(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003356
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】フラッシュタイプのスプリンクラーヘッド
(51)【国際特許分類】
A62C 37/12 20060101AFI20241226BHJP
【FI】
A62C37/12
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024093341
(22)【出願日】2024-06-07
(31)【優先権主張番号】10-2023-0079940
(32)【優先日】2023-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524218570
【氏名又は名称】呉 周 煥
【氏名又は名称原語表記】OH,Ju Hwan
【住所又は居所原語表記】(Iui-dong,e Pyeonhansesang TERRACE Gwanggyo East hill),#8408-201,46-23,Wellbeing town-ro 36beon-gil,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do 16223 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(74)【代理人】
【識別番号】100149799
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】呉 周 煥
【テーマコード(参考)】
2E189
【Fターム(参考)】
2E189CC02
2E189CD01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】傾斜して設置したり、外部から衝撃が加えられた場合にも、スプリンクラーの変形や誤作動を防止できるスプリンクラーヘッドを提供する。
【解決手段】中央に出水口が備えられたボディー10と、出水口を開閉するインナーローディングプレート110と、インナーローディングプレート110に結合されたアウターローディングプレート120と、多数の噴射孔がある側壁の下側でアウターフランジ部121を支え、アウターローディングプレート120を支持するフレーム20と、出水口の閉鎖状態を維持するリテーナリング140と、アウターローディングプレート120の下部に共に設置されるヒューズメタル150及びヒートコレクター160と、を含んで構成され、誤作動や漏水による被害が発生しないようにし、バルブキャップ113の表面をスプリングシート170の湾曲した高さと水平になるように形成したスプリンクラーヘッド。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央に出水口(11)が備えられ、下端に螺旋凹入部(12)が備えられたボディー(10);
出水口(11)を開閉させるインナーフランジ部(111)が上側に備えられ、下側にスクリュー結合部(112)が備えられ、上面にスプリングシート(170)が嵌められるバルブキャップ(113)が備えられたインナーローディングプレート(110);
インナーフランジ部(111)の下側に置かれるアウターフランジ部(121)が上端に備えられ、ロッキングスクリュー(130)でインナーローディングプレート(110)に結合されて共に動作するアウターローディングプレート(120);
ボディー(10)の螺旋凹入部(12)に結合される上側螺旋締結部(21)の内面にリング係止溝(22)が備えられ、多数の噴射孔(23)がある側壁の下側でアウターローディングプレート(120)に最大限近接又は接触するように形成され、アウターフランジ部(121)を支える機能と、アウターローディングプレート(120)の下端部を支持する2次支持部としての機能と、を有するようにフランジ支え部(24)が備えられたフレーム(20);
インナーフランジ部(111)及びアウターフランジ部(121)の向かい合う枠傾斜面とリング係止溝(22)との間に設置され、出水口(11)の閉鎖状態を維持させる1次支持部としての機能を有するリテーナリング(140);及び
ロッキングスクリュー(130)でアウターローディングプレート(120)の下部に共に設置されるヒューズメタル(150)及びヒートコレクター(160);
を含んで構成され、リテーナリング(140)の1次支持とフランジ支え部(24)の2次支持による支持力の向上により、誤作動や漏水による被害が発生しないようにし、
スプリングシート(170)が嵌められるバルブキャップ(113)の表面をスプリングシート(170)の湾曲した高さと水平になるように形成し、
火災鎭圧のための消防水の散水半径距離をさらに増大させたことを特徴とするフラッシュタイプのスプリンクラーヘッド。
【請求項2】
ボディー(10)の出水口(11)の下面には、スプリングシート(170)が載置される要部のシート載置部(13)を備えており、
インナーフランジ部(111)の枠表面には、前記シート載置部(13)の外周面を覆うように補助支持部(115)を突出形成し、
多重支持部により、インナーローディングプレート(110)からヒートコレクター(160)までの組立体の設置状態が変形しないようにしたことを特徴とする、請求項1に記載のフラッシュタイプのスプリンクラーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラッシュタイプのスプリンクラーヘッドに関し、より詳細には、天井や壁などに設置されるスプリンクラーを傾斜型で設置するとき、又は外部からヘッドに衝撃が加えられるとき、フレームに設置されるインナーローディングプレートからヒートコレクターまでの組立体に対する支持力の安定によってスプリンクラーの変形や誤作動を防止し、出水口の密閉力を高め、火災の発生時には出水口をさらに迅速に開き、噴射孔を安定的に全て開放させることによって火災を早期に迅速に鎮圧できるフラッシュタイプのスプリンクラーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スプリンクラーは、火災の発生時に備えて建物の天井などに設置する消火用設備と、農場や果樹園などの地面で耕作する農作物や果実樹に水を自動供給するために設置する設備とに区分される。
【0003】
そのうち、火災の発生時、火災の初期鎭圧のために消防水を散水する消火用のスプリンクラー設備は、火災の発生時にこれを自動で感知して消火すると同時に、警報機能を有し、消火性能に優れるので、デパート、市場、ホテル、病院などの多くの人が密集する大規模建物に義務的に設置するように消防法で規定している。
【0004】
前記スプリンクラー設備は、作動方法によって閉鎖型湿式(Wet system)、乾式(Dry system)、及び一斉散水式(Deluge system)に大別され、感応速度によって標準反応型及び早期反応型に大別される。
【0005】
このようなスプリンクラーは、火災の発生で天井付近の温度が一定温度以上に上昇すると自動で作動するように設計されているが、スプリンクラーヘッドの種類及び付着位置、防水量に対しては、建物の種類及び内装の程度によって消方法で規定している。
【0006】
ところが、従来のフラッシュタイプのスプリンクラーヘッドは、火災の発生でヒューズメタルが溶解するにつれて、インナーローディングプレート、アウターローディングプレート、リテーニングリング、及びヒートコレクターがフレームから離脱した場合にも、ボディーの出水口を閉鎖していたデフレクターや組立体が元々軽量体であるので、ボディーからの迅速な下降が難しく、傾斜して設置するとき、デフレクターや組立体が傾いたり一部の噴射空間を閉鎖するようになり、四方への消防水の均一な散水が容易でなかった。
【0007】
また、スプリンクラーヘッドが設置される天井面が傾斜した場合にも、デフレクターが垂直に下降できず、一側に傾いて下降するので、消防水を四方に均一に散水できないという致命的な問題がある。
【0008】
また、ボディーの首部分(デフレクターに嵌められる部位)が長く、ヒートコレクターがフレームの外部に長く露出するので、天井への設置時に外観を損なうようになる。
【0009】
また、デフレクターが、フレームの収容空間に設置されたインナーローディングプレート部位を強く打撃し、インナーローディングプレート+アウターローディングプレート+ヒートコレクター組立体がフレームの収容空間から離脱して落下するので、落下部品によって人命及び施設物の被害が発生するという大きな問題がある。
【0010】
このような従来のスプリンクラーヘッドの問題を解決するための先行技術として、下記の特許文献1に開示された大韓民国登録特許第10-0809627号(2008.03.05.公告)「フラッシュタイプのスプリンクラーヘッド」(以下、「先行技術」と称する)がある。
【0011】
先行技術は、ヒートコレクターの感応によってアウターローディングプレートが下降するとき、バルブキャップが一体に形成されたインナーローディングプレートと共に、フレームの段部に係止されて落下しないようにし、落下部品による人命及び施設物の被害をなくしたものであって、出水口を介して噴射される消防水によって火災を早期に鎮圧しようとしたものである。
【0012】
そして、アウターローディングプレートの上側傾斜面(フランジ)を支えるフレームの下端の段部とアウターローディングプレートの下端部の外周面との間に相当な空間がある状態で組み立てられるので、インナーローディングプレートからヒートコレクターまでの組立体は、リテーナリングの1ヶ所によってのみ支持されると言える。
【0013】
上記のようにリテーナリングの1ヶ所によってのみ支持される構造は、スプリンクラーヘッドが壁などに傾斜して設置される場合、インナーローディングプレートからヒートコレクターまでの組立体は、自重によって設置方向が容易に傾いたり、又は外部の衝撃によって容易に傾きながらリテーナリングがリング係止部から容易に逸脱し、出水口の密閉力が低下するので、漏水が発生したり所望しない散水が行われ、水損被害が発生し得る。また、火災による出水時に傾斜して落下したインナーフランジが一部の噴射孔を塞ぎ、四方への散水量の不均一によって火災鎭圧効果が低下するという問題がある。
【0014】
そして、前記リテーナリングの1ヶ所の支持による出水口の密閉力低下により、消防法によってスプリンクラーヘッドの下端部に衝撃を加える外部衝撃強度試験を通過できなくなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-0809627号(2008.03.05.公告)「フラッシュタイプのスプリンクラーヘッド」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上記のような従来及び先行技術で発生する諸般の問題を解決するために提案されたものであって、
【0017】
本発明の目的は、スプリンクラーを傾斜して設置したり、外部から衝撃が加えられた場合にも、フレーム内に組み立てられて装着されるインナーローディングプレートからヒートコレクターまでの組立体の支持力の安定によってスプリンクラーの変形や誤作動を防止し、出水口の密閉力を高めることにある。
【0018】
本発明の他の目的は、火災の発生時に出水口をさらに迅速に開き、フレームの四方の噴射孔を安定的に全て開放させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記目的を達成するための本発明のフラッシュタイプのスプリンクラーヘッドは、中央に出水口が備えられたボディーと;出水口開閉用インナーフランジ部が上側に備えられ、下側にスクリュー結合部が備えられ、上面にスプリングシートが嵌められるバルブキャップが備えられたインナーローディングプレートと;アウターフランジ部が上端に備えられ、ロッキングスクリューでインナーローディングプレートに結合されて共に動作するアウターローディングプレートと;ボディーの螺旋凹入部に結合される上側螺旋締結部の内面にリング係止溝が備えられ、多数の噴射孔がある下側壁の下端にアウターフランジ部を支えるフランジ支え部が備えられたフレームと;インナーフランジ部及びアウターフランジ部の向かい合う枠傾斜面とリング係止溝との間に設置され、出水口の閉鎖状態を維持させる1次支持部のリテーナリングと;ロッキングスクリューでアウターローディングプレートの下部に共に設置されるヒューズメタル及びヒートコレクターと;を含み、前記フランジ支え部をアウターローディングプレートに最大限近接又は接触させ、スプリングシートからアウトローディングプレート、ヒートコレクターまでの一体の支持力が大幅に向上するように改善された構造で形成したことを特徴とする。
【0020】
そして、前記ボディーの出水口の下面にスプリングシートが載置されるシート載置部を備えており、インナーフランジ部の枠表面には、前記シート載置部の外周面を覆う補助支持部を突出形成したことを特徴とする。
【0021】
また、前記ボディーは、前記補助支持部と向かい合う部位に凹入部を備えており、前記凹入部に補助支持部の弾性部材を設置し、負圧の解除時にインナーローディングプレートを迅速に動作させたことを特徴とする。
【0022】
また、前記スプリングシートが嵌められるバルブキャップの表面をスプリングシートの湾曲した高さとほぼ水平に形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
このような本発明は、スプリンクラーヘッドを傾斜型で設置したり、又は外部から衝撃が加えられるとき、フレーム内に組み立てられて装着されるインナーローディングプレートからヒートコレクターまでの組立体が多重支持部によって設置角度をそのまま維持できるので、出水口の密閉力を安定的に維持し、誤作動や漏水による被害の防止を大いに高めるという効果を有する。
【0024】
また、インナーフランジ部の枠に突出した補助支持部及び弾性部材の作用により、火災の発生時に出水口を最大限迅速に開きながら、フレームの四方の噴射孔を全て最大値で開放できるので、火災の鎭圧効率を高めるという効果を有する。
【0025】
そして、火災の発生時に、消防水が既存のものよりさらに遠く均一に散水され得るので、特例条項を有している場合、スプリンクラーヘッドの設置個数を減少させることができ、施工費の節減が可能であるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明が実施されたスプリンクラーヘッドの構造の一例を示した断面図である。
【
図2】
図1のスプリンクラーヘッドの動作状態を示した断面図である。
【
図3】本発明のスプリンクラーヘッドが傾斜した状態で設置された状態を示した図である。
【
図4】本発明のヘッドに設置される弾性部材を板スプリングとして示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では、本発明の好適な実施例に係るフラッシュタイプのスプリンクラーヘッドを添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
以下で説明する本発明に使用された用語や単語は、通常的又は辞書的な意味に限定して解釈してはならなく、発明者が自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念で適宜定義できるという原則に立脚し、本発明の技術的思想に符合する意味及び概念で解釈しなければならない。
【0029】
したがって、本明細書に記載した実施例と図面に示した構成は、本発明の好ましい実施例に過ぎなく、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないので、本出願時点でこれらに取って代わる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0030】
図1は、本発明が実施されたスプリンクラーヘッドの構造の一例を示した断面図で、
図2は、
図1のスプリンクラーヘッドの動作状態を示した断面図である。
【0031】
図面に示した本発明のフラッシュタイプのスプリンクラーヘッドは、ボディー10、インナーローディングプレート110、アウターローディングプレート120、フレーム20、リテーナリング140、ヒューズメタル150及びヒートコレクター160を含んで構成されることを特徴とする。
【0032】
前記ボディー10は、中央に出水口11が備えられ、下端に螺旋凹入部12が備えられ、上側の螺旋部には、消防水を出水口11に供給する2次側配管の支管が結合される。
【0033】
前記インナーローディングプレート110は、出水口11を開閉させるインナーフランジ部111が上側に備えられ、下側にスクリュー結合部112が備えられ、インナーフランジ部111の上面には、スプリングシート170が嵌められるバルブキャップ113が備えられ、バルブキャップ113の表面中央には、工具を挟めることができる工具溝114が形成され、ロッキングスクリュー130との結合時に工具を使用することができる。
【0034】
前記アウターローディングプレート120は、インナーフランジ部111の下側に置かれるアウターフランジ部121が上端に備えられ、スクリュー結合部112に結合されるロッキングスクリュー130によってインナーローディングプレート110の下部の外側に結合されて共に動作する。
【0035】
前記フレーム20は、ボディー10の螺旋凹入部12に結合される上側の螺旋締結部21の内面にリング係止溝22が備えられ、多数の噴射孔23がある下側壁の下端にアウターフランジ部121を支えるフランジ支え部24が備えられる。
【0036】
前記リテーナリング140は、インナーフランジ部111及びアウターフランジ部121の傾斜した枠面とフレーム20のリング係止溝22との間に設置され、インナーフランジ部111が出水口11の閉鎖状態を維持させるように1次支持部としての役割をする。
【0037】
前記多数のヒートコレクター160は、インナーローディングプレート110に締結されるロッキングスクリュー130によってアウターローディングプレート120の下部に共に設置され、ヒューズメタル150は、ロッキングスクリュー130の頭部とヒートコレクター160との間に設置される。
【0038】
このような本発明のスプリンクラーヘッドは、多数個のヒートコレクター160がフレーム20の底面に突出しているので、火災の発生時、火炎の熱気がヒューズメタル150により迅速に伝達され、ヒューズメタル150が溶けるとその空間だけ支えていた力が解除されるので、インナーローディングプレート110からヒートコレクター160までの組立体がリテーニングリングのスプリング力と出水口11の消防水圧力によって下降し、フランジ支え部24に係止されながら、フレーム20の開放された噴射孔23を介して出水される消防水によって火災の鎭圧が行われる。
【0039】
ここで、前記フレーム20のフランジ支え部24は、アウターローディングプレート120の外周面に最大限近接又は接触するように構造を変更し、支持力が大幅に向上するように改善し、アウターローディングプレート120の下端部を支持する2次支持部をなすようにしたことを特徴とする。
【0040】
よって、上側はリテーナリング140によって1次支持され、下側は延長されたフランジ支え部24にアウターローディングプレート120が2次支持される支持力の向上により、ヘッドが
図3のように傾斜型で設置されたり、外部の衝撃を受けた場合にも、インナーローディングプレート110からヒートコレクター160までの組立体は、一側への垂れなどの位置変形が発生しないので、誤作動や漏水の問題が発生することなく、元の設置状態をそのまま堅固に維持できるようになる。
【0041】
ここで、前記ボディー10の出水口11の下面には、スプリングシート170が載置される要部のシート載置部13を備えており、インナーフランジ部111の枠表面には、前記シート載置部13の外周面を覆う補助支持部115を3次支持部として所定高さだけ突出させて備えることができる。
【0042】
よって、前記1次支持部乃至3次支持部による多重支持効果により、インナーローディングプレート110からヒートコレクター160までの組立体は、設置状態がさらに堅固に維持され得るものであって、スプリンクラーヘッドが傾斜型で設置されたり、外部の衝撃を強く受けた場合にも、構造の変形による誤作動や漏水による被害が発生するおそれが全くない。
【0043】
そして、前記ボディー10は、前記インナーフランジ部111の補助支持部115と向かい合う部位に凹入部14を備えており、前記凹入部14には、セッティング時に補助支持部115に押されて圧縮される弾性部材180を設置することができる。
【0044】
前記弾性部材180は、コイルスプリングとして設置してもよく、又は、
図4のように、弾力部が所定高さに置かれるように切り取られた板スプリングとして形成することができる。
【0045】
よって、火災による負圧の解除時に、前記弾性部材180の弾性力でインナーローディングプレート110の下降動作がより迅速に加速され得るので、出水口11を最大限速くオープンさせることができ、消防水の迅速な散水で火災の早期鎭圧効率を高めることができる。
【0046】
そして、インナーローディングプレート110からヒートコレクター160までの組立体は、火災の発生による負圧の解除によって出水口11の消防水圧力を受けて下降するとき、アウターローディングプレート120の枠の外周面がフランジ支え部24に支持された状態で下降する。
【0047】
よって、アウターフランジ部121がフレーム20の内部で垂直に下降可能であり、フランジ支え部24に安定的に係止されながらフレーム20の外周に形成された多数の噴射孔23が全部開放され得るので、消防水の四方の出水量が均一になり、火災鎭圧効率を高めることができる。
【0048】
ここで、前記インナーフランジ部111の上面に備えられるバルブキャップ113の表面は、スプリングシート170の湾曲した高さと水平状態をなすように形成することが好ましい。
【0049】
よって、出水口11から垂直に出水される消防水は、バルブキャップ113の平らな表面にぶつかった後、バルブキャップ113の表面と水平状態であるスプリングシート170にぶつからず、何ら抵抗もなしに同時に四方の噴射孔23を介して水平状態で円滑に出水されるので、ヘッドの中心からさらに遠く出水可能なものであって、従来に比べて出水半径距離をさらに増加させることができる。
【0050】
一例として、散水分布の特例条項がある日本の場合、早期反応型の散水半径は、「r2.6」である一方で、この出願は、それよりさらに遠く散水が可能であり、特例条項を満足する、例えば、「r2.8、r3.0」まで出水され得る。
【0051】
したがって、前記特例条項が許容される場合、スプリンクラーヘッドの設置間隔を拡大できるので、スプリンクラーヘッドの設置個数を減少させることができ、配管の主・副資材製品費用を節減することができ、施工時間及び施工費の節減効果を期待することができる。
【0052】
以上、本発明者によってなされた発明を前記実施例によって具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨から離脱しない範囲で多様に変更可能であることは、この技術分野で通常の知識を有する者にとって自明である。
【符号の説明】
【0053】
10 ボディー
11 出水口
12 螺旋凹入部
13 シート載置部
14 凹入部
20 フレーム
21 螺旋締結部
22 リング係止溝
23 噴射孔
24 フランジ支え部
110 インナーローディングプレート
111 インナーフランジ部
112 スクリュー結合部
113 バルブキャップ
115 補助支持部
120 アウターローディングプレート
130 ロッキングスクリュー
140 リテーナリング
150 ヒューズメタル
160 ヒートコレクター
170 スプリングシート
180 弾性部材