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特開2025-3361複合材製造のための硬化ツールアセンブリ、方法、及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003361
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】複合材製造のための硬化ツールアセンブリ、方法、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   B29C 43/36 20060101AFI20241226BHJP
   B29C 33/18 20060101ALI20241226BHJP
   B29C 33/42 20060101ALI20241226BHJP
   B29C 70/44 20060101ALI20241226BHJP
   B29C 70/22 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
B29C43/36
B29C33/18
B29C33/42
B29C70/44
B29C70/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】112
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024094093
(22)【出願日】2024-06-11
(31)【優先権主張番号】18/340,212
(32)【優先日】2023-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】マーティン, カリーザ ティー.
(72)【発明者】
【氏名】マクベイン, ジェーソン
【テーマコード(参考)】
4F202
4F205
【Fターム(参考)】
4F202AC03
4F202AG03
4F202AH17
4F202AH18
4F202AH28
4F202AH29
4F202AH31
4F202AR07
4F202AR12
4F202CA09
4F202CB01
4F202CK12
4F202CK42
4F202CK43
4F205AD16
4F205HA06
4F205HA09
4F205HA23
4F205HA44
4F205HB01
4F205HC05
4F205HF01
4F205HF23
4F205HF46
4F205HK23
4F205HM04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複合材製造のための硬化ツールアセンブリ、方法及びシステムを提供する。
【解決手段】硬化ツールは、樹脂チャネルを画定するツール表面を含む。カバープレートは樹脂チャネルに重なる。カバープレートは、樹脂チャネルと流体連通する開口部を画定する。開口部は、チャネル軸に沿ってカバープレートの異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置される。硬化ツールアセンブリを用いた複合材製造のための方法も開示される。複合材製造のためのシステムは、硬化ツール、カバープレート、流体不透過層、及び差圧発生器を含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材製造のための硬化ツールアセンブリ(100)であって、
チャネル軸(106)を有する樹脂チャネル(202)を画定するツール表面(104)を含む硬化ツール(102);及び
前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の少なくとも一部分に重なり、前記樹脂チャネル(202)と流体連通する複数の開口部(110)を画定するカバープレート(108)であって、前記複数の開口部(110)は、前記チャネル軸(106)に沿って前記カバープレート(108)の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている、カバープレート(108)
を含む硬化ツールアセンブリ。
【請求項2】
前記カバープレート(108)が、前記チャネル軸(106)に平行であり、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ(1404)の所定の樹脂流動要件に基づいてカスタマイズされている、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項3】
前記複数の開口部(110)の各開口部(110)が断面開口面積を規定し、累積断面開口面積は、前記カバープレート(108)に沿った流量に差異を与えるために、前記チャネル軸(106)に沿って前記カバープレート(108)の前記異なる部分で異なっている、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項4】
所与の部分の最大累積断面開口面積に対する前記所与の部分の前記累積断面開口面積が、約100%、約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%及び約10%のうちの少なくとも1つと等しいか又はそれ未満である、請求項3に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項5】
前記カバープレート(108)の前記異なる部分の前記累積断面開口面積の差異が、前記チャネル軸(106)に沿った前記複数の開口部(110)の開口部(110)群の前記累積断面開口面積の差異に基づいている、請求項3に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項6】
前記開口部(110)群の前記差異が、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づいている、請求項5に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項7】
前記カバープレート(108)の前記異なる部分の前記累積断面開口面積が、対応する部分の開口部(110)群の累積断面開口面積によって規定され、前記開口部(110)群の前記累積断面開口面積が、対応する群における特定の開口部の寸法によって規定される、請求項5に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項8】
前記カバープレート(108)の前記異なる部分の異なる累積断面開口面積が、隣接する群の少なくとも一部分からの特定の開口部の寸法の差異及び隣接する群の少なくとも一部分からの前記特定の開口部の量の差異の少なくとも一方に起因する、請求項7に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項9】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の少なくとも1つの寸法が、前記チャネル軸(106)に沿って異なっている、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項10】
前記複数の開口部(110)の前記少なくとも1つの寸法の差異が、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づいている、請求項9に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項11】
前記複数の開口部(110)の前記少なくとも1つの寸法が、幅、長さ、角度、直径及び深さのうちの少なくとも1つによって異なっている、請求項9に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの寸法が、前記複数の開口部(110)の幅であり、前記幅が、約0.50インチから約2.25インチ、約0.75インチから約2.00インチ、約1.00インチから約1.75インチ、及び約1.25インチから約1.5インチのうちの少なくとも1つにわたっている、請求項9に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項13】
前記複数の開口部(110)の前記幅が、樹脂注入速度を改善し、トラップオフを緩和するために、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ(1404)の所定の樹脂流動要件に基づいている、請求項12に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの寸法が、前記複数の開口部(110)の長さであり、前記長さが、約0.50インチから約2.25インチ、約0.75インチから約2.00インチ、約1.00インチから約1.75インチ、及び約1.25インチから約1.5インチのうちの少なくとも1つにわたっている、請求項9に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの寸法が、前記複数の開口部(110)の角度であり、前記角度が、約5度から約175度、約25度から約155度、約45度から約135度、約65度から約115度、及び約85度から約95度のうちの少なくとも1つにわたっている、請求項9に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの寸法が、前記複数の開口部(110)の直径であり、前記直径が、約0.050インチから約0.750インチ、約0.100インチから約0.700インチ、約0.150インチから約0.650インチ、約0.200インチから約0.600インチ、約0.250インチから約0.550インチ、約0.300インチから約0.500インチ、及び約0.350インチから約0.450インチのうちの少なくとも1つにわたっている、請求項9に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの寸法が、前記複数の開口部(110)の深さであり、前記深さが、約0.040インチから約0.100インチ、約0.050インチから約0.090インチ、及び約0.060インチから約0.080インチのうちの少なくとも1つにわたっている、請求項9に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項18】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の位置が、前記チャネル軸(106)に沿って異なっている、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項19】
前記複数の開口部(110)の前記位置の差異が、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づいている、請求項18に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項20】
前記複数の開口部(110)の前記位置が、前記チャネル軸(106)に沿った前記カバープレート(108)の異なる部分における開口部の異なる量に基づいている、請求項18に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項21】
所与の部分における開口部の最大量に対する前記所与の部分における開口部の前記量が、約100%、約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%及び約10%のうちの少なくとも1つと等しいか又はそれ未満である、請求項20に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項22】
前記複数の開口部(110)の前記位置が、前記チャネル軸(106)を横切る行と前記チャネル軸(106)に沿った列とのアレイに基づいており、異なる位置が、前記行のアレイの少なくとも一部分について行から行へと開口部の量を変化させることによって形成されている、請求項18に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項23】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の形状が、前記チャネル軸(106)に沿って異なっている、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項24】
前記複数の開口部(110)の前記形状の差異が、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づいている、請求項23に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項25】
前記複数の開口部(110)の前記形状が、長方形形状、正方形形状、円形形状、楕円形状、三角形形状、六角形形状、八角形形状、五角形形状、細長い形状、平行四辺形形状、台形形状、及び湾曲したスリット形状のうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項26】
前記複数の開口部(110)の少なくとも一部分が、少なくとも1つの曲線半径、少なくとも1つの幅及び少なくとも1つの長さによって画定される湾曲したスリット開口部を含む、請求項23に記載に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項27】
前記湾曲したスリット開口部の前記少なくとも1つの曲線半径が、約0.050インチから約0.750インチ、約0.100インチから約0.700インチ、約0.150インチから約0.650インチ、約0.200インチから約0.600インチ、約0.250インチから約0.550インチ、約0.300インチから約0.500インチ及び約0.350インチから約0.450インチのうちの少なくとも1つにわたっている、請求項26に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項28】
前記湾曲したスリット開口部の前記少なくとも1つの幅が、約0.50インチから約2.25インチ、約0.75インチから約2.00インチ、約1.00インチから約1.75インチ及び約1.25インチから約1.5インチのうちの少なくとも1つにわたっている、請求項26に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項29】
前記湾曲したスリット開口部の前記少なくとも1つの長さが、約0.50インチから概ね前記樹脂チャネル(202)の長さ、約1インチから約120インチ、約2インチから約96インチ、約4インチから約72インチ、約6インチから約48インチ、及び約8インチから約24インチのうちの少なくとも1つにわたっている、請求項26に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項30】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の側壁(208)のピッチが、前記チャネル軸(106)に沿って異なっている、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項31】
前記複数の開口部(110)の前記側壁(208)の前記ピッチの差異が、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づいている、請求項30に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項32】
前記複数の開口部(110)の前記側壁(208)の前記ピッチが、前記側壁(208)の角度、前記側壁(208)の傾斜、及び前記側壁(208)の深さのうちの少なくとも1つによって異なっている、請求項30に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項33】
前記複数の開口部(110)の前記側壁(208)の前記ピッチが、約45度から約90度、約50度から約85度、約55度から約80度、約60度から約75度、及び約65度から約70度のうちの少なくとも1つにわたっている、請求項30に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項34】
前記複数の開口部(110)の隣接する開口部間の間隔が、約0.0375インチを超える、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項35】
前記樹脂チャネル(202)が、約0.15インチから約0.60インチ、約0.20インチから約0.50インチ、約0.25インチから約0.45インチ、及び約0.30インチから約0.40インチのうちの少なくとも1つにわたるチャネル深さ(204)を有する、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項36】
前記樹脂チャネル(202)が、約0.20インチから約0.80インチ、約0.30インチから約0.70インチ、及び約0.40インチから約0.60インチのうちの少なくとも1つにわたるチャネル幅(206)を有する、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項37】
前記硬化ツール(102)に対する前記樹脂チャネル(202)の位置が、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ(1404)の所定の樹脂流動要件に基づいている、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項38】
前記樹脂チャネル(202)がチャネル幅(206)を有し、前記カバープレート(108)が前記チャネル幅(206)よりも大きいプレート幅を有し、前記複数の開口部(110)の少なくとも一部分が前記チャネル幅(206)を越えて延びている、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項39】
前記プレート幅が、前記チャネル幅(206)の最大400パーセント、前記チャネル幅(206)の最大350パーセント、前記チャネル幅(206)の最大300パーセント、前記チャネル幅(206)の最大250パーセント、前記チャネル幅(206)の最大200パーセント、及び前記チャネル幅(206)の最大150パーセントのうちの少なくとも1つである、請求項38に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項40】
前記硬化ツール(102)が、前記カバープレート(108)を前記樹脂チャネル(202)と位置合わせするための、前記ツール表面(104)の前記樹脂チャネル(202)の両側(210)に沿った肩部(402)を含む、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項41】
前記カバープレート(108)が、前記カバープレート(108)のプレート表面(404)が前記ツール表面(104)と実質的に面一になるように、前記肩部(402)の少なくとも一部分に重なる、請求項40に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項42】
前記樹脂チャネル(202)がチャネル幅(206)を有し、前記カバープレート(108)が、前記プレート表面(404)を前記肩部(402)の上方に持ち上げる支持部材(406)を含み、前記複数の開口部(110)の少なくとも一部分が、前記肩部(402)の上で前記チャネル幅(206)を越えて延びている、請求項41に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項43】
前記カバープレート(108)が、前記樹脂チャネル(202)から、前記複数の開口部(110)の、前記チャネル幅(206)を越えて延びる前記部分を通る流体経路を提供し、前記流体経路が、前記肩部(402)に沿っており、対応する前記開口部(110)を通っている、請求項42に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項44】
前記硬化ツール(102)が、前記カバープレート(108)を前記樹脂チャネル(202)と位置合わせするための、前記ツール表面(104)の前記樹脂チャネル(202)の両側(210)に沿った面取り部(502)を含む、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項45】
前記カバープレート(108)が、前記カバープレート(108)のプレート表面(404)が前記ツール表面(104)と実質的に平一になるように、前記面取り部(502)の少なくとも一部分に重なる、請求項44に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項46】
前記樹脂チャネル(202)がチャネル幅(206)を有し、前記複数の開口部(110)の少なくとも一部分が、前記面取り部(502)の上で前記チャネル幅(206)を越えて延びており、前記カバープレート(108)が、前記樹脂チャネル(202)から、前記複数の開口部(110)の、前記チャネル幅(206)を越えて延びる前記部分を通る流体経路を提供し、前記流体経路が、前記面取り部(502)に沿っており、対応する前記開口部(110)を通っている、請求項45に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項47】
前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の第2の部分に重なるように構成され、前記樹脂チャネル(202)と流体連通する第2の複数の開口部(604)を画定する第2のカバープレート(602)であって、前記第2の複数の開口部(604)は、前記チャネル軸(106)に沿って前記第2のカバープレート(602)の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている、第2のカバープレート(602)
をさらに含む、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項48】
前記カバープレート(108)及び前記第2のカバープレート(602)が、前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の異なる部分に重なる、請求項47に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項49】
前記第2のカバープレート(602)の前記異なる部分を通る流量の差異が、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づいている、請求項47に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項50】
前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の少なくとも前記部分に重なるように構成され、前記樹脂チャネル(202)と流体連通する第2の複数の開口部(604)を画定する第2のカバープレート(602)であって、前記第2の複数の開口部(604)は、前記チャネル軸(106)に沿って前記第2のカバープレート(602)の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている、第2のカバープレート(602)
をさらに含む、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項51】
前記カバープレート(108)と前記第2のカバープレート(602)が、前記硬化ツール(102)と前記樹脂チャネル(202)に関連して交換可能である、請求項50に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項52】
前記第2のカバープレート(602)の前記異なる部分を通る前記流量の差異が、第2の複合材部品の成形に関連する第2のドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づいている、請求項50に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項53】
前記カバープレート(108)が、複数の複合材部品の成形に関連して再利用可能である、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項54】
前記カバープレート(108)が、複数の複合材部品の成形に関連して消耗されない、請求項1に記載の硬化ツールアセンブリ。
【請求項55】
複合材製造のための方法(2700)であって、
樹脂チャネル(202)を通して樹脂の波面を流すこと(2702)、
前記樹脂の波面を、前記樹脂チャネル(202)からカバープレート(108)上に流すこと(2704)、
前記樹脂の波面を、前記カバープレート(108)における開口部(110)を通して流すこと(2706)、及び
前記樹脂の波面を、含浸に達するまで、前記カバープレート(108)における前記開口部(110)からドライファブリックレイアップ(1404)に流入させること(2708)
を含む方法。
【請求項56】
前記カバープレート(108)がスロット付きカバーを含み、前記開口部(110)がスロットを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記ドライファブリックレイアップ(1402)がドライプリフォームを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
複合材製造のための方法(1900)であって、
パッドアップ領域(1405)を有するドライファブリックレイアップ(1404)を、硬化ツール(102)のツール表面(104)に配置すること(1902)であって、前記ツール表面(104)は、チャネル幅(206)及びチャネル軸(106)を有する相互接続された複数の樹脂チャネル(202)を画定し、前記相互接続された複数の樹脂チャネル(202)は、前記ドライファブリックレイアップ(1404)に樹脂を分配するための戦略的経路を画定し、前記パッドアップ領域(1405)を有する前記ドライファブリックレイアップ(1404)は、前記相互接続された複数の樹脂チャネル(202)に重なる複数のカバープレート(108)の上に配置され、各カバープレート(108)は、前記チャネル幅(206)を越えて延びるプレート幅を有し、各カバープレート(108)は、その少なくとも一部分が前記チャネル幅(206)を越えて延びる複数の開口部(110)を含み、各カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)は、前記ドライファブリックレイアップ(1404)に前記樹脂を分配するための戦略的経路をさらに画定し、前記複数のカバープレート(108)の前記プレート幅は、前記パッドアップ領域(1405)において他の領域よりも戦略的に広い、ドライファブリックレイアップ(1404)を配置すること(1902)と、
前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に、前記ツール表面(104)に対向する流体不浸透層(1406)を配置すること(1904)と、
前記流体不浸透層(1406)を、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上でツール表面(104)に密封し、前記流体不浸透層(1406)と前記ツール表面(104)との間に密封容積を形成すること(1906)と、
液体樹脂を、樹脂供給源(1402)から前記密封容積に供給すること(1908)と、
前記密封容積に差圧を供給して、前記液体樹脂を、前記樹脂供給源(1402)から前記密封容積に流入させること(1910)と、
前記差圧に応答して、前記密封容積内の前記液体樹脂を、前記相互接続された複数の樹脂チャネル(202)に導くこと(1912)と、
前記差圧にさらに応答して、前記液体樹脂を、前記相互接続された複数の樹脂チャネル(202)から、前記複数のカバープレート(108)における前記複数の開口部(110)を通して、前記パッドアップ領域(1405)を有する前記ドライファブリックレイアップ(1404)にさらに導くこと(1914)と
を含む方法。
【請求項59】
複合材製造のための方法(700)であって、
ドライファブリックレイアップ(1404)を、硬化ツール(102)のツール表面(104)に配置すること(702)であって、前記ツール表面(104)は、チャネル軸(106)を有する樹脂チャネル(202)を画定し、前記ドライファブリックレイアップ(1404)は、前記樹脂チャネル(202)に重なるカバープレート(108)の上に配置される、ドライファブリックレイアップを配置すること(702)と、
前記ツール表面(104)に対向する流体不浸透層(1406)を、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に配置すること(704)と、
前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上で前記ツール表面(104)に前記流体不浸透層(1406)を密封して、前記流体不浸透層(1406)と前記ツール表面(104)との間に密封容積を形成すること(706)と、
樹脂供給源(1402)から前記密封容積に液体樹脂を供給すること(708)と、
前記密封容積に差圧を供給して、前記液体樹脂を、前記樹脂供給源(1402)から前記密封容積に流入させること(710)と、
前記差圧に応答して、前記密封容積内の前記液体樹脂を前記樹脂チャネル(202)に導くこと(712)と、
前記差圧にさらに応答して、前記液体樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記カバープレート(108)における複数の開口部(110)を通して、前記ドライファブリックレイアップ(1404)にさらに導くこと(714)であって、前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)は、前記カバープレート(108)の異なる部分を通して、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の対応する部分に異なる流量を提供するように配置される、前記液体樹脂をさらに導くこと(714)と
を含む方法。
【請求項60】
前記ドライファブリックレイアップ(1404)が、プリフォームドライファブリックレイアップ(1404)を含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記プリフォームドライファブリックレイアップ(1404)が、タックされた複数のドライファブリックプライを含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記ドライファブリックレイアップ(1404)が、ドライファブリックプライのスタックを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項63】
前記スタック内の前記ドライファブリックプライがタックされる、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記流体不浸透層(1406)が真空バッグ(1502)を含み、前記差圧が真空であり、前記方法が、
前記真空バッグ(1502)を前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に配置すること(802)と、
前記真空バッグ(1502)を前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上で前記ツール表面(104)に密封して、前記真空バッグ(1502)と前記ツール表面(104)との間に前記密封容積を形成すること(804)と
をさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項65】
真空バッグ(1502)を配置すること(802)の前に、前記ドライファブリック(1404)の上に剥離フィルム(1410)を配置すること(806)
をさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記真空バッグ(1502)を配置すること(802)の前に、前記剥離フィルム(1410)の上にブリーザークロス(1412)を配置すること(808)
をさらに含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記真空バッグ(1502)を配置すること(802)の前に、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上にブリーザークロス(1412)を配置すること(810)
をさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項68】
前記流体不浸透層(1406)が、前記硬化ツール(102)の前記ツール表面(104)に対向する第2の表面(1604)を有する第2のツール(1602)を含み、前記差圧が正圧であり、前記方法が、
前記第2のツール(1602)を前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に配置すること(902)と、
前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上で前記ツール表面(104)に前記第2の表面(1604)を密封して、前記第2の表面(1604)と前記ツール表面(104)との間に密封容積を形成すること(904)と
をさらに含む、請求項59に記載の方法(900)。
【請求項69】
前記第2のツール(1602)を配置すること(902)の前に、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に剥離フィルム(1410)を配置すること(906)
をさらに含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記ドライファブリックレイアップ(1404)を前記ツール表面(104)に配置すること(702)の前に、前記硬化ツール(102)の前記ツール表面(104)の上に剥離フィルム(1410)を配置すること(812)
をさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項71】
前記ドライファブリックレイアップ(1404)を配置すること(702)の前に、前記剥離フィルム(1410)の上にブリーザークロス(1412)を配置すること(814)
をさらに含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記ドライファブリックレイアップ(1404)を前記ツール表面(104)に配置すること(702)の前に、前記硬化ツール(102)の前記ツール表面(104)の上にブリーザークロス(1412)を配置すること(816)
をさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項73】
前記複数の開口部(110)の各開口部(110)が断面開口面積を規定し、累積断面開口面積は、前記カバープレート(108)に沿った流量に差異を与えるために、前記チャネル軸(106)に沿って前記カバープレート(108)の前記異なる部分で異なる、請求項59に記載の方法。
【請求項74】
前記カバープレート(108)の前記異なる部分の前記累積断面開口面積の差異が、前記チャネル軸(106)に沿った前記複数の開口部(110)の開口部(110)群の前記累積断面開口面積の差異に基づき、前記液体樹脂をさらに導くこと(714)が、
前記液体樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記チャネル軸(106)に沿って前記開口部(110)群の前記異なる累積断面開口面積を通して、前記ドライファブリックレイアップ(1404)に導くこと(1002)
を含む、請求項73に記載の方法(1000)。
【請求項75】
前記開口部(110)群の前記差異が、複合材部品の成形に関連する前記ドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の少なくとも1つの寸法が、前記チャネル軸(106)に沿って異なる、請求項59に記載の方法。
【請求項77】
前記複数の開口部(110)の前記少なくとも1つの寸法の差異が、複合材部品の成形に関連する前記ドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の位置が、前記チャネル軸(106)に沿って異なる、請求項59に記載の方法。
【請求項79】
前記複数の開口部(110)の前記位置の差異が、複合材部品の成形に関連する前記ドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の形状が、前記チャネル軸(106)に沿って異なる、請求項59に記載の方法。
【請求項81】
前記複数の開口部(110)の前記形状の差異が、複合材部品の成形に関連する前記ドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記複数の開口部(110)の少なくとも一部分が、少なくとも1つの曲線半径、少なくとも1つの幅及び少なくとも1つの長さによって画定される湾曲したスリット開口部を含む、請求項80に記載に記載の方法。
【請求項83】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の側壁(208)のピッチが、前記チャネル軸(106)に沿って異なる、請求項59に記載の方法。
【請求項84】
前記複数の開口部(110)の前記側壁(208)の前記ピッチの差異が、複合材部品の成形に関連する前記ドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記樹脂チャネル(202)がチャネル幅(206)を有し、前記カバープレート(108)が前記チャネル幅(206)よりも大きいプレート幅を有し、前記複数の開口部(110)の少なくとも一部分が前記チャネル幅(206)を越えて延びる、請求項59に記載の方法。
【請求項86】
前記樹脂チャネル(202)がチャネル幅(206)を有し、前記硬化ツール(102)が、前記ツール表面(104)の前記樹脂チャネル(202)の両側(210)に沿って肩部(402)を含み、前記カバープレート(108)が、前記樹脂チャネル(202)から、前記樹脂チャネル(202)の前記チャネル幅(206)を越えて延びる前記複数の開口部(110)の一部分を通る流体経路を提供し、前記流体経路が、前記肩部(402)に沿っており、対応する前記開口部(110)を通り、前記液体樹脂をさらに導くこと(714)が、
前記液体樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記複数の開口部(110)の、前記チャネル幅(206)を越えて延びる前記部分を通し、前記肩部(402)に沿った前記流体経路を介して、前記ドライファブリックレイアップ(1404)に導くこと(1102)
を含む、請求項59に記載の方法(1100)。
【請求項87】
前記樹脂チャネル(202)がチャネル幅(206)を有し、前記硬化ツール(102)が、前記ツール表面(104)の前記樹脂チャネル(202)の両側(210)に沿って面取り部(502)を含み、前記カバープレート(108)が、前記樹脂チャネル(202)から、前記複数の開口部(110)の、前記樹脂チャネル(202)の前記チャネル幅(206)を越えて延びる一部分を通る流体経路を提供し、前記流体経路が、前記面取り部(502)に沿っており、対応する前記開口部(110)を通り、前記液体樹脂をさらに導くこと(714)が、
前記液体樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記複数の開口部(110)の、前記チャネル幅(206)を越えて延びる前記部分を通し、前記面取り部(502)に沿った前記流体経路を介して、前記ドライファブリックレイアップ(1404)に導くこと(1202)
を含む、請求項59に記載の方法(1200)。
【請求項88】
前記ドライファブリックレイアップ(1404)が、前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の第2の部分に重なる第2のカバープレート(602)の上にも配置され、前記液体樹脂をさらに導くこと(714)が、
前記差圧にさらに応答して、前記液状樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記第2のカバープレート(602)における第2の複数の開口部(604)を通して、前記ドライファブリックレイアップ(1404)に導くこと(1302)であって、前記第2の複数の開口部(604)は、前記チャネル軸(106)に沿って前記第2のカバープレート(602)の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置される、前記液状樹脂を導くこと(1302)
を含む、請求項59に記載の方法(1300)。
【請求項89】
前記カバープレート(108)及び前記第2のカバープレート(602)が、前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の異なる部分に重なる、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記第2のカバープレート(602)の前記異なる部分を通る前記流量の差異が、複合材部品の成形に関連する前記ドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
複合材製造のためのシステム(1400)であって、
チャネル軸(106)を有する樹脂チャネル(202)を画定するツール表面(104)を含む硬化ツール(102)であって、前記樹脂チャネル(202)は、樹脂供給源(1402)から液体樹脂を受け取るように構成されている、硬化ツール(102)、
前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の少なくとも一部分に重なり、前記樹脂チャネル(202)と流体連通する複数の開口部(110)を画定するカバープレート(108)であって、前記複数の開口部(110)は、前記チャネル軸(106)に沿って前記カバープレート(108)の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されており、前記カバープレート(108)及び前記ツール表面(104)は、ドライファブリックレイアップ(1404)を受け取るように構成されている、カバープレート(108)、
前記ツール表面(104)に対向し、前記ドライファブリックレイアップ(1404)が前記ツール表面(104)及び前記カバープレート(108)に配置された後に前記ドライファブリックレイアップ(1404)に重なるように構成された流体不浸透層(1406)であって、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上で前記ツール表面(104)に密封されて、前記流体不浸透層(1406)と前記ツール表面(104)との間に密封容積を形成するように構成されている流体不浸透層(1406)、並びに
前記密封容積内部に差圧を確立して、前記液体樹脂を、前記樹脂供給源(1402)から前記密封容積に流入させるように構成され、前記密封容積内の前記液体樹脂を前記樹脂チャネル(202)に導くように構成され、かつ前記液体樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)を通して前記ドライファブリックレイアップ(1404)にさらに導くように構成された差圧発生器(1408)であって、前記複数の開口部(110)は、前記カバープレート(108)の前記異なる部分を通して、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の対応する部分に異なる流量を提供するように配置されている、差圧発生器(1408)
を含むシステム。
【請求項92】
前記差圧が真空であり、前記流体不浸透層(1406)が、
前記ドライファブリックレイアップ(1404)に重なるように構成され、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上で前記ツール表面(104)に密封されて、前記真空バッグ(1502)と前記ツール表面(104)との間に密封容積を形成するように構成された真空バッグ(1502)
を含む、請求項91に記載のシステム。
【請求項93】
前記真空バッグ(1502)を前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に配置する前に、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に配置されるように構成された剥離フィルム(1410)
をさらに含む、請求項92に記載のシステム。
【請求項94】
前記真空バッグ(1502)を前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に配置する前に、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に配置されるように構成されたブリーザークロス(1412)
をさらに含む、請求項92に記載のシステム。
【請求項95】
前記差圧発生器(1408)が、
前記真空バッグ(1502)と前記ツール表面(104)との間の前記密封容積内部に真空を確立して、前記液体樹脂を、前記樹脂供給源から前記密封容積に流入させるように構成され、前記密封容積内の前記液体樹脂を前記樹脂チャネル(202)に導くように構成され、前記液体樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)を通して前記ドライファブリックレイアップ(1404)にさらに導くように構成され、かつ樹脂廃棄物を、前記密封容積から樹脂回収器(1506)に導くように構成された真空ポンプ(1504)
を含む、請求項92に記載のシステム。
【請求項96】
前記差圧が正圧であり、前記流体不浸透層(1406)が、
前記硬化ツール(102)の前記ツール表面(104)に対向する第2の表面(1604)を有し、前記ドライファブリックレイアップ(1404)に重なるように構成された第2のツール(1602)であって、前記第2の表面(1604)は、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上で前記ツール表面(104)に密封されて、前記第2の表面(1604)と前記ツール表面(104)との間に前記密封容積を形成するように構成されている、第2のツール(1602)
を含む、請求項91に記載のシステム。
【請求項97】
前記第2のツール(1602)を前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に配置する前に、前記ドライファブリックレイアップ(1404)の上に配置されるように構成された剥離フィルム(1410)
をさらに含む、請求項96に記載のシステム。
【請求項98】
前記差圧発生器(1408)が、
前記第2の表面(1604)と前記ツール表面(104)との間の前記密封容積内部に正圧を確立して、前記液体樹脂を、前記樹脂供給源から前記密封容積に流入させるように構成され、前記密封容積内の前記液体樹脂を前記樹脂チャネル(202)に導くように構成され、前記液体樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)を通して前記ドライファブリックレイアップ(1404)にさらに導くように構成され、かつ樹脂廃棄物を、前記密封容積から樹脂回収器(1506)に導くように構成された樹脂ポンプ(1702)
を含む、請求項96に記載のシステム。
【請求項99】
前記複数の開口部(110)の各開口部(110)が断面開口面積を規定し、累積断面開口面積が、前記カバープレート(108)に沿った流量に差異を与えるために、前記チャネル軸(106)に沿って前記カバープレート(108)の前記異なる部分で異なっている、請求項91に記載のシステム。
【請求項100】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の少なくとも1つの寸法が、前記チャネル軸(106)に沿って異なっている、請求項91に記載のシステム。
【請求項101】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の位置が、前記チャネル軸(106)に沿って異なっている、請求項91に記載のシステム。
【請求項102】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の形状が、前記チャネル軸(106)に沿って異なっている、請求項91に記載のシステム。
【請求項103】
前記カバープレート(108)における前記複数の開口部(110)の側壁(208)のピッチが、前記チャネル軸(106)に沿って異なっている、請求項91に記載のシステム。
【請求項104】
前記樹脂チャネル(202)がチャネル幅(206)を有し、前記カバープレート(108)が前記チャネル幅(206)よりも大きいプレート幅を有し、前記複数の開口部(110)の少なくとも一部分が前記チャネル幅(206)を越えて延びている、請求項91に記載のシステム。
【請求項105】
前記樹脂チャネル(202)がチャネル幅(206)を有し、前記硬化ツール(102)が、
前記ツール表面(104)の前記樹脂チャネル(202)の両側(210)に沿った肩部(402)であって、前記カバープレート(108)が、前記樹脂チャネル(202)から、前記複数の開口部(110)の、前記樹脂チャネル(202)の前記チャネル幅(206)を越えて延びる一部分を通る流体経路を提供し、前記流体経路が、前記肩部(402)に沿っており、対応する前記開口部(110)を通っている、肩部(402)
を含み、
前記差圧発生器(1408)が、前記液体樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記複数の開口部(110)の、前記チャネル幅(206)を越えて延びる前記部分を通し、前記肩部(402)に沿った前記流体経路を介して、前記ドライファブリックレイアップ(1404)に導くように構成されている、
請求項91に記載のシステム。
【請求項106】
前記樹脂チャネル(202)がチャネル幅(206)を有し、前記硬化ツール(102)が、
前記ツール表面(104)の前記樹脂チャネル(202)の両側(210)に沿った面取り部(502)であって、前記カバープレート(108)が、前記樹脂チャネル(202)から、前記複数の開口部(110)の、前記樹脂チャネル(202)の前記チャネル幅(206)を越えて延びる一部分を通る流体経路を提供し、前記流体経路が、前記面取り部(502)に沿っており、対応する前記開口部(110)を通っている、面取り部(502)
を含み、
前記差圧発生器(1408)が、前記液体樹脂を、前記樹脂チャネル(202)から、前記複数の開口部(110)の、前記チャネル幅(206)を越えて延びる前記部分を通し、前記面取り部(402)に沿った前記流体経路を介して、前記ドライファブリックレイアップ(1404)に導くように構成されている、
請求項91に記載のシステム。
【請求項107】
前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の第2の部分に重なるように構成され、前記樹脂チャネル(202)と流体連通する第2の複数の開口部(604)を画定する第2のカバープレート(602)であって、前記第2の複数の開口部(604)は、前記チャネル軸(106)に沿って前記第2のカバープレート(602)の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている、第2のカバープレート(602)
をさらに含む、請求項91に記載のシステム。
【請求項108】
前記カバープレート(108)及び前記第2のカバープレート(602)が、前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の異なる部分に重なっている、請求項107に記載のシステム。
【請求項109】
前記第2のカバープレート(602)の前記異なる部分を通る前記流量の差異が、複合材部品の成形に関連する前記ドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づいている、請求項107に記載のシステム。
【請求項110】
前記チャネル軸(106)に沿って前記樹脂チャネル(202)の少なくとも前記部分に重なるように構成され、前記樹脂チャネル(202)と流体連通する第2の複数の開口部(604)を画定する第2のカバープレート(602)であって、前記第2の複数の開口部(604)は、前記チャネル軸(106)に沿って前記第2のカバープレート(602)の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている、第2のカバープレート(602)
をさらに含む、請求項91に記載のシステム。
【請求項111】
前記カバープレート(108)と前記第2のカバープレート(602)が、前記硬化ツール(102)と前記樹脂チャネル(202)に関連して交換可能である、請求項110に記載のシステム。
【請求項112】
前記第2のカバープレート(602)の前記異なる部分を通る前記流量の差異が、第2の複合材部品の成形に関連する第2のドライファブリックレイアップ(1404)の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づいている、請求項110に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、概して、複合材料製造の間の硬化ツールにおける液体樹脂の分配に関し、特に、樹脂の分配を強化し、マークオフを低減し、トラップオフを緩和するための樹脂チャネル及びチャネルカバープレートの使用に関する。チャネルからドライファブリックレイアップに樹脂を流すための種々のタイプの開口部を有する種々のタイプのカバープレート。樹脂の分配を容易にするために、チャネルの幅を超える種々の幅のカバープレートが考案される。加えて、複合材製造のための種々のシステム及び樹脂の分配を制御するための技術が考案される。
【背景技術】
【0002】
[0002]複合材料製造の間に注入を行うための現在の樹脂分配方法は、流動媒体及び溝を使用する。このような方法では、溝の断面積が小さいことにより樹脂流動の長さが増すにつれて圧力が低下するため、大型部品のために複数の注入口が必要となる。圧力の低下により、部品の充填に要する時間が長くなり得る。圧力の低下を補うために、流動媒体及び溝と共に複数の注入口を使用するが、これは配管工事を複雑にする。加えて、樹脂分配媒体(例えば、流動媒体)又は溝を戦略的に配置することは、樹脂注入口に近接させることが必要であるため困難である。大型部品は、充填時間を短縮するために、部品の大きな表面積をカバーする樹脂分配方法を必要とする。これは、部品のマークオフのための幅が限られているため、溝では実現が難しい。消耗流動媒体の使用は、これを手作業でレイアップすることが、オペレーターのミス、表面仕上げの問題、成形の困難さ、及び全体的な生産時間とコストの増加を招く可能性があるため、大型部品にとって懸念材料である。
【0003】
[0003]したがって、当業者は、複合材製造の間の樹脂注入の技術を改善するための研究開発努力を続けている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]開示されるのは、複合材製造のための硬化ツールアセンブリ、方法及びシステムの例である。以下は、本開示による主題の非包括的な実施例であり、特許請求されるものも、されないものもある。
【0005】
[0005]一実施例において、開示される複合材製造のための硬化ツールアセンブリは、硬化ツールとカバープレートとを含む。硬化ツールは、チャネル軸を有する樹脂チャネルを画定するツール表面を含む。カバープレートは、チャネル軸に沿って樹脂チャネルの少なくとも一部分に重なる。カバープレートは、樹脂チャネルと流体連通する複数の開口部を画定する。複数の開口部は、チャネル軸に沿ってカバープレートの異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置される。
【0006】
[0006]一実施例において、開示される複合材製造のための方法は、(1)パッドアップ領域を有するドライファブリックレイアップを、硬化ツールのツール表面に配置すること
を含む。ツール表面は、チャネル幅及びチャネル軸を有する相互接続された複数の樹脂チャネルを画定する。相互接続された複数の樹脂チャネルは、ドライファブリックレイアップに樹脂を分配するための戦略的経路を画定する。パッドアップ領域を有するドライファブリックレイアップは、相互接続された複数の樹脂チャネルに重なる複数のカバープレートの上に配置される。各カバープレートは、チャネル幅を越えて延びるプレート幅を有する。各カバープレートは複数の開口部を含み、その少なくとも一部分はチャネル幅を越えて延びる。各カバープレートにおける複数の開口部はさらに、ドライファブリックレイアップに樹脂を分配するための戦略的経路を画定する。複数のカバープレートのプレート幅は、戦略的に、他の領域よりもパッドアップ領域で広い。この実施例では、開示される方法はまた、(2)ツール表面に対向する流体不浸透層を、ドライファブリックレイアップの上に配置すること;(3)流体不浸透層を、ドライファブリックレイアップの上でツール表面に密封して、流体不浸透層とツール表面との間に密封容積を形成すること;(4)樹脂供給源から密封容積に液体樹脂を供給すること;(5)密封容積に差圧を供給して、液体樹脂を、樹脂供給源から密封容積に流入させること;(6)差圧に応答して、密封容積内の液体樹脂を、相互接続された複数の樹脂チャネルに導くこと;及び(7)差圧にさらに応答して、液体樹脂を、相互接続された複数の樹脂チャネルから、複数のカバープレートにおける複数の開口部を通して、パッドアップ領域を有するドライファブリックレイアップにさらに導くこと
を含む。
【0007】
[0007]別の実施例では、開示される複合材製造のための方法は、(1)ドライファブリックレイアップを、硬化ツールのツール表面に配置することであって、ツール表面は、チャネル軸を有する樹脂チャネルを画定し、ドライファブリックレイアップは、樹脂チャネルに重なるカバープレートの上に配置される、ドライファブリックレイアップを配置すること;(2)ツール表面に対向する流体不浸透層を、ドライファブリックレイアップの上に配置すること;(3)ドライファブリックレイアップの上でツール表面に流体不浸透層を密封して、流体不浸透層とツール表面との間に密封容積を形成すること;(4)樹脂供給源から密封容積に液体樹脂を供給すること;(5)密封容積に差圧を供給して、樹脂供給源から密封容積に液体樹脂を流入させること;(6)差圧に応答して、密封容積内の液体樹脂を樹脂チャネルに導くこと;及び(7)差圧にさらに応答して、液体樹脂を、樹脂チャネルからカバープレートにおける複数の開口部を通して、ドライファブリックレイアップにさらに導くことであって、カバープレートの複数の開口部は、カバープレートにおける異なる部分を通して、ドライファブリックレイアップの対応する部分に異なる流量を提供するように配置される、液体樹脂を導くこと
を含む。
【0008】
[0008]一実施例では、複合材製造のためのシステムは、硬化ツール、カバープレート、流体不浸透層、及び差圧発生器を含む。硬化ツールは、チャネル軸を有する樹脂チャネルを画定するツール表面を含む。樹脂チャネルは、樹脂供給源から液体樹脂を受け取るように構成される。カバープレートは、チャネル軸に沿って樹脂チャネルの少なくとも一部分に重なる。カバープレートは、樹脂チャネルと流体連通する複数の開口部を画定する。複数の開口部は、チャネル軸に沿ってカバープレートの異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置される。カバープレート及びツール表面は、ドライファブリックレイアップを受け取るように構成される。流体不浸透層は、ツール表面に対向し、ドライファブリックレイアップがツール表面及びカバープレート上に配置された後で、ドライファブリックレイアップに重なるように構成される。流体不浸透層は、ドライファブリックレイアップの上でツール表面に密封されて、流体不浸透層とツール表面との間に密封容積を形成するように構成される。差圧発生器は、密封容積内部に差圧を確立して、液体樹脂を、樹脂供給源から密封容積に流入させるように構成され、液体樹脂を、密封容積内の樹脂チャネルに導くように構成され、さらには液体樹脂を、樹脂チャネルから、カバープレートにおける複数の開口部を通してドライファブリックレイアップに導くように構成される。複数の開口部は、カバープレートの異なる部分を通して、ドライファブリックレイアップの対応する部分に異なる流量を提供するように配置される。
【0009】
[0009]開示される複合材製造のための硬化ツールアセンブリ、方法及びシステムの他の実施例は、以下の詳細な説明、添付図面及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】[0010]複合材製造のための硬化ツールアセンブリの一実施例の上面図である。
図2】[0011]図1の硬化ツールアセンブリの一実施例のA-A断面図である。
図3】[0012]図1の硬化ツールアセンブリの一実施例のB-B断面図である。
図4】[0013]図1の硬化ツールアセンブリの代替的実施例のA-A断面図である。
図5】[0014]図1の硬化ツールアセンブリの別の代替的実施例のA-A断面図である。
図6】[0015]複合材製造のための硬化ツールアセンブリの別の実施例の上面図である。
図7】[0016]複合材製造のための方法の一実施例のフロー図である。
図8A】[0017]図7と組み合わせられる、複合材製造のための方法の別の実施例のフロー図である。
図8B図7と組み合わせられる、複合材製造のための方法の別の実施例のフロー図である。
図9】[0018]図7と組み合わせられる、複合材製造のための方法の、また別の実施例のフロー図である。
図10】[0019]図7と組み合わせられる、複合材製造のための方法のまた別の実施例のフロー図である。
図11】[0020]図7と組み合わせられる、複合材製造のための方法のまた別の実施例のフロー図である。
図12】[0021]図7と組み合わせられる、複合材製造のための方法の別の実施例のフロー図である。
図13】[0022]図7と組み合わせられる、複合材製造のための方法のまた別の実施例のフロー図である。
図14】[0023]複合材製造のためのシステムの一実施例の機能図である。
図15】[0024]複合材製造のためのシステムの別の実施例の機能図である。
図16】[0025]複合材製造のためのシステムのまた別の実施例の機能図である。
図17】[0026]複合材製造のためのシステムのまた別の実施例の機能ブロック図である。
図18】[0027]複合材製造のための硬化ツールアセンブリの別の実施例の上面斜視図である。
図19】[0028]複合材製造のための方法の別の実施例のフロー図である。
図20】[0029]図1の硬化ツールアセンブリ用のカバープレートの一実施例の上面斜視図である。
図21】[0030]図1の硬化ツールアセンブリ用のカバープレートの別の実施例の上面斜視図である。
図22】[0031]図1の硬化ツールアセンブリ用のカバープレートのまた別の実施例の上面斜視図である。
図23】[0032]図1の硬化ツールアセンブリ用のカバープレートのまた別の実施例の上面斜視図である。
図24】[0033]図1の硬化ツールアセンブリ用のカバープレートのまた別の実施例の上面斜視図である。
図25】[0034]図1の硬化ツールアセンブリ用のカバープレートの別の実施例の上面斜視図である。
図26A】[0035]複合材製造プロセスをモデル化することによってドライファブリックレイアップに樹脂が注入される段階を示す複合材部品の上面斜視図である。
図26B】複合材製造プロセスをモデル化することによってドライファブリックレイアップに樹脂が注入される段階を示す複合材部品の上面斜視図である。
図26C】複合材製造プロセスをモデル化することによってドライファブリックレイアップに樹脂が注入される段階を示す複合材部品の上面斜視図である。
図26D】複合材製造プロセスをモデル化することによってドライファブリックレイアップに樹脂が注入される段階を示す複合材部品の上面斜視図である。
図27】[0036]複合材製造のための方法のまた別の実施例のフロー図である。
図28】[0037]本明細書に開示される複合材製造のための方法の実施例のうちの1つ又は複数を実施する航空機の製造及び保守方法論のブロック図である。
図29】[0038]本明細書に開示される複合材製造のための硬化ツールアセンブリ、方法及びシステムの実施例のうちの1つ又は複数を使用して製造された1つ又は複数の部品を組み込んだ航空機の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0039]本明細書で開示される複合材製造のための硬化ツールアセンブリ、方法及びシステムの種々の実施例は、チャネルの上のカバープレートにおける異なるスロット幅を使用して、マンドレル内のチャネルからプリフォームへの樹脂の移動を制御することにより、樹脂流動の制御を提供する。チャネルは、プリフォームへの樹脂の移動速度を上昇させる。カバープレートは、マークオフを低減する。スロット幅は、注入速度に影響し、トラップオフを緩和する。例えば、カバープレートの幅、ひいてはスロットの到達範囲は、樹脂と部品との接触面積を増加させるために、溝幅よりも有意に大きくすることができる。カバープレートは、再利用可能であるため、部品及びその他の考慮事項に応じて樹脂注入の間の消耗媒体の必要性を排除及び/又は低減しうる。
【0012】
[0040]例として、図1~6及び図20~25を全体的に参照すると、本開示は、複合材製造のための硬化ツールアセンブリ100を目的としている。図1及び図6は、硬化ツールアセンブリ100のいくつかの実施例を開示している。図2図4及び図5は、チャネル軸106を横切る断面図において、硬化ツールアセンブリ100のいくつかのタイプの実施例を示している。図3は、チャネル軸106に沿った断面図において、硬化ツールアセンブリ100を示している。図20~25は、カバープレート108に種々のタイプの開口部110を有する硬化ツールアセンブリ100用のカバープレート108のいくつかの実施例を開示している。
図1図2及び図12を再び参照すると、1つ又は複数の実施例において、複合材製造のための硬化ツールアセンブリ100は、硬化ツール102及びカバープレート108を含んでいる。硬化ツール102は、チャネル軸106を有する樹脂チャネル202を画定するツール表面104を含んでいる。カバープレート108は、チャネル軸106に沿って樹脂チャネル202の少なくとも一部分に重なっている。カバープレート108は、樹脂チャネル202と流体連通する複数の開口部110を画定している。複数の開口部110は、チャネル軸106に沿ってカバープレート108の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている。硬化ツールアセンブリ100の別の実施例では、カバープレート108は、チャネル軸106に平行であり、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の所定の樹脂流動要件に基づいてカスタマイズされている。
【0013】
[0041]硬化ツールアセンブリ100の別の実施例では、複数の開口部110の各開口部110は、断面開口面積を規定する。累積断面開口面積は、チャネル軸106に沿ってカバープレート108の異なる部分で異なり、カバープレート108に沿った流量に差異を与える。さらなる実施例では、所与の部分の最大累積断面開口面積に対する所与の部分の累積断面開口面積は、約100%以下、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、約10%以下、又は任意の他の適切な割合である。別のさらなる実施例では、カバープレート108の異なる部分の累積断面開口面積の差異は、チャネル軸106に沿った複数の開口部110の開口部110群の累積断面開口面積の差異に基づく。さらに別の実施例では、開口部110群の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。別のさらなる実施例では、カバープレート108の異なる部分の累積断面開口面積は、対応する部分における開口部110群の累積断面開口面積によって規定される。開口部110群の累積断面開口面積は、対応する群における特定の開口部の寸法によって規定される。また別の実施例では、カバープレート108の異なる部分の異なる累積断面開口面積は、隣接する群の少なくとも一部分の特定の開口部の寸法の差異、隣接する群の少なくとも一部の特定の開口部の量の差異、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な断面積パラメータの差異に起因する。硬化ツールアセンブリ100のまた別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の少なくとも1つの寸法は、チャネル軸106に沿って異なる。さらなる実施例では、複数の開口部110の少なくとも1つの寸法の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。別のさらなる実施例では、複数の開口部110の少なくとも1つの寸法は、幅、長さ、角度、直径、深さ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な寸法により異なる。
【0014】
[0042]また別の実施例では、少なくとも1つの寸法は、複数の開口部110の幅であり、幅は、約0.50インチから約2.25インチ、約0.75インチから約2.00インチ、約1.00インチから約1.75インチ、約1.25インチから約1.5インチ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な幅範囲にわたる。さらなる実施例では、複数の開口部110の幅は、樹脂注入速度を改善し、トラップオフを緩和するために、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の所定の樹脂流動要件に基づく。
【0015】
[0043]また別の実施例では、少なくとも1つの寸法は、複数の開口部110の長さであり、長さは、約0.50インチから約2.25インチ、約0.75インチから約2.00インチ、約1.00インチから約1.75インチ、約1.25インチから約1.5インチ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な長さにわたる。また別の実施例では、少なくとも1つの寸法は、複数の開口部110の角度であり、角度は、約5度から約175度、約25度から約155度、約45度から約135度、約65度から約115度、約85度から約95度、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な角度範囲にわたる。別のさらなる実施例では、少なくとも1つの寸法は、複数の開口部110の直径であり、直径は、約0.050インチから約0.750インチ、約0.100インチから約0.700インチ、約0.150インチから約0.650インチ、約0.200インチから約0.600インチ、約0.250インチから約0.550インチ、約0.300インチから約0.500インチ、約0.350インチから約0.450インチ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な直径範囲にわたる。また別の実施例では、少なくとも1つの寸法は、複数の開口部110の深さであり、深さは、約0.040インチから約0.100インチ、約0.050インチから約0.090インチ、約0.060インチから約0.080インチ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な深さ範囲にわたる。
【0016】
[0044]硬化ツールアセンブリ100のまた別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の位置は、チャネル軸106に沿って異なる。さらなる実施例では、複数の開口部110の位置の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。別のさらなる実施例では、複数の開口部110の位置は、チャネル軸106に沿ってカバープレート108の異なる部分における開口部の異なる量に基づく。さらなる実施例では、所与の部分における開口部の最大量に対する所与の部分における開口部の量は、約100%以下、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、約10%以下、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な割合である。また別の実施例では、複数の開口部110の位置は、チャネル軸106を横切る行とチャネル軸106に沿った列とのアレイに基づき、複数の行の少なくとも一部について行から行へと開口部の量を変化させることによって異なる位置が形成される。
【0017】
[0045]硬化ツールアセンブリ100のまた別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の形状は、チャネル軸106に沿って異なる。さらなる実施例では、複数の開口部110の形状の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。別のさらなる実施例では、複数の開口部110の形状は、矩形形状(例えば、図25参照)、正方形形状、円形形状(例えば、図22及び図23参照)、楕円形状、三角形形状、六角形形状、八角形形状、五角形形状、細長い形状(例えば、図20参照)、平行四辺形形状(例えば、図21参照)、台形形状、湾曲したスリット形状(例えば、図24参照)、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な形状を含む。また別の実施例では、複数の開口部110の少なくとも一部分は、少なくとも1つの曲線半径、少なくとも1つの幅、及び少なくとも1つの長さによって画定される湾曲したスリット開口部(例えば、図24参照)を含む。さらなる実施例では、湾曲したスリット開口部の少なくとも1つの曲線半径は、約0.050インチから約0.750インチ、約0.100インチから約0.700インチ、約0.150インチから約0.650インチ、約0.200インチから約0.600インチ、約0.250インチから約0.550インチ、約0.300インチから約0.500インチ、約0.350インチから約0.450インチ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な曲線半径範囲にわたる。別のさらなる実施例では、湾曲したスリット開口部の少なくとも1つの幅は、約0.50インチから約2.25インチ、約0.75インチから約2.00インチ、約1.00インチから約1.75インチ、約1.25インチから約1.5インチ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な幅範囲にわたる。また別の実施例では、湾曲したスリット開口部の少なくとも1つの長さは、約0.50インチから概ね樹脂チャネル202の長さ、約1インチから約120インチ、約2インチから約96インチ、約4インチから約72インチ、約6インチから約48インチ、約8インチから約24インチ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な長さ範囲にわたる。
【0018】
[0046]硬化ツールアセンブリ100の別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の側壁208のピッチは、チャネル軸106に沿って異なる。さらなる実施例では、複数の開口部110の側壁208のピッチの差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。別のさらなる実施例では、複数の開口部110の側壁208のピッチは、側壁208の角度、側壁208の傾斜、側壁208の深さ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切な側壁パラメータによって異なる。例えば、側壁208のピッチは、樹脂チャネル202に面する側壁208の端部を、側壁208の反対側の端部よりも遠くに位置させることができる。逆に、側壁208のピッチは、樹脂チャネル202に面する側壁208の端部を、側壁208の反対側の端部よりも近くに位置させることができる。また別の実施例では、複数の開口部110の側壁208のピッチは、約45度から約90度、約50度から約85度、約55度から約80度、約60度から約75度、約65度から約70度、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の角度範囲にわたる。角度範囲の基準点(ゼロ度)は、チャネル軸である。
【0019】
[0047]硬化ツールアセンブリ100のまた別の実施例では、複数の開口部110の隣接する開口部間の間隔は、約0.0375インチ又は任意の他の適切な間隔を上回る。
【0020】
[0048]硬化ツールアセンブリ100のまた別の実施例では、樹脂チャネル202は、約0.15インチから約0.60インチ、約0.20インチから約0.50インチ、約0.25インチから約0.45インチ、約0.30インチから約0.40インチ、又は任意の他の適切なチャネル深さ範囲にわたるチャネル深さ204を有する。硬化ツールアセンブリ100のまた別の実施例では、樹脂チャネル202は、約0.20インチから約0.80インチ、約0.30インチから約0.70インチ、約0.40インチから約0.60インチ、又は任意の適切な組み合わせでの任意の他の適切なチャネル幅範囲にわたるチャネル幅206を有する。硬化ツールアセンブリ100の別の実施例では、硬化ツール102に関連する樹脂チャネル202の位置は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の所定の樹脂流動要件に基づく。
【0021】
[0049]硬化ツールアセンブリ100の別の実施例では、樹脂チャネル202はチャネル幅206を有し、カバープレート108はチャネル幅206よりも大きいプレート幅を有する。この実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の少なくとも一部分は、チャネル幅206を越えて延びている。さらなる実施例では、プレート幅は、チャネル幅206の最大400パーセント、チャネル幅206の最大350パーセント、チャネル幅206の最大300パーセント、チャネル幅206の最大250パーセント、チャネル幅206の最大200パーセント、チャネル幅206の最大150パーセント、又は任意の適切な組み合わせでのチャネル幅206の任意の他の適切な割合である。
【0022】
[0050]硬化ツールアセンブリ100のまた別の実施例では、硬化ツール102は、カバープレート108を樹脂チャネル202と位置合わせするための、ツール表面104の樹脂チャネル202の両側210に沿った肩部402(図4を参照)を含む。さらなる実施例では、カバープレート108は、カバープレート108のプレート表面404がツール表面104と実質的に面一になるように、肩部402の少なくとも一部分に重なる。さらなる実施例では、樹脂チャネル202はチャネル幅206を有し、カバープレート108は、プレート表面404を肩部402の上方に持ち上げる支持部材406を含む。この実施例では、カバープレート108の複数の開口部110の少なくとも一部分は、肩部402の上でチャネル幅206を越えて延びる。また別の実施例では、カバープレート108は、樹脂チャネル202から、複数の開口部110の、チャネル幅206を越えて延びる部分を通る流体経路を提供する。流体経路は、肩部402に沿っており、対応する開口部110を通っている。
【0023】
[0051]硬化ツールアセンブリ100のまた別の実施例では、硬化ツール102は、カバープレート108を樹脂チャネル202と位置合わせするための、ツール表面104の樹脂チャネル202の両側210に沿った面取り部502(図5を参照)を含む。さらなる実施例では、カバープレート108は、カバープレート108のプレート表面404がツール表面104と実質的に面一になるように、面取り部502の少なくとも一部に重なる。さらなる実施例では、樹脂チャネル202はチャネル幅206を有し、複数の開口部110の少なくとも一部分は、面取り部502の上でチャネル幅206を越えて延びる。この実施例では、カバープレート108は、樹脂チャネル202から、複数の開口部110の、チャネル幅206を越えて延びる部分を通る流体経路を提供する。流体経路は、面取り部502に沿っており、対応する開口部110を通っている。
【0024】
[0052]また別の実施例では、硬化ツールアセンブリ100は、チャネル軸106に沿って樹脂チャネル202の第2の部分に重なるように構成された第2のカバープレート602も含む。第2のカバープレート602は、樹脂チャネル202と流体連通する複数の開口部604を画定する。第2の複数の開口部604は、チャネル軸106に沿って第2のカバープレート602の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている。さらなる実施例では、カバープレート108と第2のカバープレート602は、チャネル軸106に沿って樹脂チャネル202の異なる部分に重なる。別のさらなる実施例では、第2のカバープレート602の異なる部分を通る流量の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。
【0025】
[0053]別の実施例では、硬化ツールアセンブリ100は、チャネル軸106に沿って樹脂チャネル202の少なくとも一部分に重なるように構成された第2のカバープレート602も含み、第2のカバープレート602は、樹脂チャネル202と流体連通する第2の複数の開口部604を画定する。第2の複数の開口部604は、チャネル軸106に沿って第2のカバープレート602の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置される。さらなる実施例では、カバープレート108と第2のカバープレート602は、硬化ツール102と樹脂チャネル202に関連して交換可能である。別のさらなる実施例では、第2のカバープレート602の異なる部分を通る流量の差異は、第2の複合材部品の成形に関連する第2のドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。
【0026】
[0054]例として図1~5、図14図18図19及び図26A~Dを全体的に参照すると、本開示は、複合材製造のための方法1900を目的としている。図1及び図18は、硬化ツールアセンブリ100、1800のいくつかの実施例を開示している。図2図4及び図5は、チャネル軸106を横切る断面図において、硬化ツールアセンブリ100のいくつかのタイプの実施例を示している。図3は、チャネル軸106に沿った断面図において、硬化ツールアセンブリ100を示している。図14は、複合材製造のためのシステム1400の一実施例を開示している。図19は、複合材製造のための方法1900を開示している。図26A~Dは、複合材製造プロセスの間に樹脂がドライファブリックレイアップ1404に注入されている、複合材部品の一モデルの段階を示す上面斜視図である。図26Aは、樹脂注入前のドライファブリックレイアップ1404を示すモデル化の間の第1の段階を示している。図26Bは、ドライファブリックレイアップ1404の第1の部分に注入された樹脂を示す、モデル化の間の第2の段階を示している。図26Cは、ドライファブリックレイアップ1404のより大きな部分に注入された樹脂を示す、モデル化の間の第3の段階を示している。図26Dは、ドライファブリックレイアップ1404に完全に注入された樹脂を示す、モデル化の間の第4の段階を示している。
【0027】
[0055]図1図2図14図18及び図19を再び参照すると、1つ又は複数の実施例において、複合材製造のための方法1900は、パッドアップ領域1405を有するドライファブリックレイアップ1404を硬化ツール102のツール表面104に配置すること1902を含む。ツール表面104は、チャネル幅206及びチャネル軸106を有する相互接続された複数の樹脂チャネル202を画定している。相互接続された複数の樹脂チャネル202は、ドライファブリックレイアップ1404に樹脂を分配するための戦略的経路を画定している。パッドアップ領域1405を有するドライファブリックレイアップ1404は、相互接続された複数の樹脂チャネル202に重なる複数のカバープレート108の上に配置されている。各カバープレート108は、チャネル幅206を越えて延びるプレート幅を有している。各カバープレート108は複数の開口部110を含み、少なくともその一部はチャネル幅206を越えて延びている。各カバープレート108における複数の開口部110は、ドライファブリックレイアップ1404に樹脂を分配するための戦略的経路をさらに画定している。複数のカバープレート108のプレート幅は、戦略的に、他の領域よりもパッドアップ領域1405で広い。1904では、ツール表面104に対向する流体不浸透層1406が、ドライファブリックレイアップ1404の上に配置される。1906では、流体不浸透層1406が、ドライファブリックレイアップ1404の上でツール表面104に密封されて、流体不浸透層1406とツール表面104との間に密封容積を形成する。1908では、樹脂供給源1402からの液体樹脂が、密封容積に供給される。1910では、差圧が密封容積に供給されて、液体樹脂を、樹脂供給源1402から密封容積に流入させる。1912では、密封容積内の液体樹脂が、差圧に応答して、相互接続された複数の樹脂チャネル202に導かれる。1914では、液体樹脂は、差圧にさらに応答して、相互接続された複数の樹脂チャネル202から、複数のカバープレート108における複数の開口部110を通して、パッドアップ領域1405を有するドライファブリックレイアップ1404にさらに導かれる。
【0028】
[0056]図26A~Dを再び参照すると、複合材製造プロセスがモデル化されており、ドライファブリックレイアップ1404への樹脂注入の連続的な段階が図面に示されている。図26Aは、樹脂注入前のドライファブリックレイアップ1404を示している。図26Bは、ドライファブリックレイアップ1404の第1の部分に注入された樹脂を示している。図26Cは、ドライファブリックレイアップ1404のより大きな部分に注入された樹脂を示している。図26Dは、ドライファブリックレイアップ1404に完全に注入された樹脂を示している。複合材製造モデルは、樹脂がドライファブリックレイアップ1404に注入される様子を示す。樹脂チャネル202とカバープレート108における開口部110により、樹脂の波面がドライファブリックレイアップ1404の縁に沿って移動し、徐々に残りの部分を埋める。例えば、図26Dは、樹脂を含浸させたドライファブリックレイアップ1404を示している。この複合材製造プロセスは、樹脂粘度が所望の注入レベル未満に低下し始める前に樹脂を素早く移動させるため、極めて長い複合材部品の注入に使用できる。種々の実施例において、樹脂は、大きな圧力損失なしに長距離を移動することができる。パッドアップ領域1403には、追加の樹脂チャネル202を加えることができる。
【0029】
[0057]例として図1図2図5図14及び図27を全体的に参照すると、本開示は、複合材製造のための方法2700を目的としている。図1は、硬化ツールアセンブリ100の一実施例を開示している。図2図4及び図5は、チャネル軸106を横切る断面図において、硬化ツールアセンブリ100のいくつかのタイプの実施例を示している。図3は、チャネル軸106に沿った断面図において、硬化ツールアセンブリ100を示している。図14は、複合材製造のためのシステム1400の一実施例を開示している。図27は、複合材製造のための方法2700を開示している。
【0030】
[0058]図1図2図14及び図27を再び参照すると、1つ又は複数の実施例において、複合材製造のための方法2700は、樹脂チャネル202を通して樹脂の波面を流すこと2702を含む。2704では、樹脂の波面を、樹脂チャネル202からカバープレート108上に流す。2706では、樹脂の波面を、カバープレート108における開口部110を通して流す。2708では、樹脂の波面を、含浸に達するまで、カバープレート108における開口部110からドライファブリックレイアップ1404に流入させる。方法1700の別の実施例では、カバープレート108はスロット付きカバーを含み、開口部110はスロットを含む。方法1700のまた別の実施例では、ドライファブリックレイアップ1402はドライプリフォームを含む。
【0031】
[0059]例として図1~7、図8A~B、図9~11及び図14~16を全体的に参照すると、本開示は、複合材製造のための方法700、800、900、1000、1100、1200、1300を目的としている。図1は、硬化ツールアセンブリ100の一実施例を開示している。図2図4及び図5は、チャネル軸106を横切る断面図において、硬化ツールアセンブリ100のいくつかのタイプの実施例を示している。図3は、チャネル軸106に沿った断面図において、硬化ツールアセンブリ100を示している。図7は、複合材製造のための方法700を開示している。図8A~Bは、複合材製造のための方法800を開示している。図9は、複合材製造のための方法900を開示している。図10は、複合材製造のための方法1000を開示している。図11は、複合材製造のための方法1100を開示している。図12は、複合材製造のための方法1200を開示している。図13は、複合材製造のための方法1300を開示している。図14~16は、複合材製造のためのシステム1400、1500、1600のいくつかの実施例を開示している。
【0032】
[0060]図1図2図7及び図14を再び参照すると、1つ又は複数の実施例において、複合材製造のための方法700は、硬化ツール102のツール表面104にドライファブリックレイアップ1404を配置すること702を含む。ツール表面104は、チャネル軸106を有する樹脂チャネル202を画定している。ドライファブリックレイアップ1404は、樹脂チャネル202に重なるカバープレート108の上に配置される。704では、ツール表面104に対向する流体不浸透層1406が、ドライファブリックレイアップ1404の上に配置される。706では、流体不浸透層1406が、ドライファブリックレイアップ1404の上でツール表面104に密封されて、流体不浸透層1406とツール表面104との間に密封容積を形成する。708では、樹脂供給源1402からの液体樹脂が、密封容積に供給される。710では、差圧が密封容積に供給されて、液体樹脂を、樹脂供給源1402から密封容積に流入させる。712では、密封容積内の液体樹脂が、差圧に応答して樹脂チャネル202に導かれる。714では、液体樹脂は、差圧にさらに応答して、樹脂チャネル202から、カバープレート108における複数の開口部110を通して、ドライファブリックレイアップ1404にさらに導かれる。カバープレート108における複数の開口部110は、カバープレート108の異なる部分を通して、ドライファブリックレイアップ1404の対応する部分に異なる流量を提供するように配置されている。方法700の別の実施例では、ドライファブリックレイアップ1404は、プリフォームドライファブリックレイアップを含む。さらなる実施例では、プリフォームドライファブリックレイアップは、タックされた複数のドライファブリックプライを含む。方法700のまた別の実施例では、ドライファブリックレイアップ1404は、ドライファブリックプライのスタックを含む。さらなる実施例では、スタック内にドライファブリックのプライがタックされる。
【0033】
[0061]図1図2図7図8A~B、図14及び図15を再び参照すると、複合材料製造のための方法800の1つ又は複数の実施例において、流体不浸透層1406は真空バッグ1502を含み、差圧は真空である。方法800は、図7の方法700を含み、配置すること704は、ドライファブリックレイアップ1404の上に真空バッグ1502を配置すること802を含む。図7の密封すること706は、ドライファブリックレイアップ1404の上でツール表面104に真空バッグ1502を密封して、真空バッグ1502とツール表面104との間に密封容積を形成すること804を含む。別の実施例では、方法800は、真空バッグ1502を配置すること802の前に、ドライファブリックレイアップ1404の上に剥離フィルム1410を配置すること806も含む。さらなる実施例では、方法800は、真空バッグ1502を配置すること802の前に、剥離フィルム1410の上にブリーザークロス1412を配置すること808も含む。また別の実施例では、方法800は、真空バッグ1502を配置すること802の前に、ドライファブリックレイアップ1404の上にブリーザークロス1412を配置すること810も含む。
【0034】
[0062]また別の実施例では、方法800は、ドライファブリックレイアップ1404をツール表面104に配置すること702の前に、硬化ツール102のツール表面104の上に剥離フィルム1410を配置すること812も含む。樹脂は、剥離フィルム1410を通ってドライファブリックレイアップ1404に流れる。他の実施例では、剥離フィルム1410は、ピールプライとも呼ばれうる。さらなる実施例では、方法は、ドライファブリックレイアップ1404を配置すること702の前に、剥離フィルム1410の上にブリーザークロス1412を配置すること814も含む。樹脂は、剥離フィルム1410とブリーザークロス1412を通って、ドライファブリックレイアップ1404に流れる。他の実施例では、ブリーザークロス1410は、流動分配媒体とも呼ばれうる。また別の実施例では、方法800は、ドライファブリックレイアップ1404をツール表面104に配置すること702の前に、硬化ツール102のツール表面104の上にブリーザークロス1412を配置すること816も含む。
【0035】
[0063]図1図7図9図14及び図16を再び参照すると、複合材製造のための方法900の1つ又は複数の実施例において、流体不浸透層1406は、硬化ツール102のツール表面104に対向する第2の表面1604を有する第2のツール1602を含み、差圧は正圧である。方法900は、図7の方法700を含み、配置すること704は、ドライファブリックレイアップ1404の上に第2のツール1602を配置すること902を含む。図7の密封すること706は、第2の表面1604を、ドライファブリックレイアップ1404の上でツール表面104に密封して、第2の表面1604とツール表面104との間に密封容積を形成すること904を含む。別の実施例では、方法900は、第2のツール1602を配置すること902の前に、ドライファブリックレイアップ1404の上に剥離フィルム1410を配置すること906も含む。
【0036】
[0064]図1図2図7図10及び図14を再び参照すると、複合材製造のための方法1000の1つ又は複数の実施例において、複数の開口部110の各開口部110は、断面開口面積を画定している。累積断面開口面積は、チャネル軸106に沿ってカバープレート108の異なる部分で異なり、カバープレート108に沿った流量に差異を与える。カバープレート108の異なる部分の累積断面開口面積の差異は、チャネル軸106に沿った複数の開口部110の開口部110群の累積断面開口面積の差異に基づいている。方法1100は、図7の方法700を含み、液状樹脂をさらに導くこと714は、液状樹脂を、樹脂チャネル202から、チャネル軸106に沿って開口部群110の異なる累積断面開口面積を通して、ドライファブリックレイアップ1404に導くこと1002を含む。方法1000の別の実施例では、開口部110群の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。
【0037】
[0065]図1図2図7及び図14を再び参照すると、複合材製造のための方法700の1つ又は複数の追加的な実施例において、カバープレート108における複数の開口部110の少なくとも1つの寸法は、チャネル軸106に沿って異なっている。さらなる実施例では、複数の開口部110の少なくとも1つの寸法の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。
【0038】
[0066]方法700の別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の位置は、チャネル軸106に沿って異なる。さらなる実施例では、複数の開口部110の位置の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。
【0039】
[0067]方法700のまた別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の形状は、チャネル軸106に沿って異なる。さらなる実施例では、複数の開口部110の形状の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。別のさらなる実施例では、複数の開口部110の少なくとも一部分は、少なくとも1つの曲線半径、少なくとも1つの幅、及び少なくとも1つの長さによって画定される湾曲したスリット開口部を含む。
【0040】
[0068]方法700のまた別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の側壁208のピッチは、チャネル軸106に沿って異なる。さらなる実施例では、複数の開口部110の側壁208のピッチの差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。
【0041】
[0069]方法700のまた別の実施例では、樹脂チャネル202はチャネル幅206を有し、カバープレート108はチャネル幅206よりも大きいプレート幅を有する。複数の開口部110の少なくとも一部分は、チャネル幅206を越えて延びる。
【0042】
[0070]図1図2図4図7図11及び図14を再び参照すると、複合材料製造のための方法1100の1つ又は複数の実施例において、樹脂チャネル202はチャネル幅206を有し、硬化ツール102は、ツール表面104の樹脂チャネル202の両側210に沿って肩部402を含む。カバープレート108は、樹脂チャネル202から、樹脂チャネル202のチャネル幅206を越えて延びる複数の開口部110の一部分を通る流体経路を提供している。流体経路は肩部402に沿っており、対応する開口部110を通っている。方法1100は、図7の方法700を含み、液体樹脂をさらに導くこと714は、液体樹脂を、樹脂チャネル202から、複数の開口部110の、チャネル幅206を越えて延びる部分を通し、肩部402に沿った流体経路を介して、ドライファブリックレイアップ1404に導くこと1102を含む。
【0043】
[0071]図1図2図5図7図12及び図14を再び参照すると、複合材料製造のための方法1200の1つ又は複数の実施例において、樹脂チャネル202はチャネル幅206を有し、硬化ツール102は、ツール表面104の樹脂チャネル202の両側210に沿って面取り部502を含む。カバープレート108は、樹脂チャネル202から、複数の開口部110の、樹脂チャネル202のチャネル幅206を越えて延びる一部分を通して、流体経路を提供する。流体経路は、面取り部502に沿っており、対応する開口部110を通っている。方法1200は、図7の方法700を含み、液体樹脂をさらに導くこと714は、液体樹脂を、樹脂チャネル202から、複数の開口部110の、チャネル幅206を越えて延びる部分を通し、面取り部502に沿った流体経路を介して、ドライファブリックレイアップ1404に導くこと1202を含む。
【0044】
[0072]図1図2図6図7図13及び図14を再び参照すると、複合材製造のための方法1200の1つ又は複数の実施例において、ドライファブリックレイアップ1404は、チャネル軸106に沿って樹脂チャネル202の第2の部分に重なる第2のカバープレート602の上にも配置される。方法1300は、図7の方法700を含み、液体樹脂をさらに導くこと714は、差圧にさらに応答して、液体樹脂を、樹脂チャネル202から、第2のカバープレート602における第2の複数の開口部604を通して、ドライファブリックレイアップ1404に導くこと1302を含む。第2の複数の開口部604は、チャネル軸106に沿って第2のカバープレート602の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている。方法1200の別の実施例では、カバープレート108と第2のカバープレート602は、チャネル軸106に沿って樹脂チャネル202の異なる部分に重なる。方法1300のまた別の実施例では、第2のカバープレート602の異なる部分を通る流量の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。
【0045】
[0073]例として図1~6及び図14~17を全体的に参照すると、本開示は、複合材製造のための硬化ツールアセンブリ100を目的としている。図1及び図6は、硬化ツールアセンブリ100のいくつかの実施例を開示している。図2図4及び図5は、チャネル軸106を横切る断面図において、硬化ツールアセンブリ100のいくつかのタイプの実施例を示している。図3は、チャネル軸106に沿った断面図において、硬化ツールアセンブリ100を示している。図14~17は、複合材製造のためのシステム1400、1500、1600、1700のいくつかの実施例を開示している。
【0046】
[0074]図1図2及び図14を再び参照すると、1つ又は複数の実施例において、複合材製造のためのシステム1400は、硬化ツール102、カバープレート108、流体不浸透層1406及び差圧発生器1408を含んでいる。硬化ツール102は、チャネル軸106を有する樹脂チャネル202を画定するツール表面104を含む。樹脂チャネル202は、樹脂供給源1402から液体樹脂を受け取るように構成されている。カバープレート108は、チャネル軸106に沿って樹脂チャネル202の少なくとも一部分に重なっている。カバープレート108は、樹脂チャネル202と流体連通する複数の開口部110を画定している。複数の開口部110は、チャネル軸106に沿ってカバープレート108の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている。カバープレート108及びツール表面104は、ドライファブリックレイアップ1404を受け取るように構成されている。流体不浸透層1406は、ツール表面1406に対向しており、ドライファブリックレイアップ1404がツール表面104及びカバープレート108に配置された後でドライファブリックレイアップ1404に重なるように構成されている。流体不浸透層1406は、ドライファブリックレイアップ1404の上でツール表面104に密封されて、流体不浸透層1406とツール表面104との間に密封容積を形成するように構成されている。差圧発生器1408は、密封容積内部に差圧を確立して、樹脂供給源1402から密封容積内に液体樹脂を流入させるように構成され、密封容積内の液体樹脂を樹脂チャネル202に導くように構成され、かつ液体樹脂を、樹脂チャネル202からカバープレート108における複数の開口部110を通してドライファブリックレイアップ1404に導くように構成されている。複数の開口部110は、カバープレート108の異なる部分を通して、ドライファブリックレイアップ1404の対応する部分に異なる流量を提供するように配置されている。
【0047】
[0075]図1図2図14及び図15を再び参照すると、複合材製造のためのシステム1500の1つ又は複数の実施例において、差圧は真空である。システム1500は、図14のシステム1400を含み、流体不浸透層1406は、ドライファブリックレイアップ1404に重なるように構成され、ドライファブリックレイアップ1404の上でツール表面104に密封されるように構成され、真空バッグ1502とツール表面104との間に密封容積を形成するように構成された真空バッグ1502を含む。別の実施例では、システム1500は、真空バッグ1502をドライファブリックレイアップ1404の上に配置する前に、ドライファブリックレイアップ1404の上に配置されるように構成された剥離フィルム1410も含む。また別の実施例では、システム1500は、真空バッグ1502をドライファブリックレイアップ1404の上に配置する前に、ドライファブリックレイアップ1404の上に配置されるように構成されたブリーザークロス1412も含む。システム1500のまた別の実施例では、差圧発生器1408は、真空バッグ1502とツール表面104との間の密封容積内部に真空を確立して、液体樹脂を、樹脂供給源から密封容積に流入させるように構成され、密封容積内の液体樹脂を樹脂チャネル202に導くように構成され、液体樹脂を、樹脂チャネル202から、カバープレート108における複数の開口部110を通してドライファブリックレイアップ1404にさらに導くように構成され、かつ樹脂廃棄物を、密封容積から樹脂回収器1506に導くように構成された真空ポンプ1504を含む。
【0048】
[0076]図1図2及び図14図17を再び参照すると、複合材製造のためのシステム1600の1つ又は複数の実施例において、差圧は正圧である。システム1600は、図14のシステム1400を含み、流体不浸透層1406は、硬化ツール102のツール表面104に対向する第2の表面1604を有する第2のツール1602を含む。ドライファブリックレイアップ1404と第2の表面1604に重なるように構成された第2のツール1602は、ドライファブリックレイアップ1404の上でツール表面104に密封されて、第2の表面1604とツール表面104との間に密封容積を形成するように構成されている。別の実施例では、システム1600は、ドライファブリックレイアップ1404の上に第2のツール1602を配置する前に、ドライファブリックレイアップ1404の上に配置されるように構成された剥離フィルム1410も含む。システム1600のまた別の実施例では、差圧発生器1408は、第2の表面1604とツール表面104との間の密封容積内部に正圧を確立して、液体樹脂を、樹脂供給源から密封容積に流入させるように構成され、密封容積内の液体樹脂を樹脂チャネル202に導くように構成され、液体樹脂を、樹脂チャネル202から、カバープレート108における複数の開口部110を通してドライファブリックレイアップ1404にさらに導くように構成され、かつ樹脂廃棄物を、密封容積から樹脂収集器1506に導くように構成された樹脂ポンプ1702を含む。
【0049】
[0077]図1図2図4~6及び図14を再び参照すると、複合材製造のためのシステム1400の1つ又は複数の実施例において、複数の開口部110における各開口部110は、断面開口面積を規定する。累積断面開口面積は、チャネル軸106に沿ったカバープレート108の異なる部分で異なり、カバープレート108に沿った流量に差異を与える。システム1400の別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の少なくとも1つの寸法は、チャネル軸106に沿って異なっている。システム1400のまた別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の位置は、チャネル軸106に沿って異なっている。システム1400のまた別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の形状は、チャネル軸106に沿って異なっている。システム1400のまた別の実施例では、カバープレート108における複数の開口部110の側壁208のピッチは、チャネル軸106に沿って異なっている。
【0050】
[0078]システム1400の別の実施例では、樹脂チャネル202はチャネル幅206を有し、カバープレート108はチャネル幅206よりも大きいプレート幅を有し、複数の開口部110の少なくとも一部分はチャネル幅206を越えて延びている。システム1400のまた別の実施例では、樹脂チャネル202はチャネル幅206を有する。この実施例では、硬化ツール102は、ツール表面104の樹脂チャネル202の両側210に沿って肩部402を含んでいる。カバープレート108は、樹脂チャネル202から、樹脂チャネル202のチャネル幅206を越えて延びる複数の開口部110の一部分を通る流体経路を提供する。流体経路は、肩部402に沿っており、対応する開口部110を通っている。差圧発生器1408は、液体樹脂を、樹脂チャネル202から、チャネル幅206を越えて延びる複数の開口部110の部分を通し、肩部402に沿った流体経路を介して、ドライファブリックレイアップ1404に導くように構成されている。
【0051】
[0079]システム1400のまた別の実施例では、樹脂チャネル202はチャネル幅206を有する。この実施例では、硬化ツール102は、ツール表面104の樹脂チャネル202の両側210に沿って面取り部502を含んでいる。カバープレート108は、樹脂チャネル202から、樹脂チャネル202のチャネル幅206を越えて延びる複数の開口部110の一部分を通して、流体経路を提供する。流体経路は、面取り部502に沿っており、対応する開口部110を通っている。差圧発生器1408は、液体樹脂を、樹脂チャネル202から、チャネル幅206を越えて延びる複数の開口部110の部分を通し、面取り部502に沿った流体経路を介して、ドライファブリックレイアップ1404に導くように構成されている。
【0052】
[0080]また別の実施例では、システム1400は、チャネル軸106に沿って樹脂チャネル202の第2の部分に重なるように構成された第2のカバープレート602も含む。第2のカバープレート602は、樹脂チャネル202と流体連通する複数の開口部604を画定する。第2の複数の開口部604は、チャネル軸106に沿って第2のカバープレート602の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置されている。さらなる実施例では、カバープレート108と第2のカバープレート602は、チャネル軸106に沿って樹脂チャネル202の異なる部分に重なる。別のさらなる実施例では、第2のカバープレート602の異なる部分を通る流量の差異は、複合材部品の成形に関連するドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。
【0053】
[0081]別の実施例では、システム1400は、樹脂チャネル202の、少なくともチャネル軸106に沿った部分を覆うように構成された第2のカバープレート602も含む。第2のカバープレート602は、樹脂チャネル202と流体連通する複数の開口部604を画定する。第2の複数の開口部604は、チャネル軸106に沿って第2のカバープレート602の異なる部分を通して異なる流量を提供するように配置される。さらなる実施例では、カバープレート108と第2のカバープレート602は、硬化ツール102と樹脂チャネル202に関連して交換可能である。別のさらなる実施例では、第2のカバープレート602の異なる部分を通る流量の差異は、第2の複合材部品の成形に関連する第2のドライファブリックレイアップ1404の対応する位置における所定の樹脂流動要件の差異に基づく。
【0054】
[0082]複合材製造のための硬化ツールアセンブリ100、1800、方法700、800、900、1000、1100、1200、1300、1900、2700、及びシステム1400、1500、1600、1700の実施例は、航空機製造に関連し得るか、又は航空機製造の文脈で使用され得る。航空機の例が記載されているが、本明細書で開示される実施例及び原理は、航空宇宙産業の他の製品、並びに自動車産業、宇宙産業、建設産業、及び他の設計及び製造産業といった他の産業にも適用され得る。したがって、航空機に加えて、本明細書に開示される実施例及び原理は、種々のタイプの車両の製造及び種々のタイプの建物の建設における複合材製品の使用に適用され得る。
【0055】
[0083]先述の詳細な説明は、本開示によって記載される具体的な実施例を示す添付図面を参照する。異なる構造及び工程を有する他の実施例は、本開示の範囲から逸脱するものではない。同様の参照番号は、異なる図面における同一の特徴、要素、又は構成要素を表わし得る。本開示を通じて、複数の項目のうちのいずれか1つを個別に項目と称し、複数の項目をまとめて項目群と称し、同様の参照番号を用いて参照しうる。さらに、本明細書で使用される場合、「a」又は「an」という単語に続く特徴、要素、構成要素、又はステップは、それを除外すると明示的に記載しない限り、複数の特徴、要素、構成要素、又はステップを除外しないものと理解されたい。
【0056】
[0084]本開示による主題の、特許請求され得るが、必ずしも特許請求されない、例示的かつ非網羅的実施例が上記に提供されている。本明細書における「実施例」への言及は、そのような実施例に関連して記載される1つ又は複数の特徴、構造、要素、構成要素、特性、及び/又は動作ステップが、本開示による主題の少なくとも1つの態様、実施形態及び/又は実装態様に含まれることを意味する。したがって、本開示を通じて使用される「一実施例」、「別の実施例」、「1つ又は複数の実施例」、及び同様の文言は、同一の実施例を指していることもあるが、必ずしもそうではない。さらに、任意の一実施例を特徴付ける本主題は、任意の他の実施例を特徴付ける本主題を含みうるが、必ずしもそうではない。さらに、任意の一実施例を特徴付ける本主題は、任意の他の実施例を特徴付ける本主題と組み合わされてもよいが、必ずしも組み合わされなくともよい。
【0057】
[0085]本明細書において使用される、特定の機能を実行する「ように構成された」システム、装置、デバイス、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、実際には、単にその特定の機能を実行する能力を有するというより、いかなる変更も行わずにその特定の機能を実施することができる。換言すると、特定の機能を実行する「ように構成された」システム、装置、デバイス、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、その特定の機能を実行するという目的のために、特に選択、創出、実装、利用、プロググラム及び/又は設計される。本明細書において、「~ように構成された」とは、システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアがさらなる変更を行わずに特定の機能を実行することを可能にする、既存のシステム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアの特性を意味する。本開示の目的のために、特定の機能を実行するように「構成された」と記載されるシステム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、追加的に又は代替的に、その機能を実行するように「適合されて」いる、及び/又は実行するように「作動可能で」あると記載され得る。
【0058】
[0086]別段の指示がない限り、「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語は、本明細書では単に符号として使用されており、これら用語が指している項目に、順序、位置、又は序列に関する要件を課すことは意図していない。さらに、例えば「第2の」項目への言及は、例えば「第1の」若しくはより小さい数が付された項目、及び/又は、例えば「第3の」若しくはより大きな数が付された項目の存在を、必要とすることも、排除することもない。
【0059】
[0087]本明細書で使用される場合、列挙された項目と共に使用される「~のうちの少なくとも1つ」という表現は、列挙された項目のうちの1つ又は複数の異なる組み合わせが使用されてよく、かつ列挙された各項目の1つだけが必要とされ得ることを意味する。例えば、「項目A、項目B、及び項目Cのうちの少なくとも1つ」には、限定されないが、「項目A」、又は「項目Aと項目B」が含まれ得る。この例には、「項目Aと項目Bと項目C」、又は、「項目Bと項目C」も含まれ得る。他の例では、「~のうちの少なくとも1つ」は、例えば、限定されないが、「2個の項目Aと1個の項目Bと10個の項目C」、「4個の項目Bと7個の項目C」、及び他の適切な組み合わせであり得る。本明細書で使用される用語「及び/又は」、並びに記号「/」は、関連して列挙された項目のうちの1つ又は複数の、任意の組み合わせ及びすべての組み合わせを含む。
【0060】
[0088]本明細書で使用される用語「結合」、「カップリング」、及び類似の用語は、互いに結合された、連結された、固定された、取り付けられた、接続された、通信状態に置かれた、又はそれ以外の方法で関連付けられた(例えば、機械的、電気的、流体的、光学的、電磁気的に)2つ以上の要素を指す。種々の実施例では、これら要素は、直接的又は間接的に関連付けることができる。例えば、要素Aは、要素Bに直接的に関連付けることができる。別の例として、要素Aは、例えば別の要素Cを介して、要素Bに間接的に関連付けることができる。必ずしも開示された種々の要素間のすべての関連付けが表示されているわけではないと理解されたい。これに対応して、図面に示されるもの以外の結合も存在してよい。
【0061】
[0089]本明細書で使用される用語「約(approximately)」は、所望の機能を依然として実行する又は所望の結果を実現する記述された状態に、厳密ではなくとも近い状態を指す又は表す。一例として、「約」という用語は、許容可能な所定の公差又は精度の範囲内にある状態、例えば記述された状態の10%以内にある状態を指す。しかしながら、「約」という用語は、厳密に記述された通りの状態である状態を除外しない。本明細書で使用される用語「実質的に」は、本質的に所望の機能を実行する又は所望の結果を実現する記述された状態である状態を指す。
【0062】
[0090]上記で言及した図1~6、図14~18、及び図20~25は、機能的な要素、特徴、又はその構成要素を表している場合があり、必ずしも特定の構造を意味しない。したがって、図示された構造に対して、変更、追加、及び/又は省略が行われ得る。加えて、当業者であれば、上記で言及した図1~6、図14~18及び図20~25に記載され図示された要素、特徴及び/又は構成要素のすべてがすべての実施例に含まれる必要はなく、本明細書に記載される要素、特徴及び/又は構成要素のすべてが必ずしも各実施例に示されていないことが分かるであろう。したがって、図1~6、図14~18及び図20~25に記載され図示された要素、特徴及び/又は構成要素のいくつかは、1つ以上のそのような組み合わせが本明細書に明示的に示されていなくとも、図1~6、図14~18及び図20~25、他の図面及び/又は添付の開示に記載され図示された他の特徴を含む必要なく、種々の方法で組み合わせることができる。同様に、提示された実施例に限定されない追加的な特徴は、いくつかの又はすべての、本明細書に示され記載される特徴と組み合わされてよい。別途明示的に記載されない限り、上述した図1図6図14~18、及び図20図25に示された実施例の概略図は、実施例に関する構造的限定を意味するものではない。むしろ、1つの例示的な構造が示されていても、必要に応じてその構造は変更され得ると理解されたい。したがって、図示された構造に対して、変更、追加、及び/又は省略が行われ得る。さらに、同様の、又は少なくとも実質的に同様の目的に適う要素、特徴及び/又は構成要素には、図1~6、図14~18及び図20~25の各々において同様の番号が付されており、そのような要素、特徴及び/又は構成要素は、図1~6、図14~18及び図20~25の各々を参照して本明細書において詳述されていない場合がある。同様に、すべての要素、特徴及び/又は構成要素が図1~6、図14~18及び図20~25の各々において付番されているわけではないが、これらに関連する参照番号が、一貫性のために本明細書において利用され得る。
【0063】
[0091]上記で言及した図7図8A~B、図9~13及び図19において、ブロックは、工程、ステップ及び/又はその一部分を表すことができ、種々のブロックを接続する線は、工程又はその部分の特定の順序又は依存関係を意味しない。開示された種々の工程間のすべての従属関係が必ずしも表わされていないと理解されたい。本明細書に示される本開示の方法の工程を記載する図7図8A-B、図9~13、及び図19、並びに付随する開示は、必ずしも工程が実行されるシーケンスを決定するものであると解釈すべきではない。むしろ、1つの例示的な順序が示されていても、工程のシーケンスは必要に応じて変更され得ると理解されたい。したがって、図示される工程に対して変更、追加、及び/又は省略を行うことができ、一部の工程は異なる順序で又は同時に実行され得る。加えて、当業者は、記載されるすべての工程を実行する必要はないことが分かるであろう。
【0064】
[0092]さらに、本明細書を通して、特徴、利点、又は本明細書で使用される類似の文言に対する言及は、本明細書に開示される実施例により実現され得るすべての特徴及び利点が、任意の単一の実施例において存在するべきであるか又は存在するということを示すものではない。むしろ、特徴及び利点に対する言及は、一実施例と関連して記載される具体的な特徴、利点、又は特性が少なくとも1つの実施例に含まれることを意味すると理解されたい。したがって、本開示全体を通して使用される特徴、利点及び類似の文言の説明は、同一の実施例を指すこともあるが、必ずしもそうではない。
【0065】
[0093]本明細書に開示される主題の例は、図28に示される航空機の製造及び保守方法2800、並びに、図29に示される航空機2900に照らして記載され得る。1つ又は複数の実施例において、試験対象部品の試験データを最終品の座標系に関連付けるための本開示の方法及びシステムが、航空機製造において使用され得る。製造前段階において、方法2800は、航空機2900の仕様及び設計(ブロック2802)と材料の調達(ブロック2804)とを含み得る。製造段階では、航空機2900のコンポーネント及びサブアセンブリの製造(ブロック2806)と、システムインテグレーション(ブロック2808)とが行われ得る。その後、航空機2900は、認可及び納品(ブロック2810)を経て運航(ブロック2812)に供され得る。運航期間中、航空機2900には、定期的な整備及び保守(ブロック2814)が予定され得る。定期的な整備及び保守は、航空機2900の1つ又は複数のシステムの変更、再構成、改修などを含み得る。
【0066】
[0094]方法2800のプロセスの各々は、システムインテグレータ、第三者、及び/又はオペレーター(例えば、顧客)によって実施又は実行され得る。本記載の目的のために、システムインテグレータは、任意の数の航空機製造業者及び主要システム下請業者を含み得るがそれらに限定されず;第三者は、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含み得るがそれらに限定されず;オペレーターは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などであり得る。
【0067】
[0095]図29に示されるように、保守方法2800によって製造される航空機2900は、複数の高レベルシステム2904及び内装2906を有する機体2902を含み得る。高レベルシステム2904の例には、推進システム2908、電気システム2910、油圧システム2912、及び環境システム2914のうちの1つ又は複数が含まれる。任意の数の他のシステムが含まれてよい。航空宇宙産業の例を示すが、本明細書に開示される原理は、他の産業、例えば自動車産業にも適用され得る。したがって、本明細書に開示される原理は、航空機2900に加えて、他のビークル、例えば、陸上ビークル、海洋ビークル、宇宙ビークルなどにも適用され得る。
【0068】
[0096]試験対象部品の試験データを最終品の座標系に関連付けるための本開示のシステム及び方法は、製造及び保守方法2800の段階のうちの任意の1つ又は複数で採用され得る。例えば、コンポーネント及びサブアセンブリの製造(ブロック2806)に対応するコンポーネント又はサブアセンブリは、航空機2900の運航(ブロック2812)期間中に製造されるコンポーネント又はサブアセンブリと同じように作製又は製造され得る。また、1つ以上のシステム、1つ以上の方法又はそれらの組み合わせの1つ又は複数の実施例は、例えば、航空機2900の組み立てを実質的に効率化するか、又はそのコストを削減することにより、製造段階(ブロック2806及びブロック2808)において利用され得る。同様に、システム又は方法を実現する1つ又は複数の実施例、又はそれらの組み合わせは、例えば、限定されないが、航空機2900の運航(ブロック2812)期間中に、及び/又は整備及び保守(ブロック2814)において利用され得る。
【0069】
[0097]一実施例に記載の特徴、利点、及び特性は、1つ又は複数の他の実施例において任意の適切な方式で組み合わせることができる。当業者であれば、本明細書に記載される実施例が、特定の実施例の具体的な特徴又は利点のうちの1つ又は複数なしで実施され得ることが分かるであろう。他の場合では、すべての実施例には存在しない、一部の実施例において認識され得る追加の特徴及び利点が認められ得る。さらに、複合材製造のための硬化ツールアセンブリ100、1800、方法700、800、900、1000、1100、1200、1300、1900、2700及びシステム1400、1500、1600、1700の種々の実施例が示され、記載されたが、明細書を読んだ当業者には、変更例が想起され得るであろう。本出願は、そのような変更例を含み、特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1
図2
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【外国語明細書】