から成る群から選択された金属を含む。
【0066】
ワイドビアWVがカッティングパターンCT内に提供される。ワイドビアWVはカッティングパターンCTの上面から下面まで延長され、平面視において第1方向D1に延長される。断面視において、ワイドビアWVはL字形プロファイルを有する。ワイドビアWVは銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、タングステン(W)、及びモリブデン(Mo)から成る群から選択された金属を含む。
【0067】
ワイドビアWVの上面WVaは第1上面W1a及び前記第1上面W1aよりも低いレベルに位置する第2上面W2aを含む。第1上面W1aはワイドビアWVの第1ビア部W1の上面であり、第2上面W2aはワイドビアWVの第2ビア部W2の上面である。第1ビア部W1及び第2ビア部W2は互いに第1方向D1に隣接する。一例として、第2上面W2aは上部活性コンタクトUACの上面よりも低いレベルに位置する。
【0068】
ワイドビアWVの下面WVbは実質的に平らである。一例として、第1ビア部W1及び第2ビア部W2は各々第1下面W1b及び第2下面W2bを有し、第1下面W1b及び第2下面W2bは実質的に同一のレベルに位置する。したがって、垂直な方向(例えば、第3方向D3)への第2ビア部W2の高さHT2は第1ビア部W1の高さHT1よりも小さい。一例として、第2ビア部W2の高さHT2は第1ビア部W1の高さHT1の20%以上、80%以下である。
【0069】
ワイドビアWVの下部は上部よりも第1方向D1にさらに突出する。ワイドビアWVの下部はワイドビアWVの第2上面W2aよりも下に位置する部分であり、ワイドビアWVの上部は第2上面W2aよりも上に位置する他の部分である。ワイドビアWVの下部はワイドビアWVの第1ビア部W1の下部及び第2ビア部W2を含み、ワイドビアWVの上部は第1ビア部W1の上部を含む。ワイドビアWVの第1方向D1への幅は上部よりも下部でさらに大きい。
【0070】
断面視において、ワイドビアWVは第1方向D1に向かう(oriented)第1側面WVcを有する。ワイドビアWVの第1側面WVcはワイドビアWVの上部の一側面(言い換えれば、第1ビア部W1の一側面)である第1サブ側面W1c及びワイドビアWVの下部の一側面(言い換えれば、第2ビア部W2の一側面)である第2サブ側面W2cを含む。第2サブ側面W2cは第1サブ側面W1cに比べて第1方向D1にオフセットされる。したがって、ワイドビアWVの第1側面WVcは第3方向D3に対して不連続的に延長される。一例として、ワイドビアWVの第1サブ側面W1c、第2上面W2a、及び第2サブ側面W2cは階段形のプロファイルを成して、互いに連結される。
【0071】
ワイドビアWVは第1側面WVcとは反対側の第2側面WVdを有する。第2側面WVdはワイドビアWVの上部の他の側面及び下部の他の側面を含み、例えば第1ビア部W1の他の側面を含む。ワイドビアWVの第2側面WVdは第3方向D3に対して連続的に延長される。一例として、ワイドビアWVの第2側面WVdは第3方向D3に対して直線に延長される。
【0072】
ワイドビアWVは互いに水平に離隔した下部ソース/ドレーンパターンLSDと上部ソース/ドレーンパターンUSDを電気的に連結する。具体的に、一例として、下部ソース/ドレーンパターンLSDは第1方向D1に離隔した第1下部ソース/ドレーンパターンLSD1及び第2下部ソース/ドレーンパターンLSD2を含み、上部ソース/ドレーンパターンUSDは第1方向D1に離隔した第1上部ソース/ドレーンパターンUSD1及び第2上部ソース/ドレーンパターンUSD2を含む。第1上部ソース/ドレーンパターンUSD1は第1下部ソース/ドレーンパターンLSD1上に垂直に積層され、第2上部ソース/ドレーンパターンUSD2は第2下部ソース/ドレーンパターンLSD2上に垂直に積層される。第1下部活性コンタクトLAC1及び第1下部コンタクトLC1が第1下部ソース/ドレーンパターンLSD1に順に電気的に連結され、第1上部活性コンタクトUAC1が第1上部ソース/ドレーンパターンUSD1に電気的に連結される。第2下部活性コンタクトLAC2及び第2下部コンタクトLC2が第2下部ソース/ドレーンパターンLSD2に順に電気的に連結され、第2上部活性コンタクトUAC2が第2上部ソース/ドレーンパターンUSD2に電気的に連結される。
【0073】
ワイドビアWVは第1上部ソース/ドレーンパターンUSD1と第2下部ソース/ドレーンパターンLSD2を電気的に連結する。具体的に、ワイドビアWVは第1上部活性コンタクトUAC1を通じて第1上部ソース/ドレーンパターンUSD1に電気的に連結され、第2下部コンタクトLC2及び第2下部活性コンタクトLAC2を通じて第2下部ソース/ドレーンパターンLSD2に電気的に連結される。ワイドビアWVは第2上部活性コンタクトUAC2及び第1下部コンタクトLC1と離隔され、電気的に絶縁される。一例として、ワイドビアWVの第2ビア部W2は第2方向D2及び第3方向D3に対して第2上部活性コンタクトUAC2と離隔される。したがって、ワイドビアWVは第2上部ソース/ドレーンパターンUSD2及び第1下部ソース/ドレーンパターンLSD1の各々から電気的に絶縁される。
【0074】
一例として、第1上部活性コンタクトUAC1はワイドビアWVの第1ビア部W1に垂直に重畳し、ワイドビアWVの第2ビア部W2は第2下部コンタクトLC2に垂直に重畳する。一例として、ワイドビアWVの第1ビア部W1は第1下部コンタクトLC1に垂直に重畳せず、第2上部活性コンタクトUAC2はワイドビアWVの第2ビア部W2に垂直に重畳しない。
【0075】
第3上部ソース/ドレーンパターンUSD3及び第3下部ソース/ドレーンパターンLSD3がワイドビアWVを介して第2上部ソース/ドレーンパターンUSD2及び第2下部ソース/ドレーンパターンLSD2と離隔されるように配置される。第3下部活性コンタクトLAC3及び第3下部コンタクトLC3が第3下部ソース/ドレーンパターンLSD3に順に電気的に連結され、第3上部活性コンタクトUAC3が第3上部ソース/ドレーンパターンUSD3に電気的に連結される。ワイドビアWVは第3上部活性コンタクトUAC3及び第3下部コンタクトLC3と離隔され(例えば、水平に離隔される)、電気的に絶縁される。したがって、ワイドビアWVは第3上部ソース/ドレーンパターンUSD3及び第3下部ソース/ドレーンパターンLSD3の各々から電気的に絶縁される。
【0076】
ゲート電極GEが第1及び第2上部ソース/ドレーンパターンUSD1、USD2の間、及び第1及び第2下部ソース/ドレーンパターンLSD1、LSD2の間に介在する。ワイドビアWVはゲート電極GEから第2方向D2に離隔して配置される。平面視において、ワイドビアWVはゲート電極GEに対して第1方向D1及びその反対方向にさらに延長される。
【0077】
ゲート電極GEは第2方向D2に隣接する他のゲート電極GEと第1ゲートグループG1を構成し、ワイドビアWVは第1ゲートグループG1を横切る。一例として、ワイドビアWVの第2ビア部W2が第1ゲートグループG1を横切るように第1方向D1に延長される。
【0078】
第1方向D1に対して、ワイドビアWVの幅L1はゲート電極GEの幅L3よりも大きい。したがって、ワイドビアWVは第1ゲートグループG1を横切って、第1上部活性コンタクトUAC1及び第2下部コンタクトLC2に電気的に連結される。第1方向D1に対して、ワイドビアWVの幅L1はゲート電極GEのピッチL2と同一であるか、或いは異なる。一例として、第1方向D1に対して、ワイドビアWVの幅L1はゲート電極GEのピッチL2よりも大きい。
【0079】
カッティングパターンCTはワイドビアWVを囲む第1カッティング部C1及びワイドビアWVの上面WVaの中の少なくとも一部を覆う第2カッティング部C2を含む。一例として、第1カッティング部C1及び第2カッティング部C2は境界面を有し、互いに区分されるか、又は境界面なしで互いに連結される。一例として、第2カッティング部C2はワイドビアWVの第2上面W2aを覆い、第1カッティング部C1はワイドビアWVの第2カッティング部C2を囲む。第1カッティング部C1はワイドビアWVを第1ゲートグループG1から離隔させる。第2カッティング部C2は第2ビア部W2と垂直に重畳する。したがって、第2カッティング部C2を含むカッティングパターンCTの上部はワイドビアWVの下部と垂直に重畳する。一例として、カッティングパターンCTの上面はワイドビアWVの第1上面W1aと実質的に同一のレベルに位置し、共面をなす。
【0080】
本発明の概念によれば、第2上部活性コンタクトUAC2と隣接する領域でワイドビアWVがリセスされて、相対的に低いレベルに位置する第2上面W2aを有する。したがって、ワイドビアWVと第2上部活性コンタクトUAC2との間の離隔距離が確保されることによって、ワイドビアWVと第2上部活性コンタクトUAC2との間のショート(short)現象が防止される。したがって、3次元半導体素子の電気的特性及び信頼性が向上する。
【0081】
また、ワイドビアWVが水平に互いに離隔された下部及び上部ソース/ドレーンパターンLSD、USD(例えば、第2下部ソース/ドレーンパターンLSD2及び第1上部ソース/ドレーンパターンUSD1)を電気的に連結させることによって、3次元半導体素子の設計自由度が向上する。
【0082】
以下では、
図6~
図9Bを参照して、本発明の他の実施形態に関して説明する。説明の簡易化のために、上述した内容と重複する内容の説明は省略する。
【0083】
【0084】
図3及び
図6~
図7Bを参照すれば、ワイドビアWVが第1ゲートグループG1を横切る。一例として、
図4~
図5Eを参照して説明したこととは異なって、ワイドビアWVの第1ビア部W1が第1ゲートグループG1のゲート電極GEの間で第1方向D1に延長される。第1ビア部W1はカッティングパターンCTを介して第1ゲートグループG1から第2方向D2に離隔される。
【0085】
図8は、本発明の実施形態による3次元半導体素子を説明するための平面図である。
図9A及び
図9Bは、各々
図8のP2に対応する拡大図である。
【0086】
図3及び
図8~
図9Aを参照すれば、第4下部ソース/ドレーンパターンLSD4が第1及び第2下部ソース/ドレーンパターンLSD1、LSD2の間に提供され、第4上部ソース/ドレーンパターンUSD4が第1及び第2上部ソース/ドレーンパターンUSD1、USD2の間に提供される。第4下部活性コンタクト(図示せず)及び第4下部コンタクトLC4が第4下部ソース/ドレーンパターンLSD4に順に電気的に連結され、第4上部活性コンタクトUAC4が第4上部ソース/ドレーンパターンUSD4に電気的に連結される。
【0087】
第1ゲートグループG1が第1及び第4下部ソース/ドレーンパターンLSD1、LSD4の間、及び第1及び第4上部ソース/ドレーンパターンUSD1、USD4の間に配置される。第2ゲートグループG2が第2及び第4下部ソース/ドレーンパターンLSD2、LSD4の間、及び第2及び第4上部ソース/ドレーンパターンUSD2、USD4の間に配置される。第4下部及び上部ソース/ドレーンパターンLSD4、USD4は第1及び第2ゲートグループG1、G2の間に配置される。
【0088】
ワイドビアWVは第4下部及び上部ソース/ドレーンパターンLSD4、USD4から第2方向D2に離隔される。ワイドビアWVは第4上部活性コンタクトUAC4及び第4下部コンタクトLC4から第2方向D2に離隔され、電気的に絶縁される。ワイドビアWVは2以上のゲートグループを横切って、第1上部活性コンタクトUAC1及び第2下部コンタクトLC2に電気的に連結される。一例として、ワイドビアWVは第1ゲートグループG1及び第2ゲートグループG2を横切って、第1上部活性コンタクトUAC1及び第2下部コンタクトLC2に電気的に連結される。したがって、ワイドビアWVは2以上のゲートグループを介して水平に離隔された下部及び上部ソース/ドレーンパターンLSD、USDを電気的に連結する。
【0089】
ワイドビアWVの第1ビア部W1及び第2ビア部W2の配置は制限なしに多様である。但し、第2ビア部W2は第1ビア部W1に比べて第2下部及び上部ソース/ドレーンパターンLSD2、USD2に隣接するように配置される。
【0090】
一例として、
図9Aに図示されたように、第2ビア部W2は第1及び第2ゲートグループG1、G2の間で第1方向D1に延長され、第1及び第2ゲートグループG1、G2、第4下部及び上部ソース/ドレーンパターンLSD4、USD4から第2方向D2に離隔される。第1ビア部W1は第1下部及び上部ソース/ドレーンパターンLSD1、USD1から第2方向D2に離隔され、第2ビア部W2に向かって第1方向D1に延長される。
【0091】
一例として、
図9Bに図示されたように、第1ビア部W1が第1ゲートグループG1の間で第1方向D1に延長され、第1ゲートグループG1から第2方向D2に離隔される。第2ビア部W2は第2ゲートグループG2の間で第1方向D1に延長され、第2ゲートグループG2、第4下部及び上部ソース/ドレーンパターンLSD4、USD4から第2方向D2に離隔される。
【0092】
但し、
図9A~
図9Bに図示された第1ビア部W1及び第2ビア部W2の配置関係は例示的なものであり、本発明の概念はこれに限定されない。
【0093】
【0094】
以下では、
図10A~
図15Dを参照して、本発明の実施形態による3次元半導体素子の製造方法に関して説明する。説明の簡易化のために、上述した内容と重複する内容の説明は省略する。
【0095】
図10A~
図10Cを参照すれば、半導体基板105が提供される。半導体基板105はシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及びシリコン-ゲルマニウム(SiGe)の中のいずれか1つを含む。例えば、半導体基板105は単結晶シリコンウエハである。
【0096】
半導体基板105上に第1下部絶縁膜LIL1が形成される。第1下部絶縁膜LIL1はシリコン系の絶縁物質(例えば、シリコン酸化物)及び/又は半導体物質(Si又はSiGe)を含む。
【0097】
第1下部絶縁膜LIL1上に第1犠牲層SAL1及び第1活性層ACL1が交互に積層される。第1犠牲層SAL1はシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及びシリコンゲルマニウム(SiGe)の中の1つを含み、第1活性層ACL1はシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及びシリコンゲルマニウム(SiGe)の中の他の1つを含む。例えば、第1犠牲層SAL1はシリコンゲルマニウム(SiGe)を含み、第1活性層ACL1はシリコン(Si)を含む。第1犠牲層SAL1の各々のゲルマニウム(Ge)の濃度は10at%~30at%である。
【0098】
最上部の第1犠牲層SAL1上に分離層DSLが形成される。本発明の一実施形態として、分離層DSLの厚さは第1犠牲層SAL1の厚さよりも大きい。分離層DSLはシリコン(Si)又はシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む。分離層DSLがシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む場合、分離層DSLのゲルマニウム(Ge)の濃度は第1犠牲層SAL1のゲルマニウム(Ge)の濃度よりも高い。例えば、分離層DSLのゲルマニウム(Ge)の濃度は40at%~90at%である。
【0099】
分離層DSL上にシード層SDLが形成される。シード層SDLは第1活性層ACL1と同一の物質を含む。シード層SDL上に第2犠牲層SAL2及び第2活性層ACL2が交互に積層される。各々の第2犠牲層SAL2は第1犠牲層SAL1と同一の物質を含み、各々の第2活性層ACL2は第1活性層ACL1と同一の物質を含む。分離層DSLは、第1犠牲層SAL1とシード層SDLとの間に介在する。
【0100】
積層された第1及び第2犠牲層SAL1、SAL2、第1及び第2活性層ACL1、ACL2、及び分離層DSLがパターニングされて、積層パターンSTPが形成される。積層パターンSTPを形成することは、最上部の第2活性層ACL2上にハードマスクパターンを形成すること、及びハードマスクパターンを蝕刻マスクとして半導体基板105上の積層された膜SAL1、SAL2、ACL1、ACL2、SDL、DSLを蝕刻することを含む。積層パターンSTPが形成される間に、半導体基板105の上部がパターニングされてシングルハイトセルSHCを定義する第1トレンチTR1が形成される。積層パターンSTPは第1方向D1に延長されるバー形状又はライン形状を有する。
【0101】
積層パターンSTPは、第1下部絶縁膜LIL1上の下部積層パターンSTP1、下部積層パターンSTP1上の上部積層パターンSTP2、及び下部及び上部積層パターンSTP1、STP2の間の分離層DSLを含む。下部積層パターンSTP1は交互に積層された第1犠牲層SAL1及び第1活性層ACL1を含む。上部積層パターンSTP2はシード層SDL及びシード層SDL上に交互に積層された第2犠牲層SAL2及び第2活性層ACL2を含む。半導体基板105上に、第1トレンチTR1を満たす素子分離膜STが形成される。
【0102】
図11A~
図11Dを参照すれば、積層パターンSTPを横切る複数の犠牲パターンPPが形成される。各々の犠牲パターンPPは第2方向D2に延長されるライン形状に形成される。具体的に犠牲パターンPPを形成することは、半導体基板105の全面上に犠牲膜を形成すること、犠牲膜上にハードマスクパターンMPを形成すること、及びハードマスクパターンMPを蝕刻マスクとして犠牲膜をパターニングすることを含む。犠牲膜は非晶質シリコン及び/又はポリシリコンを含む。
【0103】
犠牲パターンPPの両側壁上に一対のゲートスペーサーGSが各々形成される。具体的に、半導体基板105の全面上にスペーサー膜がコンフォーマルに形成される。スペーサー膜は犠牲パターンPP及びハードマスクパターンMPを覆う。例えば、スペーサー膜はSiCN、SiCON、及びSiNの中の少なくとも1つを含む。スペーサー膜を異方性蝕刻して、ゲートスペーサーGSが形成される。
【0104】
ゲートスペーサーGS及びハードマスクパターンMPを蝕刻マスクとして積層パターンSTP上に蝕刻工程が遂行される。蝕刻工程によって、互いに隣接する犠牲パターンPPの間に第2トレンチTR2が形成される。第2トレンチTR2によって積層パターンSTPが垂直な棒の形状に形成される。
【0105】
第2トレンチTR2を通じて露出された半導体基板105内に犠牲コンタクトパターンPLHが形成される。犠牲コンタクトパターンPLHはコンタクトプラグの形態で形成される。犠牲コンタクトパターンPLHは第1方向D1に沿って配列される。犠牲コンタクトパターンPLHは半導体基板105に対して蝕刻選択性がある物質、例えばシリコン-ゲルマニウム(SiGe)を含む。犠牲コンタクトパターンPLHはエピタキシャル成長工程で形成される。第2トレンチTR2は犠牲コンタクトパターンPLHを露出させる。再び言えば、第2トレンチTR2は犠牲コンタクトパターンPLHと重畳される。
【0106】
本発明の一実施形態として、分離層DSLがシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む場合、分離層DSLはシリコン系の絶縁物質に交替される。第2トレンチTR2によって露出された分離層DSLが選択的に除去され、分離層DSLが除去された領域内にシリコン系の絶縁物質(例えば、シリコン窒化物)が満たされる。
【0107】
図12A~
図12Dを参照すれば、第2トレンチTR2内に下部ソース/ドレーンパターンLSDが形成される。具体的に、第2トレンチTR2によって下部積層パターンSTP1の露出された側壁をシード層(seed Layer)とする第1SEG工程を遂行して、下部ソース/ドレーンパターンLSDが形成される。下部ソース/ドレーンパターンLSDは、第2トレンチTR2によって露出された第1活性層ACL1をシードとして成長される。一例として、第1SEG工程は化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition:CVD)工程又は分子ビームエピタキシー(Molecular Beam Epitaxy:MBE)工程を含む。
【0108】
第1SEG工程の間に、不純物が下部ソース/ドレーンパターンLSD内にインシチュー(in-situ)で注入される。他の例として、下部ソース/ドレーンパターンLSDが形成された後、下部ソース/ドレーンパターンLSDに不純物が注入される。下部ソース/ドレーンパターンLSDは第1導電形を有するようにドーピングされる。
【0109】
一対の下部ソース/ドレーンパターンLSDの間に介在する第1活性層ACL1が下部チャンネルパターンLCHを構成する。即ち、第1活性層ACL1から下部チャンネルパターンLCHの第1及び第2半導体パターンSP1、SP2が形成される。下部チャンネルパターンLCH及び下部ソース/ドレーンパターンLSDは、3次元素子の下位ティアである下部活性領域LARを構成する。
【0110】
下部ソース/ドレーンパターンLSDは、一対の下部チャンネルパターンLCHの間の空間を完全に満たすように形成される。再び言えば、下部ソース/ドレーンパターンLSDが一対の下部チャンネルパターンLCHの間を満たしてこれらを互いに連結する時まで第1SEG工程が充分な時間の間遂行される。
【0111】
第1層間絶縁膜110が下部ソース/ドレーンパターンLSDを覆うように形成される。一例として、第1層間絶縁膜110の形成の前に、下部ソース/ドレーンパターンLSDをコンフォーマルに覆う蝕刻停止膜がさらに形成される。一例として、下部ソース/ドレーンパターンLSDの形成の前に第1層間絶縁膜110の一部が下部ソース/ドレーンパターンLSDの下に先ず形成され、下部ソース/ドレーンパターンLSDの形成の後、第1層間絶縁膜110の他の一部がさらに形成される。
【0112】
第2トレンチTR2内で第1層間絶縁膜110は上部積層パターンSTP2の側壁を覆う。その後、第1層間絶縁膜110の上部を除去して、第2トレンチTR2内で上部積層パターンSTP2の側壁を再び露出させる。上部ソース/ドレーンパターンUSDが上部積層パターンSTP2の露出された側壁上に形成される。具体的に、第2トレンチTR2によって上部積層パターンSTP2の露出された側壁をシード層とする第2SEG工程を遂行して、上部ソース/ドレーンパターンUSDが形成される。上部ソース/ドレーンパターンUSDは、第2トレンチTR2によって露出された第2活性層ACL2をシードとして成長される。上部ソース/ドレーンパターンUSDは第1導電形とは異なる第2導電形を有するようにドーピングされる。
【0113】
一対の上部ソース/ドレーンパターンUSDの間に介在する第2活性層ACL2が上部チャンネルパターンUCHを構成する。即ち、第2活性層ACL2から上部チャンネルパターンUCHの第3及び第4半導体パターンSP3、SP4が形成される。上部チャンネルパターンUCH及び上部ソース/ドレーンパターンUSDは、3次元素子の上位ティアである上部活性領域UARを構成する。第2SEG工程もやはり上部ソース/ドレーンパターンUSDが一対の上部チャンネルパターンUCHの間の空間を完全に満たすように充分な時間の間遂行されるこ。
【0114】
第2層間絶縁膜120が上部ソース/ドレーンパターンUSDを覆うように形成される。一例として、第2層間絶縁膜120の形成の前に、上部ソース/ドレーンパターンUSDをコンフォーマルに覆う蝕刻停止膜がさらに形成される。
【0115】
犠牲パターンPPの上面が露出されるまで第2層間絶縁膜120が平坦化される。第2層間絶縁膜120の平坦化はエッチバック(Etch Back)又はCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程を利用して遂行される。平坦化工程の間に、犠牲パターンPP上のハードマスクパターンMPは全て除去される。結果的に、第2層間絶縁膜120の上面は犠牲パターンPPの上面及びゲートスペーサーGSの上面と共面をなす。
【0116】
図13A~
図13Dを参照すれば、露出された犠牲パターンPPが選択的に除去される。犠牲パターンPPを除去することは、ポリシリコンを選択的に蝕刻する蝕刻液を利用した湿式蝕刻を含む。犠牲パターンPPが除去されることによって、第1及び第2犠牲層SAL1、SAL2が露出される。
【0117】
第1及び第2犠牲層SAL1、SAL2を選択的に蝕刻する蝕刻工程を遂行して、第1~第4半導体パターンSP1~SP4及びダミーチャンネルパターンDSPはそのまま残し、第1及び第2犠牲層SAL1、SAL2のみを除去する。蝕刻工程は、シリコンゲルマニウムに対して高い蝕刻率を有する。例えば、蝕刻工程はゲルマニウム濃度が10at%よりも大きいシリコン-ゲルマニウムに対して高い蝕刻率を有する。
【0118】
犠牲パターンPP及び第1及び第2犠牲層SAL1、SAL2が除去された領域内にゲート絶縁膜GIがコンフォーマルに形成される。ゲート絶縁膜GI上にゲート電極GEが形成される。ゲート電極GEは第1~第4半導体パターンSP1~SP4の間の第1~第5内側電極PO1~PO5、及び犠牲パターンPPが除去された領域内の外側電極PO6を含むように形成される。
【0119】
ゲート電極GEを形成することは、犠牲パターンPP並びに第1及び第2犠牲層SAL1、SAL2が除去された領域にゲート電極ラインを満たすこと、ゲートキャッピングラインの上部にリセスを形成すること、ゲートキャッピングラインをリセス内に形成すること、第3層間絶縁膜130をゲート電極ライン及び第2層間絶縁膜120を覆うように形成すること、及びゲート電極ラインを第1方向D1に横切るカッティングトレンチCTRを形成することを含む。カッティングトレンチCTRによってゲート電極ラインが複数のゲート電極GEに分離され、ゲートキャッピングラインが複数のゲートキャッピングパターンGPに分離される。カッティングトレンチCTRは第1方向D1に延長されるライン形状に形成される。
【0120】
カッティングパターンCTの第1カッティング部C1がカッティングトレンチCTR内に形成される。第1カッティング部C1はカッティングトレンチCTRを満たす。第1カッティング部C1はゲート電極GEの間を第1方向D1に横切るように形成される。
【0121】
図14A~
図14Dを参照すれば、予備ワイドビアWVpがカッティングパターンCTの第1カッティング部C1内に形成される。予備ワイドビアWVpはカッティングパターンCTの第1カッティング部C1を垂直方向に(例えば、第3方向D3に)貫通する。予備ワイドビアWVpを形成することは、第1リセスRS1をカッティングパターンCTの第1カッティング部C1内に形成すること、及び予備ワイドビアWVpの第1リセスRS1を満たすように形成することを含む。一例として、貫通ビアTHVが予備ワイドビアWVpと共に形成される。
【0122】
予備ワイドビアWVpの上面は平らである。一例として、予備ワイドビアWVpの上面は第1カッティング部C1の上面と実質的に同一のレベルに位置し、共面をなす。一例として、予備ワイドビアWVpは第1リセスRS1を完全に満たす。
【0123】
図15A~
図15Dを参照すれば、予備ワイドビアWVpの一部を除去してワイドビアWVを形成する。予備ワイドビアWVpの一部が除去された領域に第2リセスRS2が定義される。第2リセスRS2によってワイドビアWVの第1ビア部W1及び第2ビア部W2が定義される。第2ビア部W2は第2リセスRS2と垂直に重畳するワイドビアWVの一部であり、第1ビア部W1は第2ビア部W2外のワイドビアWVの他の一部である。第2リセスRS2は第1リセスRS1内に形成され、ワイドビアWV及びカッティングパターンCTの第1カッティング部C1によって定義される。
【0124】
一例として、第2ビア部W2の高さHT2は第1ビア部W1の高さHT1の20%以上、80%以下に形成される。第2ビア部W2の高さHT2が第1ビア部W1の高さHT1の20%以上で提供されることによって、第2リセスRS2を深く形成する場合に比べて工程が容易になる。第2ビア部W2の高さHT2が第1ビア部W1の高さHT1の80%以下で提供されることによって、最終的に第2上部活性コンタクトUAC2とワイドビアWVとの間のショート現象が効果的に防止される。
【0125】
第1リセスRS1及び第2リセスRS2の形成領域に応じて、ワイドビアWVの第1ビア部W1及び第2ビア部W2の構造は
図3~
図9Bを参照して説明したように多様に形成される。但し、これは例示的なものであり、ワイドビアWVの第1ビア部W1及び第2ビア部W2の構造はこれに限定されない。
【0126】
再び、
図3~
図5Eを参照すれば、カッティングパターンCTの第2カッティング部C2が第2リセスRS2内に形成される。第2カッティング部C2はワイドビアWVの第2ビア部W2上に形成され、第2ビア部W2を覆う。第2カッティング部C2は第2ビア部W2と垂直に重畳するように形成される。
【0127】
第2及び第3層間絶縁膜120、130を貫通して上部ソース/ドレーンパターンUSDに各々接続する上部活性コンタクトUACが形成される。一例として、第1上部活性コンタクトUAC1が第1上部ソース/ドレーンパターンUSD1及びワイドビアWVに電気的に連結されるように形成される。第2及び第3層間絶縁膜120、130を貫通してゲート電極GEに接続する上部ゲートコンタクトUGCが形成される。
【0128】
第4層間絶縁膜140が第3層間絶縁膜130上に形成される。第4層間絶縁膜140内に上部配線UMIを含む第1金属層M1が形成される。第1金属層M1をゲートコンタクトGC及び上部活性コンタクトUACと電気的に連結する上部ビアUVIが形成される。第1金属層M1上に追加的な金属層(例えば、M2、M3、M4等)を含むBEOL層が形成される。
【0129】
その後、半導体基板105の背面が露出されるように半導体基板105を反転させる。露出された半導体基板105を選択的に除去する。したがって、犠牲コンタクトパターンPLH及び第1下部絶縁膜LIL1が露出される。
【0130】
露出された犠牲コンタクトパターンPLH及び露出された第1下部絶縁膜LIL1上に第2下部絶縁膜LIL2が形成される。例えば、第2下部絶縁膜LIL2はシリコン系の絶縁物質(例えば、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、又はシリコン窒化物)で形成される。一実施形態として、第2下部絶縁膜LIL2は素子分離膜STと同一の物質で形成される。第1下部絶縁膜LIL1と第2下部絶縁膜LIL2は基板100を構成する。犠牲コンタクトパターンPLHが露出される時まで基板100上で平坦化工程が遂行される。
【0131】
犠牲コンタクトパターンPLHが下部活性コンタクトLACに交替される。具体的に、犠牲コンタクトパターンPLHが選択的に除去される。犠牲コンタクトパターンPLHが除去された領域上に蝕刻工程をさらに遂行して、下部ソース/ドレーンパターンLSDを露出させる。露出された下部ソース/ドレーンパターンLSDに接続する下部活性コンタクトLACが形成される。下部活性コンタクトLACは犠牲コンタクトパターンPLHを利用した自己整列(self-align)方式で形成される。基板100を貫通してゲート電極GEに接続する下部ゲートコンタクトLGCが形成される。
【0132】
下部活性コンタクトLAC上に背面金属層BSMが形成される。背面金属層BSMは下部コンタクトLC、下部配線LMI、及び下部ビアLVIを含む。一例として、第2下部活性コンタクトLAC2が第2下部ソース/ドレーンパターンLSD2及びワイドビアWVに電気的に連結されるように形成される。背面金属層BSM上に追加的な背面金属層が形成される。本発明の一実施形態として、追加的な背面金属層はパワー伝送ネットワークを含む。
【0133】
本発明の実施形態に対する以上の説明は本発明を説明するための例を提供する。したがって、本発明は以上の実施形態に限定されず、本発明の技術的思想内で当該技術分野の通常の知識を有する者によって実施形態を組み合わせて実施する等様々な多くの修正及び変更が可能であるのは明白である。
【符号の説明】
【0134】
100 基板
110、120、130、140 第1~第4層間絶縁膜
210 下部層間絶縁膜
BSM 背面金属層
CT カッティングパターン
GE ゲート電極
LAC、UAC 下部及び上部活性コンタクト
LAR、UAR 下部及び上部活性領域
LC 下部コンタクト
LCH、UCH 下部及び上部チャンネルパターン
LGC、UGC 下部及び上部ゲートコンタクト
LGE、UGE 下部及び上部ゲート電極
LMI、UMI 下部配線及び上部配線
LSD、USD 下部及び上部ソース/ドレーンパターン
LVI、UVI 下部ビア及び上部ビア
PLH 犠牲コンタクトパターン
ST 素子分離膜
WV ワイドビア