(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025032118
(43)【公開日】2025-03-11
(54)【発明の名称】生体壁を通る穴を形成するための針アセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20250304BHJP
【FI】
A61B18/14
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024197931
(22)【出願日】2024-11-13
(62)【分割の表示】P 2022556625の分割
【原出願日】2021-03-15
(31)【優先権主張番号】62/992,215
(32)【優先日】2020-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522368684
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック メディカル デバイス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】バルコヴェツ、クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィス、ガレス
(72)【発明者】
【氏名】ウーム、ユン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】生体壁からの自由浮遊組織コアの除去を防止できる針アセンブリを提供する。
【解決手段】針アセンブリ102は、生体壁904を有する患者902の空洞900内に移動可能であるように構成されている。遠位先端区分104は、針アセンブリから延在する。遠位先端区分104は、(針アセンブリ102が、生体壁904に向かって移動するように付勢されるときに、又はその間に、)患者902の生体壁904を通って延在する貫通穴905を形成するように構成されている。遠位先端区分104はまた、貫通穴905が遠位先端区分104によって形成されるときに、生体壁904からの自由浮遊組織コアの除去を(少なくとも部分的に)防止するように構成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
生体壁を有する患者の空洞内に移動可能であるように構成されている針アセンブリと、
前記針アセンブリから延在する遠位先端区分と、を備え、
前記遠位先端区分が、前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記患者の前記生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように構成されており、
前記遠位先端区分がまた、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記生体壁から自由浮遊組織コアを除去することを少なくとも部分的に防止するように構成されている、装置。
【請求項2】
前記遠位先端区分の異なる部分を覆うように構成されている露出した導電性表面及び露出した誘電体表面を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記露出した誘電体表面が、前記露出した導電性表面に近接して位置付け可能である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記露出した導電性表面及び前記露出した誘電体表面が各々、前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記生体壁と少なくとも部分的に接触するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
装置であって、
生体壁を有する患者の空洞内に移動可能であるように構成されている針アセンブリと、
前記針アセンブリから延在する遠位先端区分と、前記針アセンブリの長さに沿って内部に延在する管腔につながる管腔入口を取り囲む前記遠位先端区分と、を備え、
前記遠位先端区分が、前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記患者の前記生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように構成されており、
前記遠位先端区分がまた、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記管腔入口からの支援又は前記管腔入口の存在によってもたらされ得る、自由浮遊組織コアを少なくとも部分的に除去するように構成されている、装置。
【請求項6】
前記遠位先端区分がまた、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記生体壁に取り付けられたままであり、かつ前記生体壁から延在する組織フラップを形成するように構成されており、前記組織フラップが、前記貫通穴に近接して位置付けられている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記遠位先端区分の異なる部分を覆うように構成されている露出した導電性表面及び露出した誘電体表面を更に備える、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記露出した誘電体表面が、前記露出した導電性表面に近接して位置付け可能である、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記露出した導電性表面及び前記露出した誘電体表面が各々、前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記生体壁と少なくとも部分的に接触するように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記遠位先端区分が、第1の弧状部分と、前記第1の弧状部分に近接して位置付けられている第2の弧状部分と、を含み、
前記露出した導電性表面がまた、前記第1の弧状部分を覆うように構成されており、
前記露出した誘電体表面がまた、前記遠位先端区分の前記第2の弧状部分を覆うように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記露出した導電性表面がまた、前記遠位先端区分の前記露出した導電性表面が使用中に動かされて前記生体壁と少なくとも部分的に接触し、前記生体壁を通って切断するように活性化されると、前記生体壁を通って電気的に切断するように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記露出した誘電体表面がまた、前記露出した導電性表面が使用中に前記生体壁と接触するときに、及び前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されている間に前記露出した導電性表面が前記生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように活性化されるときに、前記管腔入口を取り囲む前記遠位先端区分の一部分を前記生体壁から電気的に分離するように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項13】
前記露出した誘電体表面が、前記露出した導電性表面が活性化される間に、前記管腔入口を取り囲む前記遠位先端区分の一部分を前記生体壁から電気的に分離するように構成されており、前記露出した誘電体表面が、前記自由浮遊組織コアの形成を回避する、請求項7に記載の装置。
【請求項14】
前記遠位先端区分が、前記管腔入口を取り囲む円周周辺前縁を提示し、
前記円周周辺前縁が、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記生体壁からの自由浮遊組織コアの除去を少なくとも部分的に防止するように構成されている、請求項5に記載の装置。
【請求項15】
前記円周周辺前縁の第1の弧状部分を覆うように構成された露出した導電性表面を更に備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記円周周辺前縁の第2の弧状部分を覆うように構成された露出した誘電体表面であって、前記第2の弧状部分が、前記第1の弧状部分に近接して位置付けられている、露出した誘電体表面を更に備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記露出した誘電体表面が、前記露出した導電性表面に近接して位置付け可能である、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記露出した導電性表面及び前記露出した誘電体表面が各々、前記針アセンブリが使用中に前記生体壁に向かって移動されるときに、前記生体壁と少なくとも部分的に接触するように構成されている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
空洞を有する患者の生体壁を通る貫通穴を形成するための方法であって、
前記生体壁を有する前記患者の前記空洞内に針アセンブリを移動させることであって、前記針アセンブリが、前記針アセンブリから延在する遠位先端区分を含む、移動させることと、
前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記遠位先端区分を使用して、前記患者の前記生体壁を通して前記貫通穴を形成することと、
前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記遠位先端区分を使用して、前記生体壁からの自由浮遊組織コアの除去を少なくとも部分的に防止することと、を含む、方法。
【請求項20】
空洞を有する患者の生体壁を通る貫通穴を形成するための方法であって、
前記生体壁を有する前記患者の前記空洞内に針アセンブリを移動させることであって、前記針アセンブリが、前記針アセンブリから延在する遠位先端区分を含み、前記遠位先端区分が、前記針アセンブリの長さに沿って内部に延在する管腔につながる管腔入口を取り囲む、移動させることと、
前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記遠位先端区分を使用して、前記患者の前記生体壁を通して前記貫通穴を形成することと、
前記遠位先端区分を使用して、前記生体壁からの自由浮遊組織コアの除去を少なくとも部分的に防止することであって、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるとき(間)に、前記管腔入口からの支援、又は前記管腔入口の存在によってもたらされ得る、防止することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書は、生体壁を有する患者に移動可能であるように構成された針アセンブリ、及び患者の生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように構成された針アセンブリ(及びそのための方法)の技術分野に関する(かつこれに限定されるものではない)。
【背景技術】
【0002】
医療用針アセンブリは、患者の生体壁を貫通するように構成された医療用ツールであり、医療用針アセンブリの長さに沿って延在する通路を含み得るか、又は含まなくてもよい。
【発明の概要】
【0003】
既存の針アセンブリ(既存技術とも呼ばれる)と関連付けられた少なくとも1つの問題を(少なくとも部分的に)軽減する必要性が存在することが理解されよう。既存の針アセンブリに関する多くの研究及び実験の後、問題及びその解決策の(少なくとも部分的な)理解は、(少なくとも部分的に)同定され、以下のように(少なくとも部分的に)明瞭に表現されている。
【0004】
高周波針は、心臓の経中隔カテーテル法で心房中隔を穿刺するために一般的に使用される。それらは、高周波エネルギーが遠位先端の活性電極を通して送達されるときに、標的組織を気化させることによって作用する。これは、ユーザによって送達される機械的力を使用して心房中隔を穿刺する機械的針に対向している。高周波針は、穿刺するための入力力が少ないことを必要とし、穿刺位置に対して改善された精度を有し、不注意な機械的穿刺のリスクを低減させ(機械的針と比較して先端が平滑なため)、ユーザのいくつかの機能を除去(又は低減)し得る。
【0005】
心房中隔を穿刺するために使用される機械的針は、典型的には、中空又は開放管腔を有することを特徴とする。この開放管腔は、穿刺の標的とされた部位へのコントラスト送達を直接可能にして、ユーザの蛍光透視撮像下で視覚的な確認を提供する。更に、開放管腔は、圧力測定を行うことを可能にし、ユーザがそれらがある心臓の領域を確認することを可能にする。最終的に、開放管腔が針を通って配置されるガイドワイヤの固定を容易にし、患者の心臓の右心房から左心房に広がる穿刺位置を固定(固着)する。
【0006】
開放管腔を有する高周波針は、心房中隔の高周波ベースの穿刺の利点を依然として保持しながら、機械的針に慣れたユーザに上記の機能を送達する。しかしながら、1つの問題は、穿刺時に組織を「コアリングする」という疑いがある。電気的に活性な開放管腔は、それが遭遇する組織を気化させる導電性材料の閉鎖経路によって特徴付けられる。しかしながら、閉じた導電経路によって形成された周囲の内部は気化しないが、代わりに、周囲の全ての組織が気化するため、それが一部であった組織のより大きな壁から分離される。この動作は、穴あけパンチがより大きな紙片から別の紙の円盤を作成(形成)する方法と同様である。血流中の組織の自由浮遊コアを有することは、患者において脳卒中又は肺塞栓症を引き起こすリスクがあるため、非常に望ましくない。したがって、任意の開放管腔高周波針は、これが発生するのを防ぐための方法を必要とするであろう。
【0007】
既知の高周波経中隔針は、機械的経中隔針であるために一般的に使用される。穿刺モダリティのレンズから検査された場合と、管腔が開いているか又は閉じているかの両方に明らかな利点及び不利点がある。理想的には、高周波穿刺モダリティを有する開放管腔の利益をもたらす製品は、現在提供される利点を機械的及び高周波経中隔針の両方によって組み合わせ得る。心臓内の卵円窩を穿刺するための開放管腔RF送達デバイスは、当業者に周知である。
【0008】
図1は、既知の遠位先端区分を有する既知の針アセンブリのある実施形態の断面図を示す。
【0009】
図1に示される実施形態を参照すると、既知の針アセンブリは、既知の針アセンブリの長さに延在する既知の管腔を画定する。既知の針アセンブリは、生体壁(内部生体壁)を有する患者の空洞内に移動可能であるように構成されている。既知の遠位先端区分は、既知の針アセンブリから(遠位に)延在する。既知の遠位先端区分は、既知の針アセンブリが生体壁に向かって移動するように付勢されるとき(間)に、患者の生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように構成されている。既知の遠位先端区分は、既知の針アセンブリを生体壁に向かって移動させることに応答して、貫通穴が遠位先端区分によって形成されるとき(又は間)に、生体壁から(
図1の既知の実施形態に示される)自由浮遊組織コアを形成するように構成されている。既知の遠位先端区分は、生体壁から既知の管腔の入口からの支援、又はその存在によってもたらされ得る自由浮遊組織コアを形成するように構成されている。既知の遠位先端区分は生体壁を貫通させているため、既知の管腔の入口は、自由浮遊組織コアを切断して形成する。
【0010】
患者内に自由浮遊組織コアを形成することは、不利な(又は危険な)場合がある。例えば、自由浮遊組織コアは、患者の心臓に形成され得、次いで、循環システムを通って脳に自由に流れ、脳卒中などを引き起こす可能性がある。
【0011】
したがって、貫通穴が遠位先端区分によって形成されるとき(又はその間)に、生体壁からの自由浮遊組織コアの除去を防止するように構成された遠位先端区分を有する針アセンブリを提供することが有利であり得る。
【0012】
少なくとも部分的に、既存の技術と関連付けられた少なくとも1つの問題を軽減するために、(主要な態様に従って)装置が提供される。装置は、生体壁を有する患者の空洞内に移動可能であるように構成された針アセンブリを含み、かつこれに限定されない(これを備える)。遠位先端区分は、針アセンブリから(遠位に)延在する。遠位先端区分は、針アセンブリが生体壁に向かって移動するように付勢されるとき(間)に、患者の生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように構成されている。遠位先端区分はまた、貫通穴が遠位先端区分によって形成されるとき(又はその間)に、生体壁から(
図1の実施形態に示される)自由浮遊組織コアの除去を防止するように構成されている。
【0013】
少なくとも部分的に、既存の技術と関連付けられた少なくとも1つの問題を軽減するために、(主要な態様に従って)装置が提供される。装置は、生体壁を有する患者の空洞内に移動可能であるように構成された針アセンブリを含み、かつこれに限定されない(これを備える)。遠位先端区分は、針アセンブリから(遠位に)延在する。遠位先端区分は、針アセンブリの長さに沿って内部に延在する管腔につながる管腔入口を取り囲む。遠位先端区分は、針アセンブリが生体壁に向かって移動するように付勢されるとき(間)に、患者の生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように構成されている。遠位先端区分はまた、自由浮遊組織コア(
図1の実施形態に示されている)の除去を(少なくとも部分的に)防止するように構成されており、これは、貫通穴が遠位先端区分によって形成されるとき(又はその間)に、生体壁からの管腔入口からの支援、又は管腔入口の存在によってもたらされ得る。
【0014】
少なくとも部分的に、既存の技術と関連する少なくとも1つの問題を軽減するために、(主要な態様に従って)方法が提供される。この方法は、空洞を有する患者の生体壁を通して貫通穴を形成するためのものである。この方法は、針アセンブリを、生体壁を有する患者の空洞内に移動させることを含み、かつこれに限定されず(これを具備し)、針アセンブリは、針アセンブリから(遠位に)延在する遠位先端区分を含む。この方法はまた、遠位先端区分を使用して、針アセンブリが生体壁に向かって移動するように付勢されるとき(間)に患者の生体壁を通る貫通穴を形成することを含む。この方法は、遠位先端区分を使用して、貫通穴が遠位先端区分によって形成されるとき(又はその間)に、生体壁からの(
図1の実施形態に示される)自由浮遊組織コアの除去を防止することを含む。
【0015】
少なくとも部分的に、既存の技術と関連する少なくとも1つの問題を軽減するために、(主要な態様に従って)方法が提供される。この方法は、空洞を有する患者の生体壁を通して貫通穴を形成するためのものである。この方法は、針アセンブリを、生体壁を有する患者の空洞内に移動させることを含み、かつこれに限定されず(これを具備し)、針アセンブリは、針アセンブリから(遠位に)延在する遠位先端区分を含み、遠位先端区分は、針アセンブリの長さに沿って内部に延在する管腔につながる管腔入口を取り囲む。この方法はまた、遠位先端区分を使用して、針アセンブリが生体壁に向かって移動するように付勢されるとき(間)に患者の生体壁を通る貫通穴を形成することを含む。この方法はまた、遠位先端区分を使用して、貫通穴が遠位先端区分によって形成されるとき(間)に(管腔入口からの支援、又はその存在によってもたらされ得る)生体壁からの自由浮遊組織コア(
図1の実施形態に示される)の除去を防止することを含む。
【0016】
他の態様は、特許請求の範囲において同定される。非限定的な実施形態の他の態様及び特徴は、添付の図面を用いて非限定的な実施形態の以下の詳細な記載を検討すると、ここで当業者には明らかになり得る。この概要は、詳細な説明において以下で更に記載される簡略化された形式で概念を紹介するために提供される。この概要は、開示された主題の潜在的な重要な特徴又は可能な本質的な特徴を同定することを意図するものではなく、開示された各実施形態又は開示された主題の全ての実現形態を記載することを意図するものではない。多くの他の新規の利点、特徴、及び関係は、この記載が進むにつれて明らかになるであろう。図及び以下の記載は、例示的な実施形態をより具体的に例示するものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
非限定的な実施形態は、添付の図面と併せて解釈されるときに、非限定的な実施形態の以下の詳細な記載を参照することによってより完全に理解され得る。
【
図1】既知の遠位先端区分を有する既知の針アセンブリのある実施形態の断面図を示す。
【
図2】遠位先端区分を有する針アセンブリの実施形態の側面図を示す。
【
図3】遠位先端区分を有する針アセンブリの実施形態の側面図を示す。
【
図4】遠位先端区分を有する針アセンブリの実施形態の側面図を示す。
【
図5】
図2の針アセンブリの実施形態の斜視図を示す。
【
図6】
図2の針アセンブリの実施形態の端面図を示す。
【
図7】
図2の針アセンブリの実施形態の断面図を示す。
【
図8】
図2の針アセンブリの実施形態の側面図を示す。
【
図9】
図2の針アセンブリの実施形態の側面図を示す。
【
図10】
図2の針アセンブリの実施形態の側面図を示す。
【
図11】
図2の針アセンブリの実施形態の斜視図を示す。
【
図12】
図2の針アセンブリの実施形態の斜視図を示す。
【
図13】
図2の針アセンブリのある実施形態の斜視図を示す。
【0018】
図面は、必ずしも縮尺通りではなく、仮想線、概略図、及び部分図で示され得る。特定の事例では、実施形態の理解のために不要な詳細(及び/又は他の詳細が知覚することを困難にする詳細)は、省略され得る。対応する参照符号は、図面のいくつかの図を通して対応する構成要素を示す。様々な図での要素は、単純性及び明確さのために示されており、縮尺通りに描かれていない。図での要素のいくつかの寸法は、開示された様々な実施形態の理解を容易にするために、他の要素に対して強調され得る。加えて、商業的に実行可能な実施形態において有用である、一般的で、よく理解されている要素は、本開示の実施形態の妨げられた視野を提供するために、しばしば示されない。
【0019】
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の詳細な記載は、単なる例示であり、記載された実施形態又は記載された実施形態の用途及び使用を限定することを意図するものではない。使用されるように、「例示の」又は「例示的な」という単語は、「例、事例、又は例示として役割を果たす」ことを意味する。「例示の」又は「例示的な」として記載される任意の実装形態は、必ずしも他の実装形態よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。以下に記載される実装形態の全ては、当業者が本開示の実施形態を作製又は使用することを可能にするために提供される例示の実装形態であり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本開示の範囲は、特許請求の範囲によって定義される。記載のために、「上部」、「下部」、「左」、「後方」、「右」、「前方」、「垂直」、「水平」、及びそれらの派生語は、図面に配向された例に関連するものとする。前述の技術分野、背景、要約、又は以下の詳細な説明における任意の表現若しくは暗示された理論によって結び付けることは意図されない。添付の図面に示され、以下の明細書に記載されているデバイス及びプロセスは、添付の特許請求の範囲で定義される例示の実施形態(実施例)、態様及び/又は概念であることも理解されたい。したがって、開示された実施形態に関連する寸法及び他の物理的特性は、特許請求の範囲が別途明示的に述べられない限り、限定的であるとみなされるべきではない。「少なくとも1つ」という語句は、「1つ(a)」と等価であることが理解される。態様(実施例、改変、変更、選択肢、変形、実施形態、及びそれらの任意の等価物)は、図面に関して記載される。本開示は、特許請求の範囲によって提供される主題に限定され、本開示は、示され、かつ記載された特定の態様に限定されないことを理解されたい。物品に結合されるように構成された(すなわち、物品に接続される、物品と相互作用する、その他)デバイスの意味の範囲は、デバイスが直接的又は間接的のいずれかで物品に結合されるように構成されているとして解釈されることが理解されよう。したがって、「ように構成される」は、特に明記しない限り、「直接的又は間接的のいずれかで」の意味を含み得る。
【0021】
図2、
図3及び
図4は、遠位先端区分104を有する針アセンブリ102の実施形態の側面図を示す。
【0022】
図2に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、患者902によって画定された閉じ込められた空間に挿入されるように構成され得る。針アセンブリ102は、患者902によって画定された閉じ込められた空間に、医療器具(カテーテルなどの既知の、示されない、及びそれらの任意の等価物)の挿入を誘導するように構成され得る。針アセンブリ102は、患者902に挿入されるように構成された細長い可撓性チューブ(医療グレード材料から作製された)を含み、かつこれに限定されない。針アセンブリ102は、患者902の体液によって(好ましくは)不透過性である。針アセンブリ102は、(別の選択肢に従って)超弾性ニチノールを含む。ニチノール合金は、2つの密接に関連した特有の特性、形状記憶効果(shape memory effect、SME)及び超弾性(superelasticity、SE;偽弾性(pseudoelasticity)又はPEとも呼ばれる)を呈する。形状記憶は、ニチノールがある温度で変形し、次いで、その変態温度を超える加熱でその元の未変形形状を回復する能力である。超弾性は、その変態温度のすぐ上の狭い温度範囲で発生し、この場合、未変形の形状を回復させるために加熱は必要ではなく、材料は、通常の金属の約10~30倍の非常に大きい弾性を呈する。針アセンブリ102は、操作及び/又は変形させた後、材料がセットされた元の形状に戻るように構成された形状記憶材料を含み得る。形状記憶材料(Shape memory material、SMM)は、材料に適用された特定の刺激に応答して、外見的に大きく塑性変形した状態から元の形状に回復するように構成されている。これは、形状記憶効果(SME)として知られ得る。(合金における)超弾性は、形状記憶材料が刺激の付与時に変形する場合(とき)に観測され得る。針アセンブリ102は、工業的及び規制安全基準(又は医療使用に適合する)に準拠する安全性能のための十分な性能特性(絶縁強度、熱性能、絶縁及び腐食、水及び耐熱性)に適した特性を有する任意の生体適合性材料を含み得る。好適な材料の選択における考慮については、以下の刊行物、Plastics in Medical Devices:Properties,Requirements,and Applications、第2版、著者:Vinny R.Sastri、ハードカバーISBN:9781455732012、発行:2013年11月21日、出版社:Amsterdam[Pays-Bas]:Elsevier/William Andrew、[2014年発行]が参照される。
【0023】
図2、
図3、及び
図4に示されるような実施形態を参照すると、装置の主要な態様が示されている。装置は、針アセンブリ102を含み、かつこれに限定されない(これを備える)。針アセンブリ102は、生体壁904(内部生体壁)を有する患者902の空洞900内に移動可能であるように構成されている。遠位先端区分104は、針アセンブリ102から(遠位に)延在する。遠位先端区分104は、管腔入口106を(少なくとも部分的に)取り囲む。管腔入口106は、管腔108につながる。管腔108は、針アセンブリ102の長さに沿って(少なくとも部分的に)内部に延在する。遠位先端区分104は、針アセンブリ102が生体壁904に向かって移動するように付勢されるとき(間)に、貫通穴905を形成するように構成されている(貫通穴905は、形成されると、患者902の生体壁904を通って延在する)。遠位先端区分104はまた、自由浮遊組織コア906の除去を(少なくとも部分的に)防止するように構成されており(これは、
図1の実施形態に示される)、これは、(貫通穴905が遠位先端区分104によって形成されるときに、又はその間に、)生体壁904からの管腔入口106からの支援、又はその存在によってもたらされ得る。
【0024】
図2、
図3、及び
図4に示される実施形態を参照すると、遠位先端区分104はまた、生体壁904に取り付けられたままであり、かつそこから延在する組織フラップ908を形成するように構成されている(好ましくは、貫通穴905が遠位先端区分104によって形成されるときに、又はその間に、組織フラップ908(
図4に示されるように)は、貫通穴905に近接して位置付けられている)。
【0025】
図2、
図3、及び
図4に示されるような実施形態を参照すると、方法の主要な態様が示されている。この方法は、空洞900を有する患者902の生体壁904を通して貫通穴905を形成するためのものである。この方法は、針アセンブリ102を患者902の空洞900内に移動させることを含む第1の動作を含み、かつこれに限定されない(これを具備する)。針アセンブリ102は、針アセンブリ102から(遠位に)延在する遠位先端区分104を含む。遠位先端区分104は、針アセンブリ102の長さに沿って内部に延在する管腔108につながる管腔入口106を取り囲む。この方法はまた、針アセンブリ102が生体壁904に向かって移動するように付勢されるとき(間)に、患者902の生体壁904を通って貫通穴905を形成するように、遠位先端区分104を使用することを含む第2の動作を含み、かつこれに限定されない(これを具備する)。この方法はまた、遠位先端区分104を使用して、生体壁904からの自由浮遊組織コア906(
図1の実施形態に示される)の除去を防止することを含む第3の動作を含み、かつこれに限定されない(これを具備する)(これは、(貫通穴905が遠位先端区分104によって形成されるときに、又はその間に、)管腔入口106からの支援、又はその存在をもたらし得る。
【0026】
図2、
図3、及び
図4に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、例えば、ユーザ(外科医)が、患者902の心臓の卵円窩にわたって経中隔穿刺を実行することを可能にし得る。
【0027】
図2、
図3、及び
図4に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、クロム(約15%~約20%)及びニッケル(約2%~約10.5%)を含有する(好ましくは)SAE(自動車技術者協会、Society of Automotive Engineers)番号304ステンレス鋼を含む。針アセンブリ102は、(好ましくは)導電性材料で作製されており、外科手術に適した剛性の外形を提供する。任意の導電性材料が針アセンブリ102に使用され得ることが理解されよう。
【0028】
図2、
図3及び
図4に示される実施形態を参照すると、成形プラスチックハンドル(既知及び示されていない)は、針アセンブリ102の近位端に位置付けられ得る。成形プラスチックハンドルは、針アセンブリ102の近位端における針アセンブリ102の操作を可能にし得る。ハンドルはユーザの利便性を追加することが理解されよう。
【0029】
図2、
図3、及び
図4に示される実施形態を参照すると、(既知及び示されていない)ケーブルを容易にする接続は、遠位先端区分104を(針アセンブリ102を介して)高周波エネルギー発生器(既知及び示されていない)に電気的に接続するように構成されている。ケーブルは、(高周波エネルギー発生器から)針アセンブリ102への高周波エネルギーを遠位先端区分104で生体壁904(標的組織)に送達するために針アセンブリ102への電気的接続を容易にするように構成されている。
【0030】
図2、
図3、及び
図4に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102の全長は、従来の経中隔シース及び拡張器(既知及び示されていない)と互換性があり得る。これは、ユーザが自由に選択することができる様々な付属デバイスにわたる針アセンブリ102の改善された有用性を容易にする。例えば、針アセンブリ102の全長は、約71センチメートル(cm)、約89cm、又は約98cmなどであり得る。
【0031】
図2、
図3、及び
図4に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、(好ましくは)従来の経中隔付属デバイス(既知及び示されていない)と互換性がある遠位区分直径を有する。針アセンブリ102の遠位区分は(好ましくは)、直径約0.032インチを超えない。あるいは、針アセンブリ102の遠位区分は、直径約0.035インチを超えない。
【0032】
図2、
図3及び
図4に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、従来の経中隔付属デバイスと適合する全長を有し得る。針アセンブリ102の全長は、任意の長さであり得る。針アセンブリ102は、針アセンブリ102が、(ユーザが血管系を経皮的にアクセスした場所から)患者902の心臓の心房間隔壁の卵円窩に到達することができる長さであり得る。
【0033】
図2、
図3、及び
図4に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、任意の好適なサイズであり得る遠位区分直径を有し得、及び/又は針アセンブリ102が通過する血管系内の血流が過度に妨げられる直径を超えなくてもよい。
【0034】
図2、
図3及び
図4に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102及び/又は遠位先端区分104の円形の外形は、既存の付属デバイスと最大の互換性を提供することができるが、針アセンブリ102は、任意の好適な形状を有し得る。
【0035】
図2、
図3、及び
図4に示される実施形態を参照すると、別の選択肢には次のものが含まれ得る。針アセンブリ102が、遠位先端区分104の少なくとも1つ以上の区分を覆う誘電体表面112(誘電体コーティング)を有する導電性材料で作製される代わりに、材料が逆にされ得る。針アセンブリ102は、針アセンブリ102が電気絶縁材料で構成され、遠位先端区分104の一部が導電性材料で作製される場合に構築され得る。導電性材料を有する遠位先端区分104は、針アセンブリ102の内部(若しくは外部又はその両方)である導電性材料の導管(ワイヤ)を介して高周波エネルギーを生成するように構成された既知のデバイスに接続され得る。
【0036】
図2、
図3及び
図4に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、高周波エネルギーがそこに印加される場合に(印加されると)開放管腔を閉鎖する非導電性材料で作製された遠位端上のフラップで構築された高周波針を含み得る。この構成は、組織の複数のセグメントへの分裂を引き起こし得る閉鎖円周経路に沿った組織の気化がないため、組織コアリング(
図1に示す)を防止することができる。高周波エネルギーの適用に続いて、フラップは、針アセンブリ102の管腔108をもはや閉塞しない位置に移動され得る。
【0037】
図2、
図3、及び
図4に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、標的組織に高周波エネルギーを印加するために使用される閉鎖遠位端で構築された高周波針を含み得る。管腔は、遠位先端区分104の近くの針アセンブリ102の側面に露出される。管腔108は、流体送達及び吸引、ワイヤ固定、及び圧力測定などの機能を容易にし得る。(
図1に示されるように)組織コアリングは、(高周波エネルギーが適用される場合に活性化されると)遠位先端区分104は、複数のセグメントへの組織の分裂を引き起こし得る円周方向の外形ではないため、回避され得る。
【0038】
図2、
図3及び
図4に示される実施形態を参照すると、遠位先端の開放管腔が不連続である導電性材料からなる、高周波針が(好ましくは)構築される。それは、遠位端で導電性材料の完全に囲まれた周囲を作り出さないという点で不連続である。そのような構築物は、針が不連続遠位端を超えて組織を貫通するときに、針がもはや電気的に活性ではなく、したがって組織をコアにすることができないことを確実にするための機構を必要とするであろう。
【0039】
図4に示す実施形態を参照すると、管腔108につながる管腔入口106を有する針アセンブリ102(穿刺デバイスとも呼ばれる)ではなく、付属の高周波ガイドワイヤ(既知及び示されていない)を有する開放管腔カニューレシステムが提供され得る。開放管腔カニューレシステムは、患者902の心臓の心房中隔の卵円窩の所望の穿刺位置(貫通穴905など)に導管を提供し得る。導管を通して、ガイドワイヤ(既知及び示されていない)を所望の穿刺位置に前進させることができる。ガイドワイヤは、高周波エネルギーを生成する(既知及び示されていない)デバイスへの接続を容易にするために、遠位先端及び近位端を除く電気絶縁によって囲まれた導電性材料のコアを有し得る。ガイドワイヤを通して、高周波エネルギーを貫通穴905に印加し、組織コアリングなしで組織を気化させることができる(
図1に示すように)。
【0040】
【0041】
図5(斜視図)に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、(針アセンブリ102の細長い長さに沿って延在する)管腔108を画定する(有する)。針アセンブリ102は、好ましくは、導電性材料を含む(導電性材料で作製されている)。針アセンブリ102は、好ましくは、導電性表面110を含む。針アセンブリ102はまた、好ましくは、遠位先端区分104の一部又は部分(遠位先端区分104の周囲の一部など)を覆う誘電体表面112(誘電体コーティングとも呼ばれる)を含む。誘電体表面112は、遠位先端区分104の少なくとも1つ以上の選択された領域に電気絶縁を提供する(誘電体表面112と触れる組織が気化しないようにするため)。したがって、誘電体表面112によって触れられる組織は、針アセンブリ102の利用に関連する穿刺手順中に完全に分離されない。既知の針アセンブリ802(
図1に示すように)を使用することによって、自由浮遊組織コア906(
図1の実施形態に示される)を形成するのではなく、誘電体表面112は、自由浮遊組織コア906の形成を完全に回避することができる。例えば、誘電体表面112は、
図1に示される実施形態の選択肢又は代替として、(
図4に示されるように)組織フラップ908の形成を支援し得るが、貫通穴905は、生体壁904を通る遠位先端区分104の移動によって形成される(針アセンブリ102の一部が生体壁904を貫通し得るようにするため)。
図5の実施形態は、
図1に示すように、自由浮遊組織コア906の形成を回避する(すなわち、組織コアリングが起こらない)。
【0042】
図4及び
図5に示される実施形態を参照すると、(
図4に示すように)安全カバー114は、針アセンブリ102の外面を覆うように(好ましくは)適用される。安全カバー114は、電気絶縁材料を含む。安全カバー114は、遠位先端区分104を除いて、針アセンブリ102の残りを覆う。安全カバー114は、熱収縮材料などを含むことができる。安全カバー114は、パリレンと比較して比較的大きな潤滑性を提供し得る(好ましくは)ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)を有する熱収縮を含み、これは、付属デバイス(既知及び示されていない)及び/又は患者の血管系(身体の一部及びその配置の血管系)への送達及びそこからの除去を容易にし得る。遠位先端区分104における比較的小さな区分のみが、(
図5に示されるように)誘電体表面112でコーティングされているが、針アセンブリ102の残りは、安全カバー114(熱収縮)で覆われていることが好ましい。安全カバー114は、任意の電気絶縁材料を含み得、及び/又は本明細書に記載の誘電体コーティングを含み得ることが理解されよう。
【0043】
図4及び
図5に示される実施形態を参照すると、誘電体表面112(誘電体コーティング)は、遠位先端区分104の円周及び/又は遠位先端区分104の円周周辺前縁105を部分的に覆う。遠位先端区分104のコーティングされていない部分(電気活性部分又は導電性表面110)は、導電性表面110が活性化又はエネルギー印加されると(例えば、高周波エネルギーが導電性表面110を介して生体壁904の一部分に伝達されるときなど)、生体壁904の所望の部分(心臓の卵円窩など)で組織を気化させる(
図4に示すように)ために使用される。組織コアリング(
図1に示すように)は、組織(
図4に示されるような生体壁904の一部)の気化を防止する誘電体表面112(誘電体コーティング)によって軽減される。遠位先端区分104の(又は遠位先端区分104の円周の)少なくとも1つの区分(又はいくつかの区分)(気化など)による切断、組織の分離(すなわち、
図1に示すような組織コアリング)を防止することは、少なくとも部分的に(高周波エネルギーが導電性表面110などに印加されるときなど、導電性表面110が活性化される場合など)回避又は防止することができる。
【0044】
図5に示される実施形態を参照すると、遠位先端区分104は(好ましくは)、高周波先端アセンブリ(当業者によって既知、及び示されていない)を含む。高周波のある実施形態は、Baylis Medical(カナダに本社がある)によって製造されたNRG(商標)RF経中隔針を含み得、機械的力とは対照的に、制御された様式で高周波(radiofrequency、RF)エネルギーを使用することによって、医師が左心房にアクセスするのを支援するように構成されている。
【0045】
図5に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、導電性材料で作製されている。誘電体コーティングは、導電性材料の一部を覆う。遠位先端区分104は(好ましくは)、高周波エネルギーを利用することによって生体壁904(組織とも呼ばれる)を穿刺するように構成されている。管腔108は、管腔108から延在する管腔入口106を画定する遠位先端区分104を通って延在する。遠位先端区分104は(好ましくは)、誘電体表面112によって部分的にコーティングされた外形を有する。(誘電体表面112の)この部分的なコーティングは、組織コアリング(
図1の実施形態に示される)を軽減するように構成されている。遠位先端区分104の一部は、遠位先端区分104に位置付けられた導電性材料(導電性表面110)の(電気的に活性な周囲の)一部を有し得る。遠位先端区分104の周囲の一部は、高周波エネルギーが遠位先端区分104に印加されると、(
図1に示すように)組織の分離を回避するために(誘電体表面112で)誘電体コーティングされる。
【0046】
図5に示される実施形態を参照すると、針アセンブリ102は、管腔108につながる管腔入口106を含む(画定する)ことができる。管腔入口106は、遠位先端区分104に位置付けられている。誘電体コーティング(誘電体表面112)は、(
図1の実施形態に示されるように)組織コアリングを防止するために(遠位先端区分104で管腔入口106を取り囲む)遠位先端区分104の少なくとも1つ以上の区分に適用される。誘電体コーティング(誘電体表面112)は、遠位先端区分104に画定された管腔入口106を囲む周囲の少なくとも一部を覆うことができる。
【0047】
図5に示される実施形態を参照すると、露出した導電性表面110及び露出した誘電体表面112は、遠位先端区分104の異なる部分(区分)を覆うように構成されている。
【0048】
図5に示される実施形態を参照すると、露出した誘電体表面112は、露出した導電性表面110に近接(隣接)して位置付け可能である。
【0049】
図5に示される実施形態を参照すると、露出した導電性表面110及び露出した誘電体表面112は各々、少なくとも部分的に、生体壁904(好ましくは、
図4の実施形態に示されるように、針アセンブリ102が生体壁904に向かって移動するように付勢されているとき又はその間)に接触するように構成されている。
【0050】
図5に示される実施形態を参照すると、誘電体表面112は、(好ましくは)パリレン(商標)などの水分及び誘電体バリアを提供するように構成された化学蒸着ポリ(p-キシリレン)ポリマーを含む。誘電体表面112(誘電体コーティング)は、遠位先端区分104を部分的に覆う。誘電体コーティングの厚さは、例えば、遠位先端区分104がそれと相互作用するように構成されている高周波発生器によって利用される電気パラメータの下で絶縁破壊が発生しないようなものであり得る。例えば、誘電体コーティングの厚さは、少なくとも約30マイクロメートルであり得、最終的な適切なコーティング厚さは、針アセンブリ102に使用される電気的パラメータに依存し得る。遠位先端区分104の周囲の一部への(高周波エネルギーなどの)電気の伝達を防止するための十分な誘電体強度の任意の材料が許容可能であり得ることが理解されよう。遠位先端区分104の被覆部分への電気(高周波エネルギー)の伝達を防止するための十分な誘電体強度の任意の材料が許容可能であり得ることが理解されよう。更に、誘電体コーティングは、例えば、管腔入口106及び/又は管腔108の内部に適用され得る。
【0051】
図5に示される実施形態を参照すると、誘電体表面112は、(好ましくは)約30マイクロメートルのパリレンの厚さを有する。誘電体表面112は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、パリレンの任意の代替製剤、シリコーン系コーティング配合物、フルオロポリマーコーティングなどの他の好適なコーティング又は材料、並びにそれらの任意の等価物を含み得る。
【0052】
図5に示される実施形態を参照すると、1つの選択肢に従って、誘電体表面112は、遠位先端区分104の外部部分に適用され、これは、組織コアリング(
図1に示すように)を防止するのに十分であり得る。
【0053】
図5に示される実施形態を参照すると、別の選択肢に従って、誘電体表面112は、管腔入口106及び/又は管腔108の内面に適用され得る。針アセンブリ102が組織(すなわち、
図4に示されるような生体壁904)を貫通する間、針アセンブリ102の内部は、生体壁904(組織)と近接している。管腔入口106及び/又は管腔108の内面は、必ずしも生体壁904に直接触れない場合があるが、内面の近接は、電気アークが発生し、不注意に組織を切断する可能性があるほど十分に近い可能性があり(この状態が望ましくない場合がある)、したがって組織コアリングを引き起こし得る(
図1に示すように)。そのような状態を軽減するために、管腔入口106及び/又は管腔108の内面の約5ミリメートル(mm)などの長さは、針アセンブリ102の遠位先端区分104が生体壁904を貫通するときに(
図4に示すように)、遠位先端区分104の内部から発生し得る望ましくない(電気的)アークを防止し得る誘電体表面112でコーティングされ得る。
【0054】
図6に示すような実施形態(端面図)を参照すると、(遠位先端区分104の)円周方向の外形が示されている。遠位先端区分104は、(好ましくは)第1の弧状部分200と、第1の弧状部分200に近接して位置付けられた第2の弧状部分202とを含む。遠位先端区分104は、(好ましくは)円周周辺前縁105を含む。円周周辺前縁105は、(好ましくは)第1の弧状部分200及び第2の弧状部分202を含む。
【0055】
図6に示される実施形態を参照すると、遠位先端区分104の一部分(誘電体表面112)は、電気絶縁を提供するように構成された誘電体材料で(誘電体材料を用いて)コーティングされている。例えば、高周波エネルギーが遠位先端区分104に印加されると、遠位先端区分104のコーティングされていない部分(誘電体材料でコーティングされていない活性部分)が活性化され(エネルギー印加され)、組織を切断し得る(生体壁904)、一方、誘電体材料でコーティングされた部分が組織を切断できない(切断しない)。結果として、(
図1の実施形態と同様に)発生する組織の分離はない。
【0056】
図6に示す実施形態を参照すると、遠位先端区分104は、第1の弧状部分200と、第1の弧状部分200に近接して位置付けられている第2の弧状部分202とを含む。露出した導電性表面110はまた、第1の弧状部分200を覆うように構成されている。露出した誘電体表面112はまた、遠位先端区分104の第2の弧状部分202を覆うように構成されている(覆う)。
【0057】
図6に示される実施形態を参照すると、露出した導電性表面110はまた、(好ましくは、遠位先端区分104の露出した導電性表面110が使用中に生体壁904に少なくとも部分的に接触するように移動されると、及び露出した導電性表面110が生体壁904を通って切断するために活性化されるとき(又はその間)に、)生体壁904を通って電気的に切断されるように構成されている。
【0058】
図6に示される実施形態を参照すると、露出した誘電体表面112はまた、生体壁904から管腔入口106を取り囲む遠位先端区分104の一部分を電気的に分離するように構成されている。これは、好ましくは、露出した導電性表面110が使用中に生体壁904と接触するとき(又はその間)に、及び露出した導電性表面110が活性化されて、生体壁904を通って延在する貫通穴905を形成するとき(及び
図4の実施形態に示されるように、針アセンブリ102が生体壁904に向かって移動するように付勢されている間)に、行われる。
【0059】
図6に示される実施形態を参照すると、露出した誘電体表面112は、生体壁904から管腔入口106を取り囲む遠位先端区分104の一部分を電気的に分離するように構成されている(一方、露出した導電性表面110が活性化され、露出した誘電体表面112が、
図1の実施形態に示される自由浮遊組織コア906の形成を回避する)。
【0060】
図6に示される実施形態を参照すると、遠位先端区分104は、管腔入口106を取り囲む円周周辺前縁105を提示する(有する)。円周周辺前縁105は、(貫通穴905が遠位先端区分104によって形成されるときに、又はその間に、)生体壁904からの自由浮遊組織コア906の除去を防止するように構成されている。
【0061】
図6に示される実施形態を参照すると、露出した導電性表面110は、円周周辺前縁105の第1の弧状部分200を覆うように構成されている(覆う)。露出した誘電体表面112は、円周周辺前縁105の第2の弧状部分202を覆うように構成されている(覆う)。第2の弧状部分202は、第1の弧状部分200に近接して位置付けられている。露出した誘電体表面112は、露出した導電性表面110に近接して位置付け可能である。露出した導電性表面110及び露出した誘電体表面112は各々、(針アセンブリ102が使用中に生体壁904に向かって移動されるときに、又はその間に、)生体壁904と少なくとも部分的に接触するように構成されている。
【0062】
【0063】
図7に示す実施形態(断面図)を参照すると、誘電体表面112(誘電体コーティング又は電気絶縁とも呼ばれる)は、管腔108及び/又は管腔入口106に面する内面に適用される。この構成は、組織(
図4に示すように、生体壁904)が遠位先端区分104の近くを通過するときに起こり得る不要な(電気的)アークを軽減する(これは
図1に示されるような組織コアリングをもたらし得る)。
【0064】
図8、
図9及び
図10に示される実施形態を参照すると、遠位先端区分104の側部外形の様々な実施形態が示されている。いくつかの実施形態では、遠位先端区分104は、(
図4に示されるように)生体壁904を通過するのを容易にするように構成された先細外形を有する。最初に、遠位先端区分104の全体直径よりも小さい断面区分は、生体壁904(組織の壁)を貫通し、次いで、先細区分が生体壁904(交差部位)を通って移動するときに、交差部位は、遠位先端区分104の直径が比較的大きくなるまでより広く段階的に拡張される。
【0065】
図8に示される実施形態を参照すると、遠位先端区分104は、傾斜した前表面を提示する。
【0066】
図9に示す実施形態を参照すると、遠位先端区分104は、先細の外形を有する鈍い部分を提供する。鈍い遠位先端は、針アセンブリ102が付属デバイス(当業者に既知であり、示されていない)を通って前進するときに起こり得るプラスチック材料の掻き取り(スカイビング)を軽減する。先細の外形は、(針アセンブリ102の利用によって)穿刺を介して最初に作成された穴(
図4に示すように、貫通穴905)のサイズが遠位先端区分104の全径と比較してより小さいため、中隔交差効果などの(
図4に示すように)生体壁904を通る交差を強化するように構成されている。先細外形は、穿刺穴(貫通穴905)を比較的大きな直径まで徐々に拡張することを可能にし、生体壁904(心臓の心房中隔など)を交差するときに急激なジャンプではなく滑らかな感覚を生むように構成されている。遠位先端区分104の任意の外形(外部形状)が利用され得ることが理解されよう。遠位先端区分104は、好ましくは、針アセンブリ102内に位置付けられた管腔108につながる管腔入口106を提供又は画定する。
【0067】
図10に示される実施形態を参照すると、遠位先端区分104は、傾斜した前表面の前方に延在する延在部分を提示する。
【0068】
【0069】
図11及び
図12に示される実施形態を参照すると、遠位先端区分104の延在区分116は、遠位先端区分104から(前方に)延在する。延在区分116は、導電性表面110で作製され(それを含み)、遠位先端区分104の外形の残り(又は円周周辺前縁105)は、誘電体材料でコーティングされている(すなわち、誘電体表面112は、遠位先端区分104又は円周周辺前縁105の外形の残りを含む)。例えば、これらの領域で(生体壁904において)組織に高周波エネルギーが印加されるのを防止するという利点があり得る。
【0070】
図13は、
図2の針アセンブリ102のある実施形態の斜視図を示す。
【0071】
図13に示される実施形態を参照すると、遠位先端区分104は、生体壁904を交差して示されている。高周波エネルギーは、遠位先端区分104のコーティングされていない部分で組織に(導電性表面110を介して)適用され、一方で、組織に近接した針アセンブリ102の区分の残りは、誘電体コーティング(その上に誘電体表面112を形成する)で覆われている。組織は、導電性表面110(すなわち、遠位先端区分104のコーティングされていない部分)でのみ気化する。
図13の実施形態によれば、針アセンブリ102は、管腔入口106及び/又は管腔108(例えば、
図2の実施形態に示される項目である)を提供しないか、又は含まない。
【0072】
図13に示されるような実施形態を参照すると、装置の主要な態様が示されている。装置は、針アセンブリ102を含み、かつこれに限定されない(これを備える)。針アセンブリ102は、生体壁904(内部生体壁)を有する患者902の空洞900内に移動可能であるように構成されている。遠位先端区分104は、針アセンブリ102から(遠位に)延在する。遠位先端区分104は、針アセンブリ102が(
図4の実施形態に示されるように)生体壁904に向かって移動するように付勢されるとき(間)に、患者902の生体壁904を通って延在する貫通穴905を形成するように構成されている。遠位先端区分104はまた、貫通穴905が遠位先端区分104によって形成されるとき(又はその間)に、生体壁904からの(
図1の実施形態に示される)自由浮遊組織コア906の除去を防止するように構成されている。
【0073】
図13に示される実施形態を参照すると、露出した導電性表面110及び露出した誘電体表面112は、遠位先端区分104の異なる部分を覆うように構成されている。
【0074】
図13に示される実施形態を参照すると、露出した誘電体表面112は、露出した導電性表面110に近接(隣接)して位置付け可能である。
【0075】
図13に示される実施形態を参照すると、(
図4の実施形態に示されるように)針アセンブリ102が生体壁904に向かって移動するように付勢されるとき(又はその間)に、露出した導電性表面110及び露出した誘電体表面112は各々、生体壁904と少なくとも部分的に接触するように構成されている。
【0076】
図13に示されるような実施形態を参照すると、装置の主要な態様が示されている。この方法は、空洞900を有する患者902の生体壁904を通して貫通穴905を形成するためのものである。この方法は、生体壁904を有する患者902の空洞900内に針アセンブリ102を移動させることを含む、第1の動作を含み、かつこれに限定されない(これを具備する)。針アセンブリ102は、針アセンブリ102から(遠位に)延在する遠位先端区分104を含む。この方法は、針アセンブリ102が(
図4の実施形態に示されるように)生体壁904に向かって移動するように付勢されるとき(間)に、遠位先端区分104を使用して患者902の生体壁904を通る貫通穴905を形成することを含む、第1の動作を含み、かつこれに限定されない(これを具備する)。この方法は、貫通穴905が遠位先端区分104によって形成されるとき(又はその間)に、生体壁904からの自由浮遊組織コア906(
図1の実施形態に示される)の除去を防止するように、遠位先端区分104を使用することを含む、第1の動作を含み、かつこれに限定されない(これを具備する)。
【0077】
以下は、任意の1つ以上の任意の技術的特徴(詳細な記載、要約、及び特許請求の範囲に記載される)が、任意の他の1つ以上の任意の技術的特徴(詳細な記載、要約、及び特許請求の範囲に記載される)と組み合わせ可能である、実施形態の更なる記載として提案されている。特許請求の範囲の段落における各請求項は、特に明記しない限り、非限定的請求項であることが理解される。特に明記しない限り、これらの明細書で使用される関係用語は、当業者が等価の機能性を提供することを認識するであろう特定の許容誤差を含むと解釈されるべきである。例として、垂直という用語は、必ずしも90.0度に限定されるものではなく、当業者が関連する部材又は要素について記載された目的のために等価の機能を提供することを認識するであろうその変形を含み得る。構成の文脈における「約」及び「実質的に」などの用語は、概して、本開示を実質的に変更しない本開示内の要素の操作性を維持するために、関連する要素の配置、配備、又は構成に正確に、又は十分に近い配備、配置、又は構成に関する。同様に、その文脈から明確にされない限り、数値は、当業者が本開示の操作性を実質的に変化させないため、重要性が無視できるものとして認識される特定の許容誤差を含むと解釈されるべきである。記載及び/又は図面は、装置の実施形態(明示的又は本質的にいずれか)を同定及び記載することが理解されよう。装置は、特定の技術的目的及び/又は技術的機能に適するために必要とされ、及び/又は所望され得るように、詳細な記載において同定される技術的特徴の任意の好適な組み合わせ及び/又は並び変えを含み得る。可能及び好適である場合、装置の任意の1つ以上の技術的特徴は、(任意の組み合わせ及び/又は並び変えにおいて)装置の任意の他の1つ以上の技術的特徴と組み合わせられ得ることが理解されよう。当業者であれば、上記のように明示的に述べられていなくても、他の実施形態では、各実施形態の技術的特徴が展開され得ることを知っているであろうことが理解されよう。当業者であれば、装置の構成要素の構成に対して他の選択肢が可能であり、製造要件に調整し、また、特許請求の範囲のうちの少なくとも1つ以上に記載される範囲内に留まることが理解されよう。本明細書は、最良のモードを含む実施形態を提供し、また、当業者が実施形態を作製及び使用することを可能にする。特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され得る。書面による記載及び/又は図面は、特許請求の範囲の範囲を理解するのに役立ち得る。開示された主題の全ての重要な態様が本明細書に提供されていると考えられている。本明細書において、「含む(includes)」という単語は、両方の単語が、前提部、構成要素、部品、その他の非限定リストを示すために使用される点で、「備える(comprising)」という語に等価であると理解されている。「含む(including)」、「含有する(containing)」、又は「特徴付けられる(characterized by)」という用語と同義である、「備える(comprising)」という用語は、包括的又は非限定的であり、追加の、列挙されていない要素又は方法ステップを除外しない。備える(comprising)(からなる(comprised of))は、「非限定」語句であり、追加の、列挙されていない要素を採用する技術の適用範囲を可能にする。請求項に使用される場合、「備える(comprising)」という単語は、本開示の技術的特徴から請求項の前提部を分離する一時的な動詞(移行用語)である。前述は、非限定的な実施形態(実施例)を概説している。記載は、特定の非限定的な実施形態(実施例)について行われる。非限定的な実施形態は、実施例として単に例示的であるに過ぎないことが理解される。
【手続補正書】
【提出日】2024-12-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
生体壁を有する患者の空洞内に移動可能であるように構成されている針アセンブリと、
前記針アセンブリから延在する遠位先端区分と、を備え、
前記遠位先端区分が、前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記患者の前記生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように構成されており、
前記遠位先端区分がまた、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記生体壁から自由浮遊組織コアを除去することを少なくとも部分的に防止するように構成されている、装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
以下は、任意の1つ以上の任意の技術的特徴(詳細な記載、要約、及び特許請求の範囲に記載される)が、任意の他の1つ以上の任意の技術的特徴(詳細な記載、要約、及び特許請求の範囲に記載される)と組み合わせ可能である、実施形態の更なる記載として提案されている。特許請求の範囲の段落における各請求項は、特に明記しない限り、非限定的請求項であることが理解される。特に明記しない限り、これらの明細書で使用される関係用語は、当業者が等価の機能性を提供することを認識するであろう特定の許容誤差を含むと解釈されるべきである。例として、垂直という用語は、必ずしも90.0度に限定されるものではなく、当業者が関連する部材又は要素について記載された目的のために等価の機能を提供することを認識するであろうその変形を含み得る。構成の文脈における「約」及び「実質的に」などの用語は、概して、本開示を実質的に変更しない本開示内の要素の操作性を維持するために、関連する要素の配置、配備、又は構成に正確に、又は十分に近い配備、配置、又は構成に関する。同様に、その文脈から明確にされない限り、数値は、当業者が本開示の操作性を実質的に変化させないため、重要性が無視できるものとして認識される特定の許容誤差を含むと解釈されるべきである。記載及び/又は図面は、装置の実施形態(明示的又は本質的にいずれか)を同定及び記載することが理解されよう。装置は、特定の技術的目的及び/又は技術的機能に適するために必要とされ、及び/又は所望され得るように、詳細な記載において同定される技術的特徴の任意の好適な組み合わせ及び/又は並び変えを含み得る。可能及び好適である場合、装置の任意の1つ以上の技術的特徴は、(任意の組み合わせ及び/又は並び変えにおいて)装置の任意の他の1つ以上の技術的特徴と組み合わせられ得ることが理解されよう。当業者であれば、上記のように明示的に述べられていなくても、他の実施形態では、各実施形態の技術的特徴が展開され得ることを知っているであろうことが理解されよう。当業者であれば、装置の構成要素の構成に対して他の選択肢が可能であり、製造要件に調整し、また、特許請求の範囲のうちの少なくとも1つ以上に記載される範囲内に留まることが理解されよう。本明細書は、最良のモードを含む実施形態を提供し、また、当業者が実施形態を作製及び使用することを可能にする。特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され得る。書面による記載及び/又は図面は、特許請求の範囲の範囲を理解するのに役立ち得る。開示された主題の全ての重要な態様が本明細書に提供されていると考えられている。本明細書において、「含む(includes)」という単語は、両方の単語が、前提部、構成要素、部品、その他の非限定リストを示すために使用される点で、「備える(comprising)」という語に等価であると理解されている。「含む(including)」、「含有する(containing)」、又は「特徴付けられる(characterized by)」という用語と同義である、「備える(comprising)」という用語は、包括的又は非限定的であり、追加の、列挙されていない要素又は方法ステップを除外しない。備える(comprising)(からなる(comprised of))は、「非限定」語句であり、追加の、列挙されていない要素を採用する技術の適用範囲を可能にする。請求項に使用される場合、「備える(comprising)」という単語は、本開示の技術的特徴から請求項の前提部を分離する一時的な動詞(移行用語)である。前述は、非限定的な実施形態(実施例)を概説している。記載は、特定の非限定的な実施形態(実施例)について行われる。非限定的な実施形態は、実施例として単に例示的であるに過ぎないことが理解される。
以下に、本開示に含まれる技術思想を付記として記載する。
(付記1)
装置であって、
生体壁を有する患者の空洞内に移動可能であるように構成されている針アセンブリと、
前記針アセンブリから延在する遠位先端区分と、を備え、
前記遠位先端区分が、前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記患者の前記生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように構成されており、
前記遠位先端区分がまた、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記生体壁から自由浮遊組織コアを除去することを少なくとも部分的に防止するように構成されている、装置。
(付記2)
前記遠位先端区分の異なる部分を覆うように構成されている露出した導電性表面及び露出した誘電体表面を更に備える、付記1に記載の装置。
(付記3)
前記露出した誘電体表面が、前記露出した導電性表面に近接して位置付け可能である、付記2に記載の装置。
(付記4)
前記露出した導電性表面及び前記露出した誘電体表面が各々、前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記生体壁と少なくとも部分的に接触するように構成されている、付記2に記載の装置。
(付記5)
装置であって、
生体壁を有する患者の空洞内に移動可能であるように構成されている針アセンブリと、
前記針アセンブリから延在する遠位先端区分と、前記針アセンブリの長さに沿って内部に延在する管腔につながる管腔入口を取り囲む前記遠位先端区分と、を備え、
前記遠位先端区分が、前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記患者の前記生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように構成されており、
前記遠位先端区分がまた、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記管腔入口からの支援又は前記管腔入口の存在によってもたらされ得る、自由浮遊組織コアを少なくとも部分的に除去するように構成されている、装置。
(付記6)
前記遠位先端区分がまた、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記生体壁に取り付けられたままであり、かつ前記生体壁から延在する組織フラップを形成するように構成されており、前記組織フラップが、前記貫通穴に近接して位置付けられている、付記5に記載の装置。
(付記7)
前記遠位先端区分の異なる部分を覆うように構成されている露出した導電性表面及び露出した誘電体表面を更に備える、付記5に記載の装置。
(付記8)
前記露出した誘電体表面が、前記露出した導電性表面に近接して位置付け可能である、付記7に記載の装置。
(付記9)
前記露出した導電性表面及び前記露出した誘電体表面が各々、前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記生体壁と少なくとも部分的に接触するように構成されている、付記7に記載の装置。
(付記10)
前記遠位先端区分が、第1の弧状部分と、前記第1の弧状部分に近接して位置付けられている第2の弧状部分と、を含み、
前記露出した導電性表面がまた、前記第1の弧状部分を覆うように構成されており、
前記露出した誘電体表面がまた、前記遠位先端区分の前記第2の弧状部分を覆うように構成されている、付記7に記載の装置。
(付記11)
前記露出した導電性表面がまた、前記遠位先端区分の前記露出した導電性表面が使用中に動かされて前記生体壁と少なくとも部分的に接触し、前記生体壁を通って切断するように活性化されると、前記生体壁を通って電気的に切断するように構成されている、付記7に記載の装置。
(付記12)
前記露出した誘電体表面がまた、前記露出した導電性表面が使用中に前記生体壁と接触するときに、及び前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されている間に前記露出した導電性表面が前記生体壁を通って延在する貫通穴を形成するように活性化されるときに、前記管腔入口を取り囲む前記遠位先端区分の一部分を前記生体壁から電気的に分離するように構成されている、付記7に記載の装置。
(付記13)
前記露出した誘電体表面が、前記露出した導電性表面が活性化される間に、前記管腔入口を取り囲む前記遠位先端区分の一部分を前記生体壁から電気的に分離するように構成されており、前記露出した誘電体表面が、前記自由浮遊組織コアの形成を回避する、付記7に記載の装置。
(付記14)
前記遠位先端区分が、前記管腔入口を取り囲む円周周辺前縁を提示し、
前記円周周辺前縁が、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記生体壁からの自由浮遊組織コアの除去を少なくとも部分的に防止するように構成されている、付記5に記載の装置。
(付記15)
前記円周周辺前縁の第1の弧状部分を覆うように構成された露出した導電性表面を更に備える、付記14に記載の装置。
(付記16)
前記円周周辺前縁の第2の弧状部分を覆うように構成された露出した誘電体表面であって、前記第2の弧状部分が、前記第1の弧状部分に近接して位置付けられている、露出した誘電体表面を更に備える、付記15に記載の装置。
(付記17)
前記露出した誘電体表面が、前記露出した導電性表面に近接して位置付け可能である、付記16に記載の装置。
(付記18)
前記露出した導電性表面及び前記露出した誘電体表面が各々、前記針アセンブリが使用中に前記生体壁に向かって移動されるときに、前記生体壁と少なくとも部分的に接触するように構成されている、付記17に記載の装置。
(付記19)
空洞を有する患者の生体壁を通る貫通穴を形成するための方法であって、
前記生体壁を有する前記患者の前記空洞内に針アセンブリを移動させることであって、前記針アセンブリが、前記針アセンブリから延在する遠位先端区分を含む、移動させることと、
前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記遠位先端区分を使用して、前記患者の前記生体壁を通して前記貫通穴を形成することと、
前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるときに、前記遠位先端区分を使用して、前記生体壁からの自由浮遊組織コアの除去を少なくとも部分的に防止することと、を含む、方法。
(付記20)
空洞を有する患者の生体壁を通る貫通穴を形成するための方法であって、
前記生体壁を有する前記患者の前記空洞内に針アセンブリを移動させることであって、前記針アセンブリが、前記針アセンブリから延在する遠位先端区分を含み、前記遠位先端区分が、前記針アセンブリの長さに沿って内部に延在する管腔につながる管腔入口を取り囲む、移動させることと、
前記針アセンブリが前記生体壁に向かって移動するように付勢されるときに、前記遠位先端区分を使用して、前記患者の前記生体壁を通して前記貫通穴を形成することと、
前記遠位先端区分を使用して、前記生体壁からの自由浮遊組織コアの除去を少なくとも部分的に防止することであって、前記貫通穴が前記遠位先端区分によって形成されるとき(間)に、前記管腔入口からの支援、又は前記管腔入口の存在によってもたらされ得る、防止することと、を含む、方法。
【外国語明細書】