(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003407
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】電子文書のデータを遮蔽する方法、電子装置及び非一時的なコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 40/151 20200101AFI20241226BHJP
G06F 40/279 20200101ALI20241226BHJP
G06F 21/62 20130101ALI20241226BHJP
【FI】
G06F40/151
G06F40/279
G06F21/62 345
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024100171
(22)【出願日】2024-06-21
(31)【優先権主張番号】63/522,245
(32)【優先日】2023-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】524236150
【氏名又は名称】凱鈿行動科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】KDAN MOBILE SOFTWARE LTD.
【住所又は居所原語表記】5F.,No.1-4,Zhonghua Rd.,Yongkang Dist.,TainanCity710044,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】賀康華
(72)【発明者】
【氏名】陳▲ユ▼奇
(72)【発明者】
【氏名】李佳亭
(72)【発明者】
【氏名】林文▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】姜青儀
(72)【発明者】
【氏名】黄心郁
(72)【発明者】
【氏名】蘇俊欽
(72)【発明者】
【氏名】蘇柏州
(72)【発明者】
【氏名】王信捷
(72)【発明者】
【氏名】李倬寛
(72)【発明者】
【氏名】石凱琳
【テーマコード(参考)】
5B109
【Fターム(参考)】
5B109TA11
(57)【要約】
【課題】商業機密情報や個人情報の不正利用を防止する電子文書のデータを遮蔽する方法及び電子装置を提供する。
【解決手段】
前記方法は、前記電子装置によって実行され、電子文書をユーザインタフェースに表示するステップと、少なくとも1つの分析モジュールに前記電子文書及び前記電子文書の複数の文字列に対して少なくとも1つの分析を実行させ、前記少なくとも1つの分析の結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第1文字列及び前記第1文字列に関連付けられた第1位置情報を出力するステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列及び前記第1位置情報を取得するステップと、前記第1位置情報及び前記第1文字列に基づいて、第1遮蔽オブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列を遮蔽するステップと、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置によって実行され、
複数の文字列を含む電子文書をユーザインタフェースに表示するステップと、
少なくとも1つの分析モジュールに前記電子文書及び前記複数の文字列に対して少なくとも1つの分析を実行させ、前記少なくとも1つの分析の少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第1文字列及び前記第1文字列に関連付けられた第1位置情報を出力するステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列及び前記第1位置情報を取得するステップと、
前記取得した第1位置情報及び前記取得した第1文字列に基づいて、第1遮蔽オブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分を遮蔽するステップと、
を含む、電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの分析モジュールに前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第2文字列と、前記第2文字列に関連付けられた第2位置情報とを出力させるステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第2文字列及び前記第2位置情報を取得するステップと、
前記取得した第2位置情報及び前記取得した第2文字列に基づいて、第2遮蔽オブジェクトを生成して前記電子文書の前記第2文字列の少なくとも一部を遮蔽するステップと、
を更に含む請求項1に記載の電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項3】
前記第1位置情報は、前記第1文字列が前記電子文書の第1位置に位置することを示す少なくとも1つの第1位置座標を含み、
前記第2位置情報は、前記第2文字列が前記電子文書の第2位置に位置することを示す少なくとも1つの第2位置座標を含む請求項2に記載の電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項4】
前記第1位置情報は、前記電子文書に位置する第1文字列の第1幅及び第1高さを示す第1幅値及び第1高さ値を更に含み、
前記第2位置情報は、前記電子文書に位置する第2文字列の第2幅及び第2高さを示す第2幅値及び第2高さ値を更に含む請求項3に記載の電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項5】
前記ユーザインタフェースにデータ型メニューを表示し、前記データ型メニューは、第1選択項目及び第2選択項目を含み、前記第1選択項目及び前記第2選択項目は、それぞれ第1データ型及び第2データ型に関連付けられるステップと、
前記第1選択項目及び前記第2選択項目の少なくとも1つが選択されているかどうかを検出するステップと、
前記第1選択項目及び前記第2選択項目が選択されたことを検出した後、前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて前記少なくとも1つの分析を実行させるステップと、
を更に含み、
前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果は、前記第1文字列が前記第1データ型であると判定されることと、前記第2文字列が前記第2データ型であると判定されることとを含む請求項2に記載の電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得した後、前記ユーザインタフェースにデータ型リストを表示し、前記データ型リストは、前記第1データ型に関連付けられた第1領域及び前記第2データ型に関連付けられた第2領域を含むステップと、
前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて、前記第1文字列及び前記第2文字列をそれぞれ前記第1領域及び前記第2領域にリストするステップと、
を更に含む請求項5に記載の電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項7】
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されているかどうかを検出するステップと、
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されていることを検出した後、前記取得した第1位置情報に基づいて第1マーキングオブジェクトを生成して前記電子文書上の前記第1文字列の少なくとも一部をマークするステップと、
第1操作イベントに応答して、前記第1遮蔽オブジェクトを生成して前記第1マーキングオブジェクトを置き換えるステップと、
を更に含む請求項6に記載の電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項8】
第2操作イベントに応じて、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を情報ファイルに記録し、前記情報ファイルを前記電子文書とは独立してデータベースに記憶するステップを更に含む請求項7に記載の電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得した後、前記取得した第1位置情報に基づいて第1マーキングオブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分をマークするステップと、
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されているかどうかを検出するステップと、
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されていることを検出した後、前記第1マーキングオブジェクトを削除するステップと、
を更に含む請求項5に記載の電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの分析モジュールは、少なくとも1つのサーバ内に設置され、
前記少なくとも1つの分析は、第1分析及び第2分析を含み、
前記方法は、
分析要求及び前記電子文書を前記少なくとも1つのサーバに送信するステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記分析要求に応答して前記電子文書の複数の文字列に対して前記第1分析を実行させ、前記第1分析の第1結果に基づいて前記第1文字列及び前記第2文字列を出力するステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記分析要求に応答して前記第1文字列及び前記第2文字列の前記電子文書における位置に対して前記第2分析を実行させ、前記第2分析の第2結果に基づいて前記第1位置情報及び前記第2位置情報を出力させるステップと、
前記少なくとも1つのサーバから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を受信し、前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得するステップと、
を更に含む請求項2に記載の電子文書のデータを遮蔽する方法。
【請求項11】
電子文書のデータを遮蔽する電子装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに電気的に接続されるディスプレイと、
前記プロセッサに電気的に結合され、複数のコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成されるストレージと、
を備え、
前記複数のコンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行される時、
ディスプレイに複数の文字列を含む電子文書をユーザインタフェースに表示させるステップと、
少なくとも1つの分析モジュールに前記電子文書及び前記複数の文字列に対して少なくとも1つの分析を実行させ、前記少なくとも1つの分析の少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第1文字列及び前記第1文字列に関連付けられた第1位置情報を出力するステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列及び前記第1位置情報を取得するステップと、
前記取得した第1位置情報及び前記取得した第1文字列に基づいて、第1遮蔽オブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分を遮蔽するステップと、
を前記電子装置に実行させる、電子文書のデータを遮蔽する電子装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つの分析モジュールに前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第2文字列と、前記第2文字列に関連付けられた第2位置情報とを出力させるステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第2文字列及び前記第2位置情報を取得するステップと、
前記取得した第2位置情報及び前記取得した第2文字列に基づいて、第2遮蔽オブジェクトを生成して前記電子文書の前記第2文字列の少なくとも一部を遮蔽するステップと、
を更に実行する請求項11に記載の電子文書のデータを遮蔽する電子装置。
【請求項13】
前記ディスプレイに前記ユーザインタフェースにデータ型メニューを表示させ、前記データ型メニューは、第1選択項目及び第2選択項目を含み、前記第1選択項目及び前記第2選択項目は、それぞれ第1データ型及び第2データ型に関連付けられるステップと、
前記第1選択項目及び前記第2選択項目の少なくとも1つが選択されているかどうかを検出するステップと、
前記第1選択項目及び前記第2選択項目が選択されたことを検出した後、前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて前記少なくとも1つの分析を実行させるステップと、
を更に実行し、
前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果は、前記第1文字列が前記第1データ型であると判定されることと、前記第2文字列が前記第2データ型であると判定されることとを含む請求項12に記載の電子文書のデータを遮蔽する電子装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得した後、前記ディスプレイに前記ユーザインタフェースにデータ型リストを表示させ、前記データ型リストは、前記第1データ型に関連付けられた第1領域及び前記第2データ型に関連付けられた第2領域を含むステップと、
前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて、前記第1文字列及び前記第2文字列をそれぞれ前記第1領域及び前記第2領域にリストするステップと、
を更に実行する請求項13に記載の電子文書のデータを遮蔽する電子装置。
【請求項15】
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されているかどうかを検出するステップと、
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されていることを検出した後、前記取得した第1位置情報に基づいて第1マーキングオブジェクトを生成して前記電子文書上の前記第1文字列の少なくとも一部をマークするステップと、
第1操作イベントに応答して、前記第1遮蔽オブジェクトを生成して前記第1マーキングオブジェクトを置き換えるステップと、
を更に実行する請求項14に記載の電子文書のデータを遮蔽する電子装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得した後、前記取得した第1位置情報に基づいて第1マーキングオブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分をマークするステップと、
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されているかどうかを検出するステップと、
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されていることを検出した後、前記第1マーキングオブジェクトを削除するステップと、
を更に実行する請求項13に記載の電子文書のデータを遮蔽する電子装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの分析モジュールは、少なくとも1つのサーバ内に設置され、
前記少なくとも1つの分析は、第1分析及び第2分析を含み、
前記電子装置は、
分析要求及び前記電子文書を前記少なくとも1つのサーバに送信するステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記分析要求に応答して前記電子文書の複数の文字列に対して前記第1分析を実行させ、前記第1分析の第1結果に基づいて前記第1文字列及び前記第2文字列を出力するステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記分析要求に応答して前記第1文字列及び前記第2文字列の前記電子文書における位置に対して前記第2分析を実行させ、前記第2分析の第2結果に基づいて前記第1位置情報及び前記第2位置情報を出力させるステップと、
前記少なくとも1つのサーバから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を受信し、前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得するステップと、
を更に実行する請求項12に記載の電子文書のデータを遮蔽する電子装置。
【請求項18】
複数のコンピュータ実行可能命令を格納する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記複数のコンピュータ実行可能命令は、1つ又は複数のプロセッサによって実行される時、電子装置に電子文書のデータを遮蔽する方法を実行させ、且つ前記方法は、
複数の文字列を含む電子文書をユーザインタフェースに表示するステップと、
少なくとも1つの分析モジュールに前記電子文書及び前記複数の文字列に対して少なくとも1つの分析を実行させ、前記少なくとも1つの分析の少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第1文字列及び前記第1文字列に関連付けられた第1位置情報を出力するステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列及び前記第1位置情報を取得するステップと、
前記取得した第1位置情報及び前記取得した第1文字列に基づいて、第1遮蔽オブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分を遮蔽するステップと、
を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記方法は、
前記少なくとも1つの分析モジュールに前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第2文字列と、前記第2文字列に関連付けられた第2位置情報とを出力させるステップと、
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第2文字列及び前記第2位置情報を取得するステップと、
前記取得した第2位置情報及び前記取得した第2文字列に基づいて、第2遮蔽オブジェクトを生成して前記電子文書の前記第2文字列の少なくとも一部を遮蔽するステップと、
前記ユーザインタフェースにデータ型メニューを表示し、前記データ型メニューは、第1選択項目及び第2選択項目を含み、前記第1選択項目及び前記第2選択項目は、それぞれ第1データ型及び第2データ型に関連付けられるステップと、
前記第1選択項目及び前記第2選択項目の少なくとも1つが選択されているかどうかを検出するステップと、
前記第1選択項目及び前記第2選択項目が選択されたことを検出した後、前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて前記少なくとも1つの分析を実行させるステップと、
を更に含み、
前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果は、前記第1文字列が前記第1データ型であると判定されることと、前記第2文字列が前記第2データ型であると判定されることとを含む請求項18に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記方法は、
前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得した後、前記ユーザインタフェースにデータ型リストを表示し、前記データ型リストは、前記第1データ型に関連付けられた第1領域及び前記第2データ型に関連付けられた第2領域を含むステップと、
前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて、前記第1文字列及び前記第2文字列をそれぞれ前記第1領域及び前記第2領域にリストするステップと、
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されているかどうかを検出するステップと、
前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されていることを検出した後、前記取得した第1位置情報に基づいて第1マーキングオブジェクトを生成して前記電子文書上の前記第1文字列の少なくとも一部をマークするステップと、
第1操作イベントに応答して、前記第1遮蔽オブジェクトを生成して前記第1マーキングオブジェクトを置き換えるステップと、
を更に含む請求項19に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子文書を編集する方法に関し、特には、電子文書のデータを遮蔽する方法、電子装置及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の商業行為において、インターネットを使用して電子文書を送信することは作業者にとって日常的な作業になっている。但し、商業機密情報や個人情報を含む電子文書が不適切な人物によって受け取られた場合、その情報が違法行為に不正に使用され、個人又は会社の権益が侵害される可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記問題を解決するため、商業機密情報や個人情報の不正利用を防止するために、電子文書のデータを遮蔽する方法を提案する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これに鑑み、本発明は、電子装置によって実行され、電子文書をユーザインタフェースに表示するステップと、少なくとも1つの分析モジュールに前記電子文書及び前記電子文書の複数の文字列に対して少なくとも1つの分析を実行させ、前記少なくとも1つの分析の少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第1文字列及び前記第1文字列に関連付けられた第1位置情報を出力するステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列及び前記第1位置情報を取得するステップと、前記取得した第1位置情報及び前記取得した第1文字列に基づいて、第1遮蔽オブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分を遮蔽するステップと、を含む、電子文書のデータを遮蔽する方法を提供する。
【0005】
本発明の一実施形態において、前記方法は、前記少なくとも1つの分析モジュールに前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第2文字列と、前記第2文字列に関連付けられた第2位置情報とを出力させるステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第2文字列及び前記第2位置情報を取得するステップと、前記取得した第2位置情報及び前記取得した第2文字列に基づいて、第2遮蔽オブジェクトを生成して前記電子文書の前記第2文字列の少なくとも一部を遮蔽するステップと、を更に含む。
【0006】
本発明の一実施形態において、前記方法は、前記第1位置情報は、前記第1文字列が前記電子文書の第1位置に位置することを示す少なくとも1つの第1位置座標を含む。また、前記第2位置情報は、前記第2文字列が前記電子文書の第2位置に位置することを示す少なくとも1つの第2位置座標を含む。
【0007】
本発明の一実施形態において、前記第1位置情報は、前記電子文書に位置する第1文字列の第1幅及び第1高さを示す第1幅値及び第1高さ値を更に含む。また、前記第2位置情報は、前記電子文書に位置する第2文字列の第2幅及び第2高さを示す第2幅値及び第2高さ値を更に含む。
【0008】
本発明の一実施形態において、前記方法は、前記ユーザインタフェースにデータ型メニューを表示し、前記データ型メニューは、第1選択項目及び第2選択項目を含み、前記第1選択項目及び前記第2選択項目は、それぞれ第1データ型及び第2データ型に関連付けられるステップと、前記第1選択項目及び前記第2選択項目の少なくとも1つが選択されているかどうかを検出するステップと、前記第1選択項目及び前記第2選択項目が選択されたことを検出した後、前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて前記少なくとも1つの分析を実行させるステップと、を更に含む。また、前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果は、前記第1文字列が前記第1データ型であると判定されることと、前記第2文字列が前記第2データ型であると判定されることとを含む。
【0009】
本発明の一実施形態において、前記方法は、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得した後、前記ユーザインタフェースにデータ型リストを表示し、前記データ型リストは、前記第1データ型に関連付けられた第1領域及び前記第2データ型に関連付けられた第2領域を含むステップと、前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて、前記第1文字列及び前記第2文字列をそれぞれ前記第1領域及び前記第2領域にリストするステップと、を更に含む。
【0010】
本発明の一実施形態において、前記方法は、前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されているかどうかを検出するステップと、前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されていることを検出した後、前記取得した第1位置情報に基づいて第1マーキングオブジェクトを生成して前記電子文書上の前記第1文字列の少なくとも一部をマークするステップと、第1操作イベントに応答して、前記第1遮蔽オブジェクトを生成して前記第1マーキングオブジェクトを置き換えるステップと、を更に含む。
【0011】
本発明の一実施形態において、前記方法は、第2操作イベントに応じて、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を情報ファイルに記録し、前記情報ファイルをデータベースに記憶するステップを更に含む。また、前記情報ファイルは、前記電子文書とは独立している。
【0012】
本発明の一実施形態において、前記方法は、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得した後、前記取得した第1位置情報に基づいて第1マーキングオブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分をマークするステップと、前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されているかどうかを検出するステップと、前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されていることを検出した後、前記第1マーキングオブジェクトを削除するステップと、を更に含む。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記少なくとも1つの分析モジュールは、少なくとも1つのサーバ内に設置され、前記少なくとも1つの分析は、第1分析及び第2分析を含む。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記方法は、分析要求及び前記電子文書を前記少なくとも1つのサーバに送信するステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記分析要求に応答して前記電子文書の複数の文字列に対して前記第1分析を実行させ、前記第1分析の第1結果に基づいて前記第1文字列及び前記第2文字列を出力するステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記分析要求に応答して前記第1文字列及び前記第2文字列の前記電子文書における位置に対して前記第2分析を実行させ、前記第2分析の第2結果に基づいて前記第1位置情報及び前記第2位置情報を出力させるステップと、前記少なくとも1つのサーバから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を受信し、前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得するステップと、を更に含む。
【0015】
本発明は、電子文書のデータを遮蔽する電子装置を提供し、前記電子装置は、プロセッサ、ディスプレイ及びストレージを備える。前記ディスプレイは、前記プロセッサに電気的に接続される。前記ストレージは、前記プロセッサに電気的に結合され、複数のコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成される。複数のコンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行される時、前記電子装置に電子文書をユーザインタフェースに表示するステップと、少なくとも1つの分析モジュールに前記電子文書及び前記電子文書の複数の文字列に対して少なくとも1つの分析を実行させ、前記少なくとも1つの分析の少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第1文字列及び前記第1文字列に関連付けられた第1位置情報を出力するステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列及び前記第1位置情報を取得するステップと、前記取得した第1位置情報及び前記取得した第1文字列に基づいて、第1遮蔽オブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分を遮蔽するステップと、を実行させる。
【0016】
本発明の一実施形態において、前記電子装置は、前記少なくとも1つの分析モジュールに前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第2文字列と、前記第2文字列に関連付けられた第2位置情報とを出力させるステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第2文字列及び前記第2位置情報を取得するステップと、前記取得した第2位置情報及び前記取得した第2文字列に基づいて、第2遮蔽オブジェクトを生成して前記電子文書の前記第2文字列の少なくとも一部を遮蔽するステップと、を更に実行する。
【0017】
本発明の一実施形態において、前記電子装置は、前記ディスプレイに前記ユーザインタフェースにデータ型メニューを表示させ、前記データ型メニューは、第1選択項目及び第2選択項目を含み、前記第1選択項目及び前記第2選択項目は、それぞれ第1データ型及び第2データ型に関連付けられるステップと、前記第1選択項目及び前記第2選択項目の少なくとも1つが選択されているかどうかを検出するステップと、前記第1選択項目及び前記第2選択項目が選択されたことを検出した後、前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて前記少なくとも1つの分析を実行させるステップと、を更に実行する。また、前記少なくとも1つの分析の前記少なくとも1つの結果は、前記第1文字列が前記第1データ型であると判定されることと、前記第2文字列が前記第2データ型であると判定されることとを含む。
【0018】
本発明の一実施形態において、前記電子装置は、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得した後、前記ディスプレイに前記ユーザインタフェースにデータ型リストを表示させ、前記データ型リストは、前記第1データ型に関連付けられた第1領域及び前記第2データ型に関連付けられた第2領域を含むステップと、前記第1データ型及び前記第2データ型に基づいて、前記第1文字列及び前記第2文字列をそれぞれ前記第1領域及び前記第2領域にリストするステップと、を更に実行する。
【0019】
本発明の一実施形態において、前記電子装置は、前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されているかどうかを検出するステップと、前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されていることを検出した後、前記取得した第1位置情報に基づいて第1マーキングオブジェクトを生成して前記電子文書上の前記第1文字列の少なくとも一部をマークするステップと、第1操作イベントに応答して、前記第1遮蔽オブジェクトを生成して前記第1マーキングオブジェクトを置き換えるステップと、を更に実行する。
【0020】
本発明の一実施形態において、前記電子装置は、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得した後、前記取得した第1位置情報に基づいて第1マーキングオブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分をマークするステップと、前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されているかどうかを検出するステップと、前記第1領域にリストした前記第1文字列が選択されていることを検出した後、前記第1マーキングオブジェクトを削除するステップと、を更に実行する。
【0021】
本発明の一実施形態において、前記電子装置は、分析要求及び前記電子文書を前記少なくとも1つのサーバに送信するステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記分析要求に応答して前記電子文書の複数の文字列に対して前記第1分析を実行させ、前記第1分析の第1結果に基づいて前記第1文字列及び前記第2文字列を出力するステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールに、前記分析要求に応答して前記第1文字列及び前記第2文字列の前記電子文書における位置に対して前記第2分析を実行させ、前記第2分析の第2結果に基づいて前記第1位置情報及び前記第2位置情報を出力させるステップと、前記少なくとも1つのサーバから前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を受信し、前記第1文字列、前記第2文字列、前記第1位置情報及び前記第2位置情報を取得するステップと、を更に実行する。
【0022】
本発明は、複数のコンピュータ実行可能命令を格納する非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。前記複数のコンピュータ実行可能命令は、1つ又は複数のプロセッサによって実行される時、電子装置に電子文書のデータを遮蔽する方法を実行させ、且つ前記方法は、複数の文字列を含む電子文書をユーザインタフェースに表示するステップと、少なくとも1つの分析モジュールに前記電子文書及び前記複数の文字列に対して少なくとも1つの分析を実行させ、前記少なくとも1つの分析の少なくとも1つの結果に基づいて前記複数の文字列のうちの第1文字列及び前記第1文字列に関連付けられた第1位置情報を出力するステップと、前記少なくとも1つの分析モジュールから前記第1文字列及び前記第1位置情報を取得するステップと、前記取得した第1位置情報及び前記取得した第1文字列に基づいて、第1遮蔽オブジェクトを生成し、前記電子文書の前記第1文字列の少なくとも一部分を遮蔽するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0023】
本発明の電子文書のデータを遮蔽する方法は、商業機密情報や個人情報の不正利用を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽する電子装置のブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するシステムのブロック図である。
【
図3A】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するユーザインタフェースの異なる動作状態の説明図である。
【
図3B】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するユーザインタフェースの異なる動作状態の説明図である。
【
図3C】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するユーザインタフェースの異なる動作状態の説明図である。
【
図3D】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するユーザインタフェースの異なる動作状態の説明図である。
【
図3E】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するユーザインタフェースの異なる動作状態の説明図である。
【
図3F】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するユーザインタフェースの異なる動作状態の説明図である。
【
図3G】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するユーザインタフェースの異なる動作状態の説明図である。
【
図3H】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽する電子装置のブロック図である。
【
図3I】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するユーザインタフェースの異なる動作状態の説明図である。
【
図4】本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明では、文脈内で冠詞が特に限定されない限り、「一」及び「前記」は、1つ又は複数を指し得る。
【0026】
また、本発明で使用される「含む」、「有する」及び類似の用語は、開放性の用語であり、記載されている特徴、部材及び/又はコンポーネントを含むが、記載される以外の1つ又は複数の他の特徴、部材、コンポーネント、及び/又はそれらのグループを排除するものではない。
【0027】
本発明で使用される「結合」は、複数の部材又は装置が互いに直接に実体的接触を行う、又は互いに間接的に実体的接触を行うことを指すことができ、複数の部材又は装置が互いに操作又は動作することを指すこともできる。
【0028】
更に、本開示及び特許請求の範囲で使用される序数用語(「第1」、「第2」、「第3」等)によって部材自体を修飾するものは、一部材の別の部材に対する如何なる優先順位、先後の順序を暗示するものではなく、又は一方法を実行するステップの時間順序を暗示するものではなく、特定の名称を有する部材と同じ名称を有する別の部材を区別するための標記に過ぎない。
【0029】
以下では、図面及び詳細な記載によって本発明の精神を説明するが、当業者は、本発明の実施形態を理解した後に本発明が教示する技術によって本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、変更及び修飾を加えることができる。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽する電子装置100のブロック図である。電子装置100は、プロセッサ102、ディスプレイ104、ストレージ106、第1入力部材108及び第2入力部材110を含む。ディスプレイ104、ストレージ106、第1入力部材108及び第2入力部材110は、それぞれプロセッサ102に電気的に接続される。本実施形態では、第1入力部材108及び第2入力部材110は、それぞれ、例えば、マウス、タッチスクリーン又はキーボードによって実装できる。ストレージ106は、複数のコンピュータ実行可能命令を格納するように構成され、前記複数のコンピュータ実行可能命令は、プロセッサ102によって実行される時、電子装置100に本発明の電子文書のデータを遮蔽する方法を実行させる。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するシステムのブロック図である。
図2を参照し、電子文書のデータを遮蔽するシステムは、電子装置100、管理サーバ120、データベース130、第1サービスサーバ140及び第2サービスサーバ150を含む。本実施形態では、管理サーバ120、第1サービスサーバ140及び第2サービスサーバ150は、コンピューティング機能とネットワーク機能を備えたサーバである。管理サーバ120及びデータベース130は、2つの独立したクラウドサーバであってよく、同じクラウドサーバ内に設けてもよい。管理サーバ120は、電子装置100から分析要求及び電子文書を受け取り、前記分析要求に基づいて第1命令と第2命令を生成するように構成される。管理サーバ120は、第1命令を第1サービスサーバ140に送信し、第1サービスサーバ140に第1文書分析サービスを提供するように指示するように構成される。管理サーバ120は、更に、第2命令を第2サービスサーバ150に送信し、第2サービスサーバ150に第2文書分析サービスを提供するように指示するように構成される。本実施形態では、第1サービスサーバ140が提供する第1文書分析サービスは、例えば、電子文書の文字内容の分析を実行し、分析された文字内容から異なる型の機密データ又はセンシティブデータ、例えば、氏名、生年月日、身分証番号、電話番号などのデータを見つけ出し、最後に発見された機密データ又はセンシティブデータを管理サーバ120に返送する。第2サービスサーバ150が提供する第2文書分析サービスは、例えば、電子文書における機密データ又はセンシティブデータの電子文書210における位置に対して分析を実行し、分析された位置に基づいて機密データ又はセンシティブデータの位置情報を生成し、最終的に生成された位置情報を管理サーバ120に返送する。管理サーバ120が第1サービスサーバ140から機密データ又はセンシティブデータを受信し、第2サービスサーバ150から位置情報を受信した後、管理サーバ120は受信した機密データ、センシティブデータ及び位置情報を整理及び並び替えし、整理及び並び替えを経た機密データ、センシティブデータ及び位置情報を電子装置100に返送し、電子装置100から送信された前記分析リクエストに応答する。本実施形態では、第1サービスサーバ140及び第2サービスサーバ150は、2つの独立したクラウドサーバであってよく、同じクラウドサーバ内に設けてもよい。
【0032】
本実施形態では、第1サービスサーバ140は、第1分析モジュール140aを含み、管理サーバ120から第1命令を受信し、第1命令に従って電子文書及び/又は電子文書の文字内容に対して第1分析を実行し、前記第1分析によって生成された第1分析結果を管理サーバ120に返送し、管理サーバ120から受信した第1命令に応答する。また、第2サービスサーバ150は、第2分析モジュール150aを含み、管理サーバ120から第2命令を受信し、前記第2命令に従って電子文書内の機密データ又はセンシティブデータの位置について第2分析を実行し、前記第2分析によって生成された第2分析結果を管理サーバ120に返送し、管理サーバ120から受信した第2命令に応答する。第1サービスサーバ140及び第2サービスサーバ150によって提供されるサービスは、例えば、電子文書から文字、インデックスキー及び/又はテーブルを自動的かつ正確に抽出し、電子文書を使用可能なデータに変換する機械学習を活用した人工知能(AI)文書分析サービスであってよい。また、第1分析モジュール140aと第2分析モジュール150aは、機械学習又は深層学習を通じて大量の電子文書を分析することによって生成された異なるAIモデルであってよい。一実施形態では、第1サービスサーバ140は、例えばChatGPTサーバであり、前記第1命令は、例えば、ChatGPTのコマンド(例えばpromptコマンド)である。また、第2サービスサーバ150は、異なる型のAIサーバ、例えば、Microsoftが提供するAzureサーバなどであってよく、且つ第2サービスサーバ150が提供するサービスは、AzureAI文書スマートサービスであってよい。更に、管理サーバ120は、第1アプリケーションインターフェイス(Application Interface;API)と第2アプリケーションインターフェイスがインストールされ、前記第1API及び前記第2APIを介してそれぞれ第1サービスサーバ140及び第2サービスサーバ150に分析要求を送信し、データ入力を提供し(例えば、電子文書及び/又は電子文書の文字データなど)を提供し、前記第1API及び前記第2APIを介して第1サービスサーバ140及び第2サービスサーバ150から分析結果(例:分析を経て出力される文字列、データ又は前記文字列及びデータに関する位置情報)を受信する。
【0033】
図3A~
図3Iは、本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽するユーザインタフェースの異なる動作状態の説明図である。
図4は、本発明の一実施形態に基づく電子文書のデータを遮蔽する方法のフローチャートであり、本実施形態における電子文書のデータを遮蔽する方法を説明するために使用される。本実施形態の電子文書のデータを遮蔽する方法は、電子装置100によって実行される。
図1、
図3A及び
図4を参照し、ステップS10では、プロセッサ102がディスプレイ104にユーザインタフェース200上に電子文書210を表示させる。本実施形態では、ユーザインタフェース200は、プロセッサ102が文書編集ソフトを実行することにより生成することができ、少なくとも名称領域202、文書編集領域204、機能選擇領域206及び項目選択領域208を含む。名称領域202は、電子文書210を表示するためのファイル名である。文書編集領域204は、電子文書210に含まれる一部又は全てのページを表示するために使用される。本実施形態では、電子文書210は、住宅賃貸借であり、前記住宅賃貸借の1/2ページは「住宅賃貸借」、「貸主」、「デビッド・チェン」、「借主」、「ジョン・ファン」という複数の文字列を含む。機能選擇領域206は、少なくとも5つの機能選択項目A、B、C、D、Eを有するが、これに限定されない。本実施形態では、機能選択項目A、B、C、D、Eは、それぞれ「ファイルを開く」選択項目、「ファイルを遮蔽する」選択項目、であってよい。本実施形態では、第1入力部材108は、マウス又はタッチパッドであってよく、ディスプレイ104に表示されるカーソル(図示せず)を制御し、ユーザインタフェース200を操作することができる。また、第2入力部材110は、キーボードであってよく、ユーザインタフェース200に文字入力及び操作を行うことができる。
【0034】
ステップS12では、プロセッサ102は、第1入力部材108又は第2入力部材110の制御に基づいて機能選択項目E「遮蔽データ」を選択でき、機能選択項目E「遮蔽データ」が選択された後、ディスプレイ104はユーザインタフェース200の項目選択領域208に文書型メニューを表示する。本実施形態では、文書型メニューは、例えば、「一般文書」選択項目208a、「契約書」選択項目208b、「個人情報」選択項目208c、「履歴書」選択項目208dといった複数の文書型選択項目を含む。ユーザが電子文書210内の機密データ又はセンシティブデータを遮蔽したい時、ユーザは、電子文書210の文書型に応じて第1入力部材108又は第2入力部材110を使用して「契約書」選択項目208bと「次へ」キー212を選択し、プロセッサ102に第1入力部材108又は第2入力部材110の制御に基づいて「契約書」選択項目208bと「次へ」キー212を選択させることができる。本実施形態では、「契約書」選択項目208bが選択された後、「契約書」選択項目208bの選択フレームに、「契約書」選択項目208bが選択されたことを示す「V」が表示される。プロセッサ102が「次へ」キー212を選択した後、プロセッサ102がステップS14を実行する。
【0035】
図1、
図3B、
図3C及び
図4を参照し、ステップS14において、プロセッサ102は、ディスプレイ104にユーザインタフェース200の項目選択領域208にデータ型メニューを表示させ、ユーザに遮蔽するデータ型を選択させる。本実施形態では、前記データ型メニューは、複数のデータ型選択項目、例えば、「全て選択」選択項目213、「氏名」選択項目214a、「電話番号」選択項目214b、「身分証番号」選択項目214c、「住所」選択項目214d、「金額」選択項目214e及び「日付」選択項目214fを含む。本実施形態では、
図3に示すように、電子文書210の2/2ページに複数の文字列「第8:XXX」、「第9:XXX」、「貸主」、「デビッド・チェン」、「借主」、「ジョン・ファン」、「電話」、「0983001333」、「0977456078」、「身分証番号」、「S381456745」、及び「N123456789」という複数の文字列を含む。プロセッサ102がディスプレイ104にユーザインタフェース200の項目選択領域208に前記データ型メニューを表示させた後、プロセッサ102がステップS16を実行する。
【0036】
ステップS16では、プロセッサ102は、前記データ型選択項目が選択されているかどうかを検出する。本実施形態では、ユーザが遮蔽したい機密データ又はセンシティブデータが電子文書210の氏名、電話番号、身分証番号である場合、ユーザは、第1入力部材108又は第2入力部材110を使用して「氏名」選択項目214a、「電話番号」選択項目214b及び「身分証番号」選択項目214cを選択し、プロセッサ102に「氏名」選択項目214a、「電話番号」選択項目214b及び「身分証番号」選択項目214cが選択されたことを検出させることができる。「氏名」選択項目214a、「電話番号」選択項目214b及び「身分証番号」選択項目214cが選択された後、「氏名」選択項目214a、「電話番号」選択項目214b及び「身分証番号」選択項目214cの選択フレームに、「氏名」選択項目214a、「電話番号」選択項目214b及び「身分証番号」選択項目214cが選択されたことを示す「V」が表示される。また、プロセッサ102が選択項目214a~214fのいずれかが選択されたことを検出しない場合、プロセッサ102は、ステップS16を繰り返し実行する。次に、ユーザは、第1入力部材108又は第2入力部材110を使用して「検出開始」キー216を選択し、プロセッサ102に第1入力部材108又は第2入力部材110の制御に基づいて「検出開始」キー216を選択させ、電子文書210において「氏名」、「電話番号」及び「身分証番号」に関連付けられた文字列を検出開始させる。プロセッサ102が「検出開始」キー216を選択後、プロセッサ102は、ステップS18を実行する。
【0037】
次に、
図1、
図2、
図3B、
図3C及び
図4を参照し、ステップS18では、プロセッサ102は、第1サービスサーバ140の第1分析モジュール140aと第2サービスサーバ150の第2分析モジュール150aにステップS16で選択されたデータ型に応じて電子文書210及び電子文書210中の複数の文字列に対して分析を実行させ、選択されたデータ型に関連付けられた出力文字列と、出力文字列に関連付けられた位置情報を出力させる。本実施形態では、「検出開始」キー216が選択された後、プロセッサ102が分析要求及び電子文書210を管理サーバ120に送信する。管理サーバ120は、分析要求を受信した後、分析要求に応じて第1命令と第2命令を生成する。その後、管理サーバ120は、前記第1命令と電子文書210の複数の文字列を第1サービスサーバ140に送信し、第1分析モジュール140aに前記分析要求によって生成された第1命令に応答させ、電子文書210の複数の文字列に対して第1分析を実行し、前記第1分析の第1結果に基づいて「氏名」、「電話番号」及び「身分証番号」に関連付けられた文字列を検索し、前記文字列を管理サーバ120に出力する。第1分析モジュール140aによって検出された「氏名」、「電話番号」及び「身分証番号」に関連付けられた文字列は、「デビット・チェン」、「ジョン・ファン」、「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」を含む。本実施形態では、前記第1分析の第1結果は、例えば、「デビット・チェン」及び「ジョン・ファン」を「氏名」のデータ型として判定し、「0983001333」及び「0977456078」を「電話番号」のデータ型として判定し、「S381456745」及び「N123456789」を「身分証番号」のデータ型として判定する。また、管理サーバ120は、前記文字列「デビット・チェン」、「ジョン・ファン」、「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」を受信した後、管理サーバ120は、前記文字列、電子文書210及び前記第2命令を第2サービスサーバ150に送信し、第2分析モジュール150aに分析要求によって生成された第2命令に応答して、受信した前記文字列の電子文書210上の位置に対して第2分析を実行させ、前記第2分析の第2結果に基づいて前記文字列「デビット・チェン」、「ジョン・ファン」、「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」に関連付けられた位置情報を管理サーバ120に出力する。管理サーバ120が第1分析モジュール140aから前記文字列「デビット・チェン」、「ジョン・ファン」、「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」を受信し、第2分析モジュール150aから前記文字列に関連付けられた位置情報を受信した後、管理サーバ120は、前記文字列及び前記文字列に関連付けられた位置情報を電子装置100に送信する。
【0038】
本実施形態において、第2分析モジュール150aによって出力される各文字列に関連付けられた位置情報は、少なくとも1つの座標、幅値及び高さ値を含んでよい。前記少なくとも1つの座標は、対応する文字列が位置する電子文書210上の位置を示すために使用され、例えば、(x、y)座標によって表すことができる。前記幅値と前記高さ値は、電子文書210上に位置する前記対応する文字列の幅と高さを示すために使用され、前記幅値と前記高さ値の長さ単位は、異なる要件に従って定義することができる。例えば、長さ単位は、単語数、文字数、電子文書の幅と文字列の幅の比率、又は電子文書の高さと文字列の高さの比率などであってよいが、これに限定されない。別の実施形態では、位置情報は、対応する文字列が電子文書210上で位置するページ番号を示すためのページ番号を更に含んでよい。本発明の一実施形態では、管理サーバ120は、前記文字列「デビット・チェン」、「ジョン・ファン」、「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」及びこれらの文字列に関連付けられた位置情報を電子装置100に送信する前に、管理サーバ120は、前記文字列及び前記位置情報を整理して配置する。例えば、管理サーバ120は、前記文字列及び前記位置情報を番号に従って以下の表1の複数のデータにまとめ、表1の番号順序に従って各データを電子装置100に送信することができる。本発明の別の実施形態では、管理サーバ120は、以下の表1の複数のデータをデータファイルに保存し、前記データファイルを電子装置100に送信することができる。
【0039】
【0040】
ステップS20では、プロセッサ102は、管理サーバ120から表1に示す8個のデータを受け取り、第1分析モジュール140a及び第2分析モジュール150aが出力する「氏名」、「電話番号」及び「身分証番号」に関連付けられた文字列の位置情報を取得する。本実施形態では、各データは、データ番号、データ型、文字列の内容、ページ番号、位置座標、文字列の高さ及び/又は文字列の幅を含むが、これに限定されるものではない。他の実施形態では、各データは、データの作成日、データの変更日及び/又はデータを変更した人の氏名を更に含めてもよい。プロセッサ102が「氏名」「電話番号」及び「身分証番号」に関連付けられた文字列及び前記文字列の位置情報を取得した後、プロセッサ102がステップS22を実行する。
【0041】
図1、
図3D、
図3E及び
図4を参照し、ステップS22では、プロセッサ102は、ディスプレイ104にユーザインタフェース200の項目選択領域208にデータ型のリストを表示させ、プロセッサ102が取得したデータを「氏名」、「電話番号」、「電話番号」及び「身分証番号」に関連付けられた文字列の内容をデータ型リストの異なる領域にそれぞれリストする。本実施形態では、前記データ型リストは、状態表示領域218及び複数の選択可能領域219~227を含む。状態表示領域218は、選択したデータ型に一致する検出された文字列の数を示すように構成される。選択可能領域219~227は、それぞれ複数の選択フレーム219a~227aを有し、前記複数の選択可能領域219~227に関連付けられたデータ型選択項目が選択されているかどうかを示すために使用される。具体的には、選択可能領域219~221に関連付けられたデータ型は「氏名」であるため、プロセッサ102は、「氏名」のデータ型に基づいて、「氏名」であるか、又は「氏名」に関連付けられていると判定された文字列内容「デビット・チェン」及び「ジョン・ファン」をそれぞれ選択可能領域220と選択可能領域221にリストすることができる。選択可能領域222~224に関連付けられているデータ型は「電話」(又は「電話番号」)であるため、プロセッサ102は「電話」のデータ型に基づいて、「電話」であるか、「電話」に関連付けられていると判定された文字列内容「0983001333」及び「0977456078」をそれぞれ選択可能領域223と選択可能領域224にリストすることができる。選択可能領域225~227に対応付けられているデータ型は「身分証番号」であるため、プロセッサ102は「身分証番号」のデータ型に基づいて、「身分証番号」であるか、「身分証番号」に関連付けられていると判定された文字列内容「S381456745」及び「N123456789」をそれぞれ選択可能領域226と選択可能領域227にリストすることができる。プロセッサ102がディスプレイ104にデータ型リストを表示させた後、プロセッサ102は、ステップS24を実行する。
【0042】
図1、
図3F、
図3H及び
図4を参照し、プロセッサ102は、選択可能領域219~227にリストされている文字列内容が選択されているかどうかを検出する。本実施形態では、ユーザが最終的に遮蔽すべき機密データ又はセンシティブデータが「電話番号」と「身分証番号」の文字列であると決定した場合、ユーザは、第1入力部材108又は第2入力部材110を使用して選択可能領域223、224にリストされている文字列「0983001333」、「0977456078」、及び選択可能領域226、227にリストされている文字列「S381456745」、「N123456789」を選択し、プロセッサ102に選択可能領域223、224、226、227にリストされている文字列が選択されていることを検出させることができる。選択可能領域223、224、226、227にリストされている文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」、及び「N123456789」が選択されている場合、選択可能領域223、224、226、227の選択フレーム223a、224A、226A、227Aに、選択可能領域223、224、226、227にリストされている文字列が選択されていることを示す「V」を表示する。また、プロセッサ102が選択可能領域219~227にリストされた文字列内容のいずれかが選択されたことを検出しない場合、プロセッサ102は、ステップS24を繰り返し実行する。本実施形態では、選択可能領域219に記載されているデータ型「氏名」が選択され、選択フレーム219aに「V」を表示させる時、選択可能領域220、221にリストされている文字列「デビット・チェン」及び「ジョン・ファン」が自動的に選択され、選択フレーム220a、221aは、選択可能領域220と221にリストされている文字列「デビット・チェン」及び「ジョン・ファン」が選択されていることを示すために、自動的に「V」を表示する。選択可能領域222にリストされているデータ型「電話」が選択され、選択フレーム222aに「V」を表示させる時、選択可能領域223、224にリストされている文字列「0983001333」及び「0977456078」が自動的に選択され、選択フレーム223a、224aは、選択可能領域223、224にリストされている文字列「0983001333」及び「0977456078」が選択されていることを示すために、自動的に「V」を表示する。選択可能領域225にリストされているデータ型「身分証番号」が選択され、選択フレーム225aに「V」を表示させる時、選択可能領域226、227にリストされる文字列「S381456745」及び「N123456789」が自動的に選択され、選択フレーム226a、227aは、選択可能領域226、227にリストされている文字列「S381456745」及び「N123456789」が選択されていることを示すために自動的に「V」を表示する。プロセッサ102が選択可能領域223、224、226、227にリストされている文字列内容が選択されていることを検出した後、プロセッサ102は、ステップS26を実行する。
【0043】
ステップS26では、プロセッサ102が選択可能領域223、224、226、227にリストされた文字列内容が選択されたことを検出した後、プロセッサ102がステップS20で取得した位置情報に基づいて、マーキングオブジェクト230、232、234、236を生成し、
図3Hに示すように、電子文書210上の文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」、及び「N123456789」をマークする。本実施形態では、選択可能領域223、224、226、227にリストされている文字列の内容が選択されたことをプロセッサ102が検出した後、プロセッサ102は、文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」、及び「N123456789」の位置情報を使用して、マーキングオブジェクト230、232、234、236を生成する。本実施形態では、文字列「0983001333」の位置情報は、位置座標(X5,Y5)、長さ単位1の文字列高さ及び長さ単位10の文字列幅を含む。文字列「0977456078」の位置情報には、位置座標(X6,Y6)、長さ単位1の文字列高さ及び長さ単位10の文字列幅を含む。文字列「S381456745」の位置情報は、位置座標(X7,Y7)、長さ単位1の文字列高さ及び長さ単位10の文字列幅を含む。文字列「N123456789」の位置情報には、位置座標(X8,Y8)、長さ単位1の文字列高さ及び長さ単位10の文字列幅を含む。また、プロセッサ102がマーキングオブジェクト230、232、234、236を生成して電子文書210上の文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」をマークした後(
図3Hを参照)、プロセッサ102は、選択可能領域223、224、226、227にリストされた文字列内容が再度選択されるかどうかを更に検出することができる。選択可能領域222、223、224、225、226、及び227にリストされている文字列内容が再度選択されたことをプロセッサ102が検出した後、選択フレーム222a、223a、224a、225a、226a、227aに表示される「V」が自動的に消え、文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」、及び「N123456789」にマークされているマーキングオブジェクト230、232、234、236も自動的に削除される。
【0044】
本発明の一代替実施形態では、選択可能領域223、224、226、227にリストされている文字列内容が選択されていることをプロセッサ102が検出した後、
図3Gに示すように、プロセッサ102は、マーキングオブジェクト230、232、234、236を生成しない。また、マーキングオブジェクト230、232、234、236は、主に文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」をマークして、ユーザに遮蔽される文字列をプレビューできるようにするために使用されるため、マーキングオブジェクト230、232、234、236は、例えば、透明なカラーブロック、符号又はパターン等、前記文字列をマークできる任意のオブジェクトであってよく、本実施形態で開示する長方形のボックスに限定されない。プロセッサ102がマーキングオブジェクト230、232、234、236を生成した後、プロセッサ102がステップS28を実行する。
【0045】
図1、
図3H、
図3I、及び
図4を参照し、ステップS28では、プロセッサ102が第1操作イベントに応答し、遮蔽オブジェクト240、242、244、246を生成してマーキングオブジェクト230、232、234、236を置き換えることにより、
図3Iに示すように、電子文書210の文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」、及び「N123456789」を遮蔽する。本実施形態では、第1操作イベントは「遮蔽」キー228が選択されることであってよい。具体的には、ユーザは、第1入力部材108又は第2入力部材110を使用して「遮蔽」キー228を選択でき、プロセッサ102に第1入力部材108又は第2入力部材110の制御に基づいて「遮蔽」キー228を選択させ、遮蔽オブジェクト240、242、244、246を生成してマーキングオブジェクト230、232、234、236を置き換え、電子文書210の文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」を遮蔽することができる。一代替実施形態では、前記第1操作イベントは、「ファイルの保存」選択項目Bが選択されることであってよい。具体的には、ユーザは、第1入力部材108又は第2入力部材110を使用して「ファイルの保存」選択項目Bを選択でき、第1入力部材108又は第2入力部材110の制御に基づいてプロセッサ102が「ファイルの保存」選択項目Bを選択し、遮蔽オブジェクト240、242、244、246を生成してマーキングオブジェクト230、232、234、236を置き換え、電子文書210の文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」を遮蔽することができる。別の実施形態では、プロセッサ102がマーキングオブジェクト230、232、234、236を生成しない場合(
図3G参照)、ユーザは、第1入力部材108又は第2入力部材110を使用して、
図3Gに示すように「遮蔽」キー228を選択し、プロセッサ102に第1入力部材108又は第2入力部材110の制御に基づいて、「遮蔽」キー228を選択させることができる。「遮蔽」キー228が選択された後、プロセッサ102は。ステップS20で取得した文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」とこれらの文字列の位置情報に基づいて遮蔽オブジェクト240、242、244、246を生成し、
図3Iに示すように、電子文書210上の文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」、及び「N123456789」を遮蔽する。他の実施形態では、プロセッサ102がマーキングオブジェクト230、232、234、236を生成しない場合(
図3G参照)、ユーザは。第1入力部材108又は第2入力部材110を使用して、
図3Gに示すように「ファイルの保存」選択項目Bを選択でき、プロセッサ102に第1入力部材108又は第2入力部材110の制御に基づいて「ファイルの保存」選択項目Bを選択させることができる。「ファイルの保存」選択項目Bが選択された後、プロセッサ102は、ステップS20で取得した文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」とこれらの文字列の位置情報に基づいて、遮蔽オブジェクト240、242、244を生成して
図3Iに示すように、電子文書210上の文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」を遮蔽する。プロセッサ102が遮蔽オブジェクト240、242、244、246を生成した後、プロセッサ102は、ステップS30を実行する。
【0046】
上記の実施形態では、電子文書210は、例えば、PDF形式の電子文書であってよい。また、遮蔽オブジェクト240、242、244、246が電子文書210上の文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」、及び「N123456789」を遮蔽した後、PDF平面化(flatten)技術を使用して遮蔽オブジェクト240、242、244、246及び前記文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」を平面化して同一レイヤーにし、文字列「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」が後続で編集又は検索されることができなくさせ、遮蔽と機密効果を向上させる。
【0047】
図1、
図2、
図3I及び
図4を参照し、ステップS30では、プロセッサ102は、第2操作イベントに応答して遮蔽された文字列内容「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」の位置情報を情報ファイルに記録し、前記情報ファイルをデータベースに保存する。本実施形態では、前記情報ファイルは、前記電子文書210とは独立している。また、前記第2操作イベントは、「ファイルの保存」選択項目Bが選択されることであってよい。具体的には、ユーザは、第1入力部材108又は第2入力部材110を使用して「ファイルの保存」選択項目Bを選択し、プロセッサ102に第1入力部材108又は第2入力部材110の制御に基づいて「保存ファイル」選択項目Bを選択し、遮蔽された文字列内容「0983001333」、「0977456078」、「S381456745」及び「N123456789」の位置情報を情報ファイルに記録し、前記情報ファイルをデータベースに保存する。本実施形態では、前記データベースは、データベース130であるか、又は電子装置100のストレージ106に設けることができる。
【0048】
なお、上記実施形態では、
図3Iに示す遮蔽オブジェクト240、242、244、246は、長方形の黒いブロックであるが、これに限定されるものではない。他の実施形態では、遮蔽オブジェクト240、242、244、246は、他の色又は形状のカラーブロック、符号又はパターンであってもよい。別の実施形態では、遮蔽オブジェクト240、242、244、246は、機密データ又はセンシティブデータの少なくとも一部の単語又は文字のみを遮蔽するものであってもよく、それでもデータを遮蔽する目的を達成できる。
【0049】
本発明は、複数のコンピュータ実行可能命令を格納する非一時的なコンピュータ可読媒体を更に提供する。前記複数のコンピュータ実行可能命令が1つ又は複数のプロセッサによって実行される時、電子装置(
図1に示すような電子装置100)に、上記の実施形態の電子文書のデータを遮蔽する方法を実行させる。本発明の一実施形態では、前記非一時的なコンピュータ可読媒体は、例えば、ハードディスク、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ、ソリッドステートドライブ(SSD)等であってよいが、これに限定されない。
【0050】
本発明は、前述の実施形態において開示されているが、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神を逸脱しない範囲内で、様々な変更及び修正を行うことができる。したがって、本発明の保護範囲は、後述の特許請求の範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0051】
A 機能選択項目
B 機能選択項目
C 機能選択項目
D 機能選択項目
E 機能選択項目
S10 ステップ
S12 ステップ
S14 ステップ
S16 ステップ
S18 ステップ
S20 ステップ
S22 ステップ
S24 ステップ
S26 ステップ
S28 ステップ
S30 ステップ
100 電子装置
102 プロセッサ
104 ディスプレイ
106 ストレージ
108 第1入力部材
110 第2入力部材
120 管理サーバ
130 データベース
140 第1サービスサーバ
140a 第1分析モジュール
150 第2サービスサーバ
150a 第2分析モジュール
200 ユーザインタフェース
202 名称領域
204 文書編集領域
206 機能選擇領域
208 項目選択領域
208a 選択項目
208b 選択項目
208c 選択項目
208d 選択項目
210 電子文書
212 キー
213 選択項目
214a 選択項目
214b 選択項目
214c 選択項目
214d 選択項目
214e 選択項目
214f 選択項目
216 キー
218 状態表示領域
219~227 選択可能領域
219a~227a 選択フレーム
228 キー
230 マーキングオブジェクト
232 マーキングオブジェクト
234 マーキングオブジェクト
236 マーキングオブジェクト
240 遮蔽オブジェクト
242 遮蔽オブジェクト
244 遮蔽オブジェクト
246 遮蔽オブジェクト
【外国語明細書】