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特開2025-3286スライドレールアセンブリ及びそのスライドレールキット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003286
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】スライドレールアセンブリ及びそのスライドレールキット
(51)【国際特許分類】
   A47B 88/49 20170101AFI20241226BHJP
   A47B 88/477 20170101ALI20241226BHJP
【FI】
A47B88/49
A47B88/477
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024019922
(22)【出願日】2024-02-14
(31)【優先権主張番号】112123749
(32)【優先日】2023-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】楊 順和
(72)【発明者】
【氏名】張 維成
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AA01
3B160AB42
3B160EA14
3B160EA32
3B160EA35
3B160EA36
3B160EA52
3B160EB75
3B160EB76
3B160EB82
(57)【要約】
【課題】 一人で操作するユーザの操作の利便性を改善するスライドレールアセンブリを提供すること。
【解決手段】 スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、作動機構、係合部材及び操作部材を含む。第2のレールは第1のレールに対して可動である。作動機構及び係合部材は第2のレールに配置されている。第2のレールが第1のレールに対して所定の方向に沿って所定の位置へと動かされた場合、第1の状態にある作動機構は、第1のレールのブロック部によってブロックされるように構成されている。操作部材が第1の操作位置から第2の操作位置に動かされると、作動機構は駆動されて、ブロック部によってもはやブロックされない第2の状態に切り替えられる。操作部材が第2の操作位置に位置する場合、操作部材は、第2の操作位置で保持されるために係合部材に係合する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロック部を含む第1のレールと、
前記第1のレールに対して長手方向に可動な第2のレールと、
第3のレールと、
前記第2のレールに配置される作動機構及び係合部材と、
前記第2のレールに配置され、前記作動機構を駆動するように構成された操作部材と、
を含むスライドレールアセンブリであって、
前記第1のレールは、前記第3のレールと前記第2のレールとの間に可動に取り付けられ、前記第1のレールは、前記第3のレールに対する前記第2のレールの移動距離を延ばすように構成され、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して第1の所定の方向に沿って所定の位置に動かされた場合、第1の状態にある前記作動機構は、前記ブロック部によってブロックされるように構成され、
前記作動機構は、前記第2のレールに枢結される一対の作動部材を含み、該一対の作動部材は、少なくとも1つの弾性部の弾性力に応答して前記第1の状態で保持されるように構成され、
前記操作部材が第1の操作位置から第2の操作位置に動かされると、前記作動機構は前記操作部材によって駆動されて、ブロック部によってもはやブロックされていない第2の状態に切り替わるため、前記第2のレールを前記第1のレールに対して前記所定の位置から前記第1の所定の方向に沿って動かして前記第1のレールから外すことができるか又は前記第1の所定の方向とは反対の第2の所定の方向に沿って動かして前記第1のレールに対して引っ込めることができ、
前記操作部材が前記第2の操作位置に位置する場合、前記操作部材は、前記第2の操作位置で保持されるように前記係合部材と係合する、スライドレールアセンブリ。
【請求項2】
前記操作部材に弾性力を提供するように構成された戻り弾性部材をさらに含む、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項3】
前記係合部材は、係合部及び係合解除部を備える弾性アームを含み、前記操作部材は補助部を含み、
前記操作部材が前記第2の操作位置に位置する場合、前記補助部は前記操作部材を前記第2の操作位置で保持するために前記係合部材の係合部に係合するように構成され、
前記係合解除部は前記第1のレールのブロック部に対応し、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記第2の所定の方向に沿って動かされると、前記操作部材は、前記第1のレールのブロック部と前記係合部材の係合解除部との間の相互接触を介して前記係合部材から外れる、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項4】
前記係合部材は、前記第2のレールに固定される接続部をさらに含み、前記弾性アームは前記接続部から延び、
前記弾性アームは、前記スライドレールアセンブリの高さ方向又は横方向に沿って動くように構成されている、請求項3に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項5】
前記係合部材は、前記第2のレールに枢結される接続部をさらに含み、前記弾性アームは該接続部から延びる、請求項3に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項6】
ラックと、
保持物体と、
前記保持物体の一方側に配置され、前記保持物体を前記ラックに取り付けるように構成された複数のスライドレールアセンブリであって、該複数のスライドレールアセンブリのそれぞれは、
ブロック部を含む第1のレールと、
前記第1のレールに対して可動であり、前記保持物体を保持するように構成された第2のレールと、
前記ラックに取り付けられるように構成された第3のレールと、
前記第2のレールに配置される作動機構及び係合部材であって、該係合部材は係合部を含む、作動機構及び係合部材と、
前記第2のレールに配置され、前記作動機構を駆動するように構成された操作部材であって、該操作部材は補助部を含む、操作部材と、
を含む、複数のスライドレールアセンブリと、
を含むラックシステムであって、
前記第1のレールは前記第3のレールと前記第2のレールとの間で可動に取り付けられ、前記第1のレールは、前記第3のレールに対する前記第2のレールの移動距離を延ばすように構成され、
前記作動機構は前記第2のレールに枢結される一対の作動部材を含み、該一対の作動部材は、少なくとも1つの弾性部の弾性力に応答して第1の状態で保持されるように構成され、
前記操作部材が第1の操作位置に位置する場合、前記作動機構は前記第1の状態にあり且つ前記第1のレールのブロック部に対応し、前記操作部材が第2の操作位置に位置する場合、前記作動機構は第2の状態にあり且つ前記第1のレールのブロック部に対応せず、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して開方向に沿って伸長位置に動かされ、前記操作部材が前記第1の操作位置に位置する場合、前記作動機構及び前記ブロック部は互いをブロックするように構成され、
前記操作部材が前記第2の操作位置に位置する場合、前記作動部材と前記ブロック部とは、前記第2のレールを前記第1のレールに対して所定の位置から第1の所定の方向に沿って動かして前記第1のレールから外すことができるか又は前記第1の所定の方向とは反対の第2の所定の方向に沿って動かして前記第1のレールに対して引っ込めることができるように、もはやは互いをブロックせず、前記操作部材の補助部は、前記操作部材を前記第2の操作位置で保持するために前記係合部材の係合部に係合するように構成されている、ラックシステム。
【請求項7】
前記操作部材に弾性力を提供するように構成された戻り弾性部材をさらに含む、請求項6に記載のラックシステム。
【請求項8】
前記係合部材は、前記第1のレールのブロック部に対応する係合解除部をさらに含み、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して引っ込め方向に沿って動かされると、前記操作部材の補助部は、前記第1のレールのブロック部と前記係合部材の係合解除部との間の相互接触を介して、前記係合部材の係合部から外れ、
前記係合部材は、前記第2のレールに固定接続されるか又は可動に接続され、
前記第2のレールは、前記第1のレールに対して長手方向に可動であり、前記係合部材は弾性アームをさら含み、該弾性アームは前記係合部及び前記係合解除部を備える、請求項6に記載のラックシステム。
【請求項9】
スライドレールと、
前記スライドレールに配置される作動機構及び係合部材と、
操作部材と、
を含むスライドレールキットであって、
前記操作部材が第1の操作位置から第2の操作位置に動かされると、前記作動機構は前記操作部材によって駆動されて第1の状態から第2の状態に切り替わり、
前記操作部材が前記第2の操作位置に位置する場合、前記操作部材は、前記作動機構を前記第2の状態で保持するために、前記第2の操作位置で保持されるように前記係合部材に係合する、スライドレールキット。
【請求項10】
前記スライドレールは、第1の壁、第2の壁及び前記スライドレールの第1の壁と第2の壁との間に接続される長手壁を含み、
前記作動機構が前記第1の状態にある場合、前記作動機構は前記スライドレールの第1の壁に隣接し、前記作動機構が前記第2の状態にある場合、前記作動機構は前記スライドレールの第1の壁から離れている、請求項9に記載のスライドレールキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスライドレールアセンブリに関し、より具体的には、操作部材が操作された後に所定の操作位置で保持されるように構成されたスライドレールを有するスライドレールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1のスライドトラック及び第2のスライドトラックにそれぞれ取り付けられた保持機構及び停止部材を含むスライドレールアセンブリのための双方向保持装置が開示されている。保持機構は、互いに当接する2つの保持アーム及び弾性部材を少なくとも備える。各保持アームは対応して傾斜面及び係合部を備える。停止部材は停止部を備える。第1のスライドトラックが前方に引かれて所定の位置に動かされた場合、第2のスライドトラックの停止部材の停止部は、第1のスライドトラックの保持アームのうちの1つの傾斜面を通過して、2方向位置決めために2つの保持アームの係合部の間に係合する。ユーザはリンクロッドを操作して所定の操作位置に動かすことで2つの保持アームから停止部を外して2方向位置決めを解除できる。
【0003】
特許文献1には2つのスライドレールの2方向位置決めに関連する技術的特徴が開示されている。しかしながら、異なる市場の要求に応じて様々な製品を開発することが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6935710号明細書
【特許文献2】米国特許第11641939号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、操作部材を備えたスライドレールアセンブリを提供することを目的とする。本発明は、さらに、操作部材を備えたラックシステムおよびスライドレールキットを提供する。
【0006】
本発明の一実施形態によれば、スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、第3のレール、作動機構、係合部材及び操作部材を含む。第1レールは、ブロック部を含む。第1のレールはブロック部を含む。第2のレールは第1のレールに対して長手方向に可動である。作動機構及び係合部材は第2のレールに配置される。操作部材は第2のレールに配置され、作動機構を駆動するように構成されている。第1のレールは、第3のレールと第2のレールとの間に可動に取り付けられ、第1のレールは、第3のレールに対する第2のレールの移動距離を延ばすように構成されている。第2のレールが第1のレールに対して第1の所定の方向に沿って所定の位置に動かされた場合、第1の状態にある作動機構は、ブロック部によってブロックされるように構成されている。作動機構は、第2のレールに枢結される一対の作動部材を含み、該一対の作動部材は、少なくとも1つの弾性部の弾性力に応答して第1の状態で保持されるように構成されている。操作部材が第1の操作位置から第2の操作位置に動かされると、作動機構は操作部材によって駆動されて、ブロック部によってもはやブロックされていない第2の状態に切り替わるため、第2のレールを第1のレールに対して所定の位置から第1の所定の方向に沿って動かして第1のレールから外すことができるか又は第1の所定の方向とは反対の第2の所定の方向に沿って動かして第1のレールに対して引っ込めることができる。操作部材が第2の操作位置に位置する場合、操作部材は、第2の操作位置で保持されるように係合部材と係合する。
【0007】
本発明の別の実施形態によれば、ラックシステムは、ラック、保持物体及び保持物体の一方側に配置され、保持物体をラックに取り付けるように構成された複数のスライドレールアセンブリを含む。複数のスライドレールアセンブリのそれぞれは第1のレール、作動機構、係合部材及び操作部材を含む。第1のレールはブロック部を含む。第2のレールは第1のレールに対して可動であり、保持物体を保持するように構成されている。第3のレールはラックに取り付けられるように構成されている。作動機構及び係合部材は第2のレールに配置され、係合部材は係合部を含む。操作部材は第2のレールに配置され、作動機構を駆動するように構成され、操作部材は補助部を含む。第1のレールは第3のレールと第2のレールとの間で可動に取り付けられ、第1のレールは、第3のレールに対する第2のレールの移動距離を延ばすように構成されている。作動機構は第2のレールに枢結される一対の作動部材を含み、該一対の作動部材は、少なくとも1つの弾性部の弾性力に応答して第1の状態で保持されるように構成されている。操作部材が第1の操作位置に位置する場合、作動機構は第1の状態にあり且つ第1のレールのブロック部に対応し、操作部材が第2の操作位置に位置する場合、作動機構は第2の状態にあり且つ第1のレールのブロック部に対応しない。第2のレールが第1のレールに対して開方向に沿って伸長位置に動かされ、操作部材が第1の操作位置に位置する場合、作動機構及びブロック部は互いをブロックするように構成されている。操作部材が第2の操作位置に位置する場合、作動部材とブロック部とは、第2のレールを第1のレールに対して所定の位置から第1の所定の方向に沿って動かして第1のレールから外すことができるか又は第1の所定の方向とは反対の第2の所定の方向に沿って動かして第1のレールに対して引っ込めることができるように、もはやは互いをブロックせず、操作部材の補助部は、操作部材を第2の操作位置で保持するために係合部材の係合部に係合するように構成されている。
【0008】
本発明の別の実施形態によれば、スライドレールキットは、スライドレール、作動機構、係合部材及び操作部材を含む。作動機構及び係合部材はスライドレールに配置されている。操作部材が第1の操作位置から第2の操作位置に動かされると、作動機構は操作部材によって駆動されて第1の状態から第2の状態に切り替わる。作動部材が第2の操作位置に位置する場合、操作部材は、作動機構を第2の状態で保持するために、第2の操作位置で保持されるように係合部材に係合する。
【0009】
本発明のこれらの目的及び他の目的は、様々な図及び図面に示される好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後に当業者に間違いなく明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の第1の実施形態に係る保持物体をラックに取り付けるように構成された複数のスライドレールアセンブリを示す図である。
図2図2は、本発明の第1の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第2のレールが第1のレールに対して第1の所定の方向に沿って所定の位置に動かされる状態を示す図である。
図3図3は、本発明の第1の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第2のレールが第1のレールに対して所定の位置に位置する状態を示す図である。
図4図4は、本発明の第1の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第2のレールが第1のレールに対して第2の所定の方向に沿って動かされる状態を示す図である。
図5図5は、本発明の第1の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第2のレールが第1のレールに対して第2の所定の方向に沿ってさらに動かされる状態を示す図である。
図6図6は、本発明の第2の実施形態に係る、第1の操作位置に位置するスライドレールアセンブリの第2のレールの操作部材を示す図である。
図7図7は、本発明の第2の実施形態に係る、第2の操作位置に位置するスライドレールアセンブリの第2のレールの操作部材を示す図である。
図8図8は、本発明の第3の実施形態に係る、第1の操作位置に位置するスライドレールアセンブリの第2のレールの操作部材を示す図である。
図9図9は、本発明の第3の実施形態に係る、第2の操作位置に位置するスライドレールアセンブリの第2のレールの操作部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る複数のスライドレールアセンブリ20は保持物体22をラック24に取り付けるように構成されている。各スライドレールアセンブリ20は実質的に同じ構造構成を有する。例えば、スライドレールアセンブリ20は、第1のレール26、第2のレール28及び第3のレール30を含む。第1のレール26は、第3のレール30と第2のレール28との間に可動に取り付けられており、第1のレール26は、第3のレール30に対して第2のレール28の移動距離を延ばすように構成されている。第3のレール(例えば、外側レール)、第1のレール(例えば、中間レール)及び第2のレール28(例えば、内側レール)は互いに対して長手方向に可動である。図1では、X軸が長手方向(又はスライドレールの長さ方向)であり、Y軸は横方向(又はスライドレールの横方向)であり、Z軸は垂直方向(又はスライドレールの高さ方向)である。
【0012】
さらに、第3のレール30はラック24に固定取り付けされるように構成され、第2のレール28は保持物体22を保持するように構成されている。各スライドレールアセンブリ20の第2のレール28は、保持物体22の少なくとも一部がラック24の外に位置するように、第1のレール26に対して第1の所定の方向D1(例えば開方向)に沿って所定の位置P(例えば、伸長位置)に動かすことができる。
【0013】
図2に示すように、第1のレール26はブロック部32を含む。ブロック部32は第1のレール26に直接又は間接的に配置されている。ブロック部32は本実施形態では突起であるが、本発明はこのような構成に限定されない。ブロック部32は第1のレール26の端部26a(例えば、前端部)に隣接して配置されることが好ましいが、本発明はこのような構成に限定されない。スライドレールアセンブリ20は、作動機構34、係合部材36及び操作部材38を含む。作動機構34、係合部材36及び操作部材38は第2のレール28に配置されている。操作部材38は、作動機構34を駆動して動かすように構成されている。本実施形態では、操作部材38は作動機構34及び係合部材36に動作可能に接続されている。第2のレール28、作動機構34、係合部材36及び操作部材38は共にスライドレールキットを形成する。
【0014】
第2のレール28が第1のレール26に対して所定の位置Pに位置し、操作部材38が第1の操作位置K1に位置する場合、第1の状態S1にある作動機構34は、第2のレール28が第1のレール26に対して所定の位置Pから第1の所定の方向D1及び/又は第1の所定の方向D1と反対の第2の所定の方向D2(例えば、引っ込み方向)に沿って動くのを防止するために、第1のレール26のブロック部32によってブロックされるように構成されている。
【0015】
作動機構34は、第1のシャフト44及び第2のシャフト46を介して第2のレール28にそれぞれ回動可能に接続された第1の作動部材40及び第2の作動部材42等の一対の作動部材を含むことが好ましい。
【0016】
スライドレールアセンブリ20は、ベース52に一体化された第1の弾性部48及び第2の弾性部50等の少なくとも1つの弾性部をさらに含むことが好ましい。ベース52は第2のレール28上に配置されている(例えば、固定されている)。さらに、第1の作動部材40及び第2の作動部材42は、それぞれ第1の弾性部48及び第2の弾性部50の弾性力に応答して第1の状態S1で保持されるように構成され、第2のレール28が所定の位置Pから第1の所定の方向D1又は第2の所定の方向D2に沿って動くのを防止するために、第1の作動部材40及び第2の作動部材42は、第1のレール26のブロック部32の両端(ブロック部32の後端及び前端等の第1の端部32a及び第2の端部32b)によってそれぞれブロックされる。
【0017】
図2及び図3に示すように、操作部材38が(図2に示す)第1の操作位置K1に位置する場合、作動機構34は第1の状態S1にあり、第1のレール26のブロック部32に対応する。操作部材38が(図3に示す)第2の操作位置K2に位置する場合、作動機構34は第2の状態S2にあり、第1のレール26のブロック部32に対応しない。
【0018】
さらに、ユーザが力Fを加えて操作部材38を(図2に示す)第1の操作位置K1から(図3に示す)第2の操作位置K2に動かすと、作動機構34は操作部材38によって駆動されて、(図2に示す)第1の状態S1から(図3に示す)第2の状態S2に切り替わり(例えば回転され)、作動機構34は第1のレール26のブロック部32によってもはやブロックされず、第2のレール28が所定の位置Pから第1の所定の方向D1又は第2の所定の方向D2に沿って動かすことができるようになる。例えば、第2のレール28は、第1のレール26の通路53から外すために所定の位置Pから第1の所定の方向D1に沿って動かすことができるか又は第2のレール28を第1のレール26に対して引っ込めるために所定の位置Pから第2の所定の方向D2に沿って動かすことができる。さらに、第1の弾性部48及び第2の弾性部50は、図3において弾性力を蓄積した状態にある。
【0019】
とりわけ、操作部材38が第2の操作位置K2に位置する場合、操作部材38は係合部材36に係合し、操作部材38に力Fがもはや加えられてなくても、操作部材38は第2の操作位置K2で保持される。したがって、作動機構34は第2の状態S2で保持される。すなわち、作動機構34は(図3に示す)もはや第1のレール26のブロック部32にブロックされていない状態で保持されるため、ユーザの操作利便性が向上する。
【0020】
さらに、操作部材38と係合部材36とを相互に係合させる(位置決めする)技術を用いることにより、保持物体22を共に保持する複数のスライドレールアセンブリ20の上記環境において、ユーザが操作部材38に力Fを加えるのを止めても、各スライドレールアセンブリ20の操作部材38を第2の操作位置K2で保持することができる(つまり、ユーザは操作部材38に力Fを継続的に加える必要がない)。そのため、各スライドレールアセンブリ20の第2のレール28上の作動機構34は、もはや第1のレール26のブロック部32にブロックされない状態で保持される。したがって、ユーザは、各スライドレールアセンブリ20の第2のレール28を所定の位置Pから第1の所定の方向D1に沿って動かし、第2のレール28を第1のレール26の通路53から直接外すことができる(つまり、保持物体22をラック24から直接取り外すことができる)か又はユーザは各スライドレールアセンブリ20の第2のレール28を所定の位置Pから第2の所定の方向D2に沿って動かし、第2のレール28を第1のレール26に対して引っ込めることができ、ユーザの操作利便性が向上する。
【0021】
スライドレールアセンブリ20は、操作部材38に弾性力を提供するように構成された戻り弾性部材54をさらに含むことが好ましい。操作部材38が第2の操作位置K2に位置する場合、戻り弾性部材54は(図3に示すように)戻り弾性力Jを蓄積する状態にある。
【0022】
係合部材36は係合部56を含み、操作部材38は補助部58を有することが好ましい。係合部56は複数の壁Wに取り囲まれて画定された孔であり、補助部58はフック又はフック状の物体であり得るが、本発明はこのような構成に限定されない。操作部材38が第2の操作位置K2に位置する場合、操作部材38の補助部58は係合部材36の係合部56に係合し、操作部材38を(図3に示す)第2の操作位置K2で保持する。
【0023】
係合部材36及び操作部材38のうちの一方はガイド部を有することが好ましい。本実施形態では、係合部材36及び操作部材38は、第1のガイド部60及び第2のガイド部62をそれぞれ含み、第1のガイド部60及び第2のガイド部62のそれぞれは傾斜面又は円弧面を有する。さらに、操作部材38を第1の操作位置K1から第2の操作位置K2に動かすプロセスの間に、操作部材38は第2のガイド部62を介して係合部材36の第1のガイド部60に接触し、操作部材38の補助部58が係合部材36の係合部56に係合するようガイドするように構成されている。
【0024】
係合部材36は弾性アーム64をさらに含むことが好ましく、弾性アーム64は係合部56を備える。操作部材38が第1の操作位置K1から第2の操作位置K2に動かされるプロセスの間に、操作部材38は第2のガイド部62を介して係合部材36の第1のガイド部60に接触し、弾性アームが高さ方向U(図2に示す下方高さ方向U)に沿って偏向するように駆動するため、弾性アーム64は弾性力を蓄積する。補助部58が係合部材36の係合部56に対応する場合、弾性アーム64は弾性力をリリースするため、補助部58は(図3に示すように)係合部材36の係合部56に係合する。
【0025】
係合部材36は弾性であることが好ましい。さらに、係合部材36は、第2のレール28に固定された接続部66をさらに含み、弾性アーム64は、接続部66から長手方向に所定の長さ延びている。
【0026】
第2のレール28は、第1の壁25a、第2の壁25b及び第2のレール28の第1の壁25aと第2の壁25bとの間に接続される長手壁27を含む。作動機構34が第1の状態S1にある場合、作動機構34は(図2に示すように)第2のレール28の第1の壁25aに隣接する。作動機構34が第2の状態S2にある場合、作動機構34は(図3に示すように)第2のレール28の第1の壁25aから離れている。
【0027】
図3図4及び図5に示すように、係合部材36は、第1のレール26のブロック部32に対応する係合解除部68をさらに含む。係合解除部68は傾斜面又は円弧面を有する。弾性アーム64は係合解除部68を備えることが好ましい。第2のレール28が(図3に示すように)第1のレール26に対して第2の所定の方向D2に沿って所定の位置Pから動かされる場合、係合部材36の弾性アーム64は、操作部材38の補助部58を係合部材36の係合部56から外すために、第1のレール26のブロック部32(ブロック部32の第2の端部32b)と係合部材36の係合解除部68との相互接触により、高さ方向Uに沿って所定の角度偏向される(例えば、図5に示す所定の角度下方に偏向される)ように構成されている。一方、戻り弾性部材54は、操作部材38が戻り弾性力Jに応答して(図4に示す)駆動されて第2の操作位置K2から(図5に示す)第1の操作位置K1に戻るように、第2の所定の方向D2に沿って戻り弾性力Jをリリースするように構成されている。それにしたがって、第1の弾性部48及び第2の弾性部50は弾性力をリリースするように構成され、第1の弾性部48及び第2の弾性部50によってリリースされた弾性力に応答して、第1の作動部材40及び第2の作動部材42は(図5に示すように)再び第1の状態S1で保持される。
【0028】
図6及び図7は、本発明の第2の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレール200を示す。第1の実施形態と同様に、ユーザが力F’を加えて第2の実施形態の操作部材202を(図6に示す)第1の操作位置K1’から(図7に示す)第2の操作位置K2’に動かすと、作動機構206を(図7に示す)第2の状態S2’で保持するために、操作部材202は係合部材204に係合して操作部材202が第2の操作位置K2’で保持されるように構成されている。
【0029】
第2の実施形態と第1の実施形態との違いは、操作部材202及び係合部材204の構造構成及び相互作用関係にある。
【0030】
さらに、係合部材204は、接続部208、弾性アーム210、係合部212及び係合解除部214を含む。接続部208は第2のレール200に固定されている。弾性アーム210は、接続部208から長手方向に所定の長さ延びている。弾性アーム210は係合部212及び係合解除部214を備える。係合部212はフック又はフック状の物体であり得るが、本発明はこのような構成に限定されない。
【0031】
係合部材204の係合部212は補助ガイド区画216を備え、補助ガイド区画216は傾斜面又は円弧面を有する。
【0032】
係合解除部214は傾斜面又は円弧面を有することが好ましい。
【0033】
他方、操作部材202は補助部218を含み、補助部218は縦壁を有するが、本発明はこのような構成に限定されない。操作部材202が第2の操作位置K2’に位置する場合、操作部材202の補助部218は、操作部材202を(図7に示す)第2の操作位置K2’で保持するために係合部材204の係合部212に係合するように構成されている。
【0034】
操作部材202に第1の空間M1が形成されていることが好ましい。係合部材204の係合部212は、第1の空間M1を介して操作部材202の第1の側L1から操作部材202の第2の側L2に操作部材202を貫通するように構成されている。第1の側L1と第2の側L2とは(図6に示すように)2つの互いに反対にある側である。
【0035】
操作部材202には第2の空間M2がさらに形成されている。係合部材204の係合解除部214は、(図6に示すように)第2の空間M2を介して操作部材202の第1の側L1から操作部材202の第2の側L2に操作部材202を貫通するように構成されている。
【0036】
ユーザが力F’を操作部材202に加えて操作部材202を(図6に示す)第1の操作位置K1’から(図7に示す)第2の操作位置K2’に動かすと、操作部材202によって作動機構206(例えば、作動機構206の第1の作動部材220及び第2の作動部材222)が駆動されて、(図6に示す)第1の状態S1’から(図7に示す)第2の状態S2’に切り換えられるため、作動機構は第1のレール26のブロック部32によってもはやブロックされず、第2のレール200を第1のレール26に対して所定の位置Pから所定の方向D1及び所定の方向D2に沿って動かすことができる。そのような構成は第1の実施形態と同一であり、簡略化のためにさらなる説明を省略する。加えて、図7において、第1の弾性部224及び第2の弾性部226は弾性力を蓄積した状態にある。
【0037】
とりわけ、操作部材202が第2の操作位置K2’に位置する場合、操作部材202は、操作部材202に力F’がもはや加えられなくなっても、操作部材202が第2の操作位置K2’で保持されるように係合部材204に係合する。したがって、作動機構206は第2状態S2’で保持される。すなわち、作動機構206は、(図7に示すように)第1のレール26のブロック部32によってもはやブロックされていない状態に保持されるため、ユーザの操作利便性が向上する。
【0038】
操作部材202が第2の操作位置K2’に位置する場合、操作部材202の補助部218は係合部材204の係合部212に係合して、操作部材202を第2の操作位置K2’で保持することが好ましい。
【0039】
操作部材202が第1の操作位置K1’から第2の操作位置K2’に動かされるプロセスの間、弾性アーム210は、弾性アームが弾性力を蓄積するように、係合部材204の補助ガイド区画216と操作部材202との間の相互接触を介して横方向T(図6に示す横方向T)に沿って偏向するように構成されている。補助部218が係合部材204の係合部212に対応する場合、弾性アーム210は、操作部材202の補助部218が(図7に示すように)係合部材204の係合部212に係合するように弾性力をリリースする。
【0040】
より具体的には、第1の実施形態と同様に、第2の実施形態の係合部材204の係合解除部214は第1のレール26のブロック部32(ブロック部32の第2の端部32b)に対応する。第2のレール200が所定の位置Pから第1のレール26に対して第2の所定の方向D2に沿って動かされると、係合部材204の弾性アーム210は、第1のレール26のブロック部32(ブロック部32の第2の端部32b)と係合部材204の係合解除部214との相互接触を介して操作部材202の補助部218が係合部材204の係合部212から外れるように、横方向Tに沿って所定角度偏向するように構成されている。その間、戻り弾性部材230は、戻り弾性力J’に応答して操作部材202が(図7に示す)第2の操作位置K2’から(図6に示す)第1の操作位置K1’に戻るよう駆動されるように、第2の所定の方向D2に沿って戻り弾性力J’をリリースするように構成されている。これにより、第1の弾性部224及び第2の弾性部226は弾性力をリリースするように構成され、第1の弾性部224及び第2の弾性部226によってリリースされた弾性力に応答して、作動機構206(第1の作動部材40及び第2の作動部材42)は(図6に示すように)は再度第1の状態S1’で保持される。
【0041】
図8及び図9は、本発明の第3の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第2のレール300を示す。第1の実施形態と同様に、ユーザが力F’’を加えて第3の実施形態の操作部材302を(図8に示す)第1の操作位置K1’’から(図9に示す)第2の操作位置K2’’に動かすと、作動機構206を(図9に示す)第2の状態S2’’で保持するために、操作部材302は係合部材304に係合して操作部材302が第2の操作位置K2’’で保持されるように構成されている。
【0042】
第3の実施形態と第1の実施形態との違いは、実質的に、操作部材302及び係合部材304の構造構成及び相互作用関係にある。
【0043】
さらに、係合部材304は、接続部308、弾性アーム310、係合部312及び係合解除部314を含む。係合部材304は支持部315をさらに含むことが好ましい。接続部308は第2のレール300に可動に取り付けられている。本実施形態では、接続部308は、補助シャフト313を介して第2のレール300に枢結されている。弾性アーム310は、接続部308の上部から長手方向に所定長さ延びている。弾性アーム310は、係合部312及び係合解除部314を備える。支持部315は、接続部308の底部から長手方向に所定長さ延びる。支持部315及び弾性アーム310は互いに略平行である。支持部315及び第2のレール300は、係合部材304の位置決めの安定性を高めるために、互いに支持し且つ当接するように構成されている。支持部315と接続部308との間には、(図8に示すように)所定の隙間Gが画定されている。
【0044】
係合部312は、複数の壁W’’によって取り囲まれて画定された孔であることが好ましく、操作部材302の補助部318はフック又はフック状の物体であり得るが、本発明はこのような構成に限定されない。
【0045】
係合解除部314は傾斜面又は円弧面を有することが好ましい。
【0046】
係合部材304及び操作部材302のうちの一方はガイド部を有することが好ましい。本実施形態では、係合部材304及び操作部材302は第1のガイド部320及び第2のガイド部322をそれぞれ有し、第1のガイド部320及び第2のガイド部322のそれぞれは傾斜面又は円弧面を有する。
【0047】
操作部材302が第2の操作位置K2’’に位置する場合、操作部材302の補助部318は係合部材304の係合部312に係合し、操作部材302を(図9に示すように)第2の操作位置K2’’で保持する。
【0048】
ユーザが力F’’を操作部材302に加えて、操作部材302を(図8に示す)第1の操作位置K’’から(図9に示す)第2の操作位置K2’’に動かすと、作動機構306は操作部材302によって駆動されて、(図2に示す)第1の状態S1から(図3に示す)第2の状態S2に切り替わり(例えば回転され)、作動機構306が第1のレール26のブロック部32によってもはやブロックされず、第2のレール300が所定の位置Pから第1の所定の方向D1又は第2の所定の方向D2に沿って動かすことができるようになる。そのような構成は第1の構成と同一であるため、簡略化のためにさらなる説明を省略する。加えて、第1の弾性部324及び第2の弾性部326は、図9において弾性力を蓄積した状態にある。
【0049】
とりわけ、操作部材302が第2の操作位置K2’’に位置する場合、操作部材38は係合部材304に係合し、操作部材38に力F’’がもはや加えられてなくても、操作部材38は第2の操作位置K2’’で保持される。したがって、作動機構34は第2の状態S2’’で保持される。すなわち、作動機構34は(図9に示す)もはや第1のレール26のブロック部32にブロックされていない状態で保持されるため、ユーザの操作利便性が向上する。
【0050】
操作部材302が第2の操作位置K2’’に位置する場合、操作部材302の補助部318は係合部材304の係合部312に係合して、操作部材302を第2の操作位置K2’’で保持する。
【0051】
好ましくは、操作部材302が第1の操作位置K1’’から第2の操作位置K2’’に動かされるプロセスの間、弾性アーム310は、操作部材302の第2のガイド部322が係合部材304の第1のガイド部320に当接することにより、高さ方向U’’(図8に示す下方高さ方向U’’)に沿って偏向することで、過剰な力による係合部材304の変形又は損傷を防止するために係合部材304の接続部308を所定の移動方向Qに沿って支持部315の方に回転させて緩衝効果を提供する。その間、弾性アームは弾性力を蓄積する。操作部材302の補助部318が係合部材304の係合部312に対応する場合、弾性アームは、(図9に示すように)補助部318が係合部材304の係合部312に係合するように弾性力をリリースする。
【0052】
より具体的には、第1の実施形態と同様に、第3の実施形態の係合部材304の係合解除部314は第1のレール26のブロック部32(ブロック部32の第2の端部32b)に対応する。第2のレール300が所定の位置Pから第1のレール26に対して第2の所定の方向D2に沿って動かされると、係合部材204の弾性アーム210は、第1のレール26のブロック部32(ブロック部32の第2の端部32b)と係合部材304の係合解除部314との相互接触を介して操作部材302の補助部318が係合部材304の係合部312から外れるように、高さ方向Uに沿って所定角度偏向するように構成されている。その間、戻り弾性部材330は、戻り弾性力J’’に応答して操作部材302が(図9に示す)第2の操作位置K2’’から(図8に示す)第1の操作位置K1’’に戻るよう駆動されるように、第2の所定の方向D2に沿って戻り弾性力J’’をリリースするように構成されている。これにより、第1の弾性部324及び第2の弾性部326は弾性力をリリースするように構成され、第1の弾性部324及び第2の弾性部326によってリリースされた弾性力に応答して、作動機構306(第1の作動部材328及び第2の作動部材332)は(図8に示すように)再度第1の状態S1’’で保持される。
【0053】
したがって、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリ及びスライドレールキットは以下の技術的特徴を有する。
【0054】
1)ユーザが操作した後に所定の操作位置で保持することができない従来技術のリンクロッドとは異なり、本発明の第1~第3の実施形態の操作部材38、202、302は、作動機構34、206、306を第2の状態S2、S2’、S2’’で保持するために、係合部材36、202、302と操作部材38、202、302との相互係合を介して第2の操作位置K2、K2’、K2’’で保持できる。そのため、作動機構34、206、306は、第1のレール26のブロック部32によってもはやブロックされていない状態で保持される。したがって、第2のレール28、200、300を所定の位置Pから第1の所定の方向D1に沿って動かして第1のレール26から外すか又は所定の位置Pから第2の所定の方向D2に沿って動かして第1のレール26に対して引っ込めることができるため、一人で操作するユーザの操作の利便性が向上する。
【0055】
2)第1の実施形態では、係合部材36は接続部66を介して第2のレール28に接続(固定)され、係合部材36の弾性アーム64の移動方向は第2のレール28に対して高さ方向Uであり、第2の実施形態では、係合部材204は接続部208を介して第2のレール28に接続(固定)され、係合部材204の弾性アーム210の移動方向は第2のレール200に対して横方向Tであり、第3の実施形態では、係合部材304は接続部308を介して第2のレール300に可動に取り付けられている(枢結されている)。
【0056】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら、装置及び方法に対して多くの修正及び変更が成され得ることを容易に理解するであろう。したがって、上記開示は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるものと解釈すべきである。
図1
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