(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003457
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】自動サービス機器の電子決済システム、及び自動サービス機器の電子決済方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/18 20120101AFI20241226BHJP
【FI】
G06Q20/18
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024180457
(22)【出願日】2024-10-16
(62)【分割の表示】P 2022063680の分割
【原出願日】2022-04-06
(71)【出願人】
【識別番号】000116987
【氏名又は名称】旭精工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岩井 忠弘
(72)【発明者】
【氏名】湯川 賢二
(72)【発明者】
【氏名】宮地 勝
(57)【要約】
【課題】自動サービス機器の料金を電子決済可能にする自動サービス機器の電子決済システム、及び自動サービス機器の電子決済方法を提供する。
【解決手段】自動サービス機器端末機110は、電子決済をサポートする課金支援サーバー122に誘導するアクセス先情報と、自動機識別情報とが記憶された取引情報記録装置を備える。自動サービス機器端末機110は、電子決済処理が開始された場合、自動機識別情報と自動サービス機102の料金を含む電子決済の予定情報とを、課金支援サーバー122に出力し、記憶させる。享受者端末機112は、取引情報記録装置にアクセスして電子取引情報を取得し、アクセス先情報によって誘導される課金支援サーバー122にアクセスする。享受者端末機112が取得した自動機識別情報に対応する予定情報が課金支援サーバー112に記憶されている場合に、決済サーバー実行117に電子決済を要求する。
【選択図】
図21
【特許請求の範囲】
【請求項1】
料金を受け取ることで所定の商品又はサービスを提供する自動サービス機器に通信可能に接続される機器端末機と、
前記機器端末機に通信可能な課金支援サーバーと、を有する自動サービス機器の電子決済システムであって、
前記機器端末機は、
識別情報と前記料金を電子決済する電子決済手段に誘導するアクセス先情報とを少なくとも含む電子取引情報が記憶された第1の記憶手段と、第1の通信手段と、を有し、該第1の通信手段を介してアクセスされることによって前記電子取引情報を前記第1の通信手段から出力する取引情報記録装置と、
前記電子決済の処理を開始させる入力手段と、
前記識別情報と該識別情報で特定される前記自動サービス機器の前記料金とが関連付けられて記憶されている第2の記憶手段と、
外部装置と通信可能にする第2の通信手段と、
前記料金が前記電子決済された場合に前記自動サービス機器の動作を開始させる課金信号を出力する出力手段と、を有し、
前記課金支援サーバーは、
外部装置と通信可能にする第3の通信手段と、
第3の記憶手段と、を有し、
前記機器端末機は、前記入力手段によって前記電子決済の処理が開始された場合、前記識別情報と前記料金とを含む前記電子決済の予定情報を前記機器端末機から前記課金支援サーバーに出力し、
前記課金支援サーバーは、前記予定情報を入力した場合、前記第3の記憶手段に前記予定情報を記憶し、
前記課金支援サーバーは、前記自動サービス機器を利用する享受者によって操作される享受者端末機から、前記取引情報記録装置に前記第1の通信手段を介してアクセスすることによって前記取引情報記録装置から取得した前記電子取引情報に含まれる前記アクセス先情報に基づきアクセスされ、前記電子取引情報に含まれる前記識別情報を含む前記電子決済の要求が入力された場合であって該入力された前記識別情報に対応する前記予定情報が前記第3の記憶手段に記憶されている場合、該予定情報に対応する前記料金の前記電子決済を決済実行サーバーに要求をすることを特徴とする自動サービス機器の電子決済システム。
【請求項2】
前記課金支援サーバーは、前記決済実行サーバーへの前記電子決済の要求に対応する前記電子決済の結果を前記決済実行サーバーから入力し、該結果を前記識別情報に対応する前記機器端末機に出力し、
前記機器端末機は、入力した前記結果に基づき、前記出力手段から前記課金信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の電子決済システム。
【請求項3】
前記第3の記憶手段は、前記識別情報と該識別情報に対応する支払先情報とが関連付けられて記憶されており、
前記電子決済の対象の前記自動サービス機器を特定する前記識別情報に対応する前記機器端末機から出力された前記予定情報に含まれる料金情報と、前記課金支援サーバーから出力される支払先情報と、前記享受者端末機から出力される支払元情報と、を含む決済に必要な情報に基づき、前記決済実行サーバーによって前記料金が決済されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子決済システム。
【請求項4】
前記機器端末機は、接続されている前記自動サービス機器が課金禁止状態にある場合、前記課金支援サーバーに課金禁止情報を出力し、
前記課金支援サーバーは、前記課金禁止情報を入力した場合、前記第3の記憶手段に対応する前記識別情報に関連付けて記憶し、前記課金禁止情報に対応する前記識別情報に関する前記電子決済をしないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子決済システム。
【請求項5】
料金を受け取ることで所定の商品又はサービスを提供する自動サービス機器に通信可能に接続される機器端末機と、
前記機器端末機に通信可能な課金支援サーバーと、を有する自動サービス機器の電子決済方法であって、
前記機器端末機は、
識別情報と前記料金を電子決済する電子決済手段に誘導するアクセス先情報とを少なくとも含む電子取引情報が記憶された第1の記憶手段と、第1の通信手段と、を有し、該第1の通信手段を介してアクセスされることによって前記電子取引情報を前記第1の通信手段から出力する取引情報記録装置と、
前記電子決済の処理を開始させる入力手段と、
前記識別情報と該識別情報で特定される前記自動サービス機器の前記料金とが関連付けられて記憶されている第2の記憶手段と、
外部装置と通信可能にする第2の通信手段と、
前記料金が前記電子決済された場合に前記自動サービス機器の動作を開始させる課金信号を出力する出力手段と、を有し、
前記課金支援サーバーは、
外部装置と通信可能にする第3の通信手段と、
第3の記憶手段と、を有し、
前記第3の記憶手段は、前記識別情報と該識別情報に対応する支払先情報とが関連付けられて記憶されており、
前記機器端末機は、前記入力手段によって前記電子決済の処理が開始された場合、前記識別情報と前記料金とを含む前記電子決済の予定情報を前記機器端末機から前記課金支援サーバーに出力する工程を有し、
前記課金支援サーバーは、前記予定情報を入力した場合、前記第3の記憶手段に前記予定情報を記憶する工程を有し、
前記課金支援サーバーは、前記自動サービス機器を利用する享受者によって操作される享受者端末機から、前記取引情報記録装置に前記第1の通信手段を介してアクセスすることによって前記取引情報記録装置から取得した前記電子取引情報に含まれる前記アクセス先情報に基づきアクセスされ、前記電子取引情報に含まれる前記識別情報を含む前記電子決済の要求が入力された場合であって該入力された前記識別情報に対応する前記予定情報が前記第3の記憶手段に記憶されている場合、該予定情報に対応する前記料金の前記電子決済を決済実行サーバーに要求する工程を有することを特徴とする自動サービス機器の電子決済方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、享受者が所持する携帯情報機器を端末機として用いることにより、商品又はサービスの自動サービス機器に対する料金の決済を行えるようにした自動サービス機器の電子決済システム、及び電子決済方法に関する。
詳しくは、本発明は、享受者が所有する携帯情報機器を自動サービス機器側に設けられた取引情報部(機器端末機)に近接させるだけで自動サービス機器側の商品又はサービスの自動サービス機器に対する料金の決済を行えるようにした自動サービス機器の電子決済システム、及び電子決済方法に関する。
さらには、享受者が所持する携帯情報機器を用いてNFC(Near field communication)を用いて取引情報を取得し、当該取引情報を利用することで電子決済を行い、商品又はサービスの自動サービス機器に対する決済を行えるようにした自動サービス機器の電子決済システム、及び電子決済方法に関する。
さらに詳しくは、現金と、享受者が所持する携帯情報機器を用いてNFCを用いた電子決済が併用可能な自動サービス機器の電子決済システム、及び電子決済方法に関する。
なお、本明細書において、自動サービス機器とは、飲料等の自動販売機、ゲーム機、コインランドリー機器、自動マッサージ機等、代金を受領して各種の商品又はサービスを自動的に提供する機器をいう。また、サービスには、商品又はサービスの提供を含むものとする。さらに、電子決済とは、物理的な紙幣、硬貨、小切手では無く、QRコード(登録商標)決済等の二次元コード決済、クレジットカードや電子マネーなどによる電子的な決済手段を用いることをいう。
【背景技術】
【0002】
第1の従来技術として本出願人の出願に係る、自動サービス機器に対する代金を支払元から支払先へ電子決済した後、所定の商品又はサービスを提供する自動サービス機器の電子決済方法であって、少なくとも、自動サービス機器端末機と、課金支援サーバーと、享受者端末機と、決済GWサーバーと、決済サーバーを含み、前記自動サービス機器端末機は、前記自動サービス機器におけるサービス提供状態を表す稼働可否情報を前記課金支援サーバーへ出力し、前記課金支援サーバーは、受信した前記稼働可否情報を記録し、前記享受者端末機は前記自動サービス機器における取引情報を取得後、前記決済GWサーバーへ決済要求を行い、前記決済GWサーバーは、前記決済サーバーへ決済要求を行う前に、前記課金支援サーバーにおける稼働可否情報を確認し、前記自動サービス機器が稼働可能である場合、前記決済サーバーへ決済要求を行うことを特徴とする自動サービス機器の電子決済方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来技術として、モバイル端末機と近距離無線通信で連結される近距離通信部と、既存の決済モジュールのうち、1つを代替して自動販売機コントローラの入出力バスと連結されるバスインターフェース部と、置き換えられた既存の決済モジュールの決済プロセスをエミュレーションして、選択された商品の販売金額に該当する金額を前記近距離通信部で連結されたモバイル端末機に決済要請し、モバイル端末機から決済済みが確認されれば、決済済みメッセージを前記バスインターフェース部を通じて伝達して、商品排出を要求するモバイル決済処理部を含む制御部と、を含む自動販売機に連結されるモバイル決済端末機が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-67994(
図1~25、段落0009)
【特許文献2】特開2019-36292(
図1~
図8、請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1の従来技術は、自動サービス機器の電子決済方法であって、少なくとも、自動サービス機器端末機と、課金支援サーバーと、享受者端末機と、決済GWサーバーと、決済サーバーを含み、稼働可否情報を確認し、自動サービス機器が稼働可能である場合、決済サーバーへ決済要求を行い、及び自動サービス機器が利用可能になり、料金を投入したにも拘わらず商品又はサービスの提供を受けられない、所謂、料金(対価)の飲み込みを解消できるので、利便性が高い電子決済システムである。自動サービス機器においては、稼働可能な状態にも拘わらず、稼働させることができない場合がある。例えば、ゲーム機において、複数回分の料金が投入された状態においては、稼働可能であるが、料金を受け入れることができない状態がある。例えば、ゲーム機の一回当たりの料金が200円である場合、1000円を投入すると連続して5回ゲームができる、所謂クレッジト機能を有するゲーム機が存在する。クレジット機能を有する場合、クレジットが満杯である状態において、ゲーム機の稼働は可能である。しかし、新たな料金を受け入れた場合、クレジット満杯状態で受け入れた料金ではゲームを行う事ができず、所謂飲み込みを生じることから、料金の受入を停止する必要がある。別の例として、クレーンゲーム機においてクレーンでつかみ取る商品が無くなった場合、クレーンゲーム機は稼働可能であるが、ゲームを提供することが出来ないので、この場合も料金の受入を禁止する必要がある。第1の従来技術における、稼働可否情報では、料金の受入を禁止することができない。他の例として、コインランドリー機器においては、通常、100円毎に稼働時間が設定される。例えば、100円硬貨の投入毎、又は電子マネーの100円毎の減算毎に5分の稼働時間が設定される。利用者は利用しようとする稼働時間に相当する金額の100円硬貨を投入し、又は電子マネーを100円毎に減算した後、起動釦を押してコインランドリー機器を所定時間稼働させる。この場合も、起動釦が押される前に100円硬貨の投入と電子マネーの減算処理が同時に行われた場合、所謂飲み込みと同様の問題が生じる。これを防止するには、同時の料金受入を防止することが必要であるが、稼働可否情報では、料金の受入を禁止することができない。
第2の従来技術も、所謂キャシュレス取引が可能であり、利便性が高いシステムである。しかし、第二の従来技術においては、モバイル端末機(例えばスマートフォン)と自動販売機に設けたモバイル決済端末機において決済サーバーと近距離無線通信規格(Bluetooth(登録商標))に基づく通信によって決済を行った後、自動販売機に対し商品の排出要求を行う。Bluetoothは、通信を暗号化できるものの、仕様可能範囲は、半径10m~100mであり、ハッキングされる恐れがあることから、俄に採用し難い。また、第1の従来技術と同様に、料金の受入を禁止することができない。
【0005】
本発明の第1の目的は、自動サービス機器が稼働可能である状態において料金の受入を禁止すべき場合、料金の受入を禁止することができる自動サービス機器の電子決済システムを提供することである。
本発明の第2の目的は、自動サービス機器が稼働可能である状態において料金の受入を禁止すべき場合、料金の受入を禁止することができる自動サービス機器の電子決済方法を提供することである。
本発明の第3の目的は、自動サービス機器が稼働可能である状態において料金の受入を禁止すべき場合、料金の受入を禁止することができる自動サービス機器の電子決済システムに適した自動サービス機器端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の自動サービス機器の電子決済システムは、料金を受け取ることで所定の商品又はサービスを提供する自動サービス機器に通信可能に接続される機器端末機と、前記機器端末機に通信可能な課金支援サーバーと、を有する自動サービス機器の電子決済システムであって、前記機器端末機は、識別情報と前記料金を電子決済する電子決済手段に誘導するアクセス先情報とを少なくとも含む電子取引情報が記憶された第1の記憶手段と、第1の通信手段と、を有し、該第1の通信手段を介してアクセスされることによって前記電子取引情報を前記第1の通信手段から出力する取引情報記録装置と、前記電子決済の処理を開始させる入力手段と、前記識別情報と該識別情報で特定される前記自動サービス機器の前記料金とが関連付けられて記憶されている第2の記憶手段と、外部装置と通信可能にする第2の通信手段と、前記料金が前記電子決済された場合に前記自動サービス機器の動作を開始させる課金信号を出力する出力手段と、を有し、前記課金支援サーバーは、外部装置と通信可能にする第3の通信手段と、第3の記憶手段と、を有し、前記機器端末機は、前記入力手段によって前記電子決済の処理が開始された場合、前記識別情報と前記料金とを含む前記電子決済の予定情報を前記機器端末機から前記課金支援サーバーに出力し、前記課金支援サーバーは、前記予定情報を入力した場合、前記第3の記憶手段に前記予定情報を記憶し、前記課金支援サーバーは、前記自動サービス機器を利用する享受者によって操作される享受者端末機から、前記取引情報記録装置に前記第1の通信手段を介してアクセスすることによって前記取引情報記録装置から取得した前記電子取引情報に含まれる前記アクセス先情報に基づきアクセスされ、前記電子取引情報に含まれる前記識別情報を含む前記電子決済の要求が入力された場合であって該入力された前記識別情報に対応する前記予定情報が前記第3の記憶手段に記憶されている場合、該予定情報に対応する前記料金の前記電子決済を決済実行サーバーに要求をすることを特徴とする。
本発明の自動サービス機器の電子決済方法は、料金を受け取ることで所定の商品又はサービスを提供する自動サービス機器に通信可能に接続される機器端末機と、前記機器端末機に通信可能な課金支援サーバーと、を有する自動サービス機器の電子決済方法であって、前記機器端末機は、識別情報と前記料金を電子決済する電子決済手段に誘導するアクセス先情報とを少なくとも含む電子取引情報が記憶された第1の記憶手段と、第1の通信手段と、を有し、該第1の通信手段を介してアクセスされることによって前記電子取引情報を前記第1の通信手段から出力する取引情報記録装置と、前記電子決済の処理を開始させる入力手段と、前記識別情報と該識別情報で特定される前記自動サービス機器の前記料金とが関連付けられて記憶されている第2の記憶手段と、外部装置と通信可能にする第2の通信手段と、前記料金が前記電子決済された場合に前記自動サービス機器の動作を開始させる課金信号を出力する出力手段と、を有し、前記課金支援サーバーは、外部装置と通信可能にする第3の通信手段と、第3の記憶手段と、を有し、前記第3の記憶手段は、前記識別情報と該識別情報に対応する支払先情報とが関連付けられて記憶されており、前記機器端末機は、前記入力手段によって前記電子決済の処理が開始された場合、前記識別情報と前記料金とを含む前記電子決済の予定情報を前記機器端末機から前記課金支援サーバーに出力する工程を有し、前記課金支援サーバーは、前記予定情報を入力した場合、前記第3の記憶手段に前記予定情報を記憶する工程を有し、前記課金支援サーバーは、前記自動サービス機器を利用する享受者によって操作される享受者端末機から、前記取引情報記録装置に前記第1の通信手段を介してアクセスすることによって前記取引情報記録装置から取得した前記電子取引情報に含まれる前記アクセス先情報に基づきアクセスされ、前記電子取引情報に含まれる前記識別情報を含む前記電子決済の要求が入力された場合であって該入力された前記識別情報に対応する前記予定情報が前記第3の記憶手段に記憶されている場合、該予定情報に対応する前記料金の前記電子決済を決済実行サーバーに要求する工程を有することを特徴とする。
【0007】
この目的を達成するため、その他の発明の第1の態様に係る発明は以下のように構成されている。
自動サービス機器における所定の代金の電子決済を完了した後、所定の商品又はサービスを提供する自動サービス機器の電子決済システムであって、取引情報記録装置を含む自動サービス機器端末機と、課金可否信号出力装置と、課金支援サーバーと、前記取引情報記録装置に記録されている自動サービス機器の電子取引情報の入手装置を有する享受者端末機と、決済実行サーバーを含み、前記課金可否信号出力装置は、前記自動サービス機器が課金禁止状態にある場合、課金禁止信号を出力し、前記取引情報記録装置には、前記享受者端末機のアクセス先情報が記憶されており、前記電子取引情報は、前記代金の決済の対象となる前記自動サービス機器を特定する情報と料金情報を含み、前記自動サービス機器端末機は、少なくとも、前記課金禁止信号に基づいて課金禁止情報を出力し、前記享受者端末機に前記電子取引情報と前記享受者端末機のアクセス先情報を出力し、及び、前記課金支援サーバーからの電子決済課金情報に基づいて前記自動サービス機器に対し電子決済課金信号を出力し、前記享受者端末機は、前記入手装置によって前記取引情報記録装置に記録されている前記自動サービス機器における前記電子取引情報と前記アクセス先情報を取得した後、前記アクセス先情報に基づいて前記課金支援サーバーにアクセスすると共に前記電子取引情報に含まれる前記自動サービス機器を特定する情報と前記料金情報とを含む取引情報)と電子決済の要求を出力し、前記課金支援サーバーは、前記自動サービス機器を特定する情報と前記自動サービス機器を特定する情報に関連づけられた支払先情報と前記料金情報を含む決済予定情報が予め記録されると共に、前記課金禁止信号を記録し、電子決済の要求がされた場合、前記享受者端末機から受信した前記取引情報と前記決済予定情報に基づいて決済の対象となる前記自動サービス機器の前記支払先情報及び前記料金情報を特定し、決済の対象となる前記自動サービス機器の前記課金禁止信号が存在しない場合、前記享受者端末機から支払元情報を取得し、前記決済実行サーバーへ前記支払先情報と前記料金情報と前記支払元情報を含む決済実行情報を出力し、前記決済実行サーバーからの電子決済結果情報に基づいて電子決済課金情報を出力し、前記決済実行サーバーは、前記課金支援サーバーからの前記決済実行情報に基づいて決済処理を行った後、電子決済結果情報を出力し、前記自動サービス機器は、前記自動サービス機器端末機からの前記電子決済課金信号に基づいて起動されることを特徴とする自動サービス機器の電子決済システムである。
その他の発明の第2の態様に係る発明は以下のように構成されている。
前記取引情報記録装置は、NFCタグを有し、前記入手装置はNFCリーダーを有することを特徴とするその他の発明の第1の態様に記載の自動サービス機器の電子決済システムである。
【0008】
その他の発明の第3の態様に係る発明は以下のように構成されている。
前記自動サービス機器は前記課金可否信号出力装置を含む
ことを特徴とするその他の発明の第1の態様またはその他の発明の第2の態様に記載の自動サービス機器の電子決済システムである。
【0009】
その他の発明の第4の態様に係る発明は以下のように構成されている。
自動サービス機器における所定の代金の電子決済を完了した後、所定の商品又はサービスを提供する自動サービス機器の電子決済方法であって、取引情報記録装置を含む自動サービス機器端末機と、課金可否信号出力装置と、課金支援サーバーと、前記取引情報記録装置に記録されている自動サービス機器の電子取引情報の入手装置を有する享受者端末機と、決済実行サーバーを含み、前記課金可否信号出力装置は、前記自動サービス機器が課金禁止状態にある場合、課金禁止信号を出力し、前記取引情報記録装置には、前記享受者端末機のアクセス先情報が記憶されており、前記電子取引情報は、代金の決済の対象となる前記自動サービス機器を特定する情報と料金情報を含み、前記自動サービス機器端末機は、前記課金禁止信号に基づいて課金禁止情報を出力し、前記課金支援サーバーは、前記課金禁止信号を記録し、前記自動サービス機器端末機は、前記享受者端末機に前記電子取引情報と前記享受者端末機のアクセス先情報を出力し、前記課金支援サーバーは、前記自動サービス機器を特定する情報と、前記自動サービス機器を特定する情報に関連づけられた支払先情報と前記料金情報を含む決済予定情報が予め記憶されており、前記享受者端末機は、前記入手装置によって前記取引情報記録装置に記録されている前記電子取引情報と前記アクセス先情報を取得して前記アクセス先情報に基づいて前記課金支援サーバーにアクセスすると共に前記電子取引情報に含まれる前記自動サービス機器を特定する情報と前記料金情報とを含む取引情報と電子決済の要求を出力し、前記課金支援サーバーは、電子決済の要求がされた場合、前記享受者端末機から受信した前記取引情報と前記決済予定情報に基づいて決済の対象となる前記自動サービス機器の前記支払先情報及び前記料金情報を特定し、決済の対象となる前記自動サービス機器の前記課金禁止信号が存在しない場合、前記享受者端末機から支払元情報を取得し、前記決済実行サーバーに決済実行情報を出力し、前記決済実行サーバーは、前記課金支援サーバーからの前記決済実行情報に基づいて決済処理を行った後、電子決済結果情報を出力し、前記課金支援サーバーは、前記決済実行サーバーからの前記電子決済結果情報に基づいて、電子決済課金情報を出力し、前記自動サービス機器端末機は、前記課金支援サーバーからの前記電子決済課金情報に基づいて電子決済課金信号を出力し、前記電子決済課金信号に基づいて前記自動サービス機器が起動されることを特徴とする自動サービス機器の電子決済方法である。
【0010】
その他の発明の第5の態様に係る発明は以下のように構成されている。
前記取引情報記録装置はNFCタグを有し、前記入手装置はNFCリーダーを有し、
前記享受者端末機は、前記NFCタグとNFCリーダーを介して前記自動サービス機器端末機から電子取引情報を取得する
ことを特徴とするその他の発明の第4の態様に記載の自動サービス機器の電子決済方法
である。
【0011】
その他の発明の第6の態様の自動サービス機器端末機に係る発明は、以下のように構成されている。
代金を電子決済した後に所定の商品又はサービスを提供する自動サービス機器に接続される自動サービス機器端末機であって、前記自動サービス機器端末機には、前記所定の商品又はサービスの享受者が操作する享受者端末機のアクセス先を特定するアクセス先情報と、決済の対象となる前記自動サービス機器を特定する識別情報と、前記自動サービス機器の料金を特定する料金情報とが予め記憶されており、前記享受者端末機の要求に基づいて前記アクセス先情報と前記識別情報と前記料金情報とを出力する無線通信手段と、前記自動サービス機器から取得した課金の可否を示す課金可否信号を記憶する記憶手段と、情報通信ネットワークを介して接続されている課金支援サーバーからの前記自動サービス機器の料金の電子決済結果に基づいて、前記自動サービス機器に電子決済課金信号を出力する出力手段と、を有し、前記アクセス先情報に基づいて前記享受者端末機がアクセスした前記課金支援サーバーから、前記享受者端末機に入力された前記識別情報と前記料金情報と、予め前記課金支援サーバーに記憶されている前記自動サービス機器の支払先情報と前記料金情報と、に基づいて特定される前記識別情報に対応する支払先情報と決済金額と、前記享受者端末機から取得した支払元情報とに基づいて前記課金可否信号が課金が可である場合に実行される決済実行サーバーによって決済された決済結果を表す情報を取得し、決済が成功した場合は決済の対象となる前記自動サービス機器に前記電子決済課金信号を出力して前記自動サービス機器を起動し、決済が失敗した場合は決済の対象となる前記自動サービス機器に前記電子決済課金信号を出力しないことを特徴とする自動サービス機器端末機である。
【発明の効果】
【0012】
自動サービス機器において課金できない場合(料金を受領しても商品又はサービスを提供出来ない場合等)、課金可否信号出力装置は課金禁止信号を出力し、課金支援サーバーにおいて、当該課金禁止信号を判別した場合、電子決済は行われない。したがって、本願発明の第1の目的を達成することができる。
【0013】
その他の発明の第2の態様の発明において、自動サービス機器において課金できない場合、課金可否信号出力装置は課金禁止信号を出力し、課金支援サーバーにおいて、当該課金禁止信号を判別した場合、電子決済は行われない。したがって、本願発明の第1の目的を達成することができる。また、享受者は享受者端末機を自動サービス機器端末機に近づけるだけでよいので操作が簡単である利点がある。また、通信距離が10センチメートル以内というNFCタグとNFCリーダーを用いるのでハッキングの恐れが少ない利点がある。
【0014】
その他の発明の第3の態様の発明において、自動サービス機器において課金できない場合、自動サービス機における課金可否信号出力装置は課金禁止信号を出力し、課金支援サーバーにおいて、当該課金禁止信号を判別した場合、電子決済は行われない。よって、本願発明の第1の目的を達成することができる。
【0015】
その他の発明の第4の態様の発明において、自動サービス機器において課金できない場合、自動サービス機における課金可否信号出力装置は課金禁止信号を出力し、自動サービス機器端末機は課金禁止信号に基づいて課金禁止情報を出力し、課金支援サーバーにおいて、当該課金禁止信号を判別した場合、電子決済は行われない。よって、本願発明の第2の目的を達成することができる。その他の発明の第5の態様の発明においても、同様に本願発明の第2の目的を達成することができる。
【0016】
その他の発明の第6の態様の発明において、自動サービス機器は課金できない場合、課金禁止信号を出力し、自動サービス機器端末機は当該課金禁止信号に基づいて、当該課金禁止信号を含む課金禁止情報を課金支援サーバーへ出力する。当該課金支援サーバーにおいて、当該課金禁止信号を判別した場合、電子決済は行われない。したがって、本願発明の第3の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの概要説明図である。
【
図2】
図2は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの全体ブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器としてのゲーム機であり、(A)は外観図、(B)はブロック図である。
【
図4】
図4は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器としてのゲーム機の作用説明用のフローチャートである。
【
図5】
図5は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの自動サービス機器端末機であり、(A)はブロック図、(B)は機器端末機テーブルの一例である。
【
図6】
図6は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの自動サービス機器端末機の作用説明用のフローチャートである。
【
図7】
図7は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの自動サービス機器端末機であり、(A)は金額選択画面、(B)近接要求画面、(C)は処理中画面、(D)は電子決済結果画面である。
【
図8】
図8は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの享受者端末機(携帯情報機器)であり、(A)はブロック図、(B)は享受者取引テーブルの一例、(C)は享受者端末機テーブルの一例である。
【
図9】
図9は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの享受者端末機の作用説明用のフローチャートである。
【
図10】
図10は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの享受者端末機における表示画面であり、(A)はアカウント等登録画面、(B)は決済支援ログイン画面、(C)は近接促し画面、(D)は利用者確認画面の一例である。
【
図11】
図11は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの享受者端末機における電子決済結果画面であり、(A)は電子決済失敗画面であり、(B)は決済が完了した旨の電子決済結果画面である。
【
図12】
図12は、本発明にかかる自動サービス機器の電子決済システムの実施例1の課金支援サーバーであり、(A)はブロック図、(B)は課金支援テーブルの一例、(C)は課金端末機取引テーブルの一例である。
【
図13】
図13は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの課金支援サーバーにおいて記録されるテーブルであり、(A)は課金享受者取引テーブルの一例、(B)は支払先テーブルの一例である。
【
図14】
図14は、本発明にかかる実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの課金支援サーバーの作用説明用のフローチャートである。
【
図15】
図15は、本発明にかかる自動サービス機器の電子決済システムの実施例1の決済GWサーバーのブロック図である。
【
図16】
図16は、本発明にかかる自動サービス機器の電子決済システムの実施例1の決済GWサーバーにおける決済GW取引テーブルの一例である。
【
図17】
図17は、本発明にかかる自動サービス機器の電子決済システムの実施例1の決済GWサーバーの作用説明用のフローチャートである。
【
図18】
図18は、本発明にかかる自動サービス機器の電子決済システムの実施例1の決済サーバーであり、(A)はブロック図、(B)は作用説明用のフローチャートである。
【
図19】
図19は、本発明にかかる自動サービス機器の電子決済システムの実施例1の決済支援サーバーであり、(A)はブロック図、(B)は決済支援テーブルの一例である。
【
図20】
図20は、本発明にかかる自動サービス機器の電子決済システムの実施例1の作用説明用のフローチャートである。
【
図21】
図21は、本発明の実施例1にかかる自動サービス機器の電子決済システムの対応ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1及び
図21を参照して、本発明にかかる自動サービス機器102の電子決済システム104の概要を説明する。本実施例1において、自動サービス機器102は、施設(アミューズメント施設、所謂ゲームセンター)100(
図1においては1001~100n)に設置されたゲーム機106である。具体的には、第1施設1001には多数のゲーム機1061a~1061n、第2施設1002には多数のゲーム機1062a~1062n、第n施設100nには多数のゲーム機106na~106nnが配置されている。なお、以下の説明において、ゲーム機は総称してゲーム機106として説明する。
【0019】
各ゲーム機106には液晶表示器等によって構成される端末表示装置108を有する自動サービス機器端末機110(以下「機器端末機110」という。)が、それぞれ個別に取り付けられている。機器端末機110は、ゲーム機106に一体化して構成しても良い。なお、端末表示装置108及び機器端末機110についても個別に番号を付すべきであるが、便宜上全て同一の番号を用いる。機器端末機110はルーター114を介して情報通信ネットワーク、例えば、インターネット通信回線116に接続されている。また、インターネット通信回線116には決済実行サーバー117、及び課金支援サーバー122が接続されている。本実施例1において、決済実行サーバー117は、決済GWサーバー118、及び決済サーバー126によって構成されている。しかし、決済実行サーバー117は、決済GWサーバー118と決済サーバー126を一体化して構成することができる。決済GWサーバー118は、専用回線124を介して決済サーバー126に接続されている。決済サーバー126は、更に他の決済サーバー126に専用回線を介して接続され、例えば、世界的に決済処理が可能に構築されている。
【0020】
享受者端末機112は、例えば、携帯情報機器たるスマートフォン、携帯電話機、タブレットコンピュータ等、後述する機能と同様の機能を有する機器である。
【0021】
施設100は、少なくとも、機器端末機110が付設されたゲーム機106が複数配置された、屋根、柱及び壁を有する建物、建物の一部である部屋、又は、仕切られた区画を意味する。自動サービス機器102は、施設100がコインランドリーである場合、洗濯機、乾燥機、洗剤販売機等である。施設100が自動販売機スタンドである場合、自動サービス機器102は飲料自動販売機、食品自動販売機、各種物品自動販売機、電子レンジ、自動音楽提供機等であり、健康ランドである場合、自動マッサージ機、自動日焼け機等である。施設100の管理は、有人又は無人であるかを問わない。
【0022】
まずゲーム機106を主に
図2を参照しつつ説明する。
ゲーム機106は、所定価値の硬貨C、例えば100円硬貨100Cによって、所定のゲームの実行を提供する機能を有する機器であり、例えば、クレーンゲーム機、ビデオゲーム機、メダルゲーム機、トレーディングカードゲーム機、写真自動販売機等である。
【0023】
次にゲーム機106の主要なハード構成を、主に
図3を参照しつつ説明する。
ゲーム機106は、大まかには自動サービス機器制御装置132(以下便宜的に「ゲーム機制御装置132」という。)、ゲーム用ハードウエア134、貨幣識別装置136、ゲーム機識別情報記録装置138、稼働可否情報出力装置142、料金情報出力装置144、ゲーム機通信装置146、電子決済起動装置148、稼働中信号出力装置149、及び課金可否信号出力装置153を含んでいる。
【0024】
ゲーム機制御装置132は、料金の受領を表す貨幣課金信号CHS、又は電子決済課金信号ECSに基づいてゲーム用ハードウエア134を作動させて享受者に対しゲームの実行を提供する機能、換言すれば、ゲーム機制御装置132は、自動サービス機器102の稼働を制御する機能を有し、本実施例1においては、更にゲームの提供が可能か否かの稼働可否信号AVS、稼働中であることを表す稼働中信号RNS、及び課金の可否を示す課金可否信号CASを機器端末機110へ出力する機能を有する。なお、自動サービス機器102が商品を提供する場合、ゲーム機制御装置132は、貨幣課金信号CHS、又は電子決済課金信号ECSに基づいて享受者に対し、所定の商品を提供するように機能する。換言すれば、自動サービス機器制御装置(ゲーム機制御装置)132は、自動サービス機器102の作動を制御する。
【0025】
ゲーム用ハードウエア134は、ゲーム機制御装置132からの起動信号STSを受信し、享受者による操作ボタン等の操作に基づいて、各種アクチュエータを所定のタイミングで作動させ、ディスプレイに所定の表示を行う等によってゲームを提供する機能を有する。
【0026】
貨幣識別装置136は、ゲーム機106において設定された料金を貨幣(硬貨又は紙幣)によって受け付けた場合、ゲーム機制御装置132に貨幣課金信号CHSを出力する機能を有する。本実施例1においては、公知の貨幣識別装置136が用いられている。本実施例1において、貨幣識別装置136は硬貨識別装置137であり、
図2に示すように、硬貨投入口139に投入された特定金額の硬貨、本実施例1においては100円硬貨100Cの物理的性質によって正偽が判別され、正貨である場合、取り込まれて金庫(図示せず)へ落下する過程において、センサー140によって検知され、パルス状の貨幣課金信号CHSを出力する。換言すれば、硬貨識別装置137は、100円硬貨100Cを正貨として受け入れる毎に、センサー140は所定の時間幅及び電圧の一つのパルス信号を出力する。なお、偽貨は返却口141に返却される。また、硬貨識別途中でキャンセルレバー130によってキャンセルされた硬貨も返却口141に返却される。貨幣識別装置136は公知の紙幣識別装置を用いることができる。
【0027】
ゲーム機識別情報記録装置138は、ゲーム機106毎に個別に定められた、自動サービス機器102を特定する情報AID(本明細書において、以下「自動機識別情報AID」という。)を記録し、要求に応じて出力する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。自動機識別情報AIDは、数字、アルファベット、又はそれらの組み合わせによって構成され、予め管理者によって記録される。
なお、ゲーム機106によっては、一つの筐体に複数のゲーム機が配置され、複数のゲーム機毎に貨幣識別装置136が配置される場合がある。その場合、一つのゲーム機と貨幣識別装置136の対毎に対応付けられる。
【0028】
稼働可否情報出力装置142は、ゲーム機制御装置132から出力される稼働可否信号AVSを記録し、機器端末機110へ出力する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。例えば、稼働可否信号AVSは、稼働可能な場合「1」であり、数字の「1」が記録され、稼働不能な場合「0」であり、数字の「0」が記録される。稼働可否信号AVSは、例えば、ゲームの提供が可能である場合「1」の稼働可能信号POI、不可である場合「0」の稼働不能信号IPIが機器端末機110へ出力される。
【0029】
料金情報出力装置144は、自動サービス機器102の対価たる料金を特定する料金情報CHI、本実施例1においては、当該ゲーム機106の1回当たりの料金情報CHIを記録し、出力する機能を有し、ゲーム機106の料金設定に対応して予め管理者によって記録される。なお、料金情報CHIは上限額を設定することが好ましい。上限額の設定は、不正な決済処理が行われた場合の損害を軽減するためであり、例えば、自動サービス機器102である場合5000円以下、ゲーム機106である場合800円以下の決済に適用することが好ましい。なお、料金情報CHIは、商品又はサービスの対価であり、決済金額と同義である。
【0030】
ゲーム機通信装置146は、機器端末機110と通信によって情報交換する機能を有し、公知の通信装置が用いられる。この通信は、無線又は有線で行われる。
【0031】
電子決済起動装置148は、電子決済課金信号を出力する出力手段であり、機器端末機110から出力された電子決済課金信号ECSの受信に基づいてゲーム機制御装置132からゲーム用ハードウエア134に起動信号STSを出力するため、受信した電子決済課金信号ECSをゲーム機制御装置132に出力し、ゲーム機106を起動させる機能を有する。換言すれば、電子決済起動装置148は自動サービス機器102を作動させる電子決済課金信号ECSを出力する出力手段である。ゲーム機制御装置132は、電子決済課金信号ECSの受信に基づいて、起動信号STSを出力し、ゲーム用ハードウエア134を起動させる。電子決済課金信号ECSは、貨幣課金信号CHSと実質的に同一の信号である。
【0032】
稼働中信号出力装置149は、ゲーム機106が稼働中である場合、稼働中信号RNSを出力し、稼働中信号を出力しない場合、非稼働中信号NRSを出力する機能を有する。したがって、稼働中信号RNSを検知することにより、ゲーム機106が稼働していると推定することができる。また、コインランドリー機器の場合、100円の貨幣課金信号CHS毎に、例えば5分稼働するとして当該時間の間稼働中信号RNSを出力することができる。稼働中信号RNSは、例えば値「1」であり、非稼働中信号NRSは、例えば値「0」である。さらに、稼働中信号RNSは、その他の同様の機能を有する信号、例えば、稼働中は禁止信号(インヒビット信号)を出力する場合、当該インヒビット信号を用いることができる。
【0033】
課金可否信号出力装置153は、課金可否信号CAS(課金可能信号CCS又は課金禁止信号CPS)を出力する機能、具体的にはゲーム機106が課金禁止状態にある場合、課金禁止信号CPSたる「0」、課金可能である場合、課金可能信号CCSたる「1」を出力する機能を有する。本実施例1において課金可否信号出力装置153は、料金のクレジットが可能なゲーム機106において、例えば、3回分のゲーム料金のクレジットは可能であるが、4回以上のクレジットは不能に構成された例である。換言すれば、例えば、一回のゲーム料金が100円である場合、300円迄は受け入れることが出来るが、300円を受け入れた以降は、クレジット出来ない場合である。さらに換言すれば、300円を受け入れた以降、課金可否信号出力装置153は、課金禁止信号CPSたる「0」を出力するように構成され、300円の受け入れ前は課金可能信号CCSたる「1」を出力するように構成されている。
【0034】
次に、ゲーム機106における作用を
図4に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まずステップAS1において、稼働可否情報出力装置142からの稼働可否信号AVSを判別し、稼働可否信号AVSに変化があった場合ステップAS2へ進み、変化しない場合ステップAS3へ進む。例えば、稼働可否信号AVSは、稼働可能な場合稼働可能信号POIである値「1」であり、稼働不能な場合稼働不能信号IPIである値「0」である。よって、稼働可能信号POIである「1」から稼働不能信号IPIである「0」へ、又は稼働不能信号IPIである「0」から稼働可能信号POIである「1」へ変化した場合、ステップAS2へ進み、変化しない場合、ステップAS3へ進む。
次にステップAS2において、自動機識別情報AIDに関連づけて稼働可否信号AVS(稼働可能信号POI又は稼働不能信号IPI)を機器端末機110へ出力した後、ステップAS3へ進む。具体的には、稼働可能信号POIとして自動機識別情報AIDに関連づけて「1」を出力した後、ステップAS3へ進み、又は稼働不能信号IPIとして自動機識別情報AIDに関連づけて「0」を出力した後、ステップAS3へ進む。なお、自動サービス機器102と機器端末機110が1対1の関係にある場合、自動機識別情報AIDに関連づけず、稼働可能信号POI又は稼働不能信号IPIを出力することができる。
ステップAS3において、課金可否信号出力装置153からの課金可否信号CASが変化したか判別し、変化がない場合ステップAS4へ進み、変化した場合ステップAS5へ進む。
ステップAS5において、例えば、課金可否信号CASが、課金可能信号CCSたる「1」から課金禁止信号CPSたる「0」に変化した場合、課金禁止信号CPSたる「0」を自動機識別情報AIDに関連づけて出力した後、ステップAS4へ進む。課金可否信号CASが、課金禁止信号CPSたる「0」から課金可能信号CCSたる「1」に変化した場合、課金可能信号CCSたる「1」を自動機識別情報AIDに関連づけて出力した後、ステップAS4へ進む。なお、自動サービス機器102と機器端末機110が1対1の関係にある場合、自動機識別情報AIDに関連づけず、課金可能信号CCS又は課金禁止信号CPSを出力することができる。
ステップAS4において、貨幣識別装置136から貨幣課金信号CHSが出力されたか判別し、貨幣課金信号CHSが判別された場合、ステップAS6へ進み、貨幣課金信号CHSが出力されない場合、ステップAS7へ進む。
ステップAS7において、電子決済起動装置148から電子決済課金信号ECSが出力されたか判別し、電子決済課金信号ECSを判別した場合、ステップAS6へ進み、判別しない場合、ステップAS1へ戻る。したがって、ゲーム機106において、稼働可能、かつ課金可能な状態において、ステップAS1、ステップAS3、ステップAS4、及びステップAS7のループ状態になり、貨幣課金信号CHS又は電子決済課金信号ECSの待ち状態になる。
ステップAS6において、ゲーム機制御装置132はゲーム用ハードウエア134へ起動信号STSを出力して、ゲームを開始させた後、ステップAS8へ進む。
ステップAS8において、稼働中信号出力装置149が稼働中信号RNSを機器端末機110へ出力した後、ステップAS1へ戻る。
【0035】
次ぎに機器端末機110を主に
図5~
図7を参照しつつ説明する。
機器端末機110は、課金支援サーバー122と通信する機能を搭載している。機器端末機110は、ゲーム機106の状態を、課金支援サーバー122に送信する。機器端末機110は、ゲーム機106(ゲーム機制御装置132)から、少なくとも、稼働可否信号AVS、稼働中信号RNS、又は課金可否信号CAS(課金禁止信号CPS又は課金可能信号CCS)を受信した場合、課金支援サーバー122へ、稼働可否情報AVI、稼働中情報RNI、又は課金可否情報CAIを送信する。前記送信する情報に料金情報CHIが含まれていても良い。また、これらの情報は、記憶手段である機器端末機記憶装置158に記録される。稼働可否情報AVIは、端末機識別情報TID(以下、端末機識別情報TIDを機器端末機識別情報TIDとも言う。)又は自動機識別情報AIDに関連づけられたゲーム機106の稼働の可否を示す稼働可否信号AVSである。稼働可否信号AVSは、稼働不可信号IPIたる「0」又は稼働可能信号POIたる「1」である。稼働中情報RNIは、端末機識別情報TID又は自動機識別情報AIDに関連づけられた稼働中信号RNSである。課金可否情報CAIは、端末機識別情報TID又は自動機識別情報AIDに関連づけられた課金の可否を示す課金可否信号CASである。課金可否信号CASは、課金禁止信号CPSたる「0」又は課金可能信号CCSたる「1」である。機器端末機記憶装置158は、課金可否信号CAS、課金可否信号CASを記憶する記憶手段である。料金情報CHIは、ゲーム機106を動作させるための代金に関する(決済)情報であり、一定の値であれば、初期値として端末機識別情報TIDに関連付けて課金支援サーバー122に記憶させておけば良い。
ゲーム機106を動作させるための代金の支払いが電子決済によって完了した場合、課金支援サーバー122から機器端末機110に決済の結果の情報である電子決済課金情報EPIが出力される。換言すれば、電子決済課金情報EPIは、課金支援サーバー122からの自動サービス機器102の料金の電子決済結果である。課金支援サーバー122から出力される電子決済課金情報EPIには、決済が成功した場合(支払元PASから支払先PYEへ代金移動が完了した場合)の決済完了情報PCI、又は決済が失敗した場合(支払元PASから支払先PYEへ代金移動が未完了の場合)の決済失敗情報NAIが含まれる(
図9)。換言すれば、電子決済課金情報EPIは、決済実行サーバー117によって決済された決済結果を表す情報ということができる。機器端末機110は課金支援サーバー122から電子決済課金情報EPIを受信した場合、電子決済課金信号ECSを生成し、ゲーム機106に出力する。ゲーム機106は、電子決済課金信号ECSを受信すると、ゲーム機106の動作を開始する。よって、機器端末機110は、自動サービス機器102に電子決済課金信号ECSを出力する出力手段を有している。
支払先情報PYIは、支払先PYEを直接的、又は間接的に特定可能な情報である。本実施例1において、支払先情報PYIは端末機識別情報TIDである。端末機識別情報TIDは、実質的に世界で唯一の情報で有り、設置した事業者、店舗、及びゲーム機106を特定出来る。当該事業者等と金融機関等における口座番号BANを紐付けることによって、端末機識別情報TIDに基づいて金融機関等における口座番号BANを特定することができる。よって、端末機識別情報TIDは、機器端末機110を特定する情報である。
機器端末機110から出力される電子取引情報ETIには、支払先情報PYIたる端末機識別情報TID、及び料金情報CHIを含み、本実施例1においては、さらに、端末機日時情報EDTI、アクセス先情報ACI、サービス名情報SNI、及び加盟店識別情報MIDを含んでいる。なお、アクセス先情報ACIは、享受者端末機112が電子決済のためにアクセスするアクアセス先情報ACIであり、本実施例1においては、課金支援サーバー識別情報CIDである。アクセス先情報ACIは、電子取引情報ETIとは別に記憶し、出力する構成にしてもよい。なお、一つの筐体に複数台のゲーム機106が組み込まれ、複数人が個別の操作装置を操作して個別にゲームをすることが可能なゲーム機106の場合、当該複数の操作装置毎に機器端末機110を設ける必要があるので、端末機識別情報TIDを用いることが好ましい。しかし、ゲーム機106と機器端末機110とが一対一の関係にある場合、端末機識別情報TIDは、自動機識別情報AIDによって代用することができる。この場合、自動機識別情報AIDを端末機識別情報TIDと見做すことができる。
【0036】
本実施例1において機器端末機110は、
図5(A)に示すように、電子決済起動釦151、機器端末機演算装置152、機器端末機表示装置154、機器端末機入力装置155、加盟店識別情報記録装置156、機器端末機記憶装置158、機器端末機識別情報記録装置160、機器端末機通信装置162、機器端末機時計装置164、有効化装置166、課金可否情報出力装置168、機器端末機バスライン169、及び取引情報記録装置170を含んでいる。なお、本実施例1において、機器端末機110は自動サービス機器102たるゲーム機106と別個に構成されているが、ゲーム機制御装置132の一部として、換言すればゲーム機106と一体に構成することもできる。この場合、ゲーム機制御装置132において、機器端末機110と同様の機能を発揮する構成が機器端末機110に相当する。
図5(A)では、取引情報記録装置170とNFCタグ170Tを分離して記載しているが、一体でも良い。取引情報記録装置170とNFCタグ170Tを一体化した場合、NFCタグ170Tは取引情報記録装置170の一つの機能であり、NFCタグ170Tは取引情報記録装置170に含まれる。また、NFCタグ170Tは送信するデータを可変可能なNFC Bridgeモジュールとすることができる。
【0037】
まず、電子決済起動釦151を主に
図7(A)を参照しつつ説明する。
電子決済起動釦151は、ゲーム機料金の電子決済処理ESC(
図20)を開始する機能を有する。本実施例1において電子決済起動釦151は、
図7(A)に示すように、機器端末機表示装置154に表示された、3つの料金選択釦であり、100円選択釦1511、300円選択釦1513、及び500円選択釦1515である。電子決済起動釦151は、機器端末機110における電子決済処理ESCの機能を発揮させるためのスタートボタンの機能を有する。したがって、ゲーム機106においてゲームをする場合において、電子決済を利用する享受者は、まず、電子決済起動釦151を操作(タッチ又は押動)しなければならない。この操作が、電子決済要求操作EROである。なお、ゲーム機料金が3種類の例を示したが、2種類又は4種類以上であってもよい。料金が1種類の場合は、電子決済処理ESCを開始するか否かのボタンでもよい、その場合は、料金が1種類なので、料金を可変する構成は不要となる。ゲーム機料金が複数である場合、前述したNFC Bridgeモジュールを用いる必要がある。
【0038】
次に、機器端末機演算装置152を説明する。
機器端末機演算装置152は、演算装置、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成され、ROMに記録されたプログラムに基づいて、RAMと適宜通信しつつ機器端末機110を構成する各装置の機能を発揮させる機能を有する。
【0039】
次に機器端末機表示装置154を
図7も参照しつつ説明する。
機器端末機表示装置154は、液晶表示器(liquid crystal monitor)等の表示装置であって、機器端末機演算装置152からの指令に基づいて、少なくとも、前述の電子決済起動釦151が表示される。したがって、機器端末機表示装置154は前述した端末表示装置108と同一である。
図7(A)において、電子決済起動釦151として、100円選択釦1511、300円選択釦1513、及び500円選択釦1515が表示されている。これら釦の何れかに相対する部位をタッチすることにより、選択された金額の電子決済処理ESCが開始される。本実施例1においては、何れの釦に相対する部位がタッチされた場合、取引情報記録装置170(NFCタグ170T)と入手装置188(NFCリーダー188N)との無線通信による電子決済が可能となる。換言すれば、電子決済起動釦151を有効化装置166にすることができる。NFCタグ170TとNFCリーダー188N以外の手段、例えば、QRコード決済、クレジット決済、デビット決済等、他の電子決済にも同様に適用することができる。
【0040】
次に、機器端末機入力装置155を説明する。
機器端末機入力装置155は、機器端末機110において必要な情報を入力する機能を有し、本実施例1においては所謂タッチパネルが採用されている。本実施例1において、機器端末機入力装置155は前述した機器端末機表示装置154と位置入力装置157が一体化されて構成されている。したがって、機器端末機表示装置154に表示された釦に相対する部分をタッチ(押動)することによって、必要な情報を入力することができる。しかし、公知のキーボード等によって代用することができる。
【0041】
次に加盟店識別情報記録装置156を説明する。
加盟店識別情報記録装置156は、加盟店識別情報MIDを記録し、出力する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。加盟店識別情報MIDは、予め、管理者によって加盟店識別情報記録装置156に記録され、書き換えることが出来ないことが好ましい。
加盟店識別情報MIDは、法人、団体、個人等が所定の基準を満たすことにより付与される使用主体の識別情報であり、世界で唯一の識別情報である。後述する課金支援サーバー122において、端末機識別情報TID、又は加盟店識別情報MIDに紐付けて決済実行サーバー117、支払先情報PYI等を記録しておくことによって、電子決済処理における通信等の過程でのスキミング等による不正被害を防止することができる。
【0042】
次に位置入力装置157を説明する。
前述したように、位置入力装置157は、機器端末機表示装置154と組み合わされ、本実施例1においては、公知のタッチパネルを構成する。位置入力装置157は、ポインティングデバイスであり、例えば、公知のタッチパッドが用いられる。
【0043】
次に機器端末機記憶装置158を説明する。
機器端末機記憶装置158は、機器端末機110において処理する情報を必要に応じて記録する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。本実施例1においては、機器端末機テーブルTATが記録されている。
図5(B)に図示するように、機器端末機記憶装置158には、端末機識別情報TIDに関連付けられて自動機識別情報AID、NFCタグ識別情報NID、加盟店識別情報MID、サービス名情報SNI、アクセス先情報ACI(課金支援サーバー識別情報CID)、料金情報CHI、稼働可否信号AVSたる稼働不可信号IPIである「0」、又は稼働が可能な稼働可能信号CCSである「1」、及び課金可否信号CASたる課金が可能な課金可能信号CCSである「1」、又は課金禁止信号CPSである「0」が記録される。稼働可否信号AVS、及び課金可否信号CASは、それらの信号が変化する毎に更新される。具体的には、「0」から「1」、又は「1」から「0」へ変化する毎に、機器端末機テーブルTATにおいて更新される。
【0044】
次に機器端末機識別情報記録装置160を説明する。
機器端末機識別情報記録装置160は機器端末機110毎に付与される端末機識別情報TIDを記録する機能を有し、公知の記録装置によって構成される。端末機識別情報TIDは予め管理者によって記録される。
【0045】
次に機器端末機通信装置162を説明する。
機器端末機通信装置162は、自動サービス機器102、本実施例1においてはゲーム機106及び課金支援サーバー122と通信する機能を有し、公知の通信装置が用いられる。機器端末機通信装置162は、ゲーム機106におけるゲーム機通信装置146とは有線によって通信し、課金支援サーバー122の課金支援通信装置228とは無線LAN等を介して接続される。
【0046】
次に機器端末機時計装置164を説明する。
機器端末機時計装置164は、機器端末機110において用いる端末機日時情報EDTIを出力する機能を有し、公知の時計装置が用いられる。
【0047】
次に有効化装置166を説明する。
有効化装置166は、取引情報記録装置170の情報通信を有効化する機能、本実施例1においては、取引情報記録装置170たるNFCタグ170Tと、享受者端末機112におけるNFCリーダー188Nの間の通信を有効化する機能を有する。有効化とは、取引情報記録装置170において記録されている電子取引情報ETIを外部機器である享受者端末機112に送信可能な状態にすることをいい、電源のオン・オフ等を含む広い概念である。例えば、ゲーム機106における料金設定は、戦略的に決定されることから、頻繁に料金設定が変更される場合がある。例えば、土・日・祝日は100円であるが、その他の曜日は半額の50円に変更する場合、顧客が少ない午後3時までは安価にし、午後3時以降は通常料金に設定する場合などである。これらの場合、ゲーム機106における料金情報出力装置144における料金を書き換えることが効率的である。この場合、取引情報記録装置170に記録される料金情報CHIは、書き換える(記録する)必要がある。この料金情報CHIの記録処理完了後に電子取引情報ETIを通信可能とする必要がある。有効化装置166は、ゲーム機106の利用者たる享受者による料金(料金情報CHI)が決定された後、享受者端末機112との通信が有効になるよう設定されている。したがって、専用の有効化装置166を設ける場合の他、プログラム処理における特定の処理が有効化装置166に相当する場合がある。本実施例1においては、後述するステップES14が有効化装置166を構成する。
なお、料金に変更がない場合等の事情がある場合、有効化装置166は必須ではない。
例えば、料金情報CHIは、料金毎に設定された、文字、数字などの記号情報、例えば、値であっても良い。料金情報CHIは、課金支援サーバー122に値に対応したゲーム機料金を記憶しておき、受信した値に対応した料金を取得することができる。例えば、値が0なら100円、1なら300円、2なら500円と設定しておけば、値を送信することで、料金を特定することができる。課金支援サーバー122の値に対応したゲーム機料金を変えることで、決済するゲーム機料金を可変することができる。また、機器端末機110は、課金支援サーバー122から、値と料金を取得することで、容易に料金を可変することできる。
【0048】
次に課金可否情報出力装置168を説明する。
課金可否情報出力装置168は、端末機識別情報TIDに課金可否信号CASを関連づけた課金可否情報CAIを課金支援サーバー122へ出力する機能を有する。課金可否信号CASには、課金可能信号CCSと課金禁止信号CPSがある。よって、課金可否情報CAIには、端末機識別情報TIDに課金可能信号CCSが関連づけられた課金可能情報CCIと、端末機識別情報TIDに課金禁止信号CPSが関連づけられた課金禁止情報CPIが含まれる。換言すれば、課金可能情報CCIは、端末機識別情報TIDに課金可能信号CCSたる値「1」が関連づけられた情報であり、課金禁止情報CPIは、端末機識別情報TIDに関連づけられた課金禁止信号CPSたる値「0」である。課金可否情報CAIには端末機日時情報EDTIを含めることができる。
【0049】
次に機器端末機バスライン169を説明する。
機器端末機バスライン169は、機器端末機110を構成する装置間のデータの転送を仲介する機能を有し、公知のバスラインが用いられる。
【0050】
次に取引情報記録装置170を説明する。
取引情報記録装置170は、電子取引情報ETIを記録し、必要に応じ出力する機能、従って、大凡、公知の記録装置と通信装置によって構成される。取引情報記録装置170は、機器端末機表示装置154の裏面側に配置することが好ましい。機器端末機表示装置154における操作案内と享受者の動作を視覚的に案内することが出来るからである。しかし、取引情報記録装置170は、機器端末機表示装置154と関連させずに、機器端末機110の近傍に配置することができる。この場合、取引情報記録装置170の位置を、享受者が認識できるように、表示する必要がある。本実施例1において、取引情報記録装置170はNFCタグ170Tである。NFCタグ170Tは公知のように、機能発揮のための電力を発生するアンテナ171AとNFCタグ記録装置171Mを含む演算装置171ICを含んで構成される。換言すれば、NFCリーダー188Nからアンテナ171Aを介して稼働のための電力を発生させ、当該電力によって演算装置171ICを作動させて内蔵するNFCタグ記録装置171Mに記録されている電子取引情報ETIを出力する機能を有する。したがって、アンテナ171AとNFCリーダー188Nは、無線通信手段200を構成する。取引情報記録装置170には、享受者端末機112によってアクセスするWebページのアクセス先情報ACIが記録されている。享受者端末機112は、NFCタグ170Tから取得したアクセス先情報ACIに基づいて、Webページにアクセスする。例えば、本実施例1においてアクセス先は、課金支援サーバー122内にあり、課金支援サーバー識別情報CIDによって特定される。また、NFCタグ記録装置171Mには、NFCタグ170Tに固有に付されたNFCタグ識別情報NIDが記憶されている。享受者端末機112によって、NFCタグ識別情報NIDが取得される。享受者端末機112によって決済しようとするゲーム機を、NFCタグ識別情報NIDによって特定することができる。NFCタグ識別情報NIDによってゲーム機106を特定する他に、端末機識別情報TIDや、自動機識別情報AIDなどの情報を代わりに使用しても良い。電子取引情報ETIは、Webページのアクセス先情報ACIと、使用するゲーム機106を特定する自動機識別情報AID又はNFCタグ識別情報NID又は端末機識別情報TIDを少なくとも含む。また、電子取引情報ETIには、料金の選択後、決定した料金情報CHIを含ませる。本実施例1においてはゲーム機106に用いるので、料金情報CHIを変更できるようにすることが好ましい。本実施例1においては、NFC Bridgeモジュールを用いることにより、料金情報CHIを書き換え可能に構成している。無線通信によって送信するデータは、機器端末機記憶装置158に予め記憶されている。通信をする場合に、機器端末機記憶装置158から取得した情報を送信する。
【0051】
次に機器端末機テーブルTATを説明する。
本実施例1においては、
図5(B)に示すように機器端末機110の機器端末機記憶装置158には機器端末機テーブルTATが記録され、電子取引情報ETIが記録される。機器端末機テーブルTATには、端末機識別情報TIDとして、例えば、A-101-001、自動機識別情報AIDとして、例えば、A-101-001-T、NFCタグ識別情報NIDとして、例えば、NFC-101-001-T、加盟店識別情報MIDとして、例えば「1111111111」、サービス名情報SNIとして、例えば△△ゲーム、アクセス先情報ACIとして、例えば課金支援サーバー識別情報CIDのアドレスである「http/www.asahicsv.com」、料金情報CHIとして、例えば100円を意味する100、稼働可否信号AVSとして、稼働可能な場合は、稼働可能信号POIとして、例えば、数字の「1」、稼働不能な場合は稼働不可信号IPIとして数字の「0」、及び課金可否信号CASとして、課金禁止の場合は、課金禁止信号CPSとして数字の「0」、課金可能である場合は課金可能信号CCSとして数字の「1」が記録される。アクセス先情報ACI(課金支援サーバー識別情報CID)は、Webページのアクセス先の情報である。電子取引情報ETIの記録については、機器端末機テーブルTAT(
図5(B))を用いた説明をしたが、各項目のデータの記憶はテーブルに限らない。各項目について機器端末機記憶装置158の予め決められたアドレスによって指定された領域に記憶するようにしても良い。
【0052】
次に、機器端末機110における作用を
図6に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
稼働可否信号AVSは、その出力が変化した場合、随時、機器端末機テーブルTATに記録される。例えば、稼働可否信号AVSが「1」である場合、数字の「1」が記録され、「0」である場合、数字の「0」が記録される。同様に、課金可否信号CASに変化が生じた場合には、機器端末機テーブルTATに記録される。
ステップES0において、機器端末機表示装置154に
図7(A)に示す電子決済の金額選択画面CSSを表示した後ステップES1へ進む。
ステップES1において、稼働可否情報出力装置142からの稼働可否信号AVSの出力が変化したかを判別し、出力が変化したことを判別した場合ステップES2へ進み、変化しない場合ステップES3へ進む。具体的には、稼働可否信号AVSが稼働可能信号POIたる「1」から稼働不可信号IPIたる「0」に、又は稼働不可信号IPIたる「0」から稼働可能信号POIたる「1」へ変化した場合ステップES2へ進み、稼働可否信号AVSが変化しない場合ステップES3へ進む。
ステップES2において、端末機識別情報TIDに稼働可否信号AVSにおける稼働不可信号IPIたる「0」又は稼働可能信号POIたる「1」が関連付けられた稼働可否情報AVIが課金支援サーバー122へ出力された後、ステップES3へ進む。換言すれば、稼働可否信号AVSが「0」である場合、ゲーム機106が稼働されることはない。
ステップES3において、課金可否信号出力装置153からの課金可否信号CASが変化したか判別し、課金可否信号CASの出力が変化した場合ステップES4へ進み、課金可否信号CASの出力の変化を判別しない場合ステップES7へ進む。
ステップES4において、課金可否情報CAIを課金支援サーバー122へ出力した後、ステップES5へ進む。本実施例1において、課金可否情報CAIは端末機識別情報TIDに紐付けられた課金可否信号CASであり、端末機日時情報EDTIを含めてもよい。課金可否信号CASは、課金可能信号CCS又は課金禁止信号CPSである。よって、課金可否情報CAIは、端末機識別情報TIDに紐付けられた課金可能信号CCSを含む課金可能情報CCI、又は端末機識別情報TIDに紐付けられた課金禁止信号CPSを含む課金禁止情報CPIである。具体的には、課金可能情報CCIは、端末機識別情報TIDに紐付けられた課金可能信号CCSたる「1」である。課金禁止情報CPIは、端末機識別情報TIDに紐付けられた課金禁止信号CPSたる「0」である。これにより、課金禁止信号CPSが出力されている場合、ゲーム料金の電子決済処理ESCは禁止されるが、ゲーム機106は稼働可能である。
ステップES5において、課金支援サーバー122から課金可否情報CAIの記録完了情報RCIを受信したか判別し、記録完了情報RCIを判別した場合ステップES7へ進み、判別しない場合ステップES6へ進む。
ステップES6において、記録完了情報RCIの待機時間が所定時間を超えたか判別し、所定時間を超えた場合処理エラーとしてステップES0へ戻り、所定時間を超えない場合はステップES5へ戻り、記録完了情報RCIの待機モードになる。
ステップES7において、電子決済起動釦151たる100円選択釦1511が押されたか判別し、押された場合ステップES8へ進み、押されない場合ステップES9へ進む。
ステップES9において、電子決済起動釦151たる300円選択釦1513が押されたか判別し、押された場合ステップES10へ進み、押されない場合ステップES11へ進む。
ステップES11において、電子決済起動釦151たる500円選択釦1515が押されたか判別し、押された場合ステップES12へ進み、押されない場合ステップES33へ進む。
ステップES33において、ステップES7に進んでから所定時間経過したか判別し、所定時間経過しない場合、ステップES7へ戻り、所定時間経過した場合、ステップES0へ戻る。換言すれば、電子決済起動釦151が操作(タップ)されない場合、ステップES0、ステップES1、ステップES3、ステップES7、ステップES9、ステップES11、及びステップES33をループし、電子決済起動釦151の操作の待機状態となる。換言すれば、電子決済要求操作EROの待機状態になる。
100円選択釦1511がタップされた場合、ステップES8において、ゲーム機106の料金情報CHIが100円に設定され、ステップES13へ進む。
300円選択釦1513がタップされた場合、ステップES10において、ゲーム機106の料金情報CHIが300円に設定され、ステップES13へ進む。
500円選択釦1515がタップされた場合、ステップES12において、ゲーム機106の料金情報CHIが500円に設定され、ステップES13へ進む。
本実施例1において、電子決済起動釦151(100円選択釦1511、300円選択釦1513、又は500円選択釦1515)を押す(タップ)する動作が電子決済要求操作EROである。
ステップES13において、ステップES8、ES10、又はES12において設定された料金情報CHIを機器端末機記憶装置158(機器端末機テーブルTAT)に記憶した後、決済予定情報SPIを課金支援サーバー122へ出力した後、ステップES14へ進む。決済予定情報SPIには、料金を決済するための料金情報CHI、及び端末機識別情報TIDが含まれ、本実施例1においては、更に、端末機日時情報EDTI、加盟店識別情報MID、及びサービス名情報SNIを含んでいる。決済予定情報SPIを課金支援サーバー122へ出力することが電子決済処理ESCの要求である。
ステップES14において、取引情報記録装置170たるNFCタグ170Tに電子取引情報ETIを記録した後、ステップES15へ進む。この電子取引情報ETIには、料金情報CHI、端末機識別情報TID、アクセス先情報ACI(課金支援サーバー識別情報CID)が含まれる。
料金情報CHIは、100円選択釦1511、300円選択釦1513、又は500円選択釦1515が操作された場合、100円選択釦1511、300円選択釦1513、又は500円選択釦1515の選択に対応してNFCタグ170Tの演算装置171ICのNFCタグ記録装置171Mに記録されている料金情報CHIが設定されてもよい。換言すれば、料金情報CHIは、100円選択釦1511がタップされた場合100円、300円選択釦1513がタップされた場合300円、500円選択釦1515がタップされた場合500円に設定され、NFCタグ170Tに記録される。料金情報CHIが所定の金額に固定される場合、予め電子取引情報ETIを記憶させたNFCタグ170Tを使用し、料金情報CHIを可変する場合は、料金情報CHIを可変させるため、NFCタグ170TをエミュレートするNFC Bridgeモジュールを使用する。NFCタグ170Tは、送信するデータを可変する機能を備えるNFC Bridgeモジュールを含む。
ステップES14において、NFCタグ170Tが有効化される。有効化とは、電子取引情報ETIを通信によって伝達することを可能にする。本実施例1において、NFCタグ170Tに電子取引情報ETIを記録することがNFCタグ170Tにおける有効化であり、有効化装置166を構成する。取引情報記録装置170がNFCタグ170T以外である場合、電源の供給や通信線の接続等を通信の有効化に用いることができる。NFCタグ170Tにおいて、有効化するとは、NFCタグ170Tに記録されている電子取引情報ETIを享受者端末機112に伝達可能にすることであり、実施例に限定されない。
ステップES15において、機器端末機表示装置154に
図7(B)に示す電子決済の近接要求画面CRSを表示した後ステップES16へ進む。近接要求画面CRSには、例えば「スマホをタッチして下さい。」が表示されるが、これに限らずピクトグラムや絵文字等を作用することができる。享受者は、この表示に促され、享受者端末機112を機器端末機表示装置154にタッチ(近接を含む)するので、機器端末機表示装置154の裏面側に配置されたNFCタグ170Tと享受者端末機112に内蔵されるNFCリーダー188Nとの距離が近くなり、NFCリーダー188Nによる誘導電流の発生、及びNFCリーダー188Nとの通信が可能になる。
ステップES16において、電子取引情報ETIを送信したか判別し、送信した場合ステップES18へ進み、判別しない場合ステップES17へ進む。
ステップES17において、電子取引情報ETI送信の待機時間が所定時間を超えるか判別し、所定時間を超えた場合処理エラーであるとしてステップES0へ戻り、所定時間を超えない場合はステップES16へ戻り、電子取引情報ETI送信の待機モードになる。
ステップES18において、例えば、
図7(C)に示す処理中画面PRSを表示した後、ステップES19へ進む。
ステップES19において、課金支援サーバー122から取引不能情報UAIを受信したか判別し、取引不能情報UAIを判別した場合ステップES20へ進み、取引不能情報UAIを判別しない場合ステップES21へ進む。
ステップES20において、機器端末機表示装置154に取引不能情報UAI(ゲーム機が稼働できない旨)を表示した後、ステップES0へ戻る。
ステップES21において、課金支援サーバー122から課金禁止中情報UCIを受信したか判別し、課金禁止中情報UCIを判別した場合ステップES22へ進み、課金禁止中情報UCIを判別しない場合ステップES23へ進む。
ステップES22において、機器端末機表示装置154に課金禁止中情報UCI(課金出来ない旨)を表示した後、ステップES23へ進む。
ステップES23において、課金支援サーバー122から電子決済課金情報EPIを受信したか判別し、受信した場合ステップES24へ進み、受信しない場合ステップES25へ進む。
ステップES25において、電子決済課金情報EPIの待機時間が所定時間を超えたか判別し、所定時間を超えた場合処理エラーであるとしてステップES0へ戻り、所定時間を超えない場合はステップES23へ戻り、後述する電子決済課金情報EPIの待機モードになる。
ステップES24において、電子決済課金情報EPIが、決済が成功した場合の決済完了情報PCIである場合、ステップES26へ進み、決済が失敗した場合の決済失敗情報NAIである場合、ステップES27へ進む。
ステップES27において、決済失敗情報NAIを機器端末機表示装置154に所定時間表示した後、ステップES0へ戻る。
ステップES26において、
図7(D)に示す電子決済結果画面ERSを表示した後ステップES28へ進む。電子決済結果画面ERSには、電子決済が成功した旨の表示、例えば、「100円を受領しました」が表示される。
ステップES28において、電子決済課金信号ECSを自動サービス機器102へ出力した後、ステップES29へ進む。自動サービス機器102が電子決済課金信号ECSを判別すると、自動サービス機器102を稼働する制御が行われる。
ステップES29において、自動サービス機器102から稼働中信号RNSたる「1」が出力されたか判別し、稼働中信号RNSを判別した場合ステップES30へ進み、稼働中信号RNSを判別しない場合、すなわち出力が「0」である場合ステップES31へ進む。
ステップES30において、課金支援サーバー122へ電子課金結果情報ECRIを出力した後、ステップES0へ戻る。したがって、電子課金結果情報ECRIは、ゲーム機106が電子決済課金情報EPIに基づいて稼働した場合に出力される。電子課金結果情報ECRIには、取引番号TNOと稼働中信号RNSが含まれ、取引番号TNOによって、当該取引を特定することができる。
ステップES31において、稼働中信号RNSの待機時間が所定時間を超えたか判別し、所定時間を超えた場合処理エラーであるとしてステップES32へ進み、所定時間を超えない場合はステップES29へ戻り、稼働中信号RNSの待機モードになる。
ステップES32において、稼働失敗情報AFIを課金支援サーバー122へ出力した後、ステップES0へ戻る。稼働失敗情報AFIは、取引番号TNOに関連づけられた稼働失敗を示す情報、例えば「0」である。
【0053】
なお、電子取引情報ETIには、取引毎に所定の規則に基づいて発生させた取引番号TNO、ゲーム機の名称、事業者名称、店舗名称等、取引の確定に必要な情報を含ませることが出来、取引番号TNOを支払先情報PYIにおける端末機識別情報TIDに代えて用いることも出来る。
【0054】
次に享受者端末機112を主に
図8を参照しつつ説明する。
享受者端末機112は決済の対象となる情報を入手し、課金支援サーバー122と通信を行い、決済方法を決めて代金の決済に必要な情報(以下「取引情報PTI」という。)を送信できれば良い。決済に必要な情報は予め享受者端末機112に記憶されており、その情報を課金支援サーバー122へ送信する。取引情報PTIには、支払元特定情報PSI(支払元情報PAI)、及び電子取引情報ETIが含まれる。
具体的には、享受者端末機112は、機器端末機110に設置された取引情報記録装置170に記録された電子取引情報ETIを、通信によって取得すると共に記録し、取得した電子取引情報ETIを含む取引情報PTIを課金支援サーバー122へ出力する機能を有する。享受者端末機112は、携帯情報機器であり、所謂、スマートフォン、タブレット型コンピューター等が用いられ、本実施例1においてはスマートフォンが用いられる。享受者端末機112は、少なくとも、享受者端末機演算装置172、享受者端末機表示装置176、享受者端末機記憶装置178、享受者端末機通信装置182、決済支援アプリ記憶装置184、享受者端末機入力装置186、入手装置188、享受者端末機時計装置190、及び享受者端末機バスライン192を含んでいる。
【0055】
まず、享受者端末機演算装置172を説明する。
享受者端末機演算装置172は、演算装置、ROM、RAM等によって構成され、ROMに記録されたプログラムに基づいて、RAMと適宜通信しつつ享受者端末機112を構成する各装置の機能を発揮させる機能を有する。
【0056】
次に享受者端末機表示装置176を説明する。
享受者端末機表示装置176は、享受者たる使用者とのインターフェース機能を有し、公知の表示装置(ディスプレイ)が用いられる。また、享受者端末機表示装置176の表面に透明のタッチ式入力装置(図示せず)が配置され、タッチパネルが構成されることにより、享受者端末機入力装置186を構成する。
【0057】
次に享受者端末機記憶装置178を説明する。
享受者端末機記憶装置178は、享受者端末機112において必要な情報を記録(記憶を含む)する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。享受者端末機記憶装置178には、機器端末機110から取得したアクセス先の情報(アクセス先情報ACI)と決済の対象となる自動サービス機器102を特定する情報(端末機識別情報TID)、料金情報CHIが記憶されている。例えば、享受者端末機記憶装置178に享受者取引テーブルBTTが記録される。本実施例1において享受者取引テーブルBTTには、電子取引情報ETIが記録される。電子取引情報ETIは、例えば、
図8(B)に示すように、端末機識別情報TIDに紐付けされた、料金情報CHI、アクセス先情報ACIを含み、本実施例1においては更に、端末機日時情報EDTI、サービス名情報SNI、及び加盟店識別情報MIDが含まれる。本実施例1において、端末機識別情報TIDは自動サービス機器102を特定する情報を兼ねている。アクセス先情報ACIは、例えば、享受者端末機112によってアクセスするアクセス先のWebページのURL(Uniform Resource Locator)である。享受者端末機112が機器端末機110からアクセス先情報ACIを取得し、その中に含まれるアクセス先情報であるWebページのURLを抽出し、Webブラウザーまたは決済用のアプリ(application software)によってアクセスする。享受者端末機112がアクセス後、課金支援サーバー122は、決済に必要な情報(取引情報PTI)を送信するように享受者端末機112に要求し、享受者端末機112は電子決済をするために決済に必要な情報を課金支援サーバー122に送信する。決済に必要な情報は、例えば支払元PASの情報(支払元特定情報PSI)であり、支払元特定情報PSIは、決済方法、クレジットカード番号、アクセスコード、決済用トークンなどの情報である。課金支援サーバー122では取得した情報(取引情報PTI)に基づいて、支払先PYE、料金情報CHI、支払元PASを特定し、決済実行サーバー117に決済を要求する。
例えば、享受者端末機記憶装置178には、更に、享受者端末機テーブルRTTが記録される。享受者端末機テーブルRTTには、例えば、
図8(C)に示す享受者端末機識別情報RID、及び決済支援アプリケーションプログラムPSA(以下「決済支援アプリPSA」という。)を起動するための決済アプリログイン情報LGIたる享受者メールアドレスBMA、及び享受者パスワードBPW、及び支払元特定情報PSIが記録されている。
図8(C)においては、支払元特定情報PSIの1つである支払元情報PAIの銀行名BKN、支店名BBN、口座種類BAK、及び口座番号BANが記録されている。支払元特定情報PSI(支払元情報PAI)が複数ある場合、複数の支払元特定情報PSI(支払元情報PAI)が享受者端末機テーブルRTTに記録され、決済毎に支払元特定情報PSIが選択される。本実施例1においては、第1支払元情報PAI1として銀行名BKNが○bank、支店名BBNがA、口座種類BAKがX、口座番号BANが23456789、第2支払元情報PAI2として銀行名BKNが△bank、支店名BBNがB、口座種類BAKがX、口座番号BANが12345678、が記録され、取引(決済)毎に享受者によって選択される。換言すれば、
図8(B)に示すように、電子取引情報ETIの受信毎に選択された第1支払元情報PAI1又は第2支払元情報PAI2が、当該電子取引情報ETIに含まれる端末機識別情報TIDに関連づけられて享受者取引テーブルBTTに記録される。
電子決済を行うために、決済を要求する者(享受者)が真の決済情報(支払元特定情報PSI)の所有者であることを確認する必要がある。本実施例1においては、個人を特定する情報たる享受者メールアドレスBMAと享受者パスワードBPWによって認証することを例にするが、指紋、静脈、虹彩などの生体情報、その他の情報によって認証する構成としても良い。享受者端末機識別情報RIDは、例えば、電子メールアドレス、電話番号等、享受者が使用しているNFCリーダーが組み込まれている携帯型の享受者端末機112を特定できる情報である。換言すれば、享受者端末機識別情報RIDは、支払元PASを、直接的又は間接的に特定できる情報であり、享受者端末機112毎に設定された電子メールアドレスが用いられている。決済アプリログイン情報LGIは、享受者端末機112に記録することなく、その都度入力することができる。
更に、享受者端末機112の享受者端末機記憶装置178には、NFCタグ170TとNFCリーダー188Nとの間の近距離通信を用いた情報交換を含む決済のためのプログラムが記録される。当然のことながら、高度のセキュリティ性を備えている。
決済支援アプリケーションプログラムPSAを用いた説明をするが、これに限らずに、課金支援サーバー122に決済用のWEBページを設け、享受者端末機112から当該Webページにアクセスし、享受者端末機112から決済に必要な情報を入力し、その入力した情報に基づいて課金支援サーバー122と享受者端末機112間で決済に必要な情報の通信を行い、課金支援サーバー122から決済実行サーバー117に決済の要求を行うこともできる。この場合、課金支援サーバー122に設けた決済用のWEBページのURLが、アクセス先情報ACIである。
【0058】
次に享受者端末機通信装置182を説明する。
享受者端末機通信装置182は、少なくとも、課金支援サーバー122との間で取引情報PTI、取引要求情報TRIを公衆無線通信回線150を介して通信によって伝達する機能を有し、公知の通信装置が用いられる。なお公衆無線通信回線150は、無線又は有線の何れであっても良く、公衆通信回線又は専用通信回線を用いた情報通信ネットワークである。
【0059】
次に決済支援アプリ記憶装置184を説明する。
決済支援アプリ記憶装置184は、電子決済処理ESCを実行するための決済支援アプリPSAを記録する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。決済支援アプリPSAは、一つの享受者端末機112に対して複数をインストールすることができ、用途に合わせて選択的に使用されることができる。また、決済支援アプリPSAは、Webブラウザー(web browser)であっても良い。Webブラウザーによって表示されたWebページに従って、決済に必要な情報を入力し、又は記憶されている決済に必要な情報を送信できれば良い。享受者端末機112は、アクセス先情報ACI(課金支援サーバー識別情報CID)に基づいて課金支援サーバー122にアクセスし、課金支援サーバー122からの決済に必要な情報の送信要求に基づいて、決済に必要な情報を課金支援サーバー122に送信する。課金支援サーバー122は、取得した決済に必要な情報及び予め記憶されている決済に必要な情報に基づいて、決済実行サーバー117に決済の要求をすることができる。
【0060】
次に享受者端末機入力装置186を説明する。
享受者端末機入力装置186は、少なくとも、決済支援アプリPSAの起動その他必要情報を入力する機能を有する。必要情報とは、例えば、本実施例1においては、NFCタグ170TとNFCリーダー188Nを利用した決済を行うための支払元特定情報PSI、本実施例1においては支払元情報PAI等を入力する機能を有する。支払元特定情報PSIとは、電話番号、電子メールアドレス、特定の個人識別番号、又は支払元情報PAI(第1支払元情報PAI1、第2支払元情報PAI2)等の、料金の支払元PASを直接的又は間接的に特定する情報をいう。本実施例1においては支払元情報PAIが用いられる。支払元情報PAIとは、決済に必要な情報であり、クレジットカード情報、銀行口座情報、決済方法としての電子マネー情報等をいう。なお、これら情報は享受者端末機112の享受者端末機入力装置186または別の情報処理装置であるパーソナルコンピュータから入力し、享受者端末機入力装置186において当該情報の利用を指定するようにしてもよい。換言すれば、文字情報でなく、当該情報を選択する操作も必要な情報を入力する機能に含まれる。本実施例1においては、例えば、
図10(B)に図示するように、享受者端末機表示装置176に表示された、公知のディスプレイキーボードである。公知のように、ディスプレイキーボードの文字種を切り替えることにより、ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベットの大文字、小文字、数字、及び記号を入力することができる。
【0061】
本実施例1において、享受者端末機112には予めNFCタグ170Tを機能させるためのソフトウエアがインストールされ、電子決済処理のための支払元特定情報PSIが設定されている。
図10(A)を参照しつつ支払元特定情報PSIを入力する事例を説明する。
享受者端末機表示装置176に決済アプリログイン画面SLSが表示され、享受者端末機入力装置186を用いて入力する。
図8(C)に示すように、享受者端末機識別情報RIDとして享受者メールアドレスBMA、決済アプリログイン情報LGI、及び支払元情報PAIが記録される。決済アプリログイン情報LGIは、享受者識別情報PIDとしての享受者メールアドレスBMA、及び享受者パスワードBPWである。支払元情報PAIとは、例えば、クレジットカード番号、デビットカード番号、クレジットカード番号とアクセスコード、決済用トークンその他の決済可能な情報をいう。本実施例1においては、支払元情報PAIとして銀行預金口座が用いられるため、銀行名BKN(銀行コードを含む)、支店名BBN、口座種類BAK、及び口座番号BANであるが、クレジットカードの場合、クレジットカード番号とアクセスコード番号、またはこれら情報に相当するトークンである。複数の異なる支払元情報PAIを入力しておき、使用する支払元情報PAIを選択可能にしても良い。例えば、複数のクレジットカードがあれば、クレジットカード毎に情報を記憶し、使用するときに、複数のクレジットカードから一つを選んで使用する。また、予め使用する支払元情報PAIを選択しておき、自動的に選択した支払元情報PAIが適用される処理が好ましい。また、支払元情報PAIは、決済の度に入力しても良い。例えば、
図10(A)に示すように、享受者端末機表示装置176には、銀行名BKNを入力する銀行名ボックス194C、支店名BBNを入力するための支店名ボックス194D、口座種類BAKを入力するための口座種類ボックス194E、及び口座番号BANを入力する口座番号ボックス194Fが表示され、更に、登録する場合タップする登録釦196、及びインストールを中止する享受者アプリキャンセル釦198が表示される。テキストボックス194をタップすると、享受者端末機表示装置176に当該テキストボックスと享受者端末機入力装置186が表示され、各欄にテキストが入力可能になる。よって、当該享受者端末機入力装置186を用いてテキストボックス194に情報を入力し、全て入力した後、登録釦196をタップすることにより、享受者端末機記憶装置178に種類の異なる支払元情報PAI毎に記憶される。更に、決済アプリログイン情報LGIを入力するため、テキストボックス194には、享受者メールアドレスBMAを入力するアカウントボックス194A、享受者パスワードBPWを入力するパスワードボックス194Bが表示され、それらボックスにテキストが入力可能になる。なお、決済支援アプリPSAを利用する場合のログイン時に求められる情報である決済アプリログイン情報LGIは、享受者端末機112の享受者端末機記憶装置178に記憶させておくと決済支援アプリPSAを迅速に立ち上げることができる。この場合、享受者端末機112の起動時に生体認証を要求する等、高度の安全性が担保されている場合が好ましい。
【0062】
次に入手装置188を説明する。
入手装置188は、機器端末機110の取引情報記録装置170に記憶されている電子取引情報ETIを取得する機能を有する。本実施例1において入手装置188は、NFCタグ170T(
図5(A))と通信し、NFCタグ170Tに記録されている電子取引情報ETIを取得する、少なくとも読込機能を有するNFCリーダー188Nであるが、書き込み機能をも有するNFCリーダーライターであってもよい。公知のようにNFCリーダー188Nは、NFCタグ170Tにおいて誘導電流を発生させて演算装置171ICに作動電流を供給し、NFCタグ記録装置171Mに記録されている電子取引情報ETIを近距離通信により読み込んで入手する。しかし、入手装置188は、他の手段を用いることができる。例えば、QRコード決済の場合、入手装置188は撮像装置であり、接触型カードの場合、入手装置188はカードリーダーである。
【0063】
次に享受者端末機時計装置190を説明する。
享受者端末機時計装置190は、享受者端末機112において用いる日時情報DTIを出力する機能を有し、公知の時計装置が用いられる。本実施例1において、享受者端末機時計装置190における日時情報DTIが電子取引情報ETIに紐付けられる日時情報DTIとして用いられる。換言すれば、享受者端末機時計装置190における日時情報DTIが電子決済に係る取引における日時情報DTIとなる。
【0064】
次に享受者端末機バスライン192を説明する。
享受者端末機バスライン192は、享受者端末機112を構成する装置間のデータの転送を仲介する機能を有し、公知のバスラインが用いられる。
【0065】
次に決済支援アプリPSAを説明する。
決済支援アプリPSAは、機器端末機110の取引情報記録装置170に記録された享受者端末機112のアクセス先情報ACI(課金支援サーバー識別情報CID)を通信によって取得し、課金支援サーバー122にアクセスする機能を有する。また、決済支援アプリPSAは、取引情報記録装置170に記録された電子取引情報ETIを通信によって取得し、当該電子取引情報ETIを課金支援サーバー122に送信する。具体的には、取引情報記録装置170に記録された電子取引情報ETIが、NFCタグ170Tに記憶され、NFCリーダー188Nによって読み込まれる。また、決済支援アプリPSAは、課金支援サーバー122からの要求に基づいて、予め記録されている支払元特定情報PSI、本実施例1においては、支払元情報PAIを送信する。
決済支援アプリPSAを起動する場合、享受者端末機表示装置176に表示された当該決済支援アプリPSAのアイコン(図示せず)をタップする。このタップにより、決済支援アプリPSAが起動し、
図10(B)に示すように、まず、決済アプリログイン情報LGIとしての決済支援アプリログイン識別情報PIDたる電子メールアドレスBMAを入力するための第一入力ボックス256、及び享受者パスワードBPWを入力するための第二入力ボックス258が表示されると共に、享受者端末機入力装置186、ログイン送信釦262、ログインキャンセル釦264が表示される。享受者は電子メールアドレスBMA及び享受者パスワードBPWを入力し、ログイン送信釦262をタップすることにより、決済支援アプリPSAにログインし、決済処理を可能化する。決済支援アプリログイン識別情報PIDと享受者パスワードBPWによる本人認証以外に、生体情報による認証を行う構成としても良い。その後、
図10(C)に示す近接促し画面CUSが表示される。決済アプリログイン情報LGIが、享受者端末機112の享受者端末機記憶装置178に記録されている場合、決済アプリログイン情報LGIの照合は享受者端末機112において行われるので、迅速に行うことができる。ログインキャンセル釦264をタップした場合、決済支援アプリPSAが終了し、アイコンの状態に戻る。
【0066】
近接促し画面CUSには、機器端末機110の機器端末機表示装置154に享受者端末機112を近づけることを促すための表示、例えば「端末にタッチして下さい。」の案内に加え、NFCキャンセル釦268が表示される。NFCキャンセル釦268をタップした場合、決済支援アプリPSAが終了し、アイコンの状態に戻る。機器端末機110の機器端末機表示装置154に享受者端末機112を近づけることで、NFCタグ170Tに記録された電子取引情報ETIなどの情報を通信によって取得し、電子取引情報ETIに含まれる享受者端末機112のアクセス先情報ACIである課金支援サーバー識別情報CIDに基づいて課金支援サーバー122にアクセスする。アクセス後、享受者端末機112は、課金支援サーバー122と通信を行い、電子決済に必要な情報の送受信を行う。
【0067】
享受者端末機112は、課金支援サーバー122から決済確認情報SCIを受信した場合、機器端末機表示装置154に取引確認画面TCS(
図10(D))を表示する。取引確認画面TCSには、決済確認情報欄278、確認釦274、及び確認キャンセル釦276が表示される。決済確認情報欄278には、決済確認情報SCIに含まれる情報が表示される。決済確認情報SCIには、端末機識別情報TIDに紐付けられた、少なくとも、料金情報CHIが含まれる。本実施例1においては、さらに、端末機識別情報TIDに紐付けられた、加盟店名MNA、及びサービス名情報SNIが含まれる。決済確認情報欄278には、例えば
図10(D)に示すように、加盟店名MNA、端末機識別情報TID、サービス名情報SNI、及び料金情報CHIが表示されるが、少なくとも料金情報CHIが表示される。なお、加盟店名MNAは、加盟店識別情報MIDに紐付けて取得することができる。取引確認操作TCO(
図9)として確認釦274がタップされた場合、取引要求情報TRIが課金支援サーバー122へ公衆無線通信回線150を介して送信される。確認キャンセル釦276をタップした場合、決済支援アプリPSAが終了し、アイコンの状態に戻る。また、確認釦274がタップされること無く、決済を完了させても良い。すなわち、享受者端末機112は、課金支援サーバー122に、支払元特定情報PSIを含む取引情報PTIを送信することで、課金支援サーバー122に決済実行サーバー117に電子決済処理ESCの指示及び承認をしたと見なし、その結果として、課金支援サーバー122から決済確認情報SCIを受信することで行う。なお、決済支援アプリPSAによって処理する場合を説明したが、享受者端末機112と課金支援サーバー122間で決済に関連する情報の送受信を行えば良いので、享受者端末機112においてアクセス先情報ACIを取得後、Webブラウザーを立ち上げ、アクセス先情報ACIに基づくWebページにアクセスし、それと共に取引に関する情報を送信し、さらにWebページの入力欄から決済に必要な所定の入力を補完するように行い、課金支援サーバー122に支払元特定情報PSIを含む取引情報PTIを送信し、課金支援サーバー122から決済確認情報SCIを受信し、機器端末機表示装置154に表示するような処理でも良い。例えば、アクセス先情報ACIは、URLに端末機識別情報TIDや料金情報CHIをパラメーターとして付加することができる。
【0068】
次に、享受者端末機112における電子決済処理時の作用を
図9に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては決済支援アプリPSAが既にインストールされているものとする。
まずステップBS1において、享受者端末機表示装置176に表示された決済支援アプリPSAの起動釦たるアイコン(図示せず)がタップされたか判別し、タップされない場合、ステップBS1をループして電子決済処理待機状態になり、タップされた場合ステップBS2へ進む。
ステップBS2において、決済支援アプリPSAが起動され、
図10(B)に示す決済支援ログイン画面SLSにおいて第一入力ボックス256、及び第二入力ボックス258が表示された後ステップBS3へ進む。
ステップBS3において、第一入力ボックス256に享受者のログインIDである電子メールアドレスBMAを、享受者端末機入力装置186を用いて入力した後、ステップBS4へ進む。
ステップBS4において、第二入力ボックス258に享受者パスワードBPWを、享受者端末機入力装置186を用いて入力した後、ステップBS5へ進む。
ステップBS5において、ログイン送信釦262がタップされることにより、これらの享受者メールアドレスBMA及び享受者パスワードBPWが、享受者端末機記憶装置178に記録されている決済アプリログイン情報LGIと一致するか判別され、両者が記録された情報と一致する場合、正当な権限を有する享受者による操作であると認定し、ステップBS6へ進み、一致しない場合、ステップBS7へ進む。これにより、享受者端末機112における決済支援アプリPSAの起動が完了する。
ステップBS7において、決済アプリログイン情報LGIが一致しない旨を機器端末機表示装置154に所定時間表示した後、ステップBS1へ戻り、決済処理を終了する。したがって、電子メールアドレスBMA、及び享受者パスワードBPWによって、決済支援アプリPSAへの不正なアクセスを防止し、セキュリティを確保しているが、他の認証手段、例えば生体認証技術によるバイオ認証や顔認証等を用いることもできる。また、ステップBS2からステップBS5までの入力処理を、予め記憶している情報(享受者ログインIDたる電子メールアドレスBMA、享受者パスワードBPW)を自動入力することで、使用者の入力を不要としても良い。また享受者パスワードBPWの代わりに生体情報によって認証する構成としても良い。
次にステップBS6において、
図10(C)に示す近接促し画面CUSを表示し、享受者端末機112を機器端末機110にタッチすることを促す表示が享受者端末機表示装置176に表示された後、ステップBS8へ進む。本実施例1において促す表示は、例えば「端末にタッチして下さい。」の文言が表示されるが、表示は、必ずしも必要ではない。
次にステップBS8において、入手装置188、したがって、NFCリーダー188Nを稼働(通信可能)状態にした後、ステップBS9へ進む。
次にステップBS9において、享受者端末機112のNFCリーダー188NとNFCタグ170Tとの間で通信を行い、NFCタグ170TのNFCタグ記録装置171Mに記録されている情報(電子取引情報ETI)を取得した後、ステップBS10へ進む。換言すれば、NFCリーダー188Nは、NFCタグ170Tに記録されている情報(電子取引情報ETI)を無線通信によって入手した後、ステップBS10へ進む。当該情報(電子取引情報ETI)には、支払先情報PYIたる端末機識別情報TID、アクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CID、及び料金情報CHIが含まれる。端末機識別情報TIDによって、事業者等のゲーム料金の支払先PYEを特定することができる。また、料金情報CHIによって、支払(決済)額を確定することができる。支払先情報PYIたる端末機識別情報TIDは、本情報と同等の機能、すなわち、個々の自動サービス機器102を特定する機能を有する場合、端末機識別情報TIDの範囲に含まれる。課金支援サーバー識別情報CIDは、享受者端末機112によって決済する場合のアクセス先に関するアクセス先情報ACIである。
ステップBS10において、電子取引情報ETIを享受者端末機記憶装置178に記録されている享受者取引テーブルBTTに記録する。また、電子取引情報ETIには、端末機識別情報TIDの他に、端末機日時情報EDTI、サービス名情報SNI、及び加盟店識別情報MIDを含ませることができ、享受者取引テーブルBTTにおいて、端末機識別情報TIDに紐付けて端末機日時情報EDTI、料金情報CHI、アクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CID、サービス名情報SNI、及び加盟店識別情報MIDが記録される。
次にステップBS11において、享受者端末機記憶装置178の享受者端末機テーブルRTTに記録されている支払元特定情報PSIたる支払元情報PAIを取得した後、ステップBS12へ進む。
ステップBS12において、ステップBS11で取得した支払元情報PAIが支払元PASに関連する情報であるか判別し、支払元PASに関連する情報である場合ステップBS14へ進み、支払元PASに関連する情報でない場合、ステップBS13へ進む。
ステップBS13において、支払元情報PAIの要求後所定時間が経過したか判別し、所定時間を経過しない場合ステップBS12へ戻り、所定時間を経過した場合、処理エラーとしてステップBS1へ戻る。
次にステップBS14において、支払元情報PAIをステップBS10において新たに取得した電子取引情報ETIに含まれる端末機識別情報TIDに紐付けて享受者取引テーブルBTTに記録した後、ステップBS15へ進む。
次にステップBS15において、取得した電子取引情報ETIの内、端末機識別情報TIDと料金情報CHIを含む取引情報PTIを、公衆無線通信回線150を介して課金支援サーバー識別情報CIDによって特定される課金支援サーバー122へ出力した後、ステップBS16へ進む。
ステップBS16において、課金支援サーバー122から取引不能情報UAIの受信を判別した場合ステップBS17へ進み、判別しない場合BS18へ進む。
ステップBS17において、享受者端末機表示装置176に取引不能情報UAI(稼働出来ない旨)を表示した後、ステップBS1へ戻る。
ステップBS18において、課金支援サーバー122から課金禁止中情報UCIの受信を判別した場合ステップBS19へ進み、判別しない場合BS20へ進む。
ステップBS19において、享受者端末機表示装置176に課金禁止中情報UCI(課金出来ない旨)を表示した後、ステップBS20へ進む。
ステップBS20において、課金支援サーバー122からの決済確認情報SCIを受信したか判別し、決済確認情報SCIを判別した場合、ステップBS21へ進み、判別しない場合ステップBS22へ進む。
ステップBS22において、決済確認情報SCIを連続して所定時間受信しないか判別し、当該所定時間受信しない場合、エラーと判別し、ステップBS1へ戻り、電子決済処理ESCを終了する。
ステップBS21において、享受者端末機表示装置176に、例えば、
図10(D)に示す取引確認画面TCSを表示した後、ステップBS23へ進む。取引確認画面TCSには、決済確認情報欄278、確認釦274、及び確認キャンセル釦276が表示される。決済確認情報欄278には、決済確認情報SCIに含まれる、端末機識別情報TID、加盟店名MNA、サービス名情報SNI、及び料金情報CHIが表示されるが、少なくとも料金情報CHIが表示されれば良い。これにより、享受者は、プレイを希望するゲーム機106に対するゲーム料金の決済結果であるか否かを目視確認することができる。
ステップBS23において、確認釦274がタップされたか判別し、確認釦274のタップを判別した場合、ステップBS24へ進み、判別しない場合、ステップBS25へ進む。よって、確認釦274のタップが取引確認操作TCOである。
ステップBS25において、確認釦274がタップされた結果出力される取引要求情報TRIが連続して所定時間受信しないか判別し、当該所定時間の間に受信しない場合、エラーと判別し、ステップBS1へ戻り、電子決済処理ESCを終了し、当該所定時間を経過していない場合、ステップBS23へ戻る。
ステップBS24において、取引要求情報TRIを享受者取引テーブルBTTに記録されているアクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CIDに基づいて課金支援サーバー122へ出力した後、ステップBS26へ進む。
ステップBS20からステップBS23は、享受者による二重の決済実行確認処理といえる。二重の決済実行確認処理が不要である場合、例えば、5000円以下の少額決済である場合、ステップBS16からステップBS25の処理については、省略しても良い。換言すれば、二重の決済実行確認処理を省略する場合、ステップBS15における取引情報PTIを取引要求情報TRIと見做し、ステップBS26に移行する処理でも良い。
ステップBS26において、課金支援サーバー122から電子決済課金情報EPIを受信したか判別し、当該電子決済課金情報EPIを受信しない場合、ステップBS28へ進み、電子決済課金情報EPIを受信した場合、ステップBS27へ進む。
ステップBS28において、電子決済課金情報EPIを連続して所定時間受信しないか判別し、当該所定時間受信しない場合、エラーと判別し、ステップBS1へ戻って電子決済処理ESCを終了し、当該所定時間を経過していない場合、ステップBS26へ戻る。
ステップBS27において、受信した電子決済課金情報EPIを享受者端末機記憶装置178に記録した後、ステップBS29へ進む。
ステップBS29において、受信した電子決済課金情報EPIを、享受者端末機表示装置176に表示する。電子決済課金情報EPIが決済失敗情報NAIである場合、例えば、
図11(A)に示すように決済が出来ない旨を表示する電子決済失敗画面FASを表示し、電子決済課金情報EPIが決済完了情報PCIである場合、例えば
図11(B)に示すように決済が完了した旨を表示する電子決済結果画面ERSを表示し、ステップBS30へ進む。
ステップBS30において、電子決済課金情報EPIを享受者端末機表示装置176に表示してから所定時間経過したか判別し、所定時間経過しない場合ステップBS30をループし、所定時間経過した場合ステップBS1へ戻る。
【0069】
次に課金支援サーバー122を主に
図12~
図14を参照しつつ説明する。
課金支援サーバー122は、少なくとも、機器端末機110からインターネット通信回線116を介して受信した稼働可否情報AVI、課金可否情報CAI、決済予定情報SPIを支払元特定情報PSIたる端末機識別情報TIDに紐付けて記録する共に、享受者端末機112から送信された取引情報PTIと対比し、同一の電子決済処理であると判別した場合、決済実行情報PEIを決済実行サーバー117に対し出力し、決済実行サーバー117から電子決済結果情報ERIを受信した場合、電子決済課金情報EPIを出力する機能を有する。本実施例1においては更に、課金可否信号CASの記録に基づいて、記録完了情報RCIを機器端末機110へ出力する。また享受者端末機112によって決済の可否確認をする処理を含める場合は、享受者端末機112に対し決済確認情報SCIを出力する機能を有する。電子決済課金情報EPIは、後述するように、取引番号TNOに紐付けられた決済完了情報PCI又は決済失敗情報NAIである。決済完了情報PCIは、例えば、値「1」であり、決済失敗情報NAIは、例えば、値「0」である。
課金支援サーバー122には、予め、機器端末機110から送信された決済予定情報SPIが記憶される。この決済予定情報SPIに基づき、課金端末機取引テーブルETT(
図12(C))には、取引番号TNOが発行される度に、取引番号TNOに関連づけられて支払元特定情報PSIとしての端末機識別情報TIDと料金に関する情報、例えば料金情報CHIが記録される。
また、料金を変える場合、課金支援サーバー122にアクセスして料金を変更し、変更後の料金を機器端末機110が取得することで、機器端末機110の料金の設定を変えることができる。例えば、ゲーム機106の料金を変える場合に、課金支援サーバー122の料金を100円、300円、500円から200円、300円、400円に変えることができる。課金支援サーバー122のデータを変えることで、機器端末機110の設定も変えることができる。
本実施例1において課金支援サーバー122は、
図12(A)に示すように、少なくとも、取引番号発生装置220、課金支援演算装置222、課金支援記録装置224、課金支援表示装置226、課金支援通信装置228、課金支援入力装置232、課金支援時計装置234、及び課金支援バスライン236を含んでいる。課金支援サーバー122は、1台のサーバーで全てを構成すること無く、複数のサーバーによって機能が構成されたサーバー群であっても良い。
【0070】
まず、取引番号発生装置220を説明する。
取引番号発生装置220は、享受者端末機112から課金支援サーバー122に電子決済の要求(決済予定情報SPI又は取引情報PTIの受信を判別した場合)があった場合に、その要求(決済予定情報SPI等の受信)毎に、所定の規則に基づいて新たな取引番号TNOを発生させた後、出力する機能を有し、本実施例1においてはプログラムによって構成され、例えば、一から順に番号が発生され、後述する課金端末機取引テーブルETTに記録される。取引番号TNOは、数字のみによって構成される他、数字とアルファベット等の組み合わせによって構成され、実質的に世界で唯一の組み合わせである。なお、取引番号TNOは、機器端末機110から決済予定情報SPIの送信を切っ掛けに発生させてもよい。
【0071】
次に課金支援演算装置222を説明する。
課金支援演算装置222は、演算装置、ROM、RAM等によって構成され、ROMに記録されたプログラムに基づいて、RAMと適宜通信しつつ課金支援サーバー122を構成する各装置の機能を発揮させる機能を有し、公知の演算装置が用いられる。
【0072】
次に課金支援記録装置224を説明する。
課金支援記録装置224は、機器端末機110、享受者端末機112、及び決済実行サーバー117と通信しつつ処理する中で必要な情報を記録する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。課金支援記録装置224には後述の課金支援テーブルCST、課金端末機取引テーブルETT、課金享受者取引テーブルCBT、及び支払先テーブルPETが記録される。
【0073】
次に課金支援表示装置226を説明する。
課金支援表示装置226は、操作者とのインターフェース機能を有し、公知の表示装置(ディスプレイ)が用いられる。
【0074】
次に課金支援通信装置228を説明する。
課金支援通信装置228は、機器端末機110との間では稼働可否情報AVI、課金可否情報CAI、記録完了情報RCI、及び電子決済課金情報EPI、また、享受者端末機112との間では取引情報PTI、取引要求情報TRI、取引不能情報UAI、課金禁止中情報UCI、決済確認情報SCI、及び電子決済課金情報EPI、及び決済実行サーバー117(決済GWサーバー118と決済サーバー126)との間では決済実行情報PEI、及び電子決済結果情報ERI等を、WiFi等のインターネット通信回線116を介して通信によって伝達する機能を有し、公知の通信装置が用いられる。なお、通信はインターネット通信回線116に限らない。
【0075】
次に課金支援入力装置232を説明する。
課金支援入力装置232は、課金支援サーバー122において必要な情報を入力する機能を有し、公知のキーボードが用いられる。必要な情報の入力は、情報通信ネットワークを介して外部の入力手段から入力しても良い。
【0076】
次に課金支援時計装置234を説明する。
課金支援時計装置234は、課金支援サーバー122において用いる日時情報DTIを出力する機能を有し、公知の時計装置が用いられる。
【0077】
次に課金支援バスライン236を説明する。
課金支援バスライン236は、課金支援サーバー122を構成する装置間の通信を行う機能を有し、公知のバスラインである。
【0078】
次に課金支援記録装置224に記録される課金支援テーブルCSTを、
図12を参照しつつ説明する。
課金支援テーブルCSTは、少なくとも、自動サービス機器102たるゲーム機106における、課金禁止状態を把握する為の情報を記録する機能を有する。換言すれば、課金支援テーブルCSTには端末機識別情報TIDに関連付けられて、少なくとも、課金可否信号CASが記録され、本実施例1においては、更に、端末機日時情報EDTI、及び稼働可否信号AVSが記録される。課金支援テーブルCSTは、テーブルの例で説明したが、テーブルでなくとも良く、必要な情報が課金支援記録装置224の予め決められた記憶領域に記憶され読み書きできれば良い。これにより、課金支援サーバー122が取引情報PTIを受信した場合、課金支援テーブルCSTを参照することにより、当該受信時点において、該当するゲーム機106(端末機識別情報TID)に関連して課金可否信号CASにおいて0(ゼロ)又は1(イチ)が記録されているかを判別することにより、課金禁止状態であるか否かが判別できる。本実施例1においては更に、課金支援テーブルCSTには稼働可否信号AVSも記録されていることから、稼働可否信号AVSに基づいて、サービス提供を停止することができる。課金支援テーブルCSTには、課金可否信号CAS、又は稼働可否信号AVSの変化毎に当該信号が記録され、最新の課金可否信号CAS、又は稼働可否信号AVSが記録される。端末機日時情報EDTIは、それら記録が更新された時点での端末機日時情報EDTIである。したがって、端末機日時情報EDTIは、稼働可否信号AVSと課金可否信号CASに対し、それぞれ関連づけられて記録される。すなわち、課金支援テーブルCSTには、機器端末機110からの、課金可否信号CAS又は稼働可否信号AVSが変更される毎に、該当する端末機識別情報TIDに紐付けて、電子課金が可能であるか否か、及び稼働が可能か否かの状態情報が記録される。なお、端末機識別情報TIDは事前に課金支援テーブルCSTに予め記録される。また、課金支援テーブルCSTには、端末機識別情報TIDに紐付けて、自動機識別情報AID等を予め記録させることができる。
【0079】
次に課金支援記録装置224に記録される課金端末機取引テーブルETTを、
図12(C)を参照しつつ説明する。
課金端末機取引テーブルETTには、決済予定情報SPIが記録され、当該決済予定情報SPIと享受者端末機112から出力された取引情報PTIが同一取引に関する情報であるか判別するために用いられ、さらに、取引履歴情報としても用いられることができる。
課金端末機取引テーブルETTには、取引番号発生装置220から発行(出力)される取引番号TNOに紐付けて、機器端末機識別情報TID、端末機日時情報EDTI、料金情報CHI、加盟店識別情報MID、サービス名情報SNI、稼働可否信号AVS、課金可否信号CASが記録される。また、電子決済課金情報EPIが変化する毎に、または、電子決済結果情報ERI、電子課金結果情報ECRI又は稼働失敗情報AFIを受信する毎にこれらの情報は取引番号TNOに紐付けて記録される。課金端末機取引テーブルETTは、機器端末機110から受信した決済予定情報SPI、電子課金結果情報ECRI又は稼働失敗情報AFI、決済実行サーバー117から受信した電子決済結果情報ERI、及び機器端末機110へ出力した電子決済課金情報EPIが記録されるが、更に他の情報を記録することができる。なお、加盟店識別情報MIDは、端末機識別情報TID毎に定められる料金の支払先PYEを特定するための関連情報の一つである。
【0080】
次に課金支援記録装置224に記録される課金享受者取引テーブルCBTを、
図13(A)を参照しつつ説明する。
課金享受者取引テーブルCBTは、享受者端末機112から受信した取引情報PTIが記録される。
課金享受者取引テーブルCBTは、課金端末機取引テーブルETTに記録された決済予定情報SPIと同一取引に関する情報であるか判別するために用いられ、取引情報PTIに含まれる情報が記録される。具体的には、課金享受者取引テーブルCBTには、例えば、
図13(A)に示すように、端末機識別情報TIDに紐付けて、取引番号TNO、端末機日時情報EDTI、料金情報CHI、支払元特定情報PSI(支払元情報PAI)、及びアクセス先情報ACI(課金支援サーバー識別情報CID)が記録される。本実施例1においては、さらに、享受者端末機識別情報RIDたる享受者メールアドレスBMA、加盟店識別情報MID、及びサービス名情報SNIが記録される。換言すれば、本実施例1において、取引情報PTIには、端末機識別情報TIDに紐付けて、取引番号TNO、端末機日時情報EDTI、料金情報CHI、享受者メールアドレスBMA、加盟店識別情報MID、サービス名情報SNI、支払元特定情報PSI(支払元情報PAI)、及びアクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CIDが含まれる。
【0081】
次に、課金支援記録装置224に記録される支払先テーブルPETを、
図13(B)を参照しつつ説明する。
支払先テーブルPETは、自動サービス機器102におけるサービスの対価の支払先を設定するために用いるテーブルであり、本実施例1においては、
図13(B)に示すように、機器端末機110に付与された端末機識別情報TIDに紐付けされて加盟店識別情報MID、支払先PYEを特定する支払先情報PYI、課金支援サーバー122を特定するアクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CID、及び決済サーバー126を特定する決済サーバー識別情報SIDが登録(記録)されている。端末機識別情報TID、加盟店識別情報MID、課金支援サーバー識別情報CID、及び決済サーバー識別情報SIDは、予め、施設100に設けられたパーソナルコンピュータやスマートフォンを用いて記録される。
図13(B)において、端末機識別情報TIDにおける最初の「A」「B」「C」が企業名を表し、次の三桁が施設を表し、最後の三桁が当該施設内における自動サービス機器102毎に付与した番号を表す。
この加盟店識別情報MIDを用いる場合、原則、企業毎に同一の支払先情報PYIが記録される。しかし、同一企業であっても、施設100の所在地等によって、端末機識別情報TID等を用いることによって、異なる支払先情報PYIに設定することができる。本実施例1において、端末機識別情報TIDと自動機識別情報AIDとは一対一の関係にあるので、端末機識別情報TIDに代えて自動機識別情報AIDに紐付けて支払先情報PYIを記録させることもできる。しかし、1台のゲーム機106に対し、複数の機器端末機110が付設される場合、端末機識別情報TIDを用いる必要がある。支払先情報PYIは、クレジットカード番号、銀行口座情報、○○ペイ等の決済サービス等、支払先PYEを特定できる情報である。
【0082】
次に、課金支援サーバー122における作用を
図14に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まずステップCS1において、機器端末機110から出力された稼働可否情報AVIに含まれる稼働可否信号AVSの変化を判別した場合、ステップCS2へ進み、変化しない場合、ステップCS3へ進む。稼働可否情報AVIには、少なくとも、端末機識別情報TIDと端末機識別情報TIDで特定されるゲーム機106が稼働可能である情報たる稼働可能信号POIの「1」、又は稼働不可である情報たる稼働不可信号IPIの「0」を含む。また、稼働可否情報AVIには、端末機日時情報EDTIを含むことができる。
ステップCS2において、課金支援記録装置224の課金支援テーブルCSTに記録されている、該当端末機識別情報TIDを検索し、当該端末機識別情報TIDに紐付けて、端末機日時情報EDTI、及び稼働可否情報AVIに含まれる稼働不可信号IPIたる「0」、又は稼働可能信号POIたる「1」を記録した後、ステップCS3へ進む。
次にステップCS3において、機器端末機110から出力された課金可否情報CAIに含まれる課金可否信号CAS(課金可能信号CCS、又は課金禁止信号CPS)の変化を判別した場合、ステップCS5へ進み、変化しない場合、ステップCS4へ進む。課金可否情報CAIには、少なくとも、端末機識別情報TIDに関連づけられた、「0」の値の課金禁止信号CPS、又は課金可能を意味する「1」の値の課金可能信号CCSが含まれている。課金可否情報CAIには、端末機日時情報EDTIを含むことができる。
【0083】
ステップCS5において、課金支援記録装置224の課金支援テーブルCSTに記録されている、該当端末機識別情報TIDを検索し、当該端末機識別情報TIDに紐付けて、端末機日時情報EDTI、及び課金禁止を意味する課金禁止信号CPSたる「0」、又は課金可能を意味する課金可能信号CCSたる「1」を記録した後、当該課金可能信号CCS又は課金禁止信号CPSの記録に基づいて、記録完了情報RCIを機器端末機110へ出力し、ステップCS4へ進む。
ステップCS4において、機器端末機110から、電子決済の要求(決済予定情報SPI)を受信したか判別する。電子決済の要求(決済予定情報SPI)の受信を判別した場合、ステップCS6へ進み、判別しない場合ステップCS1へ戻る。したがって、課金支援サーバー122は、通常はステップCS1、CS3、及びCS4をループし、機器端末機110からの、電子決済の要求(決済予定情報SPI)の受信の待ち受け状態である。なお、ステップCS4において受信を判別した決済予定情報SPIは、課金支援記録装置224の課金端末機取引テーブルETTに一時的に記録される。
【0084】
ステップCS6において、取引番号発生装置220から取引番号TNOを出力させた後、ステップCS7へ進む。なお、取引番号TNOを出力する処理は、ステップCS7における取引情報PTIの有無の判断後に行ってもよい。換言すれば、後述するステップCS9の前に取引番号TNOを出力させる。この場合、享受者端末機112から取引情報PTIを出力することが電子決済の要求である。
図14の例では、説明を単純化するために、機器端末機110から課金支援サーバー122への稼働可否情報AVI、課金可否情報CAIの取得判断の処理、一つの決済予定情報SPIと一つの取引情報PTIを直列に処理する場合を説明しているが、実際には、複数の稼働可否情報AVI、課金可否情報CAIの取得判断の処理、複数の決済予定情報SPIと複数の取引情報PTIの取引を並列して処理する。
【0085】
ステップCS7において、享受者端末機112から取引情報PTIを受信したか判別し、取引情報PTIを判別した場合、ステップCS9へ進み、判別しない場合、ステップCS8へ進む。
ステップCS8において、ステップCS7へ進んだ後、所定時間経過したか判別し、経過していない場合、ステップCS7へ戻り、経過した場合、エラーとしてステップCS1へ戻る。
ステップCS9において、受信した決済予定情報SPIを課金端末機取引テーブルETTに、取引番号TNOに紐付けて記録した後、ステップCS10へ進む。具体的には、取引番号TNOに紐付けて、機器端末機識別情報TID、端末機日時情報EDTI、及び料金情報CHIが記録される。本実施例1においては、さらに、加盟店識別情報MID、サービス名情報SNI、稼働可否信号AVS、及び課金可否信号CASが記録される。なお、ステップCS9は、ステップCS6とステップCS7の間に行っても良い。
ステップCS10において、受信した取引情報PTIを取引番号TNOに関連づけて課金享受者取引テーブルCBT(
図13(A))に記録した後、ステップCS11へ進む。取引情報PTIには、電子取引情報ETI(例えば、機器端末機識別情報TID、料金情報CHI、端末機日時情報EDTI)及び支払元PASを特定出来る支払元特定情報PSI(支払元情報PAI)、及びアクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CIDを含み、本実施例1においては、更に、享受者端末機識別情報RIDたる享受者メールアドレスBMA、サービス名情報SNI、及び加盟店識別情報MIDを含んでいる。
課金享受者取引テーブルCBTには、取引番号TNOに関連づけられて端末機識別情報TID、端末機日時情報EDTI、料金情報CHI、支払元特定情報PSI、及び享受者端末機識別情報RIDたる享受者メールアドレスBMAが記録される。本実施例1においては、課金享受者取引テーブルCBTには、さらに、アクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CID、加盟店識別情報MID、及びサービス名情報SNIが端末機識別情報TIDに紐付けられて記録される。決済実行サーバー117においては、取引番号TNOに紐付けられて各種処理が行われる。
【0086】
次にステップCS11において、新たに受信した取引情報PTIが、ステップCS4において受信し、課金端末機取引テーブルETTに記録されている決済予定情報SPIに相当するか判別し、相当する場合、ステップCS12へ進み、相当しない場合、偽の取引情報PTIであるとしてステップCS13へ進む。換言すれば、ステップCS11は、ステップCS4において受信した決済予定情報SPIとステップCS7において受信した取引情報PTIが対応する取引であることを判別する処理である。この判別は、課金端末機取引テーブルETTと課金享受者取引テーブルCBTにそれぞれ記録されている端末機識別情報TIDと端末機日時情報EDTIが同一である場合、課金端末機取引テーブルETTに記録されていると判別できる。しかしながら、ステップCS11における判別法としては、取引番号TNOが一致する場合、端末機識別情報TIDと料金情報CHIが一致する場合、端末機識別情報TIDとサービス名情報SNIが一致する場合等、他の判別法を採用することができる。また、前記例においては、料金情報CHIの値が固定されている例を示したが、料金情報CHIの値の範囲が設定されている範囲内である場合、課金端末機取引テーブルETTに記録されていると判別できる。
【0087】
課金支援サーバー122はステップCS13において、受信した享受者端末機112へ取引不能情報UAIを出力した後、ステップCS1へ戻る。換言すれば、決済予定情報SPIと取引情報PTIが対応する取引でない場合、取引不能情報UAIを出力する。取引不能情報UAIは、電子決済が出来ない旨を伝達する文字情報、図画情報、又は音声情報である。本実施例1において、取引不能情報UAIを受信した享受者端末機112は、享受者端末機表示装置176に、例えば、
図11(A)に示すように、「決済をすることができません」等、取引ができない旨を表示させる。
なお、享受者端末機112への取引不能情報UAIの出力は、取引情報PTIに含まれている享受者メールアドレスBMA宛に電子メールを送信しても良い。更に、享受者端末機識別情報RIDが電話番号PNOである場合、例えば、ショートメッセージサービス(SMS:short messageservice)を利用してテキストメッセージを送信しても良い。
【0088】
ステップCS12において、課金支援テーブルCSTにおける同一の端末機識別情報TIDの課金可否信号CASが課金禁止信号CPSであるか判別し、課金禁止信号CPSで無い場合、ステップCS14へ進み、課金禁止信号CPSである場合、ステップCS15へ進む。換言すれば、課金支援テーブルCSTにおいて、同一の端末機識別情報TIDに対応する課金可否信号CASが「0」である場合、ステップCS15へ進み、「1」である場合ステップCS14へ進む。
【0089】
ステップCS14において、決済確認情報SCIを享受者端末機112へ出力した後、ステップCS16へ進む。決済確認情報SCIには、少なくとも、料金情報CHIを含み、本実施例1においては、さらに、加盟店名MNA、端末機識別情報TID、サービス名情報SNIが含まれる。
享受者端末機112において、決済確認情報SCIを受信した場合、本実施例1においては、例えば、
図10(D)に示すように、享受者端末機表示装置176の決済確認情報欄278には、加盟店名MNA、端末機識別情報TID、サービス名情報SNI、及び料金情報CHIが表示される。
【0090】
ステップCS15において、課金禁止中情報UCIを、受信した享受者端末機112、及び機器端末機110へ出力した後、ステップCS14へ進む。機器端末機110への出力は、決済予定情報SPIに含まれ、課金端末機取引テーブルETTに記録されている端末機識別情報TIDに基づいて特定することができる。享受者端末機112への出力は、電子取引情報ETIに含まれ、課金享受者取引テーブルCBTに記録されている享受者端末機識別情報RID(例えば、享受者メールアドレスBMA)に基づいて特定することができる。
課金禁止中情報UCIを受信した機器端末機110は、機器端末機表示装置154に課金禁止中である旨を表示し、享受者端末機112は享受者端末機表示装置176に課金禁止中である旨を表示する。
【0091】
ステップCS16において、享受者端末機112からの取引要求情報TRIを受信したか判別し、取引要求情報TRIの受信を判別した場合、ステップCS17へ進み、判別しない場合、ステップCS18へ進む。換言すれば、
図10(D)における確認釦274がタップされた場合、ステップCS17へ進む。
ステップCS18において、ステップCS16へ進んだ後所定時間経過したか判別し、経過していない場合、ステップCS16へ戻り、所定時間経過した場合、決済完了の意図が無いとみなしてステップCS1へ戻る。
ここで、ステップCS14、ステップCS16、及びステップCS18の処理は、享受者による決済の確認が不要の場合は、省略することができる。換言すれば、ステップCS12において、課金禁止でないことを判別した場合、ステップCS17へ進むことができる。
【0092】
ステップCS17において、決済実行情報PEIを決済実行サーバー117へ出力した後、ステップCS19へ進む。決済実行情報PEIには、支払元PASを特定するための支払元特定情報PSI(支払元情報PAI)、支払先PYEを特定するための支払先情報PYI、料金情報CHI、及び取引番号TNOを含んでいる。支払元情報PAIは、取引情報PTIに含まれる享受者端末機112から送信された情報(支払元特定情報PSI(支払元情報PAI))であり、支払先情報PYIは、支払先テーブルPETにおいて端末機識別情報TIDに紐付けられている支払先情報PYIである。また、享受者メールアドレスBMAは、享受者端末機112から送信される取引情報PTIに含まれ、課金享受者取引テーブルCBTに記録され、又は取引要求情報TRIに含めて課金支援サーバー122へ送信することで特定することができる。支払先情報PYIは、決済予定情報SPIに含まれる端末機識別情報TID等によって特定することができる。なお、支払元PASは、後述する決済支援サーバー128に記録される決済支援テーブルAPTに記録されている支払元特定情報PSIを用いて決済GWサーバー118又は決済サーバー126においても特定可能である。支払先PYEは、課金支援記録装置224に記録されている支払先テーブルPETにおいて、端末機識別情報TIDに紐付けられている支払先情報PYIを決済実行情報PEIに含めることにより、特定することができる。支払元PASも、課金享受者取引テーブルCBTに記録されている支払元特定情報PSIを用いることにより、決済GWサーバー118又は決済サーバー126において特定することができる。
【0093】
次にステップCS19において、決済実行サーバー117(決済GWサーバー118)から電子決済結果情報ERI(取引番号TNOに紐づけられた決済完了情報PCI又は決済失敗情報NAI)が出力されたか判別し、電子決済結果情報ERIが出力された場合、ステップCS20へ進み、出力されない場合ステップC21へ進む。
ステップCS21において、ステップCS19へ進んだ後所定時間経過したか判別し、経過していない場合、ステップCS19へ戻り、経過した場合、決済完了の意図が無いとみなしてステップCS1へ戻る。
ステップCS20において、機器端末機110と享受者端末機112へ電子決済課金情報EPIを出力した後、電子決済結果情報ERIにおける取引番号TNOに紐付けられた決済完了情報PCI又は決済失敗情報NAIを、課金端末機取引テーブルETTの対応する取引番号TNOに紐付けて記録し、その後、ステップCS22へ進む。電子決済課金情報EPIには、課金端末機取引テーブルETTに記録されている当該処理に係る取引番号TNOと、電子決済結果情報ERIにおける決済完了情報PCI又は決済失敗情報NAIが含まれる。
ステップCS22において、電子課金結果情報ECRI又は稼働失敗情報AFIを機器端末機110から受信したか判別し、電子課金結果情報ECRI又は稼働失敗情報AFIを判別した場合ステップCS23へ進み、判別しない場合ステップCS24へ進む。電子課金結果情報ECRIには当該処理に係る取引番号TNOに関連づけられた稼働中信号RNSとして、例えば、値「1」が含まれる。稼働失敗情報AFIには取引番号TNOに関連づけられた稼働していない信号として、例えば、値「0」が含まれる。
ステップCS24において、ステップCS22へ進んだ後所定時間経過したか判別し、経過していない場合、ステップCS22へ戻り、経過した場合、稼働が失敗したとみなしてステップCS25へ進む。
ステップCS25において、稼働失敗情報AFIを出力し、ステップCS23へ進む。
ステップCS23において、機器端末機110から電子課金結果情報ECRIを受信した場合、対応する取引番号TNOに紐付けて課金端末機取引テーブルETTに値「1」を記録した後、ステップCS1に戻る。一方、ステップCS23において稼働失敗情報AFIを受信した場合、またはステップCS25を経由してステップCS23に移行した場合、課金端末機取引テーブルETTに、対応する取引番号TNOに紐付けて値「0」を記録した後、ステップCS1に戻る。換言すれば、電子課金結果情報ECRIは、取引番号TNOに紐付けられた稼働中信号RNSたる値「1」であるので、課金端末機取引テーブルETTには、取引番号TNOに紐付けられて値「1」が記録される。稼働失敗情報AFIを受信した場合、課金端末機取引テーブルETTにおいて稼働失敗情報AFIとして値「0」が記録される。
課金支援サーバー122は、各機器端末機110にインターネット通信回線116によって接続されているが、施設100毎のゲーム機106を管理する店舗サーバー(図示せず)を課金支援サーバー122と各機器端末機110の間に配置しても良い。その場合、店舗サーバーは、課金支援サーバー122の一部の機能を備える。その一部の機能は、例えば、課金支援テーブルCSTの管理処理である。店舗サーバーを配置することで、店舗サーバーによって受け渡しのデータをまとめて課金支援サーバー122に送受信できるので、課金支援サーバー122の負荷を低減できる。
【0094】
次に決済実行サーバー117を説明する。
決済実行サーバー117は、課金支援サーバー122から出力された決済実行情報PEIに基づいて、支払元PASから支払先PYEへ料金情報CHIに基づく決済を実行する機能を有する。本実施例1において、課金支援サーバー122から出力された決済実行情報PEIに基づいて決済を実行した後、電子決済結果情報ERIを課金支援サーバー122に対し出力する。本実施例1において、決済実行サーバー117は、決済GWサーバー118と決済サーバー126によって構成されているが、これらを一つのサーバーで構成することもできる。
【0095】
次に決済GWサーバー118を主に
図15を参照しつつ説明する。
決済GWサーバー118は、少なくとも、課金支援サーバー122から決済実行情報PEIを受信した場合、決済実行情報PEIを決済サーバー126へ出力する機能、及び決済サーバー126から決済結果情報PRIを受信した場合、電子決済結果情報ERIを課金支援サーバー122へ出力する機能を有する。
本実施例1において、決済GWサーバー118は、少なくとも、決済GW演算装置202、決済GW記録装置206、決済GW表示装置208、決済GW通信装置212、決済GW入力装置214、決済GW時計装置216、及び決済GWバスライン218を含んでいる。
【0096】
次に決済GW演算装置202を説明する。
決済GW演算装置202は、演算装置、RAM、ROM等によって構成され、ROMに記録されたプログラムに基づいて、RAMと適宜通信しつつ享受者端末機112を構成する各装置の機能を発揮させる機能を有する。本実施例1において、決済GW演算装置202は公知の演算装置である。
【0097】
次に決済GW記録装置206を説明する。
決済GW記録装置206は、課金支援サーバー122、決済サーバー126と通信しつつ処理する過程において必要な情報を記録する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。決済GW記録装置206には、後述する決済GW取引テーブルGTTが記録される。
【0098】
次に決済GW表示装置208を説明する。
決済GW表示装置208は、操作者とのインターフェース機能を有し、公知の表示装置(ディスプレイ)が用いられる。
【0099】
次に決済GW通信装置212を説明する。
決済GW通信装置212は、課金支援サーバー122との間では決済実行情報PEIをインターネット通信回線又は専用回線を介して、及び、決済サーバー126との間では専用回線124を介して通信によって伝達する機能を有し、公知の通信装置が用いられる。
【0100】
次に決済GW入力装置214を説明する。
決済GW入力装置214は、決済GW演算装置202において必要な情報を入力する機能を有し、公知のキーボードが用いられる。
決済GW表示装置208、決済GW入力装置214は、情報通信ネットワークを介して接続することで、操作者による遠隔操作、遠隔表示も可能である。
【0101】
次に決済GW時計装置216を説明する。
決済GW時計装置216は、課金支援サーバー122において用いる日時情報DTIを出力する機能を有し、公知の時計装置が用いられる。
【0102】
次に決済GWバスライン218を説明する。
決済GWバスライン218は、決済GWサーバー118を構成する装置間の通信を行う機能を有し、公知のバスラインである。
【0103】
次に決済GW記録装置206に記録される決済GW取引テーブルGTTを、
図16を参照しつつ説明する。
決済GW取引テーブルGTTは、課金支援サーバー122、及び決済サーバー126との間で通信する過程で情報が記録され、取引履歴管理の他、取引突合処理等にも用いられる。決済GW取引テーブルGTTは、決済実行情報PEIに含まれている取引番号TNOに紐付けられて、課金支援サーバー122から送信された端末機識別情報TID、端末機日時情報EDTI、課金支援サーバー識別情報CID、享受者メールアドレスBMA、料金情報CHI、加盟店識別情報MID、支払元情報PAI、支払先情報PYI、決済サーバー126から出力される決済結果情報PRI(決済完了情報PCI又は決済失敗情報NAI)、その他必要な情報が記録される。
【0104】
次に、決済GWサーバー118における作用を
図17に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まずステップGS1において、課金支援サーバー122から決済実行情報PEIが出力されたか判別し、判別した場合ステップGS2へ進み、判別しない場合、ステップGS1をループする。換言すれば、決済実行情報PEIが出力されない場合、決済実行情報PEIの待ち状態となる。
ステップGS2において、受信した決済実行情報PEIを決済GW取引テーブルGTTに、取引番号TNOに紐付けて記録した後、ステップGS3へ進む。
ステップGS3において、決済サーバー126へ決済実行情報PEIを出力した後、ステップGS4へ進む。決済実行情報PEIには、少なくとも、支払元PASを特定するための支払元情報PAI、支払先PYEを特定するための支払先情報PYI、及び料金情報CHIを含んでいる。本実施例1において、支払元情報PAIは、課金享受者取引テーブルCBTに記録されている支払元特定情報PSI等によって特定できる。支払先PYEは、支払先テーブルPETに記録されている支払先情報PYIによって特定できる。
ステップGS4において、決済サーバー126から決済結果情報PRIを受信したか判別し、決済結果情報PRIを受信した場合ステップGS5へ進む。決済結果情報PRIは、取引番号TNOに関連づけられた決済結果情報PRI又は決済失敗情報NAIを含んでいる。
ステップGS5において、決済GW取引テーブルGTTに取引番号TNOに関連づけて決済結果情報PRIを記録した後、ステップGS6へ進む。
ステップGS6において、課金支援サーバー122へ電子決済結果情報ERIを送信した後、ステップGS1へ戻る。送信先の課金支援サーバー122は、決済GW取引テーブルGTTに取引番号TNOに関連づけて記録されている課金支援サーバー識別情報CIDによって特定することができる。電子決済結果情報ERIには、取引番号TNOに関連づけられた決済結果情報PRI又は決済失敗情報NAIを含んでいる。
【0105】
次に決済サーバー126を主に
図18を参照しつつ説明する。
決済サーバー126は、決済GWサーバー118から決済処理要求としての決済実行情報PEIを受信した場合、少なくとも、支払元情報PAI、支払先情報PYI、及び料金情報CHIに基づいて、当該料金を支払元情報PAIによって特定される支払元PASから支払先情報PYIによって特定される支払先PYEへ料金情報CHIに基づく金額を移動させる決済処理STを実行する機能を有する。決済サーバー126において、決済処理STを行った場合であっても、実際の資金移動は後日行われるのが通例である。本明細書において、決済完了とは、実際に資金が移動されることではなく、電子決済において、資金移動に必要な処理が終了したことを意味する。
本実施例1において、決済サーバー126はコンピューターであり、少なくとも、決済サーバー演算装置242、決済サーバー記憶装置244、決済サーバー表示装置246、決済サーバー通信装置248、決済サーバー時計装置250、決済サーバー入力装置252、及び決済サーバーバスライン254を含んでいる。
【0106】
次に決済サーバー演算装置242を説明する。
決済サーバー演算装置242は、演算装置、ROM、RAM等によって構成され、ROMに記録されたプログラムに基づいて、RAMと適宜通信しつつ決済サーバー126を構成する各装置の機能
を発揮させる機能を有する。
【0107】
次に決済サーバー記憶装置244を説明する。
決済サーバー記憶装置244は、決済GWサーバー118と通信しつつ処理する中で必要な情報を記録する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。
【0108】
次に決済サーバー表示装置246を説明する。
決済サーバー表示装置246は、操作者とのインターフェース機能を有し、公知の表示装置(ディスプレイ)が用いられる。
【0109】
次に決済サーバー通信装置248を説明する。
決済サーバー通信装置248は、決済GWサーバー118との間で決済実行情報PEI又は決済結果情報PRIを、専用回線124を介して通信によって送信する機能を有し、公知の通信装置が用いられる。なお、専用回線124に限らない。
【0110】
次に決済サーバー時計装置250を説明する。
決済サーバー時計装置250は、決済サーバー126において用いる日時情報DTIを出力する機能を有し、公知の時計装置が用いられる。
【0111】
次に決済サーバー入力装置252を説明する。
決済サーバー入力装置252は、決済サーバー126において必要な情報を入力する機能を有し、公知のキーボードが用いられる。
決済サーバー表示装置246、決済サーバー入力装置252は、情報通信ネットワークを介して接続することで、操作者による遠隔操作、遠隔表示も可能である。
【0112】
次に決済サーバーバスライン254を説明する。
決済サーバーバスライン254は、決済サーバー126を構成する装置間の通信を行う機能を有し、公知のバスラインである。
【0113】
次に、決済サーバー126における作用を
図18(B)に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まずステップPS1において、決済GWサーバー118から決済実行情報PEIが出力されたか判別し、決済実行情報PEIを判別した場合ステップPS2へ進み、判別しない場合、ステップPS1をループする。換言すれば、決済実行情報PEIが出力されない場合、決済実行情報PEIの待ち状態となる。
ステップPS2において、受信した決済実行情報PEIを決済サーバー記憶装置244に記録した後、ステップPS3へ進む。
ステップPS3において、決済処理STを実行した後、ステップPS4へ進む。
ステップPS4において、決済GWサーバー118へ決済結果情報PRIを出力した後、ステップPS1へ戻る。決済結果情報PRIは、決済完了情報PCI又は決済失敗情報NAIの何れかである。なお、これらの処理は、取引番号TNOに紐付けて行われる。決済完了情報PCIは、決済実行サーバー117において決済が正常に行われた際に出力される情報であり、例えば値「1」である。決済失敗情報NAIは、決済実行サーバー117において決済が正常に行われなかった際に出力される情報であり、例えば値「0」である。
【0114】
次に、決済に必要な支払元PASの支払元情報PAIなど、決済に必要な情報やプログラムなどを、享受者端末機112が常に保管せずに、情報通信ネットワークに接続され、外部に配置された決済支援サーバー128に保管されている場合について説明する。享受者端末機112が決済に必要な情報やプログラムなどを保管していれば、決済支援サーバー128は必ずしも必要とは限らない。決済支援サーバー128を主に
図19を参照しつつ説明する。
決済支援サーバー128は、享受者端末機112からのダウンロード要求によって、当該享受者端末機112において用いるアプリケーションプログラムを提供すると共に、決済支援を利用する際に必要な記録や処理を行う機能を有する。
本実施例1において、決済支援サーバー128はコンピューターであり、少なくとも、決済支援サーバー演算装置312、決済支援サーバー記録装置314、決済支援サーバー表示装置316、決済支援サーバー通信装置318、決済支援サーバー時計装置320、決済支援サーバー入力装置322、及び決済支援サーバーバスライン324を含んでいる。
【0115】
次に決済支援サーバー演算装置312を説明する。
決済支援サーバー演算装置312は、演算装置、ROM、RAM等によって構成され、ROMに記録されたプログラムに基づいて、RAMと適宜通信しつつ決済支援サーバー128を構成する各装置の機能を発揮させる機能を有する。
【0116】
次に決済支援サーバー記録装置314を説明する。
決済支援サーバー記録装置314は、享受者端末機112と通信しつつ処理する中で必要な情報を記録する機能を有し、公知の記録装置が用いられる。決済支援サーバー記録装置314には決済支援テーブルAPTが記録される。当該決済支援テーブルAPTには、少なくとも、
図19(B)に示すように、享受者端末機識別情報RIDたる享受者メールアドレスBMA、及び決済アプリログイン情報LGIたる享受者メールアドレスBMA、享受者パスワードBPW、及び支払元情報PAI(支払元特定情報PSI)が記録される。本実施例1において、支払元情報PAIは、銀行口座情報であって、銀行名BKN、支店名BBN、口座種類BAK、及び口座番号BANである。しかし、支払元情報PAIは、クレジットカード番号、デビットカード番号、QRコード決済、電子メールアカウントとインターネットを利用した決済サービス、例えば、PayPal(登録商標)等、公知の料金の支払いが可能なシステムにおける支払元情報を用いることができる。
【0117】
次に決済支援サーバー表示装置316を説明する。
決済支援サーバー表示装置316は、操作者とのインターフェース機能を有し、公知の表示装置(ディスプレイ)が用いられる。
【0118】
次に決済支援サーバー通信装置318を説明する。
決済支援サーバー通信装置318は、享受者端末機112との間で公衆無線通信回線150を介して通信によって支払元情報PAI等の情報伝達する機能を有し、公知の通信装置が用いられる。本実施例1においては、少なくとも、支払元情報PAIを享受者端末機112へ送信する。
【0119】
次に決済支援サーバー時計装置320を説明する。
決済支援サーバー時計装置320は、決済支援サーバー128において用いる日時情報DTIを出力する機能を有し、公知の時計装置が用いられる。
【0120】
次に決済支援サーバー入力装置322を説明する。
決済支援サーバー入力装置322は、決済支援サーバー128において必要な情報を入力する機能を有し、公知のキーボードが用いられる。
決済支援サーバー表示装置316、決済支援サーバー入力装置322は、情報通信ネットワークを介して接続することで、操作者による遠隔操作、遠隔表示も可能である。
【0121】
次に決済支援サーバーバスライン324を説明する。
決済支援サーバーバスライン324は、決済支援サーバー128を構成する装置間の通信を行う機能を有し、公知のバスラインである。
【0122】
例えば、享受者端末機112から支払元情報PAIの送信要求があった場合、決済支援サーバー128は記録している支払元情報PAIを暗号化して送信する。
【0123】
なお、決済支援サーバー128の機能は、享受者端末機112、決済GWサーバー118、課金支援サーバー122等に代用させることができる。
【0124】
次に実施例1の自動サービス機器の電子決済システムの作用を
図20のフローチャートをも参照しつつ説明する。まず、機器端末機110には、アクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CIDが予め記録され、享受者端末機112には決済支援アプリPSAがインストールされ、決済アプリログイン情報LGIが予め記録されているものとする。なお、
図20のフローチャートにおいては、システム全体の作用を理解するために必要なステップの大部分を記載しているが、一部を省略している。
【0125】
まず、自動サービス機器102たるゲーム機106において、電源が投入され、ゲーム機制御装置132が作動を開始した場合、ステップAS1において、稼働可否情報出力装置142からの稼働可否信号AVSが変化したかを判別し、変化を判別した場合、ステップAS2へ進み、変化を判別しない場合ステップAS3へ進む。換言すれば、稼働可否信号AVSが、稼働可能信号POIの「1」から稼働不可信号IPIの「0」へ変化した場合、又は稼働不可信号IPIの「0」から稼働可能信号POIの「1」へ変化した場合、ステップAS2へ進む。
稼働可能信号POI「1」から稼働不可信号IPI「0」へ変化した場合、ステップAS2において、自動機識別情報AIDに関連づけて稼働不可信号IPIたる「0」を機器端末機110へ出力した後、稼働不可信号IPIたる「0」から稼働可能信号POIたる「1」へ変化した場合、稼働可能信号POIたる「1」を機器端末機110へ出力した後、ステップAS3へ進む。
ステップAS3において、課金可否信号出力装置153から課金可否信号CASが変化したか判別し、変化しない場合、ステップAS4へ進み、変化した場合ステップAS5へ進む。換言すれば、課金可否信号CASが、課金可能信号CCSたる「1」から課金禁止信号CPSたる「0」へ変化した場合、又は課金禁止信号CPSたる「0」から課金可能信号CCSたる「1」へ変化した場合、ステップAS5へ進み、変化しない場合ステップAS4へ進む。
ステップAS5において、自動機識別情報AIDに関連づけて、課金禁止信号CPSたる「0」、又は課金可能信号CCSたる「1」を機器端末機110へ送信した後、ステップAS4へ進む。
ステップAS4において、貨幣識別装置136から貨幣課金信号CHSが出力されたか判別し、貨幣課金信号CHSが判別された場合、ステップAS6へ進み、貨幣課金信号CHSが出力されない場合、ステップAS7へ進む。
ステップAS7において、電子決済起動装置148から電子決済課金信号ECSが出力されたか判別し、電子決済課金信号ECSを判別した場合、ステップAS6へ進み、判別しない場合、ステップAS1へ戻る。
【0126】
機器端末機110は、まず、ステップES0において、
図7(A)に示す、電子決済画面CSSを表示した後、ステップES1へ進む。
ステップES1において、ゲーム機106からの稼働可否信号AVSが変化したか判別し、稼働可否信号AVSが変化した場合、ステップES2へ進み、稼働可否信号AVSが変化しない場合ステップES3へ進む。
ステップES2において端末機識別情報TIDに紐付けて、稼働可能信号POIたる「0」、又は課金可能信号CCSたる「1」を課金支援サーバー122へ稼働可否情報AVIとして送信した後、ステップES3へ進む。
【0127】
課金支援サーバー122は、ステップCS1において、機器端末機110から受信した稼働可否情報AVI(端末機識別情報TIDに紐付けられた稼働可否信号AVSたる稼働可能信号POI又は稼働不能信号IPI)において、稼働不能信号IPIたる「0」を受信したことを判別した場合、ステップCS2において課金支援記録装置224における課金支援テーブルCSTに端末機識別情報TIDに紐付けて当該稼働不能信号IPIたる「0」を記録した後、ステップCS3へ進む。稼働可否情報AVIが稼働可能状態を表す稼働可能信号POIである「1」が含まれる場合、課金支援テーブルCSTに、端末機識別情報TIDに紐付けて「1」が記録される。なお、稼働不能状態を表す稼働不能信号IPIたる「0」は、自動サービス機器102からの出力だけでなく、インターネット通信回線116等の不通によっても出力されるものである。
【0128】
機器端末機110におけるステップES3において、自動サービス機器102のゲーム機制御装置132からの課金可否信号CASが変化したか判別し、課金可否信号CASが変化した場合、ステップES4へ進み、課金可否信号CASが変化しない場合ステップES7へ進む。
ステップES4において、課金支援サーバー122へ端末機識別情報TIDに紐付けられた課金可否信号CAS及び端末機日時情報EDTIを含む課金可否情報CAIを出力した後、ステップES5へ進む。課金可否情報CAIは、端末機識別情報TIDに紐付けられた課金可否信号CASである。課金可否信号CASは、課金可能情報CCIたる「1」、又は課金禁止信号CPSたる「0」である。
【0129】
課金支援サーバー122は、ステップCS3において、機器端末機110から出力された課金可否情報CAIに含まれる課金可否信号CASの変化を判別した場合、ステップCS5へ進み、課金支援テーブルCSTに、端末機識別情報TIDに紐付けて課金禁止信号CPSたる「0」又は課金可能信号CCSたる「1」、及び端末機日時情報EDTIを記録した後、課金可否信号CASの記録完了情報RCIを機器端末機110へ出力し、ステップCS4へ進む。
ステップCS4において、機器端末機110から電子決済の要求(決済予定情報SPI)を受信したか判別する。課金支援サーバー122は、決済予定情報SPIを判別した場合、課金支援記録装置224に当該決済予定情報SPIを一時的に記録した後、ステップCS6へ進む。
【0130】
機器端末機110におけるステップES5において、課金支援サーバー122から記録完了情報RCIが出力されたか判別し、判別した場合ステップES7へ進み、判別しない場合ステップES6へ進む。
ステップES6において、所定時間の間、記録完了情報RCIの待機状態になり、前記所定時間内に記録完了情報RCIを判別しない場合、エラーとしてステップES0へ戻る。ステップES5において、前記所定時間内に記録完了情報RCIを判別した場合、ステップES7へ進む。
ステップES7、ステップES9、又はステップES11において、電子決済起動釦151(100円選択釦1511、300円選択釦1513、又は500円選択釦1515)が操作(タップ)されたかの判別状態になり、電子決済処理ESC(
図20)の待機状態になる。電子決済起動釦151がタップされることにより、ステップES13へ進み、電子決済処理ESCが開始される。100円選択釦1511、300円選択釦1513、又は500円選択釦1515の何れかが所定時間内にタップされない場合、ステップES33からステップES0へ戻る。
【0131】
次ぎに享受者が電子決済を利用して、自動サービス機器102(ゲーム機106)のサービスを受ける場合の態様を
図10及び
図11をも参照して説明する。
享受者は、まず、機器端末機110における電子決済起動釦151を押動(タップ)し、電子決済要求操作EROをする。即ち、電子決済起動釦151としての100円選択釦1511、300円選択釦1513、又は500円選択釦1515の何れかをタップする。100円選択釦1511をタップした場合ステップES8へ進んだ後ステップES8において料金情報CHIが100円に設定された後ステップES13へ進み、300円選択釦1513をタップした場合ステップES9へ進んだ後ステップES10において料金情報CHIが300円に設定された後ステップES13へ進み、500円選択釦1515をタップした場合ステップES11へ進んだ後ステップES12において料金情報CHIが500円に設定された後ステップES13へ進む。
【0132】
機器端末機110におけるステップES13において、決済予定情報SPIを、機器端末機記憶装置158に記録すると共に、機器端末機記憶装置158に記録されている機器端末機テーブルTATに予め記録されているアクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CIDによって特定される課金支援サーバー122へ出力した後、ステップES14へ進む。決済予定情報SPIには、前述したように、端末機識別情報TIDに紐付けられて料金情報CHI、端末機日時情報EDTIが含まれ、更に、本実施例1においては、加盟店識別情報MID、サービス名情報SNI、稼働可否信号AVSの値、課金可否信号CASの値が含まれる。
【0133】
ステップES14において、取引情報記録装置170たるNFCタグ170Tに、ステップES8、ステップES10、又はステップES12において設定された料金情報CHIを記録させた後、ステップES15へ進む。
ステップES15において、機器端末機表示装置154に近接要求画面CRSを表示した後、ステップES16へ進む。近接要求画面CRSには、例えば、
図7(B)に示すように、「スマホをタッチして下さい。」のように、享受者端末機112の機器端末機表示装置154への近接を促す表示を行う。
【0134】
一方、享受者は、享受者端末機112を操作し、決済支援アプリPSAの起動釦(図示せず)をタップする。ステップBS1において起動釦(図示せず)のタップを判別した場合、ステップBS2へ進み、当該決済支援アプリPSAを起動し、
図10(B)に示すように、享受者端末機表示装置176に決済支援ログイン画面SLSを表示する。ステップBS3において決済アプリログイン情報LGI(
図8(C))たるメールアドレスBMA、及びステップBS4において享受者パスワードBPWの入力を求める。享受者端末機入力装置186を用いてそれらを入力した後、ログイン送信釦262をタップすることによりステップBS5へ進む。
ステップBS5において、これら決済アプリログイン情報LGIが正しいか享受者端末機記憶装置178に記録されているそれら情報と比較されて判別され、一致する場合、ステップBS6へ進み、不正である場合、ログイン画面SLSは終了され、ステップBS7において享受者端末機表示装置176に決済アプリログイン情報LGIが異なる旨を表示して後、決済支援アプリPSAのアイコン画面に戻る。
【0135】
なお、ステップBS1~BS5は、電子決済起動釦151をタップした後に実行することもできる。
図20におけるステップBS1~BS5は便宜的に表示したものである。
ステップBS6において、
図10(C)に示す近接促し画面CUSを表示した後、ステップBS8へ進む。
ステップBS8において、NFCリーダー188Nの機能をONにした後、ステップBS9へ進み、NFCタグ170Tとの通信が可能な状態にする。
【0136】
享受者は、機器端末機110において電子決済起動釦151をタップする電子決済要求操作ERO後に、機器端末機110の機器端末機表示装置154に表示された近接促し画面CUSに表示された「端末にタッチして下さい。」に促され、近接要求画面CRSが表示されている機器端末機表示装置154に、機器端末機110をタッチ又は近接させる。
【0137】
享受者端末機112が機器端末機110の機器端末機表示装置154にタッチ又は近接された場合、享受者端末機112に組み込まれたNFCリーダー188Nの通信範囲にNFCタグ170Tが入り、NFCリーダー188NとNFCタグ170Tの間で無線通信が行われる。
すなわち、ステップBS9において、取引情報記録装置170(NFCタグ170TのNFCタグ記録装置171M)において記録されている電子取引情報ETIを取得した後、ステップBS10へ進む。電子取引情報ETIには、少なくとも、支払先情報PYIたる端末機識別情報TID及びアクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CIDが含まれ、本実施例1においては、更に、端末機日時情報EDTI、料金情報CHI、サービス名情報SNI、及び加盟店識別情報MIDが含まれる。
ステップBS10において、取得した電子取引情報ETIを享受者端末機記憶装置178に記録される享受者取引テーブルBTTに記録した後、ステップBS11へ進む。
ステップBS11において、享受者端末機記憶装置178の享受者端末機テーブルRTTに記録されている支払元情報PAIを取得した後、ステップBS12へ進む。
【0138】
ステップBS12において、支払元情報PAIを取得したか判別し、支払元情報PAIを取得した場合ステップBS14へ進み、支払元情報PAIを取得しない場合ステップBS13へ進む。
ステップBS13において、支払元情報PAIの要求後所定時間が経過したか判別し、所定時間を経過しない場合ステップBS12へ戻り、所定時間を経過した場合、処理エラーとしてステップBS1へ戻る。
ステップBS14において、支払元情報PAIを、ステップBS9において新たに受信した電子取引情報ETIに含まれる端末機識別情報TIDに紐付けて享受者取引テーブルBTTに記録した後、ステップBS15へ進む。
【0139】
ステップBS15において、享受者端末機112は取引情報PTI(支払元特定情報PSI(支払元情報PAI)及び電子取引情報ETI)を課金支援サーバー122へ出力した後、ステップBS16へ進む。出力先の課金支援サーバー122は、NFCリーダー188Nによって受信した電子取引情報ETIに含まれるアクセス先情報ACIたる課金支援サーバー識別情報CIDを用いて特定することができる。取引情報PTIには、少なくとも、電子取引情報ETI(少なくとも、端末機識別情報TID、端末機日時情報EDTI、料金情報CHI)及び支払元PASを特定出来る支払元特定情報PSI(支払元情報PAI)を含み、本実施例1においては、更に、享受者端末機識別情報RIDたる享受者メールアドレスBMA、サービス名情報SNI、及び加盟店識別情報MIDを含んでいる。
また、決済支援アプリPSAの利用に認証が必ずしも必要とは限らない。享受者端末機112は、NFCリーダー188Nによって、機器端末機110から決済の対象のゲーム機106を特定する情報(端末機識別情報TID他)と、アクセス先に関する情報(アクセス先情報ACI)を取得する。享受者端末機112は、アクセス先に関する情報を取得後、アクセス先にアクセスし、取得した決済の対象のゲーム機106を特定する情報と、決済に必要な支払元PASを特定する情報(支払元特定情報PSI)を送信する。アクセス先は課金支援サーバー122内にあり、取得した決済の対象となるゲーム機106を特定する情報(支払先PYIを特定する情報(支払先特定情報PII)を含む)と支払元PASを特定する情報と、課金支援サーバー122に記録されている決済の対象となるゲーム機106の情報(料金の情報(料金情報CHI)を含む)に基づき、料金を決済する要求を決済実行サーバー117に要求する。必ずしも、決済支援アプリPSAを用いなくとも、例えば、享受者端末機112は、機器端末機110から電子取引情報ETIを取得した後、汎用のWebブラウザーによってアクセス先情報ACIに基づき課金支援サーバー122によって管理されている決済用のWebページにアクセスし、アクセス先に取引情報PTIを送信するように制御しても良い。課金支援サーバー122は、決済の要求と必要な情報を取得後、決済実行サーバー117に決済実行情報PEIを送信する。また、享受者端末機112は、必要に応じて、決済に必要な情報を享受者端末機入力装置186から入力することもできる様にしても良い。
【0140】
一方、課金支援サーバー122におけるステップCS6において、取引番号発生装置220が予め定められた所定の規則に基づいて取引番号TNOを出力した後、ステップCS7へ進む。
ステップCS7において、享受者端末機112からの取引情報PTIの受信を判別した場合、ステップCS9へ進み、取引情報PTIの受信を判別しない場合、ステップCS8へ進む。ステップCS8において、所定時間内に取引情報PTIを判別しない場合、エラーとしてステップCS1へ戻り、所定時間内である場合ステップCS7へ戻る。
ステップCS9において、課金端末機取引テーブルETTに受信した取引予定情報SPIに含まれる情報を記録した後、ステップCS10へ進む。即ち、ステップCS9において、課金端末機取引テーブルETTに、ステップCS7において発生させた取引番号TNOに紐付けて端末機識別情報TID、端末機日時情報EDTI、料金情報CHI、加盟店識別情報MID、サービス名情報SNI、出力時点での課金支援テーブルCSTにおける稼働可否信号AVS、及び課金可否信号CASが記録された後、ステップCS10へ進む。
ステップCS10において、課金享受者取引テーブルCBTに受信した取引情報PTIを記録した後、ステップCS11へ進む。即ち、取引情報PTIに含まれている端末機識別情報TIDに紐付けて、ステップCS7において発生させた取引番号TNO、取引情報PTIに含まれている料金情報CHI、端末機日時情報EDTI、支払元情報PAI、アクセス先情報ACDたる課金支援サーバー識別情報CID、享受者メールアドレスBMA、サービス名情報SNI、及び加盟店識別情報MIDを記録する。
ステップCS11において、新たに受信し、課金享受者取引テーブルCBTに記録されている取引情報PTIと、課金端末機取引テーブルETTに記録されている取引予定情報SPIを比較し、当該取引情報PTIと取引予定情報SPIが対応する場合、真正の取引であると判別し、ステップCS12へ進む。取引情報PTIと取引予定情報SPIとの比較は、課金端末機取引テーブルETTに記録されている取引番号TNOと課金享受者取引テーブルCBTに記録されている取引番号TNOが一致する場合、真正の取引であると判別できる。対応する取引であるかの判別は、取引番号TNOを含めずに、課金享受者取引テーブルCBTと課金端末機取引テーブルETTに記録されている、少なくとも、端末機識別情報TID、及び端末機日時情報EDTIが一致する場合、その他の方法で対応する決済であると判別することができる。また、対応する取引であるかの判別には、料金情報CHIも含めることが好ましい。端末機識別情報TIDと端末機日時情報EDTIが一致しない場合等の対応する取引と判別出来ない場合、ステップCS13へ進み、取引不能情報UAIを享受者端末機112又は機器端末機110へ出力した後、ステップCS1へ戻る。
【0141】
享受者端末機112におけるステップBS16において、取引不能情報UAIを判別した場合、ステップBS17へ進み、取引不能情報UAIを判別しない場合、ステップBS18へ進む。
ステップBS17において、取引が出来ない(稼働できない)旨を享受者端末機表示装置176に表示した後、ステップBS1へ戻る。
【0142】
機器端末機110におけるステップES19において、取引不能情報UAIを判別した場合、ステップES20へ進み、取引不能情報UAIを判別しない場合、ステップES21へ進む。
ステップES20において、取引が出来ない(取引不能である)旨を機器端末機表示装置154に表示した後、ステップES0へ戻る。
【0143】
一方、課金支援サーバー122のステップCS12において、課金支援テーブルCSTにおける、同一端末機識別情報TIDに紐付けられて記録されている課金可否信号CASが、課金可能信号CCSの「1」であるか、課金禁止信号CPSの「0」であるか判別し、課金禁止である「0」である場合、ステップCS15(
図14)に進んだ後、ステップCS14へ進み、課金禁止でない「1」である場合、ステップCS14へ進む。
ステップCS15において、課金禁止中情報UCIを機器端末機110、又は享受者端末機112へ出力した後、ステップCS14へ進む。
【0144】
機器端末機110におけるステップES21において、課金禁止中情報UCIを判別した場合、ステップES22へ進み、課金禁止中情報UCIを判別しない場合、ステップES23へ進む。
ステップES22において、課金が出来ない旨を機器端末機表示装置154に表示した後、ステップES23へ進む。
【0145】
また、享受者端末機112におけるステップBS18において、課金禁止中情報UCIを判別した場合、ステップBS19へ進み、課金禁止中情報UCIを判別しない場合、ステップBS20へ進む。
ステップBS19において、課金禁止中である旨を享受者端末機表示装置176に表示した後、ステップBS20へ進む。
【0146】
一方、課金支援サーバー122のステップCS14において、決済確認情報SCIを享受者端末機112へ出力した後、ステップCS16へ進む。決済確認情報SCIには、少なくとも、料金情報CHIを含む。本実施例1においては、更に、加盟店名MNA、端末機識別情報TID、サービス名情報SNIを含んでいる。ここで、ステップCS14、ステップCS16、ステップCS18の処理は、使用者の決済の確認が不要の場合は、省略することができる。
【0147】
享受者端末機112におけるステップBS20において、課金支援サーバー122から出力された決済確認情報SCIを判別した場合、ステップBS21へ進み、
図10(D)に示す取引確認画面TCSを享受者端末機表示装置176に表示した後、ステップBS23へ進み、決済確認情報SCIを判別しない場合、ステップBS22へ進む。取引確認画面TCSには、加盟店名MNA、端末機識別情報TID、サービス名情報SNI、および料金情報CHI(本実施例1においては100円)、並びに確認釦274、及び確認キャンセル釦276が表示される。
ステップBS22において、ステップBS20に進んでから所定時間を経過したか判別し、所定時間を経過していない場合ステップBS20へ戻り、所定時間を経過した場合、ステップBS1へ戻る。
ここで、享受者が100円を支払うことを了承した証として確認釦274をタップする。
ステップBS23において、確認釦274のタップを判別した場合、ステップBS24へ進み、取引要求情報TRIを課金支援サーバー122へ出力する。
なお、ステップBS20からステップBS24の処理については、省略しても良い。決済を確認する処理であるが、確認部分を省略することもできる。ステップBS15の処理において取引情報PTIを出力した後、ステップBS16~ステップBS19を実行し、課金支援サーバー122及び決済実行サーバー117によって決済処理STを実行し、その結果を取得するステップBS26に移行する処理でも良い。また、ステップBS16~ステップBS19は、他の工程において実行することができる。
【0148】
課金支援サーバー122におけるステップCS16において、取引要求情報TRIを判別した場合、ステップCS17へ進む。
ステップCS17において、決済実行情報PEIを決済実行サーバー117へ出力した後、ステップCS19へ進む。決済実行情報PEIには、支払元PASを特定するための支払元情報PAI、支払先PYEを特定するための支払先情報PYI、料金情報CHI、及び取引番号TNOを含んでいる。ステップCS16において、取引要求情報TRIを判別しない場合、ステップCS18へ進み、ステップCS16へ進んだ後所定時間経過したか判別し、経過していない場合、ステップCS16へ戻り、所定時間経過した場合、決済完了の意思が無いとみなしてステップCS1へ戻る。
【0149】
決済GWサーバー118におけるステップGS1において、課金支援サーバー122からの決済実行情報PEIを判別した場合、ステップGS2へ進み、決済実行情報PEIに含まれる必要な情報を決済GW取引テーブルGTTに、取引番号TNOに紐付けて記録した後、ステップGS3へ進む。
ステップGS3において、決済サーバー126へ決済実行情報PEIを出力した後、ステップGS4へ進む。決済実行情報PEIには、支払元特定情報PSIたる支払元情報PAI、支払先情報PYI、及び料金情報CHIを含んでいる。
【0150】
決済サーバー126におけるステップPS1において、決済GWサーバー118から出力された決済実行情報PEIを判別した場合、ステップPS2へ進み、受信した決済実行情報PEIを決済サーバー記憶装置244に記録した後、ステップPS3へ進む。
ステップPS3において、支払元情報PAIによって特定される支払元PASから、支払先情報PYIによって特定される支払先PYEへ、料金情報CHIに相当する金額を送金する決済処理STを実行した後、ステップPS4へ進む。
ステップPS4において、決済結果情報PRIを決済GWサーバー118へ出力する。決済結果情報PRIは、取引番号TNOに決済処理結果が紐付けられた情報である。決済処理結果は、決裁処理が完了した場合決済完了情報PCIであり、支払元情報PAIが存在しない場合等決済処理STが完了しなかった場合決済失敗情報NAIである。換言すれば、決済結果情報PRIは、取引番号TNOに紐付けられた決済完了情報PCIの「1」又は決済失敗情報NAIの「0」の情報である。例えば、「1」は決済完了を表し、「0」は決済失敗を表す。なお、決済サーバー126における決済処理STにおいて、実際に資金は未移動である場合であっても、実際に資金が移動したと見なせる所定の条件を満たす場合、既に資金が移動されたものとして処理することができる。
【0151】
決済GWサーバー118におけるステップGS4において、決済結果情報PRI(取引番号TNOに紐付けられた情報「1」又は「0」)の受信を判別した場合、ステップGS5へ進む。
ステップGS5において、受信した決済結果情報PRIを決済GW取引テーブルGTTに記録した後、ステップGS6へ進む。即ち、受信した取引番号TNOと同一のテーブルに、決済結果たる情報「1」又は「0」を記録する。
ステップGS6において、課金支援サーバー122に対し、電子決済結果情報ERIを出力した後、ステップGS1へ戻る。電子決済結果情報ERIには、電子決済が行われた取引番号TNOに紐付けされた、少なくとも、決済結果情報PRI(決済完了情報PCI又は決済失敗情報NAI)を含んでいる。
【0152】
課金支援サーバー122におけるステップCS19において、決済GWサーバー118から出力された電子決済結果情報ERIを判別した場合、ステップCS20へ進む。
ステップCS20において、受信した電子決済結果情報ERIを課金端末機取引テーブルETTにおいて、既に記録されている当該取引に係る取引番号TNOに紐付けて記録すると共に、当該取引番号TNOに係る端末機識別情報TIDに係る機器端末機110、及び当該取引番号TNOに係る享受者端末機識別情報RIDによって特定される享受者端末機112へ電子決済課金情報EPI(決済完了情報PCI又は決済失敗情報NAI)を出力すると共に、課金端末機取引テーブルETTに記録する。享受者端末機112への電子決済課金情報EPIの出力は、課金享受者取引テーブルCBTに記録されている享受者メールアドレスBMA宛て送信することもできる。
【0153】
機器端末機110におけるステップES23において、課金支援サーバー122から出力された電子決済課金情報EPIを判別した場合、スッテプES24へ進み、電子決済課金情報EPIを判別しない場合、ステップES25へ進む。
ステップES25において、電子決済課金情報EPIの待機時間が所定時間を超えたか判別し、所定時間を超えた場合処理エラーであるとしてステップES0へ戻り、所定時間を超えない場合はステップES23へ戻り、電子決済課金情報EPIの待機モードになる。
ステップES24において、電子決済課金情報EPIが決済完了情報PCIの「1」である場合、ステップES26へ進み、決済失敗情報NAIの「0」である場合、ステップES27へ進む。
ステップES27において、決済失敗情報NAIを機器端末機表示装置154に所定時間表示した後、ステップES0へ戻る。
ステップES26において、電子決済結果画面ERSを機器端末機表示装置154に表示した後、ステップES28へ進む。電子決済結果画面ERSには、電子決済された金額が表示される。
ステップES28において、電子決済課金信号ECSを自動サービス機器102へ出力した後、ステップES29へ進む。
【0154】
ゲーム機制御装置132におけるステップAS7において、電子決済課金信号ECSを判別した場合、ステップAS6へ進む。
ステップAS6において、ゲーム用ハードウエア134を作動させて所定のゲームを開始させた後、ステップAS8へ進む。
ステップAS8において、稼働中信号RNSを機器端末機110へ出力した後、ステップAS1へ戻る。
【0155】
機器端末機110におけるステップES29において、稼働中信号RNSを判別した場合、ステップES30へ進み、当該ステップES30において端末機識別情報TIDに紐付けて電子課金結果情報ECRIを課金支援サーバー122へ出力する。換言すれば、ゲーム機106が正常に稼働を開始した場合、取引番号TNOと稼働中信号RNSが電子課金結果情報ECRIとして課金支援サーバー122へ出力される。ステップES29において、稼働中信号RNSを判別しない場合ステップES31へ進み、ステップES29へ進行してから所定時間内であるか判別し、当該所定時間内である場合ステップES29へ戻り、所定時間を経過した場合、ステップES32へ進む。換言すれば、所定時間の間に稼働中信号RNSを受信しなかった場合、ステップES32へ進み、取引番号TNOに関連づけられた稼働失敗情報AFIの「0」が課金支援サーバー122へ出力される。
【0156】
課金支援サーバー122におけるステップCS22において、電子課金結果情報ECRI又は稼働失敗情報AFIを判別した場合、ステップCS23へ進み、電子課金結果情報ECRI又は稼働失敗情報AFIを判別しない場合、ステップCS24へ進む。
ステップCS24において、ステップCS22へ進んだ後所定時間経過したか判別し、経過していない場合、ステップCS22へ戻り、経過した場合、稼働が失敗したとみなしてステップCS25へ進む。
ステップCS24において、稼働失敗情報AFIたる「0」を出力してステップCS23へ進む。
ステップCS23において、電子課金結果情報ECRIである場合、課金端末機取引テーブルETTに、取引番号TNOに紐付けて電子課金結果情報ECRIたる値「1」を記録した後、ステップCS1へ戻る。
ステップCS23において、稼働失敗情報AFIである場合、課金端末機取引テーブルETTに、取引番号TNOに紐付けて稼働失敗情報AFIたる値「0」を記録した後、ステップCS1へ戻る。
したがって、課金端末機取引テーブルETTには、端末機識別情報TIDに紐付けられて、取引番号TNO、端末取引日時情報EDTI、料金情報CHI、加盟店識別情報MID、サービス名情報SNI、稼働可否信号AVS、課金可否信号CAS、電子決済結果情報ERI、電子決済課金情報EPI、及び電子課金結果情報ECRI又は稼働失敗情報AFIが記録されるので、ログ情報として用いることが出来る。
【0157】
享受者端末機112におけるステップBS26において、課金支援サーバー122から電子決済課金情報EPIを受信したか判別し、当該電子決済課金情報EPIを受信した場合、ステップBS27へ進む
ステップBS27において、受信した電子決済課金情報EPIを享受者端末機記憶装置178に記録した後、ステップBS29へ進み、受信した電子決済課金情報EPIを、例えば、
図11に示す電子決済失敗画面FAS、又は電子決済結果画面ERSを享受者端末機表示装置176に表示し、ステップBS30へ進む。電子決済失敗画面FASには、例えば、
図11(A)に示すように「決済をすることができません」を表示させ、電子決済結果画面ERSには、例えば、
図11(B)に示すように、「100円をクレジットから支払ました。」を表示させる。
享受者は、当該享受者端末機表示装置176の表示を見て、ゲーム料金が電子決済されたこと、又は電子決済されなかったことを確認できる。
ステップBS30において、電子決済課金情報EPIを、享受者端末機表示装置176に所定時間表示した後、ステップBS1へ戻る。
【0158】
なお、決済支援アプリPSAは、Webブラウザーを通じた享受者端末機112からのリクエストを情報通信ネットワーク上のサーバーが処理し、当該サーバーが処理結果を提供することで享受者端末機112に動的な機能を提供するWebアプリケーションソフトであっても、決済専用のアプリケーションソフトであってもよい。
なお、タブレット型パーソナルコンピュータ286等の享受者端末機112を、インターネット通信回線116を介して課金支援サーバー122と接続することにより、課金享受者取引テーブルCBT等の記録情報を参照し、電子決済の状況を確認することができ、享受者とのトラブル解消に用いることができる。
【0159】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0160】
102 自動サービス機器
106 ゲーム機
110 自動サービス機器端末機(機器端末機)
112 享受者端末機
116 情報通信ネットワーク(インターネット通信回線)
117 決済実行サーバー
122 課金支援サーバー
170 取引情報記録装置
148 電子決済課金信号を出力する出力手段(電子決済起動装置)
153 課金可否信号出力装置
158 課金可否信号を記憶する記憶手段(機器端末機記憶装置)
170T NFCタグ
188 入手装置
188N NFCリーダー
200 無線通信手段
ACI アクセス先情報
AID 自動サービス機器を特定する情報(自動機識別情報)
CAS 課金可否信号
CPS 課金禁止信号
CHI 料金情報
CPI 課金禁止情報
ECS 電子決済課金信号
EPI 電子決済課金情報
ERI 決済結果を表す情報(電子決済結果情報)
ETI 電子取引情報
PAI 支払元情報
PEI 決済実行情報
PAI 支払元情報
PTI 取引情報
PYI 支払先情報
SPI 決済予定情報
ST 決済処理
TID 自動サービス機器端末機を特定する情報(端末機識別情報)