(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025032944
(43)【公開日】2025-03-12
(54)【発明の名称】赤ちゃん寝かしつけカ-ドゲ-ム
(51)【国際特許分類】
A63F 1/02 20060101AFI20250305BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20250305BHJP
【FI】
A63F1/02 B
A63F9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023148813
(22)【出願日】2023-08-28
(71)【出願人】
【識別番号】523347671
【氏名又は名称】佐藤 未夏
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 未夏
(57)【要約】
【課題】ゲ-ムを通じて、赤ちゃんの寝かしつけの大変さ(ワンオペの過酷さ、協力することの大切さ等)を理解することができ、それにより将来親になる者への育児に対する心の準備、親以外の者への育児に対する理解促進等の効果が期待できるゲ-ム用のカ-ド、およびそのゲ-ム方法を提供する。
【解決手段】親の立場であるプレ-ヤ-が、サイコロをふって出た目により決まる月齢の赤ちゃんを寝かしつけるために、カ-ドを引いて、月齢ごとに決まった条件達成を目指す。条件は、実際の関連デ-タを参照し定めており、カ-ドは、寝かしつけ達成に必要なものに加え、寝かしつけを妨害する出来事も用意しているため、寝かしつけの大変さを疑似体験することができる。条件達成を目指すプレ-ヤ-は1人の「ワンオペ」か、2人の「協力」のいずれかでプレ-することを選択でき、両形式を体験することでワンオペの過酷さや協力することの大切さを実感することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寝かしつけにとってプラス/マイナスの効果を発揮する下記カ-ド、および親の体力表示用カ-ド、寝かしつけ成功カ-ドからなるゲ-ム用のカ-ド。
プラス:ミルク、あやす、ミルク2倍、ミルク+あやす、電動ハイロ-チェア、おしゃぶり
マイナス:配達のピンポン、外の騒音、隣人の騒音、パ-トナ-帰宅による覚醒、発作的な寝覚め、夜泣き、突然の義両親の訪問、オムツ漏れ、ミルク吐き戻し
【請求項2】
請求項1に記載したカ-ドを用いるゲ-ムであって、1人で条件達成を目指す「ワンオペ」か、2人で協力して条件達成を目指す「協力」のいずれかでプレ-することを選択したうえで、サイコロをふって出た目により決まる月齢の赤ちゃん(新生児~生後12か月目まで)を寝かしつけるために、順番にカ-ドを引いて、月齢ごとに決まった寝かしつけ条件を達成することを目指すカ-ドゲ-ム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、育児における赤ちゃんの寝かしつけをカ-ドゲ-ムに昇華し、ゲ-ムを楽しみながら赤ちゃんの寝かしつけを疑似体験することで、赤ちゃんの寝かしつけの大変さ(ワンオペの過酷さ、協力することの大切さ等)を理解することができ、それにより将来親になる者への育児に対する心の準備、親以外の者への育児に対する理解促進等の効果が期待できるゲ-ム用のカ-ド、およびそのゲ-ム方法を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
育児における最初のハ-ドルは赤ちゃんの寝かしつけといっても過言ではない。そのことは、ネット記事、ブログ、SNS等様々な媒体で話題になっている。しかし、そのような媒体を通じた情報取得は、自己体験ではないので他人事に感じ、実際に寝かしつけを体験した際に「想像よりも大変だった」とギャップを感じることも多々ある。事前に寝かしつけを体験することは困難であるが、実際に寝かしつけが開始する前に、自己体験として何らかの経験ができる手段の存在は極めて重要である。しかしながら、そのような経験ができる手段は従来殆どなかった。
【0003】
カ-ドゲ-ムは手軽に手にすることができ、ゲ-ムを通じて遊びながら知識や経験を習得できるので、知識や経験を伝える有効な手段の一つである。これまでに子供から大人までカ-ドゲ-ム用のカ-ドとして、種々のカ-ドが提案されているが、赤ちゃんの寝かしつけを題材にしたものは存在していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、カ-ドゲ-ムという手軽な手段を用いて、赤ちゃんの寝かしつけを題材にすることで、幅広い年齢層に対して、寝かしつけについての知識を共有することを目的としている。子供でも大人でもゲ-ムを通じて遊びながら、赤ちゃんの寝かしつけを疑似体験することで、赤ちゃんの寝かしつけの大変さ(ワンオペの過酷さ、協力することの大切さ等)を理解することができ、それにより将来親になる者への育児に対する心の準備、親以外の者への育児に対する理解促進等の効果が期待できると考えている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、17種類のカ-ドと1つのサイコロを必須構成要素としたゲ-ムである。カ-ドには、寝かしつけにとってプラス/マイナスの効果を発揮するカ-ド、および親の体力表示用カ-ド、寝かしつけ成功カ-ドがある。1人で条件達成を目指す「ワンオペ」か、2人で協力して条件達成を目指す「協力」のいずれかでプレ-することを選択したうえで、サイコロをふって出た目により決まる月齢の赤ちゃん(新生児~生後12か月目まで)を寝かしつけるために、順番にカ-ドを引いて、月齢ごとに決まった寝かしつけ条件を達成することを目指す。1人でも複数人でもプレ-可能であり、「ワンオペ」と「協力」の両方のプレ-を経験することで、ワンオペの過酷さや協力することの大切さを感じることができる。また、月齢により寝かしつけ条件が異なるため、月齢の違いによる赤ちゃんへの対応の変化を体感できる。さらに、同じ月齢でも、簡単に条件を達成することもあれば、中々達成できず苦戦することもあり、その日の赤ちゃんの気分次第で寝かしつけの難易度が変わるということも実感できる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、子供でも大人でも楽しみながら、赤ちゃんの寝かしつけを疑似体験することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】カ-ドの詳細例である。裏面は全カ-ド共通のデザインで表面の内容がわからないようにする。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は本発明のカ-ドの一例である。下記ル-ル等に基づき
図2のようにプレイすることで、赤ちゃんの寝かしつけを疑似体験することができる。各カ-ドの適切な枚数はプレイ人数により変化するので、ここでは定めない。
<共通ル-ル〉
・プレ-ヤ-は赤ちゃんの親の立場でプレ-をする
・サイコロを振って出た目により、新生児~生後12か月目(6パタ-ン)の寝かしつけ対象赤ちゃんが決まる
・赤ちゃんのパタ-ンごとに、親の体力、寝かしつけ回数、寝かしつけの必要条件が決まっている(後述)
・カ-ドを順番に引いていき、決められた回数の寝かしつけが成功したら目標達成
・寝かしつけ-1の効果は、1回以上寝かしつけを成功している場合、寝かしつけ成功数が-1回される
※寝かしつけ成功数が0回の場合は、それまでに積み上げた寝かしつけ条件がふりだしに戻る
・1回の寝かしつけに必要な回数の2倍超の「ミルク」カ-ドが出た場合、「吐き戻し」状態になる
※「吐き戻し」状態:後述の「吐き戻し」カ-ドと同様に、寝かしつけ成功数-1回+体力-1
・体力が0になった親は1回休みになり、次のタ-ンにパタ-ンごとの上限まで体力が回復する
・引くカ-ドがなくなったら、使用済カ-ドをシャッフルして再開する
<対戦形式でプレ-する場合の追加ル-ル>
・サイコロを任意の順番に振り、大きな数が出た順にスタ-トする
・パタ-ンごとに決まった寝かしつけ回数を早く達成した人の勝利
<プレイバタ-ン>
~ワンオペ~
・自分のタ-ンでカ-ドを1~2枚引く
・引いたカ-ドは全て使わなければならない
・自分の意思でパス(スキップ)はできない
・自分の引いたカ-ドだけで寝かしつけ条件を達成しなければならない
~協力~
・自分のタ-ンでカ-ドを1~3枚引く
・手札にはカ-ドを1枚のみ残すことができる(手札が2枚以上なら、残す1枚以外は使う必要がある)
・自分の意思でパス(スキップ)可能だが、協力者と続けてパスすることはできない
・自分の引いたカ-ドと協力者の引いたカ-ドを用いて、寝かしつけ条件達成を目指す
<カ-ドの種類(と効果)>
~寝かしつけプラスカ-ド~
・ミルク
・あやす(体力-1)
・ミルク2倍
・ミルク+あやす(体力-1)
・電動ハイロ-チェア(新生児~7か月目はサイコロで1以外が出たら、8~9か月目は1・2以外が出たら、10~12か月目は1・2・3以外が出たら寝かしつけ成功回数+1回)
・おしゃぶり(直前に寝かしつけマイナスカ-ドにより、寝かしつけ成功回数-1回されている場合、新生児~7か月目はサイコロで1以外が出たら、8~9か月目は1・2以外が出たら、10~12か月目は1・2・3以外が出たら寝かしつけ成功回数+1回)
~寝かしつけマイナスカ-ド~
・配達のピンポン(寝かしつけ成功回数-1回)
・外の騒音(寝かしつけ成功回数-1回)
・隣人の騒音(寝かしつけ成功回数-1回)
・パ-トナ-帰宅による覚醒(寝かしつけ成功回数-1回)
・義両親の突然の訪問(寝かしつけ成功回数-1回、体力-1)
・発作的な目覚め(寝かしつけ成功回数-1回)
・夜泣き(寝かしつけ成功回数-1回、次に必要な「あやし」回数2倍)
・オムツ漏れ(体力-1、サイコロを振って奇数が出たら寝かしつけ成功回数-1回)
・吐き戻し(寝かしつけ成功回数-1回、体力-1)
~その他~
・体力カ-ド(1~4の数字が書かれており、残りの体力を表示する)
・寝かしつけ成功カ-ド(寝かしつけが成功した際に配布される)
<サイコロの目▲1▼~▲6▼ごとに決まる赤ちゃんの月齢、親の体力、寝かしつけ回数、寝かしつけ条件>
▲1▼新生児/体力2/寝かしつけ回数合計7回/条件:1~5回目「ミルク」、6~7回目「ミルク」+「あやす」
▲2▼生後2~3か月目/体力3/寝かしつけ回数合計5回/条件:1~2回目「ミルク」、3~5回目「ミルク」+「あやす」
▲3▼生後4~5か月目/体力4/寝かしつけ回数合計4回/条件:1~4回目「ミルク」+「あやす」
▲4▼生後6~7か月目/体力4/寝かしつけ回数合計3回/条件:1~2回目「ミルク」+「あやす」、3回目「ミルク」+「ミルク」+「あやす」
▲5▼生後8~9か月目/体力4/寝かしつけ回数合計3回/条件:1回目「ミルク」+「あやす」、2~3回目「ミルク」+「ミルク」+「あやす」
▲6▼生後10~12か月目/体力4/寝かしつけ回数合計2回/条件:1~2回目「ミルク」+「ミルク」+「あやす」+「あやす」
【符号の説明】
【0009】
1 カ-ド表面
2 カ-ド表面のカ-ド名称
3 カ-ド表面のカ-ドの図柄
4 カ-ド裏面
5 引く用のカ-ド束
6 使用済のカ-ド束
7 条件達成待ちカ-ド
8 寝かしつけ成功カ-ド
9 体力カ-ド