(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025033215
(43)【公開日】2025-03-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G07D 11/20 20190101AFI20250306BHJP
G06Q 40/02 20230101ALI20250306BHJP
【FI】
G07D11/20
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138778
(22)【出願日】2023-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 治
【テーマコード(参考)】
3E141
5L055
【Fターム(参考)】
3E141BA07
3E141CB04
3E141EA01
3E141GA06
5L055AA39
(57)【要約】
【課題】振込を行う顧客の利便性を向上させる。
【解決手段】過去の振込処理に係る第1の振込元情報と第1の振込先情報と第1の振込金額とを含んだ振込履歴を取得する振込履歴取得部と、第2の振込元情報と第2の振込先情報と第2の振込金額とを含んだ振込依頼を取得する振込依頼取得部と、前記第1の振込元情報と前記第2の振込元情報とが一致し、かつ、前記第1の振込先情報と前記第2の振込先情報とが一致するという条件が満たされるかを判定する判定部と、前記条件が満たされると判定されたことに基づいて、前記第1の振込金額と前記第2の振込金額との合計振込金額に応じた振込手数料から、前記第1の振込金額に応じた第1の振込手数料を減算することにより、前記振込依頼に係る第2の振込手数料を算出する処理部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去の振込処理に係る第1の振込元情報と第1の振込先情報と第1の振込金額とを含んだ振込履歴を取得する振込履歴取得部と、
第2の振込元情報と第2の振込先情報と第2の振込金額とを含んだ振込依頼を取得する振込依頼取得部と、
前記第1の振込元情報と前記第2の振込元情報とが一致し、かつ、前記第1の振込先情報と前記第2の振込先情報とが一致するという条件が満たされるかを判定する判定部と、
前記条件が満たされると判定されたことに基づいて、前記第1の振込金額と前記第2の振込金額との合計振込金額に応じた振込手数料から、前記第1の振込金額に応じた第1の振込手数料を減算することにより、前記振込依頼に係る第2の振込手数料を算出する処理部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記第2の振込元情報と前記第2の振込先情報と前記第2の振込金額と前記第2の振込手数料とに基づく振込処理を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記第1の振込金額と前記第2の振込金額との合計振込金額に応じた振込手数料から前記第1の振込金額に応じた第1の振込手数料を減算した結果である差額に対してあらかじめ決められた所定の金額を加算した金額を前記第2の振込手数料として算出する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
過去の振込処理に係る第1の振込元情報と第1の振込先情報と第1の振込金額とを含んだ振込履歴を取得することと、
第2の振込元情報と第2の振込先情報と第2の振込金額とを含んだ振込依頼を取得することと、
前記第1の振込元情報と前記第2の振込元情報とが一致し、かつ、前記第1の振込先情報と前記第2の振込先情報とが一致するという条件が満たされるかを判定することと、
前記条件が満たされると判定されたことに基づいて、前記第1の振込金額と前記第2の振込金額との合計振込金額に応じた振込手数料から、前記第1の振込金額に応じた第1の振込手数料を減算することにより、前記振込依頼に係る第2の振込手数料を算出することと、
を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータを、
過去の振込処理に係る第1の振込元情報と第1の振込先情報と第1の振込金額とを含んだ振込履歴を取得する振込履歴取得部と、
第2の振込元情報と第2の振込先情報と第2の振込金額とを含んだ振込依頼を取得する振込依頼取得部と、
前記第1の振込元情報と前記第2の振込元情報とが一致し、かつ、前記第1の振込先情報と前記第2の振込先情報とが一致するという条件が満たされるかを判定する判定部と、
前記条件が満たされると判定されたことに基づいて、前記第1の振込金額と前記第2の振込金額との合計振込金額に応じた振込手数料から、前記第1の振込金額に応じた第1の振込手数料を減算することにより、前記振込依頼に係る第2の振込手数料を算出する処理部と、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、顧客による振込操作に基づいて振込処理を実行する現金処理装置が様々な場所に設置されている。現金処理装置を用いた振込に際して、顧客は振込手数料を負担する必要が生じ得る。このような振込手数料を制御する各種技術が知られている。例えば、特許文献1には、顧客による前回の振込から今回の振込までの時間が所定の時間より短い場合に、顧客が負担する振込手数料の無料回数を維持する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、振込を行う顧客の利便性をより一層向上させることが可能な技術が提供されることが望まれる。
【0005】
そこで、本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、振込を行う顧客の利便性を向上させることが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、過去の振込処理に係る第1の振込元情報と第1の振込先情報と第1の振込金額とを含んだ振込履歴を取得する振込履歴取得部と、第2の振込元情報と第2の振込先情報と第2の振込金額とを含んだ振込依頼を取得する振込依頼取得部と、前記第1の振込元情報と前記第2の振込元情報とが一致し、かつ、前記第1の振込先情報と前記第2の振込先情報とが一致するという条件が満たされるかを判定する判定部と、前記条件が満たされると判定されたことに基づいて、前記第1の振込金額と前記第2の振込金額との合計振込金額に応じた振込手数料から、前記第1の振込金額に応じた第1の振込手数料を減算することにより、前記振込依頼に係る第2の振込手数料を算出する処理部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0007】
前記処理部は、前記第2の振込元情報と前記第2の振込先情報と前記第2の振込金額と前記第2の振込手数料とに基づく振込処理を実行してもよい。
【0008】
前記処理部は、前記第1の振込金額と前記第2の振込金額との合計振込金額に応じた振込手数料から前記第1の振込金額に応じた第1の振込手数料を減算した結果である差額に対してあらかじめ決められた所定の金額を加算した金額を前記第2の振込手数料として算出してもよい。
【0009】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、過去の振込処理に係る第1の振込元情報と第1の振込先情報と第1の振込金額とを含んだ振込履歴を取得することと、第2の振込元情報と第2の振込先情報と第2の振込金額とを含んだ振込依頼を取得することと、前記第1の振込元情報と前記第2の振込元情報とが一致し、かつ、前記第1の振込先情報と前記第2の振込先情報とが一致するという条件が満たされるかを判定することと、前記条件が満たされると判定されたことに基づいて、前記第1の振込金額と前記第2の振込金額との合計振込金額に応じた振込手数料から、前記第1の振込金額に応じた第1の振込手数料を減算することにより、前記振込依頼に係る第2の振込手数料を算出することと、を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法が提供される。
【0010】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、コンピュータを、過去の振込処理に係る第1の振込元情報と第1の振込先情報と第1の振込金額とを含んだ振込履歴を取得する振込履歴取得部と、第2の振込元情報と第2の振込先情報と第2の振込金額とを含んだ振込依頼を取得する振込依頼取得部と、前記第1の振込元情報と前記第2の振込元情報とが一致し、かつ、前記第1の振込先情報と前記第2の振込先情報とが一致するという条件が満たされるかを判定する判定部と、前記条件が満たされると判定されたことに基づいて、前記第1の振込金額と前記第2の振込金額との合計振込金額に応じた振込手数料から、前記第1の振込金額に応じた第1の振込手数料を減算することにより、前記振込依頼に係る第2の振込手数料を算出する処理部と、として機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
以上説明した本発明によれば、振込を行う顧客の利便性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る現金処理システムの構成を示した説明図である。
【
図2】同実施形態に係る現金処理装置20の内部構成を示す説明図である。
【
図3】振込手数料テーブル271の構成例を示す図である。
【
図5】同実施形態に係る現金処理装置20の動作例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置30の内部構成を示す説明図である。
【
図7】振込手数料テーブル371の構成例を示す図である。
【
図8】同実施形態に係る現金処理装置30の動作例を示すフローチャートである。
【
図9】変形例に係る振込履歴372の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
<0.現金処理装置の概要>
本明細書では、本発明の実施形態が、金融機関において用いられる現金処理装置に適用される場合を主に説明する。しかし、本発明の実施形態は、振込処理を実行する情報処理装置に広く適用され得る。すなわち、本発明の実施形態は、現金処理装置以外の情報処理装置に適用されてもよい。
【0015】
ここで、一般的な現金処理装置を用いた振込を説明する。現金処理装置を用いた振込が行われる場合には、1回あたりに振込可能な金額に限度が設けられている場合がある。以下の説明においては、1回あたりに振込可能な金額の限度額を、単に「振込限度額」とも言う。特に現金処理装置を用いた現金振込が行われる場合には、振込限度額が設けられている場合がよくある。
【0016】
したがって、本発明の実施形態においては、現金処理装置を用いた現金振込が行われる場合を主に想定する。しかし、現金処理装置を用いて現金振込以外の振込(例えば、カードから読み取られた情報に基づいて特定された口座から振込を行うカード振込など)が行われる場合であっても、振込限度額が設けられている場合に対しては、現金処理装置を用いた現金振込が行われる場合と同様に、本発明の実施形態が適用され得る。
【0017】
例えば、現金処理装置を用いた現金振込の振込限度額が10万円である場合を想定する。このとき、顧客は、10万円を上回る現金振込を、現金処理装置を用いた1回の現金振込では済ませることができず、現金処理装置を用いた複数回の現金振込によって済ませる必要がある。一例として、顧客が、現金処理装置を用いて12万円の現金振込を、2回の現金振込によって済ませる方法の例を説明する。
【0018】
ここでは、現金処理装置を用いた現金振込の振込金額が3万円未満である場合には、振込手数料が440円であり、現金処理装置を用いた現金振込の振込金額が3万円以上である場合には、振込手数料が880円である場合を想定する。
【0019】
まず、顧客が、1回目の振込操作において振込金額2万円を指定したとする。このとき、振込金額2万円は3万円未満であるため、顧客は、440円の振込手数料を負担する。続いて、顧客は、現金処理装置を用いた2回目の振込操作において残りの振込金額10万円を指定したとする。このとき、振込金額10万円は3万円以上であるため、顧客は、880円の振込手数料を負担する。
【0020】
すなわち、顧客は、現金処理装置を用いた現金振込を2回に分けて行うことによって、(1回目の振込手数料440円+2回目の振込手数料880円=)合計振込手数料1320円を負担することになる。仮に振込限度額が設けられていなければ、1回に12万円の現金振込が可能であり、振込金額12万円に対応する振込手数料が880円で済むため、振込限度額が設けられている場合は、振込限度額が設けられていない場合と比較して、振込手数料440円を余計に顧客が負担することになる。換言すると、振込手数料440円分は、顧客にとっての二重負担になってしまう。
【0021】
この点に関し、営業店窓口における振込では振込限度額が設けられていない場合、顧客は、金融機関の営業店窓口において振込依頼書を起票し、振込依頼書を用いて振込を行うことにより、振込手数料の二重負担を回避し得る。しかし、営業店窓口における振込では事務手続きに時間が掛かってしまうため、顧客の利便性が高いとは言えない。さらに、金融機関にとっては、営業店窓口において振込をする顧客が増えるほど、事務手続きに要する負荷が増加してしまうため、顧客による現金処理装置の利用が促進されることが望ましい。
【0022】
一例として、営業店窓口における振込では、振込限度額が設けられておらず、振込金額に依らずに振込手数料が880円である場合が想定される。かかる場合には、現金処理装置を用いて2回に分けて現金振込を行う場合に顧客が負担する合計振込手数料1320円よりも、金融機関の営業店窓口にて振込を行う場合に顧客が負担する振込手数料880円のほうが低額になる。かかる場合には、顧客の利便性がより低くなってしまうこと、金融機関に掛かる事務手続きの負荷が、より増大してしまうことが懸念される。
【0023】
そこで、本発明の実施形態に係る現金振込においては、顧客の利便性を向上させるとともに、金融機関に掛かる事務手続きの負荷を低減することを可能とする。
【0024】
以上、本発明の実施形態に係る現金処理装置の概要を説明した。
【0025】
<<1.第1の実施形態>>
続いて、本発明の第1の実施形態を説明する。
【0026】
<1.1.現金処理システムの構成>
本発明の第1の実施形態に係る現金処理システムの構成例を説明する。
【0027】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る現金処理システムの構成を示した説明図である。
図1に示したように、現金処理システム1は、現金処理装置20および金融機関ホスト10を備える。
【0028】
(現金処理装置20)
現金処理装置20は、金融機関の顧客による操作に基づいて金銭の取引を実行する顧客操作型端末である。現金処理装置20は、自動取引装置とも換言され得る。また、現金処理装置20は、典型的にはATM(Automatic Teller Machine)であってよい。この現金処理装置20は、金融機関の営業店、コンビニエンスストア、駅構内、ホテル、ショッピングセンター、病院、アミューズメントパーク、飲食店、オフィスビルディングなどの多様な施設に設置される。
【0029】
また、現金処理装置20は、操作表示部22、レシート排出口27、紙幣口28および硬貨口29を備える。なお、一般的に、現金処理装置20は、通帳挿入口およびカード挿入口などを備えているが、後にも説明するように、本発明の第1の実施形態においては、現金処理装置20を用いて顧客が現金振込を行う場合を主に想定する。したがって、
図1からは通帳挿入口およびカード挿入口などが省略されている。
【0030】
(操作表示部22)
操作表示部22は、顧客による操作の誘導画面を表示する表示部の機能および顧客による操作を検出する操作検出機能を兼ね備える。表示部の機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、操作検出機能は、例えば、タッチパネルにより実現され、顧客により情報が入力される入力部の機能が含まれてもよい。
【0031】
なお、
図1においては表示部の機能および操作検出機能が現金処理装置20において一体的に構成される例を示しているが、表示部の機能および操作検出機能は分離して構成されてもよい。
【0032】
(レシート排出口27)
レシート排出口27は、取引の明細情報が印字されたレシートを排出するための開口部である。
【0033】
(紙幣口28)
紙幣口28は、顧客による紙幣の入金口、および顧客への紙幣の出金口としての機能を有する。
【0034】
(硬貨口29)
硬貨口29は、顧客による硬貨の入金口、および顧客への硬貨の出金口としての機能を有する。
【0035】
(専用網12)
専用網12は、金融機関のネットワークであり、例えばIP-VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network)により構成される。現金処理装置20は、この専用網12を介して金融機関ホスト10と通信することができる。
【0036】
(金融機関ホスト10)
金融機関ホスト10は、専用網12を介して現金処理装置20と通信することにより、各種取引を制御する。例えば、金融機関ホスト10は、現金処理装置20において顧客により指示された預入または振込などの金銭取引(勘定の取引処理)を実行する。なお、金融機関ホスト10は、支店名、科目、口座番号、氏名、住所および預金残高などを含んだ顧客口座情報(口座の元帳)を管理する。さらに、金融機関ホスト10は、取引種別および取引内容などを含んだ取引履歴を管理し得る。
【0037】
<1.2.現金処理装置の内部構成>
続いて、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置20の内部構成を説明する。
【0038】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置20の内部構成を示す説明図である。
図2に示したように、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置20は、操作表示部22と、通信部210と、紙幣入出金部250と、硬貨入出金部260と、記憶部270と、制御部280と、を備える。
【0039】
(操作表示部22)
操作表示部22は、
図1を参照して説明したように、顧客による操作の誘導画面を表示する表示部の機能および顧客による操作を検出する操作検出機能を兼ね備える。また、操作表示部22が有する操作検出機能には、顧客により情報が入力される入力部の機能が含まれてもよい。なお、操作検出機能を実現する方式は、抵抗膜方式または赤外線方式であってもよい。
【0040】
(通信部210)
通信部210は、専用網12を介して金融機関ホスト10との間で各種情報を送受信する。例えば、通信部210は、取引を実行するための情報(取引種別、取引金額など)を金融機関ホスト10に送信する。
【0041】
(紙幣入出金部250)
紙幣入出金部250は、紙幣の搬送路、紙幣カセットおよび紙幣の正当性を認識する機能などを有する。硬貨入出金部260は、硬貨の搬送路、硬貨カセットおよび硬貨の正当性を認識する機能などを有する。
【0042】
(記憶部270)
記憶部270は、現金処理装置20の動作のために用いられる各種情報を記憶する記憶媒体であり、ハードディスクまたはメモリにより構成される。例えば、記憶部270は、制御部280が操作表示部22、通信部210、紙幣入出金部250および硬貨入出金部260などを制御するためのプログラムを記憶する。
【0043】
記憶部270は、振込手数料テーブル271と、振込履歴272とを記憶する。以下では、
図3を参照しながら、振込手数料テーブル271の構成例を説明し、
図4を参照しながら、振込履歴272の構成例を説明する。
【0044】
(振込手数料テーブル271)
図3は、振込手数料テーブル271の構成例を示す図である。
図3に示すように、振込手数料テーブル271は、振込金額と、振込金額に応じた振込手数料とが対応付けられて構成される。
【0045】
図3に示した例では、振込金額の閾値が「3万円」であり、振込金額が「3万円未満」である場合に、振込金額に応じた振込手数料が「440円」であり、振込金額が「3万円以上」である場合に、振込金額に応じた振込手数料が「880円」である。しかし、振込金額の閾値は、「3万円」に限定されない。また、振込金額に対応付けられる振込手数料も特に限定されない。
【0046】
(振込履歴272)
図4は、振込履歴272の構成例を示す図である。
図4に示すように、振込履歴272は、現金処理装置20による1回前の振込処理(前回の振込処理)に係る振込履歴として、振込元情報(第1の振込元情報)、振込先情報(第1の振込先情報)、振込金額(第1の振込金額)、および、振込手数料を含んでいる。
【0047】
振込元情報は、振込元を特定するための情報である。例えば、振込元情報は、振込名義人名を含んでもよい。また、振込先情報は、振込先を特定するための情報である。例えば、振込先情報は、振込先の銀行名、支店名、科目、および、口座番号を含んでもよい。
【0048】
例えば、現金処理装置20において、新たに振込処理が実行されたときに、新たに実行された振込処理に係る振込履歴によって、記憶部270に記憶されている振込履歴272が更新される。
【0049】
(制御部280)
制御部280は、現金処理装置20の動作全般を制御する。例えば、制御部280は、操作表示部22、通信部210、紙幣入出金部250および硬貨入出金部260の各々の動作を制御する。制御部280は、振込履歴取得部281と、振込依頼取得部282と、判定部283と、処理部284とを備える。振込履歴取得部281、振込依頼取得部282、判定部283および処理部284の動作例については、後に詳細に説明する。
【0050】
以上、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置20の内部構成を説明した。
【0051】
<1.3.現金処理装置の動作>
図5を参照して、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置20の動作例を説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置20の動作例を示すフローチャートである。
【0052】
ここでは、顧客が1回目の振込操作において振込金額2万円を指定したとする。このとき、振込金額2万円は3万円未満であるため、振込手数料テーブル271から、振込金額3万円未満に対応する振込手数料440円が取得され、振込手数料440円に基づいて振込処理(第1の振込処理)が実行される。
【0053】
そして、1回目の振込に係る、振込元情報、振込先情報、振込金額、振込手数料が、振込履歴272(
図4)に既に登録された場合を想定する。顧客は、現金処理装置20を用いた2回目の振込において残りの振込金額10万円を振り込もうとしている場合を想定する。
【0054】
まず、振込履歴取得部281は、記憶部270から振込履歴272を取得する(S11)。
【0055】
より具体的には、操作表示部22によって表示された図示しない取引選択画面において振込を選択する操作が、顧客によって入力され、操作表示部22によって検出された場合に、操作表示部22によって図示しない振込画面が表示され得る。振込履歴取得部281は、図示しない振込画面において振込元情報(第2の振込元情報)と振込先情報(第2の振込先情報)と振込金額(第2の振込金額)とが顧客によって入力され、操作表示部22によって検出された場合に、記憶部270から振込履歴272を取得してもよい。
【0056】
あるいは、振込履歴取得部281は、図示しない取引選択画面において振込を選択する操作が顧客によって入力され、操作表示部22によって検出された場合に、記憶部270から振込履歴272を取得してもよい。
【0057】
振込依頼取得部282は、顧客によって入力された、振込元情報と振込先情報と振込金額とを振込依頼として操作表示部22から取得する(S12)。顧客によって入力される振込元情報は、振込名義人名を含んでもよい。また、顧客によって入力される振込先情報は、振込先の銀行名、支店名、科目、および、口座番号を含んでもよい。
【0058】
より具体的には、振込依頼取得部282は、図示しない振込画面において顧客によって入力された、振込元情報と振込先情報と振込金額とが操作表示部22によって検出されたことに基づいて、これらの振込元情報と振込先情報と振込金額とを振込依頼として操作表示部22から取得してもよい。ここでは、操作表示部22によって振込金額10万円が検出された場合を想定する。
【0059】
判定部283は、振込履歴272に含まれる振込元情報と、振込依頼に含まれる振込元情報とが一致するという第1の条件が満たされるか否かを判定する(S13)。より具体的には、判定部283は、振込履歴272に含まれる振込名義人名と、振込依頼に含まれる振込名義人名とが一致するという条件が満たされるか否かにより、当該第1の条件が満たされるか否かを判定し得る。
【0060】
判定部283によって当該第1の条件が満たされないと判定された場合には(S13において「NO」)、S15に動作が移行される。
【0061】
一方、判定部283は、当該第1の条件が満たされると判定した場合には(S13において「YES」)、振込履歴272に含まれる振込先情報と、振込依頼に含まれる振込先情報とが一致するという第2の条件が満たされるか否かを判定する(S14)。
【0062】
より具体的には、判定部283は、振込履歴272に含まれる振込先の銀行名と、振込依頼に含まれる振込先の銀行名とが一致し、かつ、振込履歴272に含まれる振込先の支店名と、振込依頼に含まれる振込先の支店名とが一致し、かつ、振込履歴272に含まれる振込先の科目と、振込依頼に含まれる振込先の科目とが一致し、かつ、振込履歴272に含まれる振込先の口座番号と、振込依頼に含まれる振込先の口座番号とが一致するという条件が満たされるか否かにより、当該第2の条件が満たされるか否かを判定し得る。
【0063】
判定部283によって当該第2の条件が満たされないと判定された場合には(S14において「NO」)、S15に動作が移行される。一方、判定部283によって当該第2の条件が満たされると判定された場合には(S14において「YES」)、S17に動作が移行される。なお、
図5には、S13の後にS14が実行される例が示されているが、S13とS14との実行順序は限定されない。すなわち、S14の後にS13が実行されてもよい。
【0064】
S15に動作が移行された場合には、処理部284は、振込依頼に含まれる振込金額に応じた振込手数料を振込手数料テーブル271から取得する(S15)。処理部284は、このようにして得られた振込手数料を、振込依頼に係る振込手数料として扱う。続いて、S20に動作が移行される。
【0065】
S17に動作が移行された場合には、処理部284は、振込履歴272に含まれる振込金額と、振込依頼に含まれる振込金額との合計振込金額を算出する(S17)。処理部284は、算出した合計振込金額に応じた振込手数料を振込手数料テーブル271から取得する(S18)。
【0066】
より具体的に、処理部284は、振込履歴272に含まれる振込金額2万円と、振込依頼に含まれる振込金額10万円とを合計することによって、合計振込金額12万円を算出する。そして、処理部284は、合計振込金額12万円に応じた振込手数料880円を振込手数料テーブル271から取得する。
【0067】
さらに、処理部284は、合計振込金額に応じた振込手数料から、振込履歴272に含まれる振込手数料(第1の振込手数料)を減算して差額を得る(S19)。処理部284は、このようにして得た差額を、振込依頼に係る振込手数料(第2の振込手数料)として扱う。
【0068】
より具体的に、処理部284は、合計振込金額12万円に応じた振込手数料880円から、振込履歴272に含まれる振込手数料440円を減算して得られる差額440円を、振込依頼に係る振込手数料として得る。すなわち、1回目の振込と2回目の振込とにおける合計振込手数料が880円となるように、2回目の振込において顧客が負担する振込手数料が、440円に減額される。
【0069】
一例として、営業店窓口において顧客が振込を行う場合に、顧客が負担する振込手数料が880円である場合を想定する。このとき、現金処理装置20を用いて12万円を振り込む場合と、営業店窓口において12万円を振り込む場合とにおいて、顧客が負担する振込手数料は同額となる。
【0070】
処理部284は、振込依頼に含まれる振込金額と、振込依頼に係る振込手数料との合計金額を算出する。そして、処理部284は、顧客から紙幣口28および硬貨口29のいずれか一方または双方に、合計金額に相当する現金が投入されたことに基づいて、振込依頼に含まれる振込金額と、振込依頼に係る振込手数料と、振込依頼に含まれる振込元情報と、振込依頼に含まれる振込先情報とに基づく振込処理(第2の振込処理)を実行する(S20)。
【0071】
例えば、処理部284は、振込依頼に含まれる振込金額と、振込依頼に係る振込手数料と、振込依頼に含まれる振込元情報と、振込依頼に含まれる振込先情報とを含んだ振込データの、通信部210による金融機関ホスト10への送信を制御することにより、振込処理を実行してもよい。このとき、金融機関ホスト10は、振込データを受信する。
【0072】
金融機関ホスト10は、振込データから振込依頼に含まれる振込先情報を取得する。金融機関ホスト10は、振込先情報に含まれる銀行名が自行を示す場合には、金融機関ホスト10が管理する顧客口座情報の、振込先情報に含まれる支店名、科目、口座番号に対応する預金残高に、振込依頼に含まれる振込金額を加算する加算処理を実行してもよい。
【0073】
そして、金融機関ホスト10は、金融機関ホスト10が管理する取引履歴に、取引種別が振込を示し、取引内容が、振込依頼に含まれる振込金額、振込依頼に係る振込手数料、振込依頼に含まれる振込元情報、振込先情報に含まれる支店名、科目、口座番号を含んだデータを登録する登録処理を実行してもよい。
【0074】
一方、金融機関ホスト10は、振込先情報に含まれる銀行名が他行を示す場合には、他行の金融機関ホストに、振込データを送信してもよい。このとき、他行の金融機関ホストは、自身が管理する顧客口座情報に対して、上記した加算処理を行い、自身が管理する取引履歴に対して、上記した登録処理を実行してもよい。
【0075】
さらに、処理部284は、記憶部270に記憶されている振込履歴272を更新する(S21)。より具体的に、処理部284は、実行した振込処理に係る、振込元情報と、振込先情報と、振込金額と、振込手数料とにより、記憶部270に記憶されている振込履歴272を更新する。
【0076】
以上、現金処理装置20の動作例を説明した。
【0077】
<1.4.効果>
一般に、顧客が現金処理装置を用いて振込限度額を上回る現金振込を行う場合には、現金振込を複数回に分けて行う必要がある。顧客は、一般的な現金処理装置を用いて現金振込を複数回行う場合には、複数回の現金振込において振込手数料を重複して負担する必要があった。
【0078】
一方、本発明の第1の実施形態によれば、顧客は、現金処理装置20を用いて、前回の振込先と同じ振込先に振込を行う場合には、前回の振込金額と今回の振込金額との合計振込金額に対応する振込手数料から、前回の振込手数料が差し引かれた後の金額を、今回の振込手数料として負担すれば済む。
【0079】
これによって、顧客が現金処理装置20を用いて現金振込を行ったとしても、振込手数料の二重負担がなくなるため、顧客の利便性が向上し、顧客による現金処理装置20の利用が促進される。そして、顧客による現金処理装置20の利用が促進されることにより、金融機関に掛かる事務手続きの負荷が低減され得る。
【0080】
以上、本発明の第1の実施形態を説明した。
【0081】
<<2.第2の実施形態>>
続いて、本発明の第2の実施形態を説明する。
【0082】
一般に、現金処理装置20による使用回線が銀行敷設回線または金額固定回線である場合には、現金処理装置20の使用頻度に関わらず回線使用料は変動しない。そのため、金融機関も回線使用料を固定費として計上し得る。しかし、現金処理装置20による使用回線が従量課金制を採用する場合には、現金処理装置20が使用される度に、回線使用料が発生する。このとき、顧客が負担する振込手数料が低額になるほど、この回線使用料の多くを金融機関が負担する必要が生じる。
【0083】
例えば、営業店窓口において顧客が振込を行う場合に顧客が負担する振込手数料と、現金処理装置20を用いて顧客が現金振込を複数回に分けて行う場合に顧客が負担する振込手数料とが同額である場合には、この回線使用料の全部を金融機関が負担する必要が生じる。そこで、本発明の第2の実施形態においては、金融機関による回線使用料の負担を低減する技術を説明する。
【0084】
<2.1.現金処理システムの構成>
本発明の第2の実施形態に係る現金処理システムの構成例を説明する。本発明の第2の実施形態に係る現金処理システムは、本発明の第1の実施形態に係る現金処理システムと比較して、現金処理装置20が現金処理装置30(
図6)に置換され、その他の構成は共通する。したがって、本発明の第2の実施形態に係る現金処理システムの構成を示した説明図を省略する。
【0085】
<2.2.現金処理装置の内部構成>
続いて、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置30の内部構成を説明する。
【0086】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置30の内部構成を示す説明図である。
図6に示したように、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置30は、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置20と比較して、処理部284が処理部384に置換され、振込手数料テーブル271が振込手数料テーブル371に置換され、その他の構成は共通する。
【0087】
したがって、本発明の第2の実施形態においては、処理部384の動作、および、振込手数料テーブル371の構成を詳細に説明し、その他の構成の詳細な説明は省略する。なお、処理部384の動作については、
図8を参照しながら後に詳細に説明する。
【0088】
(振込手数料テーブル371)
図7は、振込手数料テーブル371の構成例を示す図である。
図7に示すように、振込手数料テーブル371は、本発明の第1の実施形態に係る振込手数料テーブル271(
図3)と同様に、振込金額と、振込金額に応じた振込手数料とを有している他、振込金額に依らない回線使用料をさらに有している。手数料減額時に別途掛かる振込手数料であり、あらかじめ定められた所定の金額である。回線使用料は、1回の取引あたりの回線使用料であってよい。
【0089】
以上、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置30の内部構成を説明した。
【0090】
<2.3.現金処理装置の動作>
図8を参照して、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置30の動作例を説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置30の動作例を示すフローチャートである。
【0091】
図8に示したように、本発明の第2の実施形態に係る現金処理装置30の動作例は、本発明の第1の実施形態に係る現金処理装置20の動作例(
図5)と比較して、S19がS22に置換され、その他の動作は共通する。したがって、ここではS22を詳細に説明し、その他の動作の詳細な説明は省略する。
【0092】
処理部384は、振込手数料テーブル371から回線使用料を取得し、合計振込金額に応じた振込手数料から、振込履歴272に含まれる振込手数料を減算して得られた差額と、回線使用料との加算金額を算出する。処理部384は、このようにして得られた加算金額を、振込依頼に係る振込手数料(第2の振込手数料)として扱う。
【0093】
より具体的に、処理部284は、合計振込金額12万円に応じた振込手数料880円から、振込履歴272に含まれる振込手数料440円を減算して得られる差額440円と、回線使用料50円との加算金額490円を算出する。処理部284は、算出した加算金額490円を振込依頼に係る振込手数料として得る。すなわち、顧客は、1回目の振込手数料440円と2回目の振込手数料490円との合計振込手数料930円を負担する。
【0094】
一例として、営業店窓口において顧客が振込を行う場合に、顧客が負担する振込手数料が880円である場合を想定する。このとき、現金処理装置20を用いて12万円を現金振込する場合に顧客が負担する振込手数料は、営業店窓口において12万円を振り込む場合に顧客が負担する振込手数料よりも、(930円-880円=)50円高額になる。
【0095】
しかし、顧客が回線使用料を負担することにより、金融機関による回線使用料の負担が解消され得る。さらに、顧客が負担する合計振込手数料930円は、一般的な現金処理装置を用いて12万円を2回に分けて現金振込する場合に顧客が負担する合計振込手数料1320円よりも低額となるため、顧客の利便性も向上する。
【0096】
以上、現金処理装置30の動作例を説明した。
【0097】
<2.4.効果>
本発明の第2の実施形態によれば、回線使用料を考慮した振込手数料を顧客が負担するため、金融機関による回線使用料の負担を低減することが可能となる。
【0098】
さらに、本発明の第2の実施形態によれば、現金処理装置30を用いて現金振込を行う場合に顧客が負担する振込手数料は、一般的な現金処理装置を用いて現金振込を行う場合に顧客が負担する振込手数料よりも相変わらず低額となる。したがって、本発明の第2の実施形態によれば、顧客の利便性も向上し、顧客による現金処理装置30の利用が促進される。そして、顧客による現金処理装置30の利用が促進されることにより、金融機関に掛かる事務手続きの負荷が低減され得る。
【0099】
以上、本発明の第2の実施形態を説明した。
【0100】
<<3.変形例>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0101】
例えば、本明細書の現金処理装置20の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、現金処理装置20の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0102】
また、現金処理装置20に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアに、上述した現金処理装置20の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【0103】
本発明の第1の実施形態および本発明の第2の実施形態においては、振込履歴272として、1回前の振込処理に係る振込履歴が記憶部270に記憶される場合を主に想定した。しかし、振込履歴272として、過去の振込履歴が記憶部270に記憶されればよい。過去の振込履歴の例として、1回前からn回前(nは、2以上の整数)までの振込処理に係る振込履歴が記憶部270に記憶されてもよい。このような変形例を、
図9を参照しながら説明する。
【0104】
図9は、変形例に係る振込履歴372の構成例を示す図である。
図9に示すように、変形例に係る振込履歴372は、1回前からn回前(nは、2以上の整数)までの振込処理に係る振込履歴を含んでいる。各振込履歴は、振込元情報、振込先情報、振込金額および振込手数料を含んでいる。
【0105】
このとき、判定部283は、1回前からk回前(kは、1≦k≦nを満たす整数)までの振込処理に係る振込元情報それぞれと、振込依頼に含まれる振込元情報とが一致し、かつ、1回前からk回前までの振込処理に係る振込先情報それぞれと、振込依頼に含まれる振込先情報とが一致するという条件が満たされるか否かを判定してもよい。
【0106】
そして、処理部284は、判定部283によって当該条件が満たされると判定された場合に、1回前からk回前までの振込処理に係る振込金額と、振込依頼に含まれる振込金額との合計振込金額を算出してもよい。処理部284によって算出された合計振込金額に基づく振込処理は、本発明の第1の実施形態および本発明の第2の実施形態における振込処理と同様に実行されてよい。
【符号の説明】
【0107】
10 金融機関ホスト
12 専用網
20 現金処理装置
22 操作表示部
27 レシート排出口
28 紙幣口
29 硬貨口
210 通信部
250 紙幣入出金部
260 硬貨入出金部
270 記憶部
271、371 振込手数料テーブル
272、372 振込履歴
280 制御部
281 振込履歴取得部
282 振込依頼取得部
283 判定部
284、384 処理部