IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025033308
(43)【公開日】2025-03-13
(54)【発明の名称】業務引継ぎ方法および業務引継ぎシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/163 20240101AFI20250306BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138943
(22)【出願日】2023-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 嘉人
(72)【発明者】
【氏名】今野 英智
(72)【発明者】
【氏名】後藤 星史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC29
(57)【要約】
【課題】担当者が引継ぎ事項を確実に把握および記憶することを可能にする業務引継ぎ方法および業務引継ぎシステムを提供する。
【解決手段】管理装置20が、引継ぎ事項と、引継ぎ事項を携帯端末10に通知するために必要な条件である携帯端末10の位置を表わす情報を定めた引継ぎ業務通知テーブルを作成する。位置を表わす情報は、携帯端末10が受信したビーコン信号に含まれるビーコンID、およびビーコン信号の受信強度を含み、条件は、引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度および引継ぎ事項の影響度のうちの少なくとも1つによって変化する。携帯端末10が、ビーコン信号を受信した場合に、ビーコン信号に含まれるビーコンIDと、ビーコン信号の受信強度とを管理装置20に送信する。管理装置20が、引継ぎ業務通知テーブルを参照して、ビーコンIDとビーコン信号の受信強度に対応する引継ぎ事項を特定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のビーコンが設置された建物設備の管理業務の業務引継ぎ方法であって、
管理装置が、引継ぎ事項と、前記引継ぎ事項を携帯端末に通知するために必要な条件である携帯端末の位置を表わす情報を定めた引継ぎ業務通知テーブルを作成するステップを備え、前記位置を表わす情報は、前記携帯端末が受信したビーコン信号に含まれるビーコンID、および前記ビーコン信号の受信強度を含み、前記条件は、前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度および前記引継ぎ事項の影響度のうちの少なくとも1つによって変化し、
前記業務引継ぎ方法は、
ビーコンが、定期的にビーコン信号を送信するステップと、
携帯端末が、前記ビーコン信号を受信した場合に、前記ビーコン信号に含まれる前記ビーコンIDと、前記ビーコン信号の受信強度とを前記管理装置に送信するステップと、
前記管理装置が、前記引継ぎ業務通知テーブルを参照して、前記ビーコンIDと前記ビーコン信号の受信強度に対応する引継ぎ事項を特定するステップと、
前記管理装置が、特定した引継ぎ事項を前記携帯端末に送信するステップと、
前記携帯端末が、前記引継ぎ事項を受信するステップと、
前記携帯端末が、受信した前記引継ぎ事項を通知するステップと、を備えた業務引継ぎ方法。
【請求項2】
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度に応じて、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度、および前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンの数のうちの少なくとも1つが相違する、請求項1記載の業務引継ぎ方法。
【請求項3】
前記引継ぎ事項の影響度に応じて、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度、および前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンの数のうちの少なくとも1つが相違する、請求項1記載の業務引継ぎ方法。
【請求項4】
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度が低い場合には、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度は高い強度のみを含み、
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度が高い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度は高い強度および低い強度を含む、請求項1記載の業務引継ぎ方法。
【請求項5】
前記引継ぎ事項の影響度が低い場合には、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度は高い強度のみを含み、
前記引継ぎ事項の影響度が高い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度は高い強度および低い強度を含む、請求項1記載の業務引継ぎ方法。
【請求項6】
前記引継ぎ事項の影響度が低い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンは、前記引継ぎ事項に関連する場所に近接する第1のビーコンであり、
前記引継ぎ事項の影響度が高い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンは、前記第1のビーコンと、前記引継ぎ事項に関連する場所に近接し、かつ前記第1のビーコンよりも前記引継ぎ事項に関連する場所から遠い位置にある第2のビーコンである、請求項1記載の業務引継ぎ方法。
【請求項7】
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度が低い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンは、前記引継ぎ事項に関連する場所に近接する第1のビーコンであり、
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度が高い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンは、前記第1のビーコンと、前記引継ぎ事項に関連する場所に近接し、かつ前記第1のビーコンよりも前記引継ぎ事項に関連する場所から遠い位置にある第2のビーコンである、請求項1記載の業務引継ぎ方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の業務引継ぎ方法を実行する業務引継ぎシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、業務引継ぎ方法および業務引継ぎシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、作業途中の作業の引継ぎの要求があったとき、他の担当者を的確に割り当てることができる作業担当者の作業割当方法が記載されている。この方法では、ある作業担当者の使用する携帯端末から、作業途中の作業の引継作業情報が送信されると、管理コンピュータは、その引継作業情報に応答して、この作業途中の作業が引継ぎ可能な他の作業担当者を引継作業担当者として、予定情報記憶部に記憶する各担当者の作業予定情報に基づいて検索する。そして、システム管理端末にて引継作業担当者選択する。引継作業担当者が選択されると、管理コンピュータは、その引継作業情報を、予定情報記憶部に記憶された引継作業担当者の作業予定情報を更新する。
【0003】
ところで、建物常駐管理の業務は、複数人の担当者が交代制で行われている。発生した事象を複数人が把握できるようにするために、引継ぎ事項を記した引継ぎノートが用いられている。事象が発生した日が休日であった場合でも、担当者は、引継ぎノートを読むことによって、事象の発生を理解することができる。さらに、担当者は、引継ぎノートに記載された事象の発生現場に行き、現地確認することで、引継ぎ事項を確実に把握および記憶できるようにすることが推奨されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-352751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、各担当者は、引継ぎノートの記載内容を現場で確認した方がよいことは理解しているが、その日の自分の担当業務を優先してしまい、引継ぎ事項の現場確認がおろそかになることがある。特許文献1には、担当者が引継ぎ事項を確実に把握および記憶できるようにする方法が記載されていない。
【0006】
それゆえに、本開示の目的は、担当者が引継ぎ事項を確実に把握および記憶することを可能にする業務引継ぎ方法および業務引継ぎシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、複数のビーコンが設置された建物設備の管理業務の業務引継ぎ方法であって、管理装置が、引継ぎ事項と、引継ぎ事項を携帯端末に通知するために必要な条件である携帯端末の位置を表わす情報を定めた引継ぎ業務通知テーブルを作成するステップを備え、位置を表わす情報は、携帯端末が受信したビーコン信号に含まれるビーコンID、およびビーコン信号の受信強度を含み、条件は、引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度および引継ぎ事項の影響度のうちの少なくとも1つによって変化する。業務引継ぎ方法は、ビーコンが、定期的にビーコン信号を送信するステップと、携帯端末が、ビーコン信号を受信した場合に、ビーコン信号に含まれるビーコンIDと、ビーコン信号の受信強度とを管理装置に送信するステップと、管理装置が、引継ぎ業務通知テーブルを参照して、ビーコンIDとビーコン信号の受信強度に対応する引継ぎ事項を特定するステップと、管理装置が、特定した引継ぎ事項を携帯端末に送信するステップと、携帯端末が、引継ぎ事項を受信するステップと、携帯端末が、受信した引継ぎ事項を通知するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、担当者が引継ぎ事項を確実に把握および記憶することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態の業務引継ぎシステムの構成を表わす図である。
図2】携帯端末10の構成を表わす図である。
図3】管理装置20の構成を表わす図である。
図4】業務引継ぎシステムの処理手順を表わすフローチャートである。
図5図4のステップS101の処理の詳細な手順を表わすフローチャートである。
図6】引継ぎメモテーブルの例を表わす図である。
図7】ビーコン強度テーブルを表わす図である。
図8】ビーコン場所テーブルを表わす図である。
図9】近接ビーコンテーブルの例を表わす図である。
図10】近接ビーコンを説明するための図である。
図11】実施の形態1の通知範囲テーブルを表わす図である。
図12】(a)は、影響度が「低」、発生頻度が「低」であるときの通知範囲を表わす図である。(b)は、影響度が「低」、発生頻度が「中」であるときの通知範囲を表わす図である。(c)は、影響度が「低」、発生頻度が「高」であるときの通知範囲を表わす図である。
図13】(a)は、影響度が「中」、発生頻度が「低」であるときの通知範囲を表わす図である。(b)は、影響度が「中」、発生頻度が「中」であるときの通知範囲を表わす図である。(c)は、影響度が「中」、発生頻度が「高」であるときの通知範囲を表わす図である。
図14】(a)は、影響度が「高」、発生頻度が「低」であるときの通知範囲を表わす図である。(b)は、影響度が「高」、発生頻度が「中」であるときの通知範囲を表わす図である。(c)は、影響度が「高」、発生頻度が「高」であるときの通知範囲を表わす図である。
図15】引継ぎ業務通知テーブルを表わす図である。
図16】位置通知フレームの例を表わす図である。
図17】引継ぎ業務通知フレームを表わす図である。
図18】実施の形態2の通知範囲テーブルを表わす図である。
図19】実施の形態3の通知範囲テーブルを表わす図である。
図20】実施の形態4の通知範囲テーブルを表わす図である。
図21】実施の形態5の通知範囲テーブルを表わす図である。
図22】実施の形態6の通知範囲テーブルを表わす図である。
図23】実施の形態7の通知範囲テーブルを表わす図である。
図24】実施の形態8の通知範囲テーブルを表わす図である。
図25】実施の形態9の通知範囲テーブルを表わす図である。
図26】実施の形態10の通知範囲テーブルを表わす図である。
図27】実施の形態11の通知範囲テーブルを表わす図である。
図28】実施の形態12の通知範囲テーブルを表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態の業務引継ぎシステムの構成を表わす図である。
【0012】
複数のビーコンb1、b2・・・bnと、携帯端末10と、管理装置20とを備える。
【0013】
複数のビーコンb1、b2・・・bnの各々は、建物内に分散して配置される。複数のビーコンb1~bnは、一定の強度のビーコン信号を一定の周期で送信する。以下の説明では、ビーコン信号をBSと略することもある。
【0014】
図2は、携帯端末10の構成を表わす図である。
【0015】
携帯端末10は、建物常駐管理の担当者が保持する。携帯端末10は、プロセッサ11と、メモリ12と、通信装置13と、表示装置14とを備える。
【0016】
通信装置13は、ビーコンbiから送信されるビーコン信号を受信する。通信装置13は、受信したビーコン信号の強度およびビーコンIDを含む位置通知フレームを管理装置20へ送信する。通信装置13は、管理装置20から業務引継ぎ内容を含む引継ぎ業務通知フレームを受信する。
【0017】
表示装置14は、受信した業務引継ぎ内容を表示する。
【0018】
メモリ12は、プログラムなどを記憶する。
【0019】
プロセッサ11は、メモリ12に記憶されたプログラムを実行する。
【0020】
図3は、管理装置20の構成を表わす図である。
【0021】
管理装置20は、プロセッサ21と、メモリ22と、通信装置23と、入力装置24とを備える。
【0022】
通信装置23は、携帯端末10から位置通知フレームを受信する。通信装置23は、携帯端末10へ引継ぎ業務通知フレームを送信する。
【0023】
メモリ22は、プログラム、および各種のテーブルなどを記憶する。
【0024】
プロセッサ21は、メモリ22に記憶されたプログラムを実行する。プロセッサ21は、引継ぎ事項と、引継ぎ事項を携帯端末10に通知するために必要な条件である携帯端末10の位置を表わす情報を定めた引継ぎ業務通知テーブルを作成する。位置を表わす情報は、携帯端末が受信したビーコン信号に含まれるビーコンID、およびビーコン信号の受信強度を含む。
【0025】
引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度に応じて、位置を表わす情報に含まれるビーコン信号の受信強度、および位置を表わす情報に含まれるビーコンIDのビーコンの数のうちの少なくとも1つが相違するものとしてもよい。
【0026】
引継ぎ事項の影響度に応じて、位置を表わす情報に含まれるビーコン信号の受信強度、および位置を表わす情報に含まれるビーコンIDのビーコンの数のうちの少なくとも1つが相違するものとしてもよい。
【0027】
プロセッサ21は、引継ぎ業務通知テーブルを参照して、携帯端末から受信したビーコンIDとビーコン信号の受信強度に対応する引継ぎ事項を特定し、特定した引継ぎ事項を通信装置23を通じて、携帯端末10に送信する。
【0028】
入力装置24は、担当者からの入力を受け付ける。
【0029】
図4は、業務引継ぎシステムの処理手順を表わすフローチャートである。
【0030】
ステップS101において、管理装置20のプロセッサ21は、業務引継ぎ通知テーブルなどの各種のテーブルを作成する。
【0031】
図5は、図4のステップS101の処理の詳細な手順を表わすフローチャートである。
【0032】
ステップS201において、管理装置20において、プロセッサ21は、入力装置24を通じて担当者から入力された情報に基づいて、引継ぎメモテーブルを作成する。図6は、引継ぎメモテーブルの例を表わす図である。引継ぎメモテーブルは、引継番号、引継ぎ事象、引継ぎ事項、引継ぎ事象の発生日、引継ぎ事象の発生場所、引継ぎ事象の影響度、および引継ぎ事象の発生頻度を定める。引継ぎ事象の発生頻度は、担当者が入力せずに、プロセッサ21が、入力された引継ぎ事象の数に基づいて、算出することとしてもよい。引継ぎ事象の影響度は、予め定められた基準または学習済みモデルに従って、プロセッサ21が算出することとしてもよい。引継ぎ事象の影響度、および引継ぎ事象の発生頻度は、3段階の分類に限定されるものではなく、2段階、または4段階以上に分類されるものであってもよい。
【0033】
ステップS202において、管理装置20において、プロセッサ21は、ビーコン強度テーブルを作成する。図7は、ビーコン強度テーブルを表わす図である。このテーブルは、ビーコン信号のRSSI(Received Signal Strength Indicator)を3段階の強度のうちの1つに分類するためのテーブルである。ビーコン信号の強度は、3段階の分類に限定されるものではなく、2段階、または4段階以上に分類されるものであってもよい。
【0034】
ステップS203において、管理装置20において、プロセッサ21は、ビーコンの配置情報に基づいて、ビーコン場所テーブルを作成する。図8は、ビーコン場所テーブルを表わす図である。ビーコン場所テーブルは、各ビーコンに対して、ビーコンIDと、配置されている位置座標、配置されている場所の名称とを定める。
【0035】
ステップS204において、管理装置20において、プロセッサ21は、ビーコン場所テーブルを参照して、近接ビーコンテーブルを作成する。図9は、近接ビーコンテーブルの例を表わす図である。図10は、近接ビーコンを説明するための図である。着目するビーコンに対して所定の最近接位置に配置される近接ビーコン群Aと、着目するビーコンに対して所定の近接位置に配置される近接ビーコン群Bが定められる。近接ビーコン群Aおよび近接ビーコン群Bの配置は、図10に示されるものに限定されるものではない。近接ビーコン群Bに含まれる近接ビーコンは、近接ビーコン群Aに含まれる近接ビーコンよりも、着目するビーコンから遠い位置に配置される。
【0036】
ステップS205において、管理装置20において、プロセッサ21は、通知範囲テーブルを作成する。図11は、実施の形態1の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0037】
通知範囲テーブルは、引継ぎ業務の影響度と発生頻度に対応して、通知する範囲を定める。引継ぎ事象の発生場所に最も近接するビーコンを第1近接ビーコンとする。第1近接ビーコンの近接ビーコン群Aを第2近接ビーコンとする。第1近接ビーコンの近接ビーコン群Bを第3近接ビーコンとする。引継ぎ事象の発生場所に近接するビーコンの順は、第1近接ビーコン、第2近接ビーコン、第3近接ビーコンの順となる。
【0038】
通知範囲テーブルは、引継ぎ事項を通知するために、第1近接ビーコン、第2近接ビーコン、および第3近接ビーコンからのそれぞれのビーコン信号の受信強度が満たすべき条件を定める。すなわち、携帯端末10において、ビーコン信号の受信強度が、この条件を満たしている場合に、管理装置20から携帯端末10に引継ぎ事項が通知される。
【0039】
図11の通知範囲テーブルは、以下を定める。
【0040】
影響度が「低」、発生頻度が「低」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「高」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「中」、発生頻度が「低」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「高」、発生頻度が「低」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0041】
影響度が「低」、発生頻度が「中」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「高」であること、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「高」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「中」、発生頻度が「中」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であること、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「高」、発生頻度が「中」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であること、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0042】
影響度が「低」、発生頻度が「高」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「高」であること、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「高」であること、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「高」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「中」、発生頻度が「高」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であること、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であること、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「高」、発生頻度が「高」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であること、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であること、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0043】
図12図14を参照して、第1近接ビーコンがビーコンb30の場合の引継ぎ事項の通知条件を説明する。図12図14において、ビーコンを中心とした小さい円の内部の領域は、受信強度が「高」であることを表わし、中間の大きさの円の内部であり、かつ小さい円の外部の領域は、受信強度が「中」であることを表わし、大きな円の内部であり、かつ中間の大きさの円の外部の領域は、受信強度が「低」であることを表わす。
【0044】
図12(a)は、影響度が「低」、発生頻度が「低」であるときの通知範囲を表わす図である。第1近接ビーコンb30のビーコン信号の受信強度が「高」であることが引継ぎ事項の通知条件である。
【0045】
図12(b)は、影響度が「低」、発生頻度が「中」であるときの通知範囲を表わす図である。第1近接ビーコンb30のビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件である。
【0046】
図12(c)は、影響度が「低」、発生頻度が「高」であるときの通知範囲を表わす図である。第1近接ビーコンb30のビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件である。
【0047】
図13(a)は、影響度が「中」、発生頻度が「低」であるときの通知範囲を表わす図である。第1近接ビーコンb30のビーコン信号の受信強度が「高」であること、または第2近接ビーコンb26、b29、b31、b36のビーコン信号の受信強度が「高」であることが引継ぎ事項の通知条件である。
【0048】
図13(b)は、影響度が「中」、発生頻度が「中」であるときの通知範囲を表わす図である。第1近接ビーコンb30のビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であること、または第2近接ビーコンb26、b29、b31、b36のビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件である。
【0049】
図13(c)は、影響度が「中」、発生頻度が「高」であるときの通知範囲を表わす図である。第1近接ビーコンb30のビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であること、または第2近接ビーコンb26、b29、b31、b36のビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件である。
【0050】
図14(a)は、影響度が「高」、発生頻度が「低」であるときの通知範囲を表わす図である。第1近接ビーコンb30のビーコン信号の受信強度が「高」であること、または第2近接ビーコンb26、b29、b31、b36のビーコン信号の受信強度が「高」であること、または第3近接ビーコンb21、b25、b27、b28、b33、b37、b41のビーコン信号の受信強度が「高」であることが引継ぎ事項の通知条件である。
【0051】
図14(b)は、影響度が「高」、発生頻度が「中」であるときの通知範囲を表わす図である。第1近接ビーコンb30のビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であること、または第2近接ビーコンb26、b29、b31、b36のビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であること、または第3近接ビーコンb21、b25、b27、b28、b33、b37、b41のビーコン信号の受信強度が「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件である。
【0052】
図14(c)は、影響度が「高」、発生頻度が「高」であるときの通知範囲を表わす図である。第1近接ビーコンb30のビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であること、または第2近接ビーコンb26、b29、b31、b36のビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であること、または第3近接ビーコンb21、b25、b27、b28、b33、b37、b41のビーコン信号の受信強度が「低」、「中」または「高」であることが引継ぎ事項の通知条件である。
【0053】
ステップS206において、管理装置20において、プロセッサ21は、ビーコン場所テーブル、近接ビーコンテーブル、および通知範囲テーブルを用いて、引継ぎ業務通知テーブルを作成する。図15は、引継ぎ業務通知テーブルを表わす図である。引継ぎ業務通知テーブルは、図6の引継ぎメモテーブルに、第1近接ビーコン、第1近接ビーコンの受信強度、第2近接ビーコン、第2近接ビーコンの受信強度、第3近接ビーコン、および第3近接ビーコンの受信強度を追加したものである。
【0054】
再び、図4を参照して、ステップS102において、複数のビーコンb1~bnは、ビーコンIDを含むビーコン信号の定期的な送信を開始する。
【0055】
ステップS103において、携帯端末10において、通信装置13がビーコン信号を受信した場合に、処理がステップS104に進む。
【0056】
ステップS104において、携帯端末10において、通信装置13は、受信したビーコン信号のRSSIを測定する。
【0057】
ステップS105において、携帯端末10において、プロセッサ11は、ビーコン強度テーブルを参照して、ビーコン信号のRSSIを3種類の強度(低、中、高)のいずれかに分類する。
【0058】
ステップS106において、携帯端末10において、プロセッサ11は、図16に示すような携帯端末のIDと、ビーコン信号に含まれるビーコンIDと、ビーコン信号の受信強度とを含む位置通知フレームを通信装置13を通じて管理装置20に送信する。
【0059】
ステップS107において、管理装置20において、通信装置23は、位置通知フレームを受信する。
【0060】
ステップS108において、管理装置20において、プロセッサ21は、引継ぎ業務通知テーブルを参照して、位置通知フレームに含まれるビーコンIDと、ビーコン強度に対応して定められている引継ぎ事項が存在するか否かを調べる。引継ぎ事項が存在する場合には、処理がステップS109に進む。
【0061】
ステップS109において、管理装置20において、プロセッサ21は、図17に示すように、携帯端末のIDと、引継ぎ事項とを含む引継ぎ業務通知フレームを通信装置23を通じて、携帯端末10に送信する。
【0062】
ステップS110において、携帯端末10において、通信装置13は、引継ぎ業務通知フレームを受信する。
【0063】
ステップS111において、携帯端末10において、プロセッサ11は、引継ぎ業務通知フレームに含まれる引継ぎ事項を表示装置に表示する。
【0064】
本実施の形態によれば、担当者が引継ぎ事項の現地確認をするきっかけを与えることができる。本実施の形態によれば、担当者が、現場近くにいるときに、引継ぎ事象の通知を受け取れるため、事務所内にいる場合よりも短時間で現地確認が可能となる。
【0065】
実施の形態2.
図18は、実施の形態2の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0066】
図18の実施の形態2の通知範囲テーブルが、図11の実施の形態1の通知範囲テーブルと相違する点は、実施の形態2の通知範囲テーブルの「発生頻度」と「影響度」の組み合わせが実施の形態1の「発生頻度」と「影響度」の組み合わせと相違することである。すなわち、実施の形態1の「影響度」の欄が実施の形態2では「発生頻度」に置き換えられ、実施の形態1の「発生頻度」の欄が実施の形態2では「影響度」に置き換えられている。
【0067】
実施の形態3.
図19は、実施の形態3の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0068】
図19の実施の形態3の通知範囲テーブルが、図11の実施の形態1の通知範囲テーブルと相違する点は、実施の形態1の通知範囲テーブルの「発生頻度」と「影響度」の組み合わせの欄が、実施の形態3では、「発生頻度」に置き換えられている点である。
【0069】
すなわち、実施の形態1の「影響度=低」、「発生頻度=低」が、実施の形態3では「発生頻度=1」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=中」、「発生頻度=低」が、実施の形態3では「発生頻度=2」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=高」、「発生頻度=低」が、実施の形態3では「発生頻度=3」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=低」、「発生頻度=中」が、実施の形態3では「発生頻度=4」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=中」、「発生頻度=中」が、実施の形態3では「発生頻度=5」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=高」、「発生頻度=中」が、実施の形態3では「発生頻度=6」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=低」、「発生頻度=高」が、実施の形態3では「発生頻度=7」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=中」、「発生頻度=高」が、実施の形態3では「発生頻度=8」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=高」、「発生頻度=高」が、実施の形態3では「発生頻度=9」に置き換えられている。発生頻度は、9が最も高く、1が最も低い。
【0070】
実施の形態4.
図20は、実施の形態4の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0071】
図20の実施の形態4の通知範囲テーブルが、図11の実施の形態1の通知範囲テーブルと相違する点は、実施の形態1の通知範囲テーブルの「発生頻度」と「影響度」の組み合わせの欄が、実施の形態4では、「影響度」に置き換えられている点である。
【0072】
すなわち、実施の形態1の「影響度=低」、「発生頻度=低」が、実施の形態4では「影響度=1」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=中」、「発生頻度=低」が、実施の形態4では「影響度=2」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=高」、「発生頻度=低」が、実施の形態4では「影響度=3」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=低」、「発生頻度=中」が、実施の形態4では「影響度=4」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=中」、「発生頻度=中」が、実施の形態4では「影響度=5」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=高」、「発生頻度=中」が、実施の形態4では「影響度=6」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=低」、「発生頻度=高」が、実施の形態4では「影響度=7」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=中」、「発生頻度=高」が、実施の形態4では「影響度=8」に置き換えられ、実施の形態1の「影響度=高」、「発生頻度=高」が、実施の形態4では「影響度=9」に置き換えられている。影響度は、9が最も高く、1が最も低い。
【0073】
実施の形態5.
図21は、実施の形態5の通知範囲テーブルを表わす図である。この通知範囲テーブルは、以下を定める。
【0074】
影響度が「低」、発生頻度が「低」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「9」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「中」、発生頻度が「低」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「8」または「9」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「高」、発生頻度が「低」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「7」~「9」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0075】
影響度が「低」、発生頻度が「中」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「6」~「9」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「中」、発生頻度が「中」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「5」~「9」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「高」、発生頻度が「中」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「4」~「9」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0076】
影響度が「低」、発生頻度が「高」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「3」~「9」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「中」、発生頻度が「高」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「2」~「9」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。影響度が「高」、発生頻度が「高」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「1」~「9」であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。ビーコン信号の受信強度は、9が最も強く、1が最も弱い。
【0077】
実施の形態6.
図22は、実施の形態6の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0078】
図22の実施の形態6の通知範囲テーブルが、図21の実施の形態5の通知範囲テーブルと相違する点は、実施の形態6の通知範囲テーブルの「発生頻度」と「影響度」の組み合わせが実施の形態5の「発生頻度」と「影響度」の組み合わせと相違することである。すなわち、実施の形態5の「影響度」の欄が実施の形態6では「発生頻度」に置き換えられ、実施の形態5の「発生頻度」の欄が実施の形態6では「影響度」に置き換えられている。
【0079】
実施の形態7.
図23は、実施の形態7の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0080】
図23の実施の形態7の通知範囲テーブルが、図21の実施の形態5の通知範囲テーブルと相違する点は、実施の形態5の通知範囲テーブルの「発生頻度」と「影響度」の組み合わせの欄が、実施の形態7では、「発生頻度」に置き換えられている点である。
【0081】
すなわち、実施の形態5の「影響度=低」、「発生頻度=低」が、実施の形態7では「発生頻度=1」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=中」、「発生頻度=低」が、実施の形態7では「発生頻度=2」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=高」、「発生頻度=低」が、実施の形態7では「発生頻度=3」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=低」、「発生頻度=中」が、実施の形態7では「発生頻度=4」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=中」、「発生頻度=中」が、実施の形態7では「発生頻度=5」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=高」、「発生頻度=中」が、実施の形態7では「発生頻度=6」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=低」、「発生頻度=高」が、実施の形態7では「発生頻度=7」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=中」、「発生頻度=高」が、実施の形態7では「発生頻度=8」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=高」、「発生頻度=高」が、実施の形態7では「発生頻度=9」に置き換えられている。発生頻度は、9が最も高く、1が最も低い。
【0082】
実施の形態8.
図24は、実施の形態8の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0083】
図24の実施の形態7の通知範囲テーブルが、図21の実施の形態5の通知範囲テーブルと相違する点は、実施の形態5の通知範囲テーブルの「発生頻度」と「影響度」の組み合わせの欄が、実施の形態8では、「影響度」に置き換えられている点である。
【0084】
すなわち、実施の形態5の「影響度=低」、「発生頻度=低」が、実施の形態8では「影響度=1」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=中」、「発生頻度=低」が、実施の形態8では「影響度=2」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=高」、「発生頻度=低」が、実施の形態8では「影響度=3」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=低」、「発生頻度=中」が、実施の形態8では「影響度=4」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=中」、「発生頻度=中」が、実施の形態8では「影響度=5」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=高」、「発生頻度=中」が、実施の形態8では「影響度=6」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=低」、「発生頻度=高」が、実施の形態8では「影響度=7」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=中」、「発生頻度=高」が、実施の形態8では「影響度=8」に置き換えられ、実施の形態5の「影響度=高」、「発生頻度=高」が、実施の形態8では「影響度=9」に置き換えられている。影響度は、9が最も高く、1が最も低い。
【0085】
実施の形態9.
図25は、実施の形態9の通知範囲テーブルを表わす図である。この通知範囲テーブルは、以下を定める。以下において、引継ぎ事象の発生場所に近接するビーコンの順は、第1近接ビーコン、第2近接ビーコン、第3近接ビーコン、・・・第9近接ビーコンの順となる。
【0086】
影響度が「低」、発生頻度が「低」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0087】
影響度が「中」、発生頻度が「低」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0088】
影響度が「高」、発生頻度が「低」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0089】
影響度が「低」、発生頻度が「中」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第4近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0090】
影響度が「中」、発生頻度が「中」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第4近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第5近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0091】
影響度が「高」、発生頻度が「中」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第4近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第5近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第6近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0092】
影響度が「低」、発生頻度が「高」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第4近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第5近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第6近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第7近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0093】
影響度が「中」、発生頻度が「高」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第4近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第5近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第6近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第7近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第8近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0094】
影響度が「高」、発生頻度が「高」の業務に対して、第1近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第2近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第3近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第4近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第5近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第6近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第7近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第8近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上である、または第9近接ビーコンのビーコン信号の受信強度が「低」以上であることが引継ぎ事項の通知条件であることを定める。
【0095】
実施の形態10.
図26は、実施の形態10の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0096】
図26の実施の形態10の通知範囲テーブルが、図25の実施の形態9の通知範囲テーブルと相違する点は、実施の形態10の通知範囲テーブルの「発生頻度」と「影響度」の組み合わせが実施の形態9の「発生頻度」と「影響度」の組み合わせと相違することである。すなわち、実施の形態9の「影響度」の欄が実施の形態10では「発生頻度」に置き換えられ、実施の形態9の「発生頻度」の欄が実施の形態10では「影響度」に置き換えられている。
【0097】
実施の形態11.
図27は、実施の形態11の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0098】
図27の実施の形態11の通知範囲テーブルが、図25の実施の形態9の通知範囲テーブルと相違する点は、実施の形態9の通知範囲テーブルの「発生頻度」と「影響度」の組み合わせの欄が、実施の形態11では、「影響度」に置き換えられている点である。
【0099】
すなわち、実施の形態9の「影響度=低」、「発生頻度=低」が、実施の形態11では「影響度=1」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=中」、「発生頻度=低」が、実施の形態11では「影響度=2」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=高」、「発生頻度=低」が、実施の形態11では「影響度=3」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=低」、「発生頻度=中」が、実施の形態11では「影響度=4」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=中」、「発生頻度=中」が、実施の形態11では「影響度=5」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=高」、「発生頻度=中」が、実施の形態11では「影響度=6」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=低」、「発生頻度=高」が、実施の形態11では「影響度=7」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=中」、「発生頻度=高」が、実施の形態11では「影響度=8」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=高」、「発生頻度=高」が、実施の形態11では「影響度=9」に置き換えられている。影響度は、9が最も高く、1が最も低い。
【0100】
実施の形態12.
図28は、実施の形態12の通知範囲テーブルを表わす図である。
【0101】
図27の実施の形態12の通知範囲テーブルが、図25の実施の形態9の通知範囲テーブルと相違する点は、実施の形態9の通知範囲テーブルの「発生頻度」と「影響度」の組み合わせの欄が、実施の形態12では、「影響度」に置き換えられている点である。
【0102】
すなわち、実施の形態9の「影響度=低」、「発生頻度=低」が、実施の形態12では「発生頻度=1」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=中」、「発生頻度=低」が、実施の形態12では「発生頻度=2」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=高」、「発生頻度=低」が、実施の形態12では「発生頻度=3」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=低」、「発生頻度=中」が、実施の形態12では「発生頻度=4」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=中」、「発生頻度=中」が、実施の形態12では「発生頻度=5」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=高」、「発生頻度=中」が、実施の形態12では「発生頻度=6」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=低」、「発生頻度=高」が、実施の形態12では「発生頻度=7」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=中」、「発生頻度=高」が、実施の形態12では「発生頻度=8」に置き換えられ、実施の形態9の「影響度=高」、「発生頻度=高」が、実施の形態12では「発生頻度=9」に置き換えられている。発生頻度は、9が最も高く、1が最も低い。
【0103】
上述した実施形態は、以下の付記の具体例である。
【0104】
(付記1)
複数のビーコンが設置された建物設備の管理業務の業務引継ぎ方法であって、
管理装置が、引継ぎ事項と、前記引継ぎ事項を携帯端末に通知するために必要な条件である携帯端末の位置を表わす情報を定めた引継ぎ業務通知テーブルを作成するステップを備え、前記位置を表わす情報は、前記携帯端末が受信したビーコン信号に含まれるビーコンID、および前記ビーコン信号の受信強度を含み、前記条件は、前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度および前記引継ぎ事項の影響度のうちの少なくとも1つによって変化し、
前記業務引継ぎ方法は、
ビーコンが、定期的にビーコン信号を送信するステップと、
携帯端末が、前記ビーコン信号を受信した場合に、前記ビーコン信号に含まれる前記ビーコンIDと、前記ビーコン信号の受信強度とを前記管理装置に送信するステップと、
前記管理装置が、前記引継ぎ業務通知テーブルを参照して、前記ビーコンIDと前記ビーコン信号の受信強度に対応する引継ぎ事項を特定するステップと、
前記管理装置が、特定した引継ぎ事項を前記携帯端末に送信するステップと、
前記携帯端末が、前記引継ぎ事項を受信するステップと、
前記携帯端末が、受信した前記引継ぎ事項を通知するステップと、を備えた業務引継ぎ方法。
【0105】
(付記2)
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度に応じて、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度、および前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンの数のうちの少なくとも1つが相違する、付記1記載の業務引継ぎ方法。
【0106】
(付記3)
前記引継ぎ事項の影響度に応じて、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度、および前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンの数のうちの少なくとも1つが相違する、付記1または2記載の業務引継ぎ方法。
【0107】
(付記4)
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度が低い場合には、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度は高い強度のみを含み、
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度が高い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度は高い強度および低い強度を含む、付記1~3のいずれか1項に記載の業務引継ぎ方法。
【0108】
(付記5)
前記引継ぎ事項の影響度が低い場合には、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度は高い強度のみを含み、
前記引継ぎ事項の影響度が高い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコン信号の受信強度は高い強度および低い強度を含む、付記1~4のいずれか1項に記載の業務引継ぎ方法。
【0109】
(付記6)
前記引継ぎ事項の影響度が低い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンは、前記引継ぎ事項に関連する場所に近接する第1のビーコンであり、
前記引継ぎ事項の影響度が高い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンは、前記第1のビーコンと、前記引継ぎ事項に関連する場所に近接し、かつ前記第1のビーコンよりも前記引継ぎ事項に関連する場所から遠い位置にある第2のビーコンである、付記1~5のいずれか1項に記載の業務引継ぎ方法。
【0110】
(付記7)
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度が低い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンは、前記引継ぎ事項に関連する場所に近接する第1のビーコンであり、
前記引継ぎ事項に記載される事象の発生頻度が高い場合に、前記位置を表わす情報に含まれる前記ビーコンIDのビーコンは、前記第1のビーコンと、前記引継ぎ事項に関連する場所に近接し、かつ前記第1のビーコンよりも前記引継ぎ事項に関連する場所から遠い位置にある第2のビーコンである、付記1~6のいずれか1項に記載の業務引継ぎ方法。
【0111】
(付記8)
付記1~7のいずれか1項に記載の業務引継ぎ方法を実行する業務引継ぎシステム。
【0112】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0113】
10 携帯端末、11,21 プロセッサ、12,22 メモリ、13,23 通信装置、14 表示装置、20 管理装置、24 入力装置、b1~bn ビーコン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28