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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003578
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】光源装置及び被検体観察システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/06 20060101AFI20241226BHJP
【FI】
A61B1/06 612
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024186383
(22)【出願日】2024-10-23
(62)【分割の表示】P 2021555990の分割
【原出願日】2020-10-27
(31)【優先権主張番号】P 2019205724
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】313009556
【氏名又は名称】ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中西 達也
(57)【要約】
【課題】安全性を確保しつつ、出射光の光量を確保すること。
【解決手段】光源装置6は、レーザ光を出射する第1の光源461と、光を出射する第2の光源462と、第1,第2の光源461,462の動作を制御する光源制御部472とを備える。光源制御部472は、第1の光源461から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、第1の光源461から第2の光源462へと点灯状態を切り替える第1の切替制御、及び、第2の光源462から第1の光源461へと点灯状態を切り替える第2の切替制御をそれぞれ実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出射する第1の光源と、
LEDによって構成され、白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える第1の切替制御、及び、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える第2の切替制御をそれぞれ実行し、
前記第1の切替制御では、
前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第2の光源を点灯させ、
前記第2の切替制御では、
前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第1の光源を点灯させる光源装置。
【請求項2】
レーザ光を出射する第1の光源と、
LEDによって構成され、白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部と、
前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える第1の切替制御、及び、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える第2の切替制御をそれぞれ実行し、
前記第1の切替制御では、
前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第2の光源の光量を調整し、
前記第2の切替制御では、
前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記被ばく放出限界とに基づいて、前記第1の光源の光量を調整する光源装置。
【請求項3】
レーザ光を出射する第1の光源と、
LEDによって構成され、白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第2の光源を点灯させる光源装置。
【請求項4】
レーザ光を出射する第1の光源と、
LEDによって構成され、白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部と、
前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第2の光源の光量を調整する光源装置。
【請求項5】
レーザ光を出射する第1の光源と、
LEDによって構成され、白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第1の光源を点灯させる光源装置。
【請求項6】
レーザ光を出射する第1の光源と、
LEDによって構成され、白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部と、
前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第1の光源の光量を調整する光源装置。
【請求項7】
前記クラスは、
前記レーザ規格にて規定されたクラス2、クラス2M、または、波長範囲400nm~700nmのクラス3Rである請求項1に記載の光源装置。
【請求項8】
前記光源制御部は、
前記第1の光源からレーザ光をパルス発光させる請求項1に記載の光源装置。
【請求項9】
請求項1に記載の光源装置と、
前記光源装置からの光で照明された被検体を撮像する撮像装置とを備える被検体観察システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光源装置及び被検体観察システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被検体に対してレーザ光を照射して当該被検体を観察するレーザ製品が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のレーザ製品では、レーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定される要求を満たし、安全性を確保するために、一定期間内に照射されるレーザ光の光量を基準値以下に制限している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6392887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、被検体に対してレーザ光を照射して当該被検体を観察するレーザ製品では、なるべく高光量が求められるが、レーザ光から目を守る保護メガネの装着が必要になると、色味が実際と異なって見えてしまい観察能が下がってしまう。すなわち、保護メガネを装着しなくても安全な範囲で可能な限り高光量を得ることが望まれる。
ここで、レーザ光と例えばLED(Light Emitting Diode)光とを切替可能なレーザ製品を想定する。当該レーザ製品では、レーザ光とLED光との切替時に、当該レーザ光に対してレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準内に当該レーザ光と当該LED光とが混在すると、当該レーザ光単体での点灯状態よりも被ばく放出量(AE)が大きくなり、保護メガネの装着を必要とするクラスになってしまう可能性がある。
そこで、当該レーザ製品において、安全性を確保しつつ、出射光の光量を確保することができる技術が要望されている。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、安全性を確保しつつ、出射光の光量を確保することができる光源装置及び被検体観察システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る光源装置は、レーザ光を出射する第1の光源と、光を出射する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、前記光源制御部は、前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える第1の切替制御、及び、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える第2の切替制御をそれぞれ実行する。
【0007】
また、本開示に係る光源装置では、上記開示において、前記第1の切替制御では、前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第2の光源を点灯させ、前記第2の切替制御では、前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第1の光源を点灯させる。
【0008】
また、本開示に係る光源装置では、上記開示において、前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部をさらに備え、前記第1の切替制御では、前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第2の光源の光量を調整し、前記第2の切替制御では、前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記被ばく放出限界とに基づいて、前記第1の光源の光量を調整する。
【0009】
本開示に係る光源装置は、レーザ光を出射する第1の光源と、光を出射する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、前記光源制御部は、前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行する。
【0010】
本開示に係る光源装置では、上記開示において、前記切替制御では、前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第2の光源を点灯させる。
【0011】
本開示に係る光源装置では、上記開示において、前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部をさらに備え、前記切替制御では、前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第2の光源の光量を調整する。
【0012】
本開示に係る光源装置は、レーザ光を出射する第1の光源と、光を出射する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、前記光源制御部は、前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行する。
【0013】
本開示に係る光源装置では、上記開示において、前記切替制御では、前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第1の光源を点灯させる。
【0014】
本開示に係る光源装置では、上記開示において、前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部をさらに備え、前記切替制御では、前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第1の光源の光量を調整する。
【0015】
また、本開示に係る光源装置では、上記開示において、前記クラスは、前記レーザ規格にて規定されたクラス2、クラス2M、または、波長範囲400nm~700nmのクラス3Rである。
【0016】
また、本開示に係る光源装置では、上記開示において、前記光源制御部は、前記第1の光源からレーザ光をパルス発光させる。
【0017】
本開示に係る被検体観察システムは、上述した光源装置と、前記光源装置からの光で照明された被検体を撮像する撮像装置とを備える。
【発明の効果】
【0018】
本開示に係る光源装置及び被検体観察システムによれば、安全性を確保しつつ、出射光の光量を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、実施の形態1に係る被検体観察システムを示すブロック図である。
図2図2は、制御装置が実行する光源制御方法を示すフローチャートである。
図3図3は、第2の切替制御を説明する図である。
図4図4は、第1の切替制御を説明する図である。
図5図5は、実施の形態2に係る被検体観察システムを示すブロック図である。
図6図6は、制御装置が実行する光源制御方法を示すフローチャートである。
図7図7は、第2の切替制御を示すフローチャートである。
図8図8は、第2の切替制御を説明する図である。
図9図9は、第1の切替制御を示すフローチャートである。
図10図10は、第1の切替制御を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、図面を参照して、本開示を実施するための形態(以下、実施の形態)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本開示が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
【0021】
(実施の形態1)
〔被検体観察システムの概略構成〕
図1は、本実施の形態1に係る被検体観察システム1を示すブロック図である。
被検体観察システム1は、医療分野において用いられ、被検体(被写体)となる声帯を観察するストロボ内視鏡システムである。この被検体観察システム1は、図1に示すように、内視鏡2と、音声入力装置3と、制御装置4と、表示装置5とを備える。
【0022】
内視鏡2は、被検体からの被写体像を取り込む。この内視鏡2は、図1に示すように、挿入部21と、操作部22と、ユニバーサルコード23とを備える。
挿入部21は、細長形状をなす。この挿入部21には、図1に示すように、照明ファイバであるライトガイド24が挿通されている。また、挿入部21の先端部分には、ライトガイド24の出射端に対向するように照明レンズ25が設けられている。そして、ライトガイド24から出射された光は、照明レンズ25を介して挿入部21の先端から出射される。
【0023】
また、挿入部21の先端部分には、図1に示すように、撮像部26が設けられている。
撮像部26は、照明レンズ25を介して被検体に照射され、当該被検体にて反射された光(被写体像)を挿入部21内に取り込むとともに、当該被写体像を撮像する部分である。この撮像部26は、図1に示すように、光学系261と、撮像素子262とを備える。
光学系261は、1または複数のレンズで構成され、被検体からの被写体像を挿入部21内に取り込んで撮像素子262(受光部263)の受光面に結像する。
撮像素子262は、制御装置4による制御の下、特定のフレームレートで光学系261が結像した被写体像を順次、撮像する。この撮像素子262は、図1に示すように、受光部263と、読み出し部264とを備える。
【0024】
受光部263の受光面には、光学系261が結像した被写体像を受光し、受光した被写体像を光電変換して画素信号を生成する複数の画素が配置されている。当該複数の画素は、水平方向に沿って配置される2以上の画素からなる画素行(水平ライン)が垂直方向に複数並ぶように行列状に配置されている。そして、受光部263は、受光面に結像した被写体像から被検体を表す画素信号を生成する。
【0025】
読み出し部264は、受光部263における複数の画素に対する露光と複数の画素からの画素信号の読み出しとを行う。
以上説明した撮像素子262としては、ローリングシャッタ方式によって画素信号を生成するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子、または、グローバルシャッタ方式によって画素信号を生成するCCD(Charge Coupled Device)撮像素子を採用することができる。
【0026】
また、挿入部21には、図1に示すように、画素信号の伝送及び制御信号の伝送等のための電気ケーブル27が挿通されている。すなわち、撮像部26は、電気ケーブル27を介した制御装置4からの制御信号に応じてローリングシャッタ方式またはグローバルシャッタ方式によって画素信号を生成するとともに、電気ケーブル27を介して当該画素信号を制御装置4に出力する。
【0027】
操作部22は、挿入部21の基端側に接続され、医師等のユーザによるユーザ操作を受け付ける各種のスイッチ(図示略)が設けられている。本実施の形態1では、操作部22は、被検体観察システム1をストロボ観察モードに設定する第1のユーザ操作、及び被検体観察システム1を通常観察モードに設定する第2のユーザ操作をそれぞれ受け付けるスイッチが設けられている。ここで、ストロボ観察モードは、声帯に対してレーザ光であるパルス光を照射して当該声帯を観察するモードである。一方、通常観察モードは、被検体に対してLED光である白色光を照射して当該被検体を観察するモードである。そして、操作部22は、電気ケーブル27を介して当該ユーザ操作に応じた操作信号を制御装置4に出力する。
ユニバーサルコード23は、操作部22から延在し、ライトガイド24及び電気ケーブル27等が配設されたコードである。そして、ユニバーサルコード23は、基端において、コネクタ23aによって制御装置4と接続する。
【0028】
音声入力装置3は、図1に示すように、コード31を介して制御装置4の音声入力端子4aに接続する。この音声入力装置3は、音声を入力し、音声信号を出力する。そして、当該音声信号は、コード31を介して制御装置4に出力される。
なお、音声入力装置3としては、制御装置4による制御の下、被検体観察システム1がストロボ観察モードである場合にのみ動作する構成としてもよい。あるいは、音声入力装置3としては、被検体観察システム1がストロボ観察モード及び通常観察モードのいずれのモードであっても動作する構成としてもよい。
【0029】
制御装置4は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等を含んで構成され、撮像部26及び表示装置5の動作を統括的に制御する。なお、制御装置4の詳細な構成については、後述する「制御装置の構成」において説明する。
表示装置5は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等を用いた表示ディスプレイで構成され、制御装置4による制御の下、当該制御装置4からの表示用画像信号に基づく画像を表示する。
【0030】
〔制御装置の構成〕
次に、制御装置4の構成について説明する。
制御装置4は、図1に示すように、入力部41と、振動周波数検出部42と、メモリ43と、画像処理部44と、表示制御部45と、光源装置本体46と、制御部47とを備える。
入力部41は、マウス、キーボード、及びタッチパネル等の操作デバイスを用いて構成され、医師等のユーザによるユーザ操作を受け付ける。そして、入力部41は、当該ユーザ操作に応じた操作信号を制御部47に出力する。
【0031】
振動周波数検出部42は、音声入力装置3から出力された音声信号に基づいて、当該音声入力装置3に入力された音声の周波数(声帯の振動周波数)を検出する。そして、振動周波数検出部42は、検出した音声の周波数を制御部47に出力する。
なお、振動周波数検出部42としては、制御部47による制御の下、被検体観察システム1がストロボ観察モードである場合にのみ動作する構成としてもよい。あるいは、振動周波数検出部42としては、被検体観察システム1がストロボ観察モード及び通常観察モードのいずれのモードであっても動作する構成としてもよい。
【0032】
メモリ43は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されている。このメモリ43は、読み出し部264から順次、読み出される画素信号を複数フレーム分、一時的に記憶する。また、メモリ43は、画像処理部44にて生成された後述する擬似画素信号を複数フレーム分、一時的に記憶する。
【0033】
画像処理部44は、被検体観察システム1がストロボ観察モードである場合には、制御部47による制御の下、以下に示す処理を行う。
すなわち、画像処理部44は、メモリ43に記憶された連続する複数フレームの画素信号から、光源装置本体46によるパルス光(レーザ光)の照明期間で受光部263の全ての画素が露光された場合の画素信号に相当する擬似画素信号を生成する。なお、当該擬似画素信号(照明時画素信号)の生成方法としては、公知の生成方法(例えば、特許第5948512号公報参照)を採用することができる。
【0034】
また、画像処理部44は、被検体観察システム1がストロボ観察モード及び通常観察モードのいずれのモードである場合であっても、制御部47による制御の下、以下に示す処理を行う。
すなわち、画像処理部44は、読み出し部264によって読み出された複数の画素の画素信号に対し、所定の画像処理を行う。例えば、画像処理部44は、画素信号に対して、オプティカルブラック減算処理、ホワイトバランス(WB)調整処理、デモザイク処理(撮像素子262がベイヤー配列のカラーフィルタ(図示略)を備えた構成である場合)、カラーマトリクス演算処理、ガンマ補正処理、色再現処理、及びエッジ強調処理等を含む画像処理を行う。
【0035】
表示制御部45は、被検体観察システム1がストロボ観察モードである場合には、制御部47による制御の下、以下に示すように表示用画像信号を生成する。
すなわち、表示制御部45は、表示装置5の表示周期に含まれる各パルス光(レーザ光)での各擬似画素信号から、表示装置5に表示させるための表示用画像信号を生成する。なお、当該表示用画像信号の生成方法としては、公知の生成方法(例えば、特許第5948512号公報参照)を採用することができる。
【0036】
また、表示制御部45は、被検体観察システム1が通常観察モードである場合には、制御部47による制御の下、画像処理部44にて画像処理が施された画素信号から、表示装置5に表示させるための表示用画像信号を生成する。
【0037】
光源装置本体46は、図1に示すように、第1,第2の光源461,462と、第1,第2の導光路463,464と、第1,第2の光源ドライバ465,466と、第1の光量検出部467とを備える。なお、本実施の形態1では、光源装置本体46は、制御装置4に内蔵された構成としているが、これに限らず、制御装置4とは独立した構成としてもよい。
【0038】
第1の光源461は、半導体レーザで構成され、供給された駆動電流(パルス電流)に応じてパルス光(レーザ光)を出射する。
本実施の形態1では、第1の光源461は、被検体観察システム1が「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格(例えば、IEC60825-1:2014)にて規定されるクラス2、クラス2M、または波長範囲400nm~700nmのクラス3Rのレーザ製品となる半導体レーザが用いられている。ここで、当該レーザ製品のクラスは、第1の光源461から出射され、挿入部21の先端から出射されたレーザ光に基づいて判定される。なお、クラス2、クラス2M、または波長範囲400nm~700nmのクラス3Rのレーザ製品については、保護メガネの装着が不要である。
第2の光源462は、白色光を発光するLEDで構成され、供給された駆動電流に応じて白色光(LED光)を出射する。
【0039】
第1の導光路463は、例えば、光ファイバ等で構成され、第1の光源461から出射されたパルス光(レーザ光)をライトガイド24の入射端に導光する。そして、当該パルス光(レーザ光)は、ライトガイド24及び照明レンズ25を介して挿入部21の先端から出射される。
第2の導光路464は、例えば、光ファイバ等で構成され、第2の光源462から出射された白色光(LED光)をライトガイド24の入射端に導光する。そして、当該白色光(LED光)は、ライトガイド24及び照明レンズ25を介して挿入部21の先端から出射される。
【0040】
第1の光源ドライバ465は、制御部47による制御の下、第1の光源461に対して駆動電流(パルス電流)を供給する。なお、第1の光源ドライバ465は、制御部47による制御の下、被検体観察システム1がストロボ観察モードである場合にのみ動作する。すなわち、第1の光源461は、被検体観察システム1がストロボ観察モードである場合にのみパルス光(レーザ光)を出射する。
第2の光源ドライバ466は、制御部47による制御の下、第2の光源462に対して駆動電流を供給する。なお、第2の光源ドライバ466は、制御部47による制御の下、被検体観察システム1が通常観察モードである場合にのみ動作する。すなわち、第2の光源462は、被検体観察システム1が通常観察モードである場合にのみ白色光(LED光)を出射する。
【0041】
第1の光量検出部467は、本開示に係る光量検出部に相当する。この第1の光量検出部467は、例えば、フォトダイオード等で構成され、第1の導光路463内に設置されている。そして、第1の光量検出部467は、制御部47による制御の下、第1の光源461から出射され、第1の導光路463を辿るパルス光(レーザ光)の一部を受光し、当該パルス光(レーザ光)の光量を検出する。
【0042】
制御部47は、例えば、CPUやFPGA等で構成され、撮像部26及び表示装置5の動作を制御するとともに、制御装置4全体の動作を制御する。また、制御部47は、医師等のユーザによる操作部22への第1,第2のユーザ操作に応じて、被検体観察システム1をストロボ観察モードと通常観察モードとの一方のモードに設定する。この制御部47は、図1に示すように、撮像制御部471と、光源制御部472とを備える。
撮像制御部471は、撮像素子262に対するローリングシャッタ方式またはグローバルシャッタ方式による露光制御を特定のフレームレートで行う。
【0043】
光源制御部472は、被検体観察システム1が通常観察モードである場合には、第2の光源ドライバ466の動作を制御し、第2の光源462から白色光(LED光)を出射させる。一方、光源制御部472は、被検体観察システム1がストロボ観察モードである場合には、第1の光源ドライバ465の動作を制御し、振動周波数検出部42にて検出された声帯から発せられる音声の周波数と同期するように、第1の光源461からパルス光(レーザ光)を出射させる。
以上説明した光源装置本体46及び光源制御部472は、本開示に係る光源装置6(図1)に相当する。
【0044】
〔制御装置の動作〕
次に、上述した制御装置4の動作について図2を参照しつつ説明する。なお、以下では、説明の便宜上、第1,第2の光源461,462の動作を制御する光源制御方法について主に説明する。
図2は、制御装置4が実行する光源制御方法を示すフローチャートである。
先ず、制御部47は、被検体観察システム1が起動した後、当該被検体観察システム1を通常観察モードに設定する(ステップS1)。そして、光源制御部472は、被検体観察システム1が通常観察モードに設定されると同時に、第2の光源ドライバ466の動作を制御し、第2の光源462から白色光(LED光)を出射させる(ステップS2)。
【0045】
医師等のユーザは、当該通常観察モード時において、白色光が照射された被検体からの被写体像を撮像した撮像画像を表示装置5の画面で確認しながら、挿入部21の先端を声帯に近付ける。そして、医師等のユーザは、挿入部21の先端を声帯に近付けた後、操作部22に対して、第1のユーザ操作を行う。
【0046】
ステップS2の後、制御部47は、第1のユーザ操作があったか否かを常時、監視する(ステップS3)。
第1のユーザ操作があったと判断した場合(ステップS3:Yes)には、制御部47は、被検体観察システム1をストロボ観察モードに設定する(ステップS5)。そして、光源制御部472は、被検体観察システム1がストロボ観察モードに設定されると同時に、第1の光源ドライバ465の動作を制御し、振動周波数検出部42にて検出された声帯から発せられる音声の周波数と同期するように、第1の光源461からパルス光(レーザ光)を出射させる(ステップS6)。
【0047】
ここで、光源制御部472は、制御部47によって被検体観察システム1が通常観察モードからストロボ観察モードに切り替えられる際に、第2の光源462から第1の光源461へと点灯状態を切り替える第2の切替制御を実行する(ステップS4)。
図3は、第2の切替制御を説明する図である。具体的に、図3において、縦軸は第1,第2の光源461,462からの出射光の光量を示し、横軸は時間を示している。
本実施の形態1に係る第2の切替制御では、図3に示すように、第2の光源462を消灯させてから時間基準が経過した後に第1の光源461を点灯させる制御である。当該時間基準は、被検体観察システム1(レーザ製品)のクラス2、クラス2M、または波長範囲400nm~700nmのクラス3Rに対して、「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格(例えば、IEC60825-1:2014)にて規定された時間基準であって、0.25[s]である。
【0048】
また、光源制御部472は、第1の光源461からのパルス光(レーザ光)の出射(ステップS6)と同時に、第1の光量検出部467の動作を制御し、当該パルス光(レーザ光)の光量の検出を開始させる(ステップS7)。
ステップS7の後、光源制御部472は、現時点よりも上述した時間基準(0.25[s])だけ前の時点から当該現時点までに第1の光量検出部467にて検出された総光量を挿入部21の先端から出射された場合での光量(以下、先端出射光量と記載)に換算する。また、光源制御部472は、当該先端出射光量とビーム広がり(設計値)等を用いて、「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格(例えば、IEC60825-1:2014)に記載の測定条件(測定距離等)を考慮し、当該レーザ規格にて規定されている被ばく放出量(AE)を算出する(ステップS8)。
【0049】
ステップS8の後、光源制御部472は、ステップS8にて算出した被ばく放出量(AE)と特定の閾値とを比較し(ステップS9)、当該被ばく放出量が当該特定の閾値を超えないように現時点で第1の光源461から出射されるパルス光(レーザ光)の光量を調整する(ステップS10)。
ここで、当該特定の閾値は、「レーザ製品の安全基準」を示すレーザ規格(例えば、IEC60825-1:2014)にて規定されている被ばく放出限界(AEL)である「AELsingle」、「AELs.p.train」、及び「AELs.p.T」をそれぞれ算出した結果、最も低い値となったものである。
なお、当該「AELsingle」、「AELs.p.train」、及び「AELs.p.T」は、パルス光(レーザ光)の波長、放出持続時間、光源サイズ、パルス光(レーザ光)の周波数、及び時間基準等を用いて算出することができる。
【0050】
ステップS10の後、制御部47は、第2のユーザ操作があったか否かを常時、監視する(ステップS11)。
第2のユーザ操作がないと判断された場合(ステップS11:No)には、制御部47は、ステップS8に戻る。
一方、第2のユーザ操作があったと判断した場合(ステップS11:Yes)には、制御部47は、ステップS1に戻る。すなわち、ステップS8~S10は、特定の時間毎に繰り返し、実行される。
【0051】
ここで、光源制御部472は、制御部47によって被検体観察システム1がストロボ観察モードから通常観察モードに切り替えられる際に、第1の光源461から第2の光源462へと点灯状態を切り替える第1の切替制御を実行する(ステップS12)。
図4は、第1の切替制御を説明する図である。具体的に、図4において、縦軸は第1,第2の光源461,462からの出射光の光量を示し、横軸は時間を示している。
本実施の形態1に係る第1の切替制御では、図4に示すように、第1の光源461を消灯させてから時間基準が経過した後に第2の光源462を点灯させる制御である。当該時間基準は、第2の切替制御で用いた時間基準と同一であって、0.25[s]である。
【0052】
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果を奏する。
本実施の形態1に係る被検体観察システム1(光源装置6)では、第1の光源461を消灯させてから時間基準(0.25[s])が経過した後に第2の光源462を点灯させる第1の切替制御を実行する。また、当該被検体観察システム1(光源装置6)では、第2の光源462を消灯させてから時間基準(0.25[s])が経過した後に第1の光源461を点灯させる第2の切替制御を実行する。すなわち、パルス光(レーザ光)と白色光(LED光)との切替時において、時間基準(0.25[s])内に当該パルス光(レーザ光)と当該白色光(LED光)とが混在することがない。このため、被検体観察システム1が保護メガネの装着を不要とするクラス2、クラス2M、または、波長範囲400nm~700nmのクラス3Rから保護メガネの装着を必要とするクラス(例えば、クラス3Bやクラス4等)になってしまうことがない。
したがって、本実施の形態1に係る被検体観察システム1(光源装置6)によれば、安全性を確保しつつ、出射光の光量を確保することができる。
【0053】
(実施の形態2)
次に、本実施の形態2について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図5は、本実施の形態2に係る被検体観察システム1Aを示すブロック図である。図6は、制御装置4が実行する光源制御方法を示すフローチャートである。
本実施の形態2に係る被検体観察システム1Aでは、図5に示すように、上述した実施の形態1において説明した被検体観察システム1に対して、光源装置本体46に第2の光量検出部468が追加されている。
第2の光量検出部468は、本開示に係る光量検出部に相当する。この第2の光量検出部468は、例えば、フォトダイオード等で構成され、第2の導光路464内に設置されている。そして、第2の光量検出部468は、制御部47による制御の下、第2の光源462から出射され、第2の導光路464を辿る白色光(LED光)の一部を受光し、当該白色光(LED光)の光量を検出する。
【0054】
そして、本実施の形態2に係る制御装置4は、図6に示すように、上述した実施の形態1において説明した光源制御方法とは異なる光源制御方法を実行する。
本実施の形態2に係る光源制御方法(図2)では、図6に示すように、上述した実施の形態1において説明した光源制御方法に対して、ステップS4,S7,S12の代わりにステップS4A,S7A,S12Aが採用され、ステップS1Aが追加されている。このため、以下では、ステップS1A,S4A,S7A,S12Aのみを主に説明する。
【0055】
ステップS7Aは、ステップS1と同時に実行される。
具体的に、光源制御部472は、ステップS7Aにおいて、第1,第2の光量検出部467,468の動作をそれぞれ制御し、パルス光(レーザ光)及び白色光(LED光)の光量の検出をそれぞれ開始させる。この後、制御部47は、ステップS2に移行する。
【0056】
本実施の形態2では、制御部47は、第1のユーザ操作があったと判断した場合(ステップS3:Yes)には、ステップS5に移行する。そして、光源制御部472は、ステップS5と同時に、第2の光源462から第1の光源461へと点灯状態を切り替える第2の切替制御を実行する(ステップS4A)。
【0057】
図7は、第2の切替制御を示すフローチャートである。図8は、第2の切替制御を説明する図である。具体的に、図8において、横軸は第1,第2の光源461,462からの出射光の光量を示し、横軸は時間を示している。
先ず、光源制御部472は、ステップS8と同様に、現時点よりも時間基準(0.25[s])だけ前の時点から当該現時点までに第1,第2の光量検出部467,468にて検出された総光量を先端出射光量に換算する。また、光源制御部472は、当該先端出射光量及びビーム広がり(設計値)等を用いて、被ばく放出量(AE)を算出する(ステップS41)。
【0058】
ステップS41の後、光源制御部472は、ステップS9と同様にステップS41にて算出した被ばく放出量(AE)と特定の閾値とを比較し(ステップS42)、ステップS10と同様に当該被ばく放出量が当該特定の閾値を超えないように現時点で第1の光源461から出射されるパルス光(レーザ光)の光量を調整する(ステップS43)。
以上説明したステップS41~S43は、第2の光源462が消灯してから時間基準(0.25[s])が経過するまでの期間において、特定の時間毎に繰り返し、実行される。このため、第1の光源461から出射されるパルス光(レーザ光)の光量は、図8に示すように、上述した期間において、段階的に増加していく。
【0059】
そして、制御部47は、ステップS4Aの後、ステップS6に移行する。なお、図7及び図8では、ステップS4Aでの第1の光源461の点灯状態と区別するために、ステップS6での第1の光源461の点灯状態を「通常」と記載している。
また、制御部47は、ステップS6の後、ステップS8に移行する。
【0060】
ステップS1Aは、第2のユーザ操作があったと判断された場合(ステップS11:Yes)に実行される。
具体的に、制御部47は、ステップS1Aにおいて、ステップS1と同様に被検体観察システム1Aを通常観察モードに設定する。そして、光源制御部472は、ステップS1Aと同時に、第1の光源461から第2の光源462へと点灯状態を切り替える第1の切替制御を実行する(ステップS12A)。
【0061】
図9は、第1の切替制御を示すフローチャートである。図10は、第1の切替制御を説明する図である。具体的に、図10において、横軸は第1,第2の光源461,462からの出射光の光量を示し、横軸は時間を示している。
先ず、光源制御部472は、ステップS41と同様に、現時点よりも時間基準(0.25[s])だけ前の時点から当該現時点までに第1,第2の光量検出部467,468にて検出された総光量を先端出射光量に換算する。また、光源制御部472は、当該先端出射光量及びビーム広がり(設計値)等を用いて、被ばく放出量(AE)を算出する(ステップS121)。
【0062】
ステップS121の後、光源制御部472は、ステップS42と同様にステップS121にて算出した被ばく放出量(AE)と特定の閾値とを比較し(ステップS122)、ステップS43と同様に当該被ばく放出量が当該特定の閾値を超えないように現時点で第2の光源462から出射される白色光(LED光)の光量を調整する(ステップS123)。
以上説明したステップS121~S123は、第1の光源461が消灯してから時間基準(0.25[s])が経過するまでの期間において、特定の時間毎に繰り返し、実行される。このため、第2の光源462から出射される白色光(LED光)の光量は、図10に示すように、上述した期間において、段階的に増加していく。
【0063】
そして、制御部47は、ステップS12Aの後、ステップS2に戻る。なお、図7及び図10では、ステップS12Aでの第2の光源462の点灯状態と区別するために、ステップS2での第2の光源462の点灯状態を「通常」と記載している。
【0064】
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果を奏する。
本実施の形態1に係る被検体観察システム1A(光源装置6)では、第1の光源461を消灯させてから時間基準(0.25[s])が経過するまでの期間において、現時点よりも当該時間基準だけ前の時点から当該現時点までに第1,第2の光量検出部467,468にて検出された総光量と当該被検体観察システム1Aのクラスに応じて設定される被ばく放出限界(AEL)とに基づいて、第2の光源462の光量を調整する第1の切替制御を実行する。また、当該被検体観察システム1A(光源装置6)では、第2の光源462を消灯させてから時間基準(0.25[s])が経過するまでの期間において、現時点よりも当該時間基準だけ前の時点から当該現時点までに第1,第2の光量検出部467,468にて検出された総光量と当該被検体観察システム1Aのクラスに応じて設定される被ばく放出限界(AEL)とに基づいて、第1の光源461の光量を調整する第2の切替制御を実行する。すなわち、パルス光(レーザ光)と白色光(LED光)との切替時において、時間基準(0.25[s])内に当該パルス光(レーザ光)と当該白色光(LED光)とが混在していても、被ばく放出量(AE)が特定の被ばく放出限界(AEL)を超えることがない。このため、被検体観察システム1Aが保護メガネの装着を不要とするクラス2、クラス2M、または、波長範囲400nm~700nmのクラス3Rから保護メガネの装着を必要とするクラス(例えば、クラス3Bやクラス4等)になってしまうことがない。
したがって、本実施の形態2に係る被検体観察システム1A(光源装置6)によれば、安全性を確保しつつ、出射光の光量を確保することができる。
【0065】
特に、本実施の形態2では、上述した実施の形態1のようにパルス光(レーザ光)と白色光(LED光)との切替時に時間基準(0.25[s])の消灯期間を設けずに当該時間基準内で当該パルス光(レーザ光)と当該白色光(LED光)とを混在する構成としている。このため、当該切替時に早い段階で被検体に出射光を照射し、当該出射光に応じた撮像画像を表示装置5の画面で医師等のユーザに確認させることができ、利便性を向上させることができる。
【0066】
(その他の実施の形態)
ここまで、本開示を実施するための形態を説明してきたが、本開示は上述した実施の形態1,2によってのみ限定されるべきものではない。
上述した実施の形態1,2では、内視鏡2を軟性内視鏡で構成した被検体観察システム1,1Aに本開示に係る光源装置6を搭載していたが、これに限らない。例えば、内視鏡2を硬性内視鏡で構成した被検体観察システムに本開示に係る光源装置6を搭載しても構わない。また、被写体内(生体内)や被写体表面(生体表面)の所定の視野領域を拡大して観察する手術用顕微鏡(例えば、特開2016-42981号公報参照)等の被検体観察システムに本開示に係る光源装置6を搭載しても構わない。
【0067】
上述した実施の形態1に係る光源装置6では、第1の光量検出部467が設けられていたが、当該第1の光量検出部467が設けられていない構成としても構わない。
上述した実施の形態2に係る光源装置6では、第1,第2の光量検出部467,468の2つが設けられていたが、これに限らず、第1,第2の導光路463,464が合流した後の光路に1つのみ設置した構成を採用しても構わない。すなわち、パルス光(レーザ光)及び白色光(LED光)の光量を1つの光量検出部にて検出する構成を採用しても構わない。
【0068】
上述した実施の形態1,2では、第2の光源462は、LEDで構成されていたが、これに限らず、第1の光源461と同様に、半導体レーザで構成しても構わない。また、第2の光源462から光を連続して出射させていたが、これに限らず、第1の光源461と同様に、パルス光を出射させても構わない。
【0069】
上述した実施の形態1,2では、被検体観察システム1,1Aは、声帯をストロボ観察する構成としていたが、これに限らず、被検体を特殊光観察する構成としても構わない。当該特殊光観察としては、NBI、IRI、AFI、PDD等を例示することができる。
NBIは、波長415nm及び540nmを中心波長とする狭帯域の照明光を照射して、各波長の光のヘモグロビンに対する吸収の差を利用して粘膜表層とそれより深い層との血管の状態を観察する手法である。
IRIは、血中内で波長805nm付近の近赤外光に吸収ピークを持つインドシアニングリーン(ICG)という薬剤を造影剤として静脈注射し、中心波長が805nm近傍にある励起光を照射して、ICGからの蛍光を観察し、血流の有無を診断する手法である。
AFIは、蛍光剤を被検体内に予め投与しておき、励起光を照射することによって、被検体から発せられる蛍光像を観察し、その蛍光像の有無や形状を観察することにより腫瘍部分を診断する手法である。
PDDは、アミノレブリン酸(5-ALA)の溶解液を患者に服用させると体内の正常組織では血液原料(ヘム)に代謝されるが、癌細胞では代謝されずにその中間産物のPpIXという物質として蓄積され、このPpIXに青色光(中心波長410nm)を照射すると赤色(ピーク波長630nm)に蛍光発光するという性質を利用して、癌細胞と正常細胞を区別し易い画像を得る手法である。
【0070】
上述した実施の形態1,2に係る光源装置6では、第1の光源461から第2の光源462へと点灯状態を切替可能とするとともに、第2の光源462から第1の光源461へと点灯状態を切替可能としていたが、これに限らない。例えば、第1の光源461から第2の光源462への点灯状態のみを切替可能とする光源装置を採用しても構わない。この場合には、第1,第2の切替制御のうち第1の切替制御のみを実行可能に構成すればよい。また、例えば、第2の光源462から第1の光源461への点灯状態のみを切替可能とする光源装置を採用しても構わない。この場合には、第1,第2の切替制御のうち第2の切替制御のみを実行可能に構成すればよい。
【0071】
上述した実施の形態1に係る第1の切替制御において、第1の光源461を消灯させてから時間基準(0.25[s])よりも長い時間が経過した後に第2の光源462を点灯させても構わない。同様に、上述した実施の形態2に係る第2の切替制御において、第2の光源462を消灯させてから時間基準(0.25[s])よりも長い時間が経過した後に第1の光源461を点灯させても構わない。
【0072】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)レーザ光を出射する第1の光源と、光を出射する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、前記光源制御部は、前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える第1の切替制御、及び、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える第2の切替制御をそれぞれ実行する光源装置。
(2)前記第1の切替制御では、前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第2の光源を点灯させ、前記第2の切替制御では、前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第1の光源を点灯させる前記(1)に記載の光源装置。
(3)前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部をさらに備え、前記第1の切替制御では、前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第2の光源の光量を調整し、前記第2の切替制御では、前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記被ばく放出限界とに基づいて、前記第1の光源の光量を調整する前記(1)に記載の光源装置。
(4)レーザ光を出射する第1の光源と、光を出射する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、前記光源制御部は、前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行する光源装置。
(5)前記切替制御では、前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第2の光源を点灯させる前記(4)に記載の光源装置。
(6)前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部をさらに備え、前記切替制御では、前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第2の光源の光量を調整する前記(4)に記載の光源装置。
(7)レーザ光を出射する第1の光源と、光を出射する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、前記光源制御部は、前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行する光源装置。
(8)前記切替制御では、前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第1の光源を点灯させる前記(7)に記載の光源装置。
(9)前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部をさらに備え、前記切替制御では、前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第1の光源の光量を調整する前記(7)に記載の光源装置。
(10)前記クラスは、前記レーザ規格にて規定されたクラス2、クラス2M、または、波長範囲400nm~700nmのクラス3Rである前記(1)~(9)のいずれか一つに記載の光源装置。
(11)前記光源制御部は、前記第1の光源からレーザ光をパルス発光させる前記(1)~(10)のいずれか一つに記載の光源装置。
(12)前記(1)~(11)のいずれか一つに記載の光源装置と、前記光源装置からの光で照明された被検体を撮像する撮像装置とを備える被検体観察システム。
【符号の説明】
【0073】
1,1A 被検体観察システム
2 内視鏡
3 音声入力装置
4 制御装置
4a 音声入力端子
5 表示装置
6 光源装置
21 挿入部
22 操作部
23 ユニバーサルコード
23a コネクタ
24 ライトガイド
25 照明レンズ
26 撮像部
27 電気ケーブル
31 コード
41 入力部
42 振動周波数検出部
43 メモリ
44 画像処理部
45 表示制御部
46 光源装置本体
47 制御部
261 光学系
262 撮像素子
263 受光部
264 読み出し部
461 第1の光源
462 第2の光源
463 第1の導光路
464 第2の導光路
465 第1の光源ドライバ
466 第2の光源ドライバ
467 第1の光量検出部
468 第2の光量検出部
471 撮像制御部
472 光源制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-11-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出射する第1の光源と
色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部と、
前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第2の光源の光量を調整する光源装置。
【請求項2】
レーザ光を出射する第1の光源と
色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部と、
前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第1の光源の光量を調整する光源装置。
【請求項3】
レーザ光を出射する第1の光源と
色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第2の光源を点灯させる光源装置。
【請求項4】
レーザ光を出射する第1の光源と
色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第1の光源を点灯させる光源装置。
【請求項5】
前記クラスは、
前記レーザ規格にて規定されたクラス2、クラス2M、または、波長範囲400nm~700nmのクラス3Rである請求項1~4のいずれか1つに記載の光源装置。
【請求項6】
前記光源制御部は、
前記第1の光源からレーザ光をパルス発光させる請求項1~4のいずれか1つに記載の光源装置。
【請求項7】
光源装置と、
前記光源装置からの光で照明された被検体を撮像する撮像装置とを備え、
前記光源装置は、
レーザ光を出射する第1の光源と、
白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部と、
前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第2の光源の光量を調整する被検体観察システム。
【請求項8】
光源装置と、
前記光源装置からの光で照明された被検体を撮像する撮像装置とを備え、
前記光源装置は、
レーザ光を出射する第1の光源と、
白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部と、
前記第1の光源から出射されたレーザ光の光量、及び前記第2の光源から出射された光の光量を検出する光量検出部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準が経過するまでの期間において、現時点よりも前記時間基準だけ前の時点から当該現時点までに前記光量検出部にて検出された総光量と、前記クラスに応じて設定される被ばく放出限界とに基づいて、前記第1の光源の光量を調整する被検体観察システム。
【請求項9】
光源装置と、
前記光源装置からの光で照明された被検体を撮像する撮像装置とを備え、
前記光源装置は、
レーザ光を出射する第1の光源と、
白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第1の光源から前記第2の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第1の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第2の光源を点灯させる被検体観察システム。
【請求項10】
光源装置と、
前記光源装置からの光で照明された被検体を撮像する撮像装置とを備え、
前記光源装置は、
レーザ光を出射する第1の光源と、
白色光を出射する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の動作を制御する光源制御部とを備え、
前記光源制御部は、
前記第1の光源から出射された後、被検体に対して照射されるレーザ光に対してレーザ製品の安全基準を示すレーザ規格にて規定されたクラスに対応する時間基準に基づいて、前記第2の光源から前記第1の光源へと点灯状態を切り替える切替制御を実行し、
前記切替制御では、
前記第2の光源を消灯させてから前記時間基準以上の時間が経過した後に前記第1の光源を点灯させる被検体観察システム。