(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025033372
(43)【公開日】2025-03-13
(54)【発明の名称】竹粉製造装置
(51)【国際特許分類】
B27J 1/00 20060101AFI20250306BHJP
B27L 11/06 20060101ALI20250306BHJP
B02C 18/18 20060101ALI20250306BHJP
【FI】
B27J1/00 H
B27L11/06
B02C18/18 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023139060
(22)【出願日】2023-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】596087236
【氏名又は名称】丸大株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】大石 誠一
【テーマコード(参考)】
2B241
4D065
【Fターム(参考)】
2B241DA26
2B241DB23
4D065CA06
4D065CB02
4D065CC03
4D065DD08
4D065EB20
4D065EE04
4D065EE07
(57)【要約】
【課題】大量の竹粉を同時に得ることができるとともに、作業テーブルのデッドスペースを有効活用することができる竹粉製造装置を提供する。
【解決手段】被加工物としての竹を載置する作業テーブル1と、モータMにより回転して竹Wを切削加工する円板状の刃具から成り、作業テーブル1に対して略直交する方向に回転軸が形成された回転切削歯2と、作業テーブル1の所定位置に竹を位置決めして回転切削歯2により切削加工させる位置決め手段とを具備し、作業テーブル1上に位置決めされた竹Wを回転切削歯2により切削加工して竹粉を得るための竹粉製造装置であって、作業テーブル1は、回転切削歯2の周囲に複数の作業領域(A~D)を有するとともに、各作業領域(A~D)に位置決め手段が形成され、それぞれの位置決め手段で位置決めされた竹Wを回転切削歯2にて同時に切削加工可能とされたものである。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工物としての竹を載置する作業テーブルと、
駆動源により回転して前記竹を切削加工する円板状の刃具から成り、前記作業テーブルに対して略直交する方向に回転軸が形成された回転切削歯と、
前記作業テーブルの所定位置に竹を位置決めして前記回転切削歯により切削加工させる位置決め手段と、
を具備し、前記作業テーブル上に位置決めされた竹を前記回転切削歯により切削加工して竹粉を得るための竹粉製造装置であって、
前記作業テーブルは、前記回転切削歯の周囲に複数の作業領域を有するとともに、各作業領域に前記位置決め手段が形成され、それぞれの位置決め手段で位置決めされた竹を前記回転切削歯にて同時に切削加工可能とされたことを特徴とする竹粉製造装置。
【請求項2】
前記作業テーブルの複数の前記作業領域を覆うカバーを具備したことを特徴とする請求項1記載の竹粉製造装置。
【請求項3】
前記位置決め手段は、前記作業テーブル上の竹の突端に当接して竹の長手方向に対する位置決めを行う長手方向位置決め部と、前記作業テーブル上の竹の側面に当接して竹の径方向に対する位置決めを行う径方向位置決め部とを有するとともに、これら長手方向位置決め部及び径方向位置決め部が各作業領域に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載の竹粉製造装置。
【請求項4】
前記駆動源は、前記作業テーブルに対して略直交する方向に延びて回転駆動可能な出力軸を有するモータから成り、前記出力軸に円板状の切削歯が複数積層して取り付けられて前記回転切削歯を構成することを特徴とする請求項1記載の竹粉製造装置。
【請求項5】
前記作業テーブルは、上下方向に複数段形成されるとともに、前記出力軸がそれぞれの作業テーブルに跨って上下方向に延設され、各作業テーブルに複数の前記作業領域が形成されたことを特徴とする請求項4記載の竹粉製造装置。
【請求項6】
複数段形成された前記作業テーブルは、それぞれカバーで覆われるとともに、得られた竹粉を排出可能な排出ダクトがそれぞれ接続されたことを特徴とする請求項5記載の竹粉製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業テーブル上に位置決めされた竹を回転切削歯により切削加工して竹粉を得るための竹粉製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時において、放置された竹林対策や竹の有効利用を意図して、例えば竹を粉砕して得られた竹粉を食用品に混合して健康食品としたり、或いは微生物発酵させることにより飼料や燃料とすることが提案されている。そこで、本出願人は、良質な竹粉を容易に得るため、回転切削歯をモータにて回転駆動し、その回転した回転切削歯に対して竹を長手方向に送り込むことにより粉砕して所望の竹粉を得ることができる竹粉製造装置を提案した(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の竹粉製造装置においては、良質な竹粉を容易に得ることができるものの、作業テーブルに竹を1本ずつ位置決めして順次切削加工する必要があり、大量の竹粉を得るためには装置を長時間稼働させて切削加工する必要があった。また、従来の竹粉製造装置は、作業テーブルのほぼ中央領域において回転切削歯を回転駆動させるとともに、1本の竹を位置決めしつつ回転切削歯に対して長手方向に送り込んで切削加工するため、作業テーブル上のデッドスペースが比較的大きくなってしまうという不具合もある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、大量の竹粉を同時に得ることができるとともに、作業テーブルのデッドスペースを有効活用することができる竹粉製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、被加工物としての竹を載置する作業テーブルと、駆動源により回転して前記竹を切削加工する円板状の刃具から成り、前記作業テーブルに対して略直交する方向に回転軸が形成された回転切削歯と、前記作業テーブルの所定位置に竹を位置決めして前記回転切削歯により切削加工させる位置決め手段とを具備し、前記作業テーブル上に位置決めされた竹を前記回転切削歯により切削加工して竹粉を得るための竹粉製造装置であって、前記作業テーブルは、前記回転切削歯の周囲に複数の作業領域を有するとともに、各作業領域に前記位置決め手段が形成され、それぞれの位置決め手段で位置決めされた竹を前記回転切削歯にて同時に切削加工可能とされたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の竹粉製造装置において、前記作業テーブルの複数の前記作業領域を覆うカバーを具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の竹粉製造装置において、前記位置決め手段は、前記作業テーブル上の竹の突端に当接して竹の長手方向に対する位置決めを行う長手方向位置決め部と、前記作業テーブル上の竹の側面に当接して竹の径方向に対する位置決めを行う径方向位置決め部とを有するとともに、これら長手方向位置決め部及び径方向位置決め部が各作業領域に取り付けられたことを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の竹粉製造装置において、前記駆動源は、前記作業テーブルに対して略直交する方向に延びて回転駆動可能な出力軸を有するモータから成り、前記出力軸に円板状の切削歯が複数積層して取り付けられて前記回転切削歯を構成することを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の竹粉製造装置において、前記作業テーブルは、上下方向に複数段形成されるとともに、前記出力軸がそれぞれの作業テーブルに跨って上下方向に延設され、各作業テーブルに複数の前記作業領域が形成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の竹粉製造装置において、複数段形成された前記作業テーブルは、それぞれカバーで覆われるとともに、得られた竹粉を排出可能な排出ダクトがそれぞれ接続されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、作業テーブルは、回転切削歯の周囲に複数の作業領域を有するとともに、各作業領域に位置決め手段が形成され、それぞれの位置決め手段で位置決めされた竹を回転切削歯にて同時に切削加工可能とされたので、大量の竹粉を同時に得ることができるとともに、作業テーブルのデッドスペースを有効活用することができる。
【0013】
請求項2の発明によれば、作業テーブルの複数の作業領域を覆うカバーを具備したので、回転切削歯による切削加工で得られた竹粉が作業領域の外部まで飛散してしまうのを防止することができ、得られた竹粉を容易に回収することができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、位置決め手段は、作業テーブル上の竹の突端に当接して竹の長手方向に対する位置決めを行う長手方向位置決め部と、作業テーブル上の竹の側面に当接して竹の径方向に対する位置決めを行う径方向位置決め部とを有するとともに、これら長手方向位置決め部及び径方向位置決め部が各作業領域に取り付けられたので、各作業領域において竹をそれぞれ確実に位置決めすることができ、回転切削歯による竹の切削加工を確実に行わせることができる。
【0015】
請求項4の発明によれば、駆動源は、作業テーブルに対して略直交する方向に延びて回転駆動可能な出力軸を有するモータから成り、出力軸に円板状の切削歯が複数積層して取り付けられて回転切削歯を構成するので、竹の径の大きさや硬さ等に応じて、出力軸に取り付ける切削歯の枚数や種類を適宜変更させることができる。
【0016】
請求項5の発明によれば、作業テーブルは、上下方向に複数段形成されるとともに、出力軸がそれぞれの作業テーブルに跨って上下方向に延設され、各作業テーブルに複数の作業領域が形成されたので、より大量の竹粉を同時に得ることができるとともに、それぞれの段の作業テーブルで得られる竹粉の大きさを互いに異ならせることができる。
【0017】
請求項6の発明によれば、数段形成された作業テーブルは、それぞれカバーで覆われるとともに、得られた竹粉を排出可能な排出ダクトがそれぞれ接続されたので、各段で得られた竹粉をそれぞれの排出ダクトにて回収することができる。したがって、それぞれの段の作業テーブルで得られる竹粉の大きさを互いに異ならせた場合、その大きさの異なる竹粉が混入してしまうのを回避しつつ回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態に係る竹粉製造装置を示す斜視図
【
図4】同竹粉製造装置における位置決め手段(大きい径の竹の位置決め状態)を示す側面図
【
図5】同竹粉製造装置における位置決め手段(小さい径の竹の位置決め状態)を示す側面図
【
図6】同竹粉製造装置における回転切削歯を示す側面図及び平面図
【
図7】同竹粉製造装置における各作業領域で竹を切削加工する状態を示す模式図
【
図8】本発明の他の実施形態に係る竹粉製造装置であって作業テーブルを上下複数段に取り付けた竹粉製造装置を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る竹粉製造装置は、作業テーブル上に位置決めされた竹を回転切削歯により切削加工して竹粉を得るためのもので、
図1~3に示すように、作業テーブル1と、回転切削歯2と、位置決め手段としての長手方向位置決め部3及び径方向位置決め部4と、回転装置5(
図7参照)と、駆動源としてのモータMと、カバーKと、排出ダクトGとを具備している。
【0020】
作業テーブル1は、被加工物としての竹Wを載置する板状部材から成り、所定高さの基台F上に取り付けられている。かかる作業テーブル1は、その中央領域に回転切削歯2が位置するとともに、
図2、7に示すように、回転切削歯2の周囲に複数(本実施形態においては4つ)の作業領域(A~D)を有している。そして、各作業領域(A~D)には、それぞれ位置決め手段(長手方向位置決め部3及び径方向位置決め部4)及び加工対象の竹Wを載置する載置板1aが取り付けられている。
【0021】
回転切削歯2は、モータM(駆動源)により回転して竹Wを切削加工する円板状の刃具から成り、作業テーブル1に対して略直交する方向に回転軸(モータMの出力軸Ma)が形成されている。より具体的には、モータMは、
図1、3に示すように、作業テーブル1に対して略直交する方向に延びて回転駆動可能な出力軸Maを有するとともに、回転切削歯2は、
図6に示すように、出力軸Maに円板状の切削歯2aが複数積層して取り付けられて構成されている。
【0022】
また、それぞれの切削歯2aは、周縁に複数の刃部nが形成されるとともに、中央に出力軸Maを挿通可能な挿通孔2bが形成されている。そして、複数の切削歯2aを積層させ、各切削歯2aの挿通孔2bにモータMの出力軸Maを挿通して連結することにより、出力軸Maを回転軸とした回転切削歯2が構成されている。なお、
図3に示すように、出力軸Maの先端部にはベアリングm(ボールベアリングやニードルベアリング等)が取り付けられており、出力軸Maの円滑な回転駆動が可能とされている。
【0023】
位置決め手段は、各作業領域(A~D)のそれぞれに取り付けられ、作業テーブル1における各作業領域(A~D)の所定位置に竹をそれぞれ位置決めして回転切削歯2により切削加工させるもので、長手方向位置決め部3及び径方向位置決め部4を有して構成されている。長手方向位置決め部3は、作業テーブル1に固定された板状部材から成り、
図1、2に示すように、回転切削歯2の側方位置に立設され、一端部が作業テーブル1上の載置板1aに載置された竹Wの突端に当接して竹の長手方向に対する位置決めを行うようになっている。
【0024】
また、径方向位置決め部4は、一端部が作業テーブル1上の載置板1aに載置された竹Wの側面に当接して竹Wの径方向に対する位置決めを行うもので、
図4、5に示すように、竹Wの一方の側面と当接する第1当接部4aと、竹Wの他方の側面と当接する第2当接部4bと、これら第1当接部4a及び第2当接部4bを作業テーブル1に近接する方向に付勢するスプリングSとを有して構成されている。
【0025】
しかるに、本実施形態に係る径方向位置決め部4は、スプリングSにて付勢されるとともに軸Lを中心として揺動可能とされており、大きい径の竹Wを位置決めする場合、
図4に示すように、スプリングSの付勢力にて、その大きい径の竹Wの2側面に第1当接部4a及び第2当接部4bが当接して径方向の位置決めを行うとともに、小さい径の竹Wを位置決めする場合、
図5に示すように、スプリングSの付勢力にて、その小さい径の竹Wの2側面に第1当接部4a及び第2当接部4bが当接して径方向の位置決めを行うようになっている。
【0026】
したがって、作業領域(A~D)におけるそれぞれの径方向位置決め部4は、スプリングSにて弾性支持されているので、各作業領域(A~D)で切削加工する竹Wの径が種々相違していても、それら竹Wの径の大きさに応じて径方向の位置決めを確実に行わせることができる。その結果、径寸法が種々相違する竹Wを各作業領域(A~D)にて同時に切削加工することができ、作業効率を向上させることができる。
【0027】
カバーKは、作業テーブル1の複数の作業領域(A~D)を一括して覆う箱状部材から成るもので、その内部空間において、回転切削歯2による竹Wの切削加工が行われるようになっている。また、本実施形態に係るカバーKは、その上面にモータMが取り付けられるとともに、側面に排出ダクトGが取り付けられている。排出ダクトGは、カバーKの内部と連通するとともに、不図示の吸引手段(負圧発生装置等)と連結されており、回転切削歯2で竹Wを切削加工することにより得られた竹粉を吸引することにより回収可能とされている。
【0028】
回転装置5は、
図7に示すように、一端側が作業テーブル1の載置板1a上に載置された竹Wの他端側を支持しつつ回転させるとともに、当該竹Wを長手方向に押圧して回転切削歯2による切削加工を連続して行わせるものである。すなわち、被加工物としての竹Wは、一端側が作業領域(A~D)の載置板1a上に支持されつつ他端側が回転装置5にて支持されており、切削加工時、回転装置5が各作業領域(A~D)の竹Wをそれぞれ回転させつつ長手方向に押圧して回転切削歯2による切削加工を行わせることができるので、複数本(本実施形態においては4本)の竹Wを同時に切削加工して大量の竹粉を得ることができる。
【0029】
上記実施形態によれば、作業テーブル1は、回転切削歯2の周囲に複数の作業領域(A~D)を有するとともに、各作業領域(A~D)に位置決め手段(長手方向位置決め部3及び径方向位置決め部4)が形成され、それぞれの位置決め手段で位置決めされた竹Wを回転切削歯2にて同時に切削加工可能とされたので、大量の竹粉を同時に得ることができるとともに、作業テーブル1のデッドスペース(特に、回転切削歯2の周囲のスペース)を有効活用することができる。
【0030】
また、作業テーブル1の複数の作業領域(A~D)を覆うカバーKを具備したので、回転切削歯2による切削加工で得られた竹粉が作業領域(A~D)の外部まで飛散してしまうのを防止することができ、得られた竹粉を容易に回収することができる。さらに、カバーKの上面にモータMを取り付けることができ、カバーKをモータMの取り付け部材として機能させることができる。
【0031】
またさらに、本実施形態に係る位置決め手段は、作業テーブル1上の竹Wの突端に当接して竹Wの長手方向に対する位置決めを行う長手方向位置決め部3と、作業テーブル1上の竹Wの側面に当接して竹Wの径方向に対する位置決めを行う径方向位置決め部4とを有するとともに、これら長手方向位置決め部3及び径方向位置決め部4が各作業領域(A~D)に取り付けられたので、各作業領域(A~D)において竹Wをそれぞれ確実に位置決めすることができ、回転切削歯2による竹Wの切削加工を確実に行わせることができる。
【0032】
加えて、本実施形態によれば、回転切削歯2を駆動する駆動源は、作業テーブル1に対して略直交する方向に延びて回転駆動可能な出力軸Maを有するモータMから成り、出力軸Maに円板状の切削歯2aが複数積層して取り付けられて回転切削歯2を構成するので、竹Wの径の大きさや硬さ等に応じて、出力軸Maに取り付ける切削歯2aの枚数や種類を適宜変更させることができる。
【0033】
次に、本発明の他の実施形態に係る竹粉製造装置について説明する。
本実施形態に係る竹粉製造装置は、
図8に示すように、作業テーブル1が上下方向に複数段(本実施形態においては5段)形成されるとともに、モータMの出力軸Maがそれぞれの作業テーブル1に跨って上下方向に延設され、各作業テーブル1に複数の作業領域(A~D)が形成されたものである。なお、先の実施形態と同様の構成要件には、同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
【0034】
また、最上段の作業テーブル1を覆うカバーKの上面には、駆動源としてのモータMが取り付けられており、そのモータMから最下段の作業テーブル1に亘って出力軸Maが下方に延設されるとともに、各段の作業テーブル1の中央領域において回転切削歯2が取り付けられている。なお、本実施形態においては、回転切削歯2の間に位置する出力軸Maの外周には、筒状のカラー部材が取り付けられている。
【0035】
このように、作業テーブル1は、上下方向に複数段形成されるとともに、出力軸Maがそれぞれの作業テーブル1に跨って上下方向に延設され、各作業テーブル1に複数の作業領域(A~D)が形成されたので、より大量の竹粉を同時に得ることができるとともに、それぞれの段の作業テーブル1で得られる竹粉の大きさを互いに異ならせることができる。
【0036】
さらに、複数段形成された作業テーブル1は、それぞれカバーKで覆われるとともに、得られた竹粉を排出可能な排出ダクトGがそれぞれ接続されている。これにより、各段で得られた竹粉をそれぞれの排出ダクトGにて回収することができるので、それぞれの段の作業テーブル1で得られる竹粉の大きさを互いに異ならせた場合、その大きさの異なる竹粉が混入してしまうのを回避しつつ回収することができる。
【0037】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば作業テーブル1に2つ、3つ、或いは5つ以上の作業領域を形成し、それぞれの作業領域に位置決め手段を取り付けるとともに、中央領域に位置する回転切削歯2にて、それぞれの作業領域に位置決めされた竹Wを同時に切削加工して竹粉を得るようにしてもよい。また、他の実施形態において、作業テーブル1が上下に5段形成されているが、5段以外の複数段としてもよい。なお、加工対象の竹Wの位置決め手段は、本実施形態の如く長手方向位置決め部3及び径方向位置決め部4を具備したものに限定されず、他の形態のものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明と同様の趣旨であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 作業テーブル
1a 載置板
2 回転切削歯
2a 切削歯
3 長手方向位置決め部(位置決め手段)
4 径方向位置決め部(位置決め手段)
4a 第1当接部
4b 第2当接部
5 回転装置
F 基台
K カバー
M モータ(駆動源)
Ma 出力軸
A~D 作業領域
G 排出ダクト
m ベアリング
S スプリング