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特開2025-3533カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置
<図1>
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図1
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図2
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図3
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図4
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図5
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図6
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図7
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図8
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図9
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図10
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図11
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図12
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図13
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図14
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図15
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図16
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図17
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図18
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図19
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図20
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図21
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図22
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図23
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図24
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図25
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図26
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図27
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図28
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図29
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図30
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図31
  • 特開-カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置 図32
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003533
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20241226BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20241226BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20241226BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20241226BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
A24F40/51
A24F40/50
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024184054
(22)【出願日】2024-10-18
(62)【分割の表示】P 2023085141の分割
【原出願日】2019-03-08
(31)【優先権主張番号】18161075.9
(32)【優先日】2018-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ボルヘス ミゲル
(72)【発明者】
【氏名】フリンジェリ ジャン リュック
(72)【発明者】
【氏名】メルツィ イラリオ
(72)【発明者】
【氏名】ポッツィ ステファノ ピエトロ
(72)【発明者】
【氏名】シルヴァーノ アルベルト
(57)【要約】
【課題】カバー要素センサーを備えるエアロゾル発生装置を提供する。
【解決手段】ハウジングと、エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみと、ハウジングによって少なくとも部分的に画定される開口部とを備える、エアロゾル発生装置が提供される。開口部は、開口部を通してくぼみの中にエアロゾル発生物品を挿入するために、くぼみの端に位置付けられる。また、エアロゾル発生装置は、カバー要素が開口部を少なくとも部分的に覆う閉位置と、開口部が少なくとも部分的に覆われていない開位置との間でハウジングに対して移動するように配置されたカバー要素を備える。エアロゾル発生装置はまた、開口部に対するカバー要素の位置を示す電気信号を提供するように配置されたセンサーを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
ハウジングと、
エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみと、
前記ハウジングによって少なくとも部分的に画定される開口部であって、前記開口部を通して前記くぼみの中にエアロゾル発生物品を挿入するために前記くぼみの端に位置付けられる、開口部と、
前記開口部を少なくとも部分的に覆う閉位置と前記開口部が少なくとも部分的に覆われていない開位置との間で前記ハウジングに対して移動するように配置されたカバー要素と、
前記開口部に対する前記カバー要素の位置を示す電気信号を提供するように配置されたセンサーと、
前記カバー要素が前記閉位置と前記開位置との間で移動する時、前記センサーに対して移動するように配置されたインジケータ要素であって、前記センサーによって提供される前記電気信号が、前記センサーに対する前記インジケータ要素の位置によって判定される、インジケータ要素と、
機械的リンク機構であって、前記インジケータ要素が前記カバー要素に対して移動するように配置され、前記機械的リンク機構が前記閉位置と前記開位置との間の前記カバー要素の移動を前記センサーに対する前記インジケータ要素の移動に転換するように配置される機械的リンク機構と、を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記カバー要素が、前記閉位置と前記開位置との間で前記ハウジングに対して回転可能であり、前記機械的リンク機構が、カムおよびギアのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記カバー要素が、カバー部分および前記カバー部分から延びるシャフト部分を含み、前記カバー部分が、前記カバー要素が前記閉位置にある時に前記開口部を少なくとも部分的に覆うように配置され、前記シャフト部分が前記ハウジング内に受けられる、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記機械的リンク機構が、前記カバー要素の前記シャフト部分に接続されたカムおよびギアのうちの少なくとも一つを含む、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記インジケータ要素が、カム、カム従動子、およびギアのうちの少なくとも一つを含む、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記インジケータ要素が磁性材料を含み、前記センサーがリードスイッチおよびホール効果センサーのうちの少なくとも一つを含む、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記インジケータ要素が光学表面を含み、前記センサーが光学センサーを含む、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記光学センサーが光トランスミッタおよび光レシーバを備える、請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記ハウジングが、第一のハウジングおよび前記第一のハウジングに取り外し可能に取り付けられるように配置された第二のハウジングを含み、前記開口部が前記第二のハウジングによって少なくとも部分的に画定され、前記カバー要素が前記閉位置と前記開位置との間で前記第二のハウジングに対して移動するように配置される、請求項1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記センサーが前記第一のハウジング内に位置付けられる、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記センサーが、前記第二のハウジングが前記第一のハウジングから取り外されたことを示す電気信号、および前記第二のハウジングが前記第一のハウジングに取り付けられたことを示す電気信号のうちの少なくとも一つを提供するように配置される、請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
コントローラと、エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられた時に前記エアロゾル発生物品を加熱するように配置された電気ヒーターと、をさらに備え、前記コントローラが、前記センサーから受信した信号に応答して、前記電気ヒーターへの電力供給を制御するように配置される、請求項1~11のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
請求項1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品を備え、前記エアロゾル発生物品がエアロゾル形成基体を含む、エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動可能なカバー要素と、カバー要素の位置を示す電気信号を提供するように配置されたセンサーとを備えるエアロゾル発生装置に関する。本発明はまた、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品を備えるエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生システムの一つのタイプは、電気的に作動する喫煙システムである。公知の手持ち式の電気的に作動する喫煙システムは一般に、電池と、制御電子回路と、エアロゾル発生装置で使用するために特別に設計されたエアロゾル発生物品を加熱するための電気ヒーターとを備えるエアロゾル発生装置を備える。一部の実施例において、エアロゾル発生物品は、たばこロッドまたはたばこプラグなどのエアロゾル形成基体を備え、またエアロゾル発生装置の中に収容されたヒーターは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の中へと挿入された時に、エアロゾル形成基体の中へと挿入される、またはその周りに配置される。代替的な電気的に作動する喫煙システムでは、エアロゾル発生物品は、容器に入っていないたばこなどのエアロゾル形成基体を収容するカプセルを備えてもよい。
【0003】
公知の電気的に作動する喫煙システムにおいて、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置のくぼみ内に受けられうる。一部のエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置が使用されていない時に、ユーザーがくぼみの開口部上で摺動させうるスライド式カバーを備えうる。しかしながら、一般的には、こうしたカバーの機能は制限される。例えば、カバーは一般的に手動で動作し、エアロゾル発生装置の任意のその他の要素とは相互作用しない。
【0004】
エアロゾル発生装置の改善された動作を容易にするカバー要素を備えるエアロゾル発生装置を提供することが望ましいことになる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第一の態様によると、ハウジングと、エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみと、ハウジングによって少なくとも部分的に画定される開口部とを備える、エアロゾル発生装置が提供される。開口部は、開口部を通してくぼみの中にエアロゾル発生物品を挿入するためにくぼみの端に位置付けられる。また、エアロゾル発生装置は、カバー要素が開口部を少なくとも部分的に覆う閉位置と、開口部が少なくとも部分的に覆われていない開位置との間でハウジングに対して移動するように配置されたカバー要素を備える。エアロゾル発生装置はまた、開口部に対するカバー要素の位置を示す電気信号を提供するように配置されたセンサーを備える。
【0006】
有利なことに、センサーによって提供される電気信号は、カバー要素の位置に応じてエアロゾル発生装置のその他の要素の動作を容易にする。例えば、本明細書に記載の一部の実施形態では、エアロゾル発生装置は、電気ヒーターを備えてもよく、電気ヒーターの動作は、センサーによって提供される信号に依存している。
【0007】
センサーは、センサーに対するカバー要素の位置を直接的に感知するように配置されうる。
【0008】
エアロゾル発生装置は、カバー要素が閉位置と開位置との間で移動した時にセンサーに対して移動するように配置されたインジケータ要素を備えてもよく、センサーによって提供される電気信号は、センサーに対するインジケータ要素の位置によって判定される。有利なことに、インジケータ要素は、センサーによる感知のために最適化されうる。例えば、インジケータ要素は、センサーによる感知のために最適化されうるサイズ、形状、および材料のうちの少なくとも一つを含みうる。
【0009】
インジケータ要素は、カバー要素に接続されうる。インジケータ要素は、カバー要素に直接的に接続されてもよい。インジケータ要素は、カバー要素と一体的に形成されてもよい。インジケータ要素は、カバー要素とは別個に形成されて、カバー要素に取り付けられてもよい。例えば、インジケータ要素は、接着剤、締り嵌めおよび溶接のうちの少なくとも一つによってカバー要素に取り付けられてもよい。
【0010】
インジケータ要素は、センサーおよびカバー要素に対して移動するように配置されうる。例えば、エアロゾル発生装置は、閉位置と開位置との間のカバー要素の移動をセンサーに対するインジケータ要素の移動に転換するように配置された機械的リンク機構を備えうる。
【0011】
有利なことに、機械的リンク機構は、エアロゾル発生装置内のカバー要素、インジケータ要素、およびセンサーの望ましい位置決めを容易にしうる。
【0012】
有利なことに、機械的リンク機構は、カバー要素の望ましい運動をインジケータ要素の異なる運動に転換しうるが、インジケータ要素の異なる運動は、センサーによる感知のために最適化されている。例えば、機械的リンク機構は、カバー要素の回転運動をセンサーに対するインジケータ要素の並進運動に転換しうる。
【0013】
カバー要素は、閉位置と開位置との間でハウジングに対して回転可能でありうる。有利なことに、回転可能なカバー要素は、スライド式カバー要素よりもユーザーにとって動作させやすい場合がある。例えば、ユーザーが片手でエアロゾル発生装置を保持する場合に、同じ手の親指の回転移動は、摺動運動よりも自然な動きとなりうる。従って、有利なことに、回転可能なカバー要素は、片手でエアロゾル発生装置を保持してカバー要素を動作させることを容易にする。有利なことに、片手でエアロゾル発生装置を保持してカバー要素を動作させることは、エアロゾル発生物品をくぼみの中に挿入することを容易にする。例えば、ユーザーは、エアロゾル発生装置を一方の手で保持して、同じ手でカバー要素を動作させると同時に、残りの手を使用してエアロゾル発生物品を保持して、エアロゾル発生物品をくぼみの中に挿入しうる。公知の装置では、ユーザーがエアロゾル発生装置を保持するために両手を使用すること、およびユーザーが物品を取り出して装置の中に挿入する前にカバー要素を動作させることが必要である。
【0014】
機械的リンク機構は、カムおよびギアのうちの少なくとも一つを含みうる。
【0015】
カバー要素は、カバー部分およびカバー部分から延びるシャフト部分を含むことが好ましく、カバー部分は、カバー要素が閉位置にある時に開口部を少なくとも部分的に覆うように配置され、シャフト部分はハウジング内に受けられている。有利なことに、シャフト部分は、閉位置と開位置との間のカバー要素の回転を容易にしうる。
【0016】
カバー部分およびシャフト部分は、別個に形成されて、相互に取り付けられうる。例えば、カバー部分およびシャフト部分は、接着剤、締まり嵌め、および溶接のうちの少なくとも一つを使用して相互に取り付けられうる。
【0017】
カバー部分およびシャフト部分は一体的に形成されてもよい。例えば、カバー部分およびシャフト部分は、成形プロセスを使用して単一の片として形成されてもよい。
【0018】
カバー部分は実質的に平面であってもよい。カバー部分は円盤形状であってもよい。
【0019】
シャフト部分は、カバー部分に対して直交するように延びることが好ましい。
【0020】
エアロゾル発生装置が機械的リンク機構を備える実施形態では、機械的リンク機構は、カバー要素のシャフト部分に接続されたカムおよびギアのうちの少なくとも一つを含みうる。
【0021】
シャフト部分は、別個に形成されて、カムおよびギアのうちの少なくとも一つに取り付けられてもよい。例えば、シャフト部分は、接着剤、締まり嵌め、および溶接のうちの少なくとも一つを使用してカムおよびギアのうちの少なくとも一つに取り付けられうる。
【0022】
シャフト部分は、カムおよびギアのうちの少なくとも一つと一体的に形成されうる。例えば、シャフト部分と、カムおよびギアのうちの少なくとも一つとは、成形プロセスを使用して単一の片として形成されてもよい。
【0023】
エアロゾル発生装置が機械的リンク機構を備える実施形態では、インジケータ要素は、カム、カム従動子およびギアのうちの少なくとも一つを含みうる。
【0024】
エアロゾル発生装置が機械的リンク機構を備える実施形態では、インジケータ要素は、カム、カム従動子、およびギアのうちの少なくとも一つに接続されうる。インジケータ要素は、カム、カム従動子またはギアと一体的に形成されてもよい。インジケータ要素は、カム、カム従動子またはギアとは別個に形成されて、カム、カム従動子またはギアに取り付けられてもよい。例えば、インジケータ要素は、接着剤、締り嵌めおよび溶接のうちの少なくとも一つによって、カム、カム従動子またはギアに取り付けられてもよい。
【0025】
エアロゾル発生装置は、カバー要素を開位置から離れるように、かつ閉位置に向かって付勢するように配置された付勢機構を備えることが好ましい。有利なことに、付勢機構は、ユーザーがカバー要素を閉位置へと手動で移動させる必要性を除去しうる。有利なことに、付勢機構は、カバー要素が偶発的に閉位置から離れるように、かつ開位置に向かって移動するリスクを低減しうる。有利なことに、使用中、付勢機構は、カバー要素をくぼみ内に受けられたエアロゾル発生物品に対して付勢し、これにより使用中のエアロゾル発生物品の移動を阻止しうる。
【0026】
エアロゾル発生装置が機械的リンク機構を備える実施形態では、機械的リンク機構は付勢機構を含みうる。
【0027】
付勢機構はねじりばねを含みうる。有利なことに、ねじりばねは、回転可能なカバー要素を開位置から離れるよう、かつ閉位置に向かって付勢するために、回転付勢力を提供するのに特に適しうる。回転付勢力はトルクとも呼ばれうる。
【0028】
カバー要素がシャフト部分を含む実施形態では、ねじりばねは、シャフト部分に直接的に作用するように配置されうる。例えば、カバー要素は、シャフト部分から延びて、ねじりばねの端と係合するように配置されたタブを含みうる。
【0029】
付勢機構は、カバー要素のシャフト部分に接続された第一のギア、およびねじりばねに接続された第二のギアを含んでもよく、第一のギアは第二のギアと係合してトルクをねじりばねからシャフト部分へと並進移動させる。
【0030】
第一のギアおよびシャフト部分は、別個に形成されて、相互に取り付けられうる。例えば、第一のギアおよびシャフト部分は、接着剤、締まり嵌め、および溶接のうちの少なくとも一つを使用して相互に取り付けられうる。
【0031】
第一のギアおよびシャフト部分は、一体的に形成されうる。例えば、第一のギアおよびシャフト部分は、成形プロセスを使用して単一の片として形成されうる。
【0032】
付勢機構は、ねじりばねが少なくとも部分的に受けられるばねホルダーを含んでもよく、ばねホルダーの外表面の少なくとも一部分は第二のギアを形成する。
【0033】
ねじりばねは、締まり嵌めによってばねホルダー内に保持されうる。
【0034】
付勢機構は、カム面を含んでもよく、ばねホルダーは、カム面と係合して、ばねホルダーがカム面に対して回転する時にカム従動子として機能する。ばねホルダーおよびカム面は、カバー要素の回転中にばねホルダーが回転する時に、ばねホルダーがセンサーに対して移動するように配置されることが好ましい。インジケータ要素はばねホルダーを含みうる。インジケータ要素は、ばねホルダーに接続されうる。
【0035】
カバー要素が閉位置にある時、カム従動子はセンサーから第一の距離に位置付けられることが好ましい。カバー要素が開位置にある時、カム従動子はセンサーから第二の距離に位置付けられることが好ましく、第二の距離は第一の距離とは異なっている。
【0036】
カム面は、ハウジングによって少なくとも部分的に画定されうる。
【0037】
付勢機構は、ばねホルダーをカム面に向かって付勢するためのばねホルダー付勢要素を含みうる。付勢機構は圧縮ばねを含みうる。ねじりばねは、ばねホルダー付勢要素がねじりばねであるように、圧縮ばねとして追加的に機能するように配置されたコイル状ねじりばねであることが好ましい。
【0038】
付勢機構はキャップを含んでもよく、ねじりばねは、ばねホルダーとキャップとの間に位置付けられる。有利なことに、キャップは、ねじりばねをばねホルダー内に保持しうる。
【0039】
ばねホルダーは、キャップに対して回転可能であることが好ましい。ねじりばねは、キャップと係合する第一の端と、ばねホルダーと係合する第二の端とを含むことが好ましい。
【0040】
付勢機構は、キャップから延びるスピンドルを含むことが好ましく、ねじりばねはスピンドルの周りに延びる。ばねホルダーはスピンドルの周りに回転可能であることが好ましい。有利なことに、スピンドルは、付勢機構の組立中のねじりばねの正しい位置決めを容易にしうる。
【0041】
スピンドルおよびキャップは別個に形成されて、相互に取り付けられうる。例えば、スピンドルおよびキャップは、接着剤、締まり嵌め、および溶接のうちの少なくとも一つを使用して相互に取り付けられうる。
【0042】
スピンドルおよびキャップは一体的に形成されうる。例えば、スピンドルおよびキャップは、成形プロセスを使用して単一の片として形成されうる。
【0043】
付勢機構は、その上にシャフト部分、ねじりばね、第一のギア、第二のギア、ばねホルダー、キャップ、およびスピンドルのうちの少なくとも一つが受けられる、シャーシを含みうる。キャップは、シャーシに接続されて、キャップとシャーシとの間にばねホルダーおよびねじりばねを保持することが好ましい。キャップは、締まり嵌めによってシャーシに接続されることが好ましい。
【0044】
エアロゾル発生装置は、カバー要素を開位置に保持するように配置された第一の戻り止めを備えうる。有利なことに、第一の戻り止めは、カバー要素を開位置から回転させるのに必要な力を増大させる。従って、第一の戻り止めは、エアロゾル発生装置が付勢機構を備える実施形態において特に有利でありうる。例えば、付勢機構によって提供される付勢力は、エアロゾル発生装置の一部分が戻り止めと係合する時に、カバー要素を開位置から移動させるには不十分である場合がある。したがって、エアロゾル発生装置は、第一の戻り止めを克服するために、その点において、付勢機構が閉位置へとカバー要素を回転させ続けるのに十分である、ユーザーからの追加的な力を必要としうる。
【0045】
第一の戻り止めは、カバー要素、カバー部分、シャフト部分、第一のギア、第二のギア、およびばねホルダーのうちの少なくとも一つ上の突出部と係合するように配置されうる。第一の戻り止めは、ハウジング、付勢機構キャップ、および付勢機構シャーシのうちの少なくとも一つによって形成されうる。
【0046】
エアロゾル発生装置は、カバー要素を閉位置に保持するように配置された第二の戻り止めを備えうる。有利なことに、第二の戻り止めは、カバー要素を閉位置から回転させるのに必要な力を増大させる。従って、有利なことに、第二の戻り止めは、カバー要素が偶発的に開くリスクを低減しうる。
【0047】
第二の戻り止めは、カバー要素、カバー部分、シャフト部分、第一のギア、第二のギア、およびばねホルダーのうちの少なくとも一つ上の突出部と係合するように配置されうる。第二の戻り止めは、ハウジング、付勢機構キャップ、および付勢機構シャーシのうちの少なくとも一つによって形成されうる。
【0048】
エアロゾル発生装置は、第一の戻り止め、第二の戻り止め、または第一の戻り止めおよび第二の戻り止めの両方を備えうる。
【0049】
エアロゾル発生装置が第一の戻り止めおよび第二の戻り止めを備える実施形態では、エアロゾル発生装置は、第一の戻り止めと第二の戻り止めの両方として機能する共通の戻り止めを備えてもよい。共通の戻り止めは、カバー要素、カバー部分、シャフト部分、第一のギア、第二のギア、およびばねホルダーのうちの少なくとも一つ上の第一の突出部と係合して、カバー要素を開位置に保持するように配置されうる。共通の戻り止めは、カバー要素、カバー部分、シャフト部分、第一のギア、第二のギア、およびばねホルダーのうちの少なくとも一つ上の第二の突出部と係合して、カバー要素を閉位置に保持するように配置されうる。
【0050】
エアロゾル発生装置が別個の第一および第二の戻り止めを備える実施形態では、カバー要素、カバー部分、シャフト部分、第一のギア、第二のギア、およびばねホルダーのうちの少なくとも一つは、共通の突出部を画定しうる。共通の突出部は、カバー要素が開位置にある時に第一の戻り止めと係合するように配置されることが好ましい。共通の戻り止めは、カバー要素が閉位置にある時に第二の戻り止めと係合するように配置されることが好ましい。
【0051】
エアロゾル発生装置は、カバー要素が開位置から閉位置へと回転した時に、カバー要素が閉位置を越えて移動するのを防止するように配置された第一の機械的停止部を備えうる。
【0052】
第一の機械的停止部は、カバー要素、カバー部分、シャフト部分、第一のギア、第二のギア、およびばねホルダーのうちの少なくとも一つと係合するように配置されうる。第一の機械的停止部は、ハウジング、付勢機構キャップ、および付勢機構シャーシのうちの少なくとも一つによって形成されうる。
【0053】
エアロゾル発生装置は、カバー要素が閉位置から開位置へと回転した時に、カバー要素が開位置を越えて回転するのを防止するように配置された第二の機械的停止部を備えうる。
【0054】
第二の機械的停止部は、カバー要素、カバー部分、シャフト部分、第一のギア、第二のギア、およびばねホルダーのうちの少なくとも一つと係合するように配置されうる。第二の機械的停止部は、ハウジング、付勢機構キャップ、および付勢機構シャーシのうちの少なくとも一つによって形成されうる。
【0055】
エアロゾル発生装置は、第一の機械的停止部、第二の機械的停止部、または第一の機械的停止部および第二の機械的停止部の両方を備えうる。
【0056】
エアロゾル発生装置が第一の機械的停止部および第二の機械的停止部を備える実施形態では、エアロゾル発生装置は、第一の機械的停止部および第二の機械的停止部の両方として機能する共通の機械的停止部を備えてもよい。共通の機械的停止部は、カバー要素、カバー部分、シャフト部分、第一のギア、第二のギア、およびばねホルダーのうちの少なくとも一つの第一の部分と係合して、カバー要素を開位置に保持するように配置されうる。共通の機械的停止部は、カバー要素、カバー部分、シャフト部分、第一のギア、第二のギア、およびばねホルダーのうちの少なくとも一つの第二の部分と係合して、カバー要素を閉位置に保持するように配置されうる。
【0057】
ハウジングは、第一のハウジングおよび第二のハウジングを含みうる。第二のハウジングは、第一のハウジングに対して移動するように配置されうる。開口部は、第二のハウジングによって少なくとも部分的に画定されうる。カバー要素は、閉位置と開位置との間で第二のハウジングに対して移動するように配置されうる。
【0058】
エアロゾル発生装置は、カバー要素を開位置に保持するように配置され、第二のハウジングが第一のハウジングに対して移動した時にカバー要素を解放するように配置されたラッチ機構を備えうる。
【0059】
ラッチ機構は、カバー要素を開位置に保持するように配置される。従って、有利なことに、ラッチ機構は、エアロゾル発生物品をくぼみの中に挿入することを容易にする。例えば、ユーザーがエアロゾル発生装置を使用する準備が整うと、ユーザーはカバー要素を閉位置から開位置へと移動させうる。カバー要素が開位置に達すると、ラッチ機構がカバー要素を開位置に保持し、エアロゾル発生物品をくぼみの中に挿入する間にユーザーがカバー要素を開位置に保持する必要性を排除する。
【0060】
エアロゾル発生装置が機械的リンク機構を備える実施形態では、機械的リンク機構はラッチ機構を含みうる。
【0061】
ラッチ機構は第二のハウジング内に位置付けられることが好ましい。
【0062】
エアロゾル発生装置は、ラッチ機構がカバー要素を解放した時に、カバー要素を開位置から離れるように、かつ閉位置へと移動させるように配置された閉機構を備えうる。
【0063】
ラッチ機構は、カバー要素を解放するように配置され、閉機構は、第二のハウジングが第一のハウジングに対して移動した時に、カバー要素を閉位置へと移動させるように配置される。従って、有利なことに、ラッチ機構および閉機構は、第二のハウジングが第一のハウジングに対して移動した時に、カバー要素の自動的な閉鎖を提供しうる。
【0064】
エアロゾル発生装置が機械的リンク機構を備える実施形態では、機械的リンク機構は閉機構を含みうる。
【0065】
閉機構は第二のハウジング内に位置付けられることが好ましい。
【0066】
第二のハウジングは、第一のハウジングに対して摺動移動するように配置されることが好ましい。
【0067】
第二のハウジングは、くぼみを少なくとも部分的に画定することが好ましい。くぼみは、開口部によって画定される第一の端と、第一の端とは反対側の第二の端とを含みうるが、第二の端は少なくとも部分的に閉じている。有利なことに、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時に、第二のハウジングを第一のハウジングから離れるように移動させることはまた、エアロゾル発生物品を第二のハウジングから離れるように移動させうる。有利なことに、エアロゾル発生物品を第一のハウジングから離れるように移動させることは、エアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置から取り外すことを容易にしうる。有利なことに、第二のハウジングを第一のハウジングから離れるように移動させることによってエアロゾル発生物品の取り外しを容易にすることは、エアロゾル発生物品を取り外す時に、第一のハウジングに対して第二のハウジングを移動させるようユーザーを促しうる。従って、有利なことに、エアロゾル発生物品がくぼみから取り外された時に閉機構がカバー要素を閉位置へと移動させうるように、ユーザーは、カバー要素をラッチ機構から解放するよう促される。
【0068】
ラッチ機構は、第二のハウジングが第一のハウジングから離れるように移動した時に、カバー要素を解放するように配置されうる。ラッチ機構は、第二のハウジングが第一のハウジングに向かって移動した時に、カバー要素を解放するように配置されうる。
【0069】
閉機構は、第二のハウジングが第一のハウジングに向かって移動した時に、カバー要素を閉位置に移動させるように配置されることが好ましい。
【0070】
ラッチ機構は、カバー要素のシャフト部分に接続され、カム面を画定するカムと、第二のハウジング内に位置付けられ、カム面と係合するカム従動子とを含みうる。カム面は、カバー要素が開位置にある時にカム従動子が受けられる戻り止めを画定する。有利なことに、カム従動子が戻り止め内に受けられると、カム従動子とカム面との間の相対的移動が防止される。したがって、カム従動子が戻り止め内に受けられると、シャフト部分は回転することができず、カバー要素は開位置内に保持される。
【0071】
カム従動子およびカム面は、カバー要素の回転中にカムが回転する時に、カム従動子がセンサーに対して移動するように配置されることが好ましい。インジケータ要素は、カム従動子を含みうる。インジケータ要素は、カム従動子に接続されうる。
【0072】
カバー要素が閉位置にある時、カム従動子はセンサーから第一の距離に位置付けられることが好ましい。カバー要素が開位置にある時、カム従動子はセンサーから第二の距離に位置付けられることが好ましく、第二の距離は第一の距離とは異なっている。
【0073】
カムおよびシャフト部分は、別個に形成されて、相互に取り付けられうる。例えば、カムおよびシャフト部分は、接着剤、締まり嵌め、および溶接のうちの少なくとも一つを使用して相互に取り付けられうる。
【0074】
カムおよびシャフト部分は、一体的に形成されうる。例えば、カムおよびシャフト部分は、成形プロセスを使用して単一の片として形成されうる。
【0075】
ラッチ機構は、カム従動子をカム面に対して付勢するように配置されたカム従動子付勢要素を含みうる。有利なことに、カム従動子付勢要素は、カバー要素が開位置に移動した時に、カム従動子が戻り止めの中に移動することを容易にしうる。カム従動子付勢要素は圧縮ばねを含みうる。
【0076】
ラッチ機構は、第二のハウジング内に位置付けられ、第二のハウジングに対して移動するように配置された解放ピンを含んでもよく、第一のハウジングは、第二のハウジングが第一のハウジングに対して移動した時に解放ピンと係合して、解放ピンをカム従動子に対して付勢してカム従動子を戻り止めから係合解除するように配置される。
【0077】
解放ピンは、第二のハウジングが第一のハウジングから離れるように移動する第一の位置と、第二のハウジングが第一のハウジングに向かって移動する第二の位置との間で移動可能であることが好ましく、ラッチ機構はさらに、解放ピンを第一の位置に向かって付勢するように配置された解放ピン付勢要素を含む。
【0078】
第二のハウジングが第一のハウジングに向かって移動した時、第一のハウジングが解放ピンの第一の端に対して押されて、解放ピン付勢要素の付勢力を克服し、解放ピンを第二の位置に向かって移動させることが好ましい。解放ピンが第二の位置にある時、解放ピンがカム従動子と係合して、カム従動子を戻り止めから係合解除することが好ましい。
【0079】
解放ピン付勢要素は圧縮ばねを含みうる。
【0080】
閉機構は、カバー要素を閉位置に向かって付勢するように配置されたカバー付勢要素を含みうる。カバー付勢要素はねじりばねを含みうる。
【0081】
カバー要素がシャフト部分を含む実施形態では、カバー付勢要素はシャフト部と係合しうる。
【0082】
ラッチ機構がカムを含む実施形態では、カバー付勢要素はカムと係合しうる。
【0083】
ラッチ機構は、カバー要素のシャフト部分に接続された第一のギアと、第二のハウジング内に配置されたギア付きカム従動子とを含みうる。ギア付きカム従動子の表面は、第一のギアと係合する第二のギアを画定する。ラッチ機構はまた、第二のハウジングに対して固定された第一のカム面を含み、ギア付きカム従動子は第一のカム面と係合する。第一のカム面は、カバー要素が開位置にある時にギア付きカム従動子が受けられる戻り止めを画定する。有利なことに、ギア付きカム従動子が戻り止め内に受けられた時に、カム従動子と第一のカム面との間の相対的移動が防止される。したがって、カム従動子が戻り止め内に受けられると、シャフト部分は回転することができず、カバー要素は開位置内に保持される。
【0084】
ギア付きカム従動子および第一のカム面は、カバー要素の回転中に第一のギアが回転する時に、ギア付きカム従動子がセンサーに対して移動するように配置されることが好ましい。インジケータ要素は、ギア付きカム従動子を含みうる。インジケータ要素は、ギア付きカム従動子に接続されうる。
【0085】
カバー要素が閉位置にある時、ギア付きカム従動子はセンサーから第一の距離に位置付けられることが好ましい。カバー要素が開位置にある時、ギア付きカム従動子はセンサーから第二の距離に位置付けられることが好ましく、第二の距離は第一の距離とは異なっている。
【0086】
第一のギアおよびシャフト部分は、別個に形成されて、相互に取り付けられうる。例えば、第一のギアおよびシャフト部分は、接着剤、締まり嵌め、および溶接のうちの少なくとも一つを使用して相互に取り付けられうる。
【0087】
第一のギアおよびシャフト部分は、一体的に形成されうる。例えば、第一のギアおよびシャフト部分は、成形プロセスを使用して単一の片として形成されうる。
【0088】
第一のカム面は、第二のハウジングによって画定されうる。
【0089】
ラッチ機構は、第一のカム面を画定するシャーシを含んでもよく、シャーシは第二のハウジングに対して固定されている。
【0090】
ラッチ機構は、ギア付きカム従動子を第一のカム面に対して付勢するように配置されたカム従動子付勢要素を含みうる。有利なことに、カム従動子付勢要素は、カバー要素が開位置に移動した時に、ギア付きカム従動子が戻り止めの中に移動することを容易にしうる。カム従動子付勢要素は圧縮ばねを含みうる。
【0091】
ラッチ機構は、第二のハウジング内に位置付けられ、第二のハウジングに対して移動するように配置された解放要素を含んでもよく、第一のハウジングは、第二のハウジングが第一のハウジングに対して移動した時に解放ピンと係合して、解放要素をギア付きカム従動子に対して付勢してギア付きカム従動子を戻り止めから係合解除するように配置される。
【0092】
解放要素は、第二のハウジングが第一のハウジングから離れるように移動する第一の位置と、第二のハウジングが第一のハウジングに向かって移動する第二の位置との間で移動可能であることが好ましく、ラッチ機構はさらに、解放要素を第一の位置に向かって付勢するように配置された解放要素付勢要素を含む。
【0093】
第二のハウジングが第一のハウジングに向かって移動した時、第一のハウジングが解放要素の第一の端に対して押されて、解放要素付勢要素の付勢力を克服し、解放要素を第二の位置に向かって移動させることが好ましい。解放要素が第二の位置にある時、解放ピンがギア付きカム従動子と係合して、ギア付きカム従動子を戻り止めから係合解除することが好ましい。
【0094】
解放要素付勢要素は圧縮ばねを含みうる。
【0095】
閉機構は、第二のハウジングに対して固定された第二のカム面を含んでもよく、解放要素は、第二のカム面と係合して、解放要素を第二の位置から第三の位置へと回転させるように配置されている。解放要素は、解放要素が第二の位置から第三の位置へと回転した時に、解放要素がギア付きカム従動子を回転させて、カバー要素を開位置から閉位置へと移動させるように、ギア付きカム従動子と係合するように配置される。
【0096】
第二のカム面は、第二のハウジングによって画定されうる。
【0097】
ラッチ機構は、第二のカム面を画定するシャーシを含んでもよく、シャーシは第二のハウジングに対して固定される。
【0098】
ハウジングが第一のハウジングおよび第二のハウジングを含む実施形態では、センサーは第一のハウジング内に位置付けられることが好ましい。
【0099】
ハウジングが第一のハウジングおよび第二のハウジングを含む実施形態では、第二のハウジングは、第一のハウジングから取り外し可能であってもよい。有利なことに、第二のハウジングを第一のハウジングから取り外すことは、エアロゾル発生装置の一つ以上の内部要素を洗浄することを容易にしうる。
【0100】
センサーは、第二のハウジングが第一のハウジングから取り外されたことを示す電気信号、および第二のハウジングが第一のハウジングに取り付けられたことを示す電気信号のうちの少なくとも一つを提供するように配置されうる。有利なことに、第二のハウジングが第一のハウジングに取り付けられたかどうかを示す電気信号は、第二のハウジングが第一のハウジングに取り付けられたかどうかに応じて、エアロゾル発生装置のその他の要素の動作を容易にする。例えば、本明細書に記載の一部の実施形態では、エアロゾル発生装置は、電気ヒーターを備えてもよく、電気ヒーターの動作は、第二のハウジングが第一のハウジングに取り付けられたかどうかを示す電気信号に依存している。
【0101】
エアロゾル発生装置がインジケータ要素を備える実施形態では、センサーは、センサーがインジケータ要素を感知しない時に、第二のハウジングが第一のハウジングから取り外されたことを示す電気信号を提供するように配置されうる。
【0102】
エアロゾル発生装置がインジケータ要素を備える実施形態では、センサーは、センサーがインジケータ要素を感知する時に、第二のハウジングが第一のハウジングに取り付けられたことを示す電気信号を提供するように配置されうる。
【0103】
エアロゾル発生装置がインジケータ要素を備える、本明細書に記載のいずれかの実施形態では、インジケータ要素は、磁性材料を含んでもよく、センサーはリードスイッチおよびホール効果センサーのうちの少なくとも一つを含みうる。
【0104】
インジケータ要素は光学表面を含んでもよく、センサーは光学センサーを含んでもよい。光学表面は反射材料を含んでもよい。反射材料は金属材料を含んでもよい。
【0105】
光学センサーは、光トランスミッタおよび光レシーバを含みうる。本明細書で使用される場合、「光」という用語は電磁放射を意味する。
【0106】
光トランスミッタは、少なくとも一つの波長を有する光を伝達するよう配置されることが好ましい。光は、電磁スペクトルの可視部分に少なくとも一つの波長を含みうる。電磁スペクトルの可視部分は、約390ナノメートル~約700ナノメートルの波長を含む。光は、電磁スペクトルの赤外線部分に少なくとも一つの波長を含みうる。電磁スペクトルの赤外線部分は、約700ナノメートル~約1ミリメートルの波長を含む。
【0107】
光レシーバは、光トランスミッタによって伝達される光の少なくとも一つの波長に敏感であることが好ましい。
【0108】
光トランスミッタは、インジケータ要素に向かって光を伝達するように配置されることが好ましい。光トランスミッタは、光トランスミッタから伝達され、インジケータ要素によって反射、散乱、または反射および散乱された光を受容するように配置されることが好ましい。
【0109】
光トランスミッタは発光ダイオードおよびレーザーのうちの少なくとも一つを含みうる。
【0110】
光レシーバは、フォトダイオードおよびフォトトランジスタのうちの少なくとも一つを含みうる。
【0111】
カバー要素は、カバー要素が閉位置にある時に、カバー要素が開口部の少なくとも約50パーセントを覆うように配置されることが好ましく、開口部の少なくとも約60パーセントを覆うように配置されることがより好ましく、開口部の少なくとも約70パーセントを覆うように配置されることがより好ましく、開口部の少なくとも約80パーセントを覆うように配置されることがより好ましく、開口部の少なくとも約90パーセントを覆うように配置されることがより好ましく、開口部の少なくとも約95パーセントを覆うように配置されることがより好ましい。
【0112】
カバー要素は、カバー要素が閉位置にある時に、カバー要素が開口部を完全に覆うように配置されることが好ましい。言い換えれば、カバー要素は、カバー要素が閉位置にある時に、カバー要素が開口部の100%を覆うように配置されることが好ましい。有利なことに、カバー要素が閉位置にある時に、カバー要素が開口部を完全に覆うように配置することは、エアロゾル発生装置が使用されていない時に異物がくぼみの中に挿入されることを防止しうる。
【0113】
カバー要素は、カバー要素が開位置にある時に、カバー要素が開口部の約5パーセント未満を覆うように配置されることが好ましい。
【0114】
カバー要素は、カバー要素が開位置にある時に開口部が完全に覆われないように配置されることが好ましい。言い換えれば、カバー要素は、カバー要素が開位置にある時に、カバー要素が開口部のいずれも覆わないように配置されることが好ましい。カバー要素が開位置にある時に開口部が完全に覆われないようにカバー要素を配置することは、エアロゾル発生物品をくぼみの中に挿入することを容易にする。
【0115】
ハウジングは端壁を含んでもよく、開口部は端壁の第一の部分を通って延びる。カバー要素は、カバー部分が開位置にある時に、端壁の第二の部分の上にあるように配置されることが好ましい。有利なことに、カバー部分が開位置にある時に、カバー要素を端壁の第二の部分の上にあるように配置することは、エアロゾル発生装置が開位置にあるカバー要素と併用される時の、カバー要素への損傷のリスクを低減しうる。
【0116】
カバー要素がシャフト部分を含む実施形態では、シャフト部分は、ハウジング端壁の開口部を通して延びることが好ましい。開口部は、端壁の中央部分上に位置付けられることが好ましく、中央部分は端壁の第一の部分と端壁の第二の部分との間に位置付けられる。
【0117】
ハウジングが第一のハウジングおよび第二のハウジングを含む実施形態では、第二のハウジングは端壁を含むことが好ましい。
【0118】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品がくぼみ内に受けられた時にエアロゾル発生物品を加熱するように配置されたヒーターを備えることが好ましい。
【0119】
ヒーターは、電気ヒーターを含んでもよい。
【0120】
電気ヒーターは、くぼみの外側に位置付けられてもよい。
【0121】
電気ヒーターは、くぼみ内に位置付けられてもよい。
【0122】
電気ヒーターは、くぼみ内に受けられたエアロゾル発生物品の周りおよび外表面に延びるように配置されうる。
【0123】
電気ヒーターはコイル形状であってもよい。電気ヒーターは、流体搬送構造を加熱するように構成されてもよい。エアロゾル発生装置は流体搬送構造を備えてもよく、電気ヒーターは流体搬送構造を加熱するように配置されている。流体搬送構造は芯を備えてもよい。電気ヒーターはコイル形状であってもよく、電気ヒーターは流体搬送構造の周りに巻かれている。
【0124】
電気ヒーターはくぼみの中に延びてもよい。電気ヒーターは、エアロゾル発生物品がくぼみの中に挿入された時に、エアロゾル発生物品内に受けられるように配置されてもよい。電気ヒーターは細長い電気ヒーターであってもよい。電気ヒーターはブレード形状であってもよい。電気ヒーターはピン形状であってもよい。電気ヒーターは円錐形状であってもよい。
【0125】
電気ヒーターは誘導発熱体を含んでもよい。使用中、誘導発熱体はサセプタ材料を誘導加熱して、くぼみ内に受けられたエアロゾル発生物品を加熱する。サセプタ材料は、エアロゾル発生装置の一部を形成しうる。サセプタ材料はエアロゾル発生物品の一部を形成しうる。
【0126】
電気ヒーターは抵抗発熱体を含みうる。使用中、抵抗加熱によって熱を発生させるために、電流が抵抗発熱体に供給される。
【0127】
抵抗発熱体を形成するための適切な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」セラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属合金、ならびにセラミック材料および金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、ならびに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。
【0128】
一部の実施形態において、抵抗発熱体は、電気抵抗性材料(ステンレス鋼など)の一つ以上のスタンプ加工された部分を含む。別の方法として、抵抗発熱体は、加熱ワイヤーまたはフィラメント(例えばNi-Cr(ニッケル-クロム)、白金、タングステンもしくは合金のワイヤー)を含んでもよい。
【0129】
電気ヒーターは電気的に絶縁された基体を備えてもよく、抵抗発熱体は電気的に絶縁された基体の上に提供されている。電気的に絶縁された基体は、ジルコニアまたはアルミナなどのセラミック材料であってもよい。電気的に絶縁された基体は、約2ワット毎メートル毎ケルビン以下の熱伝導率を有することが好ましい。
【0130】
エアロゾル発生装置は、電源およびコントローラを備えることが好ましい。コントローラは、エアロゾル発生装置の使用中に、電源から電気ヒーターに電力を供給するように配置されることが好ましい。コントローラは、エアロゾル発生装置の使用中に、電源からセンサーに電力を供給するように配置されることが好ましい。
【0131】
コントローラは、センサーから受信した信号に応答して、電気ヒーターへの電力供給を制御するように配置されることが好ましい。
【0132】
コントローラは、エアロゾル発生装置がくぼみ内に受けられたエアロゾル発生物品を加熱するのに使用された時に、所定の加熱サイクルに応じて電源から電気ヒーターに電力を供給するように配置されることが好ましい。
【0133】
コントローラは、コントローラが、カバー要素が開位置にあることを示す信号をセンサーから受信した時にのみ、所定の加熱サイクルに応じて電源から電気ヒーターに電力を供給するように配置されることが好ましい。コントローラは、コントローラが、カバー要素が閉位置にあることを示す信号をセンサーから受信した時に、所定の加熱サイクルに応じて電源から電気ヒーターへの電力供給を防止するように配置されることが好ましい。
【0134】
電気ヒーターが抵抗発熱体を含む実施形態では、コントローラは、くぼみ内に受けられたエアロゾル発生物品がない時に、所定の熱分解サイクルに応じて電源から抵抗発熱体に電力を供給して電気ヒーターを洗浄するように配置されうる。熱分解サイクルは、一つ以上のエアロゾル発生物品を加熱するためにエアロゾル発生装置を使用した後に、電気ヒーター上に残る残留物の熱分解によって電気ヒーターを洗浄しうる。一般的に、熱分解サイクル中に電気ヒーターが加熱される最大温度は、エアロゾル発生物品を加熱するための加熱サイクル中に電気ヒーターが加熱される最大温度よりも高い。一般的に、熱分解サイクルの総持続時間は、加熱サイクルの総持続時間よりも短い。
【0135】
コントローラは、コントローラが、カバー要素が閉位置にあることを示す信号をセンサーから受信した時にのみ、所定の熱分解サイクルに応じて電源から電気ヒーターに電力を供給するように配置されることが好ましい。コントローラは、コントローラが、カバー要素が開位置にあることを示す信号をセンサーから受信した時に、所定の熱分解サイクルに応じて電源から電気ヒーターへの電力供給を防止するように配置されることが好ましい。
【0136】
ハウジングが第一のハウジングから取り外し可能な第二のハウジングを含む実施形態では、コントローラは、コントローラが、第二のハウジングが第一のハウジングに取り付けられたことを示す信号をセンサーから受信した時にのみ、電源から電気ヒーターに電力を供給するように配置されることが好ましい。コントローラは、コントローラが、第二のハウジングが第一のハウジングから取り外されたことを示す信号をセンサーから受信した時に、電源から電気ヒーターへの電力供給を防止するように配置されることが好ましい。
【0137】
電源はDC電圧供給源であってもよい。好ましい実施形態において、電源は電池である。例えば、電源はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウム系電池(例えば、リチウムコバルト電池、リン酸鉄リチウム電池、またはリチウムポリマー電池)であってもよい。別の方法として、電源はコンデンサーなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とすることがあり、またエアロゾル発生装置を一つ以上のエアロゾル発生物品とともに使用するために十分なエネルギーの蓄積を可能にする容量を有してもよい。
【0138】
エアロゾル発生装置は、少なくとも一つの空気吸込み口を備えることが好ましい。少なくとも一つの空気吸込み口は、くぼみの上流端と流体連通していることが好ましい。エアロゾル発生装置が細長い電気ヒーターを備える実施形態では、細長い電気ヒーターは、くぼみの上流端からくぼみの中へと延びることが好ましい。
【0139】
ハウジングが第一のハウジングおよび第二のハウジングを含む実施形態では、少なくとも一つの空気吸込み口は、第一のハウジングと第二のハウジングとの間のギャップによって形成されうる。第二のハウジングが、それを通して電気ヒーターがくぼみの中へと延びるヒーター開口部を画定する実施形態では、ヒーター開口部は、少なくとも一つの空気吸込み口と流体連通することが好ましい。
【0140】
エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙していることを示す気流を検出するためのセンサーを備えてもよい。気流センサーは電気機械装置であってもよい。気流センサーは、機械式装置、光学式装置、光学機械式装置、および微小電気機械システム(MEMS)ベースのセンサーのうちのいずれかであってもよい。エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙を開始するための手動スイッチを備えてもよい。
【0141】
エアロゾル発生装置は温度センサーを備えてもよい。温度センサーはプリント回路基板上に据え付けられてもよい。温度センサーは、電気ヒーターの温度、またはくぼみの中に受容されたエアロゾル発生物品の温度を検出してもよい。温度センサーはサーミスタであってもよい。温度センサーは、電気ヒーターの比抵抗を測定するように、かつ測定された比抵抗を温度に対する比抵抗の較正曲線と比較することによって、電気ヒーターの温度を導出するように構成された回路を備えてもよい。
【0142】
有利なことに、電気ヒーターの温度を導出することは、使用中に電気ヒーターが加熱される温度の制御を容易にしうる。コントローラは、電気ヒーターの測定された比抵抗の変化に応答して、電気ヒーターへの電力供給を調節するように構成されうる。
【0143】
有利なことに、電気ヒーターの温度を導出することは、吸煙の検出を容易にしうる。例えば、電気ヒーターの温度の測定された低下は、エアロゾル発生装置でのユーザーの吸煙または吸引に対応しうる。
【0144】
エアロゾル発生装置は、電気ヒーターが起動された時を示すためのインジケータを備えることが好ましい。インジケータは、電気ヒーターが起動された時に起動されるライトを備えてもよい。
【0145】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置を別の電気的な装置に接続することを可能にする、外部プラグまたはソケットのうちの少なくとも一つと、少なくとも一つの外部電気接点とを備えてもよい。例えば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置を別のUSB使用可能装置に接続することを可能にする、USBプラグまたはUSBソケットを備えてもよい。USBプラグまたはソケットは、エアロゾル発生装置をUSB充電装置に接続して、エアロゾル発生装置内の再充電可能電源を充電することを可能にしうる。USBプラグまたはソケットは、エアロゾル発生装置へのデータ転送、もしくはエアロゾル発生装置からのデータ転送、またはエアロゾル発生装置へのデータ転送とエアロゾル発生装置からのデータ転送との両方に対応する場合がある。新しいエアロゾル発生物品のための新しい加熱プロファイルなどのデータをエアロゾル発生装置に転送するために、エアロゾル発生装置はコンピュータに接続可能であってもよい。
【0146】
エアロゾル発生装置がUSBプラグまたはソケットを備える実施形態において、エアロゾル発生装置は、使用されていない時にUSBプラグまたはソケットを覆う取り外し可能なカバーをさらに備えてもよい。USBプラグまたはソケットがUSBプラグである実施形態において、USBプラグは追加的に、または別の方法として、装置内に選択的に格納可能であってもよい。
【0147】
本発明の第二の態様によると、本明細書に記載の実施形態のいずれかによる、本発明の第一の態様によるエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムが提供されている。また、エアロゾル発生システムはエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を備える。
【0148】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、加熱された時に、エアロゾルを形成しうる揮発性化合物を放出するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。
【0149】
エアロゾル形成基体は、たばこのプラグを備えてもよい。たばこプラグは、たばこ葉、たばこの茎の破片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、および膨化たばこのうちの一つ以上を含む、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの一つ以上を含んでもよい。随意に、たばこプラグは、たばこプラグの加熱に伴い放出される追加的なたばこまたは非たばこの揮発性風味化合物を含んでもよい。随意に、たばこプラグはまた、例えば追加的なたばこまたは非たばこの揮発性風味化合物を含むカプセルを包含してもよい。こうしたカプセルは、たばこプラグの加熱中に溶融してもよい。別の方法として、または加えて、こうしたカプセルは、たばこプラグの加熱前、加熱中、または加熱後に押しつぶされてもよい。
【0150】
たばこプラグが均質化したたばこ材料を含む場合、均質化したたばこ材料は、粒子状のたばこを凝集することによって形成されてもよい。均質化したたばこ材料はシートの形態であってもよい。均質化したたばこ材料は、乾燥質量基準で5パーセント超のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。別の方法として、均質化したたばこ材料は、乾燥質量基準で5~30重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有してもよい。均質化したたばこ材料シートは、たばこ葉ラミナおよびたばこ葉の葉柄のうちの一方または両方を粉砕することによって、または別の方法で細かく砕くことによって得られた粒子状のたばこを凝集することによって形成されてもよく、別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料シートは、例えばたばこの処理、取り扱いおよび輸送中に形成されたたばこダスト、たばこの微粉およびその他の粒子状のたばこ副産物のうちの一つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこを凝集するのを補助するために、たばこ内因性結合剤、一つ以上の外因性結合剤(すなわち、たばこ外来性結合剤)、またはこれらの組み合わせである一つ以上の固有の結合剤を含んでもよい。別の方法として、または加えて、均質化したたばこ材料シートは、たばこおよび非たばこ繊維、エアロゾル形成体、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填材、水性および非水性の溶媒、ならびにこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないその他の添加剤を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこおよび一つ以上の結合剤を含むスラリーをコンベヤーベルトまたはその他の支持表面上にキャスティングすることと、キャストスラリーを乾燥させて均質化したたばこ材料シートを形成することと、均質化したたばこ材料シートを支持表面から取り外すこととを一般的に含むタイプのキャスティングプロセスによって形成されていることが好ましい。
【0151】
エアロゾル発生物品は、およそ30ミリメートル~およそ100ミリメートルの全長を有してもよい。エアロゾル発生物品は、およそ5ミリメートル~およそ13ミリメートルの外径を有してもよい。
【0152】
エアロゾル発生物品は、たばこプラグの下流に位置付けられたマウスピースを備えてもよい。マウスピースは、エアロゾル発生物品の下流端に位置してもよい。マウスピースは、セルロースアセテートフィルタープラグであってもよい。マウスピースは、およそ7ミリメートルの長さであることが好ましいが、およそ5ミリメートル~およそ10ミリメートルの長さを有することができる。
【0153】
たばこプラグは、およそ10ミリメートルの長さを有してもよい。たばこプラグは、およそ12ミリメートルの長さを有してもよい。
【0154】
たばこプラグの直径は、およそ5ミリメートル~およそ12ミリメートルであってもよい。
【0155】
好ましい実施形態において、エアロゾル発生物品は、およそ40ミリメートル~およそ50ミリメートルの全長を有する。エアロゾル発生物品は、およそ45ミリメートルの全長を有することが好ましい。エアロゾル発生物品は、およそ7.2ミリメートルの外径を有することが好ましい。
【0156】
ここで、例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0157】
図1図1は、本発明の実施形態によるエアロゾル発生装置の断面図である。
図2図2は、第二のハウジングを第一のハウジングに対して移動させた図1のエアロゾル発生装置の断面図である。
図3図3は、図1および図2のエアロゾル発生装置のカバー要素の回転移動を図示する。
図4図4は、図1および図2のエアロゾル発生装置のカバー要素の回転移動を図示する。
図5図5は、図1および図2のエアロゾル発生装置のカバー要素の回転移動を図示する。
図6図6は、図1および図2のエアロゾル発生装置の機械的リンク機構の分解斜視図である。
図7図7は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図8図8は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図9図9は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図10図10は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図11図11は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図12図12は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図13図13は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図14図14は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図15図15は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図16図16は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図17図17は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図18図18は、図6の機械的リンク機構の動作を図示する。
図19図19は、図1および図2のエアロゾル発生装置の機械的リンク機構の代替的な配置の分解斜視図である。
図20図20は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図21図21は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図22図22は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図23図23は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図24図24は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図25図25は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図26図26は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図27図27は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図28図28は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図29図29は、図19の機械的リンク機構の動作を図示する。
図30図30は、図1および図2のエアロゾル発生装置の機械的リンク機構のさらなる代替的な配置の分解斜視図である。
図31図31は、図30の機械的リンク機構の斜視図である。
図32図32は、図1および図2のエアロゾル発生装置と併用するためのエアロゾル発生物品の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0158】
図1および図2は、本発明の実施形態によるエアロゾル発生装置10の断面図である。エアロゾル発生装置10は、第一のハウジング14および第二のハウジング16を含むハウジング12を備える。第二のハウジング16は、図2に示す圧縮位置と図1に示す拡張位置との間で第一のハウジング14に対して摺動可能である。また、第二のハウジング16は、第一のハウジング14から取り外されうる。
【0159】
エアロゾル発生装置10はまた、第一のハウジング14内に位置付けられたコントローラ18と、電源20と、第一のハウジング14の端から延びるヒーター22とを備える。電源20は、再充電可能電池を含む電力供給源である。ヒーター22は、抵抗発熱体24を含む電気ヒーターである。使用中、コントローラ18は、電源20から抵抗発熱体24に電力を供給して、ヒーター22を抵抗加熱する。
【0160】
第一のハウジング14上に、センサー26および第一の磁石28がヒーター22の隣に位置付けられる。センサー26は、光トランスミッタおよび光レシーバを含む光学センサーである。光トランスミッタは赤外発光ダイオードであり、光レシーバはフォトダイオードである。フォトダイオードは、赤外発光ダイオードから伝達される赤外光に対して敏感である。光学窓30はセンサー26の上にあり、光学窓は赤外発光ダイオードから伝達される赤外光に対して透明である。
【0161】
第二のハウジング16は、エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみ32と、くぼみ32の端に位置付けられた開口部34とを画定する。第二のハウジング16が第一のハウジング14に取り付けられると、ヒーター22は第二のハウジング16によって画定されるヒーター開口部36を介してくぼみ32の中へと延びる。空気吸込み口38は、第一のハウジング14と第二のハウジング16との間のギャップによって形成される。空気吸込み口38は、第二のハウジング16によって画定される気流開口部40を介してくぼみ32と流体連通する。
【0162】
エアロゾル発生物品がくぼみ32内に受けられると、エアロゾル発生物品およびエアロゾル発生装置10は一緒にエアロゾル発生システムを形成する。使用中、ヒーター22はくぼみ32内に受けられたエアロゾル発生物品を加熱してエアロゾルを発生する。ユーザーがエアロゾル発生物品を吸煙すると、空気は空気吸込み口38を介してエアロゾル発生装置10の中へと引き出され、気流開口部40を通してくぼみ32の中へと引き出される。その後、空気はエアロゾル発生物品を通して流れ、発生したエアロゾルをユーザーに送達する。
【0163】
エアロゾル発生装置10はまた、第二のハウジング16の端壁46の上にあるカバー部分44と、端壁46を通って延びるシャフト部分48とを含むカバー要素42を備える。カバー要素42は、カバー部分44が開口部34を覆う閉位置と、カバー部分44が開口部34を覆わない開位置との間で回転可能である。図2では閉位置が示され、図1では開位置が示されている。図3図5は、閉位置(図3)から開位置(図5)へのカバー要素42の回転を図示する。
【0164】
第二のハウジング16内には、カバー要素42のシャフト部分48と相互作用するように配置された機械的リンク機構50が位置付けられる。機械的リンク機構50の分解図を図6に示す。
【0165】
機械的リンク機構50は、ねじ54によって第二のハウジング16に取り付けられるシャーシ152を含む。シャーシ152上には、第一のハウジング14上の第一の磁石28と相互作用するように配置された第二の磁石56が取り付けられる。具体的には、第一の磁石28および第二の磁石56は相互に磁気的に引き寄せられ、第二のハウジング16の第一のハウジング14への取り付けを容易にする。
【0166】
また、シャーシ152上には、ブッシング160、カム162、カム従動子164、カム従動子付勢ばね165、ねじりばね166、解放ピン168、および解放ピン付勢ばね169を含む、ラッチ機構158および閉機構159が取り付けられる。
【0167】
カム162は、締まり嵌めによってカバー要素42のシャフト部分48の端に接続される。したがって、カバー要素42が閉位置と開位置との間で回転する時、カム162も回転する。ブッシング160およびねじりばね166は、カバー要素42のシャフト部分48の周りに同軸に位置付けられる。
【0168】
カム従動子164は、シャーシ152内に摺動可能に受けられ、カム162上に形成された第一のカム面163と係合する。したがって、カバー要素42の回転中にカム162が回転すると、カム従動子164がシャーシ152内で上下に移動する。光反射性アルミニウム層を含むインジケータ要素74は、カム従動子164の底面上に位置付けられる。カム従動子164がシャーシ152内で上下に移動すると、センサー26はセンサー26とインジケータ要素74との間の距離の変化を感知する。センサー26とインジケータ要素74との間の感知された距離に基づいて、センサー26は、カバー要素42が閉位置または開位置にあるかどうかを示す信号をコントローラ18に提供する。
【0169】
センサー26からの信号が、カバー要素42が閉位置にあることを示す場合、エアロゾル発生物品はくぼみ32内に受けられていないものと仮定され、コントローラ18は、エアロゾル発生物品を加熱するために電力を電源20からヒーター22に供給しない。
【0170】
センサー26からの信号が、カバー要素42が開位置にあることを示す場合、エアロゾル発生物品はくぼみ32内に受けられている場合があり、コントローラ18は、エアロゾル発生物品を加熱するために電力を電源20からヒーター22に供給しうる。
【0171】
センサー26がインジケータ要素74を検出できない場合、第二のハウジング16は第一のハウジング14から取り外されていると仮定される。この場合、センサー26は、第二のハウジング16が第一のハウジング14から取り外されていることを示す信号をコントローラ18に提供し、コントローラ18は、ヒーター22への電力供給を防止しうる。
【0172】
ラッチ機構158および閉機構159の動作について、ここで図7図18を参照しながら説明する。
【0173】
図7は、閉位置にあるカバー要素42を示す。図8に示すように、カバー要素42が閉位置にある時、カム従動子164はカム従動子付勢ばね165によって下降位置に付勢され、解放ピン168は第一のハウジング14によって上昇位置に維持される。
【0174】
カバー要素42が開位置に向かって回転すると、カム162の回転が、カム従動子付勢ばね165の力に対して上昇位置にカム従動子164を上昇させて、ねじりばね166を負荷する。図10に示すように、解放ピン168はその上昇位置に留まる。
【0175】
図11に示すように、カバー要素42が開位置に達すると、カム従動子164は、カム162の第一のカム面163によって画定される戻り止め171内に受けられる。カム従動子164が戻り止め171内に受けられると、ねじりばね166はカム162を回転させることができず、カバー要素42は閉位置に向かって戻る。図12に示すように、解放ピン168は、その上昇位置に留まる。
【0176】
図13および図14に示すように、第二のハウジング16が第一のハウジング14から離れるように移動すると、解放ピン付勢ばね169は解放ピン168を下降位置へと押す。解放ピン168のその下降位置への移動中に、解放ピン168上の突出部173がシャーシ152によって画定される第二のカム面175と係合し、これが解放ピン168を回転させて突出部173をカム従動子164の下に位置付ける。
【0177】
第二のハウジング16が第一のハウジング14に向かって移動すると、第一のハウジング14は、解放ピン168を解放ピン付勢ばね169の力に対して上向きに押す。図15および16に示すように、解放ピン168が上向きに移動するのにつれて、解放ピン168上の突出部173がカム従動子164と係合し、カム従動子164をその上昇位置に向かって押す。カム従動子164がその上昇位置に向かって押されるのにつれて、カム従動子164は、カム162の第一のカム面163によって画定される戻り止め171から係合解除される。
【0178】
図17に示すように、カム従動子164がカム162の第一のカム面163によって画定される戻り止め171から係合解除されると、ねじりばね166がカム162を回転させて、カバー要素42を閉位置に戻す。同時に、第一のハウジング14が解放ピン168を上向きに押し続け、解放ピン168上の突出部173が、第二のハウジング16によって画定される第三のカム面177と係合する。図18に示すように、第三のカム面177は、解放ピン168がカム従動子164を係合解除するように、突出部173をカム従動子164から離れるように回転させる。この点で、ラッチ機構158および閉機構159は、図7および図8に示す初期構成に戻っている。
【0179】
図19は、機械的リンク機構50の代替的な配置の分解図である。
【0180】
代替的な機械的リンク機構は、ねじ54によって第二のハウジング16に取り付けられたシャーシ252を含む。シャーシ252上には、第一のハウジング14上の第一の磁石28と相互作用するように配置された第二の磁石56が取り付けられる。具体的には、第一の磁石28および第二の磁石56は相互に磁気的に引き寄せられ、第二のハウジング16の第一のハウジング14への取り付けを容易にする。
【0181】
また、シャーシ252上には、ワッシャー260、第一のギア262、ギア付きカム従動子264、カム従動子付勢ばね265、解放要素268および解放要素付勢ばね269を含む、ラッチ機構258および閉機構259が取り付けられる。
【0182】
ワッシャー260は、低摩擦材料から形成され、シャーシ252上の第一のギア262の回転を容易にする。第一のギア262は、締まり嵌めによってカバー要素42のシャフト部分48の端に接続される。従って、カバー要素42が閉位置と開位置との間で回転する時、第一のギア262も回転する。
【0183】
ギア付きカム従動子264は、シャーシ252内に摺動可能に受けられ、シャーシ252によって形成された第一のギア262および第一のカム面263と係合する。したがって、カバー要素42の回転中に第一のギア262が回転すると、ギア付きカム従動子264がシャーシ252内で上下に移動する。光反射性アルミニウム層を含むインジケータ要素74は、ギア付きカム従動子264の底面上に位置付けられる。ギア付きカム従動子264がシャーシ252内で上下に移動すると、センサー26はセンサー26とインジケータ要素74との間の距離の変化を感知する。センサー26とインジケータ要素74との間の感知された距離に基づいて、センサー26は、カバー要素42が閉位置または開位置にあるかどうかを示す信号をコントローラ18に提供する。
【0184】
センサー26からの信号が、カバー要素42が閉位置にあることを示す場合、エアロゾル発生物品はくぼみ32内に受けられていないものと仮定され、コントローラ18は、エアロゾル発生物品を加熱するために電力を電源20からヒーター22に供給しない。
【0185】
センサー26からの信号が、カバー要素42が開位置にあることを示す場合、エアロゾル発生物品はくぼみ32内に受けられている場合があり、コントローラ18は、エアロゾル発生物品を加熱するために電力を電源20からヒーター22に供給しうる。
【0186】
センサー26がインジケータ要素74を検出できない場合、第二のハウジング16は第一のハウジング14から取り外されていると仮定される。この場合、センサー26は、第二のハウジング16が第一のハウジング14から取り外されていることを示す信号をコントローラ18に提供し、コントローラ18は、ヒーター22への電力供給を防止しうる。
【0187】
ラッチ機構258および閉機構259の動作について、ここで図20図29を参照しながら説明する。
【0188】
図20は、閉位置にあるカバー要素42を示す。図21に示すように、カバー要素42が閉位置にある時、ギア付きカム従動子264はカム従動子付勢ばね265によって下降位置に付勢され、解放要素268は第一のハウジング14によって上昇位置に維持される。図28および図29に示すように、上昇位置では、解放要素268上の内部リブ290は、ギア付きカム従動子264上の外部リブ292と係合する。
【0189】
カバー要素42が開位置に向かって回転すると、第一のギア262の回転がギア付きカム従動子264を回転させ、これが解放要素268を回転させる。図22に示すように、ギア付きカム従動子264の回転中、第一のカム面263はギア付きカム従動子264を、カム従動子付勢ばね265の力に対して上昇位置へと上昇させる。図23に示すように、カバー要素42が開位置に達すると、ギア付きカム従動子264は、第一のカム面263によって画定される戻り止め271内に受けられる。ギア付きカム従動子264が戻り止め271内に受けられると、カバー要素42は閉位置に向かって戻るよう回転することはできない。
【0190】
第二のハウジング16が第一のハウジング14から離れるように移動すると、解放要素付勢ばね269が解放要素268を下降位置へと押し、これが解放要素268上の内部リブ290をギア付きカム従動子264上の外部リブ292から係合解除する。図24および図25に示すように、解放要素268がその下降位置へと移動する間、解放要素268上の第一の突出部273がシャーシ252によって画定される第二のカム面275と係合し、これが、解放要素268を、第二の突出部280がシャーシ252によって画定される第三のカム面282の下に位置付けられる位置へと回転させる。
【0191】
図26に示すように、第二のハウジング16が第一のハウジング14に向かって移動すると、第一のハウジング14は、解放要素268を解放要素付勢ばね269の力に対して上向きに押す。解放要素268が上向きに移動するのにつれて、解放要素268上の内部リブ290がギア付きカム従動子264上の外部リブ292と係合し、ギア付きカム従動子264を戻り止め271から係合解除する。同時に、図27に示すように、解放要素268上の第二の突出部280は第三のカム面282と係合し、これが解放要素268、ギア付きカム従動子264およびカバー要素を回転させて図20および図21に示す初期構成に戻す。
【0192】
図30および図31は、機械的リンク機構50のさらなる代替的配置を示す。
【0193】
さらなる代替的な機械的リンク機構は、ねじ54によって第二のハウジング16に取り付けられたシャーシ52を含む。シャーシ52上には、第一のハウジング14上の第一の磁石28と相互作用するように配置された第二の磁石56が取り付けられる。具体的には、第一の磁石28および第二の磁石56は相互に磁気的に引き寄せられ、第二のハウジング16の第一のハウジング14への取り付けを容易にする。
【0194】
また、シャーシ52上には、ワッシャー60、第一のギア62、ばねホルダー64、ねじりばね66、スピンドル68およびキャップ70を含む、付勢機構58が取り付けられる。
【0195】
ワッシャー60は、低摩擦材料から形成され、シャーシ52上の第一のギア62の回転を容易にする。第一のギア62は、締まり嵌めによってカバー要素42のシャフト部分48の端に接続される。従って、カバー要素42が閉位置と開位置との間で回転する時、第一のギア62も回転する。
【0196】
ばねホルダー64の外表面は、第一のギア62と係合する第二のギア72を形成する。ばねホルダー64は、シャーシ52内に回転可能に受けられ、シャーシ52上に形成されたカム面と係合する。したがって、ばねホルダー64がカム面に対して回転すると、ばねホルダー64はカム従動子として機能し、スピンドル68に沿って上下に移動する。光反射性アルミニウム層を含むインジケータ要素74は、ばねホルダー64の底面上に位置付けられる。ばねホルダー64がスピンドル68に沿って上下に移動すると、センサー26はセンサー26とインジケータ要素74との間の距離の変化を感知する。センサー26とインジケータ要素74との間の感知された距離に基づいて、センサー26は、カバー要素42が閉位置または開位置にあるかどうかを示す信号をコントローラ18に提供する。
【0197】
センサー26からの信号が、カバー要素42が閉位置にあることを示す場合、エアロゾル発生物品はくぼみ32内に受けられていないものと仮定され、コントローラ18は、エアロゾル発生物品を加熱するために電力を電源20からヒーター22に供給しない。
【0198】
センサー26からの信号が、カバー要素42が開位置にあることを示す場合、エアロゾル発生物品はくぼみ32内に受けられている場合があり、コントローラ18は、エアロゾル発生物品を加熱するために電力を電源20からヒーター22に供給しうる。
【0199】
センサー26がインジケータ要素74を検出できない場合、第二のハウジング16は第一のハウジング14から取り外されていると仮定される。この場合、センサー26は、第二のハウジング16が第一のハウジング14から取り外されていることを示す信号をコントローラ18に提供し、コントローラ18は、ヒーター22への電力供給を防止しうる。
【0200】
ねじりばね66の第一の端はばねホルダー64と係合し、ねじりばね66の第二の端はキャップ70と係合する。ユーザーがカバー要素42を閉位置から開位置へと回転させると、ばねホルダー64が張力ばね66を回転させ、これに負荷する。ユーザーがカバー要素42を解放すると、張力ばね66の負荷がばねホルダー64に回転力を加え、これがカバー要素42を開位置から閉位置に向かって付勢する。
【0201】
図32は、エアロゾル発生装置10と併用するためのエアロゾル発生物品80の断面図である。エアロゾル発生物品80は、たばこプラグの形態のエアロゾル形成基体82と、中空のアセテート管84と、高分子フィルター86と、マウスピース88と、外側ラッパー90とを備える。エアロゾル発生物品80がエアロゾル発生装置10のくぼみ32の中に受容されている時、ヒーター22はたばこプラグの中に受容されている。使用中にヒーター22は、たばこプラグを加熱してエアロゾルを発生する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
【手続補正書】
【提出日】2024-10-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
ハウジングと、
エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみと、
前記ハウジングによって少なくとも部分的に画定される開口部であって、前記開口部を通して前記くぼみの中にエアロゾル発生物品を挿入するために前記くぼみの端に位置付けられる、開口部と、
カバー要素であって、前記カバー要素が前記開口部を少なくとも部分的に覆う閉位置と前記開口部が少なくとも部分的に覆われていない開位置との間で前記ハウジングに対して移動するように配置されたカバー要素と、
前記開口部に対する前記カバー要素の位置を示す電気信号を提供するように配置されたセンサーと、
前記エアロゾル発生物品が前記くぼみ内に受けられた時に前記エアロゾル発生物品を加熱するように配置された電気ヒーターであって、前記くぼみ内に受けられた前記エアロゾル発生物品の周りおよび外表面に延びるように配置された、前記電気ヒーターと、
前記カバー要素が前記閉位置と前記開位置との間で移動した時に前記センサーに対して移動するように配置されたインジケータ要素であって、前記センサーによって提供される前記電気信号が、前記センサーに対する前記インジケータ要素の位置によって判定され、前記インジケータ要素が磁性材料を含み、前記センサーがホール効果センサーを含む、前記インジケータ要素と、
を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記電気ヒーターの動作は前記センサーによって提供される前記電気信号に依存する、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
コントローラと、電源と、をさらに備え、前記コントローラは前記センサーから受信した信号に応答して前記電源から前記電気ヒーターへの電力の供給を制御するように配置される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記コントローラが、前記カバー要素が前記開位置にあることを示す信号を前記センサーから受信したときにのみ、所定の加熱サイクルに応じて前記電源から前記電気ヒーターに電力を供給するように配置される、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記電気ヒーターは抵抗発熱体または誘導発熱体を含む、請求項2~4のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記インジケータ要素は前記カバー要素に接続され、随意に、前記インジケータ要素は前記カバー要素とは別個に形成されて、前記カバー要素に取り付けられる、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記カバー要素は、前記カバー要素が前記閉位置にある時に、前記カバー要素が前記開口部の少なくとも50パーセントを覆うように配置される、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記カバー要素は、前記カバー要素が前記閉位置にある時に、前記カバー要素が前記開口部の少なくとも95パーセントを覆うように配置される、請求項1~7のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記カバー要素は、前記カバー要素が前記閉位置にある時に、前記カバー要素が前記開口部を完全に覆うように配置される、請求項1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記カバー要素は、前記カバー要素が前記開位置にある時に、前記カバー要素が前記開口部の5パーセント未満を覆うように配置される、請求項1~9のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記カバー要素は、前記カバー要素が前記開位置にある時に、前記開口部が完全に覆われないように配置される、請求項1~10のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記ハウジングは端壁を含み、前記開口部は前記端壁の第一の部分を通って延びる、請求項1~11のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記カバー要素は前記カバー要素が前記開位置にある時に、前記端壁の第二の部分の上にあるように配置される、請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記カバー要素を前記開位置から離れるように、かつ前記閉位置に向かって付勢するように配置された付勢機構をさらに備える、請求項1~13のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記付勢機構がねじりばねを含む、請求項14に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記エアロゾル発生装置が機械的リンク機構を備え、該機械的リンク機構が前記付勢機構を含む、請求項14または15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項17】
請求項1~16のいずれかに記載のエアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品を備え、前記エアロゾル発生物品はエアロゾル形成基体を含む、エアロゾル発生システム。