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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003456
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】積重ね機能を有する食品包装容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/032 20060101AFI20241226BHJP
   B65D 5/22 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
B65D21/032
B65D5/22 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024180381
(22)【出願日】2024-10-15
【基礎とした実用新案登録】
【原出願日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】202221018824.8
(32)【優先日】2022-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522303504
【氏名又は名称】東莞中央化学有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】田衛兵
(72)【発明者】
【氏名】村上洋平
(72)【発明者】
【氏名】黄漢昌
(57)【要約】
【課題】上下方向に安定して積み上げることができる積重ね機能を有する食品包装容器を提供する。
【解決手段】積重ね機能を有する食品包装容器は板紙で製造されかつ食品を収納する容器本体と容器本体上に結合される蓋とを含む。蓋の上部には積重ね機能を有する食品包装容器を積み上げるとき連接する容器本体の底部を支持する突出部が形成され、容器本体の底部の辺縁部には下方に延伸しかつ突出部と対応する延伸部が形成されている。容器本体の底部と延伸部との間には容器本体の内部に傾きかつ積重ね機能を有する食品包装容器を積み上げるとき連接する蓋の突出部を挿入する凹部が形成され、凹部の内部は上が広くかつ下が狭い形状に形成され、延伸部の底部には連接している蓋の突出部の側面と当接する結合部が形成されている。上下方向に積み上げた積重ね機能を有する食品包装容器が緊密に結合され、左右前後方向に移動或いは揺れることを防ぐ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板紙からなる食品が収納される容器本体(1)と、前記容器本体(1)の上部に嵌合される蓋(2)と、を含む積重ね機能を有する食品包装容器であって、
前記蓋(2)は、前記容器本体(1)の底部が支持される突出部(3)、
前記容器本体(1)の底部の辺縁部には下方に延伸しかつ前記突出部(3)と対応する延伸部(4)、
前記延伸部(4)は前記容器本体(1)の内側に傾きかつ前記突出部(3)が挿入される凹部(5)、
前記凹部(5)は、前記延伸部(4)の傾きによって段々と狭くなり、
前記延伸部(4)の底部は前記突出部(3)の側面が当接される当接部(6)を有することを特徴とする積重ね機能を有する食品包装容器。
【請求項2】
前記突出部(3)の上面は前記容器本体(1)の底部に当接することを特徴とする請求項1に記載の積重ね機能を有する食品包装容器。
【請求項3】
前記突出部(3)の形状は角柱状であることを特徴とする請求項1に記載の積重ね機能を有する食品包装容器。
【請求項4】
前記突出部(3)の各隅部には、凹型部(7)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の積重ね機能を有する食品包装容器。
【請求項5】
前記板紙は、食品を置く容器底板(10)、前記容器底板(10)の周辺に形成される複数の支持側板(11)、前記支持側板(11)の一側に形成されかつ前記支持側板(11)と対応して形成される側板(12)、
前記容器底板(10)と前記支持側板(11)との境目には第一折り畳み線(13)、前記支持側板(11)と前記側板(12)との境目には第二折り畳み線(14)、
前記側板(12)は接着剤塗布板(121)と前記接着剤塗布板(121)の一側に形成されている延伸板(122)を含み、
前記接着剤塗布板(121)の内側面には接着剤が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の食品包装容器。
【請求項6】
前記支持側板(11)を前記第一折り畳み線(13)から折り畳むことにより前記支持側板(11)は前記容器底板(10)と略垂直状態になり、
前記側板(12)を第二折り畳み線(14)から折り畳むことにより前記側板(12)と前記支持側板(11)は略平行状態になり、
前記側板(12)の前記接着剤塗布板(121)の内側面を前記支持側板(11)の外側面に接着させることにより、前記側板(12)の前記延伸板(122)を前記容器底板(10)の底部に位置させ、
前記容器本体(1)の前記延伸部(4)は前記容器底板(10)の周囲の前記延伸板(122)で構成されることを特徴とする請求項5に記載の積重ね機能を有する食品包装容器。
【請求項7】
前記延伸板(122)の長さLは0.2~100mmであることを特徴とする請求項5に記載の積重ね機能を有する食品包装容器。
【請求項8】
前記延伸部(4)には複数の装飾孔(9)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の積重ね機能を有する食品包装容器。
【請求項9】
前記延伸部(4)の底部には少なくとも1つの切欠口(8)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の積重ね機能を有する食品包装容器。
【請求項10】
前記当接部(6)と前記突出部(3)の側面が当接するとき、前記当接部(6)の当接部分の幅Wは少なくとも1mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の積重ね機能を有する食品包装容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品包装容器の技術分野に属し、特に、積重ね機能を有する食品包装容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
食品加工工場等またはスーパーマーケット等において、複数の食品包装容器を積み上げて陳列して消費者が選択するか或いは複数の食品が収容された商品を積み上げて食品加工工場等から各販売店舗等へ輸送している。
【0003】
従来の食品包装容器の容器本体は、通常プラスチック等で製造される。現在、プラスチック等の使用量を低減することが求められ、環境に優しい材料として、紙製の食品包装容器が事業者や消費者の注目を集めている。
【0004】
既存の紙製食品包装容器では、食品が収容された商品を食品加工工場等から各販売店舗等へ輸送する際に、安定した積重ねができないため、紙製食品包装容器が倒れることで、内部の食品が倒れたり、食品の一部がこぼれたり、さらには陳列商品全体が崩れることで商品廃棄につながる等、事業者や消費者に不利益を与える課題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記課題を解決するため、積重ね機能を有する食品包装容器を提供することにより安定して積み上げることができない課題を解決することにある。本発明の積重ね機能を有する食品包装容器の容器本体は板紙を折り畳むことにより形成されるものであり、板紙は環境に優しいという利点を有している。本発明の容器本体の延伸部と蓋が対応するように設けられることにより、複数の食品包装容器を上下方向に積み上げ輸送するとき、食品包装容器が左右前後方向に揺れた場合であっても、上下に積み上げた食品包装容器が崩れることを防止できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の積重ね機能を有する食品包装容器は板紙からなる食品を収納する容器本体と、容器本体の上部に嵌合される蓋と、を含む。蓋は、容器本体の底部が支持される突出部、容器本体の底部の辺縁部には下方に延伸しかつ突出部と対応する延伸部。延伸部は容器本体の内側に傾きかつ突出部が挿入される凹部、凹部は延伸部の傾きによって段々と狭くなり、延伸部の底部は突出部の側面が当接される当接部を有する。
【0007】
好適な実施例において、突出部の上面は容器本体の底部に当接する。突出部の上面は容器本体の底部に当接するので、上下方向に積み上げるとき、下層の食品包装容器は最大の支持力と支持面積で上層の食品包装容器を支持する。
【0008】
好適な実施例において、突出部の各隅部には突出部の隅部に応力が集まることを防止する凹型部が形成されている。
【0009】
好適な実施例において、容器本体を展開すると板紙になる。板紙は、食品を置く容器底板、容器底板の周辺に形成される複数の支持側板、支持側板の一側に形成されかつ支持側板と対応して形成される側板を含む。容器底板と支持側板との境目には第一折り畳み線が形成され、支持側板と側板との境目には第二折り畳み線が形成されている。側板は接着剤塗布板と接着剤塗布板の一側に形成される延伸板を含み、接着剤塗布板の内側面には接着剤が塗布されている。容器本体は板紙を折り畳むことにより形成されるものである。プラスチック等で製造される従来の食品包装容器と比較してみると、板紙で製造される本発明の容器本体は環境に優しいという利点を有している。また、板紙を折り畳むことにより本発明の容器本体を容易に製造できるので、容器本体を製造する効率を大幅に向上させ、容器本体を大量に製造できる。
【0010】
好適な実施例において、前記延伸板の長さLは0.2~100mmである。延伸板の長さLは、当接部が突出部に安定して当接されるように設定する必要がある。延伸板の長さLがこの数値範囲から外れると、複数の食品包装容器を上下方向に安定して積み上げることができない。
【0011】
好適な実施例において、容器本体の当接部と蓋の突出部の側面が当接するとき、当接部の当接部分の幅Wは少なくとも1mm以上である。1mmは当接部が突出部に安定して当接される最小の数値である。当接部の当接部分の幅Wが1mmより小さいと、複数の食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、食品包装容器の左右前後方向の安定性を確保することができない。
【発明の効果】
【0012】
従来の技術と比較してみると、本発明の技術的事項により下記発明の効果を獲得できる。
【0013】
本発明の実施例に係る積重ね機能を有する食品包装容器には容器本体の延伸部と蓋の突出部が形成されている。この容器本体の延伸部と蓋の突出部とを当接するように設けることにより、積重ね機能を有する複数の食品包装容器を上下方向に安定して積み上げることができる。容器本体の当接部が蓋の突出部の側面に当接するとき、容器本体の当接部と蓋の突出部の側面との間には一定の当接角度が形成される。それにより、下層の蓋は充分な支持力と抗力を提供し、安定して積み上げることができる。また、容器本体の当接部と蓋の突出部との間の抗力の方向は容器本体の内部に向くように設けられている。積重ね機能を有する複数の食品包装容器を上下方向に積み上げたとき、摩擦力の方向により前後方向または左右前後方向に揺れることを防止し、上方向にのみ取り上げることができる。
【0014】
容器本体の延伸部と蓋の突出部が当接するように設けることにより、積重ね機能を有する複数の食品包装容器を上下方向に積み上げたときであっても、容器本体内の食品を容易に確認することができる。
【0015】
本発明の実施例に係る積重ね機能を有する食品包装容器には容器本体の延伸部と蓋の突出部が形成されており、かつ容器本体の当接部と蓋の突出部の側面は線状態で当接することにより、上下方向に積まれている食品包装容器を容易に取り外すことができる。
【0016】
本発明の実施例に係る積重ね機能を有する食品包装容器は容器本体を含む。複数の容器本体を上下方向に積み上げて輸送するとき、容器本体の当接部により互いに当接するので、容器本体の側壁が直接当接することを防止できる。それにより、複数の容器本体を上下方向に積み上げるとき、容器本体の側壁が破損及び変形されることを防止できる。
【0017】
本発明の実施例に係る食品包装容器の積重ね時において、紙製の容器本体を蓋上に積重ねることにより上下方向に積まれる安定性を確保できる。
また、積重ね機能を有する食品包装容器を上下方向に積み上げて輸送するとき、積重ね機能を有する食品包装容器が左右前後方向に移動或いは揺れることを防いでいることから、輸送工程などで積重ね機能を有する食品包装容器内の食品がこぼれることを防止している。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例1に係る積重ね機能を有する食品包装容器の構造を示す図である。
図2】本発明の実施例1に係る複数の積重ね機能を有する食品包装容器が積まれている構造を示す図である。
図3図2の構造を示す側面図である。
図4】本発明の実施例1に係る板紙からなる容器本体の展開状態を示す図である。
図5】本発明の実施例2に係る積重ね機能を有する食品包装容器の構造を示す図である。
図6】本発明の実施例3に係る積重ね機能を有する食品包装容器の構造を示す図一である。
図7】本発明の実施例3に係る積重ね機能を有する食品包装容器の構造を示す図二である。
図8】本発明の実施例4に係る積重ね機能を有する食品包装容器の構造を示す図一である。
図9】本発明の実施例4に係る積重ね機能を有する食品包装容器の構造を示す図二である。
図10】本発明の実施例5に係る積重ね機能を有する食品包装容器の構造を示す図である。
図11】本発明の実施例6に係る積重ね機能を有する食品包装容器の構造を示す図である。
図12】本発明の実施例7に係る積重ね機能を有する食品包装容器の構造を示す図である。
図13】本発明の実施例7に係る板紙からなる容器本体の展開状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例における技術的解決策を、添付の図面とともに明確にかつ詳細に説明する。なお、記載された本実施例は、発明の一実施例であり、本実施例の全てでないことは自明であり、発明における本実施例に基づき、当業者が創作的な労力を要することなく得られた全てのその他本実施例は、本発明に含まれる。
【実施例0020】
図1図4を参照して本発明の実施例1に係る積重ね機能を有する食品包装容器について説明する。積重ね機能を有する食品包装容器は容器本体1と蓋2を含む。容器本体1は食品の収納に用いられ、蓋2は容器本体1の上部に嵌合されることにより容器本体1内の食品と外部を隔離する。蓋2は側面と上面とを含む突出部3が形成され、容器本体1の底部の四辺には下方に延伸する4つの延伸部4がそれぞれ形成されている。この延伸部4により凹部5が形成されている。凹部5において、容器本体1の底部から離れていくにつれて、段々と狭くなっているそれにより凹部5は上が広くかつ下が狭いいわゆる逆テーパ状の構造を有している。4つの延伸部4の底部には当接部6が形成されている。
【0021】
積重ね機能を有する食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、下層の蓋2の突出部3は上層の容器本体1の底部を支持し、下層の蓋2の突出部3は上層の容器本体1の凹部5内に挿入される。それにより下層の蓋2の突出部3の側面は上層の容器本体1の当接部6に当接する。
【0022】
本実施例1において、食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、下層の蓋2の突出部3の上面は上層の容器本体1の底部に接触する。それにより、食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、下層の食品包装容器と上層の食品包装容器が接触する最大の接触面を有し、かつ下層の食品包装容器が最大の支持力で上層の食品包装容器を支持できる。他の実施例において、下層の食品包装容器の蓋2の突出部3の上面は上層の食品包装容器の容器本体1の底部に接触しなくてもよい。本実施例に係る突出部3の形状は角柱状であるが、他の実施例において、突出部3の形状は凹部5の構造と対応する形状であることが好ましい。
【0023】
複数の食品包装容器を上下方向に積み上げることにより、1つの容器本体1の当接部6が他の蓋2の突出部3の側面に当接するとき、容器本体1の当接部6と蓋2の突出部3の側面との間には一定の当接角度が形成される。それにより、上層の容器本体1の底部は充分な支持力と抗力を有し、複数の食品包装容器を上下方向に安定して積み上げることができる。容器本体1の当接部6と蓋2の突出部3との間の抗力の方向は容器本体1の内部に向くように設けられている。具体的に、容器本体1の当接部6が受ける抗力の方向は突出部3の側面に沿いかつ容器本体1の内部に向く。
【0024】
複数の食品包装容器を上下方向に積み上げた後、積み上げられる食品包装容器が左右前後方向に沿う水平方向の作用力を受けると、容器本体1の当接部6の抗力方向が水平方向の作用力によって相殺されることにより、積まれる食品包装容器が左右前後方向に揺れることを防止し、積み上げられた食品包装容器を上下方向にのみ取り上げることができる。
【0025】
食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、上層の容器本体1の当接部6は下層の蓋2の突出部3の側面に当接する。本実施例1において、上層の容器本体1の当接部6は下層の蓋2の突出部3の側面の上部にのみ当接されるので、食品包装容器を積み上げるとき、消費者は下層の蓋2の突出部3の側面の下部から容器本体1内の食品を確認することができる。すなわち、消費者は積み上げられた各食品包装容器内の食品の種類を容易に確認することができる。
【0026】
容器本体1は板紙を折り畳むことにより形成されるものである。板紙を折り畳むことにより容器本体1を形成するとき、延伸部4は容器本体1の底部の辺縁部に形成される。具体的に、容器本体1を展開すると、1枚の板紙になる。板紙は、食品を置く容器底板10、容器底板10の周辺に形成される複数の支持側板11、支持側板11の一側に形成されかつ支持側板11と対応して形成される側板12を含む。容器底板10と支持側板11との境目には第一折り畳み線(Folding line)13が形成され、支持側板11と側板12との境目には第二折り畳み線14が形成される。側板12は接着剤塗布板121と接着剤塗布板121の一側に形成される延伸板122を含み、接着剤塗布板121の内側面(内側面は側板12を折り畳むとき支持側板11と対向する側面を指す)には接着剤が塗布されている。
【0027】
プラスチック等で製造される従来の食品包装容器と比較してみると、紙製材料で製造される本発明の容器本体1は環境に優しいという利点を有している。また、板紙を折り畳むことにより本発明の容器本体1を容易に製造することができるので、容器本体1を製造する効率を大幅に向上させることができる。
【0028】
板紙を折り畳むとき、各支持側板11を第一折り畳み線13に折り畳むことにより支持側板11は容器底板10に相対して略垂直状態になり、各側板12を第二折り畳み線14に折り畳むことにより側板12と支持側板11は略平行状態になる。
【0029】
つぎに、側板12の接着剤塗布板121の内側面を支持側板11の外側面(外側面は、側板12を折り畳むとき、側板12の内側面と対向する支持側板11の側面を指す)に接着させることにより、側板12の延伸板122を容器底板10の底部に位置させる。このように、板紙を折り畳むと、容器本体1の構造が形成され、容器本体1の延伸部4は容器底板10の周囲の4つの延伸板122で構成される。この延伸板122の長さLは0.2mm~100mmである。延伸板122の長さLは、延伸部4の当接部6が突出部3に安定して当接されるように設定する必要がある。延伸板122の長さLが数値範囲を外れると、複数の食品包装容器を上下方向に安定して積み上げることができない。延伸板122の最外側は延伸部4の当接部6であり、下層の蓋2の突出部3の側面と当接する上層の容器本体1の当接部6の当接部分の幅Wは少なくとも1mm以上である。当接部分の幅Wにおける1mmとは、当接部6が突出部3に安定して当接される最小の数値である。当接部6の当接部分の幅Wが1mmより小さいと、複数の食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、食品包装容器の左右前後方向の安定性を確保することができない。
【0030】
容器本体1を所定の形状に折り畳むと、容器本体1の側壁は底部から外部に若干傾いている状態になる。複数の容器本体1を上下方向に積み上げて輸送するとき、上下層の容器本体1は延伸部4の当接部6により互いに当接するので、上下層の容器本体1の側壁同士が直接に当接することを防止できる。したがって、複数の容器本体1を上下方向に積み上げるとき、容器本体1の側壁が破損されることを防止できる。
【0031】
本実施例1において、蓋2の材料は紙製材料である。他の実施例において、蓋2の材料はプラスチック或いは環境に優しい材料(Eco-Friendly Material)であってもよい。蓋2の突出部3の各隅部には凹型部7が形成される。凹型部7が形成されることにより、蓋2の突出部3を容器本体1の凹部5に容易に挿入し、突出部3の隅部に応力が集まることにより蓋2の隅部の破裂を防止できる。
【0032】
本発明の実施例1に係る食品包装容器において、容器本体1の延伸部4と蓋2が対応するように設けることにより、食品包装容器を上下方向に積み上げる安定性を確保できる。また、食品包装容器を上下方向に積み上げて輸送するとき、食品包装容器が左右前後方向に移動或いは揺れることを防いでいることから、輸送工程などで食品包装容器内の食品がこぼれることを防止している。また、上層の容器本体1の各当接部6と下層の蓋2の突出部3の側面は線状態で当接するか或いは小さな範囲での面接触で当接することにより、上下方向に積まれる食品包装容器を容易に取り外し、かつ上層の食品包装容器を取り上げるとき、下層の食品包装容器の蓋2が上層の食品包装容器の容器本体1に密着することを防止できる。下層の蓋2が上層の容器本体1に密着されることを防止することにより、下層の食品包装容器の蓋が外れないため、食品がこぼれることを防止できる。
【実施例0033】
図5に示すとおり、本実施例2と実施例1の相違点は、本実施例2に係る容器本体1の底部の左右両側には下方に延伸する2つの延伸部4がそれぞれ形成されていることにある。容器本体1の底部と2つの延伸部4により凹部5が形成される。凹部5は、実施例1と同様に上が広くかつ下が狭い構造を有している。2つの延伸部4の底部には2つの当接部6がそれぞれ形成されている。食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、上層の容器本体1の底部の2つの当接部6は下層の蓋2に当接される。
【実施例0034】
図6図7に示すとおり、本実施例3と実施例1の相違点は、本実施例3に係る容器本体1の延伸部4には複数の装飾孔9が形成されていることにある。装飾孔9の形状は、円形、四角形、角柱状または不規則な形状である。図6の装飾孔9の形状は不規則な形状であることにより装飾の効果を向上させることができる。装飾孔9を容器本体1の延伸部4の各辺縁部に形成するか或いは容器本体1の延伸部4の各隅部に形成できる。
【実施例0035】
図8図9に示すとおり、本実施例4と実施例1の相違点は、本実施例4に係る容器本体1の各延伸部4の底部には切欠口8が1つずつ形成されていることにある。切欠口8の形状は、矩形、三角形、円弧形等であること。切欠口8が形成されることにより、食品包装容器の見た目を向上させ、容器本体1の材料を低減し、かつ容器本体1の重量を低減できる。また、各延伸部4に切欠口8が形成されることにより各延伸部4の底部の当接部6は2つの部分に分けられている。食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、下層の蓋2の突出部3の側面と当接する上層の容器本体1の各当接部6の当接部分の幅Wは少なくとも1mmである。
【実施例0036】
図10に示すとおり、本実施例5と実施例4の相違点は、本実施例5に係る容器本体1の各延伸部4の底部には複数の切欠口8が形成されていることにある。1つの延伸部4に複数の切欠口8が形成されることにより各延伸部4の底部の当接部6は複数の部分に分けられている。食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、下層の蓋2の突出部3の側面と当接する上層の容器本体1の各当接部6の当接部分の幅Wは少なくとも1mmである。
【実施例0037】
図11に示すとおり、本実施例6と実施例4の相違点は、本実施例6に係る容器本体1の各延伸部4の隅部には切欠口8が1つずつ形成され、各延伸部4の底部の当接部6は2つの切欠口8の間に位置していることにある。食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、下層の蓋2の突出部3の側面と当接する上層の容器本体1の当接部6の当接部分の幅Wは少なくとも1mmである。
【実施例0038】
図12図13に示すとおり、本実施例7と実施例4の相違点は、本実施例7に係る容器本体1の左右の2つの延伸部4には切欠口8が1つずつ形成され、左右の延伸部4の切欠口8は対角上の延伸部4の切欠口8とは別位置に設けられていることにある。図13は本実施例7に係る容器本体1の展開状態を示す図である。図13に示すように、容器本体1を折り畳むとき、容器本体1の底部には2つの隅部を具備している延伸部4が形成される。それにより構造がずれている効果を獲得することができる。食品包装容器を上下方向に積み上げるとき、下層の蓋2の突出部3の側面と当接する上層の容器本体1の当接部6の当接部分の幅は少なくとも1mmである。
【0039】
以上、本発明の好適な実施例を説明してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例に限定するものではない。当業者はこの発明の要旨を逸脱しない範囲内において設計の変更、代替、改良等をでき、それらについても本発明に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0040】
1 容器本体
10 容器底板
11 支持側板
12 側板
121 接着剤塗布板
122 延伸板
13 第一折り畳み線
14 第二折り畳み線
2 蓋
3 突出部
4 延伸部
5 凹部
6 当接部
7 凹型部
8 切欠口
9 装飾孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13