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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003335
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
   H10F 39/12 20250101AFI20241226BHJP
【FI】
H01L27/146 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024084126
(22)【出願日】2024-05-23
(31)【優先権主張番号】10-2023-0079483
(32)【優先日】2023-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】表 正炯
(72)【発明者】
【氏名】李 承桓
【テーマコード(参考)】
4M118
【Fターム(参考)】
4M118AA01
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA03
4M118CA22
4M118CA34
4M118DD04
4M118EA14
4M118FA06
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA33
4M118FA38
4M118GA02
4M118GA08
4M118GB03
4M118GB09
4M118GC08
4M118GC14
4M118GC20
4M118GD04
4M118GD07
4M118GD15
4M118HA22
4M118HA25
4M118HA30
4M118HA33
(57)【要約】
【課題】 光損失を減少させ、自動焦点(Auto Focus;AF)分離比を確保することができるイメージセンサを提供する。
【解決手段】 一実施形態によるイメージセンサは、光が入射する第1面および第1面と反対になる第2面を含む基板、基板内に、隣接する単位ピクセルを定義するピクセル分離パターン、ピクセル分離パターン内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層および第2光電変換層、第1光電変換層と第2光電変換層の間の基板内に、第1光電変換層および第2光電変換層を定義する第1分離パターン、ピクセル分離パターンの上に配置される第1グリッドパターン、および第1分離パターンの上に配置され第1グリッドパターンの高さより低い高さを有する第2グリッドパターンを含む。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光が入射する第1面および前記第1面と反対になる第2面を含む基板;
前記基板内に、隣接する単位ピクセルを定義するピクセル分離パターン;
前記ピクセル分離パターン内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層および第2光電変換層;
前記第1光電変換層と前記第2光電変換層の間の前記基板内に、前記第1光電変換層および前記第2光電変換層を定義する第1分離パターン;
前記ピクセル分離パターンの上に配置される第1グリッドパターン;および
前記第1分離パターンの上に配置され前記第1グリッドパターンの高さより低い高さを有する第2グリッドパターンを含む、イメージセンサ。
【請求項2】
前記第2グリッドパターンの高さは、前記第1グリッドパターンの高さの1/10~1/4範囲を満足する、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記第1グリッドパターンおよび前記第2グリッドパターンの上に配置され、前記第2グリッドパターンの屈折率より高い屈折率を有する第1カラーフィルタを含む、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記第1グリッドパターンは、下部第1グリッドパターンと、前記下部第1グリッドパターンの上に配置される上部第1グリッドパターンとを含む、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記下部第1グリッドパターンと前記第2グリッドパターンは同一の高さを有する、請求項4に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記単位ピクセル内に前記第1光電変換層と第2方向に隣接して配置される第3光電変換層、および
前記第2光電変換層と前記第2方向に隣接して配置される第4光電変換層をさらに含み、
前記第3光電変換層と前記第4光電変換層は前記第1分離パターンによって定義される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記第1分離パターンは、所定間隔離隔する第1サブ分離パターンおよび第2サブ分離パターンから構成される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記第2グリッドパターンは、前記第1サブ分離パターンおよび前記第2サブ分離パターンの面積より大きいか同じである、請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記単位ピクセルと離隔して配置される他の単位ピクセルは、
前記ピクセル分離パターン内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層および第2光電変換層;
前記第1光電変換層と前記第2光電変換層の間の前記基板内に、前記第1光電変換層と前記第2光電変換層を定義する第1分離パターン;および
前記第1光電変換層と前記第2光電変換層のうちの少なくともいずれか一つの上に配置される第3グリッドパターンを含む、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
光が入射する第1面および前記第1面と反対になる第2面を含む基板;
前記基板内に、隣接する単位ピクセルを定義するピクセル分離パターン;
前記ピクセル分離パターン内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層および第2光電変換層;
前記第1光電変換層と前記第2光電変換層の間の前記基板内に、前記第1光電変換層および前記第2光電変換層を定義する第1分離パターン;
前記ピクセル分離パターン、前記第1光電変換層、前記第2光電変換層、および前記第1分離パターン上に配置される表面絶縁膜;
前記ピクセル分離パターンの上に配置される前記表面絶縁膜上に配置される第1グリッドパターン;
前記第1分離パターンの上に配置される前記表面絶縁膜上に配置され前記第1グリッドパターンの高さより低い高さを有する第2グリッドパターン;および
前記第1グリッドパターンおよび前記第2グリッドパターンの上に配置されるカラーフィルタを含み、
前記第2グリッドパターンの高さは前記第1グリッドパターンの高さの1/10~1/4を満足する、イメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術的思想はイメージセンサに関するものであって、より詳しくは、光損失が低減されたイメージセンサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサ(Image Sensor)は光学映像を電気信号に変換させる素子である。前記イメージセンサは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサとCMOS(Complementary metal oxide semiconductor)工程で実現されるCMOSイメージセンサ(CIS)に分類することができる。前記CMOSイメージセンサは、CIS(CMOS Image Sensor)と略称することができる。
【0003】
前記CISは、光エネルギーを電気的エネルギーに変換して映像情報を読むことができる。具体的には、前記CISは、レンズを通じて流入したアナログの映像信号を電気的映像信号に変換することで、電荷を伝送する前記CCDイメージセンサとは異なり、CMOSデジタル信号を伝送するために開発された素子であり得る。
【0004】
さらに具体的には、前記CISは2次元的に配列された複数のピクセルを含み、前記ピクセルごとに複数のトランジスタを使用し、フォトダイオードで発生した信号電荷が各ピクセル内で電圧に変換された後に出力できる。このようなCISは既存の商用されている前記CMOS技術によって製作可能であるため、現在は製造が容易なCISに対する研究が活発に行われている。
【0005】
前記CISを製造することにおいて、一つのピクセルが2つ以上のフォトダイオードを含む構造で、カラーフィルタを経て流入する光がDTI(Deep Trench Isolation)のポリシリコン領域に吸収されて光損失を誘発する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示が解決しようとする技術的課題は、光損失を減少させたイメージセンサを提供することである。
【0007】
本開示が解決しようとする他の技術的課題は、前述の利点だけでなく、自動焦点(Auto Focus;AF)分離比を確保することができるイメージセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態による、イメージセンサは、光が入射する第1面および前記第1面と反対になる第2面を含む基板;前記基板内に、隣接する単位ピクセルを定義するピクセル分離パターン;前記ピクセル分離パターン内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層および第2光電変換層;前記第1光電変換層と前記第2光電変換層の間の前記基板内に、前記第1光電変換層および前記第2光電変換層を定義する第1分離パターン;前記ピクセル分離パターンの上に配置される第1グリッドパターン;および前記第1分離パターンの上に配置され前記第1グリッドパターンの高さより低い高さを有する第2グリッドパターン;を含むことができる。
【0009】
一実施形態では、前記第2グリッドパターンの高さは、前記第1グリッドパターンの高さの1/10~1/4範囲を満足することができる。
【0010】
一実施形態では、前記第1グリッドパターンおよび前記第2グリッドパターンの上に配置され、前記第2グリッドパターンの屈折率より高い屈折率を有する第1カラーフィルタを含むことができる。
【0011】
一実施形態では、前記第2グリッドパターンの上に配置される第1カラーフィルタの屈折率に対する前記第2グリッドパターンの屈折率は0.40~0.95を満足することができる。一実施形態では、前記第2グリッドパターンの屈折率は1.0~1.6を満足することができる。
【0012】
一実施形態では、前記第1グリッドパターンは、下部第1グリッドパターンと、前記下部第1グリッドパターンの上に配置される上部第1グリッドパターンとを含むことができる。
【0013】
一実施形態では、前記下部第1グリッドパターンと前記第2グリッドパターンは同一の高さを有することができる。
【0014】
一実施形態では、前記下部第1グリッドパターンと前記上部第1グリッドパターンは異なる素材を含むことができる。
【0015】
一実施形態では、前記単位ピクセル内に前記第1光電変換層と第2方向に隣接して配置される第3光電変換層、および前記第2光電変換層と前記第2方向に隣接して配置される第4光電変換層をさらに含み、前記第3光電変換層と前記第4光電変換層は前記第1分離パターンによって定義できる。
【0016】
一実施形態では、前記第1分離パターンは、所定間隔離隔する第1サブ分離パターンおよび第2サブ分離パターンから構成できる。
【0017】
一実施形態では、前記第2グリッドパターンは、前記第1サブ分離パターンおよび前記第2サブ分離パターンの面積より大きいか同じであってもよい。
【0018】
一実施形態では、前記単位ピクセルと離隔して配置される他の単位ピクセルは、前記ピクセル分離パターン内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層および第2光電変換層、前記第1光電変換層と前記第2光電変換層の間の前記基板内に、前記第1光電変換層と前記第2光電変換層を定義する第1分離パターン、および前記第1光電変換層と前記第2光電変換層のうちの少なくともいずれか一つの上に配置される第3グリッドパターンを含むことができる。
【0019】
一実施形態では、前記第3グリッドパターンは、前記第1光電変換層および前記第2光電変換層のうちのいずれか一つを完全に覆って配置できる。
【0020】
一実施形態では、前記第1分離パターンは所定間隔離隔する第1サブ分離パターンと第2サブ分離パターンから構成され、前記第3グリッドパターンは前記第1サブ分離パターンまたは前記第2サブ分離パターンの少なくとも一部の上に配置できる。
【0021】
一実施形態では、前記第3グリッドパターンは、前記第1サブ分離パターンと前記第2サブ分離パターンを完全に覆って配置できる。
【0022】
本開示の他の実施形態による、イメージセンサは、光が入射する第1面および前記第1面と反対になる第2面を含む基板;前記基板内に、隣接する単位ピクセルを定義するピクセル分離パターン;前記ピクセル分離パターン内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層および第2光電変換層;前記第1光電変換層と前記第2光電変換層の間の前記基板内に、前記第1光電変換層および前記第2光電変換層を定義する第1分離パターン;前記第1光電変換層と前記第2光電変換層のうちの少なくともいずれか一つの上に配置される第3グリッドパターン;を含むことができる。
【0023】
一実施形態では、前記第3グリッドパターンは、前記第2グリッドパターンの少なくとも一部を覆うことができる。
【0024】
一実施形態では、前記第1分離パターンと前記第3グリッドパターンの間に第2グリッドパターンが配置できる。
【0025】
本開示のまた他の実施形態による、イメージセンサは、光が入射する第1面および前記第1面と反対になる第2面を含む基板;前記基板内に、隣接する単位ピクセルを定義するピクセル分離パターン;前記ピクセル分離パターン内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層および第2光電変換層;前記第1光電変換層と前記第2光電変換層の間の前記基板内に、前記第1光電変換層および前記第2光電変換層を定義する第1分離パターン;前記ピクセル分離パターン、前記第1光電変換層、前記第2光電変換層、および前記第1分離パターン上に配置される表面絶縁膜;前記ピクセル分離パターンの上に配置される前記表面絶縁膜上に配置される第1グリッドパターン;前記第1分離パターンの上に配置される前記表面絶縁膜上に配置され前記第1グリッドパターンの高さより低い高さを有する第2グリッドパターン;および前記第1グリッドパターンおよび前記第2グリッドパターンの上に配置されるカラーフィルタ;を含み、前記第2グリッドパターンの高さは前記第1グリッドパターンの高さの1/10~1/4を満足することができる。
【0026】
一実施形態では、前記単位ピクセルと離隔して配置される少なくとも一つの他の単位ピクセルは、前記ピクセル分離パターン内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層および第2光電変換層、前記第1光電変換層と前記第2光電変換層の間の前記基板内に、前記第1光電変換層と前記第2光電変換層を定義する第1分離パターン、および前記第1光電変換層と前記第2光電変換層のうちの少なくともいずれか一つの上に配置される第3グリッドパターンを含むことができる。
【発明の効果】
【0027】
本開示の一実施形態による、イメージセンサは、ピクセル分離パターンと光電変換層を定義する分離パターンの上に第1グリッドパターンおよび第2グリッドパターンを含むことによって、光損失が減少したイメージセンサを提供する。
【0028】
本開示の他の実施形態による、イメージセンサは、前述の利点を含むだけでなく、光電変換層の一部が遮光された単位ピクセルを含んで自動焦点(Auto Focus;AF)分離比を確保したイメージセンサを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本開示の一実施形態による、イメージセンサの例示的なブロック図である。
図2】本開示の一実施形態による、ピクセルアレイの単位ピクセル領域を説明するための回路図である。
図3】本開示の一実施形態による、イメージセンサの分解斜視図である。
図4】本開示の他の実施形態による、イメージセンサの分解斜視図である。
図5】本開示の一実施形態によるイメージセンサを説明するための例示的なレイアウト図である。
図6図5のAA’線に沿って切断した断面図であって、本開示の一実施形態によるイメージセンサの断面図である。
図7a図6のP1領域を拡大した多様な実施形態の図である。
図7b図6のP1領域を拡大した多様な実施形態の図である。
図8a図7aのDD’線に沿って切断した平面図であって、本開示の一実施形態による、ピクセル分離パターンと第1分離パターンを示す。
図8b図7aのDD’線に沿って切断した平面図であって、本開示の一実施形態による、ピクセル分離パターンと第1分離パターンを示す。
図8c図7aのDD’線に沿って切断した平面図であって、本開示の一実施形態による、ピクセル分離パターンと第1分離パターンを示す。
図9a図7aのEE’線に沿って切断した平面図であって、本開示の一実施形態による、第1グリッドパターン160Aと第2グリッドパターン160Bの平面を示す。
図9b図7aのEE’線に沿って切断した平面図であって、本開示の一実施形態による、第1グリッドパターン160Aと第2グリッドパターン160Bの平面を示す。
図9c図7aのEE’線に沿って切断した平面図であって、本開示の一実施形態による、第1グリッドパターン160Aと第2グリッドパターン160Bの平面を示す。
図9d図7aのEE’線に沿って切断した平面図であって、本開示の一実施形態による、第1グリッドパターン160Aと第2グリッドパターン160Bの平面を示す。
図10図5のBB’線に沿って切断した断面図の一部であって、本開示の一実施形態によるイメージセンサの断面図である。
図11a図10のP2領域およびP3領域を拡大した図である。
図11b図10のP2領域およびP3領域を拡大した図である。
図12a図10のP2領域またはP3領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
図12b図10のP2領域またはP3領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
図12c図10のP2領域またはP3領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
図12d図10のP2領域またはP3領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
図12e図10のP2領域またはP3領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
図12f図10のP2領域またはP3領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
図13図5のCC’線に沿って切断した断面図の一部であって、本開示の一実施形態によるイメージセンサの断面図である。
図14a図13のP4領域とP5領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
図14b図13のP4領域とP5領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
図15a】本開示の一実施形態による、イメージセンサの製造方法を示す。
図15b】本開示の一実施形態による、イメージセンサの製造方法を示す。
図15c】本開示の一実施形態による、イメージセンサの製造方法を示す。
図15d】本開示の一実施形態による、イメージセンサの製造方法を示す。
図15e】本開示の一実施形態による、イメージセンサの製造方法を示す。
図15f】本開示の一実施形態による、イメージセンサの製造方法を示す。
図15g】本開示の一実施形態による、イメージセンサの製造方法を示す。
図15h】本開示の一実施形態による、イメージセンサの製造方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付した図面を参照して本開示の様々の実施形態について本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。本開示は様々の異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0031】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付けるようにする。
【0032】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜のために任意に示したもので、本発明が必ずしも図示されたところに限定されない。図面において様々の層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして図面において、説明の便宜のために、一部層および領域の厚さを誇張して示した。
【0033】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分“の上に”または“上に”あるというとき、これは他の部分“の直上に”ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分“の直上に”あるというときには中間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分“の上に”または“上に”あるということは基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向に向かって“の上に”または“上に”位置することを意味するのではない。
【0034】
また、明細書全体で、ある部分がある構成要素を“含む”というとき、これは特に反対になる記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0035】
また、明細書全体で、“平面上”というとき、これは対象部分を上から見たときを意味し、“断面上”というとき、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見たときを意味する。
【0036】
以下、本開示の実施形態について本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本開示は様々の異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0037】
図1は、本開示の一実施形態による、イメージセンサの例示的なブロック図である。
【0038】
図1を参照すれば、ピクセルアレイ102を含む半導体チップとロジック回路202を含む半導体チップが積層されて配置できる。
【0039】
ピクセルアレイ102は、入射する光を変換し電気的信号を生成することができる。ピクセルアレイ102は、ロウ(row:行)方向とカラム(column:列)方向に沿ってマトリックス形態に配置される単位ピクセル領域を含むことができる。具体的には、ピクセルアレイ102は、ロジック回路202の制御により駆動できる。さらに具体的には、ロジック回路202は、ピクセルアレイ102に含まれている複数のトランジスタを制御することができる。
【0040】
ロジック回路202は、ピクセルアレイ102から効率的にデータを受信し、イメージフレームを生成することができる。例えば、ロジック回路202は、単位ピクセル領域全体が同時に感知されるグローバルシャッター方式、単位ピクセル領域全体が同時に感知される露出時間を調節するフラッターシャッター方式、行単位で単位ピクセル領域を制御するローリングシャッター方式またはコーデッドローリングシャッター方式のような多様な方式が活用できる。
【0041】
ロジック回路202は、ロウデコーダー(Row Decoder)21、ロウドライバー(Row Driver)22、タイミング発生器(Timing Generator)23、相関二重サンプラー(Correlated Double Sampler;CDS)24、アナログデジタルコンバータ(Analog to Digital Converter;ADC)25、ラッチ部(LATCH)26、およびカラムデコーダー(Column Decoder)27のような部材を含むことができる。
【0042】
ロウドライバー22は、タイミング発生器23の制御によってロウ単位ピクセルアレイ102を制御することができる。ロウドライバー22は、ロウアドレスによってピクセルアレイ102のロウのうちの少なくとも一つのロウを選択することができる。ロウドライバー22は、ロウアドレスをデコーディングし、選択トランジスタ、リセットトランジスタ、およびソースフォロワトランジスタと連結できる。ピクセルアレイ102は、ロウドライバー22から受信されたピクセル選択信号、リセット信号、および電荷伝送信号のような複数の駆動信号によって駆動できる。
【0043】
タイミング発生器23は、ロウデコーダー21およびカラムデコーダー28にタイミング信号および制御信号を提供する。ロウドライバー22は、ロウデコーダー21でデコーディングされた結果によって複数の単位ピクセルを駆動するための複数の駆動信号をピクセルアレイに提供する。複数の単位ピクセルがマトリックス形態に配列された場合にはマトリックスの各行別に駆動信号を提供する。
【0044】
相関二重サンプラー24は、ピクセルアレイ102からの出力信号を受信して維持およびサンプリングする。具体的には、特定のノイズ(Noise)レベルと出力信号による信号レベルを二重でサンプリングして、ノイズレベルと信号レベルとの差に該当する差レベルを出力する。
【0045】
アナログデジタルコンバータ25は、前記差レベルに該当するアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する。具体的には、アナログデジタルコンバータ25は、ピクセルアレイ102からカラムラインを通じて受信されるアナログ信号をデジタル信号に変換することができる。アナログデジタルコンバータ25の個数は一つのロウに沿って配置される単位ピクセル領域の個数およびカラムラインの個数によって決定できる。アナログデジタルコンバータ25は、非制限的な例示として、少なくとも一つ以上であってもよい。
【0046】
アナログデジタルコンバータ25は、基準信号生成器REF、比較器CMP、カウンタCNT、およびバッファBUFを含むことができる。基準信号生成器REFは、特定の傾きを有するランプ信号を生成し、ランプ信号を比較器の基準信号として提供することができる。比較器CMPは、アナログ信号と基準信号生成器REFのランプ信号を比較し有効な信号成分によるそれぞれの遷移時点を有する比較信号を出力することができる。カウンタCNTは、カウンティング動作を行ってカウンティング信号を生成し、カウンティング信号をバッファBUFに提供することができる。バッファBUFは、カラムラインとそれぞれ連結されたラッチ部26の回路を含み、比較信号の遷移に応答してカウンタCNTから出力されるカウンティング信号を各カラムごとにラッチして、ラッチされたカウンティング信号をデータとして出力することができる。
【0047】
図2は、本開示の一実施形態による、ピクセルアレイの単位ピクセル領域を説明するための回路図である。
【0048】
図2を参照すれば、ピクセルアレイは、光電変換層PD、伝送トランジスタTX、フローティング拡散領域(Floating Diffusion Region)FD、リセットトランジスタRXを含むことができる。
【0049】
光電変換層PDは、外部から入射する光の量に比例して電荷を生成することができる。光電変換層PDは、n型不純物領域とp型不純物領域を含むフォトダイオードであってもよい。光電変換層PDは、生成されて蓄積された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送する伝送トランジスタTXとカップリングできる。フローティング拡散領域FDは、電荷を電圧に変換する寄生キャパシタンスを有していて電荷が累積されて保存できる。
【0050】
伝送トランジスタTXの一端は光電変換層PDと連結され、伝送トランジスタTXの他端はフローティング拡散領域と連結できる。伝送トランジスタTXは、所定のバイアスである伝送信号によって駆動されるトランジスタから形成できる。前記伝送信号は伝送ゲートTGを通じて印加できる。具体的には、伝送トランジスタTXは、光電変換層から生成された電荷を前記伝送信号によってフローティング拡散領域FDに伝送することができる。
【0051】
ソースフォロワトランジスタSXは、光電変換層PDから電荷の伝達を受けたフローティング拡散領域FDの電気的ポテンシャルの変化を増幅し、これを出力ラインVoutに出力することができる。ソースフォロワトランジスタSXのドレインに提供される所定の電気的ポテンシャル、例えば、電源電圧VDDが、選択トランジスタのドレイン領域に伝達できる。ソースフォロワトランジスタSXのソースフォロワゲートSFはフローティング拡散領域FDと連結できる。
【0052】
選択トランジスタは、行単位で読み出す単位ピクセル領域を選択することができる。選択トランジスタは、所定のバイアス、例えば、行選択信号を印加する選択ラインによって駆動されるトランジスタから構成され得る。前記行選択信号は、選択ゲートSELを通じて印加できる。
【0053】
リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDを周期的にリセットさせることができる。リセットトランジスタRXは、所定のバイアス、例えば、リセット信号を印加するリセットラインによって駆動されるトランジスタから構成できる。前記リセット信号はリセットゲートRGを通じて印加できる。前記リセット信号はリセットゲートRGを通じて印加できる。前記リセット信号によってリセットトランジスタRXがターンオンされると、リセットトランジスタRXのドレインに提供される所定の電気的ポテンシャル、例えば、電源電圧VDDがフローティング拡散領域FDに伝達できる。
【0054】
図2において、光電変換層PDが一つのフローティング拡散領域FDを電気的に共有する形態を示しているが、これは非制限的な例示で、一つの単位ピクセル領域が少なくとも一つの光電変換層のうちのいずれか一つとフローティング拡散領域FDおよび伝送、ソースフォロワ、選択、およびリセットトランジスタを備えることができ、リセットトランジスタRX、ソースフォロワトランジスタSX、または選択トランジスタは隣接の単位ピクセル領域によって互いに共有できる。
【0055】
一実施形態では、単位ピクセル領域の面積が小さくなることによって光電変換層PDと伝送トランジスタTXが一つの半導体チップに形成されリセットトランジスタ、ソースフォロワトランジスタ、および選択トランジスタは他の半導体チップに形成できる。前記半導体チップが整列されて単位ピクセル領域を構成することができる。
【0056】
図2では単位ピクセルに複数の光電変換層PD、具体的には、2つの光電変換層PDを含む内容を開示しているが、これは非制限的な例示で、2つの光電変換層PD、4つの光電変換層PDのように複数の光電変換層を含むことができる。
【0057】
一実施形態では、イメージセンサは複数の単位ピクセルを含む。具体的には、単位ピクセルは行方向または列方向に沿って行列(Matrix)形態に配列できる。それぞれの前記単位ピクセルはそれぞれ光電変換層PD、フローティング拡散領域FD、伝送、ソースフォロワ、選択、およびリセットトランジスタを備えることができ、これに関する詳細な説明は前述して説明した通りである。
【0058】
図3は、本開示の一実施形態による、イメージセンサの分解斜視図である。
【0059】
図3を参照すれば、一実施形態による、イメージセンサは積層された第1基板構造体100と第2基板構造体200を含むことができる。第1基板構造体100には複数の単位ピクセルがX軸方向とY軸方向を含む平面において2次元アレイ構造で配列できる。具体的には、第1基板構造体100はピクセルアレイを含むことができる。前記X軸方向と前記Y軸方向は互いに垂直であってもよい(直交していてもよい)。
【0060】
第2基板構造体200はロジック領域(Logic)のような構造を含むことができる。第2基板構造体200は第1基板構造体100の下部に配置できる。第1基板構造体100と第2基板構造体200は電気的に連結できる。第2基板構造体200は、第1基板構造体100から伝達されたピクセル信号が第2基板構造体200のロジック領域に伝達されるようにすることができる。
【0061】
第2基板構造体200はロジック領域(Logic)のような部材を含むことができる。第2基板構造体200は第1基板構造体100の下部に配置できる。第1基板構造体100と第2基板構造体200は電気的に連結できる。第2基板構造体200は、第1基板構造体100から伝達されたピクセル信号が第2基板構造体200のロジック領域に伝達されるようにすることができる。
【0062】
第2基板構造体200のロジック領域にはロジック素子が配置できる。ロジック素子は単位ピクセルから受信されるピクセル信号を処理するための回路を含むことができる。
【0063】
第1基板構造体100および第2基板構造体200はZ軸方向に積層できる。前記Z軸方向は前記X軸方向および前記Y軸方向と垂直な(直交する)方向であってもよい。
【0064】
図4は、本開示の他の実施形態による、イメージセンサの分解斜視図である。
【0065】
図4を参照すれば、一実施形態では、イメージセンサは第3基板構造体300をさらに含むことができる。第1基板構造体100、第2基板構造体200、および第3基板構造体300はZ軸方向に沿って順次に積層できる。第3基板構造体300は第2基板構造体200下部に配置できる。具体的には、第2基板構造体200は第1基板構造体100と第3基板構造体300の間に配置できる。第1基板構造体100および第2基板構造体200の詳細な説明は前述の図3と矛盾しない範囲で同一である。
【0066】
第3基板構造体300はメモリ(Memory)装置を含むことができる。第3基板構造体300は、例えば、DRAMまたはSRAMのような揮発性メモリ装置を含むことができる。第3基板構造体300は第1基板構造体100および第2基板構造体200から信号の伝達を受けて、メモリ装置を通じて信号を処理することができる。
【0067】
図5は、本開示の一実施形態によるイメージセンサを説明するための例示的なレイアウト図である。図6は、図5のAA’に沿って切断した断面図である。
【0068】
図5および図6を参照すれば、一実施形態によるイメージセンサは第1基板構造体100と第2基板構造体200を含むことができる。第1基板構造体100と第2基板構造体200はそれぞれセンサーチップおよびロジックチップであってもよい。
【0069】
第1基板構造体100は、受光領域APS、遮光領域OB、およびパッド領域PADを含むことができる。受光領域APS、および遮光領域OB内には2次元的、例えば行列形態に配列される複数の単位ピクセル領域PXが形成できる。単位ピクセル領域PXは、第1方向D1と第2方向D2が延長する平面内に行列形態に配列できる。第1方向D1と第2方向D2が延長する平面内で、行列形態に配列できる。第1方向D1と第2方向D2は互いに交差してもよい。第1方向D1と第2方向D2は実質的に垂直であってもよい。第3方向D3は第1方向D1および第2方向D2と実質的に垂直であってもよい。
【0070】
受光領域APSには光の提供を受けてアクティブ(Active)信号を生成するアクティブピクセルが配列できる。遮光領域OBには光が遮断されてオプティカルブラック(Optical Black)信号を生成するオプティカルブラックピクセルが配列できる。遮光領域OBは、非制限的な例示として、受光領域APSの周辺に沿って形成できる。
【0071】
一実施形態では、遮光領域OB内にダミー単位ピクセル領域が形成されてもよい。前記ダミー単位ピクセル領域はアクティブ信号を生成しないピクセルであってもよい。
【0072】
パッド領域PADは遮光領域OBの周辺に形成できる。パッド領域PADは、非制限的な例示として、イメージセンサの縁に隣接して形成できる。パッド領域PADは外部装置のような部材と接続されて、イメージセンサと外部装置の間の電気的信号を送信および受信するように構成できる。具体的には、パッド領域PADの上部基板110B上に、第2パッドパターン455は外部装置のような部材と接続できる。
【0073】
一実施形態では、イメージセンサは上部基板110Bと下部基板110Aを含む第1基板構造体100、ピクセル分離パターン120A、表面絶縁膜150、第1カラーフィルタ170、第1グリッドパターン160A、マイクロレンズ180、第1基板構造体100の下に配置され第2基板210を含む第2基板構造体200を含むことができる。
【0074】
上部基板110Bは半導体基板であってもよい。具体的には、上部基板110BはバルクシリコンまたはSOI(Silicon-on-Insulator)であってもよい。上部基板110Bはシリコン基板であってもよい。上部基板110Bは、例えば、シリコン、シリコンゲルマニウム、アンチモン化インジウム、鉛テルル化合物、インジウムヒ素、インジウムリン化物、ガリウムヒ素、またはアンチモン化ガリウムを含む物質であってもよい。一実施形態では、上部基板110Bはベース基板上にエピ層が形成されたものであってもよい。
【0075】
上部基板110Bは、対向する第1面112aおよび第2面112bを含むことができる。一実施形態では、上部基板110Bの第1面112aは光が入射する受光面であってもよい。一実施形態では、イメージセンサは裏面照射型(BSI)イメージセンサであってもよい。
【0076】
受光領域APSおよび遮光領域OBの上部基板110B内には複数の単位ピクセル領域PXが形成できる。それぞれの単位ピクセル領域PXは、第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2を含むことができる。一実施形態では、遮光領域OBの上部基板110B内には第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2を含まないダミー単位ピクセル領域をさらに含むことができるが、これに限定されるのではない。ダミー単位ピクセル領域で発生された信号は以後工程ノイズを除去する情報として使用できる。
【0077】
それぞれの単位ピクセル領域PXは、光電変換層PD、フローティング拡散領域FD、および伝送トランジスタTXを含むことができる。具体的には、光電変換層PD1またはPD2は、受光領域APSおよび遮光領域OBの上部基板110B内に形成できる。光電変換層PD1またはPD2は、外部から入射する光の量に比例して電荷を生成することができる。光電変換層PD1またはPD2は、生成されて蓄積された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送することができる。
【0078】
フローティング拡散領域FDは、受光領域APSおよび遮光領域OBの上部基板110B内に形成できる。フローティング拡散領域FDは、上部基板110Bの第2面112b内に形成できる。フローティング拡散領域FDに伝送された電荷は図2のソースフォロワゲートSFに印加できる。
【0079】
伝送トランジスタTXは、上部基板110B内に埋め込まれてもよい。伝送トランジスタTXの一端は第1光電変換層PD1または第2光電変換層PD2と連結され、伝送トランジスタTXの他端はフローティング拡散領域FDと連結できる。伝送トランジスタTXは、第1光電変換層PD1または第2光電変換層PD2から生成された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送することができる。
【0080】
伝送トランジスタTXは、伝送ゲート、ゲート絶縁膜、およびゲートスペーサを含むことができる。伝送ゲートは、上部基板110B内に埋め込まれる部分を含むことができる。ゲート絶縁膜は、伝送ゲートと上部基板110Bの間に配置できる。ゲートスペーサは伝送ゲートの両側壁上に配置できる。
【0081】
ピクセル分離パターン120Aは上部基板110B内に形成できる。ピクセル分離パターン120Aは上部基板110Bがパターニングされて形成された深いトレンチ内に導電物質が埋め込まれて形成でき、導電物質と上部基板110Bの間に絶縁物質であるライナ膜が形成されて絶縁できる。
【0082】
ピクセル分離パターン120Aは上部基板110Bを第3方向D3に貫通することができる。具体的には、ピクセル分離パターン120Aは第2面112bから第1面112aまで延長できる。さらに具体的には、ピクセル分離パターン120AはFDTI(Front Deep Trench Isolation)であってもよい。
【0083】
ピクセル分離パターン120Aは複数の単位ピクセル領域PXを定義することができる。他の実施形態で、ピクセル分離パターン120Aは複数の単位ピクセル領域PXおよびダミー単位ピクセルDPを定義することができる。ピクセル分離パターン120Aは平面上で格子状に形成されて複数の単位ピクセル領域PXを互いに分離することができる。
【0084】
ピクセル分離パターン120Aは複数の単位ピクセル領域PXを定義することができる。一実施形態では、ピクセル分離パターン120Aは複数の単位ピクセル領域PXを定義することができる。ピクセル分離パターン120Aは平面的観点から格子状に形成されて複数の単位ピクセル領域PXを互いに分離することができる。ピクセル分離パターン120Aは第1方向D1および第2方向D2に延長する格子構造であってもよい。
【0085】
断面積観点から、ピクセル分離パターン120Aは上部基板110Bを第3方向D3に貫通することができる。ピクセル分離パターン120Aは上部基板110Bの第2面112bから第1面112aまで延長できる。ピクセル分離パターン120Aは深い素子分離(Deep Trench Isolation;DTI)膜であってもよい。ピクセル分離パターン120Aの第2方向D2への幅は上部基板110Bの第2面112bから第1面112aに向かうにつれて漸進的に減少してもよく、同一の幅を有していてもよい。但し、本発明の技術的思想がこれに限定されるのではない。
【0086】
ピクセル分離パターン120Aは、ライナ膜120L、第1ピクセル分離フィリング膜120F1、およびキャッピング膜120Cを含むことができる。ライナ膜120Lは第1トレンチt1の側壁および底面に沿って配置できる。一実施形態では、第1トレンチt1の底面は上部基板110Bの第1面112aと対向する面を意味する。第1ピクセル分離フィリング膜120F1はライナ膜120L上に配置できる。キャッピング膜120Cは第1ピクセル分離フィリング膜120F1上に配置できる。
【0087】
ライナ膜120Lは、上部基板110Bより屈折率の低い酸化膜を含むことができる。ライナ膜120Lは、非制限的な例示として、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0088】
上部基板110Bより屈折率の低いライナ膜120Lは第1光電変換層PD1または第2光電変換層PD2に斜めに入射する光を屈折させることができる。ライナ膜120Lは入射光によって特定単位ピクセル領域PXで生成された光電荷がランダムドリフト(Random Drift)によって隣接する単位ピクセル領域PXに移動することを防止することができる。具体的には、ライナ膜120Lは、第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2の受光率を向上させて、イメージセンサの品質を向上させることができる。
【0089】
第1ピクセル分離フィリング膜120F1は、絶縁物質または導電物質を含むことができる。前記絶縁物質は、シリコン窒化物、シリコン酸化物、およびシリコン酸窒化物のようなシリコン系絶縁物質と、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物のような高誘電物質を含むことができる。一実施形態では、第1ピクセル分離フィリング膜120F1は低抵抗の導電物質であってもよい。非制限的な例示として、前記導電物質は、ポリシリコン(Poly Si)、またはヒ素(As)、リン(P)、または炭素(C)がドーピングされたシリコンを含むことができる。
【0090】
一実施形態では、導電物質を含む第1ピクセル分離フィリング膜120F1に負の電圧が印加できる。これにより、イメージセンサのESD(Electrostatic Discharge)アザ(Bruise)不良が効果的に防止できる。前記ESDアザ不良は、ESDのような反応によって発生された電荷が基板の表面、例えば第1面112aに蓄積されることによって生成されるイメージとアザのような斑点を発生させる現象を意味する。
【0091】
キャッピング膜120Cは絶縁物質を含むことができる。例えば、キャッピング膜120Cは、例えば、シリコン窒化物、シリコン酸化物、およびシリコン酸窒化物のようなシリコン系絶縁物質、および、ハフニウム酸化物およびアルミニウム酸化物のような高誘電物質を含むことができる。キャッピング膜120Cは、非制限的な例示として、第1キャッピングパターン375および第2キャッピングパターン475と同一の物質を含むことができる。
【0092】
一実施形態では、第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2の間の基板内に第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2を定義する第1分離パターン120Bを含むことができる。第1分離パターン120Bは、ライナ膜120L、第1分離フィリング膜120F2、およびキャッピング膜120Cを含むことができる。ライナ膜120Lは、第2トレンチt2の側壁および底面に沿って配置できる。一実施形態では、第2トレンチt2の底面は、上部基板110Bの第1面112aと対向する面を意味する。第1分離フィリング膜120F2はライナ膜120L上に配置できる。キャッピング膜120Cは第1分離フィリング膜120F2上に配置できる。第1分離パターン120Bは単位ピクセル領域PX内に第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2を分離すること以外に前述して説明したピクセル分離パターン120Aと矛盾しない範囲で同一である。
【0093】
一実施形態では、素子分離パターン105が提供できる。素子分離パターン105は上部基板110B内に配置できる。例えば、素子分離パターン105は上部基板110Bの一部がリセスされたトレンチ内に配置できる。具体的には、前記トレンチは上部基板110Bの第2面112bからリセスできる。素子分離パターン105は浅い素子分離(Shallow Trench Isolation、STI)膜であってもよい。素子分離パターン105は活性領域を定義することができる。
【0094】
素子分離パターン105の第1方向D1あるいは第2方向D2への幅は、上部基板110Bの第2面112bから第1面112aに向かうにつれて漸進的に減少できる。素子分離パターン105は、ピクセル分離パターン120Aと第2方向D2または第1方向D1に重畳できる。ピクセル分離パターン120Aは、素子分離パターン105を第3方向D3に貫通することができる。素子分離パターン105は絶縁物質を含むことができる。前記絶縁物質は、例えば、シリコン窒化物、シリコン酸化物、およびシリコン酸窒化物のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0095】
素子分離パターン105は活性領域を定義することができる。平面的観点から、前記活性領域は、非制限的な例示として、第2方向D2に延長されるライン形態を有することができる。前記活性領域上にはフローティング拡散領域FD、伝送トランジスタTX、選択トランジスタ、リセットトランジスタRX、およびソースフォロワトランジスタSXが提供できる。具体的には、伝送トランジスタTXは伝送ゲートTGを含むことができる。
【0096】
一実施形態では、伝送トランジスタTXの一側にフローティング拡散領域FDが提供できる。フローティング拡散領域FDは、上部基板110Bと反対の導電性を有することができる。例えば、フローティング拡散領域FD内にはn型不純物がドーピングできる。フローティング拡散領域FDは、伝送トランジスタTXの伝送ゲートTGを覆うことができる。
【0097】
一実施形態では、単位ピクセル領域PXのうちの一部は選択トランジスタおよびソースフォロワトランジスタSXを含むことができる。選択トランジスタは選択ゲートSELを含み、ソースフォロワトランジスタSXはソースフォロワゲートSFを含むことができる。単位ピクセル領域PXのうちの他の一部はリセットトランジスタRXを含むことができる。リセットトランジスタRXはリセットゲートRGを含むことができる。但し、本発明の技術的思想はこれに制限されるわけではなく、単位ピクセル領域PXに含まれるトランジスタの配置および個数はいくらでも変更できる。
【0098】
一実施形態では、イメージセンサは、第1配線絶縁膜131、132、133、134、135、136をさらに含むことができる。第1配線絶縁膜131、132、133、134、135、136は上部基板110Bの第2面112bを覆うことができる。上部基板110Bおよび第1配線絶縁膜131、132、133、134、135、136は第1基板構造体100を構成することができる。図6では、第1配線絶縁膜131、132、133、134、135、136を示すが、これに限定されるのではなく、第1配線絶縁膜の層数はこれに限定されるのではない。
【0099】
第1配線絶縁膜131、132、133、134、135、136は、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、およびシリコン酸化物より誘電率が低い低誘電率(Low-k)物質のうちの少なくとも一つを含むことができるが、これに制限されるわけではない。
【0100】
一実施形態では、第1配線絶縁膜136は上部基板110Aと下部基板110Bを連結する配線絶縁膜であって、上部絶縁膜136Tと下部絶縁膜136Bに区分できる。上部絶縁膜136Tと下部絶縁膜136Bは同一の膜質から構成でき、上部基板110Aと下部基板110Bが連結する界面で区分できる。
【0101】
第1配線絶縁膜131、132、133、134、135、136内に複数の第1コンタクト141、143と複数の第1配線パターン142、144、145が提供できる。複数の第1コンタクト141、143は、フローティング拡散領域FDと複数の第1配線パターン142、144、145を電気的に連結することができる。複数の第1配線パターン142、144、145のうちの一部は第1連結構造体360と連結できる。これは非制限的な例示で、多様な形態において複数の第1コンタクト141、143は複数の第1配線パターン142、144、145と連結でき、個数はこれに限定されるのではない。
【0102】
複数の第1コンタクト141、143と第1配線パターン142、144、145それぞれは、非制限的な例示として、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、およびこれらの合金のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0103】
第2基板210は第1基板構造体100の下に配置される第2基板構造体200の構成のうちの一つで、バルクシリコンまたはSOI(Silicon-on-Insulator)であってもよい。第2基板210はシリコン基板であってもよい。第2基板210は、例えば、シリコンゲルマニウム、アンチモン化インジウム、鉛テルル化合物、インジウムヒ素、インジウムリン化物、ガリウムヒ素、またはアンチモン化ガリウムを含むことができる。第2基板210は、ベース基板上にエピ層が形成されたものであってもよい。
【0104】
第2基板210の上面上に、複数のトランジスタTRが形成できる。トランジスタTRは、伝送トランジスタTX、リセットトランジスタRX、選択トランジスタ、およびソースフォロワトランジスタSXを制御することができる。
【0105】
第2基板210上に第2配線絶縁膜230が形成できる。例えば、第2配線絶縁膜230は第2基板210の上面を覆うことができる。第2配線絶縁膜230の上面は、第1基板構造体100の下部基板110Aの下面である第3面100cと接して結合できる。第2配線絶縁膜230は、非制限的な例示として、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、およびシリコン酸化物より誘電率が低い低誘電率(low-k)物質のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0106】
第2配線絶縁膜230内に第2コンタクト241および複数の第2配線パターン242が配置できる。第2コンタクト241は複数の第2配線パターン242を連結することができ、複数の第2配線パターン242はそれぞれトランジスタTRと連結でき、第1基板構造体100のフローティング拡散領域FDとも連結できる。例えば、複数の第2配線パターン242のうちの一部は第1連結構造体360と連結できる。また、複数の第2配線パターン242のうちの他の一部は第2連結構造体450と連結できる。
【0107】
第2コンタクト241および第2配線パターン242はそれぞれ非制限的な例示として、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、およびこれらの合金のうちの少なくとも一つを含むことができるが、これに制限されるわけではない。
【0108】
表面絶縁膜150は、上部基板110Bの第1面112a上に形成できる。表面絶縁膜150は、上部基板110Bの第2面112bに沿って延長できる。一実施形態では、表面絶縁膜150の少なくとも一部はピクセル分離パターン120Aおよび第1分離パターン120Bと接触していてもよい。この時、表面絶縁膜150の下面はピクセル分離パターン120Aおよび第1分離パターン120Bと平坦に接触していてもよい。
【0109】
表面絶縁膜150は絶縁物質を含むことができる。例えば、表面絶縁膜150はシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、アルミニウム酸化物、ハフニウム酸化物、チタン酸化物、タンタル酸化物、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含むことができるが、これに制限されるわけではない。
【0110】
表面絶縁膜150は反射防止膜として機能して、上部基板110Bに入射する光の反射を防止し、前記入射する光の入射を容易に(促進)することによって第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2の受光率を向上させることができる。また、表面絶縁膜150は平坦化膜として機能して、後述される第1カラーフィルタ170およびマイクロレンズ180を均一な高さで歪曲なく形成されるようにすることができる。
【0111】
第1カラーフィルタ170は、受光領域APSの表面絶縁膜150上に形成できる。一実施形態では、第1カラーフィルタ170は受光領域APSの表面絶縁膜150上に形成できる。一実施形態では、第1カラーフィルタ170はそれぞれの単位ピクセル領域PXの上に対応するように配列できる。具体的には、複数の第1カラーフィルタ170は2次元的、例えば行列形態に配列できる。
【0112】
第1カラーフィルタ170は、単位ピクセル領域PXによって多様なカラーフィルタを有することができる。例えば、第1カラーフィルタ170は赤色(Red)カラーフィルタ、緑色(Green)カラーフィルタ、および青色(Blue)カラーフィルタを含むベイヤーパターン(BayerPattern)で配列できる。これは、非制限的な例示として、第1カラーフィルタ170はイエローフィルタ(Yellow Fillter)、マゼンタフィルタ(Magenta Filter)、およびシアンフィルタ(Cyan Filter)を含んでもよく、ホワイトフィルタ(White Filter)をさらに含んでもよい。
【0113】
第1グリッドパターン160Aは、表面絶縁膜150の上に形成できる。第1グリッドパターン160Aは平面上に格子状に形成されて複数の第1カラーフィルタ170の間に介在されてもよい。第1グリッドパターン160Aはイメージセンサに斜めに入射する光を屈折または反射させることによってイメージセンサの品質を向上させることができる。
【0114】
第1グリッドパターン160Aは、光を反射させることができる金属物質や、シリコン(Si)より屈折率が低い低屈折率(Low Refractive Index)物質を含むことができる。例えば、第1グリッドパターン160Aは、タングステン金属、アルミニウム金属、チタン金属、チタン窒化物金属、シリコン酸化物、空気層を捕集したシリコン酸化物、低屈折率ポリマー物質、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含むことができるが、これに制限されるわけではない。前記第1グリッドパターン160Aがシリコン(Si)より低い屈折率を有することによって、光がライナ膜120Lに吸収されることを防止することができる。
【0115】
一実施形態では、第1分離パターン120Bの上に配置される第2グリッドパターン160Bを含むことができる。具体的には、第2グリッドパターン160Bは、光を反射させることができる金属物質や、シリコン(Si)より屈折率が低い低屈折率(Low Refractive Index)物質を含むことができる。例えば、第1グリッドパターン160Aはタングステン金属、アルミニウム金属、チタン金属、チタン窒化物金属、シリコン酸化物、空気層を捕集したシリコン酸化物、低屈折率ポリマー物質、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含むことができるが、これに制限されるわけではない。
【0116】
一実施形態では、第1グリッドパターン160Aは第2グリッドパターン160Bと同一または異なる物質であってもよい。第1グリッドパターン160Aおよび第2グリッドパターン160Bが同一物質である場合、第1カラーフィルタ170から投入される光が第1グリッドパターン160Aおよび第2グリッドパターン160Bに反射されるとき、光電変換層PD1、PD2に容易に投入されるように前記光を同一の角度で反射させることができる。
【0117】
第1グリッドパターン160Aおよび第2グリッドパターン160Bが異なる物質である場合、第1カラーフィルタ170から投入される光が第1グリッドパターン160Aおよび第2グリッドパターン160Bに反射されるとき、角度を異にして、光電変換層PD1、PD2に流入する光の量を極大化することができる。
【0118】
一実施形態では、表面絶縁膜150、第1グリッドパターン160A、および第2グリッドパターン160B上に第1保護膜165が形成できる。第1保護膜165は、表面絶縁膜150と第1カラーフィルタ170の間、および第1グリッドパターン160A、第2グリッドパターン160Bと第1カラーフィルタ170の間に介在されてもよい。例えば、第1保護膜165は、表面絶縁膜150、第1グリッドパターン160A、第2グリッドパターン160Bの損傷を防止することができる。
【0119】
マイクロレンズ180は第1カラーフィルタ170上に形成できる。マイクロレンズ180はそれぞれの単位ピクセル領域PXに対応するように配列できる。例えば、マイクロレンズ180は平面で2次元的、例えば行列形態に配列できる。
【0120】
マイクロレンズ180は凸状を有し、所定範囲の曲率半径を有することができる。前記所定範囲の曲率半径を有することによって、マイクロレンズ180は光電変換層PD1、PD2に入射する光を集光させることができる。マイクロレンズ180は、例えば、非制限的な例示として、光透過性樹脂を含むことができる。
【0121】
一実施形態では、マイクロレンズ180の上に第2保護膜185が形成できる。第2保護膜185はマイクロレンズ180の表面に沿って延長できる。第2保護膜185は例えば、無機物酸化膜を含むことができる。第2保護膜185は、非制限的な例示として、シリコン酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含むことができる。一実施形態では、第2保護膜185は、例えば、低温酸化物(Low Temperature Oxide、LTO)を含むことができる。
【0122】
第2保護膜185は外部からマイクロレンズ180を保護することができる。例えば、第2保護膜185は無機物酸化膜を含むことによって、有機物質を含むマイクロレンズ180を保護することができる。また、第2保護膜185はマイクロレンズ180の集光能力を向上させることができる。例えば、第2保護膜185はマイクロレンズ180の間の空間を満たすことによって、マイクロレンズ180の間の空間に到達する入射光の反射、屈折、または散乱のような反応を減少させることができる。
【0123】
一実施形態では、イメージセンサは第1連結構造体360をさらに含むことができる。第1連結構造体360は遮光領域OB内に形成できる。第1連結構造体360は遮光領域OB内に配置されて遮光領域OBに入射する光を遮断することができる。第1連結構造体360は遮光領域OBの表面絶縁膜150上に形成できる。第1連結構造体360はピクセル分離パターン120Aと接触していてもよい。
【0124】
遮光領域OBの上部基板110Bおよび表面絶縁膜150内にピクセル分離パターン120Aを露出させる第3トレンチt3が形成できる。第1連結構造体360は第3トレンチt3内に形成されて遮光領域OB内のピクセル分離パターン120Aと接触していてもよい。第1連結構造体360は第3トレンチt3の側壁および底面のプロファイルに沿って延長できる。
【0125】
第1連結構造体360はピクセル分離パターン120Aと電気的に連結できる。例えば、第1連結構造体360はピクセル分離パターン120Aの導電層と連結できる。第1連結構造体は、非制限的な例示として、順次に積層されるチタン(Ti)膜、チタン窒化物(TiN)膜、およびタングステン(W)膜を含むことができる。
【0126】
一実施形態では、第1連結構造体360上に、第1パッドパターン365が形成できる。第1パッドパターン365はピクセルアレイ周辺の光を遮断する金属物質から構成されたものであって、第1連結構造体360を満たして残った第2トレンチt2を満たすことができる。第1パッドパターン365を通じてピクセル分離パターン120Aのピクセル分離パターン120Aに第1電圧を印加することができる。例えば、導電物質を含む第1パッドパターン365および第1連結構造体360を通じて導電層に例えば負の電圧が印加でき、これによりESDのような反応によって発生された電荷はピクセル分離パターン120Aを通じて第1パッドパターン365に排出できESDアザ不良を防止することができる。
【0127】
第1パッドパターン365は、非制限的な例示として、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、およびこれらの合金のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0128】
一実施形態では、遮光領域OBの上部基板110B内に第3トレンチt3が形成できる。第3トレンチt3は、第1基板構造体100の第1配線パターン145中の一部を露出させることができる。例えば、第3トレンチt3は、貫通シリコンビア(Through Silicon Via)構造を意味するものであり得る。
【0129】
第3トレンチt3は、第2基板構造体200の第2配線パターン242と第3配線パターン243中の一部を露出させることができる。第1連結構造体360は、第3トレンチt3内に形成されて第2配線パターン242と第3配線パターン243を連結することができる。第1連結構造体360は第3トレンチt3の側壁および底面に沿って延長できる。
【0130】
一実施形態では、第1連結構造体360上に、第1フィリング絶縁膜370が形成できる。第1フィリング絶縁膜370は、非制限的な例示として、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0131】
一実施形態では、第1フィリング絶縁膜370上に第1キャッピングパターン375が形成できる。第1キャッピングパターン375は、シリコン窒化物、シリコン酸化物、およびシリコン酸窒化物のようなシリコン系絶縁物質およびハフニウム酸化物およびアルミニウム酸化物のような高誘電物質を含むことができる。第1キャッピングパターン375はキャッピング膜120Cと同一の物質を含むことができるが、これに限定されるのではない。
【0132】
一実施形態では、第1連結構造体360上に第2カラーフィルタ170Cが形成できる。第2カラーフィルタ170Cは、遮光領域OB内の第1保護膜165の一部を覆うように形成できる。第2カラーフィルタ170Cは、非制限的な例示として、青色(Blue)カラーフィルタを含むことができる。
【0133】
一実施形態では、第2カラーフィルタ170C上に第3保護膜380が形成できる。例えば、第3保護膜380は、遮光領域OB内の第1保護膜165の一部を覆うように形成できる。一実施形態では、第2保護膜185は第3保護膜380の表面に沿って延長できる。第3保護膜380は、非制限的な例示として、光透過性樹脂を含むことができる。一実施形態では、第3保護膜380はマイクロレンズ180と同一の物質を含むことができる。
【0134】
第3連結構造体450はパッド領域PADに形成できる。第2連結構造体450は、パッド領域PADの表面絶縁膜150上に形成できる。一実施形態では、パッド領域PADの第1基板構造体100内に、第5トレンチt5が形成できる。第2連結構造体450は第5トレンチt5の側壁と底面に沿って形成できる。
【0135】
パッド領域PADの第2基板構造体200内に、第2配線パターン242を露出させる第6トレンチt6が形成できる。第3連結構造体457は、第6トレンチt6の側壁底面に沿って形成できる。
【0136】
第3連結構造体457は第6トレンチt6内に形成されて第2配線パターン242中の一部と接触していてもよい。第3連結構造体457は、第2配線パターン242中の一部と第2パッドパターン455を電気的に連結することができる。第3連結構造体457は、例えば、チタン(Ti)膜、チタン窒化物(TiN)膜、およびタングステン(W)膜が順次に積層されるものであってもよい。
【0137】
第2連結構造体450上に第2パッドパターン455が形成できる。第2パッドパターン455は、第3連結構造体450を満たして残った第5トレンチt5を満たすことができる。第2パッドパターン455は、非制限的な例示として、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、およびこれらの合金のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0138】
一実施形態では、第2パッドパターン455の一部が露出されてもよい。一実施形態では、第2パッドパターン455を露出させる露出開口が形成できる。これにより、第2パッドパターン455は外部装置と接続されて一実施形態によるイメージセンサと外部装置間の電気的信号を送受信するように構成できる。
【0139】
第3連結構造体457上に、第2フィリング絶縁膜470は第3連結構造体450を満たして残った第6トレンチt6を満たすことができる。第2フィリング絶縁膜470は、例えば、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含むことができるが、これに制限されるわけではない。
【0140】
一実施形態では、第2フィリング絶縁膜470上に第2キャッピングパターン475が形成できる。第2キャッピングパターン475は、例えば、シリコン窒化物、シリコン酸化物、またはシリコン酸窒化物のようなシリコン系絶縁物質とハフニウム酸化物またはアルミニウム酸化物のような高誘電物質を含むことができる。具体的には、第2キャッピングパターン475は、非制限的な例示として、キャッピング膜120Cと同一の物質を含むことができる。
【0141】
一実施形態では、パッド領域PADの第3連結構造体457の上に第4保護膜480が形成できる。例えば、第4保護膜480は、パッド領域PAD内の第1保護膜165の一部を覆うように形成できる。一実施形態では、第2保護膜185は第4保護膜480の表面に沿って延長できる。第4保護膜480は、例えば、光透過性樹脂を含むことができるが、これに限定されるのではない。一実施形態では、第4保護膜480はマイクロレンズ180と同一の物質を含むこともできる。
【0142】
一実施形態では、イメージセンサは第5連結構造体(図示せず)をさらに含むことができる。第5連結構造体は遮光領域OB内にさらに形成できる。前記第5連結構造体は遮光領域OB内に形成されて入射する光を遮断することができる。第5連結構造体は遮光領域OBの表面絶縁膜150の上に形成できる。
【0143】
前記第5連結構造体はピクセル分離パターン120Aの少なくとも一部と接触していてもよい。前記第5連結構造体はピクセル分離パターン120Aの導電層の少なくとも一部と接触していてもよい。前記第5連結構造体は矛盾しない範囲で第1連結構造体360を参照することができる。
【0144】
一実施形態では、遮光領域OBの上部基板110Bおよび表面絶縁膜150内にピクセル分離パターン120Aを露出させる第7トレンチ(図示せず)が形成できる。前記第5連結構造体は前記第7トレンチ内に形成されて遮光領域OB内のピクセル分離パターン120Aの少なくとも一部と接触していてもよい。前記第5連結構造体は前記第7トレンチの側壁および底面のプロファイルに沿って延長できる。
【0145】
前記第5連結構造体はピクセル分離パターン120Aと電気的に連結できる。具体的には、前記第5連結構造体は、非制限的な例示として、順次に積層されるチタン(Ti)膜、チタン窒化物(TiN)膜、およびタングステン(W)膜を含むことができる。
【0146】
一実施形態では、前記第5連結構造体上に追加パッドパターン(図示せず)が形成できる。前記追加パッドパターンは前記第5連結構造体を満たして残った前記第7トレンチを満たすことができる。導電物質を含む前記追加パッドパターンおよび前記第5連結構造体を通じてピクセル分離パターン120Aに電圧を印加することができる。例えば、前記電圧はウェルバイアス(Well Bias)電圧であってもよい。
【0147】
前記追加パッドパターンは、非制限的な例示として、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、およびこれらの合金のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0148】
図7aおよび図7bは、図6のP1領域を拡大した多様な実施形態の図である。
【0149】
図7aを参照すれば、一実施形態によるイメージセンサは、ピクセル分離パターン120Aの上に配置される第1グリッドパターン160A、および第1分離パターン120Bの上に配置され第1グリッドパターン160Aより低い高さを有する第2グリッドパターン160Bを含むことができる。具体的には、第1グリッドパターンの高さH1は第2グリッドパターンの高さH2と異なる高さを有することができる。
【0150】
一実施形態では、第1グリッドパターンの高さH1は、第2グリッドパターンの高さH2より高くてもよい。具体的には、第2グリッドパターンの高さH2は、第1グリッドパターンの高さH1の1/10~1/4範囲を満足することができる。具体的には、前記範囲は1/8~1/5を満足することができる。第2グリッドパターンの高さH2が第1グリッドパターンの高さH1の前述の範囲を満足することによって、シフト(Shift)により、光が入射するとき、入射する前記光が光電変換層PD1、PD2に容易に入射するように制御することができる。
【0151】
前記範囲の上限値を逸脱する場合、シフト(Shift)時、前記光が第2グリッドパターン160Bにかかって光電変換層PD1、PD2に光を反射させにくい問題がある。前記範囲の下限値を逸脱する場合、第2グリッドパターン160Bによる光収率効果が不備な(低下する)問題がある。
【0152】
一実施形態では、第2グリッドパターン160Bは、第1カラーフィルタ170の屈折率より低い屈折率を有することができる。第1カラーフィルタ170の屈折率が第2グリッドパターン160Bより高い屈折率を有することによって、第1カラーフィルタ170に入射する光が第2グリッドパターン160Bを通じて屈折または反射されて光電変換層PD1、PD2に容易に入射できる。
【0153】
一実施形態では、第1カラーフィルタ170の屈折率に対する第2グリッドパターン160Bの屈折率は、0.40~0.95の範囲を満足することができる。具体的には、前記範囲は0.43~0.90を満足することができる。
【0154】
前記範囲を満足することによって、第1カラーフィルタ170に入射する光が光電変換層PD1、PD2へ容易に入射して光収率を高めることができる。前記範囲を逸脱する場合、前記入射する光が光電変換層PD1、PD2に入射せず反射されるか、ピクセル分離パターン120A内のライナ膜120Lに吸収される問題がある。
【0155】
一実施形態では、第1カラーフィルタ170の屈折率は1.7~2.5の範囲を満足することができる。一実施形態では、第2グリッドパターン160Bの屈折率は1.0~1.6の範囲を満足することができる。具体的には、前記範囲は1.2~1.5の範囲を満足することができる。
【0156】
前記屈折率のように第1カラーフィルタ170の屈折率が第2グリッドパターン160Bの屈折率より高い値を有することによって、密な媒質から疎な媒質に光が進むことによって入射角より屈折角が大きくなり、これにより全部反射される全反射が行われる。
【0157】
図7bを参照すれば、第1グリッドパターン160Aは、下部第1グリッドパターン160ABと、下部第1グリッドパターン160AB上に配置される上部第1グリッドパターン160ATを含むことができる。具体的には、第1グリッドパターン160Aはスタック(Stack)構造で構成できる。前記スタック構造は、第1グリッドパターン160Aおよび第2グリッドパターン160Bを積層する工程段階で発現される構造であってもよい。
【0158】
一実施形態では、下部第1グリッドパターン160ABと第2グリッドパターン160Bは、同一または異なる屈折率を有することができる。下部第1グリッドパターン160ABと第2グリッドパターン160Bが同一の屈折率を有する素材から構成される場合、イメージセンサを製造する工程において、第1グリッドパターン160Aと第2グリッドパターン160Bを形成する段階を容易に行うことができる利点がある。下部第1グリッドパターン160ABと第2グリッドパターン160Bが異なる屈折率を有する素材から構成される場合、入射する光の屈折または反射を設計に合うように制御して光収率を高めることができる利点がある。
【0159】
一実施形態では、下部第1グリッドパターン160ABと第2グリッドパターン160Bは、同一の高さを有することができる。このように、第1グリッドパターン160Aをスタック構造に配置することによって、同一の高さの下部第1グリッドパターン160ABと第2グリッドパターン160Bを同時に形成し、その後、上部第1グリッドパターン160ATを形成することによって、工程を単純化させることができる。
【0160】
図8a~図8cは図7aのDD’線に沿って切断した平面図であって、本開示の一実施形態による、ピクセル分離パターン120Aと第1分離パターン120Bを示す。
【0161】
図8aおよび図8bを参照すれば、一実施形態では、第1分離パターン120Bは第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBから構成できる。具体的には、第1サブ分離パターン120BTはピクセル分離パターン120Aの一側面から突出していてもよく、第2サブ分離パターン120BBはピクセル分離パターン120Aの前記一側面と対向する他側面から突出していてもよい。
【0162】
第1サブ分離パターン120BTと第2サブ分離パターン120BBの幅は、例えば、10nm~500nmであってもよい。前記図8aでは第1サブ分離パターン120BTと第2サブ分離パターン120BBの幅が同一な場合のみを示しているが、これは例示的なものに過ぎず、これらが互いに異なる場合も含むことができる。
【0163】
一実施形態では、第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBは所定間隔DC離隔して配置できる。前記所定間隔は、例えば、100nm~1,000nmであってもよい。
【0164】
第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBが所定間隔DC離隔して配置されることによって、光電変換層PD1、PD2の間にオーバーフローパス(Overflow pass)を形成して光信号の損失が防止できる。このように、図8aおよび図8cのように第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBの間の所定間隔DCはオーバーフローパスが形成される範囲内で適切に設計変更できる。
【0165】
図8cを参照すれば、本開示の一実施形態による、イメージセンサは、単位ピクセル内に第1光電変換層PD1と第2方向D2に隣接して配置される第3光電変換層PD3、および第2光電変換層PD2と第2方向D2に隣接して配置される第4光電変換層PD4をさらに含むことができる。具体的には、図8bは、一つの単位ピクセルに第1~第4光電変換層PD1、PD2、PD3、PD4を含むことができることを図示する。
【0166】
一実施形態では、第3光電変換層PD3と第4光電変換層PD4は、第1分離パターン120Bによって定義できる。具体的には、第3光電変換層PD3は第1分離パターン120Bの第3サブ分離パターン120BLによって第1光電変換層PD1と分離でき、第4光電変換層PD4は第1分離パターン120Bの第4サブ分離パターン120BRによって第2光電変換層PD2と分離できる。
【0167】
一実施形態では、第3サブ分離パターン120BLと第4サブ分離パターン120BRは、所定間隔DC’離隔して配置できる。所定間隔DC’に関する詳細な説明は、第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTで前述した所定間隔DCの内容を矛盾しない範囲で参照することができる。図8cでは第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTの所定間隔DCと第3サブ分離パターン120BLおよび第4サブ分離パターン120BRの所定間隔DC’が同一に配置されたものを図示するが、これは非制限的な例示で、異なる間隔を有する場合も含むことができる。
【0168】
一実施形態では、イメージセンサは、第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2を用いて自動焦点(Auto Focus;AF)機能を果たすことができる。それぞれの単位ピクセルは、分割された一対の光電変換層PD1、PD2を用いて位相検出自動焦点(Phase Detection Auto Focus;PDAF)機能を果たすことができる。
【0169】
単位ピクセル内光電変換層は他の方向に分割されて配置できる。具体的には、単位ピクセル内第1光電変換層PD1の第2方向D2に隣接して配置される第3光電変換層PD3、および第2光電変換層PD2の第2方向D2に隣接して配置される第4光電変換層PD4を含むことができる。これによって、イメージセンサは第1方向D1および第2方向D2方向全てに対する自動焦点機能を果たすことができる。
【0170】
図9a~図9dは図7aのEE’線に沿って切断した平面図であって、本開示の一実施形態による、第1グリッドパターン160Aと第2グリッドパターン160Bの平面を図示する。
【0171】
図9a~図9dを参照すれば、第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTの間の所定間隔DCを基準にして第2グリッドパターン160Bが配置される間隔を確認することができる。
【0172】
図9aを参照すれば、第1グリッドパターン160Aはピクセル分離パターン120Aの上に配置され、第2グリッドパターン160Bは第1分離パターン120Bの上に配置できる。第1グリッドパターン160Aと第2グリッドパターン160Bがピクセル分離パターン120Aと第1分離パターン120Bの上に配置されることによって、ピクセル分離パターン120Aおよび第1分離パターン120B内にポリシリコンを含むリニア膜120Lに入射する光が吸収されることを防止して光損失を防止することができる。
【0173】
一実施形態では、第2グリッドパターン160Bは、第1分離パターン120B内の第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTの面積と同一であってもよい。第2グリッドパターン160Bは第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTと同一の長さと幅を有し、第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTを覆うことによって、第1カラーフィルタ170から流入する光がライナ膜120Lに吸収されることを防止することができる。
【0174】
図9bを参照すれば、一実施形態では、第2グリッドパターン160Bは第1分離パターン120B内の第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTの面積より大きくてもよい。具体的には、第2グリッドパターン160Bは、第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTの間の所定間隔DCより狭い第2グリッドパターンの離隔間隔GDを有して離隔できる。第2グリッドパターンの離隔間隔GDが第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTの間の所定間隔DCより短い間隔を有することによって、第1カラーフィルタ170から流入する光がライナ膜120Lに吸収されることをさらに効率的に防止することができる。
【0175】
図9cを参照すれば、一実施形態では、第2グリッドパターン160Bは、第1分離パターン120B内の第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTの間の所定間隔DCを完全に覆うことができる。具体的には、第2グリッドパターン160Bは第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTを密閉させて第1カラーフィルタ170から流入する光がライナ膜120Lに吸収されることをさらに効率的に防止することができる。
【0176】
図9dを参照すれば、ピクセル分離パターン120Aと第1分離パターン120Bが図8bのように4つの光電変換層PD1、PD2、PD3、PD4を有する場合、4つの光電変換層PD1、PD2、PD3、PD4を覆う第2グリッドパターン160Bを有することができる。
【0177】
図9a~図9dで、第2グリッドパターン160Bの幅は第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTの幅と同一の間隔を図示しているが、これは非制限的な例示で、第2グリッドパターン160Bの幅が第1サブ分離パターン120BBおよび第2サブ分離パターン120BTの幅より広い間隔を有する場合も含むことができる。
【0178】
図10は、図5のBB’線に沿って切断した断面図であって、本開示の他の実施形態によるイメージセンサの断面図である。
【0179】
図10を参照すれば、本開示の他の実施形態による、イメージセンサは、光が入射する第1面112aおよび第1面112aと反対になる第2面112bを含む基板100、基板100内に、隣接する単位ピクセルを定義するピクセル分離パターン120A、ピクセル分離パターン120A内に、第1方向D1に沿って配列される第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2、および第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2の間の基板100内に、第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2を定義する第1分離パターン120B、第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2のうちの少なくともいずれか一つの上に配置される第3グリッドパターン160Cを含むことができる。
【0180】
第3グリッドパターン160Cは単位ピクセル領域PXで第1光電変換層PD1の上に配置され、他の単位ピクセル領域PXで第2光電変換層PD2の上に配置できる。具体的には、第3グリッドパターン160Cは第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2のうちのいずれか一つを遮光することによって、光信号を速く確認して自動焦点をさらに速く行うことができる。
【0181】
例えば、第3グリッドパターン160Cが第1光電変換層PD1を遮光する単位ピクセル領域PXで第2光電変換層PD2に流入した光から第2光電変換層PD2の光信号をさらに速く(迅速に)確認することができ、他の単位ピクセル領域PXで第1光電変換層PD1に流入した光から第1光電変換層PD1の光信号をさらに速く確認してイメージセンサ内自動焦点比率(Auto Focus Contrast)を高めることができる。
【0182】
図10は第3グリッドパターン160Cが隣接する単位ピクセル領域PXで第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2を遮光することを図示しているが、これは本開示を限定するものではないので、離隔している単位ピクセル領域PXで第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2を遮光する場合も含むことができる。
【0183】
図11aおよび図11bはそれぞれ、図10のP2領域およびP3領域を拡大した図である。
【0184】
図11aおよび図11bを参照すれば、一実施形態では、第3グリッドパターン160Cは第1光電変換層PD1または第2光電変換層PD2を完全に覆うことができる。単位ピクセル領域PXで第3グリッドパターン160Cが第1光電変換層PD1を覆い、他の単位ピクセル領域PXで第3グリッドパターン160Cが第2光電変換層PD2を覆うことによって、それぞれの単位ピクセル領域PXで第1光電変換層PD1または第2光電変換層PD2に流入する光の信号を速く判断して、イメージセンサ内自動焦点比率(Auto Focus Contrast)を高めることができる。
【0185】
図12a~図12fはそれぞれ、図10のP2領域またはP3領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
【0186】
図12aおよび図12bを参照すれば、第3グリッドパターン160Cは第1光電変換層PD1または第2光電変換層PD2の上に配置され、第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBの上には配置されなくてもよい。
【0187】
図12cおよび図12dを参照すれば、第3グリッドパターン160Cは第1光電変換層PD1または第2光電変換層PD2の上に配置され、第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBの少なくとも一部領域の上に配置できる。具体的には、第3グリッドパターン160Cは第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBの幅DCWの少なくとも一部領域を覆うことができる。
【0188】
図12eおよび図12fを参照すれば、第3グリッドパターン160Cは第1光電変換層PD1または第2光電変換層PD2の上に配置され、第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBを完全に覆って配置できる。
【0189】
図12a~図12fを参照すれば、第3グリッドパターン160Cは第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBを完全に覆うことによって、入射する光が第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBのライナ膜120Lに吸収されることを防止することができる。
【0190】
図13図5のCC’線に沿って切断した断面図の一部であって、本開示の一実施形態によるイメージセンサの断面図である。
【0191】
図13を参照すれば、一実施形態では、第3グリッドパターン160Cは第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2の一部を同時に遮光することができる。
【0192】
図14aおよび図14bは、図13のP4領域とP5領域をEE’線に沿って切断した平面図である。
【0193】
図14aを参照すれば、第3グリッドパターン160Cは第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2の一部と第2サブ分離パターン120BBを遮光することができる。図14bを参照すれば、第3グリッドパターン160Cは第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2の一部と第1サブ分離パターン120BTを遮光することができる。
【0194】
具体的には、第3グリッドパターン160Cは第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2の一部、例えば、単位ピクセル領域PX内下部領域または上部領域が遮光された単位ピクセルが共存することによって、単位ピクセル領域PX内の下部領域および上部領域に対する光信号をさらに速く確認して自動焦点をさらに速く行うことができる。
【0195】
図14aおよび図14bは第3グリッドパターン160Cが第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBを完全に覆う場合を図示しているが、これは非制限的な例示で、第1サブ分離パターン120BTおよび第2サブ分離パターン120BBと同一の長さを有する第3グリッドパターン160Cを配置することもできる。
【0196】
本開示の他の実施形態による、イメージセンサは光が入射する第1面112aおよび第1面112aと反対になる第2面112bを含む基板100、基板100内に、隣接する単位ピクセルを定義するピクセル分離パターン120A、ピクセル分離パターン120A内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2、第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2の間の基板100内に、第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2を定義する第1分離パターン120B、ピクセル分離パターン120Aの上に配置される第1グリッドパターン160Aおよび第1分離パターン120Bの上に配置され第1グリッドパターン160Aの高さより低い高さを有する第2グリッドパターン160Bを含み、前記単位ピクセルと離隔して配置される他の単位ピクセルはピクセル分離パターン120A内に、第1方向に沿って配列される第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2、第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2の間の基板100内に、第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2を分離する第1分離パターン120Bおよび第1光電変換層PD1と第2光電変換層PD2のうちの少なくともいずれか一つの上に配置される第3グリッドパターン160Cを含むことができる。
【0197】
一実施形態では、第2グリッドパターン160Bは第1分離パターン120Bと第3グリッドパターン160Cの間に配置できる。具体的には、第3グリッドパターン160Cは第2グリッドパターン160Bの少なくとも一部を覆うことができる。例えば、第3グリッドパターン160Cは第2グリッドパターン160Bの一部を覆うことができ、第2グリッドパターン160Bの全体を覆うこともできる。
【0198】
具体的には、イメージセンサ内一部単位ピクセルは第2グリッドパターン160Bを含み、前記単位ピクセルと隣接または離隔して配置される他の単位ピクセルは第1光電変換層PD1および第2光電変換層PD2のうちの少なくとも一部が遮光された構造を含むことによって、遮光された構造を有する単位ピクセルから自動焦点をさらに速く行い、同時に第2グリッドパターン160Bを含む単位ピクセルから光感度を増加させて高い自動焦点分離比を確保することができる。
【0199】
図15a~図15hは本開示の一実施形態による、イメージセンサの製造方法を図示する。
【0200】
図15aを参照すれば、互いに対向する第2面112bと第3面110cを含む第1基板100が提供できる。第1基板110内に素子分離パターン105が形成できる。まず、第1基板110内に第1基板100の第2面112bから一部がリセスされたトレンチが形成できる。素子分離パターン105はトレンチ内に形成できる。素子分離パターン105は活性領域を定義することができる。
【0201】
図15bを参照すれば、第1基板110の第2面112b上に第1マスク膜M1が形成できる。第1マスク膜M1は、第1トレンチt1および第2トレンチt2の位置を概略的に限定する開口部を有することができる。第1マスク膜M1は、フォトレジスト膜、ACL(Amorphous Carbon Layer)、SOH(Spin on Hardmask)、SOC(Spin on Carbon)、シリコン酸化膜、およびシリコン窒化膜のうちの少なくとも一つから形成できる。その後、第1マスク膜M1をエッチングマスクとして用いて第1トレンチt1を形成することができる。第1トレンチt1は素子分離パターン105を貫通することができる。
【0202】
図15cを参照すれば、第1トレンチt1および第2トレンチt2の側壁と底面に沿ってプレライナ膜120Lpが形成できる。プレライナ膜121Lp上にプレピクセル分離フィリング膜120Fpが形成できる。
【0203】
プレライナ膜121Lpは、第1マスク膜M1の上面に沿って延長できる。プレライナ膜121Lpは絶縁物質を含むことができる。プレライナ膜121Lpは、非制限的な例示として、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0204】
プレピクセル分離フィリング膜120Fpは絶縁物質または導電物質を含むことができる。前記絶縁物質は、シリコン窒化物、シリコン酸化物、およびシリコン酸窒化物のようなシリコン系絶縁物質とハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物のような高誘電物質を含むことができる。前記導電物質は、例えば、ポリシリコン(Poly Si)、またはビス(As)、リン(P)、ホウ素(B)、または炭素(C)がドーピングされたシリコンを含むことができるが、これに制限されるわけではない。
【0205】
プレピクセル分離フィリング膜120Fpは、FDTI(Front Deep Trench Isolation)を形成するために、第2面110aから第3面110c方向に深く形成され、プレピクセル分離フィリング膜120Fpは第1トレンチt1および第2トレンチt2内に充填されて、それぞれ第1分離パターン120Bおよびピクセル分離パターン120Aを形成することができる。
【0206】
図15dを参照すれば、ピクセル分離パターン120Aおよび第1分離パターン120Bが形成できる。ピクセル分離パターン120Aは、ライナ膜120L、第1ピクセル分離フィリング膜120F1、およびキャッピング膜120Cを含むことができる。第1分離パターン120Bは、ライナ膜120L、第1分離フィリング膜120F2、およびキャッピング膜120Cを含むことができる。
【0207】
まず、プレピクセル分離フィリング膜120Fpの一部をエッチングして第1ピクセル分離フィリング膜120F1および第1分離フィリング膜120F2を形成することができる。第1ピクセル分離フィリング膜120F1および第1分離フィリング膜120F2はエッチバック工程を通じて形成できる。その後、第1ピクセル分離フィリング膜120F1および第1分離フィリング膜120F2上にプレキャッピング膜(図示せず)を形成することができる。その後、プレキャッピング膜の一部と、プレライナ膜121Lpの一部と、第1マスク膜M1を除去してライナ膜121Lおよびキャッピング膜120Cを形成することができる。プレキャッピング膜の一部とプレライナ膜121Lpの一部と、第1マスク膜M1を除去して第1基板110の第1面110bが露出できる。
【0208】
図15eを参照すれば、第1基板110の後面である第3面110cを研磨して第1面112aを形成することができる。第3面110cを研磨するために、非制限的な例示として、CMP(Chemical Mechanical Polishing)のような多様な方法の研磨方法が活用できる。前記研磨方法を通じて、第1ピクセル分離フィリング膜120F1および第1分離フィリング膜120F2の一部が第1面112aと同一線上に露出されるように研磨が行われる。
【0209】
その後、基板110の第1面112aを洗浄する段階を経ることができる。基板110の第1面112aを洗浄する段階は、非制限的な例示として、HFのような物質を活用して洗浄する段階を経ることができる。
【0210】
図15fを参照すれば、洗浄された第1面112aの上に表面絶縁膜150を塗布することができる。表面絶縁膜150は絶縁物質を含むことができる。例えば、表面絶縁膜150は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、アルミニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、チタン酸化物、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含むことができるが、これに制限されるわけではない。
【0211】
図15gを参照すれば、表面絶縁膜150の上に下部第1グリッドパターン160ABと第2グリッドパターン160Bを形成する段階を経ることができる。下部第1グリッドパターン160ABと第2グリッドパターン160Bは同一の素材であってもよく、例えば、蒸着または塗布段階を経て形成できる。一実施形態では、下部第1グリッドパターン160ABと第2グリッドパターン160Bは同一の高さで蒸着または塗布できる。
【0212】
図15hを参照すれば、下部第1グリッドパターン160ABの上に上部第1グリッドパターン160ATを形成する段階を経ることができる。上部第1グリッドパターン160ABが下部第1グリッドパターン160ABの上に蒸着または塗布されることによって、上部第1グリッドパターン160ATおよび下部第1グリッドパターン160ABを含む第1グリッドパターン160Aが第2グリッドパターン160Bより高く形成されることによって、シフト(Shift)により、光が入射するとき、入射する前記光が光電変換層PD1、PD2に容易に入射するように制御することができる。
【0213】
このように第1グリッドパターン160Aおよび第2グリッドパターン160Bがスタック構造で形成されることによって、工程を単純化して光収率の高いイメージセンサを効率的に生産することができる利点がある。
【0214】
本開示は前記実施形態に限定されるわけではなく、互いに異なる多様な形態に製造でき、本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者は本開示の技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態に実施できることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであり限定的ではないことと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0215】
100:第1基板構造体
200:第2基板構造体
PX:単位ピクセル領域
120A:ピクセル分離パターン
120B:第1分離パターン
150:表面絶縁膜
160A:第1グリッドパターン
160B:第2グリッドパターン
160C:第3グリッドパターン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図15F
図15G
図15H