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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025033648
(43)【公開日】2025-03-13
(54)【発明の名称】伸縮継手
(51)【国際特許分類】
   F16L 27/10 20060101AFI20250306BHJP
   F16L 59/18 20060101ALI20250306BHJP
   G01K 11/3206 20210101ALI20250306BHJP
【FI】
F16L27/10 Z
F16L59/18
G01K11/3206
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023139517
(22)【出願日】2023-08-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2025-01-29
(71)【出願人】
【識別番号】000126609
【氏名又は名称】株式会社エーアンドエーマテリアル
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】村田 浩
(72)【発明者】
【氏名】仁平 孝博
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康介
【テーマコード(参考)】
2F056
3H036
3H104
【Fターム(参考)】
2F056VF02
3H036AA04
3H036AB13
3H036AB15
3H036AB18
3H036AB24
3H036AB26
3H036AC01
3H036AD03
3H036AE13
3H104JA07
3H104JB02
3H104JC04
3H104JC08
3H104JD09
3H104LB08
3H104LB37
3H104LB38
3H104LG03
3H104LG30
(57)【要約】
【課題】断熱部の広い範囲で、断熱機能の低下を検出することができる伸縮継手を提供する。
【解決手段】伸縮継手20は、流体が流通する上流側ダクト11と下流側ダクト12との間を接続し、内部を流体が流通する伸縮継手20であって、上流側ダクト11と下流側ダクト12との間に設けられ流体の流出を防止するベローズ材23と、ベローズ材23の内側に設けられ流体の熱を断熱する断熱部30と、断熱部30の外側に設けられたFBGセンサ40,41,42とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流通する第1ダクトと第2ダクトとの間を接続し内部を前記流体が流通する伸縮継手であって、
前記第1ダクトと前記第2ダクトとの間に設けられ伸縮性を有し前記流体の流出を防止する流出防止部と、
前記流出防止部の内側に設けられ前記流体の熱を断熱する断熱部と、
前記断熱部、前記断熱部よりも外側又は前記断熱部よりも内側の少なくともいずれかに設けられた光ファイバ温度センサと
を備える伸縮継手。
【請求項2】
前記光ファイバ温度センサは、複数の温度測定部を有する請求項1に記載の伸縮継手。
【請求項3】
前記光ファイバ温度センサが、管状保護部材に収容されている請求項1又は2に記載の伸縮継手。
【請求項4】
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部、前記断熱部又は前記流出防止部と前記断熱部との間のうち、少なくとも1つに設けられている請求項1又は2に記載の伸縮継手。
【請求項5】
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿って複数設けられている請求項1又は2に記載の伸縮継手。
【請求項6】
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿って複数回巻回されて設けられている請求項1又は2に記載の伸縮継手。
【請求項7】
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿って設けられ少なくとも一部が蛇行して設けられている請求項1又は2に記載の伸縮継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は伸縮継手に関する。
【背景技術】
【0002】
火力発電所や化学プラント等の設備に設けられている、高温ガス等の流体を移送するダクトの連結部には、ダクト自体に生じる変位、振動及び応力等を吸収する目的で伸縮継手が使用されている。従来の伸縮継手の例として、例えば特許文献1に記載された伸縮継手が知られている。この伸縮継手は、ダクトと接続可能に形成された1対のフランジを、伸縮可撓性を有する筒状の非金属製のベローズ材及び断熱部で繋いだものであって、断熱部に複数の温度ヒューズが配列されており、これらの温度ヒューズの断線状態を検出することで、断熱部の断熱機能の低下を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-27189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の伸縮継手では、温度ヒューズに接続される導線の取り回しや検出チャンネル数の問題から、断熱部に設けることができる温度ヒューズの数が制限されるため、断熱部において断熱機能の低下を検出できない部分が存在するという問題点があった。
【0005】
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、断熱部の広い範囲で、断熱機能の低下を検出することができる伸縮継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明に係る伸縮継手は、流体が流通する第1ダクトと第2ダクトとの間を接続し内部を流体が流通する伸縮継手であって、第1ダクトと第2ダクトとの間に設けられ伸縮性を有し流体の流出を防止する流出防止部と、流出防止部の内側に設けられ流体の熱を断熱する断熱部と、断熱部、断熱部よりも外側又は断熱部よりも内側の少なくともいずれかに設けられた温度測定部を有する光ファイバ温度センサとを備える。
【0007】
また、光ファイバ温度センサは、複数の温度測定部を有してもよい。
また、光ファイバ温度センサは、管状保護部材に収容されていてもよい。
また、光ファイバ温度センサは、流出防止部、断熱部又は流出防止部と断熱部との間のうち、少なくとも1つに設けられていてもよい。
また、光ファイバ温度センサは、流出防止部の周方向に沿って複数設けられていてもよい。
また、光ファイバ温度センサは、流出防止部の周方向に沿って複数回巻回されて設けられていてもよい。
また、光ファイバ温度センサは、流出防止部の周方向に沿って設けられ少なくとも一部が蛇行して設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る伸縮継手は、第1ダクトと第2ダクトとの間に設けられ伸縮性を有し流体の流出を防止する流出防止部と、流出防止部の内側に設けられ流体の熱を断熱する断熱部と、断熱部、断熱部よりも外側又は断熱部よりも内側の少なくともいずれかに設けられた光ファイバ温度センサとを備えるため、断熱部の広い範囲で、断熱機能の低下を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態1における非金属製伸縮継手の概略図である。
図2図1に示す上流側ダクト、下流側ダクト及び伸縮継手の断面概略図である。
図3】保護管及びFBGセンサを径方向に沿って切断した断面図である。
図4】伸縮継手とFBGセンサとの模式図である。
図5】本発明の実施の形態2に係る伸縮継手とFBGセンサとの模式図である。
図6】本発明の実施の形態3に係る伸縮継手とFBGセンサとの模式図である。
図7】本発明の実施の形態4に係る上流側ダクト、下流側ダクト及び伸縮継手の断面のうち、径方向の片側半分を拡大して示す拡大断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る伸縮継手を添付図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態1における非金属製伸縮継手の概略図である。本実施の形態1では火力発電設備等に配設されているダクト構造1は、内部に排気ガス等の高温の流体が流通する、円筒状の上流側ダクト11と下流側ダクト12とを有している。ダクト構造1に設けられた非金属製伸縮継手である伸縮継手20は、上流側ダクト11と下流側ダクト12との間に配置されて両ダクト間を接続し、内部の流体の流出を防止している。また、伸縮継手20は、上流側ダクト11と下流側ダクト12との膨張、収縮による両ダクトの間隔の変動を吸収し、流体の流通により上流側ダクト11と下流側ダクト12とに発生する振動を吸収している。なお、図1に示される伸縮継手20は円筒状のものを例示しているが、実際の形状はこれに限られず、接続するダクト構造の形状に合わせた構造とすることが一般的であり、例えば角筒形の形状を用いることもできる。
【0011】
伸縮継手20は、上流側ダクト11に接続されるフランジ21と、下流側ダクト12に接続されるフランジ22と、フランジ21及びフランジ22の間に設けられ、これらのフランジを気密に接続するベローズ材23とを有している。一対のフランジ21,22およびベローズ材23は、円筒形状の上流側ダクト11及び下流側ダクト12の形状に合わせて、円筒形状に構成されている。上流側ダクト11にはダクトフランジ14が形成されており、フランジ21はダクトフランジ14に対応するように形成される。フランジ21とダクトフランジ14とを接続(例えば、ボルト等で締結)することにより、伸縮継手20と上流側ダクト11とは気密に接続されている。下流側ダクト12にはダクトフランジ15が形成されており、フランジ22はダクトフランジ15に対応するように形成される。フランジ22とダクトフランジ15とを接続(例えば、ボルト等で締結)することにより、伸縮継手20と下流側ダクト12とは気密に接続されている。また、フランジ21及びフランジ22は、ステンレス鋼等の任意の金属で形成することができる。ベローズ材23は、伸縮継手20の両端部(上流側ダクト11及び下流側ダクト12との接続面)間の距離が、接続する上流側ダクト11及び下流側ダクト12の離間距離よりも十分長くなるのに必要な寸法を有している。そして、ベローズ材23を弛ませた状態で伸縮継手20を上流側ダクト11及び下流側ダクト12間に取付けることにより、両ダクトの熱伸縮および振動等を吸収する。
【0012】
図2は、図1に示す上流側ダクト11、下流側ダクト12及び伸縮継手20の断面概略図である。上流側ダクト11の下流側には、先端が下流側ダクト12の内径よりも小さな筒状体として形成されたバッフル板13が設けられている。このバッフル板13は、例えばステンレス鋼等の金属により形成することができる。伸縮継手20は、バッフル板13の存在により、上流側ダクト11を通過して矢印A方向に流通する流体に直接曝されないよう配設されている。
【0013】
伸縮継手20は、径方向の最も外側に、フランジ21とフランジ22との間に配設され、上流側ダクト11及び下流側ダクト12を流れる流体の流出を防止するベローズ材23を有している。ベローズ材23は、径方向外側から順に第1ベローズ部材24、第2ベローズ部材25、第3ベローズ部材26及び第4ベローズ部材27の4層の層状部材が、積層されて構成されている。また、ベローズ材23は、矢印A方向で示す流体の流出方向及び流出方向に交差する方向に沿って伸縮可撓性を有するように構成されている。なお、ベローズ材23は伸縮部を構成している。
【0014】
ベローズ材23を構成する第1ベローズ部材24、第2ベローズ部材25、第3ベローズ部材26及び第4ベローズ部材27は、流体の流出を防止するシール層、ベローズ材23の強度を補強する補強層、ベローズ材23を外気、水分及び紫外線等の周辺環境から保護するための保護層等の任意の層を含むことができ、ベローズ材23はこのような任意の層を任意の好適な順番で組み合わせることで形成することができる。また、ベローズ材23は、4層の部材による構成に限定されず、例えば、1~3層の部材による構成とすることができ、5層以上の部材による構成とすることができる。また、第1ベローズ部材24、第2ベローズ部材25、第3ベローズ部材26及び第4ベローズ部材27は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ガラスクロス等の無機繊維クロス、金属繊維クロス及び膜状樹脂等の、既知の任意の材料を適当に採用して形成することができる。
【0015】
また、伸縮継手20は、ベローズ材23の径方向内側に、断熱部30を有している。断熱部30は、伸縮継手20内を流通する流体の熱を断熱し、径方向外側に設けられているベローズ材23に流体の熱が直接伝達されることを防止する。断熱部30は、径方向外側から順に第1断熱部材31、第2断熱部材32、第3断熱部材33、第4断熱部材34及び第5断熱部材35の5層の断熱部材が、積層されて構成されている。断熱部30を構成する第1断熱部材31、第2断熱部材32、第3断熱部材33、第4断熱部材34及び第5断熱部材35は、断熱性能等条件を満たすための断熱層として任意の層を含むことができ、断熱部30はこのような任意の層を任意の好適な順番で組み合わせることで形成することができる。また、断熱部30は、5層の部材が積層された構成に限定されず、例えば、1~4層の部材による構成とすることができ、6層以上の部材による構成とすることができる。なお、断熱部30を構成する第1断熱部材31、第2断熱部材32、第3断熱部材33、第4断熱部材34及び第5断熱部材35の材料は、既知の任意の材料を適当に採用して形成することができる。第1断熱部材31、第2断熱部材32、第3断熱部材33、第4断熱部材34及び第5断熱部材35は、例えば、グラスフェルトやアルミナフェルト、アルミナフェルト等の無機繊維フェルトをガラスクロスやセラミッククロス、アルミナクロス等の無機繊維クロスで包み、これを任意でステンレス銅線やインコネル銅線等で編んだ網(メッシュ等)で包んで構成されてもよいし、これに代えて、PTFE等による有機繊維や有機フィルム等で包んで構成されてもよい。
【0016】
伸縮継手20の第1断熱部材31の径方向外側には、ステンレス鋼により形成された保護管37が巻回されており、保護管37の内側にFBGセンサ41が挿入されている。また、第2断熱部材32の径方向外側であって、FBGセンサ41に対して下流側ダクト12に近い側には、保護管37が巻回されており、保護管37の内側にFBGセンサ40が挿入されている。さらに、第2断熱部材32の径方向外側であって、FBGセンサ41に対して上流側ダクト11に近い側には、保護管37が巻回されており、保護管37の内側にFBGセンサ42が挿入されている。すなわち、FBGセンサ40,41,42は、断熱部30の径方向外側且つベローズ材23の径方向内側に配設されている。FBGセンサ40,41,42は、光ファイバのコア部にレーザ加工により複数の回折格子を形成して構成された温度センサである。
【0017】
保護管37及びFBGセンサ40,41,42は、フランジ21とベローズ材23との接合部から、伸縮継手20の外部に引き出されている。なお、FBGセンサ40,41,42は光ファイバ温度センサを構成し、保護管37は管状保護部材を構成している。
【0018】
図3は、本実施の形態1に係る保護管37及びFBGセンサ40,41,42を径方向に沿って切断した断面図である。すなわち、FBGセンサ40,41,42は、ステンレス鋼により形成された保護管37によって収容され、図2に示す断熱部30の径方向外側に巻回されている。
【0019】
図4は、本実施の形態1に係る伸縮継手20とFBGセンサ40,41,42との模式図である。なお、説明の便宜のために図4においてはフランジ21,22、ベローズ材23及び保護管37等の、伸縮継手20の一部の構成の記載を省略している。矢印Aで示す流体の流動方向に対して、下流側から順にFBGセンサ40、FBGセンサ41、FBGセンサ42が設けられている。FBGセンサ40,41,42は、伸縮継手20の断熱部30の径方向外側に、周方向に沿ってそれぞれ間隔を開けて互いに平行に巻回されている。すなわち、FBGセンサ40,41,42は、ベローズ材23(図2参照)の径方向内側において周方向に沿ってそれぞれ間隔を開けて互いに平行に巻回されている。
【0020】
FBGセンサ40,41,42は、表面をポリイミド樹脂で被覆したクラッド部と、クラッド部の内側に配設されたコア部とを有する光ファイバであって、光ファイバの延びる方向において所定の間隔毎に、レーザ加工によりコア部に形成された回折格子43(屈折率変調)が複数設けられている光ファイバ温度センサである。なお、図4において伸縮継手20に隠れており破線で記載されているFBGセンサ40,41,42の部分にも回折格子43が設けられている。すなわち、各FBGセンサ40,41,42は、1本の光ファイバ上に、それぞれ複数の回折格子43を有している。なお、回折格子43は、温度測定部を構成している。
【0021】
また、FBGセンサ40,41,42は、伸縮継手20の外部に設けられたインテロゲータ44に接続されている。インテロゲータ44は、FBGセンサ40,41,42に光を入射させる光源装置と、各回折格子43からの反射光の波長を測定、分析する光波長測定装置とを有しており、適当な耐候ケースに収納されて配設されている。
【0022】
次に、本実施の形態1に係る伸縮継手20の動作を説明する。本実施の形態1の火力発電設備は、図1に示す伸縮継手20が設けられているダクト構造1を有する。この火力発電設備の稼働中に、図4に示すインテロゲータ44は、FBGセンサ40,41,42に光を入射し、各回折格子43からの反射光の波長を測定して分析する。
【0023】
ダクト構造1の稼働中に、図2に示す伸縮継手20の断熱部30の一部に経年劣化や異常運転、流体内の異物の干渉等による損傷が発生した場合には、内部を流れる流体の熱を遮断する断熱性能が低下する。このため、断熱部30の断熱性能の低下が発生した箇所の径方向外側の断熱部30、ベローズ材23及びそれらの周囲の温度が、断熱性能の低下の発生前よりも上昇する。これにより、断熱部30の断熱性能の低下が発生した箇所の近傍に配設されている、回折格子43(図4参照)の温度が上昇する。この回折格子43の温度上昇により、当該回折格子43からの反射光の波長が変化する。インテロゲータ44が、この反射光の波長を測定して波長の変化を変化前の波長と比較し、分析することで、FBGセンサ40,41,42に設けられた回折格子43のうちどの回折格子43において温度変化が発生したかを検出することができる。そして、温度変化が発生した回折格子43の近傍で、断熱部30の劣化が発生したことを特定することができる。すなわち、伸縮継手20のうち、断熱部30の劣化が発生した箇所を特定することができる。
【0024】
また、図2に示す伸縮継手20の、ベローズ材23の一部に熱や外力等による損傷が発生し、ベローズ材23の気密性が損なわれる場合がある。この場合には、ベローズ材23の損傷が発生した箇所においてベローズ材23の内外に内部流体や外気が流通することにより、損傷が発生した箇所の径方向内側に位置する断熱部30及びその周囲の温度が、損傷の発生前に対して上昇又は低下することがある。これにより、損傷が発生した箇所の近傍に配設されている、回折格子43(図4参照)の温度が上昇又は低下する。この回折格子43の温度上昇又は低下により、当該回折格子43からの反射光の波長が変化する。インテロゲータ44が、この反射光の波長の変化を変化前の波長と比較し、分析することで、FBGセンサ40,41,42のどの回折格子43において温度変化が発生したかを検出することができる。そして、温度変化が発生した回折格子43の近傍で、ベローズ材23の損傷が発生したことを特定することができる。すなわち、伸縮継手20のうち、ベローズ材23の損傷が発生した箇所を特定することができる。
【0025】
本実施の形態1では、FBGセンサ40,41,42には温度変化検出機能を有する回折格子43が、それぞれの光ファイバにおいて複数箇所に設けられている。そのため、従来の伸縮継手のように、断熱部の温度変化の検出のために断熱部に設けられた複数の温度ヒューズに、それぞれ導線を配線する構成とは異なり、FBGセンサ40,41,42のそれぞれにおいて複数箇所に設けられた回折格子43で温度検出が可能であり、さらに各回折格子43にそれぞれ導線を配線する必要がないため、温度検出手段の配設スペースを削減しつつ、より広い範囲の断熱部30の断熱機能の低下及びベローズ材23の損傷を検出することができる。
【0026】
また、本実施の形態1では、FBGセンサ40,41,42は断熱部30の径方向外側且つベローズ材23の径方向内側に配設されている。すなわち、このFBGセンサ40,41,42は、断熱部30とベローズ材23との間に配設されている。このFBGセンサ40,41,42の配設位置は、断熱部30の断熱機能の低下を検出するために好適な位置であり、また、断熱部30の断熱機能の低下によるベローズ材23への熱の影響を検出するために好適な配設位置である。
【0027】
また、本実施の形態1では、図3に示すようにFBGセンサ40,41,42は保護管37の内部に挿入され、保護管37に収容されて保護されている。FBGセンサ40,41,42は保護管37に収容されていることで、伸縮継手20の伸縮に伴うベローズ材23及び断熱部30との摩擦や圧迫から保護され、断線等の故障が発生する可能性を低減することができる。
【0028】
また、本実施の形態1では、FBGセンサ40,41,42を収容する保護管37は、クラッド部の表面を被覆しているポリイミド樹脂よりも熱伝導率の高いステンレス鋼により形成されている。このため、FBGセンサ40,41,42が保護管37に収容されていない場合と比較して、伸縮継手20のある個所において発生した温度変化が、温度変化発生箇所から離隔した位置にある回折格子43に伝わりやすく、各回折格子43がより広い範囲の温度変化を検出しやすくなるという利点を有する。
【0029】
また、本実施の形態1では、図2に示す伸縮継手20の組み立てにおいて、FBGセンサ40,41,42を伸縮継手20の断熱部30に巻回するときに、最初に保護管37を断熱部30に巻回してその後にFBGセンサ40,41,42を保護管37に挿入する。これにより、FBGセンサ40,41,42を簡単に断熱部30に巻回することができる。さらに、ダクト構造1の稼働中にFBGセンサ40,41,42の故障が発生した等の理由によって、FBGセンサ40,41,42を交換するときには、保護管37を配設されたままの状態にして交換対象のFBGセンサ40,41,42を保護管37から抜去し、新たなFBGセンサ40,41,42を保護管37に挿入することで、保護管37が設けられていない場合と比較して伸縮継手20のベローズ材23や断熱部30を解体する必要がなく、簡単にFBGセンサ40,41,42を交換することができる。
【0030】
このように、本実施の形態1に係る伸縮継手20は、流体が流通する上流側ダクト11と下流側ダクト12との間を接続し、内部を流体が流通する伸縮継手20であって、上流側ダクト11と下流側ダクト12との間に設けられ伸縮性を有し流体の流出を防止するベローズ材23と、ベローズ材23の内側に設けられ流体の熱を断熱する断熱部30と、断熱部30の外側に設けられたFBGセンサ40,41,42とを備えるため、断熱部30の広い範囲で、断熱機能の低下を検出することができる。
【0031】
また、FBGセンサ40,41,42は、それぞれ複数の回折格子43を有するため、各FBGセンサ40,41,42がそれぞれ複数の箇所の断熱機能の低下を検出することができ、FBGセンサ40,41,42の設置本数を低減しつつ、断熱部30においてより広い範囲の断熱機能の低下を検出することができる。
【0032】
また、FBGセンサ40,41,42は、保護管37に収容されているため、FBGセンサ40,41,42の断線等の故障が発生する可能性が低減される利点と、各回折格子43がより広い範囲の温度変化を検出しやすくなるという利点と、簡単にFBGセンサ40,41,42を配設、交換することができるという利点を有する。
【0033】
また、FBGセンサ40,41,42は、ベローズ材23と断熱部30との間に設けられているため、断熱部30の断熱機能の低下を効果的に検出することができる。
【0034】
また、FBGセンサ40,41,42は、ベローズ材23の周方向に沿って3本設けられているため、簡単な構成で断熱部30の複数箇所の温度を検出することができる。
【0035】
なお、本実施の形態1においては保護管37の材料としてステンレス鋼を用いていたが、保護管37の材料としては銅を用いてもよい。これにより、保護管37の材料としてステンレス鋼を用いる場合よりも保護管37の熱伝導率が高くなるため、各回折格子43がより広い範囲の温度変化を検出しやすくなる。また、保護管37の材料はこれらに限定されるものではなく、炭素鋼、合金鋼、アルミニウム合金等を適宜用いることができる。
【0036】
また、本実施の形態1においてFBGセンサ40,41,42は保護管37に収容されていたが、保護管37が不要である場合には、FBGセンサ40,41,42を直接断熱部30に取り付けてもよい。
【0037】
また、本実施の形態1においては、3本のFBGセンサ40,41,42を設けていたが、FBGセンサは少なくとも1本設けられていればよく、4本以上設けられていてもよい。さらに、FBGセンサ40,41,42は、1本の光ファイバ上に、それぞれ複数の回折格子43が構成されていたが、少なくとも1個以上の回折格子43が構成されていればよい。
【0038】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る伸縮継手を説明する。なお、以下の実施の形態において、図1図4の参照符号と同一の符号は、同一または同様な構成要素であるのでその詳細な説明は省略する。実施の形態2に係る伸縮継手は、実施の形態1に対してFBGセンサを螺旋状に配設したものである。
図5は、本実施の形態2に係る伸縮継手20に設けられたFBGセンサ40の模式図である。なお、説明の便宜のために図5においては、フランジ21,22、ベローズ材23及び保護管37等の、伸縮継手20の一部の構成の記載を省略している。FBGセンサ40は、伸縮継手20の断熱部30の径方向外側に、矢印Aで示す流体の流動方向の下流側から見て時計回りの螺旋状に3回巻回されて配設されている。すなわち、FBGセンサ40は、ベローズ材23(図2参照)の径方向内側において周方向に沿って螺旋状に3回巻回されて配設されている。
【0039】
FBGセンサ40には、光ファイバの延びる方向において所定の間隔毎に、レーザ加工によりコア部に形成された回折格子43が複数設けられている。これにより、伸縮継手20の断熱部30の、矢印Aで示す流体の流動方向と周方向との両方において、複数の回折格子43が配設されている。なお、図5において伸縮継手20に隠れており破線で記載されているFBGセンサ40の部分にも回折格子43が配設されている。その他の構成は実施の形態1と同じである。
【0040】
本実施の形態2においては、1本のFBGセンサ40を断熱部30に螺旋状に複数回巻回して配設することで、断熱部30全体に回折格子43を配設することができるため、実施の形態1に対してFBGセンサの本数を少なくすることができ、部品点数の削減やFBGセンサ40の伸縮継手20からの引出部分のスペースを削減することができるという利点を有する。
【0041】
このように、本実施の形態2に係る伸縮継手20のFBGセンサ40は、ベローズ材23の周方向に沿って3回巻回されて設けられているため、1本のFBGセンサ40により断熱部30の全体に回折格子43を配設することができる。
【0042】
なお、実施の形態2において、FBGセンサ40は、矢印Aで示す流体の流動方向から見て時計回りの螺旋状に3回巻回されて配設されていたが、流体の流動方向から見て反時計回りの螺旋状に巻回されて配設されていてもよいし、FBGセンサ40の巻回数は他の任意の回数であってもよい。また、FBGセンサ40に加えて他の少なくとも1本のFBGセンサが螺旋状に配設されていてもよい。
【0043】
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係る伸縮継手を説明する。実施の形態3に係る伸縮継手は、実施の形態1に対してFBGセンサを蛇行して配設したものである。
図6は、本実施の形態3に係る伸縮継手20に設けられたFBGセンサ40の模式図である。なお、説明の便宜のために図6においては、フランジ21,22、ベローズ材23及び保護管37等の、伸縮継手20の一部の構成の記載を省略している。FBGセンサ40は、伸縮継手20の断熱部30の径方向外側に、周方向に沿って設けられている。また、FBGセンサ40は、矢印Aで示す流体の流動方向に沿う方向に交互に突出する湾曲部45を有している。FBGセンサ40は、ベローズ材23(図2参照)の径方向内側において周方向に沿って設けられ、矢印Aで示す方向に蛇行しながら配設されている。FBGセンサ40には、光ファイバの延びる方向において所定の間隔毎に、レーザ加工によりコア部に形成された回折格子43が複数設けられている。これにより、伸縮継手20の断熱部30の、矢印Aで示す流体の流動方向と周方向との両方において、複数の回折格子43が配設されている。なお、図6において伸縮継手20に隠れており破線で記載されているFBGセンサ40の部分にも回折格子43が配設されている。その他の構成は実施の形態1と同じである。
【0044】
本実施の形態3においては、1本のFBGセンサ40をベローズ材23の周方向に沿って蛇行して配設することで、断熱部30全体に回折格子43を配設することができるため、実施の形態1に対してFBGセンサの本数を少なくすることができ、部品点数の削減やFBGセンサの伸縮継手20からの引出部分のスペースを削減することができるという利点を有する。
【0045】
このように、本実施の形態3に係る伸縮継手20のFBGセンサ40は、断熱部30に周方向に沿って、少なくとも一部が蛇行して設けられているため、1本のFBGセンサ40により断熱部30の全体に回折格子43を配設することができる。
【0046】
なお、本実施の形態3においては、1本のFBGセンサ40が、矢印Aで示す流体の流動方向に沿って交互に突出する湾曲部45を有するように蛇行して配設されていたが、このようなFBGセンサ40の配設形態は例示であって、これ以外の形態で配設されていてもよい。例えば、FBGセンサ40が湾曲部45に替えて屈曲部を有して配設されていてもよいし、湾曲部45においてFBGセンサ40が交差していてもよいし、蛇行して設けられているFBGセンサが2本以上配設されていてもよい。
【0047】
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係る伸縮継手を説明する。実施の形態4に係る伸縮継手は、実施の形態1に対してFBGセンサの配設位置を変更したものである。
図7は、実施の形態4に係る上流側ダクト11、下流側ダクト12及び伸縮継手20の断面のうち、径方向の片側半分を拡大して示す拡大断面概略図である。図7を参照して、以下にFBGセンサの配設例を説明する。
【0048】
第1の配設例として、断熱部30の径方向内側に、FBGセンサ40a,41a,42aが配設されている。第2の配設例として、断熱部30を構成する各層の間にFBGセンサが配設されており、例えば第3断熱部材33と第4断熱部材34との間にFBGセンサ40b,41b,42bが配設されている。第3の配設例として、ベローズ材23の径方向外側に、FBGセンサ40c,41c,42cが配設されている。なお、図7に図示されていない、径方向の他の片側半分についても対応するようにFBGセンサ40a,41a,42a、FBGセンサ40b,41b,42b、FBGセンサ40c,41c,42cがそれぞれ配設されている。また、第4の配設例として、ベローズ材23の外径部から離隔した位置に、図示しない支持部材を用いてFBGセンサ40dが配設されている。その他の構成は実施の形態1と同じである。
【0049】
第1の配設例のように、FBGセンサ40a,41a,42aを流体の流通空間である断熱部30の径方向内側に配設する場合には、流体の温度変化を直接検知することができる。第2の配設例のように、FBGセンサ40b,41b,42bを断熱部30の内部に配設する場合には、断熱部30の径方向内側における断熱機能の低下による温度変化を検出しやすくなる。第3の配列例のように、FBGセンサ40c,41c,42cをベローズ材23の径方向外側に配設する場合には、伸縮継手20の外部からベローズ材23に加わる熱の影響による温度変化を検出しやすくなり、また、伸縮継手20が上流側ダクト11及び下流側ダクト12に配設された後に、FBGセンサ40c,41c,42cを伸縮継手20に取り付ける作業が簡単に実施できる。第4の配列例のように、ベローズ材23の外径部から離隔した位置にFBGセンサ40dを配設する場合には、伸縮継手20の周囲の温度状態を検知することができる。
【0050】
このように、本実施の形態4に係る伸縮継手20の伸縮部は、流体の流出を防止するベローズ材23と、ベローズ材23の内側に設けられ流体の熱を断熱する断熱部30とを有しており、任意の位置にFBGセンサを設けることができるため、伸縮継手20及びその周囲における任意の箇所の温度変化を検出することができる。
【0051】
なお、本実施の形態4の第1~第4の配列例におけるFBGセンサの配列及び実施の形態1におけるFBGセンサの配列は、必要に応じて適宜組み合わせて用いることができる。
【0052】
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5に係る伸縮継手を説明する。実施の形態5に係る伸縮継手は、実施の形態1に対して保護管の材料を変更したものである。
本実施の形態5においては、図3に示す保護管37が実施の形態1のステンレス鋼に替えて、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)により形成されている。その他の構成は実施の形態1と同じである。
【0053】
PTFEは、一般的な金属よりも摩擦係数が小さい。そのため、保護管37にPTFEを用いることでFBGセンサ40,41,42を挿入又は抜去するときに、挿入又は抜去の作業が容易となり、また挿入又は抜去の作業時にFBGセンサ40,41,42を損傷させる可能性が低減されるという利点を有する。
【0054】
また、PTFEは一般的な金属よりも熱伝導率が低い。そのため、断熱部30又はベローズ材23に発生した温度変化が保護管37を経由して離れた場所に伝わりにくく、温度変化が発生した断熱部30又はベローズ材23上の位置をFBGセンサ40,41,42により明確に特定しやすいという利点を有する。
【0055】
このように、本実施の形態5に係る伸縮継手20のFBGセンサ40,41,42は、PTFEにより形成されている保護管37に収容されているため、FBGセンサ40,41,42の挿入又は抜去が容易になるという利点を有する。
【0056】
なお、保護管37の非金属製材料としてはPTFEに限定されるものではなく、PTFE以外の樹脂を用いてもよい。例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド又は耐熱性シリコーンゴム等の耐熱性ゴム等の樹脂材料を適宜用いることができる。また、保護管37の材料とベローズ材23の材質とに同じ材質を採用することで、保護管37とベローズ材23との熱伝導率が同じとなるため、保護管37に伝導される熱によってベローズ材23が過剰に熱の影響を受ける可能性を低減することができる。
【0057】
なお、実施の形態1~5におけるFBGセンサの本数、FBGセンサの回折格子の数及び回折格子の位置は、伸縮継手20において必要な温度検出位置に対応して決定されればよく、例えば断熱部30及びベローズ材23の全体の温度変化を検出可能にFBGセンサ及び回折格子を配設してもよいし、断熱部30又はベローズ材23の一部の箇所の温度変化を検出可能にFBGセンサ及び回折格子を配設してもよい。また、伸縮継手20のフランジ21,22や、フレーム部にFBGセンサ及び回折格子を配設してもよい。
【0058】
また、実施の形態1~5におけるFBGセンサ40,41,42の取付方法としては、例えば、保護管37を断熱部30等の取付対象の部材に縫製により取り付ける、保護管37を番線により断熱部30に等の取付対象の部材に結束する等の任意の取付方法を用いてもよい。
【0059】
なお、本発明の実施の形態1~5に含まれる構成要素及びその変形例に含まれる構成要素は、適当に組み合わせて用いることができる。
【0060】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0061】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0062】
(付記1)
流体が流通する第1ダクトと第2ダクトとの間を接続し内部を前記流体が流通する伸縮継手であって、
前記第1ダクトと前記第2ダクトとの間に設けられ伸縮性を有し前記流体の流出を防止する流出防止部と、
前記流出防止部の内側に設けられ前記流体の熱を断熱する断熱部と、
前記断熱部、前記断熱部よりも外側又は前記断熱部よりも内側の少なくともいずれかに設けられた光ファイバ温度センサと
を備える伸縮継手。
(付記2)
前記光ファイバ温度センサは、複数の前記温度測定部を有する付記1に記載の伸縮継手。
(付記3)
前記光ファイバ温度センサが、管状保護部材に収容されている付記1又は2に記載の伸縮継手。
(付記4)
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部、前記断熱部又は前記流出防止部と前記断熱部との間のうち、少なくとも1つに設けられている付記1~3のいずれか1項に記載の伸縮継手。
(付記5)
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿って複数設けられている付記1~4のいずれか1項に記載の伸縮継手。
(付記6)
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿って複数回巻回されて設けられている付記1~5のいずれか1項に記載の伸縮継手。
(付記7)
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿って、少なくとも一部が蛇行して設けられている付記1~6のいずれか1項に記載の伸縮継手。
【符号の説明】
【0063】
11 上流側ダクト(第1ダクト)、12 下流側ダクト(第2ダクト)、23 ベローズ材(流出防止部)、30 断熱部、37 保護管(管状保護部材)、40 FBGセンサ(光ファイバ温度センサ)、41 FBGセンサ(光ファイバ温度センサ)、42 FBGセンサ(光ファイバ温度センサ)、43 回折格子(温度測定部)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-12-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明に係る伸縮継手は、流体が流通する第1ダクトと第2ダクトとの間を接続し内部を流体が流通する伸縮継手であって、第1ダクトと第2ダクトとの間に設けられ伸縮性を有し流体の流出を防止する流出防止部と、流出防止部の内側に設けられ流体の熱を断熱する断熱部と、流出防止部、又は前記流出防止部と前記断熱部との間の少なくともいずれかに設けられた温度測定部を有する光ファイバ温度センサとを備える。
また、上記の課題を解決するために、本発明に係る伸縮継手は、流体が流通する第1ダクトと第2ダクトとの間を接続し内部を流体が流通する伸縮継手であって、第1ダクトと第2ダクトとの間に設けられ伸縮性を有し流体の流出を防止する流出防止部と、流出防止部の内側に設けられ流体の熱を断熱する断熱部と、断熱部、断熱部よりも外側又は断熱部よりも内側の少なくともいずれかに設けられた温度測定部を有する光ファイバ温度センサとを備え、光ファイバ温度センサは、流出防止部の周方向に沿ってそれぞれ間隔を開けて互いに平行に設けられている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
また、光ファイバ温度センサは、複数の温度測定部を有してもよい。
また、光ファイバ温度センサは、管状保護部材に収容されていてもよい。
また、光ファイバ温度センサは、流出防止部、断熱部又は流出防止部と断熱部との間のうち、少なくとも1つに設けられていてもよい。
また、光ファイバ温度センサは、流出防止部の周方向に沿ってそれぞれ間隔を開けて互いに平行に設けられていてもよい。
また、光ファイバ温度センサは、流出防止部の周方向に沿って複数回巻回されて設けられていてもよい。
また、光ファイバ温度センサは、流出防止部の周方向に沿って設けられ少なくとも一部が蛇行して設けられていてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流通する第1ダクトと第2ダクトとの間を接続し内部を前記流体が流通する伸縮継手であって、
前記第1ダクトと前記第2ダクトとの間に設けられ伸縮性を有し前記流体の流出を防止する流出防止部と、
前記流出防止部の内側に設けられ前記流体の熱を断熱する断熱部と、
前記流出防止部、又は前記流出防止部と前記断熱部との間の少なくともいずれかに設けられた光ファイバ温度センサと
を備える伸縮継手。
【請求項2】
流体が流通する第1ダクトと第2ダクトとの間を接続し内部を前記流体が流通する伸縮継手であって、
前記第1ダクトと前記第2ダクトとの間に設けられ伸縮性を有し前記流体の流出を防止する流出防止部と、
前記流出防止部の内側に設けられ前記流体の熱を断熱する断熱部と、
前記断熱部、前記断熱部よりも外側又は前記断熱部よりも内側の少なくともいずれかに設けられた光ファイバ温度センサと
を備え
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿ってそれぞれ間隔を開けて互いに平行に設けられている伸縮継手。
【請求項3】
前記光ファイバ温度センサは、複数の温度測定部を有する請求項1又は2に記載の伸縮継手。
【請求項4】
前記光ファイバ温度センサが、管状保護部材に収容されている請求項1又は2に記載の伸縮継手。
【請求項5】
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部、前記断熱部又は前記流出防止部と前記断熱部との間のうち、少なくとも1つに設けられている請求項2に記載の伸縮継手。
【請求項6】
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿ってそれぞれ間隔を開けて互いに平行に設けられている請求項1に記載の伸縮継手。
【請求項7】
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿って複数回巻回されて設けられている請求項1又は2に記載の伸縮継手。
【請求項8】
前記光ファイバ温度センサは、前記流出防止部の周方向に沿って設けられ少なくとも一部が蛇行して設けられている請求項1又は2に記載の伸縮継手。