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特開2025-3321超音波センシング及びイメージング用光ファイバセンサシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003321
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】超音波センシング及びイメージング用光ファイバセンサシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20241226BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】有
【請求項の数】30
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024080422
(22)【出願日】2024-05-16
(31)【優先権主張番号】63/510,079
(32)【優先日】2023-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/492,593
(32)【優先日】2023-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520196081
【氏名又は名称】ディープサイト テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】DeepSight Technology, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】リ,フ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ムコン
(72)【発明者】
【氏名】リ,イハン
(72)【発明者】
【氏名】シュー,リンフア
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ラン
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ,グアンミン
(72)【発明者】
【氏名】チュー,ジャンガン
(72)【発明者】
【氏名】ハザリアン,マイク
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE13
4C601GA20
4C601GA21
4C601JC20
4C601KK31
(57)【要約】
【課題】医療用途において、物体を視覚化及び追跡して解剖学的イメージングを提供するための高感度を有する新しい改善されたコンパクト技術が必要である。
【解決手段】光ファイバ式音響センサは、超音波信号を含む音響信号を検出及び受信し、かつ関連付けられた光信号を処理及び解釈のためのシステムに提供して、追跡、定位、及びイメージング能力を実装するように構成された、音響応答性光学構造を含む。光ファイバ式センサは、光ファイバの端部に、又は光ファイバの長さに沿って配設される。光ファイバ式センサは、例えば、医療デバイスを含む、様々なデバイス内に含まれる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
センサファイバを備え、
前記センサファイバは、
コア及びクラッディング構造を備える光導波路と、
光共振器、光干渉計、ファセット端部微細構造、及び偏光感知構造のうちの少なくとも1つを含む、前記光導波路の第1の端部に結合された光センサ構造と、を含み、
前記光センサ構造は、
音響信号を検出し、
前記音響信号に対応する光信号を前記光導波路に提供するように構成されている、装置。
【請求項2】
前記光導波路を取り囲む第1の部分と、前記光センサ構造を少なくとも部分的に取り囲む第2の部分と、を伴って構成されたカプセル化構造を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記光センサ構造が、光ファイバセンサである、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記光センサ構造が、ファブリペロー共振器、ウィスパリングギャラリーモード共振器、マイクロリング、マイクロトロイド、スパイラル共振器、又はフォトニック結晶共振器を含む、光共振器である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記光センサ構造が、マッハツェンダー(MZ)干渉計、ファブリペロー干渉計、位相シフトコヒーレント干渉計、又はセルフミキシング干渉計を含む、光干渉計である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記光センサ構造が、音響応答性メタ表面パターン、音響応答性低次元材料、又は光物質相互作用を増幅するようにパターン化されたプラズモン構造を含む、ファイバ端部ファセットである、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記光センサ構造が、前記音響信号に応答して、透過光の偏光変化を誘起するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記光センサ構造が、ポイントセンサ又はラインセンサである、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記コア又は前記クラッディング構造が、相対的に小さいヤング率(E)及び相対的に高い光弾性係数のうちの少なくとも1つを有する材料を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記クラッディング構造が、前記コアよりも低い屈折率(n)を有する、請求項2に記載の装置。
【請求項11】
前記カプセル化構造の音響インピーダンスが、光共振器構造インピーダンスから20%以内のインピーダンスに整合するように選択される、請求項2に記載の装置。
【請求項12】
前記カプセル化構造が、相対的に小さいヤング率(E)、相対的に高い光弾性係数、及び/又は相対的に大きい屈折率(n)を有する材料を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項13】
前記カプセル化構造の音響インピーダンスが、光共振器構造インピーダンスから20%以内のインピーダンスに整合するように選択される、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記センサファイバが配設されている医療デバイスを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記医療デバイスが、針、内視鏡、カテーテル、カニューレ、ガイドワイヤ、外科用ツール、診断ツール、又は治療ツールのうちの1つである、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記医療デバイスが、
前記センサファイバを受容するように構成されたシャフト部分と、
前記光センサ構造を受容するように構成された先端部分と、を含む針である、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記針が、前記光センサ構造に近接して、前記シャフト部分又は前記先端部分に窓を更に含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記針が、前記シャフト部分に配設されたチャネルを更に含み、前記センサファイバが、前記チャネル内に配設されている、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記針が、前記針の周りに配設され、かつ前記センサファイバを含むように構成されたシースを更に含む、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記針が、前記シャフト部分又は前記先端部分に複数の追加の窓を更に含む、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記光センサ構造が、少なくとも180度、少なくとも270度、少なくとも300度、少なくとも330度、又は360度の方向範囲にわたって前記音響信号を検出するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
前記光センサ構造が、前記音響信号の前向き検出のために構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項23】
前記光センサ構造が、音響信号の後ろ向き検出のために更に構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項24】
前記光センサ構造が、前記音響信号の横向き検出のために構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
前記光センサ構造が、シリカを含む遠位部分と、ポリマーを含む近位部分と、を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記光センサ構造が、インファイバブラッググレーティングを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項27】
前記コアが、前記光導波路における複数のコアの中に含まれる、請求項1に記載の装置。
【請求項28】
前記光導波路を介して、前記光センサ構造に光を提供するように構成された光源と、
前記光信号を受信するように構成された光検出器と、
処理ユニットと、を備え、
前記処理ユニットは、
前記光源を制御し、
前記光検出器から、前記光信号に基づく光データを受信し、
前記光データに基づいて、画像生成及び場所判定のうちの少なくとも1つを実行するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項29】
熱及び機械的応力のうちの少なくとも1つの印加を介して、前記光センサ構造の共振を調整するように構成された波長調節機構を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項30】
前記光源が、手術用レーザであり、前記処理ユニットが、前記手術用レーザの波長を調節するように更に構成されている、請求項28に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、FIBER-OPTICAL SENSOR SYSTEM FOR ULTRASOUND SENSING AND IMAGINGと題された、2023年6月23日に出願された米国仮出願第63/510,079号の優先権を主張する。本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、OPTICAL FIBER WITH AN ACOUSTICALLY SENSITIVE FIBER BRAGG GRATING AND ULTRASOUND SENSOR INCLUDING THE SAMEと題された、2023年6月23日に出願された米国仮出願第63/522,793号に更に関連する。本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2023年6月23日に出願された、「TRANSPONDER TRACKING AND ULTRASOUND IMAGE ENHANCEMENT」と題された、米国仮出願第63/522,994号に更に関連する。本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2023年10月23日に同時出願された、Transponder Tracking and Ultrasound Image Enhancementと題された、代理人整理番号109835-1394978を有する米国特許出願に更に関連する。本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2023年10月23日に出願され、代理人整理番号109835-1386207を有する、Miniature Mixed Array Imaging Probeと題された米国仮特許出願を、参照により更に組み込む。
【0002】
本発明は、概して、超音波センシング及びイメージングの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
音響イメージングは、医療イメージングを含む様々な産業において使用されている。音響イメージング技術を使用して、患者の身体の内部イメージングを視覚化及び提供し得る。更に、音響イメージング技術は、生検、流体吸引、薬物・神経ブロック/麻酔又は生物製剤などの治療薬の送達、カテーテル挿入、針案内、針留置、深部静脈挿管、注射、IVの留置、PICライン、デバイス埋め込み、低侵襲外科的処置などを含むが、これらに限定されない、診断又は治療臨床処置などの医療用途で使用される物体(例えば、針、カテーテル、ガイドワイヤ、内視鏡など)を視覚化及び追跡するために使用され得る。医療用途に音響イメージングを使用することは、いくつかの利点を提供する。例えば、超音波イメージングなどの音響イメージングは、非侵襲的なイメージング形態である。加えて、超音波イメージングは、顕著な浸透深さを有することが知られている超音波信号を使用する。
【0004】
非医療用途では、超音波は、用途の中でも、欠陥検出、非破壊試験、構造試験、及び微粒子粒子選別のための産業用途、採鉱及び掘削作業並びに水中海洋用途を含む地質学用途で使用される。
【0005】
いくつかの既存のイメージング技術は、トランスデューサが医療物体を視覚化及び追跡し、及び診断又は治療医療処置中に画像を生成するために、音響エネルギー生成(AEG)材料を使用する。一般的に使用されるAEG材料としては、当業者に知られている多くの材料の中でも、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、セラミック、圧電単結晶(例えば、PIN-PT、PIN-PMN-PT)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの圧電材料が挙げられる。AEGトランスデューサには、制限がある。追跡される対象物及び/又は視覚化される解剖学的構造のエコー原性は、追跡される対象物及びイメージングされる組織の画像品質に影響を与え得る。特定の医療処置では、小さいフォームファクタが必要であり、小さいAEGトランスデューサは、概して、低~最小信号出力を有する。したがって、サイズ制限(例えば、物理的なサイズ)のために、小さいフォームファクタを必要とする医療用途にAEGトランスデューサを使用することは、困難であり得る。
【0006】
したがって、特に医療用途において、物体を視覚化及び追跡して解剖学的イメージングを提供するための高感度を有する新しい改善されたコンパクト技術が必要である。
【発明の概要】
【0007】
超音波センシング及びイメージングのためのシステム、デバイス、及び方法が本明細書で提示される。特に、本明細書に記載されるシステム、デバイス、及び方法は、ファイバマイクロセンサデバイス、及びシステム、及び使用方法を含み得る。
【0008】
一実施形態では、センサファイバを備える装置が提供される。センサファイバは、コア及びクラッディング構造を備える光導波路と、光共振器、光干渉計、及び偏光感知構造のうちの少なくとも1つを含む、光導波路の第1の端部に結合された光センサ構造と、を含み得、光センサ構造は、音響信号を検出し、音響信号に対応する光信号を光導波路に提供するように構成されている。センサファイバは、光導波路を取り囲む第1の部分と、光センサ構造を少なくとも部分的に取り囲む第2の部分と、を伴って構成されたカプセル化構造を更に含んでもよい。
【0009】
いくつかの態様では、本明細書に記載されるデバイスは、コア及びクラッディング構造を含む光導波路と、光共振器、光干渉計、ファセット端部微細構造、及び偏光感知構造のうちの少なくとも1つを含む、光導波路の第1の端部に結合された光センサ構造であって、光センサ構造は、音響信号を検出し、音響信号に対応する光信号を光導波路に提供するように構成されている、光センサ構造と、を含むセンサファイバを含む装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本明細書に組み込まれる添付の図は、本明細書の一部を形成し、超音波センシング及びイメージングのためのシステム、方法、及びデバイスの実施形態を例示する。説明とともに、図面は、当業者が、本明細書に記載される方法、システム、及びデバイスの原理を説明し、本明細書に記載される方法、システム、及びデバイスを作成及び使用することを可能にする。図面は、本明細書に記載される実施形態の様々な特徴を例示するために提供され、必ずしも縮尺通りに描かれてはいない。図面において、同様の参照番号は、同一又は機能的に類似した要素を示す。
【0011】
図1】本明細書の実施形態による光ファイバセンサとともに使用するための光センサシステムを示す。
図2】本明細書の実施形態による光ファイバセンサとともに使用するための光センサシステムを示す。
図3A】光ファイバセンサ及び関連付けられた光ファイバを含むセンサファイバを示す。
図3B】光導波路と、光センサとしてのファブリペロー共振器を有する光共振器構造と、を含むセンサファイバを示す。
図4A-4E】本明細書の実施形態による光共振器構造のいくつかの変形例を示す。
図5A-5B】本明細書の実施形態による光センサシステム及び光ファイバセンサの例を示す。
図5C-5D】本明細書の実施形態による光センサシステム及び光ファイバセンサの例を示す。
図5E-5F】本明細書の実施形態によるマイクロファセット構造の例を示す。
図6A-6DD】本明細書の実施形態による光センサシステム及び光ファイバセンサの例を示す。
図6E-6F】本明細書の実施形態による光センサシステム及び光ファイバセンサの例を示す。
図6G-6H】本明細書の実施形態による光センサシステム及び光ファイバセンサの例を示す。
図7A-7D】光導波路の端部を成形又は機械加工するために使用され得る製造技法の例を提供する。
図8A-8D】光導波路の端部に光共振器構造を製造するために使用され得る製造技法の例を提供する。
図9A-9B】センサファイバに適用される熱調節の方法を示す。
図10】マルチコア光導波路を含むセンサファイバの一実施形態を示す。
図11A-11B】前向きの光センサを有して配置されたセンサファイバと横向きの光センサを有して配置されたセンサファイバとの間の比較を示す。
図12】本明細書の実施形態による、後ろ向きの音響検出能力を提供するセンサファイバの一実施形態を示す。
図13】本明細書の実施形態による、増加した後ろ向きの音響検出能力を提供するセンサファイバの一実施形態を示す。
図14】本明細書の実施形態による光共振構造の方向範囲を示す。
図15】本明細書の実施形態によるインファイバブラッググレーティングを含む光共振器構造を示す。
図16】本明細書の実施形態による、ファイバ式光センサを動作させる方法を示す。
図17A-17B】本明細書の実施形態に従う、センサファイバを伴って構成された針を示す。
図18A-18D】本明細書の実施形態に従う、センサファイバを伴って構成された針を示す。
図19】側面方向からセンサファイバに入射する音響信号を示す。
図20A-20B】本明細書の実施形態による、統合されたセンサファイバを有する針の拡大図を提供する。
図20C-20D】本明細書の実施形態に従う、センサファイバが内部に含まれる針を示す。
図21】本明細書の実施形態に従う、カテーテル送達針を組み込んだ医療デバイス遠位端部を示す。
図22】針案内又は針場所におけるファイバ式光センサの使用を示す。
図23A-23B】ファイバ式光センサを組み込んだカテーテル送達針を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の様々な態様及び変形例の非限定的な例が、本明細書に記載され、添付の図面に示される。以下の発明を実施するための形態は、本質的に単に例示的であり、本発明又は本発明の適用及び使用を限定することを意図するものではない。本発明の発明を実施するための形態は、超音波イメージング及びセンシングのための光ファイバマイクロセンサシステム、方法、及びデバイスのコンテキストにあるが、本開示は、そのように限定するものとみなされるべきではない。例えば、方法が様々な医療処置に関して本明細書で論じられ得るが、本明細書の実施形態は、他の医療処置、並びに本明細書に記載されるセンシング及びイメージング技術から利益を得ることができる他の産業における他の処置又は方法に好適であり得る。更に、ファイバマイクロセンサを組み込んだ様々なシステム及びデバイスが記載される。本明細書に記載されるようなファイバマイクロセンサは、本明細書に記載されない多様なシステム及びデバイスに統合され、かつ/又はこれらとともに使用され得ることが理解される。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される実施形態に修正を加えることができる。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的であることを意味しない。更に、先行の技術分野、背景、概要、又は以下の発明を実施するための形態に提示される任意の明示的又は黙示的な理論によって拘束する意図はない。
【0013】
様々な構造が、それらの幾何学的特性に従って本明細書に記載される。本明細書で考察されるように、そのように記載される全ての構造は、知られている製造技法の許容誤差に従って、記載される形状から変化し得る。別段明記しない限り、「実質的に」という用語で記載される特徴は、5%以内の正確性であると理解される。例えば、「実質的に平行な」と記載される特徴は、真の平行から5%だけずれ得る。
【0014】
ファイバマイクロセンサ又はファイバセンサデバイスの使用による超音波センシング及びイメージングのためのシステム、デバイス、及び方法が開示される。特に、本明細書に記載される技術は、医療処置中に物体を追跡、視覚化、及び監視(例えば、感知)するとともに、超音波画像を生成し得る。本明細書に記載されるファイバマイクロセンサデバイスは、光ファイバの端部に、又はその長さに沿った指定された場所に配設され、かつ超音波信号を含む音響信号の検出のために構成された、光学デバイスを組み込んでいる。本明細書に記載されるようなセンサファイバは、その端部に結合されたファイバマイクロセンサデバイスを有する光導波路(光ファイバなど)を含む。本明細書で使用される場合、光導波路という用語は、溶解ガラス、ポリマー、半導体/誘電体ウェハ、種々の基板上のナノインプリント/3Dプリントされたポリマー、又は任意の他の光信号チャネル、のような材料システムに基づいて、光ファイバ、光ファイバコア、フォトニック集積導波路、平面導波路などを指し得る。
【0015】
本明細書に記載される技術は、コンパクトなサイズであり、高感度を有し、それによって、様々な産業用途、並びに治療及び診断医療用途に対して実行可能になる。非医療用途では、超音波は、用途の中でも、欠陥検出、非破壊試験、構造試験、及び微粒子粒子選別のための産業用途、採鉱及び掘削作業並びに水中海洋用途を含む地質学用途で使用される。そのような用途は、本明細書に記載される実施形態と一致する。治療及び診断医療用途としては、案内針アクセス、生検、吸引、薬物・生物製剤・麻酔又は他の治療薬の送達、カテーテル挿入、低侵襲処置、物体・組織のアブレーション・焼灼・留置又は移動・切断及び/又は切片化、並びに他の医療処置中の物体(例えば、針、カテーテル、ガイドワイヤなど)の、超音波イメージング及びセンシング(追跡、視覚化、案内、及び監視)が挙げられる。以下の分野における処置及び応用は、診断及び治療処置中の正確な案内及びイメージングのための広範な使用及び必要性の例である:麻酔、心臓学、クリティカルケア、皮膚科学、救急医学、内分泌学、消化器学、婦人科及び産科学、肝臓学、感染症、介入放射線学、筋骨格医学、腎臓学、神経学、腫瘍学、整形外科、疼痛管理、小児科、形成及び再建外科、泌尿器科、及び血管アクセス
【0016】
医療アプリケーションにおける物体の視覚化、追跡、案内、及び定位は、安全な、かつ信頼性の高い様態で医療処置を実行するための重要な態様であり得る。追跡、視覚化、及び場所判定のための物体は、対象の身体内を移動するか、又は対象の身体内に位置する任意のタイプの医療デバイスを含み得る。例えば、医師は、生検を実施して安全性を確保しながら、針先端を視覚化及び追跡する。そのような事例では、正確な針先端視覚化又は追跡は、意図しない血管、神経、組織、又は内臓の損傷を防止又は低減するのに役立ち得る。同様に、限定されるものではないが、流体の吸引、薬物又は生物製剤を用いる関節・腱及び神経の注入、流体又は軟組織塊の生検、石灰化の吸引及び洗浄、組織・臓器又は異物の除去、ステント・フィルタ・弁の留置、永続的・一時的又は生分解性インプラント・シャント又はドレイン、麻酔のための注射、注入療法に使用される血管アクセスデバイスの挿入、アブレーション処置、安全な様態で血管及び/又は他の臓器へのアクセスを得るためのセルディンガー技法又はカテーテル法の実行などの、医療処置を実行するときに、針、内視鏡、カニューレ、腹腔鏡ツール、又は他の医療デバイスツールを視覚化、追跡、又は定位することが有用であり得る。視覚化及び追跡は、特に、制限されたアクセス、介在する組織又は臓器の血液若しくは他の流体に起因して、領域を視覚化することが困難な場合、腹腔鏡処置の低侵襲処置及び開放外科処置の両方において有利であり得る。
【0017】
いくつかの既存の技術は、医療処置中の案内のために超音波イメージングを使用して、関心のある解剖学的構造を視覚化するとともに、挿入された医療デバイス、特にデバイスの遠位及び/又は作業部分を視覚化、定位、及び追跡する。しかしながら、医療用途のための従来の超音波イメージング技術に関連付けられたいくつかの欠点がある。旧来の技術は、超音波を放出するイメージングプローブを使用する。針及び他の挿入された医療デバイスの滑らかな表面のために、表面から反射された入射超音波は、受信方向から離れて操縦され得る。これにより、反射波が弱すぎて検出されにくくなり、処置中にデバイスの場所を判定することが困難になり得る。いくつかの技術では、医療デバイスは、医療デバイスのエコー原性を高めることによって超音波の可視性を高めるために、窪んだ、エッチングされた、又はコーティングされた表面などの、粗い表面を有し得る。しかしながら、そのような努力をしても、制限が残っている。超音波案内ツールはまた、それらの特定の入射角度に依存することによって制約され得、この入射角度は、特に、深く留置されたデバイスに対して、正確な視覚化を提供する能力を制限する。この制約に起因して、超音波案内ツールは、展開可能なソリューションとしてのそれらの有用性、採用、及び費用対効果を制限する表面的な場所に追いやられ得る。
【0018】
提案された光センシング技法と比較して、現在の最先端のAEGトランスデューサ(限定されるものではないが、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、セラミック、圧電単結晶(例えば、PIN-PT、PIN-PMN-PT)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF))には、少なくとも2つの主要な音響性能制限がある。第一に、非常に高い感度を達成するには、特定のAEG材料又は特定の音響設計から製造されたトランスデューサが必要となるが、そのようなトランスデューサは、音響応答において相対的に狭い帯域幅のみを提供し得る。第二に、AEGトランスデューサの音響応答は、電気素子サイズがAEGトランスデューサの共振周波数に対して小さくなるときに、電気インピーダンス不整合に起因して制限され得る。その結果、小さいフォームファクタを必要とする用途(例えば、血管内又は心臓内超音波、内視鏡、針追跡、肺生検、感知、及び監視など)では、小さいAEGトランスデューサの信号対雑音比(SNR)及び帯域幅が低減され、また、特定の用途では、高方向応答を提示し得る。加えて、いくつかのAEGトランスデューサ及びシステムは、アブレーションツール、焼灼ツール、又は組織に電気エネルギーを適用する任意の他の処置又は技法によって引き起こされるような電磁干渉によって影響を受け得る。更に、遠位端部での電気機械トランスデューサの使用は、追加の設計並びに安全性要件及び課題を必要とする導電線及び関連付けられたコンポーネントを含む。
【0019】
対照的に、本開示による光ファイバセンサは、高感度、広帯域幅、及び広い受信角度を有する超音波受信機を提供することができ、電気機械トランスデューサに必要な電気コンポーネントを必要としない。これらの特性により、光ファイバセンサは、既存の技術が感知することができない高調波又は散乱信号を感知することができるものである。更に、本開示による光ファイバセンサは、コンパクト、低コストであり得、スケーラブルなセンサシステムに寄与し得る。本明細書の実施形態は、音響信号を検出するように構成された光ファイバセンサを含む。そのような光ファイバセンサは、光ファイバの端部に、光ファイバの端部に隣接して、又はセンサファイバを作成するために医療デバイス上の診断若しくは治療関連の場所に配設され得る。光ファイバセンサは、限定されるものではないが、ファブリペロー(FP)共振器、光キャビティ共振器、ウィスパリングギャラリーモード共振器、及びフォトニック結晶共振器を含む共振構造、限定されるものではないが、MZI、位相シフトコヒーレント干渉計、セルフミキシング干渉計を含む光干渉計、音響応答性ファイバ端部ファセット、及び音響誘起複屈折偏光センサを含む。
【0020】
音響応答性ファイバ端部ファセットは、音響信号に対するファイバセンサの応答を強化するために様々な微細構造を追加するのに好適な基板を備え得る。そのような微細構造は、音響信号の波面形状を変化させ、かつ音響信号の検出を最大化するように配置された小さい要素のパターン(例えば、光信号のおよそ1つの波長未満のサイズを有する)を含むメタ表面、より変形しやすい特別な光機械的特徴を有する音響応答性低次元材料、及び光物質相互作用を増幅するようにパターン化されたプラズモン構造などの、音響応答性構造であり得る。光センサとして動作することに加えて、ファイバ端部ファセット構造は、音響応答を更に強化するために、本明細書に記載される他の光ファイバセンサに追加されてもよい。例えば、メタ表面が、音響信号の波面形状を変更し、かつ本明細書で議論される他のタイプの光ファイバセンサによって収集された音響信号の収集を最大化して、光ファイバセンサの感度を改善するように配置された、小さい要素のパターンを含んでもよい。低次元材料をファイバ端部ファセットに追加することはまた、そのような材料が音響波によって誘起される変形をより起こしやすくし、変形が、光信号のより大きな変化に変換され得るため、感度を改善し得る。プラズモンパターンをファイバ端部ファセットに書き込むことによって、音響波に対する光学応答を強化することが可能である。この強化は、これらのプラズモンパターンによって生成されたホットスポット及び共振を活用して、光物質相互作用を増幅することによって達成され得る。本明細書で使用される場合、「低次元」又は「二次元」特徴は、1ミクロン未満の厚さを有する特徴を指し得る。
【0021】
前述の光学構造は、音響(超音波など)信号に応答するように構成されている。したがって、これらの光学構造は、音響応答性材料及び/又は音響応答性構造を含み得る。本明細書で使用される場合、音響応答性は、材料又は構造の光学特性を調整する様態で入射音響信号(例えば、超音波音響信号)に応答するように構成された構造又は材料を指す。そのような共振器、干渉計、又は音響応答性ファイバ端部ファセット構造における音響信号への応答は、構造の光弾性効果及び/又は物理的変形に起因し得る。音響信号にさらされると、共振器、干渉計、又は音響応答性ファイバ端部ファセット構造は、音響信号音波の交番圧力からの機械的応力及び/又は歪にさらされる。この機械的応力及び/又は歪は、光弾性効果に起因して光センサ構造の光学特性を変化させ得、また、共振器の物理的構造の変化又は変形を引き起こし得る。偏光式センサでは、光が通過している媒体が音響信号にさらされると、光信号の偏光が変化する。光導波路(例えば、光ファイバ)を介して光源(例えば、レーザ光源、広帯域光源(例えば、ランプ又はLED)、又は他の好適な光源)に結合されると、光センサ構造への音響信号の影響は、光導波路を介して光センサ構造によって戻される光の変化に起因して測定され得る。本開示内では、光信号及び光は、音響信号に応答するものと称され得る。そのような応答は、音響信号と光が通過する媒体との間の相互作用に起因することが理解される。したがって、本明細書で議論されるように、音響応答性と称される材料又は構造は、本明細書で議論される技法によって、本明細書の実施形態による光信号によって測定され得る様態で、超音波環境に典型的な音響信号に応答し得る。
【0022】
本明細書の実施形態は、光ファイバセンサとともに使用するように構成されたシステムを含む。例えば、本開示によるシステムは、光源(例えば、レーザ光源、広帯域光源(例えば、ランプ又はLED)、又は他の好適な光源)、光受信デバイス(例えば、光検出器など)、光学デバイス(スプリッタ、コンバイナ、サーキュレータ、偏光感知カプラ、偏光分析器、偏光コントローラ、周波数シフタなど)、制御デバイス、コンピュータ処理ユニット、及び光ファイバセンサの機能性を容易にする他のデバイスを含み得る。更に、本開示によるそのようなシステムは、トランスデューサ、プローブ、及びそれらの制御のためのハードウェア/ソフトウェアなどの、音響デバイスを含み得る。本開示によるシステムは、容易にするために光ファイバセンサが使用される任意の医療処置を実行するために必要な全てのデバイス、システム、ハードウェア、及びソフトウェアを含む、医療システム及びデバイスを更に含んでもよい。
【0023】
図1は、光ファイバセンサとともに使用するための光センサシステムを示す。本明細書で使用される場合、「光ファイバセンサ」及び「ファイバ式光センサ」という用語は、以下に更に詳細に記載されるように、音響信号を検出するように適合及び/又は構成された光センサを指す。光センサシステム100Aは、レーザなどの光源104と、光検出器などの光受信デバイス103と、1つ以上の光導波路105と、光サーキュレータ102と、光ファイバセンサ101と、を含む。動作中、光源104は、光導波路105を介して、及び光サーキュレータ102を通して、初期光信号111を光ファイバセンサ101に供給する。供給された初期光信号111は、光導波路105に沿って光ファイバセンサ101によって戻される。戻り光信号112は、光サーキュレータ102を通って光導波路105を介して移動し、光受信デバイス103で受信される。上で議論されるように、光ファイバセンサ101に入射する音響信号は、光ファイバセンサ101の光学特性(物理的構造及び光学材料特性を含み得る)を改変する。そのような光学特性の改変は、以下でより詳細に議論されるように、戻り光信号112の変化に従って測定され得る。
【0024】
図2は、光ファイバセンサとともに使用するための光学音響センサシステムを示す。光学音響センサシステム200は、光ファイバセンサ101又は光ファイバセンサアレイ201(図2に描かれるように、複数の光ファイバセンサ101を含む)の使用を容易にするためのコンポーネント、デバイス、ハードウェア、及びソフトウェアを含む。図2の更なる参照は、単一の光ファイバセンサ101の使用を具体的に指し得るが、追加の実施形態では、光ファイバセンサアレイ201は、以下で議論される特徴のいずれかと組み合わせて光学音響センサシステム200に組み込まれてもよく、光ファイバセンサ101の属性である任意の機能性が、光ファイバセンサアレイ201によって更に実行されてもよいことが理解されよう。実施形態では、例えば、図2に示されるように、光学音響センサシステム200は、超音波トランスデューサ及び/又は超音波プローブの使用を容易にするためのハードウェア及び構成部分を含み得る。超音波トランスデューサは、音響信号を生成及び受信するため、又は単に音響信号を生成するために使用され得る。光学音響センサシステム200は、処理システム250、光学サブシステム215、及び出力デバイス208を含み得る。
【0025】
処理システム250は、処理ユニット209及び画像再構成ユニット206を含み得る。処理ユニット209は、少なくとも1つのコンピュータプロセッサ、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読記憶媒体、及び適切なソフトウェア命令を含み得る。処理ユニット209は、光源制御ユニット207、光受信デバイス203、及び音響制御ユニット222に制御信号を提供し、これらから情報信号を受信するように構成されている。処理ユニット209は、光源制御ユニット207と(制御信号及び情報信号を介して)通信し、それによって、光ファイバセンサ101に提供される光信号の制御を提供し得る。処理ユニット209は、音響制御ユニット222と(制御信号及び情報信号を介して)通信し、それによって、音響プローブ245を介した音響信号の制御及び受信を提供し得る。処理ユニット209は、光受信デバイス203と通信して、光受信デバイス203によって受信された光信号に関連付けられた情報信号を受信するように更に構成されている。したがって、処理ユニット209は、必要な制御信号を提供し、かつ光学音響センサシステム200における取得された情報信号を受信するように動作する。
【0026】
処理ユニット209は、画像再構成ユニット206と更に通信し、画像再構成ユニット206は、処理ユニット209によって取得されたデータ及び/又は情報に基づいて画像を生成するように動作する。画像再構成ユニット206は、光ファイバセンサ101及び音響プローブ245によってキャプチャされた、人体などの媒体に関連するデータに基づいて画像を生成し得る。医療デバイス遠位端部231は、針、カテーテル、ガイドワイヤ、送達デバイス、及び/又は患者の体内で使用するように構成された任意の他のデバイス又は装置のうちの1つ以上を含み得る。画像再構成ユニット206は、処理ユニット209を含むシステム内に統合されてもよく、かつ/又は少なくとも1つのコンピュータプロセッサ、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読記憶媒体、及び適切なソフトウェア命令を含む別個のシステムであってもよい。処理システム250は、データ出力を提供するための出力デバイス208に制御信号を提供し得る。出力デバイス208は、例えば、ディスプレイ又はディスプレイを含むデバイスを含み得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、出力デバイス208は、出力されるデータを使用するように構成された医療処置システムなどの、追加のシステムを更に含んでもよい。例えば、出力デバイス208は、内視鏡システム、腹腔鏡システム、ロボット外科システム、神経外科システムを含んでもよく、加えて、相互運用超音波イメージングシステムを含んでもよい。出力データは、医療デバイス遠位端部又は作業部分231の場所に関する情報と、患者の解剖学的構造、組織、他の医療ツール/デバイスなどの、医療デバイス遠位端部231が使用/展開される場所の領域にある媒体から取得された画像を含み得る。
【0028】
光学サブシステム215は、光源制御ユニット207、光源204、光学デバイス202A、202B、202C、及び202D、並びに光受信デバイス203を含む。光源制御ユニットは、初期光信号211の生成を制御するために、光源204とインターフェースし、かつ光源204を制御するように構成されている。光源は、連続波(CW)又はパルス発光(刺激発光、自発発光など)を生成し得る。初期光信号211は、1つ以上のモード及び1つ以上の周波数で提供されるコヒーレント光、例えばレーザ光、を含み得る。初期光信号211は、単一の周波数/波長、周波数/波長の選択、及び/又は広帯域光源であり得る。したがって、光源204は、1つ以上のモード及び1つ以上の周波数でレーザ光を生成するように構成されたレーザアレイを含み得る。加えて、供給された光の偏光は、用途要件に従って、検出された信号レベルを最適化するように制御されてもよい。光の偏光状態は、特定の角度で直線偏光するように、又は円偏光するように制御され得る。直線偏光は、特定の入力超音波方向に最適に応答し、円偏光は、全方向からの超音波に応答する。光の偏光は、レーザ光源出力から定義され得、出力偏光状態は、インラインファイバ偏光子、パドルファイバ偏光コントローラ、インラインファイバ偏光コントローラ、又は他のタイプの偏光コントローラによって制御され得る。光学デバイス202A、202B、及び202Cは、光ファイバセンサ101で受信された初期光信号211を操作するか、又はこれに影響を与えるように構成され得る。初期光信号211は、複数の波長で、又は波長のスペクトル全体にわたって提供され得る。光学デバイス202Aは、例えば、初期光信号211を光ファイバ端部センサ101に導く光導波路205を介して同時に伝送するために光源204によって提供される初期光信号211の複数の周波数を多重化するように構成された波長分割多重(WDM)デバイスを含み得る。光学デバイス202Bは、第1、第2、及び第3のポートを有するサーキュレータであり得、第1のポートは、波長分割多重デバイス(WDM)202Aを通して光源と光通信する。初期光信号211は、第2の光学デバイス202Bを通過し得、第2の光学デバイス202Bは、例えば、光サーキュレータであり得、初期光信号211を光学デバイス202Cに導くように構成されている。光学デバイス202Cは、光ファイバセンサ101に提供される初期光信号211を逆多重化するように構成されたWDMデバイスを含み得、光ファイバセンサ101は、複数の光ファイバセンサ101の各々が異なる波長の光を受信して、その後出力するような、アレイ201の一部であり得る。光学デバイス202Cは、第2の光学デバイス202Bの第2のポートと光通信して、初期光信号を、各々がそれに関連付けられた波長のうちの1つを有する光信号に分割し、次いで第3のポートとWDMデバイスを含み得る光学デバイス202Dとを通して光受信デバイス203に導かれる光ファイバセンサ101からの返された光信号を組み合わせる。
【0029】
初期光信号211は、光ファイバセンサ101(又は光ファイバセンサアレイ201の光センサ101いくつかの実施形態)によって受信され、1つ以上の光導波路205を通して光学デバイス202Cに戻され、光学デバイス202Cは、光受信デバイス203への伝送のために、戻り光信号212(必要な場合)を多重化するように更に構成され得る。戻り光信号212は、光学デバイス202Bを通して光学デバイス202Cによって、光学デバイス202Dの方へ導かれ得、光学デバイス202Dは、光受信デバイス203による受信のために、戻り光信号212を逆多重化するように構成されたWDMデバイスであり得る。
【0030】
光学デバイス202Dは、戻り光信号を受信して、それを個々の波長成分に分割するために、光学デバイス202Bの第3のポートと光通信し得る。例えば、光検出器アレイであり得る光受信デバイス203は、検出された位相シフト又は個々の波長成分の他の変化が感知された音響信号を示すように、戻り光信号の個々の波長成分を受信するために、光学デバイス202Dと光通信し得る。
【0031】
初期光信号211及び戻り光信号212の周波数多重化/逆多重化を必要としない実施形態では、光学デバイス202A及び202Cは必要とされなくてもよいことが理解されよう。光受信デバイス203は、例えば光検出器を含む、入射光を検出するように構成された任意の好適なデバイスを含み得る。光受信デバイス203は、限定されるものではないが、フォトダイオードを更に含んでもよい。光受信デバイス203は、検出された位相シフト、偏光の変化、又は個々の波長成分の他の変化が感知された音響信号を示すように、戻り光信号212の個々の波長成分を受信するために、光学デバイス202D(例えば、波長分割多重スプリッタ)と光通信し得る。戻り光信号212の変化は、(例えば、処理ユニット209によって、並びに/又は偏光感知カプラ及び/若しくは周波数シフタなどの、追加の光コンポーネントによって)感知された音響信号を表すデータに変換され得る(これは、例えば、医療デバイス遠位端部231が診断又は治療処置の領域に挿入される媒体の組織/解剖学的構造を表すデータを生成するために、及び/又は媒体内の医療デバイス遠位端部231の場所を識別するために更に使用され得る)。実施形態では、初期光信号211及び戻り光信号212の信号は、以下の文書に記載されるように、前処理、ビームフォーミング、及び後処理を経得る。各々が参照により本明細書に組み込まれ、超音波ビームフォーミング及び画像処理のための様々な方法を開示する、Image Compounding for Mixed Ultrasound Sensor Arrayと題する、2023年4月20日に出願された米国出願第18/032953号、Synthetic Aperture Imaging Systems and Methods Using Mixed Arrayと題された、2023年3月7日に出願された米国出願第18/205081号、Acousto-Optic Harmonic Imaging with Optical Sensorsと題された、2022年12月29日に出願された米国出願第18/901073号、Ultrasound Beacon Visualization with Optical Sensorsと題された、2022年10月7日に出願されたPCT出願第PCT/US2022/077762号、Multi-Dimensional Signal Detection with Optical Sensorと題された、2022年8月23日に出願されたPCT出願第PCT/US2022/041250号、及びAcoustic Imaging and Measurements Using Windowed Nonlinear Frequency Modulation Chirpと題された、2022年3月2日に出願されたPCT出願第PCT/US2022/018515号。次いで、医療デバイス遠位端部231(又は光ファイバセンサ101)を表す画像及び/又はデータは、コンピュータディスプレイなどを含み得る出力デバイス208上でユーザに表示され得る。医療デバイス遠位端部を表す画像及び/又はデータは、照射領域における医療デバイスの遠位部分を更に含み得る。
【0032】
上で議論されるように、光受信デバイス203は、処理ユニット209と通信する。処理ユニット209は、光受信デバイス203で受信された戻り光信号212を表す情報信号を、光受信デバイス203から受信する。処理ユニット209はまた、光源204によって出力された初期光信号211を表す情報信号を、光制御ユニット207から受信してもよい。処理ユニット209は、(任意選択で、初期光信号211に関連付けられた情報信号と比較して)戻り光信号212に関連付けられた情報信号を処理して、以下で更に議論されるように、光ファイバセンサ101における音響環境についての判定を行うように動作する。音響環境判定は、光ファイバセンサアレイ201の1つ以上の光ファイバセンサ101に入射する音響信号の検出、識別、及び解釈を含み得る。処理ユニット209は、光ファイバセンサ101の光ファイバセンサ101に入射する音響信号の存在及び性質を判定し得る。
【0033】
したがって、光ファイバセンサ101は、音響(例えば、超音波)信号を検出及び/又は受信し、光受信チェーン(例えば、光学デバイス202C、202B、202D)を通して音響信号を表し、かつ音響信号に従う光信号を光受信デバイス203に提供するように機能し得、光受信デバイス203は、光信号を検出及び/又は受信し、光信号を表し、かつ光信号に従う電気信号を処理及び解釈のために処理ユニット209に提供するように構成されている。したがって、処理ユニット209は、受信された音響信号を表し、かつ受信された音響信号に従う電気信号を受信し、電気信号を処理及び解釈して、音響信号から画像を再構成するように構成され得る。例えば、遅延及び加算ビームフォーミング原理(超音波画像を再構成する一般的な方法)を使用して、超音波画像を再構成することができる。遅延及び加算ビームフォーミングにおいて、関心のあるボリューム(画像の領域)における超音波場振幅の空間分布は、送信機、画像ピクセル、及び受信機の間の遅延タイミングに従って再形成され、結果として、受信された超音波信号は、画像を生成する目的で再結合される。遅延及び加算ビームフォーミングにおいて、信号は、遅延に従って各画像ピクセルの場所でコヒーレントに加算される。
【0034】
処理ユニット209は、音響制御ユニット222と更に通信し得る。音響制御ユニット222は、音響プローブ245及び/又は音響トランスデューサ221に制御データを提供し、かつこれから信号データを受信するように構成され得る。音響プローブ245は、エクスビボ又はインビボで使用するように構成され得、超音波信号などの音響信号を生成及び/又は受信するように構成されたAEGトランスデューサ又はAEGトランスデューサのアレイ(又は任意の他の好適な音響トランスデューサ)を含み得る。音響プローブ245はまた、米国特許公開第US2022/0365036号、第US2023/0097639号、第US2022/0350022号、及び第US2023/0148869号に開示されるような、音響信号を生成及び/又は受信するように構成されたAEGトランスデューサ(又は任意の他の好適な音響トランスデューサ)と、光センサを受信するように構成された光センサと、の両方の混合アレイを含んでもよく、それらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。第1のタイプの1つ以上のアレイ要素(例えば、AEGトランスデューサ)を使用して、第1の画像を形成し得る。並行して、第2のタイプの1つ以上のアレイ要素(例えば、光センサ)を使用して、第2の画像を形成するために使用され得る音響エコーを検出する。高感度及び広帯域光センサによって生成される第2の画像は、独立して使用され得るか、又は更に改善された画像を形成するために第1の画像と組み合わせられ得る。光センサの高感度及び広帯域幅のために、光センサによって生成された画像は、改善された空間分解能、改善された貫通深さ、改善された信号対雑音比(SNR)、改善された組織高調波イメージング、及び/又は改善されたドップラー感度を有し得る。
【0035】
音響トランスデューサ221は、診断又は治療処置が実行されているか、又は実行されることになる媒体内でのインビボ展開のために構成されている医療デバイスシステムの構成要素であり得る。音響トランスデューサ221は、カテーテル、カニューレ上などに位置する管腔内トラ又は内空洞トランスデューサを含んでもよいし、選択的に位置決めするためにロボットアームの端部に位置付けられた、又は外科医、助手、又は任意の他の医療関係者によって保持された、腹腔鏡ツールなどでの低侵襲処置中のトランスデューサ位置決めを可能にし得る術中トランスデューサであってもよい。実施形態では、音響トランスデューサ221は、例えば光ファイバセンサ101とともに、医療デバイス遠位端部231と同じ医療デバイス上に配設され得る。実施形態では、音響トランスデューサ221は、医療デバイス遠位端部231のデバイスとは別個の1つ以上のデバイス上に配設され得る。
【0036】
インビボトランスデューサ221は、当技術分野で知られているように、カテーテル/内視鏡/カニューレ上に位置付けられ、媒体における関心のある領域を照射する音波を外向きに伝送し得、前方視プローブと称され得る。あるいは、音響トランスデューサ221は、音響波を側面に放出してもよい。例えば、トランスデューサ221は、IVUS用途で使用される側面放出フェーズドアレイの一部であってもよい。別の例では、トランスデューサ221は、2つの並列管腔を有するガイドカテーテルで使用され得、1つは、ガイドワイヤを捕捉し、1つは、ガイドワイヤ管腔ほど遠位に延伸しない作業管腔である。更に、トランスデューサ221は、音波を半径方向に伝送してもよい。例えば、トランスデューサ221は、ラジアル型(又はセクタ)、リニア型、カーブリニア型(コンベックスアレイ)、台形型、又は超音波イメージングで使用される任意の他の画像フォーマットを有するエコー内視鏡に含まれてもよい。及びリニア型(コンベックスアレイ)音響パターン。ラジアル型エコー内視鏡は、エコー内視鏡のシャフトに対して直角の円周視野、すなわち、挿入チューブに対して垂直な画像を提供し得る。異なる超音波周波数を使用して、遠位及び近位構造の超音波イメージングを提供し得る。ラジアル型エコー内視鏡は、スクリーニングに使用され得るが、組織試料の取得などの治療用途に限定され得る、解剖学的構造の360度画像を提供し得る。カーブリニア型、リニア型、又は他の適切なアレイは、組織試料収集、嚢胞ドレナージ、病変/リンパ節の生検、及び疼痛管理のための注射などの、治療用途に使用され得る。実施形態では、トランスデューサ221は、曲線半径に依存する範囲で可視化し、かつ針/治療デバイスのリアルタイム挿入を可能にする、カーブリニア型内視鏡に組み込まれ得る。そのような実施形態では、超音波ビューは、スコープシャフトと同じ線又は平面にあり得る。更なる実施形態では、トランスデューサ221は、トランスバースアレイに組み込まれ、スコープのシャフトに垂直な平面に画像を提供し得る。
【0037】
更なる処置では、可動式術中トランスデューサが、ロボットアーム又は他のツール(例えば、bk Medical Rob12C4など)の端部に位置付けられ得るか、又は処置中に医療専門家によって単に保持され得る。更に、ある特定のカニューレ及び内視鏡が、カニューレ、カテーテル、又は開頭トランスデューサなどのスコープの前の領域を照射するための前面放出トランスデューサ221を有し得る。
【0038】
典型的なエクスビボトランスデューサ221又はプローブ245は、一般のイメージングのために、又は針案内、針定位、又は針留置などの特定の処置のために一般的に使用されるような、患者の皮膚表面上に位置付けられ得る。
【0039】
処理ユニット209は、光ファイバセンサ101によって受信された音響プローブ245又は音響トランスデューサ221(及び光学音響センサシステム200に接続され得るか、又は光学音響センサシステム200と通信し得る任意の他の音響信号発生器)からの情報信号を使用して、医療デバイス遠位端部231を感知、追跡、及び監視するとともに、処置の領域における解剖学的構造の超音波画像を生成するように構成されている。実施形態では、光ファイバセンサ101又はセンサアレイ201は、散乱信号及び組織高調波とともに、音響プローブ245及び/又は音響トランスデューサ221によって生成された音響信号を受信/検出するように動作する。媒体のイメージングは、音響プローブ245及び/又は音響トランスデューサ221によって出力又は伝送される音響信号と、音響プローブ245及び/又は音響トランスデューサ221並びに光ファイバセンサ101によって受信及び/又は検出される対応する音響信号と、の間の差に従って、処理ユニット209によって達成され得る。検出された信号は、検出された散乱信号及び組織高調波を含み得る。音響プローブ245及び/又は音響トランスデューサ221によって生成された音響信号が通って移動する媒体の部分が、検出された音響信号に従ってイメージングされ得る。
【0040】
光ファイバセンサ101(又はセンサアレイ201)は、音響プローブ245及び/又は音響トランスデューサ221から伝送された音響信号を受信する。光ファイバセンサ101から受信された信号に基づいて、光ファイバセンサ101の場所(したがって、医療デバイス遠位端部231の場所)は、三角測量によって、(例えば、既知の起点から伝送された1つ以上の音響信号の受信に基づいて)及び/又はコヒーレント画像形成によってのいずれかで計算され得る。更なる詳細については、同時係属の、2023年6月23日に出願された、Transponder Tracking and Ultrasound Image Enhancementと題する米国仮出願第63/522,994号と、2023年10月23日に本出願と同時に出願された、代理人整理番号109835-1394978を有する、Transponder Tracking and Ultrasound Image Enhancementと題する米国出願に見出すことができる。光ファイバセンサ101の場所は、音響プローブ245及び/又は音響トランスデューサ221の既知の場所に対する光ファイバセンサ101の相対的な場所を判定するために、解剖学的構造の超音波画像上に重ねられ得る。更に、周囲の解剖学的構造の超音波画像が、光ファイバセンサ101によって、並びに音響プローブ245及び/又は音響トランスデューサ221のうちの1つ以上によって受信された音響信号の組み合わせに従って、コヒーレントに再構成され得る。そのような組み合わせは、音響プローブ245及び/又は音響トランスデューサ221を単独で使用して形成された画像よりも良好な画像品質を生成し得る。
【0041】
医療デバイス遠位端部231を追跡、感知、及び監視するための実施形態では、光学音響センサシステム200は、所定位置に固定されているか、又は場所を追跡されているかのいずれかである複数の音響プローブ245を含み得る。医療デバイス遠位端部231の場所及び移動を追跡、感知、判定、及び監視することは、例えば、光ファイバセンサ101及び音響トランスデューサ221によって検出された複数の音響信号間のタイミング及び/又は方向差を識別することによって、達成され得る。
【0042】
図2に示されるような光学音響センサシステム200の構成は例として提供されていることが理解されよう。本開示の範囲から逸脱することなく、異なる構成が採用されてもよい。例えば、異なる配置の光学デバイス202A/B/C/D、異なる数及び配置の光ファイバセンサ101及び光ファイバセンサアレイ201が採用されてもよい。実施形態では、光源制御ユニット207及び音響制御ユニット222は、処理システム250内に組み込まれ得るか、又は統合され得る。光学音響センサシステム200の構成要素の追加の組み合わせが、本明細書に記載されるような機能性を達成するために適宜選択され得る。
【0043】
図3Aは、光ファイバセンサ及び関連付けられた光ファイバを含む、センサファイバを示す。図3Aに示されるように、装置は、センサファイバ301を含み得る。センサファイバ301は、端部に配設された光ファイバセンサを伴って構成された光ファイバであり得る。センサファイバ301は、コア312及びクラッディング構造313を備える光導波路311を含む。光導波路311は、光導波路311中で、例えばコア312内で、光を伝送又は搬送するように構成されている。コア312は、クラッディング構造313によって囲まれ、保護されている。光導波路311は、光導波路311の長さに沿って実質的に円筒形であり得、及び/又は別の好適な形状であり得る。コア312は、クラッディング構造313の実質的に中心にあり得る。実施形態では、光導波路311は、光ファイバであり得、光ファイバに共通の任意の材料を含み得る。例えば、コア312は、シリカガラス、ポリマー、又は他の適切な材料を含み得る。クラッディング構造313材料は、例えば、超音波誘起圧力又は歪の変化に応答するように選択され得る。超音波によって誘起される圧力又は歪は、変形又は屈折率変化を導入し、光ファイバを通過する光信号の変動につながる。例えば、超音波センサとして使用される場合、変動が大きいほど、感度が高くなり、検出限界が向上する。クラッディング材料は、クラッディング材料に関連付けられた少なくとも1つの材料特性を有し得、少なくとも1つの材料特性は、光ファイバコア312の屈折率(RI)よりも低い屈折率であり得る。ファイバコア、クラッディング材料、及びカプセル化構造のヤング率及び光弾性係数などの材料特性は、同一の材料でも異なる材料でもよく、用途に合わせて適合され得る。より小さいヤング率及びより大きい光弾性係数が、超音波感度の増加及び音響応答性にとって好ましい場合がある。本明細書で使用される場合、音響信号に対して感受性又は応答性であるとは、例えばシリカ材料と比較して、相対的に小さいヤング率(E)、相対的に高い光弾性係数、及び/又は相対的に大きい屈折率(n)を有する材料を指し得る。本明細書で使用される場合、相対的に小さいヤング率は、3.0GPa未満、2.0GPa未満、1.2GPa未満、又は1.2~0.8GPaの範囲内のヤング率を指し得る。相対的に高い光弾性係数C(すなわち、|C-C|)は、C=2*10-121/Paよりも大きい光弾性係数を指し得る。相対的に大きい屈折率は、およそ300nm~2000nmの範囲にある光信号についておよそ1.46よりも大きい屈折率を指し得る。そのような材料は、音響信号を検出するために、本明細書で議論される光学構造の能力を増加、改善、又は最適化するように選択され得る。本明細書に記載される光学構造は、音響信号(例えば、超音波信号)を検出するように構成されているため、それらが構成される材料は、入射音響信号に対する構造の光学特性の感度を最大化するか、又は増加させるように選択され得る。例えば、より低いヤング率を有する材料は、変形するためにより少ない応力を必要とする。いくつかの用途では、変形の増加は、望ましくない場合がある。しかしながら、入射音響信号に応答して増加した変形は、より大きい変形を受ける光学構造を通過する光信号の検出可能な変化を増幅し得るか、又は増加させ得る。同様に、光弾性効果の増加は、本明細書に記載されるような光学構造では望ましいが、異なる目的で構成された異なる構造では望ましくない場合がある。
【0044】
光ファイバコア312は、シリカ、シリコン、光学的に透明なポリマーなどから作製されたものなど、任意の好適なタイプの光ファイバコアであり得ることを理解されたい。非限定的な例として、光ファイバコア312がシリカ(SiO)から作製されている場合、クラッディング材料は、IsraelのMY Polymers Ltd.製の低屈折率光学コーティングである、MY-133であってもよいし、同じくIsraelのMY Polymers Ltd.製の低屈折率光学コーティングである、BIO-133であってもよい。更なる非限定的な例として、コアがシリカよりも高いRIを有するシリコンである場合、クラッディング構造313は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリスチレン(PS)、パリレン、ベンゾシクロブテン(BCB)、MY-133、又はBIO-133であってもよい。
【0045】
光導波路311は、フォームファクタ並びにレーザ及びセンサ波長調節要件に応じて、シングルモード(SM)伝送用又はマルチモード(MM)伝送用に構成され得、この場合、SMファイバのほうがサイズが小さくなるであろう。例えば、1550nm帯域で動作するように構成されたシングルモードファイバは、50umのクラッディング構造直径とコアD≧4.2umとを有し得る。そのようなファイバは、偏光保持ファイバであり得る。1550nm帯域で動作するように構成されたマルチモードファイバは、コアD=50um~60.5um及び125umのクラッディング直径を有し得る。実施形態では、ポリマーファイバ(例えば、PMMA、ポリスチレン)が使用され得る。そのようなファイバは、典型的なガラス光ファイバよりも大きい直径及びより大きい最小曲げ半径を有し得る。他の実施形態では、フォトニック結晶ファイバ(中空構造/周期パターンを有する)が使用され得る。
【0046】
センサファイバ301の端部には、光共振器構造321が配設されている。光共振器構造321は、光導波路311の端部に結合されており、光共振器構造321内に統合された、ファブリペロー(FP)共振器、ウィスパリングギャラリーモード共振器、マイクロリング、マイクロトロイド、スパイラル共振器、又はフォトニック結晶共振器などの、光共振器を含み得る。本明細書に記載される光共振器構造321及び他の光共振器構造は、以下に記載されるように、光共振器に加えて、光共振器の機能性を容易にするように構成された追加の構造及び構成要素を含み得る。光共振器は、光導波路を介して光共振器に供給される第1の光信号(例えば、光)を受信し、かつ光導波路に沿って戻る第2の光信号を提供するように構成されている。第2の光信号は、光共振器構造321に入射する音響信号に対応し、この音響信号を表し得る。上で議論されるように、入射音響信号は、光共振器構造321の物理的変形及び/又は材料特性の改変を引き起こし得る。したがって、光共振器構造によって光導波路311に沿って提供される光信号は、音響信号によって改変され、影響を受け、又は別様に音響信号を示すか、若しくは表し得、したがって、入射音響信号を特徴付けるために使用され得る。
【0047】
センサファイバ301は、例えば、外側コーティング、シールド、保護外層、及び/又はファイバジャケットを含み得る、カプセル化構造314を更に含んでもよい。カプセル化構造314は、光導波路及び311を取り囲む第1の部分314Aと、光共振器構造321を少なくとも部分的に取り囲む第2の部分314Bと、を伴って構成されている。カプセル化構造314は、上で議論されるように、パリレン、MY-133、BIO-133、又は音響信号に対して感受性又は応答性である他の好適なポリマーなどの、ポリマーを含み得る。カプセル化構造314の音響インピーダンスは、音響信号の検出の感度を高めるために、光共振器構造321のインピーダンスに整合するように選択され得る。本明細書で使用される場合、「インピーダンスの整合」は、整合する音響インピーダンスを有する材料及び/又は構造を選択することを指し得、概して、互いから20%以内の音響インピーダンスが許容される整合を提供することは、医療用超音波の当業者には周知である。音響インピーダンスのより近い整合は、音響信号のより良い伝送(例えば、音響信号のより小さな部分が反射される)、したがって、より高い感度につながる。実施形態では、光導波路及び311を取り囲む第1の部分314Aと、光共振器構造321を少なくとも部分的に取り囲む第2の部分314Bと、は、異なる目的で選択された異なる材料を含み得る。例えば、第1の部分314Aは、例えば、整合を向上させ、それによって、音響信号の反射を最小限に抑えるように選択された音響インピーダンスを有する、音響透過性材料を含み得る。第2の部分314Bは、上で議論されるように、光共振器構造321のこの領域における入射音響信号への応答を増加させるために、音響応答性/感受性材料を含み得る。別段明記しない限り、本明細書で議論される全てのカプセル化構造は、異なる目的で選択された異なる材料を含む第1の部分及び第2の部分を含む、カプセル化構造314の特性と類似した特性を含み得る。
【0048】
光共振器構造321は、光導波路311の端部に配設されており、したがって、ファイバ端部センサと称され得る。クラッディング構造313は、第1の直径を有し得、光共振器構造321は、第2の直径を有し得る。第1の直径と第2の直径とは、実質的に同じであってもなくてもよい。用途に応じて、実質的に同じサイズのファイバを有すること、又は対称であってもなくてもよいバルブ様構造などの、ファイバよりも有意に大きいセンサを有することが有利であり得る。サイズの増加は、センサの音響感受性表面積を更に増大させ、全体的な感度を増加させ得る。上で議論されるように、センサファイバ301は、いくつかの例では、特定の医療用途に必要な小さいフォームファクタを考慮して、必要に応じてコンパクトであり得、第1の直径及び/又は第2の直径は、200ミクロン未満、175ミクロン未満、150ミクロン未満、130ミクロン未満、100ミクロン未満、又は85ミクロン未満である。
【0049】
図3Bは、光導波路と、光センサとしてのファブリペロー共振器を有する光共振器構造と、を含むセンサファイバを示す。センサファイバ351は、センサファイバ301の一例であり、上に記載されるようなセンサファイバ301の特徴のいずれかを含み得る。センサファイバ351は、コア352及びクラッディング構造353を有する光導波路371を含む。コア352は、7~12ミクロンの範囲の直径、又はおよそ9ミクロンの直径を有し得る。これらの寸法は、単なる一例として提供されており、本開示の実施形態によって包含されるサイズ及び直径を限定するものではない。センサファイバ351は、例えば、光導波路371と光導波路371の端部に配設された光共振器構造361との両方をカプセル化する外側コーティング、保護外層、及び/又はファイバジャケットを含み得るカプセル化構造354を含み得る。カプセル化構造354は、例えば、内層355及び外層356を含む、多層構造であり得る。内層355は、金、又は光波に対する任意の好適な反射材料層を含み得る一方、外層356は、パリレン、MY-133、BIO-133、又は音響透過性であり得る他の好適な保護層を含み得る。カプセル化構造354は、光導波路371をカプセル化するか、又は取り囲む第1の部分354Aと、光共振器構造361をカプセル化するか、又は取り囲む第2の部分354Bと、を含み得る。カプセル化構造354は、異なる材料の第1の部分及び第2の部分を含む、カプセル化構造314の特徴と同様の特徴を有し得る。光共振器構造361は、光共振器362としてファブリペロー共振器を伴って構成され得る。光共振器362は、光キャビティ365のいずれかの側に配置された遠位反射表面364及び近位反射表面363を含む。遠位反射表面364及び近位反射表面363は、任意の好適な反射材料で構成され得る。図3Bに示されるように、遠位反射表面364及び近位反射表面363は、カプセル化構造354の内層355から形成され、かつ内層355と一体であり、したがって、金又は他の好適な反射材料で形成されている。図3Bに示されるように、遠位反射表面364は、湾曲し得、近位反射表面363は、実質的に平坦であり得る。この配置は、例としてのみであり、遠位及び近位反射表面364/363は、異なる形状及び/又は構成で配置されてもよい。いくつかの追加の例が、図4A~4Eに提供される。他の実施形態では、遠位反射表面364及び近位反射表面363は、異なる材料から形成され得、かつ/又はカプセル化構造354から分離された構造であり得る。光キャビティ365は、遠位反射表面364と近位反射表面363との間に配設されている。本明細書で使用される場合、「光キャビティ」という用語は、通過する光に最小限の減衰を提供する(例えば、典型的には1000よりも高いQ値を有する)材料によって占有されるボリュームを指す。品質(Q)係数は、共振器内の減衰の量を記述する無次元パラメータである。より高いQ値は、より感受性が高い共振器に対応する。
【0050】
光学では、共振キャビティのQ値は、
【数1】
式中、fは、共振周波数であり、Eは、キャビティに蓄積されたエネルギーであり、
【数2】
は、散逸電力である。光学Q値は、キャビティ共振の帯域幅に対する共振周波数の比率に等しい。キャビティ中の共振光子の平均寿命は、キャビティのQ値に比例する。したがって、高いQ値は、低い減衰を表し、キャビティ内の光子の高い寿命を伴う。
【0051】
Q値、並びに感度及び応答性の任意の他の判定は、最終的には、光ファイバコアに使用される材料の選定によって制限される。従来のファブリペロー干渉計は、構造全体にわたってシリカなどの単一の材料から均一に形成され得る。例えばシリカは優れた光透過能力を有するが、同様に例外的な音響感度を有してはいない。卓越した音響感度を有する多数の材料が知られているが、そのような材料は、単独では、光ファイバコアに対するシリカなどの好適な代替にはならない場合がある。本発明は、他の材料に見られる音響感度を利用するために共振アクチュエータを適合させる。
【0052】
光キャビティ365は、ポリマーなどの好適な材料で構成され得る。高音響透過率を有する、MY-133又はBIO-133などのポリマー材料が、上で議論されるように、光共振器構造の感度を高めるために採用され得る。光共振器構造361は、音響信号を検出するように構成され得る。光共振器構造に、例えば遠位反射表面364、近位反射表面363、及び/又は光キャビティ365に、入射する音響信号は、これらの構造の振動及び/又は他の物理的変形を引き起こし得、これは、それらの光学特性を改変し得るか、又はそれらの光学特性に影響を与え得る。更に、光弾性効果に起因して、これらの構造の材料特性が改変され、したがって、光学特性を更に変化させ得る。したがって、光共振器構造361によって(例えば、光導波路371を介して供給される光信号に応答して)光波導路371に提供される戻り光信号は、光共振器構造361に入射する音響信号を示し得るか、又は表し得る。より具体的には、センサビームにおける光の検出された位相シフトは、感知された音響信号を示す。偏光式センサを使用して、偏光分析器は、感知された音響信号を示す信号を生成するために、異なる偏光成分間の位相シフト/遅延を解釈する。
【0053】
図4A図4Eは、本明細書の実施形態による光共振器構造361のいくつかの変形例を示す。図4Aは、実質的に円筒形である光キャビティ365の両端部に、実質的に平坦であり、かつ実質的に平行である近位反射表面363及び遠位反射表面364を有する光共振器構造361を示す。図4Bは、光導波路371に対して実質的に平坦かつ実質的に正方形である近位反射表面363と、光キャビティ365に対して凹状の遠位反射表面364と、を有する光共振器構造361を示す。図4Cは、光キャビティ365に対して凸状である近位反射表面363と、光キャビティに対して凹状である遠位反射表面364と、を有する光共振器構造361を示す。図4Dは、光キャビティ365に対して凹状である近位反射表面363と、光導波路371に対して実質的に平坦かつ実質的に正方形である遠位反射表面364と、を有する光共振器構造361を示す。図4Eは、両方とも光キャビティ365に対して凹状である近位反射表面363及び遠位反射表面364を有する光共振器構造361を示す。
【0054】
図5Aは、本明細書の実施形態に従う、光ファイバセンサとともに使用するための光センサシステムを示す。図5Bは、本明細書の実施形態に従う干渉計式光センサを示す。図5Aの光センサシステム100Bは、図5Bに示されるように、干渉計式光ファイバセンサ101Bとともに使用するように構成されている。
【0055】
光ファイバセンサ101Bは、干渉計式音響センサを有するファイバ端部センサを含み得る。光ファイバセンサ101Bは、光ファイバセンサ101Bの端部に、例えば光導波路311Aの端部に、配設された干渉計式ファイバ端部センサ構造321Aを有するセンサファイバ301Aを含み得る。注記されている場合を除き、センサファイバ301Aは、センサファイバ301の特徴及び構造と一致する特徴及び構造を含み得る。干渉計式ファイバ端部センサ構造321Aは、例えば、マッハツェンダー(MZ)タイプの干渉計を含み得る。干渉計式ファイバ端部センサ構造321Aは、光導波路311Aの端部に結合されている。干渉計式ファイバ端部センサ構造321Aは、以下に記載されるように、干渉計式ファイバ端部センサの機能性を容易にするように構成された追加の構造及び構成要素を含み得る。干渉計式ファイバ端部センサは、光導波路311Aを介して干渉計式ファイバ端部センサに供給される第1の光信号(例えば、光)を受信し、かつ光導波路311Aに沿って戻る第2の光信号を提供するように構成されている。第2の光信号は、干渉計式ファイバ端部センサ構造321Aに入射する音響信号に対応し、この音響信号を表し得る。入射音響信号は、干渉計式ファイバ端部センサ構造321Aの物理的な変形及び/又は材料特性の改変を引き起こし得る。したがって、干渉計式ファイバ端部センサ構造321Aによって光導波路311Aに沿って提供される光信号は、音響信号によって改変され、影響を受け、又は別様に音響信号を示すか、若しくは音響信号を表し得、したがって、入射音響信号を特徴付けるために使用され得る。
【0056】
干渉計式ファイバ端部センサ構造321Aは、パリレン又は音響信号に対して感受性がある他の好適なポリマーを含む、音響応答性ポリマー部分317Aを含み得る。ポリマー部分317Aの音響インピーダンスは、上に記載されるように、ファイバ端部センサ構造321Aの感度を高めるために、センサファイバ301Aのカプセル化構造の音響インピーダンスの(例えば、1%、5%、10%、又は20%以内)で整合するように選択され得る。遠位反射表面364Aは、ファイバ端部センサ構造321Aの遠位端部に配置されており、任意の好適な材料、例えば金、で構成され得る。図5Bに示されるように、遠位反射表面364Aは、金から形成されており、ポリマー部分317Aと一体である。
【0057】
ファイバ端部センサ構造321Aは、光導波路311Aの端部に配設されており、したがって、ファイバ端部センサと称され得る。光導波路311Aは、第1の直径を有し得、ファイバ端部センサ構造321Aは、第2の直径を有し得る。第1の直径及び第2の直径は、実質的に同じであり得、かつ/又は1.05~0.95の範囲の比率、1.02~0.98の範囲の比率、若しくは1.01~0.99の範囲の比率を有し得る。上で議論されるように、センサファイバ301Aは、コンパクトであり得、例えば、第1の直径及び/又は第2の直径は、200ミクロン未満、175ミクロン未満、150ミクロン未満、130ミクロン未満、100ミクロン未満、又は85ミクロン未満である。
【0058】
光センサシステム100Bは、干渉計式光ファイバセンサ101Bとともに使用するように構成されている。光センサシステム100Bは、レーザなどの光源104、光検出器などの光受信デバイス103、1つ以上の光導波路105、光サーキュレータ102、1つ以上の周波数シフタ106、及び1つ以上のカプラ107を含み得る。動作中、光源104は、光導波路105を介して、カプラ/デカプラ107Aを介して、及び光サーキュレータ102を通して、初期光信号111Aを光ファイバセンサ101に供給する。供給された初期光信号111Aは、光導波路105に沿って光ファイバセンサ101によって戻される。戻り光信号112は、光導波路105を介して光サーキュレータ102及びカプラ/デカプラ107Bを通って移動し、光受信デバイス103で受信される。カプラ/デカプラ107Aは、初期光信号111Aの一部分を、基準光信号111Bとして周波数シフタ106を通してカプラ/デカプラ107Bに導くように機能し、カプラ/デカプラ107Bは、光受信デバイス103での検出及び比較のために戻り光信号112と組み合わされ得る。上で議論されるように、光ファイバセンサ101に入射する音響信号は、光ファイバセンサ101の光学特性(物理的構造及び光学材料特性を含む)を改変する。そのような光学特性の改変は、基準光信号111Bと比較して、戻り光信号112の変化に従って測定され得る。
【0059】
図5C及び5Dは、音響検出能力を提供又は強化するように構成されたファイバ端部ファセットを含む光ファイバセンサの実施形態を示す。光ファイバセンサ101C及び光ファイバセンサ101Dは各々、少なくとも、光導波路311、ファイバコア312、クラッディング構造313、及びカプセル化構造314を含む。光ファイバセンサ101Cは、音響応答性ポリマー部分397と、音響応答性ポリマー部分397の遠位端に位置するファセット基板398Aと、を含む光センサ構造329Cを含む。光ファイバセンサ101Dは、音響応答性ポリマー部分397と、ポリマー部分397及びコア312とクラッディング構造313と、の間に配設されたファセット基板398Bと、ポリマー部分397の遠位端に配設された遠位端部反射表面394と、を含む光センサ構造329Dを含む。
【0060】
光ファイバセンサ101Cにおいて、ファセット基板398Aは、光ファイバセンサ101Cの遠位端部に配設されている。光センサ構造329Cは、ポリマー部分397及びファセット基板398Aによって形成されている。ファセット基板398Aは、断面図に示されるように、1つ以上のファセット構造399Aを含む。ファセット構造399Aは、音響信号の波面形状を変化させ、かつ音響信号の検出を最大化するように配置された小さい要素のパターンを含むメタ表面、音響応答を最適化するように選択された光機械的特徴を有する音響応答性の低次元材料、例えば、音響信号を受信するときにより変形しやすく、かつ音響信号に対してより大きい材料応答を呈する特徴、及び本明細書に記載されるように、光物質相互作用を増幅するようにパターン化されたプラズモン構造などの、音響応答性の微細構造を含み得る。プラズモン構造は、プラズモン構造のプラズモン共鳴に起因して、入射光を局所的に増幅し得る。ファセット構造399Aは、本明細書に記載されるような光センサとして動作する。動作中、供給された光信号1111は、ファセット基板398Aから反射し、戻り光信号1121としてシステムに戻される。ファセット構造399Aは、音響応答性であるため、戻り光信号1121は、入射音響信号によって引き起こされるファセット構造399Aの変化によって修正される。実施形態では、ファセット構造399Aとして機能するプラズモンメタ表面に誘起されるプラズモン共鳴、又はファセット構造399Aとして機能する誘電体メタ表面に誘起されるミー共鳴は、入射音響信号によって、戻り光信号1121に検出可能な修正を提供するように改変(例えば、シフト)され得る。次いで、戻り光信号1121は、本明細書に記載されるシステムのいずれかによって解釈され得る。
【0061】
光ファイバセンサ101Dにおいて、ファセット基板398Bは、ポリマー部分397とコア312及びクラッディング構造313との間に配設されている。光センサ構造329Dは、ポリマー部分397、ファセット基板398B、及び遠位反射表面394によって形成されている。ファセット基板398Bは、断面図に示されるように、1つ以上のファセット構造399Bを含む。ファセット構造399Bは、ファセット構造399Aに関して上に記載されるものと同様の音響応答性マイクロ構造を含み得る。ファセット構造399Bは、光センサ構造329Dの音響応答を強化、改善、又は別様に変更するように動作する。動作中、供給された光信号1111は、遠位反射表面394から反射し、戻り光信号1121としてシステムに戻される。ポリマー部分397及び遠位反射表面394は、音響応答性であり、戻り光信号1121は、これらの構造に入射する音響信号に従って修正される。ファセット構造399Bは、音響応答性であり、かつ供給された光信号1111及び戻された光信号1121の両方がファセット基板398Bを通過するため、戻り光信号1121は、入射音響信号によって引き起こされるファセット構造399Bの変化によって更に修正される。実施形態では、ファセット構造399Bは、光センサ構造329Dのカップリングを最適化し(例えば、信号損失を減少させ)、かつ/又はクリティカルカップリングを達成する(例えば、信号損失を排除する)ように設計及び/又は選択され得る。光センサ構造329Dにおけるカップリングの増加は、入射音響信号に応答する光信号の振幅を増加させるように機能する。したがって、戻り光信号1121は、より高い信号対雑音比を呈し得る。更に、ファセット構造399B内の変形を引き起こす入射音響信号はまた、ファセット構造399Bが光センサ構造329Dにおけるカップリングを修正する程度を改変するためのサーバであってもよく、したがって、解釈のために入射音響信号によって改変された戻り光信号1121の別の態様を提供する。次いで、戻り光信号1121は、本明細書に記載されるシステムのいずれかによって解釈され得る。したがって、ファセット基板399Bは、光センサ構造329Dの音響応答を強化、改善、又は別様に修正するように機能し得る。
【0062】
ファセット構造399A及び399Bは、光ファイバセンサ101C及び101Dに組み込まれているものとして、図5C及び5Dに示される。そのようなファセット基板は、干渉計式構造と、光ファイバセンサ101C及び101Dの動作と、を有する光センサとの使用に限定されず、本明細書に記載される光ファイバセンサのいずれにも組み込まれ得る。
【0063】
図5Eは、プラズモンメタ表面の一例を示し、図5Fは、誘電体メタ表面の一例を示す。図5Eに示されるように、ファイバ500は、コア501を有する光導波路502の端部に配設されたプラズモンメタ表面511を含み得る。プラズモンメタ表面511は、コア501によって画定される領域内のファイバ500の端部に配設され得る。示されるように、プラズモンメタ表面511は、例えば、正方形のパターンで配設されてもよいし、また、任意の他の好適なパターンで配設されてもよい。プラズモンメタ表面511は、コア501からの光信号が当たったときにプラズモン共鳴を呈し得る。入射音響信号によって引き起こされる変形は、プラズモン共鳴を改変し、本明細書で議論されるように、音響信号の検出及びデコーディングを可能にする。プラズモンメタ表面511は、様々な金属を含み得、特に、金などの貴金属を含み得る。更に、プラズモンメタ表面511は、50ミクロン未満、40ミクロン未満、30ミクロン未満、20ミクロン未満、又は10ミクロン未満の高さを有する薄膜表面であってもよい。更なる実施形態では、プラズモンメタ表面511は、1ミクロン未満の高さを有する、低次元又は2次元表面であってもよい。横方向寸法では、プラズモンメタ表面511の特徴は小さく、センサによって使用される光信号の波長未満(例えば、600ナノメートル未満、400ナノメートル未満、200ナノメートル未満など)の横方向寸法D(例えば、幅及び/又は長さ)を有してもよい。プラズモンメタ表面511の特徴の横方向の寸法はまた、特徴間の間隔を指し得る。図5Fは、ファイバ550の光導波路502の端部におけるファイバコア501の領域内に同様に配設され得る誘電体メタ表面512を示す。誘電体メタ表面512は、図5Fに示されるように、ストリップ若しくは長方形で、又は任意の他の好適な形状で配置され得る。誘電体メタ表面512は、光信号が当たったときにミー共振を呈するように構成され得る。ミー共振は、入射音響信号によって改変され、それによって、音響信号の検出及びデコーディングを可能にし得る。実施形態では、誘電体メタ表面512は、シリコン、酸化チタンなどの、誘電体材料を含み得る。実施形態では、誘電体メタ表面512は、上で議論されるように、プラズモンメタ表面512と同様のサイズあり得る。
【0064】
図6Aは、本明細書の実施形態に従う、光ファイバセンサとともに使用するための光センサシステムを示す。図6Bは、本明細書の実施形態に従う偏光式光センサを示す。光センサシステム100Bは、偏光式光ファイバセンサ101Cとともに使用するように構成されている。光ファイバセンサ101Cは、偏光式音響センサを有する光ファイバ端部センサを含み得る。光ファイバセンサ101Cは、光ファイバセンサ101Cの端部に、例えば光導波路311Bの端部に、配設された偏光式ファイバ端部センサ構造321Bを有するセンサファイバ301Bを含み得る。更なる実施形態では、以下で議論されるように、偏光式ファイバ端部センサ構造321Bは、センサファイバ301Bに沿った任意の場所に配設されてもよい。注記されている場合を除き、センサファイバ301Bは、センサファイバ301の特徴及び構造と一致する特徴及び構造を含み得る。センサファイバ301Bは、カプセル化構造314Cを含み、カプセル化構造314Cは、例えば、外側コーティング、保護外層、及び/又はファイバジャケットを含み得る。カプセル化構造314Cは、センサファイバ301Bのクラッディング構造と相対的に高い音響インピーダンス不整合を有するように選択された材料を含み得る。したがって、センサファイバ301Bがカプセル化構造314Cによって覆われている場合、入射音響信号が反射され得る。偏光式ファイバ端部センサ構造321Bは、カプセル化構造314Cの欠如によって画定される窓320Bによって露出され得、音響応答性ポリマーと、初期光信号111を反射光信号112として反射するように構成された遠位反射表面364Bと、を備えるポリマー部分317Bを含み得る。偏光式ファイバ端部センサ構造321Bは、光導波路311Bを介して偏光式ファイバ端部センサ構造321Bに供給される第1の光信号(例えば、光)を受信し、かつ光導波路311Bに沿って戻る第2の光信号を提供するように構成されている。第2の光信号は、偏光式ファイバ端部センサ構造321Bに入射する音響信号に対応し、この音響信号を表し得る。入射音響信号は、偏光式ファイバ端部センサ構造321Bの物理的変形及び/又は材料特性の改変を引き起こし得る。したがって、偏光式ファイバ端部センサ構造321Bによって光導波路311Bに沿って提供される光信号は、音響信号によって改変され、影響を受け、又は別様に音響信号を示すか、若しくは音響信号を表し得、したがって、入射音響信号を特徴付けるために使用され得る。偏光式ファイバ端部センサ構造321Bにおいて、入射音響信号は、ポリマー部分317Bに応力を引き起こし、そのことが、ポリマー部分317Bを通過する光の偏光の1つ以上の二重屈折及び回転のうちの1つ以上と、光導波路311Bによって搬送される光の偏光の変化と、をもたらし、これは、以下で議論されるように、光センサシステム100Bによって検出及び分析され得る。
【0065】
光センサシステム100Bは、レーザなどの光源104と、光検出器などの光受信デバイス103と、1つ以上の光導波路105と、光サーキュレータ102と、光ファイバセンサ101Bと、を含む。動作中、光源104は、光導波路105を介して、及び光サーキュレータ102を通して、初期光信号111を光ファイバセンサ101Bに供給する。供給された初期光信号111は、光導波路105に沿って光ファイバセンサ101Bによって戻される。戻り光信号112は、光導波路105を介して光サーキュレータ102を通って偏光分析器108を通って移動し、光受信デバイス103で受信される。偏光分析器108の使用は、初期光信号111と戻り光信号112との間の偏光差の判定を可能にする。上で議論されるように、光ファイバセンサ101Bに入射する音響信号は、光ファイバセンサ101Bの光学特性(物理的構造及び光学材料特性を含む)を改変し、戻り光信号112の偏光の改変を引き起こす。そのような偏光変化は、光検出器に従って判定されるように、戻り光信号112及び初期光信号111の差に従って測定され得る。
【0066】
実施形態では、偏光式ファイバ端部センサ構造321Bの角度感度は、初期光信号111の偏光の差にさらされ得る。初期光信号111の偏光に応じて、図6Cに示されるように、偏光式ファイバ端部センサ構造321Bが最も感度が高い入射音響信号の角度が改変され得る。したがって、実施形態では、光センサシステム100Bに関連付けられた制御システムは、音響感度を増加させるために、入力偏光状態1から入力偏光状態2へなど、初期光信号111の偏光を調整又は最適化するように構成され得る。これらの偏光状態は、例としてのみ提供され、以下で議論されるように、操作上の必要性に従って改変又は構成され得る。図6Cは、入力偏光状態1及び入力偏光状態2が入力音響信号に対して最も感度が高い方向を示す。実線矢印は、入力偏光状態1が最も感度の高い方向に対応し、破線矢印は、入力偏光状態2に対応する。したがって、偏光状態のローブは、最高の音響感度を提供する。したがって、入力偏光状態は、音響信号の予想される方向、又は音響感度が最も望ましい方向と整列するように選択及び実装され得る。これにより、光センサシステム100Bは、音響信号の入射方向に従って、ファイバ端部センサ構造321Bの性能を最適化することが可能になり得る。偏光式ファイバ端部センサ構造321Bの角度感度は、ファイバ端部センサ構造321Bの構造に依拠しない。実施形態では、偏光保持ファイバが使用され得る。偏光状態が選択及び実装された後、偏光状態は、光信号によって保持される。実施形態では、調整可能なファイバ構成要素を使用して、調整可能な偏光状態を提供し得る。一実施形態では、偏光状態は、変化する条件(音響信号を生成する音響トランスデューサ221の移動、及び/又はファイバ端部センサ構造321Bの移動、回転など)を考慮して使用中に調整され得る。偏光式ファイバ端部センサ構造321Bの更なる利点は、簡略化されたセンサ構造及び波長ロック要件を含み得る。
【0067】
図6Dは、本明細書の実施形態によるファイバ式光センサの更なる実施形態を示す。センサファイバ301Cは、本明細書に記載されるように、コア及びクラッディング構造を備える光導波路を含む、センサファイバ301と同様に構成された光ファイバであり得る。センサファイバ301Cは、センサファイバ301Cの端部に配設されたファイバ端部センサ構造321Cを有し得る。ファイバ端部センサ構造321Cは、光共振器構造、干渉計構造、音響応答性ファイバ端部ファセット構造、及び偏光式構造を含む、本明細書で論じられるファイバ端部センサ構造のいずれかを含み得る。センサファイバ301Cは、入射音響信号を反射するように構成されたカプセル化構造314Cと、カプセル化構造314Cを欠くギャップ又は露出領域を表す窓320Cと、を更に含んでもよい。窓320Cは、例えば、図6Bに関して議論されるように、偏光式光センサ構造322Cを露出し得る。実施形態では、偏光式光センサ構造322Cは、偏光式光センサ構造322Cが一部であるファイバのクラッディング構造及びコアから形成されている。すなわち、偏光式光センサ構造322Cは、ファイバ内の任意の追加の構造ではなく、窓320Cにおける音響シールドの欠如によって作成された入射音響信号への曝露によって画定され得る。センサファイバ301Cは、センサファイバ301Cの長さに沿って配設された任意の数の窓320C及び偏光式光センサ構造322Cを含み得る。したがって、センサファイバ301Cは、ファイバ端部センサ構造321Cと、ファイバ中間の場所用に構成された偏光式光センサ構造322Cと、の両方を含む、複数の光学式音響センサ構造を含み得る。更なる実施形態では、窓320Cは、以下でより詳細に議論されるように、窓320Cが、ポイントセンサとは対照的に、ラインセンサとして動作するように、ファイバの長さに沿って十分にサイズ設定され得る。ラインセンサは、直線センサ又は曲線受信機であり得る。更なる実施形態では、センサファイバ301Cは、ファイバ端部センサ構造321Cを含まないが、センサファイバ301Cの長さに沿って配設された1つ以上の偏光式光センサ構造322Cを伴って構成されてもよい。
【0068】
ファイバ端部センサ構造321C及び偏光式光センサ構造322Cの各々は、本明細書に記載されるように、イメージング及び追跡の両方を容易にするために使用され得る。実施形態では、偏光式光センサ322Cは、例えばサイズ/形状によって、イメージング、追跡、又はその両方を容易にするように構成され得る。例えば、より長い偏光式光センサ構造322Cは、ラインセンサとして機能して、画像品質を向上させ得、ラインは、直線であっても湾曲していてもよい。別の例では、追跡方法を容易にするために、複数の偏光式光センサ構造322Cが使用され得る(例えば、デバイスに沿った複数のセンサは、方向判定を支援し得る)。
【0069】
いくつかの実施形態では、偏光窓部分はまた、散乱された音響信号及び/又は組織高調波を検出する光ファイバセンサとして機能し得る。光ファイバセンサが関心のあるイメージング領域内に位置付けられているとき、光ファイバセンサは、あまり遠くに伝播することができない弱い高調波又は散乱音響信号を受信し得る。光ファイバは、受信された音響信号に対応する光信号をシステムプロセッサ(例えば、処理ユニット209)に伝達し得る。システムプロセッサは、受信された光信号を使用して、センサを取り囲む解剖学的構造の超音波画像を、遅延及び加算ビームフォーミング方法又は他の好適な画像再構成方法で再構成し得、これは、2023年6月23日に出願された、Transponder Tracking and Ultrasound Image Enhancementと題された対応する米国仮出願第63/522,994号、及び2023年10月23日に同時出願された、Transponder Tracking and Ultrasound Image Enhancementと題され、代理人整理番号109835-1394978を有する米国出願で、詳細に議論されている。このデータを用いて、システムプロセッサは、音響プローブによって放出及び受信されたパルスにのみ基づいて生成されたものよりも良好な品質の画像を生成し得る。実施形態では、システムプロセッサは、1つ以上の光ファイバセンサから受信された光信号にのみ基づいて、画像を構成し得る。実施形態では、1つ以上の光ファイバセンサから受信された光信号は、旧来の超音波プローブによって受信された音響信号と併せて使用され得る。
【0070】
この原理は、図6DDにより詳細に示される。図6DDに示されるように、音響信号620を関心のある領域に伝送するために、音響プローブ601が使用され得る。音響プローブ601は、イメージング目的で音響信号620の反射を検出するための旧来の音響プローブとして機能し得る。これらの画像は、1つ以上の光ファイバセンサによって取得された追加情報によって強化され得る。センサファイバ602の光ファイバセンサ612は、本明細書で議論されるファイバ端部光センサ構造のいずれかに対応し得、音響信号622を受信し得る。音響信号622は、反射、散乱、及び/又は組織高調波から結果として生じ得る。図6DDに示されるように、音響信号622は、関心のある領域内の点621から生成される。光ファイバセンサ612は、本明細書で議論されるように、任意の方向から音響信号622を受信するように構成され得る。センサファイバ603は、本明細書で議論されるように、偏光式光センサとして機能するように構成され得、センサファイバ603の軸に対して横方向から音響信号622を受信し得る。本明細書で使用される場合、「横方向」は、センサファイバ603の軸に平行ではない全ての方向を指す。図6DDに示されるように、音響信号622は、図6Dに関して議論されるように、センサファイバ602の長さに沿った任意の露出部分で、任意の方向から、センサファイバ602によって受信され得る。更に、図6Cに関して議論され、図6Cに示されるように、センサファイバ602の偏光は、音響信号622の予想又は所望される半径方向の入射角に適合するように選択又は調整されてもよい。図6DDは、更に、イメージング関心のある領域内で湾曲し得るセンサファイバ604を示す。センサファイバ603と同様に、センサファイバ604は、入射音響信号622を、横方向に、実質的に横方向に、又はセンサファイバ604の軸に対して任意の方向から検出し得る。センサファイバ604の長さに沿った複数の点での横方向信号の検出は、センサファイバ604が媒体内(例えば、医療処置中の人体内)に配設されているときに、センサファイバ604を追跡及び/又は定位する能力を高め得る。例えば、図6DD(b)に示されるように、センサファイバ604の長さに沿って入射する複数の信号は、センサファイバ604の長さに沿ってセンサファイバ604の異なる部分の場所を判定して、したがって、先端領域だけでなく、センサファイバ604全体の場所を識別する能力を高め得る。例えば、図6DD(c)に示されるように、センサファイバ604の長さに沿って入射する複数の信号は、センサファイバ604の異なる部分の場所を判定して、したがって、センサファイバ604の曲率をより高い精度で識別する能力を高め得る。
【0071】
図6E及び6Fは、本明細書の実施形態に従う、光ファイバセンサとともに使用するための光センサシステムを示す。図6Fは、本明細書の実施形態に従う、マルチコア光ファイバとともに使用するように構成された光共振器式光センサを示す。図6Eの光センサシステム100Dは、図6Fに示されるように、マルチコア光共振器式光ファイバセンサ101Dとともに使用するように構成されている。更なる実施形態では、例えば干渉計式センサを含む、本明細書で議論される他の光センサが、マルチコア光ファイバ式システムで採用されてもよい。
【0072】
光ファイバセンサ101Dは、本明細書に記載されるような光共振器式音響センサを有するファイバ端部センサを含み得る。光ファイバセンサ101Dは、光ファイバセンサ101Dの端部に、例えば光導波路311Dの端部に、配設された光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dを有するセンサファイバ301Dを含み得る。注記されている場合を除き、センサファイバ301Dは、センサファイバ301及び351の特徴及び構造と一致する特徴及び構造を含み得る。光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dは、光導波路311Dの端部に結合されている。光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dは、以下に記載されるように、光共振器センサ322Dの機能性を容易にするように構成された追加の構造及び構成要素に加えて、光共振器センサ322Dを含み得る。図6Fに概略的に示される光共振器式ファイバ端部センサ322Dは、センサファイバ301Dの第1の光コア313Dを介して光共振器式ファイバ端部センサ322Dに供給される初期光信号111(例えば、光)を受信し、かつセンサファイバ301Dの第2の光コア312Dに沿って戻る戻り光信号112を提供するように構成されるように導波路結合され得る。第2の光信号は、光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dに入射する音響信号に対応し、この音響信号を表し得る。入射音響信号は、光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dの物理的変形及び/又は材料特性の改変を引き起こし得る。したがって、光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dによって第2の光コア312Dに沿って提供される光信号は、音響信号によって改変され、影響を受け、又は別様に音響信号を示すか、若しくは表し得、したがって、入射音響信号を特徴付けるために使用され得る。
【0073】
光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dは、パリレン、又は音響信号に対して感受性がある他の好適なポリマーを含む、音響応答性ポリマー部分317Dを含み得る。ポリマー部分317Dの音響インピーダンスは、上に記載されるように、光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dの感度を高めるために、センサファイバ301Dのカプセル化構造又はクラッディング構造314Dの音響インピーダンスの(例えば、1%、5%、10%、又は20%以内)で整合するように選択され得る。
【0074】
ファイバ端部センサ構造321Dは、光導波路311Dの端部に配設されており、したがって、ファイバ端部センサと称され得る。カプセル化又はクラッディング構造314Dは、第1の直径を有し得、ファイバ端部センサ構造321Dは、第2の直径を有し得る。第1の直径及び第2の直径は、実質的に同じであり得、かつ/又は1.05~0.95の範囲の比率、1.02~0.98の範囲の比率、若しくは1.01~0.99の範囲の比率を有し得る。上で議論されるように、センサファイバ301Dは、コンパクトであり得、例えば、第1の直径及び/又は第2の直径は、200ミクロン未満、175ミクロン未満、150ミクロン未満、130ミクロン未満、100ミクロン未満、又は85ミクロン未満である。非常に小さいファイバ直径を用いると、ファイバセンサ端部の直径を増加させることは、音響感度を更に高め得る。
【0075】
光センサシステム100Dは、共振器式光ファイバセンサ101Dとともに使用するように構成されている。光センサシステム100Dは、レーザなどの光源104、光検出器などの光受信デバイス103、1つ以上の光導波路105、及びマルチコアファイバファンアウトカプラ109を含み得る。動作中、光源104は、マルチコアファイバファンアウトカプラ109を通して、光導波路105を介して光ファイバセンサ101Dに初期光信号111を供給する。供給された初期光信号111は、第1の光コア313Dを介して光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dに移動し、入射音響信号によって影響を受け得、次いで、第2の光コア312Dによって戻り光信号112として戻される。戻り光信号112は、ファンアウトカプラ109を通して光導波路105を介して移動して、光受信デバイス103で受信される。上で議論されるように、光ファイバセンサ101Dに入射する音響信号は、光ファイバセンサ101Dの光学特性(物理的構造並びに光学材料特性を含む)を改変する。そのような光学特性の改変は、入射音響信号の属性及び特性を測定するために、戻り光信号112から測定され得る。図6Eの実施形態では、例えば、初期光信号111のパラメータがシステムによって既知であるため、光学特性の改変を測定するために、初期光信号111を光受信デバイス103に提供する必要はない。
【0076】
マルチコアファイバファンアウトカプラ109は、シングルコア光導波路105をマルチコア光導波路311Dに結合するように機能する。したがって、初期光信号111及び戻り光信号112は、マルチコア光導波路311Dにおける別個の光コア中で移動し得る。光センサシステム100Bと比較して、光センサシステム100Dにおけるマルチコアファイバファンアウトカプラ109及びマルチコア光導波路311Dの使用は、光サーキュレータの必要性を排除し得る。そのような設計は、いくつかの理由で有利であり得る。例えば、光センサシステム100Dのマルチコアファイバファンアウトカプラ109は、光サーキュレータよりも小さく、軽く、かつ/又は安価であり得、これにより、光ファイバセンサ101Dをデバイス又は装置に組み込むときにより大きい柔軟性が可能になり得る。実施形態では、シングルコア光ファイバをマルチコア光ファイバに結合するように構成された他の好適な光カプラは、マルチコアファイバファンアウトカプラ109の代わりになり得る。
【0077】
図6G及び6Hは、本明細書の実施形態に従う、光ファイバセンサとともに使用するための光センサシステムを示す。図6Hは、本明細書の実施形態に従う、シングルコア光ファイバとともに使用するように構成された光共振器式光センサを示す。図6Gの光センサシステム100Eは、図6Hに示されるように、デュアル光ファイバ共振器式センサ101Eとともに使用するように構成されている。更なる実施形態では、例えば干渉計式センサを含む、本明細書で議論される他の光センサが、デュアル光ファイバ式システムで採用されてもよい。
【0078】
光ファイバセンサ101Eは、本明細書に記載されるような光共振器式音響センサを有するファイバ端部センサを含み得る。光ファイバセンサ101Eは、光ファイバセンサ101Eの端部に配設された光共振器式ファイバ端部センサ構造321Dを有するセンサファイバ301Eを含み得る。注記されている場合を除き、センサファイバ301Eは、センサファイバ301及び351の特徴及び構造と一致する特徴及び構造を含み得る。
【0079】
光ファイバセンサ101Eは、デュアル光ファイバ構造を含み得る。光ファイバセンサ101Eは、第1の光ファイバコア313Eを有する第1の光導波路311Eと、第2の光ファイバコア312Eを有する第2の光導波路315Eと、を含み得る。第1の光導波路311E及び第2の光導波路315Eの各々は、個別の光ファイバであり得、各々、別個のクラッディング構造314Eを有し得る。第1の光導波路311E及び第2の光導波路315Eは、一体結合され得る。例えば、第1の光導波路311E及び第2の光導波路315Eは、接着剤又は他の粘着剤を介して結合され得る。
【0080】
光共振器式ファイバ端部センサ構造321Eは、第1の光導波路311E及び第2の光導波路315Eの両方の端部に結合されている。光共振器式ファイバ端部センサ構造321Eは、以下に記載されるように、光共振器センサ322Eの機能性を容易にするように構成された追加の構造及び構成要素に加えて、光共振器センサ322Eを含み得る。図6Hに概略的に示される光共振器式ファイバ端部センサ322Eは、第1の光導波路311Eの第1の光コア313Eを介して光共振器式ファイバ端部センサ322Eに供給される初期光信号111(例えば、光)を受信し、かつ第2の光導波路315Eの第2の光コア312Eに沿って戻る戻り光信号112を提供するように構成されるように導波路結合され得る。戻り光信号112は、光共振器式ファイバ端部センサ構造321Eに入射する音響信号に対応し、この音響信号を表し得る。入射音響信号は、光共振器式ファイバ端部センサ構造321Eの物理的変形及び/又は材料特性の改変を引き起こし得る。したがって、光共振器式ファイバ端部センサ構造321Eによって第2の光コア312Eに沿って提供される光信号は、音響信号によって改変され、影響を受け、又は別様に音響信号を示すか、若しくは表し得、したがって、入射音響信号を特徴付けるために使用され得る。図6Gの実施形態では、例えば、初期光信号111のパラメータがシステムによって既知であるため、光学特性の改変を測定するために、初期光信号111を光受信デバイス103に提供する必要はない。
【0081】
光共振器式ファイバ端部センサ構造321Eは、パリレン、又は音響信号に対して感受性がある他の好適なポリマーを含む、音響応答性ポリマー部分317Eを含み得る。ポリマー部分317Eの音響インピーダンスは、上に記載されるように、光共振器式ファイバ端部センサ構造321Eの感度を高めるために、センサファイバ301Eのカプセル化構造(又はクラッディング構造)の音響インピーダンスの(例えば、1%、5%、10%、又は20%以内)で整合するように選択され得る。
【0082】
光センサシステム100Eは、共振器式光ファイバセンサ101Eとともに使用するように構成されている。光センサシステム100Dは、レーザなどの光源104、光検出器などの光受信デバイス103、1つ以上の光導波路105を含み得る。1つ以上の光導波路105は、センサファイバ301Eの第1の光導波路311E及び第2の光導波路315Eを形成するために互いに構造的に拘束され得、光源104及び光受信デバイス103と結合するために分離され得る。実施形態では、カプラ又は他のデバイスを使用して、接合を容易にし得る。動作中、光源104は、光導波路105を介して初期光信号111を光ファイバセンサ101Eに供給する。供給された初期光信号111は、第1の光導波路311Eを介して光共振器式ファイバ端部センサ構造321Eに移動し、入射音響信号によって影響を受け得、次いで、第2の光導波路315Eによって戻り光信号112として戻される。戻り光信号112は、光導波路105を介して移動して、光受信デバイス103で受信される。上で議論されるように、光ファイバセンサ101Eに入射する音響信号は、光ファイバセンサ101Eの光学特性(物理的構造並びに光学材料特性を含む)を改変する。そのような光学特性の改変は、戻り光信号112から測定され得る。
【0083】
センサファイバ301Eのデュアルファイバ設計は、サーキュレータ又はマルチコアファンアウトカプラの必要性を排除する。そのような設計は、いくつかの理由で有利であり得る。例えば、マルチコアファイバファンアウトカプラ及び光サーキュレータを排除することは、より小さく、より軽く、及び/又はより安価なシステムを提供し得、これにより、光ファイバセンサ101Eをデバイス又は装置に組み込むときにより大きい柔軟性が可能になり得る。
【0084】
図7A図7Dは、光導波路の端部を成形又は機械加工するために使用され得る製造技法の例を提供する。図7Aは、例えば光キャビティに対して凹状である近位反射表面に適合する凹部を達成するための、光導波路の端部のCOレーザ加工の方法を示す。図7Bは、例えば光キャビティに対して凹状である近位反射表面に適合する凹部を達成するための、光導波路の端部を湿式エッチングする方法を示す。図7Cは、例えば光キャビティに対して凹状である近位反射表面に適合する凹部を達成するための、光導波路の端部の機械研磨の方法を示す。図7Dは、例えば、光キャビティに対して凹状である近位反射表面に適合する凹部を達成するための、光導波路の端部のCOレーザ加工の方法を示す。
【0085】
図8A図8Dは、光導波路の端部に光共振器構造を製造するために使用され得る製造技法の例を提供する。図8Aは、光共振器構造を形成するために使用され得る微小成形の方法を示す。図8Bは、光共振器構造を形成するために使用され得る浸漬コーティングの方法を示す。図8Cは、光共振器構造を形成するために使用され得るコンフォーマルコーティングの方法を示す。図8Dは、光共振器構造を形成するために使用され得る浸漬コーティングの方法を示す。
【0086】
図9Aは、センサファイバに適用される熱調節の方法を示す。干渉計式ファイバセンサ(又は本明細書の実施形態による他の光センサ構造)は、干渉計式ファイバセンサを最適な動作点に維持するための波長調節機構から利益を得ることができる。最適な動作点は、光センサ構造の共振に基づき得る。実施形態では、光センサ構造の共振波長と、光信号を提供するレーザの動作波長と、は、光読み出しを最適化又は最大化するために一括して選択、調整、又は決定され得る。光センサ構造の共振波長と、レーザの動作波長と、は、レーザの動作波長が光センサ構造の共振ピークの傾きと一致するように、選択、調整、又は決定され得る。共振ピークの傾斜上の特定の位置が、センサの設計及び用途固有の要件に従って変動し得る。共振ピークの傾斜上の特定の動作位置は、光センサ構造のダイナミックレンジ及び感度に影響を与える。実施形態では、動作位置(例えば、波長)は、共振の深さの10%~90%の範囲内、共振の深さの10%~30%の範囲内、共振の深さの30%~50%の範囲内、共振の深さの50%~70%の範囲内、又は共振の深さの70%~90%の範囲内の応答振幅を有するように選択され得る。したがって、本明細書の実施形態に従う波長調節は、これを達成するために、光センサの動作波長又はレーザ又は共振波長のいずれかを調節することを含み得る。
【0087】
本明細書の実施形態による波長調節機構は、例えば、加熱又は調節レーザ、又は機械的応力及び/又は電熱加熱の適用を介して調節するように構成された外部調節器を含み得る。バックエンドシステムにおける調節可能レーザは、調節可能性を提供し得るが、(1)波長調節可能性がないより安価なレーザ、及び(2)共有レーザを有するスケーラブルセンサアレイを可能にし得るため、センシングフロントエンドでの個々の調節可能性(局所調節)もまた望ましい。図9Aは、余分なケーブルを必要としない、光熱調節を使用する局所調節のための一方法を示す。一実施形態では、(異なる波長の)手術用レーザ及び加熱レーザからの光が、一括してファイバによって案内される。手術用レーザ波長は、センシング性能を最適化するように選択され得、ファイバ端部の少なくとも1つの構造(例えば、光共振器構造321、カプセル化構造314の一部などは、加熱波長で吸収性である。加熱レーザ光の出力を調節することによって、光共振器構造321における局所温度が変更され、したがって、光ファイバセンサの温度感受性光透過率は、手術用レーザの波長とより良好に一致するように調節される。したがって、加熱レーザは、手術用レーザの波長に従って光共振器構造321の温度を調整するように操作される。加熱レーザは、連続波又はパルス幅変調のいずれであってもよい。一実施形態では、センサファイバ301Cは、デュアルクラッド構造を有し得る。センサファイバ301/301A/301Bのいずれもが、センサファイバ301Cの特徴を組み込み得る。センサファイバ301Cは、内側クラッディング構造313A及び外側クラッディング構造313Bを含み得る。加熱波長が、光透過を動作させるために最適化されたコアのカットオフ波長よりも長い場合、外側クラッディング構造313Bが導入され得る。
【0088】
図9Bに示される別の局所調節方法では、例えば機械的応力又は電熱加熱の適用を通じてセンサ透過率を調節するために、外部調節器902が、加熱レーザを置き換えるために提供され得る。図9Bは、例として、光共振器構造321を有するセンサファイバ301を示す。任意の好適なセンサファイバ及び光ファイバセンサが、外部調節器902とともに使用され得る。外部調節器902は、例えば、光共振器構造321に圧力(すなわち、圧縮)又は熱を加えるように構成され得る、光キャビティの外部の圧電及び/又は電熱素子を含み得る。これには、外部調節器を有効にするために、ファイバセンサの長さに沿った追加の電気ケーブル、ワイヤ、トレース、及び/又はマイクロヒータプリントフレックス回路が必要となり得る。余分な構造は、光共振器構造321におけるセンサ光路(破線枠368内)が中断されない限り、センサの光学特性に影響を与えない。
【0089】
更なる例では、光共振器構造361は、光源(例えば、光源レーザ)の波長とより緊密にアライメントするように調整された動作波長を有し得る。複数の光ファイバセンサがアレイに配置されている場合、アレイ内の各光ファイバセンサを個別に較正及び微調節する能力は、アレイ中の各センサの動作を駆動し、かつ同期させる可能性を提供する。この同期はまた、ユーザに、1つの光源レーザを用いて複数の(2つ以上の)光ファイバセンサを駆動しかつ、複数のセンサからの信号を同時にキャプチャすることを可能にし得る。そのような特徴は、イメージングのためのセンサアレイを構築するのに有利である。このプロセスでは、フィードバックループを採用して、熱源又は応力を監視及び調整し、センサの動作波長を微調節して、光源レーザとのセンサのアライメントを確実にし得る。複数のデータ点の同時キャプチャ、又は洗練されたイメージングパターンの共同分析を通じて、センサアレイの同期動作は、堅牢なデータ解釈を保証する。
【0090】
図10は、マルチコア光導波路を含むセンサファイバの一実施形態を示す。センサファイバ801は、上に記載されるように、センサファイバ301及び351の特徴のいずれか又は全てを含み得る。センサファイバ801は、光導波路811及び光共振器構造321を含み得る。光導波路811は、クラッディング構造313内に複数のコア312、例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個などを含む。
【0091】
図11A及び図11Bは、前向きの光センサを有して配置されたセンサファイバと横向きの光センサを有して配置されたセンサファイバとの間の比較を示す。センサをデバイスに組み込む際には、センサが使用される環境と、伝送される音響ビームの方向と、の考慮が、重要な考慮事項である。例えば、本明細書に開示される光センサのいくつかのユースケースは、前向きの配置から利益を得る場合がある一方、他のユースケースは、横向きの配置から利益を得る場合がある。
【0092】
図11Aは、図3Aに示されるセンサファイバと一致する、光共振器構造の一部としての光共振器として機能するファブリペロー共振器を有するセンサファイバ351を示す。光共振器構造361は、前向き構成で配設されている。前向き構成では、音響信号を受信及び検出するように構成された光共振器構造361の面又は表面(光共振器362では、この面は、遠位反射表面364又は近位反射表面363であり得る)が、音響応答面がセンサファイバ351が延在するのと同じ方向に配向されるように配置される。センサファイバ351及び音響応答性表面又は面は、軸を共有し得る。
【0093】
図11Bは、入射音響信号の横向きキャプチャのために配置された光共振器構造1021の一部としての光共振器として機能するファブリペロー共振器を有するセンサファイバ1001を示す。センサファイバ1001は、センサファイバ301、351、701、及び801の特徴の全てを(示されていなくても)含み得る。センサファイバ1001は、1つ以上のコア1012、1つ以上のクラッディング構造1013、カプセル化構造1014、及び光共振構造1021を含み得る。光共振構造1021は、図11Bに示されるようなファブリペロー共振器、及び/又は本明細書で議論される任意の他のタイプの光共振器を含み得る。光共振構造1021は、光キャビティ1065の両側に配置された遠位反射表面1064及び近位反射表面1063を含み得る。一実施形態では、光共振構造1021は、横向き構成で構成されている。横向き構成では、光共振器構造1021の音響応答性面又は表面は、音響信号を受信及び検出するように構成されており(光共振器362において、この面は、遠位反射表面364又は近位反射表面であり得る)、センサファイバ351が延在するのと同じ方向に音響応答性面又は表面が配向されるように配置されている。センサファイバ351及び音響応答性表面又は面は、センサファイバ1001の軸に実質的に垂直である軸を有し得る。更なる実施形態では、音響応答性表面又は面の軸とセンサファイバ1001の軸との間の角度が、音響感度の所望の角度に応じて、0°~90°であり得る。
【0094】
図12は、センサの遠位端の後ろの方向からの音響検出能力、又は近位検出能力を提供し、かつ本明細書の実施形態による、センサファイバの一実施形態を示す。センサファイバ301、センサファイバ351、センサファイバ701、センサファイバ801などの本明細書に記載されるセンサファイバは、増加した近位検出能力を備え得る。図12は、光導波路371と軸を共有するように配置された、近位反射表面363及び遠位反射表面364を有する光共振器構造361を有するセンサファイバ351を示す。近位反射表面363及び遠位反射表面364の両方が、音響応答性表面として動作する。後ろ向き能力を増加させるために、クラッディング構造353は、センサファイバ351が使用されることになる意図された媒体との音響インピーダンス不整合を最小限に抑えるように選択された材料を含み得る。音響インピーダンス不整合を最小限に抑えることによって、センサファイバ351と、センサファイバ351が配設されている媒体と、の間の境界の臨界角を増加させ、光共振器構造361がより大きい角度範囲から音響信号を受信することを可能にする。例えば、人体内での使用を意図したセンサファイバ351は、任意の音響インピーダンス不整合を最小限に抑えることによって検出感度を最適化するように選択されたポリマーを含むクラッディング構造353を含み得る。実施形態では、クラッディング構造353は、コア352のヤング率よりも小さいヤング率(E)と、コア352の光弾性係数よりも大きい光弾性係数と、コア352の屈折率よりも小さい屈折率(n)と、のうちの少なくとも1つを有するように選択され得る。実施形態では、クラッディング構造353は、ベンゾシクロブテン(BCB)又はポリジメチルシロキサン(PDMS)を含み得、これらの各々は、小さいヤング率(E)、高い光弾性係数、及び小さい屈折率(n)を有する。音響インピーダンス不整合を低減することは、クラッディング構造353を貫通し、かつ近位反射表面363に当たる音響信号を増加させるように機能する。より小さいヤング率は、クラッディング構造353の応力関連の変形を増加させ得、これにより、入射音響信号に対する感度が増加し得る。そのような材料の光学特性がより大きい歪関連の変化を呈するため、より高い光弾性係数はまた、音響信号に対するより大きい感度をもたらし得る。クラッディング構造353のための更なる好適な材料は、ポリフッ化ビニリデン、パリレン、ポリスチレンなどの超音波強化材料を含み得る。
【0095】
図13は、本明細書の実施形態による、増加した後ろ向き音響検出能力を提供するセンサファイバの一実施形態を示す。センサファイバ301、センサファイバ351、センサファイバ701、センサファイバ801などの本明細書に記載されるセンサファイバは、図13に示されるように、増加した後ろ向き検出能力を備え得る。図13は、光共振器構造1261を有するセンサファイバ1251を示す。光共振器構造1261は、光導波路371と軸を共有するように配置された、近位反射表面363及び遠位反射表面364によって画定される光共振器を含む(例えば、光共振器は、上に記載される前向き構成と同じ様式で配設されている)。光キャビティ365は、近位反射表面363と遠位反射表面364との間に配置されている。近位反射表面363及び遠位反射表面364の両方が、音響応答性表面として動作する。光共振器構造1261は、任意の好適な組み合わせで、本明細書で議論される光共振器及び光共振器構造の任意の特徴を更に含んでもよい。後ろ向き能力を増加させるために、光共振器構造1261は、具体的には近位反射表面363で音響感度を増加させるように構成された、光導波路371の遠位部分を含んでもよい。光共振器構造1261は、近位クラッディング構造部分353A及び遠位クラッディング構造部分353Bを含み得る、光導波路371の遠位端部のクラッディング構造を含み得る。遠位クラッディング構造部分353Bは、光共振器側に配設されている。遠位クラッディング構造部分353Bは、センサファイバ1251が使用されることになる意図された媒体との音響インピーダンス不整合を低減するか、又は最小限に抑える材料を有するように選択され得る。例えば、遠位クラッディング構造353Bは、上で議論されるように、ポリマーを含み得る。実施形態では、遠位クラッディング構造353Bは、ベンゾシクロブテン(BCB)又はポリジメチルシロキサン(PDMS)を含み得、これらの各々は、小さいヤング率(E)、高い光弾性係数、及びより小さい屈折率(n)を有する。遠位クラッディング構造353Bは、後ろ向き角度からの音響信号が光共振器の近位反射表面363に到達することを可能にするのに十分な長さの寸法を有し得る。近位クラッディング構造部分353Aは、例えばシリカを含む、光導波路のための任意の好適な材料を含み得る。
【0096】
図14は、本明細書の実施形態による光共振構造の方向範囲を示す。上で議論されるように、光共振器構造1261は、広い入射範囲で音響信号を検出するように構成され得る。実施形態では、光共振器構造1261は、少なくとも180度、少なくとも270度、少なくとも300度、又は少なくとも330度の方向範囲にわたって音響信号を検出するように構成され得る。いくつかの実施形態では、光共振器構造1261は、全方向様式で、例えば360度の範囲にわたって、音響信号を検出するように構成され得る。図14は、本明細書の実施形態による光共振器構造361の側面図を示す。円1305は、光共振器構造1261の周りの360の範囲を表し、光共振器構造1261の軸1307に実質的に垂直な軸1306を有する。円1305は、音響信号が光共振器構造1261に入射し得る360の範囲を表す。光共振器構造1261は、円1305の音響応答性部分1303内の音響信号を検出するように構成され得、横方向部分1301及びコア部分1302を含む、音響感度が低減された部分において、低減された感度又は検出能力を有し得る。横方向部分1301では、入射音響信号は、光共振器の反射表面に入射する入射音響信号の斜めの角度に起因して、検出可能性が低下し得る。コア部分1302では、音響信号は、光導波路のコアからの遮断に起因して、検出可能性が低下し得る。音響応答性部分1303の範囲の合計は、光共振器構造1261が音響信号を検出する範囲を表し得る。光共振器構造の異なる配置は(例えば、横向きの光共振器構造1021)、音響応答性部分1303と、音響感度が低減された部分と、の異なる配置を有し得る。
【0097】
実施形態では、光共振器構造361は、半径方向対称である。したがって、二次元の円1305によって画定される音響応答性範囲を、軸1307の周りに回転して、光共振器構造1261の三次元の音響応答性範囲を画し得る。音響応答性範囲に対する更なる効果は、例えば医療デバイス遠位端部231を含む、光共振器構造1261の周りの構造によって引き起こされ得ることが理解されよう。
【0098】
図15は、本明細書の実施形態によるインファイバブラッググレーティングを含む光共振器構造を示す。光共振器構造1421は、本明細書で議論されるセンサファイバのいずれかと組み合わせて提供され得る。光共振器構造1421は、遠位反射表面1464と、遠位クラッディング構造1453A及び近位クラッディング構造1453Bを備える長尺の光キャビティ1465と、ブラッググレーティング1470と、を含む。光共振器構造1261におけるように、遠位クラッディング構造1453Aは、ポリマー(例えば、ベンゾシクロブテン(BCB)又はポリジメチルシロキサン(PDMS))を含み得る一方、近位クラッディング構造1453Bは、例えばシリカガラスを含み得る。近位クラッディング構造1453Bは、遠位クラッディング構造1453Aよりも長い場合があり、例えば、2倍超、5倍超、10倍超などである。一実施形態では、近位クラッディング構造1453Bは、遠位クラッディング構造1453Aの長さのおよそ10倍であり得、例えば、遠位クラッディング構造は、長さがおよそ10ミクロンであり得る一方、近位クラッディング構造は、長さがおよそ100ミクロンである。実施形態では、近位クラッディング構造1453Bは、60~80GPaの範囲のヤング率を有し得る一方、遠位クラッディング構造1453Aは、0.8~1.2GPaの範囲のヤング率を有する。実施形態では、近位クラッディング構造1453Bは、光弾性係数C1=-6*10-131/Pa及びC2=-4.2*10-121/Paを有し得る一方、遠位クラッディング構造1453Aは、光弾性係数C1=-4.8*10-111/Pa及びC2=-2.9*10-111/Paを有する。これらの数値が提供されているが、そのような光弾性係数は、選択された材料に応じた相対的な数値である。遠位端部については、音響感度を最適化するために、より大きいC1又はC2値を有する材料が好ましい。ブラッググレーティング1470は、コア1412の構造内に統合され、コア1412の屈折率の変動を画定し、それによって、特定の波長の光を反射し得る構造を生成する。光共振器構造1421は、ハイブリッドファブリペロー共振器として動作する。この構成では、遠位クラッディング構造1453A(例えば、ポリマー構造)は、音響信号の主要な応答を提供する。遠位クラッディング構造1453Aは、インファイバブラッググレーティング反射器を用いてファイバの上部に二光子重合(TPP)3D印刷を介して直接製造され得る。ハイブリッド光共振器構造1421の1つの利点は、広帯域幅と高感度との組み合わせである。いくつかの設計では、広帯域幅と高感度との間にトレードオフがある。このハイブリッド構成では、長尺の光キャビティ1465の全長は、全長が遠位クラッディング構造1453Aと近位クラッディング構造1453Bとの合計であるため、より長い。より長いキャビティ長を用いると、通常の設計では、周波数帯域幅応答は、狭くなり得る。しかしながら、このハイブリッド構成では、FPIセンサの主な応答がポリマー領域から生じるため、有効なセンサ厚さは、非常に小さいままであり、広帯域応答を提供する。
【0099】
図16は、ファイバ式光センサによって場所及びイメージング情報を生成する方法のステップを示す。更なる詳細については、2023年6月23日に出願された、Transponder Tracking and Ultrasound Image Enhancementと題する米国仮出願第63/522,994号、及び2023年10月23日に同時出願された、Transponder Tracking and Ultrasound Image Enhancementと題する、代理人整理番号109835-1394978を有する米国特許出願に見出すことができる。
【0100】
方法2000は、ブロック2010を含み得、トランスポンダ、例えば、図2に示される音響プローブ245は、音響パルスを媒体へと伝送する。トランスポンダは、多様な知られている方法を使用して、又は上に記載されるように、これらのパルスを伝送し得る。
【0101】
ブロック2020において、光ファイバセンサ101は、プローブ245から伝送された超音波パルス及び/又は散乱信号若しくは組織高調波を受信する。次いで、光ファイバセンサ101は、超音波パルス、散乱信号、及び/又は組織高調波を、次いで処理ユニット209に伝送される信号に変換する。
【0102】
ブロック2030において、処理ユニット209は、プローブ245から受信された信号に少なくとも部分的に基づいて、ファイバセンサの場所を判定する。例えば、処理ユニット209は、三角測量又はコヒーレント画像形成を利用して、プローブ100及び光ファイバセンサ101から受信された複数の信号に基づいて、医療デバイス遠位端部の位置を判定し得る。
【0103】
ブロック2040において、処理ユニット209及び画像再構成ユニット206は、プローブ245に戻された信号、並びに/又はファイバセンサによって感知された散乱信号及び組織高調波に基づいて、超音波画像を生成する。超音波画像は、ディスプレイに伝送され、ディスプレイに表示され得る。
【0104】
ブロック2050において、処理システムは、光ファイバセンサ101から受信された超音波パルスに基づいて、超音波画像を修正する。実施形態では、処理システムはまた、プローブ245によって受信される超音波パルスからの情報なしに、光ファイバセンサによって受信された超音波パルスに基づいて、超音波画像を生成及び表示し得る。
【0105】
ブロック2060において、処理システム200は、超音波画像上に光ファイバセンサ101の場所を重ねる。したがって、超音波技師、医師、他の医療関係者、又は患者などのユーザによって見られるとき、医療デバイス遠位端部の光ファイバセンサ101は、超音波画像と同じディスプレイ上に示され、媒体のどこに医療デバイス遠位端部の光ファイバセンサ101が位置するかを示す。
【0106】
図17A及び17Bは、本明細書の実施形態に従う、センサファイバを伴って構成された針を示す。針1500Aは、医療デバイス遠位端部231の一例であり得、針1500Aと統合された1つ以上のセンサファイバ1501を含み得る。センサファイバ1501は、本明細書に記載されるセンサファイバのいずれか(光共振器構造のいずれかを有する)を含み得、かつ/又は本明細書に記載されるセンサファイバの特徴の任意の組み合わせを含み得る。針1500Aは、任意の適切なサイズ又は機能性の任意のタイプの針であり得る。針1500Aは、針シャフト部分1510及び針先端部分1511を有する針本体1505を備える。針先端部分1511は、針研磨角度1523によって特徴付けられ得る。更に、針1500Aは、針シャフト部分1510及び針先端部分1511の長さの少なくとも一部分について、針本体1505上に延在する少なくとも1つのセンサチャネル1512を含む。
【0107】
実施形態では、センサチャネル1512は、針本体1505におけるトレンチ、凹部、又は溝を含み得る。センサチャネル1512は、本明細書の実施形態によるセンサファイバ1501を受容するようにサイズ設定及び構成され得る。例えば、実施形態では、センサチャネル1512は、直径が80ミクロンであるセンサファイバ1501を収容するために、幅がおよそ125~250ミクロンであり得る。針1500Aは、複数のセンサファイバ1501を収容するために複数のセンサチャネル1512を含み得る。例えば、針1500Aは、針1500Aの外周の周りに配置された複数のセンサファイバ1501を収容する2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のセンサチャネル1512を含み得る。センサファイバ1501は、光共振器構造を支持する遠位端部が、遠位端部に、又は遠位端部に隣接して位置付けられるように、センサチャネル1512内に配置されている。センサチャネル1512は、センサファイバ1501が針本体1505の外表面を超えて延在しないような深さを伴って構成され得る。
【0108】
更なる実施形態では、センサチャネルが、例えばガイドとして、チャネルを形成するために外表面に材料を追加することによって作成されてもよい。一例では、隆起した連続的又は断続的な構造として、チャネル1512を作成するために、針の外面上に材料が層状に形成され得る。別の例では、粘着剤材料又はテープを、センサチャネルを形成するためにスパイラル内の空間を有するスパイラル構成で巻きつけて、又は針の長さに沿って選択的に位置付けて、センサチャネルを形成し、長さに沿ってセンサファイバを案内し得る。更に別の例では、押し出し針が、押し出し針を通る管腔の形態の管状センサチャネルを含み得る。
【0109】
センサチャネル1512は、センサファイバ1501が針本体1505の保護領域内に置かれることを可能にする。このことは、センサファイバ1501を保護し、挿入のための滑らかな針表面を作成するのに役立つ。センサチャネル1512は、(図17Bに示されるように)針本体1505の外表面上に、又は針本体1505の内表面上に配設され得る。
【0110】
センサファイバ1501は、針本体1505に固定され得る。実施形態では、センサファイバ1501は、Norland-65接着剤、Norland81接着剤、MY-132Aポリマー、MY-133、BIO-133、DC-133、又は任意の他の好適なポッティングコンパウンドなどの、ポッティングコンパウンドによってセンサチャネル1512内に固定され得る。ポッティングコンパウンドは、ポッティングコンパウンドの音響及び機械的特性、例えば音速、音響インピーダンス、熱伝導率、防水性などに従って選択され得る。ポッティングコンパウンドはまた、センサの機械的固定及び保護に加えて、周囲の媒体への音響インピーダンス整合の修正を提供し得る。ポッティングコンパウンドは、センサチャネル1512の全体又は一部分にわたって採用され得る。実施形態では、センサファイバ1501は、シース1520によってセンサチャネル1512内に固定され得る。シース1520は、針本体1505の周りを巻くように構成されている。シース1520は、センサファイバ1501を針本体1505に機械的に固定し得る。シースは、ファイバをスロットの内側にして針の周りを巻き、ファイバが溝/スロット内で自由に浮遊することを可能にし得る。これにより、針の曲げ/可撓性が可能になり得る。実施形態では、センサファイバ1501は、シース1520及びポッティングコンパウンドの両方によって少なくとも部分的に固定され得る。そのような配置は、センサファイバ1501と針本体1505との間の相対移動を可能にし、したがって、針が曲がった場合に潜在的な歪緩和が提供され得る。針1500Aは、例えば、ステンレス鋼などの金属又はPEEK(ポリエーテルケトン)などのポリマーを含む医療グレードの材料を含む、任意の好適な材料で製造され得る。実施形態では、針1500は、3D印刷、射出成形、又は押し出しなどの積層造形技法を介して製造され得る。
【0111】
ファイバ式光センサを組み込んだ針の更なる実施形態を、図18A及び18Bに示す。針1500Bは、1つ以上の窓1513を更に含み得る。窓1513は、センサチャネル1512の端部に配設された針本体1505の開口部である。針1500Bは、複数のセンサファイバ1501を収容するために、複数のセンサチャネル1512及び対応する複数の窓1513を含み得る。センサファイバ1501は、光センサを支持する遠位端部が窓1513内に延在するように、センサチャネル1512内に配置され得る。この実施形態では、センサファイバ1501の遠位端部は、ポッティングコンパウンドによって窓1513内に固定され得る一方、センサファイバ1501の近位部分は、シース1520によって針本体1505に固定され得る。これにより、センサファイバ1501と針本体との間の相対移動が可能になり、したがって、針が曲がった場合に歪緩和が提供され得る。
【0112】
窓1513は、音響信号が、針本体1505によって遮断されることなく、センサファイバ1501の光ファイバセンサに到達することを可能にする。窓1513の縁部は、音響信号回折のための境界を作成し、音響信号が窓の縁部の周りで曲がり、伝播して、センサファイバ1501の端部の光ファイバセンサに到達することを可能にし得る。回折効果は、センサファイバ1501の音響信号検出の円周範囲を増加させる機能を有する。加えて、針の表面上のチャネルの縁部はまた、針シャフトの検出を補助する回折効果を有し得る。
【0113】
実施形態では、本明細書の実施形態による光学超音波センサは、医療デバイス(例えば、医療デバイス遠位端部231)と統合され得、エクスビボ場所に構成された超音波源(アレイ)と連携して、医療デバイス遠位端部231の場所情報を提供し、かつ/又は処置の標的/解剖学的構造の領域でリアルタイムの音響モニタリングを提供し得る。異なる適用シナリオでは、入力音響信号方向は、図18C及び18Dに示されるように、2つのタイプ、すなわち、(1)横断ファイア、及び(2)軸方向ファイアに大まかに分類され得る。
【0114】
図18C及び18Dは、針窓1513内に配設されたセンサファイバに入射する音響信号を示す。明確さの目的で、センサファイバは、これらの図には示されていない。図18Cは、横断する音響信号1600を示し、また、図18Dは、軸方向の音響信号を示す。
【0115】
図18Cの横断する音響信号1600は、サイドビュー内視鏡超音波トランスデューサ又は外部トランスデューサを使用するときに発生し得る状況に典型的である。針先端部分1511に近い窓1513の場所は、超音波場が針の反対側の壁から遮断されることなく、いずれの側からも窓(及び窓の中に位置するファイバ端部センサ構造)に到達することを可能にする。ファイバ端部センサ構造自体は、横向き又は前向き様式で配置され得、また、用途の要件に応じて、横方向(横断)信号を受信するように構成された偏光式センサであり得る。
【0116】
図18Dの軸方向の音響信号1601は、フロントビュー内視鏡的超音波トランスデューサに関して発生する状況に典型的である。内視鏡デバイスの小さいフットプリントに起因して、典型的な入射角度は、針本体に対して小さい場合がある。図18Dに示されるように、(図18Dに示されるように)入射角度が針研磨角度1523よりも小さい場合、音響信号1601の少なくとも一部分が、針本体(より厚いクロスハッチで示される)によって遮断され得る。これに対処するために、一実施形態では、軸方向の音響信号1601が光共振器構造を通過及び到達することを可能にするために、センサ窓の反対側の針本体1505に追加の窓1513が含まれ得る。別の実施形態では、光共振器構造が位置しない針の部分から低角度の軸方向の音響信号が到達することを確実にするように、針1500A/Bの配向が操作され得る。別の実施形態では、研磨角度1523は、予想される音響入射角に従って選択され得る。
【0117】
ファイバ式光センサを組み込んだ針の更なる実施形態を、図19に示す。針1500A及び1500Bと同様に、針1500Cは、針シャフト部分1510及び針先端部分1511を有する針本体1505を備える。針先端部分1511は、針研磨角度によって特徴付けられ得る。更に、針1500Cは、針シャフト部分1510及び針先端部分1511の長さの少なくとも一部分について、針本体1505上に延在する少なくとも1つのセンサチャネル1512を含む。針1500Cは、針1500Cの1つ以上のセンサチャネル1512に配設された1つ以上のセンサファイバ1501Cを含み得る。センサファイバ1501Cは、センサファイバ301Cと同様であり得、したがって、センサファイバ1501Cの端部に配設されたファイバ端部センサ構造1521、及びセンサファイバ1501Cの長さに沿って配設された1つ以上の偏光式センサ構造1522を含み得る。針1500Cの長さに沿って位置する偏光式センサ構造1522は、針1500Cを追跡又は視覚化するために使用される音響信号が偏光式センサ構造1522に当たるときに、針1500Cの強化された視覚化を提供し得る。入射音響信号を示す光信号から集取された情報を、単独で、及び/又は旧来の音響超音波画像と組み合わせて採用して、針1500Cの改善された視覚化を提供し得る。偏光式センサ構造1522は、偏光式センサ構造322Cに関して、及び図6D及び6DDに関して、上で議論される原理に従って動作し得る。
【0118】
図20A及び20Bは、統合されたセンサファイバ1501を有する針1500の更なるクローズアップ図を提供する。図20Aは、チャネル1512が位置する針1500の第1の側からの斜視図を示し、図20Bは、第1の側とは反対側である針1500の第2の側面からの斜視図を示す。針1500の第2の側は、針先端部分1511における針1500の内部の図を含む。示されるように、センサファイバ1501は、針シャフト部分1510から針先端部分1511へと延在する針1500のセンサチャネル1512内に配設されている。窓1513は、針先端部分1511内に配設されており、それによって、窓1513の両側(及び窓1513の中に配設されたセンサファイバ1501)が入力音響信号にさらされることを確実にする。更に、図20A~20Bは、センサファイバ1501を窓1513内に固定するポッティングコンパウンド1525を示す。
【0119】
図20Cに示される更なる実施形態では、センサファイバ1501Dは、チャネル又は他のファイバ受容構造なしに、針1500Dの針本体1505Dの表面に固定され得る。音響及び機械的特性に従って選択された好適なポリマー又はコンパウンド1527を使用して、ファイバ1501Dを針1500Dに固定し得る。好適なポリマー又はコンパウンド1527は、その音響特性及び機械的特性、例えば、音速、音響インピーダンス、熱伝導率、防水性などに従って選択され得る。好適なポリマー又はコンパウンド1527はまた、その表面上のセンサの機械的固定及び保護に加えて、周囲の媒体に整合する音響インピーダンスの修正を提供し得る。同様に、図20Dに示されるように、シース1520Dを使用して、センサファイバを針本体1505Dに固定し得る。シース1520Dは、針本体1505Dの周りを巻くように構成されている。シース1520Dは、センサファイバ1501Dを針本体1505Dに機械的に固定し得る。シースは、ファイバの何らかの移動がシース内にあることを可能にする様態で針の周りを巻き得る。これにより、針の曲げ/可撓性が可能になり得る。実施形態では、センサファイバ1501Dは、シース1520Dとポリマー又はコンパウンド1527との両方によって、少なくとも部分的に固定され得る。そのような配置は、センサファイバ1501Dと針本体1505Dとの間の相対移動を可能にし、したがって、針が曲がった場合に潜在的な歪緩和が提供され得る。この実施形態は、窓を組み込んだ他の実施形態の様態で窓を更に含んでもよく、ポッティングコンパウンド又はポリマーを使用して、先の実施形態の様態で窓内に位置するファイバを更に固定してもよい。
【0120】
図21は、本明細書の実施形態による、ファイバ端部センサを組み込んだ医療デバイス遠位端部を示す。医療デバイス遠位端部1901は、カテーテル1902、及び針1903などの医療ツールを含む。カテーテル1902は、管腔1904を介して治療及び/又は診断部位に針1903を運ぶ(例えば、針が通して搬送され得る管腔を通るアクセスを提供する)ように構成されている。カテーテル1902は、カテーテル1902をガイドワイヤに沿って治療及び/又は診断部位に案内するように構成されたガイドワイヤ管腔1905を更に含んでもよい。針1903は、治療及び/又は診断部位に到達すると、カテーテル1902の管腔1904から(例えば、オペレータ、人間、又はロボットによって)延伸されるように構成されている。実施形態では、針1903は、針1500と同様に構成されており、針1500とともに配設されるか、又は針1500と統合された、1つ以上のセンサファイバ1501を含み得る。実施形態では、カテーテル1902は、1つ以上のセンサファイバと、カテーテル1902上に配設されるか、又はカテーテル1902と統合された1つ以上の音響トランスデューサと、を含み得る。実施形態では、1つ以上のセンサファイバ1501を使用して、(例えば、カテーテル1902が使用されている媒体の外側に位置する音響トランスデューサ/プローブによって生成された音響信号に基づいて、針1903の場所を感知、監視、及び/又は追跡し得る。1つ以上のセンサファイバ1501と、カテーテル1902上に配設された1つ以上の音響トランスデューサと、を使用して、例えば1つ以上のセンサファイバによる音響エコーの検出を通じて、画像を生成し得る。1つ以上の音響トランスデューサは、1つ以上のセンサファイバが周囲の媒体との相互作用に基づいて音響信号のエコー又は反射を受信する間に、音響信号を生成し得る。音響トランスデューサはまた、反射又は散乱された音響信号及び/又は組織高調波を受信し、次いで、それを使用して、追跡情報が追加される周囲領域の画像を作成し得る。
【0121】
図22は、針に組み込まれたファイバ式光センサの例示的な使用を示す。示される使用は、針1500A、針1500B、1500C、1500D、又はファイバ式光センサを組み込んだ任意の好適な針を組み込み得る。図22に示されるように、外部音響プローブ2245が、ファイバ式光センサを組み込んだ針1500A/B/C/Dとともに採用され得る。本明細書で議論されるように、定位/案内についての一実施形態では、ファイバ式光センサは、外部音響プローブ2245によって生成された音響信号を受信し得る。次いで、これらの音響信号を、単独で、又は音響プローブによってキャプチャされた反射された音響信号と組み合わせて使用して、媒体2260(例えば、患者の身体)内の針の場所を判定し得る。
【0122】
図23A~23Bは、カテーテル送達針に組み込まれたファイバ式光センサの実施形態を示す。カテーテル送達針は、例えば生検処置に使用され得る。針2515は、カテーテル2503を介して処置部位に送達され得る。針2515は、本明細書の様々な実施形態に記載されるように、ファイバ式光センサ2501を組み込み得る。カテーテル2503を介して処置部位に送達されると、針2515は、処置を実行するためにカテーテル2503の管腔から延伸され得る。針2515は、ファイバ式光センサ2501によって受信された音響信号を提供する1つ以上の外部音響トランスデューサの使用を通じて、監視、案内、及び/又は定位され得る。音響トランスデューサは、例えば光センサシステムに関連付けられ得る。本明細書に記載される様々な光センサシステムの一例であり得る光センサシステムは、本明細書に記載される光学音響信号感知方法を実行するための必要な処理及び信号生成/受信要件を提供し得る。更なる実施形態では、図23Bに示されるように、カテーテル2503は、1つ以上の追加のトランスデューサを含んでもよい。例えば、カテーテルは、AEG(又は他の好適な音響トランスデューサアレイ)アレイ及びPIC(フォトニック集積回路)光センサアレイのうちの1つ以上を含む、混合音響アレイ2507を含み得る。2022年11月18日に出願された、Mixed Ultrasound Transducer Arraysと題する、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第20230148869号、及び2021年4月29日に出願された、Modularized Acoustic Probeと題する、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第US20220350022号は、混合トランスデューサアレイで使用され得る様々な光センサを開示している。PICアレイは、音響信号の検出に適合され得る。本明細書で議論されるファイバ端部センサと同様に、PICアレイは、音響信号の入射から生じるPICアレイの光学特性の変化を測定又は検出することによって、音響信号の検出に適合され得る。実施形態では、ファイバ式光センサ2501、PICアレイ、AEGアレイ、及び外部音響トランスデューサによって様々にキャプチャされた音響信号データを、光センサシステムによって任意の組み合わせで使用して、針2515(及び針2515を送達するように適合されたカテーテル2503)を監視、案内、及び定位し得るとともに、カテーテル2503が展開される媒体(例えば、処置部位)の画像を生成し得る。
【0123】
更なる実施形態では、本明細書の実施形態によるファイバ式光センサを、様々な追加の使途で採用してもよい。例えば、ファイバ式光センサを、低侵襲手術中にインビボで使用される光学カメラ及び可動超音波トランスデューサを伴って構成されたカニューレを追跡するために使用してもよい。別の実施形態では、経皮的又は経皮的超音波プローブが、本明細書の実施形態に従う1つ以上のファイバ式光センサを伴って構成され得る。別の実施形態では、ガイドワイヤが、本明細書の実施形態に従う1つ以上のファイバ式光センサを伴って構成され得る。
【0124】
更なる実施形態では、光ファイバセンサを含むデバイス先端のリアルタイム視覚化を、診断超音波画像と共登録し、較正の必要性を排除してもよい。このブレークスルーにより、臨床医は、困難な解剖学的領域でデバイスを高信頼度で追跡することが可能になる。デバイス先端がイメージング面から離れるときを検出することを特別に考慮する、デバイス先端がイメージング面と交差するリアルタイム信頼度インジケータが提供され得、これにより、複雑な処置中でも正確なデバイス先端追跡が確実になり得る。先端軌跡のリアルタイムの見通し視覚化を提供し、デバイス先端の予測される経路とデバイス先端跡との視覚化への貴重な洞察を提供してもよく、これを、強化された処置信頼度及び文書化のために使用してもよい。更に、本明細書に記載されるような光ファイバセンサを組み込んだデバイスは、断面画像と共登録された留置センサからの解剖学的及び血流画像の表示を容易にし得、これにより、診断の精度及び信頼度が高まり得る。
【0125】
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を記載する目的のものであり、本発明を限定することは意図されていない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明確に示さない限り、複数形も含むことが意図されている。本明細書で使用される場合、「含む(includes)」及び/又は「含む(including)」という用語は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除しないことを更に理解されたい。
【0126】
追加の実施形態は、以下を含み得る。
【0127】
実施形態1は、コア及びクラッディング構造を備える光導波路と、光共振器、光干渉計、ファセット端部微細構造、及び偏光感知構造のうちの少なくとも1つを含む、光導波路の第1の端部に結合された光センサ構造であって、光センサ構造は、音響信号を検出し、音響信号に対応する光信号を光導波路に提供するように構成されている、光センサ構造と、を含むセンサファイバを備える装置である。
【0128】
実施形態2は、実施形態1に記載の装置であり、光導波路を取り囲む第1の部分と、光センサ構造を少なくとも部分的に取り囲む第2の部分と、を伴って構成されたカプセル化構造を更に含む。
【0129】
実施形態3は、実施形態1又は2に記載の装置であり、光センサ構造は、光ファイバセンサである。
【0130】
実施形態4は、実施形態1~3のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、ファブリペロー共振器、ウィスパリングギャラリーモード共振器、マイクロリング、マイクロトロイド、スパイラル共振器、又はフォトニック結晶共振器を含む、光共振器である。
【0131】
実施形態5は、実施形態1~3のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、マッハツェンダー(MZ)干渉計、ファブリペロー干渉計、位相シフトコヒーレント干渉計、又はセルフミキシング干渉計を含む、光干渉計である。
【0132】
実施形態6は、実施形態1~3のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、音響応答性メタ表面パターン、音響応答性低次元材料、又は光物質相互作用を増幅するようにパターン化されたプラズモン構造を含む、ファイバ端部ファセットである。
【0133】
実施形態7は、実施形態1~6のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、音響信号に応答して、透過光の偏光変化を誘起するように構成されている。
【0134】
実施形態8は、実施形態1~7のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、ポイントセンサ又はラインセンサである。
【0135】
実施形態9は、実施形態1~8のいずれか1つに記載の装置であり、コア又はクラッディング構造が、相対的に小さいヤング率(E)及び相対的に高い光弾性係数のうちの少なくとも1つを有する材料を含む。
【0136】
実施形態10は、実施形態1~9のいずれか1つに記載の装置であり、クラッディング構造が、コアよりも低い屈折率(n)を有する。
【0137】
実施形態11は、実施形態1~10のいずれか1つに記載の装置であり、カプセル化構造の音響インピーダンスが、光共振器構造インピーダンスから20%以内のインピーダンスに整合するように選択される。
【0138】
実施形態12は、実施形態2~11のいずれか1つに記載の装置であり、カプセル化構造が、相対的に小さいヤング率(E)、相対的に高い光弾性係数、及び/又は相対的に大きい屈折率(n)を有する材料を含む。
【0139】
実施形態13は、実施形態1~12のいずれか1つに記載の装置であり、カプセル化構造の音響インピーダンスが、光共振器構造インピーダンスから20%以内のインピーダンスに整合するように選択される。
【0140】
実施形態14は、実施形態1~13のいずれか1つに記載の装置であり、センサファイバが配設されている医療デバイスを更に備える。
【0141】
実施形態15は、実施形態14に記載の装置であり、医療デバイスが、針、内視鏡、カテーテル、カニューレ、ガイドワイヤ、外科用ツール、診断ツール、又は治療ツールのうちの1つである。
【0142】
実施形態16は、実施形態15に記載の装置であり、医療デバイスが、センサファイバを受容するように構成されたシャフト部分と、光センサ構造を受容するように構成された先端部分と、を含む針である。
【0143】
実施形態17は、実施形態16に記載の装置であり、針が、光センサ構造に近接して、シャフト部分又は先端部分に窓を更に含む。
【0144】
実施形態18は、実施形態16に記載の装置であり、針が、シャフト部分に配設されたチャネルを更に含み、センサファイバが、チャネル内に配設されている。
【0145】
実施形態19は、実施形態16に記載の装置であり、針が、針の周りに配設され、かつセンサファイバを含むように構成されたシースを更に含む。
【0146】
実施形態20は、実施形態17に記載の装置であり、針が、シャフト部分又は先端部分に複数の追加の窓を更に含む。
【0147】
実施形態21は、実施形態1~20のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、少なくとも180度、少なくとも270度、少なくとも300度、少なくとも330度、又は360度の方向範囲にわたって音響信号を検出するように構成されている。
【0148】
実施形態22は、実施形態1~21のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、音響信号の前向き検出のために構成されている。
【0149】
実施形態23は、実施形態1~22のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、音響信号の後ろ向き検出のために更に構成されている。
【0150】
実施形態24は、実施形態1~23のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、音響信号の横向き検出のために構成されている。
【0151】
実施形態25は、実施形態1~24のいずれか1つに記載の装置であり、光センサ構造が、シリカを含む遠位部分と、ポリマーを含む近位部分と、を含む。
【0152】
実施形態26は、実施形態16に記載の装置であり、光センサ構造が、インファイバブラッググレーティングを含む。
【0153】
実施形態27は、実施形態1~26のいずれか1つに記載の装置であり、コアが、光導波路における複数のコアの中に含まれる。
【0154】
実施形態28は、実施形態1~28のいずれか1つに記載の装置であり、光導波路を介して、光センサ構造に光を提供するように構成された光源と、光信号を受信するように構成された光検出器と、処理ユニットであって、光源を制御し、光検出器から、光信号に基づく光データを受信し、光データに基づいて、画像生成及び場所判定のうちの少なくとも1つを実行するように構成された、処理ユニットと、を更に備える。
【0155】
実施形態29は、実施形態1~28のいずれか1つに記載の装置であり、熱及び機械的応力のうちの少なくとも1つの印加を介して、光センサ構造の共振を調整するように構成された波長調節機構を更に備える。
【0156】
実施形態30は、実施形態28に記載の装置であり、光源が、手術用レーザであり、処理ユニットが、手術用レーザの波長を調節するように更に構成されている。
【0157】
上に記載される実施形態は、例示的な例であり、本発明は、これらの特定の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。本明細書に開示される様々な実施形態は、説明及び添付の図面に具体的に提示される組み合わせとは異なる組み合わせで組み合わせられ得ることを理解されたい。また、例に応じて、本明細書に記載されるプロセス又は方法のいずれかの特定の動作又はイベントは、異なる順序で実行されてもよく、追加されてもよく、統合されてもよく、又は完全に省略されてもよい(例えば、記載される全ての動作又はイベントが、方法又はプロセスを実行するために必要ではない場合がある)ことも理解されたい。加えて、本明細書の実施形態の特定の特徴は、明確化の目的で単一のモジュール、デバイス、又はユニットによって実行されると記載されるが、本明細書に記載される特徴及び機能は、ユニット又はモジュールの任意の組み合わせによって実行され得ることを理解されたい。したがって、様々な変更及び修正は、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、当業者によって影響を受け得る。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A-5B】
図5C
図5D
図5E
図5F
図6A-6B】
図6C
図6D
図6DD
図6E-6F】
図6G-6H】
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図18A
図18B
図18C
図18D
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図21
図22
図23A
図23B
【外国語明細書】