(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025032999
(43)【公開日】2025-03-12
(54)【発明の名称】カーゴバイク
(51)【国際特許分類】
B62K 15/00 20060101AFI20250305BHJP
B62K 19/46 20060101ALI20250305BHJP
【FI】
B62K15/00
B62K19/46
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024144311
(22)【出願日】2024-08-26
(31)【優先権主張番号】202322326450.7
(32)【優先日】2023-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】524196083
【氏名又は名称】シェンチェン シュンルー イノベーション テクノロジー カンパニー, リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Shenzhen Xunlu Innovation Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 1105, Building T3, Fangda Plaza, Beihuan Avenue, Nanshan, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】グオ, ジョウ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, ビン
【テーマコード(参考)】
3D212
【Fターム(参考)】
3D212BA05
3D212BA06
(57)【要約】
【課題】大積載容量を有する小体積の携帯しやすいカーゴバイクを提供する
【解決手段】本願のカーゴバイクは、少なくとも一つの前輪を含む前部フレーム部材110と、少なくとも二つの補助輪121とステアリング構造とを含む中間フレーム部材120と、少なくとも一つの後輪を含む後部フレーム部材130と、前部フレーム部材と中間フレーム部材とを接続し、且つ前部フレーム部材と中間フレーム部材との水平方向での距離を調整できる伸縮構造140と、中間フレーム部材と後部フレーム部材とを接続し、且つ後部フレーム部材と中間フレーム部材との間の折り畳み状態を調整できる折り畳み装置150とを含む。カーゴバイク上に伸縮構造140と折り畳み装置150を設置することによって、様々な体積の荷物を積載及び運送できるとともに、いくつかの使用シーンで自転車全体の体積を縮小させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーゴバイクであって、
少なくとも一つの前輪を含む前部フレーム部材と、
少なくとも二つの補助輪とステアリング構造とを含む中間フレーム部材と、
少なくとも一つの後輪を含む後部フレーム部材と、
前記前部フレーム部材と前記中間フレーム部材とを接続し、且つ前記前部フレーム部材と前記中間フレーム部材との水平方向での距離を調整できる伸縮構造と、
前記中間フレーム部材と前記後部フレーム部材とを接続し、且つ前記後部フレーム部材と前記中間フレーム部材との間の折り畳み状態を調整できる折り畳み装置とを含む、ことを特徴とするカーゴバイク。
【請求項2】
前記伸縮構造の伸縮ストロークは、25cmよりも大きい、ことを特徴とする請求項1に記載のカーゴバイク。
【請求項3】
前記伸縮構造は、伸縮ロッドとロック部材とを含み、前記伸縮ロッドの一端は、前記中間フレーム部材に接続され、前記伸縮ロッドの他端は、前記前部フレーム部材に接続され、前記ロック部材は、前記伸縮ロッドの伸縮ストロークを制御するために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のカーゴバイク。
【請求項4】
前記中間フレーム部材は、車体ヘッドチューブをさらに含み、前記折り畳み装置は、回転軸をさらに含み、前記回転軸と前記車体ヘッドチューブとの中心距離は、15cm以上である、ことを特徴とする請求項1に記載のカーゴバイク。
【請求項5】
前記中間フレーム部材は、二つの補助輪を含み、前記二つの補助輪は、前記カーゴバイクの両側に設置され、前記二つの補助輪の間の中心距離は、10cmよりも大きい、ことを特徴とする請求項1に記載のカーゴバイク。
【請求項6】
前記補助輪は、一般的な機械式ホイール又はモータ駆動式ホイールである、ことを特徴とする請求項1に記載のカーゴバイク。
【請求項7】
前記中間フレーム部材は、補助輪ブラケットをさらに含み、前記補助輪ブラケットの引き出し/引き込み状態と前記折り畳み装置のロック/ロック解除状態との間に、連動関係が存在する、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のカーゴバイク。
【請求項8】
前記補助輪ブラケットが引き出し状態にある時にのみ、前記折り畳み装置は、ロック解除状態にある、ことを特徴とする請求項7に記載のカーゴバイク。
【請求項9】
前記補助輪ブラケットは、前記折り畳み装置と繋がり、前記補助輪ブラケットが引き出し状態にある時に、ロック解除状態まで前記折り畳み装置を駆動することができ、前記補助輪ブラケットが引き込み状態にある時に、ロック状態まで前記折り畳み装置を駆動することができる、ことを特徴とする請求項8に記載のカーゴバイク。
【請求項10】
前記補助輪ブラケットは、ロック係止部材と、復帰ばねと、スリーブと、エジェクタロッドと、カムとを含み、前記ロック係止部材の一端は、前記復帰ばねと繋がり、他端は、前記折り畳み装置と繋がり、前記補助輪は、前記カムの周りに軸方向に前後に回転することができる、ことを特徴とする請求項8に記載のカーゴバイク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、自転車技術分野に関し、特にカーゴバイクに関する。
【背景技術】
【0002】
カーゴバイクは、一般的に、該カーゴバイクの縦方向の軸線に沿って設置される前輪、後輪及びフレームを含む。一般的には、カーゴバイクは、品物及び/又は人員を積載及び/又は運送するためのフロント荷物積載部をさらに含み、これによりカーゴバイクは、相対的に大きくなる。なお、カーゴバイクは、一般的に該自転車を駆動するための伝動システムと、クランク軸に接続されて該伝動システムの噛み合いに用いられるペダルと、ユーザが座るためのシート配置と、該カーゴバイクを方向転換するためのステアリング配置とをさらに含む。
【0003】
フロント積載カーゴバイクは、重心が低く操作制御しやすく、荷物積載容量が大きく、積載される人と荷物がより安全であることが見えるなどの特徴があるため、多くのユーザに愛されている。しかし、フロント積載カーゴバイクの車体が長過ぎて、体積が大きいため、小空間での方向転換と移動がしにくく、駐輪の場合の占有面積が大きく、長距離運送コストが高いなどの問題が存在する。従来の小体積のカーゴバイクの荷物積載容量は、ユーザの需要を満たすことができず、ユーザ体験が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに基づき、従来のカーゴバイクの車体が長過ぎて体積が大き過ぎるという問題に対して、大積載容量を有する小体積の携帯しやすいカーゴバイクを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施例は、カーゴバイクを提供する。該カーゴバイクは、少なくとも一つの前輪を含む前部フレーム部材と、少なくとも二つの補助輪とステアリング構造とを含む中間フレーム部材と、少なくとも一つの後輪を含む後部フレーム部材と、前記前部フレーム部材と前記中間フレーム部材とを接続し、且つ前記前部フレーム部材と前記中間フレーム部材との水平方向での距離を調整できる伸縮構造と、前記中間フレーム部材と前記後部フレーム部材とを接続し、且つ前記後部フレーム部材と前記中間フレーム部材との間の折り畳み状態を調整できる折り畳み装置とを含む。
【0006】
いくつかの実施例では、前記伸縮構造の伸縮ストロークは、25cmよりも大きい。
【0007】
いくつかの実施例では、前記伸縮構造は、伸縮ロッドとロック部材とを含み、前記伸縮ロッドの一端は、前記中間フレーム部材に接続され、前記伸縮ロッドの他端は、前記前部フレーム部材に接続され、前記ロック部材は、前記伸縮ロッドの伸縮ストロークを制御するために用いられる。
【0008】
いくつかの実施例では、前記中間フレーム部材は、車体ヘッドチューブをさらに含み、前記折り畳み装置は、回転軸をさらに含み、前記回転軸と前記車体ヘッドチューブとの中心距離は、15cm以上である。
【0009】
いくつかの実施例では、前記中間フレーム部材は、二つの補助輪を含み、前記二つの補助輪は、前記カーゴバイクの両側に設置され、前記二つの補助輪の間の中心距離は、10cmよりも大きい。
【0010】
いくつかの実施例では、前記補助輪は、一般的な機械式ホイール又はモータ駆動式ホイールである。
【0011】
いくつかの実施例では、前記中間フレーム部材は、補助輪ブラケットをさらに含み、前記補助輪ブラケットの引き出し/引き込み状態と前記折り畳み装置のロック/ロック解除状態との間に、連動関係が存在する。
【0012】
いくつかの実施例では、前記補助輪ブラケットが引き出し状態にある時にのみ、前記折り畳み装置は、ロック解除状態にある。
【0013】
いくつかの実施例では、前記補助輪ブラケットは、前記折り畳み装置と繋がり、前記補助輪ブラケットが引き出し状態にある時に、ロック解除状態まで前記折り畳み装置を駆動することができ、前記補助輪ブラケットが引き込み状態にある時に、ロック状態まで前記折り畳み装置を駆動することができる。
【0014】
いくつかの実施例では、前記補助輪ブラケットは、ロック係止部材と、復帰ばねと、スリーブと、エジェクタロッドと、カムとを含み、前記ロック係止部材の一端は、前記復帰ばねと繋がり、他端は、前記折り畳み装置と繋がり、前記補助輪は、前記カムの周りに軸方向に前後に回転することができる。
【0015】
本出願の実施例によるカーゴバイクの有益な効果は、以下のとおりである。カーゴバイク上に伸縮構造と折り畳み装置を設置し、伸縮構造で前部フレーム部材と中間フレーム部材との間の距離を調整することによって、様々な体積の荷物を積載できるようになる一方、折り畳み装置で中間フレーム部材と後部フレーム部材との間の折り畳み状態を調整することによって、いくつかの使用シーンでカーゴバイク全体の体積を減少させることができ、カーゴバイクの使用シーンが拡張される。本出願の実施例によるカーゴバイクは、伸縮構造と折り畳み装置を組み合わせて、ユーザの様々な荷物積載の需要を満たす前提で、さらに多種類の使用シーンまで拡張されることができ、ユーザ体験が極めて良い。
【図面の簡単な説明】
【0016】
一つ又は複数の実施例をそれに対応する図面によって例示的説明するが、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではない。図において同じ参照数字記号を有する素子は、類似する素子を表し、特に指摘しない限り、図中の図は、比例を限定するものではない。
【
図1】
図1は、本出願の実施例によるカーゴバイクの、折り畳んでおらず且つ荷物を積載していない状態下の構造概略図である。
【
図2】
図2は、本出願の実施例によるカーゴバイクの、折り畳んでおらず且つ荷物を積載した状態下の構造概略図である。
【
図3】
図3は、本出願の実施例によるカーゴバイクの、折り畳んでおり且つ荷物を積載していない状態における構造を示す第1の概略図である。
【
図4】
図4は、本出願の実施例によるカーゴバイクの、折り畳んでおり且つ荷物を積載していない状態における構造を示す第2の概略図である。
【
図5】
図5は、本出願の実施例によるカーゴバイクの、折り畳んでおり且つ荷物を積載した状態における構造を示す第1の概略図である。
【
図6】
図6は、本出願の実施例によるカーゴバイクの、折り畳んでおり且つ荷物を積載した状態における構造を示す第2の概略図である。
【
図7】
図7は、本出願の実施例による補助輪ブラケットの構造概略図であり、補助輪ブラケットの具体的な構造を示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本考案の上記目的、特徴及び利点をより明瞭かつ容易に理解できるように、以下、図面を結び付けながら本考案の具体的な実施形態について詳しくに説明する。本考案を十分に理解するために、以下の記述では、具体的な詳細が多く述べられている。しかし本考案は、ここに記述されたものと異なる多くの他の形態によって実施されることができ、当業者であれば、本考案の含意に反しない状況下で類似する改良を行うことができるため、本考案は、以下に開示される具体的な実施例に限定されない。
【0018】
本考案の説明において、理解すべきこととして、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」などの用語で示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本考案を容易かつ簡単に説明するためのものに過ぎず、示される装置又は部品が特定の方位を有し、特定の方位で構成され、操作されなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本考案に対する制限と理解されるべきではない。
【0019】
なお、「第1の」、「第2の」などの用語は、説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を明示又は示唆するもの、又は示される技術的特徴の数を暗黙的に示すものとして理解してはならない。これにより、「第1」、「第2」で限定された特徴は、一つ以上の該特徴を明示的又は暗黙的に含んでもよい。本考案の記述において、特に明確で具体的に限定されていない限り、「複数」は、少なくとも二つ、例えば二つ、三つなどを意味する。
【0020】
本考案において、特に明確に規定と限定されていない限り、「取り付け」、「繋がり」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定的に接続されてもく、取り外し可能に接続され又は一体化されてもよく、機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよく、特に明確に限定されていない限り、直接的な繋がりであってもよく、中間媒体による間接的な繋がりであってもよく、両素子の内部の連通又は両素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本考案における具体的な意味を理解することができる。
【0021】
本考案において、特に明確に規定と限定されていない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1と第2の特徴が直接的に接触するか、又は第1と第2の特徴が中間媒体を介して間接的に接触することであってもよい。そして、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上又は斜め上にあるか、又は第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも高いことを示すだけであってもよい。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下又は斜め下にあるか、又は第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも低いことを示すだけであってもよい。
【0022】
説明すべきこととして、素子は、別の素子に「固定され」又は「設置される」と呼ばれる場合、直接的に別の素子上にあってもよく、又は中間素子が存在していてもよい。ある素子が別の素子に「接続」されると見なされる場合、それは、直接的に別の素子に接続されてもよく、又は中間素子が同時に存在していてもよい。本明細書で使用される用語「垂直な」、「水平の」、「上」、「下」、「左」、「右」及び類似する表現は、説明するためのものに過ぎず、唯一の実施形態を表すものではない。
【0023】
カーゴバイクは、荷物/人を積載/運送できる自転車であり、カーゴバイクは、一般的な足こぎ自転車であってもよく、モータにより駆動される電動自転車であってもよい。理解すべきこととして、本出願ではカーゴバイクの駆動方式などを限定せず、即ち本出願で言及したカーゴバイクは、一般的な足こぎ自転車であってもよく、モータにより駆動される電動自転車であってもよく、無論、他の方式によって駆動される自転車であってもよい。
【0024】
図1は、本出願の実施例によるカーゴバイクの構造概略図である。
図1に示すように、カーゴバイクは、前部フレーム部材110と、中間フレーム部材120と、後部フレーム部材130と、伸縮構造140と、折り畳み装置150とを含む。
【0025】
ここで、前部フレーム部材110上に前輪111が設置され、前輪111の数は、少なくとも一つであり、具体的な数について本出願の実施例では限定しない。中間フレーム部材120上に補助輪121とステアリング構造123が設置され、補助輪121の数は、少なくとも二つであり、具体的な数について本出願の実施例では限定せず、ステアリング構造123は、カーゴバイクの進行方向を変更するために用いられる。後部フレーム部材130上に後輪131が設置され、後輪131の数は、少なくとも一つであり、具体的な数について本出願の実施例では限定しない。伸縮構造140は、前部フレーム部材110と中間フレーム部材120とを接続するために用いられ、伸縮構造140と、前部フレーム部材110と、中間フレーム部材120とは、囲んで積載エリアを形成し(図示せず、以下同様)、積載エリアは、荷物及び/又は人を積載するために用いられる。伸縮構造140は、前部フレーム部材110と中間フレーム部材120との水平方向での距離を調整することによって、積載エリアの大きさを変更することができる。折り畳み装置150は、中間フレーム部材120と後部フレーム部材130とを接続するために用いられ、後部フレーム部材130と中間フレーム部材120との間の折り畳み状態を調整することができる。
【0026】
図1に示すように、伸縮構造140の伸縮ストロークが最短であり、この場合、前部フレーム部材110と中間フレーム部材120との水平方向での距離が最も短く、この時のカーゴバイクは、一般的な自転車として使用されてもよい。
【0027】
図2に示すように、伸縮構造140は、伸張状態にあり、この場合、伸縮構造140の伸縮ストロークを調整することで、荷物体積に基づいて前部フレーム部材110と中間フレーム部材120との水平方向での距離を調整することができ、それによって荷物体積に基づいて積載エリアの大きさを調整する。
【0028】
図1~2に示すように、折り畳み装置150は、ロック状態にあり、中間フレーム部材120と後部フレーム部材130とを接続するために用いられ、この場合、折り畳み装置150は、固定的に接続する役割を果たし、カーゴバイクは、一般的な自転車の形態になる。
【0029】
図3~6に示すように、折り畳み装置150は、ロック解除状態にあり、後部フレーム部材130は、中間フレーム部材120の側方に折り畳まれることができ、この場合、前部フレーム部材110上に設置される前輪111と、中間フレーム部材120上に設置される二つの補助輪121とは、安定した三点支持を形成する。この場合、カーゴバイクの車体全体の長さ及び体積が著しく縮小し、ユーザによる携帯及び輸送を容易にするとともに、エレベータ、戸口、狭いカーブなどのユーザの出入りを容易にし、駐輪の場合に面積をより小さく占有してもよい。また、前部フレーム部材110上に設置される前輪111と、中間フレーム部材120上に設置される二つの補助輪121との間は、安定した三点支持を形成するため、カーゴバイクの駐輪又は行動時にいずれも非常に安定して堅牢である。
【0030】
説明すべきこととして、本出願の実施例では、伸縮構造140及び折り畳み装置150はいずれも、汎用されるいくつかの一般的な伸縮構造設計及び折り畳み構造設計を採用することができ、そして、伸縮構造140の伸縮状態及び伸縮ストロークと、折り畳み装置150のロック/ロック解除状態との間に、一対一対応する関係が存在しておらず、ユーザは、積載される荷物の体積、種類、使用シーン及び使用状態などに基づいて、任意に組み合わせて調整してもよい。本出願の実施例は、これについても限定しない。例えば、伸縮構造140が伸張状態にある時、折り畳み装置150は、ロック/ロック解除のいずれか一つの状態にあってもよく、伸縮構造140が短縮状態にある時、折り畳み装置150は、ロック/ロック解除のうちのいずれか一つの状態にあってもよい。
【0031】
いくつかの実施例では、引き続き
図1~2を参照すると、伸縮構造140の伸縮ストロークは、25cmよりも大きく、好ましくは、伸縮構造140の伸縮ストロークは、最大で50cm程度に達することができ、カーゴバイクが大部分の日用品を積載できることを確保することができる。無論、これは一種の好ましい設定に過ぎず、伸縮構造の具体的な伸縮ストロークについて、ここでは限定しない。
【0032】
いくつかの実施例では、引き続き
図1~2を参照すると、中間フレーム部材120は、車体ヘッドチューブ122をさらに含み、車体ヘッドチューブ122は、ステアリング構造123と直接的に繋がり、折り畳み装置150は、回転軸151をさらに含み、回転軸151と車体ヘッドチューブ122との中心距離は、15cm以上であり、後部フレーム部材130が折り畳んだ状態にある時の幅を適宜に確保することができ、エレベータ、戸口、狭いカーブなどの出入りをより容易にすることができ、狭い場所での駐輪をより容易にすることもできる。説明すべきこととして、回転軸151と車体ヘッドチューブ122との中心距離は、具体的に回転軸151の端面の中心点と、車体ヘッドチューブ122の中心軸線との間の距離を指す。
【0033】
いくつかの実施例では、中間フレーム部材120上に設置される補助輪121の数は、少なくとも二つであるが、具体的な数について本出願の実施例では限定しない。さらに、補助輪121の数が二つである時、二つの補助輪121は、カーゴバイク車体の左右両側に設置され、より安定化するために、二つの補助輪121の間の中心距離は、20cmよりも大きく設定されるが、具体的な数値について本出願の実施例では限定しない。
【0034】
さらに、補助輪121は、一般的な機械式ホイール又はモータ駆動式ホイールであってもよく、本出願の実施例では、これに対して限定しない。
【0035】
いくつかの実施例では、
図5~6に示すように、伸縮構造140は、伸縮ロッド141とロック部材142とを含み、ここで、伸縮ロッド141の一端は、中間フレーム部材120に接続され、他端は、前部フレーム部材110に接続され、ロック部材142は、伸縮ロッド141の伸縮ストロークを制御するために用いられる。さらに、ロック部材142は、ホースクランプであってもよく、ホースクランプによる伸縮ロッド141の締め付け又は緩めによって、伸縮する目的を達成する。無論、ロック部材142は、他のロック構造、例えばボルドであってもよく、ボルトの締め付け又は緩めによって伸縮ロッド141の伸縮ストロークを制御し、本出願の実施例は、ロック部材142の具体的な構造に対して限定しない。さらに、ロック部材142は、中間フレーム部材120と繋がることができ、伸縮ロッド141は、前部フレーム部材110と繋がり、伸縮ロッド141は、ロック部材142内に突入でき、ロック部材142は、伸縮ロッド141の前後移動中にそれをロックすることによって、伸縮ストロークを変更することができる。
【0036】
いくつかの実施例では、
図6に示すように、中間フレーム部材120は、補助輪ブラケット124(図示せず、以下同様)をさらに含み、補助輪ブラケット124は、主に補助輪121の状態を制御するために用いられ、補助輪ブラケット124が引き出し状態にある時、補助輪121は、地面と接触することによって、カーゴバイクの運動を補助することができる。補助輪ブラケット124が引き込み状態にある時、補助輪121と地面との間に一定の距離が存在し、この時のカーゴバイクは、前輪111と後輪131の伝動によって自転車の運動を実現する。
【0037】
さらに、補助輪ブラケット124の位置と、折り畳み装置150のロック/ロック解除状態との間に連動関係が存在し、具体的に、補助輪ブラケット124が引き出し状態にある時にのみ、折り畳み装置150がロック解除状態にあるため、補助輪ブラケット124が引き出し状態にあり、補助輪121が地面と接触できる場合にのみ、ユーザは、折り畳み装置150のロックを解除することができ、中間フレーム部材120と後部フレーム部材130との間は、折り畳んだ状態にある。このような設定は、ユーザが誤って折り畳み装置150のロックを解除することがないよう、及び折り畳んだ状態にある時のカーゴバイクの重心が変位し不安定になることがないよう確保し、様々な応用シーンでより安全になる。
【0038】
説明すべきこととして、折り畳み装置150は、一般的な折り畳み構造、例えば回転軸折り畳み構造、軸心折り畳み構造、カム折り畳み構造などを採用してもよく、本出願の実施例は、折り畳み装置の具体的な構造に対して限定しない。補助輪ブラケット124の引き出し/引き込み状態と折り畳み装置150のロック/ロック解除状態との間に存在する連動関係は、様々な連動構造、例えば機械的ロックなどによって実現されてもよく、そして連動関係として、様々な形式が存在してもよく、例えば補助輪ブラケット124が引き出し状態にある時、折り畳み装置150は、ロック状態にあってもよく、本出願の実施例は、具体的な連動構造及び連動関係に対して限定しない。
【0039】
いくつかの実施例では、補助輪ブラケット124は、折り畳み装置150と繋がり、補助輪ブラケット124が引き出し状態にある時に、ロック解除状態まで折り畳み装置150を駆動することができ、補助輪ブラケット124が引き込み状態にある時に、ロック状態まで折り畳み装置150を駆動することができる。
【0040】
説明すべきこととして、折り畳み装置150は、いくつかのセルフロッキング構造をさらに含んでもよく、補助輪ブラケット124が引き出し状態にあり、折り畳み装置150が駆動されてロック解除状態に達すると、折り畳み装置150のセルフロッキング構造は、さらにロック状態にあってもよい。この場合、カーゴバイクを折り畳むために、ユーザは、セルフロッキング構造を解錠する必要があり、このような二重ロック方式は、より安全になることができ、ユーザが誤って補助輪ブラケット124を引き出した場合に、折り畳み装置150の突然のロック解除のために傷付けられることはない。
【0041】
さらに、
図7に示すように、補助輪ブラケット124は、ロック係止部材1241と、復帰ばね1242と、スリーブ1243と、エジェクタロッド1234と、カム1245とを含み、ロック係止部材1241の一端は、復帰ばね1242と繋がり、他端は、折り畳み装置150と繋がり、補助輪121は、カム1245の周りに軸方向に前後に回転することができ、補助輪121が前後に回転する過程において、カム1245がエジェクタロッド1234に一つの作用力を与えることで、エジェクタロッド1234は、スリーブ1223内をスライドすることによって、ロック係止部材1241と折り畳み装置150を駆動して運動させる。
【0042】
具体的に、一方では、補助輪121が前へ回転する時、エジェクタロッド1245は、前へスライドし、復帰ばね1242は、ロック係止部材1241を駆動して前進させ、所定位置において対応する係合溝に係合し、この時、補助輪ブラケット124は、引き込み状態にあり、補助輪121と折り畳み装置150は、いずれも締付け状態である。他方では、補助輪121が後へ回転する時、エジェクタロッド1245は、前へスライドし、復帰ばね1242は、ロック係止部材1241を駆動して対応する係合溝との係合を解放し、折り畳み装置150とロック係止部材1241とは繋がり、この場合、補助輪ブラケット124は、引き出し状態にあり、補助輪121は、地面と接触でき、折り畳み装置150は、ロック係止部材1241と繋がり、この時にロック解除状態にある。
【0043】
以上に記載の実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わされてもよく、記述の簡潔のために、上記実施例における各技術的特徴のすべての可能な組み合わせを網羅的に記述してはいないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾が存在しない限り、すべて本明細の記載の範囲内のものと見なされるべきである。
【0044】
以上に記載の実施例は、本考案のいくつかの実施形態のみを示しており、その説明は、詳しくて具体的であり、しかし、その理由でそれは本考案の範囲に対する制限として理解されてはいけない。指摘すべきこととして、当業者にとって、本考案の構想から逸脱しない前提で、さらにいくつかの変形と改善を行うことができ、それらはいずれも本考案の保護範囲内に属する。そのため、本考案の保護範囲は、添付された請求項に準じるべきである。
【符号の説明】
【0045】
110:前部フレーム部材
111:前輪
120:中間フレーム部材
121:補助輪
122:車体ヘッドチューブ
123:ステアリング構造
124:補助輪ブラケット
1241:ロック係止部材
1242:復帰ばね
1243:スリーブ
1244:エジェクタロッド
1245:カム
130:後部フレーム部材
131:後輪
140:伸縮構造
141:伸縮ロッド
142:ロック部材
150:折り畳み装置
151:回転軸