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特開2025-31569モータブラケット、モータアセンブリ及び電動歯ブラシ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025031569
(43)【公開日】2025-03-07
(54)【発明の名称】モータブラケット、モータアセンブリ及び電動歯ブラシ
(51)【国際特許分類】
   A61C 17/34 20060101AFI20250228BHJP
   A61C 17/22 20060101ALI20250228BHJP
   H02K 5/24 20060101ALI20250228BHJP
   H02K 5/00 20060101ALI20250228BHJP
【FI】
A61C17/34 K
A61C17/22 A
H02K5/24 Z
H02K5/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024116301
(22)【出願日】2024-07-19
(31)【優先権主張番号】202311085598.4
(32)【優先日】2023-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523140393
【氏名又は名称】深▲せん▼術叶創新科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Shenzhen Shuye Technology Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100178434
【弁理士】
【氏名又は名称】李 じゅん
(72)【発明者】
【氏名】叶 洪新
(72)【発明者】
【氏名】王 子勝
(72)【発明者】
【氏名】肖 美亮
【テーマコード(参考)】
3B202
5H605
【Fターム(参考)】
3B202AA07
3B202AB14
3B202BE09
5H605AA04
5H605BB05
5H605CC03
5H605CC09
5H605EA07
5H605EA09
5H605EA15
5H605EA18
5H605GG04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】良好な制振効果を確保するとともに組み立て工程を減少させ、組み立て難易度を低下させるモータブラケット、モータアセンブリ及び電動歯ブラシを提供する。
【解決手段】モータブラケットは、モータモジュール上に設置するために用いられ、前記モータブラケットは、前記モータモジュールに向く第1の表面を有し、モータブラケットは、硬質接着剤部品である剛性本体と、制振構造であって、前記制振構造は、軟質接着剤部品であり、前記制振構造と前記剛性本体とは、一体に射出成形され、前記制振構造は、結合部と、前記結合部上に設置される複数の制振突起とを含み、前記結合部は、前記剛性本体に接続され、複数の前記制振突起は、間隔をおいて設置され、且つ前記制振突起は、前記第1の表面から突出している制振構造とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータモジュール上に設置するために用いられ、前記モータモジュールに向く第1の表面を有するモータブラケットであって、
硬質接着剤部品である剛性本体と、
制振構造であって、前記制振構造は、軟質接着剤部品であり、前記制振構造と前記剛性本体とは、一体に射出成形され、前記制振構造は、結合部と、前記結合部上に設置される複数の制振突起とを含み、前記結合部は、前記剛性本体に接続され、複数の前記制振突起は、間隔をおいて設置され、且つ前記制振突起は、前記第1の表面から突出している制振構造とを含む、ことを特徴とするモータブラケット。
【請求項2】
前記第1の表面に接着剤収容溝が設置され、前記結合部は、前記接着剤収容溝内に嵌入される、ことを特徴とする請求項1に記載のモータブラケット。
【請求項3】
前記結合部の前記接着剤収容溝から離反する側は、前記第1の表面と面一である、ことを特徴とする請求項2に記載のモータブラケット。
【請求項4】
前記剛性本体は、筒状を呈し且つ一端に接着剤注入孔が設置され、前記第1の表面は、前記剛性本体の内壁面であり、前記接着剤収容溝は、第1の凹溝を含み、前記第1の凹溝は、前記剛性本体の軸方向に沿って延在し、前記第1の凹溝の一端は、前記接着剤注入孔に連通し、前記第1の凹溝の幅は、前記接着剤注入孔から離れる方向に次第に増大する、ことを特徴とする請求項2に記載のモータブラケット。
【請求項5】
前記接着剤収容溝の溝底に位置制限溝がさらに設置され、前記結合部の一部は、前記位置制限溝に嵌設される、ことを特徴とする請求項2に記載のモータブラケット。
【請求項6】
前記剛性本体は、互いに離反して設置される第1の端面と第2の端面とを有し、前記第1の表面は、前記第1の端面及び前記第2の端面に接続され、前記第1の端面に接着剤注入孔が設けられ、前記接着剤注入孔は、前記接着剤収容溝に連通し、前記位置制限溝は、前記第2の端面を貫通する、ことを特徴とする請求項5に記載のモータブラケット。
【請求項7】
前記剛性本体は、筒状を呈し、前記第1の表面は、前記剛性本体の内壁面であり、前記接着剤収容溝は、第1の凹溝と第2の凹溝とを含み、前記第1の凹溝は、前記剛性本体の軸方向に沿って延在し、前記第1の凹溝の一端は、前記接着剤注入孔に連通し、前記第1の凹溝の他端は、前記第2の凹溝に連通し、前記第2の凹溝は、前記剛性本体の周方向に沿って延在し、
前記位置制限溝は、前記第2の凹溝に設置され、且つ前記位置制限溝の前記剛性本体の周方向に沿う長さは、前記第2の凹溝の前記剛性本体の周方向に沿う長さと等しい、ことを特徴とする請求項6に記載のモータブラケット。
【請求項8】
前記剛性本体は、筒状を呈し、前記制振構造は、前記剛性本体の周壁に設置され、前記制振構造は、複数の制振セクションを含み、複数の前記制振セクションは、前記剛性本体の周方向に沿って間隔をおいて分布し、前記制振セクションは、前記剛性本体の軸方向に沿って延在し、前記制振セクションに複数の前記制振突起が設置される、ことを特徴とする請求項1に記載のモータブラケット。
【請求項9】
前記制振構造は、接続セクションをさらに含み、前記接続セクションは、前記剛性本体の周方向に沿って延在し、複数の前記制振セクションに接続される、ことを特徴とする請求項8に記載のモータブラケット。
【請求項10】
前記剛性本体に複数の接着剤注入孔が設置され、複数の前記接着剤注入孔は、前記剛性本体の周方向に沿って間隔をおいて分布し、各前記接着剤注入孔は、いずれも一つの前記制振セクションに対応して設置され、前記制振セクションの一端は、前記接着剤注入孔内に位置し、前記制振セクションの他端は、前記接続セクションに接続される、ことを特徴とする請求項9に記載のモータブラケット。
【請求項11】
前記制振構造は、複数の前記接続セクションを含み、複数の前記接続セクションは、前記剛性本体の周方向に沿って間隔をおいて分布し、各前記接続セクションは、異なる複数の前記制振セクションに接続される、ことを特徴とする請求項9に記載のモータブラケット。
【請求項12】
複数の前記制振セクションは、前記剛性本体の周方向に沿って均一に分布し、各前記制振セクションに複数の前記制振突起が設置され、同一の制振セクションに位置する複数の前記制振突起は、前記剛性本体の軸方向に沿って均一に分布する、ことを特徴とする請求項8に記載のモータブラケット。
【請求項13】
前記剛性本体は、筒状を呈し、前記制振構造は、前記剛性本体の周壁に設置され、前記制振構造は、複数の制振セクションを含み、複数の前記制振セクションは、前記剛性本体の周方向に沿って間隔をおいて分布し、前記制振セクションは、前記剛性本体の軸方向に沿って延在し、前記制振セクションに複数の前記制振突起が設置される、ことを特徴とする請求項2に記載のモータブラケット。
【請求項14】
モータアセンブリであって、
モータケースと、固定子と、回転子とを含むモータモジュールであって、前記モータケースは、収容キャビティを有し、前記固定子と前記回転子とは、前記収容キャビティ内に設置されるモータモジュールと、
請求項1に記載のモータブラケットであって、前記モータブラケットは、前記モータケースの外側に設置され、前記剛性本体は、前記モータケースと固定され、前記制振突起は、前記モータケースの外面に向くモータブラケットとを含む、ことを特徴とするモータアセンブリ。
【請求項15】
前記制振突起は、前記モータケースの外面に当接し、又は、
前記モータアセンブリは、制振スリーブをさらに含み、前記モータケース、前記制振スリーブ及び前記モータブラケットは、内から外へ順次套設され、前記制振スリーブは、前記モータケース及び前記制振突起にそれぞれ当接する、ことを特徴とする請求項14に記載のモータアセンブリ。
【請求項16】
モータアセンブリであって、
モータケースと、固定子と、回転子とを含むモータモジュールであって、前記モータケースは、収容キャビティを有し、前記固定子と前記回転子とは、前記収容キャビティ内に設置されるモータモジュールと、
請求項2に記載のモータブラケットであって、前記モータブラケットは、前記モータケースの外側に設置され、前記剛性本体は、前記モータケースと固定され、前記制振突起は、前記モータケースの外面に向くモータブラケットとを含む、ことを特徴とするモータアセンブリ。
【請求項17】
電動歯ブラシであって、
装着キャビティが形成されるケーシングを含むハンドルと、
請求項14に記載のモータアセンブリであって、前記モータアセンブリは、前記装着キャビティ内に設置され、前記モータブラケットは、前記ケーシングと固定されるモータアセンブリとを含む、ことを特徴とする電動歯ブラシ。
【請求項18】
電動歯ブラシであって、
装着キャビティが形成されるケーシングを含むハンドルと、
請求項15に記載のモータアセンブリであって、前記モータアセンブリは、前記装着キャビティ内に設置され、前記モータブラケットは、前記ケーシングと固定されるモータアセンブリとを含む、ことを特徴とする電動歯ブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、モータ技術分野に関し、特にモータブラケット、モータアセンブリ及び電動歯ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の開発において、モータブラケットは、一般的に単一材質の一体化構造であり、モータを支持し固定する作用のみを奏し、モータブラケット自体の制振効果が劣っており、それによって制振ガスケットを追加し嵌合して使用する必要があり、組み立ての工程と難易度が増加する。それとともに、使用時間の増加に伴って、振動の影響を受けて、制振ガスケットがモータブラケットから外れやすく、さらに制振効果の低下を引き起こしてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許公開公報CN115574042A号
【特許文献2】中国実用新案公報CN219289758U号
【特許文献3】中国実用新案公報CN218128837U号
【特許文献4】中国実用新案公報CN217138316U号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の主な目的は、良好な制振効果を確保するとともに、従来のモータ組み立て工程が多く組み立て難易度が高いという技術的課題を解決するためのモータブラケット、モータアセンブリ及び電動歯ブラシを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本出願は、モータモジュール上に設置するために用いられ、前記モータモジュールに向く第1の表面を有するモータブラケットを提供し、前記モータブラケットは、
硬質接着剤部品である剛性本体と、
制振構造であって、前記制振構造は、軟質接着剤部品であり、前記制振構造と前記剛性本体とは、一体に射出成形され、前記制振構造は、結合部と、前記結合部上に設置される複数の制振突起とを含み、前記結合部は、前記剛性本体に接続され、複数の前記制振突起は、間隔をおいて設置され、且つ前記制振突起は、前記第1の表面から突出している制振構造とを含む。
【0006】
任意選択的に、前記第1の表面に接着剤収容溝が設置され、前記結合部は、前記接着剤収容溝内に嵌入される。
【0007】
任意選択的に、前記結合部の前記接着剤収容溝から離反する側は、前記第1の表面と面一である。
【0008】
任意選択的に、前記剛性本体は、筒状を呈し且つ一端に接着剤注入孔が設置され、前記第1の表面は、前記剛性本体の内壁面であり、前記接着剤収容溝は、第1の凹溝を含み、前記第1の凹溝は、前記剛性本体の軸方向に沿って延在し、前記第1の凹溝の一端は、前記接着剤注入孔に連通し、前記第1の凹溝の幅は、前記接着剤注入孔から離れる方向に次第に増大する。
【0009】
任意選択的に、前記接着剤収容溝の溝底に位置制限溝がさらに設置され、前記結合部の一部は、前記位置制限溝に嵌設される。
【0010】
任意選択的に、前記剛性本体は、互いに離反して設置される第1の端面と第2の端面とを有し、前記第1の表面は、前記第1の端面及び前記第2の端面に接続され、前記第1の端面に接着剤注入孔が設けられ、前記接着剤注入孔は、前記接着剤収容溝に連通し、前記位置制限溝は、前記第2の端面を貫通する。
【0011】
任意選択的に、前記剛性本体は、筒状を呈し、前記第1の表面は、前記剛性本体の内壁面であり、前記接着剤収容溝は、第1の凹溝と第2の凹溝とを含み、前記第1の凹溝は、前記剛性本体の軸方向に沿って延在し、前記第1の凹溝の一端は、前記接着剤注入孔に連通し、前記第1の凹溝の他端は、前記第2の凹溝に連通し、前記第2の凹溝は、前記剛性本体の周方向に沿って延在し、
前記位置制限溝は、前記第2の凹溝に設置され、且つ前記位置制限溝の前記剛性本体の周方向に沿う長さは、前記第2の凹溝の前記剛性本体の周方向に沿う長さと等しい。
【0012】
任意選択的に、前記剛性本体は、筒状を呈し、前記制振構造は、前記剛性本体の周壁に設置され、前記制振構造は、複数の制振セクションを含み、複数の前記制振セクションは、前記剛性本体の周方向に沿って間隔をおいて分布し、前記制振セクションは、前記剛性本体の軸方向に沿って延在し、前記制振セクションに複数の前記制振突起が設置される。
【0013】
任意選択的に、前記制振構造は、接続セクションをさらに含み、前記接続セクションは、前記剛性本体の周方向に沿って延在し、複数の前記制振セクションに接続される。
【0014】
任意選択的に、前記剛性本体に複数の接着剤注入孔が設置され、複数の前記接着剤注入孔は、前記剛性本体の周方向に沿って間隔をおいて分布し、各前記接着剤注入孔は、いずれも一つの前記制振セクションに対応して設置され、前記制振セクションの一端は、前記接着剤注入孔内に位置し、前記制振セクションの他端は、前記接続セクションに接続される。
【0015】
任意選択的に、前記制振構造は、複数の前記接続セクションを含み、複数の前記接続セクションは、前記剛性本体の周方向に沿って間隔をおいて分布し、各前記接続セクションは、異なる複数の前記制振セクションに接続される。
【0016】
任意選択的に、複数の前記制振セクションは、前記剛性本体の周方向に沿って均一に分布し、各前記制振セクションに複数の前記制振突起が設置され、同一の制振セクションに位置する複数の前記制振突起は、前記剛性本体の軸方向に沿って均一に分布する。
【0017】
本出願の実施例は、モータアセンブリをさらに提供し、このモータアセンブリは、
モータケースと、固定子と、回転子とを含むモータモジュールであって、前記モータケースは、収容キャビティを有し、前記固定子と前記回転子とは、前記収容キャビティ内に設置されるモータモジュールと、
モータブラケットであって、前記モータブラケットは、前記モータケースの外側に設置され、前記剛性本体は、前記モータケースと固定され、前記制振突起は、前記モータケースの外面に向くモータブラケットとを含む。
【0018】
任意選択的に、前記制振突起は、前記モータケースの外面に当接し、又は、
前記モータアセンブリは、制振スリーブをさらに含み、前記モータケース、前記制振スリーブ及び前記モータブラケットは、内から外へ順次套設され、前記制振スリーブは、前記モータケース及び前記制振突起にそれぞれ当接する。
【0019】
本出願の実施例は、電動歯ブラシをさらに提供し、この電動歯ブラシは、
装着キャビティが形成されるケーシングを含むハンドルと、
モータアセンブリであって、前記モータアセンブリは、前記装着キャビティ内に設置され、前記モータブラケットは、前記ケーシングと固定されるモータアセンブリとを含む。
【発明の効果】
【0020】
本出願の技術案は、剛性本体と制振構造とを一体に射出成形して結合することにより、結合度が高く、制振作用を効果的に奏するだけでなく、長期間使用しても制振構造が剛性本体から外れることがない。それとともに、一体に射出成形するという方式は、加工しやすく、組み立てのプロセスが省かれ、一体に射出成形する精度が高く、構造がシンプルでコンパクトであり、組み立て誤差に起因する振動を回避し、さらに騒音を低減させることができる。また、構造全体の組み立て効率が高く、コストをさらに削減することができる。なお、制振構造上に制振突起を形成し、制振突起が剛性本体の表面から突出しているようにすることによって、該制振突起は、振動源(例えばモータモジュール)に対向し振動源と接触して、振動源と剛性本体との直接的な接触を回避することができ、それによって振動源から発生する振動が直接に剛性本体に伝達されて剛性本体が共に振動することを回避する。隣接する二つの制振突起は、間隔をおいて設置され、該間隔は、制振突起の変形のために空間を提供することができ、制振突起が振動源からの振動を受けて押圧される時に、制振突起は、間隔箇所へ変形して、大部分の振動を吸収して徐放するとともに、該間隔は、吸音キャビティとして一部の騒音を吸収するために用いられてもよい。そのため、一つの全体的な平面という形式の制振方式に比べて、複数の制振突起を形成することは、制振効果がより優れている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本出願の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の記載に必要な図面を簡単に説明し、自明なことに、以下の記載における図面は、本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を払わない前提で、これらの図面に基づいて他の図面も得られる。
図1】本出願の実施例におけるモータブラケットの構造概略図である。
図2図1におけるモータブラケットの断面概略図である。
図3図1におけるモータブラケットの分解概略図である。
図4図1における剛性本体の構造概略図である。
図5図1におけるモータブラケットの別の断面概略図である。
図6図5におけるA箇所の拡大概略図である。
図7図1における剛性本体の断面概略図である。
図8図7におけるB箇所の拡大概略図である。
図9図4における剛性本体の平面概略図である。
図10】本出願の実施例におけるモータアセンブリの構造概略図である。
図11図10におけるモータアセンブリの断面概略図である。
図12図11におけるC箇所の拡大概略図である。
図13】本出願の別の実施例におけるモータアセンブリの部分拡大概略図である。
図14図10におけるモータケースの構造概略図である。
図15】本出願の実施例における電動歯ブラシの構造概略図である。
図16図15における電動歯ブラシの部分断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。自明なことに、説明される実施例は、本出願の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0023】
説明すべきこととして、本出願の説明において、「第1」や「第2」などの用語が出てくる場合、「第1」、「第2」は、異なる部品又は名称の説明を容易にするためのものに過ぎず、順序関係や相対的な重要性を指示又は示唆し、又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すと理解してはならない。これにより、「第1」、「第2」で限定された特徴は、一つ以上の該特徴を明示的又は暗黙的に含んでもよい。また、本明細書における「及び/又は」は、並列する三つの方案を含むことを意味し、「A及び/又はB」を例にとると、A方案、又はB方案、又はAとBが同時に満たすという方案を含む。
【0024】
図1図3を結び付けて参照すると、本出願の実施例は、モータブラケット10を提供し、モータブラケット10は、モータモジュール上に設置することによって、モータモジュールを他の構造と固定するために用いられ、それによってモータモジュールがいたずらに揺れることを防止する。モータブラケット10は、モータモジュールに向く第1の表面111を有し、モータブラケット10は、剛性本体11及び制振構造12を含み、剛性本体11は、硬質接着剤部品であり、制振構造12は、軟質接着剤部品であり、制振構造12と剛性本体11とは、一体に射出成形され、制振構造12は、結合部121と、結合部121上に設置される複数の制振突起122とを含み、結合部121は、剛性本体11に接続され、複数の制振突起122は、間隔をおいて設置され、且つ制振突起122は、結合部121及び剛性本体11の第1の表面111から突出している。
【0025】
本出願の実施例において、剛性本体11と制振構造12とを一体に射出成形して結合することにより、結合度が高く、制振作用を効果的に奏するだけでなく、長期間使用しても制振構造12が剛性本体11から外れることがない。それとともに、一体に射出成形するという方式は、加工しやすく、組み立てのプロセスが省かれ、一体に射出成形する精度が高く、構造がシンプルでコンパクトであり、組み立て誤差に起因する振動を回避し、さらに騒音を低減させることができる。また、構造全体の組み立て効率が高く、コストをさらに削減することができる。さらに、制振構造12上に制振突起122を形成し、制振突起122が剛性本体11の表面から突出しているようにすることによって、該制振突起122は、振動源(例えばモータケース20)に対向し振動源と接触して、振動源と剛性本体11との直接的な接触を回避することができ、それによって振動源から発生する振動が直接に剛性本体11に伝達されて剛性本体11が共に振動することを回避する。また、隣接する二つの制振突起122は、間隔をおいて設置され、該間隔は、制振突起122の変形のために空間を提供することができ、制振突起122が振動源(例えばモータケース20)からの振動を受けて押圧される時に、制振突起122は、間隔箇所へ変形して、大部分の振動を吸収して徐放するとともに、該間隔は、吸音キャビティとして一部の騒音を吸収するために用いられてもよい。そのため、一つの全体的な平面という形式の制振方式に比べて、複数の制振突起122を形成することは、制振効果がより優れている。
【0026】
剛性本体11と制振構造12は、いずれもプラスチック材質であり、剛性本体11は、制振構造12に比べてより高い剛性と強度を有し、剛性本体11は、本体部材として、支持し固定する作用を奏し、制振構造12は、低い剛性を有し、柔軟であり、優れた弾性を有し、良好な制振機能を果たす。
任意選択的に、剛性本体11は、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)、PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)などの材料を用いて製造されてもよい。制振構造12は、TPU(熱可塑性ポリウレタン)又はシリカゲルを採用して製造されてもよい。いくつかの具体的な実施形態では、成形温度と順序を考慮すると、まず剛性本体11を射出成形し、さらに剛性本体11上に制振構造12を一体に射出成形する。そのため、制振構造12は、融点が低いTPUを採用して製造されてもよく、制振構造12の融点温度が高過ぎて剛性本体11が融解してしまうことを回避する。
【0027】
図3図4を結び付けて参照すると、制振構造12の剛性本体11上への付着力をさらに向上させ、両者の外れるリスクを低減させるために、いくつかの実施例において、剛性本体11は、第1の表面111を有し、第1の表面111に接着剤収容溝112が設置され、結合部121は、接着剤収容溝112内に設置され、制振突起122は、第1の表面111から突出している。そのため、結合部121は、接着剤収容溝112内に嵌入され、結合部121は、接着剤収容溝112を満たし、両者は、互いに嵌まり合う構造を形成し、結合部121と剛性本体11との接触面積、即ち接続面積を増加させ、接続効果をより高くし、結合部121の剛性本体11上への付着をより安定化させることができる。
【0028】
任意選択的に、結合部121の接着剤収容溝112から離反する側は、第1の表面111と面一であり、該結合部121は、第1の表面111より外方に突出しておらず、結合部121が他の構造の衝突を受けて剛性本体11から外れるというリスクを低減させることができる。結合部121の接着剤収容溝112から離反する側とは、結合部121のノッチに向く側を指す。
【0029】
接着剤収容溝112の形状は、制振構造12と一致し、形成すべき制振構造12の形状に応じて設計されるため、制振構造12を長尺形状に設計する時、接着剤収容溝112も対応して長尺形状に設計し、制振構造12を環状に設計する時、接着剤収容溝112も環状に設計する。以下の実施例において、接着剤収容溝112の一つの具体的な形状(第1の凹溝1121と第2の凹溝1122とを含む)について詳しく紹介する。
【0030】
いくつかの実施例において、剛性本体11は、筒状を呈し且つ一端に接着剤注入孔113が設置され、第1の表面111は、剛性本体11の内壁面であり、接着剤収容溝112は、第1の凹溝1121を含み、第1の凹溝1121は、剛性本体11の軸方向に沿って延在し、第1の凹溝1121の一端は、接着剤注入孔113に連通する。そのため、第1の凹溝1121内に充填される制振構造12は、剛性本体11の軸方向に沿って延在する長尺形状を呈する。接着剤注入孔113を介して接着剤を注入する時、接着剤材料は、第1の凹溝1121の長さ方向に従って流れ、角を曲がる必要がなく、流動性に優れている。任意選択的に、第1の凹溝1121の幅D1は、接着剤注入孔113から離れる方向に次第に増大するため、接着剤材料の流れ方向に従って接着剤材料をガイドすることができ、接着剤材料が接着剤注入孔113の遠位端まで流れることに有利であり、接着剤材料が第1の凹溝1121をより迅速に満たすことを容易にする。第1の凹溝1121の幅とは、剛性本体11の周方向に沿う幅を指す。
【0031】
いくつかの実施例において、接着剤収容溝112は、第2の凹溝1122をさらに含み、第1の凹溝1121の一端は、接着剤注入孔113に連通し、第1の凹溝1121の他端は、第2の凹溝1122に連通し、第2の凹溝1122は、剛性本体11の周方向に沿って延在するため、第2の凹溝1122は、接着剤注入孔113から離れた端に設置される。各第2の凹溝1122は、いずれも複数の第1の凹溝1121に接続され、該第1の凹溝1121及び第2の凹溝1122に基づいて形成された制振構造12において、複数の制振セクション1221は、同時に一つの接続セクション1222に接続され、接続セクション1222は、複数の制振セクション1221の接続を実現し、全体的な構造を形成し、複数の制振セクション1221の間及び制振セクション1221と接続セクション1222との相互牽制の位置制限力を発生させ、制振構造12が剛性本体11上から外れるリスクを低減させるだけでなく、接着剤材料が複数の第1の凹溝1121内を流れてから第2の凹溝1122内で合流し、接着剤材料は、第2の凹溝1122内で一定程度緩和され、第1の凹溝1121の底部に堆積して壁厚が大きくなり過ぎることがない。また、第2の凹溝1122が複数の第1の凹溝1121内を流下した接着剤材料の合流凹溝として、第1の凹溝1121内を流下した接着剤材料は、自然に第2の凹溝1122内に流れ込み、且つ周方向の両側へ次第に分流し、基本的に大きくて急な方向転換をする必要がなく、同様に接着剤材料がスムーズに流れることに有利である。
【0032】
任意選択的に、第2の凹溝1122の各箇所の幅D2が一致しているため、形成された接続セクション1222の各箇所の幅も一致している。本実施例において、第2の凹溝1122の幅とは、剛性本体11の軸方向に沿う幅を指す。
【0033】
図5図8を結び付けて参照すると、さらに、接着剤収容溝112の溝底に位置制限溝114がさらに設置され、結合部121の一部は、位置制限溝114に嵌設される。本実施例において、接着剤収容溝112は、第1の表面111においてノッチを有し、接着剤収容溝112の溝底とは、ノッチに向く側を指す。位置制限溝114が設置されている位置において、接着剤収容溝112と位置制限溝114とは、ノッチ方向に重ねられて、大きな深さを有し、接着剤収容溝112のみが設置されている位置において、接着剤収容溝112は、小さい深さを有する。結合部121は、接着剤収容溝112と位置制限溝114をいずれも満たし、結合部121と位置制限溝114とは、互いに噛み合う構造を形成し、結合部121の位置制限溝114内にある部分を位置制限突起123にし、位置制限突起123は、リベットに相当し、制振構造12と剛性本体11とを定着させて、両者の嵌合安定性を高める。
【0034】
位置制限溝114の数として、一つの又は複数設置されてもよく、位置制限溝114の形状は、小円形溝、小方形孔、長尺溝、弧状溝などであってもよい。位置制限溝114は、接着剤収容溝112の各位置、例えば接着剤注入孔113に近い位置、接着剤注入孔113から離れた位置などに分布してもよい。
【0035】
いくつかの実施例において、剛性本体11は、互いに離反して設置される第1の端面115と第2の端面116とを有し、第1の表面111は、第1の端面115及び第2の端面116に接続され、第1の端面115に接着剤注入孔113が設けられ、接着剤注入孔113は、接着剤収容溝112に連通し、位置制限溝114は、第2の端面116を貫通する。剛性本体11上に制振構造12を一体に射出成形する時、制振構造12を形成する接着剤材料を接着剤注入孔113から注入し、接着剤材料は、第1の表面111に沿って流れ、又は第1の表面111に接着剤収容溝112が設置される時、接着剤材料は、第1の表面111上の接着剤収容溝112に沿って流れ、接着剤材料が冷却してから最終的に制振構造12を形成する。
【0036】
本実施例において、接着剤収容溝112は、第1の端面115から第2の端面116まで延在し、位置制限溝114は、第2の端面116を貫通し、このことから分かるように、位置制限溝114は、接着剤注入孔113から離れて設置され、且つ位置制限溝114は、切り欠き溝を形成するため、位置制限溝114は、固定型と可動型の見切り面として、シーラント溝として使用されてもよい。制振構造12を位置制限溝114内に嵌入した後に、制振構造12は、一つの位置制限突起123を形成し、フックの作用に類似し、位置制限溝114の溝壁に係合して、第2の端面116から第1の端面115の方向への制振構造12の移動を制限することができる。
【0037】
任意選択的に、位置制限溝114は、第2の凹溝1122に設置され、且つ位置制限溝114の剛性本体11の周方向に沿う長さは、第2の凹溝1122の剛性本体11の周方向に沿う長さと等しく、位置制限溝114の剛性本体11の周方向に沿う両端は、第2の凹溝1122の剛性本体11の周方向に沿う両端と一対一対応して面一である。このように設置することで、第2の凹溝1122の第1の凹溝1121から離れた側から流出する接着剤材料は、方向を変える必要がなく、直接にシーラント溝内に入ることができ、接着剤材料の流れに有利であり、バリなどが発生するリスクを低減させ、且つ接続セクション1222の制振セクション1221から離反する側を見切り面として使用する。無論、位置制限溝114の長さは、第2の凹溝1122の長さよりも小さくてもよい。他の実施例において、位置制限溝114は、第1の凹溝1121に設置される。本実施例において、剛性本体11の周方向の長さとは、接続セクション1222の周方向の長さを指し、図1に示すように、弦長Lで接続セクション1222の周方向の長さを表す。
【0038】
剛性本体11が筒状を呈する時、剛性本体11の内周壁に一つの環状溝を設置してもよく、該環状溝の一部は、第2の凹溝1122を構成することによって、加工を容易にすることができる。
【0039】
本出願の実施例において、剛性本体11は、筒状、環状、ディスク状、シート状又はプレート状を呈してもよく、具体的にモータケース20の形状、及びモータケース20上におけるモータブラケット10の設置位置に基づき、又は制振を必要とする部位などの要因に基づいて設計してもよい。いくつかの実施例において、剛性本体11は、筒状を呈し、制振構造12は、剛性本体11の周壁に設置され、例えば剛性本体11とモータケース20との相対位置に基づいて、制振構造12を剛性本体11の内周壁又は外周壁に設置してもよい。
【0040】
また図1図3を結び付けて参照すると、いくつかの実施例において、制振構造12は、複数の制振セクション1221を含み、複数の制振セクション1221は、剛性本体11の周方向に沿って間隔をおいて分布し、制振セクション1221は、剛性本体11の軸方向に沿って延在し、制振セクション1221に複数の制振突起122が設置される。剛性本体11の内周壁全体がいずれも制振構造12に覆われると、接着剤材料の流動範囲が大きくなり過ぎて、接着剤材料の流動性が悪くなり、壁厚が均一な結合部121を形成することが非常に困難であり、ひいては接着剤注入孔113から離れた位置に、接着剤材料が不均一であり又は充填接着剤材料が入っていないという状況が存在する。本実施例において、制振構造12は、間隔をおいて設置される複数の制振セクション1221に分けられることで、制振構造12が剛性本体11の周壁のすべてを覆ってはおらず、接着剤材料の流動範囲が相対的に小さく、流動性に優れている。それとともに、複数の制振セクション1221は、剛性本体11の周方向に沿って間隔をおいて分布するため、周方向の様々な位置でモータケース20に対していずれも良好な制振効果を果たすことができ、モータケース20の振動が外部へ伝達されることを効果的に阻止する。
【0041】
さらに、制振構造12は、接続セクション1222をさらに含み、接続セクション1222は、剛性本体11の周方向に沿って延在し、複数の制振セクション1221に接続されることによって、複数の制振セクション1221は、接続されて一つの全体を形成することができ、制振セクション1221の固定に有利である。
【0042】
任意選択的に、制振構造12は、複数の接続セクション1222を含み、複数の接続セクション1222は、剛性本体11の周方向に沿って間隔をおいて分布し、各接続セクション1222は、異なる複数の制振セクション1221に接続される。そのため、隣接する二つの接続セクション1222は、切断されていることに相当し、接着剤材料の流路を短縮することができ、規則的な形状の制振構造12が形成しやすい。
【0043】
いくつかの具体的な実施形態では、制振構造12は、二つの接続セクション1222と四つの制振セクション1221とを含み、そのうちの二つの制振セクション1221は、同一の接続セクション1222に接続され、もう二つの制振セクション1221は、もう一つの接続セクション1222に接続される。
【0044】
図9を結び付けて参照すると、いくつかの実施例において、剛性本体11に複数の接着剤注入孔113が設置され、複数の接着剤注入孔113は、剛性本体11の周方向に沿って間隔をおいて分布し、各接着剤注入孔113は、いずれも一つの制振セクション1221に対応して設置され、制振セクション1221の一端は、接着剤注入孔113内に位置し、制振セクション1221の他端は、接続セクション1222に接続される。そのため、制振セクション1221同士は、接着剤注入孔113を共有せず、単一の接着剤注入孔113から入る接着剤材料の流路が相対的に短く、全体的な成形時間が短く、各箇所での接着剤材料温度の一致性を保持することに有利であり、それによって形態が規則的な制振構造12を形成する。それとともに、接着剤注入孔113が制振セクション1221の長さ方向の一端に設置されるため、接着剤注入孔113から入る接着剤材料は、直接に制振セクション1221の長さ方向に沿って流れ、流れ方向を転換する必要がない。
【0045】
いくつかの実施例において、複数の制振セクション1221は、剛性本体11の周方向に沿って均一に分布し、各制振セクション1221に複数の制振突起122が設置され、同一の制振セクション1221に位置する複数の制振突起122は、剛性本体11の軸方向に沿って均一に分布する。故に、剛性本体11の周方向と軸方向において、制振突起122は、それぞれ均一に分布しており、制振突起122は、モータケース20に対して安定し且つ均一な作用力を与えることができ、モータケース20の応力を均一にし、モータケース20を所定位置に保持し、モータケース20が所定位置からずれるリスクを低減させる。
【0046】
四つの制振セクション1221を例にとると、隣接する任意二つの制振セクション1221の間のなす角が90°であるため、四つの制振セクション1221は、剛性本体11の周囲に均一に分布している。
【0047】
制振突起122は、半球形、柱形、錐形などを呈してもよく、その形状は、限定されない。
【0048】
図10図14を結び付けて参照すると、本出願の実施例は、モータアセンブリ100をさらに提供し、モータアセンブリ100は、モータモジュールとモータブラケット10とを含み、モータモジュールは、モータケース20と、固定子31と、回転子32とを含み、モータケース20は、収容キャビティ21を有し、固定子31と回転子32とは、収容キャビティ21内に設置され、モータブラケット10は、モータケース20の外側に設置され、剛性本体11は、モータケース20と固定され、制振突起122は、モータケース20の外面に向く。
【0049】
固定子31のコイルに通電して発生する磁場は、回転子32を駆動して回転させることができ、回転子32が回転する時に振動が発生しやすく、さらに他の構造の振動を引き起こし、回転子32がモータケース20内に設置されるため、モータケース20は、一つの振動源を形成したことに相当する。故に、モータケース20の外部にモータブラケット10を設置し、制振突起122をモータケース20の外面に向けることにより、モータケース20と剛性本体11とは、間隔をあけられ、モータケース20の振動のモータブラケット10への伝達を減少させる。
【0050】
図12に示すように、いくつかの実施例において、制振突起122は、直接にモータケース20の外面に当接して、モータケース20の外面と剛性本体11との接触を制限する。
【0051】
又は、図13に示すように、別のいくつかの実施例において、モータアセンブリ100は、制振スリーブ40をさらに含み、モータケース20、制振スリーブ40及びモータブラケット10は、内から外へ順次套設され、制振スリーブ40は、モータケース20及び制振突起122にそれぞれ当接する。具体的に、モータケース20の振動は、まず制振スリーブ40に伝達され、制振スリーブ40の制振を経て、残りの振動と騒音が制振構造12に伝達されて、制振構造12により緩和して吸収され、制振スリーブ40と制振構造12とともに設置することで、二重の制振効果を果たし、振動の伝達を効果的に阻止する。
【0052】
制振スリーブ40は、シリカゲル、ゴム又はTPUなどの、良好な制振効果を有する材質であってもよい。
【0053】
図15図16を結び付けて参照すると、本出願の実施例は、電動歯ブラシをさらに提供し、電動歯ブラシは、ハンドル200と、ハンドル200の一端に接続されるブラシヘッド300とを含み、ハンドル200は、利用者が把持するために用いられ、一般的に長尺形状を呈し、それは、全体的に柱状又は扁平状を呈してもよい。
【0054】
ハンドル200は、装着キャビティが形成されるケーシング201を含み、モータアセンブリ100は、装着キャビティ内に設置され、モータブラケット10は、ケーシング201と固定される。モータアセンブリ100の具体的な構造については、上記実施例を参照されたい。ここでは説明を省略する。
【0055】
モータブラケット10の剛性本体11は、モータケース20をケーシング201に固定する作用を奏し、ケーシング201に対するモータケース20の運動を防止することによって、モータケース20から突き出ているモータ軸50をブラシヘッド300の所定位置に保持する。
【0056】
任意選択的に、剛性本体11とモータケース20とは、ネジ又はバックルなどの方式によって固定される。
【0057】
さらに、剛性本体11に回転防止リブ117が設置され、ケーシング201の内面又は緩衝構造400(図16)に回転防止溝(図示せず)が設置され、回転防止リブ117は、回転防止溝内に挿入されて、ケーシング201に対する剛性本体11の回転を防止するため、モータブラケット10をケーシング201に対して固定する。なお、モータアセンブリ100の一端は、ケーシング201の内面に当接し、モータアセンブリ100の他端は、モータブラケット10を介してケーシング201に当接し、且つモータアセンブリ100の他端は、さらに回転防止凸リブと回転防止溝との嵌合によって回転が制限され、それによってモータブラケット10とケーシング201とを固定する。
【0058】
さらに、モータアセンブリ100は、モータ軸50をさらに含み、モータ軸50は、回転子32と固定され、回転子32に伴って回転することができ、モータケース20に軸孔22が設置され、モータ軸50は、軸孔22を介してモータケース20から突き出てブラシヘッド300に接続されることによって、ブラシヘッド300を駆動して回転又は揺動させる。
【0059】
また図3図14と16を結び付けて参照すると、いくつかの実施例において、剛性本体11とモータケース20は、それぞれ段差のある筒状を呈し、剛性本体11は、第1の大筒セクション118と第1の小筒セクション119とを含み、第1の大筒セクション118の長さは、第1の小筒セクション119の長さよりも大きい。モータケース20は、第2の大筒セクション23と第2の小筒セクション24とを含み、第1の大筒セクション118は、第2の大筒セクション23の外部に套設され、第1の小筒セクション119は、第2の小筒セクション24の外部に套設される。第1の小筒セクション119は、緩衝構造400を介してケーシング201に当接し、制振構造12は、第1の大筒セクション118に設置される。本実施例において、モータブラケット10の一端は、緩衝構造400を介してケーシング201に当接するため、モータケース20の振動が第2の小筒セクション24から伝達されてきても、該箇所の緩衝構造400に吸収されて、ケーシング201への伝達を阻止することができる。緩衝構造400に覆われていない他の領域に制振構造12を設置することで、第2の大筒セクション23から伝達されてきた振動を吸収することができる。また、制振構造12を長さが大きく且つ直径が大きい領域に設置し、制振構造12が第2の大筒セクション23の位置を取り囲むようにすることで、ここの振動の伝達を十分に減少させることができる。
【0060】
上記において、第1の端面115は、第1の大筒セクション118及び第1の小筒セクション119に接続される。
【0061】
最後に説明すべきこととして、以上の実施例は、本出願の技術案を説明するためにのみ用いられ、それを限定するためのものではない。前述した各実施例を参照して本出願を詳細に説明したが、当業者であれば理解できるように、それは依然として前記各実施例に記載の技術案を修正し、又はそのうちの一部の技術的特徴に対して等価置き換えを行うことができ、これらの修正又は置き換えは、対応する技術案の本質を本出願の各実施例の技術案の精神と範囲から逸脱させるものではない。
【符号の説明】
【0062】
10 モータブラケット
11 剛性本体
12 制振構造
20 モータケース
21 収容キャビティ
22 軸孔
23 第2の大筒セクション
24 第2の小筒セクション
31 固定子
32 回転子
40 制振スリーブ
50 モータ軸
100 モータアセンブリ
111 第1の表面
112 接着剤収容溝
113 接着剤注入孔
114 位置制限溝
115 第1の端面
116 第2の端面
117 回転防止リブ
118 第1の大筒セクション
119 第1の小筒セクション
121 結合部
122 制振突起
123 位置制限突起
200 ハンドル
201 ケーシング
300 ブラシヘッド
400 緩衝構造
1121 第1の凹溝
1122 第2の凹溝
1221 制振セクション
1222 接続セクション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16