IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 亀井 由利の特許一覧

<>
  • 特開-扇子揺動システム 図1
  • 特開-扇子揺動システム 図2
  • 特開-扇子揺動システム 図3
  • 特開-扇子揺動システム 図4
  • 特開-扇子揺動システム 図5
  • 特開-扇子揺動システム 図6
  • 特開-扇子揺動システム 図7
  • 特開-扇子揺動システム 図8
  • 特開-扇子揺動システム 図9
  • 特開-扇子揺動システム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003341
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】扇子揺動システム
(51)【国際特許分類】
   F04D 33/00 20060101AFI20241226BHJP
【FI】
F04D33/00
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024085215
(22)【出願日】2024-05-24
(31)【優先権主張番号】P 2023103341
(32)【優先日】2023-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】523241438
【氏名又は名称】亀井 由利
(72)【発明者】
【氏名】亀井 由利
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB02
3H130AB26
3H130AB56
3H130AC25
3H130BA79H
3H130DF01X
3H130DJ06Z
(57)【要約】
【課題】扇子を揺動させる装置、その揺動を制御するプログラムを作成するシステムを提供する。
【解決手段】 固定台と、他端が開放された弧状の可撓性アーム二個とからなる扇子ホルダーと、回転軸の周りに回転するように設けた回転軸と、それを回転する固定台回転動力部とからなる扇子揺動装置。扇子ホルダーと、水平方向回転軸と、水平方向固定台回転動力部と、仰角方向回転軸と、仰角方向固定台回転動力部と、前記二つの固定台回転動力部を制御するコンピュータを有する制御部と、コンピュータのプログラムを書き換えるプログラム書き換え部と、ユーザの有する携帯端末との通信が可能な通信部とを有し、ユーザは携帯端末を用いて前記通信部と交信し、前記プログラム書き換え部とやり取りすることにより、前記扇子の揺動の仕方を変更可能であることを特徴とする扇子揺動システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末機器と、扇子揺動プログラム管理サーバと、音楽解析サーバと、扇子揺動プログラム作成サーバと、音楽情報サーバとをインターネットで接続してなり、前記ユーザ端末機器の周辺機器として接続される扇子揺動装置をさらに有し、前記扇子揺動装置に固定された扇子を音楽、音声、リズム又は人の動作に合わせて揺動させる扇子揺動システムであって、
前記ユーザ端末機器は、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに対して会員登録する会員登録装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバにログインするログイン装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムを検索するプログラム検索装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムに保管されているプログラムをダウンロードするプログラムダウンロード装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバに扇子揺動プログラムの作成を依頼するプログラム作成依頼装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザの要望を伝えるプログラム希望条件通知装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザが使用する音楽又は動画を特定する情報を通知する音楽情報通知装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバが保管する扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置に転送するプログラム転送装置と、
前記扇子揺動装置に転送された扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置にインストールするプログラムインストール装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を、前記ユーザ端末機器における音楽又は動画の再生に同期させる同期信号を前記扇子揺動装置に送信する同期信号送信装置と、
前記ユーザ端末機器において音楽又は動画の再生を実行する音楽動画再生装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を停止させる停止信号通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム管理サーバは、
前記ユーザ端末機器を用いるユーザが会員登録することを管理する会員情報管理装置と、
前記扇子揺動装置を動かすためのプログラムを管理するプログラム管理装置と、
前記ユーザ端末機器との通信及び前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員の情報を管理する会員情報データベース装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員が利用可能な扇子揺動プログラムを保管するプログラム保管データベース装置と
を有し、
前記音楽解析サーバは、
前記ユーザ端末機器を介してユーザが指定した音楽データを解析して、曲のテンポ、拍子についての情報を取得する音楽解析装置と、
前記ユーザ端末機器を介してユーザが指定した音声データを解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する音声解析装置と、
前記ユーザ端末機器を介してユーザが指定した動画情報を解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する動画解析装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信、前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信、前記音楽情報サーバとの通信通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム作成サーバは、
前記音楽解析サーバが解析することによって取得した曲のテンポ、拍子についての情報又は扇子を揺動させるべきタイミング情報を受け取る解析結果受け取り装置と、
前記ユーザ端末機器及び前記扇子揺動プログラム管理サーバを介してユーザの希望する条件を受け取るユーザ要望受け取り装置と、
前記解析結果受け取り装置が受け取った情報と前記ユーザ要望受け取り装置が受け取ったユーザの希望する条件にしたがって扇子揺動プログラムを作成するプログラム作成装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信及び前記音楽解析サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記プログラム作成装置が作成した扇子揺動プログラムを含む作業結果の情報を保管する作業結果保管データベース装置と
を有し、
前記音楽情報サーバは、
前記ユーザ端末機器又は前記音楽解析サーバが必要な音楽情報について照会する際に回答する音楽情報照会回答装置と、
前記ユーザ端末機器又は前記音楽解析サーバが必要とする音楽情報、音楽ファイル又は動画ファイルを送信するファイル送信装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽情報を検索可能な状態で保管する音楽情報データベース装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽ファイルを検索可能な状態で保管する音楽ファイルデータベース装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする動画ファイルを検索可能な状態で保管する動画ファイルデータベース装置と
を有し、
前記扇子揺動装置は、
扇子を開いた状態で固定する固定台と、
前記固定台を水平方向に回転させる水平方向回転軸と、
前記水平方向回転軸の周りに前記固定台を回転させる水平方向固定台回転動力部と、
前記固定台を仰角方向を変更する仰角方向回転軸と、
前記仰角方向回転軸の周りに前記固定台を回転させる仰角方向固定台回転動力部と、
前記水平方向固定台回転動力部と前記仰角方向固定台回転動力部とを制御するコンピュータを有する制御部と、
前記制御部のコンピュータのプログラムを書き換えるプログラム書き換え部と、
ユーザの有する携帯端末との通信が可能な通信部と
を有し、
ユーザは前記ユーザ端末機器を用いて前記扇子揺動装置の通信部と交信し、前記プログラム書き換え部とやり取りすることにより、前記扇子の揺動の仕方を変更可能であることを特徴とする扇子揺動システム。
【請求項2】
扇子揺動装置と、扇子揺動プログラム管理サーバと、音楽解析サーバと、扇子揺動プログラム作成サーバと、音楽情報サーバとをインターネットで接続してなり、前記扇子揺動装置に固定された扇子を音楽、音声、又は人の動作に合わせて揺動させる扇子揺動システムであって、
前記扇子揺動装置は、
扇子を開いた状態で固定する固定台と、
前記固定台を水平方向に回転させる水平方向回転軸と、
前記水平方向回転軸の周りに前記固定台を回転させる水平方向固定台回転動力部と、
前記固定台を仰角方向を変更する仰角方向回転軸と、
前記仰角方向回転軸の周りに前記固定台を回転させる仰角方向固定台回転動力部と、
前記水平方向固定台回転動力部と前記仰角方向固定台回転動力部とを制御するコンピュータを有する制御部と、
前記制御部のコンピュータのプログラムを書き換えるプログラム書き換え部と、
インターネットを介して他のサーバコンピュータとの通信が可能な通信部と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに対して会員登録する会員登録装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバにログインするログイン装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムを検索するプログラム検索装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムに保管されているプログラムをダウンロードするプログラムダウンロード装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバに扇子揺動プログラムの作成を依頼するプログラム作成依頼装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザの要望を伝えるプログラム希望条件通知装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザが使用する音楽又は動画を特定する情報を通知する音楽情報通知装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバが保管する扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置に転送するプログラム転送装置と、
前記扇子揺動装置に転送された扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置にインストールするプログラムインストール装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を、前記扇子揺動装置又はその周辺機器における音楽又は動画の再生に同期させる同期信号を送信する同期信号送信装置と、
前記扇子揺動装置又はその周辺機器において音楽又は動画の再生を実行する音楽動画再生装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を停止させる停止信号通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム管理サーバは、
前記扇子揺動装置を用いるユーザが会員登録することを管理する会員情報管理装置と、
前記扇子揺動装置を動かすためのプログラムを管理するプログラム管理装置と、
前記扇子揺動装置との通信及び前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員の情報を管理する会員情報データベース装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員が利用可能な扇子揺動プログラムを保管するプログラム保管データベース装置と
を有し、
前記音楽解析サーバは、
前記扇子揺動装置を介してユーザが指定した音楽データを解析して、曲のテンポ、拍子についての情報を取得する音楽解析装置と、
前記扇子揺動装置を介してユーザが指定した音声データを解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する音声解析装置と、
前記扇子揺動装置を介してユーザが指定した動画情報を解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する動画解析装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信、前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信、前記音楽情報サーバとの通信通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム作成サーバは、
前記音楽解析サーバが解析することによって取得した曲のテンポ、拍子についての情報又は扇子を揺動させるべきタイミング情報を受け取る解析結果受け取り装置と、
前記扇子揺動装置及び前記扇子揺動プログラム管理サーバを介してユーザの希望する条件を受け取るユーザ要望受け取り装置と、
前記解析結果受け取り装置が受け取った情報と前記ユーザ要望受け取り装置が受け取ったユーザの希望する条件にしたがって扇子揺動プログラムを作成するプログラム作成装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信及び前記音楽解析サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記プログラム作成装置が作成した扇子揺動プログラムを含む作業結果の情報を保管する作業結果保管データベース装置と
を有し、
前記音楽情報サーバは、
前記扇子揺動装置又は前記音楽解析サーバが必要な音楽情報について照会する際に回答する音楽情報照会回答装置と、
前記扇子揺動装置又は前記音楽解析サーバが必要とする音楽情報、音楽ファイル又は動画ファイルを送信するファイル送信装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽情報を検索可能な状態で保管する音楽情報データベース装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽ファイルを検索可能な状態で保管する音楽ファイルデータベース装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする動画ファイルを検索可能な状態で保管する動画ファイルデータベース装置と
を有し、
ユーザは前記扇子揺動装置を用いて前記扇子揺動プログラム管理サーバと交信し、前記扇子の揺動の仕方を変更可能であることを特徴とする扇子揺動システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のいずれかに記載する扇子揺動システムに用いる扇子揺動装置であって、
前記固定台が空間上のいずれかの直線を軸として、その周りに回転するように設けた回転軸と、
前記回転軸を回転する固定台回転動力部と
を有する扇子揺動装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2のいずれかに記載する扇子揺動システムに用いる扇子揺動装置であって、
前記固定台を水平方向に移動させる水平方向移動手段を
更に有し、
前記水平方向移動手段も前記制御部によりコンピュータ制御され、当該コンピュータ制御も前記扇子揺動プログラムにより制御が可能であることを特徴とする扇子揺動装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2のいずれかに記載する扇子揺動システムに用いる扇子揺動装置の固定台であって、
前記固定台は、
前記固定台に一端が固定され他端が開放された弧状の可撓性アーム二個を有し、
前記開放された二個の他端が向き合うように配置され、
前記弧状の可撓性アームの前記開放された他端は、前記可撓性の撓む方向と垂直な方向であって、前記弧状をなす弧を含む平面と垂直な方向に延びる接触部をそれぞれ有し、
扇子を閉じた状態であっても、開いた状態であっても当該扇子を前記二個の弧状の可撓性アームの間または前記二個の接触部の間に挟んでつかむことを特徴とする固定台。
【請求項6】
請求項5に記載する固定台であって、
前記可撓性アームは、前記接触部の延びる方向と同じ方向に広がりを有しており、その内側にクッション材を設け、当該クッション材は前記扇子の要の部材に当接する箇所に凹みを有することを特徴とする固定台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扇子を開いた状態で固定し、音楽、リズムなどに合わせて揺動する装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、竹を使用し色紙やパネルを立てる事の出来る、扇子用の組み立てて使用する飾り台が開示されている。従来の扇子用飾り台叉は飾り立ては扇子の大きさや形によって各々にその扇子に合わせた物を使わなければならなかった。しかも大きな舞扇用の飾り台はとても大きく、飾り立ては扇子の骨を固定しにくく、固定する部分で扇子の骨部分の景観を遮ってしまう。中型の扇子を飾る場合、扇子の骨の数が多く、しかも扇子が160度以上も開く為、うまく固定してきれいに飾ることの出来る物が無い。小型の扇子を飾る物は、小型にしか使用出来ずやはり固定する部分が骨の景観を遮ってしまう。基本的に要のゆるい扇子は飾ることが出来ない。一つの飾り台で大中小の扇子を飾ることが出来ない。扇子の飾り台としてしか使用出来ず、使わない時収納場所を取る。本製品はこのような問題を解決する為に発明された。竹を材料とし、4点の部品で構成される。組み立ては簡単な差し込み式で基本的に三つの形に組んで使用する。本製品は大中小の多種類の扇子を骨の景観を損なう事無く飾ることが出来る。しかも色紙やパネルの飾り台としても使用出来る。組み立て、分解が簡単で、収納体積が小さい。従来扇子を左右対称にしか飾れなかったが、この製品では左右に傾けた飾り方が出来る。素材に竹を使用している為、扇骨との違和感もなく、長年使用した場合の色合いの変化も楽しめる。
特許文献2には、風車に扇子をとりつけ、御守や装飾品などで飾る扇子付風車の縁起物が開示されている。
特許文献3には、複数の開閉部材と、これら開閉部材を回動支点側で回動可能に連結する回動連結手段と、一部又は全部の前記開閉部材から切り起こされた係止片と、一部又は全部の前記開閉部材の中間部に形成されて前記係止片を挿入させて摺動自在に係止させるスリットと、を備えたことを特徴とする開閉機構。前記回動連結手段は、前記開閉部材の一に形成した固定片と、他の前記開閉部材に形成した透孔部とを備え、前記透孔部に前記固定片を挿入して成ることを特徴とする開閉機構。複数の円弧状の開閉片と、これら開閉片を回動支点側で回動可能に連結する回動連結部と、一部又は全部の前記開閉片から切り起こされた係止片と、一部又は全部の前記開閉片の中間部に形成されて前記係止片を挿入させて摺動自在に係止させるスリットと、を備えたことを特徴とする扇子。 前記スリットに沿って前記係止片に接触する係止突部を形成して成ることを特徴とする扇子。前記回動連結部は、前記開閉片の一から切り起こされた固定片と、他の前記開閉片に形成された透孔部とを備え、前記透孔部に前記固定片を挿入して成ることを特徴とする扇子。前記開閉片の一部又は全部を鏡としたことを特徴とする扇子が開示されている。
特許文献4には、左右の親骨(1),(1)基端間で扇骨を挟持し取付ける要(2)の突出端(3),(3)部に、平面視コ字状で要(2)の突出端(3)廻りに開口(4)を設けた基部枠(5)を左右配置するもので、この基部枠(5)には親骨(1)の前後を覆う前後壁(6),(6)と、開口(4)の廻りに略等配状に刻む係止溝(7)を有するボス座(8)を設け、さらに、左右のボス座(8),(8)外方に、両端部が係止溝(7),(7)に噛み合う状態で中間部がボス座(8),(8)から親骨(1),(1)の下端を下方迂回状で両端の爪座(16),(16)で挟み保持する正面視が略コ字・U字形等の左右連結枠(9)を配設したことを特徴とする扇子の扇骨開閉規制具。扇子を閉じた状態での親骨(1),(1)の下端に、下方迂回状に略コ字・U字形等の左右連結枠(9)の下方迂回部(10)が設けられており、この下方迂回部(10)、または上方の左右基部枠(5),(5)までを移動して覆う筒状のスライド握り(11)一端部を下方迂回部(10)に取付けていることを特徴とする扇子の扇骨開閉規制具が開示されている。
特許文献5には、貝殻の一片を伏せた形状からなる台形状の基台の上面に下方へ向けて垂直の穴を設け、団扇又は団扇の面部の表面または両面にカレンダー表示や絵柄模様を施し、面部の下方に穴に挿入自在とする握り部を設けてなる握りスタンド付き団扇・扇子。基台の上面に垂直の穴を2個設け、面部の握り部に下方へ並列して直立する脚部を設け、脚部が穴に挿入自在となる握りスタンド付き団扇・扇子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-276339号公報
【特許文献2】特開2000-135108号公報
【特許文献3】特開2003-000316号公報
【特許文献4】特許5971455号公報
【特許文献5】実登3159115号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
扇子は、実用品として風を送るという機能を有する。また絵柄が施されている場合が多いので、開いて装飾品としての機能をも有している。また、歌舞伎や日本舞踊、落語などの場面で役者、踊り手、噺手により用いられるものであるので、静止状態よりは揺動させたり、微妙な動きを与えることでさらに趣きを増す。さらにまた、室内のエアコンや扇風機などによる風により揺れる動きをさせることも夏においては涼感を誘うものとなる。
【0005】
本発明は、扇子を開いた状態で固定する扇子ホルダーを揺動させる装置、その揺動を制御するコンピュータプログラムを作成し管理するシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる扇子揺動システムは、
ユーザ端末機器と、扇子揺動プログラム管理サーバと、音楽解析サーバと、扇子揺動プログラム作成サーバと、音楽情報サーバとをインターネットで接続してなり、前記ユーザ端末機器の周辺機器として接続される扇子揺動装置をさらに有し、前記扇子揺動装置に固定された扇子を音楽、音声、リズム又は人の動作に合わせて揺動させる扇子揺動システムであって、
前記ユーザ端末機器は、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに対して会員登録する会員登録装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバにログインするログイン装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムを検索するプログラム検索装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムに保管されているプログラムをダウンロードするプログラムダウンロード装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバに扇子揺動プログラムの作成を依頼するプログラム作成依頼装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザの要望を伝えるプログラム希望条件通知装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザが使用する音楽又は動画を特定する情報を通知する音楽情報通知装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバが保管する扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置に転送するプログラム転送装置と、
前記扇子揺動装置に転送された扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置にインストールするプログラムインストール装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を、前記ユーザ端末機器における音楽又は動画の再生に同期させる同期信号を前記扇子揺動装置に送信する同期信号送信装置と、
前記ユーザ端末機器において音楽又は動画の再生を実行する音楽動画再生装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を停止させる停止信号通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム管理サーバは、
前記ユーザ端末機器を用いるユーザが会員登録することを管理する会員情報管理装置と、
前記扇子揺動装置を動かすためのプログラムを管理するプログラム管理装置と、
前記ユーザ端末機器との通信及び前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員の情報を管理する会員情報データベース装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員が利用可能な扇子揺動プログラムを保管するプログラム保管データベース装置と
を有し、
前記音楽解析サーバは、
前記ユーザ端末機器を介してユーザが指定した音楽データを解析して、曲のテンポ、拍子についての情報を取得する音楽解析装置と、
前記ユーザ端末機器を介してユーザが指定した音声データを解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する音声解析装置と、
前記ユーザ端末機器を介してユーザが指定した動画情報を解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する動画解析装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信、前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信、前記音楽情報サーバとの通信通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム作成サーバは、
前記音楽解析サーバが解析することによって取得した曲のテンポ、拍子についての情報又は扇子を揺動させるべきタイミング情報を受け取る解析結果受け取り装置と、
前記ユーザ端末機器及び前記扇子揺動プログラム管理サーバを介してユーザの希望する条件を受け取るユーザ要望受け取り装置と、
前記解析結果受け取り装置が受け取った情報と前記ユーザ要望受け取り装置が受け取ったユーザの希望する条件にしたがって扇子揺動プログラムを作成するプログラム作成装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信及び前記音楽解析サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記プログラム作成装置が作成した扇子揺動プログラムを含む作業結果の情報を保管する作業結果保管データベース装置と
を有し、
前記音楽情報サーバは、
前記ユーザ端末機器又は前記音楽解析サーバが必要な音楽情報について照会する際に回答する音楽情報照会回答装置と、
前記ユーザ端末機器又は前記音楽解析サーバが必要とする音楽情報、音楽ファイル又は動画ファイルを送信するファイル送信装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽情報を検索可能な状態で保管する音楽情報データベース装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽ファイルを検索可能な状態で保管する音楽ファイルデータベース装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする動画ファイルを検索可能な状態で保管する動画ファイルデータベース装置と
を有し、
前記扇子揺動装置は、
扇子を開いた状態で固定する固定台と、
前記固定台を水平方向に回転させる水平方向回転軸と、
前記水平方向回転軸の周りに前記固定台を回転させる水平方向固定台回転動力部と、
前記固定台を仰角方向を変更する仰角方向回転軸と、
前記仰角方向回転軸の周りに前記固定台を回転させる仰角方向固定台回転動力部と、
前記水平方向固定台回転動力部と前記仰角方向固定台回転動力部とを制御するコンピュータを有する制御部と、
前記制御部のコンピュータのプログラムを書き換えるプログラム書き換え部と、
ユーザの有する携帯端末との通信が可能な通信部と
を有し、
ユーザは前記ユーザ端末機器を用いて前記扇子揺動装置の通信部と交信し、前記プログラム書き換え部とやり取りすることにより、前記扇子の揺動の仕方を変更可能であることを特徴とする。
これにより、ユーザの好みの音楽に合わせた動作を扇子にさせることが可能となる。
【0007】
扇子揺動装置と、扇子揺動プログラム管理サーバと、音楽解析サーバと、扇子揺動プログラム作成サーバと、音楽情報サーバとをインターネットで接続してなり、前記扇子揺動装置に固定された扇子を音楽、音声、又は人の動作に合わせて揺動させる扇子揺動システムであって、
前記扇子揺動装置は、
扇子を開いた状態で固定する固定台と、
前記固定台を水平方向に回転させる水平方向回転軸と、
前記水平方向回転軸の周りに前記固定台を回転させる水平方向固定台回転動力部と、
前記固定台を仰角方向を変更する仰角方向回転軸と、
前記仰角方向回転軸の周りに前記固定台を回転させる仰角方向固定台回転動力部と、
前記水平方向固定台回転動力部と前記仰角方向固定台回転動力部とを制御するコンピュータを有する制御部と、
前記制御部のコンピュータのプログラムを書き換えるプログラム書き換え部と、
インターネットを介して他のサーバコンピュータとの通信が可能な通信部と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに対して会員登録する会員登録装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバにログインするログイン装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムを検索するプログラム検索装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムに保管されているプログラムをダウンロードするプログラムダウンロード装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバに扇子揺動プログラムの作成を依頼するプログラム作成依頼装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザの要望を伝えるプログラム希望条件通知装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザが使用する音楽又は動画を特定する情報を通知する音楽情報通知装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバが保管する扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置に転送するプログラム転送装置と、
前記扇子揺動装置に転送された扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置にインストールするプログラムインストール装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を、前記扇子揺動装置又はその周辺機器における音楽又は動画の再生に同期させる同期信号を送信する同期信号送信装置と、
前記扇子揺動装置又はその周辺機器において音楽又は動画の再生を実行する音楽動画再生装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を停止させる停止信号通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム管理サーバは、
前記扇子揺動装置を用いるユーザが会員登録することを管理する会員情報管理装置と、
前記扇子揺動装置を動かすためのプログラムを管理するプログラム管理装置と、
前記扇子揺動装置との通信及び前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員の情報を管理する会員情報データベース装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員が利用可能な扇子揺動プログラムを保管するプログラム保管データベース装置と
を有し、
前記音楽解析サーバは、
前記扇子揺動装置を介してユーザが指定した音楽データを解析して、曲のテンポ、拍子についての情報を取得する音楽解析装置と、
前記扇子揺動装置を介してユーザが指定した音声データを解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する音声解析装置と、
前記扇子揺動装置を介してユーザが指定した動画情報を解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する動画解析装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信、前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信、前記音楽情報サーバとの通信通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム作成サーバは、
前記音楽解析サーバが解析することによって取得した曲のテンポ、拍子についての情報又は扇子を揺動させるべきタイミング情報を受け取る解析結果受け取り装置と、
前記扇子揺動装置及び前記扇子揺動プログラム管理サーバを介してユーザの希望する条件を受け取るユーザ要望受け取り装置と、
前記解析結果受け取り装置が受け取った情報と前記ユーザ要望受け取り装置が受け取ったユーザの希望する条件にしたがって扇子揺動プログラムを作成するプログラム作成装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信及び前記音楽解析サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記プログラム作成装置が作成した扇子揺動プログラムを含む作業結果の情報を保管する作業結果保管データベース装置と
を有し、
前記音楽情報サーバは、
前記扇子揺動装置又は前記音楽解析サーバが必要な音楽情報について照会する際に回答する音楽情報照会回答装置と、
前記扇子揺動装置又は前記音楽解析サーバが必要とする音楽情報、音楽ファイル又は動画ファイルを送信するファイル送信装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽情報を検索可能な状態で保管する音楽情報データベース装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽ファイルを検索可能な状態で保管する音楽ファイルデータベース装置と、
前記音楽情報紹介回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする動画ファイルを検索可能な状態で保管する動画ファイルデータベース装置と
を有し、
ユーザは前記扇子揺動装置を用いて前記扇子揺動プログラム管理サーバと交信し、前記扇子の揺動の仕方を変更可能であることを特徴とする。
これにより、ユーザが扇子の揺動の仕方を変更可能となる。
【0008】
上述の扇子揺動システムに用いる扇子揺動装置であって、
前記固定台が空間上のいずれかの直線を軸として、その周りに回転するように設けた回転軸と、
前記回転軸を回転する固定台回転動力部と
を有する。
これにより、揺動のみならず回転の動作を加えることが可能となる。
【0009】
上述の扇子揺動システムに用いる扇子揺動装置であって、
前記固定台を水平方向に移動させる水平方向移動手段を
更に有し、
前記水平方向移動手段も前記制御部によりコンピュータ制御され、当該コンピュータ制御も前記扇子揺動プログラムにより制御が可能であることを特徴とする。
これにより、さらに水平方向の移動も可能となる。
【0010】
上述の扇子揺動システムに用いる扇子揺動装置の固定台であって、
前記固定台は、
前記固定台に一端が固定され他端が開放された弧状の可撓性アーム二個を有し、
前記開放された二個の他端が向き合うように配置され、
前記弧状の可撓性アームの前記開放された他端は、前記可撓性の撓む方向と垂直な方向であって、前記弧状をなす弧を含む平面と垂直な方向に延びる接触部をそれぞれ有し、
扇子を閉じた状態であっても、開いた状態であっても当該扇子を前記二個の弧状の可撓性アームの間または前記二個の接触部の間に挟んでつかむことを特徴とする。
これにより、扇子を掴んだ状態で揺動させることが可能となる。
【0011】
前記可撓性アームは、前記接触部の延びる方向と同じ方向に広がりを有しており、その内側にクッション材を設け、当該クッション材は前記扇子の要の部材に当接する箇所に凹みを有することを特徴とする。
これにより、扇子を傷めずに確実に掴むことが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上述のような構成を有するので、扇子ホルダーを揺動可能な扇子揺動装置、その扇子揺動のコンピュータプログラムをユーザの要望にしたがって作成し管理可能な扇子揺動システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】扇子ホルダーの形状を描いた斜視図である。
図2】扇子開閉装置の概要を描いた斜視図である。
図3】扇子揺動装置の概要を描いた斜視図である。
図4】揺動のみならず、空間における前後左右の移動を制御する例を示す図である。
図5】インターネット網を介してサーバとやり取りする扇子揺動システムの概要を示す図である。
図6】サーバコンピュータの側の構成を示すブロック図である。
図7】プログラム書き換えの概要を示すシーケンス図である。
図8】プログラムを新たに作る場合のシーケンス図である。
図9】プログラムを作成するにあたって音楽解析する場合のシーケンス図である。
図10】扇子ホルダーの他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、扇子ホルダー20の形状を描いた斜視図である。
扇子ホルダー20は、長方形の金属板からなる固定台21と、固定台21の対向する二つのへりから延びる弧状の可撓性アーム22,23と、可撓性アーム22,23の固定台とは反対側の他端につながり扇子に接触する接触部26,27とからなる。
固定台21,可撓性アーム22,23,接触部26,27は、金属板又は紙(特に撓む紙)を加工すること、又はプラスチック成型、シリコンゴム成型などにより一体的に構成することができる。可撓性アーム22,23は、撓むことができ、復元力を十分にもっているので接触部26と接触部27との間に扇子10を挟むことが可能である。
扇子10を閉じた状態で図1の上部に描いてある。扇子10が閉じた状態では、親骨11,親骨12が外側に見えており、親骨11、親骨12の間に中骨が複数本(例えば28本)、挟まれている。二本の親骨と複数の中骨は、要部分15の位置において穴があいており、その穴を軸となる棒が通されており、扇子の開閉が可能となっている。要部分15の位置において、扇子の要は出っ張りをもっており、親骨と中骨とがばらばらにならないようにおさえている。
可撓性アーム22,23の開放された二個の他端が互いに向き合うように配置される。その向き合う位置に扇子の親骨11,12の要部分15を含む部分を握り止めるグリップ部24,25(接触部26,27)を有している。「グリップ部」と「接触部」とは同一の部材であるが、請求項1と請求項3とを独立して書いたので、別のネーミングとしたものである。
弧状の可撓性アーム22,23の固定台21につながらない、開放された他端は、可撓性(撓むことのできる性質)の撓む方向と垂直な平面内であって、前記扇子を閉じたり、広げたりする際に扇子の外側を構成する親骨を握り止めるグリップ部24,25(または接触部26,27)をそれぞれ有すると表現することもできる。
グリップ部24,25(接触部26,27)は、扇子10を開閉することに応じてそれに従い扇子の要15の回転軸と同一の方向に回転可能な部材を親骨の動きにしたがってそれを保護するように設けることができる。そして、扇子10を閉じた状態であっても、開いた状態であっても扇子の要15を含む部分を二個のグリップ部でつかむ。
グリップ部24、25(接触部26,27)の内側にクッション材28,29,30,31(たとえばフェルト布)を貼り付けて設けることにより、扇子が傷つかないよう保護することができる。クッション材は前記扇子の要の部材に当接する箇所に凹みを有することが望ましい。要の部材が出っ張りを有するのに対応して凹みを設けることで安定して扇子10を保持することが可能となる。
なお、グリップ部24,25(又は接触部26,27)で扇子の親骨を挟みこむだけでなく、扇子の下端部が固定台21に当たることによっても扇子が支えられる。2点よりは3点、3点よりは4点で支えることで安定したホルダーが実現できる。固定台21の上部にもクッション材を設けることが望ましい。
【0016】
図2は、扇子開閉装置の概要を描いた斜視図である。扇子開閉装置は、閉じている状態の扇子を開く、または開いている状態の扇子を閉じるための装置である。
扇子を閉じている状態で、親骨はめ込みマグネット35,36を扇子の親骨の要部分15から少し離れた部分にはめ込む。親骨はめ込みマグネット35,36は、プラスチックなどで成形されて扇子の親骨にぱちりとはめ込むことができる部材であって、永久磁石をその部材に取り込んでいるものである。
電磁コイルの複数組セット40,41は、扇子が開閉する際に、親骨はめ込みマグネット35,36の取り込んでいる永久磁石が、描く軌跡上に強い電磁界を起こすように配置された複数組セットの電磁コイルの組み合わせである。これらのコイルにどのような電流をどのような順番で流すかを制御回路42,43で制御する。電源を供給する回路46、47は、制御回路42,43に電源を供給する回路である。操作部44,45は、制御回路42,43が動作するスイッチを与える回路である。
制御回路42,43の働きにより、電磁コイルの複数組セット40,41の電磁コイルに電流を流す順番を適切に制御すると、親骨はめ込みマグネット35,36を次々と動かして扇子を開くことができる。また、逆の操作をすることで閉じることも可能である。
電磁コイルの複数組セット40,41は、扇子ホルダー20のグリップ部24,25に取り付けることが可能である。固定部21から延びる支持部材を設けてそれに支持させるようにしてもよい。電磁力を有効に使うためには、電磁コイルの複数組セット40,41は、親骨はめ込みマグネット35,36にそれぞれ近接させることが望ましい。
親骨はめ込みマグネット35,36を扇子に取り付けた状態で、扇子を扇子ホルダー20に装着させると、電磁コイルの複数組セット40,41と、親骨はめ込みマグネット35,36とを近接させることができる。
【0017】
図3は、扇子揺動装置の概要を描いた斜視図である。図3(a)は、ソーラーモーターを用いて扇子を小さく揺らす例である。図3(b)は、電池で動くロータリーモーターを用いて扇子を大きく揺らす例である。図3(c)は、2軸モーターを用いて扇子をさまざまな向きに揺らす例である。図3(d)は、つるまきばね又は板バネと、糸と滑車を用いて少し離れた動力を用いて扇子を揺らす例である。
図3(a)では、太陽電池でも動くモーターを用いている。このモータは、電磁界を生じさせるコイルと永久磁石とで振り子を振らせる原理のものであって、回転式のモーターではない。発明者は、実際にソーラー電池をつかって扇子を揺らすことに成功した。
図3(b)では、乾電池を用いて動くモーターと、回転動力を振り子運動に変換するギアを用いて扇子を揺らす例である。この実施例では扇子を力強く揺らすことができるので、それによって風を起こして涼むことも可能である。
図3(c)では、歌舞伎の役者や、日本舞踊の踊り手の扇子の動きを再現することを目指す場合などに、水平方向、仰角方向、扇子の開閉方向と三つの動きを実現する2軸モーターを用いる場合を図示している。
図3(d)では、図4の前後左右の移動も可能な実施例に応用可能な揺動装置の実施例を示すものである。ステージ50は、中が空になっている四角柱からなるステージ50の端に近いところ(前方)に支柱52を介して、シーソー板51を置き、その上に扇子ホルダー20を固定する。シーソー板51の後方の部分は、ばね53(つるまきばねか、板バネ)を設ける。ステージ50の前方には滑車55を設ける。糸54を扇子ホルダー20につないで滑車55に添わせてステージ50の中の空洞の部分を通して後方に通す。糸54をうしろから引っ張ると扇子は前方に傾く。糸54を緩めると、ばね53の働き(復元力)により扇子は後方に傾く。したがって、糸54を引いたり、緩めたりすることにより扇子の揺動運動を起こすことができる。
【0018】
図4は、揺動のみならず、空間における前後左右の移動を制御する例を示す図である。
ボード60を垂直に立てる。そのボード60の中ほどに、ステージ50が水平に動くための水平溝65を設ける。そしてボード60の裏側にステージ50を水平方向に動かすための水平方向ステッピングモーター、滑らかに動かすためのゴム車輪などを準備する。さらにステージ50を前後方向(ステージ50が延びる方向)に動かすための前後方向ステッピングモーター62をも準備する。そして、図3(d)で説明したように扇子を揺動させるための引張り糸54を引っ張るための糸張りステッピングモーター63をも準備する。これら三つのステッピングモーターを制御すべくコンピュータプログラムで動作するモーター制御部64、モーター制御部64で走らせるコンピュータプログラムを書き換えるプログラム書き換え部66、コンピュータプログラムを書き換えるための通信部67、扇子の動作のタイミングを他の機器などと同期をとるための動作タイミング同期部68を備えるようにする。これにより扇子を揺動のみならず、前後運動、左右運動させることが可能になる。
ここで、「コンピュータプログラムを書き換える」という表現をしたのは、モーター制御部64はあらかじめ工場出荷時においていくつかのプログラムを保持しており、筐体に設けられたスイッチを投入することでそれらのプログラムのうちの一つを走らせることができるようになっていることを意味する。したがって、通信などによりプログラムを書き換えない場合であっても、扇子揺動装置を稼働することが可能である。
水平溝65は、まっすぐに設ける代わりに曲線のスリットとしてもよい。また、円や楕円の軌道を設けたスリットとしてもよい。
【0019】
図5は、インターネット網(中央やや右に長円で示したもの)を介してサーバとやり取りする扇子揺動システムの概要を示す図である。
スマートフォン1は、ユーザが音楽を演奏したり、音楽ファイルを再生したり、音楽に合わせて扇子が揺動するプログラムを作成したり、音楽を選んだり、扇子揺動プログラムを選択したり、それらを走らせたりするのに用いるコンピュータである。スマートフォンの代わりにタブレットコンピュータやノートパソコンなどを用いることもできる。
扇子揺動装置70は、図4に示した扇子の揺動、前後運動、左右運動をそれぞれ独立に可能であり、したがってそれらを組み合わせても可能である扇子揺動装置である。前後運動と左右運動を組み合わせることで曲線運動や円運動も可能である。これら三つの動きは、コンピュータ制御により制御される。そのためのコンピュータプログラムをスマートフォン1から送信して、そのコンピュータプログラムを実行することにより扇子を揺動、前後運動、左右運動させることができる。扇子揺動装置70は、スマートフォン1との間で通信が可能なように構成される。たとえば扇子揺動装置70をBlueTooth(登録商標)機器として設計することにより、スマートフォン1との通信を可能にすることができる。
扇子揺動プログラム管理サーバ100は、ユーザが会員登録することによって利用可能なサーバとすることができ、このサーバには、扇子揺動装置70を動かすためのプログラムが多数保存されている。例えば、音楽の拍子が3拍子か、4拍子か、の違い、速さがどれだけか(例えば、一分間に四分音符で88など)の違いごとに保管されており、ユーザが選択できるようになっている。ユーザは、このプログラムをダウンロードして、それを扇子揺動装置70にインストールすることで、自らが選んだ音楽に合わせて扇子揺動装置を働かせることができる。
音楽解析サーバ200は、ユーザの選択した音楽を解析して、拍子や速度を得るためのサーバである。ユーザは、音楽に合わせて扇子を揺動させようとする際に、ユーザの選択した音楽をまずは音楽解析サーバに処理させて、拍子や速度を得て、それにもとづいて適切な扇子揺動プログラムを選択することができる。拍子や速度は、曲の始まりから終わりに至るまでの間に変化する場合もあるので、曲の全体にわたって音楽解析サーバ200による解析を実行することにより、細やかな扇子の動きを音楽に合わせて設定することが可能である。
音楽解析サーバ200は、音声データだけでなく、ユーザ(、踊り子、演奏者など)が当該音楽を聴きながら踊ったり振り付けをしたりして撮影した動画を解析することで扇子揺動プログラムのためのデータを抽出するようにしてもよい。ユーザの踊り以外にも、ユーザがマウスを用いて動かした情報や、電子ペンを用いて書いた情報に基づいて解析するようにしてもよい。
扇子揺動プログラム作成サーバ300は、音楽解析サーバ200が解析した結果に基づいて当該音楽に合わせた扇子の動きのプログラムを作成するサーバコンピュータである。プログラムは、動作のタイミング情報(音楽との同期をとるための情報を含む)と、その動作が揺動であるか、前後運動であるか、左右運動であるか、それらの組み合わせであるか、それがどれだけの大きさや時間の長さであるかという情報を含む。ユーザがプログラムについての要望を送り、それを加味したプログラムとすることもできる。たとえば、揺動、前後運動、左右運動、その組み合わせの比率を、5:4;1:2にして欲しいというような要望をユーザが出すことができる。
音楽情報サーバ400は、ユーザの希望する音楽(音声データのみ又は動画付きのもの)が、インターネット上のどこにあるか(IPアドレス、URLなど)という情報を有しており、ユーザの検索の便宜を図るサーバコンピュータである。音楽情報サーバ400自体が、音楽の音声ファイルや、動画ファイルを有していてもよい。ユーザは、音楽に合わせて扇子を揺動させる場合には、扇子揺動装置をプログラムに従って動かすのに合わせて、音楽ファイルを再生することになる。
【0020】
図6は、サーバコンピュータの側の構成を示すブロック図である。前述したように扇子揺動装置70は、あらかじめ工場出荷時にインストールされたデフォルトのプログラム(サンプルプログラム、デモンストレーションプログラム)によって動作させることが可能である。サーバに接続して別のプログラムに取り換えて動作させたい場合に、サーバ接続してやり取りすることが役に立つ。
扇子揺動プログラム管理サーバ100は、会員情報を管理して、アクセスした者が登録したユーザならば扇子揺動プログラムをダウンロードさせるなどの利用を可能とする会員情報管理装置110,会員情報を他の情報と紐づけて管理してアクセス可能とした会員情報データベース装置160,すでに出来上がった扇子揺動プログラムを管理するプログラム管理装置120,扇子揺動プログラムを保管する扇子揺動プログラム保管データベース装置170,他のサーバである音楽解析サーバ200,扇子揺動プログラム作成サーバ300,音楽情報サーバ400との通信を実現する通信装置130を有している。
音楽解析サーバ200は、音楽の拍子や速度などの情報を取得する音楽解析装置210、ユーザの音声などの音声を解析する音声解析装置220,ユーザの振り付けを実行した動画や、踊り子の実演などの動画を解析して扇子を動かす情報を取得する動画解析装置230,他のサーバとの通信を実行する通信装置240,解析結果を他の情報と紐づけて保管する解析結果データベース装置260を有している。
扇子揺動プログラム作成サーバ300は、音楽解析サーバの解析結果を受け取る解析結果受け取り装置310,ユーザからの扇子揺動プログラムへの要望を受け取るユーザ要望受け取り装置320,解析結果とユーザ要望とに基づいてプログラムを作成するプログラム作成装置330,他のサーバとの通信を実行する通信装置340,作業結果を保管する作業結果保管データベース装置360を有している。
音楽情報サーバ400は、ユーザからの音楽情報照会に回答する音楽情報照会回答装置410,ファイル送信装置420,ファイル受信装置430,音楽情報データベース装置460,音楽ファイルデータベース装置470,動画ファイルデータベース装置480を有している。
なお、ここでは四つのサーバがあるとして記載し、説明したが、機能の説明をするための便宜のためである。実際には、いくつかの機能を統合したり、分散させたりして、サーバコンピュータの数を調整することができる。
音楽を実際にユーザに聴かせるためのスピーカーは、スマホのスピーカー、パソコンのスピーカー、音響機器のスピーカー、他のデジタル機器のスピーカーなどいずれを用いても構わない。それらを必要に応じて連携させて用いることもできる。
【0021】
以下、図7図8図9を参照しつつ本発明にかかるシステムがどのように機能し、作用するかを説明する。ここでは、扇子揺動装置70は、スマートフォン(又はタブレットコンピュータ、ノートパソコン)1に対してBlueTooth(登録商標)機器として設けられており、すでにそれらの両者が接続されているものとして扱う。
図7は、プログラム書き換えの概要を示すシーケンス図である。ここで「プログラム書き換え」と表現したのは、扇子揺動装置70は、デフォルトのプログラム(サンプルプログラム、デモンストレーションプログラム)を工場から出荷される際にすでに有しており、スイッチを入れるとそのプログラムが音楽とは無関係に動作するようになっているものとし、そのプログラムをユーザの好みの動き、ユーザの好みの音楽に合わせた動きのプログラムに書き換える手続であるという意味である。
ユーザは自身の用いるスマートフォンを用いて扇子揺動プログラム管理サーバにアクセスする。このとき、たとえば扇子揺動装置の筐体にQRコード(登録商標)を印刷したシールを貼っておき、スマートフォンでそれを読み取ることで扇子揺動プログラム管理サーバ100にアクセスするようにすることができる。扇子揺動プログラム管理サーバ100は、ユーザがログインすべくアクセスするのを受けて正当なユーザであるか否かを例えばIDとパスワードを用いて判定し、承認手続きを実行する。正当なユーザであると承認されたユーザは、自らが用いる扇子揺動装置70に用いることができる扇子揺動プログラムが扇子揺動プログラム管理サーバ100のプログラム保管データベース装置170にあるかどうかを検索する。拍子、速さ、動作パターンなどでプログラム保管データベース装置170に保管されたプログラムは類別されており検索可能となっている。ユーザの希望に合う扇子揺動プログラムが見つかるとユーザは、ダウンロード要求をし、それにしたがって、扇子揺動プログラム管理サーバ100は、当該扇子揺動プログラムをユーザのスマホに送信し、ユーザはスマートフォンで受け取る。
そして、ユーザは当該扇子揺動プログラムを扇子揺動装置に転送し、扇子揺動装置70は、当該扇子揺動プログラムをダウンロードし、インストールする。ユーザが音楽の再生に合わせて扇子を揺動させたいときには、同期信号を扇子揺動装置に送ってからスマートフォン(タブレットコンピュータ、ノートパソコン)で音楽を再生する。すると扇子揺動装置では扇子揺動プログラムを実行して、扇子を揺動(前後、左右の移動又はその組み合わせ)する。スマートフォンから停止信号を送信すると、扇子揺動装置は揺動(前後運動、左右運動又はその組み合わせ)を停止する。
【0022】
図8は、プログラムを新たに作る場合のシーケンス図である。ユーザが選びたい扇子揺動プログラムが扇子揺動プログラム管理サーバ100のプログラム保管データベース装置170を検索しても見つからない場合に、新たな扇子揺動プログラムを作成する場合のシーケンス図である。
ユーザは扇子揺動プログラム作成サーバ300に、プログラム作成依頼をするとともに、希望条件、速さ、拍子、動きのパターンなどの大まかな設計についての希望条件を通知する。扇子揺動プログラム作成サーバ300は、その依頼を受け取るとユーザの希望に合うように扇子揺動プログラムを作成し、できあがったプログラムを扇子揺動プログラム管理サーバ100に送信する。扇子揺動プログラム管理サーバ100は、新しく作成されたプログラムをプログラム保管データベース装置170に格納するとともに、そのプログラムが完成した旨をユーザに通知する。このとき、このプログラムを当該ユーザのみが使えるものとするか、他のユーザも使えるものとするかは、ユーザが選択可能とすることができる。MIDI(ミディ、Musical Instrument Digital Interface)と呼ばれる電子楽器の演奏データを機器間で転送・共有するための共通規格がある。本発明にかかる扇子揺動プログラムは、MIDIに準じたもの、あるいはMIDIを拡張したものとして作成することが可能である。それによりプログラムのデータサイズを小さくすることが可能となる。
このプログラムをユーザが取得して、扇子揺動装置に転送すること以降の手続は、図7に示すものと同じである。
【0023】
図9は、プログラムを作成するにあたって音楽解析する場合のシーケンス図である。
ユーザが再生する音楽に合わせて扇子を揺動させることを実施したい場合に、扇子揺動プログラム作成サーバ300にプログラム作成を依頼するだけでなく、使用する音楽情報を追加してユーザは送る。
すると、扇子揺動プログラム作成サーバ300は、音楽解析サーバ200に、音楽情報(当該音楽ファイルがどこにあるかに関する情報)を送るとともに音楽解析要求をする。音楽解析サーバ200は、ユーザから受け取った音楽情報に基づいて音楽情報サーバ400に対して音楽情報を要求し、音楽情報サーバ400から音楽ファイル、音声ファイル、動画ファイルなどを取得して音楽解析を実行する。そして解析結果を扇子揺動プログラム作成サーバ300に引き渡す。その解析結果に基づいて扇子揺動プログラム作成サーバ300は、扇子揺動プログラムを作成する。ここで、音楽情報サーバ400は、無料で音楽ファイルを提供するものもあれば、有料で音楽ファイルを提供するものもある。また、ファイルをダウンロード可能とするものもあれば、ストリーミング配信するものもある。音楽解析サーバ200は、ユーザが利用可能な音楽情報サーバ400からはユーザの代理として音楽ファイルをダウンロードし、またはストリーミングで受信することができて、いずれの場合でも当該音楽を解析して速さの変化や、拍子の変化などを時間の経過との関係で取得し、解析結果とすることが望ましい。
扇子揺動プログラム作成サーバ300が、プログラムを完成してからの処理は、図8と同様である。
【0024】
図10は、扇子ホルダーの他の実施例を描く図である。
・ホルダー内数箇所の点あるいは面で、扇子を支えることができる。図10(a)の右側、図10(b)の右側、図10(c)に描かれた扇子ホルダーでは、扇子の下端部が固定台にクッションを介して接しており、二つの接触部と固定台との三点で扇子を支えている。図10(a)の左側、図10(b)の左側、図10(d)に描かれた扇子ホルダーでは、扇子の下端部が浮いているが、扇子の親骨をグリップするタイプのグリップ部が扇子の開閉にしたがって動くことができるように、扇子ホルダーの接触部にピン止めされている。
・扇子を閉じたときと開いたときでは、微妙に支点(支点面)が異なる場合がある。
・クッション材をつけることで、扇子を傷つけず、また柔軟にホールド調整ができる。
・グリップを装着するところのホルダー面は、本来は垂直な平面が良い。
写真ではカーブ面につけているので、グリップ装着が安定していない。
白いホルダーの上部にも垂直平面の接触部分があり、そこにグリップをつける方が良いと思われる。
あるいは、グリップを、ホルダーの丸みの中心部、一番膨らんだところにつけても良いかもしれないが、取り付け金具が長くなる。
・写真のように要の膨らみ部分を回避するか、クッション材などで凹み(溝)をつけて要の膨らみ部分を抑える方が良い。
・左右の親骨をつかみ支える場合、支え方(グリップなど)が必ずしも左右対象でなくても、開閉できる。
・扇子を閉じている場合は、いつも「接触部」で扇子を挟んでつかむ。
・しかし、扇子が開いている場合、*開く途中までは「接触部」が親骨に接しながら開いていくが、開き切った時点では(ホルダーの端を超えた後は)、図10(c)のように、「接触部」は親骨と離れている(接していない)場合がある。つまり、実際には「接触部」が必ずしも扇子にいつも接触しているとは限らない。図10(c)の場合 「接触部」と親骨は離れており、「弧状の可撓性アーム」中の一点が要に接して挟み支えている。この場合でも、要も扇子の一部と考えれば、弧状の可撓性アームで扇子を支えているといえる。
扇子とホルダーの組み合わせ、大きさ如何、クッション材の有無やクッション材の厚さ、扇子の傾き具合、などによって、ホルダーのどの部分が扇子に接するか(/扇子を支えるか)が変わる。たとえば「接触部」のクッション材の付け方いかんでは、「接触部」が常に親骨をつかむ場合もある。
≪クッション材について≫
ホルダー内の扇子が接する部分には、扇子保護のため、また、ホルダー内の大きさ調整のため、クッション材をつけることが役立つ。
接触部26,27、弧状の可撓性アーム部22,23、固定台21の内側、つまり、扇子ホルダーの内側全体に対して、必要に応じてクッション材をつけることが役立つ。
クッション材28、29、30、31を図示したが、そのほかに凹み部32、33や固定台21、弧状の可撓性アーム22、23の内側にも、必要に応じてクッション材をつける。
つまり、ホルダー内全面に関して、クッション材をつける可能性がある。
上述のように、扇子ホルダーの内部の接触部、グリップ部、固定台の上にクッションをつける可能性があるが、その全体に付ける場合もあり得るが、それのみならず部分的にクッションを付けるのでもよい。
≪凹み部について≫
図10(a),(b),(c)のように、扇子の要は弧状の可撓性アーム22,23内も動くので、凹み部32、33 だけでなく、弧状の可撓性アーム22、23にも扇子の要が動く部分に凹みが必要である。凹み部はただの線様の切れ込みでもよい。扇子の要が動くためのガイド溝として機能すればよい。
図1の凹み部32は、アームのカーブに沿って下方にも少し伸ばすことができる。
【0025】
扇子開閉装置として図2には、電磁コイルの複数組セットを用いた例を書いたが、他の実施例としてステッピングモーターを用いる実施例も可能である。扇子の回転角度を制御できるようにステッピングモーターの動力をグリップ部24,25に伝達する動力伝達機構を設けて、ステッピングモーターを一つ又は二つ扇子ホルダー20内または外側の接する部分に配置してステッピングモーターの回転とグリップ部の回転を連動させる。当該ステッピングモーターを制御回路により制御してグリップ部を回転させることにより扇子を開閉する。
【産業上の利用可能性】
【0026】
リズム付き微風機、微風発生機などの実用的な家電を製造する分野、扇子の装飾を行う分野、扇子の販売のために装飾する分野、顧客が自己の趣味のために扇子を展示する分野において利用可能である。
【符号の説明】
【0027】
1 スマートフォン
10 扇子
11、12 親骨
15 要部分
20 扇子ホルダー
21 固定台
22、23 弧状の可撓性アーム
24,25 グリップ部
26,27 接触部
28,29、30,31 クッション材
32,33 凹み部
35,36 親骨はめ込みマグネット
40,41 電磁コイルの複数組セット
42,43 制御回路
44,45 操作部
46,47 電源
50 ステージ
51 シーソー板
52 支柱
53 ばね
54 引張り糸
55 滑車
60 ボード
61 水平方向ステッピングモーター
62 前後方向ステッピングモーター
63 糸張りステッピングモーター
64 モーター制御部
65 水平溝
66 プログラム書き換え部
67 通信部
68 動作タイミング同期部
70 扇子揺動装置
100 扇子揺動プログラム管理サーバ
110 会員情報管理装置
120 プログラム管理装置
130 通信装置
160 会員情報データベース装置
170 プログラム保管データベース装置
200 音楽解析サーバ
210 音楽解析装置
220 音声解析装置
230 動画解析装置
240 通信装置
300 扇子揺動プログラム作成サーバ
310 解析結果受け取り装置
320 ユーザ要望受け取り装置
330 プログラム作成装置
340 通信装置
360 作業結果保管データベース装置
400 音楽情報サーバ
410 音楽情報照会回答装置
420 ファイル送信装置
430 ファイル受信装置
460 音楽情報データベース装置
470 音楽ファイルデータベース装置
480 動画ファイルデータベース装置
510 会員登録装置
520 ログイン装置
530 プログラム検索装置
540 プログラムダウンロード装置
550 プログラム作成依頼装置
560 プログラム希望条件通知装置
570 音楽情報通知装置
575 プログラム転送装置
580 プログラムインストール装置
585 同期信号送信装置
590 音楽動画再生装置
595 停止信号通信装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-11-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末機器と、扇子揺動プログラム管理サーバと、音楽解析サーバと、扇子揺動プログラム作成サーバと、音楽情報サーバとをインターネットで接続してなり、前記ユーザ端末機器の周辺機器として接続される扇子揺動装置をさらに有し、前記扇子揺動装置に固定された扇子を音楽、音声、又は動画の中の人の動作に合わせて揺動させる扇子揺動システムであって、
前記ユーザ端末機器は、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに対して会員登録する会員登録装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバにログインするログイン装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムを検索するプログラム検索装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムに保管されているプログラムをダウンロードするプログラムダウンロード装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバに扇子揺動プログラムの作成を依頼するプログラム作成依頼装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザの要望を伝えるプログラム希望条件通知装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザが使用する音楽又は動画を特定する情報を通知する音楽情報通知装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバが保管する扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置に転送するプログラム転送装置と、
前記扇子揺動装置に転送された扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置にインストールするプログラムインストール装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を、前記ユーザ端末機器における音楽又は動画の再生に同期させる同期信号を前記扇子揺動装置に送信する同期信号送信装置と、
前記ユーザ端末機器において音楽又は動画の再生を実行する音楽動画再生装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を停止させる停止信号通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム管理サーバは、
前記ユーザ端末機器を用いるユーザが会員登録することを管理する会員情報管理装置と、
前記扇子揺動装置を動かすためのプログラムを管理するプログラム管理装置と、
前記ユーザ端末機器との通信及び前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員の情報を管理する会員情報データベース装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員が利用可能な扇子揺動プログラムを保管するプログラム保管データベース装置と
を有し、
前記音楽解析サーバは、
前記ユーザ端末機器を介してユーザが指定した音楽データを解析して、曲のテンポ、拍子についての情報を取得する音楽解析装置と、
前記ユーザ端末機器を介してユーザが指定した音声データを解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する音声解析装置と、
前記ユーザ端末機器を介してユーザが指定した踊ったり振り付けをしたりして撮影した動画の動画情報を解析して、当該動画情報の中の人の動作に合わせて扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する動画解析装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信、前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信、前記音楽情報サーバとの通信通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム作成サーバは、
前記音楽解析サーバが解析することによって取得した曲のテンポ、拍子についての情報又は扇子を揺動させるべきタイミング情報を受け取る解析結果受け取り装置と、
前記ユーザ端末機器及び前記扇子揺動プログラム管理サーバを介してユーザの希望する条件を受け取るユーザ要望受け取り装置と、
前記解析結果受け取り装置が受け取った情報と前記ユーザ要望受け取り装置が受け取ったユーザの希望する条件にしたがって扇子揺動プログラムを作成するプログラム作成装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信及び前記音楽解析サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記プログラム作成装置が作成した扇子揺動プログラムを含む作業結果の情報を保管する作業結果保管データベース装置と
を有し、
前記音楽情報サーバは、
前記ユーザ端末機器又は前記音楽解析サーバが必要な音楽情報について照会する際に回答する音楽情報照会回答装置と、
前記ユーザ端末機器又は前記音楽解析サーバが必要とする音楽情報、音楽ファイル又は動画ファイルを送信するファイル送信装置と、
前記音楽情報照会回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽情報を検索可能な状態で保管する音楽情報データベース装置と、
前記音楽情報照会回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽ファイルを検索可能な状態で保管する音楽ファイルデータベース装置と、
前記音楽情報照会回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする動画ファイルを検索可能な状態で保管する動画ファイルデータベース装置と
を有し、
前記扇子揺動装置は、
扇子を開いた状態で固定する固定台と、
前記固定台を水平面内において揺動動作を実現するための回転軸である水平動作回転軸と、
前記水平動作回転軸の周りに前記固定台を回転させる水平動作固定台回転動力部と、
前記固定台の仰角を変更する仰角変更回転軸と、
前記仰角変更回転軸の周りに前記固定台を回転させる仰角変更固定台回転動力部と、
前記水平動作固定台回転動力部と前記仰角変更固定台回転動力部とを制御するコンピュータを有する制御部と、
前記制御部のコンピュータのプログラムを書き換えるプログラム書き換え部と、
ユーザの有する携帯端末との通信が可能な通信部と
を有し、
ユーザは前記ユーザ端末機器を用いて前記扇子揺動装置の通信部と交信し、前記プログラム書き換え部とやり取りすることにより、前記扇子の揺動の仕方を変更可能であることを特徴とする扇子揺動システム。
【請求項2】
扇子揺動装置と、扇子揺動プログラム管理サーバと、音楽解析サーバと、扇子揺動プログラム作成サーバと、音楽情報サーバとをインターネットで接続してなり、前記扇子揺動装置に固定された扇子を音楽、音声、又は動画の中の人の動作に合わせて揺動させる扇子揺動システムであって、
前記扇子揺動装置は、
扇子を開いた状態で固定する固定台と、
前記固定台を水平面内において揺動動作を実現するための回転軸である水平動作回転軸と、
前記水平動作回転軸の周りに前記固定台を回転させる水平動作固定台回転動力部と、
前記固定台の仰角を変更する仰角変更回転軸と、
前記仰角変更回転軸の周りに前記固定台を揺動させる仰角変更固定台回転動力部と、
前記水平動作固定台回転動力部と前記仰角変更固定台回転動力部とを制御するコンピュータを有する制御部と、
前記制御部のコンピュータのプログラムを書き換えるプログラム書き換え部と、
インターネットを介して他のサーバコンピュータとの通信が可能な通信部と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに対して会員登録する会員登録装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバにログインするログイン装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムを検索するプログラム検索装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバに保管されている扇子揺動プログラムに保管されているプログラムをダウンロードするプログラムダウンロード装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバに扇子揺動プログラムの作成を依頼するプログラム作成依頼装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザの要望を伝えるプログラム希望条件通知装置と、
前記扇子揺動プログラム作成サーバにユーザが使用する音楽又は動画を特定する情報を通知する音楽情報通知装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバが保管する扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置に転送するプログラム転送装置と、
前記扇子揺動装置に転送された扇子揺動プログラムを前記扇子揺動装置にインストールするプログラムインストール装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を、前記扇子揺動装置又はその周辺機器における音楽又は動画の再生に同期させる同期信号を送信する同期信号送信装置と、
前記扇子揺動装置又はその周辺機器において音楽又は動画の再生を実行する音楽動画再生装置と、
前記扇子揺動装置にインストールされた扇子揺動プログラムの実行を停止させる停止信号通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム管理サーバは、
前記扇子揺動装置を用いるユーザが会員登録することを管理する会員情報管理装置と、
前記扇子揺動装置を動かすためのプログラムを管理するプログラム管理装置と、
前記扇子揺動装置との通信及び前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員の情報を管理する会員情報データベース装置と、
前記会員情報管理装置により登録された会員が利用可能な扇子揺動プログラムを保管するプログラム保管データベース装置と
を有し、
前記音楽解析サーバは、
前記扇子揺動装置を介してユーザが指定した音楽データを解析して、曲のテンポ、拍子についての情報を取得する音楽解析装置と、
前記扇子揺動装置を介してユーザが指定した音声データを解析して、扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する音声解析装置と、
前記扇子揺動装置を介してユーザが指定した踊ったり振り付けをしたりして撮影した動画の動画情報を解析して、当該動画情報の中の人の動作に合わせて扇子を揺動させるべきタイミング情報を取得する動画解析装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信、前記扇子揺動プログラム作成サーバとの通信、前記音楽情報サーバとの通信通信装置と
を有し、
前記扇子揺動プログラム作成サーバは、
前記音楽解析サーバが解析することによって取得した曲のテンポ、拍子についての情報又は扇子を揺動させるべきタイミング情報を受け取る解析結果受け取り装置と、
前記扇子揺動装置及び前記扇子揺動プログラム管理サーバを介してユーザの希望する条件を受け取るユーザ要望受け取り装置と、
前記解析結果受け取り装置が受け取った情報と前記ユーザ要望受け取り装置が受け取ったユーザの希望する条件にしたがって扇子揺動プログラムを作成するプログラム作成装置と、
前記扇子揺動プログラム管理サーバとの通信及び前記音楽解析サーバとの通信を実行する通信装置と、
前記プログラム作成装置が作成した扇子揺動プログラムを含む作業結果の情報を保管する作業結果保管データベース装置と
を有し、
前記音楽情報サーバは、
前記扇子揺動装置又は前記音楽解析サーバが必要な音楽情報について照会する際に回答する音楽情報照会回答装置と、
前記扇子揺動装置又は前記音楽解析サーバが必要とする音楽情報、音楽ファイル又は動画ファイルを送信するファイル送信装置と、
前記音楽情報照会回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽情報を検索可能な状態で保管する音楽情報データベース装置と、
前記音楽情報照会回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする音楽ファイルを検索可能な状態で保管する音楽ファイルデータベース装置と、
前記音楽情報照会回答装置及び前記ファイル送信装置が必要とする動画ファイルを検索可能な状態で保管する動画ファイルデータベース装置と
を有し、
ユーザは前記扇子揺動装置を用いて前記扇子揺動プログラム管理サーバと交信し、前記扇子の揺動の仕方を変更可能であることを特徴とする扇子揺動システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のいずれかに記載する扇子揺動システムであって、
前記扇子揺動装置は
前記固定台を水平方向に移動させる水平方向移動手段を
更に有し、
前記水平方向移動手段も前記制御部によりコンピュータ制御され、当該コンピュータ制御も前記扇子揺動プログラムにより制御が可能であることを特徴とする扇子揺動システム。
【請求項4】
請求項1又は請求項2のいずれかに記載する扇子揺動システムであって、
前記扇子揺動装置の前記固定台は、
前記固定台に一端が固定され他端が開放された弧状の可撓性アーム二個を有し、
前記開放された二個の他端が向き合うように配置され、
前記弧状の可撓性アームの前記開放された他端は、前記可撓性アームの撓む方向が属する平面と垂直な方向に延びる接触部をそれぞれ有し、
前記接触部は、扇子の親骨に接してそれを支えるに必要な面積を有しており、
扇子を閉じた状態であっても、開いた状態であっても当該扇子を前記二個の弧状の可撓性アームの間または前記二個の接触部の間に挟んでつかむことを特徴とする扇子揺動システム。
【請求項5】
請求項4に記載する扇子揺動システムであって、
前記可撓性アームは、前記接触部の延びる方向と同じ方向に広がりを有しており、
前記接触部の内側にクッション材を設け、
当該クッション材は前記扇子の親骨に接するものであり、
前記クッション材は、前記扇子の要の部材に当接する箇所に凹みを有する
ことを特徴とする扇子揺動システム。