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特開2025-34374プライバシー管理システム、プライバシー管理方法、プライバシー管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025034374
(43)【公開日】2025-03-13
(54)【発明の名称】プライバシー管理システム、プライバシー管理方法、プライバシー管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1093 20230101AFI20250306BHJP
【FI】
G06Q10/1093
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023140707
(22)【出願日】2023-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石津 正貴
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA13
5L049AA13
(57)【要約】
【課題】心理的な抑圧を軽減するプライバシー管理システムを提供する。
【解決手段】メンバーの間で情報の共有を行うプライバシー管理システムである。メンバーごとに、メンバーの存在情報の公開条件を設定するための表示設定情報と、検索時の検索対象となる情報の範囲を設定するための検索設定情報と、メンバー間で連絡が可能な連絡手段を設定するための連絡設定情報と、を記憶する。そして、メンバーの存在情報を、常時公開するか、所定の時間条件を満たす場合に公開するか、不定期で公開するか、又は公開しないかなどを設定する。また、メンバーの情報のうち、検索対象の範囲を、所定の範囲、前記所定範囲より狭い範囲、又は存在情報のみ、又は検索対象としないなどと異ならせて検索する。さらに、連絡元と連絡先の間の連絡に関して、連絡を許可するか、別途連絡を連絡元に求めるか、別途連絡を連絡先に求めるか、又は連絡を不許可にするかなどを設定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメンバーが参加し前記メンバーの間で情報の共有を行うプライバシー管理システムであって、
前記メンバーごとに、
前記メンバーの存在情報の公開条件を設定するための存在設定情報と、
検索時の検索対象となる情報の範囲を設定するための検索設定情報と、
前記メンバー間で連絡が可能な連絡手段を設定するための連絡設定情報と、を記憶する記憶部と、
前記存在設定情報を用いて、前記メンバーの存在情報を、常時公開するか、所定の時間条件を満たす場合に公開するか、不定期で公開するか、又は公開しないかなどを設定する表示設定部と、
前記検索設定情報を用いて、前記メンバーの情報のうち、検索対象の範囲を、所定の範囲、前記所定範囲より狭い範囲、又は存在情報のみ、又は検索対象としないなど、と異ならせて検索する検索処理部と、
前記連絡設定情報を用いて、連絡元と連絡先の間の連絡に関して、連絡を許可するか、別途連絡を連絡元に求めるか、別途連絡を連絡先に求めるか、連絡を一時的に不許可にするか、又は連絡を常に不許可にするかなど、を設定する連絡手段設定部と、
を備えるプライバシー管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のプライバシー管理システムであって、
前記時間条件は、前記存在情報を公開する時間帯を特定するための条件をさらに含み、
前記表示設定部は、前記時間帯に、前記存在情報を公開又は非公開又は限定公開するか否かを判断する、
プライバシー管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載のプライバシー管理システムであって、
前記記憶部は、前記メンバーの属性を特定する個人情報を記憶し、
前記表示設定部は、前記属性が所定の条件を満たすメンバーに対して、前記存在情報を公開又は非公開又は限定公開するように設定する、プライバシー管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載のプライバシー管理システムであって、
前記個人情報は、勤務条件を含む、プライバシー管理システム。
【請求項5】
請求項3に記載のプライバシー管理システムであって、
前記記憶部は、前記メンバーの存在情報および個人情報の公開又は非公開又は限定公開の可否を定めた検索レベルを記憶し、
前記表示設定部は、前記検索レベルに応じて前記各情報を公開又は非公開又は限定公開するか否かを決定するプライバシー管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載のプライバシー管理システムであって、
前記連絡手段設定部は、連絡を受けるメンバーの希望する連絡手段又は連絡をするメンバーの希望する連絡手段を、両者の間の連絡手段として設定する、プライバシー管理システム。
【請求項7】
請求項1に記載のプライバシー管理システムであって、
前記連絡手段に、ビデオ通話、音声会話、メッセージ、画像共有などを含む、プライバシー管理システム。
【請求項8】
複数のメンバーが参加し前記メンバーの間で情報の共有を行う情報処理を支援するプライバシー管理方法であって、
情報処理装置の演算装置が、
前記メンバーごとに、
前記メンバーの存在情報の公開条件を設定する存在設定情報を用いて、前記メンバーの存在情報を、常時公開するか、所定の時間条件を満たす場合に公開するか、不定期で公開するか、又は公開しないかを設定する表示設定ステップと、
検索時の検索対象となる情報の範囲を設定する検索設定情報を用いて、前記メンバーの情報のうち、検索対象の範囲を、所定の範囲、前記所定範囲より狭い範囲、又は存在情報のみ、又は検索対象としないなど、と異ならせて検索する検索処理ステップと、
前記メンバー間で連絡が可能な連絡手段を設定する連絡設定情報を用いて、連絡元と連絡先の間の連絡に関して、連絡を許可するか、別途連絡を連絡元に求めるか、別途連絡を連絡先に求めるか、連絡を一時的に不許可にするか、又は連絡を常に不許可にするかなどを設定する連絡手段設定ステップと、を行うプライバシー管理方法。
【請求項9】
複数のメンバーが参加し前記メンバーの間で情報の共有を行う情報処理装置のプライバシー管理プログラムであって、
前記メンバーごとに、
前記メンバーの存在情報の公開条件を設定する存在設定情報を用いて、前記メンバーの存在情報を、常時公開するか、所定の時間条件を満たす場合に公開するか、不定期で公開するか、又は公開しないかなどを設定する表示設定部と、
検索時の検索対象となる情報の範囲を設定する検索設定情報を用いて、前記メンバーの情報のうち、検索対象の範囲を、所定の範囲、前記所定範囲より狭い範囲、又は存在情報のみ、又は検索対象としないなど、と異ならせて検索する検索処理部と、
前記メンバー間で連絡が可能な連絡手段を設定する連絡設定情報を用いて、連絡元と連絡先の間の連絡に関して、連絡を許可するか、別途連絡を連絡元に求めるか、別途連絡を連絡先に求めるか、連絡を一時的に不許可にするか、又は連絡を常に不許可にするかなどを設定する連絡手段設定部と、
を前記情報処理装置に実行させるプライバシー管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プライバシー管理システム、プライバシー管理方法、およびプライバシー管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、仮想オフィスツール等の情報共有システムにおいて個人情報が詳細に公開・共有されるケースが増え、利用者の心理的負担の増大が問題となってきている。
【0003】
特許文献1には、仮想オフィスにおいて、ユーザの勤務状況を配信し、個々の端末で相互に閲覧可能とするプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-327197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のシステムは、ユーザにより指定されたタイミングで勤務状況を表す画像データを更新させることでユーザのプライバシーに配慮するものであるが、ユーザはログイン中に勤務状況の配信を拒否することはできない。
【0006】
このような情報共有システムが提供する環境では、他者からの不用意な干渉が発生する可能性が高まり、業務への集中力が削がれたり、プライバシーの侵害に繋がったりする可能性が生じる。そして、逃げ場の無い心理的な圧迫・強迫観念からのメンタル疾患の増大、オフィス内犯罪(ハラスメントやストーカーなど)を誘発するおそれもある。特に、近年の仮想オフィスでは、メタバース技術の向上等によってよりリアリティが増しており、プライバシー保護による安全性の確保はさらに重要になっている。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、複数人で情報を共有するシステムにおいて、心理的な抑圧や負担を軽減可能な環境を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、複数のメンバーが参加し前記メンバーの間で情報の共有を行うプライバシー管理システムであって、前記メンバーごとに、前記メンバーの存在情報の公開条件を設定するための存在設定情報と、検索時の検索対象となる情報の範囲を設定するための検索設定情報と、前記メンバー間で連絡が可能な連絡手段を設定するための連絡設定情報と、を記憶する記憶部と、前記存在設定情報を用いて、前記メンバーの存在情報を、常時公開するか、所定の時間条件を満たす場合に公開するか、不定期で公開するか、又は公開しないかなどを設定する表示設定部と、前記検索設定情報を用いて、前記メンバーの情報のうち、検索対象の範囲を、所定の範囲、前記所定範囲より狭い範囲、又は存在情報のみ、又は検索対象としないなど、と異ならせて検索する検索処理部と、前記連絡設定情報を用いて、連絡元と連絡先の間の連絡に関して、連絡を許可するか、別途連絡を連絡元に求めるか、別途連絡を連絡先に求めるか、連絡を一時的に不許可にするか、又は連絡を常に不許可にするかなど、を設定する連絡手段設定部と、を備える。
【0010】
前記時間条件は、前記存在情報を公開する時間帯を特定するための条件をさらに含み、前記表示設定部は、前記時間帯に、前記存在情報を公開又は非公開又は限定公開するか否かを判断するようにしても良い。
【0011】
前記記憶部は、前記メンバーの属性を特定する個人情報を記憶し、前記表示設定部は、前記属性が所定の条件を満たすメンバーに対して、前記存在情報を公開又は非公開又は限定公開するように設定するようにしても良い。
【0012】
前記個人情報は、勤務条件を含んでも良い。
【0013】
前記記憶部は、前記メンバーの存在情報および個人情報の公開又は非公開又は限定公開の可否を定めた検索レベルを記憶し、前記表示設定部は、前記検索レベルに応じて前記各情報を公開又は非公開又は限定公開するか否かを決定するようにしても良い。
【0014】
前記連絡手段設定部は、連絡を受けるメンバーの希望する連絡手段又は連絡をするメンバーの希望する連絡手段を、両者の間の連絡手段として設定するようにしてもよい。
【0015】
前記連絡手段に、ビデオ通話、音声会話、メッセージ、画像共有などを含むことができる。
【0016】
また、本発明の他の態様は、複数のメンバーが参加し前記メンバーの間で情報の共有を行う情報処理を支援するプライバシー管理方法であって、情報処理装置の演算装置が、前記メンバーごとに、前記メンバーの存在情報の公開条件を設定する存在設定情報を用いて、前記メンバーの存在情報を、常時公開するか、所定の時間条件を満たす場合に公開するか、不定期で公開するか、又は公開しないかを設定する表示設定ステップと、検索時の検索対象となる情報の範囲を設定する検索設定情報を用いて、前記メンバーの情報のうち、検索対象の範囲を、所定の範囲、前記所定範囲より狭い範囲、又は存在情報のみ、又は検索対象としないなど、と異ならせて検索する検索処理ステップと、前記メンバー間で連絡が可能な連絡手段を設定する連絡設定情報を用いて、連絡元と連絡先の間の連絡に関して、連絡を許可するか、別途連絡を連絡元に求めるか、別途連絡を連絡先に求めるか、連絡を一時的に不許可にするか、又は連絡を常に不許可にするかなどを設定する連絡手段設定ステップと、を行う。
【0017】
また、本発明の他の態様は、複数のメンバーが参加し前記メンバーの間で情報の共有を行う情報処理装置のプライバシー管理プログラムであって、前記メンバーごとに、前記メンバーの存在情報の公開条件を設定する存在設定情報を用いて、前記メンバーの存在情報を、常時公開するか、所定の時間条件を満たす場合に公開するか、不定期で公開するか、又は公開しないかなどを設定する表示設定部と、検索時の検索対象となる情報の範囲を設定する検索設定情報を用いて、前記メンバーの情報のうち、検索対象の範囲を、所定の範囲、前記所定範囲より狭い範囲、又は存在情報のみ、又は検索対象としないなど、と異ならせて検索する検索処理部と、前記メンバー間で連絡が可能な連絡手段を設定する連絡設定情報を用いて、連絡元と連絡先の間の連絡に関して、連絡を許可するか、別途連絡を連絡元に求めるか、別途連絡を連絡先に求めるか、連絡を一時的に不許可にするか、又は連絡を常に不許可にするかなどを設定する連絡手段設定部と、を前記情報処理装置に実行させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、心理的な抑圧や負担を軽減するプライバシー管理システム(情報処理システム)を提供することができる。
【0019】
なお、上記以外の課題、構成および効果等は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るプライバシー管理システムの概要の一例を示した図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係るプライバシー管理システムの機能ブロック図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る存在情報の一例を示した図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係るユーザ情報の一例を示した図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る存在設定情報の一例を示した図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係る表示設定情報の一例を示した図である。
図7図7は、本発明の一実施形態に係る検索設定情報の一例を示した図である。
図8図8は、本発明の一実施形態に係る検索レベル設定情報の一例を示した図である。
図9図9は、本発明の一実施形態に係る連絡設定情報の一例を示した図である。
図10図10は、本発明の一実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示した図である。
図11図11は、本発明の一実施形態に係る表示設定処理のフロー図である。
図12図12は、本発明の一実施形態に係る検索処理のフロー図である。
図13図13は、本発明の一実施形態に係る連絡処理のフロー図である。
図14図14は、本発明の一実施形態に係る表示画面の一例である。
図15図15は、本発明の一実施形態に係る概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の例である実施形態について図面を用いて説明する。
【0022】
組織においてメンバーの情報を公開・共有可能なグループウェアやバーチャルオフィスツールが知られている。一般的にこのようなツールでは、一定の個人情報や現在の状況が常時他メンバーに公開され、コミュニケーションや従業員管理が円滑に行えるようになっている。しかしながらこのような環境は、監視されているという心理的な圧迫感がメンバーの心身に影響を与えかねず、またハラスメントやストーカー等のオフィス内犯罪を誘発するおそれもあり、プライバシー保護の観点からも好ましくない状況が生じ得る可能性がある。特に、近年用いられる仮想オフィスでは、メタバース技術の向上等によってよりリアリティが増しており、プライバシー保護による安全性の確保は必要不可欠となっている。これを踏まえて本発明の実施形態は、メンバーのプライバシーを保護し、心理的な抑圧や負担を軽減することが可能なプライバシー管理システム(情報処理システム)を提供する。
【0023】
本発明の実施形態によれば、例えば、図15に示すように、メンバーの存在情報を、常時公開するか、所定の時間条件を満たす場合に定期的に公開するか、不定期で公開するか、又は公開しないかなどを設定することができる。また、公開する場合でも、公開先を所定の範囲に限定して公開するか、公開する情報を所定の範囲に限定するかなど、限定的な公開(限定公開)についても設定することができる。また、検索条件を設定することにより、メンバーの情報のうち、検索対象の範囲を、所定の範囲(全範囲)、所定範囲より狭い範囲(おおまかな情報のみ)、存在情報のみ、又は検索対象としない(検索不可)など、と異ならせて検索させることができる。また、連絡手段(コミュニケーション方法)として、連絡元と連絡先の間の連絡に関して、連絡を許可するか、別途連絡を求めるか(連絡元に求めるか、連絡先に求めるか)、連絡を一時的に不許可にするか、又は連絡を常に不許可にするかなどを設定することができる。また、連絡手段も、ビデオ通話(映像及び音声)、音声会話、メッセージ(文字)、画像共有などにするかを設定することができ、さらに、連絡を受けるメンバーの希望する連絡手段又は連絡をするメンバーの希望する連絡手段を、設定することができる。
【0024】
図1は、プライバシー管理システム1の概要の一例を示す図、図2は、プライバシー管理システム1の機能ブロックの一例を示す図である。なお、本実施形態におけるプライバシー管理システム1とは例えば、社員の画像やアバター等を用いて情報を交換する仮想オフィスや、リアルオフィスで用いるグループウェア等、ネットワーク上で組織的にコミュニケーションが可能なあらゆるツールを含むものとする。
【0025】
プライバシー管理システム1は、所定のグループに参加するメンバー間における相互の情報共有を支援するシステムである。プライバシー管理システム1には、メンバーがそれぞれユーザとして操作する複数の端末装置100と、グループ全体を管理する管理サーバ200と、が含まれている。なお、グループが共有する空間は仮想または現実のいずれであってもよい。また、本発明は必ずしも以下の限りではなく、端末装置100と管理サーバ200の構成は、下記の処理が実行可能であればどのように配置されてもよく、また、一部機能をアプリケーション上で実行してもよい。
【0026】
管理サーバ200は、例えばサーバコンピューターやPC(Personal Computer)等の情報処理装置である。管理サーバ200は、仮想オフィスを構築して端末装置100に提供すると共に、各種情報を記憶管理する。
【0027】
端末装置100は、例えばPC、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、又はタブレット端末等の情報処理装置であり、ネットワークNWを介して管理サーバ200と通信可能に接続されている。本実施形態においては例えば、組織のメンバーがそれぞれ所有するPCやスマートフォン、タブレット端末である。
【0028】
端末装置100は、制御部110と、記憶部120と、入力部130と、出力部140と、通信部150とを備える。制御部110は、端末装置100を統括的に制御する。記憶部120は、制御部110の処理に必要な情報を記憶する。入力部130は、後述する入力IF14を介して接続された入力装置から、端末装置100への情報の入力を受け付ける。出力部140は、後述する出力IF15を介して接続された出力装置へ、情報の出力を行う。通信部150は、管理サーバ200との情報の送信及び受信を仲介する。
【0029】
制御部110は、管理サーバ200と情報をやり取りしユーザに仮想オフィス上でのコミュニケーションを実現させる。また、ユーザから各種入力や設定、表示、検索、連絡等を要求する旨の操作が行われると、制御部110は、管理サーバ200に必要な情報を送信すると共に、受信した情報を出力部140へ出力する。
【0030】
記憶部120は、入力された情報を一時的にまたは継続的に記憶する。記憶内容は後述の記憶部220に記憶される各情報と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0031】
次に、管理サーバ200について説明する。管理サーバ200は、仮想オフィスとその管理に関する処理を行う制御部210と、仮想オフィスに関する情報を記憶する記憶部220と、通信部230とを備える。制御部210は、管理サーバ200を統括的に制御する。記憶部220は、制御部210の処理に必要な情報を記憶する。通信部230は、端末装置100との情報の送信及び受信を仲介する。
【0032】
制御部210は、ユーザから各種設定操作を受け付けてその内容を記憶部220に記憶させる情報受付部211と、ユーザに関する情報を仮想オフィスにおいて他ユーザに開示するか否かを設定する表示設定部212と、ユーザの検索処理を行う検索処理部213と、仮想オフィス上におけるユーザから他ユーザへの連絡手段を設定する連絡手段設定部214と、仮想オフィスの画面構築に関する処理を実行する画面構築部215と、を有する。
【0033】
記憶部220は、ユーザの現在の状況に関する情報を格納する存在情報221と、ユーザの個人情報を格納するユーザ情報222と、存在情報の開示設定に関する情報を格納する存在設定情報223と、ユーザ情報222の開示設定に関する情報を格納する表示設定情報224と、各種情報を検索操作の対象とするか否かの設定を格納する検索設定情報225と、後述する検索レベル設定情報226と、ユーザ間の連絡方法に関する設定を格納する連絡設定情報227と、を記憶している。
【0034】
情報受付部211は、ユーザの現在の状況を受け付け、この情報を図3に示す存在情報221に格納する。存在情報221は、ユーザの存否や居場所を示す情報であり、ユーザを特定するために一意に付与された識別子であるユーザID221aと、当該ユーザIDで特定されるユーザの状況を特定するための状況情報221bと、を含む。
【0035】
状況情報221bはユーザの現在の状況を示す情報であり、例えば、出勤前・退勤後・在席中・離席中・外出中・会議中・出張中・作業中・接客中・休暇中等のような、ユーザがどのような状況にあるかを示す情報である。情報受付部211は、ユーザが自ら行った入力操作を元に、状況情報221bを更新する(例えば、「外出中」「作業中」「接客中」等)。また、登録されたスケジュールからの情報(例えば、「会議中」「出張中」「休暇中」等)、システムへのログイン・出勤・退勤操作の状況(例えば、「出勤前」「退勤後」等)、端末装置100の操作状況(例えば、「在席中」「離席中」等)を使用することで、自動的に更新してもよい。
【0036】
また、状況情報221bは、ユーザの現在の居場所を示す情報を含んでいてもよい。例えば、(リアルオフィス内の)「自席」「建物名」「部屋名」等の詳細な場所や、「自宅」「出張先」「移動中」等の大まかな場所の情報である。本情報に関しても、情報受付部211は、ユーザが自ら行った入力操作を元に更新してもよいし、スケジュールやシステム内の操作、端末装置100の操作状況等から、自動的に更新してもよい。また、端末装置100やその他のモバイル端末等のGPS装置を利用して、一定時間毎に詳細な場所を取得、更新することも可能である。
【0037】
さらに情報受付部211は、端末装置100を介してユーザ本人に関する個人情報の入力を受け付ける。このような情報は、図4に示すユーザ情報222に格納される。ユーザ情報222は、ユーザID222aと、当該ユーザIDで特定されるユーザの個人情報222bと、を含む。個人情報222bは、ユーザに関する様々な情報であり、例えば氏名のような基本的な情報、社員を示す画像(写真やイラスト、アバター等)に関する情報、所属の事業所や部署のような所属先や雇用形態や勤務体系・勤務時間等のような勤務条件を含む、組織内における属性を示す情報、連絡に必要なメールアドレスや電話番号といった連絡先の情報である。
【0038】
なお、本態様の個人情報222bは、「氏名」「アバター」「事業所」「部署」「職級」「雇用形態」、「勤務体系」「メール(アドレス)」「社用携帯(番号)」の各種項目に該当する情報を格納するものであるが、必ずしもこれに限らず、例えば「ニックネーム」や「社員番号」、「内線電話番号」等のように、ユーザに関する情報であればどのようなものが格納されていてもよい。
【0039】
また本システムでは、上記の存在情報221およびユーザ情報222の各項目について、予めユーザが希望する開示条件について設定を行う事が可能となっている。情報受付部211は、ユーザから端末装置100を介して詳細な設定の登録を受け付け、その内容を記憶部220の存在設定情報223および表示設定情報224に格納する。
【0040】
図5に、存在設定情報223の一例を示す。図示するように、存在設定情報223には、ユーザID223aと、当該ユーザIDで特定されるユーザが存在情報221の公開を許可する範囲を示す範囲情報223bと、存在情報221の公開を許可する開示時間帯を設定した時間情報223cが格納されている。
【0041】
範囲情報223bは、存在情報221を公開する範囲を示す。例えば「全体」であれば、全ユーザに存在情報221の「状況」の内容の開示が許可され、「正社員」「第三工場」「経理部」等の属性を示すものであれば、当該属性に該当する条件のユーザにのみ開示が許可され、「非公開」を示すものであれば、全ユーザに対して開示が許可されていないことを示す。
【0042】
時間情報223cには、ユーザが存在情報221の公開を許可する開示時間帯が格納される。例えば、条件が「常時」であれば、常に状況情報221bの公開が許可されていることを示し、「定期」であれば、設定された時間帯、例えば、「7:00-19:00」(午前7時から午後7時までの間)に状況情報221b公開が許可されていることを示す。なお、「不定期」は、ランダムに公開が行われることを許可していることを示し、乱数的に決定された時間において状況情報221bの公開が行われる。さらに、「不可」の場合は、公開が許可されていないことを示す。なお、公開する時間だけでなく、曜日を更に設定できるような構成としてもよい。
【0043】
図6に、表示設定情報224の一例を示す。図示するように、表示設定情報224には、ユーザID224aと、当該ユーザIDで特定されるユーザが、ユーザ情報222の各項目について公開を許可する範囲を示す範囲情報224bと、が格納されている。範囲情報224bは、個人情報222bの公開を許可する対象を絞り込むための条件である。内容については上述の範囲情報223bと同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0044】
なお、範囲情報223bおよび範囲情報224bについて、上記では例として単数の条件を設定した例を示したが、andまたはorで複数の条件を設定登録することも可能である。例えば、<「経理部」and「正社員」>であれば、個人情報222bに登録される項目「部署」が「経理部」で、かつ、項目「雇用形態」が「正社員」であるユーザに限定して開示を許可していることを示す。また、<「第三工場」or「マネージャー」>であれば、項目「事業所」が「第三工場」であるユーザと、項目「職級」が「マネージャー」であるユーザと、の両方に開示を許可していることを示す。
【0045】
さらに情報受付部211は、上述の存在情報221およびユーザ情報222の内容を、システム上での検索処理において、検索対象とするか否かについての設定を受け付ける。図7に、この内容が登録される検索設定情報225の一例を示す。図示するように、検索設定情報225は、ユーザID225aと、検索レベル情報225bと、を含む。検索レベル情報225bは、ユーザが設定した検索レベルが格納されている。図8に、検索レベル設定情報226の一例を示す。検索レベルとは、存在情報221およびユーザ情報222の検索対象とする項目を組み合わせた条件セットであり、ユーザは検索レベルを選択することで、各項目を検索対象とするか否かの設定を一括して行うことができる。
【0046】
検索レベルは、図示するように、「検索レベル0」は、全項目を検索対象とするものであり、存在情報221およびユーザ情報222の内容は、100%全ての項目が検索対象に含まれる。「検索レベル1」では、65~75%程度のおおまかな情報を検索対象とするものであり、例えば、「職級」「雇用形態」「勤務体系」「社用携帯電話」のようなプライベート性の高いもの以外の項目が検索対象となっている。「検索レベル2」は、25~35%程度の項目を検索対象とするものであり、存在情報(「状況」)と、「氏名」「メール」等の、業務上必要性の高い項目が検索対象となっている。「検索レベル3」では、「氏名」と、存在情報(「状況」)のみを検索対象とするものである。なお、「検索レベル4」では、全ての情報が検索対象外である。情報受付部211は、このような検索レベルをユーザに選択させ、ユーザは検索レベルを選ぶだけで簡便に所望の情報を秘匿することができる。
【0047】
また情報受付部211は、ユーザがどのような連絡方法を希望するかについての連絡設定を受け付ける。図9に、連絡設定情報227の一例を示す。図示するように、連絡設定情報227は、ユーザID227aと、応答情報227bと、連絡手段227cと、を含む。応答情報227bには、システム上で他ユーザからの連絡要求があった場合に、ユーザが応答するか否かに関する情報が格納されている。例えば、連絡要求に常に応答する場合には「可」、常に応答しない場合には「不可」、一時的に応答しない場合には「一時不可」、一定条件のもとで連絡を可能にする場合には「条件付可」等の内容である。なお、「条件付可」には、例えば、一度目の連絡には応答せず先方(連絡元:以下、便宜上Aとする)に別途再度の連絡を求める「先方別途連絡」や、一度目の連絡には応答せず当方(連絡先:以下、便宜上Bとする)が別途折り返しの連絡を行う旨を示す「当方別途連絡」等が挙げられる。
【0048】
連絡手段227bには、ユーザが連絡を許可する連絡手段を特定する情報が格納されている。なお、ここではシステム上の連絡手段として、「映像+音声」、「音声」、「文字」、「画像」が備えられているものとする。なお、「映像+音声」はビデオ通話、「音声」は音声会話、「文字」はメールやメッセージが挙げられ、「画像」は例えばスタンプのようなイラストメッセージや、オンラインストレージ等を利用して静止画を共有するような連絡方法が挙げられる。なお、システム外のメールや内線等、その他の連絡手段を格納してもよい。
【0049】
以上の情報受付部211を介した設定の登録について、ユーザが各種設定に使用する登録画面は、入力登録を可能とするものであればどのようなものであってもよい。また、上記設定は管理者が各ユーザに代わり登録を行えるようにしてもよい。
【0050】
また、本態様では全ての項目に対し公開・非公開を選択できるようになっているが、特定の項目は初期設定を変更できないようになっていてもよい。例えば、氏名や社員番号等の、何かしらユーザを特定する情報については少なくともひとつ開示が許可されているようにしてもよい。
【0051】
次に、表示設定部212について説明する。表示設定部212は、上述の存在情報221およびユーザ情報222の各項目の内容を、端末装置100に表示させるか否かを判定する表示設定処理を実行する。このような表示設定処理は、例えばグループウェアや仮想オフィス上で、ユーザに関する情報を画面上に表示する処理に際して、あらゆる場面で実行される。
【0052】
具体的に、まず表示設定部212は、端末装置100を介して他ユーザの個人情報に関する表示要求を受け付ける。表示要求を受け付けると、表示設定部212は、表示要求に含まれる表示要求元のユーザのユーザIDと、表示要求先のユーザのユーザIDと、を読み出して、表示要求元のユーザのユーザ情報222に格納される情報と、表示要求先のユーザの範囲情報223bおよび範囲情報224bの各項目に格納されている情報と、を照合し、表示要求元のユーザが、表示要求先のユーザの情報開示先として適当か否かを判定する。
【0053】
例えば存在情報221の開示先として適当か否かを判定する場合、表示設定部212は、表示要求元のユーザの個人情報222bの「部署」項目に格納される内容が「法務部」であり、表示要求先のユーザの範囲情報223bに格納される内容が「全体」であった場合、表示要求元のユーザは、表示要求先のユーザの「状況」に関する情報の開示先として適当な属性であると判断する。しかし例えば、範囲情報223bに格納される公開範囲に「法務部」が含まれておらず、「経理部」や「非公開」等であった場合は、表示要求元のユーザは、情報の開示先として適当な属性ではでないと判断される。
【0054】
さらに表示設定部212は、上述の処理において、表示要求元のユーザが存在情報221の状況情報221bを開示するのに適当であると判断した場合、表示要求先のユーザの時間情報223cから、開示する時間の条件を読み出す。定期的な表示を許可する開示時間帯が格納されている場合は、現時刻が開示時間帯に含まれるか否かをそれぞれ判定し、現時刻が開示時間帯に含まれている場合、存在情報221の開示が適当であると判断する。一方、現時刻が開示時間帯に含まれていない場合、当情報の開示は適当でないと判断する。なお、時間情報223cに格納される開示時間帯が「不定期」であった場合には、表示設定部212は、存在情報221の開示の適否をランダムに決定する。
【0055】
次に表示設定部212は、存在情報221およびユーザ情報222から表示要求先のユーザのレコードを読み出すと、上記で判定した内容を元に開示が適当であると判断された項目のみを格納した情報を作成し、これを表示結果情報として画面構築部215に出力する。なお、開示が適当であると判断された項目が1つも無い場合には、表示設定部212は、その旨を示す表示結果情報を生成して画面構築部215に出力する。
【0056】
画面構築部215は、開示が適当であると判断された項目の内容が表示される表示画面を生成して、端末装置100へと送信する。その際、例えば、開示されない項目については空白としたり、「-」や「非公開」の文字が表示されたりする構成としてもよい。
【0057】
図14に、このような表示処理がなされた表示画面の一例を示す。表示190は、ユーザ(User C)の「状況」が開示されない場合の例である。画面構築部215は、このようなユーザを灰色等や半透明で表示することで、現在の状況が不明であることを示す。なお、ユーザの存在そのものを非表示としてもよい。また、表示191は、ユーザ(User B)の一部の個人情報が「-」で示され、非表示とされている例である。なお、「氏名」が非公開である場合には、ユーザIDやニックネーム、組織内で用いられる社員番号等をこれに替えて表示してもよい。
【0058】
このような表示設定部212の処理により、ユーザは、自身に関する情報の開示範囲や開示時間帯を予め設定しておくことで、開示を希望しない相手に対して自身の情報を表示させないようにすることが可能である。また、特にプライベート性の高い自身の状況や居場所といった情報を非公開とすることで、心理的な抑圧を感じることなく、安心して作業等を行うことができる。これらの情報は併せて時間帯も設定可能であるため、開示を行っていない時間帯(例えば、早出時間中や残業中等)においては、他のユーザに連絡を控えさせたり、自身の組織内における活動時間等を知られるのを抑止したりすることができる。また、ランダムな開示を行うことで、過度な注視や、常に誰かに見られているという圧迫感を軽減することもできる。
【0059】
次に検索処理部213について説明する。検索処理部213は、システム上においてユーザに関する検索要求があった場合に、検索処理の実行を開始する。具体的に、端末装置100においてユーザを検索する操作が実行されると、制御部110は管理サーバ200に検索要求を送信する。検索処理部213は検索要求を受け付けると、検索要求に含まれる検索条件(例えば、検索ワード)を読み出し、当該検索条件に合致する検索合致レコードを特定する。具体的に、検索処理部213は、上記検索ワードが属する項目(例えば、検索ワードが「在席」であれば、項目は「状況」)を特定する。
【0060】
次に、検索処理部213は、各ユーザの検索設定情報225を参照して検索レベル情報を取得し、検索レベル設定情報226から、それぞれのユーザが検索対象としている(「○」が格納されている)項目を特定して検索対象に設定する。例えば、検索レベルが0であれば全項目を検索対象として設定し、1~2であれば検索レベルに応じたおおまかな項目を検索対象に設定し、レベル3であれば存在情報(「状況」項目)のみを検索対象に設定し、レベル4であれば検索対象の項目は無いため設定を行わない。
【0061】
次に検索処理部213は、各ユーザの存在情報221およびユーザ情報222における上記検索対象の項目に、検索ワードと合致する情報が格納されているか否かを判断する。合致する情報が格納されている場合は、検索合致レコードと判定してそのユーザIDを抽出する。そして検索処理部213は、これらを検索結果情報として画面構築部215に出力する。画面構築部215は、検索結果情報から検索結果画面を生成して、端末装置100へと送信する。なお、検索結果のレコードが1つも存在しなかった場合には、検索処理部213は、その旨を示す検索結果情報を生成して画面構築部215に出力する。
【0062】
このような検索処理部213の処理により、ユーザは、知られたくない内容について自身が検索・特定されることがないよう、予め検索レベルを設定して保護することが可能である。なお、検索結果画面はどのようなものであってもよく、例えば、検索にヒットしたユーザの氏名一覧が表示されるような画面としてもよい。このような場合は、氏名等を指定して当該ユーザに関する更なる情報を得ることもできる。なおこの操作は表示要求に該当し、表示設定部212により表示設定処理が行われるものとしてもよい。また氏名に替えて、ユーザIDやニックネーム、組織内で用いられる社員番号等を表示することもできる。さらにまた、各ユーザが設定している検索レベルに応じて、検索対象となる項目を存在情報221およびユーザ情報222から読み出して一覧とし、検索結果画面に表示してもよい。
【0063】
次に、連絡手段設定部214について説明する。連絡手段設定部214は、システム上において他ユーザへの連絡要求があった場合に、連絡処理を実行する。まず端末装置100においてユーザから他ユーザへの連絡を要求する操作が実行されると、制御部110は管理サーバ200に連絡要求を送信する。
【0064】
連絡手段設定部214は連絡要求を受け付けると、連絡要求に含まれる連絡先(B)のユーザIDを読み出す。次に連絡手段設定部214は、連絡設定情報227から、連絡先(B)のユーザIDがユーザID227aに格納されているレコードを抽出し、その応答情報227bに格納される情報を読み出し、応答が許可されているか否かを特定する。
【0065】
連絡手段設定部214は、格納されていた情報が連絡を許可することを示すもの(ここでは「可」)であった場合、連絡手段227cから連絡先(B)のユーザが設定する連絡手段を読み出し、画面構築部215に通知画面の生成要求を出力する。画面構築部215は、通知画面生成要求を受け付けると、連絡先(B)の設定する連絡手段で連絡を行うための通知画面を生成し、連絡元(A)のユーザの端末装置100へと返す。
【0066】
なお、このような通知画面には、例えば「ビデオ通話、音声通話、文字による連絡が可能です。」のようなメッセージと共に、各連絡手段による連絡実行ボタンが表示されており、連絡元(A)のユーザは当画面から直接、連絡先(B)のユーザとの連絡を開始することができる。
【0067】
また連絡手段設定部214は、連絡を許可しないことを示すもの(ここでは「不可」および「一時不可)であった場合には、連絡先(B)が連絡を受け付けていない旨の通知画面の生成要求を、画面構築部215へと出力する。なお、「一時不可」の場合には、「現在一時的に連絡を受け付けておりません」等、連絡の不許可が一時的なものであることを示すメッセージを表示してもよい。
【0068】
さらに連絡手段設定部214は、応答情報227bに格納されていた情報が「先方別途連絡」の場合には、連絡手段227cから連絡先(B)の設定する連絡手段を読み出し、後ほど別途で再度の連絡を行うよう求める通知画面の生成要求を、画面構築部215へと出力する。
【0069】
画面構築部215は、通知画面生成要求を受け付けると、連絡先(B)の設定する連絡手段により後程別途連絡を行う旨を促す通知画面を生成する。例えば、「ビデオ通話、音声通話、文字による連絡が可能です。後ほど連絡を行って下さい」のようなメッセージと共に、各連絡手段による連絡実行ボタンを表示する。なお、メッセージで「○分後以降」のように再連絡を行う時間を指定しても良い。また、所定の時間経過後(例えば、5分後)に連絡実行ボタンが機能するようにすることで、連絡を制限してもよい。このように一度目の連絡に応答せず、相手に再度の連絡を求めることで、一度目の連絡は事前連絡として機能する。これにより連絡先(B)のユーザは突然連絡を受けずに済み、余裕をもって応答することができる。
【0070】
また、連絡手段設定部214は、応答情報227bに格納されていた情報が「当方別途連絡」の場合には、連絡手段227cから連絡元(A)の設定する連絡手段を読み出し、連絡先(B)に連絡元(A)に連絡するように促す通知画面と、連絡元(A)に連絡先(B)からの折り返しの連絡を待つように促す通知を含む通知画面との生成要求を、画面構築部215へと出力する。
【0071】
画面構築部215は、生成要求を受け付けると、「連絡をお待ち下さい」等のメッセージを含む通知画面を生成し、連絡元(A)のユーザの端末装置100へと送信する。また、連絡先(B)のユーザの端末装置100に向けて、折り返しの連絡を促す通知画面を生成して送信する。その際、画面構築部215は、連絡手段227cから連絡元(A)が希望する連絡手段で連絡を行うための通知画面を生成する。例えば、「Aさんから連絡がありました。返信して下さい。文字、画像による連絡が可能です。」のようなメッセージと共に、各連絡手段による連絡実行ボタンを表示する。このように、一度目の連絡には応答せず折り返して連絡を行うことで、突然の連絡を避け、余裕を持った連絡を行うことができる。
【0072】
なお、上記以外にも、「別途内線電話でご連絡下さい」等、その他の連絡手段で連絡を行うよう促すメッセージを表示してもよい。
【0073】
ここで、連絡手段設定部214は、さらに連絡先(B)の個人情報222bの「勤務体系」項目から勤務時間を読み出して、現時刻が勤務時間外である場合には、「可」の項目についても「当方別途連絡」「不可」の何れかの処理をしてもよい。これにより、所定の勤務時間外に連絡が行われるのを抑止することができる。
【0074】
また、連絡手段設定部214は、存在情報221から現在の状況を参照して、連絡の可否を判定してもよい。例えば、状況情報221bの内容が「出張中」や「会議中」等の場合は、連絡先(B)のユーザは応答できない可能性が高い。従って、応答情報227bが「一時不可」や「当方別途連絡」である際と同様の処理を行うことで、応答が不可能な状況下で即時応答を迫られるような連絡を制限することができる。さらに、現在の状況が「休暇中」等の場合は、応答情報227bが「不可」であった場合の処理を行うことで、休暇中の連絡そのものを抑止することができる。
【0075】
このように、連絡を受ける側の希望する連絡手段によって連絡が行われるため、受ける側は安心して連絡を待つことができ、連絡を行う側も相手に配慮した連絡行動が可能である。
なお、連絡をする側の希望する連絡手段に配慮して、連絡手段を設定することもできる。例えば、連絡手段設定部214は、連絡設定情報227を参照して、連絡をする側の希望する連絡手段(例えば、文字+画像)と、連絡を受ける側の希望する連絡手段(例えば、文字)を特定する。そして、両者に共通する連絡手段(例えば、文字)を、両者の間の連絡手段として設定する。
【0076】
図10は、上記のような端末装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。端末装置100は、演算装置11と、メモリ12と、外部記憶装置13と、入力IF14と、出力IF15と、通信IF16と、を有し、各構成要素はバスにより接続されている。
【0077】
演算装置11はCPU(Central Processing Unit)等の演算装置であり、メモリ12又は外部記憶装置13に記録されたプログラムに従って処理を実行する。端末装置100では、メモリ12又は外部記憶装置13上に読み出されたプログラムに従って動作する演算装置11により処理が行われる。制御部110は、演算装置11がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。
【0078】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等の記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。外部記憶装置13は、書き込み及び読み出し可能な記憶装置である。記憶部120は、メモリ12又は外部記憶装置13によりその機能が実現される。なお、記憶部120は、通信IF16を介して接続される記憶装置によってその機能が実現されてもよい。出力IF15は、出力装置に対して情報を出力するためのインターフェースである。通信IF16は、端末装置100を外部装置と通信接続するためのインターフェースである。
【0079】
なお、端末装置100の各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、端末装置100の各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0080】
管理サーバ200は、端末装置100の構成と概ね同じであり、上記に記載した各要素を組み合わせて構成されているため、説明を省略する。
【0081】
次に、プライバシー管理システム1の処理の流れについて説明する。
<表示設定処理>
図11は、管理サーバ200の表示設定部212が実行する表示設定処理の一例を示すフロー図である。表示設定部212は、端末装置100からユーザに関する情報の表示要求を受け付けると、本処理を開始する。
【0082】
表示設定部212は、端末装置100からの表示要求を受け付けると、表示要求元のユーザの個人情報を特定する(ステップS11)。
【0083】
具体的に、表示設定部212はまず、表示要求に含まれる表示要求元のユーザのユーザIDを読み出し、ユーザ情報222から表示要求元のユーザのレコードを特定する。
【0084】
次に表示設定部212は、表示要求先のユーザの設定情報を特定する(ステップS12)。
【0085】
具体的に、表示設定部212は、表示要求から表示要求先のユーザのユーザIDを読み出し、存在設定情報223および表示設定情報224から、表示要求先のユーザのレコードを特定する。
【0086】
さらに、表示設定部212は、各情報について、要求元が情報の開示先として適当か否かを判定する(ステップS13)。
【0087】
具体的に、表示設定部212は、表示要求元のユーザのユーザ情報222に格納される情報と、表示要求先のユーザの範囲情報223bおよび範囲情報224bの各項目に格納されている情報と、を照合する。範囲情報223bおよび範囲情報224bに格納されている設定範囲に、ユーザ情報222に格納されている表示要求元の属性が含まれる場合、その項目について、表示要求元のユーザは情報の開示先として適当であると判定する。一方で設定範囲に表示要求元の属性が含まれていない場合、その項目について、表示要求元のユーザは情報の開示先として不適当であると判定される。
【0088】
次に表示設定部212は、ステップS13の処理の結果、存在情報221に格納されている情報が開示対象であるか否かを特定する(ステップS14)。
【0089】
表示設定部212は、ステップS13の処理の結果、存在情報221が開示対象である場合には(ステップS14でY)、ステップS15に進み、開示対象でない場合(ステップS14でN)は、ステップS18へと進む。
【0090】
ステップS14において、存在情報221の状況情報221bが開示対象である場合(ステップS14でY)、表示設定部212は、時間情報223cを参照して格納されている内容を特定する。内容が「常時」の場合(ステップS15で常時)、ステップS19へと進み、「定期」の場合(ステップS15で定期)、ステップS16へと進み、内容が「不定期」の場合(ステップS15で不定期)、ステップS17へと進む。
【0091】
ステップS15において時間情報223cに格納された内容が「定期」の場合、表示設定部212は、現時刻が、時間情報223cに格納された開示時間帯に含まれるか否かを判定する(ステップS16)。現時刻が開示時間帯に含まれる場合(ステップS16でY)、ステップS19へ進み、現時刻が開示時間に含まれない場合(ステップS16でN)、ステップS18へ進む。
【0092】
ステップS15において「不定期」の場合、表示設定部212は、開示対象である状況情報221bを実際に開示するか否かをランダムに判断する(ステップS17)。状況情報221bを開示すると判断した場合には(ステップS17でY)、ステップS19へ進み、開示しないと判断した場合には(ステップS17でN)、ステップS18へ進む。
【0093】
表示設定部212は、ステップS18においては状況情報221bを開示しないと決定し、ステップ19においては状況情報221bを開示すると決定して、ステップS20へと進む。
【0094】
最後に、表示設定部212は、ステップS18及びステップS19で決定した内容を元に、表示判定結果情報を生成して、画面構築部215に出力する(ステップS20)。
【0095】
具体的に表示設定部212は、存在情報221およびユーザ情報222から表示要求先のユーザのレコードを読み出すと、ステップS18及びステップS19で決定した内容を元に開示が適当であると判断された項目のみを格納した情報を作成し、これを表示結果情報として画面構築部215に出力し、処理を終了する。なお、開示が適当であると判断された項目が1つも無い場合には、表示設定部212は、その旨を示す表示結果情報を生成して画面構築部215に出力して、処理を終了する。
【0096】
画面構築部215は、このような表示結果情報から、開示が適当であると判定された項目のみを表示する表示画面を生成して、表示要求元の端末装置100に返す。
【0097】
<検索処理>
次に、検索処理について説明する。図12は、管理サーバ200の検索処理部213が実行する検索処理の一例を示すフロー図である。検索処理部213は、端末装置100からユーザに関する情報の検索要求を受け付けると、本処理を開始する。
【0098】
まず、検索処理部213は、検索要求に含まれる検索条件(ここでは、検索ワード)を読み込んで、当検索ワードの属する項目を特定する(ステップS21)。例えば、検索ワードが「在席」であれば、検索項目は「状況」である。
【0099】
次に、検索処理部213は、各ユーザの検索設定情報225の検索レベル情報225bを参照し、検索レベルが0か否かを特定する(ステップS22)。検索レベルが0の場合には(ステップS22で「レベル0」)ステップS23へ進み、検索レベル設定情報226に応じて、全項目を検索対象に設定する。検索レベルが1-4の場合には(ステップS22で「レベル1-4」)ステップS24へと進む。
【0100】
検索処理部213は、検索レベルが1-4の場合には(ステップS22で「レベル1-4」)、検索レベルを更に特定する(ステップS24)。具体的に、検索レベルが1または2の場合には(ステップS24でレベル「1-2」)ステップS25へ進み、検索レベル設定情報226に応じて、おおまかな項目を検索対象に設定する。検索レベルが3の場合には(ステップS22で「レベル3」)ステップS26へ進み、検索レベル設定情報226に応じて、存在情報である「状況」項目のみを検索対象に設定する。検索レベルが4の場合には(ステップS22で「レベル4」)ステップS27へ進み、検索対象の項目の設定はなしと設定する。
【0101】
このような検索項目の設定の実行後、検索処理部213は、存在情報221およびユーザ情報222において、設定した検索対象の項目に、検索対象の項目に検索ワードと合致する情報が格納されているか否かを判定する。そして、合致する情報が格納されている場合、検索処理部213は、そのレコードを検索合致レコードと判定する(ステップS28)。
【0102】
次に検索処理部213は、ステップS28で特定した検索合致レコードからユーザIDを抽出し、これらを検索結果情報として画面構築部215に出力し、処理を終了する。
【0103】
画面構築部215は、検索結果情報から検索結果画面を生成して、端末装置100へと送信する。なお、検索結果のレコードが1つも存在しなかった場合には、検索処理部213は、その旨を示す検索結果情報を生成して画面構築部215に出力する。
【0104】
<連絡処理>
次に、連絡手段設定部214が実行する連絡処理について説明する。図13は、管理サーバ200の連絡手段設定部214が実行する連絡処理の一例を示すフロー図である。連絡手段設定部214は、端末装置100から他ユーザへの連絡要求があった場合に、連絡処理を開始する。
【0105】
まず、連絡手段設定部214は、連絡要求に含まれる連絡先(B)のユーザIDを読み出す(ステップS31)。
【0106】
次に連絡手段設定部214は、連絡設定情報227から、連絡先(B)のユーザIDがユーザID227aに格納されているレコードを抽出し、その応答情報227bを参照する(ステップS32)。内容が連絡を許可することを示すもの(ここでは「可」)であった場合、ステップS34へと進む。
【0107】
絡手段設定部214は、応答情報227bが「可」であった場合、連絡手段227cから連絡先が設定した連絡手段を読み出し、両者間で使用可能な連絡手段として設定し(ステップS34)、画面構築部215に通知画面の生成要求を出力して(ステップS35)、処理を終了する。画面構築部215は、通知画面生成要求を受け付けると、連絡先が設定した連絡手段で連絡を行うための通知画面を生成し、連絡元(A)のユーザの端末装置100へと返す。
【0108】
また連絡手段設定部214は、応答情報227bが連絡を許可しないことを示すもの(ここでは「不可」および「一時不可」であった場合には(ステップS32で「不可」「一時不可」)、連絡不可である旨の通知画面の生成要求を、画面構築部215へと出力し(ステップS36)、処理を終了する。画面構築部215は、通知画面生成要求を受け付けると、連絡先が連絡を受け付けていない旨の通知画面を生成し、連絡元(A)のユーザの端末装置100へと返す。
【0109】
さらに連絡手段設定部214は、応答情報227bに格納されていた情報が「条件付可」の場合には(ステップS32で「条件付可」)、応答情報227bからさらに条件を読み出す(ステップS33)。
【0110】
条件が「先方別途連絡」の場合には(ステップS33で「先方別途連絡」)、連絡手段設定部214は、連絡手段227cから連絡先の設定する連絡手段を読み出し、両者間で使用可能な連絡手段として設定し(ステップS34)、後ほど別途で連絡を行うよう求める通知画面の生成要求を、画面構築部215へと出力して(ステップS35)、処理を終了する。画面構築部215は、通知画面生成要求を受け付けると、連絡先が設定した連絡手段で連絡を行うための通知画面を生成し、連絡元(A)のユーザの端末装置100へと返す。
【0111】
条件が「当方別途連絡」の場合には(ステップS33で「当方別途連絡」)、連絡手段設定部214は、連絡手段227cから連絡元(A)の設定する連絡手段を読み出し、両者間で使用可能な連絡手段として設定し(ステップS34)、連絡先に連絡元(A)に連絡するように促す通知画面と、連絡元(A)に連絡先からの連絡を待つように促す通知画面との生成要求を、画面構築部215へと出力して(ステップS35)処理を終了する。
【0112】
画面構築部215は、生成要求を受け付けると、連絡を待つよう促す通知画面を連絡元(A)のユーザの端末装置100へと送信する。また、連絡先のユーザの端末装置100に向けて、連絡元(A)が設定した連絡手段で折り返しの連絡を促す通知画面を生成して送信する。
なお、連絡をする側の希望する連絡手段に配慮して、連絡手段を設定することもできる。例えば、連絡手段設定部214は、ステップS34において、連絡設定情報227を参照して、連絡をする側の希望する連絡手段(例えば、文字+画像)と、連絡を受ける側の希望する連絡手段(例えば、文字)を特定する。そして、両者に共通する連絡手段(例えば、文字)を、両者間で使用可能な連絡手段として設定する。
【0113】
以上、本発明の一実施形態について説明した。本実施形態によれば、ユーザ自ら個人情報の拡散を制限することが可能である。これにより、常に監視されているという心理的な圧迫感から解放されると共に、必要以上の注視や連絡等が起こり難く、安全なオフィス環境を実現することができる。
【0114】
なお本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0115】
また、上記の各装置の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。上述に示す通り、端末装置100、管理サーバ200構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【符号の説明】
【0116】
1…プライバシー管理システム、11…演算装置、12…メモリ、13…外部記憶装置、14…入力IF、15…出力IF、16…通信IF、100…端末装置、110…制御部、120…記憶部、130…入力部、140…出力部、150…通信部、190・191…表示、200…管理サーバ、210…制御部、230…通信部、211…情報受付部、212…表示設定部、213…検索処理部、214…連絡手段設定部、215…画面構築部、220…記憶部、221…存在情報、221a…ユーザID、221b…状況情報、222…ユーザ情報、222a…ユーザID、222b…個人情報、223…存在設定情報、223a…ユーザID、223b…範囲情報、223c…時間情報、224…表示設定情報、224a…ユーザID、224b…範囲情報、225…検索設定情報、225a…ユーザID、225b…検索レベル情報、226…検索レベル設定情報、227…連絡設定情報、227a…ユーザID、227b…応答情報、227c…連絡手段。
図1
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