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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025033291
(43)【公開日】2025-03-13
(54)【発明の名称】通知システム、及び通知方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250306BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138913
(22)【出願日】2023-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】石原 宗次郎
(72)【発明者】
【氏名】占部 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】森本 高志
(72)【発明者】
【氏名】岡島 和志
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させやすくすること。
【解決手段】通知システム100は、取得部11と、処理部12と、を備える。取得部11は、通知元からの要求に応じて携帯端末3がプッシュ技術を用いて実行する通知に関する第1通知情報を取得する。処理部12は、取得部11が取得した第1通知情報に応じて、少なくとも携帯端末3で上記通知が行われることを示す第2通知情報を通知機器2に出力させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通知元からの要求に応じて携帯端末がプッシュ技術を用いて実行する通知に関する第1通知情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1通知情報に応じて、少なくとも前記携帯端末で前記通知が行われることを示す第2通知情報を通知機器に出力させる処理部と、を備える、
通知システム。
【請求項2】
前記通知元は、前記携帯端末のオペレーティングシステムである、
請求項1に記載の通知システム。
【請求項3】
前記通知元は、前記携帯端末にインストールされているアプリケーション、又は前記アプリケーションを管理する管理サーバである、
請求項1に記載の通知システム。
【請求項4】
前記処理部は、前記通知元である前記アプリケーションの名称を含み、かつ、前記通知の内容を含まない前記第2通知情報を前記通知機器に出力させる、
請求項3に記載の通知システム。
【請求項5】
前記処理部は、前記アプリケーションの名称を他の名称に変換し、変換した前記他の名称を含み、かつ、前記通知の内容を含まない前記第2通知情報を前記通知機器に出力させる、
請求項3に記載の通知システム。
【請求項6】
前記第1通知情報は、前記携帯端末での前記通知の内容の重要度を含み、
前記処理部は、前記取得部が取得した前記第1通知情報に含まれる前記重要度に応じて、前記第2通知情報を前記通知機器に出力させるか否かを決定する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の通知システム。
【請求項7】
通知元からの要求に応じて携帯端末がプッシュ技術を用いて実行する通知に関する第1通知情報を取得し、
取得した前記第1通知情報に応じて、少なくとも前記携帯端末で前記通知が行われることを示す第2通知情報を通知機器に出力させる、
通知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、イベントが発生した場合に、通知機器から当該イベントに関する通知情報を出力させる通知システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、音声入出力機能を備えた家庭内機器に対して、発話の内容及び発話のタイミングを指示することにより、家庭内機器に発話させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-151718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、携帯端末を利用するユーザの利便性を向上させやすい通知システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る通知システムは、取得部と、処理部と、を備える。前記取得部は、通知元からの要求に応じて携帯端末がプッシュ技術を用いて実行する通知に関する第1通知情報を取得する。前記処理部は、前記取得部が取得した前記第1通知情報に応じて、少なくとも前記携帯端末で前記通知が行われることを示す第2通知情報を通知機器に出力させる。
【0006】
本開示の一態様に係る通知方法では、通知元からの要求に応じて携帯端末がプッシュ技術を用いて実行する通知に関する第1通知情報を取得する。前記通知方法では、取得した前記第1通知情報に応じて、少なくとも前記携帯端末で前記通知が行われることを示す第2通知情報を通知機器に出力させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示における通知システム等によれば、携帯端末を利用するユーザの利便性を向上させやすい、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態に係る通知システムを含む全体構成を示すブロック図である。
図2図2は、通知元がオペレーティングシステムである場合の通信経路の説明図である。
図3図3は、通知元が管理サーバである場合の通信経路の説明図である。
図4図4は、実施の形態に係る通知システムの動作例を示すフローチャートである。
図5図5は、携帯端末の課題の説明図である。
図6図6は、実施の形態に係る通知システムの利点の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(本開示の基礎となった知見)
まず、発明者の着眼点が、下記に説明される。
【0010】
従来、例えばスマートフォン等の携帯端末は、いわゆるプッシュ通知により携帯端末のユーザに対する通知を行う機能を有している。プッシュ通知は、プッシュ技術を用いた通知であって、通知元の要求に応じて携帯端末が備えるディスプレイに通知内容を表示したり、携帯端末が備えるスピーカから通知内容を示す音声メッセージを出力したりする。
【0011】
通知元は、例えば携帯端末が備えるオペレーティングシステム(Operation System)であったり、携帯端末にインストールされているアプリケーションであったりする。例えば、通知元がオペレーティングシステムである場合、携帯端末は、携帯端末が備えるバッテリの残量が閾値に達すると、バッテリの残量が閾値に達したことをプッシュ通知によりユーザに対して通知する。また、例えば、通知元がSNS(Social Network Service)サービスが提供するアプリケーションである場合、携帯端末は、他のユーザからのメッセージを受信すると、他のユーザからのメッセージを受信したことをプッシュ通知によりユーザに対して通知する。
【0012】
ここで、プッシュ通知を許可するか否かは、ユーザが適宜設定することが可能である。プッシュ通知を許可しないユーザも多数存在するが、プッシュ通知を許可する場合、プッシュ通知により通知される内容は、ユーザにとって比較的重要であることが推測される。しかしながら、ユーザは携帯端末を常に所持しているわけではなく、ユーザが携帯端末を所持していない場合、プッシュ通知にユーザが気づかないことがある。このように、携帯端末のプッシュ通知のみでは、ユーザにとって比較的重要である通知にユーザが気づかず、ユーザの利便性が損なわれる、という課題がある。
【0013】
以上を鑑み、発明者は本開示を創作するに至った。
【0014】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0015】
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0016】
(実施の形態)
[1-1.全体構成]
まず、実施の形態に係る通知システム100を含む全体構成について図1を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る通知システム100を含む全体構成を示すブロック図である。実施の形態では、通知システム100は、例えば携帯端末3がプッシュ通知を行う場合に、少なくともプッシュ通知が行われることを通知機器2から通知させるシステムである。
【0017】
通知機器2は、携帯端末3がプッシュ通知を実行することをユーザU1(後述する図5等参照)に通知することが可能な機器である。実施の形態では、通知機器2による通知は、例えばスピーカから音声を出力することにより行われる。なお、通知機器2による通知は、例えば備え付けのディスプレイに文字列又は画像等を表示することにより行われてもよいし、音声の出力及び表示の両方により行われてもよい。さらに、通知機器2による通知は、例えば備え付けのディスプレイのバックライト又はランプ等の照明装置を所定のパターンで点滅させることにより行われてもよい。照明装置による通知も、上述の音声の出力及び表示の少なくとも一方と共に行われてもよい。
【0018】
通知機器2は、例えばユーザU1の居住する施設に据え置かれた機器であって、上述のような音声出力機能又は表示機能を有する機器である。実施の形態では、通知機器2は、家電機器である。具体的には、通知機器2は、例えばスマートスピーカ、テレビジョン受像機、照明器具、ペット用カメラ、インターホン親機、インターホン子機、空調機器、又はロボット掃除機等を含み得る。なお、通知機器2は、例えば可搬型のテレビジョン受像機、スマートフォン、タブレット端末、又はラップトップ型のパーソナルコンピュータ等のユーザU1が所持する携帯型の情報機器であってもよい。
【0019】
通知機器2は、指示取得部21と、出力部22と、を備える。実施の形態では、通知機器2は、プロセッサ及びメモリを有しており、プロセッサにてメモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、通知機器2が備える各構成を実現する。
【0020】
指示取得部21は、通知システム100からの第2通知情報(後述する)の出力の指示を取得する。実施の形態では、指示取得部21は、例えばインターネット等のネットワーク(以下、単に「ネットワーク」という)を介して通知システム100から送信される指示信号を受信することにより、指示信号に含まれる指示を取得する。
【0021】
出力部22は、指示取得部21が指示を取得すると第2通知情報を出力する。例えば、通知機器2が音声出力機能を有している場合、出力部22は、指示に含まれる音源URL(Uniform Resource Locator)にアクセスして音声メッセージをダウンロードし、音声メッセージを再生することで第2通知情報を出力する。なお、出力部22は、指示に含まれる音声メッセージを再生してもよい。また、通知機器2のメモリに予め種々の音声メッセージが記憶されている場合、出力部22は、指示に従ってメモリから対応する音声メッセージを読み出して再生してもよい。また、通知機器2が音声を自動生成する機能を有している場合、出力部22は、指示に従って対応する音声メッセージを生成して再生してもよい。
【0022】
また、例えば、通知機器2が表示機能を有している場合、出力部22は、指示に含まれる文字列又は画像等をディスプレイに表示することにより、第2通知情報を出力する。なお、通知機器2のメモリに予め種々の文字列又は画像等が記憶されている場合、出力部22は、指示に従ってメモリから対応する文字列又は画像等を読み出してディスプレイに表示してもよい。また、通知機器2が文字列又は画像等を自動生成する機能を有している場合、出力部22は、指示に従って対応する文字列又は画像等を生成してディスプレイに表示してもよい。
【0023】
携帯端末3は、例えばスマートフォン、タブレット端末、又はラップトップ型のパーソナルコンピュータ等のユーザU1が所持する携帯型の端末である。携帯端末3は、通知元からの要求に応じて、プッシュ技術を用いて通知を行う機能を有する。言い換えれば、携帯端末3は、プッシュ通知を実行する機能を有している。ここで、通知元は、携帯端末3のオペレーティングシステム31(後述する図2参照)、携帯端末3にインストールされているアプリケーション33(後述する図3参照)、又は当該アプリケーション33を管理する管理サーバ4(後述する図3参照)等である。
【0024】
通知元がオペレーティングシステム31である場合、携帯端末3は、例えば携帯端末3が備えるバッテリの残量等、携帯端末3が備える機能に関する情報についてプッシュ通知を実行する。この場合、例えば携帯端末3のディスプレイには、「バッテリ残量が20%になりました」等のメッセージが表示される。
【0025】
通知元がアプリケーション33又は管理サーバ4である場合、携帯端末3は、アプリケーション33に関する情報についてプッシュ通知を実行する。例えば、アプリケーション33がSNSサービスの提供するアプリケーションである場合、携帯端末3は、他のユーザU1からのメッセージを受信すると、他のユーザU1からのメッセージを受信したことをプッシュ通知によりユーザU1に対して通知する。この場合、例えば携帯端末3のディスプレイには、「××からメッセージが届きました」等のメッセージが表示される。また、この場合、例えば携帯端末3のディスプレイには、受信したメッセージの内容の一部が表示されることもある。
【0026】
管理サーバ4は、アプリケーション33を提供する事業者が運用するサーバであって、アプリケーション33を管理する。実施の形態では、アプリケーション33を利用するユーザU1は1人であるが、アプリケーション33を利用するユーザU1が複数人であれば、管理サーバ4はユーザU1ごとにアプリケーション33を管理する。また、後述する図3に示す例では、管理サーバ4は1つであるが、携帯端末3に複数種類のアプリケーション33がインストールされていれば、アプリケーション33ごとに管理サーバ4が存在することになる。
【0027】
管理サーバ4は、アプリケーション33に関するイベントが発生した場合に、アプリケーション33に関する情報についてプッシュ通知を実行するように指示する通知指示信号を携帯端末3へ送信する。例えば、アプリケーション33がSNSサービスの提供するアプリケーションである場合、管理サーバ4は、他のユーザU1からのメッセージを受信したというイベントが発生すると、通知指示信号を携帯端末3へ送信する。
【0028】
[1-2.通知システム]
次に、通知システム100の詳細について説明する。通知システム100は、図1に示すように、取得部11と、処理部12と、記憶部13と、を備えている。なお、実施の形態において、通知システム100は記憶部13を備えているが、記憶部13は通知システム100の構成要素でなくてもよい。
【0029】
実施の形態では、通知システム100は、サーバ1により実現される。サーバ1は、プロセッサ及びメモリを有しており、プロセッサにてメモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、通知システム100が備える各構成を実現する。実施の形態では、メモリは、記憶部13である。
【0030】
通知システム100は、ネットワークを介して通知機器2、携帯端末3、及び管理サーバ4との間で通信可能に構成されている。なお、図1に示す例では、通知機器2及び携帯端末3はそれぞれ1つずつであるが、それぞれ複数であってもよい。
【0031】
取得部11は、第1通知情報を取得する。第1通知情報は、通知元からの要求に応じて携帯端末3がプッシュ技術を用いて実行する通知に関する情報である。つまり、第1通知情報は、携帯端末3が実行するプッシュ通知に関する情報である。実施の形態では、取得部11は、プッシュ通知の通知元に応じた通信経路で第1通知情報を取得する。具体的には、取得部11は、以下に示す2通りの通信経路のうちのいずれかの通信経路で第1通知情報を取得する。なお、取得部11は、以下に示す2通りの通信経路以外の通信経路で第1通知情報を取得してもよい。
【0032】
図2は、通知元がオペレーティングシステム31である場合の通信経路(第1通信経路)の説明図である。図2に示す例では、携帯端末3にインストールされている通知用アプリケーション32が、オペレーティングシステム31からのプッシュ通知の要求の発生を監視している。図2に示す例では、オペレーティングシステム31からバッテリ残量が閾値(ここでは、20%)まで低下したことを示すプッシュ通知の要求が発生している。そして、通知用アプリケーション32は、当該要求の発生を検知すると、当該プッシュ通知の内容を示す情報を含む信号を携帯端末3からサーバ1(通知システム100)へ送信させる。取得部11は、当該信号を受信することにより、当該プッシュ通知の内容を示す情報(第1通知情報)を取得する。
【0033】
通知用アプリケーション32は、例えば通知システム100を運用する事業者が提供するアプリケーションである。ユーザU1は、例えば通知用アプリケーション32が提供するUI(User Interface)を用いて、オペレーティングシステム31からのプッシュ通知の要求を検知する権限を付与する設定を行う。これにより、取得部11は、第1通信経路での第1通知情報の取得が可能となる。
【0034】
図3は、通知元が管理サーバ4である場合の通信経路(第2通信経路)の説明図である。図3に示す例では、管理サーバ4は、携帯端末3へ送信する通知指示信号と同じ通知指示信号を、サーバ1(通知システム100)に送信する。取得部11は、当該通知指示信号を受信することにより、当該通知指示信号に含まれるプッシュ通知の内容を示す情報(第1通知情報)を取得する。
【0035】
ユーザU1は、例えば通知用アプリケーション32が提供するUI、又はアプリケーション33が提供するUIを用いて、管理サーバ4におけるユーザU1のアカウントとサーバ1におけるユーザU1のアカウントとを紐づけることにより、管理サーバ4からサーバ1へ通知指示信号を送信する設定を行う。これにより、取得部11は、第2通信経路での第1通知情報の取得が可能となる。
【0036】
処理部12は、取得部11が取得した第1通知情報に応じて、少なくとも携帯端末3で通知(プッシュ通知)が行われることを示す第2通知情報を通知機器2に出力させる。実施の形態では、処理部12は、ネットワークを介して通知機器2に指示信号を送信することにより、通知機器2から第2通知情報を出力させる。実施の形態では、処理部12は、音源URLを指示信号に含めて、通知機器2に送信する。音源URLは、アクセスすることで音声メッセージをダウンロード可能なURLである。つまり、実施の形態では、通知機器2に対する指示の出力は、音源URLの送信に相当する。
【0037】
具体的には、処理部12は、通知機器2に再生させたい音声メッセージを音声合成システム(図示せず)に生成させ、生成された音声メッセージと、当該音声メッセージに紐づいた音源URLとを、通知データベース(図示せず)に保存する。音声合成システムは、ネットワークを介して、通知内容を示す文字列、及び使用する音源についてのパラメータを通知システム100から取得すると、取得した文字列及びパラメータを用いて音声を合成することで、音声メッセージを生成する。通知データベースは、ネットワークを介して通知システム100から送信される種々の音声メッセージを、音源URLと紐づけて保存する記憶装置である。通知データベースは、例えば半導体メモリにより実現されるが、特に限定されることなく公知の電子情報記憶の手段を用いることができる。
【0038】
そして、処理部12は、当該音源URLを、ネットワークを介して通知機器2へ送信することにより、音声メッセージを通知機器2に出力させる指示を通知機器2に出力する。また、処理部12は、通知データベースに既存の音声メッセージが存在する場合、音声合成システムに当該音声メッセージを生成させずに、通知データベースから当該音声メッセージに対応する音源URLを読み出し、読み出した音源URLを通知機器2へ送信する。
【0039】
なお、処理部12は、例えば音声メッセージを指示信号に含めて通知機器2に送信してもよい。また、処理部12は、例えば通知機器2のメモリに予め種々の音声メッセージが記憶されている場合、又は通知機器2が音声メッセージを自動生成する機能を有している場合、通知機器2で再生する音声メッセージを指定する指令を指示信号に含めて通知機器2に送信してもよい。
【0040】
実施の形態では、処理部12は、以下に示す4つの出力態様のうちのいずれかの出力態様に従って第2通知情報を通知機器2に出力させる。なお、処理部12は、以下に示す4つの出力態様以外の出力態様で第2通知情報を通知機器2に出力させてもよい。また、処理部12が下記に示すいずれの出力態様で第2通知情報を通知機器2に出力させるかは、例えば通知用アプリケーション32が提供するUI、又はアプリケーション33が提供するUIを用いてユーザU1が適宜設定することが可能である。
【0041】
第1の出力態様では、処理部12は、携帯端末3でプッシュ通知により通知される内容と同じ内容を含む第2通知情報を通知機器2に出力させる。例えば、アプリケーション33が防災用のアプリケーションであって、プッシュ通知の内容が震度3の地震が発生したことを示している、と仮定する。この場合、処理部12は、例えば「防災アプリからです。震度3の地震が発生しました」という音声メッセージを第2通知情報として通知機器2に出力させる。なお、第2通知情報には、通知元のアプリケーション33の名称が含まれていなくてもよい。また、第1の出力態様は、通知元がオペレーティングシステム31である場合にも採用されてよい。
【0042】
第2の出力態様は、通知元がアプリケーション33又は管理サーバ4である場合に採用され得る。第2の出力態様では、処理部12は、通知元であるアプリケーション33の名称を含み、かつ、通知(プッシュ通知)の内容を含まない第2通知情報を通知機器2に出力させる。例えば、アプリケーション33の名称が「メッセージアプリ」であるアプリケーションであって、プッシュ通知の内容が「明日の××社との商談は、午後2時に××社ビルに集合です」というメッセージである、と仮定する。この場合、処理部12は、例えば「メッセージアプリからメッセージが届いています」という音声メッセージを第2通知情報として通知機器2に出力させる。
【0043】
第3の出力態様は、第2の出力態様と同様に、通知元がアプリケーション33又は管理サーバ4である場合に採用され得る。第3の出力態様では、処理部12は、アプリケーション33の名称を他の名称に変換し、変換した他の名称を含み、かつ、通知(プッシュ通知)の内容を含まない第2通知情報を通知機器2に出力させる。他の名称は、例えば通知用アプリケーション32が提供するUI、又はアプリケーション33が提供するUIを用いてユーザU1が適宜設定することが可能である。
【0044】
例えば、アプリケーション33が生理周期を管理するアプリケーションであって、名称が「生理周期管理アプリ」である、と仮定する。この場合、処理部12は、当該アプリケーションの名称を予めユーザU1により設定された名称(ここでは、「ウサギさん」)に変換し、変換した他の名称を通知元として含む第2通知情報を通知機器2に出力させる。この場合、通知機器2は、「ウサギさんからの通知です」という音声メッセージを出力する。
【0045】
第4の出力態様は、通知元がオペレーティングシステム31、アプリケーション33、及び管理サーバ4のいずれであっても採用され得る。また、第4の出力態様は、第1通知情報が携帯端末3での通知(プッシュ通知)の内容の重要度を含む場合に採用され得る。ここで、重要度は、携帯端末3で通知の内容ごとに予め設定されたデフォルト値であってもよい。また、重要度は、例えばオペレーティングシステム31が提供するUI、通知用アプリケーション32が提供するUI、又はアプリケーション33が提供するUIを用いてユーザU1が適宜設定することも可能である。
【0046】
第4の出力態様では、処理部12は、取得部11が取得した第1通知情報に含まれる重要度に応じて、第2通知情報を通知機器2に出力させる。例えば、処理部12は、第1通知情報に含まれる重要度が予め設定された閾値未満であれば、第2通知情報を通知機器2に出力させない。一方、処理部12は、第1通知情報に含まれる重要度が閾値以上であれば、第2通知情報を通知機器2に出力させる。
【0047】
記憶部13は、通知システム100のプロセッサが各種制御を行うために必要な情報(コンピュータプログラム等)が記憶される記憶装置である。記憶部13は、例えば半導体メモリにより実現されるが、特に限定されることなく公知の電子情報記憶の手段を用いることができる。記憶部13には、例えば通知機器2に対して送信される指示信号に含まれる指示データ等が記憶される。
【0048】
[2.動作]
以下、実施の形態に係る通知システム100の動作(つまり、通知方法)について、図4を用いて説明する。図4は、実施の形態に係る通知システム100の動作例を示すフローチャートである。
【0049】
まず、取得部11は、第1通知情報を取得する(S1)。既に述べたように、取得部11は、第1通信経路を介して第1通知情報を取得する場合、携帯端末3から送信されるプッシュ通知の内容を示す情報を含む信号を受信することにより、第1通知情報を取得する。また、取得部11は、第2通信経路を介して第1通知情報を取得する場合、管理サーバ4から送信される通知指示信号を受信することにより、第1通知情報を取得する。
【0050】
次に、処理部12は、取得部11が取得した第1通知情報に応じて、ネットワークを介して通知機器2へ指示を含む指示信号を送信する、つまり指示を出力する(S2)。指示信号を受信した通知機器2は、指示信号に含まれる指示に従って、第2通知情報を出力する。既に述べたように、処理部12は、第1の出力態様、第2の出力態様、第3の出力態様、及び第4の出力態様のいずれかの出力態様に従って、第2通知情報を通知機器2に出力させる。
【0051】
[3.利点等]
以下、実施の形態に係る通知システム100(通知方法)の利点について説明する。図5は、携帯端末3の課題の説明図である。図5において、携帯端末3とユーザU1との間にある実線は、携帯端末3のある場所がユーザU1のいる場所とは異なっていることを示す。また、図5に示す例では、携帯端末3は、バッテリ残量が閾値に達したことを示すプッシュ通知を実行している。
【0052】
図5に示す例では、携帯端末3のディスプレイにプッシュ通知の内容を示すメッセージが表示されている。しかしながら、ユーザU1が携帯端末3から離れた場所にいる場合(つまり、ユーザU1が携帯端末3を所持していない場合)、ユーザU1は、携帯端末3で実行されたプッシュ通知に気づくことができない。特に、当該プッシュ通知がユーザU1にとって比較的重要である場合、ユーザU1の利便性が損なわれる、という問題がある。
【0053】
これに対して、実施の形態に係る通知システム100(通知方法)では、携帯端末3がプッシュ技術を用いて実行する通知(プッシュ通知)に関する第1通知情報を取得すると、取得した第1通知情報に応じて、少なくとも携帯端末3で上記通知が行われることを示す第2通知情報を通知機器2に出力させている。このため、実施の形態に係る通知システム100(通知方法)では、携帯端末3がプッシュ技術を用いた通知を行う場合に、当該通知があることを通知機器2が通知するので、携帯端末3で通知が行われることにユーザU1が気づきやすくなり、ユーザU1の利便性を向上させやすい、という利点がある。
【0054】
図6は、実施の形態に係る通知システム100(通知方法)の利点の説明図である。図6において、携帯端末3と、ユーザU1及び通知機器2との間にある実線は、携帯端末3のある場所が、ユーザU1及び通知機器2のある場所とは異なっていることを示す。また、図6に示す例では、図5に示す例と同様に、携帯端末3は、バッテリ残量が閾値に達したことを示すプッシュ通知を実行している。
【0055】
図6に示すように、実施の形態に係る通知システム100(通知方法)では、バッテリ残量が閾値に達したことを示すプッシュ通知を携帯端末3が実行すると、通知機器2から当該プッシュ通知と同じ内容を示す音声メッセージが第2通知情報として通知機器2から出力される。このため、ユーザU1は、携帯端末3を所持していない場合でも、携帯端末3でプッシュ通知が実行されたことに気づくことができる。特に、当該プッシュ通知がユーザU1にとって比較的重要である場合に、ユーザU1がいち早く当該プッシュ通知に対して対応することができるので、ユーザU1の利便性を向上させやすい、という利点がある。
【0056】
なお、図6に示す例では、処理部12は、携帯端末3が実行するプッシュ通知の内容を示す音声メッセージを第2通知情報として通知機器2に出力させているが、これに限られない。例えば、処理部12は、携帯端末3がプッシュ通知を実行することを示す音声メッセージを第2通知情報として通知機器2に出力させるだけでも、ユーザU1の利便性を向上させやすいという効果が期待できる。
【0057】
(変形例)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0058】
そこで、以下、実施の形態の変形例を例示する。
【0059】
上記実施の形態において、通知システム100は、サーバ1以外の装置で実現されてもよい。例えば、通知システム100は、通知機器2により実現されてもよい。言い換えれば、通知機器2は、通知システム100を備えていてもよい。この態様では、通知機器2は、サーバ1を介さずに携帯端末3又は管理サーバ4との間で通信できればよい。また、この態様では、サーバ1は不要である。
【0060】
また、例えば、上記実施の形態では、通知システム100は、単一の装置として実現されたが、複数の装置によって実現されてもよい。通知システム100が複数の装置によって実現される場合、通知システム100が備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。例えば、上記実施の形態で通知システム100が備える構成要素の一部は、ユーザU1の居住する施設に備えられてもよい。つまり、本開示は、クラウドコンピューティングによって実現されてもよいし、エッジコンピューティングによって実現されてもよい。
【0061】
また、例えば、上記実施の形態において、本開示における通知システム100の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0062】
また、本開示における通知システム100の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0063】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0064】
また、本開示の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体で実現されてもよい。例えば、本開示は、上記実施の形態における通知方法をコンピュータによって実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の非一時的な記録媒体に記録されてもよいし、インターネット等の通信路で配信されてもよい。
【0065】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
【0066】
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0067】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
【0068】
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様に係る通知システム100は、取得部11と、処理部12と、を備える。取得部11は、通知元からの要求に応じて携帯端末3がプッシュ技術を用いて実行する通知に関する第1通知情報を取得する。処理部12は、取得部11が取得した第1通知情報に応じて、少なくとも携帯端末3で上記通知が行われることを示す第2通知情報を通知機器2に出力させる。
【0069】
これによれば、携帯端末3がプッシュ技術を用いた通知を行う場合に、当該通知があることを通知機器2が通知するので、携帯端末3で通知が行われることにユーザU1が気づきやすくなり、ユーザU1の利便性を向上させやすい、という利点がある。
【0070】
また、第2の態様に係る通知システム100では、第1の態様において、通知元は、携帯端末3のオペレーティングシステム31である。
【0071】
これによれば、携帯端末3のオペレーティングシステム31からの通知にユーザU1が気づきやすくなるので、ユーザU1の利便性を向上させやすい、という利点がある。
【0072】
また、第3の態様に係る通知システム100では、第1の態様において、通知元は、携帯端末3にインストールされているアプリケーション33、又はアプリケーション33を管理する管理サーバ4である。
【0073】
これによれば、携帯端末3にインストールされているアプリケーション33からの通知にユーザU1が気づきやすくなるので、ユーザU1の利便性を向上させやすい、という利点がある。
【0074】
また、第4の態様に係る通知システム100では、第3の態様において、処理部12は、通知元であるアプリケーション33の名称を含み、かつ、通知の内容を含まない第2通知情報を通知機器2に出力させる。
【0075】
これによれば、ユーザU1のプライベートな情報を伏せつつ携帯端末3にインストールされているアプリケーション33からの通知にユーザU1が気づきやすくなるので、ユーザU1の利便性を更に向上させやすい、という利点がある。
【0076】
また、第5の態様に係る通知システム100では、第3の態様において、処理部12は、アプリケーション33の名称を他の名称に変換し、変換した他の名称を含み、かつ、通知の内容を含まない第2通知情報を通知機器2に出力させる。
【0077】
これによれば、アプリケーション33の名称からユーザU1のプライベートな情報を推測できる場合でも、ユーザU1のプライベートな情報を伏せつつ携帯端末3にインストールされているアプリケーション33からの通知にユーザU1が気づきやすくなるので、ユーザU1の利便性を更に向上させやすい、という利点がある。
【0078】
また、第6の態様に係る通知システム100では、第1~第5のいずれか1つの態様において、第1通知情報は、携帯端末3での通知の内容の重要度を含む。処理部12は、取得部11が取得した第1通知情報に含まれる重要度に応じて、第2通知情報を通知機器2に出力させるか否かを決定する。
【0079】
これによれば、ユーザU1にとって比較的重要な通知のみが通知機器2からなされるので、全ての通知が通知機器2からなされる場合と比較してユーザU1の煩わしさが低減され、ユーザU1の利便性を更に向上させやすい、という利点がある。
【0080】
また、第7の態様に係る通知方法では、通知元からの要求に応じて携帯端末3がプッシュ技術を用いて実行する通知に関する第1通知情報を取得する(S1)。この通知方法では、取得した第1通知情報に応じて、少なくとも携帯端末3で上記通知が行われることを示す第2通知情報を通知機器2に出力させる(S2)。
【0081】
これによれば、携帯端末3がプッシュ技術を用いた通知を行う場合に、当該通知があることを通知機器2が通知するので、携帯端末3で通知が行われることにユーザU1が気づきやすくなり、ユーザU1の利便性を向上させやすい、という利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本開示は、携帯端末がプッシュ技術を用いて通知することをユーザに通知するシステム等に適用可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 サーバ
11 取得部
12 処理部
13 記憶部
2 通知機器
21 指示取得部
22 出力部
3 携帯端末
31 オペレーティングシステム
32 通知用アプリケーション
33 アプリケーション
4 管理サーバ
100 通知システム
U1 ユーザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6