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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025034042
(43)【公開日】2025-03-13
(54)【発明の名称】眼科装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/103 20060101AFI20250306BHJP
【FI】
A61B3/103
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023140176
(22)【出願日】2023-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000220343
【氏名又は名称】株式会社トプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(74)【代理人】
【識別番号】100170069
【弁理士】
【氏名又は名称】大原 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128635
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100140992
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲政
(72)【発明者】
【氏名】高山 賢次郎
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316AA03
4C316AA13
4C316AB16
4C316FA04
4C316FA08
4C316FA18
4C316FZ01
(57)【要約】
【課題】眼屈折力のラフ測定に要する測定時間を短縮可能な眼科装置を提供する。
【解決手段】測定用パターン投影光学系16から測定用パターンPAを眼底Efに投影させて、反射光(眼底反射光PB)を撮像素子12gで撮像するラフ測定を行うラフ測定制御部46と、ラフ測定で撮像素子12gが撮像した反射光の画像(レフリング像29)に基づいて、被検眼Eの仮の眼屈折力を演算する仮眼屈折力演算部48と、仮眼屈折力演算部48の演算結果に基づいてレンズ移動機構(連動移動機構27)を駆動して、眼底Efと撮像素子12gとが共役となる位置に合焦レンズ17dを移動させるレンズ移動制御部50と、を備え、本測定の開始前にラフ測定制御部46、仮眼屈折力演算部48及びレンズ移動制御部50を複数回繰り返し作動させ、1回目のラフ測定で被検眼に投影する測定用パターンPAの光量を2回目以降よりも大きくする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検眼の眼底に測定用パターンを投影する測定用パターン投影光学系と、
前記測定用パターンが投影された前記眼底からの反射光を、レンズ移動機構により移動可能な合焦レンズを通して撮像素子で撮像する受光光学系と、
前記測定用パターン投影光学系から前記測定用パターンを前記眼底に投影させて、前記反射光を前記撮像素子で撮像するラフ測定を行うラフ測定制御部と、
前記ラフ測定で前記撮像素子が撮像した前記反射光の画像に基づいて、前記被検眼の仮の眼屈折力を演算する仮眼屈折力演算部と、
前記仮眼屈折力演算部の演算結果に基づいて前記レンズ移動機構を駆動して、前記眼底と前記撮像素子とが共役となる位置に前記合焦レンズを移動させるレンズ移動制御部と、
前記測定用パターン投影光学系から前記測定用パターンを前記眼底に投影させて、前記反射光を前記撮像素子に撮像させる本測定を実行する本測定制御部と、
前記本測定で前記撮像素子が撮像した前記画像に基づいて、前記被検眼の眼屈折力を演算する眼屈折力演算部と、
を備え、
前記本測定の開始前に、前記ラフ測定制御部、前記仮眼屈折力演算部及び前記レンズ移動制御部を複数回繰り返し作動させ、
前記測定用パターン投影光学系が、1回目の前記ラフ測定で前記被検眼に投影する前記測定用パターンの光量を、2回目以降の前記ラフ測定及び前記本測定で前記被検眼に投影する前記測定用パターンの光量よりも大きくしている眼科装置。
【請求項2】
前記ラフ測定制御部が、1回目の前記ラフ測定では2回目以降の前記ラフ測定及び前記本測定よりも前記撮像素子の露光時間を短く設定している請求項1に記載の眼科装置。
【請求項3】
前記測定用パターン投影光学系が、1回目の前記ラフ測定で前記被検眼に投影する前記測定用パターンの光量を最大光量に設定している請求項1に記載の眼科装置。
【請求項4】
前記眼底に固視標を投影する視標投影光学系を備え、
前記レンズ移動機構が、前記合焦レンズと、前記視標投影光学系の一部とを一体に移動させ、
前記視標投影光学系が、前記ラフ測定では前記被検眼に前記固視標を固視させ、
前記本測定制御部が、前記本測定の開始前に前記レンズ移動機構を駆動して前記一部を移動させることで、前記被検眼に前記固視標を雲霧視させ、
前記眼屈折力演算部が、前記本測定で前記撮像素子が撮像した前記画像と、前記一部と一体に移動された前記合焦レンズの移動位置と、に基づいて前記被検眼の眼屈折力を演算する請求項1から3のいずれか1項に記載の眼科装置。
【請求項5】
前記本測定の開始前に、前記ラフ測定制御部、前記仮眼屈折力演算部及び前記レンズ移動制御部を2回繰り返し作動させ、
2回目の前記ラフ測定で前記撮像素子が撮像した前記画像の明るさが予め定められた閾値範囲内に収まるか否かを判定する判定部を備え、
前記判定部が否と判定した場合には、前記ラフ測定制御部が、前記光量を前記画像の明るさが前記閾値範囲内に収まる大きさの適正光量に調整してから2回目の前記ラフ測定をやり直し、
前記ラフ測定制御部が2回目の前記ラフ測定をやり直した場合には、前記本測定制御部が、前記本測定では前記測定用パターン投影光学系から前記適正光量の前記測定用パターンを前記眼底に投影させる請求項1から3のいずれか1項に記載の眼科装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検眼の眼屈折力を測定する眼科装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被検眼の眼特性として眼屈折力(球面度数、円柱度数、及び乱視軸角度等)を測定する所謂レフ測定を行う眼科装置が良く知られている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。この眼科装置は、大別して、視標投影光学系、測定用パターン投影光学系及び受光光学系を備える。視標投影光学系は、被検眼の眼屈折力の他覚測定時に被検眼を固視又は雲霧させるために固視標の光束を被検眼の眼底に投影する。測定用パターン投影光学系は、被検眼の眼底に対してレフ測定用のリング状の測定用パターンの光束を投影する。
【0003】
受光光学系には、合焦レンズと撮像素子とが配置されている(特許文献2参照)。この合焦レンズは、受光光学系の光軸に沿って移動自在に配置されており、レンズ移動機構により光軸上を進退移動される。撮像素子は、合焦レンズを通して、測定用パターン投影光学系から眼底に投影された測定用パターンの眼底反射光を撮像(受光)する。そして、撮像素子は、眼底反射光の撮像画像であるレフリング像を出力する。
【0004】
被検眼のレフ測定は、ラフ測定(仮測定、粗測定、前測定ともいう)と本測定とを含む。ラフ測定では、視標投影光学系が、被検眼に固視標を呈示して被検眼を固視状態にする。次いで、測定用パターン投影光学系が測定用パターンを眼底に投影して、受光光学系の撮像素子が合焦レンズを通して眼底反射光を撮像してレフリング像を出力する。そして、眼科装置の演算部がレフリング像に基づいて公知の方法で被検眼の眼屈折力を演算する。この眼屈折力の演算結果に基づいて、レンズ移動機構により、測定用パターンが眼底で略合焦状態になるように合焦レンズを移動させる。
【0005】
本測定では、視標投影光学系の一部を移動させることで被検眼に固視標を雲霧視させる。次いで、ラフ測定と同様に、測定用パターン投影光学系から眼底への測定用パターンの投影と、受光光学系の撮像素子による眼底反射光の撮像及びレフリング像の出力と、が実行される。そして、眼科装置の演算部が、レフリング像と、既述の視標投影光学系の一部と一体に移動する受光光学系の合焦レンズの移動位置とに基づいて、被検眼の正確な眼屈折力を演算する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007-159850号公報
【特許文献2】特開2017-063979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1及び2に記載の眼科装置が被検眼のレフ測定(ラフ測定、本測定)を開始する際に、被検眼が強度の遠視、近視又は白内障であったり、或いは合焦レンズの位置が適切な位置になかったりする場合がある。この場合にはラフ測定で適切な明るさのレフリング像が得られないので、眼科装置は、ラフ測定中に合焦レンズを移動させて、適切な明るさのレフリング像が得られる位置を探索する必要がある。その結果、ラフ測定に非常に時間がかかる場合がある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、被検眼の眼屈折力のラフ測定に要する測定時間を短縮可能な眼科装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的を達成するための眼科装置は、被検眼の眼底に測定用パターンを投影する測定用パターン投影光学系と、測定用パターンが投影された眼底からの反射光を、レンズ移動機構により移動可能な合焦レンズを通して撮像素子で撮像する受光光学系と、測定用パターン投影光学系から測定用パターンを眼底に投影させて、反射光を撮像素子で撮像するラフ測定を行うラフ測定制御部と、ラフ測定で撮像素子が撮像した反射光の画像に基づいて、被検眼の仮の眼屈折力を演算する仮眼屈折力演算部と、仮眼屈折力演算部の演算結果に基づいてレンズ移動機構を駆動して、眼底と撮像素子とが共役となる位置に合焦レンズを移動させるレンズ移動制御部と、測定用パターン投影光学系から測定用パターンを眼底に投影させて、反射光を撮像素子に撮像させる本測定を実行する本測定制御部と、本測定で撮像素子が撮像した画像に基づいて、被検眼の眼屈折力を演算する眼屈折力演算部と、を備え、本測定の開始前に、ラフ測定制御部、仮眼屈折力演算部及びレンズ移動制御部を複数回繰り返し作動させ、測定用パターン投影光学系が、1回目のラフ測定で被検眼に投影する測定用パターンの光量を、2回目以降のラフ測定及び本測定で被検眼に投影する測定用パターンの光量よりも大きくしている。
【0010】
この眼科装置によれば、被検眼の眼屈折力のラフ測定時に合焦レンズを移動させて画像が得られる位置を探索する必要がなくなるので、ラフ測定の測定時間を短縮可能である。
【0011】
本発明の他の態様に係る眼科装置において、ラフ測定制御部が、1回目のラフ測定では2回目以降のラフ測定及び本測定よりも撮像素子の露光時間を短く設定している。これにより、ラフ測定の測定時間をより短縮可能である。
【0012】
本発明の他の態様に係る眼科装置において、測定用パターン投影光学系が、1回目のラフ測定で被検眼に投影する測定用パターンの光量を最大光量に設定している。これにより、被検眼が強度の遠視、近視又は白内障であったとしても合焦レンズを移動させて画像が得られる位置を探索する必要がなくなる。
【0013】
本発明の他の態様に係る眼科装置において、眼底に固視標を投影する視標投影光学系を備え、レンズ移動機構が、合焦レンズと、視標投影光学系の一部とを一体に移動させ、視標投影光学系が、ラフ測定では被検眼に固視標を固視させ、本測定制御部が、本測定の開始前にレンズ移動機構を駆動して一部を移動させることで、被検眼に固視標を雲霧視させ、眼屈折力演算部が、本測定で撮像素子が撮像した画像と、一部と一体に移動された合焦レンズの移動位置と、に基づいて被検眼の眼屈折力を演算する。
【0014】
本発明の他の態様に係る眼科装置において、本測定の開始前に、ラフ測定制御部、仮眼屈折力演算部及びレンズ移動制御部を2回繰り返し作動させ、2回目のラフ測定で撮像素子が撮像した画像の明るさが予め定められた閾値範囲内に収まるか否かを判定する判定部を備え、判定部が否と判定した場合には、ラフ測定制御部が、光量を画像の明るさが閾値範囲内に収まる大きさの適正光量に調整してから2回目のラフ測定をやり直し、ラフ測定制御部が2回目のラフ測定をやり直した場合には、本測定制御部が、本測定では測定用パターン投影光学系から適正光量の測定用パターンを眼底に投影させる。これにより、第2ラフ測定で適切な明るさの画像が確実に得られる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、被検眼の眼屈折力のラフ測定に要する測定時間を短縮可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1実施形態の眼科装置の側面図である。
図2】測定ヘッドの光学系の構成を示したブロック図である。
図3】第1実施形態の制御装置の機能ブロック図である。
図4】第1実施形態の眼科装置による被検眼の眼屈折力の測定処理の流れを示したフローチャートである。
図5】第2実施形態の眼科装置による被検眼の眼屈折力の測定処理の流れを示したフローチャートである。
図6】第1ラフ測定で撮像素子の露光時間を短露光時間に設定した場合に、ロータリープリズムを経て眼底に入射する測定用パターン、及び撮像素子に入射する眼底反射光を説明するための説明図である。
図7】第3実施形態の眼科装置の制御装置の機能ブロック図である。
図8】第3実施形態の眼科装置による被検眼の眼屈折力の測定処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の眼科装置1の側面図である。なお、図中の互いに直交するXYZ方向(3方向)のうちで、Y方向は上下方向であり、Z方向は被検眼E(被検者)に近づく前方向と被検者から遠ざかる後方向とに平行な前後方向(作動距離方向ともいう)であり、X方向は上下方向及び前後方向の双方に垂直な左右方向である。
【0018】
[眼科装置の全体構成]
眼科装置1は、被検眼Eの眼特性として眼屈折力及び角膜形状等を他覚測定するオートレフケラトメータである。この眼科装置1は、ベース2と、顔支持部3と、駆動機構4と、測定ヘッド5と、表示部6と、を備える。
【0019】
ベース2上には、顔支持部3と駆動機構4とが設けられている。
【0020】
顔支持部3は、被検者の顎を受ける顎受け部3aと、被検者の額が当接する額当て部3bとを備え、被検者の顔を支持する。顎受け部3aは、不図示のアクチュエータによりY方向(上下方向)に位置調整可能である。
【0021】
駆動機構4は、例えばモータ等の不図示のアクチュエータにより構成されている。この駆動機構4は、ベース2に対して測定ヘッド5をXYZ方向に移動させる。これにより、被検眼Eに対して測定ヘッド5がXYZ方向に相対移動可能になるので、被検眼Eに対する測定ヘッド5のXYZ方向のアライメントが可能になる。
【0022】
測定ヘッド5は、被検眼Eの眼屈折力及び角膜形状の測定機能を有する。この測定ヘッド5には表示部6が取り付けられている。また、測定ヘッド5内には、眼屈折力及び角膜形状の測定に対応した各種光学系(撮像素子、各種光源、及び各種駆動部を含む)と、制御装置9と、が設けられている。
【0023】
表示部6は、例えばタッチパネル式モニタが用いられる。表示部6は、測定ヘッド5に回転自在に保持されており、位置姿勢を手動調整可能である。表示部6には、測定ヘッド5により取得された被検眼Eの観察像、被検眼Eの眼屈折力及び角膜形状の測定結果、各種設定を行うための設定メニュー画面、及び各種操作を行うための操作メニュー画面などが表示される。表示部6の表示面は、検者によるタッチ操作での入力操作を受け付けるので、眼科装置1の操作部として機能する。なお、眼科装置1に表示部6以外の公知の操作部を設けてもよい。
【0024】
表示部6の表示面は、検者によるタッチ操作での入力操作を受け付ける操作部として機能する。なお、眼科装置1に表示部6以外の公知の操作部を設けてもよい。
【0025】
[測定ヘッドの光学系の構成]
図2は、測定ヘッド5の光学系の構成を示したブロック図である。図2に示すように、測定ヘッド5の光学系は、観察光学系12と、Zアライメント光学系13と、XYアライメント光学系14と、視標投影光学系15と、測定用パターン投影光学系16と、受光光学系17と、を含む。
【0026】
(観察光学系の構成)
観察光学系12は、被検眼Eの前眼部の観察等に用いられる光学系であり、この前眼部を撮影する。観察光学系12はZ方向に平行な主光軸O1を有している。この観察光学系12には、主光軸O1上に沿って被検眼E側から順に、対物レンズ12aと、ダイクロイックフィルタ12bと、ハーフミラー12cと、リレーレンズ12dと、ダイクロイックフィルタ12eと、結像レンズ12fと、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)型又はCCD(Charge Coupled Device)型の撮像素子12gと、が配置されている。また、観察光学系12は、不図示の照明光源を有している。なお、観察光学系12を構成する各部については公知技術であるので、その詳細についての説明は省略する。
【0027】
観察光学系12の照明光源から出射された照明光は、被検眼Eの前眼部を照明し、前眼部で反射される。この反射光は、対物レンズ12aに入射し、この対物レンズ12aから観察光学系12の各部を経て撮像素子12gの撮像面に入射する。これにより、反射光が撮像素子12gにより撮像され、撮像素子12gにより被検眼Eの前眼部の観察像(画像データ)が取得される。撮像素子12gは、観察像を制御装置9へ出力する。
【0028】
対物レンズ12aの周囲には、被検眼Eの角膜Ecの角膜形状の他覚的な測定であるケラト測定に用いられるケラト板12h及びケラトリング光源12iが設けられている。ケラト板12h及びケラトリング光源12iは、1重又は多重のリング状光束を角膜Ecに投影する。角膜Ecにより反射されたリング状光束は、対物レンズ12a及びダイクロイックフィルタ12b等を介して撮像素子12gの撮像面に入射する。これにより、ケラトリング像が撮像素子12gにより撮像される。撮像素子12gは、ケラトリング像(画像データ)を制御装置9へ出力する。
【0029】
(Zアライメント光学系)
Zアライメント光学系13は、被検眼Eに対する測定ヘッド5のZ方向のアライメント状態の検出に用いられる。Zアライメント光学系13は、ケラト板12hの後方(撮像素子12g側)の2箇所に設けられている。各Zアライメント光学系13は、アライメント光源13aと、投影レンズ13bとを有する。各アライメント光源13aはそれぞれ投影レンズ13bに向けて光束を出射する。各アライメント光源13aから出射された一対の光束は、各投影レンズ13bにてそれぞれ平行光束に変換された後、ケラト板12hの一対の透過孔(不図示)を透過して角膜Ecに投影される。
【0030】
角膜Ecにより反射された一対の光束は、対物レンズ12a及びダイクロイックフィルタ12b等を介して撮像素子12gの撮像面に入射する。これにより、一対の輝点像が撮像素子12gにより撮像され、撮像素子12gが一対の輝点像(画像データ)を制御装置9へ出力する。これにより、表示部6に既述の観察像及びケラトリング像と共に一対の輝点像が表示される。そして、制御装置9が自動で又は検者が手動で駆動機構4を駆動して、既述のケラトリング像と一対の輝点像とが所定の位置関係となるように測定ヘッド5をZ方向に移動させることで、Z方向のアライメント(Zアライメント)が実行される。なお、Zアライメントは公知の他の方法を用いてもよい。
【0031】
(XYアライメント光学系)
XYアライメント光学系14は、被検眼Eに対する測定ヘッド5のX方向及びY方向のアライメント状態の検出に用いられる。XYアライメント光学系14は、ハーフミラー12cを介して観察光学系12から分岐した光路を形成する。このXYアライメント光学系14は、アライメント光源14aと、投影レンズ14bとを有する。アライメント光源14aは、投影レンズ14bに向けて光束を出射する。アライメント光源14aから出射された光束は、投影レンズ14bにて平行光束に変換された後、ハーフミラー12cにより反射され、ダイクロイックフィルタ12b及び対物レンズ12aを経て角膜Ecに投影される。
【0032】
角膜Ecにより反射された光束は、対物レンズ12a及びダイクロイックフィルタ12b等を介して撮像素子12gの撮像面に入射する。これにより、輝点像が撮像素子12gにより撮像され、撮像素子12gが輝点像(画像データ)を制御装置9へ出力する。これにより、表示部6において既述の観察像、ケラトリング像、及び一対の輝点像と共に、XYアライメント用の輝点像を表示させることができる。そして、制御装置9が自動で又は検者が手動で駆動機構4を駆動して、輝点像のX方向及びY方向の位置を調整することで、X方向及びY方向のアライメント(XYアライメント)が実行される。なお、XYアライメントは公知の他の方法を用いてもよい。
【0033】
(視標投影光学系の構成)
視標投影光学系15は、被検眼Eの眼屈折力の測定時に被検眼Eを固視又は雲霧させるために固視標の光束を被検眼Eの眼底Efに投影する。
【0034】
視標投影光学系15は、視標表示部15aと、ハーフミラー15b、リレーレンズ15cと、反射ミラー15dと、合焦レンズ15e(移動レンズともいう)と、リレーレンズ15fと、フィールドレンズ15gと、バリアブルクロスシリンダーレンズ(Variable cross cylinder lens)であるVCCレンズ15hと、反射ミラー15iと、ダイクロイックフィルタ15j,12bと、対物レンズ12aと、を有する。
【0035】
また、視標投影光学系15は、既述の主光軸O1に平行な光軸O2を有しており、この光軸O2上には、上述の合焦レンズ15eと、リレーレンズ15fと、フィールドレンズ15gと、VCCレンズ15hと、が配置されている。
【0036】
視標表示部15aは、例えば、ドットマトリクス液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)及びマトリクス発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などの各種表示装置(デバイス)が用いられる。この視標表示部15aは固視標を表示し、この固視標の光束をハーフミラー15bに向けて出射する。なお、視標表示部15aは、ドットマトリクスLCD等であるので、固視標の表示態様(形状等)及び表示位置を任意に設定可能である。また、視標表示部15aは、固視標の他に視力測定用視標なども表示可能である。
【0037】
視標表示部15aに表示された固視標の光束は、ハーフミラー15bにて反射された後、リレーレンズ15cと、反射ミラー15dと、合焦レンズ15eと、リレーレンズ15fと、フィールドレンズ15gと、VCCレンズ15hと、反射ミラー15iと、ダイクロイックフィルタ15j,12bと、対物レンズ12aとを経て被検眼Eに投射される。これにより、被検眼Eに対して固視標などを呈示可能である。
【0038】
また、視標投影光学系15は、被検眼Eのグレアテストに用いられるグレア光源15kを有している。グレア光源15kは、グレアテスト時にグレア光をハーフミラー15bに出射する。これにより、グレア光がハーフミラー15bから対物レンズ12aまでの各部を経て被検眼Eに投射される。
【0039】
合焦レンズ15eは、視標投影光学系15の光軸O2に沿って進退自在に配置されている。合焦レンズ15eは、後述の連動移動機構27により光軸O2上を進退移動される。これにより、固視標等の光束の屈折力を変更することができるので、被検眼Eに対する固視標等の呈示距離を変更可能である。その結果、固視標により被検眼Eを固視又は雲霧させることができる。なお、視標投影光学系15の一部である合焦レンズ15eを光軸O2上で進退移動させる代わりに、同じく一部である視標表示部15aを進退移動させることで被検眼Eの固視又は雲霧させてもよい。
【0040】
VCCレンズ15hは、正及び負の一対のシリンダーレンズを有する。一対のシリンダーレンズは、光軸O2を中心として、それぞれ独立して回転可能となっている。VCCレンズ15hは、被検眼Eの屈折特性に起因する収差のうち、円柱度数(乱視度数)及び軸角度(乱視軸角度)を補正(矯正)する機能を有する。
【0041】
(測定用パターン投影光学系の構成)
測定用パターン投影光学系16は、被検眼Eの眼屈折力の他覚的な測定であるレフ測定に用いられるリング状の測定用パターンPAの光束を眼底Efに投影する。
【0042】
測定用パターン投影光学系16は、レフ測定ユニット16aと、リレーレンズ16bと、瞳リング16cと、フィールドレンズ16dと、穴開きプリズム16eと、ロータリープリズム16fと、ダイクロイックフィルタ15jと、ダイクロイックフィルタ12bと、対物レンズ12aと、を有する。
【0043】
また、測定用パターン投影光学系16は、既述の主光軸O1及び光軸O2に平行な光軸O3を有している。この光軸O3上には、レフ測定ユニット16aと、リレーレンズ16bと、瞳リング16cと、フィールドレンズ16dと、穴開きプリズム16eと、が配置されている。
【0044】
レフ測定ユニット16aは、LED光源16hと、コリメータレンズ16iと、円錐プリズム16jと、測定用パターンPAの形成板16kとを有する。なお、LED光源16hと瞳リング16cとは光学的に共役な位置に配置されている。また、形成板16kと眼底Efとは光学的に共役な位置に配置されている。
【0045】
レフ測定ユニット16aは、測定用パターン投影光学系16の光軸O3に沿って進退自在に配置されている。レフ測定ユニット16aは、後述の連動移動機構27により光軸O3上を進退移動される。
【0046】
LED光源16hから出射された光束は、コリメータレンズ16iにより平行光とされた後、円錐プリズム16j及び形成板16kを経てリレーレンズ16bに向けて出射される。この光束は、リレーレンズ16b、瞳リング16c、フィールドレンズ16d、穴開きプリズム16eの反射面、ロータリープリズム16f、ダイクロイックフィルタ15j、ダイクロイックフィルタ12b、及び対物レンズ12aを経て眼底Efに投射される。これにより、眼底Efにリング状の測定用パターンPAの光束が投射される。なお、この測定用パターンPAの光束は、被検眼Eの眼屈折力によりその形状を歪められた状態で眼底Efに投影される。
【0047】
また、眼底Efに投影される測定用パターンPAの光束は、ロータリープリズム16fによって、主光軸O1を中心として偏心状態で周回する。これにより、後述の受光光学系17で眼底Efの血管及び疾患等に影響を受けたレフリング像29を取り込む可能性が低くなるので、被検眼Eの眼屈折力の測定結果の信頼性を高めることができる(例えば特開平10-14876号公報参照)。
【0048】
(受光光学系の構成)
受光光学系17は、測定用パターン投影光学系16により眼底Efに投影された測定用パターンPAの反射光である眼底反射光PBを受光する。受光光学系17は、対物レンズ12aと、ダイクロイックフィルタ12b,15Jと、ロータリープリズム16fと、穴開きプリズム16eと、フィールドレンズ17aと、反射ミラー17bと、リレーレンズ17cと、合焦レンズ17d(移動レンズともいう)と、反射ミラー17eと、ダイクロイックフィルタ12eと、結像レンズ12fと、撮像素子12gと、を有する。
【0049】
また、受光光学系17は、既述の主光軸O1、光軸O2、及び光軸O3に平行な光軸O4を有する。この光軸O4上には、反射ミラー17bと、リレーレンズ17cと、合焦レンズ17dと、反射ミラー17eと、が配置されている。
【0050】
合焦レンズ17dは、受光光学系17の光軸O4に沿って進退自在に配置されている。合焦レンズ17dは、後述の連動移動機構27により光軸O4上を進退移動される。
【0051】
眼底反射光PBは、対物レンズ12a、ダイクロイックフィルタ12b,15J、ロータリープリズム16f、穴開きプリズム16eの穴部、フィールドレンズ17a、反射ミラー17b、リレーレンズ17c、合焦レンズ17d(移動レンズともいう)、反射ミラー17e、ダイクロイックフィルタ12e、及び結像レンズ12fを経由して撮像素子12gの受光面に入射する。撮像素子12gは、眼底反射光PBを撮像して、レフリング像29(画像データ)を制御装置9に出力する。
【0052】
連動移動機構27は、本発明のレンズ移動機構に相当するものであり、主光軸O1(各光軸O2~O4)に対して平行方向(Z方向)に沿って合焦レンズ15e、レフ測定ユニット16a、及び合焦レンズ17dを一体に移動させる。この連動移動機構27は、図示は省略するが、合焦レンズ15e、レフ測定ユニット16a、及び合焦レンズ17dを一体に保持する保持部材と、この保持部材をZ方向にスライド移動自在に保持するスライド機構と、保持部材をZ方向に進退移動させるモータ等の駆動機構と、を備える。
【0053】
[第1実施形態の制御装置の機能]
図3は、第1実施形態の制御装置9の機能ブロック図である。図3に示すように、制御装置9は、眼科装置1の各部の動作を統括制御して、被検眼Eに対する測定ヘッド5のアライメントと、被検眼Eの眼屈折力及び角膜形状の測定と、を実行する。この制御装置9には、顔支持部3(顎受け部3a)と、駆動機構4と、測定ヘッド5の各光学系及び各光源と、表示部6と、連動移動機構27と、が接続されている。
【0054】
制御装置9は、各種のプロセッサ(Processor)及びメモリ等から構成された演算回路を備える。各種のプロセッサには、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、及びプログラマブル論理デバイス[例えばSPLD(Simple Programmable Logic Devices)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、及びFPGA(Field Programmable Gate Arrays)]等が含まれる。なお、制御装置9の各種機能は、1つのプロセッサにより実現されてもよいし、同種または異種の複数のプロセッサで実現されてもよい。
【0055】
制御装置9は、不図示の記憶部に記憶されている制御プログラムを実行することで、アライメント制御部40、角膜形状測定部42及び眼屈折力測定部44として機能する。
【0056】
アライメント制御部40は、被検眼Eの角膜形状又は眼屈折力の測定開始前に、観察光学系12、ケラトリング光源12i、Zアライメント光学系13、XYアライメント光学系14、及び視標投影光学系15等を制御して、公知の方法で、被検眼Eに対する測定ヘッド5のXYZ方向の相対位置を検出するアライメント検出を実行する。次いで、アライメント制御部40は、アライメント検出の検出結果に基づいて、駆動機構4を駆動して測定ヘッド5をXYZ方向に移動させることで、被検眼Eに対する測定ヘッド5のXYZ方向のオートアライメントを実行する。
【0057】
角膜形状測定部42は、被検眼Eのケラト測定を行う場合に作動する。この角膜形状測定部42は、オートアライメント完了後に、観察光学系12、ケラトリング光源12i及び視標投影光学系15等を制御して、被検眼Eのケラト測定を実行する。具体的には角膜形状測定部42は、ケラトリング光源12iを点灯させて角膜Ecに対して1重又は多重のリング状光束を投射し、角膜Ecにより反射されたリング状光束の撮像を撮像素子12gに実行させる。次いで、角膜形状測定部42は、撮像素子12gから出力された不図示のケラトリング像に基づいて、公知の方法で被検眼Eの角膜形状(角膜屈折力、角膜乱視度、及び角膜乱視軸角度等)を演算する。
【0058】
眼屈折力測定部44は、被検眼Eのレフ測定を行う場合に作動する。この眼屈折力測定部44は、オートアライメント完了後に、視標投影光学系15、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して、被検眼Eのレフ測定を実行する。このレフ測定は、ラフ測定と本測定とを含む。また、ラフ測定は、1回目のラフ測定である第1ラフ測定と、2回目のラフ測定である第2ラフ測定と、を含む。
【0059】
<ラフ測定>
眼屈折力測定部44は、オートアライメント完了後に第1ラフ測定及び第2ラフ測定を実行する場合には、ラフ測定制御部46、仮眼屈折力演算部48及びレンズ移動制御部50として機能する。本実施形態では、ラフ測定制御部46、仮眼屈折力演算部48及びレンズ移動制御部50を2回繰り返し作動させることで、第1ラフ測定と第2ラフ測定とが実行される。
【0060】
(第1ラフ測定)
ラフ測定制御部46は、オートアライメントの完了後に、視標投影光学系15(視標表示部15a)を制御して、被検眼Eに固視標を呈示することで、被検眼Eに固視標を固視させる。次いで、ラフ測定制御部46は、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して第1ラフ測定を実行する。具体的にはラフ測定制御部46は、測定用パターン投影光学系16(LED光源16h及びロータリープリズム16f等)を制御して眼底Efにリング状の測定用パターンPAの光束を投影すると共に、受光光学系17を制御して撮像素子12gによる眼底反射光PBの撮像とレフリング像29の出力とを実行する。
【0061】
この際にラフ測定制御部46は、測定用パターン投影光学系16を制御して、後述の本測定時の測定用パターンPAの光量である「通常光量」よりも高い光量である「増加光量」の測定用パターンPAの光束を被検眼Eに投影する。
【0062】
ここで通常光量は、例えば、0ディオプターの被検眼E(正常眼)を前提にした光量であって、従来のレフ測定(ラフ測定、本測定)で使用される測定用パターンPAの光量である。一方、増加光量は、被検眼Eが強度の遠視、近視又は白内障であっても識別可能な光量のレフリング像29が得られる光量である。この増加光量は、例えば、通常光量の1.5倍~2倍の光量、或いは眼科装置1で許容されている(設定されている)光量の最大光量である。具体的には本実施形態の眼科装置1では「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の5段階で測定用パターンPAの光量を切替可能であり、通常光量を「2」に設定して増加光量を「4」に設定している。
【0063】
仮眼屈折力演算部48は、第1ラフ測定で撮像素子12gから出力されたレフリング像29に基づいて、被検眼Eの仮の眼屈折力を公知の方法で演算する。
【0064】
レンズ移動制御部50は、第1ラフ測定で仮眼屈折力演算部48が演算した被検眼Eの仮の眼屈折力に基づいて、連動移動機構27を駆動して、眼底Efと撮像素子12gとが共役となる位置である合焦位置(共役位置)に合焦レンズ17dを移動させる第1移動制御を実行する。これにより、連動移動機構27によって、合焦レンズ15e、レフ測定ユニット16a、及び合焦レンズ17dが等価球面度数の位置に移動される。
【0065】
(第2ラフ測定)
ラフ測定制御部46は、第1移動制御の完了後に視標投影光学系15(視標表示部15a)を制御して、引き続き被検眼Eに固視標を固視させる。また、ラフ測定制御部46は、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して第2ラフ測定を実行する。具体的にはラフ測定制御部46は、測定用パターン投影光学系16を制御して「増加光量」よりも低い「通常光量」の測定用パターンPAの光束を眼底Efに投影すると共に、受光光学系17を制御して撮像素子12gによる眼底反射光PBの撮像とレフリング像29の出力とを実行する。
【0066】
仮眼屈折力演算部48は、第2ラフ測定で撮像素子12gから出力されたレフリング像29に基づいて、被検眼Eの仮の眼屈折力を公知の方法で演算する。
【0067】
レンズ移動制御部50は、第2ラフ測定で仮眼屈折力演算部48が演算した被検眼Eの仮の眼屈折力に基づいて、連動移動機構27を駆動して、眼底Efと撮像素子12gとが共役となる合焦位置(共役位置)に合焦レンズ17dを移動させる第2移動制御を実行する。これにより、連動移動機構27によって、合焦レンズ15e、レフ測定ユニット16a、及び合焦レンズ17dが等価球面度数の位置に移動される。なお、レンズ移動制御部50は、第2ラフ測定で測定された仮の眼屈折力が先の第1ラフ測定で測定された仮の眼屈折力と同一(略同一を含む)である場合には、第2移動制御を実行はしない。
【0068】
なお、ラフ測定制御部46、仮眼屈折力演算部48及びレンズ移動制御部50を3回以上の複数回繰り返し作動させることで、ラフ測定制御部46による通常光量での第2ラフ測定と、仮眼屈折力演算部48による仮の眼屈折力の演算と、レンズ移動制御部50による第2レンズ移動制御と、を2回以上繰り返し実行してもよい。
【0069】
<本測定>
眼屈折力測定部44は、レンズ移動制御部50による第2移動制御の完了後に、本測定を実行する。この場合には眼屈折力測定部44は、本測定制御部52及び眼屈折力演算部54として機能する。
【0070】
本測定制御部52は、第2移動制御の完了後に連動移動機構27を駆動して、合焦レンズ15eを第2移動制御後の位置から更に雲霧位置に移動させることにより、被検眼Eの雲霧を促して被検眼Eに固視標を雲霧視させる。そして、本測定制御部52は、第2ラフ測定と同様に、通常光量の測定用パターンPAの光束を眼底Efに投影すると共に、受光光学系17を制御して撮像素子12gによる眼底反射光PBの撮像とレフリング像29の出力とを実行する。
【0071】
眼屈折力演算部54は、本測定で撮像素子12gから出力されたレフリング像29と、本測定で合焦レンズ15eと一体に移動された合焦レンズ17dの移動位置(移動量)と、に基づいて、公知の方法で被検眼Eの眼屈折力を演算する。
【0072】
[第1実施形態の作用]
図4は、第1実施形態の眼科装置1による被検眼Eの眼屈折力の測定処理の流れを示したフローチャートである。
【0073】
図4に示すように、顔支持部3に被検者の顔が支持された後、検者が表示部6の操作メニュー画面に対して測定開始操作を入力すると、アライメント制御部40が測定ヘッド5の各部を制御して、公知の方法で被検眼Eに対する測定ヘッド5のXYZ方向のアライメント検出を実行する。次いで、アライメント制御部40が、XYZ方向のアライメント検出の検出結果に基づいて、駆動機構4を駆動して被検眼Eに対する測定ヘッド5のXYZ方向のオートアライメントを実行する(ステップS1)。
【0074】
オートアライメントが完了すると、眼屈折力測定部44がラフ測定制御部46、仮眼屈折力演算部48及びレンズ移動制御部50として機能する。最初にラフ測定制御部46が、視標投影光学系15を制御して被検眼Eに固視標を呈示することで、被検眼Eに固視標を固視させる。次いで、ラフ測定制御部46が測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して第1ラフ測定を実行する。これにより、測定用パターン投影光学系16が眼底Efに増加光量の測定用パターンPAの光束を投影すると共に、受光光学系17が撮像素子12gによる眼底反射光PBの撮像とレフリング像29の出力とを実行する(ステップS2)。
【0075】
第1ラフ測定が完了すると、仮眼屈折力演算部48が、第1ラフ測定で撮像素子12gから取得したレフリング像29に基づいて、被検眼Eの仮の眼屈折力を公知の方法で演算する(ステップS3及びステップS4)。
【0076】
この際に第1ラフ測定では、合焦レンズ17dの移動(第1移動制御)を優先するために増加光量の測定用パターンPAの光束を被検眼Eに投影しているので、仮に被検眼Eが強度の遠視、近視又は白内障であっても仮眼屈折力演算部48が識別可能(仮の眼屈折力を演算可能)なレフリング像29が得られる。このため、被検眼Eの状態に関係なく、仮眼屈折力演算部48による被検眼Eの仮の眼屈折力の演算と、レンズ移動制御部50による第1移動制御と、を確実に実行可能である。その結果、従来のように合焦レンズ17dを移動させてレフリング像29が得られる位置を探索する必要がなくなる。
【0077】
また、被検眼Eが正常眼である場合にはレフリング像29が飽和するおそれがあり、この場合には仮眼屈折力演算部48がレフリング像29の重心を演算したり或いはエッジ処理によりレフリング像29の大きさを演算したりする場合に誤差が生じる。このため、第1ラフ測定では仮眼屈折力演算部48が演算する仮の眼屈折力の精度が低下するが、第1ラフ測定の後で第2ラフ測定を実行するので、第1ラフ測定の段階では眼屈折力の精度が低くても問題はない。
【0078】
次いで、レンズ移動制御部50が、仮眼屈折力演算部48による被検眼Eの仮の眼屈折力の演算結果に基づいて、連動移動機構27を駆動して既述の合焦位置に合焦レンズ17dを移動させる第1移動制御を実行する(ステップS5)。
【0079】
第1移動制御が完了すると、ラフ測定制御部46が、視標投影光学系15を制御して被検眼Eによる固視標の固視を継続させた状態で、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して第2ラフ測定を実行する。これにより、測定用パターン投影光学系16が眼底Efに通常光量の測定用パターンPAの光束を投影すると共に、受光光学系17が撮像素子12gによる眼底反射光PBの撮像とレフリング像29の出力とを実行する(ステップS6)。
【0080】
第2ラフ測定が完了すると、仮眼屈折力演算部48が、第2ラフ測定で撮像素子12gから取得したレフリング像29に基づいて、被検眼Eの仮の眼屈折力を公知の方法で演算する(ステップS7及びステップS8)。
【0081】
この際に第2ラフ測定では測定用パターンPAの光量を「増加光量」から「通常光量」に戻している(低下させている)が、この第2ラフ測定は第1移動制御によって合焦レンズ17dを合焦位置に移動させた状態で実行される。このため、被検眼Eが強度の遠視、近視又は白内障であったとしても、仮眼屈折力演算部48が識別可能な光量のレフリング像29が得られる。また、測定用パターンPAの光量を通常光量に戻すことで、被検眼Eが正常眼であってもレフリング像29が飽和することが防止される。その結果、被検眼Eの状態に関係なく、仮眼屈折力演算部48が被検眼Eの仮の眼屈折力を確実且つ精度良く演算可能である。その結果、従来のように合焦レンズ17dを移動させてレフリング像29が得られる位置を探索する必要がなくなる。
【0082】
次いで、レンズ移動制御部50が、仮眼屈折力演算部48による第2ラフ測定での被検眼Eの仮の眼屈折力の演算結果に基づいて、連動移動機構27を駆動して既述の合焦位置に合焦レンズ17dを移動させる第2移動制御を実行する(ステップS9)。第2ラフ測定では第1ラフ測定よりも被検眼Eの仮の眼屈折力を精度よく演算することができるので、第2移動制御では第1移動制御よりもより確からしい合焦位置に合焦レンズ17dを移動可能である。
【0083】
第2移動制御が完了すると、眼屈折力測定部44が本測定制御部52及び眼屈折力演算部54として機能する。そして、本測定制御部52が、連動移動機構27を駆動して合焦レンズ15eを雲霧位置に移動させて被検眼Eに固視標を雲霧視させると共に、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して本測定を実行する。これにより、第2ラフ測定と同様に、測定用パターン投影光学系16が眼底Efに通常光量の測定用パターンPAの光束を投影すると共に、受光光学系17が撮像素子12gによる眼底反射光PBの撮像とレフリング像29の出力とを実行する(ステップS10)。
【0084】
本測定が完了すると眼屈折力演算部54が、本測定で撮像素子12gから取得したレフリング像29と、本測定での合焦レンズ17dの移動位置(移動量)と、に基づいて被検眼Eの眼屈折力を演算する(ステップS11及びステップS12)。
【0085】
以上のように第1実施形態の眼科装置1では、本測定前のラフ測定として、増加光量の測定用パターンPAを用いた第1ラフ測定と通常光量の測定用パターンPAを用いた第2ラフ測定とを実行することで、被検眼Eが強度の遠視、近視又は白内障であったとしても従来のように合焦レンズ17dを移動させてレフリング像29が得られる位置を探索する必要がなくなる。その結果、被検眼Eの状態に関係なく、被検眼Eの眼屈折力のラフ測定に要する測定時間を短縮可能である。
【0086】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態の眼科装置1について説明を行う。上記第1実施形態の眼科装置1では第1ラフ測定時に測定用パターンPAの光量を「増加光量」に設定しているが、第2実施形態の眼科装置1ではさらに第1ラフ測定時の撮像素子12gの露光時間を調整している。
【0087】
なお、第2実施形態の眼科装置1は、第1ラフ測定時の撮像素子12gの露光時間を第1実施形態とは異ならせる点を除けば、上記第1実施形態の眼科装置1と基本的に同じ構成である。このため、上記第1実施形態の眼科装置1と機能又は構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
【0088】
図5は、第2実施形態の眼科装置1による被検眼Eの眼屈折力の測定処理の流れを示したフローチャートである。
【0089】
図5に示すように、第1実施形態と同様にオートアライメントが完了すると(ステップS1)、最初にラフ測定制御部46が、視標投影光学系15を制御して被検眼Eに固視標を呈示することで、被検眼Eに固視標を固視させる。次いで、ラフ測定制御部46が、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して第1ラフ測定を実行する。
【0090】
この際に第1ラフ測定では、測定用パターン投影光学系16から眼底Efに投影する測定用パターンPAの光量を通常(本測定)よりも増加させているので、逆に受光光学系17の撮像素子12gの露光時間を通常よりも短くすることができる。そこで、第2実施形態のラフ測定制御部46は、第1ラフ測定で眼底反射光PBを撮像する撮像素子12gの露光時間を本測定時の「通常露光時間」よりも短い「短露光時間」に設定する(ステップS2A)。
【0091】
短露光時間は、通常露光時間よりも短い露光時間であれば特に限定はされない。例えば、第1ラフ測定時と本測定時(第2ラフ測定時)とにおいて撮像素子12gが受光する眼底反射光PBのトータルの受光量(測定用パターンPAの光量×露光時間)が等しくなるように、短露光時間を設定してもよい。なお、撮像素子12gの露光時間は、撮像素子12gの駆動を直接制御したり、或いは眼底反射光PBの光路上にシャッタが配置されている場合にはそのシャッタ速度を制御したりすることで調整可能である。このように第1ラフ測定時の撮像素子12gの露光時間を短露光時間に設定することで、上記第1実施形態よりも第1ラフ測定に要する時間をさらに短縮可能である。
【0092】
図6は、第1ラフ測定で撮像素子12gの露光時間を短露光時間に設定した場合に、ロータリープリズム16fを経て眼底Efに入射する測定用パターンPA、及び撮像素子12gに入射する眼底反射光PBを説明するための説明図である。図6の符号VIAは、ロータリープリズム16fへの入射前の測定用パターンPAを示す。図6の符号VIBは、ロータリープリズム16fを経て被検眼Eの瞳孔に入射する測定用パターンPAを示す。図6の符号VICは、ロータリープリズム16fの回転により、瞳孔に入射する測定用パターンPAが主光軸O1を中心として偏心状態で周回する状態を示す。
【0093】
図6の符号VIDは、眼底Efに入射する測定用パターンPAを示す。図6の符号VIEは、ロータリープリズム16fの回転により、眼底Efに入射する測定用パターンPAが主光軸O1を中心として偏心状態で周回する状態を示す。
【0094】
図6の符号VIFは、ロータリープリズム16fを経て撮像素子12gに入射する眼底反射光PBを示す。図6の符号VIGは、ロータリープリズム16fの回転により、撮像素子12gに入射する眼底反射光PBが主光軸O1を中心として偏心状態で周回する状態を示す。
【0095】
図6に示すように、眼科装置1のレフ測定では、ロータリープリズム16fの回転によって眼底Efに投影される測定用パターンPAを主光軸O1に対して偏心状態で周回させることで、被検眼Eの平均的な眼屈折力を演算している。このため、撮像素子12gの露光時間を「短露光時間」に設定した場合には、1つのレフリング像29を構成するまでの間のロータリープリズム16fの回転が足りなくなり、レフリング像29に歪みが発生する場合がある。従って、第2実施形態の第1ラフ測定では仮の眼屈折力の測定精度が低下するが、第1ラフ測定の後で通常露光時間で第2ラフ測定及び本測定を実行するので、第1ラフ測定の段階では仮の眼屈折力の測定精度が低くても特に問題はない。
【0096】
図5に戻って第1ラフ測定が完了すると、第1実施形態(図5参照)と同様のステップS3からステップS5までの処理が実行される。次いで、ラフ測定制御部46が、視標投影光学系15を制御して被検眼Eによる固視標の固視を継続させた状態で、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して第1実施形態と同様の第2ラフ測定を実行する。第2実施形態の第2ラフ測定では、測定用パターン投影光学系16から眼底Efに通常光量の測定用パターンPAの光束を投影されると共に、眼底反射光PBを撮像する撮像素子12gの露光時間が通常露光時間に設定される(ステップS6A参照)。
【0097】
このように第2実施形態の第2ラフ測定では、測定用パターンPAの光量及び撮像素子12gの露光時間の両方を適切に設定しているので、第1ラフ測定よりも仮の眼屈折力の測定精度が高くなる。このため、第1ラフ測定で時間短縮を優先するために撮像素子12gの露光時間を短縮したとしても、本測定で得られる被検眼Eの眼屈折力の測定精度には影響を及ぼさない。
【0098】
第2ラフ測定が完了すると、第1実施形態(図5参照)と同様のステップS7からステップS9までの処理が実行される。次いで、本測定制御部52が、連動移動機構27を駆動して被検眼Eに固視標を雲霧視させた状態で、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して本測定を実行する。第2実施形態の本測定では、第2ラフ測定と同様に、測定用パターン投影光学系16から眼底Efに通常光量の測定用パターンPAの光束を投影されると共に、撮像素子12gの露光時間が通常露光時間に設定される(ステップS10A参照)。
【0099】
以下、第1実施形態(図5参照)と同様にステップS11以降の処理が実行される。
【0100】
以上のように第2実施形態の眼科装置1では、第1ラフ測定での撮像素子12gの露光時間を短くすることで、第1実施形態よりも被検眼Eの眼屈折力のラフ測定に要する測定時間を短縮することができる。
【0101】
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態の眼科装置1の制御装置9の機能ブロック図である。上記各実施形態では、測定用パターンPAの光量を通常光量に設定して第2ラフ測定を実行しているが、この第2ラフ測定で適切な明るさのレフリング像29が得られない場合がある。この場合には、被検眼Eの眼屈折力の測定精度が低下してしまう。
【0102】
そこで、第3実施形態の眼科装置1では、第2ラフ測定で適切な明るさのレフリング像29が得られない場合には、測定用パターンPAの通常光量を調整して第2ラフ測定をやり直す。
【0103】
図7に示すように、第3実施形態の眼科装置1は、第2ラフ測定時に眼屈折力測定部44が判定部49として機能すると共に、ラフ測定制御部46及び本測定制御部52の機能が一部異なる点を除けば、上記各実施形態の眼科装置1と基本的に同じ構成である。このため、上記各実施形態の眼科装置1と機能又は構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
【0104】
図8は、第3実施形態の眼科装置1による被検眼Eの眼屈折力の測定処理の流れを示したフローチャートである。なお、ステップS1からステップS7のまでの処理は上記各実施形態と同じであるので、ここでは具体的な説明を省略する。
【0105】
図8に示すように、判定部49は、ステップS7の後で作動して、第2ラフ測定時に撮像素子12gにより撮像されたレフリング像29の明るさ(例えばレフリング像29の各画素の画素値の平均値)が予め定められた閾値範囲内であるか否かを判定する(ステップS7A)。
【0106】
第3実施形態のラフ測定制御部46は、レフリング像29の明るさが閾値範囲内である判定部49が判定した場合には第2ラフ測定を終了する(ステップS7AでYES)。また、第3実施形態のラフ測定制御部46は、判定部49が否と判定した場合(ステップS7AでNO)、すなわちレフリング像29の明るさが閾値範囲内でない場合には、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して、測定用パターンPAの通常光量を調整してから第2ラフ測定をやり直す。
【0107】
具体的にはラフ測定制御部46は、測定用パターン投影光学系16を制御して、測定用パターンPAの通常光量を上げたり或いは下げたりする光量調整を実行して、通常光量をレフリング像29の明るさが閾値範囲内に収まる大きさの適正光量に調整すると共に、この適正光量を不図示の記憶部に記憶させる(ステップS7B)。
【0108】
次いで、ラフ測定制御部46は、測定用パターン投影光学系16及び受光光学系17を制御して、適正光量の測定用パターンPAの光束を眼底Efに投影すると共に、撮像素子12gによる眼底反射光PBの撮像とレフリング像29の出力とを実行する(ステップS6、S7)。これにより、再度の第2ラフ測定で適正な明るさのレフリング像29が得られる(ステップS7AでYES)。以下、上記各実施形態と同様にステップS7,S8の処理が実行される。
【0109】
第3実施形態の本測定制御部52は、第2ラフ測定のやり直しが実行されなかった場合には、上記各実施形態と同様の本測定を実行する(ステップS10)。また、第3実施形態の本測定制御部52は、第2ラフ測定のやり直しが実行された場合には、不図示の記憶部に記憶された測定用パターンPAの適正光量に基づいて本測定を実行する(ステップS10)。これにより、測定用パターン投影光学系16が眼底Efに適正光量の測定用パターンPAの光束を投影すると共に、受光光学系17が撮像素子12gによる眼底反射光PBの撮像とレフリング像29の出力とを実行する。なお、ステップS11以降の処理は上記各実施形態と同じであるので、ここでは具体的な説明は省略する。
【0110】
以上のように第3実施形態の眼科装置1では、第2ラフ測定時にレフリング像29の明るさが閾値範囲内にならない場合に、測定用パターンPAの通常光量を適正光量に調整して第2ラフ測定をやり直すので、被検眼Eの眼屈折力の測定精度を上げることができる。また、上記各実施形態と同様の効果も得られる。
【0111】
[その他]
上記各実施形態では、第1ラフ測定(仮の眼屈折力の演算及び第1移動制御を含む)を実行した後で第2ラフ測定(仮の眼屈折力の演算及び第2移動制御を含む)を実行しているが、第1ラフ測定で被検眼Eの仮の眼屈折力を高い精度で測定している場合がある。この場合には第2ラフ測定を実行する必要がない。従って、第1ラフ測定を実行した後で第2ラフ測定を行わずに本測定を実行してもよい。この場合には、例えば、第1ラフ測定で得られるレフリング像29の形状及び明るさ等に基づいて第2ラフ測定を実行するか否かを決定してもよい。
【0112】
上記各実施形態では、リング状の測定用パターンPAを眼底Efに投影しているが、被検眼Eの眼屈折力を測定可能であれば測定用パターンPAの形状種類は特に限定はされない。
【0113】
上記各実施形態では本発明の眼科装置1としてオートレフケラトメータを例に挙げて説明したが、レフラクトメータ等の被検眼Eの眼屈折力を測定可能な各種の眼科装置1に本発明を適用可能である。
【符号の説明】
【0114】
1…眼科装置
2…ベース
3…顔支持部
3a…顎受け部
3b…額当て部
4…駆動機構
5…測定ヘッド
6…表示部
9…制御装置
12…観察光学系
12a…対物レンズ
12b…ダイクロイックフィルタ
12c…ハーフミラー
12d…リレーレンズ
12e…ダイクロイックフィルタ
12f…結像レンズ
12g…撮像素子
12h…ケラト板
12i…ケラトリング光源
13…Zアライメント光学系
13a…アライメント光源
13b…投影レンズ
14…XYアライメント光学系
14a…アライメント光源
14b…投影レンズ
15…視標投影光学系
15J…ダイクロイックフィルタ
15a…視標表示部
15b…ハーフミラー
15c…リレーレンズ
15d…反射ミラー
15e…合焦レンズ
15f…リレーレンズ
15g…フィールドレンズ
15h…VCCレンズ
15i…反射ミラー
15j…ダイクロイックフィルタ
15k…グレア光源
16…測定用パターン投影光学系
16a…レフ測定ユニット
16b…リレーレンズ
16c…瞳リング
16d…フィールドレンズ
16e…穴開きプリズム
16f…ロータリープリズム
16h…LED光源
16i…コリメータレンズ
16j…円錐プリズム
16k…形成板
17…受光光学系
17a…フィールドレンズ
17b…反射ミラー
17c…リレーレンズ
17d…合焦レンズ
17e…反射ミラー
27…連動移動機構
29…レフリング像
40…アライメント制御部
42…角膜形状測定部
44…眼屈折力測定部
46…ラフ測定制御部
48…仮眼屈折力演算部
49…判定部
50…レンズ移動制御部
52…本測定制御部
54…眼屈折力演算部
E…被検眼
Ec…角膜
Ef…眼底
O1…主光軸
O2…光軸
O3…光軸
O4…光軸
PA…測定用パターン
PB…眼底反射光
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8